JP4067098B2 - 外壁材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート等からなる外壁基材の屋外側に板材よりなる外面材が一体的に積層された外壁材に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビル等の外壁材としては、従来よりコンクリート等を基材とした外壁基材の屋外側面に、例えば意匠性の向上を目的としてアルミニウム板、ステンレス板等の金属板からなる外面材が一体的に積層されたものが知られている。このような外面材を配置すると、金属の有する光沢性によりシャープな装飾感が得られ、コンクリートを露出させた場合に感じられる粗雑な質感を払拭することができる。
【0003】
しかしながら、コンクリートからなる外壁基材と、金属からなる外面材との熱膨張率が異なるため、熱膨張率差により外面材に歪みが生じ、一部に浮き上がりが生じたりするなど外観を損ねることがあるとともに、外面材と外壁基材との取付部分に応力集中が生じて取付部材に破損が生じたりすることがあった。
【0004】
従来、このような問題を回避するために、下記特許文献1では、図14に示されるように、外壁基材の屋外側に積層される外面材50の裏面に突出部(スタッドボルト51)を設け、上記外壁基材の屋外側に上記突出部よりも大きい径の開口部52aを有する取付部材52を設け、この取付部材52の開口部に挿通された上記スタッドボルト51に抜止め部材53(ナット部材)を設け、上記外壁基材と外面材50との間の熱膨張差により生じる面材方向の相対的変位を上記スタッドボルト51と取付部材52の開口部52aとの間の隙間で吸収するように構成した外壁材が開示されている。なお、符号54はナット締結部に生コンクリートが侵入しないようにするためのカバー材である。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−331779号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、前記特許文献1記載の外壁材によれば、外壁基材と外面材との熱膨張率差を要因とする不具合の発生を防止することができる。しかしながら、外壁材の製造時に、外面材50のスタッドボルト51に対して取付部材52を設置するに当たり、前記取付部材52裏面の狭空間から手を差し込んでナット部材53を螺合し締結しなければならないため、この作業に多くの手間と時間を要しているとともに、前記外面材50を底型枠としてコンクリートを流し込んだ際に、取付部材52がコンクリートの流動圧によって移動してしまい、面内方向の相対変位を吸収することができなくなり、外面材の浮き上がりが一部に生じてしまうことがあった。
【0007】
そこで、本発明の主たる課題は、外壁基材と外面材との間の熱膨張差に起因する外面材の歪みや取付部分への応力集中を簡易かつ確実に防止するとともに、外壁基材と外面材とを連結する取付部材の設置手間を省力化でき、かつ仮にコンクリート打設時に流動圧によって取付部材にズレが生じたとしても熱膨張差による不具合を生じさせることの無い外壁材の構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための請求項1に係る本発明として、外壁基材の屋外側に積層される外面材が、該外面材の裏面に植設されたスタッドボルトと、前記外壁基材の屋外面側に埋設状態で設けられた取付部材とを介して、前記外壁基材に一体的に設けられた外壁材において、
前記取付部材は、屋外面側にスタッドボルトの径より幅広でかつ部材全長に亘る開口溝を有する中空断面部材とされ、前記開口溝に前記スタッドボルトが挿入されるとともに、開口溝部において前記スタッドボルトに設置された抜止め部材により前記外面材が固定され、少なくとも前記取付部材の両端部開口がそれぞれ端部開口に挿設された小口封鎖部材により封鎖されていることを特徴とする外壁材が提供される。
【0009】
