JP2003530394A - 5’−アセチルスタブジンの調製プロセス - Google Patents

5’−アセチルスタブジンの調製プロセス

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JP2003530394A JP2001575576A JP2001575576A JP2003530394A JP 2003530394 A JP2003530394 A JP 2003530394A JP 2001575576 A JP2001575576 A JP 2001575576A JP 2001575576 A JP2001575576 A JP 2001575576A JP 2003530394 A JP2003530394 A JP 2003530394A
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isopropanol
methyluridine
diacetyl
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ベルトリーニ,ジヨルジヨ
フリジエーリオ,マルコ
べラーテイ,マウリツイオ
ペトルチアーニ,ルイジ
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クラリアント・ライフ・サイエンス・モレキユールズ(イタリア)・エツセ・ピー・アー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般にはスタブジン(D4T)として知られている、抗ウイルス作用を有する活性素である2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジンの調製に有用な中間体である5’−アセチルスタブジンを調製するためのプロセスに関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、一般にはスタブジン(D4T)として知られている、抗ウイルス作
用を有する活性物質である2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジンの
調製に有用な中間体である5’−アセチルスタブジンを調製する方法に関するも
のである。
【0002】 (本発明の技術分野) スタブジン(stavudine)を調製する方法は、例えばEP−A−0
340 778号、EP−A−0 493 602号、EP−A−0 501
511号、WO 92/09599号、EP−A−0 334 368号、EP
−A−0 519 464号、EP−A−0 653 435号、EP−A−0 653 436号、及びEP−A−0 735 044号や、Mansuri
らによるJ.Org.Chem.1989、54、4780−4785、及びC
lassonらによるActa Chem.Scand.B36、1982、2
51で報告されている方法等、文献に多くのものが記載されている。これらのう
ち、EP−A−0 334 368号や、Mansuriら、及びClasso
nらは、5’−アセチルスタブジンの脱アセチル化によるスタブジンの調製につ
いて記載している;より詳細には、EP−A−0 334 368号とMans
uriらの両者は、以下に与えられている反応図式に従って、還元剤としての亜
鉛と活性化剤としての銅の存在下における2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’
,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(A)の還元的脱離により、5’−ア
セチルスタブジン(B)を調製する方法について記載している:
【0003】
【化1】 次いで、5’−アセチルスタブジンは、メタノール中におけるナトリウムメト
キシドを用いる加水分解により、最終生成物に転化される。Classonらの
文献に記載されている合成図式もこれと実質的に同じであり、唯一の相違点は、
上述の還元的脱離反応が、還元剤としての亜鉛と活性化剤としての酢酸の存在下
において行われることである。
【0004】 しかし、以上で説明した2つの合成プロセスは、特にその還元的脱離反応が並
みの収率しかもたらさず、それ故、工業的レベルでは適用しがたいという理由か
ら、比較的不満足なものである;従って、本発明の目的は、当技術分野において
既知のプロセスで得られる収率よりも高い収率で2’−デオキシ−2’−ブロモ
−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジンを還元的に脱離することができ
るプロセスを見出すことである。
【0005】 (本発明の説明) 今や、上記で説明されたプロセスで得られる収率よりも実質的に高い収率で5
’−アセチルスタブジンを調製することを可能にするプロセスが見出され、これ
が本発明の主題を構成している;このプロセスによれば、2’−デオキシ−2’
−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジンは、活性化剤としての
アンモニウム塩またはホスホニウム塩と組み合わせた還元剤としての亜鉛の存在
下における還元的脱離により、5’−アセチルスタブジンに転化される。
【0006】 様々なアンモニウム塩のうち、特に好適なものは、ハロゲン化物及び硫酸塩で
