JP2003335119A - サスペンション構造のリーフスプリング - Google Patents

サスペンション構造のリーフスプリング

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JP2003335119A JP2002144494A JP2002144494A JP2003335119A JP 2003335119 A JP2003335119 A JP 2003335119A JP 2002144494 A JP2002144494 A JP 2002144494A JP 2002144494 A JP2002144494 A JP 2002144494A JP 2003335119 A JP2003335119 A JP 2003335119A
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    • B60G2206/40Constructional features of dampers and/or springs
    • B60G2206/42Springs
    • B60G2206/428Leaf springs

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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造・構造が簡単で大幅なコストダウンが図
れ、しかも、ロール剛性やワインドアップ剛性等の基本
性能を一般的な技術によって容易に達成でき、上下方向
のばね定数を下げて操縦性や乗心地の向上が図れるサス
ペンション構造のリーフスプリングを提供する。 【解決手段】 サスペンション構造のリーフスプリング
25を、後端がアクスル2に固定され前端が車両前方に
向かい略直線状に延設されて目玉13を介しシャーシフ
レーム1に取付けられた厚肉の前側リーフ25Aと、途
中に上下の曲がり部17を備えて前端が前側リーフ25
Aの固定部12後方の延長部15に連結され後端が車両
後方に延設されて目玉18を介しシャーシフレーム1に
取付けられた薄肉の後側リーフ25Bとにより構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサスペンション構造
のリーフスプリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の走行時には、できるだけ車両の上
下、前後、左右の極端な揺れや傾きを防止し、運転者が
操縦性良く快適に運転できるよう、又、運転者や同乗者
の乗心地が良好となるよう、従来から種々のサスペンシ
ョン構造が用いられており、大型の車両に適用する従来
のサスペンション構造の一例としては、図8に示すごと
きものがある。
【0003】図8中、aは車両のシャーシフレーム、b
はシャーシフレームaの下部に車両幅方向へ延在するよ
う配置されたアクスルである。又、アクスルbの長手方
向両側端部には、左右一対の車輪cが装着されている。
更に、左右のシャーシフレームaには夫々エアスプリン
グdが取付けられ、エアスプリングdはアクスルbに支
持されるようになっている。
【0004】エアスプリングdとアクスルbとの間に
は、アクスルbに支持されるようにした長手方向へ厚さ
が均一な複数枚のリーフスプリングe,f,gが車両前
後方向へ延在するよう上下に組付けて配置されている。
而して、アクスルbよりも車両前方側に位置するよう、
左右のシャーシフレームaに取付けたブラケットhに
は、軸線が車幅方向へ延びる水平ピンiが取付けられ、
水平ピンiには、ブッシュjを介して、リーフスプリン
グeの先端部に円筒状に折曲げ形成したいわゆる目玉e
1が枢支されている。又、リーフスプリングeの目玉e
1には、リーフスプリングfの先端部に円形状に折曲げ
形成した円筒状の目玉f1が外嵌、枢支されている。
【0005】アクスルbよりも車両後方側に位置するよ
う、左右のシャーシフレームaに取付けたブラケットk
には、車両前後方向へ揺動し得るようにしたシャックル
lが取付けられ、シャックルlに取付けた水平ピンmに
は、ブッシュnを介してリーフスプリングeの後端部に
円筒状に折曲げ形成した目玉e2が枢支されている。
【0006】図8中、oはリーフスプリングe,fを締
結する締結手段、pはショックアブソーバ、qはスタビ
ライザである。
【0007】上記車両においては、リーフスプリング
