JP2003341537A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

Info

Publication number
JP2003341537A
JP2003341537A JP2002148326A JP2002148326A JP2003341537A JP 2003341537 A JP2003341537 A JP 2003341537A JP 2002148326 A JP2002148326 A JP 2002148326A JP 2002148326 A JP2002148326 A JP 2002148326A JP 2003341537 A JP2003341537 A JP 2003341537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
torque
shaft
electric power
angular velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002148326A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Shiba
真人 柴
Kenichi Furutaka
研一 古▲高▼
Naoki Maeda
直樹 前田
Yoshitomo Tokumoto
欣智 徳本
Masami Naka
正美 仲
Sadaaki Nakano
禎明 仲野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP2002148326A priority Critical patent/JP2003341537A/ja
Publication of JP2003341537A publication Critical patent/JP2003341537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクセンサの入力軸と出力軸との捩じれに
起因する応答遅れ及び振動が生じ難い電動パワーステア
リング装置の提供。 【解決手段】 操舵部材に連結された第1軸、及び舵取
機構に連結された第2軸が連結軸により連結され、第1
軸及び第2軸にそれぞれ同軸に設けられた回転体にそれ
ぞれ1又は複数のターゲットが設けられ、ターゲットに
それぞれ対向配置された2つの検出手段が、回転体が回
転するに従って、ターゲットの位置に応じて互いに位相
が異なる検出信号を出力し、これらの検出信号に基づ
き、第1軸に加わる操舵トルクと第1軸の舵角とを検出
し、検出した操舵トルク及び舵角に基づき操舵補助モー
タを制御する電動パワーステアリング装置。舵角に基づ
き舵角速度を演算する演算手段27を備え、演算手段2
7が演算した舵角速度、操舵トルク及び舵角に基づき操
舵補助モータを制御する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連結軸により連結
された第1軸及び第2軸に、それぞれ1又は複数の回転
体が同軸に設けられ、回転体にそれぞれ1又は複数のタ
ーゲットが設けられ、ターゲットにそれぞれ対向配置さ
れた2つの検出手段が、回転体が回転するに従って、タ
ーゲットの位置に応じて互いに位相が異なる検出信号を
出力し、それぞれ出力した検出信号に基づき検出した操
舵トルク及び舵角に基づき操舵補助モータを制御する電
動パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用の舵取装置に、電動モータを駆
動して操舵補助を行ない、運転者の負担を軽減する電動
パワーステアリング装置がある。これは、操舵部材(ス
テアリングホイール、ハンドル)に繋がる入力軸と、ピ
ニオン及びラック等により操向車輪に繋がる出力軸と、
入力軸及び出力軸を連結する連結軸とを備え、連結軸に
生じる捩れ角度によって、トルクセンサが入力軸に加わ
る操舵トルクを検出し、トルクセンサが検出した操舵ト
ルクに基づき、出力軸に連動する操舵補助用の電動モー
タを駆動制御するものである。
【0003】本願出願人は、回転体に設けられた1又は
複数の第1ターゲットと、第1ターゲットに対向配置さ
れ、回転体が回転するに従って検出信号を出力する第1
検出手段と、第1検出手段と位相が異なる検出信号を出
力する第2検出手段と、第1ターゲットの個数と互いに
素である個数が回転体に設けられた第2ターゲットと、
第2ターゲットに対向配置され、回転体が回転するに従
って検出信号を出力する第3検出手段と、第3検出手段
と位相が異なる検出信号を出力する第4検出手段とを備
え、第1検出手段、第2検出手段、第3検出手段及び第
4検出手段がそれぞれ出力した検出信号に基づき、回転
体の回転角度を検出する回転角度検出装置、この回転角
度検出装置を備えたトルク検出装置(トルクセンサ)、
及びこのトルク検出装置を備えた舵取装置を、特願20
02−69121において提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したトルクセンサ
及び従来のインダクタンス式のトルクセンサでは、入力
軸と出力軸とを連結するトーションバーの捩じれに基づ
く回転角度の差及びインダクタンスの変化を、トルクと
して検出している。その為、操舵に対してトルク検出に
は遅れが生じており、そのままの検出トルク値で操舵補
助モータを制御すると、操舵補助モータがハンチングし
易いので、検出トルク値を位相進み補償することによ
り、操舵補助モータのハンチングを抑制している。
【0005】従来のインダクタンス式のトルクセンサを
備えた舵取装置(電動パワーステアリング装置)では、
ソフトウェアにより位相進み補償を行っているが、位相
を進ませることにより、操舵周期以上の高周波成分のゲ
インも上昇する為、操舵補助モータに振動が生じる。そ
の為、位相進み補償を行った後に、この振動を防止する
為に、振動を生じさせている数Hz付近以上の周波数の
ゲインを落とす位相遅れ補償を、ソフトウェアにより行
っている。
【0006】従来の電動パワーステアリング装置では、
この位相遅れ補償により、操舵補助モータの振動は防止
されているが、素早い操舵については、その周波数とゲ
インを落とした周波数とが重なる為、切り返しのような
正逆に急変動する周波数では、切り返した後の中点付近
で逆アシストが生じるという問題がある。また、位相遅
れ補償を小さくすると、操舵補助モータの振動抑制力が
