JP2004005805A - 情報再生装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ入力待ち状態になった場合においても、装置使用者に手間を煩わせることのない情報再生装置を提供する。
【解決手段】情報再生装置は、ユーザ入力待ち状態が所定期間継続するか否かを判定するとともに、前記ユーザ入力待ち状態が所定期間継続したと判定する場合においては、前記記録媒体の再生を自動的に開始し、前記ユーザ入力待ち状態中にユーザ入力があったと判定する場合においては、当該ユーザ入力に応じた処理を実施する制御手段を備えている。
【選択図】 図3
【解決手段】情報再生装置は、ユーザ入力待ち状態が所定期間継続するか否かを判定するとともに、前記ユーザ入力待ち状態が所定期間継続したと判定する場合においては、前記記録媒体の再生を自動的に開始し、前記ユーザ入力待ち状態中にユーザ入力があったと判定する場合においては、当該ユーザ入力に応じた処理を実施する制御手段を備えている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツ情報の再生等を行う情報再生装置、及び、情報再生方法の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
従来、CD、MD、DVD等の記録媒体及びこれらを再生する各プレーヤが提供されている。このうちプレーヤとしては、例えば、屋内で音楽鑑賞又は映画鑑賞等を楽しむためのものや、自動車等に搭載されて使用される車載用のものも普及しはじめている。後者では、既存のカーステレオに付設されたスピーカや、カーナビゲーションシステムに付設された画像表示装置等を介して、音楽又は映像等を楽しむことができる。
【0003】
また、上述の各種の記録媒体のうちでは特に、DVDは、比較的大容量の映像情報、音声情報等のコンテンツ情報(例えば、映画一本分の画像及び音声等)を一枚のディスク内に収納可能な記録媒体であり、今後、主流の地位を占めるものと考えられる。
【0004】
このようなDVDでは、コンテンツ上の任意の一ポイント(例えば、映画であれば任意の一場面、また、音楽であれば任意の一曲等々)に対するアクセスを可能にするなどの目的の下、前記の大容量のコンテンツ情報は、通常、所定の秩序に従って記録されている。すなわち、よく知られているように、大容量のコンテンツ情報は、まず、大きく複数のグループに分けられ、ないしは対応付けられて記録されている。また、これらのグループの各々においては、複数のトラックが設けられており、それぞれのグループ内のコンテンツ情報は、当該グループ内における複数のトラックに分けられ、ないしは対応付けられて記録されている。
【0005】
このように、大容量のコンテンツ情報を、グループ毎及びトラック毎に記録し、かつ、これらについて適当なアドレス情報を割り当てることによれば、プレーヤ側では、当該アドレス情報に基づき、装置使用者が選択する任意の一ポイントに適切にアクセスすることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における前記プレーヤについては、以下のような問題点があった。すなわち、例えばDVD−Audioにおいては、上述のように、通常、複数のグループに対応するように、かつ、該グループの各々について設けられた複数のトラックに対応するように、画像又は音声等の情報が記録されているが、このうち、特定のグループにおいて、いわゆる「リターンメニューフラグ」と呼ばれるものが設けられていることがある。これは、当該グループ中の最終トラックの後縁に設けられるフラグであって、当該最終トラックの再生完了後に、DVDの再生一時停止、あるいはグループ選択メニューの表示等の指示を、プレーヤ側に与えるフラグである。例えば、あるグループにリターンメニューフラグが立てられている場合には、プレーヤは、当該グループに関する再生終了後、選択メニュー表示処理等を行い、立てられていない場合には、自動的に次のグループの再生を開始するなどという動作を行うことになる。
【0007】
そして、従来では、このようなリターンメニューフラグに基づくDVDの再生一時停止、あるいは選択メニューへの復帰等の後、そこから再び、DVD再生等を再開したい場合には、装置使用者側の何らかの操作が必要であったのである。つまり、装置使用者が、何ら操作を行わない場合には、プレーヤは延々とユーザの入力操作を待ち続け、選択メニューを表示し続けるなどといった事態が生じていたのである。
【0008】
しかしながら、このような動作を行うプレーヤでは不便極まりない。とりわけ、当該プレーヤが車載用であるときには、装置使用者は、通常、自動車の運転に集中しなければならないことから、上述のような操作を一々求められるのでは、煩わしさは一層つのる。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザ入力待ち状態になった場合においても、装置使用者に手間を煩わせることのない情報再生装置及び方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報再生装置は、上記課題を解決するため、記録媒体にグループ単位で記録されたコンテンツ情報を再生する情報再生装置であって、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の指示を入力可能な入力手段と、前記コンテンツ情報を再生可能な再生手段と、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを判別するとともに、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続した場合においては、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定して、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続するように前記再生手段を制御する制御手段とを備えている。
【0011】
本発明の情報再生装置によれば、制御手段が、例えば、リターンメニューフラグに基づくユーザ入力を待つ状態、あるいは、コンテンツ情報中の最終グループに関する再生処理完了後に訪れるユーザ入力を待つ状態等の、入力手段によるユーザ入力を待つ状態(以下、単に「ユーザ入力待ち状態」ということがある。)が、装置使用者側の何らの入力操作もなされないまま、所定期間継続するか否かを判別する。
【0012】
そして、制御手段は、上述のユーザ入力待ち状態が所定期間継続した場合においては、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定して、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する。この場合において、「コンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する」というのは、後述する本発明の各種態様でも述べるように、例えば、直前に再生完了したグループの次のグループから再生を継続する、等とすれば好適である。
【0013】
このように、本発明によれば、情報再生装置がユーザ入力待ち状態を延々と維持しつづけ、ユーザ側の入力操作を待ち続けるなどという事態の発生を未然に回避することができる。ユーザの立場から見れば、本発明に係る情報再生装置がユーザ入力待ち状態に至ったとしても、特段の操作を行う必要がなく無用な手間がかからないということになる。したがって、本発明によれば、使用勝手のよい情報再生装置を提供することができる。
【0014】
なお、本発明にいう「ユーザ入力を待つ状態」とは、一般に、ユーザが何らかの操作を行うことが要求される状態を意味し、この「ユーザ入力を待つ状態」となった機縁が、上述したように、リターンメニューフラグ、最終グループの再生完了、又は後述するHiddenグループ手前の再生完了等に基づいている必要は必ずしもない。これら以外の一般の「ユーザ入力を待つ状態」においても本発明の適用は可能であり、また、このような場合においても、ユーザ側に無用な手間をかけさせる可能性があることにかわりはないから、本発明の適用は有効である。
【0015】
また、本発明にいう「情報再生装置」の具体的態様としては、例えばDVDプレーヤ等が好適に想定される。この場合においては、「記録媒体」としては、「DVD」がそれに該当することとなるとともに、該DVDプレーヤには、DVDに記録されたコンテンツ情報を読み取るためのピックアップ、DVDを回転させるための回転機構等が備えられることになる。ただし、本発明にいう「情報再生装置」としては、この他にも、CDプレーヤやMDプレーヤ等の概念を含むことは言うまでもない。また、これらDVD、CD及びMD等の互換的な再生等が可能な複合プレーヤも当然含まれる。
【0016】
本発明の情報再生装置の一態様では、前記制御手段は、前記所定期間内に前記入力手段によるユーザ入力があった場合においては、そのユーザ入力に応じて前記コンテンツ情報の再生を開始又は継続するように前記再生手段を制御する。
【0017】
この態様によれば、制御手段は、前記所定期間内に前記入力手段によるユーザ入力があった場合においては、当該入力に応じてコンテンツ情報の再生を開始又は継続する。例えば、リターンメニューフラグの読み取りを起因として、プレーヤ側がグループ選択メニューをユーザ側に呈示している場合において、当該ユーザが好みのグループを選択する入力操作を行ったときには、制御手段は、再生手段をして当該選択に係るグループに関する再生を開始又は継続させる。
【0018】
なお、本態様に言う「ユーザ入力」には、上述の再生指示のほか、例えば、当該ユーザ入力待ち状態において、再生処理の完全な停止指令入力や当該情報再生装置についての電源ダウンを指示する入力等についても受け付けるものとすることは可能である。そして、そのような入力がなされた場合においては、当該入力に応じた処理、すなわち再生処理の完全停止処理や電源ダウン処理等をなしうることは言うまでもない。
【0019】
本発明の情報再生装置の一態様では、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記コンテンツ情報の一部として前記記録媒体に記録されたリターンメニューフラグの読み取りにより判別する。
【0020】
この態様によれば、制御手段は、コンテンツ情報の一部として記録媒体に記録されたリターンメニューフラグの読み取りに基づいて、ユーザ入力待ち状態になったことを判別する。ここで、リターンメニューフラグとは、例えば、記録媒体の一例たるDVD−Audioにおいて、特定のグループ中の最終トラックの後縁に設けられるフラグであって、当該最終トラックの再生完了後に、当該DVDの再生一時停止、あるいはグループ選択メニューの表示等の指示を、情報再生装置側に与えるフラグである。このリターンメニューフラグは、DVD発行元によって特定のグループについて予め設けられていることが通常である。
【0021】
そして、本態様では、上記のようなリターンメニューフラグの読み取りにより判別されたユーザ入力待ち状態が所定期間継続する場合においては、上述したように、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定するとともに、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続することとなる。つまり、本態様によれば、リターンメニューフラグの存在に起因するDVD再生一時停止状態等の自動的な解消を有効に行うことができる。
【0022】
なお、本態様にいう「読み取り」とは、上述のように、情報再生装置がDVDプレーヤに該当するのならば、前記ピックアップによって実現されることになる。
【0023】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記記録媒体にヒドゥン・グループ(以下、「Hiddenグループ」という。)として記録されたコンテンツ情報の記録開始直前までのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて判別する。
【0024】
この態様によれば、制御手段は、記録媒体にHiddenグループとして記録されたコンテンツ情報の記録開始直前までのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて、ユーザ入力待ち状態になったことを判別する。ここで、Hiddenグループとは、通常の再生状態では再生することのできないコンテンツ情報を記録したグループのことをいう。このようなHiddenグループは、ユーザに対するサービスの一環として設けられたり、あるいは、ユーザの購買意欲を高めることを目的として設けられたりする。
【0025】
そして、このようなHiddenグループは、今述べたように、通常の再生状態では再生されず、例えば、当該ユーザのみが知っている暗証番号の入力を待って再生されるなどというようにされているのが一般的である。つまり、本態様においても、ユーザ入力待ち状態になったことが判別されることになるが、本発明では、既に述べたように、情報再生装置が、ユーザ入力(上述の例では「暗証番号の入力」)を延々と待ちつづけるということがなく、所定期間の経過後には、適当なグループに関する再生を開始又は継続するなどの適当な処理を実施することとなるのである。
【0026】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記記録媒体に記録された最終グループのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて判別する。
【0027】
この態様によれば、制御手段は、前記記録媒体に記録された最終グループのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて、ユーザ入力待ち状態になったことを判別する。
【0028】
そして、本態様では、このような原因に基づくユーザ入力待ち状態が所定期間継続した場合においては、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定するとともに、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続することとなる。つまり、本態様によれば、最終グループのコンテンツ情報の再生完了に起因するDVD再生一時停止状態等の自動的な解消を有効に行うことができる。
