JP2003502493A - 成形物の製造方法 - Google Patents

成形物の製造方法

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JP2003502493A
JP2003502493A JP2001505586A JP2001505586A JP2003502493A JP 2003502493 A JP2003502493 A JP 2003502493A JP 2001505586 A JP2001505586 A JP 2001505586A JP 2001505586 A JP2001505586 A JP 2001505586A JP 2003502493 A JP2003502493 A JP 2003502493A
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polymer
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JP2001505586A
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マリア ドムシュケ,アンゲリカ
メアリー フランシス,ヴィマーラ
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ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、多孔質ポリマーの製造方法であって、式Q−X−A(式中、変数は、請求項で記載するとおりの定義である)の少なくとも1種のラジカル重合性不飽和モノマーを含む重合性成分を特定の溶媒混合物の存在で重合させ、得られた多孔質ポリマーを、溶媒の除去ののち、酸性又は塩基性の媒体中で後処理に付す方法に関する。本発明にしたがって得られるポリマーは、たとえば、哺乳動物細胞及び組織の付着及び増殖のための基質ならびに、特に、移植装置をはじめとする生物医学的装置及び補てつ物の製造のための材料として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、多孔質ポリマーの製造方法、同方法によって得られる成形物、特に
生物医学的成形物、たとえば特に眼科用成形物ならびに種々の生物医学的用途に
特に適した、多孔質及び非孔質の両形態の特定のコポリマーに関する。
【0002】 WO96/31548は、多孔質形態及び非孔質形態のいずれででも細胞増殖
基質として働くことができ、特に眼科用途における生体材料としての使用に適し
た、ペルフルオロアルキルポリエーテルマクロモノマーに基づく類の材料を開示
している。この文献はまた、少量のジヒドロペルフルオロオクチルアクリレート
を含むコモノマーとで共重合したペルフルオロアルキルポリエーテル含有組成物
を開示している。従来技術文献のポリマーは、生物医学的用途に適してはいるが
、主にその顕著な疎水性のせいで欠点を抱えている。たとえば、タンパク質、栄
養素などに対するポリマーの透過性が完全に満足とはいえないことが多い。特に
、高分子量タンパク質(約600000ダルトン以上)に対する透過性は、従来
技術の材料をもってしては達成し難い。そのうえ、公知の材料の光学品質は、周
囲空気下での取り扱い中又は生物学的環境と接触した場合、影響を受けるおそれ
がある。従来技術の疎水性材料は一般に、空気中で乾き切る、すなわち、空気に
さらされたとき光学的透明性を失う影響を見せる。そうなると、透明性を再び得
るために、アルコール/水混合物中で長い平衡処理が必要になり、それは、材料
の取り扱い及び適用に関して深刻な制限を意味する。そのうえ、従来技術の材料
は、タンパク質を不可逆的に吸収する傾向を有し、それも同様に、材料の光学透
明性に影響する。したがって、さらなる改善された生体適合性及び改善された光
学的性質を含む新規なポリマー材料の要求がある。
【0003】 驚くことに今、以下に概説する方法により、インビボでの細胞増殖、酸素透過
性、タンパク質及び栄養素に対する透過性ならびに光学透明性を高める、適当な
表面形状(surface topography)を含む生体組織との生体適合性の独特な組み合
わせを有する新規な多孔質ポリマーを得ることができることがわかった。
【0004】 したがって、本発明は、一つの態様で、多孔質ポリマーを製造する方法であっ
て、 (a)(i)式
【0005】
【化21】
【0006】 (式中、Qは、式
【0007】
【化22】
【0008】 の基であり、 (alk)は、直鎖状又は分岐鎖状のC2〜C12アルキレンであり、R3は、水
素又はC1〜C4アルキルであり、tは、数0又は1であり、 Xは、基−O−、−S−又は−NR1−であり、R1は、水素、C1〜C4アルキ
ル又は基Aであり、 Aは、式
【0009】
【化23】
【0010】 の基であり、 式中、R2は、水素又はフッ素であり、aは、1〜15の整数であり、bは、
0〜6の整数であり、cは、1〜19の整数であり、dは、0又は1の整数であ
り、zは、1〜12の整数である) の少なくとも1種のラジカル重合性不飽和モノマーを含む重合性成分及び (ii)(i)の重合性成分を重合させて得られるポリマーにおいて相分離を起
こすことができる溶媒系 を含む組成物を形成する工程と、 (b)該組成物を重合させ、それにより、両方が混ざり合ったポリマー相及び
離散した溶媒相を含む二相系を形成する工程と、 (c)離散した溶媒相を除去する工程と、 (d)得られたポリマーを、酸性又は塩基性の媒体中で後処理に付す工程と を含む方法に関する。
【0011】 R3は、好ましくは水素又はメチルであり、最も好ましくは水素である。
【0012】 (alk)は、好ましくはC2〜C6アルキレン、より好ましくはC2〜C4アル
キレン、特にエチレンである。
【0013】 変数tは、好ましくは数0を表す。
【0014】 特に好ましい基−Qは、式
【0015】
【化24】
【0016】 に該当する。
【0017】 Xは、好ましくは基−O−又は−NR1−、最も好ましくは−O−である。
【0018】 式(3)に関して、角括弧の中の項は、各基の統計的記述であると理解されな
ければならない。すなわち、基−CH2−、−CHF−、−CF2−及び−CF〔
(CF2z−R2〕は、連鎖中にランダムに分布していてもよいし、ブロックと
して分布していてもよく、その順序は前記式によっていかなるようにも固定され
ない。
【0019】 式(3)中のR2は、好ましくはフッ素を表す。
【0020】 変数aは、好ましくは1〜4、より好ましくは1又は2の整数である。変数b
は、好ましくは0〜4、特に0の整数である。変数cは、好ましくは1〜14、
より好ましくは1〜9、特に5〜9の整数である。変数dは、好ましくは0の整
数である。変数zは、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4、最も好ましく
は1の整数である。
【0021】 変数Aは、好ましくは式
【0022】
【化25】
【0023】 (式中、R2は、水素又はフッ素であり、aは、1又は2の整数であり、cは、
1〜19、好ましくは1〜14、特に1〜9の整数であり、dは、0又は1、特
に0の整数である) の基である。本発明の特に好ましい実施態様では、Aは、R2がフッ素であり、
aが1又は2の整数であり、dが0であり、cが1〜19、好ましくは1〜14
、より好ましくは1〜9、特に5〜9の整数である、上記式(3a)の基である
【0024】 フッ素含有基Aは、有利には、50%を超える、好ましくは80%を超える、
最も好ましくは90%を超える対水素フッ素比を含む。
【0025】 式(1)の特に好ましい化合物の例は、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカ
フルオロデシルアクリレート、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニルア
クリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルアクリレート、1H,1
H,2H,2H−トリデシルフルオロオクチルアクリレート、1H,1H−ヘプ
タフルオロブチルアクリレート、1H,1H−ウンデシルフルオロヘキシルアク
リレート、2−(ペルフルオロ−7−メチルオクチル)エチルアクリレート又は
2−(ペルフルオロ−9−メチルデシル)エチルアクリレートである。涙膜に類
似した屈折率の材料を得るためには、過フッ素化連鎖の長さが炭素6〜10個分
であることが好ましい。しかし、これは、異なる長さの過フッ素化連鎖、すなわ
ち6個未満の長さのものと10個を超える長さのものとの組み合わせを使用して
、涙膜に類似した屈折率を有する材料を得ること又は炭素原子10個分を超える
過フッ素化連鎖を使用して配合物中の他の添加物の高い屈折率を相殺することを
除外しない。また、眼に関連しない用途では、材料の屈折率を涙膜に合わせるこ
