JP2003333832A - 等価直列抵抗補正回路およびピエゾアクチュエータ駆動回路 - Google Patents

等価直列抵抗補正回路およびピエゾアクチュエータ駆動回路

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JP2003333832A
JP2003333832A JP2002136891A JP2002136891A JP2003333832A JP 2003333832 A JP2003333832 A JP 2003333832A JP 2002136891 A JP2002136891 A JP 2002136891A JP 2002136891 A JP2002136891 A JP 2002136891A JP 2003333832 A JP2003333832 A JP 2003333832A
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capacitor
series resistance
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buffer capacitor
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Yasuhiro Fukagawa
康弘 深川
Yasuyuki Sakakibara
康行 榊原
Hideo Naruse
英生 成瀬
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Denso Corp
Soken Inc
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Denso Corp
Nippon Soken Inc
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッファコンデンサから間欠的に電流を流し
て給電を行う給電回路において、バッファコンデンサの
等価直列抵抗成分に基因した電圧降下により出力電圧が
減じられないようにすることである。 【解決手段】 大容量のバッファコンデンサ13に並列
に、バッファコンデンサ13よりも等価直列抵抗成分の
抵抗値の小さい補正用のコンデンサ14を接続して、電
圧降下を小さく抑え、補正用のコンデンサ14の容量が
バッファコンデンサ13に比して小容量であることに基
因した給電中の出力電圧低下は、負荷6への非給電時
に、大容量のバッファコンデンサ13から補正用のコン
デンサ14への電荷移動で補充する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は等価直列抵抗補正回
路およびピエゾアクチュエータ駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ピエゾアクチュエータは、PZT等の圧
電材料の圧電作用を利用したもので、圧電セラミック層
と電極層とが交互に積層する容量性素子としてのピエゾ
スタックを有している。ピエゾスタックが充電により伸
長し、放電すると縮小する。ピエゾスタックが伸長時お
よび縮小時のみ通電がなされる方式のアクチュエータで
ある。例えば、内燃機関の燃料噴射装置において、燃料
噴射用のインジェクタにおいて燃料の噴射とその停止と
を切り換える手段として用いられたものが知られてい
る。
【0003】ピエゾアクチュエータへの給電を行う給電
回路としてのピエゾアクチュエータの駆動回路は、従来
から様々な方式が知られている。電圧源から負荷として
のピエゾアクチュエータに対して給電を行うものが一般
的である。ピエゾアクチュエータへの通電経路の途中に
は電流制限素子としてのインダクタおよびスイッチ素子
が設けられる。かかる給電方式として降圧チョッパ方式
と呼ばれるものがある。これは、電圧源でピエゾアクチ
ュエータで要求される充電電圧よりも十分高い電圧を発
生可能に構成し、スイッチ素子を複数回、オンオフする
ことで間欠的に給電するものである。このとき、インダ
クタおよびピエゾスタックはLC共振回路を形成するの
で、充電電流はスイッチ素子のオン期間に漸増して電流
