JP2004022852A - 微細回路の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイドエッチング不具合を抑制し、回路細りや更には回路の断線を発生させることなく、微細な回路形成を行なうことができる微細回路の形成方法。
【解決手段】回路形成用のフォトレジストをプリント配線基板に塗装する際に、基板表面の濡れ性を向上させると共に、フォトレジストと銅との密着性を向上させるために、予め高圧噴射型粗化装置を用いてプリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化する。
【選択図】 図1
【解決手段】回路形成用のフォトレジストをプリント配線基板に塗装する際に、基板表面の濡れ性を向上させると共に、フォトレジストと銅との密着性を向上させるために、予め高圧噴射型粗化装置を用いてプリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線基板の回路形成に関し、特に微細な回路形成を行なう際に生じる回路部分の端面のサイドエッチングの不具合を抑制することを特徴とする微細回路の形成方法に関する提案である。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話に代表される情報通信端末が飛躍的に使用人口と用途を拡大する中で、その情報通信端末の内部に使用されているプリント配線基板への技術的な要求も一段と高くなっている。その中でも、プリント配線基板上の配線をより高密度化することにより得られる、小型で軽量なプリント配線基板の要求が多くなり、それに伴い高密度な回路(パターン)部の要求が多くなっている。
【0003】
プリント配線基板の高密度化は回路部の細線化技術を向上させることにより実現することが可能である。例えば、サブトラクティブ法における回路形成方法は、プリント配線基板の銅箔上に回路形成用レジストを被覆し、フォトマスクを使用することで露光、現像を行ない、その後銅箔のエッチングによって回路を作成する方法である。このサブトラクティブ法における代表的な工法としてはドライフィルムレジスト工法、及びED(電着塗装)工法が有名であり、前者は回路幅100μm程度の回路形成を行なうことが可能であり、後者はより微細な回路として、回路幅50μm程度の回路形成を行なうことが可能である。
【0004】
近年では、回路部の細線化要求の背景から前記ED工法も多く使用されるようになったが、微細な回路形成を行なう場合に回路及び回路間が狭くなるほど回路形成上の不具合は起こしやすくなる。その微細な回路形成の際に生じる不具合の原因としては、回路部分端面のサイドエッチング不具合及びサイドエッチングから発生する回路部の断線の発生が多いことが問題点として挙げられる。
【0005】
図2を用いて微細な回路形成の際に生じる回路部分の端面のサイドエッチング不具合について説明する。図2は従来の標準的なサブトラクティブ法における回路形成工程を示す概略断面説明図であり、図2(a)から(c)では回路形成の銅箔2部分に、バフやスクラブ処理により粗化面1bとした後、フォトレジスト5を塗布し、露光用マスク4を用いて露光及びフォトレジストの現像を行なった工程を示している。露光及び現像後の、図2(d)のエッチング工程でサイドエッチング不具合は生じる。図2(d)における回路形成の際にエッチング液がフォトレジストと銅との界面7に侵入し、また、回路部の端面を過剰にエッチングすることで回路形成部分は目的とする幅よりも細くなることが度々ある。この現象をサイドエッチングによる不具合6と呼称している。更に、回路形成部分により過剰にエッチングが進行した場合、図に示したように目的とする回路幅よりも細く回路形成される。これは、回路形成部分は断線の原因となり、プリント配線基板としての機能を示さない不良製品が生じるため大きな問題点とされてきた。
【0006】
特に、従来のED工法による回路形成の場合には、バフやスクラブのような物理研磨もしくは薬液によるソフトエッチングのような化学研磨が前処理として使用されていたが、これらの従来の回路形成前処理を使用した場合、プリント配線基板の微小なゆがみなどの問題により、バフの追従性や薬液の局部的な接触の不均一さから、プリント配線基板内の粗化状態が部分的に均一性がなくなるため、プリント配線基板間で粗化状態にばらつきが生じる。更に、バフの有する研磨目のような極部的に強く研磨されている箇所が発生するという問題があった。従来の方法は回路形成前処理においてこれらの問題が生じ、フォトレジストの密着性と濡れ性が弱い状態及び均一でない状態でプリント配線基板上に密着していたのが現状である。
【0007】
一方、これまではサイドエッチングによる回路幅の細り、更には回路部分の過剰エッチングによる断線の不具合を抑制するために、回路幅のマスク上での補正が行なわれていた。その手法は、例えば回路形成後の回路幅で50μmを作成する際には、エッチング工程による回路幅の細りをあらかじめ考慮し、回路幅60μm程度の露光用のマスクを使用する。すなわち、露光用のマスク上で回路幅をあらかじめ+10μm太く設計し、60μmとすることで、エッチング工程で回路幅が10μm細くなることに対応し得、結果として回路形成後の回路幅は50μmとなる。
【0008】
しかしながら、露光用のマスクを太く設計するこの手法は回路間のスペースが比較的太い場合に有効であるが、回路部分がより高密度化を必要とする背景を想定した場合には、この従来の回路形成方法は工法的に限界となる。また、この回路形成方法は回路部分の端面のサイドエッチング不具合を考慮に入れた回路形成方法であり、根本的なサイドエッチング不具合を抑制するための方法論ではない。したがって、プリント配線基板のより微細な回路形成を行なう際には、露光用のマスク上で回路幅の補正を行なうこと以外にも効果的な方法が必要である。
【0009】
このようなプリント配線基板の微細な回路形成を行なう際に、近年ではサイドエッチング不具合を抑制する手段や回路形成用フォトレジスト密着性を向上させるための手段がいくつか公開されている。例えば、特開2002−94217公報では、回路形成用のエッチング液の噴霧に十分耐えられる強度の有機レジスト被膜を形成することで良好な導体パターンを歩留まり良く形成する方法が示されている。また、特開平11−68291号公報では、金属箔及び絶縁樹脂層の密着性を向上させる手段について検討を行ない、その結果、金属箔幅及び金属箔間隙が微細である信頼性の高いプリント配線板を製造する方法が示されている。
【0010】