とは重要ではないかもしれず、したがって、過フッ素化連鎖長は、好ましい範囲
外であってもよい。
【0026】 本発明の方法で使用される重合性成分は、式(1)の1種以上の異なるモノマ
ー、好ましくは式(1)の少なくとも2種の異なるモノマー、より好ましくは式
(1)の2〜4種の異なるモノマー、特に式(1)の2種の異なるモノマーを含
むことができる。重合性成分で使用される式(1)のモノマーの量は、たとえば
、いずれの場合でも全重合性成分の重量を基準にして、15〜100%の範囲、
有利には20〜90%の範囲、好ましくは25〜80%の範囲、より好ましくは
40〜70%の範囲、特に好ましくは40〜60%の範囲である。
【0027】 式(1)の1種以上の異なるモノマーに加えて、1種以上のエチレン性不飽和
基、たとえば架橋剤又はコモノマーを含むさらなる化合物を、本発明のポリマー
を形成するための反応に加わることができる重合性成分に含めてもよい。エチレ
ン性不飽和基は、アクリロイル、メタクリロイル、スチリル、アクリルアミド、
アクリルアミドアルキル又はウレタンメタクリレートもしくはそれらの置換誘導
体からなる群より選択されることが好ましい。
【0028】 工程(a)で使用される重合性成分は、好ましくは、1種以上の異なる架橋剤
を含む。適当な架橋剤の一つの群は、式
【0029】
【化26】
【0030】 (式中、nは≧1であり、各PFPEは、同じであっても異なってもよく、式
【0031】
【化27】
【0032】 の過フッ化ポリエーテルであり、 式中、CF2CF2O及びCF2O単位は、連鎖中にランダムに分布していても
よいし、ブロックとして分布していてもよく、x及びyは、ペルフルオロポリエ
ーテルの重量平均分子量が500〜4,000、好ましくは500〜2500の
範囲であるように同じであっても異なってもよく、 Lは、二官能性連結基であり、 マクロマーの各端部のQ1は、同じであっても異なってもよく、重合性基であ
る) のマクロモノマーを含む。
【0033】 好ましくは、nは、1〜4、特に1の整数である。
【0034】 Q1は、重合反応に加わることができるエチレン性不飽和基を含むことが好ま
しい重合性基である。好ましくは、Qに関して上記した意味及び好ましい意味が
独立してQ1に当てはまる。Q1は、アクリロイル、メタクリロイル又は基−C(
O)NH−(CH22-4−O−C(O)−CR5=CH2(R5は水素又はメチル
である)であることが特に好ましい。Q1は、最も好ましくはアクリロイルであ
る。
【0035】 連結基Lは、ヒドロキシルと反応することができるいかなる二官能性基であっ
てもよい。Lの適当な前駆体は、α,ω−ジエポキシド、α,ω−ジイソシアネ
ート、α,ω−ジイソチオシアネート、α,ω−ジアシルハライド、α,ω−ジ
チオアシルハライド、α,ω−ジカルボン酸、α,ω−ジチオカルボン酸、α,
ω−二無水物、α,ω−ジラクトン、α,ω−ジアルキルエステル、α,ω−ジ
ハライド、α,ω−ジアルキルエーテル、α,ω−ジヒドロキシメチルアミドで
ある。連結基は、ジイソシアネートの二価の残基−C(O)−NH−R6−NH
−C(O)−(式中、R6は、炭素原子1〜20個を有する二価の有機基である
)であることが好ましい。
【0036】 二価の基R6は、たとえば、炭素原子1〜20個を有するアルキレン、アリー
レン、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレンもしくはアリーレンアルキ
レンアリーレン、炭素原子6〜20個を有する飽和した二価の脂環式基又は炭素
原子7〜20個を有するシクロアルキレンアルキレンシクロアルキレンである。
【0037】 好ましい実施態様では、R6は、炭素原子14個までを有するアルキレン、ア
リーレン、アルキレンアリーレン、アリーレンアルキレンもしくはアリーレンア
ルキレンアリーレン又は炭素原子6〜14個を有する飽和した二価の脂環式基で
ある。特に好ましい実施態様では、R6は、炭素原子12個までを有するアルキ
レンもしくはアリーレン又は炭素原子6〜14個を有する飽和した二価の脂環式
基である。
【0038】 好ましい実施態様では、R6は、炭素原子10個までを有するアルキレンもし
くはアリーレン又は炭素原子6〜10個を有する飽和した二価の脂環式基である
【0039】 特に好ましい意味では、R6は、ジイソシアネートから誘導される基、たとえ
ばヘキサン1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン1,6
−ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、フェニレン1,4−ジ
イソシアネート、トルエン2,4−ジイソシアネート、トルエン2,6−ジイソ
シアネート、m−もしくはp−テトラメチルキシレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート又はシクロヘキサン1,4−ジイソシアネートである。
【0040】 アリールは、非置換であるか、好ましくは低級アルキル又は低級アルコキシに
よって置換されている炭素環式芳香族基である。例は、フェニル、トリル、キシ
リル、メトキシフェニル、tert−ブトキシフェニル、ナフチル及びフェナントリ
ルである。
【0041】 アリーレンは、好ましくは、非置換であるか、C1〜C4アルキル又はC1〜C4 アルコキシによって置換されているフェニレン又はナフチレン、特に1,3−フ
ェニレン、1,4−フェニレンもしくはメチル−1,4−フェニレン、1,5−
ナフチレン又は1,8−ナフチレンである。
【0042】 飽和した二価の脂環式基は、好ましくは、シクロアルキレン、たとえばシクロ
へキシレン又はシクロへキシレン(C1〜C4アルキレン)、たとえば非置換であ
るか、1個以上のC1〜C4アルキル基、たとえばメチル基によって置換されてい
るシクロへキシレンメチレン、たとえばトリメチルシクロへキシレンメチレン、
たとえば二価のイソホロン基である。
【0043】 アルキレンは、炭素原子1〜12個を有し、直鎖状であっても分岐鎖状であっ
てもよい。適当な例は、デシレン、オクチレン、へキシレン、ペンチレン、ブチ
レン、プロピレン、エチレン、メチレン、2−プロピレン、2−ブチレン、3−
ペンチレンなどである。アルキレンの特に好ましい意味は、プロピレン、エチレ
ン及びメチレンである。
【0044】 アルキレンアリーレン又はアリーレンアルキレンにおけるアリーレン単位は、
好ましくは、非置換であるか、C1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシによっ
て置換されているフェニレンであり、その中のアルキレン単位は、好ましくはC 1 〜C4アルキレン、たとえばメチレン又はエチレン、特にメチレンである。した
がって、これらの基は、好ましくはフェニレンメチレン又はメチレンフェニレン
である。
【0045】 アリーレンアルキレンアリーレンは、好ましくはフェニレン(C1〜C4アルキ
レン)フェニレン、たとえばフェニレンエチレンフェニレン又はフェニレンメチ
レンフェニレンである。
【0046】 二価の残基Lが誘導される好ましいジイソシアネートのいくつかの例は、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHMDI)、イソホロンジイソシ
アネート(IPDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)及び1
,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を含む。
【0047】 好ましくは、式(5)におけるxは、0〜20の範囲、より好ましくは2〜1
6の範囲、特に4〜12の範囲であり、yは、0〜25の範囲、より好ましくは
4〜20の範囲、特に6〜14の範囲である。好ましくは、ペルフルオロアルキ
ルポリエーテルの重量平均分子量が500〜2,500の範囲、最も好ましくは
1000〜2200の範囲になるよう、x及びyは同じであってもよいし異なっ
てもよい。
【0048】 (a)の重合性成分の好ましい架橋剤は、式
【0049】
【化28】
【0050】 (式中、 PFPEは、式
【0051】
【化29】
【0052】 の過フッ素化ポリエーテルであり、 式中、CF2CF2O及びCF2O単位は、連鎖中にランダムに分布していても
よいし、ブロックとして分布していてもよく、x及びyは、ペルフルオロアルキ
ルポリエーテルの分子量が500〜2,500の範囲になるよう、同じであって
もよいし異なってもよく、Q1は、メタクリロイル基−C(O)−C(CH3)=
CH2又は好ましくはアクリロイル基−C(O)−CH=CH2である) のマクロモノマーである。
【0053】 本発明の方法で使用することができる適当な架橋剤のさらなる群は、低分子量
のジ又はポリビニル架橋剤、たとえばアリル(メタ)アクリレート、C2〜C8
ルキレンジアクリレートもしくはジメタクリレート、ジビニルエーテル、ジビニ
