JP2004001285A - ワイピングユニット及びワイピング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク吐出面から掻き取ったインクを飛散させずに、しかもワイパーブレードの摩耗を抑制したワイピングユニットを提供する。
【解決手段】インク吐出面52に付着したインク54をワイパーブレード30,40が掻き取る際は、印字ヘッド50を固定しておき、ワイパーブレード30を待機位置からインク吐出面52の一端部52aを経由して中央部52cに向けて移動させると共に、ワイパーブレード40を待機位置からインク吐出面52の他端部52bを経由して中央部52cに向けて移動させる。インク吐出面52に付着したインク54は、ワイパーブレード30,40のエッジ部30b,40bで掻き取られながらワイパーブレード30,40の移動に伴って中央部52cに寄せ集められる。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを吐出するインク吐出口が並んだインク吐出面に付着したインクを除去するワイピングユニット及びワイピング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータやワークステーションの出力装置の一つとして、記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置が知られている。このインクジェット方式画像形成装置は、例えば、インクが吐出するインク吐出口が形成された印字ヘッドと、この印字ヘッドを搭載して所定の走査方向に往復動するキャリッジと、この走査方向に直交する方向(副走査方向、記録媒体搬送方向)に記録紙を搬送する記録媒体搬送装置とを備えている。
【0003】
記録紙に画像を形成する際は、記録媒体搬送装置で搬送中の記録紙を一時的に停止させ、キャリッジを上記の所定方向に往復動させながら、画像情報を担持した画像信号に基づいてインク吐出口からインクを吐出し、記録紙のうちインク吐出口に向き合う画像形成領域に位置する部分に1バンド分の画像を形成する。その後、紙を1バンド分の幅だけ搬送して停止させ、再び、キャリッジを上記した所定方向に往復動させながら、画像信号に基づいてノズルからインクを吐出し、記録紙のうち、画像形成領域に新たに位置する部分に画像を形成する。このような動作を繰り返すことにより、記録紙に画像を形成する。
【0004】
上記した印字ヘッドには、インクが吐出するインク吐出口の他、このインク吐出口を一方の開口端とするノズルなどが形成されている。インク吐出口から吐出するインクはノズルを経由して所定のタイミングでインク吐出口から記録媒体に吐出される。
【0005】
インク吐出口から繰り返してインクを吐出し、連続して画像を形成した(印字した)場合、インク吐出口からのインク吐出状態が変化して画像品位が低下するおそれがある。インク吐出状態が変化する理由は、ノズル内に気泡が発生したり異物などが混入したりするからである。また、他の理由としては、インク吐出口の近傍(周り)に付着したインクが乾燥して粘度が増した増粘インクとなり、インク吐出方向が偏るなど、正常なインク吐出の妨げになるからである。
【0006】
そこで、ノズル内の気泡や異物などを除去する目的で、ノズルからインクを強制的に吸引してノズルからのインク吐出状態を初期の状態に回復させるインク吸引動作が行われる。
【0007】
また、インク吐出口の近傍に付着した増粘インク等を除去するために、インク吐出口が並んだ面(インク吐出面)をゴムブレードで拭き取るワイパー動作も行われる。この他に、所定時間毎に全てのインク吐出口からインクを吐出してインクの乾燥を防止する予備吐出動作も行われる。
【0008】
上記したワイパー動作について、図7を参照して説明する。
【0009】
図7は、従来のワイパー動作を示す模式図である。
【0010】