しかしながら、これらの方法論はプリント配線基板上での微細な表面凹凸を作成する手段ではなく、回路形成用のフォトレジストへの発明や回路形成金属部への発明が主たる内容であり、微細回路形成を確立するために特定の材料や資材を使用した箇所が特長的である。したがって、微細な回路形成を行なう際のサイドエッチング不具合を抑制することを目的とした、プリント配線基板の銅部分への粗化方法による効果的な手段は不透明な状態である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような背景に鑑みてなされたものであり、サイドエッチングの不具合を抑制し、回路間の絶縁不良や導通不良による不具合を生じさせない微細回路形成方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するために検討を重ねた。その結果、プリント配線基板の特に微細な回路形成を行なう際の前処理方法として、高圧噴射型粗化装置を使用してプリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化すれば、フォトレジストをプリント配線基板に密着させる際にフォトレジストの銅めっきへの濡れ性と密着性を向上させ、回路形成時にフォトレジストの特に端面部分の剥がれやサイドエッチング不具合を抑制することができ、微細な回路形成を行なう際に回路間の絶縁不良や導通不良による不具合の発生を防止し得ることを見出して発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、回路形成用のフォトレジストをプリント配線基板に塗装する際に、基板表面の濡れ性を向上させると共に、フォトレジストと銅との密着性を向上させるために、予め高圧噴射型粗化装置を用いて、プリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化することを特徴とする微細回路の形成方法により上記目的を達成したものである。
【0014】
本発明において、プリント配線基板の微細な回路形成を行なう際の前処理としての粗化後の表面粗さ状態としては、目的とする微細回路の回路幅より低い値となる、JISB0601−1994に準ずる凹凸の平均間隔(Sm)値の表面粗さ状態、就中目的とする微細回路幅の1/2以下の凹凸の平均間隔(Sm)値の表面粗さ状態とするのが、当該粗化状態の回路形成部へ回路形成用のフォトレジストを塗装する際に、フォトレジストと銅との気密性を向上させ、回路形成の際にエッチング液がフォトレジストと銅の界面に侵入することを抑制し、回路部分の端面のサイドエッチング不具合を抑制する上で、特に望ましい。
【0015】
また、高圧噴射型粗化装置としては、特にウェットブラストが好適に用いられる。
【0016】
また、フォトレジストの塗装方法としては、ED(電着塗装)工法を使用するのが有利である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1を用いて説明する。図1は本発明方法による回路形成工程を示す概略断面説明図であり、まず図1(a)に示すように、回路形成前に高圧噴射型粗化装置(ウェットブラスト)を用い、プリント配線基板の銅箔2表面を均一かつ微細に粗化し、粗化面1aとする。次に、図1(b)に示すように、当該粗化面1aにフォトレジスト5をED(電着工法)により塗装する。このフォトレジスト5は、上記粗化面1aによって、銅箔2への良好な濡れ性と強い密着力にて塗布される。次に、図1(b)〜(c)に示すように、露光用マスク4を用いて露光及びフォトレジストの現像を行なう。次に、エッチング処理をするが、フォトレジスト5が銅箔2に十分な密着力で塗装されているので、エッチング液がフォトレジストと銅との界面7に侵入することが抑制され、回路部分のサイドエッチングが抑制される。その結果、エッチンク工程後の回路は図1(d)に示されるような状態となり、回路間スペースも十分に取れているため問題は生じない。
【0018】
本発明の回路形成方法の概要を従来方法と対比して下記表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
本発明方法は、表1の工程▲1▼〜▲7▼の順に従って回路形成を行ない、次いでEDレジスト剥離、回路検査の各工程を経て完了する。
また、前記の如く、本発明方法による完成品を図1(d)に、従来方法による不具合状態を図2(d)に示した。
【0021】
上記表1内の本発明方法で▲1▼バフ研磨を使用している意味を説明する。高圧噴射型表面粗化処理をプリント基板に銅めっきを行なった後の表面処理方法として使用される場合、めっき工程内の微弱な電流密度の変化などの問題により、めっき終了後にめっきの異常析出(50〜200μm程度のめっきの塊)がプリント基板の表面に生じていることがある。このような場合にはめっきの塊の大きさに応じて、高圧噴射型表面粗化処理前にバフ研磨を導入するとめっきの塊がバフ研磨により除去され、銅めっき表面の厚みの均一性が向上する。それは、高圧噴射型表面粗化処理としての効果が更に大きく示される結果となる。
【0022】
次に、上記表1内の本発明方法における工程▲2▼及び▲4▼についてそれぞれ更に説明する。
【0023】
工程▲2▼:高圧噴射型表面粗化処理
EDレジスト塗装の前処理に従来の方法では、バフ+スクラブ研磨を主に使用していた。しかしながら、微細回路形成を行なう際の前処理として、バフ+スクラブ研磨を行なった場合、大きく分類すると2つの問題点が示されていた。
【0024】
1つは、バフ+スクラブ研磨後の表面粗さ状態である。後記試験例1にて本発明方法と従来方法の詳細な表面粗さ形状の比較を行なっているが、従来方法の標準なバフ+スクラブ研磨後における表面粗さ形状の凹凸平均間隔を示すSm値は110.2μmである。これより、従来の回路形成前処理方法では、例えばL(回路幅)/S(回路間スペース)=50μm/50μmの微細な回路形成を行なう場合、回路形成する銅部分は回路幅よりも間隔の広い状態にしか粗化されておらず、その結果、バフ+スクラブ研磨後の銅上にはEDレジストが濡れにくく、塗布されたEDレジストの密着性も低い値を示していた。したがって、微細な回路形成を行なう場合、EDレジストと銅の界面にはエッチング液が侵入しやすく、回路形成終了後は図2に示すような回路細りの現象を生じさせることが度々生じていた。
【0025】
一方、もう一つの問題点としては従来の回路形成前処理方法のバフ+スクラブ研磨の場合、バフロールがプリント基板の表面を回転し、追従しながら研磨するため、プリント基板の有する微小なゆがみによって、研磨状態が局部的に不均一になる点である。これは、前記バフ+スクラブ研磨以外の薬液による化学薬品を使用した化学研磨方法においても度々確認され、この不均一な研磨状態は後工程のEDレジスト塗布工程や回路形成工程で品質のばらつきを生じさせ、結果として良品質なプリント基板を作成する際に問題となることがあった。このような背景から微細な回路形成の前処理としては、プリント基板の微小なゆがみを問題としないタイプの研磨方法が望ましく、本発明では基板表面に研磨剤をシャワー状に吹き付ける高圧噴射型表面粗化方法に着眼した。また、当該粗化装置を使用することで表面処理後の形状が基板内で均一であり、かつ微細な凹凸があり、それは良品質な微細な回路を有するプリント配線基板を作成する際に望ましいと考えた。
