JP2004016527A - 電気カミソリ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッド部1をグリップ部2に対して相対的に移動可能にして構成した電気カミソリである。上方が開口せる容器状のヘッドケース7内にモータ4を内蔵すると共にヘッドケース7の上方にモータ4と連結して内刃5を配置する。ヘッドケース7の上方開口7aに防水蓋材8を水密的に固定する。外刃6を備えたヘッドカバー10をその内部に内刃5及び防水蓋材8を収納しつつヘッドケース7に着脱自在に係合する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気カミソリに関し、詳しくは、モータが内蔵されたヘッド部の防水構造に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、電気カミソリは、グリップ部に電源電池やモータが内蔵され、このグリップ部の上部にモータによって駆動する刃を備えたヘッド部が配置され、グリップ部を手で把持して、ヘッド部の刃を肌面に沿わせて髭を剃るようにされている。この電気カミソリの例として、たとえば、特開2000−5461(図11,12)が挙げられる。この電気カミソリは、グリップ部2に電源電池(図示せず)やモータ4が内蔵されると共に、このグリップ部2の上部にモータ4に連結した内刃5を配置し、ヘッド部1の外殻を形成せるヘッドカバー10にネット状、スリット状の外刃6を設けると共に、この外刃6の内面に内刃5を摺接させるようにヘッドカバー10をグリップ部2の上部に被せて構成されており、肌面に外刃6の外面を沿わせることで、外刃6の外から髭をヘッドカバー10内に導入させ、この外刃6と内刃5との間で髭を切断することで髭が剃られるようになっているのである。
【0003】
ここで、切断後の髭の切りかすは、髭がヘッドカバー10内で切断されるからヘッドカバー10内に溜まるものであって、そのままにしておくと、臭いの発生などの原因になってしまうのである。しかして、この電気カミソリにあっては、ヘッドカバー10内に溜まった切断後の髭の切りかすを確実に除去できるよう、ヘッド部1を水などの液体やブラシできれいに洗浄できるようにされている、つまり、電源電池やモータ4が内蔵されるグリップ部2には内部に液体が侵入しないように防水構造が採られているのである。つまり、モータ4等が内蔵されるグリップ部2は、上方が開口せる容器状のハウジング本体72の上方開口72aに間にOリング73を介在させて防水蓋材8で蓋をすることで防水構造が形成されている。そして、この防水蓋材8にはヘッドカバー10が係脱自在に被せられ、グリップ部2の上部にヘッド部1を設けるようにしているのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電気カミソリには、刃を備えたヘッド部1がグリップ部2に対して相対的に移動可能に、いわゆる首振り可能にされ、多様な表面形状の肌面にヘッド部1を的確に沿わせ、髭の剃り残しを無くするようにしたものも、多く提案されているが、特に、ヘッド部1にモータ4を内蔵し、グリップ部2とヘッド部1との間にグリップ部2に内蔵した電源電池からモータ4への配線を配置すると共にこの配線を撓み自在にし、ヘッド部1の首振り範囲を大きくした電気カミソリにあっては、モータ4を内蔵したヘッド部1にも防水構造を採らねばならないのであり、上述したグリップ部2と同構成の防水構造が形成されるのである。
【0005】
ここで、首振り可能にされたヘッド部1にあっては、本来的に、その高さ寸法を小さくすることでグリップ部2とヘッド部1との隙間寸法を広く設定し、ヘッド部1の首振り範囲をより大きくし、ヘッド部1の肌面への追従性能を向上させることが求められるのであって、そのため、防水蓋材8の上下厚み寸法を薄く形成させることがしばしば行われる。
【0006】
しかしながら、この防水蓋材8の上下厚み寸法を薄く形成させることは、防水蓋材8の剛性の低下を招くものであって、たとえば、ヘッドカバー10を指で上方に摘んだ際などには、ヘッドカバー10が係合する防水蓋材8が上方に引っ張られて変形をすることがあり、この防水蓋材8が変形にすると、防水蓋材8とハウジング本体72との間に隙間を生じさせてしまい、ヘッド部1の防水信頼性を低下させてしまうといった問題があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、モータを内蔵したヘッド部を有する電気カミソリにおいて、ヘッド部の首振り範囲を大きくするために防水蓋材の上下厚みを小さくしても、ヘッド部に信頼性の高い防水構造を形成できるようにした電気カミソリを提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る電気カミソリは、電源供給を行う電池3や回路部を内蔵するグリップ部2と、電池3からの給電で駆動するモータ4やこのモータ4の駆動により摺動する内刃5、及びこの内刃5の外面に沿って配置した外刃6を備えたヘッド部1とを有し、このヘッド部1をグリップ部2に対して相対的に移動可能にして構成した電気カミソリにおいて、上方が開口せる容器状のヘッドケース7内にモータ4を内蔵すると共にヘッドケース7の上方にモータ4と連結して内刃5を配置し、このヘッドケース7の上方開口7aに防水蓋材8を水密的に固定し、外刃6を備えたヘッドカバー10を、その内部に内刃5及び防水蓋材8を収納し、ヘッドケース7に着脱自在に係合したことを特徴とする。これによると、ヘッドカバー10は防水蓋材8ではなく、ヘッドケース7に着脱自在にされるので、たとえ、ヘッドカバー10に外的負荷がかかってヘッドケース7から外れようとしても、その際に防水蓋材8には特にヘッドカバー10やヘッドケース7から負荷がかかるものではなく、ヘッドケース7の防水蓋材8による水密構造を変わらず維持させることができる。
【0009】
