JP2003342312A - 有機燐化合物含有樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ,積層板および多層プリント基板 - Google Patents
有機燐化合物含有樹脂組成物、該樹脂組成物を用いたプリプレグ,積層板および多層プリント基板Info
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Abstract
を与える有機燐化合物含有樹脂組成物およびそれを用い
たプリプレグ,積層板,多層プリント基板の提供。 【解決手段】式1(式中、Rは置換基を有していてもよ
い炭化水素骨格を、R2,R3,R4は異なっていてもよ
い水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基を、R5,
R6,R7,R8は異なっていてもよい水素原子または炭
素数1〜20の炭化水素基を、nは2以上の整数を表
す)で示される多官能のスチレン基を有する重量平均分
子量1000以下の架橋成分を含有し、かつ、難燃剤と
して有機燐化合物を含む有機燐化合物含有樹脂組成物お
よびそれを用いたプリプレグ,積層板,多層プリント基
板。 【化3】
Description
するため低誘電損失で難燃性の低誘電正接樹脂組成物、
および、該樹脂組成物を用いたプリプレグ,導体層付き
積層板並びに多層プリント基板に関する。
器の信号帯域、コンピューターのCPUクロックタイム
はGHz帯に達し、高周波数化が進行している。
縁体の比誘電率の平方根、誘電正接および使用される信
号の周波数の積に比例する。そのため、使用される信号
の周波数が高いほど誘電損失が大きくなる。
信頼性を損なうので、これを抑制するため絶縁体には、
誘電率および誘電正接の小さな材料を選定する必要があ
る。絶縁体の低誘電率化および低誘電正接化には、分子
構造中の極性基の除去が有効であり、フッ素樹脂,硬化
性ポリオレフィン,シアネートエステル系樹脂,硬化性
ポリフェニレンオキサイド,アリル変性ポリフェニレン
エーテル,ジビニルベンゼンまたはジビニルナフタレン
で変性したポリエーテルイミド等が提案されている。
TFE)に代表されるフッ素樹脂は、誘電率および誘電
正接が共に低く、高周波信号を扱う基板材料に使用され
ている。
い、非フッ素系の低誘電率,低誘電正接の樹脂も種々検
討されてきた。例えば、特開平8−208856号公報
記載のポリブタジエン等のジエン系ポリマーを、ガラス
クロスに含浸して過酸化物で硬化した例がある。
載のノルボルネン系付加型重合体にエポキシ基を導入
し、硬化性を付与した環状ポリオレフィンの例がある。
特開平11−124491号公報記載のシアネートエス
テル,ジエン系ポリマーおよびエポキシ樹脂を加熱して
Bステージ化した例がある。
のポリフェニレンオキサイド、ジエン系ポリマーおよび
トリアリルイソシアネートからなる変性樹脂の例、特開
平9−246429号公報記載のアリル化ポリフェニレ
ンエーテルおよびトリアリルイソシアネート等からなる
樹脂組成物の例がある。
のポリエーテルイミドとスチレン、ジビニルベンゼンま
たはジビニルナフタレンとをアロイ化した例がある。特
開平5−78552号公報記載のジヒドロキシ化合物と
クロロメチルスチレンからウイリアムソン反応で合成し
た、例えば、ヒドロキノンビス(ビニルベンジル)エー
テルとノボラックフェノール樹脂からなる樹脂組成物な
ど多数が挙げられる。
全性の観点から難燃化が必須である。従来、赤燐,燐酸
エステル,含窒素化合物,ハロゲン化物,金属水和物,
金属酸化物等の難燃剤の添加が検討されてきた。例え
ば、メラミン等の窒素化合物,ポリオールおよび有機燐
酸エステルを複合して用いる特開平4−117442号
公報記載の例がある。
4821号公報記載の例、金属水和物とチタン酸カリウ
ムを用いた例、燐化合物と含窒素化合物を用いた特開2
000−26553号公報の例、赤燐と金属水和物を用
いた特開2000−106041号公報の例、ハロゲン
化物を用いた特開平6−106676号公報など多数の
例が挙げられる。
率,低誘電正接材を用いて難燃化を図った材料でも、近
年の高周波機器に対応するためには、誘電特性が十分で
はない。
電特性を有する多官能スチレン化合物を含有する低誘電
正接樹脂組成物の低誘電率,低誘電正接性を損なうこと
なく、難燃化を図った有機燐化合物含有樹脂組成物を提