e,f,gによりアクスルbの位置決めが行われ、しか
も、リーフスプリングe,f,gによってアクスルbに
作用する上下、前後、左右方向の荷重、及び車両カーブ
時におけるローリングによる捩れ方向の荷重の一部が支
持されると共に、ブレーキ作動時のワインドアップ剛性
が確保され、又、エアスプリングdによってアクスルb
に作用する上下方向の荷重が支持される。又、走行時に
カーブして車両がローリングしようとする場合には、左
右のスタビライザqは上下逆相で回転する際の抵抗とな
り、車両のカーブ外方への傾きが防止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のサスペンション
構造では、リーフスプリングe,f,gによりアクスル
bの位置決めを行っているため、数枚のリーフスプリン
グのうち何れかのリーフスプリングが切損してもアクス
ルbの位置決めが可能となるよう、リーフスプリングは
複数枚必要であり、このため、車両の重量が嵩むという
問題がある。
【0009】又、リーフスプリングe,f,gはアクス
ルbの上下方向へのストロークに対して上下に撓むが、
その際リーフスプリングe,f,gは車両前後方向への
変位を伴うため、その変位を吸収すべくシャックルが必
要となり、又、ロール剛性を確保するためにスタビライ
ザqが必要であり、従って構造が複雑であるという問題
がある。更に、リーフスプリングe,f,gは複数枚で
あるうえ厚さが全長に亘り厚く略均一で、ばね定数も大
きいため、乗心地も良くない。
【0010】従って、このような従来の問題に対処する
ために、本出願人は先に特願2002−43608を出
願した。この先願の発明に開示したサスペンション構造
のリーフスプリングは、長手方向両端部には介してシャ
ーシフレーム側に取付けたブラケットの水平ピンに枢支
する目玉を備えており、アクスルよりも車両前方側にお
いては車両前方の目玉へ向かい略直線状に形成され、ア
クスルよりも車両後方側においては車両後方の目玉へ向
かい複数の凹凸状の部分を形成している。又、リーフス
プリングのアクスルに対する固定部よりも車両後方側に
おいては、車両後方の枢支部側に向かい徐々に板厚が薄
くなるよう形成している。
【0011】このように形成したリーフスプリングは、
車両に上下方向の荷重が作用した場合には、エアスプリ
ングと共に撓んで荷重を吸収し、車両に前後方向の荷重
が作用した場合には、大半の荷重はリーフスプリングが
撓むことにより吸収し、又、カーブ時のローリングのよ
うな車両に対する捩り剛性に対しては、左右のリーフス
プリング及びアクスルにより支持して車両の左右への傾
きを吸収し、ブレーキ時のワインドアップ剛性は、主と
してリーフスプリングのアクスルに対して固定された部
分よりも車両前方の部分で確保される。
【0012】従って、上記先願の発明によれば、左右の
リーフスプリングを夫々1枚としているため、車両の軽
量化を図ることができ、又、リーフスプリングの枚数が
減少したり、部品点数の多いシャックルを廃止している
ためにコストダウンを図ることができ、更に、リーフス
プリングのアクスルに対する固定部よりも車両後方にお
いて凹凸状の部分を形成したり、車両後方へ向けて厚さ
を薄くしているために、ばね定数を押えることができ
て、車両の操縦性、乗心地を向上できる利点がある。
【0013】一方、上記したリーフスプリングは、アク
スルよりも車両前方側とアクスルよりも車両後方側とで
その目的強度が異なり、そのために厚み・剛性強度を変
える必要があるが、このように前後で強度が異なるリー
フスプリングを一体に構成する際、圧延等により形状を
造成することはできても、車両前方の部分と車両後方の
部分とが目的強度になるように熱処理することは技術的
に非常に困難であり、特別な高い技術が必要である。こ
のために、リーフスプリングが高価になってしまう。
【0014】本発明は、斯かる実情に鑑み、製造・構造
が簡単で大幅なコストダウンが図れ、しかも、ロール剛
性やワインドアップ剛性等の基本性能を一般的な技術に
よって容易に達成でき、上下方向のばね定数を下げて操
縦性や乗心地の向上が図れるサスペンション構造のリー
フスプリングを提供することを目的としてなしたもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
シャーシフレームを支持するエアスプリングと、左右両
端部に車輪が取付けられて前記エアスプリングの下部に
設置するアクスルと、前記エアスプリングとアクスルと