弱まる為、例えば、保舵時に振動が生じるという問題が
ある。
【0007】また、従来の電動パワーステアリング装置
では、位相進み補償及び位相遅れ補償による補正量を一
定としている為、操舵条件が激しく変動すると、応答遅
れ及び操舵補助モータの振動等の不具合いが発生すると
いう問題がある。
【0008】電動パワーステアリング装置では、ハンド
ルを戻す場合に、操舵補助する回転方向と操舵方向とが
逆になるハンドル戻り制御を行っている。従来のインダ
クタンス式のトルクセンサを備えた電動パワーステアリ
ング装置では、舵角を検出することが出来ない為、操舵
補助モータの逆起電圧から操舵角速度を推定している。
しかし、この場合、ハンドル戻しと素早くカーブを切り
ながらの舵角修正との区別がつかず、正確にハンドル戻
り制御が出来ないという問題がある。
【0009】また、上述したトルクセンサ及び従来のイ
ンダクタンス式のトルクセンサでは、入力軸と出力軸と
を連結するトーションバーの捩じれに基づきトルクを検
出しているので、切り返し直後は、操舵方向は反転して
いるが、トルク値は反転せずに小さくなるだけである。
切り返した後、捩じれ量が0を超えて逆方向になって初
めて、トルクの方向が反転する。その為、上述したトル
クセンサ及び従来のインダクタンス式のトルクセンサを
備えた電動パワーステアリング装置では、切り返し操作
において操舵補助が遅れてしまうという問題がある。
【0010】また、従来の電動パワーステアリング装置
では、例えば、右方向への操舵から左方向へ切り返した
とき、右方向へ操舵補助している操舵補助モータの慣性
力が主な原因となって、操舵補助モータを逆転させるの
に遅れが生じ、操舵感が良くないという問題がある。従
来の電動パワーステアリング装置は、ハンドルの操舵ト
ルクの大きさにより、モータ駆動電流(モータトルクに
よる操舵補助)を演算し制御を行っているが、操舵トル
クの微分値を利用した補正、及び操舵補助モータの回転
速度(トーションバー及びジョイントガタ等の影響で遅
れが生じる)からの補正では補正し切れず、上述した問
題は解消されない。
【0011】特に、急操舵で切り返した場合、上述した
慣性力により、操舵トルクは、図17(a)(b)に示
すような特性となり、段付き及び行き過ぎ等の不自然な
トルクが感じられるという問題がある。本発明は、上述
したような事情に鑑みてなされたものであり、トルクセ
ンサの入力軸と出力軸との捩じれに起因する応答遅れ及
び振動が生じ難い電動パワーステアリング装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る電動パワ
ーステアリング装置は、操舵部材に連結された第1軸、
及び舵取機構に連結された第2軸が連結軸により連結さ
れ、該第1軸及び第2軸にそれぞれ1又は複数の回転体
が同軸に設けられ、該回転体にそれぞれ1又は複数のタ
ーゲットが設けられ、該ターゲットにそれぞれ対向配置
された2つの検出手段が、前記回転体が回転するに従っ
て、前記ターゲットの位置に応じて互いに位相が異なる
検出信号を出力し、前記検出手段がそれぞれ出力した検
出信号に基づき、前記第1軸に加わる操舵トルクと前記
第1軸又は第2軸の舵角とを検出し、検出した操舵トル
ク及び舵角に基づき操舵補助モータを制御する電動パワ
ーステアリング装置であって、前記舵角に基づき舵角速
度を演算する演算手段を備え、該演算手段が演算した舵
角速度、前記操舵トルク及び舵角に基づき前記操舵補助
モータを制御すべくなしてあることを特徴とする。
【0013】この電動パワーステアリング装置では、タ
ーゲットにそれぞれ対向配置された2つの検出手段が、
回転体が回転するに従って、ターゲットの位置に応じて
互いに位相が異なる検出信号を出力し、検出手段がそれ
ぞれ出力した検出信号に基づき、第1軸に加わる操舵ト
ルクと第1軸又は第2軸の舵角とを検出し、検出した操
舵トルク及び舵角に基づき操舵補助モータを制御する。
演算手段が、舵角に基づき舵角速度を演算し、その演算
した舵角速度、操舵トルク及び舵角に基づき操舵補助モ
ータを制御する。これにより、トルクセンサの入力軸と
出力軸との捩じれに起因する応答遅れ及び振動が生じ難
い電動パワーステアリング装置を実現することが出来
る。
【0014】第2発明に係る電動パワーステアリング装
置は、車両速度を検出する車速センサと、前記演算手段
が演算した舵角速度を、前記車速センサが検出した車両
速度に基づき調節する手段と、前記操舵トルクを前記車
両速度に基づき調節する手段とを更に備え、調節後の舵
角速度及び調節後の操舵トルクに基づき前記操舵補助モ
ータを制御すべくなしてあることを特徴とする。
【0015】この電動パワーステアリング装置では、車
速センサが車両速度を検出し、調節する手段が、演算手
段が演算した舵角速度を、車速センサが検出した車両速
度に基づき調節する。調節する手段が、操舵トルクを車
両速度に基づき調節し、調節後の舵角速度及び調節後の
操舵トルクに基づき操舵補助モータを制御する。これに
より、トルクセンサの入力軸と出力軸との捩じれに起因
する応答遅れ及び振動が生じ難い電動パワーステアリン
グ装置を実現することが出来る。
【0016】第3発明に係る電動パワーステアリング装
置は、前記演算手段が演算した舵角速度に基づき舵角加
速度を演算する手段と、該手段が演算した舵角加速度
を、前記車速センサが検出した車両速度に基づき調節す
る手段とを更に備え、調節後の舵角加速度に基づき前記
操舵補助モータを制御すべくなしてあることを特徴とす
る。
【0017】この電動パワーステアリング装置では、演
算する手段が、演算手段が演算した舵角速度に基づき舵
角加速度を演算し、調節する手段が、その演算した舵角
加速度を、車速センサが検出した車両速度に基づき調節
し、調節後の舵角加速度に基づき操舵補助モータを制御
する。これにより、トルクセンサの入力軸と出力軸との
捩じれに起因する応答遅れ及び振動が生じ難い電動パワ
ーステアリング装置を実現することが出来る。
【0018】第4発明に係る電動パワーステアリング装
置は、前記回転体は、外周面に等配された複数の磁性体
製の歯を前記ターゲットとして備える歯車であり、前記
検出手段は磁気センサであることを特徴とする。
【0019】この電動パワーステアリング装置では、回
転体は、外周面に等配された複数の磁性体製の歯をター
ゲットとして備える歯車であり、検出手段は磁気センサ
であるので、トルクセンサの入力軸と出力軸との捩じれ