【0026】
高圧噴射型表面粗化処理の特徴は研磨剤と水と空気を十分に混合し、プラストガンと呼ばれる噴出口からエアー圧力でシャワーのようにプリント基板に吹き付ける工法である。この際、研磨剤がプリント基板の銅表面に叩き付けられて、結果として銅表面を均一にかつ微細に粗化することが可能である。また、プリント基板がコンベアにより搬送され、プリント基板に対して高圧噴射型表面粗化処理の研磨剤が垂直方向に当たるため、基板の微小なゆがみを問題視することもなく基板に研磨剤が十分に当たり、図1(a)のように回路形成部が粗化されることを特徴としている。
【0027】
本発明方法での高圧噴射型表面粗化処理としてはウェットブラスト研磨を使用するのが望ましい。ウェットブラスト研磨はマコー株式会社製の「Physical Fine Etcher:FR−663、Wet Blasting System」が好適に使用され、その標準的な使用条件はプリント基板に対して垂直方向に吹き付けられる水平式装置であり、処理速度:0.3〜2.7M/分、エアー消費量:8.0〜12.0m3/分、エアー圧力0.1〜0.3MPa、研磨剤:♯800〜2000を標準条件とするのが好ましい。また、水と研磨剤(スラリー液)と圧縮空気を混合し、ブラストガンと呼ばれる噴射口から被加工物に投射する方法が望ましい。この理由は、基板の微小なゆがみを考慮することなく、ウェットブラスト処理したプリント基板の表面粗化状態は粗さの凹凸の平均間隔値(Sm)=23.6μmであり、EDレジストを塗布する前の状態としては微細なアンカー効果を有する表面状態であり、また基板全体が均一性を有して粗化されているからである。
【0028】
工程▲4▼:電着塗装レジスト
本発明における電着塗装レジスト工程には、例えば日本ペイント株式会社製の「Photo ED System P−1000」が好適に使用され、その標準的な使用方法はバッチ式の電着塗装法で、ポジ型のレジスト形成システムである。
【0029】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
【0030】
実施例1
(1).プリント配線基板に回路形成部となる銅箔もしくは銅めっき品を材料として用意した。
(2).前記(1)のプリント配線基板をウェットブラストで表面処理し、銅の表面を均一にかつ細かく粗化した。この粗化状態が銅の表面に塗布されるフォトレジストの密着性を向上させるために有効であり、また面内のばらつきが少ない方が回路形成上での品質の安定化に寄与する。この際、(1)工程の銅めっきにめっきの塊がある場合、必要に応じてウェットブラスト処理前にバフ+ウェットブラスト処理を行なった。
(3).前記(2)の粗化処理後に水洗浄を行ない、次いで基板にフォトレジストをED法により塗布した。
(4).EDレジスト塗布後に水洗、乾燥、露光、現像、エッチング、剥離、回路検査の順で回路形成工程を行ない、エッチング終了後の状態を図1(d)に示した。本発明による回路形成前処理は銅の表面を均一にかつ細かく粗化しているため、従来の回路形成前処理と比較してフォトレジストの密着性は良好である。その結果、図1(d)に示すように銅めっきに密着したフォトレジストはエッチング終了後にも剥がれを生じることなく銅に密着し、回路形成後の回路部分の形状は安定した台形構造を示している。この形状は従来の微細な回路形成前処理では得られにくい構造であり、本発明では回路形成前処理として銅の表面をウェットブラスト処理により均一にかつ細かく粗化したことがフォトレジストの密着性を向上させることとなり、微細なエッチング加工に対しても十分に安定した回路形成が行なえることを示す結果となった。
【0031】
比較例1
(1).プリント配線基板に回路形成部となる銅箔もしくは銅めっき品を材料として用意した。
(2).前記(1)のプリント配線基板にバフ+スクラブ処理を順に行ない、銅の表面を粗化した。
(3).前記(2)のバフ+スクラブ研磨を行ない、続いて水洗浄を行なった。
(4).前記(3)水洗による基板洗浄後にED法でEDレジストを電着により塗布した。
(5).EDレジスト塗布後に水洗、乾燥、露光、現像、エッチング、剥離、回路検査の順で回路形成工程を行ない、エッチング終了後の状態を図2(d)に示した。
従来方法による回路形成前処理は銅の表面が細かく粗化されていないために、EDフォトレジストの密着性は良好ではない。そのため、フォトレジストと銅との界面よりエッチング液が進行し、回路部分の主にトップ部が細くなる傾向がある。また、エッチング液が回路のサイド部分に当たりやすくなり、微細な回路形成では回路部分の断線による不具合を生じさせることが度々生じていた。
【0032】
試験例1
実施例1における表面粗化状態と比較例1における表面粗化状態を比較するために、回路形成前の表面粗さ状態を株式会社東京精密社製、表面粗さ形状測定器「サーフコム1400A−3DF−12」を使用して接触式によるスキッドレス測定方法にて比較評価を行なった。パラメータ算出規格はJIS−94規格にて行ない、測定速度は0.3mm/秒で各表面処理の状態を測定範囲3mmとし評価した。また、表面処理ごとの粗化状態に注目し、測定結果はJIS規格の表記方法に基づき、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸の平均間隔(Sm)の値を測定し、実施例1と比較例1の粗化状態を比較した。その結果を下記表2にまとめた。
【0033】
特に、本発明方法(実施例1)においては表面処理状態として、凹凸の平均間隔を示すSm値に注目している。Sm値の意味するところは、表面粗さ形状を測定した抽出曲線からその平均線の方向に基準長さ(L)だけ抜き取り、この抜き取り部分において一つの山(凹凸の凸部分)及びそれに隣り合う一つの谷(凹凸の凹部分)に対応する平均線の長さの和(凹凸の間隔)を求めたときの、この多数の凹凸の間隔による算術平均値である。
【0034】
すなわち、最初に平均線を横切って山から谷へ向かう点から、次の山から谷へ向かうまでの横断点の間隔又は谷から山へ向かう横断点間の間隔を(Smi)とし、間隔の総数を(N)とした時、式1によって得られる値である。
【0035】
【式1】
【0036】
また、表面粗さ状態を示す凹凸の平均間隔(Sm)値は、従来は工業的なバルブやコック及びシリンダの気密度が要求される工作物に良く使用されてきたが、本発明においては回路形成部の銅とフォトレジストとの密着性を考える際にも応用できると考え、当該凹凸の平均間隔値に着目している。
【0037】
表2に示した測定結果から、実施例1における粗化状態は比較例1における粗化状態と比較して、粗さ高さが1.7倍高くなり、平均粗さが2.1倍粗くなり、粗さ間隔が4.7倍狭くなる結果を得た。この数値は、本発明方法は従来方法より粗化状態の粗さの凹凸がより高く、凹凸の間隔がより狭ピッチ状態になっていることを示している。特に、本発明方法では粗さ間隔を示す凹凸の平均間隔(Sm)値が従来方法より4.7倍狭くなっており、これがフォトレジストと銅との濡れ性と密着性を良好にさせていると考えられる。