供することにある。
物を用いたプリプレグ,積層板および多層プリント基板
を提供することにある。
硬化物は、極めて低い誘電率と誘電正接を有し、その値
は測定周波数10GHzにおいて、誘電率が約2.5,
誘電正接が0.002未満である。
に、難燃性を付与する難燃剤を種々検討した結果、樹脂
組成物中に有機燐化合物を添加した場合に、必要とする
難燃性が発現することを確認した。特に、常温で固形の
有機燐化合物を添加することによって、誘電正接の増加
を抑制し、かつ、十分な難燃性を付与することができ
る。
物はプリプレグ,積層板,多層プリント基板に加工する
ことができる。
びその硬化物について説明する。
を、R2,R3,R4は異なってもよい水素原子または炭
素数1〜6の炭化水素基を、R5,R6,R7,R8は異な
ってもよい水素原子または炭素数1から20の炭化水素
基を、nは2以上の整数を表す)で示される多官能のス
チレン基を有し、重量平均分子量1000以下の架橋成
分を含有する有機燐化合物含有樹脂組成物である。
制限はなく、例えば、トリフェニルフォスフェート,ト
リクレジルホスフェート,トリキシレニルホスフェート
等の燐酸エステル,縮合燐酸エステルである。こうした
市販品としては、大八化学製のPX−200,PX−2
01,PX−202,CR−741C等が使用できる。
各種有機燐化合物の中でも、特に、常温で固体の有機燐
化合物を用いることが好ましい。これにより誘電正接の
増加を抑制することができる。
樹脂成分の総量を100重量部とし、燐成分(燐原子)
の添加量が1.5〜5重量部となるように添加すること
が好ましい。本範囲で十分な難燃性を得ることができ
る。
いと十分な難燃性が得られない場合があり、また、多過
ぎると機械強度の低下を招く場合がある。
は、更に、高分子量体を添加することによって該樹脂組
成物に成膜性,強度,伸び,接着性を付与することがで
きる。
ン,イソプレン,スチレン,メチルスチレン,エチルス
チレン,ジビニルベンゼン,アクリル酸エステル,アク
リロニトリル,N−フェニルマレイミドおよびN−ビニ
ルフェニルマレイミドの少なくとも一種からなる重合
体、置換基を有していてもよいポリフェニレンオキサイ
ド、並びに、脂環式構造を有するポリオレフィン等が挙
げられる。
いが、架橋成分が5〜95重量部,高分子量体が95〜
5重量部の範囲で添加するのが好ましい。上記の範囲内
で強度、伸び,接着力の向上等、目的に応じて樹脂組成
を調整することができる。特に、好ましい範囲としては
架橋成分が50〜80重量部、高分子量体が50〜20
重量部の範囲で、これにより高分子量体が架橋性の官能
基を有していない場合にも耐溶剤性を保持することがで
きる。
物には、スチレン基を重合し得る硬化触媒、または、ス
チレン基の重合を抑制し得る重合禁止剤を添加すること
により硬化性の向上、保存安定性の向上を図ることがで
きる。
は、硬化触媒を添加しなくとも硬化することができる
が、硬化触媒を添加することによって、多官能スチレン
化合物の硬化を促進することができる。これにより低温
での硬化が可能となる。その添加量は誘電率,誘電正接
に影響を与えない範囲に設定することが好ましく、樹脂
組成物中の樹脂成分の総量を100重量部として0.0
005〜10重量部とすることが望ましい。
たはラジカル活性種を、熱または光によって生成する硬
化触媒の例を以下に示す。
F6、AsF6、SbF6を対アニオンとするジアリルヨ
ードニウム塩,トリアリルスルホニウム塩および脂肪族
スルホニウム塩が挙げられ、こうした市販品としては旭
電化工業製SP−70,172,CP−66、日本曹達
製CI−2855,2823、三新化学工業製SI−1
00LおよびSI−150L等を使用することができ
る。
またはベンゾインメチルのようなベンゾイン系化合物、
アセトフェノンまたは2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノンのようなアセトフェノン系化合物、チ
オキサントンまたは2,4−ジエチルチオキサントンの
ようなチオキサンソン系化合物、4,4'−ジアジドカル
コン、2,6−ビス(4'−アジドベンザル)シクロヘキ
サノンまたは4,4'−ジアジドベンゾフェノンのような
ビスアジド化合物、アゾビスイソブチルニトリル、2、
2−アゾビスプロパン、m,m'−アゾキシスチレンまた