【0029】
ちなみに、このような場合においては、自動的に再生開始又は再生継続すべき、前記の「位置」は、例えば、記録媒体上の先頭グループの記録開始位置などとして決定すると好ましい。
【0030】
なお、本態様に言う「最終グループ」には、上述した「Hiddenグループ」が、その一態様として含まれる。すなわち、例えばDVD−Audioにおいても、Hiddenグループが設けられる場合と、そうでない場合とがあるが、Hiddenグループが設けられる場合においては、これはDVD−Audioの記録領域の一番最後に置かれることが通常であるから、前者の場合(Hiddenグループが設けられる場合)における「最終グループ」とは、「Hiddenグループ」それ自体が該当し、後者の場合(Hiddenグループが設けられない場合)における「最終グループ」とは、通常の再生状態で再生可能なコンテンツ情報を含むグループのうち一番最後に位置するものが該当する、ということになる。
【0031】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になる直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの識別情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態が所定期間継続された場合においては、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づき前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する。
【0032】
この態様によれば、記憶手段において、入力手段によるユーザ入力を待つ状態になる直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの識別情報が記憶され、かつ、該識別情報に基づいて前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置が決定されるから、ユーザ入力待ち状態が、ユーザ入力のないまま所定期間継続した後に実施される再生開始又は再生継続の位置の決定を好適に行うことができる。ここで「好適に」とは例えば、このような識別情報を利用することにより、直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの次に位置するグループに属するコンテンツ情報の再生開始又は再生継続を行う、等といった、極めて自然な態様の自動再生を例として挙げることができる。
【0033】
この態様では特に、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された識別情報が最終グループを示すものであった場合においては、前記再生開始の位置を記録媒体に記録されたコンテンツ情報の先頭グループの記録開始位置に決定し、前記記憶手段に記録された識別情報が最終グループを示すものでなかった場合においては、前記再生継続の位置を前記識別情報により識別されるグループの次のグループに相当するコンテンツ情報の記録開始位置に決定するようにするとよい。
【0034】
このような構成によれば、「識別情報」に基づく再生開始又は再生継続の位置の決定に関する好適な一態様を提供することができる。
【0035】
なお、本態様にいう「最終グループ」についても、既に述べたように、「Hiddenグループ」が含まれ得る。つまり、あるDVD−Audioにおいて、Hiddenグループが記録されている場合においては、該Hiddenグループが、ここにいう「最終グループ」に該当することとなる。
【0036】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記コンテンツ情報の再生頻度を示す再生履歴情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態が所定期間継続された場合においては、前記記憶手段に記憶された再生履歴情報に基づき前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する。
【0037】
この態様によれば、制御手段は、コンテンツ情報が再生された頻度を表す再生履歴情報、より具体的には例えば、当該時点までにおいて、最も多く再生されたグループないしコンテンツ情報は何か、等という情報に基づいて、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置の決定を実施することから、よりユーザの嗜好性に合致した装置動作を実現することができる。
【0038】
なお、本態様にいう「再生履歴情報に基づき」ということは、上述の再生頻度が最多のグループ、あるいはコンテンツ情報は何かという基準のほか、当該時点から所定期間遡った時点までの期間内で再生頻度が最多であったグループ、あるいはコンテンツ情報は何かとか、場合によっては、再生頻度が最も低いグループ、あるいはコンテンツ情報は何か等といった基準に基づくということをも含む。いずれにしても、ユーザの嗜好性を反映した装置動作が可能となることは変わりない。なお、ここで述べたような各種のモードを予め情報再生装置側に準備しておき、装置使用者側はそのうちの所望のものを選択可能なように構成しておくのも好ましい。
【0039】
本発明のコンテンツ情報再生方法は、上記課題を解決するために、記録媒体にグループ単位で記録されたコンテンツ情報を再生する情報再生方法であって、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続を指示するためのユーザ入力を待つ状態になったことを判別する工程と、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続したか否かを判別する工程と、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続した場合にコンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する工程と、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する工程とを備えている。
【0040】
本発明のコンテンツ情報再生方法によれば、上述の本発明の情報再生装置を好適に運用することが可能となり、該装置によって奏された作用効果を略同様に享受することが可能となる。すなわち、本発明に係る方法によれば、ユーザ側に無用な入力操作を強制することなく、連続的な記録媒体再生動作を行うことが可能となるのである。
【0041】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の情報再生装置をDVDプレーヤに適用したものである。
【0043】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係るDVDプレーヤの概要について、図1及び図2を参照しながら、簡単に説明する。ここに、図1は、第1実施形態に係るDVDプレーヤの概略的な構成を示すブロック図であり、図2は、当該DVDプレーヤにおいて再生されるDVDのデータ構造を模式的に示す図である。
【0044】
図1において、DVDプレーヤ1は、DVD100に記録されたコンテンツ情報を再生するために、プレーヤ内に装填されたDVD100と同心に配置されたスピンドルモータ20、DVD100の図中下面に沿うように移動可能に構成されたピックアップ30並びにその移動を可能とするピックアップ送り装置32及びキャリッジモータ34、前記のスピンドルモータ20及びキャリッジモータ34に電気的に接続されたサーボ制御装置40、そしてこれら各構成の調和的な動作を実現するための制御装置70等から大きく構成されている。以下、これらの構成について順次説明する。
【0045】
まず、DVD100には、図2に示すように、グループ毎及びトラック毎に対応付けられて、コンテンツ情報が記録されている。なお、図2では、「DVD−Audio Zone」と「DVD−Video Zone」とがあるが、本実施形態では前者にのみ着目することとする。ここで、図2の「DVD−Audio Zone」においては、第3グループの最終トラックの後縁において、リターンメニューフラグRMFが立てられている。このリターンメニューフラグRMFは、後述するピックアップ30によってその存在が読み取られると、その旨が制御装置70へと送信され、制御装置70はこれを受けて、DVD100の再生一時停止、あるいはグループ選択メニューの表示等の処理を実施する。これにより、DVDプレーヤ1は、ユーザ入力待ち状態へと移行するが、その詳細については、後に述べる。
【0046】
次に、図1に戻って、DVDプレーヤ1本体を構成する各要素について説明する。まず、スピンドルモータ20は、その軸の一端に、DVD100を載置するためのテーブル10を備えており、該テーブル10及びこれに載置されたDVD100をともに回転させる作用を有する。また、キャリッジモータ34には、その軸に沿って、例えばボールねじ等からなるピックアップ送り装置34、該装置により移動可能に構成されたピックアップ30が備えられており、該キャリッジモータ34は、ピックアップ30をDVD100の図中下面に沿って、かつ、DVD100の径方向に沿って移動させる作用を有する。ここに、ピックアップ30は、図示されない半導体レーザ及び受光装置等を備えている。このうち半導体レーザは、レーザ光をDVD100の図中下面に照射し、受光装置は、その反射光を検出して、DVD100の図中下面におけるピット配列を解読するための情報を取得するとともに、これを電気信号に変換する。
【0047】
サーボ制御装置40は、上述のスピンドルモータ20及びキャリッジモータ34をサーボ制御する。すなわち、DVD100上のどの位置におけるコンテンツ情報を再生するかに応じて、スピンドルモータ20の制御を通じDVD100の回転速度を適宜調節し(DVD100の外周付近では遅く、内周付近では速く等)、キャリッジモータ34の制御を通じピックアップ30の径方向位置を適宜定める。
【0048】
また、本実施形態に係るDVDプレーヤ1は、図1に示すように、信号復調回路50及びオーディオ出力回路60を備えている。このうち信号復調回路50は、ピックアップ30の受光装置から供給される電気信号を復調(デコード;de−code)する。そして、オーディオ出力回路60は、この復調された電気信号に応じて、スピーカを駆動し音響を出力する。このように、本実施形態に係るDVDプレーヤ1は、いわゆるDVD−A(DVD−Audio)の再生を対象に構成されている。ただし、本発明に係る「情報再生装置」は、このような音響出力が可能なDVDプレーヤ1をその範囲内に収めることは勿論、画像出力が可能な、いわゆるDVD−V(DVD−Video)(図2参照)の再生を対象とした機能を有するものも含む。この場合においては、図1において、ビデオ出力回路を別途設ければよい。
【0049】
他方、制御装置70は、上述した各種構成の調和的な動作を実現する。第1実施形態においては特に、この制御装置70は、後述するように、DVDプレーヤ1がユーザ入力待ち状態に至ったか否かを判別するとともに、ユーザ入力待ち状態に至ったと判別される時点から所定期間のカウントを実施する。また、第1実施形態における制御装置70は、この所定期間中、後記操作部80からのユーザの入力操作の有無をも監視する。そして、該所定期間中、ユーザから何らの入力操作もなされない場合においては、制御装置70は、DVDの自動再生処理(図3参照、後述)へと自動的に移行することになる。また、第1実施形態における制御装置70内には記憶装置74が備えられている。この記憶装置74は、現時点において再生中のコンテンツ情報が属するグループ番号及びトラック番号を、常に最新の情報に更新しながら記憶する。なお、これらの点については、後述のDVDプレーヤ1の動作態様の説明時に、改めて詳しく触れることとする。
【0050】
また、この制御装置70には、図1に示すように、操作部80及び表示部82が接続されている。操作部80は、例えば、再生ボタン、早送り及び逆戻しボタン、あるいはスキップ・サーチボタン等の各種ボタンを備えており、DVDプレーヤ1にユーザ所望の動作指令を与えるために用いられる。また、表示部82は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等で構成されており、現時点におけるDVDプレーヤ1の状態(例えば、「再生中」又は「ユーザ入力待ち状態」等)を知らせるために、あるいはまた、前記操作部80を介して行われた入力操作の結果如何についてユーザに確認させるため等に用いられる。なお、場合によっては、上述の操作部80及び表示部82として、タッチパネル方式のLCD等を採用することにより、操作及び表示を同一機構上で実現するような構成を採用してもよい。
【0051】
以下では、上述のように構成されたDVDプレーヤ1の動作態様について、図3を参照しながら説明する。ここに、図3は、DVDプレーヤ1によるDVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図4は、図3のフローチャート中におけるステップS16(ユーザ入力待ち状態)における表示部82の表示態様例を示す説明図である。また、図5は、図3のステップS30における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。
【0052】
図3において、まず、ユーザは、操作部80を介し、制御装置70に対して、DVD再生の指令を発する(ステップS10)。制御装置70ではこれを受けて、DVD100の再生を開始する(ステップS12)。すなわち、制御装置70は、サーボ制御装置40を通じて、スピンドルモータ20の速度を制御するとともに、キャリッジモータ34の動作制御を通じて、ピックアップ送り機構32上のピックアップ30の位置を定める。この場合のスピンドルモータ20の速度及びピックアップ30の位置は、前記指令の内容に基づいて適当に定められる。より具体的には、DVD100の外周付近に記録されたコンテンツ情報を再生する場合においては、ピックアップ30を当該外周付近に位置させるとともに、スピンドルモータ20の速度を比較的遅くすることとなり、DVD100の内周付近に記録されたコンテンツ情報を再生する場合においては、その逆となる。
【0053】
