JP2003513196A - 内燃機関の燃料噴射システムのための、液圧式に予圧のかけらえた圧力変換器を備えたインジェクター - Google Patents

内燃機関の燃料噴射システムのための、液圧式に予圧のかけらえた圧力変換器を備えたインジェクター

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Abstract

(57)【要約】 内燃機関のための燃料噴射システムのための、液圧的な変換器を介して圧電式アクチュエータによって操作されるインジェクターにおいて、圧力変換器が常時液圧的に予圧がかけられているとこが提案される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 背景技術 本発明は内燃機関の燃料噴射システムのための、圧力変換器を備えたインジェ
クターであって、圧力変換器が、第１の案内孔内に案内された第１のピストンと
、第２の案内孔に案内された第２のピストンとを有していて、第１のピストンと
第２のピストンとが少なくとも供給圧下にある圧力室を制限しており、漏れ油戻
し路が設けられていて、第１のピストンがアクチュエータによって操作され、か
つ第２のピストンが少なくとも間接的に制御弁のコントロール部材を操作する形
式のもの並びに、請求項１２に記載した、内燃機関のための燃料噴射システムに
関する。
【０００２】 インジェクターの規定された運転状態と、その結果における良好な運転の挙動
と、なかんずく内燃機関の有利な始動の挙動とを保証することができるように、
従来では液圧的な圧力変換器の第２のピストンがばね例えば皿ばねによって制御
弁のコントロール部材に圧着される。
【０００３】 この構成によれば、液圧的な圧力変換器の第２のピストンが常時、規定された
位置を占めることは保証されるが、しかし、それによもかかわらず、空気混入な
どによりインジェクターの規定された運転状態は得られず、かつ特に内燃機関の
始動の挙動が不良となる。
【０００４】 本発明の課題とするところは、内燃機関のための燃料噴射システムのための、
改善された運転の挙動を有する圧力変換器を備えたインジェクターを提供するこ
とにある。
【０００５】 この課題は本発明によれば、内燃機関のための燃料噴射システムのための、圧
力変換器を備えたインジェクターであって、圧力変換器が、第１の案内孔内で案
内された第１のピストンと、第２の案内孔に案内された第２のピストンとを有し
ていて、第１のピストンと第２のピストンとが少なくとも供給圧下にある圧力室
を制限しており、漏れ油戻し路が設けられていて、第１のピストンがアクチュエ
ータによって操作され、かつ第２のピストンが少なくとも間接的に制御弁のコン
トロール部材を操作する形式のものにおいて、第２の案内孔が漏れ油戻し路に液
圧的に連通しており、漏れ油戻し路内の圧力Ｐ１が供給圧よりも低いことにより
解決される。
【０００６】 発明の利点 圧力室と漏れ油戻し路との間に生ずる圧力差によって、第２のピストンを制御
弁のコントロール部材へ圧着する液圧的な力が常時第２のピストンに作用する。
このことにより、液圧的な圧力変換器の第２のピストンの規定された位置が保証
されるのみならず、付加的に、圧力変換器内に存在する燃料、もしくは万一存在
する空気混入の交換が常時行われる。このことにより、内燃機関の運転の挙動、
特に始動の挙動が改善される。
【０００７】 インジェクター内の圧力レベルが比較的低いことにより、制御弁の直後では、
制御室と制御弁との間に配置された流出絞りの運転の挙動が改善される。
【０００８】 本発明の変化実施形では、第１の案内孔、第１のピストンおよびケーシングが
、特にベローズによって、周囲に対してシールされており、その結果、漏れが生
ぜず、かつ圧力室内の供給圧が高くとどまる。
【０００９】 本発明の補完において、圧力室内の供給圧が、ケーシングと、ベローズと、第
１のピストンとによって形成された室内に開口した供給導管によって準備され、
その結果、すべての導管および室が常時燃料によって通流されるようになってい
る。
【００１０】 本発明のさらに別の実施態様では、供給導管内に圧力保持弁が配置されており
、その結果、供給導管内の圧力Ｐ2 が特に５０バールに制限される。
【００１１】 さらに別の実施態様では、第２の案内孔に切欠を有しており、この切欠が漏れ
油戻し路に連通しており、その結果、コントロール量および漏れ量が問題なく搬
送されることができる。
【００１２】 本発明のさらに別の変化実施形では、第２のピストンがタペットを介して制御
弁のコントロール部材を操作し、その結果、第２のピストンおよびタペットを案
内する第２の案内孔の区分は正確に合致する必要がなく、かつ互いに異なる誤差
が可能である。
【００１３】 本発明の補完において、制御弁の出口側が漏れ油戻し路内へ開口しており、そ
の結果、コントロール量が排出される。
【００１４】 本発明のさらに別の１構成では、アクチュエータが圧電式アクチュエータであ
り、その結果、大きな制御力が使用可能である。
【００１５】 さらに別の実施態様では、ケーシング、制御弁およびアクチュエータが１つの
