JP2004016376A - 遊技機、遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

Abstract

【課題】特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機を提供する。
【解決手段】図柄表示手段（４１）と、当選抽選手段（１１０）と、遊技制御手段と、抽選により移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段（１２０）と、フラグ数カウント手段（１３０）と、移行フラグ数記憶手段（１４０）と、特殊遊技への移行を決定するための特殊遊技移行決定手段（１５０）と、特殊遊技終了時、移行フラグが未だ残っている場合、次の特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段（１６０）とを備えた遊技機（１０）であって、特殊遊技移行決定手段（１５０）は、通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、特殊遊技へ移行しないことを特徴とする。
【選択図】　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、特殊遊技への移行を楽しむことができるようにした遊技機に関するものである。
また、この発明は、特殊遊技への移行を楽しむことができるようにした遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、さらに詳しくは、通常遊技消化手段等として機能させる遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機、具体的には、周囲に複数の図柄を表示した回転リールを有する、いわゆるスロットマシンとしては、通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特殊遊技の遊技回数が、初期設定で所定回数、例えば３０ゲームに設定されているような場合、その特殊遊技の遊技回数が、所定の抽選により、さらに、１０ゲームや、２０ゲーム等、加算されて延長されるようなものが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の遊技機では、通常遊技中に、かかる特殊遊技への移行に当選や、入賞した場合の遊技者の期待感や、感激は、遊技中の他の入賞と比較しても大きいものであり、特に、その喜びは、特殊遊技に当選できずに、特殊遊技を実行することができない期間が、長い程、その喜びも大きなものとなるものである。
【０００４】
一方、従来の遊技機において、当選抽選手段の抽選結果、特殊遊技への移行に当選して、特殊遊技への移行が可能な移行フラグが、複数個、成立可能に設定されているものが知られている。このように複数の移行フラグが成立している場合、最初の特殊遊技の実行後、次の成立中の移行フラグに基づいて、特殊遊技の当選状態となり、所定の入賞図柄を揃えることができれば、直ぐに、入賞となり得る。特に、目押しの技量に優れた熟練者は、特殊遊技の入賞図柄を、直ぐに揃えることができ、特殊遊技終了後、比較的、簡単に、次の特殊遊技へ移行することとなる。
【０００５】
このため、かかる複数の移行フラグが成立した場合の２回目以降の特殊遊技への当選や、入賞の喜びや感激度が、特殊遊技を実行することができなかった期間が長期間続いた通常遊技中からの特殊遊技への当選や、入賞の喜びや感激度と比較して、小さなものになるといった問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
【０００６】
（請求項１）
すなわち、請求項１記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機を提供しようとするものである。
【０００７】
（請求項２）
請求項２記載の発明は、上記した請求項１記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項２記載の発明は、いわゆる潜伏期間である通常遊技の遊技回数を変化させることができて、遊技に意外性を付与することができ、遊技を変化させることができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【０００８】
（請求項３）
請求項３記載の発明は、上記した請求項１又は請求項２記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項３記載の発明は、所定の遊技回数の通常遊技を間に挟んだ特殊遊技を、１回の移行抽選で複数回、連続的に発生させることができ、特殊遊技を連続性の高いものにすることができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【０００９】
（請求項４）
請求項４記載の発明は、上記した請求項１乃至３のいずれか１項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項４記載の発明は、遊技内容を変化させることができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【００１０】
（請求項５）
請求項５記載の発明は、上記した請求項４に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項５記載の発明は、不当選であっても、移行フラグの成立への期待感を持つことができて、遊技全体を楽しむことができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【００１１】
（請求項６）
請求項６記載の発明は、上記した請求項４に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項６記載の発明は、払出無入賞において、遊技者に新たな利益を付与することができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【００１２】
（請求項７）
請求項７記載の発明は、上記した請求項１乃至６のいずれか１項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項７記載の発明は、自己の技量により、特殊遊技への移行を獲得することができたという達成感や満足感を得ることができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【００１３】
（請求項８）
請求項８記載の発明は、上記した請求項７に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項８記載の発明は、所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間中に、特殊遊技への移行を回避することができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【００１４】
（請求項９）
請求項９記載の発明は、上記した請求項７に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項９記載の発明は、特殊遊技への移行に意外性を付与することができるようにした遊技機を提供しようとするものである。
【００１５】
（請求項１０）
請求項１０記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項１０記載の発明は、特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機用プログラムを提供しようとするものである。
【００１６】
（請求項１１）
請求項１１記載の発明は、次の点を目的とする。
すなわち、請求項１１記載の発明は、特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供しようとするものである。
【００１７】
【課題を解決するための手段】
（特徴点）
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
【００１８】
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
（請求項１）
請求項１記載の発明は、次の点を特徴とする。
【００１９】
すなわち、複数の図柄（６１）を表示可能な図柄表示手段（４１）と、入賞図柄（６１）の抽選を行うための当選抽選手段（１１０）と、前記当選抽選手段（１１０）の抽選結果、所定の入賞図柄（６１）に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段と、前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段（１２０）と、前記移行抽選決定手段（１２０）の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段（１３０）と、前記フラグ数カウント手段（１３０）によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段（１４０）と、前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するための特殊遊技移行決定手段（１５０）と、前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段（１４０）に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段（１６０）とを備えた遊技機（１０）であって、前記特殊遊技移行決定手段（１５０）は、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないことを特徴とする。
【００２０】
なお、ここで、「図柄表示手段（４１）」とは、複数の図柄を表示可能なものであれば良いものであって、具体的には、例えば、円筒状の周囲に複数（例えば２１個）の図柄を等角度に配置した回転リール（４０）を含むものである。また、図柄表示手段（４１）には、かかる周囲に複数の図柄を表示した回転リール（４０）が、実際に回転するようなものに限定されるものではなく、液晶画面に表示されるようなものも含まれるものである。具体的には、例えば、パチンコ機等の遊技盤面の中央に設けた液晶装置を使用することにより、周囲に複数の図柄を表示した回転リールが回転するような画像を当該液晶装置によって遊技者に向かって表示するものも含まれる。また、ここで、「遊技機（１０）」とは、具体的には、例えば、スロットマシンであるが、上述した回転リール（４０）を有するパチンコ機や、その他の遊技機を含むものである。
【００２１】
また、ここで、「遊技制御手段」とは、通常遊技制御手段（７０）や、特定導入遊技制御手段（９１）及び特定遊技制御手段（１０１）からなる特別遊技制御手段（８０）や、特殊遊技制御手段（１０２）を意味するものである。
また、ここで、「前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段（１４０）に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させる」とは、特殊遊技の移行フラグが複数個、成立している場合、一つの特殊遊技が終了した時、残りの移行フラグに対応する次の特殊遊技に移行することなく、所定の遊技回数の通常遊技が実行されることを意味するものである。具体的には、例えば、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行可能な移行フラグが２つ成立していて、そのうちの一つの移行フラグにより、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行し、当該特殊遊技（ＡＲＴゲーム）が終了したとき、残りの一つの特殊遊技の移行フラグが存在しているような場合である。かかる場合、直ぐに、残っている移行フラグに基づいて、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行するのではなく、所定の遊技回数（例えば２０回）の通常遊技が実行された後、残っている特殊遊技の移行フラグに基づいて、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行することができるようなものを含むものである。
【００２２】
また、ここで、「特殊遊技」とは、通常遊技よりも遊技者側に有利な遊技であって、具体的には、通常遊技よりも入賞図柄の抽選確率を高く設定することや、遊技者に払い出される遊技メダルの枚数を多く設定することや、その頻度を多く設定すること等により、通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与することができるように設定されている遊技を意味するものである。「特殊遊技」とは、具体的には、例えば、いわゆるリプレイタイム遊技（ＲＴゲーム）や、アシストタイム遊技（ＡＴゲーム）や、アシストリプレイタイム遊技（ＡＲＴゲーム）や、チャレンジタイム遊技（ＣＴゲーム）等を含むものである。これらの遊技の内容を説明する。かかる「リプレイタイム遊技（ＲＴゲーム）」とは、所定の遊技期間中、いわゆる再遊技（リプレイ）の当選抽選手段（１１０）の当選抽選確率が高確率に設定されている遊技である。このため、ＲＴゲーム中は、遊技者の手持ちの遊技メダルの枚数を、ほとんど減らすことなく遊技を行うことが可能となるものである。具体的には、ＲＴゲーム中は、当選抽選手段（１１０）の当選判定テーブル（１１３）として、通常遊技中の通常遊技用判定テーブル（１１５）よりも再遊技の抽選確率を高確率に設定した特殊遊技用判定テーブル（１１８）を使用して当選抽選が行われるものである。
【００２３】
また、ここで、「アシストタイム遊技（ＡＴゲーム）」とは、所定の遊技期間中、所定の当選図柄の入賞に関する情報を報知可能なものである。具体的には、ＡＴゲームとは、所定の遊技期間中、所定の当選図柄の当選抽選手段（１１０）の抽選結果に関する情報を報知可能なものや、所定の当選図柄の当選抽選手段（１１０）の抽選結果に対応する停止制御に関する情報を報知可能なものを含むものである。
【００２４】
ここで、ＡＴゲームのうち、所定の遊技期間中、所定の当選図柄の当選抽選手段（１１０）の抽選結果に関する情報を報知可能なものとは、具体的には、所定の遊技期間中、所定の当選図柄の当選フラグ成立の可能性が大であることの情報を、報知装置（６６）や特定当選報知装置（１４５）等により、遊技者に向かって報知するものであって、報知された当選図柄を目押しすることにより入賞させるものである。
【００２５】
そして、具体的には、例えば、以下のようなものである。赤セブン、小判、小判と、青セブン、小判、小判と、黄セブン、小判、小判との三つの当選図柄が存在し、通常遊技中は、いずれかの当選図柄の当選フラグが成立した場合、三つのうちのいずれか一つの当選フラグが成立していることを、当選フラグが成立している当選図柄を特定せずに報知するように設定されている。そして、ＡＴゲーム中は、いずれか一つの当選図柄の当選フラグが成立した場合、当選フラグが成立している当選図柄を具体的に特定して、例えば赤セブン、小判、小判が当選のように遊技者に向かって報知するようなものである。ここで、回転リール（４０）の周囲の図柄配置を赤セブンと、青セブンと、黄セブンとのうち、いずれか二つの図柄が、同時に引き込み可能な停止操作ポジションが無いように、各図柄を所定図柄数以上に離して配置すると、ＡＴゲームでは、遊技者が獲得できる利益の量を目押しにより確実に増加させることができるものである。
【００２６】
ここで、ＡＴゲームのうち、所定の当選図柄の当選抽選手段（１１０）の抽選結果に対応する停止制御に関する情報を報知可能なものとは、具体的には、いわゆる押し順ＡＴゲームと呼ばれるもので、所定の遊技期間中、所定の当選図柄の入賞可能な停止操作順序、いわゆる複数のストップスイッチ（５０）の停止操作順序に関する情報を遊技者に向かって報知するようなものである。例えば、３個の回転リール（４０）を、それぞれ対応したストップスイッチ（５０）により停止操作する順番の種類として、左→中→右や、右→中→左等の全部で６パターン有しており、特定の一つの停止操作パターン、すなわち、三個のストップスイッチ（５０）の停止操作順番が、特定の順番に合致している場合にのみ、入賞するような停止制御に設定されているようなものである。かかる場合に入賞可能なストップスイッチ（５０）の停止操作順序を、通常は遊技者に向かって報知しないが、ＡＴゲーム中の場合に限って、報知可能とするようなものである。
【００２７】
さらに、ＡＴゲームには、上述した所定の遊技期間中、所定の当選図柄の当選抽選手段（１１０）の抽選結果に関する情報を報知可能なもの、いわゆる報知された当選図柄を目押しすることにより入賞させるものと、上述した所定の当選図柄の当選抽選手段（１１０）の抽選結果に対応する停止制御に関する情報を報知可能なもの、いわゆる押し順ＡＴゲームとをミックスして、かかる両方の要素を、兼ね備えるようなものも含まれるものである。具体的には、例えば、所定の当選図柄として、本実施の形態に示すような第１、第２及び第３の特別当選態様を有し、通常は、それらのうちいずれが当選しているかは不明だが、ＡＴゲーム中に限って、いずれが当選しているか特定した報知が行われ、且つ、特定の停止操作順序で、ストップスイッチ（５０）を停止操作した場合に限って、当該当選図柄を入賞させることができるように設定されているようなものを含むものである。
【００２８】
また、ここで、「チャレンジタイム遊技（ＣＴゲーム）」とは、特定図柄についての停止制御を中止可能な遊技である。具体的には、ＣＴゲームとは、いわゆるビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）、レギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）及び再遊技を除いた当選図柄、いわゆる小役の当選図柄の当選確率が存在せず、引き込み処理等の停止制御を少なくとも一つの回転リールにおいて行っていないものである。このため、遊技者は、小役の当選図柄を、いわゆる目押しによって、有効入賞ライン上に揃えることができる。これにより、ＣＴゲームでは、遊技者の目押しの技術が大きく反映されるようになって、遊技者の技術がより発揮できるようになっているものである。このため、チャレンジタイム遊技において、いわゆる目押しの技術に熟練している者は、メダル払い出し枚数の大きな当選図柄を集中的に発生させることができるものである。
【００２９】
さらに、通常は、ＢＢゲームや、ＲＢゲーム等の従来から存在するボーナスゲームと呼ばれるものを特別遊技と定義し、その他の上述したようなＡＴゲームや、ＲＴゲームや、ＡＲＴゲームや、ＣＴゲーム等を特殊遊技と区別して定義している。しかし、本発明では、「特殊遊技」として、いわゆるボーナスゲームと呼ばれるビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）や、レギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）のような特別遊技を設定しても良いものである。すなわち、ＢＢゲーム等のような特別遊技の移行フラグを複数、成立可能な場合に、かかるＢＢゲーム間に、所定回数の通常遊技（潜伏期間）を実行させるようにしても良いものである。
【００３０】
（作用）
本発明は、通常遊技消化手段（１６０）が、特殊遊技終了時、移行フラグ数記憶手段（１４０）に移行フラグが未だ残っている場合、次の特殊遊技開始迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させている。そして、特殊遊技移行決定手段（１５０）は、通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、特殊遊技へ移行しない。このため、複数の移行フラグが成立しても、その複数の移行フラグに対応する複数の特殊遊技が、短い期間で、間を開けずに、直ぐに連続的に行われることを回避することができる。これにより、次の特殊遊技への移行を、所定の遊技回数の通常遊技の後にすることができ、特殊遊技への移行の期待感や感激を、特殊遊技を連続させた場合と比較して、大きなものにすることができる。
【００３１】
また、特殊遊技終了後、移行フラグが成立していても、所定の遊技回数だけは、通常遊技が行われるため、遊技者は、通常遊技に移行しても、ひょっとしたら、特殊遊技の移行フラグが成立した状態で潜伏しているかもしれないという期待感を持たせることができる。これにより、今までにない期待感を持たせることができる新たな遊技性を有する遊技機（１０）を提供することが可能となる。
【００３２】
（請求項２）
請求項２記載の発明は、上記した請求項１記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記通常遊技消化手段（１６０）は、次の前記特殊遊技開始迄の通常遊技の遊技回数を、抽選により決定することを特徴とする。
【００３３】
本発明は、特殊遊技終了時に、移行フラグが残っている場合に、所定の遊技回数の通常遊技の期間、いわゆる潜伏期間の遊技回数を、抽選により、決定するものである。
（作用）
本発明は、特殊遊技終了時、移行フラグ数記憶手段（１４０）に移行フラグが未だ残っている場合、通常遊技消化手段（１６０）の抽選により、次の特殊遊技を開始する迄の通常遊技の遊技回数を、絶えず変更することができる。これにより、いわゆる潜伏期間である通常遊技の遊技回数を変化させることができ、かかる遊技回数が固定されているようなものと比較して、遊技に意外性を付与することができ、遊技を変化させることができる。
【００３４】
（請求項３）
請求項３記載の発明は、上記した請求項１又は請求項２記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記移行抽選決定手段（１２０）は、前記特殊遊技の複数個の前記移行フラグを、同時に成立するようにしたことを特徴とする。
【００３５】
本発明は、具体的には、例えば、特殊遊技からなるＡＲＴゲームへ移行可能な移行フラグを、２個、３個、或いは４個以上の複数個、同時に成立させるようなものを含むものである。
（作用）
本発明は、移行抽選決定手段（１２０）により、特殊遊技の複数個の移行フラグを同時に成立させているため、いわゆる潜伏期間を間に挟んだ複数の特殊遊技を発生させることができる。これにより、所定の遊技回数の通常遊技を間に挟んだ特殊遊技を、１回の移行抽選で複数回、連続的に発生させることが可能となり、１回の移行抽選で一つの移行フラグしか発生させないものと比較して、特殊遊技を連続性の高いものにすることができる。
【００３６】
（請求項４）
請求項４記載の発明は、上記した請求項１乃至３のいずれか１項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記移行抽選決定手段（１２０）は、異なる遊技状態で、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にしたことを特徴とする。
【００３７】
なお、ここで、「移行抽選決定手段（１２０）は、異なる遊技状態で、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能」とは、移行抽選決定手段（１２０）が、通常遊技や、いわゆるＢＢゲームや、ＲＢゲームや、ＡＲＴゲーム等の異なる遊技状態において、移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立することができるようなものを含むものである。また、移行抽選決定手段（１２０）が、特定の入賞図柄に当選した場合や、当該入賞図柄を所定の有効入賞ライン上に揃えることができて、入賞した場合や、逆に入賞図柄の抽選結果、ハズレになった場合や、特定の入賞図柄に当選したが、当該特定図柄を所定の有効入賞ライン上に揃えることができなくて、入賞を逃した場合等の異なる遊技状態において、移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立することができるようなものを含むものである。