ワイパー動作では、直方体状で可撓性のワイパーブレード(ゴムブレード)10の上部をインク吐出面12に侵入させて撓ませながらインク吐出面12を矢印A方向に摺動させる。この場合、ワイパーブレード10の角部分(エッジ部分)10aがインク吐出面12に接触しながら摺動する。従って、ワイパーブレード10の上部は撓んで反った状態でインク吐出面12の一端部12aから他端部12bまでを摺動する。これにより、インク吐出面12に付着しているインク14はワイパーブレード10によって掻き取られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ワイパーブレード10がインク吐出面12の他端部12bに到達してワイパーブレード10がインク吐出面12から離れるとき、撓んだ状態のワイパーブレード10が元の状態に復元する。このとき、ワイパーブレード10が勢い良く元の状態に戻るので、掻き取られたインクの一部が飛散して飛散インク16となる。この飛散インク16は、装置内の部品や部材に付着してこれらを汚す。
【0012】
また、掻き取られたインクの一部はワイパーブレード10の表面に付着したままである。このようにワイパーブレード10の表面にインクが付着している場合、次のワイパー動作に支障がでる。そこで、ワイパーブレード10からインクを取り除くために、多孔質のワイパークリーナー18を配置しておき、このワイパークリーナー18にワイピング直後のワイパーブレード10を擦り付ける。これにより、ワイパーブレード10のエッジ部分10aに付着したままのインクが除去される。
【0013】
しかし、ワイパークリーナー18にワイパーブレード10を何度も繰り返して擦り付けることによりエッジ部分10aが摩耗する。この結果、ワイパーブレード10のワイピング性能が低下する。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑み、インク吐出面から掻き取ったインクを飛散させずに、しかもワイパーブレードの摩耗を抑制したワイピングユニット及びワイピング方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明のワイピングユニットは、インクを吐出するインク吐出口が並んだインク吐出面に付着したインクを除去するワイピングユニットにおいて、
(1)前記インク吐出面の一端部から中央部に向けて移動しながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取る第1ワイパーブレードと、
(2)前記インク吐出面の前記一端部とは反対側の他端部から前記中央部に向けて移動しながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取る第2ワイパーブレードとを備えたことを特徴とするものである。
【0016】
ここで、
(3)前記第1及び第2ワイパーブレードは、これら2つのワイパーブレードが前記中央部に近づくほど、これら2つのワイパーブレードのうち前記インク吐出面に侵入する侵入部分が少なくなって、前記中央部では、これら2つのワイパーブレードの互いに向き合う面が接近するものであってもよい。
【0017】
また、
(4)前記第1及び第2ワイパーブレードは、インクが移動するためのスリットが、これら2つのワイパーブレードのうち互いに向き合う部分に形成されたものであってもよい。
【0018】
さらに、
(5)前記第1及び第2ワイパーブレードは、これら2つのワイパーブレードのうち互いに向き合う部分に親水処理が施されたものであってもよい。
【0019】
さらにまた、
(6)前記第1及び第2ワイパーブレードの下部に、インクを吸収するインク吸収体が配置されたものであってもよい。
【0020】
さらにまた、
(7)前記インク吐出面は、各列ごとに互いに異なる色のインクを吐出する複数列のインク吐出口が並んだものであり、
(8)前記第1及び第2ワイパーブレードは、前記複数列のインク吐出口の各列ごとに一対ずつ配置されたものであってもよい。
【0021】
また、上記目的を達成するための本発明のワイピング方法は、インクを吐出するインク吐出口が並んだインク吐出面に付着したインクを除去するワイピング方法において、
(9)所定の第1ワイパーブレードを前記インク吐出面の一端部から中央部に向けて移動させながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取ると共に、
(10)前記第1ワイパーブレードとは異なる第2ワイパーブレードを、前記インク吐出面の前記一端部とは反対側の他端部から前記中央部に向けて移動させながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取ることを特徴とするものである。