このような再生処理中において、DVDプレーヤ1の表示部82では、現在、DVD100上のどのグループの、どのトラックにおけるコンテンツ情報を再生しているかが表示されている。また、現在再生中のコンテンツ情報が属しているグループ及びトラックに関する情報は、識別情報として、制御装置70内の記憶装置74内に、常に最新の情報に更新されながら記憶されている。さらに、この再生処理は、再生すべきコンテンツ情報がすべて尽きるか、あるいはすぐ後に述べるように、DVD100上のリターンメニューフラグRMFの認識に至るまで続行される(ステップS14)。この場合において、制御装置70は、サーボ制御装置40を通じて、時宜に応じた、スピンドルモータ20及びピックアップ30の速度制御及び位置制御を併せて行うことは言うまでもない。
【0054】
ここで、第1実施形態においては、図2に示したように、第3グループの最終トラックにおいて、リターンメニューフラグRMFが立っているため、当該最終トラックに関する再生が完了すると、制御装置70は、ピックアップ30を通じてこれを認識することとなる。そして、制御装置70は、このリターンメニューフラグRMFの読み取りに応じて、グループ選択メニューの表示処理へ移行する(ステップS14からステップS16へ)。このグループ選択メニューの表示とは、例えば図4に示すような表示が表示部82において行われることを意味する。この図において、ユーザは、操作部80を介して、再生を希望する任意のグループを選択することが可能である。逆にいえば、このグループ選択メニューの表示は、次に再生すべきグループの決定をユーザに促し、その決定が下るまではDVDプレーヤ1は待機状態になることを意味する。すなわち、この時点で、制御装置70は、操作部80を介したユーザ側からの入力操作を待つ「ユーザ入力待ち状態」に至ったことを判別するのである(ステップS16のかっこ内参照)。
【0055】
このようなユーザ入力待ち状態に至ると、従来においては、ユーザ側の入力操作がなされない限り、このままの状態が維持されることとなっていた。つまり、図3のステップS16における滞留が延々と続くこととなり、表示部82における図4のようなグループ選択メニューの表示が延々と続けられていたのである。
【0056】
しかるに、第1実施形態においては、ここで次のような特徴的な処理が行われる。
【0057】
すなわち、図3のステップS18にあるように、制御装置70は、ユーザ入力待ち状態に至った時点から、所定期間の経過をカウントし始める。また、制御装置70は、この所定期間の経過をカウントしつつ、操作部80を介したユーザ側からの入力の有無を常に監視する。ここで、当該所定期間内に、何らかの入力がなされれば、そのユーザ入力に則った処理が行われる(ステップS20)。例えば、図4に示す「グループ選択メニュー」から、ユーザ所望のグループが選択された場合には、制御装置70は、当該グループに関する再生を実行することになる。また、この状態では、再生処理の停止指令入力や電源ダウンを指示する入力等についても受け付けており、そのような入力がなされれば、当該入力に応じた処理、すなわち完全停止処理や電源ダウン処理等がなされることは言うまでもない。
【0058】
他方、当該所定期間内に、ユーザから何らの入力操作もなされなかった場合には、制御装置70は、ユーザ入力待ち状態から自動的に抜け出し、自動再生処理に移行する(ステップS30)。第1実施形態では、この自動再生処理は、図5のフローチャートに示すように行われる。
【0059】
すなわちまず、制御装置70は、記憶装置74を参照して、ユーザ入力待ち状態に至る直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループが、第何グループであったのかを確認をする(ステップS302)。記憶装置74には、既に述べたように、現在再生中のコンテンツ情報がどのグループに属しているか等に関する情報が、識別情報として記憶されている。したがって、ユーザ入力待ち状態となった段階でも、その直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの番号を依然記憶したままにしておけば、ステップS302で得るべき上述の情報を簡単に入手することができる。例えば、図2に示したように、第3グループの最終トラックの後にリターンメニューフラグRMFが立っている場合には、記憶装置74には、直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループとして、「3(=第3グループ)」が記憶されていることになるから、ステップS302では、「3」が返されることになる。
【0060】
次に、このような識別情報を確認した後には、それが最終グループを意味するか否かの判別が行われる(ステップS304)。このステップS304における「識別情報は最終グループ」を表すか否かの判断は、例えば次のように行われる。まず、最初に(例えば、予めDVD100がDVDプレーヤ1に装着されている場合における装置電源投入直後に、あるいはDVDプレーヤ1に対するDVD100の挿入直後等に)、DVD100上に記録されているグループの全体数を把握しておく。例えば、DVD100が図2に示すような構造であれば、グループ全体数「N」が把握されることになる。このように、グループの全体数を把握しておけば、該グループ全体数と図5のステップS302において参照される識別情報とが一致する場合においては、当該識別情報は最終グループを表していることがわかり、そうでない場合においては、最終グループを表していないことがわかる。
【0061】
そして、当該識別情報が最終グループを意味しない場合には、当該識別情報が表すグループに、プラス1を実行した番号のグループを、再生対象グループと決定する(ステップS306)。上の例で言えば、再生対象グループは、3+1=4(=第4グループ)ということになる。すなわち、この場合、より一般的にいえば、識別情報により識別されるグループの次のグループに相当するコンテンツ情報の記録開始位置を、後に続く再生継続に係る処理のスタート地点と決定するのである。他方、当該識別情報が最終グループを意味する場合には、先頭グループを、再生対象グループと決定する(ステップS308)。この場合についても、より一般的にいえば、DVD100に記録されたコンテンツ情報の先頭グループの記録開始位置を、後に続く再生開始に係る処理のスタート地点と決定するのである。いずれにせよ、第1実施形態においては、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置が、識別情報に基づいて決定されることになる。
【0062】
そして、このように再生対象グループが決定された後には、図3のステップS12へと戻り、上述の場合分けに応じて、自動的にDVD100の再生処理が実行される。
【0063】
このように、第1実施形態に係るDVDプレーヤ1によれば、ユーザ入力待ち状態に至ったとしても、制御装置70が所定期間の経過をカウントすることにより、自動的に再生処理が行われることになる。したがって、ユーザ側から見れば、一々無用な手間をかけることなく、連続的に音楽再生を楽しむことが可能となる。要するに、第1実施形態によれば、使用勝手のよいDVDプレーヤ1を提供することができるのである。
【0064】
ちなみに、上述のような第1実施形態に係る作用効果は、図1のDVDプレーヤ1が車載用である場合にとりわけ有効に発揮される。というのも、この場合においては、通常、ユーザは自動車の運転に集中しなければならず、DVDプレーヤ1の入力操作に一々かかずらわっている暇がないからである。
【0065】
また、上述の実施形態において、図3のステップS16における「所定期間」の具体的な長さは、様々な要因に基づいて決定することができる。その要因としては、DVD100の再生処理が勝手に停止した場合、一般に、ユーザがどれほどの待ち時間ならば許容するかという点が最も重要である。第1実施形態に係るDVDプレーヤ1が、屋内用か、車載用かによっても、「所定期間」としての好適な時間は変わりうる。一般的に言えば、10秒〜1分程度が好ましいと考えられる。
【0066】
なお、上記の第1実施形態では、図3においてリターンメニューフラグの認識を行うこととされていたが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、上に述べた、「最終グループ」中のコンテンツ情報の再生が完了すると、当該最終グループの最後のトラックの後ろにリターンメニューフラグが立っていないとしても、図3のステップS16に示すような「ユーザ入力待ち状態」に至ることとなる。ただし、このような場合においては、表示部82には図4に示したような画面は表示されず(すなわち、「グループ選択メニュー」の表示は行われず)、一般に、ブルーバックの表示のみが行われることとなる。
【0067】
そして、このような場合であっても、上述と略同様な処理を実施することが可能である。すなわち、この場合においては、図3のステップS14において、リターンメニューフラグの有無を判定するのに代えて、「最終グループの再生処理完了」がなったか否かを監視し、肯定であればステップS16へ、そうでなければステップS12へ戻る、という処理を行えばよい。あるいはまた、図3のステップS14においてはリターンメニューフラグの有無の判定処理をそのまま実施するのに加え、例えばステップS12とステップS14との間に、「最終グループの再生処理完了」の監視処理を併せて行うような形態としてもよい。なお、この場合におけるステップS30の自動再生処理は、例えば、図5のステップS308に示す処理(すなわち、再生対象グループを先頭グループと決定する処理)のみを実行する形態とすればよい。いずれにせよ、ユーザの手を煩わせることなく、自動的にDVD100の再生処理を実行することが可能であることは上記第1実施形態と同様であり、上述と略同様な作用効果を得ることができるのも同様である。
【0068】
また、第1実施形態では、ユーザ入力待ち状態として、図3のステップS16に示したように「グループ選択メニュー」が表示される態様(図4参照)についてのみ説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、DVD100の再生を実行中、操作部80における「一時停止ボタン」の押下によって、DVDプレーヤ1が一時停止状態になった場合においても、一般に「ユーザ入力待ち状態」になるが、この場合、通常は「グループ選択メニュー」の表示処理が行われることはない。すなわち、この場合においては、上述した「最終グループの再生完了」時と同様に、表示部82においては、ブルーバックの表示のみが行われることになる。本発明は、このような形態であっても問題なく適用可能であることは言うまでもない。
【0069】
加えて、上述においては、DVD−Audioのみに着目した説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、図2に示すDVD−Videoの領域においてもやはり、グループ毎に分けられたコンテンツ情報が記録されるが、本発明は、このようなDVD−Video領域の再生に関しても、上述と略同様な処理を実施することができる。例えば、DVD−Video領域中のグループのうち、特定のグループの先頭には、いわゆる「ボタン情報」と呼ばれるものが置かれることがある。これは、上述にいう「リターンメニューフラグ」と同様な機能を果たし、ピックアップ30が前記ボタン情報を認識すると、制御装置70は、ユーザ入力待ち状態に至ったことを判別する。このような場合においても、上述と略同様な処理を実行することが可能なのは明白である(すなわち、認識の対象が「リターンメニューフラグ」、「ボタン情報」と異なるだけである。)。なお、上に述べたことから明らかなように、前記ボタン情報と、第1実施形態に言う「リターンメニューフラグ」とは、ユーザ入力待ち状態をもたらすという点において機能的には全く同じである。このことから、本発明にいう「リターンメニューフラグ」なる概念は、いま述べたような「ボタン情報」等その他のものも含む。
【0070】
(第2実施形態)
以下では、本発明の第2の実施形態について、図6並びに図7及び図8を参照しながら説明する。ここに、図6は、第2実施形態に係るDVDのデータ構造を模式的に示す図であり、図7は、第2実施形態における、DVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図8は、図7のステップS30´における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。なお、第2実施形態では、図1を参照して説明したDVDプレーヤ1の構造等については、上記の第1実施形態とほぼ同様である。したがって、以下の説明においては、上記第1実施形態と重複する部分については、その説明を省略ないしは簡略化することとし、第2実施形態において特徴的な部分について主に説明を加えることとする。
【0071】
第2実施形態ではまず、図6に示すように、DVD100上に、通常の最後のグループ(第Nグループ)の更に後ろにHiddenグループが設けられている。ここに、Hiddenグループとは、既に触れたように、通常の再生状態では再生することのできないコンテンツ情報を記録したグループのことをいう。このようなHiddenグループは、ユーザに対するサービスの一環として設けられたり、あるいは、ユーザの購買意欲を高めることを目的に設けられたりする。なお、このようなHiddenグループは、図6に示すように、DVD100の記録領域の一番最後に置かれることが一般的である。つまり、このような構造におけるDVD100において、本発明にいう「最終グループ」とは、この「Hiddenグループ」が該当することとなる(後に改めて触れる。)。
【0072】
また、このHiddenグループの手前には、図6に示すように、Hiddenグループ認識フラグHRFが立っており、ピックアップ30及び制御装置70によってその存在が確認されると(すなわち、Hiddenグループとして記録されたコンテンツ情報の記録開始位置直前までのコンテンツ情報の再生が完了すると)、制御装置70は、上述のリターンメニューフラグRMFの存在確認時と同様に、ユーザ入力待ち状態に至ったことを判別することになる。
【0073】
そして、このように、DVD100上に「Hiddenグループ」が存在する場合においては、図7及び図8に示すような処理を実施することができる。
【0074】