上記請求項1記載の本発明においては、外面材の裏面に植設されたスタッドボルトが取付部材の開口溝内で移動可能となるようにしたため、外壁基材と外面材との間の熱膨張差により生じる面材方向の相対的変位を吸収できるようにした。従って、熱膨張率差により外面材に歪みが生じたり、一部に浮き上がりが生じたりする問題や、外面材と外壁基材との取付部分に応力集中が生じて取付部材に破損が生じたりする問題を解決することができる。
【0010】
また、本発明では特に、前記取付部材をスタッドボルトの径より幅広でかつ部材全長に亘る開口溝を有する中空断面部材とし、外面材の裏面に設けられるスタッドボルトを前記開口溝より挿入し、抜止め部材により固定するようにした。従って、外壁材の製造に当たり、前記スタッドボルトに対して抜止め部材を予め設置しておき、取付部材を側方側から、開口溝にスタッドボルトを挿入するようにしながら、差し込んで設置できるようになるため、取付部材の設置手間を大幅に省力化できるようになる。また、熱膨張によるスタッドボルトの移動を取付部材に形成した孔では無く、溝によって吸収するようにしたため、仮にコンクリート打設時に流動圧によって取付部材にズレが生じたとしても、溝であれば溝方向に移動量の制限を受けることがないため、設置後に熱膨張差による不具合を生じさせることが無くなる。
【0011】
なお、少なくとも前記取付部材の両端部開口をそれぞれ、端部開口に挿設された小口封鎖部材により封鎖するのは、取付部材の中空断面内にコンクリート打設時に生コンクリートが侵入しないようにするためである。
【0012】
かかる外壁材の構造の具体的態様に関して、
請求項2に係る発明として、前記抜止め部材は、前記スタッドボルトが挿通されるとともに、前記開口溝を形成しているリップ片間に跨って配置された平板と、前記平板を押さえるためにスタッドボルトに螺設されたナット部材とからなる請求項1記載の外壁材が提供される。
【0013】
請求項3に係る発明として、前記平板は、幅寸法が前記取付部材の中空部内法とほぼ一致するように形成されるとともに、スタッドボルト挿通孔が前記スタッドボルトの径より大径に形成された請求項2記載の外壁材が提供される。
【0014】
請求項4に係る発明として、前記取付部材のリップ片の内面側に一対の平板係止部が突出形成されるとともに、前記平板が前記平板係止部間に配置され、かつスタッドボルト挿通孔が前記スタッドボルトの径より大径に形成された請求項2記載の外壁材が提供される。
【0015】
請求項5に係る発明として、前記抜止め部材は、前記スタッドボルトが挿通されるとともに、前記開口溝を形成しているリップ片間に跨る外面材付設金具と、前記外面材付設金具を固定するためにスタッドボルトに螺設されたナット部材とからなる請求項1記載の外壁材が提供される。
【0016】
請求項に係る発明として、前記平板又は外面材付設金具と、外面材との間に位置決め用スペーサを設けるようにしてある請求項2〜いずれかに記載の外壁材が提供される。
【0017】
また、請求項に係る発明として、前記取付部材は背面板に対して、スタッドボルト対応位置に抜止め部材を固定するための作業用通孔を有するとともに、その外面側に前記作業用通孔を跨ぐ両側位置にそれぞれ屈曲片が対で形成され、前記屈曲片を支持部材として背面封鎖板が嵌設されている請求項1〜いずれかに記載の外壁材が提供される。
【0018】
請求項に係る発明として、前記取付部材と外面材との接触部に滑り材が設けられている請求項1〜いずれかに記載の外壁材が提供される。
【0019】
請求項に係る発明として、前記抜止め部材と開口溝部との接触部に滑り材が設けられている請求項1〜いずれかに記載の外壁材が提供される。
【0020】
上記請求項および記載の発明によれば、取付部材と外面材との間や、抜止め部材と開口溝との間の滑りがよくなり、外壁基材と外面材との熱膨張差による相対的変位を円滑に吸収することができる。
【0021】
請求項10に係る本発明として、前記取付部材は、外面材の縦方向又は横方向に沿って通し部材とされる請求項1〜いずれかに記載の外壁材が提供される。前記取付部材を通し部材とすることにより、設置手間を大幅に省力化できるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0023】