【0022】
ここで、
(11)前記第1及び第2ワイパーブレードを前記中央部に向けて移動させる際に、これら2つのワイパーブレードが前記中央部に近づくほど、これら2つのワイパーブレードのうち前記インク吐出面に侵入する侵入部分が少なくなって、前記中央部では、これら2つのワイパーブレードの互いに向き合う面が接近するように、これら2つのワイパーブレードを移動させてもよい。
【0023】
さらに、
(12)前記インク吐出面に付着したインクを前記第1及び第2ワイパーブレードが掻き取った後、前記インク吐出面の前記中央部に形成されたインク吐出口からインクが吐出される回数が、前記インク吐出面の前記一端部及び他端部に形成されたインク吐出口からインクが吐出される回数よりも多くなるように、前記インク吐出口からインクを吐出させてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
【0025】
図1から図4までを参照して、本発明の第1実施形態を説明する。
【0026】
図1は、ワイピングユニットを示す模式図である。図2は、一方のワイパーブレードを示す斜視図である。図3は、インク吐出面からインクを除去しているワイピングユニットの動きを示す模式図である。図4は、予備吐出の回数(予備吐発数)を示すグラフであり、縦軸は予備吐出の回数を表し、縦軸はインク吐出面におけるノズルの位置を表す。
【0027】
ワイピングユニット20は、一対のワイパーブレード30,40を備えている。ここでは、ワイパーブレード30が、本発明にいう第1ワイパーブレードの一例であり、ワイパーブレード40が、本発明にいう第2ワイパーブレードの一例である。ワイパーブレード30,40は、印字ヘッド50のインク吐出面52に付着したインクを掻き取るためのものである。ワイパーブレード30,40は直方体状のものであり、可撓性のゴムから作製されている。ワイパーブレード30,40には、互いに向き合う面(部分)30a,40aが形成されている。ワイパーブレード30,40がそれぞれ矢印A,B方向に移動することにより、互いに向き合う面30a,40aは、後述するように、毛細管力を発揮するように互いに接近する。
【0028】
ワイパーブレード30,40の下部は、直方体状であって箱状のワイパー保持部材32,42の内部に固定されている。ワイパー保持部材32,42の内部には、インクを吸収するインク吸収体34,44が配置されている。このインク吸収体34,44は、ワイパー保持部材32,42の内部でワイパーブレード30,40の下部に接触している。ワイパー保持部材32,42の両側面からは円柱状の突起36,46が突出している。図1と図2では、各ワイパー保持部材32,42に1つの突起36,46しか見えないが、実際は、各ワイパー保持部材32,42それぞれに一対の突起36,46が形成されている。
【0029】
ワイピングユニット20は、ワイパー保持部材32,42を互いに接離させるための一対のガイド板22も備えている。各ガイド板22には、矢印A,B方向に沿って延びるガイドスリット23,24が形成されている。各ガイドスリット23,24には、突起36,46が嵌まり込んでいる。従って、モータ(図示せず)等の駆動機構を用いてワイパー保持部材32,42を矢印A,B方向に移動させた場合、突起36,46がガイドスリット23,24に案内されるので、ワイパーブレード30,40が矢印A,B方向に移動して互いに接近する。一方、上記の駆動機構を逆に駆動させることにより、ワイパーブレード30は、矢印A方向とは反対方向に移動すると共に、ワイパーブレード40は、矢印B方向とは反対方向に移動し、一対のワイパーブレード30,40は互いに離れる。
【0030】
ワイパーブレード30,40が待機位置(図1に示す位置)に位置するときは、図3に示すように、インク吐出面52に接触していない。このホームポジションからワイパーブレード30が矢印A方向にやや移動すると共にワイパーブレード40が矢印B方向にやや移動することにより、ワイパーブレード30,40の上部がインク吐出面52に侵入して撓む。ワイパーブレード30,40がインク吐出面52の中央部52cに近づくほど、ワイパーブレード30,40のうちインク吐出面52に侵入する侵入部分が少なくなるように、ガイドスリット23,24が形成されている。
【0031】