また、ヘッドケース7に装着したヘッドカバー10が防水蓋材8の上部で内刃5を収納する閉空間を形成し、ヘッドカバー10のヘッドケース7への係合部分を上記閉空間外に位置させたことも好ましい。これによると、髭の切りかすをヘッドケース7とヘッドカバー10とで形成せる閉空間内にとどまらせることで、髭の切りかすの周囲への飛散を防止することができ、また、通常部位に比べて形状が複雑にならざるを得ないヘッドカバー10のヘッドケース7への係合部分が上記閉空間の外に位置しているので、閉空間内を簡素な形状にでき、閉空間を容易に清掃できて髭の切りかすを簡単に取り除くことができる。
【0010】
また、防水蓋材8の上面をフラット形状に形成したことも好ましい。これによると、閉空間を形成する防水蓋材8の上面がフラット形状に形成されたので、閉空間からの髭の切りかすの除去を容易に行わせることができる。
【0011】
また、外刃6を備えたカバー体20の内面に枠体21を取付けてヘッドカバー10を形成し、この枠体21から垂下片62を下方に垂設すると共に、この垂下片62の先端にヘッドケース7に引っ掛け係合させるカバー側係止爪63を突設したことも好ましい。これによると、枠体21によって行われるヘッドカバー10のヘッドケース7への装着は、カバー体20の形状に関わらず行われることから、カバー体20の形状を小さくでき、結果、ヘッド部1の小型化を図ることができる。
【0012】
また、ヘッドカバー10をヘッドケース7に着脱させるためのカバー着脱釦25をヘッドケース7の外表面に設け、カバー着脱釦25の下端をヘッドケース7に枢支させてカバー着脱釦25の上端を内外方向に突没自在にしたことも好ましい。これによると、カバー着脱釦25はその下端を固定端としてその上端を回動端とする構造にされていることから、ヘッドケース7の下に位置したグリップ部2を把持した手が誤ってカバー着脱釦25に触れたとしても、このカバー着脱釦25はその下端では回動しにくく、つまりカバー着脱釦25を誤って押圧してしまう可能性を低減でき、カバー着脱釦25の誤作動を防止することができる。
【0013】
また、ヘッドケース7に装着したヘッドカバー10の外表面を、ヘッドケース7に設けたカバー着脱釦25の外表面と略面一にしたことも好ましい。これによると、不意に指が電気カミソリの外表面にあたった場合にも、その指がカバー着脱釦25だけに当たってカバー着脱釦25を誤って押してしまうことを防止でき、つまり、カバー着脱釦25の誤作動を防止することができる。
【0014】
また、カバー着脱釦25に上方に突出する突出片54を設け、このカバー着脱釦25の下端に枢支突起55を突設し、ヘッドケース7の外表面に上下長い凹溝59を形成し、この凹溝59の一部にトンネル部58を設け、カバー着脱釦25とヘッドケース7の外表面との間に弾性体を介装し、トンネル部58を有した凹溝59内にカバー着脱釦25の突出片54を挿入すると共に、ヘッドケース7の外表面に形成した枢支孔60にカバー着脱釦25の枢支突起55を枢支させ、上端が回動端となるようにカバー着脱釦25をヘッドケース7に取付けたことも好ましい。これによると、ヘッドケース7にカバー着脱釦25を装着させるのに、特に他部品を使用しないで、カバー着脱釦25とヘッドケース7との間の係合や嵌合によって行うことができ、部材点数の低減や取付け作業の容易化を図ることができる。
【0015】
また、外刃6を備えたカバー体20の内面に枠体21を取付けてヘッドカバー10を形成し、この枠体21に、駆動子16に装着してトリマ刃37を連動させるトリマ駆動杆38を連通させる切り欠き部66を形成し、この切り欠き部66の縁部に外方且つ下方に突出する段部67を形成し、ヘッドケース7にヘッドカバー10を装着したとき、防水蓋材8の上面に枠体21の下面を当接すると共に、段部67の下縁を防水蓋材8の外表面に引っ掛けたことも好ましい。これによると、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態では、段部67の下縁が防水蓋材8の外表面に引っ掛かることで、切り欠き部66近傍の枠体21の剛性強度が向上しており、たとえヘッドカバー10に外的負荷が加わったとしても、切り欠き部66近傍の枠体21の形状は維持され、切り欠き部66に連通したトリマ駆動杆38の正常動作を確保することができる。
【0016】
また、外刃6を備えたカバー体20の内面に枠体21を取付けてヘッドカバー10を形成し、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態で、ヘッドケース7に防水蓋材8を装着してなるヘッド部本体9の外表面にカバー体20が覆い被さるようにし、カバー体20の内面に内方に突出する係合突片68を設けると共に、この係合突片68を電気カミソリの肌に沿わせる方向である前後方向に面するようにした板片状に形成し、この係合突片68をヘッド部本体9の外表面に設けたスリット状の溝部69に嵌合させたことも好ましい。これによると、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態では、前後方向に面する板片状の係合突片68がスリット状の溝部69に嵌合されるので、肌面からヘッドカバー10にかかる前後方向の荷重に対して特に耐荷重性をもってヘッドカバー10をヘッドケース7に装着でき、ヘッドケース7に装着したヘッドカバー10の剛性を向上させることができる。
【0017】
また、外刃6を備えたカバー体20の内面に枠体21を取付けてヘッドカバー10を形成し、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態で、ヘッドケース7の外表面にカバー体20が覆い被さるようにし、ヘッドケース7の外表面のカバー体20の下縁が重なって位置する部位に、カバー体20の下縁形状と同一形状の段部71を設けたことも好ましい。これによると、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着する際に、きちんと装着されないと、カバー体20の下縁とヘッドケース7の外表面に刻設された段部71とがずれて位置し、これは見た目にも明白であるから、ヘッドカバー10のヘッドケース7への装着状態の成否の確認を容易に行わせることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】