はヒドラゾンのようなアゾ化合物、並びに、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
または2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3、ジクミルパーオキシドのような有
機過酸化物等が挙げられる。
抜きを生じさせ、架橋成分と高分子量体間の架橋をもた
らし得る有機過酸化物またはビスアジド化合物を添加す
ることが望ましい。
物含有樹脂組成物の保存安定性を増す作用を有するもの
である。その添加量は誘電特性、硬化時の反応性を著し
く阻害しない範囲が好ましく、樹脂組成物中の樹脂成分
の総量100重量部に対し、0.0005〜5重量部と
することが望ましい。重合禁止剤を前記範囲で添加する
と、保存時の余計な架橋反応を抑制することができ、ま
た、硬化時に著しい硬化障害をもたらすこともない。
ン,p−ベンゾキノン,クロラニル,トリメチルキノ
ン,4−t−ブチルピロカテコール等のキノン類および
芳香族ジオール類が挙げられる。
有機または無機のクロスまたは不織布基材に含浸,乾燥
させることによりプリプレグとして用いる。なお、プリ
プレグの基材については特に制限はなく、各種ガラスク
ロス,ガラス不織布,アラミド不織布または多孔質PT
FEフィルム等を用いることができる。プリプレグは、
樹脂組成物を用いて作製したワニスに、基材となるクロ
スまたは不織布を浸し、次いでこれを乾燥することによ
り作製できる。含浸後の乾燥条件は用いる樹脂組成物に
よるが、例えば、溶媒としてトルエンを使用した場合は
80〜130℃で30〜90分程度乾燥するのが好まし
い。
を重ね、加熱プレス加工することによって、表面に導体
層を有する積層板を作製することができる。銅箔の厚さ
は、12〜36μm程度が好ましい。加圧プレス加工の
条件は、使用する樹脂組成物にもよるが、例えば、高分
子量体としてポリフェニレンエーテルを使用した場合に
は150〜240℃,1〜5MPaで1〜3時間成形す
るのが好ましい。
法によって配線加工し、これを前記プリプレグを介して
複数積層し、加熱プレス加工することによって多層プリ
ント基板を作製する。こうして得られた多層プリント基
板は誘電率,誘電正接が低く、難燃性を有する。即ち、
伝送特性と安全性に優れた多層プリント基板となる。
て本発明を具体的に説明する。なお、以下の説明中に部
とあるのは、特に断りのない限り重量部を指す。表1,
2に本発明の実施例と比較例の組成とその特性を示す。
の名称、合成方法、ワニスの調製法および硬化物の評価
方法を説明する。
エタン(以下、BVPEと呼ぶ)の合成 500mlの三つ口フラスコにグリニャール反応用粒状
マグネシウム(関東化学製)5.36g(220mmo
l)を採り、滴下ロート、窒素導入管およびセプタムキ
ャップを取り付けた。窒素気流下、スターラによってマ
グネシウム粒を攪拌しながら、系全体をドライヤーで加
熱脱水した。
lをシリンジに採り、セプタムキャップを通じて注入し
た。溶液を−5℃に冷却後、滴下ロートを用いてビニル
ベンジルクロライド(VBC、東京化成製)30.5g
(200mmol)を約4時間かけて滴下した。滴下終
了後、0℃で20時間攪拌を続けた。反応終了後、反応
溶液をろ過して残存マグネシウムを除き、エバポレータ
ーで濃縮した。
酸水溶液で1回、純水で3回洗浄し、次いで硫酸マグネ
シウムで脱水した。
ゲルC300)/ヘキサンのショートカラムに通して精
製し、真空乾燥してBVPEを得た。得られたBVPE
はm−m体(液状)、m−p体(液状)、p−p体(結
晶)の混合物であり、収率は90%であった。
ころ、その値は文献値と一致した(6H−ビニル:α−
2H、6.7ppm、β−4H、5.7〜5.2ppm、
8H−アロマティック:7.1〜7.35ppm、4H−
メチレン:2.9ppm)。このBVPEを架橋成分と
して用いた。
−1,4−フェニレンオキシド(PPE) 難燃剤PX-200:大八化学工業(株)製レゾルシノ
ールビス(ジフェニルホスフェート) HCA−HQ:三光(株)製10−(2,5−ジヒドロ
キシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファ
フェナントレン−10−オキシド 硬化触媒:25B:日本油脂製、2,5−ジメチル−2,