ある;それらのハロゲン化物のうち、本発明を実施する上での使用が最も指示さ
れるものは、トリブチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、塩化アンモニ
ウム、トリブチルアミン臭化水素酸塩、トリエチルアミン臭化水素酸塩、及び/
又は臭化アンモニウムから選択されるハロゲン化物である。
【0007】 上述のホスホニウム塩のうち、好適なものはハロゲン化物であり、特には、例
えばトリフェニルホスフィン臭化水素酸塩等の臭化物である。
【0008】 以下の実施例から分かるように、亜鉛は、一般的には1当量から4当量までの
範囲の量、好適には1.5当量から2.4当量までの範囲の量で使用され、一方
、アンモニウム塩は、0.2当量から2当量までの範囲の量、好適には0.5当
量から1.5当量までの範囲の量で使用される。但し、それらの実施例は、純粋
に本発明の例証であると考えるべきであり、本発明を何ら限定するものではない
ことを理解すべきである。
【0009】 本発明によるプロセスは、アルコール、エーテル、エステル、または双極性非
プロトン性溶媒等の、還元的脱離で使用される通常の有機溶媒中で実施すること
ができる;これらのうち、好適な溶媒は、例えばDMFまたはDMSO等の双極
性非プロトン性溶媒、及び、例えばTHF等のエーテル系溶媒、またはそれらの
混合物である。
【0010】 本発明の好適な実施態様では、DMF、DMSO、またはTHF、あるいはそ
れらの混合物中における2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチ
ル−5−メチルウリジンの20℃の溶液に、1.5−2.4当量の亜鉛粉末が加
えられる。その反応混合物を約10分間攪拌しながら放置し、その後、0.5−
1.5当量のアンモニウム塩、好適にはトリブチルアミン塩酸塩、トリエチルア
ミン塩酸塩、塩化アンモニウム、トリブチルアミン臭化水素酸塩、トリエチルア
ミン臭化水素酸塩、または臭化アンモニウムが加えられる;次いで、その系を、
反応が完了するまで、約2時間、30℃で反応させたまま放置する。
【0011】 添付の実施例から分かるように、本発明によるプロセスは、先行技術において
既知のプロセスで得られる収率と比べて著しく高い収率での5’−アセチルスタ
ブジンの製造を可能にする;詳細には、86から90gの2’−デオキシ−2’
−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジンを用いて実行したとき
には56から67%の収率で5’−アセチルスタブジンが得られ、そして、約1
0gの開始材料を用いて実行したときには70%より高い収率で5’−アセチル
スタブジンを得ることができる;それとは対照的に、EP−A−0 334 3
68号や、Mansuriら、及びClassonらの文献に記載されているプ
ロセスは、実質的にそれより少ない開始量、換言すれば大体1.6−2gのオー
ダーの2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウ
リジンを用いて実行したときに44−52%の収率をもたらす。
【0012】 本発明のプロセスにより得られる5’−アセチルスタブジンは、次いで、当技
術分野において既知の様々なプロセス、例えばEP−A−0 334 368号
や、Mansuriら及びClassonらの文献に開示されているプロセス等
により、スタブジンに転化することができ、従って、それらのプロセスも、2’
−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジンの調
製に関しての本説明に含まれるものと解釈すべきである。
【0013】 実施例1 20℃のDMF(998ml)中における2’−デオキシ−2’−ブロモ−3
’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(90.8g)の溶液に、亜鉛粉末
(352g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌しながら放置する。その
後、塩化アンモニウム(13.1g)を加える。すると発熱反応が起こり、その
温度は自然に35から40℃に上昇し、その系を30℃で反応させたまま放置す
る。その固形物を濾過して取り除き、そして、60から65℃においてDMFを
真空下で蒸発させて取り除くことにより、濃密なオイルが得られる。この材料を
テトラヒドロフラン(700ml)中に溶解し、2時間攪拌する。その沈殿物を
濾過して取り除き、テトラヒドロフラン(100ml)で洗浄する。そのように
して得られた溶液を乾燥状態になるまで蒸発させ、そのようにして得られた固形
物をイソプロパノール(450ml)中に溶解し、イソプロパノールの沸点まで
加熱して、蒸留によりそのヘッドフラクションを取り除きながら、還流させる。
その混合物を20から25℃までゆっくりと冷却し、この温度で3時間攪拌しな
がら放置する。そのようにして得られた固形物を濾過して取り除き、イソプロパ
ノール(50ml)で洗浄する。そのようにして得られた湿性固形物を熱いイソ
プロパノール中に再溶解し、木炭で脱色し、濾過し、ゆっくりと冷却させたまま
放置し、20から25℃で結晶化させる。その固形物を濾過して取り除き、イソ
プロパノールで洗浄し、60℃において真空下で乾燥させることにより、34.