に起因する応答遅れ及び振動が生じ難い電動パワーステ
アリング装置を簡単に低部品コストにより実現すること
が出来る。
【0020】前記操舵トルクに位相遅れ補償を施す補償
手段と、前記舵角に基づき舵角速度を演算する手段と、
該手段が演算した舵角速度が第1舵角速度より大きいか
否かを判定する手段と、該手段がより大きいと判定した
ときは、前記補償手段の補償量を最大値にする手段と、
前記舵角速度が第1舵角速度より小さい第2舵角速度よ
り小さいか否かを判定する手段と、該手段が小さいと判
定したときは、前記補償量を最小値にする手段と、前記
舵角速度が第1舵角速度及び第2舵角速度の間にあると
きは、前記最大値及び最小値間を補間して、前記補償量
を演算する手段とを備え、前記補償手段は、該手段が演
算した補償量、前記最大値及び最小値の何れかにより、
補償を施すようにしても良い。
【0021】これにより、ゆっくり操舵のときは、遅れ
補償を大きく出来、素早い操舵のときは、遅れ補償を小
さく出来るので、操舵条件が激しく変動しても、応答遅
れ及び操舵補助モータの振動等の不具合いを生じない電
動パワーステアリング装置を簡単に低部品コストにより
実現することが出来る。また、切り返しのような正逆に
急変動するときでも、中点付近で逆アシストが生じず、
保舵時に振動が生じない電動パワーステアリング装置を
実現することが出来る。
【0022】前記舵角に基づき舵角速度を演算する手段
と、該手段が演算した舵角速度と前記操舵トルクとが同
じ向きであるか否かを判定する手段と、該手段が同じ向
きでないと判定したときは、操舵補助する回転方向と操
舵方向とを逆にするハンドル戻り制御を行う手段とを備
えるようにしても良い。これにより、ハンドル戻しと素
早くカーブを切りながらの舵角修正とを判別出来、正確
にハンドル戻り制御を行うことが出来る電動パワーステ
アリング装置を簡単に低部品コストにより実現すること
が出来る。
【0023】前記舵角に基づき舵角速度を演算する手段
と、該手段が演算した舵角速度に基づき前記操舵補助モ
ータを制御する手段と、前記舵角速度及び前記操舵トル
クが同じ向きであるか否かを判定する第1判定手段と、
該第1判定手段が同じ向きであると判定したときに、前
記操舵トルクに基づく操舵補助モータの制御量の絶対値
が、前記舵角速度に基づく操舵補助モータの制御量の絶
対値より小さいか否かを判定する第2判定手段とを備
え、前記第1判定手段が同じ向きでないと判定したと
き、又は前記第2判定手段が小さいと判定したときは、
前記舵角速度に基づき操舵補助モータを制御し、前記第
2判定手段が小さくないと判定したときは、前記操舵ト
ルクに基づき操舵補助モータを制御しても良い。
【0024】これにより、ハンドルが反転し舵角速度が
反転した時点から、舵角速度の向きと同じ向きの操舵補
助を得ることが出来、切り返し操作において操舵補助が
遅れることがない電動パワーステアリング装置を簡単に
低部品コストにより実現することが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。 実施の形態1.図1は、本発明に係る電動パワーステア
リング装置の実施の形態1の要部構成を示すブロック図
である。この電動パワーステアリング装置は、操舵軸
(図示せず)に加えられた操舵トルクを検出するトルク
センサ4の演算処理回路10から、トルクセンサ4が検
出した操舵トルク値及び操舵軸の絶対舵角が、インター
フェイス回路16を介してマイクロコンピュータ22へ
与えられている。
【0026】マイクロコンピュータ22には、車速を検
出する車速センサ20の検出信号が、インターフェイス
回路21を介して与えられる。マイクロコンピュータ2
2から出力されるリレー制御信号がリレー駆動回路15
へ入力され、リレー駆動回路15はリレー制御信号に従
ってフェイルセーフリレー15aをオン又はオフさせ
る。
【0027】マイクロコンピュータ22は、操舵トルク
値、車速、絶対舵角及び後述するモータ電流に基づき、
メモリ18内のトルク/電流テーブル18aを参照する
ことにより、モータ制御信号を作成し、作成したモータ
制御信号(目標電流、回転方向)はモータ駆動回路19
へ与えられる。モータ駆動回路19は、与えられたモー
タ制御信号に基づき、操舵補助用モータ24を回転駆動
させる。モータ駆動回路19に流れる操舵補助用モータ
24のモータ電流は、モータ電流検出回路17により検
出され、マイクロコンピュータ22に与えられる。
【0028】図2は、トルクセンサ4の構成例を模式的
に示す模式図である。このトルクセンサ4は、上端を操
舵輪1(操舵部材、ハンドル)に連結された入力軸6
(回転体、第1軸)と、下端を舵取機構のピニオン8に
連結された出力軸7(回転体、第2軸)とを、細径のト
ーションバー9(連結軸)を介して同軸状に連結し、操
舵輪1と舵取機構とを連絡する操舵軸13が構成されて
おり、入力軸6及び出力軸7の連結部近傍は以下のよう
に構成されている。
【0029】入力軸6には、出力軸7との連結側端部近
傍に、円板形をなすターゲット板12a,12b(回転
体)が同軸状に、ターゲット板12bを出力軸7側にし
て外嵌固定されている。ターゲット板12aの外周面に
は、磁性体製の凸起であるターゲット3aが、例えば3
7個、周方向に等間隔で突設され、ターゲット板12b
の外周面には、磁性体製の凸起であるターゲット3b
が、ターゲット3aの個数と互いに素である個数、例え
ば36個、周方向に等間隔で突設されている。ここで、
互いに素であるとは、1以外の公約数を持たないことを
意味する。ターゲット3a,3bは、インボリュート歯
形を有する平歯車の歯からなり、環状の平歯車がターゲ
ット板12a,12b及びターゲット3a,3bを構成
している。
【0030】出力軸7には、入力軸6との連結側端部近
傍に、円板形をなすターゲット板12cが同軸状に外嵌
固定されている。ターゲット板12cの外周面には、磁
性体製の凸起であるターゲット3cが、ターゲット3a
と同数の37個、ターゲット3aと周方向に揃えて等間
隔で突設されている。ターゲット3cは、インボリュー
ト歯形を有する平歯車の歯からなり、環状の平歯車がタ
ーゲット板12c及びターゲット3cを構成している。
【0031】ターゲット板12a,12b,12cの外
側には、それぞれの外周のターゲット3a,3b,3c
の外縁を臨むようにセンサボックス11が配設されてい
る。センサボックス11は、入力軸6及び出力軸7を支
承するハウジング(図示せず)等の動かない部位に固定