図1乃至図10に本発明の実施の形態の例を示す。この電気カミソリは、ヘッド部1とグリップ部2とを有し、ヘッド部1をグリップ部2の上部に配置して構成されている。グリップ部2は手で把持する部位であるが、その内部には電源供給を行う電池3や回路部(図示せず)を内蔵している。また、ヘッド部1はその上端にカミソリ刃を有して肌面に沿わせて髭を剃る部位であるが、電池3からの給電で駆動するモータ4を内蔵しているものである。ここで、カミソリ刃は、モータ4の駆動により摺動する内刃5と、この内刃5の外面に沿って配置した外刃6とで構成されている。なお、ヘッド部1はグリップ部2に対して相対的に移動可能、つまり首振り可能にされている。以下、矢印A方向を上下方向と、矢印B方向を左右方向と、矢印C方向を前後方向と称して、説明する。
【0020】
ヘッド部1は、図1に示すように、ヘッドケース7と防水蓋材8を一体化してなるヘッド部本体9と、内刃5と、外刃6を備えたヘッドカバー10とで構成される。
【0021】
図3に示すように、ヘッドケース7は上方開口7aを有する容器状のもので、その内部にはリニアモータから成るモータ4が内装される。このモータ4は、モータ基台11と一体的に結合した状態でヘッドケース7内に上方開口7aから挿入され、下側からヘッド下ネジ12bによって固定される。なお、モータ4の下側から延びているリード線13は、モータ4を駆動させるためにその先端がグリップ部2内に収納された回路部に接続されるものであり、ヘッドケース7の下部に設けた上リード線挿通孔(図示せず)から下側へ導出されている。
【0022】
モータ4を内蔵したヘッドケース7は、上から防水蓋材8、駆動子防水ゴム14、押さえ板13をヘッド上ネジ12aにて固定される。ここで、防水蓋材8はその下面に防水用のゴムが設けられており、防水蓋材8でヘッドケース7の上方開口7aに蓋をすると、ヘッドケース7と防水蓋材8とでなるヘッド部本体9に防水構造が形成されるようになっている。この防水蓋材8の上面には、略全面に亘る凹部8aが形成され、この凹部8a内に押さえ板13が収納されることで略面一形状を有するようにされている。また、この防水蓋材8の上面中央には、モータ4の駆動子16をヘッド部本体9の上方に突出させる駆動子挿通孔17が設けられるが、この駆動子16と駆動子挿通孔17との間には駆動子防水ゴム14が介在されて防水構造が形成されている。
【0023】
この駆動子16はその先端で内刃5を装着し、内刃5をヘッド部本体9の上部に配置すると共に、モータ4の駆動により内刃5を左右方向に摺動させるようにしている。ここで、内刃5には、ネット状の外刃6aに対応した内刃5aと、スリット状の外刃6bに対応した内刃5bとがある。この駆動子16と内刃5aとの装着は、駆動子16の中に内刃押上バネ18がバネストッパ19により保持されており、その上から内刃5aが結合することにより、内刃5aが上方に付勢された状態となっている。ここで、便宜上、ヘッド部本体9に内刃5aを装着したものをヘッドブロックと称する。
【0024】
ヘッドカバー10は、図4に示すように、外刃6を備えたカバー体20の内面に枠体21を取付けて形成されている。このカバー体20には、ネット状の外刃6aを備えた前カバー体20aと後カバー体20b、スリット状の外刃6を備えた中央カバー体20cがあり、前から前カバー体20a、中央カバー体20c、後カバー体20bを順に並べ、上下に開口した矩形状枠体である枠体21にそれぞれ取付けている。ネット状、スリット状の外刃6a,6bは、各カバー体20に対して独立して上下にフロート自在(移動可能)に備えられている。なお、図中5bはスリット状の外刃6bに対応する内刃であり、中央カバー体20cに左右に摺動自在に設けられている。この内刃5bは駆動子16に装着したスリット駆動杆22に連結され、他の内刃5aと連動して摺動駆動されるようになっている。また、図中23は内刃5bをスリット状の外刃6bに押し付ける内刃押上バネであり、図中24は内刃5b及びスリット状の外刃6bを枠体21に対して上下にフロート自在にするスリットフロートバネである。このヘッドカバー10は、ヘッドブロックの上部に被せるように、ヘッドケース7の左右方向の両端部に設けたカバー着脱釦25を介して着脱自在に取付けられる。
【0025】
グリップ部2は、図5に示すように、ゴム製のOリング26を挟んで前後のハウジング半体27,28をハウジング固定用ネジ29にて結合させることで防水構造が備えられた本体ハウジング30によって構成されている。この本体ハウジング30内には、電源供給を行う電池3や回路部、それらを保持する電池基台31が内装される。本体ハウジング30の前面にはスイッチ32を挟み込んだ状態で前面パネル33が添設され、本体ハウジング30の後面には後面パネル34が添設される。ここで、前面パネル33の前面上部には滑り止め用のエラストマーよりなる弾性材35が配置されている。また、後面パネル34の上端にはU字凹所34aが形成されており、このU字凹所34aにはトリマブロック36が収納配置されるようになっている。なお、このトリマブロック36は、使用時に上方にずらすと共に不使用時には下方にすらずように上下に移動可能に設けられており、その上端にはトリマ刃37が備えられている。このトリマ刃37は、可動刃と固定刃とで成り、固定刃に対して可動刃が摺動するようになっている。この可動刃は、使用時に駆動子16に装着したトリマ駆動杆38に連結されて駆動されるようになっている。なお、図中39はハウジング固定用ネジ29の目隠し用蓋材である。