【0038】
【表2】
【0039】
試験例2
本発明方法による回路形成前のプリント配線基板の表面粗化状態と従来方法による表面粗化状態とを比較するために、「JIS5400−8.5.2碁盤目テープ法」に準ずる試験方法にてフォトレジストと銅との密着力試験について検討を行なった。試験方法は、始めに回路形成前の銅箔付き両面基板を用意し、その銅上をそれぞれ実施例1と比較例1と同様にして表面粗化処理を施した。次いで当該両面基板にネガ型ドライフィルムフォトレジスト(旭化成製:品番AQ2559、厚み25μm材)を熱圧着した。更に、当該両面基板をUV露光機により80mJ/cm2のエネルギーで光照射し、ドライフィルムフォトレジストを光硬化させた。その後、前記JIS規格の試験方法に基づきカッターナイフを使用し、ドライフィルムフォトレジスト上に1mm×1mmの正方形の小片を10×10の配列で100片作成した。次いでJIS規格に準ずるセロハンテープを100片の上に貼り付け、90度の角度にて引き剥がし試験を行ない、本発明方法と従来方法との両方のサンプルでセロハンテープにて引き剥がされた1mm×1mmの小片数を記録した。この試験方法はドライフィルムフォトレジストの露光後の銅上への密着性を比較する試験方法であり、セロハンテープにて剥された小片数が少ない方がより高い力で密着していることを意味する試験方法である。その試験結果を下記表3にまとめた。
【0040】
【表3】
【0041】
前記密着力試験を同一条件の下で3回検討した。その結果、本発明方法による表面粗化処理を施した場合は3回の試験でいずれも引き剥がれた小片数は0であり、一方の従来方法の場合は引き剥がれた小片数が20〜22片であった。したがって、本発明方法の表面粗化処理はフォトレジストと銅との密着力を向上させることが試験結果より確認された。尚、当該密着力試験をEDフォトレジストにて同様に検討を行なったが、EDフォトレジストはドライフィルムフォトレジストほど材料特性として剛性が無く、試験的に困難であった。それ故、本発明方法による密着力確認の試験はドライフィルムフォトレジストを使用して検討を行なっている。
【0042】
試験例3
より強い力にてEDフォトレジストが銅上に密着した場合、EDフォトレジストと銅との界面にはエッチング液が侵入しにくく、サイドエッチングの影響も受けにくいと考えられる。その結果、同一のエッチング条件では本発明方法にて作製された回路は目的通りの回路幅で出来上がり、一方の従来方法の場合は回路幅が細くなると考えられる。そのエッチング後の回路幅を比較する検討を行なった。
【0043】
試験は始めに試験材料として18μm銅箔付き両面基板を使用し、微細な回路としてL(回路幅)/S(回路間スペース)=50μm/50μmの試験パターンを用意した。その材料を使用し、それぞれ実施例1と比較例1と同様の表面処理方法にて、EDフォトレジストを使用し表1の工程順序で回路形成を行なった。その後、回路幅のトップ部及びボトム部測長を回路形成ラインの流し方向(X方向)と垂直方向(Y方向)で行ない、回路形成終了後の回路幅の比較を行なった。その試験結果を下記表4にまとめた。
【0044】
回路形成終了後のトップ部、ボトム部は図3に示した回路形成終了後の回路断面において示してあり、特にエッチファクタは図3における、回路部の厚み10と回路のボトム部とトップ部の差11により算出した。
因に、エッチファクタとは、回路形成部の銅厚みを考慮に入れた回路トップ部の細りの状態を数値化したパラメータであり、算出方法は以下のように行なわれる。始めに、回路のボトム部9と回路のトップ部8の値より、回路片側のボトム部9とトップ部8の差11を算出する。次に回路部の厚み10を回路片側のボトム部9とトップ部8の差11で割ることによってエッチファクタを求めることができる。
【0045】
例えば、表4内(A)本発明方法(X方向)の回路形成部の測長値を使用してエッチファクタを算出した場合、図3における回路のボトム部9=49.5μm、回路のトップ部8=44.2μmより、回路片側のボトム部9とトップ部8の差11=2.65μmを得て、銅厚み10=18μmであることから、18/2.65≒6.8となり、エッチファクタ=6.8と算出される。このエッチファクタは上記算出方法より、回路形成部の銅厚みが一定の場合に回路のトップ部が細くなることで数値が小さくなる。従って、エッチファクタの数値が高いほど回路トップ部の細りが抑制できていることを示し、特に微細な回路形成においては良好な回路形成状態であることを意味する。
【0046】
【表4】
【0047】
回路形成終了後の回路幅の測長結果より、本発明方法による回路形成方法では、X方向及びY方向共にボトム部が約50μmに対してトップ部が約44μmとなり、従来方法による回路形成方法では、X方向及びY方向共にボトム部が約50μmに対してトップ部が約40μmとなった。この結果より本発明方法による表面粗化処理を回路形成前に施した場合は、従来方法よりもサイドエッチングを抑制することが可能になり、回路幅の主にトップ部が細る不具合が解消されることが確認された。
【0048】
また、表4内エッチファクタの結果より、本発明方法はX方向、Y方向共にエッチファクタは約6.8であり高い値を示した。一方、従来方法はX方向、Y方向共にエッチファクタは約3.9であり、本発明方法よりトップ部が細い台形の構造をした回路が出来上がることが確認された。この結果より、本発明方法は従来方法より理想的な微細な回路形成を行なうことの可能な方法であることが結果として得られた。
【0049】
【発明の効果】
本発明方法は高圧噴射型粗化装置による処理を行なっているので、フォトレジストの銅上への濡れ性と密着性を向上させることが可能となる。その結果、本発明方法によればサイドエッチングを抑制することが可能となり、回路細りや更には回路の断線を発生させることなく、微細な回路形成を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による回路形成工程を示す概略断面説明図。
【図2】従来方法による回路形成工程を示す概略断面説明図。
【図3】回路形成終了後のトップ部、ボトム部、エッチファクタを説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1a:高圧噴射型表面粗化装置(ウェットブラスト)による粗化面
1b:従来方法(バフ+スクラブ)による粗化面
2:銅箔もしくは銅めっき
3:絶縁層部
4:露光用マスク
5:フォトレジスト
6:サイドエッチング不具合
7:フォトレジストと銅との界面
8:回路のトップ部
9:回路のボトム部
10:回路部の厚み
11:回路のボトム部とトップ部の差