ルスルホン、ジ及びトリビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレ
ートもしくはトリメタクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートも
しくはテトラメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレートもしくはジメタ
クリレート、メチレンビスアクリルアミドもしくはビスメタクリルアミド、エチ
レンビスアクリルアミドもしくはエチレンビスメタクリルアミド、トリアリルフ
タレート、ジアリルフタレート又は式
【0054】
【化30】
【0055】 (式中、Q2には、Qに関して上記した意味及び好ましい意味が当てはまり、s
は、たとえば1〜10、好ましくは4〜8の整数であり、qは、たとえば1〜2
0、好ましくは1〜4の整数である) の化合物である。
【0056】 架橋剤は、有利には、1000未満、好ましくは750以下、より好ましくは
500以下の重量平均分子量を有する低分子量架橋剤である。
【0057】 (a)の重合性成分の好ましい低分子量架橋剤成分は、上記式(6b)の化合
物、たとえばモノ、ジ、トリもしくはテトラエチレングリコールジアクリレート
又はモノ、ジ、トリもしくはテトラエチレングリコールジウレタンメタクリレー
トであるか、特に、上記式(6a)のフッ素化化合物、たとえば2,2,3,3
,4,4−ヘキサフルオロペンタンジオールジアクリレートもしくはジメタクリ
レート又は2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサンジオール
ジアクリレートもしくはジメタクリレートである。
【0058】 重合性成分は、1種以上の異なる架橋剤、好ましくは1種又は2種の異なる架
橋剤を含むことができる。本発明の一つの好ましい実施態様では、上記式(4)
又は(4a)のマクロモノマーである唯一の架橋剤を含む工程(a)の重合性成
分が使用される。本発明のもう一つの好ましい実施態様では、2種の異なる架橋
剤、すなわち、上記式(4)又は(4a)のマクロモノマー1種及び上述した低
分子量架橋剤、好ましくは上記式(6a)又は(6b)の架橋剤1種(それぞれ
、上記意味及び好ましい意味が当てはまる)を含む工程(a)の重合性成分が使
用される。
【0059】 使用される架橋剤の合計量は、たとえば、いずれの場合でも全重合性成分の重
量を基準にして、2〜85%、好ましくは10〜80%、より好ましくは20〜
75%、さらに好ましくは30〜60%、特に好ましくは40〜60%の範囲で
ある。
【0060】 重合性成分中に存在するコモノマーは、親水性又は疎水性又はそれらの混合物
であることができる。適当なコモノマーは、特に、コンタクトレンズ及び生物医
学的材料の製造に普通に使用されるコモノマーである。疎水性コモノマーは、水
に不溶性であり、水を10重量%未満しか吸収しないホモポリマーを通常与える
モノマーをいう。同様に、親水性コモノマーは、水溶性であるか、水を少なくと
も10重量%吸収することができるホモポリマーを通常与えるモノマーをいう。
【0061】 適当な疎水性コモノマーは、C1〜C18アルキル及びC3〜C18シクロアルキル
アクリレート及びメタクリレート、C3〜C18アルキルアクリルアミド及びメタ
クリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルC1〜C18アル
カノエート、C2〜C18アルケン、C2〜C18ハロアルケン、スチレン、(C1
8アルキル)スチレン、フッ素化スチレン、C1〜C8アルキルビニルエーテル
、C3〜C12ペルフルオロアルキルエチルチオカルボニルアミノエチルアクリレ
ート及びメタクリレート、アクリルオキシ及びメタクリルオキシアルキルシロキ
サン、N−ビニルカルバゾール、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン
酸などのC1〜C12アルキルエステルであるが、これらに限定されない。
【0062】 好ましいものは、たとえば、アクリロニトリル、炭素原子3〜5個を有するビ
ニル性不飽和カルボン酸のC1〜C4アルキルエステル又は炭素原子5個までを有
するカルボン酸のビニルエステルである。
【0063】 適当な疎水性コモノマーの例は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ビニルアセテート、ビ
ニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルバレレート、スチレン、ペルフ
ルオロスチレン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリ
ル、1−ブテン、ブタジエン、メタクリロニトリル、ビニルトルエン、ビニルエ
チルエーテル、ペルフルオロヘキシルエチルチオカルボニルアミノエチルメタク
リレート、イソボルニルメタクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、
ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロブチルメタクリレ
ート、トリストリメチルシリルオキシシリルプロピルメタクリレート(以下、ト
リスメタクリレート)、トリストリメチルシリルオキシシリルプロピルアクリレ
ート(以下、トリスアクリレート)、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチ
ルジシロキサン及びビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチルジシロキサ
ンである。
【0064】 疎水性コモノマーの好ましい例は、メチルメタクリレート、トリスアクリレー
ト、トリスメタクリレート及びアクリロニトリルである。
【0065】 適当な親水性コモノマーは、ヒドロキシルもしくはアミノ置換C1〜C8アルキ
ルアクリレート及びメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、(C 1 〜C8アルキル)アクリルアミド及びメタクリルアミド、エトキシル化アクリレ
ート及びメタクリレート、ヒドロキシル、アミノもしくはスルホ置換(C1〜C8 アルキル)アクリルアミド及びメタクリルアミド、ヒドロキシル置換C1〜C8
ルキルビニルエーテル、アクリルもしくはメタクリル酸、N−ビニルピロール、
N−ビニル−2−ピロリドン、2−ビニルオキサゾリン、2−ビニル−4,4′
−ジアルキルオキサゾリン−5−オン、2−及び4−ビニルピリジン、アリルア
ルコール、両性モノマー、たとえばアルキル基中に第四級化アミノ基及びスルホ
ン酸基を含むN−アルキルアクリルアミドもしくはN−アルキルメタクリルアミ
ドなどであるが、これですべてを網羅したわけではない。
【0066】 適当な親水性コモノマーの例は、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA
)、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、N
,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、トリメチルアン
モニウム−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートヒドロクロリド、3−〔(2
−アクリルアミド−2−メチル−プロピル)−ジメチルアミノ〕−プロパンスル
ホネート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、
アリルアルコール、ビニルピリジン、グリセロールメタクリレート、N−(1,
1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリド
ン(NVP)などである。
【0067】 好ましい親水性コモノマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、3
−〔(2−アクリルアミド−2−メチル−プロピル)−ジメチルアミノ〕−プロ
パンスルホネート及びN−ビニル−2−ピロリドンである。
【0068】 重合性成分への個々のコモノマーの添加に好ましい範囲は、全重合成分の0〜
60重量%、最も好ましくは0〜40重量%である。本発明の好ましい実施態様
では、基礎を成す重合性成分は、コモノマーを含まない。本発明のもう一つの実
施態様では、基礎を成す重合性成分は、1種以上の異なるコモノマー(上記意味
及び好ましい意味が当てはまる)を、全重合性成分の重量を基準にして1〜60
%、特に1〜40%含む。
【0069】 本発明の好ましい実施態様は、(a)の重合性成分が、 (i)式
【0070】
【化31】
【0071】 の少なくとも2種の異なるモノマーと、 (ii)式
【0072】
【化32】
【0073】 の化合物、式