インク吐出面52に付着したインク54をワイパーブレード30,40が掻き取る際は、印字ヘッド50を固定しておき、図3に示すように、ワイパーブレード30を待機位置からインク吐出面52の一端部52aを経由して中央部52cに向けて移動させると共に、ワイパーブレード40を待機位置からインク吐出面52の他端部52bを経由して中央部52cに向けて移動させる。インク吐出面52に付着したインク54は、ワイパーブレード30,40のエッジ部30b,40bで掻き取られながらワイパーブレード30,40の移動に伴って中央部52cに寄せ集められる。
【0032】
ワイパーブレード30,40が中央部52cに到達して互いに接近する。ワイパーブレード30,40が密着する程に接近することにより、互いに向き合う面30a,40aにおいては毛細管力が発揮される。中央部52cに寄せ集められたインク54aは、この毛細管力によってインク吐出面52から除去されて、互いに向き合う面30a,40aの隙間を通って下方に移動し、インク吸収体34,44に吸収される。従って、ワイパーブレード30,40に掻き取られたインク54は飛散しない。
【0033】
上記のようにして、インク吐出面52に付着したインクがワイパーブレード30,40によって除去された後、突起36,46がガイドスリット23,24に下方に案内されるので、ワイパーブレード30,40は下方に移動してインク吐出面52から離れる。この状態で印字ヘッド50をワイピング位置(図3の位置)から移動させ、続いて、ワイパーブレード30を矢印A方向とは反対方向に移動させると共に、ワイパーブレード40を矢印B方向とは反対方向に移動させてこれらを待機位置に戻す。待機位置に戻ったワイパーブレード30,40には、インクが殆ど(若しくは全く)付着していない。従って、従来のように、ワイパークリーナーを使ってワイパーブレード30,40を清掃する必要がない。この結果、ワイパーブレード30,40のエッジ部30b,40bが摩耗することを抑制できる。従って、ワイパーブレード30,40の寿命が長くなる。
【0034】
ところで、インク吐出面52に付着したインクをワイパーブレード30,40で掻き取るワイピング動作によって、インク吐出口(図示せず)からノズル内部にインクが混入することがある。そこで、混入したインクを排出させるためにインク吐出口から予備的にインクを吐出する。上記したワイピング動作の際には、ワイパーブレード30(40)が一端部52a(他端部52b)若しくはその近傍を移動している間ではノズル内部に混入するインクの量は少ない。しかし、ワイパーブレード30(40)が中央部52cに近付くほど、掻き取られたインクが累積するので、ノズル内部に混入するインク量も増える。
【0035】
そこで、図4に示すように、インク吐出面52におけるノズルの位置(インク吐出口の位置)によって予備吐出する回数を変えた。ここでは、インク吐出面52のうち一端部52a及び他端部52bに位置するインク吐出口から予備吐出させる回数(予備吐発数)を最も少なくし(約550回/秒)、中央部52cに向かうほど予備吐発数を増やして中央部52cに位置するインク吐出口からは約1000回/秒の予備吐出を行った。この結果、全てのインク吐出口から同数(ここでは約1000回/秒)の予備吐出を行う場合よりも、予備吐出で使用するインク量を削減できた。
【0036】
上記した例では、一つの印字ヘッド50のインク吐出面52を一対のワイパーブレード30,40で清掃する例を示した。複数列のインク吐出口がインク吐出面52に形成されて、各列ごとに互いに異なる色のインクを吐出するように構成された印字ヘッドもある。このようなインク吐出口面52を清掃するワイパーブレードとして、複数列のインク吐出口の各列ごとに一対ずつ配置された複数組のワイパーブレードを使用してもよい。この場合は、インク吐出面のうち各列のインク吐出口が形成された部分が、互いに異なるワイパーブレードで清掃されることとなるので、異なる色のインクが混じり合うことはない。
[第2実施形態]
【0037】
図5を参照して、第2実施形態のワイピングユニットを説明する。
【0038】
図5は、第2実施形態のワイピングユニットのワイパーブレードを示す斜視図である。この図では、図2に示された構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0039】