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線基板の回路形成に関し、特に微細な回路形成を行なう際に生じる回路部分の端面のサイドエッチングの不具合を抑制することを特徴とする微細回路の形成方法に関する提案である。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話に代表される情報通信端末が飛躍的に使用人口と用途を拡大する中で、その情報通信端末の内部に使用されているプリント配線基板への技術的な要求も一段と高くなっている。その中でも、プリント配線基板上の配線をより高密度化することにより得られる、小型で軽量なプリント配線基板の要求が多くなり、それに伴い高密度な回路(パターン)部の要求が多くなっている。
【0003】
プリント配線基板の高密度化は回路部の細線化技術を向上させることにより実現することが可能である。例えば、サブトラクティブ法における回路形成方法は、プリント配線基板の銅箔上に回路形成用レジストを被覆し、フォトマスクを使用することで露光、現像を行ない、その後銅箔のエッチングによって回路を作成する方法である。このサブトラクティブ法における代表的な工法としてはドライフィルムレジスト工法、及びED(電着塗装)工法が有名であり、前者は回路幅100μm程度の回路形成を行なうことが可能であり、後者はより微細な回路として、回路幅50μm程度の回路形成を行なうことが可能である。
【0004】
近年では、回路部の細線化要求の背景から前記ED工法も多く使用されるようになったが、微細な回路形成を行なう場合に回路及び回路間が狭くなるほど回路形成上の不具合は起こしやすくなる。その微細な回路形成の際に生じる不具合の原因としては、回路部分端面のサイドエッチング不具合及びサイドエッチングから発生する回路部の断線の発生が多いことが問題点として挙げられる。
【0005】
図2を用いて微細な回路形成の際に生じる回路部分の端面のサイドエッチング不具合について説明する。図2は従来の標準的なサブトラクティブ法における回路形成工程を示す概略断面説明図であり、図2(a)から(c)では回路形成の銅箔2部分に、バフやスクラブ処理により粗化面1bとした後、フォトレジスト5を塗布し、露光用マスク4を用いて露光及びフォトレジストの現像を行なった工程を示している。露光及び現像後の、図2(d)のエッチング工程でサイドエッチング不具合は生じる。図2(d)における回路形成の際にエッチング液がフォトレジストと銅との界面7に侵入し、また、回路部の端面を過剰にエッチングすることで回路形成部分は目的とする幅よりも細くなることが度々ある。この現象をサイドエッチングによる不具合6と呼称している。更に、回路形成部分により過剰にエッチングが進行した場合、図に示したように目的とする回路幅よりも細く回路形成される。これは、回路形成部分は断線の原因となり、プリント配線基板としての機能を示さない不良製品が生じるため大きな問題点とされてきた。
【0006】
特に、従来のED工法による回路形成の場合には、バフやスクラブのような物理研磨もしくは薬液によるソフトエッチングのような化学研磨が前処理として使用されていたが、これらの従来の回路形成前処理を使用した場合、プリント配線基板の微小なゆがみなどの問題により、バフの追従性や薬液の局部的な接触の不均一さから、プリント配線基板内の粗化状態が部分的に均一性がなくなるため、プリント配線基板間で粗化状態にばらつきが生じる。更に、バフの有する研磨目のような極部的に強く研磨されている箇所が発生するという問題があった。従来の方法は回路形成前処理においてこれらの問題が生じ、フォトレジストの密着性と濡れ性が弱い状態及び均一でない状態でプリント配線基板上に密着していたのが現状である。
【0007】
一方、これまではサイドエッチングによる回路幅の細り、更には回路部分の過剰エッチングによる断線の不具合を抑制するために、回路幅のマスク上での補正が行なわれていた。その手法は、例えば回路形成後の回路幅で50μmを作成する際には、エッチング工程による回路幅の細りをあらかじめ考慮し、回路幅60μm程度の露光用のマスクを使用する。すなわち、露光用のマスク上で回路幅をあらかじめ+10μm太く設計し、60μmとすることで、エッチング工程で回路幅が10μm細くなることに対応し得、結果として回路形成後の回路幅は50μmとなる。
【0008】
しかしながら、露光用のマスクを太く設計するこの手法は回路間のスペースが比較的太い場合に有効であるが、回路部分がより高密度化を必要とする背景を想定した場合には、この従来の回路形成方法は工法的に限界となる。また、この回路形成方法は回路部分の端面のサイドエッチング不具合を考慮に入れた回路形成方法であり、根本的なサイドエッチング不具合を抑制するための方法論ではない。したがって、プリント配線基板のより微細な回路形成を行なう際には、露光用のマスク上で回路幅の補正を行なうこと以外にも効果的な方法が必要である。
【0009】
このようなプリント配線基板の微細な回路形成を行なう際に、近年ではサイドエッチング不具合を抑制する手段や回路形成用フォトレジスト密着性を向上させるための手段がいくつか公開されている。例えば、特開2002−94217公報では、回路形成用のエッチング液の噴霧に十分耐えられる強度の有機レジスト被膜を形成することで良好な導体パターンを歩留まり良く形成する方法が示されている。また、特開平11−68291号公報では、金属箔及び絶縁樹脂層の密着性を向上させる手段について検討を行ない、その結果、金属箔幅及び金属箔間隙が微細である信頼性の高いプリント配線板を製造する方法が示されている。
【0010】
しかしながら、これらの方法論はプリント配線基板上での微細な表面凹凸を作成する手段ではなく、回路形成用のフォトレジストへの発明や回路形成金属部への発明が主たる内容であり、微細回路形成を確立するために特定の材料や資材を使用した箇所が特長的である。したがって、微細な回路形成を行なう際のサイドエッチング不具合を抑制することを目的とした、プリント配線基板の銅部分への粗化方法による効果的な手段は不透明な状態である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような背景に鑑みてなされたものであり、サイドエッチングの不具合を抑制し、回路間の絶縁不良や導通不良による不具合を生じさせない微細回路形成方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するために検討を重ねた。その結果、プリント配線基板の特に微細な回路形成を行なう際の前処理方法として、高圧噴射型粗化装置を使用してプリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化すれば、フォトレジストをプリント配線基板に密着させる際にフォトレジストの銅めっきへの濡れ性と密着性を向上させ、回路形成時にフォトレジストの特に端面部分の剥がれやサイドエッチング不具合を抑制することができ、微細な回路形成を行なう際に回路間の絶縁不良や導通不良による不具合の発生を防止し得ることを見出して発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、回路形成用のフォトレジストをプリント配線基板に塗装する際に、基板表面の濡れ性を向上させると共に、フォトレジストと銅との密着性を向上させるために、予め高圧噴射型粗化装置を用いて、プリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化することを特徴とする微細回路の形成方法により上記目的を達成したものである。