値のピークに達し、オフ期間に漸減するプロファイルを
呈する。
【0004】このような降圧チョッパ方式のものでは、
電圧源として、DC−DCコンバータ等の直流電源の出
力端にバッファコンデンサが接続されるのが一般的であ
るが、給電でバッファコンデンサの出力電圧が大きく低
下しないように、バッファコンデンサには大容量のもの
が必要になる。このため、アルミニウム電解コンデンサ
を使うのが望ましい。アルミニウム電解コンデンサは、
アルミニウム箔の陽極および陰極と、電解液をしみ込ま
せた電解紙からなるもので、陽極、電解液および陰極の
順に積層する構造を有し、陽極の表面に酸化皮膜を形成
して絶縁層としている。絶縁層と対向する電解紙が実質
的な陽極となる。アルミニウム箔の表面にエッチングを
施して凹凸を形成してもその凹凸形状に酸化皮膜がよく
追随するので、電極表面積を大きくとれ、また、酸化皮
膜は耐圧が高く、薄く形成することができるから、フィ
ルムコンデンサに比して大容量化が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンデンサ
の等価回路は容量成分や抵抗成分等で表されるが、アル
ミニウム電解コンデンサは、その容量成分に直列に接続
された直列抵抗成分、いわゆる等価直列抵抗成分の抵抗
値が大容量のものほど大きく、また、特に低温になると
増大する特性を有している。高耐圧のものの前記電解液
には、低温時に数Ω以上に達するものもある。
【0006】等価直列抵抗成分の抵抗値が大きくなる
と、負荷への給電でバッファコンデンサに電流が流れた
時に、等価直列抵抗成分による電圧降下が大きくなり、
出力電圧が減じられることになる。電圧降下は電流値が
大きいほど大きくなるから、特に、前記のごとく間欠的
に給電し、平均の電流値とピークの電流値との差が大き
いものでは、等価直列抵抗成分に基因して、充電速度の
低下で所期の時間内に充電が完了できなくなったり、充
電制御の方式によっては負荷への充電量が大きく変動し
てしまい、充電作動が安定しない。
【0007】特に、前記ピエゾアクチュエータが高応答
というすぐれた特徴を有しているにもかかわらず、ピエ
ゾアクチュエータ駆動回路の充電速度が低下すること
で、ピエゾアクチュエータの特徴を活かしきれない。
【0008】本発明は前記実情に鑑みなされたもので、
バッファコンデンサの等価直列抵抗成分に基因した該バ
ッファコンデンサの出力電圧の低下を抑制し、給電回路
が安定的に給電することのできる等価直列抵抗補正回路
およびピエゾアクチュエータ駆動回路を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、直流電源の出力端に接続されたバッファコンデンサ
を有し、該バッファコンデンサから負荷に対して間欠的
に給電を行う給電回路に付設されて、前記バッファコン
デンサの等価直列抵抗成分に基因した該バッファコンデ
ンサの出力電圧の低下を抑制する等価直列抵抗補正回路
を、前記バッファコンデンサよりも等価直列抵抗成分の
抵抗値が小さい補正用のコンデンサを、前記バッファコ
ンデンサと並列に接続してなる構成とする。
【0010】等価直列抵抗成分の抵抗値の小さい補正用
のコンデンサでは電流値が大きくとも、電圧降下をさほ
ど伴うことなく給電が可能となる。ここで、補正用コン
デンサはバッファコンデンサよりも容量の小さなもので
もよい。補正用コンデンサは負荷への給電により減少し
た電荷が、負荷への非給電時にバッファコンデンサから
補充されるからである。したがって、バッファコンデン
サと組み合わせる補正用のコンデンサを容易に選択し得
る。例えば、請求項2記載の発明のように、アルミニウ
ム電解コンデンサにより構成されたバッファコンデンサ
に対して、前記補正用コンデンサを、前記バッファ用コ
ンデンサよりも小容量の、アルミニウム電解コンデンサ
またはフィルムコンデンサにより構成することができ
る。
【0011】請求項3記載の発明では、ピエゾアクチュ
エータ駆動回路を、請求項1または2いずれか記載の等
価直列抵抗補正回路を有し、前記負荷としてピエゾアク
チュエータに給電する給電回路とする。
【0012】ピエゾアクチュエータは応答性がよいとい