図7においては、ステップS141を除く他のステップは図3と全く同様である(ただし、ステップS30は若干異なる。後述。)。そして、この図7のステップS141をみるとわかるように、上述のHiddenグループ認識フラグHRFは、上記第1実施形態におけるリターンメニューフラグRMFと類似の機能を果たす。すなわち、該Hiddenグループ認識フラグHRFの存在をピックアップ30及び制御装置70が認識すると、制御装置70は、操作部80を介したユーザ側からの入力操作を待つ「ユーザ入力待ち状態」に至ったことを判別し、図4に示したようなグループ選択メニューの表示処理等へと移行したり、あるいは当該ユーザのみが知っている暗証番号の入力を待つ状態等に至る。
【0075】
そして、このようなユーザ入力待ち状態に至ると、制御装置70は、所定期間の経過をカウントしつつ、操作部80を介したユーザ側からの入力の有無を常に監視し、当該所定期間内に、何らかの入力がなされれば、そのユーザ入力に則った処理が行われ(ステップS20)、ユーザから何らの入力操作もなされなかった場合には、ユーザ入力待ち状態から自動的に抜け出し、自動再生処理に移行する(ステップS30´)。第2実施形態では、この自動再生処理は、図8のフローチャートに示すように行われる。
【0076】
すなわち、制御装置70は、再生対象グループを先頭グループと決定する(ステップS310)。これは、Hiddenグループが、図6に示したように、DVD100の構造の一番最後に置かれていることが通常であることからすると、再生対象グループの決定方法としては最も好ましいといえる。このように再生対象グループが決定された後には、図7のステップS12へと戻り、上述のとおり、先頭グループのコンテンツ情報から、自動的にDVD100の再生処理が実行される。
【0077】
このように、DVD100上にHiddenグループが存在する場合においても、ユーザ入力待ち状態が延々と続くということがなく、使用勝手のよいDVDプレーヤ1を提供することができる。
【0078】
なお、本発明は、この第2実施形態で説明したような「Hiddenグループ」中のコンテンツ情報が再生された場合についても、上述と類似の処理を実施する場合を含む。例えば、上述のように、Hiddenグループ認識フラグHRFの認識によって、DVDプレーヤ1が「暗証番号の入力を待つ状態」になったとして、ユーザが、当該暗証番号を操作部80を介して入力したとすると、当該Hiddenグループ中のコンテンツ情報は再生されることになるが、この場合、このHiddenグループのコンテンツ情報の再生終了後には、再び、ユーザ入力待ち状態に至ることとなる。これは、上記第1実施形態に関する説明中述べたように、「最終グループ」の最後のトラックの後縁にリターンメニューフラグが立っていない場合と同様である。
【0079】
そして、このような場合であっても、上記の図7において、そのステップS141における処理に代えて、「Hiddenグループの再生完了」と読み替えた処理を実施することとすれば、そのような図7、及び図8に示す流れと略同様にして、再生対象グループを先頭グループに決定し、自動的にDVD100の再生処理を実行する、という形態をとることができる。また、これにより、上述と略同様な作用効果を得ることもできる。ちなみに、このような処理は、上記第1実施形態において、識別情報が「最終グループ」を示すものである場合における処理とも、ほぼ同じであることがわかる(図5のステップS302、S304及びS308参照)。
【0080】
このように、本発明にいう「最終グループ」なる概念は、その一態様として「Hiddenグループ」を含んでいるのである。つまり、DVD100上のデータ構造が、図2に示すような場合においては、「最終グループ」とは「第Nグループ」ということになり、図6に示すような場合においては、「最終グループ」は「Hiddenグループ」ということになる。
【0081】
また、本発明においては、上記第1実施形態及び第2実施形態で説明した処理を、併せて実行するような処理を実施してもよい。
【0082】
(第3実施形態)
以下では、本発明の第3の実施形態について、図9及び図10を参照しながら説明する。ここに、図9は、DVD100に記録されたコンテンツ情報の再生頻度を表す再生履歴情報の一例を示す説明図であり、図10は、第3実施形態に係る自動再生処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
なお、第3実施形態では、図1を参照して説明したDVDプレーヤ1の構成、あるいは図3を参照して説明した基本的な処理の流れ等に関しては、上記の第1実施形態とほぼ同様である。したがって、以下の説明において、上記第1実施形態と重複する部分については、その説明を省略ないしは簡略化することとし、第3実施形態において特徴的な部分について主に説明を加えることとする。
【0084】
第3実施形態では、図3のステップS30における自動再生処理について特徴があり、より詳しくは、ユーザからの何らの入力もないまま、所定期間が経過した際に、当該ステップにおいて、次に再生すべきコンテンツ情報の決定、あるいは再生開始又は再生継続すべきDVD上の位置の決定方法について特徴がある。
【0085】
すなわち、第3実施形態では、図9に概念的に示されるような再生履歴情報を利用する。図9においては、あるDVD100に記録されている個別のコンテンツ情報(例えば、曲目等)の再生頻度が、ヒストグラムとしてまとめられている(なお、第3実施形態では、「コンテンツ情報」という用語を、「1トラックに記録されたコンテンツ情報」に略同義の用語として使用する。)。これによれば、当該ユーザが、当該DVD100について、如何なるコンテンツ情報を好んで視聴しているかが容易に判明する。なお、図9のような再生履歴情報は、前記の記憶装置74内に割り当てられた適当な領域に、各コンテンツ情報の再生処理の回数に応じて記憶させていくようにすればよい。
【0086】
第3実施形態では、自動再生処理(図3のステップS30)において実施される、次に再生すべきコンテンツ情報の決定を、図5に示す処理に代えて、前記のような再生履歴情報に基づいて行う。以下これを図10を参照しながら説明する。
【0087】
すなわちまず、制御装置70は、再生履歴情報を確認する(ステップS312)。次に、この再生履歴情報に基づいて、現在までに最も多く視聴されたコンテンツ情報を確認した後、当該コンテンツ情報が第何グループに属しているかを確認する(ステップS314)。例えば、当該時点において、図9に示したような再生履歴情報が得られているのであれば、最も多く視聴されているコンテンツ情報は、第1グループの2番目のコンテンツ情報ということがわかるから、ステップS312においては、「1」が返されることになる。そして、このように求められたグループの番号を、再生対象グループと決定した後(ステップS316)、図5と同様に、図3のステップS12(DVD再生処理)へと復帰することとなる。
【0088】
このような形態によれば、ユーザが最も好んで視聴しているコンテンツ情報を含んだグループの再生が行われることになるから、ユーザの嗜好性に合致した装置動作を実現することが可能となる。
【0089】
なお、上述においては、最多頻度のコンテンツ情報が含まれるグループの番号が確認されて、当該グループの再生が開始される形態となっていたが、本発明においては、同様な思想に基づき、種々の変形形態を考えることができる。例えば、上記では、再生対象のグループが決定されると、当該グループの先頭に位置するコンテンツ情報から再生処理が開始されるようになっていたが、より直接的に、当該最多頻度のコンテンツ情報から再生処理を開始するような形態としてもよい。すなわち、図9の例に従い図10のような処理を行うと、上述のように、第1グループの1番目のコンテンツ情報から再生処理が開始されることになるが、該1番目のコンテンツ情報を飛ばして、いきなり2番目のコンテンツ情報から再生処理を開始するなど、という処理になる。
【0090】
また、より複雑な処理としては、図9に示すようなコンテンツ情報ごとに集計された再生頻度に対して、グループ毎についての適当な統計処理を施すことによって、最も多く視聴された「グループ」を決定し、図10のステップS314及びS316に係る処理を実施するような形態としてもよい。例えば、第a番目のグループ内に1,2,…,b個のコンテンツ情報が存在しているとし、これら各々の再生頻度が、a(1),a(2),…,a(b)で表されるとすれば、当該第aグループについての再生頻度を、(a(1)+a(2)+…+a(b))/bという平均値で表すことが考えられる。より具体的に図9の例でいえば、第1グループ内の11個のコンテンツ情報と、第Nグループ内の7個のコンテンツ情報とでは、前者の平均再生頻度は、(1(1)+1(2)+…+1(11))/11で表され、後者の平均再生頻度は、(N(1)+N(2)+…+N(7))/7で表されるから、これらの結果を比較すれば、どちらがより多く視聴された「グループ」であるかを判定することができる。このような方法により、再生対象グループを決定しても、ユーザの嗜好性を反映した装置動作が実現できることに変わりはない。
【0091】
さらには、場合によっては、最も再生頻度の小さいコンテンツ情報に基づいて、上述のような処理を実施する場合も考えられなくはない。
【0092】
いずれにしても、これらの形態によれば、図5に示したように単に次のグループを再生するという処理よりは、よりユーザに密着した、適切な再生対象グループの決定を行うことができることになる。
【0093】
また、このような再生履歴情報に基づく再生開始又は再生継続の位置の決定は、上述の第2実施形態に対しても、適用可能であることは言うまでもない。
【0094】
なお、上述の各実施形態におけるDVDプレーヤ1は、DVD100を再生する機能にのみ着目するような説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されることはない。例えば、一度又は有限回数の書き込み動作が可能なDVD−R、DVD−RW、あるいは任意の回数の書き込み動作が可能なDVD−RAM等を対象に、これらの再生及び書き込み動作が可能なDVDプレーヤであっても、本発明の適用は当然に可能である。
【0095】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報再生装置及び方法もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る情報再生装置によれば、ユーザ入力待ち状態に至っても、所定期間の経過後は、適当な手段により、記録媒体の再生を続行するから、ユーザの手を煩わせるようなことがなく、使い勝手のよい使用環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るDVDプレーヤの概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係るDVD上のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図3】第1実施形態に係るDVDプレーヤによるDVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS16(ユーザ入力待ち状態)における表示部の表示態様例を示す説明図である。
【図5】図3のステップS30における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係るDVD上のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図7】第2実施形態に係るDVDプレーヤによるDVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS30´における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係り、DVDに記録されたコンテンツ情報の再生頻度を表す再生履歴情報の一例を示す説明図である。
【図10】第3実施形態に係る自動再生処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…DVDプレーヤ
10…テーブル
20…スピンドルモータ
30…ピックアップ
32…ピックアップ送り装置
34…キャリッジモータ
40…サーボ制御装置
50…信号復調回路
60…オーディオ出力回路
70…制御装置
72…判定装置
74…記憶装置
80…操作部
82…表示部
100…DVD
RMF…リターンメニューフラグ
HRF…Hiddenグループ認識フラグ
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツ情報の再生等を行う情報再生装置、及び、情報再生方法の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
従来、CD、MD、DVD等の記録媒体及びこれらを再生する各プレーヤが提供されている。このうちプレーヤとしては、例えば、屋内で音楽鑑賞又は映画鑑賞等を楽しむためのものや、自動車等に搭載されて使用される車載用のものも普及しはじめている。後者では、既存のカーステレオに付設されたスピーカや、カーナビゲーションシステムに付設された画像表示装置等を介して、音楽又は映像等を楽しむことができる。
【0003】
また、上述の各種の記録媒体のうちでは特に、DVDは、比較的大容量の映像情報、音声情報等のコンテンツ情報(例えば、映画一本分の画像及び音声等)を一枚のディスク内に収納可能な記録媒体であり、今後、主流の地位を占めるものと考えられる。
【0004】
このようなDVDでは、コンテンツ上の任意の一ポイント(例えば、映画であれば任意の一場面、また、音楽であれば任意の一曲等々)に対するアクセスを可能にするなどの目的の下、前記の大容量のコンテンツ情報は、通常、所定の秩序に従って記録されている。すなわち、よく知られているように、大容量のコンテンツ情報は、まず、大きく複数のグループに分けられ、ないしは対応付けられて記録されている。また、これらのグループの各々においては、複数のトラックが設けられており、それぞれのグループ内のコンテンツ情報は、当該グループ内における複数のトラックに分けられ、ないしは対応付けられて記録されている。
【0005】