2gのアセチルスタブジンが得られる(理論値に対する相対的な収率=57.3
%)。
【0014】 実施例2 20℃のDMF(946ml)中における2’−デオキシ−2’−ブロモ−3
’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(86g)の溶液に、亜鉛粉末(2
0.8g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌しながら放置する。その後
、トリエチルアミン塩酸塩(14.6g)を加える。すると発熱反応が起こり、
その温度は自然に35から40℃に上昇し、その系を30℃で反応させたまま放
置する。その固形物を濾過して取り除き、そして、60から65℃においてDM
Fを真空下で蒸発させて取り除くことにより、濃密なオイルが得られる。この材
料をテトラヒドロフラン(700ml)中に溶解し、2時間攪拌する。その沈殿
物を濾過して取り除き、テトラヒドロフラン(100ml)で洗浄する。そのよ
うにして得られた溶液を乾燥状態になるまで蒸発させ、そのようにして得られた
固形物をイソプロパノール(200ml)中に再溶解し、この溶液を真空下で蒸
発させる。その残分をイソプロパノール(400ml)中に溶解し、イソプロパ
ノールの沸点まで加熱して、蒸留によりそのヘッドフラクションを取り除きなが
ら、還流させる。その混合物を20から25℃までゆっくりと冷却し、この温度
で3時間攪拌しながら放置する。そのようにして得られた固形物を濾過して取り
除き、イソプロパノール(75ml)で洗浄する。そのようにして得られた湿性
固形物を熱いイソプロパノール中に再溶解し、木炭で脱色し、熱いうちに濾過し
、ゆっくりと冷却させたまま放置し、20から25℃で結晶化させる。その固形
物を濾過して取り除き、イソプロパノールで洗浄し、60℃において真空下で乾
燥させることにより、33.8gのアセチルスタブジンが得られる(理論値に対
する相対的な収率=60%)。
【0015】 実施例3 2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジ
ン(86g)を20±5℃のTHF(1l)中に溶解し、その後、亜鉛粉末(2
8.8g)を加える。その反応混合物を15分間攪拌しながら放置する。THF
(290ml)中に溶解したトリブチルアミン塩酸塩(70.6g)をできるだ
け迅速に加える。すると発熱反応が起こる。反応が完了するまで、その反応混合
物を30℃で攪拌し、次いで、20℃まで冷却し、この温度で2時間攪拌し、そ
の後、得られた懸濁液をCeliteを通じて濾過し、THF(100ml)で
洗浄する。そのようにして得られた溶液を40℃において真空下で蒸発させる。
そのようにして得られた固形物をイソプロパノール(150ml)中に溶解し、
40℃において真空下で濃縮する。この操作を更なるイソプロパノール(150
ml)を用いて繰り返す。そのようにして得られた残分をイソプロパノール(4
00ml)中に溶解し、完全に溶解するまで加熱して還流させる。この溶液を2
0℃までゆっくりと冷却し、この温度で3時間攪拌しながら放置する。その固形
物を濾過して取り除き、イソプロパノール(70ml)で洗浄する。そのように
して得られた湿性固形物を高温のイソプロパノール中に再溶解し、20から25
℃までゆっくりと冷却させたまま放置し、この温度で攪拌する。その固形物を濾
過して取り除き、イソプロパノール(70ml)で洗浄し、50℃において真空
下で乾燥させることにより、31.8gのアセチルスタブジンが得られる(理論
値に対する相対的な収率=56.3%)。
【0016】 実施例4 20℃のTHF(1.4l)とDMSO(80ml)中における2’−デオキ
シ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(100g)
の溶液に、亜鉛粉末(32.3g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌し
ながら放置する。その後、塩酸トリブチルアミン(78.4g)を加える。する
と発熱反応が起こり、その温度は自然に35から40℃に上昇し、反応が完了す
るまで、その系を30℃で反応させたまま放置する。その固形物を濾過して取り
除き、そして、60から65℃においてTHFを真空下で蒸発させて取り除くこ
とにより、濃密なオイルが得られる。そのようにして得られた残分をイソプロパ
ノール(2×150ml)中に溶解し、この溶液を真空下で蒸発させる。その残
分をイソプロパノール(465ml)中に溶解し、その溶液を還流させる。その
混合物を20から25℃までゆっくりと冷却し、この温度で3時間攪拌しながら
放置する。そのようにして得られた固形物を濾過して取り除き、イソプロパノー
ル(100ml)で洗浄する。そのようにして得られた湿性固形物を熱いイソプ
ロパノール中に再溶解し、木炭で脱色し、熱いうちに濾過し、ゆっくりと冷却さ
せたまま放置し、20から25℃で結晶化させる。その固形物を濾過して取り除
き、イソプロパノール(100ml)で洗浄し、60℃において真空下で乾燥さ