【0026】
また、前部のハウジング半体27の上部には前壁27aが立設すると共に、後部のハウジング半体28の上部には後壁28aが立設している。この前壁27aと後壁28aとは対向して立設しており、その間にはヘッド部1をグリップ部2に連結させるヘッド部支持機構が配置される。
【0027】
このヘッド部支持機構は、図5,6に示すように、ヘッド支持バネ41によって上方に付勢された1対のヘッド支持部材42により構成されている。ヘッド支持バネ41は下端をグリップ部2に接地し、上端をヘッド支持部材42に連結させ、ヘッド支持部材42を上方に付勢する部材である。詳述すると、このヘッド支持バネ41は、上下のバネ受け部材41a,41aを有し、この上下のバネ受け部材41a,41aの間にコイルバネ41bと板バネ41cを介在させて構成されている。また、ヘッド支持部材42は、側面視で上方に開口せるコ字状に形成された部材であり、その上先端部にはヘッド突起挿入孔43がそれぞれ設けられている。そして、このヘッド支持部材42は、ヘッドケース7の前面及び後面に突設したヘッド突起44をヘッド突起挿入孔43に遊嵌することで、ヘッドケース7の下端部分の左右にそれぞれ取付けされる。ヘッドケース7に取付けた1対のヘッド支持部材42は、前壁27a内面と後壁28a内面にそれぞれ設けた1対の上下に長い溝部45に上下移動可能に収納され、ヘッドブロックをグリップ部2に対してそれぞれ上下に移動可能にさせている。また、ヘッドケース7の下部にはヘッド規制部材46が装着され、このヘッド規制部材46の前部に設けたT状の規制片46aを前壁27aに設けた規制孔47の前縁部分に上下に移動自在に係合させることで、ヘッドブロックが前後方向に移動しないよう規制されている。しかして、ヘッドブロックは、上記ヘッド部支持機構によって、グリップ部2に対して左右に揺動自在(首振り自在)にされているのである。
【0028】
なお、このヘッド部支持機構には、ヘッドブロックの首振り範囲を適宜規制する首振り規制手段が設けられている。この首振り規制手段は、ヘッドケース7の下面とグリップ部2との間に回転自在に配置されるレバー部材48と、ヘッドケース7に固定されレバー部材48の規制突起49を受けるクリック部材50とで構成されている。このレバー部材48は、棒状の回転軸48aの外径面に数種類の長さを違えた規制突起49を設けて構成されており、この回転軸48aを軸廻りに回転させると、各規制突起49がタイミングがずれて起倒するようにされている。なお、このレバー部材48は、その長手方向の一端がグリップ部2の左右方向の端面に設けた扇型の溝部51に導出され、この一端に装着した操作子52により回転操作されるようになっている。この起倒する各規制突起49の先端は、クリック部材50にクリック係合できるように球形状に形成されており、起立高さの異なる規制突起49を選択的にクリック部材50にクリック係合させることで、ヘッドブロックの揺動範囲(首振り範囲)を数段階に規制させているのである。
【0029】
なお、ヘッドケース7に内蔵されたモータ4から延出されてグリップ部2の回路部に至るリード線13は、ヘッド部1とグリップ部2と間に位置する部位ではゴムチューブ40に挿通させている。このゴムチューブ40は、長さ方向の両端で径が大きく形成された太径部40aを設けており、この各太径部40aをヘッドケース7の下面の上リード線挿通孔とグリップ部2の上面に設けた下リード線挿通孔とにそれぞれ水密的に保持させている。
【0030】
上記には電気カミソリの概略構成を説明したが、この電気カミソリにあっては、グリップ部2に対して首振り自在にされたヘッド部1にモータ4を内蔵したことで、グリップ部2とヘッド部1との間で機械的な駆動伝達を行わずに電気の給電のみを行わせ、つまりグリップ部2とヘッド部1との間にモータ4の駆動子16を配置する代わりに、可撓性有するゴムチューブ40に保護させたリード線13を配置するようにしていることで、グリップ部2にモータ4を内蔵した電気カミソリに比べ、ヘッド部1の首振り範囲を大きく設定し、ヘッド部1の肌面への追従性能を向上させているのである。
【0031】
そして、この電気カミソリでは、ヘッド部1にモータ4を内蔵しているので、上述したように、ヘッドケース7の上方開口7aに防水蓋材8で蓋をして、モータ4を内蔵したヘッド部本体9に水密構造を形成させているが、このヘッド部本体9の水密構造は、カバー着脱釦25を介して行われるヘッドカバー10のヘッドケース7への着脱構造によって、防水信頼性の向上が図られている。以下、詳述する。
【0032】
カバー着脱釦25は、図3,7に示すように、上下方向の略中央部分にバネ受け突起53を有し、上端に上方に突出する突出片54を有し、下端に枢支突起55を有して構成されている。この突出片54の上端には外方に突出する釦側係止爪56が形成されており、枢支突起55はその前後で1対のスリット57に挟まれて上下方向に弾性変形可能にされている。このカバー着脱釦25が設けられるヘッドケース7の外表面における左右方向の両端部には、一部トンネル状のトンネル部58が形成された上下に長い凹溝59がそれぞれ形成され、また、この凹溝59の下端部分には下方に穿設した枢支孔60が形成されている。
【0033】
そして、このカバー着脱釦25は、弾性体であるコイルスプリング状の釦用バネ61をバネ受け突起53に外嵌し、この釦用バネ61をカバー着脱釦25とヘッドケース7の外表面との間に介在させ、突出片54をトンネル部58をくぐらせてヘッドケース7の凹溝59内に挿入し、枢支突起55を枢支孔60に引っ掛け係合させることで、ヘッドケース7の左右方向の両側面にそれぞれ取付けられる(図8)。ヘッドケース7に取り付けたカバー着脱釦25は、下端が回動中心となって上端が内外に回動自在になっており、つまり釦側係止爪56が釦用バネ61の付勢を受けつつ内外に移動可能にされている。なお、上述したように、カバー着脱釦25は簡単な係合や嵌め込みによってヘッドケース7に取付けられることから、部材点数の低減や取付け作業の容易化が図られている。