【0074】
【化33】
【0075】 の化合物及び式
【0076】
【化34】
【0077】 の化合物からなる群より選択される1種以上、好ましくは2種の異なる架橋剤と
を含む方法に関する。上記式中、Q、Q1及びQ2は、互いに独立して、式
【0078】
【化35】
【0079】 の基であり、 Aは、式
【0080】
【化36】
【0081】 の基であり、 R2は、水素又はフッ素であり、aは、1又は2の整数であり、cは、1〜9
の整数であり、dは、1又は好ましくは0であり、 Xは、−O−、−NH−又は−N(C1〜C2アルキル)、特に−O−であり、 PFPEは、式
【0082】
【化37】
【0083】 の基であり、 式中、CF2CF2O及びCF2O単位は、連鎖中にランダムに分布していても
よいし、ブロックとして分布していてもよく、x及びyは、過フッ素化ポリエー
テルの重量平均分子量が500〜2500の範囲であるように同じであっても異
なってもよく、sは、4〜8の整数であり、qは、1〜4の整数である。
【0084】 工程(a)の組成物の溶媒系(ii)は、好適には、各重合性成分(i)のため
の非溶媒、中間溶媒及び溶媒からなる群より選択される少なくとも2種の成分を
含む。
【0085】 非溶媒とは、重合性成分のいずれの成分も溶解しない液体をいう。成分が液体
に不溶性である規準は、具体的には、その成分が前記液体に5重量%未満、好ま
しくは3重量%未満の濃度でしか溶解しないことをいう。中間溶媒とは、重合性
成分の、すべてではないが一部の成分が可溶性である有機液体をいう。溶媒とは
、重合性成分の大部分又はすべての成分が可溶性である有機液体をいう。成分が
液体に可溶性である規準は、具体的には、その成分が前記液体に5重量%超、好
ましくは10重量%超の濃度で溶解することをいう。
【0086】 溶媒、中間溶媒及び/又は非溶媒のタイプ及び量は、重合性成分に使用される
成分のタイプ及び量に大きく依存するが、簡単な実験によって決定することもで
きる。
【0087】 適当な非溶媒は通常、極性の高い溶媒、たとえばDMSO、アクリロニトリル
又は特に水である。
【0088】 適当な中間溶媒は、たとえば極性溶媒であり、好ましくは、短鎖アルコール、
アミン、ニトリル及びカルボン酸ならびにそれらの混合物からなる群より選択さ
れる。前記短鎖アルコール、アミン、ニトリル及びカルボン酸は、環式、分岐鎖
状又は直鎖状であることができ、分岐鎖状化合物が特に好ましい。短鎖化合物内
の炭素原子の数は1〜12であることができる。しかし、数は2〜8であること
が好ましい。好ましい中間溶媒は、炭素原子12個までのアミン、炭素原子12
個までのアルコール、好ましくは非フッ素化アルコール、炭素原子12個までの
エーテル、炭素原子12個までのニトリル、炭素原子12個までのカルボン酸で
ある。より好ましい中間溶媒は、非フッ素化C1〜C10アルカノール、たとえば
メタノール、エタノール、n−もしくはイソプロパノール、3−メチル−2−ブ
タノール、シクロヘキサノールもしくはシクロペンタノール、C1〜C10アミン
、たとえば3−ヘキシルアミン及びイソプロピルアミン、C1〜C10ニトリル、
たとえばアセトニトリル又はC1〜C10カルボン酸、たとえば酢酸であり、なお
さらに好ましいものは、炭素原子7個までを有するような非溶媒である。さらに
好ましいものは、非フッ素化C1〜C10アルカノール、C1〜C10アミン、C1
10ニトリル及びC1〜C10カルボン酸であり、なおさらに好ましいものは、炭
素原子7個までを有するような中間溶媒である。中間溶媒として特に好ましいも
のは、C1〜C4アルコール、たとえば特にメタノール、エタノール又はn−もし
くはイソプロパノールである。
【0089】 工程(a)の溶媒系の溶媒成分は、本質的には、重合性成分の大部分又はすべ
ての成分が可溶性であるいかなる有機液体であってもよい。溶媒は、たとえば非
極性溶媒、たとえば、環式、分岐鎖状又は直鎖状であってもよく、C1〜C4アル
キル、C1〜C4アルコキシ又はハロゲン、たとえばメチル、エチル、メトキシ、
フルオロ又はクロロによって置換されていてもよい、炭素原子12個までを有す
る炭化水素溶媒、ケトン又はエーテルである。好ましいそのような非極性溶媒は
、それぞれ非置換であるか、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ又はハロゲ
ンによって置換されているC5〜C12アルカン、C5〜C12シクロアルカン、ベン
ゼン、C3〜C10エーテル又はC3〜C10ケトンである。例は、シクロヘキサン、
p−フルオロメトキシベンゼン、シクロヘキサノン、p−フルオロベンゼンメチ
ルケトン又は過フッ素化エーテル、たとえばHFE7100(3M)である。
【0090】 非溶媒の量は、たとえば、いずれの場合にも全溶媒系の重量を基準にして、1
0%まで、好ましくは0〜10%、より好ましくは0〜5%、最も好ましくは0
.1〜2.5%である。
【0091】 中間溶媒の量は、たとえば、いずれの場合にも全溶媒系の重量を基準にして、
95%まで、好ましくは30〜90%、最も好ましくは40〜80%である。
【0092】 溶媒の量は、たとえば、いずれの場合にも全溶媒系の重量を基準にして、75
%まで、より好ましくは10〜70%、最も好ましくは20〜60%である。
【0093】 本発明の方法の工程(a)で好ましい溶媒系は、水0〜5重量%、非フッ素化
1〜C10アルカノール、C1〜C10アミン、C1〜C10ニトリル及びC1〜C10
ルボン酸からなる群より選択される中間溶媒30〜90%ならびに炭素原子8個
までを有する炭化水素、炭素原子8個までを有するフッ素化炭化水素及びC1
10ケトンからなる群より選択される溶媒10〜70重量%を含む。
【0094】 本発明の工程(a)の組成物は、重合性成分(i)と溶媒系(ii)とを、たと
えば90%:10%〜10%:90%、好ましくは90%:10%〜40%:6
0%、最も好ましくは85%:15%〜50%:50%の重量比で含む。
【0095】 重合性成分及び有機液体の混合物に加えて、工程(a)の組成物は、場合によ
ってはさらなる成分を含むことができる。工程(a)の組成物の場合によっては
含まれるさらなる成分は、たとえば、(i)光開始剤である。工程(b)の重合
反応を光化学的に開始させる場合、光開始剤を加えることが好ましい。その例は
当業者にはよく知られている。有用な光開始剤は、たとえば、イオン基、親水基
又はその両方によって置換されているベンゾフェノン、たとえば4−トリメチル
アミノメチルベンゾフェノンヒドロクロリドもしくはベンゾフェノンナトリウム
4−メタンスルホネート;ベンゾインC1〜C4アルキルエーテル、たとえばベン
ゾインメチルエーテル;イオン基、親水基又はその両方によって置換されている
チオキサントン、たとえば3−(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアミノプロポ
キシ)チオキサントンヒドロクロリド、3−(3−トリメチルアミノプロポキシ
)チオキサントンヒドロクロリド、チオキサントン3−(2−エトキシスルホン
酸)ナトリウム塩もしくはチオキサントン3−(3−プロポキシスルホン酸)ナ
トリウム塩;又はフェニルケトン、たとえば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、(2−ヒドロキシ−2−プロピル)(4−ジエチレングリコールフ
ェニル)ケトン、(2−ヒドロキシ−2−プロピル)(フェニル−4−ブタンカ
ルボキシレート)ケトン;又は市販品、たとえばDarocure(商標)もしくはIrga
cure(商標)タイプ、たとえばDarocure 1173もしくはIrgacure 2959を含む。
【0096】 光開始剤は、組成物に加えられるならば、いずれの場合でも重合性成分に基づ
いて、たとえば0.05〜約1.5重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%、
特に好ましくは0.08〜0.5重量%の量で存在する。
【0097】 (ii)界面活性剤;界面活性剤、好ましくはフッ素化界面活性剤を混合物に含
めてもよい。界面活性剤の使用は、孔のサイズ及び密度を制御する効果的な手段
である。フッ素を含む非イオン界面活性剤が好ましい。特に好ましい界面活性剤
は、市販のフッ素化界面活性剤、たとえばZonyl(DuPont)及びFluorad(3M)
を含む。過フッ素化された疎水性末端基及び親水性のポリ(エチレンオキシド)
先頭基で構成されたZonyl FS300(DuPont)が、本方法で使用するのに特に好ま
しい界面活性剤である。工程(a)の組成物は、好ましくは界面活性剤を含まな
い。
【0098】 重合性成分は、好都合な手段により、有機溶媒及び他の場合によっては用いら
れる成分と混合することができる。たとえば、重合性成分は、振とう又は攪拌に
より、有機溶媒及び他の場合によっては含められる成分と混合することができる
。成分を添加する順序は狭く限定されない。重合性成分を構成する種々の成分は