〔第1形態例〕
図1は、本発明が適用された第1形態例に係る外壁材1Aの構造であり、図2は取付部材5A箇所の要部拡大断面図である。
【0024】
前記外壁材1Aは、図1に示されるように、例えばコンクリートを材質とした外壁基材2の屋外側に、アルミニウム、ステンレス等の金属を材質とした外面材3が、前記外面材3の裏面側に植設された複数のスタッドボルト4,4…と、前記外壁基材2に対して、屋外面を前記外壁基材2の屋外面と同一面としながら埋設状態で設けられた取付部材5A,5A…とを介して、前記外壁基材2に一体的に積層されている。前記外壁基材2は、例えば縦が1.0〜3.0m程度、横が2〜7m程度、厚さが10〜25cm程度の方形板状とされ、かつ前記外面材3は、縦および横の寸法は、前記外壁基材2とほぼ同じ大きさで、厚さが2〜10mm程度の薄い方形板状とされる。なお、前記外面材3の裏面には、コンクリートのアルカリ成分による腐食を防止するため、フッ素樹脂等からなる被覆材を塗工するのが望ましい。
【0025】
前記取付部材5Aとしては、詳細には図2に示されるように、屋外面側にスタッドボルト4の径dより幅広(L>d)でかつ部材全長に亘る開口溝6を有する中空断面部材(形材)を所定長さに切断したピース状部材が用いられ、前記各スタッドボルト4に対して1:1の対応で設けられる。前記開口溝6の幅Lをスタッドボルトの径dよりも大きくするのは、上下方向の熱伸長及び熱収縮をも吸収可能とするためである。
【0026】
図示された取付部材5Aは、方形の中空断面を成し、前述のように屋外側にリップ片5c、5cにより部材長手方向に沿う開口溝6が形成されているとともに、背面板5dに対してスタッドボルト対応位置に後述の抜止め部材10,11を固定するために作業用通孔8を有し、かつ深部側の上部側隅部及び下部側隅部にそれぞれコンクリートへの定着力を高めるために斜め方向に延出するアンカー片5a、5aが形成されている。また、前記背面板5dの外面側には前記作業用通孔8を跨ぐ両側位置にそれぞれ屈曲片5b、5bが対で形成され、前記屈曲片5b、5bを支持部材として背面封鎖板13が嵌設されている。また、図3に示されるように、前記取付部材5Aの両端部開口はそれぞれ、端部開口に挿設された小口封鎖部材12,12により封鎖されている。
【0027】
前記外面材3の裏面側に植設されたスタッドボルト4が前記取付部材5Aの開口溝6より挿入され、開口溝6の裏面側位置において前記スタッドボルト4に設置された抜止め部材、具体的には前記スタッドボルト4が挿通されるとともに、前記開口溝6を形成しているリップ片5c、5c間に跨って配設された平板10と、前記平板10を押さえるためにスタッドボルト4に螺設されたナット部材11とにより前記外面材3が固定されている。
【0028】
なお、前記取付部材5Aと外面材3との接触部、および平板10と開口溝6部との接触部には、滑りをよくするために、取付部材5Aの屋外面側および平板10の屋外面側にそれぞれテフロン〔登録商標〕加工したシート等を材質とした滑り材14がそれぞれ貼設されている。
【0029】
次に、前記外壁材1Aの製造方法について図5に基づいて詳述する。
【0030】
前記外面材3の裏面側に例えば図5に示される格子パターンによりスタッドボルト4,4…を植設したならば、この外面材3をスタッドボルト4,4…の側を上面として底型枠面に設置する。そして、各スタッドボルト4,4…に対して予め、前記平板10およびナット部材11を設置しておき、取付部材5Aをスタッドボルト4の側方側から、開口溝6にスタッドボルト4を挿入する要領で差し込んで設置し、取付部材5Aの背面板5dに形成された作業用通孔8からナットレンチを差し込んでナット部材11を回転し、面内方向に摺動可能な程度に締めつけるようにする。なお、前記取付部材5Aの位置決めに当たっては、図3に示されるように、予め外面材3の裏面にマーキング9、9を行っておき、スタッドボルト4が中心に位置するように取付部材5Aを設置するようにする。また、外面材3の変位方向を規制するために、外面材3の中央に位置するスタッドボルト4(図5参照)については、ナット部材11をきつく締結して固定点とし、この固定点を中心として外面材3の熱膨張/熱収縮による変形を発生させるようにするのが望ましい。