保持体内に組み込まれており、その結果、一方では製作および組立が簡単化され
、他方では構成部分の遊びのない、かつ予圧（Ｖｏｒｓｐａｎｎｕｎｇ；プレロ
ード）のかけられた結合が得られる。
【００１６】 冒頭に挙げた課題は、高圧燃料ポンプと、高圧燃料蓄圧器と、請求項１から１
１までの少なくともいずれか１項によるインジェクターとを備えた、内燃機関の
ための燃料噴射システムによっても解決され、その結果、本発明による利点はこ
の燃料噴射システムにおいても得られる。
【００１７】 本発明のその他の利点および有利な実施形が以下の記載、図面および請求項か
ら看取される。
【００１８】 本発明の対象の実施例が図面に記載されており、以下に詳細に説明される。
【００１９】 実施例の説明 図面には液圧的な圧力変換器を備えた本発明による１実施例が示されている。
２部分から成るケーシング１および３内には第１の案内孔５と第２の案内孔７と
が互いに同軸的に配置されている。第１の案内孔５内には第１のピストン９が案
内されている。第２の案内孔７は第２のピストン１１とタペット１３とを案内し
ている。第２のピストン１１はタペット１３を介してインジェクターの図示され
ていない制御弁の球形のコントロール部材１５に作用している。第２のピストン
１１とタペット１３との２部分から成る実施形によって第２の案内孔７の両方の
区分は互いに正確に合致する必要がない。さらに、第２のピストン１１と第２の
案内孔７との間の遊び並びにタペット１３と第２の案内孔７との間の遊びは異な
って選択されることができる。
【００２０】 第１のピストン９と第２のピストン１１は液圧的な圧力変換器１９の圧力室１
７を制限している。第１のピストン９には圧電式アクチュエータ２１が作用して
いる。圧電式アクチュエータ２１が操作されると、圧電式アクチュエータは第１
のピストン９を矢印の方向で圧力室１７内へ押し込む。これによって上昇した圧
力室１７の圧力が、制御室２３内の制御圧下にある燃料によってコントロール部
材１５に作用する液圧的な力よりも大きな液圧的な力を第２のピストン１１の、
圧力室１７内に突入している端面に作用させるのに充分となるやいなや、コント
ロール部材１５が開いて制御室２３と漏れ油戻し路２５との間の液圧的な連通を
生ずる。この連通は第２の案内孔７の１区分と、接続導管２７と、第２の案内孔
７の切欠２９とを介して行われる。このことにより、制御室２３内の圧力が低下
して、図示されていない噴射ノズルが開く。
【００２１】 圧電式アクチュエータ２１の操作が終了するやいなや、圧電式アクチュエータ
は第１のピストン９と一緒に矢印とは逆の方向で出発位置へ戻される。これによ
り、圧力室１７内の圧力が低下する。供給圧Ｐ2 が支配している供給導管３１が
ケーシング１の孔とベローズ３３とを介して間接的に圧力室１７に燃料を供給す
る。
【００２２】 ケーシング１と第１のピストン９はベローズ３３によって周囲に対してシール
されている。供給導管３１はケーシング１と、第１のピストン９と、ベローズ３
３とによって制限された室（３４）内に開口していて、この室を圧力Ｐ２に過圧
された燃料によって充填する。第１の案内孔５と第１のピストン９との間の環状
隙間を通して燃料が圧力室１７内へ達し、その結果、この圧力室１７は常時燃料
により充填されており、かつ、少なくとも近似的に値Ｐ２の圧力が圧力室１７に
支配している。
【００２３】 切欠２９内には漏れ油戻し路２５内におけるのと同様に、供給圧Ｐ２よりも低
い圧力Ｐ１が支配している。このことの結果、圧電式アクチュエータ２１からコ
ントロール部材１５へ向かう方向で第２のピストン１１に液圧的な力が作用する
。この力作用の結果として、第２のピストン１１とタペット１３とがコントロー
ル部材１５へ圧着され、その結果、第２のピストン１１とタペット１３と球形の
コントロール部材１５との間に遊びが生じ得ない。むしろ圧力変換器１９は予圧
がかけられている。
【００２４】 切欠２９内には圧力Ｐ１だけが支配しているため、燃料は圧力室１７から第２
の案内孔７と第２のピストン１１との間の環状隙間を通って切欠２９内へ流入す
る。上述の効果、要するに圧力室１７と切欠２９との間の圧力差がピストンを遊
びなく球形のコントロール部材１５に圧着させるという効果の他に、供給導管３
１から漏れ油戻し路２５までの前述の燃料の流れによって、圧力変換器全体が常
に新鮮かつ比較的冷たい燃料によって通流され、その結果、焼付きの危険が軽減
され、かつその上、場合により存在する空気または蒸気気泡が常時圧力変換器１
９から漏れ油戻し路２５内へ搬送される。
【００２５】 本発明による構成では、従来技術と異なり、ベローズ３３が静的にのみ圧力に
よって負荷されることも有利である。このことから、ベローズ３３を変更する必
要なしに供給圧Ｐ２の可能な供給が結果し、ひいては圧電式アクチュエータの予
圧の増大が生じる。
【００２６】 圧電式アクチュエータ２１と、圧力変換器１９と、図示されていない制御弁と
、本来の噴射ノズルとから成るインジェクター全体は１つの保持体３５によって