【００３８】
（作用）
本発明は、移行抽選決定手段（１２０）が、異なる遊技状態で、移行フラグを成立することができる。このため、種々の異なる遊技状態に、遊技者にとって、移行フラグを成立することができるという付加価値を与えることができる。これにより、遊技内容を変化させることができる。
【００３９】
（請求項５）
請求項５記載の発明は、上記した請求項４に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記移行抽選決定手段（１２０）は、前記当選抽選手段（１１０）の抽選結果、不当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にしたことを特徴とする。
【００４０】
本発明は、移行抽選決定手段（１２０）が、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、不当選時にのみ、移行抽選を行い、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、当選時には、移行抽選を行わないようなものを含むものである。
（作用）
本発明は、当選抽選手段（１１０）の不当選という、本来は遊技者にとって、歓迎しない状態を、特殊遊技の移行フラグの成立が可能になることにより、歓迎すべき状態にすることができる。これにより、当選抽選手段（１１０）の不当選であっても、移行フラグの成立への期待感を持つことができ、遊技全体を楽しむことができる。
【００４１】
（請求項６）
請求項６記載の発明は、上記した請求項４に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記遊技は、所定の入賞図柄（６１）の入賞となることにより、予め定めた所定枚数の遊技メダルを遊技者に向かって払い出すように設定され、前記入賞は、前記入賞しても遊技メダルの払い出しが無い払出無入賞を備え、前記移行抽選決定手段（１２０）は、前記払出無入賞の当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にしたことを特徴とする。
【００４２】
なお、ここで、「入賞しても遊技メダルの払い出しが無い払出無入賞」とは、具体的には、例えば、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、特定の入賞図柄に当選し、当該特定の入賞図柄を所定の有効入賞ライン上に停止させることができて、入賞となるが、当該特定の入賞図柄の予め定めた遊技者に対する遊技メダルの払い出し枚数が０枚に設定されている、いわゆる０枚払出の小役入賞のようなものを含むものである。本実施の形態では、第一の実施の形態で説明した特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）が入賞したような場合を意味するものである。
【００４３】
また、ここで、「移行抽選決定手段（１２０）は、前記払出無入賞の当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にした」とは、具体的には、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、上述した例では、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）からなる払出無の入賞役が、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、当選した場合に、移行抽選決定手段（１２０）が、移行フラグ成立の有無の移行抽選を行うが、払出無の入賞役が、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、当選していない場合には、移行抽選決定手段（１２０）が、移行フラグ成立の有無の移行抽選を行わないようなものを含むものである。
【００４４】
（作用）
本発明は、移行抽選決定手段（１２０）が、払出無入賞の当選時に、特殊遊技の移行フラグを成立可能にしている。このため、その払出無入賞は、遊技者に向かって遊技メダルの払い出しは０枚で、遊技メダルの払い出しという点では、遊技者に利益を付与しないが、特殊遊技の移行フラグが成立可能という点で、遊技者に利益を付与することができる。これにより、払出無入賞において、遊技者に新たな利益を付与することができる。
【００４５】
（請求項７）
請求項７記載の発明は、上記した請求項１乃至６のいずれか１項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記特殊遊技移行決定手段（１５０）は、特定図柄（６１）の入賞により、前記特殊遊技への移行を決定することを特徴とする。
【００４６】
なお、ここで、特定図柄には、具体的には、例えば、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）のように、当該入賞図柄を揃えることができて、入賞しても、遊技メダルの払い出しが０枚に設定されて払い出しが無い払出無入賞、いわゆる０枚小役入賞と呼ばれるようなものを含むものである。
（作用）
本発明は、特殊遊技移行決定手段（１５０）が、特定図柄の入賞により、特殊遊技への移行を決定することができる。このため、遊技者は、特殊遊技への移行を希望する場合、特定図柄の入賞を、自己の目押しの技量によって、得ることが可能となる。これにより、遊技者は、自己の技量により、特殊遊技への移行を獲得することができたという達成感や満足感を得ることができる。
【００４７】
（請求項８）
請求項８記載の発明は、上記した請求項７に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、前記特定図柄（６１）の入賞を成立させないことを特徴とする。
【００４８】
なお、ここで、「通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間」とは、特殊遊技終了時、移行フラグが未だ残っている場合、次の特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行している期間を意味するものである。すなわち、かかる通常遊技の期間中は、特殊遊技への移行が発生しないように設定されているものである。
【００４９】
本発明は、具体的には、当選抽選手段（１１０）が、当該消化中の通常遊技の期間、当選抽選手段（１１０）の抽選において、特定図柄の当選を発生させないことにより、実施可能なものである。具体的には、当選抽選手段（１１０）が、かかる期間中、特定図柄の当選が発生しないように、当該特定図柄の乱数発生領域の無い当選判定テーブル（１１３）を使用することにより実施可能なものである。或いは、当選抽選手段（１１０）の抽選結果、特定図柄の当選が発生するが、遊技制御手段の停止制御により、有効入賞ライン上に当該特定図柄が揃わないように、判断停止制御若しくは停止テーブルを設定することにより、実施可能なものである。
【００５０】
（作用）
本発明は、通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間では、特定図柄の入賞が成立しない。これにより、かかる所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間中に、特殊遊技への移行を回避することができる。
（請求項９）
請求項９記載の発明は、上記した請求項７に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【００５１】
すなわち、前記特殊遊技移行決定手段（１５０）は、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、前記特定図柄（６１）の入賞が成立しても、前記特殊遊技へ移行しないようにしたことを特徴とする。
なお、ここで、「通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間」とは、請求項８の手段で説明したものと同一の意味である。
【００５２】
（作用）
本発明は、かかる所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間中に、特定図柄の入賞を成立させても、特殊遊技への移行を回避することができる。これにより、通常遊技の期間中、特定図柄の入賞が成立しても、特殊遊技へ移行する場合と、特殊遊技へ移行しない場合とが発生することとなり、特殊遊技への移行に意外性を付与することができる。
【００５３】
（請求項１０）
請求項１０記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、遊技機（１０）を、複数の図柄（６１）を表示可能な図柄表示手段（４１）、入賞図柄（６１）の抽選を行うための当選抽選手段（１１０）、前記当選抽選手段（１１０）の抽選結果、所定の入賞図柄（６１）に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段、前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段（１２０）、前記移行抽選決定手段（１２０）の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段（１３０）、前記フラグ数カウント手段（１３０）によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段（１４０）、前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段（１４０）に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段（１６０）、前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するとともに、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないように決定するための特殊遊技移行決定手段（１５０）として機能させるための遊技機用プログラムである。
【００５４】
なお、ここで、図柄表示手段（４１）は、請求項１の手段で説明したもの同一である。
（作用）
本発明は、通常遊技消化手段（１６０）が、特殊遊技終了時、移行フラグ数記憶手段（１４０）に移行フラグが未だ残っている場合、次の特殊遊技開始迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させている。そして、特殊遊技移行決定手段（１５０）は、通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、特殊遊技へ移行しない。このため、複数の移行フラグが成立しても、その複数の移行フラグに対応する複数の特殊遊技が、短い期間で、間を開けずに、直ぐに連続的に行われることを回避することができる。これにより、次の特殊遊技への移行を、所定の遊技回数の通常遊技の後にすることができ、特殊遊技への移行の期待感や感激を、特殊遊技を連続させた場合と比較して、大きなものにすることができる。
【００５５】
また、特殊遊技終了後、移行フラグが成立していても、所定の遊技回数だけは、通常遊技が行われるため、遊技者は、通常遊技に移行しても、ひょっとしたら、特殊遊技の移行フラグが成立した状態で潜伏しているかもしれないという期待感を持たせることができる。これにより、今までにない期待感を持たせることができる新たな遊技性を有する遊技機（１０）を提供することが可能となる。
【００５６】
更に、前記通常遊技消化手段（１６０）は、次の前記特殊遊技開始迄の通常遊技の遊技回数を、抽選により決定するように形成することができる。
このように形成すると、特殊遊技終了時、移行フラグ数記憶手段（１４０）に移行フラグが未だ残っている場合、通常遊技消化手段（１６０）の抽選により、次の特殊遊技を開始する迄の通常遊技の遊技回数を、絶えず変更することができる。これにより、いわゆる潜伏期間である通常遊技の遊技回数を変化させることができ、かかる遊技回数が固定されているようなものと比較して、遊技に意外性を付与することができ、遊技を変化させることができる。
【００５７】
更に、前記移行抽選決定手段（１２０）は、前記特殊遊技の複数個の前記移行フラグを、同時に成立するように形成することができる。
このように形成すると、移行抽選決定手段（１２０）により、特殊遊技の複数個の移行フラグを同時に成立させているため、いわゆる潜伏期間を間に挟んだ複数の特殊遊技を発生させることができる。これにより、所定の遊技回数の通常遊技を間に挟んだ特殊遊技を、１回の移行抽選で複数回、連続的に発生させることが可能となり、１回の移行抽選で一つの移行フラグしか発生させないものと比較して、特殊遊技を連続性の高いものにすることができる。
【００５８】
更に、前記移行抽選決定手段（１２０）は、異なる遊技状態で、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能に形成することができる。
このように形成すると、移行抽選決定手段（１２０）が、異なる遊技状態で、移行フラグを成立することができる。このため、種々の異なる遊技状態に、遊技者にとって、移行フラグを成立することができるという付加価値を与えることができる。これにより、遊技内容を変化させることができる。
【００５９】
更に、前記移行抽選決定手段（１２０）は、前記当選抽選手段（１１０）の抽選結果、不当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能に形成することができる。
このように形成すると、当選抽選手段（１１０）の不当選という、本来は遊技者にとって、歓迎しない状態を、移行フラグの成立可能とすることにより、歓迎すべき状態にすることができる。これにより、当選抽選手段（１１０）の不当選であっても、移行フラグの成立への期待感を持つことができ、遊技全体を楽しむことができる。
【００６０】
更に、前記遊技は、所定の入賞図柄（６１）の入賞となることにより、予め定めた所定枚数の遊技メダルを遊技者に向かって払い出すように設定され、前記入賞は、前記入賞しても遊技メダルの払い出しが無い払出無入賞を備え、前記移行抽選決定手段（１２０）は、前記払出無入賞の当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能に形成することができる。
【００６１】
このように形成すると、移行抽選決定手段（１２０）が、払出無入賞の当選時に、特殊遊技の移行フラグを成立可能にしている。このため、その払出無入賞は、遊技者に向かって遊技メダルの払い出しは０枚で、遊技メダルの払い出しという点では、遊技者に利益を付与しないが、特殊遊技の移行フラグが成立可能という点で、遊技者に利益を付与することができる。これにより、払出無入賞において、遊技者に新たな利益を付与することができる。
【００６２】
更に、前記特殊遊技移行決定手段（１５０）は、特定図柄（６１）の入賞により、前記特殊遊技への移行を決定するように形成することができる。
このように形成すると、特殊遊技移行決定手段（１５０）が、特定図柄の入賞により、特殊遊技への移行を決定することができる。このため、遊技者は、特殊遊技への移行を希望する場合、特定図柄の入賞を、自己の目押しの技量によって、得ることが可能となる。これにより、遊技者は、自己の技量により、特殊遊技への移行を獲得することができたという達成感や満足感を得ることができる。
【００６３】
更に、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、前記特定図柄（６１）の入賞を成立させないように形成することができる。
このように形成すると、通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間では、特定図柄の入賞が成立しない。これにより、かかる所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間中に、特殊遊技への移行を回避することができる。
【００６４】
更に、前記特殊遊技移行決定手段（１５０）は、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、前記特定図柄（６１）の入賞が成立しても、前記特殊遊技へ移行しないように形成することができる。
このように形成すると、かかる所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間中に、特定図柄の入賞を成立させても、特殊遊技への移行を回避することができる。これにより、通常遊技の期間中、特定図柄の入賞が成立しても、特殊遊技へ移行する場合と、特殊遊技へ移行しない場合とが発生することとなり、特殊遊技への移行に意外性を付与することができる。
【００６５】
（請求項１１）
請求項１１記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、遊技機（１０）を、複数の図柄（６１）を表示可能な図柄表示手段（４１）、入賞図柄（６１）の抽選を行うための当選抽選手段（１１０）、前記当選抽選手段（１１０）の抽選結果、所定の入賞図柄（６１）に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段、前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段（１２０）、前記移行抽選決定手段（１２０）の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段（１３０）、前記フラグ数カウント手段（１３０）によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段（１４０）、前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段（１４０）に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段（１６０）、前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するとともに、前記通常遊技消化手段（１６０）による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないように決定するための特殊遊技移行決定手段（１５０）として機能させるための遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【００６６】
なお、ここで、図柄表示手段（４１）は、請求項１の手段で説明したもの同一である。
また、本発明の作用は、請求項１０記載の発明の作用と同一であるため、説明を省略する。
【００６７】
【発明の実施の形態】
（第一の実施の形態）
（図面の説明）
図１乃至図１５は、本発明の第一の実施の形態を示すものである。
図１は遊技機の入力、制御及び出力のブロック図、図２は当選抽選手段のブロック図、図３は移行抽選決定手段のブロック図、図４は潜伏遊技回数抽選手段のブロック図、図５は遊技機の外観正面図、図６は遊技状態のフラグＯＮ・ＯＦＦ状態の概略説明図、図７乃至図１５は遊技機の動作の概略のフローをそれぞれ示すものである。
【００６８】
（遊技機１０）
図５中、１０は、遊技機１０を示すものである。
遊技機１０は、図５に示すように、四角箱状の筐体１１を有する。前記筐体１１の中央部から上部には、遊技者側に向かって臨む略四角窓状の表示窓１２が形成されている。そして、この表示窓１２の略中央には、三個の回転リール４０の図柄６１を見ることができる図柄表示窓１３が形成されている。
【００６９】
上記回転リール４０は、図５の向かって左端側に位置する左側回転リール４３と、図５の向かって右端側に位置する右側回転リール４５と、この左側回転リール４３及び右側回転リール４５の間に位置する中央回転リール４４とからなるものである。そして、遊技機１０の前面側には、特に図示しないが、横方向に三本、左右の対角線上の斜め方向に二本の合計五本の入賞ラインが形成されている。そして、この入賞ラインは、投入メダルの枚数に応じて入賞が有効になる入賞有効ラインとなるものである。具体的には、遊技メダルの投入枚数が、１枚の場合、五本の入賞ラインのうち、横中央の一本が入賞有効ラインとなる。そして、遊技メダルの投入枚数が、２枚の場合、五本の入賞ラインのうち、横方向の三本が入賞有効ラインとなる。そして、遊技メダルの投入枚数が、３枚の場合、対角線も含めた五本の入賞ラインの全部が、入賞有効ラインとなる。
【００７０】
遊技機１０の内部には、図示していないが、遊技機１０の全体の動作を制御するための制御装置２０（図１参照）が内蔵されている。
（制御装置２０）
上記制御装置２０は、図示しないが、ＣＰＵを中心に構成され、ＲＯＭ、ＲＡＭ、Ｉ／Ｏ等を備えている。そして、ＣＰＵがＲＯＭに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の（１）及び（２）の装置を有するものである。
【００７１】
（１）遊技制御装置２１
（２）演出制御装置２２
図１に示すように、スタートスイッチ３０及びストップスイッチ５０の操作により、回転リール４０の回転及び停止を制御するための遊技制御装置２１と、ランプやスピーカ等の表示装置６６を制御するための演出制御装置２２とが内蔵されている。また、ＣＰＵは、遊技制御装置２１及び演出制御装置２２に、それぞれ一個ずつ配置されているが、特にこれに限定されるものではなく、一個のＣＰＵで制御しても良く、或いは、二個以上のＣＰＵで制御するようにしても良いものである。
【００７２】
また、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ及びＩ／Ｏ等は一体化されてワンチップを構成しても良いものである。
（遊技制御装置２１）
上記遊技制御装置２１は、スタートスイッチ３０及びストップスイッチ５０の操作により、回転リール４０の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置２１は、次の（１）乃至（１０）の手段として機能する。
【００７３】
（１）通常遊技制御手段７０
（２）特別遊技制御手段８０
（３）特殊遊技制御手段１０２
（４）当選抽選手段１１０
（５）移行抽選決定手段１２０
（６）フラグ数カウント手段１３０
（７）移行フラグ数記憶手段１４０
（８）特殊遊技移行決定手段１５０
（９）通常遊技消化手段１６０
（１０）ＡＲＴ遊技実行手段１８０
なお、前記通常遊技制御手段７０は、通常遊技を行わせるために通常遊技に関する制御を行うものであり、前記特別遊技制御手段８０は、特別遊技を行わせるために特別遊技に関する制御を行うものである。また、特殊遊技制御手段１０２は、特殊遊技を行わせるために特殊遊技に関する制御を行うものである。
【００７４】
また、遊技制御装置２１としては、上記した（１）乃至（１０）の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
（演出制御装置２２）
上記演出制御装置２２は、主として演出データに関するものであって、報知ランプ６９やスピーカ６７等の報知装置６６を制御するためのものである。そして、遊技制御装置２１の内部データの信頼性を担保するため、遊技制御装置２１と演出制御装置２２との間での信号のやりとりは、一方通行となるように設定されている。すなわち、遊技制御装置２１から、演出制御装置２２に向かって出力信号のみが送出され、この演出制御装置２２から遊技制御装置２１に向かっていかなる信号も送出されないように設定されている。これにより、当選率等の抽選に関するデータを有する遊技制御装置２１のデータ保護を容易なものにすることができる。
【００７５】
そして、この演出制御装置２２は、次の（１）及び（２）の手段として機能する。