う潜在的にすぐれた特徴を有しており、請求項3の発明
のごとく構成することで、ピエゾアクチュエータの高い
応答性を十分に活かすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に本発明を適用したピエゾア
クチュエータ駆動回路1の構成を示す。ピエゾアクチュ
エータ駆動回路1は、直流電源2、充放電回路部3、そ
の制御を行うコントローラ4等からなる。ピエゾアクチ
ュエータ駆動回路1の負荷であるピエゾアクチュエータ
6は、前記のごとく容量性素子としてのピエゾスタック
を中心に構成されている。
【0014】直流電源2は、バッテリ11からの給電で
DC−DCコンバータ12が数十〜数百Vの直流電圧を
発生し充放電回路部3に出力するようになっている。D
C−DCコンバータ12には例えば一般的な昇圧チョッ
パ型の回路を採用し得る。
【0015】充放電回路部3は、直流電源2の出力端に
接続されたバッファコンデンサ13を有し、バッファコ
ンデンサ13にはDC−DCコンバータ12からの電荷
が保持される。保持電荷はピエゾアクチュエータ6を充
電するための電荷であり、後述するピエゾアクチュエー
タ6の充電がなされたときにも、バッファコンデンサ1
3の両端子間電圧が略一定値を保つように、バッファコ
ンデンサ13の静電容量は十分に大きくする。バッファ
コンデンサ13は小型で大容量化に適したアルミニウム
電解コンデンサにより構成される。
【0016】バッファコンデンサ13からピエゾアクチ
ュエータ6にインダクタ17を介して通電する第1の通
電経路30aが設けてあり、通電経路30aには、バッ
ファコンデンサ13とインダクタ17間にこれらと直列
に第1のスイッチ素子15が介設されている。第1のス
イッチ素子15はMOSFETで構成され、その寄生ダ
イオード(以下、第1の寄生ダイオードという)151
は、バッファコンデンサ13の両端子間電圧が逆バイア
スとなるように接続される。
【0017】また、インダクタ17とピエゾアクチュエ
ータ6とは第2の通電経路30bを形成している。この
通電経路30bは、インダクタ17と第1のスイッチ素
子15の接続中点に接続される第2のスイッチ素子16
を有している。第2の通電経路30bはバッファコンデ
ンサ13をバイパスして、インダクタ17、ピエゾアク
チュエータ6および第2のスイッチ素子16を通る閉回
路を形成している。第2のスイッチ素子16もMOSF
ETで構成され、その寄生ダイオード(以下、第2の寄
生ダイオードという)161は、バッファコンデンサ1
3の両端子間電圧が逆バイアスとなるように接続され
る。
【0018】各スイッチ素子15,16はコントローラ
4から制御信号が出力され、オンとオフとが切り換えら
れる。MOSFETにより構成されたスイッチ素子1
5,16であれば制御信号はゲートに出力されることに
なる。
【0019】また、ピエゾアクチュエータ6に直列に抵
抗器18が設けてあり、その両端子間電圧はコントロー
ラ4に入力し、ピエゾアクチュエータ6に流れる電流
(充電電流、放電電流)が検出されるようになってい
る。また、ピエゾアクチュエータ6の両端子間電圧(ピ
エゾ電圧)がコントローラ4に入力し、ピエゾアクチュ
エータ6の充電量が知られるようになっている。
【0020】コントローラ4は、論理回路等で構成さ
れ、図示しない制御装置からの駆動信号に応じてスイッ
チ素子15,16への前記制御信号を出力する。駆動信
号は例えば「0」と「1」よりなる二値信号とし、本実
施形態では「1」に立ち上がるとピエゾアクチュエータ
6を充電し、「0」に立ち下がるとピエゾアクチュエー
タ6を放電するものとする。これにより、ピエゾアクチ
ュエータ6の伸長時期および伸長状態保持期間の長さが
略規定される。このときの前記制御信号による具体的な
スイッチ素子15,16の作動態様は後述する。
【0021】なお、スイッチ素子15,16はMOSF
ETにより構成される必要はなく、寄生ダイオード15
1,161に代えてスイッチ素子とは単独の部品により
構成してもよい。
【0022】また、本ピエゾアクチュエータ駆動回路1
には、本発明の特徴部分である等価直列抵抗補正回路5
が設けてある。等価直列抵抗補正回路5は、バッファコ