【0014】
本発明において、プリント配線基板の微細な回路形成を行なう際の前処理としての粗化後の表面粗さ状態としては、目的とする微細回路の回路幅より低い値となる、JISB0601−1994に準ずる凹凸の平均間隔(Sm)値の表面粗さ状態、就中目的とする微細回路幅の1/2以下の凹凸の平均間隔(Sm)値の表面粗さ状態とするのが、当該粗化状態の回路形成部へ回路形成用のフォトレジストを塗装する際に、フォトレジストと銅との気密性を向上させ、回路形成の際にエッチング液がフォトレジストと銅の界面に侵入することを抑制し、回路部分の端面のサイドエッチング不具合を抑制する上で、特に望ましい。
【0015】
また、高圧噴射型粗化装置としては、特にウェットブラストが好適に用いられる。
【0016】
また、フォトレジストの塗装方法としては、ED(電着塗装)工法を使用するのが有利である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1を用いて説明する。図1は本発明方法による回路形成工程を示す概略断面説明図であり、まず図1(a)に示すように、回路形成前に高圧噴射型粗化装置(ウェットブラスト)を用い、プリント配線基板の銅箔2表面を均一かつ微細に粗化し、粗化面1aとする。次に、図1(b)に示すように、当該粗化面1aにフォトレジスト5をED(電着工法)により塗装する。このフォトレジスト5は、上記粗化面1aによって、銅箔2への良好な濡れ性と強い密着力にて塗布される。次に、図1(b)〜(c)に示すように、露光用マスク4を用いて露光及びフォトレジストの現像を行なう。次に、エッチング処理をするが、フォトレジスト5が銅箔2に十分な密着力で塗装されているので、エッチング液がフォトレジストと銅との界面7に侵入することが抑制され、回路部分のサイドエッチングが抑制される。その結果、エッチンク工程後の回路は図1(d)に示されるような状態となり、回路間スペースも十分に取れているため問題は生じない。
【0018】
本発明の回路形成方法の概要を従来方法と対比して下記表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
本発明方法は、表1の工程▲1▼〜▲7▼の順に従って回路形成を行ない、次いでEDレジスト剥離、回路検査の各工程を経て完了する。
また、前記の如く、本発明方法による完成品を図1(d)に、従来方法による不具合状態を図2(d)に示した。
【0021】
上記表1内の本発明方法で▲1▼バフ研磨を使用している意味を説明する。高圧噴射型表面粗化処理をプリント基板に銅めっきを行なった後の表面処理方法として使用される場合、めっき工程内の微弱な電流密度の変化などの問題により、めっき終了後にめっきの異常析出(50〜200μm程度のめっきの塊)がプリント基板の表面に生じていることがある。このような場合にはめっきの塊の大きさに応じて、高圧噴射型表面粗化処理前にバフ研磨を導入するとめっきの塊がバフ研磨により除去され、銅めっき表面の厚みの均一性が向上する。それは、高圧噴射型表面粗化処理としての効果が更に大きく示される結果となる。
【0022】
次に、上記表1内の本発明方法における工程▲2▼及び▲4▼についてそれぞれ更に説明する。
【0023】
工程▲2▼:高圧噴射型表面粗化処理
EDレジスト塗装の前処理に従来の方法では、バフ+スクラブ研磨を主に使用していた。しかしながら、微細回路形成を行なう際の前処理として、バフ+スクラブ研磨を行なった場合、大きく分類すると2つの問題点が示されていた。
【0024】
1つは、バフ+スクラブ研磨後の表面粗さ状態である。後記試験例1にて本発明方法と従来方法の詳細な表面粗さ形状の比較を行なっているが、従来方法の標準なバフ+スクラブ研磨後における表面粗さ形状の凹凸平均間隔を示すSm値は110.2μmである。これより、従来の回路形成前処理方法では、例えばL(回路幅)/S(回路間スペース)=50μm/50μmの微細な回路形成を行なう場合、回路形成する銅部分は回路幅よりも間隔の広い状態にしか粗化されておらず、その結果、バフ+スクラブ研磨後の銅上にはEDレジストが濡れにくく、塗布されたEDレジストの密着性も低い値を示していた。したがって、微細な回路形成を行なう場合、EDレジストと銅の界面にはエッチング液が侵入しやすく、回路形成終了後は図2に示すような回路細りの現象を生じさせることが度々生じていた。
【0025】
一方、もう一つの問題点としては従来の回路形成前処理方法のバフ+スクラブ研磨の場合、バフロールがプリント基板の表面を回転し、追従しながら研磨するため、プリント基板の有する微小なゆがみによって、研磨状態が局部的に不均一になる点である。これは、前記バフ+スクラブ研磨以外の薬液による化学薬品を使用した化学研磨方法においても度々確認され、この不均一な研磨状態は後工程のEDレジスト塗布工程や回路形成工程で品質のばらつきを生じさせ、結果として良品質なプリント基板を作成する際に問題となることがあった。このような背景から微細な回路形成の前処理としては、プリント基板の微小なゆがみを問題としないタイプの研磨方法が望ましく、本発明では基板表面に研磨剤をシャワー状に吹き付ける高圧噴射型表面粗化方法に着眼した。また、当該粗化装置を使用することで表面処理後の形状が基板内で均一であり、かつ微細な凹凸があり、それは良品質な微細な回路を有するプリント配線基板を作成する際に望ましいと考えた。
【0026】
高圧噴射型表面粗化処理の特徴は研磨剤と水と空気を十分に混合し、プラストガンと呼ばれる噴出口からエアー圧力でシャワーのようにプリント基板に吹き付ける工法である。この際、研磨剤がプリント基板の銅表面に叩き付けられて、結果として銅表面を均一にかつ微細に粗化することが可能である。また、プリント基板がコンベアにより搬送され、プリント基板に対して高圧噴射型表面粗化処理の研磨剤が垂直方向に当たるため、基板の微小なゆがみを問題視することもなく基板に研磨剤が十分に当たり、図1(a)のように回路形成部が粗化されることを特徴としている。
【0027】