また、演出制御装置２２としては、上記した（１）及び（２）の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
【００７６】
また、ここで、遊技機１０は、遊技制御装置２１を配置した主基板２３の他に、前記演出制御装置２２を配置したサブ基板２４を設けているものである。このため、サブ基板２４を交換することにより、演出内容の一部だけが異なる姉妹機を簡単に製造することができる。また、サブ基板２４のみを容量や性能が異なる別のものに簡単に交換することができるため、演出内容だけを、例えば、静止画からなる文字表示だけ等の比較的簡単な演出内容のものから、種々の背景の中で、キャラクターが登場する等の多色、精彩な動画からなる複雑な種々の演出内容のもの等に容易に変更することができる。
【００７７】
また、遊技機に使用する制御プログラムを開発するにあたって、主基板２３とサブ基板２４とに分離されていることにより、開発中のバグが、主基板２３側に存在するのか、サブ基板２４側に存在するのかの判断を容易に行うことができ、制御プログラム全体を見直さなければならなくなる可能性が低くなり、デバッグを容易に行うことができ、制御プログラムの開発期間の短縮を図ることができる。
【００７８】
また、遊技の制御を行う主基板２３と、演出データ等を有するサブ基板２４とを有しているため、主基板２３は外部からの操作や交換や異物の浸入が難しい密閉式の容器内に堅固に固定し、サブ基板２４は外部からの交換が容易な容器内に簡便な手段により着脱可能に取り付けることが可能となる。これにより、演出データ等は、簡単に他のものに交換することができるが、当選率等の重要データは外部から操作できないような構造のものに設計することが容易となる。
【００７９】
なお、本実施の形態は、上述したような主基板２３及びサブ基板２４を備えているが、特にこれに限定されるものではなく、主基板２３のみからなるようなものや、或いは、更に複数のサブ基板２４を備えているようなものでも良いものである。
（入力手段）
上記制御装置２０の入力側には、図１に示すように、次のパーツが接続されている。
【００８０】

なお、入力手段には、上記した（１）乃至（５）のパーツに限定されるものではない。
【００８１】
（出力手段）
上記制御装置２０の出力側には、図１に示すように、次のパーツが接続されている。

なお、出力手段としては、上記した（１）乃至（４）のパーツに限定されるものではない。
【００８２】
（投入スイッチ１５）
上記投入スイッチ１５は、図５に示すように、回転リール４０の斜め下方に位置するスイッチであって、遊技メダルのメダル投入口１８から投入された遊技メダルを検知するためのものである。
（ベットスイッチ１６）
上記ベットスイッチ１６は、図５に示すように、回転リール４０の下方に位置するスイッチであって、貯留メダル数を減じてメダル投入に代えるためのものである。
【００８３】
（精算スイッチ１７）
上記精算スイッチ１７は、図５に示すように、回転リール４０の斜め下方に位置するスイッチであって、貯留した投入メダルを払い出すためのものである。
（スタートスイッチ３０）
上記スタートスイッチ３０は、図５に示すように、回転リール４０の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ１６の投入を条件に、または、「再遊技（リプレイ、Ｒｅｐｌａｙ）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット６０の駆動を開始させるためのものである。
【００８４】
なお、ここで、「再遊技（リプレイ、Ｒｅｐｌａｙ）」とは、当選抽選手段１１０の抽選により、「再遊技（リプレイ、Ｒｅｐｌａｙ）」のフラグが成立し、「再遊技（リプレイ、Ｒｅｐｌａｙ）」の図柄が入賞有効ライン上に揃うことにより、次の遊技において、遊技メダルを新たに投入することなく、再度、遊技を行うことができるものである。
【００８５】
（ストップスイッチ５０）
上記ストップスイッチ５０は、リールユニット６０の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ５０は、図５に示すように、各回転リール４０に対応した三個のスイッチから構成され、各回転リール４０の下方に１個ずつ配置されているものである。回転リール４０に対応したストップスイッチ５０の操作により、当該対応した回転リール４０が回転を停止するように設定されているものである。
【００８６】
（リールユニット６０）
上記リールユニット６０は、特に図示しないが枠体に固定或いは支持された三個のモータと、各々のモータの出力軸に固定された三個の回転リール４０とから構成されている。そして、各回転リール４０は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ４２とを備えている。このリールテープ４２の外周面には、複数個（例えば２１個）の図柄６１が表示されている。そして、回転リール４０の一部に、いわゆるスタートインデックスが形成してある。そして、モータによる回転を開始した後、前記スタートインデックスを検知してからの回転角度を認識することで、現在位置を特定し、その後、所定角度で停止させることによって、停止制御が行われるものである。
【００８７】
表１に、各回転リール４０の円周上の２１箇所の各位置の図柄態様を示す。そして、表２に各入賞図柄と、その種別とを示す。
表２に示すように、当選役の当選態様は、３個のＢＢと、６個の小役と、１個の再遊技とからなり、全部で合計して１０個設定されている。なお、ここで、「当選役」とは、各回転リールで予め定めた入賞図柄の組合せを意味するものであって、入賞となる入賞態様の総称を意味するものである。具体的には、当選役とは、例えば、左、中、右の回転リール４０の停止図柄が、それぞれ赤セブン、赤セブン、赤セブンとなることにより、入賞となるような入賞図柄の組み合わせ（入賞態様）を意味するものである。そして、この１０個の当選役の当選態様のうち、第１の特別当選態様として、小役「赤セブン、小判、小判」が設定され、第２の特別当選態様として、小役「青セブン、小判、小判」が設定され、第３の特別当選態様として、小役「黄セブン、小判、小判」が設定されている。そして、小役のうちには、特殊遊技への移行が可能となる特定図柄として、小役「赤セブン、青セブン、黄セブン」が設定されている。なお、この特定図柄「赤セブン、青セブン、黄セブン」は、入賞しても、遊技者への遊技メダルの払出枚数は０枚となる、いわゆる０枚払出小役として設定されている。
【００８８】
【表１】