【0031】
その後、生コンクリートを打設した際に、取付部材5Aの中空部内に生コンクリートが侵入しないように、前記取付部材5Aの両端部開口に小口封鎖部材12,12を設置するとともに、背面板5dの作業用通孔8を塞ぐために背面封鎖板13を設置する。そして、型枠内に配筋を行ったならば、生コンクリートを型枠内に流し込み、養生を行いながら硬化を待った後、型枠を取り外して外壁材1Aを得るようにする。
【0032】
かかる外壁板1Aによれば、外壁基材2と外面材3との間の熱膨張差により生じる面内方向の相対的変位を、スタッドボルト4と取付部材5Aの開口溝6との間隙部で、スタッドボルト4が開口溝6内を移動し熱収縮を吸収するようになるため、外面材3の歪みの発生や取付部分への応力集中を簡易かつ確実に防止できるようになる。
【0033】
〈変形例〉
(1)本第1形態例では平板10が上下方向に移動可能としたが、平板10の動きを制限するようにしてもよい。例えば、図6に示されるように、平板10の幅を、取付部材5Aの中空内法幅bとほぼ一致するように形成するとともに、前記平板10に形成されるスタッドボルト挿通孔10aを、前記スタッドボルト4の径dより大径に形成(長孔又はバカ孔)するようにしてもよい。平板10の移動が制限されるが、前記挿通孔10aにおいて、スタッドボルト4と挿通孔10aとの間に生じる間隙a,aにおいて、スタッドボルト4が移動し熱収縮を吸収することができる。かかる態様の場合には、取付部材5Aの寸法を小さくできるようになるとともに、平板10の上下位置が簡単に定まるため作業性が良い。
【0034】
(2)同様の目的で、図7に示されるように、リップ片5c、5cの内面側に平板係止部5e、5eを突出形成し、この両平板係止部5e、5e間に平板10を配置するようにしてもよい。
【0035】
なお、両変形例においては、スタッドボルト4は、ナット部材11およびワッシャ16により固定され、かつ前記ワッシャ16と平板10との接触部にも、滑りをよくするために、滑り材14を配置するのが望ましい。
【0036】
〔第2形態例〕
次いで、本第2形態例に係る外壁材1Bについて、図8及び図9に基づいて詳述する。
【0037】
図8に示されるように、本形態例では、前記抜止め部材を、スタッドボルト4が固定される外面材付設金具7と、この外面材付設金具7を外面材3に固定するために前記スタッドボルト4に螺設されたナット部材11とにより構成したものである。なお、本形態例では前記外面材付設金具7を予め堅固に固定しておくようにするものであるため、取付部材5Bは第1形態例における取付部材5Aと比較すると、開口溝6を形成しているリップ片5f、5fの先端がL字状に起立する断面形状(以下、屈曲リップ片という。)となっているとともに、作業用通孔8および屈曲片5b、5bを有しない断面形状となっている。なお、本第2形態例および後述する第3形態例〜第5形態例において、第1形態例と同様の機能を有する部材については図面に同番号を付して説明を省略する。
【0038】
以下、具体的に詳述すると、前記外面材付設金具7は、断面ハット形状を成す形材であり、中央部に通孔7aを有し、この通孔7aにスタッドボルト4が挿通され、ワッシャー16(無くても可)およびナット部材11により堅固に固定される。
【0039】
前記外面材付設金具7の上下側縁部には、屈曲状の係合片7b、7bが連続して形成され、この係合片7b、7bが前記取付部材5Bの屈曲リップ片5f、5fに跨るように配置されている。
【0040】
従って、外面材3が熱膨張/熱収縮により伸縮する場合には、前記外面材取付部材7がスタッドボルト4と共に移動し、熱変形を吸収するようになっている。また、前記外面材付設金具7の係合片7bと、前記取付部材5Bの屈曲リップ片5fとの間には、上下方向に間隙S、Sが形成され、上下方向の熱伸びをも吸収できるようになっている。
【0041】