ンデンサ13に、これと並列に補正用のコンデンサ14
が接続されてなり、補正用のコンデンサ14にはバッフ
ァコンデンサ13と同様に、直流電源2および通電経路
30a,30bと接続可能である。
【0023】補正用のコンデンサ14は、バッファコン
デンサ13と異なり、フィルムコンデンサにより構成さ
れており、その容量もバッファコンデンサ13よりも小
さなものが用いてある。また、補正用のコンデンサ14
の等価直列抵抗成分の抵抗値は、常温でもバッファコン
デンサ13の等価直列抵抗成分の抵抗値と同等以下のも
のを用いる(以下、適宜、等価直列抵抗成分の抵抗値を
等価直列抵抗という)。これは、補正用のコンデンサ1
4をフィルムコンデンサにより構成すること、およびバ
ッファコンデンサ13よりも小容量であることから、容
易に選択し得る。
【0024】次に本ピエゾアクチュエータ駆動回路1の
作動について説明する。図2にアルミニウム電解コンデ
ンサにより構成されたバッファコンデンサ13の等価直
列抵抗の抵抗値が大きくはなく、補正用コンデンサ14
の等価直列抵抗の抵抗値と同等とみなせる常温時の場合
のピエゾアクチュエータ駆動回路1の作動状態を示す。
コントローラ4は、駆動信号が「1」になると、第1の
スイッチ素子(以下、適宜、充電スイッチという)15
のオン期間とオフ期間とを次のように設定し、充電スイ
ッチ15に制御信号を出力する。
【0025】すなわち、充電スイッチ15をオンして、
バッファコンデンサ13、補正用コンデンサ14を供給
元として第1の通電経路30aに、ピエゾアクチュエー
タ6へ漸増する充電電流を流す。抵抗器18により検出
される充電電流が予め設定した所定電流(充電時所定電
流)に達すると、充電スイッチ15をオフする。この
時、インダクタ17に発生する逆起電力は第2の寄生ダ
イオード161に対して順バイアスであるから、インダ
クタ17に蓄積されたエネルギーにより、第2の通電経
路30bに漸減するフライホイール電流が流れる。これ
はピエゾアクチュエータ6への漸減する充電電流とな
る。充電電流が予め略0に設定したしきい値(以下、適
宜、0Aしきい値という)になると、オフ期間を終了し
て再び充電スイッチ15をオンしてオン期間に入り、こ
れを繰り返す。充電電流は略三角形状の波形で流れ、ピ
エゾ電圧が上昇する。
【0026】一方、バッファコンデンサ13および補正
用コンデンサ14の両端子間電圧(以下、適宜、DC−
DC電圧という)は、バッファコンデンサ13および補
正用コンデンサ14と第1の通電経路30aとが接続す
るオン期間には、バッファコンデンサ13および補正用
コンデンサ14の等価直列抵抗成分の電圧降下で、充電
電流の漸増に伴って低下するが、等価直列抵抗が大きく
はないので、DC−DC電圧の低下はさほど大きくはな
い。
【0027】そして、所定の充電完了条件を満たすと、
充電スイッチ素子15をオフに固定して、充電完了とす
る。ピエゾアクチュエータ6に充電量に応じて駆動力や
変位が発生する。なお、充電完了条件は、ピエゾ電圧が
予め設定した所定の電圧値(所定電圧)に達したこと、
または充電開始からの経過時間が予め設定した所定の充
電制限時間になったことのいずれかが成立すると、成立
となる。このため、コントローラ4内部で「0」と
「1」よりなる二値信号を生成するようになっており、
この二値信号を充電制限時間信号としてある。充電制限
時間信号は充電制限時間の間、「1」を維持し、その
間、充電スイッチ素子15をオンする制御信号の出力
が、ピエゾ電圧が所定電圧以下であることを条件に許容
される。前記充電制限時間はタイマで設定される。本発
明では、十分な充電速度で充電が進行し、充電制限時間
が経過する前に所定電圧に達し、充電が完了となる。
【0028】そして、駆動信号が「0」になると、ピエ
ゾアクチュエータ6を放電してバッファコンデンサ13
および補正用コンデンサ14に回収する。すなわち、第
2のスイッチ素子(以下、適宜、放電スイッチという)
16のオン期間とオフ期間とを次のように設定し、放電
スイッチ16に制御信号を出力する。すなわち、放電ス
イッチ16をオンして、第2の通電経路30bに、ピエ
ゾアクチュエータ6からの漸増する放電電流を流す。放
電電流が予め設定した所定の電流値(以下、放電時所定