【００８９】
【表２】

【００９０】
この第１の特別当選態様（「赤セブン、小判、小判」）と、第２の特別当選態様（「青セブン、小判、小判」）と、第３の特別当選態様（「黄セブン、小判、小判」）との当選図柄の組合せを回転リール４０毎に比較した場合、左側回転リール４３の当選図柄は、赤セブンと青セブンと黄セブンとで互いに異なり、残りの回転リール４０である中央回転リール４４及び右側回転リール４５上の当選図柄は、いずれも「小判」で同一となるように設定されている。そして、表１に示すように、左側回転リール４３には、停止操作により、第１の特別当選態様の入賞図柄（「赤セブン」）と、第２の特別当選態様の入賞図柄（「青セブン」）との間には、５個の他の図柄が存在している。また、第２の特別当選態様の入賞図柄（「青セブン」）と、第３の特別当選態様の入賞図柄（「黄セブン」）との間には、６個の他の図柄が存在している。また、第３の特別当選態様の入賞図柄（「黄セブン」）と、第１の特別当選態様の入賞図柄（「赤セブン」）との間には、６個の他の図柄が存在している。このように、左側回転リール４３上の「赤セブン」と「青セブン」と「黄セブン」とは、遊技者のストップスイッチ５０による停止操作により、所定の図柄を有効入賞ライン上に引き込むことができる図柄の最大数（具体的には４個）以上に離れて配置されている。すなわち、「赤セブン」、「青セブン」及び「黄セブン」を同時に入賞有効ライン上に引き込み可能な停止操作位置が無いように設定されている。
【００９１】
なお、ここで、当選図柄のうち、特別当選態様は、第１、第２及び第３の三つ形成されているが、特別当選態様は、特にこの三つに限定されるものではなく、上述したような条件を満足するような配置からなる第１及び第２の二つの特別当選態様だけに設定しても良いものである。さらに、上述した特別当選態様の条件を満足する範囲内で、四つ以上の特別当選態様を設けるようにしても良いものである。
【００９２】
（ホッパーユニット６５）
上記ホッパーユニット６５は、図示しないが、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。
（報知装置６６）
上記報知装置６６は、遊技者に当選や入賞等を音や光や映像で報知させるためのものである。具体的には、報知装置６６は、筐体１１の下部に埋め込まれた左右２個のスピーカ６７と、表示窓１２の上部中央に配置されたドット状の大型パネルＬＥＤからなる表示装置６８と、表示窓１２の周囲縁に配置された５個の報知ランプ６９とを備えているものである。そして、この報知装置６６は、演出制御装置２２の制御により、当選時や入賞時にスピーカ６７から当選音や入賞音を発生させ、報知ランプ６９を点灯又は点滅させることにより、また、表示装置６８に図柄模様や文字列を点灯表示させることにより、遊技者に当選や入賞等を報知させるためのものである。
【００９３】
上記報知装置６６は、ＡＲＴゲーム以外の遊技において、第１、第２及び第３の特別当選態様の三つのうちのいずれか一つに当選した場合、かかる当選している特定の一つの特別当選態様を、具体的に特定せずに、三つのうちのいずれか一つが当選していることを、表示装置６８等を使用して、報知可能なものである。
（特定当選報知装置１４５）
上記特定当選報知装置１４５は、第１、第２及び第３の特別当選態様の三つのうちの、特定の一つが当選していることを、かかる特定の一つの特別当選態様を特定可能な状態で、遊技者に向かって報知可能なものである。
【００９４】
上記特定当選報知装置１４５は、具体的には、図５に示すように、表示装置６８の向かって右側に配置された文字表示が可能なＬＥＤ表示装置である。この特定当選報知装置１４５に、赤セブン、青セブン、黄セブンのいずれかの文字が表示されることにより、第１、第２、第３の特別当選態様のいずれが当選しているか報知可能なものである。例えば、赤セブンの文字が表示されることにより、第１の特別当選態様（赤セブン、小判、小判）が当選していることを報知するものである。
【００９５】
（通常遊技制御手段７０）
上記通常遊技制御手段７０は、通常遊技を行わせるためのものである。
すなわち、メダルの投入若しくはベットスイッチ１６の投入を条件に、または、「再遊技（リプレイ、Ｒｅｐｌａｙ）」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ３０を操作すると、リールユニット６０が駆動され、三個の回転リール４０が回転を開始する。その後、ストップスイッチ５０の一個を操作すると、当該対応する回転リール４０の回転が停止する。そして、ストップスイッチ５０を三個全て操作し終わると、三個の回転リール４０の回転が全て停止する。このとき、表示窓１２の入賞有効ライン上に、予め設定された図柄６１が停止すると、ホッパーユニット６５を介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
【００９６】
当選には、入賞した場合、遊技メダルの払い出し等により、遊技者に利益を付与する小役当選（この小役当選が入賞した場合は小役入賞となる。なお、この小役当選には、遊技メダルの払出枚数が０枚からなる０枚払出小役も含まれるものである。）と、入賞した場合、この小役当選よりもさらに大きな利益を遊技者に付与する特別当選（この特別当選が入賞した場合は特別入賞となる）と、入賞した場合、遊技メダルの払い出しは無いが、遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行うことができる「再遊技（リプレイ、Ｒｅｐｌａｙ）当選」（この再遊技当選が入賞した場合は再遊技入賞となる）の当選とを備えている。そして、その抽選結果がいずれかの当選となった場合（内部入賞とも言う。）、その当選に対応した当選フラグが成立する。そして、抽選結果が特別当選である場合に、特別当選の当選フラグが成立し、この特別当選の当選フラグ成立中に、リールユニット６０の回転リール４０の停止図柄６１の組み合わせが、予め定められた所定の入賞図柄６１（例えば、入賞有効ライン上に「７」が三個揃うもの）と一致したことを条件に入賞し、遊技者に通常遊技よりも有利な特別遊技を行わせるように形成されている。
【００９７】
そして、抽選により特別当選フラグが成立したが、回転リール４０の停止図柄６１の組み合わせが入賞図柄６１と一致していない場合、それ以後の遊技に当選フラグ成立の権利が持ち越されるように設定されている。なお、小役当選の当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞させられない場合、当選フラグ成立の権利の次の遊技への持ち越しはない。
【００９８】
また、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する入賞図柄６１を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、回転リール４０の回転速度が一定の場合、ストップスイッチ５０のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ５０を操作した後、１９０ｍｓ以内に回転リール４０が停止するように設定されているため、ストップスイッチ５０を操作した後、そのまま停止させるか、或いは１９０ｍｓ以内に停止可能な回転リール４０の円周上の引き込み可能図柄６１、例えば停止操作を行った瞬間の図柄表示窓１３の所定位置の図柄の上の図柄から連続する４個の引き込み可能図柄６１の中に、対応する入賞図柄６１が含まれているような場合には、停止するまでの時間を遅らせて、回転リール４０は入賞有効ライン上にその入賞図柄６１を引き込んで停止する。一方、かかる４個の引き込み可能図柄６１の中に、対応する入賞図柄６１が含まれていないような場合には、入賞有効ライン上にその入賞図柄６１を引き込んで停止することができない。
【００９９】
（特別遊技制御手段８０）
上記特別遊技制御手段８０は、抽選手段の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。

なお、特定遊技、例えばＲＢゲームは、特定導入遊技、例えばＢＢゲーム中に所定回数範囲内で行われるように設定されているが、特にこれに限定されるものではなく、ＢＢゲーム中で無い場合にも単独でも行われるように設定しても良いものである。また、上記特定当選遊技、いわゆるＪＡＣゲームは、ＲＢゲーム中に行われるものである。また、特別遊技としては、上記した（１）乃至（３）の遊技に限定されるものではない。
【０１００】
具体的には、通常遊技において、図示しないが、例えば「７」等の図柄６１が入賞有効ライン上に三個揃うと、ホッパーユニット６５を介して、例えば１５枚のメダルが払い出される。このとき、ＢＢゲームが開始される。
そして、特別遊技制御手段８０は、図１に示すように、大別すると、次の手段を備える。
【０１０１】

上記特定導入遊技制御手段９１は、ＢＢゲームを制御するためのＢＢゲーム制御手段９０である。
【０１０２】
具体的には、ＢＢゲームに移行すると、通常遊技と同様の小役遊技が、最大３枚のメダルの投入によって開始され、３つの回転リール４０の回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン上に入賞図柄が揃っているか否かによって、メダルの払い出しが行われるものである。
したがって、ＢＢゲーム中の小役遊技では、通常遊技と同様に小役を含めた抽選が毎回行われるものである。ただ、このＢＢゲーム中にＲＢゲームに移行するための入賞図柄が入賞有効ライン上に揃った場合には、その後ＲＢゲームに移行するものである。
【０１０３】
なお、通常、ＢＢゲーム中はＲＢゲームへの移行が、例えば最大３回行われることになっているために、１回目のＲＢゲームが終了した後は、また前述したような通常遊技と同様な小役遊技の抽選及び制御が行われるものである。
そして、ＢＢゲームでは、ＢＢゲーム中のＲＢゲームが所定の最大回数、例えば３回か、或いはＢＢゲーム中の小役遊技が所定の最大回数、例えば最大３０回の終了により、ＢＢゲームは終了するものである。もちろん、ＢＢゲーム中のＲＢゲームや、小役遊技の最大回数は、上述したものに限定されるものではなく、遊技機１０の種類の違いにより、他の回数（例えば、ＲＢゲームの最大回数が２回）に設定されているものでも良いものである。
【０１０４】
（特定遊技制御手段１０１）
上記特定遊技制御手段１０１は、ＲＢゲームを制御するためのものである。
具体的には、ＲＢゲームに移行すると、メダルが１枚投入となり、回転リール４０の所定の図柄６１が表示窓１２のセンターライン上に揃った場合に入賞となる特定当選遊技が行われるものである。そして、ＲＢゲームでは、当選するか否かの特定当選遊技が最大１２回行えるものであり、そのうち、最大８回の入賞が可能である。すなわち、最大８回の入賞となるか、或いは最大１２回の特定当選遊技の終了により、ＲＢゲームは終了するものである。
【０１０５】
（特殊遊技制御手段１０２）
上記特殊遊技制御手段１０２は、特殊遊技を制御するためのものである。ここで、特殊遊技は、通常遊技よりも遊技者側に有利な遊技からなるものである。この特殊遊技は、移行抽選決定手段１２０の抽選の結果、移行抽選に当選して移行フラグが成立し、かかる移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、特殊遊技移行決定手段１５０の決定に基づいて、移行することができるものである。
そして、特殊遊技は、所定の遊技数の経過の条件を満足することにより終了するものである。この特殊遊技は、本実施の形態では、遊技者に大きな利益を付与可能なものであって、具体的には、アシストリプレイタイム遊技（ＡＲＴゲーム）を意味する。そして、本実施の形態に係るＡＲＴゲームは、連続１５回の遊技数の経過を条件として、終了するように設定されているものである。
【０１０６】
上記ＡＲＴゲームは、移行フラグ成立中に、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞を達成することにより、移行することができるものである。そして、ＡＲＴゲームは、所定の遊技回数（１５回）に到達したときに、終了するものである。
上記ＡＲＴゲームは、いわゆるアシストタイムゲーム（ＡＴゲーム）と、リプレイタイムゲーム（ＲＴゲーム）とが融合している遊技である。具体的には、アシストリプレイタイムゲーム（ＡＲＴゲーム）は、第１乃至第３の特別当選態様の当選抽選手段１１０の当選抽選結果に関する情報を特定当選報知装置１４５により報知するアシストタイムゲームと、再遊技の当選率を高く設定したリプレイタイムゲームとが融合している遊技である。
【０１０７】
上記アシストリプレイタイムゲーム（ＡＲＴゲーム）のうち、アシストタイムゲーム（ＡＴゲーム）となる部分は、当選態様として、表２に示すように、第１の特別当選態様（赤セブン、小判、小判）と、第２の特別当選態様（青セブン、小判、小判）と、第３の特別当選態様（黄セブン、小判、小判）とを設けている。そして、第１の特別当選態様の当選図柄の組合せと、第２の特別当選態様の当選図柄の組合せと、第３の特別当選態様の当選図柄の組合せとを前記回転リール４０毎に比較した場合、左側回転リール４３上の当選図柄は、赤セブン、青セブン、黄セブンで互いに異なり、残りの二つの中央回転リール４４及び右側回転リール４５上の当選図柄は、小判で同一となるように設定されている。そして、前記左側回転リール４３には、表１に示すように、停止操作により、前記第１の特別当選態様の当選図柄と、前記第２の特別当選態様の当選図柄と、前記第３の特別当選態様の当選図柄とを同時に入賞有効ライン上に引き込み可能な停止操作位置が無いように、連続する５コマの中に、それらの図柄が複数個、配置されないように設定されている。そして、特定当選報知装置１４５は、ＡＲＴゲーム中、前記第１の特別当選態様と、前記第２の特別当選態様と、前記第３の特別当選態様との三つのうちの特定の一つだけが当選していることを、かかる特定の一つの前記特別当選態様を特定可能な状態で、遊技者に向かって報知するものである。
【０１０８】
上記アシストリプレイタイムゲーム（ＡＲＴゲーム）のうち、リプレイタイムゲーム（ＲＴゲーム）となる部分は、再遊技（リプレイ）の当選率を高く設定してあるものである。具体的には、当選抽選手段１１０の当選判定テーブル１１３として、特殊遊技用判定テーブル１１８を使用しているものである。この特殊遊技用判定テーブル１１８は、通常遊技用判定テーブル１１５と比較して、再遊技（リプレイ）の当選率を高く設定してあるものである。
【０１０９】
（当選抽選手段１１０）
上記当選抽選手段１１０は、入賞図柄の抽選を行うためのものである。具体的には、当選抽選手段１１０は、予め定めた当選率に基づいて当選か否かの当選判定の抽選を行うものである。そして、当選抽選手段１１０による抽選結果が当選である場合（内部入賞とも言う。）に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール４０の停止図柄の組み合わせが予め定められた入賞図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
【０１１０】
上記当選抽選手段１１０は、図１に示すように、大別すると、次の手段を備える。