このように、大容量のコンテンツ情報を、グループ毎及びトラック毎に記録し、かつ、これらについて適当なアドレス情報を割り当てることによれば、プレーヤ側では、当該アドレス情報に基づき、装置使用者が選択する任意の一ポイントに適切にアクセスすることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における前記プレーヤについては、以下のような問題点があった。すなわち、例えばDVD−Audioにおいては、上述のように、通常、複数のグループに対応するように、かつ、該グループの各々について設けられた複数のトラックに対応するように、画像又は音声等の情報が記録されているが、このうち、特定のグループにおいて、いわゆる「リターンメニューフラグ」と呼ばれるものが設けられていることがある。これは、当該グループ中の最終トラックの後縁に設けられるフラグであって、当該最終トラックの再生完了後に、DVDの再生一時停止、あるいはグループ選択メニューの表示等の指示を、プレーヤ側に与えるフラグである。例えば、あるグループにリターンメニューフラグが立てられている場合には、プレーヤは、当該グループに関する再生終了後、選択メニュー表示処理等を行い、立てられていない場合には、自動的に次のグループの再生を開始するなどという動作を行うことになる。
【0007】
そして、従来では、このようなリターンメニューフラグに基づくDVDの再生一時停止、あるいは選択メニューへの復帰等の後、そこから再び、DVD再生等を再開したい場合には、装置使用者側の何らかの操作が必要であったのである。つまり、装置使用者が、何ら操作を行わない場合には、プレーヤは延々とユーザの入力操作を待ち続け、選択メニューを表示し続けるなどといった事態が生じていたのである。
【0008】
しかしながら、このような動作を行うプレーヤでは不便極まりない。とりわけ、当該プレーヤが車載用であるときには、装置使用者は、通常、自動車の運転に集中しなければならないことから、上述のような操作を一々求められるのでは、煩わしさは一層つのる。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザ入力待ち状態になった場合においても、装置使用者に手間を煩わせることのない情報再生装置及び方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報再生装置は、上記課題を解決するため、記録媒体にグループ単位で記録されたコンテンツ情報を再生する情報再生装置であって、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の指示を入力可能な入力手段と、前記コンテンツ情報を再生可能な再生手段と、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを判別するとともに、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続した場合においては、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定して、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続するように前記再生手段を制御する制御手段とを備えている。
【0011】
本発明の情報再生装置によれば、制御手段が、例えば、リターンメニューフラグに基づくユーザ入力を待つ状態、あるいは、コンテンツ情報中の最終グループに関する再生処理完了後に訪れるユーザ入力を待つ状態等の、入力手段によるユーザ入力を待つ状態(以下、単に「ユーザ入力待ち状態」ということがある。)が、装置使用者側の何らの入力操作もなされないまま、所定期間継続するか否かを判別する。
【0012】
そして、制御手段は、上述のユーザ入力待ち状態が所定期間継続した場合においては、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定して、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する。この場合において、「コンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する」というのは、後述する本発明の各種態様でも述べるように、例えば、直前に再生完了したグループの次のグループから再生を継続する、等とすれば好適である。
【0013】
このように、本発明によれば、情報再生装置がユーザ入力待ち状態を延々と維持しつづけ、ユーザ側の入力操作を待ち続けるなどという事態の発生を未然に回避することができる。ユーザの立場から見れば、本発明に係る情報再生装置がユーザ入力待ち状態に至ったとしても、特段の操作を行う必要がなく無用な手間がかからないということになる。したがって、本発明によれば、使用勝手のよい情報再生装置を提供することができる。
【0014】
なお、本発明にいう「ユーザ入力を待つ状態」とは、一般に、ユーザが何らかの操作を行うことが要求される状態を意味し、この「ユーザ入力を待つ状態」となった機縁が、上述したように、リターンメニューフラグ、最終グループの再生完了、又は後述するHiddenグループ手前の再生完了等に基づいている必要は必ずしもない。これら以外の一般の「ユーザ入力を待つ状態」においても本発明の適用は可能であり、また、このような場合においても、ユーザ側に無用な手間をかけさせる可能性があることにかわりはないから、本発明の適用は有効である。
【0015】
また、本発明にいう「情報再生装置」の具体的態様としては、例えばDVDプレーヤ等が好適に想定される。この場合においては、「記録媒体」としては、「DVD」がそれに該当することとなるとともに、該DVDプレーヤには、DVDに記録されたコンテンツ情報を読み取るためのピックアップ、DVDを回転させるための回転機構等が備えられることになる。ただし、本発明にいう「情報再生装置」としては、この他にも、CDプレーヤやMDプレーヤ等の概念を含むことは言うまでもない。また、これらDVD、CD及びMD等の互換的な再生等が可能な複合プレーヤも当然含まれる。
【0016】
本発明の情報再生装置の一態様では、前記制御手段は、前記所定期間内に前記入力手段によるユーザ入力があった場合においては、そのユーザ入力に応じて前記コンテンツ情報の再生を開始又は継続するように前記再生手段を制御する。
【0017】
この態様によれば、制御手段は、前記所定期間内に前記入力手段によるユーザ入力があった場合においては、当該入力に応じてコンテンツ情報の再生を開始又は継続する。例えば、リターンメニューフラグの読み取りを起因として、プレーヤ側がグループ選択メニューをユーザ側に呈示している場合において、当該ユーザが好みのグループを選択する入力操作を行ったときには、制御手段は、再生手段をして当該選択に係るグループに関する再生を開始又は継続させる。
【0018】
なお、本態様に言う「ユーザ入力」には、上述の再生指示のほか、例えば、当該ユーザ入力待ち状態において、再生処理の完全な停止指令入力や当該情報再生装置についての電源ダウンを指示する入力等についても受け付けるものとすることは可能である。そして、そのような入力がなされた場合においては、当該入力に応じた処理、すなわち再生処理の完全停止処理や電源ダウン処理等をなしうることは言うまでもない。
【0019】
本発明の情報再生装置の一態様では、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記コンテンツ情報の一部として前記記録媒体に記録されたリターンメニューフラグの読み取りにより判別する。
【0020】
この態様によれば、制御手段は、コンテンツ情報の一部として記録媒体に記録されたリターンメニューフラグの読み取りに基づいて、ユーザ入力待ち状態になったことを判別する。ここで、リターンメニューフラグとは、例えば、記録媒体の一例たるDVD−Audioにおいて、特定のグループ中の最終トラックの後縁に設けられるフラグであって、当該最終トラックの再生完了後に、当該DVDの再生一時停止、あるいはグループ選択メニューの表示等の指示を、情報再生装置側に与えるフラグである。このリターンメニューフラグは、DVD発行元によって特定のグループについて予め設けられていることが通常である。
【0021】
そして、本態様では、上記のようなリターンメニューフラグの読み取りにより判別されたユーザ入力待ち状態が所定期間継続する場合においては、上述したように、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定するとともに、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続することとなる。つまり、本態様によれば、リターンメニューフラグの存在に起因するDVD再生一時停止状態等の自動的な解消を有効に行うことができる。
【0022】
なお、本態様にいう「読み取り」とは、上述のように、情報再生装置がDVDプレーヤに該当するのならば、前記ピックアップによって実現されることになる。
【0023】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記記録媒体にヒドゥン・グループ(以下、「Hiddenグループ」という。)として記録されたコンテンツ情報の記録開始直前までのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて判別する。
【0024】
この態様によれば、制御手段は、記録媒体にHiddenグループとして記録されたコンテンツ情報の記録開始直前までのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて、ユーザ入力待ち状態になったことを判別する。ここで、Hiddenグループとは、通常の再生状態では再生することのできないコンテンツ情報を記録したグループのことをいう。このようなHiddenグループは、ユーザに対するサービスの一環として設けられたり、あるいは、ユーザの購買意欲を高めることを目的として設けられたりする。
【0025】
そして、このようなHiddenグループは、今述べたように、通常の再生状態では再生されず、例えば、当該ユーザのみが知っている暗証番号の入力を待って再生されるなどというようにされているのが一般的である。つまり、本態様においても、ユーザ入力待ち状態になったことが判別されることになるが、本発明では、既に述べたように、情報再生装置が、ユーザ入力(上述の例では「暗証番号の入力」)を延々と待ちつづけるということがなく、所定期間の経過後には、適当なグループに関する再生を開始又は継続するなどの適当な処理を実施することとなるのである。
【0026】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記記録媒体に記録された最終グループのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて判別する。
【0027】
この態様によれば、制御手段は、前記記録媒体に記録された最終グループのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて、ユーザ入力待ち状態になったことを判別する。
【0028】
そして、本態様では、このような原因に基づくユーザ入力待ち状態が所定期間継続した場合においては、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定するとともに、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続することとなる。つまり、本態様によれば、最終グループのコンテンツ情報の再生完了に起因するDVD再生一時停止状態等の自動的な解消を有効に行うことができる。
【0029】
ちなみに、このような場合においては、自動的に再生開始又は再生継続すべき、前記の「位置」は、例えば、記録媒体上の先頭グループの記録開始位置などとして決定すると好ましい。
【0030】
なお、本態様に言う「最終グループ」には、上述した「Hiddenグループ」が、その一態様として含まれる。すなわち、例えばDVD−Audioにおいても、Hiddenグループが設けられる場合と、そうでない場合とがあるが、Hiddenグループが設けられる場合においては、これはDVD−Audioの記録領域の一番最後に置かれることが通常であるから、前者の場合(Hiddenグループが設けられる場合)における「最終グループ」とは、「Hiddenグループ」それ自体が該当し、後者の場合(Hiddenグループが設けられない場合)における「最終グループ」とは、通常の再生状態で再生可能なコンテンツ情報を含むグループのうち一番最後に位置するものが該当する、ということになる。
【0031】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になる直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの識別情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態が所定期間継続された場合においては、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づき前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する。
【0032】
この態様によれば、記憶手段において、入力手段によるユーザ入力を待つ状態になる直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの識別情報が記憶され、かつ、該識別情報に基づいて前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置が決定されるから、ユーザ入力待ち状態が、ユーザ入力のないまま所定期間継続した後に実施される再生開始又は再生継続の位置の決定を好適に行うことができる。ここで「好適に」とは例えば、このような識別情報を利用することにより、直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの次に位置するグループに属するコンテンツ情報の再生開始又は再生継続を行う、等といった、極めて自然な態様の自動再生を例として挙げることができる。
【0033】