の間に設置するリーフスプリングとからなるサスペンシ
ョン構造のリーフスプリングであって、該リーフスプリ
ングは、後端がアクスルに固定され前端が車両前方に向
かい略直線状に延設されて目玉を介しシャーシフレーム
に取付けられた厚肉の前側リーフと、途中に上下の曲が
り部を備えて前端が前側リーフの固定部後方の延長部に
連結され後端が車両後方に延設されて目玉を介しシャー
シフレームに取付けられた薄肉の後側リーフと、により
構成されていることを特徴とするサスペンション構造の
リーフスプリング、に係るものである。
【0016】請求項2記載の発明は、前側リーフの固定
部後方の延長部と後側リーフの前端の夫々に接触面積を
増加した拡幅部を形成し、両拡幅部を複数の固定具によ
り互いに連結して一体に組み立てたことを特徴とする請
求項1に記載のサスペンション構造のリーフスプリン
グ、に係るものである。
【0017】請求項3記載の発明は、連結される前側リ
ーフと後側リーフは予め別個に熱処理されていることを
特徴とする請求項1又は2記載のサスペンション構造の
リーフスプリング、に係るものである。
【0018】上記手段によれば、以下のように作用す
る。
【0019】左右のリーフスプリングが、前側リーフと
後側リーフとを連結部で連結した構成としているので、
厚み、目的強度が異なる前側リーフと後側リーフを別個
に作製して、別個に熱処理することができる。よって、
ロール剛性やワインドアップ剛性等の基本性能に優れた
リーフスプリングを一般的な技術によって容易に作製す
ることができる。
【0020】更に、リーフスプリングが一般的な技術に
て作製できるので量産が可能になり、製造・構造が簡単
化することによって大幅なコストダウンが図れる。
【0021】又、後側リーフは曲り部を備えると共に前
側リーフよりも厚さを薄くしているので、上下方向のば
ね定数を下げて操縦性や乗心地の向上が図れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。図1〜図5は本発明を実施する形態
の一例である。図1中、1は車両の前後方向へ延在する
シャーシフレーム、2はシャーシフレーム1の下部に車
両幅方向へ延在するよう配置されたアクスルであり、ア
クスル2の長手方向両側端部には、図2に示すように左
右一対の車輪3が装着されている。更に、左右のシャー
シフレーム1の下面には夫々エアスプリング4が取付け
られ、エアスプリング4はアクスル2の上面に支持され
るようになっている。
【0023】アクスル2の左右端上面とエアスプリング
4との間には、アクスル2に固定したリーフスプリング
25が夫々配置されている。
【0024】左右のシャーシフレーム1におけるアクス
ル2よりも車両前方側の位置にはブラケット6が設けら
れており、該ブラケット6には、軸線が車幅方向へ延び
る水平ピン7が取付けられている。又、左右のシャーシ
フレーム1におけるアクスル2よりも車両後方側の位置
にはブラケット8が設けられており、該ブラケット8に
は、軸線が車幅方向へ延びる水平ピン9が取付けられて
いる。
【0025】左右のリーフスプリング25は、厚肉に形
成された前側リーフ25Aと、薄肉に形成された後側リ
ーフ25Bとにより構成されている。
【0026】前側リーフ25Aは、その後端がアクスル
2のフランジ部10を貫通する片側4本の固定ボルト1
1によってアクスル2及びエアスプリング4に固定され
ている。12は前側リーフ25Aをアクスル2に固定し
た固定部である。前側リーフ25Aの前端は、車両前方
に向かい略直線状に延設されていて、その先端部には円
筒状に折曲げ形成した目玉13が形成されており、該目
玉13はブッシュ14を介して前記水平ピン7に枢支さ
れている。
【0027】後側リーフ25Bは、その前端が前側リー
フ25Aの固定部12の後方に延長された延長部15に
複数の固定具16(ボルト)により連結されている。図
4では4個の固定具16にて連結した例を示している。
20は前側リーフ25Aと後側リーフ25Bの連結部で
ある。後側リーフ25Bの後端は、途中に上下の曲がり
部17を備えて車両後方に延設され、その後端部には円
筒状に折曲げ形成した目玉18が形成されており、該目
玉18がブッシュ19を介して前記水平ピン9に枢支さ
れている。
【0028】前側リーフ25Aと後側リーフ25Bは、
夫々の目的強度に応じた所定の厚さ、幅寸法に形成され
ている。更に、図4、図5に示すように、前側リーフ2
5Aの固定部12後方の延長部15と、後側リーフ25