なお、当選抽選手段１１０としては、上記した（１）乃至（４）に限定されるものではない。
【０１１１】
（当選乱数発生手段１１１）
上記当選乱数発生手段１１１は、抽選用の乱数を所定の領域内（例えば十進数で０乃至６５５３５）で発生させるものである。
なお、ここで、「乱数発生手段」には、ソフト乱数としての平均採中法（ｎ桁の数字を２乗して中央のｎ桁の数を取り出すことの繰り返しによる乱数発生方法）等で乱数を発生させることができるものや、一定範囲の数字を高速で１ずつ加算するカウンタを用いて構成するものがある。例えば、０乃至６５５３５の範囲の数字を、１秒間に数百万回程度順次繰り返すようにしたカウンタが考えられる。そして、「乱数抽出手段」としては、スタートスイッチを押したタイミングでカウンタの数字を読みとることとなる。このように形成すると、「乱数発生手段」では乱数を発生しているわけではないものの、「乱数抽出手段」によって抽出される数字は、あたかも乱数のような分布となるものである。このように結果として乱数のような分布を示す数字が得られる手段を、ここでは、「乱数発生手段」或いは「乱数抽出手段」に含めて考えるものである。
【０１１２】
（当選乱数抽出手段１１２）
上記当選乱数抽出手段１１２は、当選乱数発生手段１１１が発生する乱数を、所定の条件（例えば、スタートスイッチ３０の操作）で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
（当選判定テーブル１１３）
上記当選判定テーブル１１３は、当選乱数発生手段１１１がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域を有するものである。
【０１１３】
（当選判定手段１１４）
上記当選判定手段１１４は、当選乱数抽出手段１１２が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブル１１３の当選率データを基に当選乱数発生手段１１１がとる乱数の全領域中の各当選項目の当選領域からなる当選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する当選領域に対応する当選を決定するものである。
【０１１４】
（移行抽選決定手段１２０）
上記移行抽選決定手段１２０は、通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるためのものである。具体的には、移行抽選決定手段１２０は、図３に示すように、大別すると、以下の手段を備える。
【０１１５】

なお、ここで、本実施の形態に係る移行抽選決定手段１２０は、抽選結果、当選の場合に同時に発生させる移行フラグの数は、１個に設定されているが、この抽選の結果、同時に発生させる移行フラグの数は、１個に限定されるものではない。すなわち、移行抽選決定手段１２０は、特殊遊技の複数個の移行フラグを、同時に成立するようにしても良いものである。
【０１１６】
具体的には、例えば、移行抽選に当選した場合、同時に移行フラグを２個、３個、或いは４個以上の複数個に設定しても良いものである。これにより、移行フラグを１回の移行抽選で、複数個、発生させることができ、移行フラグが成立中の通常遊技からなる潜伏期間を間に挟んだ特殊遊技（ＡＲＴゲーム）を、所定間隔で複数回、発生させることができる。これにより、１回の移行抽選で一つの移行フラグしか発生させないものと比較して、連続性の高いものにすることができる。
【０１１７】
また、移行抽選決定手段１２０は、特殊遊技の複数個の移行フラグを、同時に成立するようにしたものであって、さらに、移行抽選決定手段１２０は、同時に成立する移行フラグの個数を、乱数を用いた抽選により決定するように設定しても良いものである。例えば、移行抽選決定手段１２０は、乱数を用いた抽選により、同時に成立する移行フラグの数を、１個、２個、３個、５個、１１個及び３３個のうちのいずれか一つに決定するようなものを含むものである。
【０１１８】
（移行乱数発生手段１２１）
上記移行乱数発生手段１２１は、移行抽選の抽選用の乱数を所定の領域内（十進数で０乃至６５５３５）で発生させるものである。
なお、ここで、移行乱数発生手段１２１及び移行乱数抽出手段１２２は、当選乱数発生手段１１１及び当選乱数抽出手段１１２のところで説明したように、抽出した数字は、あたかも乱数のような分布となるものを含むものである。
【０１１９】
（移行乱数抽出手段１２２）
上記移行乱数抽出手段１２２は、移行乱数発生手段１２１が発生する乱数を、所定の条件（スタートスイッチ３０の操作）で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
（移行当選判定テーブル１２３）
上記移行当選判定テーブル１２３は、移行乱数発生手段１２１がとる乱数の全領域中、各項目の領域を有するものである。上記移行当選判定テーブル１２３は、具体的には、移行フラグを成立すると、成立しないとの二つの領域を有するものである。
【０１２０】
また、上述したように、移行抽選決定手段１２０は、特殊遊技の複数個の移行フラグを、同時に成立するようにしたものであって、さらに、移行抽選決定手段１２０は、同時に成立する移行フラグの個数を、乱数を用いた抽選により、１個、２個、３個、５個、１１個及び３３個のうちのいずれか一つに決定するように設定するような場合、上記移行当選判定テーブル１２３は、かかる６つの領域に加えて、移行フラグを成立しない場合（移行フラグの個数０個の場合）も含めて、全部で、７つの領域を有するように設定しても良いものである。
【０１２１】
（移行判定手段１２４）
上記移行判定手段１２４は、移行乱数抽出手段１２２が抽出した抽出乱数データと、移行当選判定テーブル１２３の当選率データを基に移行乱数発生手段１２１がとる乱数の全領域中の各項目の抽選領域からなる抽選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する領域に対応する項目を抽選結果として決定するものである。具体的には、これにより、移行フラグを１個、成立する、或いは成立しないのいずれかが決定されるものである。
【０１２２】
（フラグ数カウント手段１３０）
上記フラグ数カウント手段１３０は、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の当選により、成立した移行フラグの個数を加算し、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の実行により、移行フラグの個数を減算するためのものである。具体的には、フラグ数カウント手段１３０は、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の当選により、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶された移行フラグ数を採取して、新たな移行フラグ数である＋１を加算して、その加算結果を移行フラグ数記憶手段１４０に送出するものである。
【０１２３】
なお、移行抽選決定手段１２０のところで述べたように、特殊遊技の複数個の移行フラグを、同時に成立するように設定することもできるが、かかる場合、フラグ数カウント手段１３０により加算される数は、同時に成立させた移行フラグの数と同一となるように設定することにより、行われるものである。
（移行フラグ数記憶手段１４０）
上記移行フラグ数記憶手段１４０は、フラグ数カウント手段１３０によりカウントした移行フラグの個数を記憶するためのものである。なお、遊技機１０の電源投入時の移行フラグ数の初期設定値は、０に設定されているものである。
【０１２４】
（特殊遊技移行決定手段１５０）
上記特殊遊技移行決定手段１５０は、移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行を決定するためのものである。ここで、「所定条件を満足する」とは、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞を意味するものである。この特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞は、当該入賞図柄を揃えることができて、入賞しても、遊技メダルの払い出しが０枚に設定されて払い出しが無い払出無入賞、いわゆる０枚小役入賞と呼ばれるものである。このように、特殊遊技移行決定手段１５０は、払出無入賞（０枚小役入賞）である特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞により、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行を決定するものである。
【０１２５】
そして、特殊遊技移行決定手段１５０は、通常遊技消化手段１６０による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行しないものである。具体的には、特殊遊技移行決定手段１５０は、通常遊技消化手段１６０による１０回や、２０回等の所定の遊技回数の通常遊技からなる潜伏遊技の期間中は、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行しないものである。
【０１２６】
これは、通常遊技消化手段１６０による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、いわゆる潜伏期間中、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞を成立させないように設定されているものである。これは、具体的には、当選抽選手段１１０の抽選結果、通常遊技消化手段１６０が作動している潜伏期間中は、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）が当選しないような当選判定テーブル１１１を使用することにより行われるものである。或いは、通常遊技消化手段１６０が作動している潜伏期間中は、当選抽選手段１１０の抽選結果、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の当選が発生可能だが、停止制御により、当該特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）が入賞有効ライン上に揃わないように設定することによっても可能なものである。
【０１２７】
さらに、特殊遊技移行決定手段１５０は、通常遊技消化手段１６０による所定の遊技回数（例えば２０回）の消化中の通常遊技の期間、いわゆる潜伏期間中、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞が成立しても、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行しないように設定しても良いものである。すなわち、潜伏期間中であっても、当選抽選手段１１０の抽選で特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の当選が発生可能であり、停止制御においても当該特定図柄が有効入賞ライン上に揃って入賞可能に設定されている。しかし、特殊遊技移行決定手段１５０が、通常遊技消化手段１６０の作動している潜伏期間中、当該特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）が入賞しても、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行しないものである。これにより、通常遊技消化手段１６０の作動中の通常遊技期間、いわゆる潜伏期間中に、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の入賞を成立させても、特殊遊技への移行を回避することができる。
【０１２８】
（通常遊技消化手段１６０）
上記通常遊技消化手段１６０は、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の終了時、移行フラグ数記憶手段１４０に移行フラグが未だ残っている場合、次の特殊遊技（ＡＲＴゲーム）を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるためのものである。ここで、特殊遊技の終了時、移行フラグ数記憶手段１４０に移行フラグが未だ残っている場合とは、当初、複数個の移行フラグが成立しているような状態で、そのうちの一つの移行フラグに基づいて、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）へ移行し、その特殊遊技が終了して、それに対応する移行フラグが一つ消失した後、未だ移行フラグ数記憶手段１４０に、特殊遊技へ移行可能な移行フラグが残っているような場合を意味するものである。上記通常遊技消化手段１６０は、かかる場合に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるものである。そして、本実施の形態では、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）終了時に移行フラグが残っているときの、上述した所定遊技回数の通常遊技の期間を、潜伏期間として定義しているものである。なお、本実施の形態では、通常遊技消化手段１６０は、次の特殊遊技開始迄の通常遊技の遊技回数、すなわち、上述した潜伏期間中の通常遊技の遊技回数を、乱数を用いた抽選により、決定しているものである。具体的には、通常遊技消化手段１６０は、１０回乃至１００回の範囲のうちで、抽選により、潜伏期間中の通常遊技の遊技回数を決定している。
【０１２９】
上記通常遊技消化手段１６０は、具体的には、図１に示すように、大別すると、以下の手段を備える。

上記潜伏遊技回数カウント手段１６１は、潜伏遊技回数抽選手段１６３の抽選結果、潜伏期間中の通常遊技の遊技回数をカウントするためのものである。具体的には、潜伏遊技回数カウント手段１６１は、潜伏遊技回数抽選手段１６３に記憶された潜伏期間の通常遊技の遊技回数を採取し、潜伏期間中の通常遊技の実行により、その実行した通常遊技の遊技回数を減算（−１回）して、その減算結果を、新たな残りの潜伏期間の通常遊技の遊技回数として潜伏遊技回数記憶手段１６２に送出するものである。
【０１３０】
（潜伏遊技回数記憶手段１６２）
上記潜伏遊技回数記憶手段１６２は、潜伏遊技回数抽選手段１６３の抽選結果、決定された潜伏期間の遊技回数や、潜伏遊技回数カウント手段１６１によりカウントした潜伏期間の遊技回数を記憶するためのものである。なお、遊技機１０の電源投入時の潜伏期間の遊技回数の初期設定値は、０に設定されているものである。
【０１３１】
（潜伏遊技回数抽選手段１６３）
上記潜伏遊技回数抽選手段１６３は、乱数を用いた抽選により、潜伏期間の通常遊技の遊技回数を１０回から１００回の範囲のうちから、具体的には、１０回、２０回、３０回、５０回及び１００回のうちのいずれか一つを決定するためのものである。潜伏遊技回数抽選手段１６３は、図４に示すように、大別すると、以下の手段を備える。
【０１３２】

上記潜伏回数乱数発生手段１７１は、潜伏期間中の遊技回数の抽選用の乱数を所定の領域内（十進数で０乃至６５５３５）で発生させるものである。
【０１３３】
なお、ここで、潜伏回数乱数発生手段１７１及び潜伏回数乱数抽出手段１７２は、当選乱数発生手段１１１及び当選乱数抽出手段１１２のところで説明したように、抽出した数字は、あたかも乱数のような分布となるものを含むものである。
（潜伏回数乱数抽出手段１７２）
上記潜伏回数乱数抽出手段１７２は、潜伏回数乱数発生手段１７１が発生する乱数を、所定の条件（スタートスイッチ３０の操作）で抽出するものである。なお、この抽出した乱数を抽出乱数データとする。
【０１３４】
（潜伏回数当選判定テーブル１７３）
上記潜伏回数当選判定テーブル１７３は、潜伏回数乱数発生手段１７１がとる乱数の全領域中、各遊技回数の領域を有するものである。上記潜伏回数当選判定テーブル１７３は、具体的には、潜伏期間中の遊技回数として、１０回、２０回、３０回、５０回及び１００回の五つの領域を有するものである。
【０１３５】
（潜伏回数判定手段１７４）
上記潜伏回数判定手段１７４は、潜伏回数乱数抽出手段１７２が抽出した抽出乱数データと、潜伏回数当選判定テーブル１７３の当選率データを基に潜伏回数乱数発生手段１７１がとる乱数の全領域中の各遊技回数の抽選領域からなる抽選判定領域データとを照合し、当該抽出乱数データが属する領域に対応する遊技回数を、抽選結果として、潜伏期間の通常遊技の遊技回数に決定するものである。すなわち、潜伏期間の通常遊技の遊技回数として、１０回、２０回、３０回、５０回及び１００回のいずれかの潜伏期間の遊技回数が決定されるものである。
【０１３６】
（ＡＲＴ遊技実行手段１８０）
上記ＡＲＴ遊技実行手段１８０は、ＡＲＴゲームを、予め定めた所定の遊技回数だけ、実行するためのものである。このＡＲＴ遊技実行手段１８０は、図１に示すように以下の（１）及び（２）からなるものである。

