JP2004019123A - 遮音床構造、建物ユニットの遮音床構造及びこれらの遮音床の施工方法 - Google Patents

遮音床構造、建物ユニットの遮音床構造及びこれらの遮音床の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユニット建物から回収された建物ユニットの床に遮音構造を施すことによって、建物ユニットの性能を向上させて再利用を容易にした建物ユニットの遮音床構造及びその施工方法を提供すること。
【解決手段】ユニット建物から回収した建物ユニットの床材2の上に弾性材層42と制振材層41を有する遮音シート4と表面板6とをこの順に敷設して貼着する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物等の既設床の遮音床構造、建物ユニットの遮音床構造及びこれらの遮音床の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物のリフォームをするにあたり、既設の床材を剥がすことなく、その床材の上に新たな床材を敷設することが行われている。
既設の床材の上に敷設する新たな床材としては、例えば、実用新案登録第3042756号明細書には、既設の床材上に、木質繊維板の表面に化粧層を形成し、木質繊維板の裏面に緩衝層を形成し、この緩衝層に、木質繊維板に達する複数本の溝を形成したリフォーム用床材が提案されている。
【0003】
また、特開平6−207456号公報には、長方形の板を上層とし、相対する長辺の相対する位置に幅方向に10mmないし30mmの幅の凹入部と偶数個の凸出部を設けた板を下層とし、上層と下層を一体とし、下層の板の凸出部と凹入部を互いに嵌合させて上層の各辺が互いに密着するように施工する床材が提案されている。
【0004】
また、特開平7−207793号公報には、表面仕上げ材と、表面仕上げ材の裏面に一体に接合されている高分子弾性材製のマットとを備え、マットの裏面に吸盤を形成した置敷床材が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記の実用新案登録第3042756号明細書、特開平6−207456号公報、特開平7−207793号公報等に記載されている床材は、既設の床材の上に貼着して施工するリフォーム用床材であって、表面層の仕上がりを良好にしたり、施工を簡単にしたり、歩行時の感触を良好にしたりするものであるが、いずれも遮音性の向上に配慮したものではなかった。
【0006】
一方、遮音床材としては、例えば、特許第2527492号明細書には、表面板の下面に、織布の少なくとも片面にゴム又は合成樹脂の薄い塗膜が形成されたものあるいは繊維に予め撥水処理が施された織布からなる振動遮断用シート、複数の切溝等が設けられた木質下地板、不織布マットからなる緩衝板が順次積層一体化された木質遮音床板が提案されている。
【0007】
上記特許第2527492号明細書に記載されている遮音床材は、軽量床衝撃音と重量床衝撃音の両方を低減しうる木質遮音床板であるが、木質下地板が一体化されたものであって、新築建物の床構築のための床板であるので、既設の床材の上に貼着して施工するリフォーム用床材として使用できなかった。
【0008】
この発明は、上記の問題を解消しようとするものであり、既設床を取り外すことなく、その上に容易に敷設して、遮音性を向上させた建物等の遮音床構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、複数個の建物ユニットを建築現場に搬送して組み立てたユニット建物については、改築等のため、ユニット建物を個々の建物ユニットに分けて回収することがあるが、この回収した建物ユニットは、構造的には未だ十分に耐久性があり、そのまま廃棄するには惜しく、再利用が望まれる。
【0010】
そこで、この発明は、ユニット建物から回収された建物ユニットの床に遮音構造を施すことによって、建物ユニットの性能を向上させて再利用を容易にした建物ユニットの遮音床構造及びその施工方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の遮音床構造は、既設床の上に弾性材層と制振材層を有する遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着したことを特徴とするものである。