、混合物に組み込む前に合わせる必要はない。混合物は、均質溶液の形態であっ
てもよいし、有機溶媒を離散した相として、たとえば分散系、マイクロエマルシ
ョン又は好ましくは共連続マイクロエマルションの形態で有してもよい。重合前
の混合物の形態は狭く限定されない。理由は、多孔質ポリマーの形態を制御する
ものは、重合中の混合物の形態であるからである。
【0099】 工程(b)の組成物の重合は、重合性成分の開始を参照しながら、好都合な方
法によって実施することができる。たとえば、重合は、化学線、たとえば可視光
線、紫外線又はイオン化放射線、たとえばγ線、電子放射線もしくはX線によっ
て開始させることができる。重合はまた、適切ならば、熱的に開始させることも
できる。適当な重合条件は当業者には自明である。たとえば、温度は、0〜80
℃、好ましくは5〜50℃の範囲であることができ、圧力は、大気圧未満から大
気圧を超える範囲であることができる。無酸素条件を使用することもできる。重
合性成分は、好ましくは、光開始剤の存在下、化学線、たとえば可視光線又は特
に紫外線を使用して重合させる。硬化時間は、使用する光の強さに依存して広い
範囲で異なることができる。一般に、1〜60分、好ましくは2〜30分、特に
5〜15分の硬化時間が貴重であることがわかった。
【0100】 重合の直後、有機溶媒の実質部分が離散した相の形態にあることが不可欠であ
る。離散した有機溶媒相は、少なくとも部分的に、重合された成分中に相互浸透
網の形態にあることが好ましい。
【0101】 「有機溶媒の実質部分が離散した相の形態にある」とは、有機溶媒相の相互浸
透網又は有機溶媒相の分散系を形成するのに十分な有機溶媒相があることをいう
と理解される。重合成分及び有機溶媒に依存して、有機溶媒の一部が重合成分中
に吸着又は保持され、最終的には多孔質ポリマー中に吸着又は保持されうること
が当業者によって理解されよう。通常、重合の直後、有機溶媒の60%超が離散
した相の形態にある。有機溶媒の80%超が離散した相の形態にあることが好ま
しく、より好ましくは、有機溶媒の95%超が離散した相の形態にある。
【0102】 有機溶媒相が重合成分中で相互浸透網を形成し、網状多孔質形態を有する多孔
質ポリマーを与えることが特に好ましい。網状多孔質形態は、相互接続されたほ
ぼ球形の孔の列を有する連続気泡構造を有してもよいし、好ましくは、相互接続
されたポリマー球状粒子からなるスポンジ状の連続気泡構造であってもよい。
【0103】 もう一つの実施態様では、多孔質ポリマーは、ばらばらの孔がポリマー中に分
散した独立気泡構造の形態であってもよい。
【0104】 工程(c)にしたがって、有機溶媒を好都合な手段によって多孔質ポリマーか
ら除去することができる。溶媒の除去に適した手段は、蒸発、溶媒抽出、洗浄又
は浸出を含む。
【0105】 工程(d)の後処理は、多孔質ポリマーの表面に付いた垂下するアクリレート
、アクリルアミドなどの基を酸/塩官能基に転換するのに適したいかなる媒体中
で実施することもできる。好ましくは、後処理は、酸又は好ましくは塩基を含む
水性媒体中で実施する。適当な酸は、たとえば酢酸、フルオロもしくはクロロ酢
酸、塩酸又は硫酸である。適当な塩基は、たとえばアルカリ金属水酸化物、たと
えば水酸化ナトリウムもしくはカリウム、アンモニア又は有機アミンである。後
処理媒体は、水に加えて、さらなる溶媒、たとえばC1〜C4アルコール、たとえ
ばメタノール、エタノール又はn−もしくはイソプロパノールを含むことができ
る。
【0106】 一つの適当な後処理媒体は、たとえば1〜6、好ましくは1〜4.5のpHを有
する酸性媒体を含む。適当な酸性媒体は、たとえば、水又は水とC1〜C4アルコ
ールとの混合物及び無機又は好ましくは有機酸から調製することができる。例は
、酢酸、塩酸、硫酸などの酸の水溶液である。好ましい後処理媒体は、たとえば
8〜14、好ましくは8.5〜12のpHを含む塩基性媒体である。適当な塩基性
媒体は、たとえば、水又は水及びC1〜C4アルコールならびに適当な有機又は好
ましくは無機の塩基から調製することができる。例は、いずれの場合も水酸化ア
ルカリ、たとえば水酸化ナトリウムもしくはカリウム又はそれらの混合物を含む
か、アンモニア又は有機アミンを塩基として含む水溶液又は水/エタノール溶液
である。好ましい塩基性後処理媒体は、水酸化アルカリ、特に水酸化ナトリウム
20〜60重量%を含む水性媒体である。
【0107】 後処理は、たとえば、室温又は高温、たとえば15〜100℃、好ましくは2
0〜80℃、特に30〜60℃で実施することができる。多孔質ポリマーは、た
とえば、単に後処理媒体に浸漬するか、また、加水分解を実施するための超音波
を使用して処理してもよい。
【0108】 工程(d)の後処理の時間は、たとえば使用する温度及び溶液pHに依存して、
広い範囲で異なることができる。一般に、30秒〜1時間、好ましくは30秒〜
30分間、特に30秒〜3分間の時間が貴重であることがわかった。
【0109】 工程(d)の後処理の前に、工程(c)で得られた多孔質ポリマーをアルコー
ル溶液、たとえば、C2〜C4アルコール、たとえばエタノールもしくはイソプロ
パノール10〜50重量%を含む水溶液又は界面活性剤、特に非イオン界面活性
剤を含む溶液で処理して、疎水性ポリマーと親水性の酸性もしくは塩基性の後処
理溶液との間でより良好な反応を保証してもよい。
【0110】 本発明の方法は、多様な孔の大きさ及び形態の物質を生成するのに有用である
。個々の孔の平均の大きさの上限は約5ミクロンであり、100ナノメートルが
一般的であり、直径が約10ナノメートルの孔を得ることもできる。
【0111】 孔は、相互浸透網を形成することができる。これらの形態は、所定の分子量の
分子に対する透過性に関して特徴づけることがより有用である。
【0112】 多孔質ポリマーの形態及び多孔性は、モノマーに対する有機溶媒の比を変更す
ることによって制御することができる。有機溶媒の高い比率では、相互接続され
たポリマー球状粒子からなるスポンジ状の連続構造が得られる。低めの比率では
、孔の網状構造が得られる。さらに低い比率では、独立気泡形態が得られる。
【0113】 加えて、請求項に係わる方法のエッチング工程(d)は、特定の用途の要件を
満たすために、得られるポリマーの表面形状をそれに合わせて作ることを可能に
する。エッチングのタイプは、繊維状又は平滑であることもある表面構造に対し
て直接的な関係を有する。たとえば、エッチング法を加減することにより、眼の
ボーマン膜を模倣する繊維状表面構造を得ることができる。加えて、表面形状の
設計は細胞の固着、拡散及び成層の過程に大きく関与するため、本発明の方法は
、細胞増殖基質としてきわめて効率的であるポリマー材料を製造することを可能
にする。
【0114】 本方法の特に有用な実施態様は、有機溶媒相を連続相互浸透網構造の形態で有
し、それは容易に抽出することができ、流体及び小径粒子を多孔質ポリマーに容
易に通すことができる孔の網状構造を有する多孔質過フッ素化ポリマー材料を残
す。孔の大きさ及び密度は、有機溶媒に対する重合性成分の比又は溶媒の組成の
変更によって制御することができる。界面活性剤の使用によって小さな変更を加
えることもできる。少量の水の添加もまた、多孔性を高める。
【0115】 適切な選択により、得られるコポリマーは光学的に透明になり、水性媒体、組
織及び細胞物質との良好な適合を提供する屈折率を有する。最も重要なことには
、特定の後処理のおかげで、本発明の方法にしたがって得られるポリマー材料の
光学的品質は、周囲空気下での取り扱い中及び生物学的環境と接触した場合でも
高いままである。その結果、本発明にしたがって得られるポリマーは、眼科用装
置又は眼補てつ物、たとえば角膜アンレー又はインプラントとしての使用に理想
的である。
【0116】 本発明のさらなる実施態様は、上記で概説した方法にしたがって得られる多孔
質ポリマーに関する。
【0117】 なおも本発明のさらなる態様にしたがって、 (i)上記式(1)の少なくとも2種の異なるモノマーと、 (ii)1種以上の異なる架橋剤と を含む重合性成分を重合させることによって得られる非孔質又は多孔質のポリマ
ーが提供される。式(1)に含まれる変数、架橋剤及び重量比に関しては、それ
ぞれ上記意味及び好ましい意味が当てはまる。
【0118】 非孔質ポリマーは、式(1)のモノマー、架橋剤ならびに場合によっては1種
以上のコモノマー及び/又は透明なポリマーを得るための添加物を適当な開始剤
の存在で共重合させることによって得ることができる。重合を実施するための当
該技術で周知の標準的方法を使用することができ、ラジカル重合が好ましい。ラ
ジカル重合は、適当な容器の中で、光開始剤、たとえばベンゾインメチルエーテ
ルを含む重合性成分に照射する(紫外線を使用)ことによって簡単に実施するこ
とができる。混合物は、モノマーの間で重合を起こすのに十分な期間、照射を加
えられる。あるいはまた、酸化還元的開始又は熱開始剤、たとえばアゾビスイソ