この態様では特に、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された識別情報が最終グループを示すものであった場合においては、前記再生開始の位置を記録媒体に記録されたコンテンツ情報の先頭グループの記録開始位置に決定し、前記記憶手段に記録された識別情報が最終グループを示すものでなかった場合においては、前記再生継続の位置を前記識別情報により識別されるグループの次のグループに相当するコンテンツ情報の記録開始位置に決定するようにするとよい。
【0034】
このような構成によれば、「識別情報」に基づく再生開始又は再生継続の位置の決定に関する好適な一態様を提供することができる。
【0035】
なお、本態様にいう「最終グループ」についても、既に述べたように、「Hiddenグループ」が含まれ得る。つまり、あるDVD−Audioにおいて、Hiddenグループが記録されている場合においては、該Hiddenグループが、ここにいう「最終グループ」に該当することとなる。
【0036】
本発明の情報再生装置の他の態様では、前記コンテンツ情報の再生頻度を示す再生履歴情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態が所定期間継続された場合においては、前記記憶手段に記憶された再生履歴情報に基づき前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する。
【0037】
この態様によれば、制御手段は、コンテンツ情報が再生された頻度を表す再生履歴情報、より具体的には例えば、当該時点までにおいて、最も多く再生されたグループないしコンテンツ情報は何か、等という情報に基づいて、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置の決定を実施することから、よりユーザの嗜好性に合致した装置動作を実現することができる。
【0038】
なお、本態様にいう「再生履歴情報に基づき」ということは、上述の再生頻度が最多のグループ、あるいはコンテンツ情報は何かという基準のほか、当該時点から所定期間遡った時点までの期間内で再生頻度が最多であったグループ、あるいはコンテンツ情報は何かとか、場合によっては、再生頻度が最も低いグループ、あるいはコンテンツ情報は何か等といった基準に基づくということをも含む。いずれにしても、ユーザの嗜好性を反映した装置動作が可能となることは変わりない。なお、ここで述べたような各種のモードを予め情報再生装置側に準備しておき、装置使用者側はそのうちの所望のものを選択可能なように構成しておくのも好ましい。
【0039】
本発明のコンテンツ情報再生方法は、上記課題を解決するために、記録媒体にグループ単位で記録されたコンテンツ情報を再生する情報再生方法であって、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続を指示するためのユーザ入力を待つ状態になったことを判別する工程と、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続したか否かを判別する工程と、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続した場合にコンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する工程と、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する工程とを備えている。
【0040】
本発明のコンテンツ情報再生方法によれば、上述の本発明の情報再生装置を好適に運用することが可能となり、該装置によって奏された作用効果を略同様に享受することが可能となる。すなわち、本発明に係る方法によれば、ユーザ側に無用な入力操作を強制することなく、連続的な記録媒体再生動作を行うことが可能となるのである。
【0041】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の情報再生装置をDVDプレーヤに適用したものである。
【0043】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係るDVDプレーヤの概要について、図1及び図2を参照しながら、簡単に説明する。ここに、図1は、第1実施形態に係るDVDプレーヤの概略的な構成を示すブロック図であり、図2は、当該DVDプレーヤにおいて再生されるDVDのデータ構造を模式的に示す図である。
【0044】
図1において、DVDプレーヤ1は、DVD100に記録されたコンテンツ情報を再生するために、プレーヤ内に装填されたDVD100と同心に配置されたスピンドルモータ20、DVD100の図中下面に沿うように移動可能に構成されたピックアップ30並びにその移動を可能とするピックアップ送り装置32及びキャリッジモータ34、前記のスピンドルモータ20及びキャリッジモータ34に電気的に接続されたサーボ制御装置40、そしてこれら各構成の調和的な動作を実現するための制御装置70等から大きく構成されている。以下、これらの構成について順次説明する。
【0045】
まず、DVD100には、図2に示すように、グループ毎及びトラック毎に対応付けられて、コンテンツ情報が記録されている。なお、図2では、「DVD−Audio Zone」と「DVD−Video Zone」とがあるが、本実施形態では前者にのみ着目することとする。ここで、図2の「DVD−Audio Zone」においては、第3グループの最終トラックの後縁において、リターンメニューフラグRMFが立てられている。このリターンメニューフラグRMFは、後述するピックアップ30によってその存在が読み取られると、その旨が制御装置70へと送信され、制御装置70はこれを受けて、DVD100の再生一時停止、あるいはグループ選択メニューの表示等の処理を実施する。これにより、DVDプレーヤ1は、ユーザ入力待ち状態へと移行するが、その詳細については、後に述べる。
【0046】
次に、図1に戻って、DVDプレーヤ1本体を構成する各要素について説明する。まず、スピンドルモータ20は、その軸の一端に、DVD100を載置するためのテーブル10を備えており、該テーブル10及びこれに載置されたDVD100をともに回転させる作用を有する。また、キャリッジモータ34には、その軸に沿って、例えばボールねじ等からなるピックアップ送り装置34、該装置により移動可能に構成されたピックアップ30が備えられており、該キャリッジモータ34は、ピックアップ30をDVD100の図中下面に沿って、かつ、DVD100の径方向に沿って移動させる作用を有する。ここに、ピックアップ30は、図示されない半導体レーザ及び受光装置等を備えている。このうち半導体レーザは、レーザ光をDVD100の図中下面に照射し、受光装置は、その反射光を検出して、DVD100の図中下面におけるピット配列を解読するための情報を取得するとともに、これを電気信号に変換する。
【0047】
サーボ制御装置40は、上述のスピンドルモータ20及びキャリッジモータ34をサーボ制御する。すなわち、DVD100上のどの位置におけるコンテンツ情報を再生するかに応じて、スピンドルモータ20の制御を通じDVD100の回転速度を適宜調節し(DVD100の外周付近では遅く、内周付近では速く等)、キャリッジモータ34の制御を通じピックアップ30の径方向位置を適宜定める。
【0048】
また、本実施形態に係るDVDプレーヤ1は、図1に示すように、信号復調回路50及びオーディオ出力回路60を備えている。このうち信号復調回路50は、ピックアップ30の受光装置から供給される電気信号を復調(デコード;de−code)する。そして、オーディオ出力回路60は、この復調された電気信号に応じて、スピーカを駆動し音響を出力する。このように、本実施形態に係るDVDプレーヤ1は、いわゆるDVD−A(DVD−Audio)の再生を対象に構成されている。ただし、本発明に係る「情報再生装置」は、このような音響出力が可能なDVDプレーヤ1をその範囲内に収めることは勿論、画像出力が可能な、いわゆるDVD−V(DVD−Video)(図2参照)の再生を対象とした機能を有するものも含む。この場合においては、図1において、ビデオ出力回路を別途設ければよい。
【0049】
他方、制御装置70は、上述した各種構成の調和的な動作を実現する。第1実施形態においては特に、この制御装置70は、後述するように、DVDプレーヤ1がユーザ入力待ち状態に至ったか否かを判別するとともに、ユーザ入力待ち状態に至ったと判別される時点から所定期間のカウントを実施する。また、第1実施形態における制御装置70は、この所定期間中、後記操作部80からのユーザの入力操作の有無をも監視する。そして、該所定期間中、ユーザから何らの入力操作もなされない場合においては、制御装置70は、DVDの自動再生処理(図3参照、後述)へと自動的に移行することになる。また、第1実施形態における制御装置70内には記憶装置74が備えられている。この記憶装置74は、現時点において再生中のコンテンツ情報が属するグループ番号及びトラック番号を、常に最新の情報に更新しながら記憶する。なお、これらの点については、後述のDVDプレーヤ1の動作態様の説明時に、改めて詳しく触れることとする。
【0050】
また、この制御装置70には、図1に示すように、操作部80及び表示部82が接続されている。操作部80は、例えば、再生ボタン、早送り及び逆戻しボタン、あるいはスキップ・サーチボタン等の各種ボタンを備えており、DVDプレーヤ1にユーザ所望の動作指令を与えるために用いられる。また、表示部82は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等で構成されており、現時点におけるDVDプレーヤ1の状態(例えば、「再生中」又は「ユーザ入力待ち状態」等)を知らせるために、あるいはまた、前記操作部80を介して行われた入力操作の結果如何についてユーザに確認させるため等に用いられる。なお、場合によっては、上述の操作部80及び表示部82として、タッチパネル方式のLCD等を採用することにより、操作及び表示を同一機構上で実現するような構成を採用してもよい。
【0051】
以下では、上述のように構成されたDVDプレーヤ1の動作態様について、図3を参照しながら説明する。ここに、図3は、DVDプレーヤ1によるDVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図4は、図3のフローチャート中におけるステップS16(ユーザ入力待ち状態)における表示部82の表示態様例を示す説明図である。また、図5は、図3のステップS30における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。
【0052】
図3において、まず、ユーザは、操作部80を介し、制御装置70に対して、DVD再生の指令を発する(ステップS10)。制御装置70ではこれを受けて、DVD100の再生を開始する(ステップS12)。すなわち、制御装置70は、サーボ制御装置40を通じて、スピンドルモータ20の速度を制御するとともに、キャリッジモータ34の動作制御を通じて、ピックアップ送り機構32上のピックアップ30の位置を定める。この場合のスピンドルモータ20の速度及びピックアップ30の位置は、前記指令の内容に基づいて適当に定められる。より具体的には、DVD100の外周付近に記録されたコンテンツ情報を再生する場合においては、ピックアップ30を当該外周付近に位置させるとともに、スピンドルモータ20の速度を比較的遅くすることとなり、DVD100の内周付近に記録されたコンテンツ情報を再生する場合においては、その逆となる。
【0053】
このような再生処理中において、DVDプレーヤ1の表示部82では、現在、DVD100上のどのグループの、どのトラックにおけるコンテンツ情報を再生しているかが表示されている。また、現在再生中のコンテンツ情報が属しているグループ及びトラックに関する情報は、識別情報として、制御装置70内の記憶装置74内に、常に最新の情報に更新されながら記憶されている。さらに、この再生処理は、再生すべきコンテンツ情報がすべて尽きるか、あるいはすぐ後に述べるように、DVD100上のリターンメニューフラグRMFの認識に至るまで続行される(ステップS14)。この場合において、制御装置70は、サーボ制御装置40を通じて、時宜に応じた、スピンドルモータ20及びピックアップ30の速度制御及び位置制御を併せて行うことは言うまでもない。
【0054】
ここで、第1実施形態においては、図2に示したように、第3グループの最終トラックにおいて、リターンメニューフラグRMFが立っているため、当該最終トラックに関する再生が完了すると、制御装置70は、ピックアップ30を通じてこれを認識することとなる。そして、制御装置70は、このリターンメニューフラグRMFの読み取りに応じて、グループ選択メニューの表示処理へ移行する(ステップS14からステップS16へ)。このグループ選択メニューの表示とは、例えば図4に示すような表示が表示部82において行われることを意味する。この図において、ユーザは、操作部80を介して、再生を希望する任意のグループを選択することが可能である。逆にいえば、このグループ選択メニューの表示は、次に再生すべきグループの決定をユーザに促し、その決定が下るまではDVDプレーヤ1は待機状態になることを意味する。すなわち、この時点で、制御装置70は、操作部80を介したユーザ側からの入力操作を待つ「ユーザ入力待ち状態」に至ったことを判別するのである(ステップS16のかっこ内参照)。
【0055】
このようなユーザ入力待ち状態に至ると、従来においては、ユーザ側の入力操作がなされない限り、このままの状態が維持されることとなっていた。つまり、図3のステップS16における滞留が延々と続くこととなり、表示部82における図4のようなグループ選択メニューの表示が延々と続けられていたのである。
【0056】
しかるに、第1実施形態においては、ここで次のような特徴的な処理が行われる。
【0057】
すなわち、図3のステップS18にあるように、制御装置70は、ユーザ入力待ち状態に至った時点から、所定期間の経過をカウントし始める。また、制御装置70は、この所定期間の経過をカウントしつつ、操作部80を介したユーザ側からの入力の有無を常に監視する。ここで、当該所定期間内に、何らかの入力がなされれば、そのユーザ入力に則った処理が行われる(ステップS20)。例えば、図4に示す「グループ選択メニュー」から、ユーザ所望のグループが選択された場合には、制御装置70は、当該グループに関する再生を実行することになる。また、この状態では、再生処理の停止指令入力や電源ダウンを指示する入力等についても受け付けており、そのような入力がなされれば、当該入力に応じた処理、すなわち完全停止処理や電源ダウン処理等がなされることは言うまでもない。