【0034】
一方、ヘッドカバー10は、図4に示すように、カバー体20を枠体21に固定させて形成されているが、この枠体21の外表面における左右方向の両端部には、垂下片62が下方に垂設され、この垂下片62の下端部分にカバー側係止爪63が内方に突出して突設されている。また、この枠体21の下面は面一に形成されており、外周の各辺における下縁にはそれぞれ左右2箇所に位置決め突起64が形成されている。なお、この位置決め突起64は、防水蓋材8の上面外縁の適所に切り欠かれた位置決め凹所65に嵌り込む部位である。また、枠体21の後部の下面における左右方向の中央部には上方に凹状となる切り欠き部66が形成され、この切り欠き部66の縁部には外方に凸となる段部67が形成されている。この段部67の下縁は枠体21の下面より下方に至るように形成されている。なお、上記切り欠き部66は、駆動子16に装着したトリマ駆動杆38をトリマ刃37の可動刃に連結させるように連通させる部位である。
【0035】
そして、このヘッドカバー10は、図9に示すように、カバー側係止爪63をカバー着脱釦25の釦側係止爪56に引っ掛け係合させることで、ヘッドケース7に装着されるようになっている。ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態は、枠体21の位置決め突起64を防水蓋材8の位置決め凹所65に嵌め込んで枠体21の防水蓋材8への位置決めが為され、段部67の下縁を防水蓋材8の後部の側面上部に引っ掛けて、枠体21の下面を防水蓋材8の上面外縁に沿って当接させた状態になる。なお、ヘッドケース7に装着したヘッドカバー10は、カバー着脱釦25を内方に押圧することで、釦側係止爪56が内方に引っ込んで釦側係止爪56とカバー側係止爪63との係合を外し、ヘッドケース7からヘッドカバー10が取り外せるようになっている。
【0036】
上述したように、ヘッドカバー10はカバー着脱釦25を介してヘッドケース7に装着されている。しかして、たとえヘッドカバー10に上方への外的負荷がかかってヘッドケース7から外れようとしても、その際に防水蓋材8には特にヘッドカバー10やヘッドケース7から負荷がかからないようになっており、したがって、ヘッドカバー10に外的荷重がかかった場合にもヘッドケース7の防水蓋材8による水密構造には影響がほとんどなく、ヘッド部本体9の水密構造の防水信頼性の向上が図られているのである。
【0037】
更に言うと、電気カミソリには本来的に、多様な形状を有する肌面にヘッド部1を適宜沿わせ得るよう、ヘッド部1の首振り範囲を大きく設定することが求められており、これは、たとえばヘッド部1を小さく形成してグリップ部2とヘッド部1に隙間寸法を広く設定することで行われるものである。本例の電気カミソリにあっては、ヘッドカバー10のヘッドケース7への係合が枠体21の下方位置で行われているため、ヘッドカバー10の高さ寸法を小さくし、ヘッド部1を小さく形成させることができる。なお、ヘッド部1の高さ寸法を小さくするようにヘッドカバー10の高さ寸法を小さくすると、ヘッドカバー10は内刃5の押上力を強く受けて上方に押し上げられるようになるが、上述したようにヘッドカバー10に力がかかってもヘッド部本体9の水密構造には影響がなく、ヘッド部本体9の防水性能が損われるといった問題は発生しない。したがって、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着させた本例の電気カミソリにあっては、ヘッドカバー10の高さ寸法を小さく設定し、ヘッド部1の首振り範囲を更に大きく設定するといったことも可能にされているのである。
【0038】
また、本例の電気カミソリにおけるヘッドカバー10のヘッドケース7への着脱構造にあっては、上述した防水信頼性の向上の他にも、様々な有益な工夫が為されている。以下、列挙する。
【0039】
まず、ヘッドカバー10外への髭の切りかすの飛散防止が図られている。つまり、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態では、このヘッドカバー10によってヘッド部本体9の上部に内刃5を内包せる閉空間が形成され、髭の切りかすの周囲への飛散防止を図っている。この閉空間は、具体的に、ヘッドカバー10の枠体21の下縁が防水蓋材8の上面外縁に沿って隙間無く当接することで形成されている。この閉空間によると、外刃6と内刃5とで切断された髭の切りかすを閉空間内にとどまらせることができるので、髭の切りかすの周囲への飛散防止が図られているのである。
【0040】
更に、上記閉空間に溜まった髭の切りかすも容易に除去できるようにされている。なお、髭の切りかすの除去は、ヘッドカバー10をヘッドケース7から外し、水等の液体で洗い流したり、ブラシで掃いたりして行われる。髭の切りかすの除去を容易にするのは、まず、防水蓋材8の上面がフラット形状に形成されたことにある。これにより、防水蓋材8の上面に髭の切りかすが載積しても、髭の切りかすの除去が容易に行い得るようになっている。また、閉空間を形成させるヘッドカバー10のヘッドケース7への係合部分(釦側係止爪56とカバー側係止爪63との係合部分)が上記閉空間外に位置されたことにもある。ヘッドカバー10のヘッドケース7への係合部分は通常部位に比べて形状が複雑にならざるを得ない部位であり、この部位が閉空間内にあると、複雑な形状の部分に髭の切りかすが入り込み、清掃をしても除去されにくくなるのであるが、上述したようにヘッドカバー10のヘッドケース7への係合部分を閉空間外に位置させたので、この閉空間からの髭の切りかすの除去が容易に行い得るようになっているのである。
【0041】