電流という)になると、放電スイッチ16をオフしてオ
フ期間に入る。この時、インダクタ17に大きな逆起電
力が発生し、インダクタ17に蓄積されたエネルギーに
より、フライホイール作用で第1の通電経路30aに、
漸減する放電電流が流れ、バッファコンデンサ13およ
び補正用コンデンサ14にエネルギーを回収する。放電
電流が0Aしきい値になると再び放電スイッチ16をオ
ンして、これを繰り返す。
【0029】そして、ピエゾ電圧が略0に予め設定した
しきい値(以下、適宜、0Vしきい値という)に達する
と、放電スイッチ16をオフに固定し、ピエゾアクチュ
エータ6の放電は完了となる。ピエゾアクチュエータ6
の電荷はバッファコンデンサ13および補正用コンデン
サ14に回収されることになる。そして、このようにピ
エゾアクチュエータ6を放電することで、ピエゾアクチ
ュエータ6が縮小する。
【0030】次に、雰囲気温度が低下し、アルミニウム
電解コンデンサにより構成されたバッファコンデンサ1
3の等価直列抵抗が増大した場合について説明する。図
3に、かかる場合のピエゾアクチュエータ駆動回路1の
作動状態を示す。なお、図中、本ピエゾアクチュエータ
駆動回路1のもの(本発明)とともに、本ピエゾアクチ
ュエータ駆動回路1の特徴部分である等価直列抵抗補正
回路5を有しない従来のピエゾアクチュエータ駆動回路
のもの(比較例)を併せて示している。なお、説明の便
宜のため、比較例についても、本ピエゾアクチュエータ
駆動回路と実質的に同じ作動をする部分については同じ
番号を付して説明する。図中、本発明と比較例とで充電
電流、放電電流の変化速度が異なるのは、補正用コンデ
ンサ14の有無によるものである。比較例で変化速度が
遅くなるのは、バッファコンデンサ13のみであるため
に、その等価直列抵抗の増大により、バッファコンデン
サ13に電流が流れたときに、等価直列抵抗成分におけ
る電圧降下の分、DC−DC電圧とピエゾ電圧との差が
変化して、電流の変化速度が下がるからである。
【0031】先ず、比較例では、バッファコンデンサ1
3の等価直列抵抗が増大することで、等価直列抵抗成分
における電圧降下が大きくなり、DC−DC電圧が低下
する。DC−DC電圧はインダクタ17に印加される電
圧であるから、DC−DC電圧の低下で充電速度が低下
する。このため、ピエゾ電圧が所定電圧に達する前に、
充電開始からの経過時間が充電制限時間となり、ピエゾ
電圧が所定電圧に達しない状態で充電が完了することに
なる。
【0032】一方、本発明では、バッファコンデンサ1
3の等価直列抵抗が増大しても、補正用コンデンサ14
の等価直列抵抗は殆ど変わらないから、補正用コンデン
サ14で、実質的な出力電圧を損なうことなく、大きな
電流値で充電電流を流すことができる。なお、このと
き、バッファコンデンサ13では、バッファコンデンサ
13の等価直列抵抗成分と補正用コンデンサ14の等価
直列抵抗成分とで同程度の電圧降下となるように、小さ
な電流値ながら充電電流が流れる。
【0033】これにより、図2の場合と同様に、速やか
に充電を完了することができる。なお、補正用コンデン
サ14は小容量であり、ある程度の両端子間電圧の低下
を伴うが、充電スイッチ15のオフ期間に、大容量で両
端子間電圧が殆ど低下しないバッファコンデンサ13か
ら補正用コンデンサ14へ電荷が一部移動して、次のオ
ン期間までに、両端子間電圧がバッファコンデンサ13
と同じ電圧値まで回復する。
【0034】このように、本発明では、実質的に、バッ
ファコンデンサ13が大容量のまま等価直列抵抗を小さ
くすることができ、充電速度が低下しないようにするこ
とができる。これにより、高応答という優れたピエゾア
クチュエータの特性を好適に活かすことができる。
【0035】次に、ピエゾアクチュエータの電荷を回収
する際には、放電スイッチ16のオフ期間において、等
価直列抵抗が小さい補正用コンデンサ14を有する分、
放電電流が制限されず、速やかに電荷が回収される。
【0036】なお、本実施形態では、補正用コンデンサ
をフィルムコンデンサにより構成しているが、必ずしも
これに限定されるものではなく、バッファコンデンサよ
りも小容量のアルミニウム電解コンデンサを用いるのも