ワイパーブレード60(本発明にいう第1ワイパーブレードの一例である)の特徴は、他方のワイパーブレード(本発明にいう第2ワイパーブレードの一例であり、図示せず)に向き合う面60aに親水処理が施された部分(親水処理部分)60bが形成されている点にある。この親水処理部分60bは、向き合う面60aのうち周縁部を除く部分に形成されている。また、ワイパーブレード60に向き合う他方のワイパーブレードにも親水処理部分を形成してもよい。
【0040】
上記のようにワイパーブレード60の向き合う面60aのうち周縁部を除く部分に親水処理部分60bを形成することにより、インク吐出面52(図3参照)の中央部52cにおいて一対のワイパーブレード60が互いに接近したとき、ワイパーブレード60に掻き取られたインクが親水処理部分60bに移動する。従って、インク吐出面52に付着したインクをいっそうスムーズに回収できる。また、ワイパーブレード60のエッジ部60cに、掻き取ったインクが残らないので、次回のワイピングに悪影響を与えない。
[第3実施形態]
【0041】
図6を参照して、第3実施形態のワイピングユニットを説明する。
【0042】
図6は、第3実施形態のワイピングユニットのワイパーブレードを示す斜視図である。この図では、図2に示された構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
【0043】
ワイパーブレード70(本発明にいう第1ワイパーブレードの一例である)の特徴は、他方のワイパーブレード(本発明にいう第2ワイパーブレードの一例であり、図示せず)に向き合う面70aに、縦長のスリット70bが形成されている点にある。この例では、3本のスリット70bがワイパーブレード70の長手方向(縦方向)に延びている。
【0044】
上記のようにワイパーブレード70の向き合う面70aにスリット70bを形成することにより、インク吐出面52(図3参照)の中央部52cにおいて一対のワイパーブレード70が互いに接近したとき、ワイパーブレード70に掻き取られたインクがスリット70bを伝ってインク吸収体44に移動する。従って、インク吐出面52に付着したインクをいっそうスムーズに回収できる。また、ワイパーブレード70のエッジ部70cに、掻き取ったインクが残らないので、次回のワイピングに悪影響を与えない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のワイピングユニットによれば、第1ワイパーブレードがインク吐出面の一端部から中央部に向けて移動しながらインクを掻き取り、一方、第2ワイパーブレードがインク吐出面の他端部から中央部に向けて移動しながらインクを掻き取る。従って、インク吐出面に付着したインクは2つのワイパーブレードによって掻き取られる。インク吐出面の中央部において2つのワイパーブレードを接触させ、これら2つのワイパーブレードが毛細管力を発揮するようにこれらを互いに接近させる。これにより、2つのワイパーブレードが掻き取ったインクは毛細管力によって、2つのワイパーブレードの接近部分に移動する。従って、ワイパーブレードによって掻き取られたインクが飛散することはない。また、上記のように2つのワイパーブレードが掻き取ったインクはこれらの接近部分に移動するので、インク吐出面からインクを掻き取った後に、次のクリーニング動作のためにこれらのワイパーブレードからインクを除去する必要がない。このため、ワイパーブレードの清掃が不要となり、この清掃に起因する摩耗などを防止できる。
【0046】
ここで、前記第1及び第2ワイパーブレードは、これら2つのワイパーブレードが前記中央部に近づくほど、これら2つのワイパーブレードのうち前記インク吐出面に侵入する侵入部分が少なくなって、前記中央部では、これら2つのワイパーブレードの互いに向き合う面が接近するものである場合は、第1及び第2ワイパーブレードがインク吐出面の中央部で接近するので、この中央部ではこれら2つのワイパーブレードがインク吐出面に侵入していないこととなる。また、2つのワイパーブレードがインク吐出面に近付くほど侵入部分は少なくなる。従って、2つのワイパーブレードが掻き取ったインクが飛散することをいっそう確実に防止できる。
【0047】