【0012】
請求項2記載の発明の遮音床構造は、請求項1記載の遮音床構造において、制振材層が、アスファルトに酸化鉄と無機フィラーを充填した制振シートであることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3記載の発明の建物ユニットの遮音床構造は、既設床の上に、不陸吸収層と防音層を有する遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着したことを特徴とするものである。
【0014】
請求項4記載の発明の建物ユニットの遮音床構造は、請求項3記載の建物ユニットの遮音床構造において、不陸吸収層が、合成樹脂の高倍率発泡シートを有するものであり、防音層が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、この連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡部、上記連続発泡層とともに高発泡部の外表面を被覆する低発泡薄膜とを備えた板状体を有するものであることを特徴とするものである。
【0015】
請求項5記載の発明の建物ユニットの遮音床構造は、ユニット建物から回収した建物ユニットの床材の上に、請求項1〜4のいずれか1項記載の遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着したことを特徴とするものである。
【0016】
請求項6記載の発明の遮音床の施工方法は、既設床の上に、遮音シートと表面板とをこの順に貼着して遮音床構造を形成するにあたり、複数枚の遮音シートを側縁部同士が互いに接するように既設床の上に貼着し、次いで、前記遮音シートの上に複数枚の表面板をその側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないように側縁部同士が互いに接するように貼着することを特徴とするものである。
【0017】
請求項7記載の発明の建物ユニットの遮音床の施工方法は、ユニット建物から回収した建物ユニットの床材の上に、遮音シートと表面板とをこの順に貼着して遮音床構造を形成するにあたり、複数枚の遮音シートを側縁部同士が互いに接するように既設床の上に貼着し、次いで、前記遮音シートの上に複数枚の表面板をその側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないように側縁部同士が互いに接するように貼着することを特徴とするものである。
【0018】
(作用)
請求項1記載の遮音床構造にあっては、既設床の上に、遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着するものであるので、既設床を剥がないので施工時間が短縮でき、既設床の耐荷重性能を利用することにより、遮音シートや表面板に剛性等の耐荷重性能を付加する必要がなく、比較的安価に薄くすることができる。そして、遮音シートが弾性材層と制振材層を有するので、軽量床衝撃音と重量床衝撃音の両者を低減できる。
【0019】
請求項2記載の遮音床構造にあっては、請求項1記載の発明の作用を奏するとともに、制振材層が、アスファルトに酸化鉄と無機フィラーを充填した制振シートであるので、重量床衝撃音を著しく低減できる。
【0020】
請求項3記載の遮音床構造にあっては、既設床の上に、遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着するものであるので、既設床を剥がないので施工時間が短縮でき、既設床の耐荷重性能を利用することにより、遮音シートや表面板に剛性等の耐荷重性能を付加する必要がなく、比較的安価に薄くすることができる。そして、遮音シートが不陸吸収層と防音層を有するので、衝撃音を吸収乃至遮音して床衝撃音を低減できる。
【0021】
請求項4記載の遮音床構造にあっては、請求項3記載の発明の作用を奏するとともに、不陸吸収層が、合成樹脂の高倍率発泡シートを有するものであり、防音層が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、この連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡部、上記連続発泡層とともに高発泡部の外表面を被覆する低発泡薄膜とを備えた板状体を有するものであるので、軽量で切断が簡単となり、既設床の上に敷設施工が容易且つ短時間に行うことができる。