上記ＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１は、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の予め定めた所定の遊技回数（１５回）から当該特殊遊技の経過に伴って、当該特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の遊技数をカウントするためのものである。具体的には、ＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１は、ＡＲＴゲームに移行した後、かかるＡＲＴゲームの遊技の遊技回数を１ゲーム毎に加算して、カウントするものである。すなわち、ＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１は、ＡＲＴゲームに移行した後の実際に遊技を行ったＡＲＴゲームの遊技回数をカウントするものである。そして、そのカウントした遊技回数のデータは、ＡＲＴ遊技回数記憶手段１８２に向かって送出され、その内部で記憶保持されるものである。
【０１３７】
（ＡＲＴ遊技回数記憶手段１８２）
上記ＡＲＴ遊技回数記憶手段１８２は、ＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１によりカウントされた遊技回数を記憶するためのものである。具体的には、ＡＲＴゲームに移行した場合のＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１によりカウントされた当該ＡＲＴゲームの遊技回数や、予め設定されたＡＲＴゲームの遊技回数の上限である１５回の遊技回数が記憶されているものである。なお、ＡＲＴゲーム中は、ＡＲＴゲームの遊技回数のデータは、報知装置６６に送出されて、遊技者に向かって表示されるように設定されている。
【０１３８】
（演出データ記憶手段１５１）
上記演出データ記憶手段１５１は、報知装置６６の演出データを記憶するためのものである。具体的には、例えば、ＢＢゲームの入賞時の表示装置６６のスピーカ６７から発生させるサウンドや、報知ランプ６９の点灯、点滅の時間や順序等のデータや、表示装置６８に表示される図柄模様及び文字列のデータが記憶されているものである。
【０１３９】
また、ＡＲＴゲーム中に第１乃至第３の特別当選態様に当選している場合に、特定当選報知装置１４５により各特別当選態様の特定のための赤セブン等の文字列を表示させるために、それらの文字列データが記憶されているものである。
もちろん、記憶する演出内容は、これらに限定されるものではなく、予め記憶された音声や、振動や、他のランプの点灯等の種々の報知手段によるものでも良いものである。
【０１４０】
（演出制御手段１５２）
上記演出制御手段１５２は、演出データ記憶手段１５１からの各演出データを、制御装置２０等からの制御信号に基づいて、報知装置６６に出力し、かかる装置を制御するためのものである。
具体的には、ＢＢゲームや、ＲＢゲーム等や、他の小役等の当選フラグ成立の可能性が大きいときや、所定の当選フラグ成立中に所定の入賞有効ライン上に当該入賞図柄が揃うことにより入賞したときに、演出データ記憶手段１５１からの演出情報に基づいて、報知ランプ６９の所定位置のランプを点灯や点滅させたり、スピーカ６７から所定の電子音を発生させたり、表示装置６８に所定の図柄模様及び文字列を点灯表示させるためのものである。
【０１４１】
また、ＡＲＴゲーム中に第１乃至第３の特別当選態様に当選した場合、特定当選報知装置１４５により各特別当選態様の特定のための赤セブン等の文字列を点灯表示させるためのものである。
（遊技機１０の動作）
次に、上記構成を備えた遊技機の通常遊技の動作の概略について、図７乃至図１１に示したフローを用いて説明する。
【０１４２】
先ず、図７に示すステップ１００において、スタートスイッチ３０が操作されることにより、スタートスイッチ３０がＯＮとなる。そして、次のステップ１０１に進む。
ステップ１０１において、既に前回までの遊技でＢＢゲームに入賞して、ＢＢ遊技中フラグが成立しているか（ＢＢ遊技中フラグがＯＮとなっているか）否かが判定される。なお、ここで、ＢＢ遊技中フラグは、当選抽選手段１１０の抽選により成立するＢＢ当選フラグとは異なるもので、ＢＢゲームの入賞から、ＢＢゲームの終了条件が成立してＢＢゲームが終了するまで成立するもので、ＢＢゲームに移行するための判断フラグとなるものである。そして、ＢＢ遊技中フラグが成立していないと判定された場合、次のステップ１０２に進む。
【０１４３】
ステップ１０２において、ＡＲＴ遊技中フラグが成立しているか（ＡＲＴ遊技中フラグがＯＮ状態となっているか）否かが判定される。このＡＲＴ遊技中フラグは、ＡＲＴゲームの開始条件成立から、ＡＲＴゲームの終了条件が成立するまでのＡＲＴゲーム中に成立しているものである。なお、このＡＲＴ遊技中フラグは、ＡＲＴゲームの途中で、ＢＢゲームに移行しているような場合でも、ＡＲＴゲームの終了条件が成立しない限り、ＡＲＴ遊技中フラグはＯＮ状態を維持するものである。そして、ＡＲＴ遊技中フラグが成立していないと判定された場合、次のステップ１０３に進む。
【０１４４】
ステップ１０３において、当選判定テーブル１１３として、通常遊技用判定テーブル１１５が取得される。そして、次のステップ１０４に進む。
ステップ１０４において、当選抽選手段１１０により、当選抽選処理が行われる。そして、次のステップ１０５に進む。
ステップ１０５において、移行抽選決定手段１２０により、移行抽選処理が行われる。そして、次のステップ１０６に進む。
【０１４５】
ステップ１０６において、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選したか否かが判定される。そして、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選していると判定された場合、次のステップ１０７に進む。
ステップ１０７において、新たな移行フラグが成立する、すなわち新たな移行フラグがＯＮ状態となる。特に図示しないが、新たな移行フラグがＯＮとなることにより、フラグ数カウント手段１３０が、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶した移行フラグ数を採取し、その採取した移行フラグ数に、新たにＯＮ状態となっている移行フラグの数である＋１を加算するものである。具体的には、フラグ数カウント手段１３０が、現在の移行フラグ数の合計に＋１を加算して、加算結果が、新たな移行フラグ数の合計値となるものである。なお、ここで、加算する数を＋２以上の数値に設定することにより、２個以上の複数個の移行フラグを同時に成立させることができるものである。そして、かかる加算結果は、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶されるものである。
【０１４６】
さらに、ここで、本実施の形態では、移行抽選決定手段１２０は、その移行抽選処理により、１個の移行フラグの成立の有無だけを、抽選により決定しているが、移行抽選決定手段１２０は、乱数を用いた抽選により、複数個の移行フラグを、同時に成立させるように設定しても良いものである。すなわち、移行抽選決定手段１２０は、乱数を用いた抽選により、０個、１個、２個、３個、５個、１１個及び３３個のいずれかの個数の移行フラグを同時に成立するように設定しても良いものである。かかる場合、移行抽選決定手段１２０の１回の抽選により、例えば、３個の移行フラグが同時に成立することができるものである。
【０１４７】
そして、次のステップ１０８に進む。
ステップ１０８において、回転リール４０の回転が開始する。そして、次のステップ１０９に進む。
ステップ１０９において、ストップスイッチ５０が操作されることにより、ストップスイッチ５０がＯＮとなる。そして、次のステップ１１０に進む。
【０１４８】
ステップ１１０において、回転リール４０の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ１１１に進む。
ステップ１１１において、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われたと判定された場合、次のステップ１２０（図８）に進む。
【０１４９】
ステップ１２０（図８）において、潜伏期間中フラグが成立しているか（ＯＮ状態であるか）否かが判定されるものである。なお、この潜伏期間中フラグは、いわゆる潜伏期間中においてのみ、成立する（ＯＮ状態となる）ものである。そして、潜伏期間中フラグが成立していない（ＯＮ状態でない、すなわちＯＦＦ状態である）と判定された場合、次のステップ１２１に進む。
【０１５０】
ステップ１２１において、現在の遊技状態において、ＯＮ状態の移行フラグがあるか否かが判定される。すなわち、移行フラグ数記憶手段１４０にＯＮ状態の移行フラグが残っているか否が判定されるものである。そして、ＯＮ状態の移行フラグがあると判定された場合、次のステップ１２２に進む。
ステップ１２２において、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）を入賞有効ライン上に揃えることができて、入賞したか否かが判定される。そして、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）を揃えることができたと判定された場合、次のステップ１２３に進む。
【０１５１】
ステップ１２３において、ＡＲＴ遊技中フラグが成立する（ＯＮ状態となる）。そして、次のステップ１２４に進む。
ステップ１２４において、潜伏期間中フラグが成立しているか（ＯＮ状態となっているか）否かが判定される。そして、潜伏期間中フラグが成立している（ＯＮ状態となっている）と判定された場合、次のステップ１２５に進む。
【０１５２】
ステップ１２５において、潜伏期間の通常遊技の遊技回数が、潜伏遊技回数カウント手段１６１により、カウントされる。具体的には、潜伏遊技回数カウント手段１６１により、潜伏遊技回数記憶手段１６２に記憶していた潜伏期間の遊技回数が１だけ減算されるものである。なお、カウントされた潜伏期間の遊技回数は再度、潜伏遊技回数記憶手段１６２に記憶されるものである。そして、次のステップ１２６に進む。
【０１５３】
ステップ１２６において、潜伏期間の遊技回数が、予め設定した所定の遊技回数、具体的には、０回の遊技回数になったか否かが判定される。すなわち、当初、例えば２０回に設定されていた潜伏期間の遊技回数が、潜伏遊技回数カウント手段１６１により、潜伏期間中の遊技回数が実行されるにしたがって、１回ずつ減算され、２０回、１９回、１８回・・・２回、１回、０回と減少するものである。そして、その潜伏期間の残りの遊技回数が０回に達したか否かが判定されるものである。そして、潜伏期間の遊技回数が、予め設定した所定の遊技回数、具体的には、０回の遊技回数になっていると判定された場合、次のステップ１２７に進む。
【０１５４】
ステップ１２７において、潜伏期間中フラグをＯＦＦ状態にする。そして、次のステップ１２８に進む。
ステップ１２８において、ＢＢゲームに入賞したか否かが判定される。そして、ＢＢゲームに入賞していないと判定された場合、次のステップ１２９に進む。ステップ１２９において、他に入賞したか否かが判定される。そして、他に入賞していると判定された場合、次のステップ１３０に進む。
【０１５５】
ステップ１２８において、当該入賞した図柄に対応した枚数の遊技メダルが遊技者に向かって払い出される。そして、当該遊技が終了する。
前記１０６ステップにおいて、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選していないと判定された場合、次のステップ１０８に進む。
前記ステップ１１１において、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われていないと判定された場合、次のステップ１０９に進む。
【０１５６】
前記ステップ１２０において、潜伏期間中フラグが成立している（ＯＮ状態である）と判定された場合、次のステップ１２４に進む。
前記ステップ１２１において、ＯＮ状態の移行フラグがないと判定された場合、次のステップ１２４に進む。
前記ステップ１２２において、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）を揃えることができていないと判定された場合、次のステップ１２４に進む。
【０１５７】
前記ステップ１２４において、潜伏期間中フラグが成立していない（ＯＮ状態となっていない、すなわちＯＦＦ状態となっている）と判定された場合、次のステップ１２８に進む。
前記ステップ１２６において、潜伏期間の遊技回数が、予め設定した所定の遊技回数、具体的には、０回の遊技回数になっていないと判定された場合、次のステップ１２８に進む。
【０１５８】
前記ステップ１２８において、ＢＢゲームに入賞していると判定された場合、次のステップ１３１に進む。
ステップ１３１において、ＢＢゲームに入賞した場合の予め定められた枚数（１５枚）の遊技メダルが遊技者に向かって払い出される。そして、次のステップ１３２に進む。
【０１５９】
ステップ１３２において、ＢＢ遊技中フラグがＯＮとなって、ＢＢ遊技中フラグが成立する。そして、当該遊技が終了する。
前記ステップ１２９において、他に入賞していないと判定された場合、当該遊技は終了する。
前記ステップ１０１において、ＢＢ遊技中フラグが成立していると判定された場合、すなわちＢＢ遊技中フラグがＯＮ状態であると判定された場合、次のステップ１４０（図９）に進む。
【０１６０】
ステップ１４０（図９）において、当選抽選手段１１０により、当選判定テーブル１１３として、ＢＢ遊技用判定テーブル１１６又はＲＢ遊技用判定テーブル１１７が取得される。具体的には、ＢＢゲームの小役遊技中の場合、ＢＢ遊技用判定テーブル１１６が取得され、ＢＢゲームの小役遊技からＲＢゲームへ移行した場合、ＲＢ遊技用判定テーブル１１７が取得されるものである。そして、次のステップ１４１に進む。
【０１６１】
ステップ１４１において、当選抽選手段１１０により、当選抽選処理が行われる。そして、次のステップ１４２に進む。
ステップ１４２において、回転リール４０の回転が開始される。そして、次のステップ１４３に進む。
ステップ１４３において、ストップスイッチ５０が操作されることにより、ストップスイッチ５０がＯＮとなる。そして、次のステップ１４４に進む。
【０１６２】
ステップ１４４において、回転リール４０の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ１４５に進む。
ステップ１４５において、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われたと判定された場合、次のステップ１４６に進む。
【０１６３】
ステップ１４６において、ＢＢゲームの終了条件が成立したか否かが判定される。そして、ＢＢゲームの終了条件が成立していないと判定された場合、当該遊技は終了する。
前記ステップ１４５において、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われていないと判定された場合、ステップ１４３に進む。
【０１６４】
前記ステップ１４６において、ＢＢゲームの終了条件が成立していると判定された場合、次のステップ１４７に進む。
ステップ１４７において、ＢＢ遊技中フラグがＯＦＦとなる。そして、当該遊技が終了する。
前記ステップ１０２（図７）において、ＡＲＴ遊技中フラグが成立していると判定された場合、次のステップ１６１（図１０）に進む。
【０１６５】
ステップ１６０において、ＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１が、ＡＲＴ遊技回数記憶手段１８２に記憶されていた現在までのＡＲＴゲームの遊技数を取得する。なお、ＡＲＴゲームに最初に移行したときは、０回に設定されているものである。そして、次のステップ１６１に進む。
ステップ１６１において、当選抽選手段１１０の当選判定テーブル１１３として、特殊遊技用判定テーブル１１８が取得される。そして、次のステップ１６２に進む。
【０１６６】
ステップ１６２において、当選抽選手段１１０の当選抽選処理が行われる。そして、次のステップ１６３に進む。
ステップ１６３において、ＡＲＴ遊技回数カウント手段１８１が、ＡＲＴゲームの遊技数に＋１を加算する。そして、その結果は、ＡＲＴ遊技回数記憶手段１８２に記憶される。そして、次のステップ１６４に進む。
【０１６７】
ステップ１６４において、当選抽選手段１１０の当選抽選の結果、第１の特別当選態様か、第２の特別当選態様か、第３の特別当選態様かのいずれかに当選しているか否かが判定される。そして、第１の特別当選態様か、第２の特別当選態様か、第３の特別当選態様かのいずれかに当選していると判定された場合、次のステップ１６５に進む。
【０１６８】
ステップ１６５において、特定当選報知装置１４５により、第１乃至第３の特定当選態様のうち、いずれに当選しているか、具体的に、一つを特定して遊技者に向かって報知される。そして、次のステップ１６６に進む。
ステップ１６６において、回転リール４０の回転が開始される。そして、次のステップ１６７に進む。
【０１６９】
ステップ１６７において、ストップスイッチ５０が操作されることにより、ストップスイッチ５０がＯＮとなる。そして、次のステップ１６８に進む。
ステップ１６８において、回転リール４０の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ１６９に進む。
ステップ１６９において、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われたか否かが判定される。そして、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われたと判定された場合、次のステップ１７０（図１１）に進む。
【０１７０】
ステップ１７０において、ストップスイッチ５０の停止操作の結果、入賞したか否かが判定される。そして、入賞していると判定された場合、次のステップ１７１に進む。
ステップ１７１において、入賞した図柄に対応する枚数の遊技メダルの払い出し処理が行われる。そして、次のステップ１７２に進む。
【０１７１】
ステップ１７２において、ＡＲＴゲームが所定の遊技回数（１５回）に到達したか否かが判定される。そして、ＡＲＴゲームが、この遊技回数（１５回）に到達していると判定された場合、次のステップ１７３に進む。
ステップ１７３において、一つの移行フラグをＯＦＦ状態に設定する。すなわち、現在、ＯＮ状態の移行フラグが一つだけの場合、その一つの移行フラグをＯＦＦ状態にし、ＯＮ状態の移行フラグが複数個、存在している場合、そのうちの一つの移行フラグをＯＦＦ状態にする。そして、現在のＯＮ状態となっているＡＲＴ遊技中フラグをＯＦＦ状態にする。そして、次のステップ１７４に進む。
【０１７２】
ステップ１７４において、ＯＮ状態の移行フラグが残っているか否かが判定される。そして、ＯＮ状態の移行フラグが残っていると判定された場合、次のステップ１７５に進む。
ステップ１７５において、潜伏遊技回数抽選手段１６３により、潜伏遊技回数の抽選処理が行われる。具体的には、潜伏遊技回数抽選手段１６３により、１０回、２０回、３０回、５０回及び１００回のうち、いずれか一つの潜伏遊技回数が決定されるものである。そして、次のステップ１７６に進む。
【０１７３】
ステップ１７６において、潜伏期間中フラグがＯＮとなる。そして、当該遊技は終了する。
前記ステップ１６４において、第１の特別当選態様か、第２の特別当選態様か、第３の特別当選態様かのいずれにも当選していないと判定された場合、ステップ１６６に進む。
【０１７４】
前記ステップ１６９において、三個の回転リール４０に対応するストップスイッチ５０の操作が行われていないと判定された場合、ステップ１６７に進む。
前記ステップ１７０において、入賞していないと判定された場合、ステップ１７２に進む。
前記ステップ１７２において、ＡＲＴゲームが、所定の遊技回数（１５回）に到達していないと判定された場合、当該遊技は終了する。
【０１７５】
前記ステップ１７４において、ＯＮ状態の移行フラグが残っていないと判定された場合、当該遊技は終了する。
上述したステップ１０４、ステップ１４１及びステップ１６２の当選抽選手段１１０による抽選処理について、図１２のフローを用いて説明する。
ステップ２００において、当選抽選手段１１０の当選乱数発生手段１１１により発生された乱数の中から当選乱数抽出手段１１２により乱数が抽出される。そして、次のステップ２０１に進む。
【０１７６】
ステップ２０１において、抽出された乱数が当選乱数抽出手段１１２の内部に記憶される。そして、次のステップ２０２に進む。
ステップ２０２において、当選判定手段１１４により、抽出された乱数と、当選判定テーブル１１３の当選判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ２０３に進む。
【０１７７】
ステップ２０３において、当選判定手段１１４により、抽出された乱数が、当選判定テーブル１１３のどの当選領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。そして、次のステップ２０４に進む。
ステップ２０４において、所定の図柄の蹴飛ばしと、所定図柄の引き込みとが設定される。そして、抽選処理が終了する。
【０１７８】
上述したステップ１０５の移行抽選処理について、図１３のフローを用いて説明する。
ステップ２５０において、移行抽選決定手段１２０の移行乱数発生手段１２１により発生された乱数の中から移行乱数抽出手段１２２により乱数が抽出される。そして、次のステップ２５１に進む。
【０１７９】
ステップ２５１において、抽出された乱数が移行乱数抽出手段１２２の内部に記憶される。そして、次のステップ２５２に進む。
ステップ２５２において、移行判定手段１２４により、抽出された乱数と、移行当選判定テーブル１２３の判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ２５３に進む。
【０１８０】
ステップ２５３において、移行判定手段１２４により、抽出された乱数が、移行当選判定テーブル１２３のどの領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。具体的には、更に、移行フラグを成立させるか否か決定されるものである。なお、上記移行抽選は、１回の抽選で行われるものである。そして、移行抽選処理が終了する。
【０１８１】
上述したステップ１７５の潜伏遊技回数抽選手段１６３による潜伏遊技回数抽選処理について、図１４のフローを用いて説明する。
ステップ２７０において、潜伏遊技回数抽選手段１６３の潜伏回数乱数発生手段１７１により発生された乱数の中から潜伏回数乱数抽出手段１７２により乱数が抽出される。そして、次のステップ２７１に進む。
【０１８２】
ステップ２７１において、抽出された乱数が潜伏回数乱数抽出手段１７２の内部に記憶される。そして、次のステップ２７２に進む。
ステップ２７２において、潜伏回数判定手段１７４により、抽出された乱数と、潜伏回数当選判定テーブル１７３の判定領域データとの比較が行われる。そして、次のステップ２７３に進む。
【０１８３】
ステップ２７３において、潜伏回数判定手段１７４により、抽出された乱数が、潜伏回数当選判定テーブル１７３のどの領域に含まれるか決定され、抽選処理の評価が決定される。具体的には、潜伏期間の遊技回数が、１０回、２０回、３０回、５０回及び１００回のうち、いずれか一つに決定されるものである。そして、潜伏遊技回数抽選処理が終了する。
【０１８４】
上述したステップ１１０、ステップ１４４及びステップ１６８の回転リール４０の回転停止処理について、図１５を用いて説明する。
ステップ３００において、所定の図柄に対して、蹴飛ばしの設定が達成されたか否かが判定される。そして、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていないと判定された場合、次のステップ３０１に進む。
【０１８５】
ステップ３０１において、１個の図柄分だけ、回転リール４０を回転させる。すなわち、１個の図柄分だけ蹴飛ばしを行う。そして、次のステップ３０２に進む。
ステップ３０２において、上述した１個の図柄分だけ回転リール４０を回転させた当該図柄の数がストップスイッチ５０の操作後の４個目に該当するか否かが判定される。そして、ストップスイッチ５０を操作した後、１図柄ずつ回転リール４０を回転させてずらした図柄の数が４個目の場合には、次のステップ３０３に進む。
【０１８６】
ステップ３０３において、回転リール４０の回転を停止させる。これにより、メダル投入から回転リール４０の回転停止までの遊技機１０の動作が終了する。
前記ステップ３００において、所定の図柄の蹴飛ばしの設定が達成されていると判定された場合、次のステップ３０４に進む。