Bの前端の夫々には、接触面積を増加した拡幅部21
a,21bを形成している。この拡幅部21a,21b
は、固定具16にて前側リーフ25Aと後側リーフ25
Bを連結するための固定孔22の前後方向及び横方向の
スパンSを大きくできる。
【0029】拡幅部21a,21bの形成は、前側リー
フ25Aの後端延長部15と後側リーフ25Bの前端と
を圧延して、図4、図5のように水平横方向に張出させ
ることにより形成できる。この場合、圧延によって前側
リーフ25Aの後端延長部15と後側リーフ25Bの前
端が減肉されることになるので、減肉した厚さで所定の
強度が得られるように材料の厚さを予め設計しておく。
【0030】一方、図6に二点鎖線で示すように、前側
リーフ25Aの後端延長部15と後側リーフ25Bの前
端の厚みを予め厚く形成しておき、この厚み増加部を圧
延により潰して水平横方向に張出させることにより実線
で示す所定の厚みの拡幅部21a,21bを形成するよ
うにしてもよい。
【0031】前側リーフ25Aと後側リーフ25Bとの
連結部20の位置は、アクスル2の車両後方側端部から
後方に若干隔てた位置(車輪3の回転中心Oから距離L
(約110mm〜130mm)の位置)より後側に設け
られる。即ち、前記連結部20は、アクスル2に対する
前側リーフ25Aの固定部12の直近後部で且つ固定部
12に干渉しない位置に設けられる。
【0032】なお、図1中、23は上端を左右のシャー
シフレーム1側に枢支され下端をブラケット24を介し
てアクスル2に連結された高減衰タイプのショックアブ
ソーバである。
【0033】上記した如く形成された前側リーフ25A
と後側リーフ25Bは、別な材質の使用が可能であり、
又別個に熱処理することができる。その後、前側リーフ
25Aの固定部12後方の延長部15に形成した拡幅部
21aの固定孔22と、後側リーフ25Bの前端に形成
した拡幅部21bの固定孔22とに固定具16を通して
締結する。これにより、前側リーフ25Aと後側リーフ
25Bからなるリーフスプリング25が組み立てられ
る。
【0034】前側リーフ25Aは、図1、図3に示すよ
うに、アクスル2に対する固定部12は水平となってお
り、この固定部12を基準として、車両前方の目玉13
(水平ピン7)に向かって真直ぐな昇り勾配に形成され
ていると共に、アクスル2近傍における板厚をt1、水
平ピン9側の板厚をt2とすると、t1>t2に形成さ
れている。但し、t1とt2の差は僅かである。
【0035】又、後側リーフ25Bは、図1、図3に示
すように、滑らかに繋がった上下の曲がり部17を備え
ている。この上下の曲り部17は、図3では上方へ曲折
された1つの凸状の部分17aを備えた場合を示してい
るが、図7に示すように、連結部20の後部で下方へ曲
折された凹状の部分17bと、更に該部分17bの後部
で上方へ曲折された凸状の部分17aとを備えるように
しても良い。又、この時、図7の凹状の部分17bの位
置に凸状の部分17aを形成し、又凸状の部分17aの
位置に凹状の部分17bを形成するようにしてもよい。
【0036】図3に示す後側リーフ25Bの凸状の部分
17aの最も薄い部分の板厚をt3、目玉18近傍の板
厚をt4とすると、t3<t4であり、しかもt3、t
4≪t1、t2である。なお、t3はt4よりも若干薄
く形成されている。
【0037】前側リーフ25Aと後側リーフ25Bとの
連結部20は、アクスル2の車両後方側端部から後方に
若干隔てた位置(車輪3の回転中心Oから距離L(約1
10mm〜130mm)の位置)に設けられる。即ち、
前記連結部20の位置は、アクスル2に対する前側リー
フ25Aの固定部12の直近後部で且つ固定部12に干
渉しない位置に設けられる。
【0038】本図示例において、後側リーフ25Bが曲
り部17を備え且つ前側リーフ25Aよりも板厚を薄く
しているのは以下に述べる理由による。すなわち、後側
リーフ25Bのばね定数Kは、後側リーフ25Bにおけ
るアクスル2の車輪3の回転中心Oから後方の曲り部1
7に沿った長さをL1、ヤング率をE、後側リーフ25
Bの断面二次モーメントをI(板厚の3乗に比例)とす
ると、ばね定数Kは[数1]で表される。
【0039】
【数1】K=3EI/L1
【0040】従って、後側リーフ25Bの板厚を薄く
し、後側リーフ25Bに曲り部17を設けて長さL1を
長くして、当該後側リーフ25Bの断面二次モーメント
Iを減少させれば、アクスル2への固定部12後方にお
ける後側リーフ25Bのばね定数Kは減少し、車両の乗
り心地が向上するためである。