また、前記第1及び第2ワイパーブレードは、インクが移動するためのスリットが、これら2つのワイパーブレードのうち互いに向き合う部分に形成されたものである場合は、これらのワイパーブレードに掻き取られたインクがスリットを移動する。このため、ワイパーブレードの表面にはインクが残らないので、ワイパーブレードの表面からインクを除去しなくても次回のワイピングに悪影響を与えない。
【0048】
さらに、前記第1及び第2ワイパーブレードは、これら2つのワイパーブレードのうち互いに向き合う部分に親水処理が施されたものである場合は、これらのワイパーブレードに掻き取られたインクが、親水処理を施された部分に吸収される。このため、ワイパーブレードの表面にはインクが残らないので、ワイパーブレードの表面からインクを除去しなくても次回のワイピングに悪影響を与えない。
【0049】
さらにまた、前記第1及び第2ワイパーブレードの下部に、インクを吸収するインク吸収体が配置されたものである場合は、第1及び第2ワイパーブレードに掻き取られたインクは下方に移動してインク吸収体に吸収されるので、ワイパーブレードの表面にはインクが残らない。このため、ワイパーブレードの表面からインクを除去しなくても次回のワイピングに悪影響を与えない。
【0050】
さらにまた、前記インク吐出面は、各列ごとに互いに異なる色のインクを吐出する複数列のインク吐出口が並んだものであり、前記第1及び第2ワイパーブレードは、前記複数列のインク吐出口の各列ごとに一対ずつ配置されたものである場合は、インク吐出面のうち各列のインク吐出口が形成された部分が、互いに異なるワイパーブレードで清掃されることとなるので、異なる色のインクが混じり合うことはない。
【0051】
また、本発明のワイピング方法によれば、第1ワイパーブレードがインク吐出面の一端部から中央部に向けて移動しながらインクを掻き取ると共に、一方、第2ワイパーブレードがインク吐出面の他端部から中央部に向けて移動しながらインクを掻き取る。従って、インク吐出面に付着したインクは2つのワイパーブレードによって掻き取られる。インク吐出面の中央部において2つのワイパーブレードを接触させ、これら2つのワイパーブレードが毛細管力を発揮するようにこれらを互いに接近させる。これにより、2つのワイパーブレードが掻き取ったインクは毛細管力によって、2つのワイパーブレードの接近部分に移動する。従って、ワイパーブレードによって掻き取られたインクが飛散することはない。また、上記のように2つのワイパーブレードが掻き取ったインクはこれらの接近部分に移動するので、インク吐出面からインクを掻き取った後に、次のクリーニング動作のためにこれらのワイパーブレードからインクを除去する必要がない。このため、ワイパーブレードの清掃が不要となり、この清掃に起因する摩耗などを防止できる。
【0052】
ここで、前記第1及び第2ワイパーブレードを前記中央部に向けて移動させる際に、これら2つのワイパーブレードが前記中央部に近づくほど、これら2つのワイパーブレードのうち前記インク吐出面に侵入する侵入部分が少なくなって、前記中央部では、これら2つのワイパーブレードの互いに向き合う面が接近するように、これら2つのワイパーブレードを移動させる場合は、第1及び第2ワイパーブレードがインク吐出面の中央部で接近するので、この中央部ではこれら2つのワイパーブレードがインク吐出面に侵入していないこととなる。また、2つのワイパーブレードがインク吐出面に近付くほど侵入部分は少なくなる。従って、2つのワイパーブレードが掻き取ったインクが飛散することをいっそう確実に防止できる。
【0053】
さらに、前記インク吐出面に付着したインクを前記第1及び第2ワイパーブレードが掻き取った後、前記インク吐出面の前記中央部に形成されたインク吐出口からインクが吐出される回数が、前記インク吐出面の前記一端部及び他端部に形成されたインク吐出口からインクが吐出される回数よりも多くなるように、前記インク吐出口からインクを吐出する場合は、所謂予備吐出におけるインクの消費量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイピングユニットを示す模式図である。
【図2】一方のワイパーブレードを示す斜視図である。
【図3】インク吐出面からインクを除去しているワイピングユニットの動きを示す模式図である。
【図4】予備吐出の回数(予備吐発数)を示すグラフである。
【図5】第2実施形態のワイピングユニットのワイパーブレードを示す斜視図である。