【0058】
他方、当該所定期間内に、ユーザから何らの入力操作もなされなかった場合には、制御装置70は、ユーザ入力待ち状態から自動的に抜け出し、自動再生処理に移行する(ステップS30)。第1実施形態では、この自動再生処理は、図5のフローチャートに示すように行われる。
【0059】
すなわちまず、制御装置70は、記憶装置74を参照して、ユーザ入力待ち状態に至る直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループが、第何グループであったのかを確認をする(ステップS302)。記憶装置74には、既に述べたように、現在再生中のコンテンツ情報がどのグループに属しているか等に関する情報が、識別情報として記憶されている。したがって、ユーザ入力待ち状態となった段階でも、その直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの番号を依然記憶したままにしておけば、ステップS302で得るべき上述の情報を簡単に入手することができる。例えば、図2に示したように、第3グループの最終トラックの後にリターンメニューフラグRMFが立っている場合には、記憶装置74には、直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループとして、「3(=第3グループ)」が記憶されていることになるから、ステップS302では、「3」が返されることになる。
【0060】
次に、このような識別情報を確認した後には、それが最終グループを意味するか否かの判別が行われる(ステップS304)。このステップS304における「識別情報は最終グループ」を表すか否かの判断は、例えば次のように行われる。まず、最初に(例えば、予めDVD100がDVDプレーヤ1に装着されている場合における装置電源投入直後に、あるいはDVDプレーヤ1に対するDVD100の挿入直後等に)、DVD100上に記録されているグループの全体数を把握しておく。例えば、DVD100が図2に示すような構造であれば、グループ全体数「N」が把握されることになる。このように、グループの全体数を把握しておけば、該グループ全体数と図5のステップS302において参照される識別情報とが一致する場合においては、当該識別情報は最終グループを表していることがわかり、そうでない場合においては、最終グループを表していないことがわかる。
【0061】
そして、当該識別情報が最終グループを意味しない場合には、当該識別情報が表すグループに、プラス1を実行した番号のグループを、再生対象グループと決定する(ステップS306)。上の例で言えば、再生対象グループは、3+1=4(=第4グループ)ということになる。すなわち、この場合、より一般的にいえば、識別情報により識別されるグループの次のグループに相当するコンテンツ情報の記録開始位置を、後に続く再生継続に係る処理のスタート地点と決定するのである。他方、当該識別情報が最終グループを意味する場合には、先頭グループを、再生対象グループと決定する(ステップS308)。この場合についても、より一般的にいえば、DVD100に記録されたコンテンツ情報の先頭グループの記録開始位置を、後に続く再生開始に係る処理のスタート地点と決定するのである。いずれにせよ、第1実施形態においては、コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置が、識別情報に基づいて決定されることになる。
【0062】
そして、このように再生対象グループが決定された後には、図3のステップS12へと戻り、上述の場合分けに応じて、自動的にDVD100の再生処理が実行される。
【0063】
このように、第1実施形態に係るDVDプレーヤ1によれば、ユーザ入力待ち状態に至ったとしても、制御装置70が所定期間の経過をカウントすることにより、自動的に再生処理が行われることになる。したがって、ユーザ側から見れば、一々無用な手間をかけることなく、連続的に音楽再生を楽しむことが可能となる。要するに、第1実施形態によれば、使用勝手のよいDVDプレーヤ1を提供することができるのである。
【0064】
ちなみに、上述のような第1実施形態に係る作用効果は、図1のDVDプレーヤ1が車載用である場合にとりわけ有効に発揮される。というのも、この場合においては、通常、ユーザは自動車の運転に集中しなければならず、DVDプレーヤ1の入力操作に一々かかずらわっている暇がないからである。
【0065】
また、上述の実施形態において、図3のステップS16における「所定期間」の具体的な長さは、様々な要因に基づいて決定することができる。その要因としては、DVD100の再生処理が勝手に停止した場合、一般に、ユーザがどれほどの待ち時間ならば許容するかという点が最も重要である。第1実施形態に係るDVDプレーヤ1が、屋内用か、車載用かによっても、「所定期間」としての好適な時間は変わりうる。一般的に言えば、10秒〜1分程度が好ましいと考えられる。
【0066】
なお、上記の第1実施形態では、図3においてリターンメニューフラグの認識を行うこととされていたが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、上に述べた、「最終グループ」中のコンテンツ情報の再生が完了すると、当該最終グループの最後のトラックの後ろにリターンメニューフラグが立っていないとしても、図3のステップS16に示すような「ユーザ入力待ち状態」に至ることとなる。ただし、このような場合においては、表示部82には図4に示したような画面は表示されず(すなわち、「グループ選択メニュー」の表示は行われず)、一般に、ブルーバックの表示のみが行われることとなる。
【0067】
そして、このような場合であっても、上述と略同様な処理を実施することが可能である。すなわち、この場合においては、図3のステップS14において、リターンメニューフラグの有無を判定するのに代えて、「最終グループの再生処理完了」がなったか否かを監視し、肯定であればステップS16へ、そうでなければステップS12へ戻る、という処理を行えばよい。あるいはまた、図3のステップS14においてはリターンメニューフラグの有無の判定処理をそのまま実施するのに加え、例えばステップS12とステップS14との間に、「最終グループの再生処理完了」の監視処理を併せて行うような形態としてもよい。なお、この場合におけるステップS30の自動再生処理は、例えば、図5のステップS308に示す処理(すなわち、再生対象グループを先頭グループと決定する処理)のみを実行する形態とすればよい。いずれにせよ、ユーザの手を煩わせることなく、自動的にDVD100の再生処理を実行することが可能であることは上記第1実施形態と同様であり、上述と略同様な作用効果を得ることができるのも同様である。
【0068】
また、第1実施形態では、ユーザ入力待ち状態として、図3のステップS16に示したように「グループ選択メニュー」が表示される態様(図4参照)についてのみ説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、DVD100の再生を実行中、操作部80における「一時停止ボタン」の押下によって、DVDプレーヤ1が一時停止状態になった場合においても、一般に「ユーザ入力待ち状態」になるが、この場合、通常は「グループ選択メニュー」の表示処理が行われることはない。すなわち、この場合においては、上述した「最終グループの再生完了」時と同様に、表示部82においては、ブルーバックの表示のみが行われることになる。本発明は、このような形態であっても問題なく適用可能であることは言うまでもない。
【0069】
加えて、上述においては、DVD−Audioのみに着目した説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。例えば、図2に示すDVD−Videoの領域においてもやはり、グループ毎に分けられたコンテンツ情報が記録されるが、本発明は、このようなDVD−Video領域の再生に関しても、上述と略同様な処理を実施することができる。例えば、DVD−Video領域中のグループのうち、特定のグループの先頭には、いわゆる「ボタン情報」と呼ばれるものが置かれることがある。これは、上述にいう「リターンメニューフラグ」と同様な機能を果たし、ピックアップ30が前記ボタン情報を認識すると、制御装置70は、ユーザ入力待ち状態に至ったことを判別する。このような場合においても、上述と略同様な処理を実行することが可能なのは明白である(すなわち、認識の対象が「リターンメニューフラグ」、「ボタン情報」と異なるだけである。)。なお、上に述べたことから明らかなように、前記ボタン情報と、第1実施形態に言う「リターンメニューフラグ」とは、ユーザ入力待ち状態をもたらすという点において機能的には全く同じである。このことから、本発明にいう「リターンメニューフラグ」なる概念は、いま述べたような「ボタン情報」等その他のものも含む。
【0070】
(第2実施形態)
以下では、本発明の第2の実施形態について、図6並びに図7及び図8を参照しながら説明する。ここに、図6は、第2実施形態に係るDVDのデータ構造を模式的に示す図であり、図7は、第2実施形態における、DVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートであり、図8は、図7のステップS30´における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。なお、第2実施形態では、図1を参照して説明したDVDプレーヤ1の構造等については、上記の第1実施形態とほぼ同様である。したがって、以下の説明においては、上記第1実施形態と重複する部分については、その説明を省略ないしは簡略化することとし、第2実施形態において特徴的な部分について主に説明を加えることとする。
【0071】
第2実施形態ではまず、図6に示すように、DVD100上に、通常の最後のグループ(第Nグループ)の更に後ろにHiddenグループが設けられている。ここに、Hiddenグループとは、既に触れたように、通常の再生状態では再生することのできないコンテンツ情報を記録したグループのことをいう。このようなHiddenグループは、ユーザに対するサービスの一環として設けられたり、あるいは、ユーザの購買意欲を高めることを目的に設けられたりする。なお、このようなHiddenグループは、図6に示すように、DVD100の記録領域の一番最後に置かれることが一般的である。つまり、このような構造におけるDVD100において、本発明にいう「最終グループ」とは、この「Hiddenグループ」が該当することとなる(後に改めて触れる。)。
【0072】
また、このHiddenグループの手前には、図6に示すように、Hiddenグループ認識フラグHRFが立っており、ピックアップ30及び制御装置70によってその存在が確認されると(すなわち、Hiddenグループとして記録されたコンテンツ情報の記録開始位置直前までのコンテンツ情報の再生が完了すると)、制御装置70は、上述のリターンメニューフラグRMFの存在確認時と同様に、ユーザ入力待ち状態に至ったことを判別することになる。
【0073】
そして、このように、DVD100上に「Hiddenグループ」が存在する場合においては、図7及び図8に示すような処理を実施することができる。
【0074】
図7においては、ステップS141を除く他のステップは図3と全く同様である(ただし、ステップS30は若干異なる。後述。)。そして、この図7のステップS141をみるとわかるように、上述のHiddenグループ認識フラグHRFは、上記第1実施形態におけるリターンメニューフラグRMFと類似の機能を果たす。すなわち、該Hiddenグループ認識フラグHRFの存在をピックアップ30及び制御装置70が認識すると、制御装置70は、操作部80を介したユーザ側からの入力操作を待つ「ユーザ入力待ち状態」に至ったことを判別し、図4に示したようなグループ選択メニューの表示処理等へと移行したり、あるいは当該ユーザのみが知っている暗証番号の入力を待つ状態等に至る。
【0075】
そして、このようなユーザ入力待ち状態に至ると、制御装置70は、所定期間の経過をカウントしつつ、操作部80を介したユーザ側からの入力の有無を常に監視し、当該所定期間内に、何らかの入力がなされれば、そのユーザ入力に則った処理が行われ(ステップS20)、ユーザから何らの入力操作もなされなかった場合には、ユーザ入力待ち状態から自動的に抜け出し、自動再生処理に移行する(ステップS30´)。第2実施形態では、この自動再生処理は、図8のフローチャートに示すように行われる。
【0076】
すなわち、制御装置70は、再生対象グループを先頭グループと決定する(ステップS310)。これは、Hiddenグループが、図6に示したように、DVD100の構造の一番最後に置かれていることが通常であることからすると、再生対象グループの決定方法としては最も好ましいといえる。このように再生対象グループが決定された後には、図7のステップS12へと戻り、上述のとおり、先頭グループのコンテンツ情報から、自動的にDVD100の再生処理が実行される。
【0077】
このように、DVD100上にHiddenグループが存在する場合においても、ユーザ入力待ち状態が延々と続くということがなく、使用勝手のよいDVDプレーヤ1を提供することができる。
【0078】
なお、本発明は、この第2実施形態で説明したような「Hiddenグループ」中のコンテンツ情報が再生された場合についても、上述と類似の処理を実施する場合を含む。例えば、上述のように、Hiddenグループ認識フラグHRFの認識によって、DVDプレーヤ1が「暗証番号の入力を待つ状態」になったとして、ユーザが、当該暗証番号を操作部80を介して入力したとすると、当該Hiddenグループ中のコンテンツ情報は再生されることになるが、この場合、このHiddenグループのコンテンツ情報の再生終了後には、再び、ユーザ入力待ち状態に至ることとなる。これは、上記第1実施形態に関する説明中述べたように、「最終グループ」の最後のトラックの後縁にリターンメニューフラグが立っていない場合と同様である。
【0079】