本発明方法での高圧噴射型表面粗化処理としてはウェットブラスト研磨を使用するのが望ましい。ウェットブラスト研磨はマコー株式会社製の「Physical Fine Etcher:FR−663、Wet Blasting System」が好適に使用され、その標準的な使用条件はプリント基板に対して垂直方向に吹き付けられる水平式装置であり、処理速度:0.3〜2.7M/分、エアー消費量:8.0〜12.0m3/分、エアー圧力0.1〜0.3MPa、研磨剤:♯800〜2000を標準条件とするのが好ましい。また、水と研磨剤(スラリー液)と圧縮空気を混合し、ブラストガンと呼ばれる噴射口から被加工物に投射する方法が望ましい。この理由は、基板の微小なゆがみを考慮することなく、ウェットブラスト処理したプリント基板の表面粗化状態は粗さの凹凸の平均間隔値(Sm)=23.6μmであり、EDレジストを塗布する前の状態としては微細なアンカー効果を有する表面状態であり、また基板全体が均一性を有して粗化されているからである。
【0028】
工程▲4▼:電着塗装レジスト
本発明における電着塗装レジスト工程には、例えば日本ペイント株式会社製の「Photo ED System P−1000」が好適に使用され、その標準的な使用方法はバッチ式の電着塗装法で、ポジ型のレジスト形成システムである。
【0029】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
【0030】
実施例1
(1).プリント配線基板に回路形成部となる銅箔もしくは銅めっき品を材料として用意した。
(2).前記(1)のプリント配線基板をウェットブラストで表面処理し、銅の表面を均一にかつ細かく粗化した。この粗化状態が銅の表面に塗布されるフォトレジストの密着性を向上させるために有効であり、また面内のばらつきが少ない方が回路形成上での品質の安定化に寄与する。この際、(1)工程の銅めっきにめっきの塊がある場合、必要に応じてウェットブラスト処理前にバフ+ウェットブラスト処理を行なった。
(3).前記(2)の粗化処理後に水洗浄を行ない、次いで基板にフォトレジストをED法により塗布した。
(4).EDレジスト塗布後に水洗、乾燥、露光、現像、エッチング、剥離、回路検査の順で回路形成工程を行ない、エッチング終了後の状態を図1(d)に示した。本発明による回路形成前処理は銅の表面を均一にかつ細かく粗化しているため、従来の回路形成前処理と比較してフォトレジストの密着性は良好である。その結果、図1(d)に示すように銅めっきに密着したフォトレジストはエッチング終了後にも剥がれを生じることなく銅に密着し、回路形成後の回路部分の形状は安定した台形構造を示している。この形状は従来の微細な回路形成前処理では得られにくい構造であり、本発明では回路形成前処理として銅の表面をウェットブラスト処理により均一にかつ細かく粗化したことがフォトレジストの密着性を向上させることとなり、微細なエッチング加工に対しても十分に安定した回路形成が行なえることを示す結果となった。
【0031】
比較例1
(1).プリント配線基板に回路形成部となる銅箔もしくは銅めっき品を材料として用意した。
(2).前記(1)のプリント配線基板にバフ+スクラブ処理を順に行ない、銅の表面を粗化した。
(3).前記(2)のバフ+スクラブ研磨を行ない、続いて水洗浄を行なった。
(4).前記(3)水洗による基板洗浄後にED法でEDレジストを電着により塗布した。
(5).EDレジスト塗布後に水洗、乾燥、露光、現像、エッチング、剥離、回路検査の順で回路形成工程を行ない、エッチング終了後の状態を図2(d)に示した。
従来方法による回路形成前処理は銅の表面が細かく粗化されていないために、EDフォトレジストの密着性は良好ではない。そのため、フォトレジストと銅との界面よりエッチング液が進行し、回路部分の主にトップ部が細くなる傾向がある。また、エッチング液が回路のサイド部分に当たりやすくなり、微細な回路形成では回路部分の断線による不具合を生じさせることが度々生じていた。
【0032】
試験例1
実施例1における表面粗化状態と比較例1における表面粗化状態を比較するために、回路形成前の表面粗さ状態を株式会社東京精密社製、表面粗さ形状測定器「サーフコム1400A−3DF−12」を使用して接触式によるスキッドレス測定方法にて比較評価を行なった。パラメータ算出規格はJIS−94規格にて行ない、測定速度は0.3mm/秒で各表面処理の状態を測定範囲3mmとし評価した。また、表面処理ごとの粗化状態に注目し、測定結果はJIS規格の表記方法に基づき、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸の平均間隔(Sm)の値を測定し、実施例1と比較例1の粗化状態を比較した。その結果を下記表2にまとめた。
【0033】
特に、本発明方法(実施例1)においては表面処理状態として、凹凸の平均間隔を示すSm値に注目している。Sm値の意味するところは、表面粗さ形状を測定した抽出曲線からその平均線の方向に基準長さ(L)だけ抜き取り、この抜き取り部分において一つの山(凹凸の凸部分)及びそれに隣り合う一つの谷(凹凸の凹部分)に対応する平均線の長さの和(凹凸の間隔)を求めたときの、この多数の凹凸の間隔による算術平均値である。
【0034】
すなわち、最初に平均線を横切って山から谷へ向かう点から、次の山から谷へ向かうまでの横断点の間隔又は谷から山へ向かう横断点間の間隔を(Smi)とし、間隔の総数を(N)とした時、式1によって得られる値である。
【0035】
【式1】
【0036】
また、表面粗さ状態を示す凹凸の平均間隔(Sm)値は、従来は工業的なバルブやコック及びシリンダの気密度が要求される工作物に良く使用されてきたが、本発明においては回路形成部の銅とフォトレジストとの密着性を考える際にも応用できると考え、当該凹凸の平均間隔値に着目している。
【0037】
表2に示した測定結果から、実施例1における粗化状態は比較例1における粗化状態と比較して、粗さ高さが1.7倍高くなり、平均粗さが2.1倍粗くなり、粗さ間隔が4.7倍狭くなる結果を得た。この数値は、本発明方法は従来方法より粗化状態の粗さの凹凸がより高く、凹凸の間隔がより狭ピッチ状態になっていることを示している。特に、本発明方法では粗さ間隔を示す凹凸の平均間隔(Sm)値が従来方法より4.7倍狭くなっており、これがフォトレジストと銅との濡れ性と密着性を良好にさせていると考えられる。
【0038】
【表2】
【0039】
試験例2
本発明方法による回路形成前のプリント配線基板の表面粗化状態と従来方法による表面粗化状態とを比較するために、「JIS5400−8.5.2碁盤目テープ法」に準ずる試験方法にてフォトレジストと銅との密着力試験について検討を行なった。試験方法は、始めに回路形成前の銅箔付き両面基板を用意し、その銅上をそれぞれ実施例1と比較例1と同様にして表面粗化処理を施した。次いで当該両面基板にネガ型ドライフィルムフォトレジスト(旭化成製:品番AQ2559、厚み25μm材)を熱圧着した。更に、当該両面基板をUV露光機により80mJ/cm2のエネルギーで光照射し、ドライフィルムフォトレジストを光硬化させた。その後、前記JIS規格の試験方法に基づきカッターナイフを使用し、ドライフィルムフォトレジスト上に1mm×1mmの正方形の小片を10×10の配列で100片作成した。次いでJIS規格に準ずるセロハンテープを100片の上に貼り付け、90度の角度にて引き剥がし試験を行ない、本発明方法と従来方法との両方のサンプルでセロハンテープにて引き剥がされた1mm×1mmの小片数を記録した。この試験方法はドライフィルムフォトレジストの露光後の銅上への密着性を比較する試験方法であり、セロハンテープにて剥された小片数が少ない方がより高い力で密着していることを意味する試験方法である。その試験結果を下記表3にまとめた。