また、ヘッドケース7に装着したヘッドカバー10の剛性の向上も図られている。電気カミソリの使用時にヘッドカバー10を肌面に押し当てた際には、ヘッドカバー10には肌面から主に前後方向の荷重が加えられる。このヘッドカバー10に肌面からかかる荷重はカバー体20に直接負荷されるのであるが、このカバー体20を構成せる前部カバー体20a、後部カバー体20bにおける左右方向の両端の内面には、それぞれ内方に突出する係合突片68が設けられている(図4)。この係合突片68は電気カミソリを肌に沿わせる方向である前後方向に面するようにした板片状に形成されている。つまり、この係合突片68は上下に長い縦板であり、縦板状の係合突片68の扁平な板面は左右方向に平行で且つ前後方向に直交しているものである。なお、左右方向は内刃3が摺動する方向であり、前後方向はこの左右方向に水平面上で直交する方向である。そして、この係合突片68をヘッド部本体9の外表面に設けたスリット状の溝部69に嵌合させているのである。ここで、防水蓋材8の左右方向の端面にあっては、枠体21の垂下片62が沿う部分の前後の両側に上下に長いリブ70が1対形成されている。そして、上記スリット状の溝部69は、この枠体21の垂下片62と1対のリブ70との間で形成される左右方向に切り込まれたような1対のスリット状の空間で構成されている(図9)。
【0042】
しかして、電気カミソリの使用時に、ヘッドカバー10に肌面から前後方向の荷重が加えられたとしても、カバー体20の前後方向に面する板片状の係合突片68がヘッド部本体9のスリット状の溝部69に嵌合したことで、この前後方向の荷重が直接負荷されるカバー体20をヘッド部本体9に強固に支持させることができ、カバー体20、ひいてはヘッドカバー10の剛性の向上が図られているのである。これによると、ヘッドカバー10に備えた外刃6の内刃5への安定接触が確保され、騒音の発生や刃5,6の寿命の低下等の防止を図ることができるのである。
【0043】
また、このヘッドカバー10では、特に、トリマ駆動杆38の作動に支障をきたさないようにされている。トリマ駆動杆38は、一端を駆動子16に装着し、他端をトリマ刃37の可動刃に連結するものであり、ヘッドカバー10がヘッドケース7に装着された状態では、このトリマ駆動杆38は、枠体21の後部の下面にある切り欠き部66を連通して配置される。ここで、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着し、枠体21の下面と防水蓋材8の上面とが当接した状態では、切り欠き部66の縁部に設けた段部67の下縁が防水蓋材8の後部の側面上部に引っ掛かっており、トリマ駆動杆38が連通する切り欠き部66近傍における枠体21の下面と防水蓋材8の上面との当接状態の剛性が高められているのである。しかして、電気カミソリの使用時にヘッドカバー10を肌面に押し当てた際に、ヘッドカバー10の後部に肌面から前方向に荷重が加わったとしても、切り欠き部66近傍では、枠体21の段部67の下縁が防水蓋材8の後部の側面上部に引っ掛かり、枠体21が内方に凹むようなことが防止されているので、枠体21の内方への凹み変形によるトリマ駆動杆38の作動への干渉が生じないようにされているのである。
【0044】
また、ヘッドカバー10のヘッドケース7への装着状態の成否の確認が容易に行われるようにされている。これは、ヘッドカバー10をヘッドケース7に正常に装着した状態で、ヘッドカバー10のカバー体20の下縁が重なって位置するヘッドケース7の外表面の部位に、カバー体20の下縁形状と同一形状の段部71を設けたことで行われている。これによると、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着する際に、きちんと装着されないと、カバー体20の下縁とヘッドケース7の外表面に刻設された段部71とがずれて位置し、これは見た目にも明白であるから、ヘッドカバー10のヘッドケース7への装着状態の成否の確認を容易に行わせることができるのである。
【0045】
また、カバー着脱釦25の操作性の向上も図られている。上述したように、ヘッドケース7に取付けたカバー着脱釦25は、下端がヘッドケース7に枢支し、上端が内外方向に突没自在になっているのであるが、これによると、ヘッドケース7の下に位置したグリップ部2を把持した手が誤ってカバー着脱釦25に触れたとしても、このカバー着脱釦25はその下端では回動しにくく、カバー着脱釦25の誤作動を防止が図られているのである。更に、ヘッドカバー10をヘッドケース7に装着した状態では、カバー着脱釦25の外表面とヘッドカバー10の外表面とが略面一にされており、これによると、不意に指が電気カミソリの外表面にあたった場合にも、その指がカバー着脱釦25だけに当たってカバー着脱釦25を誤って押してしまう可能性を低減できるので、カバー着脱釦25の誤作動の防止が図られているのである。
【0046】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、電源供給を行う電池や回路部を内蔵するグリップ部と、電池からの給電で駆動するモータやこのモータの駆動により摺動する内刃、及びこの内刃の外面に沿って配置した外刃を備えたヘッド部とを有し、このヘッド部をグリップ部に対して相対的に移動可能にして構成した電気カミソリにおいて、上方が開口せる容器状のヘッドケース内にモータを内蔵すると共にヘッドケースの上方にモータと連結して内刃を配置し、このヘッドケースの上方開口に防水蓋材を水密的に固定し、外刃を備えたヘッドカバーを、その内部に内刃及び防水蓋材を収納し、ヘッドケースに着脱自在に係合したので、ヘッドカバーは防水蓋材ではなく、ヘッドケースに着脱自在にされるので、たとえ、ヘッドカバーに外的負荷がかかってヘッドケースから外れようとしても、その際に防水蓋材には特にヘッドカバーやヘッドケースから負荷がかかるものではなく、ヘッドケースの防水蓋材による水密構造を変わらず維持させることができる。したがって、たとえ、ヘッド部の高さ寸法を小さくしたとしても、ヘッドケースの防水蓋材による水密構造は維持されるので、ヘッド部の高さ寸法を小さく設定してヘッド部の首振り範囲を更に大きく設定することも可能とされている。