支持されている。センサボックス11の内部には、入力
軸6側のターゲット3aの周方向に異なる部位に対向す
る磁気センサA,B(検出手段)と、出力軸7側のター
ゲット3cの周方向に異なる部位に対向する磁気センサ
E,F(検出手段)とが、周方向位置を正しく合わせて
収納されている。また、入力軸6側のターゲット3bの
周方向に異なる部位に対向する磁気センサC,D(検出
手段)が収納されている。
【0032】磁気センサA,B,C,D,E,Fは、磁
気抵抗効果素子(MR素子)等、磁界の作用により電気
的特性(抵抗)が変化する特性を有する素子を用い、対
向するターゲット3a,3b,3cの近接する部位に応
じて検出信号が変わるように構成されたセンサであり、
これらの検出信号は、センサボックス11外部又は内部
のマイクロプロセッサを用いてなる演算処理回路10に
与えられている。
【0033】演算処理回路10には、入力軸6が回転し
たときの回転角度と磁気センサA,B,C,Dの実測し
た各検出信号の値とを対応させて記憶しているテーブル
14が内蔵されている。磁気センサA,B,C,D,
E,Fは、各ターゲット3a,3b,3cの通過に応じ
て正弦波に近似した検出信号を出力する。この検出信号
は、上昇から下降に又は下降から上昇に転換する付近で
非線形的な変化率が最大となるが、以下の信号処理方法
により補完することが出来る。
【0034】このような構成のトルクセンサ4では、各
磁気センサA,B,C,D,E,Fは、対応するターゲ
ット3a,3b,3cがそれぞれのセンサとの対向位置
を通過する間、それぞれ図3(a)(b)(c)に示す
ように、入力軸6,7の各回転角度の変化に応じて、上
昇し下降する検出信号を出力する。
【0035】磁気センサA,Bの検出信号は、これらに
対応するターゲット3aが設けられた入力軸6の回転角
度に対応するものとなり、磁気センサC,Dの検出信号
は、これらに対応するターゲット3bが設けられた入力
軸6の回転角度に対応するものとなり、磁気センサE,
Fの検出信号は、これらが対向するターゲット3cが設
けられた出力軸7の回転角度に対応するものとなる。従
って、演算処理回路10は、磁気センサA,Bの検出信
号から入力軸6の相対回転角度を算出することができ、
演算処理回路10及び磁気センサA,Bは入力軸6の回
転角度検出装置として作動する。また、演算処理回路1
0は、磁気センサE,Fの検出信号から出力軸7の相対
回転角度を算出することができ、演算処理回路10及び
磁気センサE,Fは出力軸7の回転角度検出装置として
作動する。
【0036】入力軸6に操舵トルクが加わった場合、磁
気センサA,Bの各検出信号と磁気センサE,Fの各検
出信号とには差が生じる。磁気センサA,Eと磁気セン
サB,Fとは、ターゲット板12a,12cの周方向
に、例えば電気角90°位相を異ならせている。それぞ
れの検出信号は、上昇及び下降の転換点である極大値及
び極小値で非線形的な変化率が最大となるが、位相が異
なっている為、相互に補完させることが出来る。尚、補
完が可能であれば、異なる位相角度は電気角1°〜36
0°未満の何れでも良い。
【0037】ここで、磁気センサAの検出信号と磁気セ
ンサEの検出信号との差、又は磁気センサBの検出信号
と磁気センサFの検出信号との差は、入力軸6と出力軸
7との回転角度の差(相対角度変位)に対応するものと
なる。この相対角度変位は、入力軸6に加わる操舵トル
クの作用下において、入力軸6と出力軸7とを連結する
トーションバー9に生じる捩れ角度に対応する。従っ
て、前述した検出信号の差に基づいて入力軸6に加わる
操舵トルクを算出することが出来る。
【0038】また、磁気センサC及び磁気センサDは、
磁気センサA及び磁気センサBと同様に、ターゲット板
12bの周方向に、電気角90°位相が異なっている
が、磁気センサA及び磁気センサBに対向するターゲッ
ト3aの個数が37個であるのに対して、磁気センサC
及び磁気センサDに対向するターゲット3bの個数は3
6個である。従って、磁気センサA,C及び磁気センサ
B,Dは、図4に示すように、入力軸6が1位相回転す
る都度、1/37位相宛、それぞれ互いに位相がずれて
行く検出信号を出力する。
【0039】磁気センサA,Cのみ又は磁気センサB,
Dのみでは、図4に示すように、出力軸7が360°回
転する間に、同じ検出信号値の組が2回出現するので、
入力軸6の回転角度(絶対回転角度)を特定出来ない
が、磁気センサA,C,B,Dの各検出信号値をテーブ
ル14で参照することにより、入力軸6の回転角度を特
定することが出来る。
【0040】図5は、図1に示す電動パワーステアリン
グ装置のブロック図を更に詳細に示すブロック図であ
る。この電動パワーステアリング装置は、磁気センサ
A,B,E,Fの各検出信号がトルク演算部25に与え
られ、トルク演算部25は、与えられた各検出信号に基
づき、入力軸6に加えられた操舵トルクを演算し、増幅
部29(調節する手段)に与える。増幅部29は、車速
センサ20(図1)が検出した車速に基づきゲインK2
を調節し、与えられた操舵トルク値を、調節したゲイン
2 により増幅し、増幅した操舵トルク値を加算手段3
0に与える。
【0041】また、磁気センサA,B,C,Dの各検出
信号が舵角検出部26に与えられ、舵角検出部26は、
与えられた各検出信号及びテーブル14(図2)に基づ
き、入力軸6の絶対舵角を検出し、舵角速度演算部27
(演算手段)に与える。舵角速度演算部27は、与えら
れた絶対舵角の変化に基づき舵角速度を演算し、増幅部
28(調節する手段)に与える。増幅部28は、車速セ
ンサ20(図1)が検出した車速に基づきゲインK1
調節し、与えられた舵角速度値を、調節したゲインK1
により増幅し、増幅した舵角速度値を加算手段30に与
える。
【0042】加算手段30は、ゲインK2 により増幅し
た操舵トルク値に、ゲインK1 により増幅した舵角速度
を加算し、検出した操舵トルク値としてモータ制御部2
3に与える。モータ制御部23は、与えられた操舵トル
ク値に基づき、トルク/電流テーブル18a(図1)を
参照して、モータ制御電流値を作成し、モータ駆動回路
19(図1)に与える。
【0043】ここで、ゲインK1 を大きくすると、出力
軸7に対し、入力軸6の位相が進み、ゲインK1 を小さ
くすると、出力軸7に対し、入力軸6の位相が遅れる。
また、ゲインK2 を大きくすると、入力軸6に対し、出
力軸7の位相が進み、ゲインK2 を小さくすると、入力