【図6】第3実施形態のワイピングユニットのワイパーブレードを示す斜視図である。
【図7】従来のワイパー動作を示す模式図である。
【符号の説明】
20 ワイピングユニット
30,40,60,70 ワイパーブレード
44 インク吸収体
52 インク吐出面
52a インク吐出面の一端部
52b インク吐出面の他端部
52c インク吐出面の中央部
54 インク
60b 親水処理部分
70b スリット

Claims (9)

  1. インクを吐出するインク吐出口が並んだインク吐出面に付着したインクを除去するワイピングユニットにおいて、
    前記インク吐出面の一端部から中央部に向けて移動しながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取る第1ワイパーブレードと、
    前記インク吐出面の前記一端部とは反対側の他端部から前記中央部に向けて移動しながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取る第2ワイパーブレードとを備えたことを特徴とするワイピングユニット。
  2. 前記第1及び第2ワイパーブレードは、
    これら2つのワイパーブレードが前記中央部に近づくほど、これら2つのワイパーブレードのうち前記インク吐出面に侵入する侵入部分が少なくなって、前記中央部では、これら2つのワイパーブレードの互いに向き合う面が接近するものであることを特徴とする請求項1に記載のワイピングユニット。
  3. 前記第1及び第2ワイパーブレードは、
    インクが移動するためのスリットが、これら2つのワイパーブレードのうち互いに向き合う部分に形成されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイピングユニット。
  4. 前記第1及び第2ワイパーブレードは、
    これら2つのワイパーブレードのうち互いに向き合う部分に親水処理が施されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイピングユニット。
  5. 前記第1及び第2ワイパーブレードの下部に、インクを吸収するインク吸収体が配置されたものであることを特徴とする請求項1,2,3,又は4に記載のワイピングユニット。
  6. 前記インク吐出面は、
    各列ごとに互いに異なる色のインクを吐出する複数列のインク吐出口が並んだものであり、
    前記第1及び第2ワイパーブレードは、
    前記複数列のインク吐出口の各列ごとに一対ずつ配置されたものであることを特徴とする請求項1から5までのうちのいずれか一項に記載のワイピングユニット。
  7. インクを吐出するインク吐出口が並んだインク吐出面に付着したインクを除去するワイピング方法において、
    所定の第1ワイパーブレードを前記インク吐出面の一端部から中央部に向けて移動させながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取ると共に、
    前記第1ワイパーブレードとは異なる第2ワイパーブレードを、前記インク吐出面の前記一端部とは反対側の他端部から前記中央部に向けて移動させながら、前記インク吐出面に付着したインクを掻き取ることを特徴とするワイピング方法。
  8. 前記第1及び第2ワイパーブレードを前記中央部に向けて移動させる際に、
    これら2つのワイパーブレードが前記中央部に近づくほど、これら2つのワイパーブレードのうち前記インク吐出面に侵入する侵入部分が少なくなって、前記中央部では、これら2つのワイパーブレードの互いに向き合う面が接近するように、これら2つのワイパーブレードを移動させることを特徴とするワイピング方法。
  9. 前記インク吐出面に付着したインクを前記第1及び第2ワイパーブレードが掻き取った後、
    前記インク吐出面の前記中央部に形成されたインク吐出口からインクが吐出される回数が、前記インク吐出面の前記一端部及び他端部に形成されたインク吐出口からインクが吐出される回数よりも多くなるように、前記インク吐出口からインクを吐出することを特徴とする請求項7又は8に記載のワイピング方法。
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