ブチロニトリルを使用する熱的開始を利用することもできる。このような場合に
よって使用されるコモノマー及びさらなる添加物は、たとえば上述したものであ
る。光開始剤を使用するモノマー混合物の光化学的開始が好ましい重合法である
【0119】 本発明のさらなる実施態様は、成形物の製造、特に眼科用途及び非眼科用途に
おける生物医学的成形物、の製造のための、本発明の方法によって得られる非孔
質又は多孔質ポリマーの使用に関する。適当な成形物は、たとえば、本発明のポ
リマーを含む生物医学的装置、たとえば眼科用装置、たとえばコンタクトレンズ
、眼内レンズ又は人工角膜である。本発明の好ましい成形物は、多孔質ポリマー
の調製のための上記で概説した方法によって得られる成形物である。
【0120】 本発明のポリマーは、当該技術で周知であるような従来の成形及び加工技術を
使用して、他の有用な物品に形成することもできる。本発明のポリマーの視覚的
透明性を与えられると、これらのポリマーは、組織培養装置、光学機器、顕微鏡
スライドなどに用途を見いだすことができる。
【0121】 本発明のさらなる態様は、本発明の方法したがって得られる多孔質ポリマーの
、フィルム又はシート形態での、膜(メンブレイン)又はフィルタとしての使用
である。このようなポリマーフィルムは、別の支持膜とで積層して複合体に形成
することもできる。このような応用は、気体又は液体に対する透過性を含むこと
ができる。
【0122】 本発明の多孔質ポリマーは、工業用膜、コンデンサ、ホーム逆浸透、移植グル
コースモニタ、カプセル封入生物学的インプラント、たとえばランゲルハンス島
、薬物送達パッチ、浸透圧を利用する膜蒸留、活性化合物の徐放、バイオリアク
タ又はバイオセンサで使用するための固定化リガンドを含む多様な用途を有する
膜としての使用に適するかもしれない。他の用途は、創傷治療用包帯、血管移植
片をはじめとするバイオテクノロジー及び生物医学的用途、薬物送達パッチ、活
性化合物の徐放のための材料ならびに食品、乳製品、ジュース、低アルコールビ
ール産業における限外ろ過を含む。
【0123】 本発明のポリマーは、多孔質であろうと非孔質であろうと、細胞に対して一般
に生体適合性であり、化学的に安定な化学物質であるため、これらのポリマーは
、ポリマーの表面に表面被覆を被着することにより、特定の用途のために高める
ことができる。そのような表面被覆は、浸漬被覆法もしくはRFガスプラズマ蒸
着法又は特定の化学種もしくは分子の共有結合的付着によって被着される親水性
被覆であることができる。あるいはまた、そのような被覆は、多孔質ポリマーの
表面に被着されるゲルであることもできる。ポリマーの細胞増殖特性をさらに高
めるための被覆としてのそのようなものは、フィブロネクチン、ビトロネクチン
、ラミニン、トロンボスポンジン又はそれらのペプチド配列フラグメントのよう
な分子の共有結合的付着又は吸着であることもできるし、これらのタンパク質を
含むゲルの共有結合的付着又は吸着であることもできる。
【0124】 本発明の方法にしたがって得られるポリマーは、非孔質であろうと好ましくは
多孔質であろうと、ヒト又は動物組織細胞と相互作用することができ、したがっ
て、インビボ又はインビトロでヒト又は動物細胞の付着及び増殖のための材料、
医療用インプラント(たとえば移植可能な半透過膜材料、整形外科における組織
インプラント、ホルモン分泌細胞、たとえばランゲルハンス島細胞を含むインプ
ラント、胸部インプラント、人工関節など)として、人工器官、組織培養装置(
たとえばボトル、トレー、皿など)で、生物学的リアクタ(貴重なタンパク質及
び他の成分を細胞培養によって産生するために使用されるもの)で、医療用装置
の製造のための材料として、又は生物医学的もしくは生体材料装置もしくは用途
の被覆、たとえば血管移植片、カテーテル、人工膵臓などの被覆として、又は眼
科用装置、たとえばコンタクトレンズ、眼内レンズもしくは人工角膜又は眼補て
つ物、たとえば角膜インプラントの材料として、特に有用である。
【0125】 眼補てつ物、たとえば角膜インプラントは、重合性成分を型に入れて重合させ
ることによって製造することができ、場合によっては、得られたコポリマーを所
望の形状に作成又は加工することもできる。眼補てつ物は、そのものは当業者に
周知である他の方法によって製造することもできる。多孔性は、前記のようにし
て提供することができる。
【0126】 角膜インプラントは、従来の外科手術により、角膜上皮組織下、その中又はそ
れに通して配置されるか、角膜間質又は他の角膜組織層の中に配置することがで
きる。このようなインプラントは、角膜の光学的性質を変化させたり(たとえば
視力の欠陥を矯正するため)、眼の外観、たとえば瞳孔の色を変化させたりする
ことができる。角膜インプラントは、移植されると瞳孔を覆い、視力を提供する
光軸領域と、光軸領域の周辺を包囲するより不透明な領域とを含むことができる
。あるいはまた、インプラントは、その寸法にわたって同じ視力を有することも
できる。
【0127】 高分子量組織流体成分、たとえばタンパク質及び糖タンパク質(たとえば成長
因子、ペプチド及びタンパク質ホルモンならびに必須ミネラルの輸送に関与する
タンパク質)などの、角膜インプラントを通過する、すなわち上皮細胞と間質細
胞との間、さらには内皮層を超える流れが、角膜インプラントの前後の組織の長
期的維持及び生存性にとって重要であることがわかった。本発明の方法により、
特にエッチング工程(d)により、表面形状及び多孔性をインビボでのインプラ
ントの長期的安定性に向けて調製することが可能である。したがって、角膜イン
プラントは、有利には、約10,000ダルトンを超える分子量を有する組織流
体成分を中に通すのに十分な多孔性をもって調製され、それにより、小さな分子
量の栄養素(たとえばグルコース、脂肪及びアミノ酸)及び呼吸気に加えて、組
織流体成分の流束をインプラントの前の細胞とインプラントの後の細胞との間に
提供する。
【0128】 好ましくは、角膜インプラントは、タンパク質及び10,000ダルトンまで
及びそれを超える分子量、たとえば10,000〜1,000,000ダルトン
の分子量の蛋白質や他の生物学的高分子を通過させるには十分であるが、角膜ア
ンレーの光軸領域への細胞、ひいては組織の侵入を許すには十分ではない多孔性
を有する。インプラントの多孔性が孔によって提供される場合、光軸領域は複数
の孔を含み、その数は、いかなるふうにも限定的ではないが、インプラントの前
領域と後領域との間で組織成分の流動を提供するのに十分な数である。好ましく
は、光軸領域内に形成された孔は、視力矯正に関して問題を引き起こす程度の可
視光線の屈折を生じさせない。「孔」は、規則的であってもよいし不規則であっ
てもよい孔の性質に対して幾何学的制限を課さないということが理解されなけれ
ばならない。すべての孔が同じ直径でなくてもよいことが認識されるべきである
【0129】 角膜インプラントは、光軸領域の外で、光軸領域と同じ多孔性を有することが
できる。あるいはまた、スカートと呼ぶこともできる、光軸領域の周辺を包囲す
るインプラントの領域が、角膜細胞の内方成長を許し、それにより、インプラン
トの眼への固着を支援することができる。
【0130】 スカートの多孔性は、スカートが形成されている材料が本来有する特徴であっ
てもよい。これに関連して、スカートは、光軸領域と同じ材料で形成されていて
もよいし、それと一体化されていてもよいことが理解されなければならない。こ
の状況で、異なる直径の孔を光軸領域及びスカートに形成することができる。あ
るいはまた、スカートは、この組織内方成長を許すため、光軸領域とは異なる、
光軸領域よりも多孔性が高い材料で形成されていてもよい。好ましくは、スカー
トは、光軸領域と同様に、光学的に透明なポリマーからなることもできるし、あ
るいはまた、光学的に不透明な材料からなることもできるし、光学的に透明では
ない多孔質材料で形成されていてもよい。
【0131】 本明細書及び請求の範囲を通じて、前後関係が別段要求しない限り、「含む」
とは、記述された完全体又は完全体の群の包含を暗示するが、他の完全体又は完
全体の群の除外を暗示するわけではないことが理解されよう。
【0132】 以下の非限定的な例で本発明をさらに説明する。別段指定しない限り、すべて
の部は重量部である。温度は摂氏度である。モノマー又はポリマーの分子量は、
別段記載しない限り、数平均分子量である。
【0133】 例1 1H,1H,2H,2H−ヘプタデカペルフルオロデシルアクリレート(Mono
mer-Polymer & Dajac)5.25g(22.7%、w:w)、1H,1H−ペンタ
デカペルフルオロオクチルアクリレート(Monomer-Polymer & Dajac)5.25g
(22.7%、w:w)、オクタフルオロヘキサンジオール−1,6−ジアクリ
レート(Monomer-Polymer & Dajac)0.68g(2.9%、w:w)、ポリペル
フルオロエチレングリコールジアクリレート(Monomer-Polymer & Dajac)7.