ステップ３０４において、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されているか否かが判定される。そして、いずれかの図柄に対して引き込みが設定されていると判定された場合、次のステップ３０５に進む。
【０１８７】
ステップ３０５において、引き込み設定が達成されたか否かが判定される。そして、引き込み設定が達成されたと判定された場合、次のステップ３０３に進む。
前記ステップ３０４において、いずれの図柄に対しても引き込みが設定されていないと判定された場合、ステップ３０３に進む。
【０１８８】
前記ステップ３０５において、引き込み設定が達成されていないと判定された場合、ステップ３０１に進む。
前記ステップ３０２において、ストップスイッチ５０を操作した後、１図柄ずつ回転リール４０を回転させてずらした図柄の数が４個目でない場合には、ステップ３００に戻る。
【０１８９】
なお、上述した実施の形態において、回転リール４０の停止処理に関してステップ３０１乃至ステップ３０５で説明しているが、この例は、引き込み範囲図柄のうち、基準位置から近い図柄から条件を調査する、いわゆる最小引き込み停止制御の例である。逆に、引き込み範囲図柄のうち、基準位置から遠い図柄から条件を調査する、いわゆる最大引き込み停止制御としても良い。
【０１９０】
更には、例えば、ストップスイッチ５０を押すタイミングで予め定めたテーブルに従って回転リール４０の停止位置を決定する、いわゆるテーブル停止制御の方法によるものでも良いものである。このテーブル停止制御は、当選フラグ成立の有無や、当選フラグ成立中の当選図柄に基づいた複数のテーブルを有し、この複数のテーブルから適宜、遊技状況に応じたテーブルが選択されるものである。
【０１９１】
なお、テーブル停止制御においても、当選フラグが成立しているときには、その当選フラグに対応する図柄が入賞有効ライン上に揃うように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる引き込み設定の一種を備えているものである。また、当選フラグが成立していないときには、他の当選図柄が入賞有効ライン上に揃わないように、予めテーブルの上で停止位置が決定されてあり、いわゆる蹴飛ばし設定の一種を備えているものである。
【０１９２】
また、この遊技機１０は、複数の図柄６１を表示可能な図柄表示手段４１、入賞図柄６１の抽選を行うための当選抽選手段１１０、前記当選抽選手段１１０の抽選結果、所定の入賞図柄６１に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段、前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段１２０、前記移行抽選決定手段１２０の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段１３０、前記フラグ数カウント手段１３０によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段１４０、前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段１４０に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段１６０、前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するとともに、前記通常遊技消化手段１６０による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないように決定するための特殊遊技移行決定手段１５０として機能させるための遊技機用プログラムによって制御することができる。
【０１９３】
この遊技制御手段は、具体的には、図１に示す通常遊技制御手段７０や、特定導入遊技制御手段９１及び特定遊技制御手段１０１からなる特別遊技制御手段８０や、特殊遊技制御手段１０２を含むものである。
また、この遊技機１０は、上述した遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いて制御することもできる。
【０１９４】
なお、図柄表示手段４１は、複数の図柄を変動表示又は停止表示させるための手段をいう。また、この図柄表示手段４１は、例えば、周囲に複数の図柄を表示した現実の回転リール４０を用い、この回転リール４０の回転を制御するようにして形成することができる。また、この図柄表示手段４１は、例えば、液晶ディスプレイやＣＲＴ等の画像表示装置を用い、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させるようにして形成することもできる。
【０１９５】
ここで、この遊技機用プログラムを用いて現実の遊技機１０を制御しようとする場合には、「遊技制御手段」は、当選抽選手段１１０の抽選結果が当選である場合に前記図柄表示手段４１の当選図柄を停止表示させたことを条件として入賞して遊技者に利益を付与するものである。また、かかる場合には、遊技制御手段は、例えば、ホッパーユニット６５を駆動させて遊技者に対して現実の遊技メダルの払い出しを行うように形成することができる。
【０１９６】
また、この遊技機用プログラムを用いて業務用或いは家庭用テレビゲーム機等を制御しようとする場合には、現実の遊技メダルの払い出しを行い得ないので、この制御手段は、例えば、液晶ディスプレイやＣＲＴ等の画像表示装置に遊技メダルの枚数を増やすような画像を表示するように形成することができる。
（第二の実施の形態）
図１６は、本発明の第二の実施の形態であって、遊技機の動作の概略のフローを示すものである。
【０１９７】
本実施の形態は、移行抽選決定手段１２０が、通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるためのものであるが、異なる遊技状態で、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の移行フラグを成立可能にしたことを特徴とするものである。そして、第一の実施の形態では、移行抽選決定手段１２０は、毎回の通常遊技において、当選抽選処理と同様に、移行抽選処理を、行っていたが、本実施の形態では、当選抽選手段１１０の当選抽選の結果、不当選時に、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の移行フラグを成立可能にしたものである。したがって、当選抽選手段１１０の当選抽選の結果、当選している場合には、移行抽選決定手段１２０は、移行抽選を行わないものであり、当選抽選手段１１０の抽選結果、不当選の場合にだけ、移行抽選を行うものである。その他は、第一の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。以下、第一の実施の形態と異なる点を主として詳細に説明する。
【０１９８】
本実施の形態は、第一の実施の形態で説明した図１乃至図４と同一の構成、図５と同一の外観形状からなる遊技機１０である。そして、本実施の形態は、第一の実施の形態で説明した図７乃至図１５の遊技機の動作の概略を示すフローのうち、図７のステップ１０５乃至ステップ１０７の代わりに、図１６に示すステップ４１０乃至ステップ４１３を置き換えることにより、行われるものである。第一の実施の形態と異なる図１６のステップ４１０乃至ステップ４１３のみ、以下に説明する。
【０１９９】
ステップ４１０（図１６）において、当選抽選手段１１０の抽選処理の結果、当選抽選で当選したか否かが判定される。そして、当選抽選手段１１０の抽選処理の結果、当選抽選で当選していないと判定された場合、次のステップ４１１に進む。
ステップ４１１において、移行抽選決定手段１２０により、移行抽選処理が行われる。そして、次のステップ４１２に進む。
【０２００】
ステップ４１２において、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選したか否かが判定される。そして、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選していると判定された場合、次のステップ４１３に進む。
ステップ４１３において、新たな移行フラグが成立する、すなわち新たな移行フラグがＯＮ状態となる。特に図示しないが、新たな移行フラグがＯＮとなることにより、フラグ数カウント手段１３０が、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶した移行フラグ数を採取し、その採取した移行フラグ数に、新たにＯＮ状態となっている移行フラグの数を加算するものである。具体的には、フラグ数カウント手段１３０が、現在の移行フラグ数の合計に＋１を加算して、加算結果が、新たな移行フラグ数の合計値となるものである。そして、かかる加算結果は、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶されるものである。そして、次のステップ１０８（図７）に進む。
【０２０１】
なお、ここで、ステップ４１１の移行抽選処理は、第一の実施の形態の図１３で説明したステップ２５０乃至２５３と同一であるため、説明を省略する。
本実施の形態によれば、当選抽選手段１１０の不当選という、本来は遊技者にとって、歓迎しない状態の場合に、移行抽選決定手段１２０が移行抽選を行って、移行フラグを成立可能とすることにより、歓迎すべき状態にすることができる。これにより、当選抽選手段１１０の不当選であっても、移行フラグの成立への期待感を持つことができ、遊技全体を楽しむことができる。
【０２０２】
（第三の実施の形態）
図１７は、本発明の第三の実施の形態であって、遊技機の動作の概略のフローを示すものである。
本実施の形態は、移行抽選決定手段１２０が、通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるためのものであるが、異なる遊技状態で、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の移行フラグを成立可能にしたことを特徴とするものである。そして、第一の実施の形態では、移行抽選決定手段１２０は、毎回の通常遊技において、当選抽選処理と同様に、移行抽選処理を、行っていたが、本実施の形態では、移行抽選決定手段１２０は、払出無入賞の当選時に、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）の移行フラグを成立可能にしたものである。ここで、払出無入賞は、第一の実施の形態で説明したものと同一であって、当選抽選手段１１０の抽選結果、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）からなる払出無入賞に当選し、且つ、当該特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）が、所定の有効入賞ライン上に揃うことにより、成立するものである。
【０２０３】
したがって、当選抽選手段１１０の当選抽選の結果、かかる特定図柄に当選していない場合には、移行抽選決定手段１２０は、移行抽選を行わないものであり、当選抽選手段１１０の抽選結果、かかる特定図柄に当選の場合にだけ、移行抽選を行うものである。その他は、第一の実施の形態と同一であるため、説明を省略する。以下、第一の実施の形態と異なる点を主として詳細に説明する。
【０２０４】
本実施の形態は、第一の実施の形態で説明した図１乃至図４と同一の構成、図５と同一の外観形状からなる遊技機１０である。そして、本実施の形態は、第一の実施の形態で説明した図７乃至図１５の遊技機の動作の概略を示すフローのうち、図７のステップ１０５乃至ステップ１０７の代わりに、図１７に示すステップ５１０乃至ステップ５１３を置き換えることにより、行われるものである。第一の実施の形態と異なる図１７のステップ５１０乃至ステップ５１３のみ、以下に説明する。
【０２０５】
ステップ５１０（図１７）において、当選抽選手段１１０の抽選処理の結果、当選抽選で、払出無入賞の入賞図柄である特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）に当選したか否かが判定される。そして、当選抽選手段１１０の抽選処理の結果、当選抽選で払出無入賞の入賞図柄である特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）に当選していると判定された場合、次のステップ５１１に進む。
【０２０６】
ステップ５１１において、移行抽選決定手段１２０により、移行抽選処理が行われる。そして、次のステップ５１２に進む。
ステップ５１２において、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選したか否かが判定される。そして、移行抽選決定手段１２０の抽選結果、移行抽選に当選していると判定された場合、次のステップ５１３に進む。
【０２０７】
ステップ５１３において、新たな移行フラグが成立する、すなわち新たな移行フラグがＯＮ状態となる。特に図示しないが、新たな移行フラグがＯＮとなることにより、フラグ数カウント手段１３０が、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶した移行フラグ数を採取し、その採取した移行フラグ数に、新たにＯＮ状態となっている移行フラグの数を加算するものである。具体的には、フラグ数カウント手段１３０が、現在の移行フラグ数の合計に＋１を加算して、加算結果が、新たな移行フラグ数の合計値となるものである。そして、かかる加算結果は、移行フラグ数記憶手段１４０に記憶されるものである。そして、次のステップ１０８（図７）に進む。
【０２０８】
なお、ここで、ステップ５１１の移行抽選処理は、第一の実施の形態の図１３で説明したステップ２５０乃至２５３と同一であるため、説明を省略する。
本実施の形態は、移行抽選決定手段１２０が、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）からなる払出無入賞の当選時に、移行抽選を行って、特殊遊技の移行フラグを成立可能にしたことにより、その払出無入賞は、遊技者に向かって遊技メダルの払い出しは０枚で、遊技メダルの払い出しという点では、遊技者に利益を付与しないが、特殊遊技の移行フラグを成立することができるという点で、遊技者に利益を付与することができる。これにより、払出無入賞において、遊技メダルの払い出しとは異なる楽しみや利益を遊技者に与えることができる。
【０２０９】
なお、ここで、本実施の形態では、特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の当選を、移行フラグの移行抽選の契機とし、当該特定図柄の入賞を、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行の契機としており、いずれも同一の特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）を対象としているが、特に、これに限定されるものではなく、これらを異なる特定図柄に設定しても良いものである。すなわち、一つの特定図柄（赤セブン、青セブン、黄セブン）の当選を、移行抽選の契機とし、他の特定図柄（例えば、小槌、小槌、小槌）の入賞を、特殊遊技（ＡＲＴゲーム）への移行の契機としても良いものである。
【０２１０】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
（請求項１）請求項１記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
【０２１１】
すなわち、請求項１記載の発明によれば、特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機を提供することができる。
（請求項２）請求項２記載の発明によれば、上記した請求項１記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１２】
すなわち、請求項２記載の発明によれば、いわゆる潜伏期間である通常遊技の遊技回数を変化させることができて、遊技に意外性を付与することができ、遊技を変化させることができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項３）請求項３記載の発明によれば、上記した請求項１又は請求項２記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１３】
すなわち、請求項３記載の発明によれば、所定の遊技回数の通常遊技を間に挟んだ特殊遊技を、１回の移行抽選で複数回、連続的に発生させることができ、特殊遊技を連続性の高いものにすることができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項４）請求項４記載の発明によれば、上記した請求項１乃至３のいずれか１項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１４】
すなわち、請求項４記載の発明によれば、遊技内容を変化させることができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項５）請求項５記載の発明によれば、上記した請求項４に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１５】
すなわち、請求項５記載の発明によれば、不当選であっても、移行フラグの成立への期待感を持つことができて、遊技全体を楽しむことができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項６）請求項６記載の発明によれば、上記した請求項４項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１６】
すなわち、請求項６記載の発明によれば、払出無入賞において、遊技者に新たな利益を付与することができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項７）請求項７記載の発明によれば、上記した請求項１乃至６のいずれか１項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１７】
すなわち、請求項７記載の発明によれば、自己の技量により、特殊遊技への移行を獲得することができたという達成感や満足感を得ることができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項８）請求項８記載の発明によれば、上記した請求項７項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１８】
すなわち、請求項８記載の発明によれば、所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間中に、特殊遊技への移行を回避することができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項９）請求項９記載の発明によれば、上記した請求項７項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【０２１９】
すなわち、請求項９記載の発明によれば、特殊遊技への移行に意外性を付与することができるようにした遊技機を提供することができる。
（請求項１０）請求項１０記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項１０記載の発明によれば、特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機用プログラムを提供することができる。
【０２２０】
（請求項１１）請求項１１記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項１１記載の発明によれば、特殊遊技への移行の期待感や感激を、大きなものにすることができるとともに、新たな遊技性を有するようにした遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。
【図２】本発明の第一の実施の形態であって、当選抽選手段を示すブロック図である。
【図３】本発明の第一の実施の形態であって、移行抽選決定手段を示すブロック図である。
【図４】本発明の第一の実施の形態であって、潜伏遊技回数抽選手段を示すブロック図である。
【図５】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機を示す外観正面図である。
【図６】本発明の第一の実施の形態であって、遊技状態のフラグのＯＮ・ＯＦＦ状態を示す概略説明図である。
【図７】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【図８】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【図９】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【図１０】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【図１１】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【図１２】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作のうち、当選抽選処理の概略を示すフローである。
【図１３】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作のうち、移行抽選処理の概略を示すフローである。
【図１４】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作のうち、潜伏遊技回数抽選処理の概略を示すフローである。
【図１５】本発明の第一の実施の形態であって、遊技機の動作のうち、回転リールの回転停止処理の概略を示すフローである。
【図１６】本発明の第二の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【図１７】本発明の第三の実施の形態であって、遊技機の動作の概略を示すフローである。
【符号の説明】
１０　遊技機　　　　　　　　　　　　　１１　筐体
１２　表示窓　　　　　　　　　　　　　１３　図柄表示窓
１５　投入スイッチ　　　　　　　　　　１６　ベットスイッチ
１７　精算スイッチ　　　　　　　　　　１８　メダル投入口
２０　制御装置　　　　　　　　　　　　２１　遊技制御装置
２２　演出制御装置　　　　　　　　　　２３　主基板
２４　サブ基板　　　　　　　　　　　　３０　スタートスイッチ
４０　回転リール　　　　　　　　　　　４１　図柄表示手段
４２　リールテープ　　　　　　　　　　４３　左側回転リール
４４　中央回転リール　　　　　　　　　４５　右側回転リール
５０　ストップスイッチ　　　　　　　　６０　リールユニット
６１　図柄　　　　　　　　　　　　　　６５　ホッパーユニット
６６　報知装置　　　　　　　　　　　　６７　スピーカ
６８　表示装置　　　　　　　　　　　　６９　報知ランプ
７０　通常遊技制御手段　　　　　　　　８０　特別遊技制御手段
９０　ＢＢゲーム制御手段　　　　　　　９１　特定導入遊技制御手段
１００　　ＲＢゲーム制御手段　　　　　　１０１　　特定遊技制御手段
１０２　　特殊遊技制御手段　　　　　　　１１０　　当選抽選手段
１１１　　当選乱数発生手段　　　　　　　１１２　　当選乱数抽出手段
１１３　　当選判定テーブル　　　　　　　１１４　　当選判定手段
１１５　　通常遊技用判定テーブル　　　　１１６　　ＢＢ遊技用判定テーブル
１１７　　ＲＢ遊技用判定テーブル　　　　１１８　　特殊遊技用判定テーブル
１２０　　移行抽選決定手段　　　　　　　１２１　　移行乱数発生手段
１２２　　移行乱数抽出手段　　　　　　　１２３　　移行当選判定テーブル
１２４　　移行判定手段　　　　　　　　　１３０　　フラグ数カウント手段
１４０　　移行フラグ数記憶手段　　　　　１４５　　特定当選報知装置
１５０　　特殊遊技移行決定手段　　　　　１５１　　演出データ記憶手段
１５２　　演出制御手段　　　　　　　　　１６０　　通常遊技消化手段
１６１　　潜伏遊技回数カウント手段　　　１６２　　潜伏遊技回数記憶手段
１６３　　潜伏遊技回数抽選手段　　　　　１７１　　潜伏回数乱数発生手段
１７２　　潜伏回数乱数抽出手段　　　　　１７３　　潜伏回数当選判定テーブル
１７４　　潜伏回数判定手段　　　　　　　１８０　　ＡＲＴ遊技実行手段
１８１　　ＡＲＴ遊技回数カウント手段　　１８２　　ＡＲＴ遊技回数記憶手段