【0040】
【表3】
【0041】
前記密着力試験を同一条件の下で3回検討した。その結果、本発明方法による表面粗化処理を施した場合は3回の試験でいずれも引き剥がれた小片数は0であり、一方の従来方法の場合は引き剥がれた小片数が20〜22片であった。したがって、本発明方法の表面粗化処理はフォトレジストと銅との密着力を向上させることが試験結果より確認された。尚、当該密着力試験をEDフォトレジストにて同様に検討を行なったが、EDフォトレジストはドライフィルムフォトレジストほど材料特性として剛性が無く、試験的に困難であった。それ故、本発明方法による密着力確認の試験はドライフィルムフォトレジストを使用して検討を行なっている。
【0042】
試験例3
より強い力にてEDフォトレジストが銅上に密着した場合、EDフォトレジストと銅との界面にはエッチング液が侵入しにくく、サイドエッチングの影響も受けにくいと考えられる。その結果、同一のエッチング条件では本発明方法にて作製された回路は目的通りの回路幅で出来上がり、一方の従来方法の場合は回路幅が細くなると考えられる。そのエッチング後の回路幅を比較する検討を行なった。
【0043】
試験は始めに試験材料として18μm銅箔付き両面基板を使用し、微細な回路としてL(回路幅)/S(回路間スペース)=50μm/50μmの試験パターンを用意した。その材料を使用し、それぞれ実施例1と比較例1と同様の表面処理方法にて、EDフォトレジストを使用し表1の工程順序で回路形成を行なった。その後、回路幅のトップ部及びボトム部測長を回路形成ラインの流し方向(X方向)と垂直方向(Y方向)で行ない、回路形成終了後の回路幅の比較を行なった。その試験結果を下記表4にまとめた。
【0044】
回路形成終了後のトップ部、ボトム部は図3に示した回路形成終了後の回路断面において示してあり、特にエッチファクタは図3における、回路部の厚み10と回路のボトム部とトップ部の差11により算出した。
因に、エッチファクタとは、回路形成部の銅厚みを考慮に入れた回路トップ部の細りの状態を数値化したパラメータであり、算出方法は以下のように行なわれる。始めに、回路のボトム部9と回路のトップ部8の値より、回路片側のボトム部9とトップ部8の差11を算出する。次に回路部の厚み10を回路片側のボトム部9とトップ部8の差11で割ることによってエッチファクタを求めることができる。
【0045】
例えば、表4内(A)本発明方法(X方向)の回路形成部の測長値を使用してエッチファクタを算出した場合、図3における回路のボトム部9=49.5μm、回路のトップ部8=44.2μmより、回路片側のボトム部9とトップ部8の差11=2.65μmを得て、銅厚み10=18μmであることから、18/2.65≒6.8となり、エッチファクタ=6.8と算出される。このエッチファクタは上記算出方法より、回路形成部の銅厚みが一定の場合に回路のトップ部が細くなることで数値が小さくなる。従って、エッチファクタの数値が高いほど回路トップ部の細りが抑制できていることを示し、特に微細な回路形成においては良好な回路形成状態であることを意味する。
【0046】
【表4】
【0047】
回路形成終了後の回路幅の測長結果より、本発明方法による回路形成方法では、X方向及びY方向共にボトム部が約50μmに対してトップ部が約44μmとなり、従来方法による回路形成方法では、X方向及びY方向共にボトム部が約50μmに対してトップ部が約40μmとなった。この結果より本発明方法による表面粗化処理を回路形成前に施した場合は、従来方法よりもサイドエッチングを抑制することが可能になり、回路幅の主にトップ部が細る不具合が解消されることが確認された。
【0048】
また、表4内エッチファクタの結果より、本発明方法はX方向、Y方向共にエッチファクタは約6.8であり高い値を示した。一方、従来方法はX方向、Y方向共にエッチファクタは約3.9であり、本発明方法よりトップ部が細い台形の構造をした回路が出来上がることが確認された。この結果より、本発明方法は従来方法より理想的な微細な回路形成を行なうことの可能な方法であることが結果として得られた。
【0049】
【発明の効果】
本発明方法は高圧噴射型粗化装置による処理を行なっているので、フォトレジストの銅上への濡れ性と密着性を向上させることが可能となる。その結果、本発明方法によればサイドエッチングを抑制することが可能となり、回路細りや更には回路の断線を発生させることなく、微細な回路形成を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による回路形成工程を示す概略断面説明図。
【図2】従来方法による回路形成工程を示す概略断面説明図。
【図3】回路形成終了後のトップ部、ボトム部、エッチファクタを説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1a:高圧噴射型表面粗化装置(ウェットブラスト)による粗化面
1b:従来方法(バフ+スクラブ)による粗化面
2:銅箔もしくは銅めっき
3:絶縁層部
4:露光用マスク
5:フォトレジスト
6:サイドエッチング不具合
7:フォトレジストと銅との界面
8:回路のトップ部
9:回路のボトム部
10:回路部の厚み
11:回路のボトム部とトップ部の差
Claims (5)
- 回路形成用のフォトレジストをプリント配線基板に塗装する際に、基板表面の濡れ性を向上させると共に、フォトレジストと銅との密着性を向上させるために、予め高圧噴射型粗化装置を用いて、プリント配線基板の銅めっきもしくは銅箔表面を均一かつ微細に粗化することを特徴とする微細回路の形成方法。
- 目的とする微細回路の回路幅より低い値となる、JISB0601−1994に準ずる凹凸の平均間隔(Sm)値の表面粗さ状態に粗化することを特徴とする請求項1記載の微細回路の形成方法。
- 目的とする微細回路幅の1/2以下の凹凸の平均間隔(Sm)値の表面粗さ状態に粗化することを特徴とする請求項2記載の微細回路の形成方法。
- 高圧噴射型粗化装置としてウェットブラストを用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の微細回路の形成方法。
- フォトレジストの塗装をED(電着塗装)工法により行なうことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の微細回路の形成方法。
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