軸6に対し、出力軸7の位相が遅れる。尚、上述した舵
角速度演算部27、増幅部28、増幅部29、加算手段
30及びモータ制御部23は、マイクロコンピュータ2
2により実現している。以上のように、位相補償量を変
化させることにより、速い操舵及びゆっくりした操舵に
応じた最適な操舵補助の制御を行うことが出来、操舵感
が向上する。
【0044】実施の形態2.図6は、本発明に係る電動
パワーステアリング装置の実施の形態2の要部構成を詳
細に示すブロック図である。この電動パワーステアリン
グ装置では、舵角速度演算部27は、演算した舵角速度
値を増幅部28に与える他、舵角加速度演算部31(舵
角加速度を演算する手段)にも与える。舵角加速度演算
部31は、与えられた舵角速度値の変化に基づき舵角加
速度値を演算し、増幅部32(調節する手段)に与え
る。増幅部32は、車速センサ20(図1)が検出した
車速に基づきゲインK3 を調節し、与えられた舵角加速
度値を、調節したゲインK3 により増幅し、増幅した舵
角加速度値を加減算手段33に与える。
【0045】加減算手段33は、ゲインK2 により増幅
した操舵トルク値に、ゲインK1 により増幅した舵角速
度値を加算し、加算して得た値から、ゲインK3 により
増幅した舵角加速度値を減算し、減算して得た値を、検
出した操舵トルク値としてモータ制御部23に与える。
モータ制御部23は、与えられた操舵トルク値に基づ
き、トルク/電流テーブル18a(図1)を参照して、
モータ制御電流値を作成し、モータ駆動回路19(図
1)に与える。尚、上述した舵角加速度演算部31、増
幅部32及び加減算手段33は、マイクロコンピュータ
22により実現している。
【0046】ここで、ゲインK3 を大きくすると、出力
軸7に対し、入力軸6の位相が遅れ、ゲインK3 を小さ
くすると、出力軸7に対し、入力軸6の位相が進む。そ
の他の構成及び動作は、上述した本発明に係る電動パワ
ーステアリング装置の実施の形態1の構成及び動作(図
1〜5)と同様であるので、同一箇所には同一符号を付
して、説明を省略する。以上のように、位相補償量を変
化させることにより、速い操舵及びゆっくりした操舵に
応じた最適な操舵補助の制御を行うことが出来、操舵感
が向上する。
【0047】実施の形態3.図7〜10は、本発明に係
る電動パワーステアリング装置の実施の形態3の動作を
示すフローチャートである。この電動パワーステアリン
グ装置は、マイクロコンピュータ22のメモリ18(図
1)内に、舵角速度の絶対値の上限値及び下限値とこれ
らに対応する位相遅れの補償係数とを記憶している。舵
角速度の絶対値と位相遅れの補償係数とは、図11に示
すように対応しており、補償係数の中間値は比例計算に
より補間出来る。その他の要部構成は、上述した本発明
に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態1の構
成(図1〜4)と同様であるので、同一箇所には同一符
号を付して、説明を省略する。
【0048】この電動パワーステアリング装置では、始
動したときに、マイクロコンピュータ22は、先ず、パ
ラメータ類のリセット等の初期設定を行い(図7S
1)、次いで、制御周期である500μs(マイクロ
秒)が経過したか否かを判定し(S2)、500μsが
経過すれば、トルクセンサ4の演算処理回路10(図
1,2)が演算したトルク値及び入力軸6の絶対舵角を
読み込む(S3)。
【0049】マイクロコンピュータ22は、次に、読み
込んだ絶対舵角の変化に基づき、舵角速度を演算する
(S3a)。マイクロコンピュータ22は、次に、読み
込んだトルク値(S3)に、演算した舵角速度(S3
a)による位相進み補償を施す(S4)。マイクロコン
ピュータ22は、次に、位相進み補償を施したトルク値
(S4)に、演算した舵角速度(S3a)による位相遅
れ補償を施し(S5)、位相遅れ補償を施したトルク値
に基づき、トルク/電流テーブル18a(図1)を参照
して、モータ制御電流値(目標電流値)を作成する(S
6)。
【0050】マイクロコンピュータ22は、次に、作成
したモータ制御電流値(S6)をモータ駆動回路19
(図1)に与え、操舵補助モータ24を駆動制御し(S
7)、次いで、制御周期である500μsが経過したか
否かを判定し(S2)、500μsが経過すれば、トル
クセンサ4の演算処理回路10が演算したトルク値及び
入力軸6の絶対舵角を読み込み(S3)、舵角速度を演
算する(S3a)。
【0051】トルクセンサ4の演算処理回路10(図
1,2)は、トルクを演算する場合、先ず、磁気センサ
A,B,C,D,E,Fの各検出信号を読み込み、それ
ぞれアナログ/ディジタル変換する(図8S8)。演算
処理回路10は、次に、アナログ/ディジタル変換した
各検出信号(図8S8)の各センサ及びターゲットに起
因する誤差を、各ピーク・トゥー・ピーク値により補正
演算する(S9)。
【0052】演算処理回路10は、次に、補正演算した
各検出信号(S9)に基づき、操舵トルクを演算し(S
10)、次いで、補正演算した各検出信号(S9)に基
づき、テーブル14(図2)を参照して、入力軸6の絶
対舵角を検出し(S11)リターンする。
【0053】マイクロコンピュータ22は、位相遅れ補
償を施すに際して(図7S5)、先ず、メモリ18(図
1)内に記憶している舵角速度の絶対値の上限値及び下
限値とこれらに対応する位相遅れの補償係数とを参照し
(図9S12)、演算した舵角速度(図7S3a)の絶
対値が舵角速度の下限値(例えば30deg/sec)
以下であるか否かを判定する(S13)。マイクロコン
ピュータ22は、演算した舵角速度の絶対値が舵角速度
の下限値以下であれば(S13)、舵角速度の下限値に
対応する位相遅れの補償係数の最小値(S17)(図1
1参照)により、トルク値に位相遅れ補償を施し(S1
6)リターンする。
【0054】マイクロコンピュータ22は、舵角速度の
絶対値の上限値及び下限値とこれらに対応する位相遅れ
の補償係数とを参照し(S12)、演算した舵角速度の
絶対値が舵角速度の下限値以下でなければ(S13)、
演算した舵角速度の絶対値が舵角速度の上限値(例えば
150deg/sec)以上であるか否かを判定する
(S14)。
【0055】マイクロコンピュータ22は、演算した舵
角速度の絶対値が舵角速度の上限値以上であれば(S1
4)、舵角速度の上限値に対応する位相遅れの補償係数
の最大値(S18)(図11参照)により、トルク値に
位相遅れ補償を施し(S16)リターンする。マイクロ