せることにより、41.0gのアセチルスタブジンが得られる(理論値に対する
相対的な収率=65.4%)。
【0017】 実施例5 20℃のTHF(1.4l)とDMSO(80ml)中における2’−デオキ
シ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(100g)
の溶液に、亜鉛粉末(32.3g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌し
ながら放置する。その後、トリブチルアミン臭化水素酸塩(98.5g)を加え
る。すると発熱反応が起こり、その温度は自然に35から40℃に上昇し、反応
が完了するまで、その系を30℃で反応させたまま放置する。その固形物を濾過
して取り除き、そして、60から65℃においてTHFを真空下で蒸発させて取
り除くことにより、濃密なオイルが得られる。そのようにして得られた残分をイ
ソプロパノール(2×150ml)中に溶解し、この溶液を真空下で蒸発させる
。その残分をイソプロパノール(465ml)中に溶解し、その溶液を還流させ
る。その混合物を20から25℃までゆっくりと冷却し、この温度で3時間攪拌
しながら放置する。そのようにして得られた固形物を濾過して取り除き、イソプ
ロパノール(100ml)で洗浄する。そのようにして得られた湿性固形物を熱
いプロパノール中に再溶解し、木炭で脱色し、熱いうちに濾過し、ゆっくりと冷
却させたまま放置し、20から25℃で3時間結晶化させる。その固形物を濾過
して取り除き、イソプロパノール(100ml)で洗浄し、60℃において真空
下で乾燥させることにより、42.1gのアセチルスタブジンが得られる(理論
値に対する相対的な収率=67%)。
【0018】 実施例6 上述の酸性活性化剤が2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチ
ル−5−メチルウリジンの還元的脱離反応の収率に及ぼし得る影響を確かめるた
め、亜鉛/トリエチルアミン塩酸塩の存在下における反応を、亜鉛/トリフルオ
ロ酢酸の存在下において実施される同様な反応と比較した;トリフルオロ酢酸は
、5.1g/110mlの濃度における塩酸トリエチルアミン(pH5.6±0
.2)の水溶液中で測定されるpHを最小化するような濃度で使用した。
【0019】 塩酸トリエチルアミンを用いる反応 20℃のDMF(110ml)中における2’−デオキシ−2’−ブロモ−3
’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(10g)の溶液に、亜鉛粉末(3
.2g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌しながら放置する。その後、
トリエチルアミン塩酸塩(5.1g)を加える。すると発熱反応が起こり、その
温度は自然に35から40℃に上昇する。この混合物を3時間、30℃で反応さ
せたまま放置する。3時間経過時に、2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5
’−ジアセチル−5−メチルウリジンの5’−アセチルスタブジンへの転化をH
PLCで評価した。HPLC分析(面積百分率):2’−デオキシ−2’−ブロ
モ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(開始材料)<0.5%、ア
セチルスタブジン78.7%。HPLCタイターで決定された転化収率=73%
【0020】 トリフルオロ酢酸を用いる反応 20℃のジメチルホルムアミド(110ml)中における2’−デオキシ−2
’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(10g)の溶液に
、亜鉛粉末(3.2g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌しながら放置
する。その後、トリフルオロ酢酸を加える(ジメチルホルムアミド中における1
mlの0.003%トリフルオロ酢酸溶液)。そのトリフルオロ酢酸の量は、前
記の実験で説明された条件下においてトリエチルアミン塩酸塩によりもたらされ
る算出pHを再現するのに必要な量である。その反応混合物を15分間攪拌する
も、何ら温度の上昇は観測されない。次いで、その反応混合物を3時間、30−
35℃に加熱する。3時間経過時に、2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5
’−ジアセチル−5−メチルウリジンの5’−アセチルスタブジンへの転化をH
PLCで評価したところ、2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセ
チル−5−メチルウリジンの5’−アセチルスタブジンへの転化は全く起こって
いないことが判明した(その反応混合物のHPLC分析:アセチルスタブジン検
出不能)。
【0021】 結論 亜鉛/トリエチルアミン塩酸塩の存在下において実施された反応での収率(7