そして、軽量床衝撃音の吸収に特に優れた防音性能を示し、床部が程よい硬さとなり、転倒時の衝撃が軽減され高齢者にもやさしいものとなり、また快適な歩行感が得られる。
【0022】
請求項5記載の建物ユニットの遮音床構造にあっては、ユニット建物から回収した建物ユニットの床材の上に、請求項1又は3記載の遮音シートを介して、表面板を貼着するので、ユニット建物から回収した建物ユニットの床部の遮音性能が向上し、再利用ができるものとなる。なお、この遮音性能が向上した建物ユニットは、特に2階等の階上の建物ユニットとして使用すると、階上の床衝撃音の低減に寄与する。
【0023】
請求項6記載の遮音床構造の施工方法にあっては、既設床の上に遮音シートと表面板とをこの順に貼着して遮音床構造を形成するにあたり、表面板の側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないように貼着するので、床衝撃音が遮音シートや表面板の側縁部間から伝わることがなく、床衝撃音が低減する。
【0024】
請求項7記載の建物ユニット遮音床構造の施工方法にあっては、建物ユニットの床材の上に、遮音シートと表面板とをこの順に貼着して遮音床構造を形成するにあたり、表面板の側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないように貼着するので、床衝撃音が遮音シートや表面板の側縁部間から伝わることがなく、床衝撃音が低減し、ユニット建物から回収した建物ユニットの床部の遮音性能が向上し、再利用ができるものとなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面の実施例に基づいて説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、この発明の遮音床構造の実施例を示すものであって、(A)は、遮音床構造の断面図、(B)は、遮音床構造に使用される遮音シートの一例を示す断面図、図2は、遮音床構造に使用される遮音シートの敷設状態を示す模式図、図3は、表面板の敷設状態を示す模式図である。
【0027】
図面において、1は既設床部の床下地のパーチクルボード、2は既設床、4は遮音シート、5は表面板である。
【0028】
既設床2は、略6mmの厚さであって、ユニット建物から回収されたユニット建物の床下地のパーチクルボード1の上に敷設されており、この既設床2の上に酢酸ビニル系接着剤等の接着剤3によって遮音シート4が貼着され、その上にシリコン系接着剤等のフローリング用接着剤5によって表面板6が貼着されて遮音床構造とされている。
【0029】
上記の建物ユニットとしては、鋼製角パイプからなる四隅の柱と、各柱の上端間の溝型鋼製の上桁梁及び上妻梁と各柱の下端間の溝型鋼製の下桁梁から骨格構成体が構成され、下面に床部が形成されたものなどがあげられる。
【0030】
遮音シート4の敷設状態については図2を参照して後述し、表面板6の敷設状態についても、図3を参照して後述する。
【0031】
遮音シート4は、図1(B)に示すように、制振材層41と弾性材層42と表面層43とがこの順に積層一体化されたものからなる。
【0032】
制振材層41は、アスファルトに酸化鉄と無機フィラーを充填した厚さが略2mmの制振シートであり、弾性材層42は、厚さが略1mmの独立気泡のオレフィン系樹脂発泡シートであり、表面層43は極薄い不織布であり、遮音シート4は全体として略3mm厚さとされている。
また、表面板6としては、略6mm厚さの木質系表面板が使用されている。
【0033】
なお、制振材層41としては、上記の制振シートに限らず、制振鋼板等が使用できる。
また、弾性材層42としては、上記独立気泡のオレフィン系樹脂発泡シートに限らず、その他の合成樹脂シートや合成樹脂発泡シート、ゴムシート等が使用できる。また、表面板6としては、木質系以外の表面板も使用できる。
【0034】
遮音シート4の敷設について、図2を参照して説明する。
先ず、壁面7等に囲まれた部屋の既設床2を清掃する等の調整を行って、その上に、酢酸ビニル系接着剤等の接着剤3を塗布する。この接着剤3は、図2(A)に示すように、敷設する方形の遮音シート4の側縁部が置かれる位置に線状に塗布する。
【0035】