前記外壁材1Bを製造するに当たっては、外面材3をスタッドボルト4,4…側を上面として底型枠面に設置し、外面材3の各スタッドボルト4,4…に対して前記外面材取付部材7を固定し、次に前記取付部材5Bを側方側から差し込むようにしながら設置するようにする。この際、取付部材5Bの屈曲リップ片5と、外面材取付部材7の係合片7bとはある程度の摩擦抵抗を持って接触するように設計されており、両者の摩擦抵抗により取付部材7が簡単にずれることなく設置できるようになっている。また、生コンクリートを打設した際に、取付部材5B内に生コンクリートが侵入しないように、前記取付部材5Bの両端部開口に小口封鎖部材12,12を設置し側部開口を封鎖する。
【0042】
前記取付部材7,7…の設置を完了し、かつ型枠内に配筋を行ったならば、生コンクリートを型枠内に流し込み、養生を行いながら硬化を待った後、型枠を取り外して外壁材1Bを得るようにする。
【0043】
〈変形例〉
(1)本第2形態例では取付部材5Bに作業用通孔8を設けておき、外面材付設金具7を緩く固定した状態で前記取付部材5Bを側方から挿入したならば、前記作業用通孔8からナットレンチを差し込んでナット部材11を回転し、外面材付設金具7を堅固に固定するようにしてもよい。
【0044】
〔第3形態例〕
本第3形態例に係る外壁材1C、1Dは、夫々図10及び図11に示されるように、抜止め部材として平板状のナット部材のみを用いた場合の例である。なお、図8に示される取付部材5Cでは、深部側の上部側隅部及び下部側隅部にそれぞれコンクリートへの定着力を高めるために斜め方向に延出するアンカー片5a、5aが形成されているのに対して、図9に示される取付部材5Dでは、背面側の中央部に断面Y字状のアンカー片5a’が形成されている点のみが異なり、他の構造は同様である。
【0045】
前記取付部材5C、5Dは、屋外面側にスタッドボルト4の径dより幅広(L>d)でかつ部材全長に亘る開口溝6を有する中空断面の部材(形材)であり、特に本形態例では前記取付部材5C、5Dの中空断面は、ナット部材の収容空間として形成されるものである。具体的には、前記中空断面の寸法は、厚み寸法が実質的に平板状ナット部材15の厚みBとほぼ同等の寸法とされ、かつ上下部に平板状ナット部材15の移動代分の間隙を有する寸法とされる。
【0046】
前記外壁材1C、1Dを製造するに当たっては、外面材3の各スタッドボルト4,4…に対して前記平板状ナット部材15を螺設し、所定位置に位置決めしたならば、次に取付部材5C、5Dの中空断面に前記平板状ナット部材15を側方側から差し込むようにしながら設置する。この際、前記平板状ナット部材15は中空部に対してある程度の摩擦抵抗を持って接触するように設計されており、両者の摩擦抵抗により取付部材5C、5Dが簡単に位置ずれすることなく中央位置に設置できるようになっている。
【0047】
(第4形態例)
次に、図12に示される第4形態例に係る外壁材1Eは、第3形態例における平板状ナット部材15の位置決めのために、外面材3との間に位置決め用スペーサを設けるようにした例である。具体的に図示例では、スタッドボルト4にナット部材17を螺設し、これを位置決め用スペーサとして前記平板状ナット部材15が螺設されている。
【0048】
なお、この位置決め用スペーサを設ける構成は、上記第1形態例〜第3形態例にそれぞれに対して適用可能である。
【0049】
(その他の形態例)
(1)上記第1形態例〜第4形態例では、取付部材5A〜5Eとして、ピース状部材を用いたが、図13に示されるように、外面材3の縦方向又は横方向に沿って通し部材とすることでも良い。
【0050】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、外壁基材と外面材との間の熱膨張差に起因する外面材の歪みや取付部分への応力集中を簡易かつ確実に防止することができるとともに、外壁基材と外面材とを連結する取付部材の設置手間を省力化でき、かつ仮にコンクリート打設時に流動圧によって取付部材にズレが生じたとしても熱膨張差による不具合を生じさせることの無い外壁材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された第1形態例に係る外壁材1Aの断面図である。