5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3 (3) ワニスの調製法 所定量の高分子量体、架橋成分、クロロホルムおよび有
機燐化合物をボールミルにて約8時間攪拌して溶解,分
散して、樹脂組成物のワニスを作製した。
れを剥離してポリテトラフルオロエチレン製のスペーサ
内に所定量入れ、ポリイミドフィルムおよび鏡板を介
し、真空下で、加熱,加圧して硬化して樹脂板を得た。
加熱条件は、120℃/30分、150℃/30分、1
80℃/100分で、プレス圧力1.5MPaの多段階
加熱とした。樹脂板の大きさは70mm×70mm×
1.5mmとした。
ガラスクロス(日東紡製#2116)に含浸し、室温で
約1時間、90℃で60分間乾燥することにより作製し
た。
プレグを10枚重ねて真空下で加熱,加圧して模擬基板
を作製した。加熱条件は120℃/30分、150℃/
30分、180℃/100分、プレス圧力1.5MPa
の多段階加熱とした。模擬基板は70mm×70mm×
1.5mmとした。
クノロジー製8722ES型ネットワークアナライザ
ー、関東電子応用開発製空胴共振器)によって、10G
Hzでの値を測定した。
mの試料を用いてUL−94規格に基づき評価し、平均
燃焼時間と最大燃焼時間を測定した。
添加していない樹脂組成物から作製した樹脂板である。
誘電特性は優れているものの、難燃剤を含んでいないた
め難燃性を有していなかった。
1の樹脂組成物に、有機燐化合物として常温で固形のP
X−200を添加量を変えて添加した例である。その評
価結果を表1に示した。
くなり、有機燐化合物の添加により難燃性が増すことが
確認された。燐含有率が1.5wt%を超えると、ほぼ
V−0相当の難燃性が達成された。この時、誘電率は
2.50から2.52に僅かに増加したものの、誘電正接
の値は0.0022から0.0019に低下した。これに
より優れた誘電特性を有する難燃性樹脂組成物が得られ
た。
に、有機燐化合物として常温で固形のHCA-HQを添
加量を変えて添加したものである。その評価結果を表2
に示した。
くなり、有機燐化合物の添加により難燃性が増すことが
確認された。燐含有率が1.6wt%を超えると、ほぼ
V−0が達成された。この時、誘電率は2.50から2.
58に僅かに増加したものの、誘電正接の値は0.00
22であり変化しなかった。これにより優れた誘電特性
を有する難燃性樹脂組成物が得られた。
グを作製した。作製したプリプレグはタックフリー性を
有していた。本プリプレグを10枚重ね合わせて真空
下、加熱,加圧してプリプレグ硬化物を作製した。該プ
リプレグ硬化物の樹脂含有量は36wt%で、難燃性試
験を実施したところ平均燃焼時間は0.2秒、最大燃焼
時間は0.3秒と、ほぼV−0相当の難燃性を達成し
た。また、誘電率は3.10、誘電正接は0.004であ
った。
溶融流動性を有し、多層プリント基板の層間接着剤とし
て好適に用いることができる。
グの両面に電解銅箔の粗面を張り付け、真空下で、加
圧,加熱して両面銅張積層板を作製した。加熱条件は1
20℃/30分、150℃/30分、180℃/100
分、プレス圧力1.5MPaとした。銅箔とプリプレグ
は良好な接着性を示し、これにより低誘電損失の多層プ
リント基板の作製が可能となった。
ト基板の作成工程の一例示す模式断面図である。
脂基板1の両面に銅箔2を有する両面銅張積層板の片面
に、フォトレジスト3(日立化成製 HS425)をラ
ミネートして全面に露光した。次いで、フォトレジスト
3を貼っていない方の面にフォトレジスト3(日立化成
製 HS425)をラミネートしてテストパターンを露
光し、未露光部分のフォトレジストを1%炭酸ナトリウ
ム液で現像した。
エッチング液で露出した銅箔をエッチング除去して、両
面銅張積層板の片面に導体配線を形成した。
残存するフォトレジスト3を除去し、片面に配線を有す
る配線基板を得た。同様にして2枚の配線基板を作製し
た。
に実施例7のプリプレグ4を挟み、真空下、加熱,加圧
して多層化した。加熱条件は120℃/30分、150
℃/30分、180℃/100分、プレス圧力1.5M
Paの多段階加熱とした。
銅にフォトレジスト3(日立化成製HS425)をラミ
ネートしてテストパターンを露光し、未露光部分のフォ
トレジストを1%炭酸ナトリウム液で現像した。
エッチング液で露出した銅箔をエッチング除去し、3%
水酸化ナトリウム溶液で残存するフォトレジストを除去