【0047】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、ヘッドケースに装着したヘッドカバーが防水蓋材の上部で内刃を収納する閉空間を形成し、ヘッドカバーのヘッドケースへの係合部分を上記閉空間外に位置させたので、髭の切りかすをヘッドケースとヘッドカバーとで形成せる閉空間内にとどまらせることで、髭の切りかすの周囲への飛散を防止することができる。また、通常部位に比べて形状が複雑にならざるを得ないヘッドカバーのヘッドケースへの係合部分が上記閉空間の外に位置しているので、閉空間内を簡素な形状にでき、閉空間を容易に清掃できて髭の切りかすを簡単に取り除くことができるのである。
【0048】
また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、防水蓋材の上面をフラット形状に形成したので、閉空間からの髭の切りかすの除去を容易に行わせることができるのである。
【0049】
また、請求項4記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、この枠体から垂下片を下方に垂設すると共に、この垂下片の先端にヘッドケースに引っ掛け係合させるカバー側係止爪を突設したので、枠体によって行われるヘッドカバーのヘッドケースへの装着は、カバー体の形状に関わらず行われることから、カバー体の形状を小さくでき、結果、ヘッド部の小型化を図ってヘッド部の首振り範囲を更に大きく設定することも可能とできるのである。
【0050】
また、請求項5記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、ヘッドカバーをヘッドケースに着脱させるためのカバー着脱釦をヘッドケースの外表面に設け、カバー着脱釦の下端をヘッドケースに枢支させてカバー着脱釦の上端を内外方向に突没自在にしたので、ヘッドケースの下に位置したブリップ部を把持した手が誤ってカバー着脱釦に触れたとしても、このカバー着脱釦はその下端では回動しにくく、つまりカバー着脱釦を誤って押圧してしまう可能性を低減でき、カバー着脱釦の誤作動を防止することができるのである。
【0051】
また、請求項6記載の発明にあっては、請求項5の効果に加えて、ヘッドケースに装着したヘッドカバーの外表面を、ヘッドケースに設けたカバー着脱釦の外表面と略面一にしたので、不意に指が電気カミソリの外表面にあたった場合にも、その指がカバー着脱釦だけに当たってカバー着脱釦を誤って押してしまうことを防止でき、更なるカバー着脱釦の誤作動の防止を図ることができるのである。
【0052】
また、請求項7記載の発明にあっては、請求項5の効果に加えて、カバー着脱釦に上方に突出する突出片を設け、このカバー着脱釦の下端に枢支突起を突設し、ヘッドケースの外表面に上下長い凹溝を形成し、この凹溝の一部にトンネル部を設け、カバー着脱釦とヘッドケースの外表面との間に弾性体を介装し、トンネル部を有した凹溝内にカバー着脱釦の突出片を挿入すると共に、ヘッドケースの外表面に形成した枢支孔にカバー着脱釦の枢支突起を枢支させ、上端が回動端となるようにカバー着脱釦をヘッドケースに取付けたので、ヘッドケースにカバー着脱釦を装着させるのに、特に他部品を使用しないでカバー着脱釦とヘッドケースとの間の係合や嵌合によって行うことができ、部材点数の低減や取付け作業の容易化を図ることができるのである。
【0053】
また、請求項8記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、この枠体に、駆動子に装着してトリマ刃を連動させるトリマ駆動杆を連通させる切り欠き部を形成し、この切り欠き部の縁部に外方且つ下方に突出する段部を形成し、ヘッドケースにヘッドカバーを装着したとき、防水蓋材の上面に枠体の下面を当接すると共に、段部の下縁を防水蓋材の外表面に引っ掛けたので、ヘッドカバーをヘッドケースに装着した状態では、段部の下縁が防水蓋材の外表面に引っ掛かることで、切り欠き部近傍の枠体の剛性強度が向上しており、たとえヘッドカバーに外的負荷が加わったとしても、切り欠き部近傍の枠体の形状は維持され、切り欠き部に連通したトリマ駆動杆の正常動作を確保することができる。
【0054】
また、請求項9記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、ヘッドカバーをヘッドケースに装着した状態で、ヘッドケースに防水蓋材を装着してなるヘッド部本体の外表面にカバー体が覆い被さるようにし、カバー体の内面に内方に突出する係合突片を設けると共に、この係合突片を電気カミソリの肌に沿わせる方向である前後方向に面するようにした板片状に形成し、この係合突片をヘッド部本体の外表面に設けたスリット状の溝部に嵌合させたので、ヘッドカバーをヘッドケースに装着した状態では、前後方向に面する板片状の係合突片がスリット状の溝部に嵌合され、肌面からヘッドカバーにかかる前後方向の荷重に対して耐荷重性をもってヘッドカバーをヘッドケースに装着でき、ヘッドケースに装着したヘッドカバーの剛性を向上させることができるのである。
【0055】
また、請求項10記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、ヘッドカバーをヘッドケースに装着した状態で、ヘッドケースの外表面にカバー体が覆い被さるようにし、ヘッドケースの外表面のカバー体の下縁が重なって位置する部位に、カバー体の下縁形状と同一形状の段部を設けたので、ヘッドカバーをヘッドケースに装着する際に、きちんと装着されないと、カバー体の下縁とヘッドケースの外表面に刻設された段部とがずれて位置し、これは見た目にも明白であるから、ヘッドカバーのヘッドケースへの装着状態の成否の確認を容易に行わせることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例を示すヘッドカバーを外した状態の電気カミソリの分解斜視図である。