まとめて保持されている。保持体を導通した供給導管３１から流出した燃料が周
囲内へ流出することは、保持体３５とケーシング１との間に配置された２つのＯ
リングによって阻止されている。
【００２７】 供給導管３１内には圧力保持弁３７が配置されており、この圧力保持弁は、供
給導管３１内と、圧力変換器１９の、供給導管３１に液圧的に連通した圧力室１
７内とに許容最高圧力を上回る圧力が生じないように働く。この最高圧力を上回
る圧力が生じると、圧力保持弁３７が開く。この圧力保持弁３７の流出側は例え
ば漏れ油戻し路２５に連通することができる。
【００２８】 以上の記載、請求項および図面に示したすべての特徴は個別的でも、相互の任
意の組合せでも発明の高度性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図１】 液圧的な圧力変換器を備えた本発明によるインジェクターの１実施例を示す図
である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 内燃機関の燃料噴射システムのための、圧力変換器（１９）
    を備えたインジェクターであって、圧力変換器が、第１の案内孔（５）内で案内
    された第１のピストン（９）と、第２の案内孔（７）に案内された第２のピスト
    ン（１１）とを有していて、第１のピストン（９）と第２のピストン（１１）と
    が少なくとも供給圧下にある圧力室（１７）を制限しており、漏れ油戻し路が設
    けられていて、第１のピストン（９）がアクチュエータ（２１）によって操作さ
    れ、かつ第２のピストン（１１）が少なくとも間接的に制御弁のコントロール部
    材（１５）を操作する形式のものにおいて、 第２の案内孔（７）が漏れ油戻し路（２５）に液圧的に連通しており、漏れ油
    戻し路（２５）内の圧力Ｐ１が供給圧よりも低いことを特徴とする内燃機関の燃
    料噴射システムのための、液圧式に予圧のかけられた圧力変換器を備えたインジ
    ェクター。
  2. 【請求項２】 第１の案内孔（５）、第１のピストン（９）およびケーシン
    グ（１，３）が周囲に対してシールされていることを特徴とする請求項１記載の
    インジェクター。
  3. 【請求項３】 第１の案内孔（５）、第１のピストン（９）およびケーシン
    グ（１，３）がベローズ（３３）によって周囲に対してシールされていることを
    特徴とする請求項２記載のインジェクター。
  4. 【請求項４】 圧力室（１７）内の供給圧が、ケーシング（１，３）と、ベ
    ローズ（３３）と、第１のピストンとによって形成された室（３４）内に開口し
    た供給導管（３１）によって準備されることを特徴とする請求項２または３記載
    のインジェクター。
  5. 【請求項５】 供給導管（３１）内に圧力保持弁（３７）が配置されている
    ことを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記載のインジェクター。
  6. 【請求項６】 圧力保持弁（３７）が供給導管（３１）内の圧力Ｐ２を５０
    バールに制限していることを特徴とする請求項５記載のインジェクター。
  7. 【請求項７】 第２の案内孔（７）に切欠（２９）が設けられており、この
    切欠が漏れ油戻し路（２５）に連通していることを特徴とする請求項１から６ま
    でのいずれか１項記載のインジェクター。
  8. 【請求項８】 第２のピストン（１１）がタペット（１３）を介して制御弁
    のコントロール部材（１５）を操作することを特徴とする請求項１から７までの
    いずれか１項記載のインジェクター。
  9. 【請求項９】 制御弁の流出側が漏れ油戻し路（２５）内へ開口しているこ
    とを特徴とする請求項１から８までのいずれか１項記載のインジェクター。
  10. 【請求項１０】 アクチュエータが圧電式アクチュエータであることを特徴
    とする請求項１から９までのいずれか１項記載のインジェクター。
  11. 【請求項１１】 ケーシング（１，３）、制御弁およびアクチュエータ（２
    １）が１つの保持体（３５）内に組み込まれていることを特徴とする請求項１か
    ら１０までのいずれか１項記載のインジェクター。
  12. 【請求項１２】 高圧燃料ポンプと、高圧燃料蓄圧器と、請求項１から１１
    までの少なくともいずれか１つのインジェクターとを備えていることを特徴とす
    る、内燃機関のための燃料噴射システム。
JP2001533310A 1999-10-23 2000-10-12 内燃機関の燃料噴射システムのための、液圧式に予圧のかけらえた圧力変換器を備えたインジェクター Pending JP2003513196A (ja)

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DE19951144.6 1999-10-23
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