よい。アルミニウム電解コンデンサは小容量のものほど
等価直列抵抗が小さく、温度低下時の抵抗値の上昇幅自
体が大容量のものに比して小さいからである。
【0037】また、補正用コンデンサの具体的な容量等
については要求される充電速度等の仕様に応じて、適
宜、設定することができる。この場合、実験やシミュレ
ーションにより最適化を図るのがよい。
【0038】また、ピエゾアクチュエータが複数気筒の
内燃機関の燃料噴射装置の燃料噴射用のインジェクタの
噴射と停止との切り換え用としてインジェクタに搭載さ
れる場合には、ピエゾアクチュエータ駆動回路は、各気
筒に1対1に対応したピエゾアクチュエータすべてに共
通の構成とすることができる。この場合、ピエゾアクチ
ュエータ駆動回路と接続されるピエゾアクチュエータは
選択スイッチで切り換える。
【0039】また、本発明の等価直列抵抗補正回路は、
ピエゾアクチュエータを負荷とするピエゾアクチュエー
タ駆動回路に限らず、他の種類の負荷の給電回路に適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したピエゾアクチュエータ駆動回
路の回路図である。
【図2】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動状態
を示す第1のタイミングチャートである。
【図3】前記ピエゾアクチュエータ駆動回路の作動状態
を示す第2のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ピエゾアクチュエータ駆動回路 11 バッテリ 12 DC−DCコンバータ 13 バッファコンデンサ 14 補正用コンデンサ 15 充電スイッチ 16 放電スイッチ 17 インダクタ 18 抵抗器 2 直流電源 3 充放電回路部 30a,30b 通電経路 4 コントローラ 5 等価直列抵抗補正回路 6 ピエゾアクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 康行 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 成瀬 英生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G301 LB01 LC01 LC05 LC10 5H730 BB11 BB21 EE22 FD01 FG05 XX13 XX21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の出力端に接続されたバッファ
    コンデンサを有し、該バッファコンデンサから負荷に対
    して間欠的に給電を行う給電回路に付設されて、前記バ
    ッファコンデンサの等価直列抵抗成分に基因した該バッ
    ファコンデンサの出力電圧の低下を抑制する等価直列抵
    抗補正回路であって、 前記バッファコンデンサよりも等価直列抵抗成分の抵抗
    値が小さい補正用のコンデンサを、前記バッファコンデ
    ンサと並列に接続してなることを特徴とする等価直列抵
    抗補正回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の等価直列抵抗補正回路に
    おいて、前記バッファコンデンサはアルミニウム電解コ
    ンデンサにより構成されており、 前記補正用コンデンサを、前記バッファコンデンサより
    も小容量の、アルミニウム電解コンデンサまたはフィル
    ムコンデンサにより構成した等価直列抵抗補正回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2いずれか記載の等価直
    列抵抗補正回路を有する給電回路であって、前記負荷と
    してピエゾアクチュエータに給電するピエゾアクチュエ
    ータ駆動回路。
JP2002136891A 2002-05-13 2002-05-13 等価直列抵抗補正回路およびピエゾアクチュエータ駆動回路 Pending JP2003333832A (ja)

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