コンピュータ22は、演算した舵角速度の絶対値が舵角
速度の上限値以上でなければ(S14)、位相遅れの補
償係数を線形補間により求め(S15)、求めた補償係
数によりトルク値に位相遅れ補償を施し(S16)リタ
ーンする。
【0056】マイクロコンピュータ22は、位相遅れの
補償係数を線形補間により求めるとき(図9S15)
は、補償係数=((|舵角速度|−舵角速度下限値)×
(最大係数−最小係数)/(舵角速度上限値−舵角速度
下限値))+最小係数を演算して補償係数を求める(図
10S20)。この演算により、図11に示すような、
補償係数の最小値及び最大値間の値を求めることが出来
る。尚、メモリ18(図1)内に図11に示すような、
舵角速度と位相遅れの補償係数との関係を示すテーブル
を記憶しておいても良い。その場合は、テーブルを参照
するのみで補償係数を求めることが出来る。
【0057】以上により、ゆっくり操舵のときは、遅れ
補償を大きく出来、素早い操舵のときは、遅れ補償を小
さく出来るので、操舵条件が激しく変動しても、応答遅
れ及び操舵補助モータの振動等の不具合いは生じない。
また、切り返しのような正逆に急変動するときでも、中
点付近で逆アシストが生じない。また、保舵時に振動が
生じない。
【0058】実施の形態4.図12は、本発明に係る電
動パワーステアリング装置の実施の形態4の動作を示す
フローチャートである。この電動パワーステアリング装
置の要部構成は、上述した本発明に係る電動パワーステ
アリング装置の実施の形態1の構成(図1〜4)と同様
であるので、同一箇所には同一符号を付して、説明を省
略する。この電動パワーステアリング装置では、操舵補
助を行う場合、トルクセンサ4の演算処理回路10が、
先ず、磁気センサA,B,C,D,E,Fの各検出信号
に基づき、入力軸6及び出力軸7の各舵角を演算し(S
30)、次いで、演算した各舵角に基づき、操舵トルク
を演算する(S31)。
【0059】次に、マイクロコンピュータ22が、演算
処理回路10が演算した入力軸6の舵角(S30)の変
化に基づき、舵角速度を演算する(S32)。次に、マ
イクロコンピュータ22は、演算処理回路10が演算し
た操舵トルク(S31)の向きと、演算した舵角速度
(S32)の向きとが同じであるか否かを判定し(S3
3)、同じであれば、演算した操舵トルク(S31)に
よる操舵補助モータ24の通常の駆動制御を行う(S3
4)。
【0060】マイクロコンピュータ22は、操舵トルク
の向きと舵角速度の向きとが同じでなければ(S3
3)、演算した操舵トルク(S31)により、操舵補助
する回転方向と操舵方向とが逆になる、操舵補助モータ
24のハンドル戻り制御を行う(S35)。以上によ
り、ハンドル戻しと素早くカーブを切りながらの舵角修
正とを判別出来、正確にハンドル戻り制御を行うことが
出来る。
【0061】実施の形態5.図13は、本発明に係る電
動パワーステアリング装置の実施の形態5の動作を示す
フローチャートである。この電動パワーステアリング装
置は、マイクロコンピュータ22のメモリ18内に、ト
ルク/電流テーブル18aと同様に、舵角速度/電流テ
ーブルを記憶しており、必要に応じて、舵角速度に基づ
きこの舵角速度/電流テーブルを参照することにより、
モータ制御信号を作成し、作成したモータ制御信号(目
標電流、回転方向)はモータ駆動回路19へ与えられ
る。その他の要部構成は、上述した本発明に係る電動パ
ワーステアリング装置の実施の形態1の構成(図1〜
4)と同様であるので、同一箇所には同一符号を付し
て、説明を省略する。
【0062】この電動パワーステアリング装置では、ト
ルクセンサ4の演算処理回路10が、磁気センサA,
B,C,D,E,Fの各検出信号に基づき、入力軸6及
び出力軸7の各舵角を演算し、演算した各舵角に基づ
き、操舵トルクを演算する。マイクロコンピュータ22
は、演算処理回路10が演算した入力軸6の舵角の変化
に基づき、舵角速度を演算する。
【0063】マイクロコンピュータ22は、アシスト
(操舵補助)制御に際して、操舵トルクの符号(左回り
を正、右回りを負とする)と、舵角速度の符号(左回り
を正、右回りを負とする)とが一致するか否かを判定し
(図13S40)、一致しなければ、舵角速度に基づき
舵角速度/電流テーブル(メモリ18内蔵)を参照して
作成したアシスト電流により、アシスト(操舵補助)制
御を行い(S43)リターンする。
【0064】マイクロコンピュータ22は、操舵トルク
の符号と舵角速度の符号とが一致すれば(S40)、操
舵トルクに基づくアシスト電流の絶対値が、舵角速度に
基づくアシスト電流の絶対値より小さいか否かを判定す
る(S41)。マイクロコンピュータ22は、操舵トル
クに基づくアシスト電流の絶対値が、舵角速度に基づく
アシスト電流の絶対値より小さければ(S41)、舵角
速度に基づき舵角速度/電流テーブル(メモリ18内
蔵)を参照して作成したアシスト電流により、アシスト
(操舵補助)制御を行い(S43)リターンする。
【0065】マイクロコンピュータ22は、操舵トルク
に基づくアシスト電流の絶対値が、舵角速度に基づくア
シスト電流の絶対値より小さくなければ(S41)、操
舵トルクに基づきトルク/電流テーブル18aを参照し
て作成したアシスト電流により、アシスト(操舵補助)
制御を行い(S42)リターンする。以上により、図1
4に示すように、ハンドルが反転し舵角速度が反転した
時点から、舵角速度の向きと同じ向きの操舵補助を得る
ことが出来、切り返し操作において操舵補助が遅れるこ
とがない。
【0066】実施の形態6.図15は、本発明に係る電
動パワーステアリング装置の実施の形態6の要部構成を
詳細に示すブロック図である。この電動パワーステアリ
ング装置では、舵角速度演算部27は、演算した舵角速
度値を増幅部28に与える他、舵角加速度演算部31に
も与える。舵角加速度演算部31は、与えられた舵角速
度値の変化に基づき舵角加速度値を演算し、増幅部34
(調節する手段)に与える。増幅部34は、車速センサ
20(図1)が検出した車速に基づきゲインK4 を調節
し、与えられた舵角加速度値を、調節したゲインK4
より、例えば図16(b)に示すように増幅し、増幅し
た舵角加速度値(補正係数)をモータ制御部23aに与
える。
【0067】増幅部29は、車速センサ20(図1)が
検出した車速に基づきゲインK2 を調節し、与えられた
操舵トルク値を、調節したゲインK2 により増幅し、増