5g(32.5%、w:w)、エタノール(Aldrich、無水)2.5g(10.9
%、w:w)、シクロヘキサノン(Aldrich、99.8%)1.8g(7.8%、
w:w)、蒸留水0.02g(0.1%、w:w)及びDarocure(登録商標)117
3 0.1g(0.4%、w:w)を丸底フラスコに計量した。この混合物をミク
ロフィルタ(PTFEフィルタ、孔径0.45mm)に通し、窒素アタッチメント
を備えた丸底フラスコに移した。凍結融解過程を3回加えることにより、混合物
に溶解した酸素を除去した。この過程は、50mtorrの負圧を加える凍結混合物
の排気と、その後の、フラスコをシールした状態での混合物の融解とを含む。混
合物を不活性ガス雰囲気に移した。この混合物各100μlを1個のポリプロピ
レン型に充填した。型を適当な蓋で閉じ、紫外線によって硬化反応を実施した(
硬化時間5分、硬化強度15mW/cm2)。型を開け、レンズ状物を2−イソプロパ
ノール浴中で離型させた。得られたレンズ状物を、絶えず補充される蒸留2−イ
ソプロパノールの中、室温で24時間抽出した。
【0134】 抽出したレンズ状物を、蒸留水中、3工程手順で平衡させた。まず、各レンズ
状物を2−イソプロパノール/水混合物(75/25、v:v)中で20分間平
衡させ、続いて50/50v:v混合物中で20分間平衡させ、75/25v:
v2−イソプロパノール/水混合物中で20分間平衡させ、最後に、蒸留水中で
平衡させた。
【0135】 50%水酸化ナトリウム溶液(Aldrich)中、40℃で60秒間、表面改質を
実施した。改質したレンズ状物を40℃の2−イソプロパノール/水混合物(1
5/85、v:v)700mlに入れ、15時間抽出した。この期間中、抽出媒体
を3回交換した。抽出したレンズ状物を蒸留水中に移し、オートクレーブ処理し
た(30分間、221℃)。
【0136】 例2〜4 例1の方法にしたがって、以下の表にまとめた組成物を重合性成分として使用
して、さらなる多孔質成形物を調製した。
【0137】
【表1】
【0138】 hepta=1H,1H,2H,2H−ヘプタデカペルフルオロデシルアクリレ
ート penta=1H,1H−ペンタデカペルフルオロオクチルアクリレート octa=オクタフルオロヘキサンジオール−1,6−ジアクリレート poly=ポリペルフルオロエチレングリコールジアクリレート、Mw=100
0(Aldrich、無水)(例2、3)又はポリペルフルオロエチレングリコールジ
アクリレート、Mw=2000(例4、合成は以下を参照) 開始剤=光開始剤(Darocure(登録商標)1173)
【0139】 例2の手順における硬化強度は15mW/cm2であった。例3及び4で加えた強度
は6及び12mW/cm2であった。これらの例の拡散係数は、計測誤差範囲内で、例
1の拡散係数に類似していた。
【0140】 例4で使用されるポリペルフルオロエチレングリコールジアクリレート、Mw
=2000の合成 AussimontのFomblin Z Dol TX(10g、0.0046mol)を、攪拌棒及び水
凝縮器を備えた清浄で乾いた250ml丸底フラスコに入れた。フルオロ溶媒、H
FE7100(3M)100mlをFomblin Z Dol TXに加え、内容物を攪拌して均質混
合物を形成した。反応フラスコをゴム隔膜でシールし、内容物をゆっくりした窒
素流下に維持した。フラスコを氷浴に浸漬し、内容物を約15分間冷やした。ス
ポイトを使用して、Aldrichの塩化アクリロイル(1.5ml、0.0185mol)
を反応フラスコに滴下した。数時間後、均質混合物はわずかに白く変色した。次
に、混合物を室温で夜通し攪拌した。生成物への完全な転換を保証するため、油
浴を使用して混合物を55℃に加熱した。全反応時間を通じて油浴を55℃〜6
0℃に維持した。ゆっくりした窒素流下で反応を一週間進行させた。
【0141】 粗反応混合物を冷まし、内容物を分離漏斗に移した。混合物を水(2×100
ml)、10%HCl(2×100ml)、飽和NaHCO3(2×100ml)及び
飽和NaCl(2×100ml)で洗浄した。抽出法の各工程で、相をゆっくりと
分離させた。エマルション形成のせいで分離しにくい場合、飽和NaClを加え
、分離するのに十分な時間を混合物に与えた。最後に、生成物アクリレートを含
むフルオロ相を清浄なフラスコ中に分離させ、硫酸マグネシウムで乾燥させた。
内容物をろ過し、減圧下、回転エバポレータを使用して溶媒を除去した。最終生
成物は白色の油状物であった。この油状物をろ過した。注射器型フィルタ(0.
45μm)を使用してこの油状物をろ過して明澄な油状物を得た。
【0142】1 H NMR(C65CH3):3.4〜3.8ppm〔約20H、Fomblinの(CH 2 CH2O)n)〕、4.1〜4.3ppm(2H、末端アクリレートに隣接するCH 2 基、すなわちCH2=CH−CO−O−CH2CF2−)、5.5〜6.4(6H
、ジアクリレートのCH2及びCH基)13 C NMR(C65CH3):60〜80ppm〔Fomblinの(CH2CH2O)n
〕、110〜140ppm(FomblinのCF2基、アクリレート基炭素、C65CH3 からの溶媒ピーク)、165.6ppm(エステルピーク、すなわちCH2=CH−
COO−)
【0143】 タンパク質透過試験 「マルチタンパク質透過試験」とも呼ばれる以下の技術をレンズのタンパク質
透過の測定に使用した。
【0144】 マルチタンパク質透過試験は、二つの主要な部分を含むものであった。 サイズ排除カラム(Bioselect TM SEC 125-5)、紫外線検出器及びオートサン
プラ(Shimadzu SIL 10AXL)を装備したHPLC装置ならびに pH6.8のリン酸緩衝剤に溶解したタンパク質5種(チログロブリン、γグロ
ブリン、オボアルブミン、ミオグロビン、ビタミンB−12(Bio-Radゲルろ過
基準))の混合物を含むドナーチャンバ(Crown Bio Scientific)及びpH6.8
のリン酸緩衝剤で満たされたレシーバチャンバ(Crown Bio Scientific)を含む
拡散セル装置。レシーバチャンバは、入口管及び出口管を備えたものであった。
管どうしは、オートサンプラ中に配置された特別に設計されたフラックスバイア
ルによって接続されていた。出口管に接続したぜん動子により、緩衝剤をレシー
バチャンバ及び管の中に絶えず循環させた。両チャンバを35℃に維持した。
【0145】 ドナーチャンバとレシーバチャンバとを、レンズをレンズホルダにシールする
ために特別に設計されたレンズホルダによって接続して、ドナー溶液がレンズを
迂回しないようにした(すなわち、タンパク質はレンズを通過するしかない)。
タンパク質は、濃度勾配を示しながらレンズに拡散してレシーバチェンバに入っ
た。20分おきに、レシーバチャンバに接続された循環系から小さなサンプルを
採取し、サイズ排除カラムに注入した。時間とともに起こるタンパク質濃度の増
大が、以下の式を当てはめることにより、MPPT拡散係数Dmpptを与えた。
【0146】 Dmppt=(n′/△c)×(d/A) 式中、Dmppt=MPPT拡散係数〔mm2/min〕 n′=タンパク質輸送速度〔mol/min〕 A=レンズ露出面積〔mm2〕 △c=濃度差〔mol/L〕 d=レンズの厚さ〔mm〕
【0147】 以下の表は、例1にしたがって得られたレンズ及び種々の市販膜に関して本方
法によって得られた拡散係数を示す。孔径は15〜100nmで異なる。角膜中の
免疫グロブリン及び血清アルブミンの拡散係数は、D. M. Maurice、P. G. Watso
nのExp. Eye Res. (1965), 355-363、M. Allansmith、A. de Ramus、D. Maurice
、Assoc. for Res. in Vis. and Ophthal., Inc. (1979) 18, 947-955から引用
されるように、0.00042及び0.00014mm2/minであった。
【0148】
【表2】
【0149】 データは、例1のポリマーが、分子量670000のタンパク質であるチログ
ロブリンの分子サイズまでの分子に対して多孔質であることを示す。
【0150】 角膜組織増成検定の標準手順 各ポリマーサンプルの直径20mmの複製物を6ウェル型組織培養ポリスチレン
(TCPS)トレーの個々のウェルに移し、ペニシリン120μg/ml及びストレ
プトマイシン200μg/mlを含むリン酸緩衝溶液中、室温で夜通し放置した。各
配合物を三つ一組で検定した。
【0151】 摘出したばかりのウシの眼から角膜を切除し、宝石用ピンセットを使用して内
皮を注意深く除去した。次に、間質の大部分を除去すると、間質の約10%が付
着した無傷の上皮層が残った。無菌生検パンチを使用して残りの上皮層から直径
6mmの円盤状組織体外移植片を切り取り、それぞれ上皮側を上にして各複製ポリ
マーディスクの中心部に配置した。体外移植片を、インシュリン5μg/ml、トラ
ンスフェリン5μg/ml、亜セレン酸5ng/ml、ペニシリン60μg/ml及びストレ
プトマイシン100μg/mlで補足されたダルベッコ最少必須培地/ハムのF12
からなる培地中、血清の非存在で培養した。体外移植片を、空気中CO25%の
湿潤雰囲気中、37℃で8日間培養し、3日目及び6日目に培地を交換した。
【0152】 8日目、体外移植片をメチレンブルー(ホウ酸塩緩衝剤pH8.4中1%w/v
)で染色し、増成面積を画像解析(Quantimet 570、Leica Cambridge)によって
計測した。各外部移植片の最終拡散面積をその初期組織面積で割ることによって
平均(±標準偏差)組織増成指数(MI)を計算した。
【0153】 100の組織増成指数(MI)100がゼロ増成を示し、材料表面が組織増成
を支援しないことを示す。
【0154】
【表3】
【0155】 データは、ポリマーが、ポリマーの表面で上皮組織の増成を支援することを示
す。結果はまた、ポリマーが一般に細胞及び組織に対して生体適合性であること