して外装配線6を形成した。
続するスルーホール7をドリル加工で形成した。
イド溶液に浸して、スルーホール7内、および、基板表
面に触媒8を付与した。
後、無電解めっき液(日立化成製CUST2000)に
より、約1μmの種膜9を設けた。
HN920)を配線基板の両面にラミネートした。
線基板の端部をマスクして露光後、3%炭酸ナトリウム
で現像して開孔部10を設けた。
設け、電解めっきによってスルーホール7部分にめっき
銅12を約18μm形成した。
し、残存するフォトレジストを5%水酸化ナトリウム水
溶液で除去した。
エッチング液に配線基板を浸し、約1μmエッチングし
て種膜を除去して多層配線板を作製した。得られた多層
配線板は低誘電率,低誘電正接で、かつ、高い難燃性を
示した。
く、難燃性の硬化物を与える樹脂組成物が得られる。
材料に好適であり、高周波信号用多層プリント基板へ応
用した場合、低誘電損失と難燃性を両立できると云う効
果が得られる。
図である。
…プリプレグ、5…内層配線、6…外層配線、7…スル
ーホール、8…めっき触媒、9…種膜、10…開孔部、
11…電極、12…めっき銅。
Claims (10)
- 【請求項1】 式1 【化1】 (式中,Rは置換基を有していてもよい炭化水素骨格
を、R2,R3,R4は異なっていてもよい水素原子また
は炭素数1〜6の炭化水素基を、R5,R6,R7,R8は
異なっていてもよい水素原子または炭素数1〜20の炭
化水素基を、nは2以上の整数を表す)で示される多官
能のスチレン基を有する重量平均分子量1000以下の
架橋成分を含有し、かつ、有機燐化合物を含むことを特
徴とする有機燐化合物含有樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記樹脂組成物が高分子量体を含有する
請求項1に記載の有機燐化合物含有樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記樹脂組成物がスチレン基を重合し得
る硬化触媒またはスチレン基の重合を抑制し得る重合禁
止剤を含有する請求項1または2に記載の有機燐化合物
含有樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記樹脂組成物の架橋成分と高分子量体
と有機燐系化合物の総量を100重量部とし、燐成分の
含有量が1.5〜5重量部となるように有機燐化合物を
添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
に記載の有機燐化合物含有樹脂組成物。 - 【請求項5】 前記樹脂組成物の架橋成分と高分子量体
と有機燐系化合物の総量を100重量部として、硬化触
媒の添加量が0.0005〜10重量部、重合禁止剤が
0.0005〜5重量部である請求項1〜4のいずれか
に記載の有機燐化合物含有樹脂組成物。 - 【請求項6】 前記有機燐化合物が常温で固形の有機燐
化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の有機燐化
合物含有樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記高分子量体がブタジエン,イソプレ
ン,スチレン,メチルスチレン,エチルスチレン,ジビ
ニルベンゼン,アクリル酸エステル,アクリロニトリ
ル,N−フェニルマレイミドおよびN−ビニルフェニル
マレイミドの少なくとも一種からなる重合体、置換基を
有していてもよいポリフェニレンオキサイドおよび脂環
式構造を有するポリオレフィンからなる群から選ばれる
少なくとも一種の樹脂である請求項2〜6のいずれかに
記載の有機燐化合物含有樹脂組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の有機燐
化合物含有樹脂組成物を、有機,無機のクロスまたは不
織布に含浸,乾燥させたことを特徴とするプリプレグ。 - 【請求項9】 請求項8に記載のプリプレグまたはその
硬化物の少なくとも片面に導体層が設けられていること
を特徴とする積層板。 - 【請求項10】 請求項9に記載の積層板の導体層に配
線加工を施した後、プリプレグを介して前記積層板を積
層接着したことを特徴とする多層プリント基板。
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