Claims (11)

1. 複数の図柄を表示可能な図柄表示手段と、
   入賞図柄の抽選を行うための当選抽選手段と、
   前記当選抽選手段の抽選結果、所定の入賞図柄に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段と、
   前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段と、
   前記移行抽選決定手段の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段と、
   前記フラグ数カウント手段によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段と、
   前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するための特殊遊技移行決定手段と、
   前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段とを備えた遊技機であって、
   前記特殊遊技移行決定手段は、前記通常遊技消化手段による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないことを特徴とする遊技機。
2. 前記通常遊技消化手段は、次の前記特殊遊技開始迄の通常遊技の遊技回数を、抽選により決定することを特徴とする請求項１記載の遊技機。
3. 前記移行抽選決定手段は、前記特殊遊技の複数個の前記移行フラグを、同時に成立するようにしたことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の遊技機。
4. 前記移行抽選決定手段は、異なる遊技状態で、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にしたことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の遊技機。
5. 前記移行抽選決定手段は、前記当選抽選手段の抽選結果、不当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にしたことを特徴とする請求項４に記載の遊技機。
6. 前記遊技は、所定の入賞図柄の入賞となることにより、予め定めた所定枚数の遊技メダルを遊技者に向かって払い出すように設定され、
   前記入賞は、前記入賞しても遊技メダルの払い出しが無い払出無入賞を備え、前記移行抽選決定手段は、前記払出無入賞の当選時に、前記特殊遊技の前記移行フラグを成立可能にしたことを特徴とする請求項４に記載の遊技機。
7. 前記特殊遊技移行決定手段は、特定図柄の入賞により、前記特殊遊技への移行を決定することを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載の遊技機。
8. 前記通常遊技消化手段による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、前記特定図柄の入賞を成立させないことを特徴とする請求項７に記載の遊技機。
9. 前記特殊遊技移行決定手段は、前記通常遊技消化手段による所定の遊技回数の消化中の通常遊技の期間、前記特定図柄の入賞が成立しても、前記特殊遊技へ移行しないようにしたことを特徴とする請求項７記載の遊技機。
10. 遊技機を、
    複数の図柄を表示可能な図柄表示手段、
    入賞図柄の抽選を行うための当選抽選手段、
    前記当選抽選手段の抽選結果、所定の入賞図柄に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段、
    前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段、
    前記移行抽選決定手段の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段、
    前記フラグ数カウント手段によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段、
    前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段、
    前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するとともに、前記通常遊技消化手段による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないように決定するための特殊遊技移行決定手段として機能させるための遊技機用プログラム。
11. 遊技機を、
    複数の図柄を表示可能な図柄表示手段、
    入賞図柄の抽選を行うための当選抽選手段、
    前記当選抽選手段の抽選結果、所定の入賞図柄に当選し、且つ遊技状況が予め定められた入賞の態様になることにより入賞となるように設定された遊技制御手段、
    前記通常遊技よりも遊技者側に有利な特殊遊技への移行を抽選により決定し、かかる移行抽選に当選した場合、移行フラグを成立させるための移行抽選決定手段、
    前記移行抽選決定手段の抽選結果、前記特殊遊技の当選により、成立した前記移行フラグの個数を加算し、前記特殊遊技の実行により、前記移行フラグの個数を減算するためのフラグ数カウント手段、
    前記フラグ数カウント手段によりカウントした前記移行フラグの個数を記憶するための移行フラグ数記憶手段、
    前記特殊遊技終了時、前記移行フラグ数記憶手段に前記移行フラグが未だ残っている場合、次の前記特殊遊技を開始する迄に、所定の遊技回数の通常遊技を実行させるための通常遊技消化手段、
    前記移行フラグ成立中に、所定条件を満足することにより、前記特殊遊技への移行を決定するとともに、前記通常遊技消化手段による所定の遊技回数の通常遊技の実行中、前記特殊遊技へ移行しないように決定するための特殊遊技移行決定手段として機能させるための遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

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