幅した操舵トルク値を加算手段30に与える。増幅部2
8は、車速センサ20(図1)が検出した車速に基づき
ゲインK1 を調節し、与えられた舵角速度値を、調節し
たゲインK1 により増幅し、増幅した舵角速度値を加算
手段30に与える。
【0068】加算手段30は、ゲインK2 により増幅し
た操舵トルク値に、ゲインK1 により増幅した舵角速度
を加算し、検出した操舵トルク値としてモータ制御部2
3aに与える。モータ制御部23aは、与えられた操舵
トルク値に基づき、例えば図16(a)に示すようなト
ルク/電流テーブル18a(図1)を参照して、モータ
制御電流値を作成し、作成したモータ制御電流値に、増
幅部34から与えられた補正係数を更に乗じて、モータ
制御電流値としてモータ駆動回路19(図1)に与え
る。尚、上述した舵角加速度演算部31、増幅部34及
びモータ制御部23aは、マイクロコンピュータ22に
より実現している。
【0069】以上により、急操舵で切り返す場合、舵角
加速度が逆方向になり、舵角速度が減速し始めた時点か
ら、操舵補助力が小さくなるので、操舵補助モータの慣
性力による段付き及び行き過ぎ等の不自然なトルクを低
減することが出来る。その他の構成及び動作は、上述し
た本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形
態1の構成及び動作(図1〜5)と同様であるので、同
一箇所には同一符号を付して、説明を省略する。
【0070】
【発明の効果】第1〜3発明に係る電動パワーステアリ
ング装置によれば、トルクセンサの入力軸と出力軸との
捩じれに起因する応答遅れ及び振動が生じ難い電動パワ
ーステアリング装置を実現することが出来る。
【0071】第4発明に係る電動パワーステアリング装
置によれば、トルクセンサの入力軸と出力軸との捩じれ
に起因する応答遅れ及び振動が生じ難い電動パワーステ
アリング装置を簡単に低部品コストにより実現すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実
施の形態の要部構成を示すブロック図である。
【図2】トルクセンサの構成例を模式的に示す模式図で
ある。
【図3】磁気センサの検出信号を示す波形図である。
【図4】対向するターゲットの個数が異なる磁気センサ
の各検出信号の例を示す波形図である。
【図5】図1に示す電動パワーステアリング装置のブロ
ック図を更に詳細に示すブロック図である。
【図6】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実
施の形態の要部構成を詳細に示すブロック図である。
【図7】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実
施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実
施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る電動パワーステアリング装置の実
施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る電動パワーステアリング装置の
実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図11】舵角速度と位相遅れの補償係数との関係例を
示す説明図である。
【図12】本発明に係る電動パワーステアリング装置の
実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る電動パワーステアリング装置の
実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る電動パワーステアリング装置の
動作の例を示す説明図である。
【図15】本発明に係る電動パワーステアリング装置の
実施の形態の要部構成を詳細に示すブロック図である。
【図16】本発明に係る電動パワーステアリング装置の
動作の例を示す説明図である。
【図17】従来の電動パワーステアリング装置の動作の
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 操舵輪(操舵部材) A,B,C,D,E,F 磁気センサ(検出手段) 3a,3b,3c ターゲット 4 トルクセンサ 6 入力軸(第1軸、回転体) 7 出力軸(第2軸、回転体) 8 ピニオン(舵取機構) 9 トーションバー(連結軸) 10 演算処理回路 12a,12b,12c ターゲット板(回転体) 14 テーブル 18a トルク/電流テーブル 22 マイクロコンピュータ 23,23a モータ制御部 24 操舵補助用モータ 25 トルク演算部 26 舵角検出部 27 舵角速度演算部(演算手段) 28,29,32,34 増幅部(調節する手段) 30 加算手段 31 舵角加速度演算部(舵角加速度を演算する手段) 33 加減算手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 119:00 B62D 119:00 137:00 137:00 (72)発明者 前田 直樹 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 徳本 欣智 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 仲 正美 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 仲野 禎明 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 2F051 AA01 AB05 AC01 BA03 3D032 CC09 CC12 DA03 DA09 DA15 DA23 DA64 EC23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵部材に連結された第1軸、及び舵取
    機構に連結された第2軸が連結軸により連結され、該第
    1軸及び第2軸にそれぞれ1又は複数の回転体が同軸に
    設けられ、該回転体にそれぞれ1又は複数のターゲット
    が設けられ、該ターゲットにそれぞれ対向配置された2
    つの検出手段が、前記回転体が回転するに従って、前記
    ターゲットの位置に応じて互いに位相が異なる検出信号
    を出力し、前記検出手段がそれぞれ出力した検出信号に