【0041】車両の乗り心地を向上させる対策として
は、アクスル2より前方の前側リーフ25Aの板厚や板
幅の減少、リーフスプリング25全体の長さの延長、ラ
バーの併用等が考えられるが、サスペンション構造のロ
ール剛性、ワインドアップ剛性等の基本性能を達成する
観点から、前側リーフ25Aの板厚や板幅、長さ等は決
定されるため、上記したごとく、後側リーフ25Bのば
ね定数Kを減少させることが有効である。
【0042】又、後側リーフ25Bは、車両のカーブ時
に図1の紙面と直角な方向の変位を受けることになる
が、前記したように、前側リーフ25Aの固定部12後
方の延長部15と、後側リーフ25Bの前端の夫々に拡
幅部21a,21bを形成して、固定具16にて連結す
る固定孔22のスパンSを大きく保持しているので、後
側リーフ25Bが受ける横方向の変位による曲げモーメ
ントに対し連結部20の強度を高めることができる。
【0043】次に、上記図示例の作動について説明す
る。
【0044】先ず、リーフスプリング25を以下のよう
に構成する。後端がアクスル2に固定でき更に固定部1
2の後方に延長部15を備え、前方に延設された先端に
目玉13を有する厚肉の前側リーフ25Aと、前端が延
長部15に連結でき、途中に曲り部17を備えた後端に
目玉18を有する薄肉の後側リーフ25Bを、夫々圧延
などにて所定の厚み、幅寸法になるように形成する。更
に、前側リーフ25Aの後端延長部15と、後側リーフ
25Bの前端とに圧延等を行って図4、図5に示すよう
に水平横方向に張出させて拡幅部21a,21bを形成
し、この拡幅部21a,21bに固定具16のための固
定孔22を大きなスパンSを有して形成する。
【0045】続いて、上記したように形成した前側リー
フ25Aと後側リーフ25Bは、別個に熱処理を行うこ
とにより各々の目的強度に保持させる。
【0046】続いて、前側リーフ25Aの固定部12後
方の延長部15に形成された拡幅部21aの固定孔22
と、後側リーフ25Bの前端に形成した拡幅部21bの
固定孔22とに固定具16を通して締結し、これにより
前側リーフ25Aと後側リーフ25Bからなるリーフス
プリング25を組み立てる。
【0047】上記したように組み立てられたリーフスプ
リング25は、図1に示すように、前側リーフ25Aの
後端を固定ボルト11によりアクスル2及びエアスプリ
ング4に固定することにより取付け、更に、前側リーフ
25Aの前端の目玉13はブッシュ14を介して水平ピ
ン7に枢支し、一方、後側リーフ25Bの後端の目玉1
8はブッシュ19を介して水平ピン9に枢支する。
【0048】上記リーフスプリング25を備えた図1の
サスペンション構造において、車両に上下方向の荷重が
作用した場合には、リーフスプリング25とエアスプリ
ング4が撓んで荷重の吸収が行われる。荷重のシャーシ
フレーム1に対する伝達は、リーフスプリング25の前
後方向両端部に形成した目玉13,18から、ブッシュ
14,19、水平ピン7,9を介して行われると共に、
エアスプリング4を介して行われる。車両に作用する上
下方向の振動の減衰はショックアブソーバ23により行
われる。
【0049】車両に前後方向の荷重が作用した場合に
は、荷重の大半はリーフスプリング25が撓むことによ
り吸収が行われ、荷重の僅かの分はブッシュ14,19
が変形することにより行われる。前後方向の荷重のシャ
ーシフレーム1に対する伝達は、リーフスプリング25
の前後方向両端部に形成した目玉13,18から、ブッ
シュ14,19、水平ピン7,9を介して行われる。
【0050】又、カーブ時のローリングのような車両に
対する捩り剛性に対しては、主として、左右のリーフス
プリング25のアクスル2よりも前方の前側リーフ25
A及びアクスル2により支持され、車両の左右への傾き
が吸収され、ブレーキ作動時のワインドアップ剛性は、
主として前側リーフ25Aにより支持され、車両の前後
への傾きが吸収される。
【0051】万一、リーフスプリング25が長手方向中
途部の1箇所で切損した場合でも、アクスル2すなわち
車輪3の回転中心Oの位置決め機能は確保される。
【0052】本図示例によれば、左右のリーフスプリン
グ25が、前側リーフ25Aと後側リーフ25Bを連結
部20で連結した構成としてあるので、厚み、目的強度
が異なる前側リーフ25Aと後側リーフ25Bを別個に
作製し、別個に熱処理することができる。よって、ロー
ル剛性やワインドアップ剛性等の基本性能に優れたリー
フスプリング25を一般的な技術によって容易に作製す