そして、このような場合であっても、上記の図7において、そのステップS141における処理に代えて、「Hiddenグループの再生完了」と読み替えた処理を実施することとすれば、そのような図7、及び図8に示す流れと略同様にして、再生対象グループを先頭グループに決定し、自動的にDVD100の再生処理を実行する、という形態をとることができる。また、これにより、上述と略同様な作用効果を得ることもできる。ちなみに、このような処理は、上記第1実施形態において、識別情報が「最終グループ」を示すものである場合における処理とも、ほぼ同じであることがわかる(図5のステップS302、S304及びS308参照)。
【0080】
このように、本発明にいう「最終グループ」なる概念は、その一態様として「Hiddenグループ」を含んでいるのである。つまり、DVD100上のデータ構造が、図2に示すような場合においては、「最終グループ」とは「第Nグループ」ということになり、図6に示すような場合においては、「最終グループ」は「Hiddenグループ」ということになる。
【0081】
また、本発明においては、上記第1実施形態及び第2実施形態で説明した処理を、併せて実行するような処理を実施してもよい。
【0082】
(第3実施形態)
以下では、本発明の第3の実施形態について、図9及び図10を参照しながら説明する。ここに、図9は、DVD100に記録されたコンテンツ情報の再生頻度を表す再生履歴情報の一例を示す説明図であり、図10は、第3実施形態に係る自動再生処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
なお、第3実施形態では、図1を参照して説明したDVDプレーヤ1の構成、あるいは図3を参照して説明した基本的な処理の流れ等に関しては、上記の第1実施形態とほぼ同様である。したがって、以下の説明において、上記第1実施形態と重複する部分については、その説明を省略ないしは簡略化することとし、第3実施形態において特徴的な部分について主に説明を加えることとする。
【0084】
第3実施形態では、図3のステップS30における自動再生処理について特徴があり、より詳しくは、ユーザからの何らの入力もないまま、所定期間が経過した際に、当該ステップにおいて、次に再生すべきコンテンツ情報の決定、あるいは再生開始又は再生継続すべきDVD上の位置の決定方法について特徴がある。
【0085】
すなわち、第3実施形態では、図9に概念的に示されるような再生履歴情報を利用する。図9においては、あるDVD100に記録されている個別のコンテンツ情報(例えば、曲目等)の再生頻度が、ヒストグラムとしてまとめられている(なお、第3実施形態では、「コンテンツ情報」という用語を、「1トラックに記録されたコンテンツ情報」に略同義の用語として使用する。)。これによれば、当該ユーザが、当該DVD100について、如何なるコンテンツ情報を好んで視聴しているかが容易に判明する。なお、図9のような再生履歴情報は、前記の記憶装置74内に割り当てられた適当な領域に、各コンテンツ情報の再生処理の回数に応じて記憶させていくようにすればよい。
【0086】
第3実施形態では、自動再生処理(図3のステップS30)において実施される、次に再生すべきコンテンツ情報の決定を、図5に示す処理に代えて、前記のような再生履歴情報に基づいて行う。以下これを図10を参照しながら説明する。
【0087】
すなわちまず、制御装置70は、再生履歴情報を確認する(ステップS312)。次に、この再生履歴情報に基づいて、現在までに最も多く視聴されたコンテンツ情報を確認した後、当該コンテンツ情報が第何グループに属しているかを確認する(ステップS314)。例えば、当該時点において、図9に示したような再生履歴情報が得られているのであれば、最も多く視聴されているコンテンツ情報は、第1グループの2番目のコンテンツ情報ということがわかるから、ステップS312においては、「1」が返されることになる。そして、このように求められたグループの番号を、再生対象グループと決定した後(ステップS316)、図5と同様に、図3のステップS12(DVD再生処理)へと復帰することとなる。
【0088】
このような形態によれば、ユーザが最も好んで視聴しているコンテンツ情報を含んだグループの再生が行われることになるから、ユーザの嗜好性に合致した装置動作を実現することが可能となる。
【0089】
なお、上述においては、最多頻度のコンテンツ情報が含まれるグループの番号が確認されて、当該グループの再生が開始される形態となっていたが、本発明においては、同様な思想に基づき、種々の変形形態を考えることができる。例えば、上記では、再生対象のグループが決定されると、当該グループの先頭に位置するコンテンツ情報から再生処理が開始されるようになっていたが、より直接的に、当該最多頻度のコンテンツ情報から再生処理を開始するような形態としてもよい。すなわち、図9の例に従い図10のような処理を行うと、上述のように、第1グループの1番目のコンテンツ情報から再生処理が開始されることになるが、該1番目のコンテンツ情報を飛ばして、いきなり2番目のコンテンツ情報から再生処理を開始するなど、という処理になる。
【0090】
また、より複雑な処理としては、図9に示すようなコンテンツ情報ごとに集計された再生頻度に対して、グループ毎についての適当な統計処理を施すことによって、最も多く視聴された「グループ」を決定し、図10のステップS314及びS316に係る処理を実施するような形態としてもよい。例えば、第a番目のグループ内に1,2,…,b個のコンテンツ情報が存在しているとし、これら各々の再生頻度が、a(1),a(2),…,a(b)で表されるとすれば、当該第aグループについての再生頻度を、(a(1)+a(2)+…+a(b))/bという平均値で表すことが考えられる。より具体的に図9の例でいえば、第1グループ内の11個のコンテンツ情報と、第Nグループ内の7個のコンテンツ情報とでは、前者の平均再生頻度は、(1(1)+1(2)+…+1(11))/11で表され、後者の平均再生頻度は、(N(1)+N(2)+…+N(7))/7で表されるから、これらの結果を比較すれば、どちらがより多く視聴された「グループ」であるかを判定することができる。このような方法により、再生対象グループを決定しても、ユーザの嗜好性を反映した装置動作が実現できることに変わりはない。
【0091】
さらには、場合によっては、最も再生頻度の小さいコンテンツ情報に基づいて、上述のような処理を実施する場合も考えられなくはない。
【0092】
いずれにしても、これらの形態によれば、図5に示したように単に次のグループを再生するという処理よりは、よりユーザに密着した、適切な再生対象グループの決定を行うことができることになる。
【0093】
また、このような再生履歴情報に基づく再生開始又は再生継続の位置の決定は、上述の第2実施形態に対しても、適用可能であることは言うまでもない。
【0094】
なお、上述の各実施形態におけるDVDプレーヤ1は、DVD100を再生する機能にのみ着目するような説明を行ったが、本発明は、このような形態に限定されることはない。例えば、一度又は有限回数の書き込み動作が可能なDVD−R、DVD−RW、あるいは任意の回数の書き込み動作が可能なDVD−RAM等を対象に、これらの再生及び書き込み動作が可能なDVDプレーヤであっても、本発明の適用は当然に可能である。
【0095】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報再生装置及び方法もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る情報再生装置によれば、ユーザ入力待ち状態に至っても、所定期間の経過後は、適当な手段により、記録媒体の再生を続行するから、ユーザの手を煩わせるようなことがなく、使い勝手のよい使用環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るDVDプレーヤの概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係るDVD上のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図3】第1実施形態に係るDVDプレーヤによるDVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS16(ユーザ入力待ち状態)における表示部の表示態様例を示す説明図である。
【図5】図3のステップS30における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態に係るDVD上のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図7】第2実施形態に係るDVDプレーヤによるDVD再生に関連する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS30´における自動再生処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施形態に係り、DVDに記録されたコンテンツ情報の再生頻度を表す再生履歴情報の一例を示す説明図である。
【図10】第3実施形態に係る自動再生処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…DVDプレーヤ
10…テーブル
20…スピンドルモータ
30…ピックアップ
32…ピックアップ送り装置
34…キャリッジモータ
40…サーボ制御装置
50…信号復調回路
60…オーディオ出力回路
70…制御装置
72…判定装置
74…記憶装置
80…操作部
82…表示部
100…DVD
RMF…リターンメニューフラグ
HRF…Hiddenグループ認識フラグ
Claims (9)
- 記録媒体にグループ単位で記録されたコンテンツ情報を再生する情報再生装置であって、
前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の指示を入力可能な入力手段と、
前記コンテンツ情報を再生可能な再生手段と、
前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを判別するとともに、前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続した場合においては、前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定して、その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続するように前記再生手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする情報再生装置。 - 前記制御手段は、前記所定期間内に前記入力手段によるユーザ入力があった場合においては、そのユーザ入力に応じて前記コンテンツ情報の再生を開始又は継続するように前記再生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
- 前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記コンテンツ情報の一部として前記記録媒体に記録されたリターンメニューフラグの読み取りにより判別することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報再生装置。
- 前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記記録媒体にヒドゥン・グループ(Hiddenグループ)として記録されたコンテンツ情報の記録開始直前までのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて判別することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報再生装置。
- 前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になったことを、前記記録媒体に記録された最終グループのコンテンツ情報の再生が完了したことに基づいて判別することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報再生装置。
- 前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態になる直前に再生されていたコンテンツ情報の属するグループの識別情報を記憶する記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態が所定期間継続された場合においては、前記記憶手段に記憶された識別情報に基づき前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報再生装置。 - 前記制御手段は、
前記記憶手段に記憶された識別情報が最終グループを示すものであった場合においては、前記再生開始の位置を、記録媒体に記録されたコンテンツ情報の先頭グループの記録開始位置に決定し、
前記記憶手段に記録された識別情報が最終グループを示すものでなかった場合においては、前記再生継続の位置を、前記識別情報により識別されるグループの次のグループに相当するコンテンツ情報の記録開始位置に決定することを特徴とする請求項6に記載の情報再生装置。 - 前記コンテンツ情報の再生頻度を示す再生履歴情報を記憶する記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、前記入力手段によるユーザ入力を待つ状態が所定期間継続された場合においては、前記記憶手段に記憶された再生履歴情報に基づき前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報再生装置。 - 記録媒体にグループ単位で記録されたコンテンツ情報を再生する情報再生方法であって、
前記コンテンツ情報の再生開始又は再生継続を指示するためのユーザ入力を待つ状態になったことを判別する工程と、
前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続したか否かを判別する工程と、
前記ユーザ入力を待つ状態が所定期間継続した場合にコンテンツ情報の再生開始又は再生継続の位置を決定する工程と、
その決定された位置からコンテンツ情報の再生を自動的に開始又は継続する工程と
を備えたことを特徴とする情報再生方法。
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