【図2】 取付部材5A箇所の拡大断面図である。
【図3】 図2のIII−III線矢視図である。
【図4】 外面材のスタッドボルト4に対する取付部材5Aの取付け構造を示す分解斜視図である。
【図5】 外面材3の裏面図である。
【図6】 第1形態例の変形例(1)における取付部材5A箇所の拡大断面図である。
【図7】 第1形態例の変形例(2)における取付部材5A箇所の拡大断面図である。
【図8】 第2形態例に係る外壁材1Bにおける取付部材5B箇所の拡大断面図である。
【図9】 そのVII−VII線矢視図である。
【図10】 第3形態例に係る外壁材1Cにおける取付部材5C箇所の拡大断面図である。
【図11】 第3形態例に係る外壁材1Dにおける取付部材5D箇所の拡大断面図である。
【図12】 第4形態例に係る外壁材1Eにおける取付部材5E箇所の拡大断面図である。
【図13】 取付部材5Aの変形例を示す外面材3の裏面図である。
【図14】 従来の外壁材における外面材の取付構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1A〜1E…外壁材、2…外壁基材、3…外面材、4…スタッドボルト、5A〜5E…取付部材、6…開口溝、7…外面材付設金具、8…作業用通孔、10…平板、11…ナット、12…小口封鎖部材、13…背面封鎖板、14…滑り材、15…平板状ナット部材、17…位置決め用スペーサ

Claims (10)

  1. 外壁基材の屋外側に積層される外面材が、該外面材の裏面に植設されたスタッドボルトと、前記外壁基材の屋外面側に埋設状態で設けられた取付部材とを介して、前記外壁基材に一体的に設けられた外壁材において、
    前記取付部材は、屋外面側にスタッドボルトの径より幅広でかつ部材全長に亘る開口溝を有する中空断面部材とされ、前記開口溝に前記スタッドボルトが挿入されるとともに、開口溝部において前記スタッドボルトに設置された抜止め部材により前記外面材が固定され、少なくとも前記取付部材の両端部開口がそれぞれ端部開口に挿設された小口封鎖部材により封鎖されていることを特徴とする外壁材。
  2. 前記抜止め部材は、前記スタッドボルトが挿通されるとともに、前記開口溝を形成しているリップ片間に跨って配置された平板と、前記平板を押さえるためにスタッドボルトに螺設されたナット部材とからなる請求項1記載の外壁材。
  3. 前記平板は、幅寸法が前記取付部材の中空部内法とほぼ一致するように形成されるとともに、スタッドボルト挿通孔が前記スタッドボルトの径より大径に形成された請求項2記載の外壁材。
  4. 前記取付部材のリップ片の内面側に一対の平板係止部が突出形成されるとともに、前記平板が前記平板係止部間に配置され、かつスタッドボルト挿通孔が前記スタッドボルトの径より大径に形成された請求項2記載の外壁材。
  5. 前記抜止め部材は、前記スタッドボルトが挿通されるとともに、前記開口溝を形成しているリップ片間に跨る外面材付設金具と、前記外面材付設金具を固定するためにスタッドボルトに螺設されたナット部材とからなる請求項1記載の外壁材。
  6. 前記平板又は外面材付設金具と、外面材との間に位置決め用スペーサを設けるようにしてある請求項2〜いずれかに記載の外壁材。
  7. 前記取付部材は背面板に対して、スタッドボルト対応位置に抜止め部材を固定するための作業用通孔を有するとともに、その外面側に前記作業用通孔を跨ぐ両側位置にそれぞれ屈曲片が対で形成され、前記屈曲片を支持部材として背面封鎖板が嵌設されている請求項1〜記載の外壁材。
  8. 前記取付部材と外面材との接触部に滑り材が設けられている請求項1〜いずれかに記載の外壁材。
  9. 前記抜止め部材と開口溝部との接触部に滑り材が設けられている請求項1〜いずれかに記載の外壁材。
  10. 前記取付部材は、外面材の縦方向又は横方向に沿って通し部材とされる請求項1〜いずれかに記載の外壁材。
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