次いで、図2(B)に示す数字の順番に遮音シート4を割り付ける。この図面において、8’と16’は、割り付けの際に遮音シート4の8、16番目のものを切断したものの残りである。
【0036】
割り付けをした位置に遮音シート4をその制振材層41を下にして既設床2に貼り合わせ、上から足で踏みよくなじませる。続いて、遮音シート4のなじみが悪い場所には、図2(B)に示すように、フィニッシュネイル8等で留めて貼り合わせを完全なものとする。
最後に、遮音シート4の側縁部の突き合わせ部等の不陸部をカッター9等を入れて調整し、遮音シート4の敷設を完了する。
【0037】
表面板6の敷設について、図3を参照して説明する。
壁面7等に囲まれた部屋に遮音シート4を敷設した後、図3(A)に示すように、木質表面板6を割り付け、基準線を墨出しする。この木質表面板6の割り付けの際には、すでに敷設した遮音シート4の側縁部の継ぎ目と木質表面板6の側縁部の継ぎ目が重ならないようにする。
【0038】
次いで、図3(B)に示すように、遮音シート4の上にシリコン系接着剤等のフローリング用接着剤5を線状に塗布する。続いて、割り付けた位置に木質表面板6を敷設する。この木質表面板6が図2(C)に示すようなさね形状の表面板61の場合には、図2(D)〜(F)に示す手順にしたがって敷設するのであり、木質表面板6が図2(G)に示すようなさね形状の表面板62の場合には、図2(H)〜(J)に示す手順にしたがって敷設する。
【0039】
(実施の形態1の作用)
既設床2の上に敷設した遮音シート4と表面板6は、全体の厚みとして略9mmとなり、床高さは一般的な建具の敷居枠高さに合わせた高さとなっているので、支障なく使用できる。
また、従来の床部を剥がさないので、床部の強度をそのまま利用でき、施工が容易且つ短時間に行うことができる。
【0040】
そして、遮音シート4が、アスファルトに酸化鉄と無機フィラーを充填した厚さが略2mmの制振シートからなる制振材層41と、厚さが略1mmの独立気泡のオレフィン系樹脂発泡シートからなる弾性材層42を有しているので、軽量床衝撃音と重量床衝撃音に対する遮音性能が向上し、床遮音性能は、略6mmの既設床仕様でL−70レベルから、L−65レベルに向上したものとなっている。
【0041】
(実施の形態2)
図4は、この発明の遮音床構造の他の実施例の断面図、図5は、遮音床構造に使用される遮音シートの断面図である。
【0042】
図面において、11は既設床、15は遮音シート、19は表面板である。
既設床11は、実施の形態1の場合と同様、略6mmの厚さであって、ユニット建物から回収されたユニット建物の床下地のパーチクルボードの上に敷設されており、この既設床11の上に、酢酸ビニル系接着剤等の接着剤によって、遮音シート15と表面板19とが一体化されたものが貼着されて遮音床構造とされている。
【0043】
遮音シート15は、図5に示すように、フィルム層12と不陸吸収層13と防音層14とをこの順に積層一体化されたものからなる。
【0044】
不陸吸収層13は、合成樹脂の高倍率発泡シート、例えば40倍程度に発泡したウレタン発泡体からなり、2〜3mm厚さとされている。
フィルム層12は、例えば10〜100μ厚さのポリオレフィン系樹脂フィルムからなり、不陸吸収層13の背面を裏打ちしている。
【0045】
防音層14は、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層141と、この連続発泡層141の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡部142と、連続発泡層14とともに高発泡部142の外表面を被覆する低発泡薄膜143とを備えた板状体である。
【0046】
上記防音層14の構成をさらに詳細に説明すると、この防音層14の板状体を厚み方向に投影面に投影したときに、連続発泡層141のみ、または連続発泡層141と低発泡薄膜143のみが投影される連続面と、連続発泡層141、低発泡薄膜143及び高発泡部142が投影される不連続面とからなり、不連続面に対応する発泡体の部位が、連続面に対応する発泡体の部位に対して、一方の表面が凸状144に形成され、他方の表面が凹状145に形成されている。
【0047】
上記の連続発泡層141、高発泡部142及び低発泡薄膜143に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂またはこれらの混合物が好ましく、高い圧縮強度を発現できる高密度ポリエチレン、ホモポリプロピレンまたはこれらの混合物が特に好ましい。