ることができる。
【0053】更に、リーフスプリング25が一般的な技
術にて作製できることにより量産が可能になり、製造・
構造が簡単化することによって大幅なコストダウンが図
れる。又、部品点数の多いシャックルを廃止しているた
めに、更にコストダウンが図れる。
【0054】又、後側リーフ25Bは曲り部17を備え
ており且つ前側リーフ25Aよりも厚さを薄くしている
ので、上下方向のばね定数を下げて操縦性や乗心地の向
上を図ることができる。
【0055】なお、本発明のサスペンション構造のリー
フスプリングにおいては、後側リーフに曲り部を形成す
るための凹状の部分と凸状の部分を設ける数は限定され
ないこと、前側リーフと後側リーフとを連結する固定具
の数、配置には限定されないこと、その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること
は勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜3に記載のサスペンション構造のリーフスプリングに
よれば、左右のリーフスプリングが、前側リーフと後側
リーフとを連結部で連結した構成としているので、厚
み、目的強度が異なる前側リーフと後側リーフを別個に
作製して、別個に熱処理することができ、よってロール
剛性やワインドアップ剛性等の基本性能に優れたリーフ
スプリングを一般的な技術によって容易に作製できる効
果がある。
【0057】更に、リーフスプリングが一般的な技術に
て作製できるので量産が可能になり、製造・構造が簡単
化することによって大幅なコストダウンが図れる効果が
ある。
【0058】又、後側リーフは曲り部を備えると共に前
側リーフよりも厚さを薄くしているので、上下方向のば
ね定数を下げて操縦性や乗心地の向上を図れる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサスペンション構造のリーフスプリン
グを実施する形態の一例を示す側面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1におけるリーフスプリングを取出して示し
た側面図である。
【図4】前側リーフと後側リーフの連結部の平面図であ
る。
【図5】図4のV−V方向矢視図である。
【図6】前側リーフと後側リーフの連結部を形成する例
を示す断面図である。
【図7】本発明のリーフスプリングを構成する後側リー
フの他の形状例を示す側面図である。
【図8】従来のサスペンション構造の一例の側面図であ
る。
【符号の説明】
1 シャーシフレーム 2 アクスル 3 車輪 4 エアスプリング 12 固定部 13 目玉 15 延長部 16 固定具 17 曲がり部 18 目玉 20 連結部 21a 拡幅部 21b 拡幅部 25 リーフスプリング 25A 前側リーフ 25B 後側リーフ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャーシフレームを支持するエアスプリ
    ングと、左右両端部に車輪が取付けられて前記エアスプ
    リングの下部に設置するアクスルと、前記エアスプリン
    グとアクスルとの間に設置するリーフスプリングとから
    なるサスペンション構造のリーフスプリングであって、
    該リーフスプリングは、後端がアクスルに固定され前端
    が車両前方に向かい略直線状に延設されて目玉を介しシ
    ャーシフレームに取付けられた厚肉の前側リーフと、途
    中に上下の曲がり部を備えて前端が前側リーフの固定部
    後方の延長部に連結され後端が車両後方に延設されて目
    玉を介しシャーシフレームに取付けられた薄肉の後側リ
    ーフと、により構成されていることを特徴とするサスペ
    ンション構造のリーフスプリング。
  2. 【請求項2】 前側リーフの固定部後方の延長部と後側
    リーフの前端の夫々に接触面積を増加した拡幅部を形成
    し、両拡幅部を複数の固定具により互いに連結して一体
    に組み立てたことを特徴とする請求項1に記載のサスペ
    ンション構造のリーフスプリング。
  3. 【請求項3】 連結される前側リーフと後側リーフは予
    め別個に熱処理されていることを特徴とする請求項1又
    は2記載のサスペンション構造のリーフスプリング。
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