    基づき、前記第1軸に加わる操舵トルクと前記第1軸又
    は第2軸の舵角とを検出し、検出した操舵トルク及び舵
    角に基づき操舵補助モータを制御する電動パワーステア
    リング装置であって、前記舵角に基づき舵角速度を演算
    する演算手段を備え、該演算手段が演算した舵角速度、
    前記操舵トルク及び舵角に基づき前記操舵補助モータを
    制御すべくなしてあることを特徴とする電動パワーステ
    アリング装置。
  2. 【請求項2】 車両速度を検出する車速センサと、前記
    演算手段が演算した舵角速度を、前記車速センサが検出
    した車両速度に基づき調節する手段と、前記操舵トルク
    を前記車両速度に基づき調節する手段とを更に備え、調
    節後の舵角速度及び調節後の操舵トルクに基づき前記操
    舵補助モータを制御すべくなしてある請求項1記載の電
    動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段が演算した舵角速度に基づ
    き舵角加速度を演算する手段と、該手段が演算した舵角
    加速度を、前記車速センサが検出した車両速度に基づき
    調節する手段とを更に備え、調節後の舵角加速度に基づ
    き前記操舵補助モータを制御すべくなしてある請求項2
    記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体は、外周面に等配された複数
    の磁性体製の歯を前記ターゲットとして備える歯車であ
    り、前記検出手段は磁気センサである請求項1乃至3の
    何れかに記載の電動パワーステアリング装置。
JP2002148326A 2002-05-22 2002-05-22 電動パワーステアリング装置 Pending JP2003341537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002148326A JP2003341537A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002148326A JP2003341537A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 電動パワーステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003341537A true JP2003341537A (ja) 2003-12-03

Family

ID=29766946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002148326A Pending JP2003341537A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003341537A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114207402A (zh) * 2019-08-09 2022-03-18 三木普利(日本)有限公司 联轴器的特性评价装置和特性评价方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114207402A (zh) * 2019-08-09 2022-03-18 三木普利(日本)有限公司 联轴器的特性评价装置和特性评价方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2802267B2 (ja) システムの入力出力トルク・ゲイン線形化による電気アシスト・ステアリング・システム制御方法及び装置
JP2981625B2 (ja) 動力舵取装置
EP3072784B1 (en) Motor-driven power steering apparatus
JPH1134901A (ja) 電動パワーステアリング装置
US20030102181A1 (en) Electric power steering apparatus
JP2005335709A (ja) 電動ステアリング減衰におけるモーター速度測定補償のための方法及び装置
JP2003270062A (ja) 回転角度検出装置、トルク検出装置及び舵取装置
JP2001239952A (ja) 電動パワーステアリング制御装置及びその制御方法
KR102314349B1 (ko) 스티어 바이 와이어 시스템 제어 장치 및 방법
JP2002029441A (ja) 電動式ステアリング装置の制御装置
JP4615333B2 (ja) パワーステアリング装置
JP2003344188A (ja) 回転角度検出装置及びトルク検出装置
US20220289274A1 (en) Electric power steering apparatus, control device used in electric power steering apparatus, and control method
JP2000289636A (ja) 車両のステアリング角度制御装置
US6948385B2 (en) Rotational angle detecting apparatus and torque detecting apparatus
JP2003341537A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4483330B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP6326171B1 (ja) 操舵制御装置、電動パワーステアリング装置
JP4830209B2 (ja) 最大値・最小値検出方法、最大値・最小値検出装置、その最大値・最小値検出装置を備えたトルク検出装置及び舵取装置
JP2017083422A (ja) 回転角検出装置
JP2003279426A (ja) トルク検出装置及び舵取装置
JP2004012433A (ja) 検出装置及びトルク検出装置
JP2003341532A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2017177951A (ja) 電動パワーステアリング装置、プログラム
WO2020194667A1 (ja) 操舵制御装置、電動パワーステアリング装置