【0048】
また、連続発泡層141、高発泡部142及び低発泡薄膜143に用いられる熱可塑性樹脂とは、同一の樹脂である必要性はないが、同種の樹脂を用いると発泡体同士の融着力が高く、圧縮荷重付与時の破壊が起こりにくいことから、同種の樹脂を用いることが好ましい。
【0049】
上記連続発泡層141の発泡倍率は、1.1〜10倍、より好ましくは2〜8倍、さらに好ましくは2〜7倍であり、厚みは100μm〜5mm、より好ましくは300μm〜3mm、さらに好ましくは500μm〜2mmである。
【0050】
上記高発泡部142の発泡倍率は、2〜100倍、より好ましくは5〜50倍、さらに好ましくは10〜35倍であり、大きさは3〜50mmが好ましく、より好ましくは5〜30mmである。ここで、高発泡部142の大きさとは、横断面方向の大きさの最大値をいう。
【0051】
上記低発泡薄膜143の発泡倍率は、1.1〜10倍、より好ましくは1.2〜7倍、さらに好ましくは1.2〜5倍であり、厚みは30〜500μm、より好ましくは40μm〜400μm、さらに好ましくは50〜400μmである。
【0052】
表面板19は、繊維板16と表面に抗菌・防かび処理等の表面塗装処理層18を施した表層板17とからなる。
繊維板16は、例えば、表面密度が略1.1グラム/立方センチメートル、全体密度が略0.85グラム/立方センチメートルの高密度繊維板が、耐へこみ性、耐衝撃性、耐磨耗性等が優れていることから好適に用いられる。
【0053】
また、繊維板16の背面には、クロス状に凹溝161が形成されており、この凹溝161は前記防音層14の凹状145に位置するようにされ、床の遮音・防音に寄与するものとなっている。
【0054】
(実施の形態2の作用)
遮音シート15と表面板19は、両者が一体化され、全体の厚みとして略13〜13.5mmとなり、軽量で切断が簡単であるので、既設床11の上に敷設施工が容易且つ短時間に行うことができる。
【0055】
そして、遮音シート15が、フィルム層12と不陸吸収層13と防音層14とをこの順に積層一体化されたものからなり、防音層14が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層141と、この連続発泡層141の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡部142と、連続発泡層14とともに高発泡部142の外表面を被覆する低発泡薄膜143とを備えた板状体であり、その板状体を厚み方向に投影面に投影したときに、連続発泡層141のみ、または連続発泡層141と低発泡薄膜143のみが投影される連続面と、連続発泡層141、低発泡薄膜143及び高発泡部142が投影される不連続面とからなり、不連続面に対応する発泡体の部位が、連続面に対応する発泡体の部位に対して、一方の表面が凸状144に形成され、他方の表面が凹状145に形成されているので、軽量床衝撃音の吸収に特に優れた防音性能を示し、全オクターブ帯域において遮音等級LL−45をクリアできるものとなっている。
【0056】
また、上記遮音シート15と高密度繊維板16との組み合わせにより、床の硬さは略71Gとなり、一般的な防音床材に比して床の転倒衝撃値が約35%軽減される。そして、床沈み量が2〜3mmと程よい硬さとなり、快適な歩行感が得られる。
【0057】
【発明の効果】
請求項1記載の遮音床構造にあっては、既設床を剥がないので施工時間が短縮でき、既設床の耐荷重性能を利用することにより、遮音シートや表面板に剛性等の耐荷重性能を付加する必要がなく、比較的安価に薄くすることができる。そして、遮音シートが弾性材層と制振材層を有するので、軽量床衝撃音と重量床衝撃音の両者を低減できる。
【0058】
請求項2記載の遮音床構造にあっては、請求項1記載の発明の作用を奏するとともに、制振材層が、アスファルトに酸化鉄と無機フィラーを充填した制振シートであるので、重量床衝撃音を著しく低減できる。
【0059】
請求項3記載の遮音床構造にあっては、既設床を剥がないので施工時間が短縮でき、既設床の耐荷重性能を利用することにより、遮音シートや表面板に剛性等の耐荷重性能を付加する必要がなく、比較的安価に薄くすることができる。そして、遮音シートが不陸吸収層と防音層を有するので、衝撃音を吸収乃至遮音して床衝撃音を低減できる。