を示す。
【0156】 酸素透過度の湿式計測 例1の材料の酸素透過度をクーロメトリ法によって測定した。レンズ状物をホ
ルダに固定し、レンズ状物の上面を2cmの水の層で覆った。酸素21%及び窒素
79%を含むガス混合物を渦巻かせながら水層に連続的に通した。電量検出器を
使用して、レンズ状物中に拡散する酸素を計測した。基準値は、この方法を適用
して市販のコンタクトレンズで計測した値であった。Cibasoft(登録商標)(Ci
baVision、HEMAレンズ)は、約7〜10barrerの値を示し、Excelens(登録
商標)(CibaVision、PVAレンズ)は、22barrerの値を示した。例1のレン
ズ状物で得られた値は105barrerであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 8/44 C08F 8/44 20/10 20/10 20/54 20/54 290/06 290/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA, ZW Fターム(参考) 4C081 AB05 AB21 AB22 AB23 BA17 CA081 CA101 CA111 CA211 CC01 DA01 DB03 EA02 4F074 AA48 AB01 CB34 DA53 4J011 HA02 HA03 HA04 HA06 HA07 HB16 HB17 QA13 QA18 QA19 QA20 QA22 QA24 QA25 QB16 SA22 SA27 SA31 SA61 SA64 WA07 WA09 WA10 4J027 AC09 BA02 BA07 BA19 CB10 CC05 CD04 CD07 4J100 AL08P AL08Q AL66R AL66S BA08S BB11P BB11Q BB11R CA06 FA30 JA33 JA51

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)(i)式 【化1】 (式中、Qは、式 【化2】 の基であり、 (alk)は、直鎖状又は分岐鎖状のC2〜C12アルキレンであり、R3は、水
    素又はC1〜C4アルキルであり、tは、数0又は1であり、 Xは、基−O−、−S−又は−NR1−であり、R1は、水素、C1〜C4アルキ
    ル又は基Aであり、 Aは、式 【化3】 の基であり、 式中、R2は、水素又はフッ素であり、aは、1〜15の整数であり、bは、
    0〜6の整数であり、cは、1〜19の整数であり、dは、0又は1の整数であ
    り、zは、1〜12の整数である) の少なくとも1種のラジカル重合性不飽和モノマーを含む重合性成分及び (ii)(i)の重合性成分を重合させて得られるポリマーにおいて相分離を起
    こすことができる溶媒系 を含む組成物を形成する工程と、 (b)該組成物を重合させ、それにより、両方が混ざり合ったポリマー相及び
    離散した溶媒相を含む二相系を形成する工程と、 (c)該離散した溶媒相を除去する工程と、 (d)得られたポリマーを、酸性又は塩基性の媒体中で後処理に付す工程と を含む、多孔質ポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 該重合性成分が、 Qが式 【化4】 の基であり、 Xが−O−であり、 Aが式 【化5】 (式中、R2は、水素又はフッ素であり、aは、1又は2の整数であり、cは、
    1〜19の整数であり、dは、0又は1の整数である) の基である、式(1)の少なくとも1種のモノマーを含む、請求項1記載の方法
  3. 【請求項3】 該重合性成分が式(1)の少なくとも2種の異なるモノマー
    を含む、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 該重合性成分が1種以上の異なる架橋剤をさらに含む、請求
    項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 該重合性成分が、式 【化6】 (式中、Q1は、メタクリロイル又はアクリロイル基であり、PFPEは、式 【化7】 の基であり、 式中、CF2CF2O及びCF2O単位は、連鎖中にランダムに分布していても
    よいし、ブロックとして分布していてもよく、x及びyは、過フッ素化ポリエー
    テルの重量平均分子量が500〜2500の範囲であるように同じであっても異
    なってもよい) の架橋剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 該重合性成分が、式 【化8】 (式中、Q2は、メタクリロイル又はアクリロイル基であり、sは、1〜10の
    整数であり、qは、1〜20の整数である) の架橋剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 該重合性成分が、 (i)式 【化9】 の少なくとも2種の異なるモノマーと、 (ii)式 【化10】 の化合物、式 【化11】 の化合物及び式 【化12】 の化合物 (式中、Q、Q1及びQ2は、互いに独立して、式 【化13】 の基であり、 Aは、式 【化14】 の基であり、 R2は、水素又はフッ素であり、aは、1又は2の整数であり、cは、1〜9
    の整数であり、dは、0又は1であり、 Xは、−O−、−NH−又は−N(C1〜C2アルキル)であり、 PFPEは、式 【化15】 の基であり、 式中、CF2CF2O及びCF2O単位は、連鎖中にランダムに分布していても
    よいし、ブロックとして分布していてもよく、x及びyは、過フッ素化ポリエー
    テルの重量平均分子量が500〜2500の範囲であるように同じであっても異
    なってもよく、sは、4〜8の整数であり、qは、1〜4の整数である) からなる群より選択される1種以上の異なる架橋剤と を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(a)の溶媒系(ii)が、各重合性成分(i)のための
    非溶媒、中間溶媒及び溶媒からなる群より選択される少なくとも2種の成分を含
    む、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 該溶媒が、それぞれ非置換であるか、C1〜C4アルキル、C 1 〜C4アルコキシ又はハロゲンによって置換されているC5〜C12アルカン、C5 〜C12シクロアルカン、ベンゼン、C3〜C10エーテル及びC3〜C10ケトンから
    なる群より選択される、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 該中間溶媒が、非フッ素化C1〜C10アルカノール、C1
    10アミン、C1〜C10ニトリル及びC1〜C10カルボン酸からなる群より選択さ
    れる、請求項8又は9記載の方法。
  11. 【請求項11】 該非溶媒が水である、請求項8〜10のいずれか1項記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 重合性成分と溶媒系との重量比が85%:15%〜50%
    :50%である、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程(b)において、該重合性成分を、光開始剤の存在で
    紫外線を使用して重合させる、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程(d)の後処理を塩基性媒体中で実施する、請求項1
    〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 該後処理が、ポリマーを、塩基性媒体中、15〜100℃
    で30秒〜30分の期間処理することを含む、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか1項記載の方法によって得られ
    る成形物。
  17. 【請求項17】 生物医学的装置である、請求項16記載の成形物。
  18. 【請求項18】 医療用インプラントである、請求項16記載の成形物。
  19. 【請求項19】 眼補てつ物である、請求項16記載の成形物。
  20. 【請求項20】 移植可能な眼内レンズ又は人工角膜である、請求項19記
    載の成形物。
  21. 【請求項21】 創傷治療用包帯である、請求項16記載の成形物。
  22. 【請求項22】 請求項1〜15のいずれか1項記載の方法によって得られ
    るポリマーを細胞増殖材料として使用する方法であって、ポリマーを哺乳動物組
    織細胞と相互作用させることを含む方法。
  23. 【請求項23】 (i)請求項1記載の式(1)の少なくとも2種の異なる
    モノマーと、 (ii)1種以上の異なる架橋剤と を含む組成物の重合生成物であるポリマー。
  24. 【請求項24】 該組成物が、式 【化16】 の化合物、式 【化17】 の化合物及び式 【化18】 の化合物 (式中、Q1及びQ2は、互いに独立して、式 【化19】 の基であり、 PFPEは、式 【化20】 の基であり、 式中、CF2CF2O及びCF2O単位は、連鎖中にランダムに分布していても
    よいし、ブロックとして分布していてもよく、x及びyは、過フッ素化ポリエー
    テルの重量平均分子量が500〜2500の範囲であるように同じであっても異
    なってもよく、sは、4〜8の整数であり、qは、1〜4の整数である) からなる群より選択される1種以上の異なる架橋剤を含む、請求項23記載のポ
    リマー。
  25. 【請求項25】 請求項23記載のポリマーを含む成形物、特に生物医学的
    成形物。
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