【図2】同上の電気カミソリの前面図である。
【図3】同上のヘッド部の分解斜視図である。
【図4】同上のヘッドカバーの分解斜視図である。
【図5】同上のグリップ部の分解斜視図である。
【図6】同上の後部ハウジングを外した状態の電気カミソリの後面図である。
【図7】同上のヘッド部の前方から見た分解斜視図である。
【図8】同上のヘッド部の後方から見た分解斜視図である。
【図9】同上のカバー体を外した状態のヘッド部の斜視図である。
【図10】同上のヘッド部の斜視図である。
【図11】従来技術の電気カミソリの正面断面図である。
【図12】同上のヘッド部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ヘッド部
2 グリップ部
3 電池
4 モータ
5 内刃
6 外刃
7 ヘッドケース
8 防水蓋材
10 ヘッドカバー
25 カバー着脱釦
Claims (10)
- 電源供給を行う電池や回路部を内蔵するグリップ部と、電池からの給電で駆動するモータやこのモータの駆動により摺動する内刃、及びこの内刃の外面に沿って配置した外刃を備えたヘッド部とを有し、このヘッド部をグリップ部に対して相対的に移動可能にして構成した電気カミソリにおいて、上方が開口せる容器状のヘッドケース内にモータを内蔵すると共にヘッドケースの上方にモータと連結して内刃を配置し、このヘッドケースの上方開口に防水蓋材を水密的に固定し、外刃を備えたヘッドカバーを、その内部に内刃及び防水蓋材を収納し、ヘッドケースに着脱自在に係合したことを特徴とする電気カミソリ。
- ヘッドケースに装着したヘッドカバーが防水蓋材の上部で内刃を収納する閉空間を形成し、ヘッドカバーのヘッドケースへの係合部分を上記閉空間外に位置させたことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
- 防水蓋材の上面をフラット形状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
- 外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、この枠体から垂下片を下方に垂設すると共に、この垂下片の先端にヘッドケースに引っ掛け係合させるカバー側係止爪を突設したことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
- ヘッドカバーをヘッドケースに着脱させるためのカバー着脱釦をヘッドケースの外表面に設け、カバー着脱釦の下端をヘッドケースに枢支させてカバー着脱釦の上端を内外方向に突没自在にするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
- ヘッドケースに装着したヘッドカバーの外表面を、ヘッドケースに設けたカバー着脱釦の外表面と略面一にしたことを特徴とする請求項5に記載の電気カミソリ。
- カバー着脱釦に上方に突出する突出片を設け、このカバー着脱釦の下端に枢支突起を突設し、ヘッドケースの外表面に上下長い凹溝を形成し、この凹溝の一部にトンネル部を設け、カバー着脱釦とヘッドケースの外表面との間に弾性体を介装し、トンネル部を有した凹溝内にカバー着脱釦の突出片を挿入すると共に、ヘッドケースの外表面に形成した枢支孔にカバー着脱釦の枢支突起を枢支させ、上端が回動端となるようにカバー着脱釦をヘッドケースに取付けたことを特徴とする請求項5に記載の電気カミソリ。
- 外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、この枠体に、駆動子に装着してトリマ刃を連動させるトリマ駆動杆を連通させる切り欠き部を形成し、この切り欠き部の縁部に外方且つ下方に突出する段部を形成し、ヘッドケースにヘッドカバーを装着したとき、防水蓋材の上面に枠体の下面を当接すると共に、段部の下縁を防水蓋材の外表面に引っ掛けたことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
- 外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、ヘッドカバーをヘッドケースに装着した状態で、ヘッドケースに防水蓋材を装着してなるヘッド部本体の外表面にカバー体が覆い被さるようにし、カバー体の内面に内方に突出する係合突片を設けると共に、この係合突片を電気カミソリの肌に沿わせる方向である前後方向に面するようにした板片状に形成し、この係合突片をヘッド部本体の外表面に設けたスリット状の溝部に嵌合させたことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
- 外刃を備えたカバー体の内面に枠体を取付けてヘッドカバーを形成し、ヘッドカバーをヘッドケースに装着した状態で、ヘッドケースの外表面にカバー体が覆い被さるようにし、ヘッドケースの外表面のカバー体の下縁が重なって位置する部位に、カバー体の下縁形状と同一形状の段部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電気カミソリ。
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- 2002-06-17 JP JP2002176472A patent/JP4122855B2/ja not_active Expired - Lifetime
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