【0060】
請求項4記載の遮音床構造にあっては、請求項3記載の発明の作用を奏するとともに、軽量で切断が簡単となり、既設床11の上に敷設施工が容易且つ短時間に行うことができる。
そして、軽量床衝撃音の吸収に特に優れた防音性能を示し、床部が程よい硬さとなり、転倒時の衝撃が軽減され高齢者にもやさしいものとなり、また快適な歩行感が得られる。
【0061】
請求項5記載の建物ユニットの遮音床構造にあっては、ユニット建物から回収した建物ユニットの床部の遮音性能が向上し、再利用ができるものとなる。なお、この遮音性能が向上した建物ユニットは、特に2階等の階上の建物ユニットとして使用すると、階上の床衝撃音の低減に寄与する。
【0062】
請求項6記載の遮音床構造の施工方法にあっては、既設床の上の表面板の側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないので、床衝撃音が遮音シートや表面板の側縁部間から伝わることがなく、床衝撃音が低減する。
【0063】
請求項7記載の建物ユニット遮音床構造の施工方法にあっては、建物ユニットの床材の上の表面板の側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないので、床衝撃音が遮音シートや表面板の側縁部間から伝わることがなく、床衝撃音が低減し、ユニット建物から回収した建物ユニットの床部の遮音性能が向上し、再利用ができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の遮音床構造の実施例を示す断面図である。
【図2】遮音床構造に使用される遮音シートの敷設状態を示す模式図である。
【図3】表面板の敷設状態を示す模式図である。
【図4】この発明の遮音床構造の他の実施例の断面図である。
【図5】遮音床構造に使用される遮音シートの断面図である。
【符号の説明】
2    既設床、
3    接着剤
4    遮音シート
41   制振材層
42   弾性材層
5    接着剤
6    表面板
11   既設床、
15   遮音シート
19   表面板

Claims (7)

  1. 既設床の上に、弾性材層と制振材層を有する遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着したことを特徴とする遮音床構造。
  2. 制振材層が、アスファルトに酸化鉄と無機フィラーを充填した制振シートであることを特徴とする請求項1記載の遮音床構造。
  3. 既設床の上に、不陸吸収層と防音層を有する遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着したことを特徴とする遮音床構造。
  4. 不陸吸収層が、合成樹脂の高倍率発泡シートを有するものであり、防音層が、熱可塑性樹脂よりなる連続発泡層と、この連続発泡層の少なくとも片面上に複数配置される熱可塑性樹脂よりなる高発泡部、上記連続発泡層とともに高発泡部の外表面を被覆する低発泡薄膜とを備えた板状体を有するものであることを特徴とする請求項3記載の遮音床構造。
  5. ユニット建物から回収した建物ユニットの床材の上に、請求項1〜4のいずれか1項記載の遮音シートを介して、表面板を敷設して貼着したことを特徴とする建物ユニットの遮音床構造。
  6. 既設床の上に、遮音シートと表面板とをこの順に貼着して遮音床構造を形成するにあたり、複数枚の遮音シートを側縁部同士が互いに接するように既設床の上に貼着し、次いで、前記遮音シートの上に複数枚の表面板をその側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないように側縁部同士が互いに接するように貼着することを特徴とする遮音床の施工方法。
  7. ユニット建物から回収した建物ユニットの床材の上に、遮音シートと表面板とをこの順に貼着して遮音床構造を形成するにあたり、複数枚の遮音シートを側縁部同士が互いに接するように既設床の上に貼着し、次いで、前記遮音シートの上に複数枚の表面板をその側縁部が遮音シートの側縁部と重ならないように側縁部同士が互いに接するように貼着することを特徴とする建物ユニットの遮音床の施工方法。
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