3%)と、亜鉛/トリフルオロ酢酸の存在下において実施された反応での収率(
生成物の形成なし)とを比較することにより容易に分かるように、反応媒質の酸
性度は、2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチル
ウリジンの還元的脱離反応を活性化することに関して重要な役割を演じていない
、と合理的に結論付けすることができよう。
【0022】 実施例7 20℃のTHF(142ml)とDMSO(8ml)中における2’−デオキ
シ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジン(10g)の
溶液に、亜鉛粉末(3.2g)を加える。その反応混合物を10分間攪拌する。
その後、トリフェニルホスフィン臭化水素酸塩(12.1g)を加える。すると
発熱反応が起こり、その温度は自然に35から40℃に上昇し、反応が完了する
まで、その系を30℃で反応させたまま放置する。3時間経過後、2’−デオキ
シ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウリジンの5’−アセ
チルスタブジンへの転化をHPLCで評価した。HPLCタイターで決定された
転化収率=65%。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベラーテイ,マウリツイオ イタリー国、イ−27030・メツツアーナ・ ラバツトーネ、ビア・マルコーニ、83 (72)発明者 ペトルチアーニ,ルイジ イタリー国、イ−ガララーテ、ビア・カン トウ、9 Fターム(参考) 4C057 BB06 DD01 LL14 4H039 CA42 CG90

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある活性化剤と組み合わせた還元剤としての亜鉛の存在下に
    おいて2’−デオキシ−2’−ブロモ−3’,5’−ジアセチル−5−メチルウ
    リジンが5’−アセチルスタブジンへ転化される、5’−アセチルスタブジンを
    調製するための方法において、前記活性化剤がアンモニウム塩及び/又はホスホ
    ニウム塩であることを特徴とする調製方法。
  2. 【請求項2】 前記アンモニウム塩がハロゲン化物及び/又は硫酸塩である
    ことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン化アンモニウムが塩化物及び/又は臭化物であ
    ることを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記アンモニウム塩が、トリブチルアミン塩酸塩、トリエチ
    ルアミン塩酸塩、塩化アンモニウム、トリブチルアミン臭化水素酸塩、トリエチ
    ルアミン臭化水素酸塩、及び/又は臭化アンモニウムから選択されることを特徴
    とする、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ホスホニウム塩がハロゲン化物、好適には臭化物である
    ことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記臭化ホスホニウムがトリフェニルホスフィン臭化水素酸
    塩であることを特徴とする、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 亜鉛が1当量から4当量までの範囲の量で存在し、前記アン
    モニウム塩が0.2当量から2当量までの範囲の量で存在することを特徴とする
    、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 亜鉛が1.5当量から2.4当量までの範囲の量で存在し、
    前記アンモニウム塩が0.5当量から1.5当量までの範囲の量で存在すること
    を特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 当該プロセスが、双極性非プロトン性溶媒もしくはエーテル
    系溶媒、またはそれらの混合物中において実施されることを特徴とする、請求項
    1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記双極性非プロトン性溶媒が、DMF及び/又はDMS
    Oから選択されることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記エーテル系溶媒がTHFであることを特徴とする、請
    求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記溶媒が、THF/DMFまたはTHF/DMSOの混
    合物であることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか一項に記載される方法を含む、
    スタブジンを調製するための方法。
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