JP2003326828A - 前処理液の吐出検査方法並びに検査液塗布具及び検査シート - Google Patents

前処理液の吐出検査方法並びに検査液塗布具及び検査シート

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JP2003326828A
JP2003326828A JP2002142132A JP2002142132A JP2003326828A JP 2003326828 A JP2003326828 A JP 2003326828A JP 2002142132 A JP2002142132 A JP 2002142132A JP 2002142132 A JP2002142132 A JP 2002142132A JP 2003326828 A JP2003326828 A JP 2003326828A
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JP2002142132A
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English (en)
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Masaya Shibatani
正也 柴谷
Koichi Terao
幸一 寺尾
Hiroyuki Onishi
弘幸 大西
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前処理液の吐出検査を容易に行うことができ
る吐出検査方法並びに検査液塗布具及び検査シートを提
供すること。 【解決手段】 本発明の前処理液の吐出検査方法は、記
録媒体の被記録面に対し、顔料インク凝集剤を含有する
前処理液を記録ヘッドより吐出・付着させる前処理工
程、及び該前処理工程で該前処理液が付着された該被記
録面に対し、顔料インクによりインクジェット記録を行
う記録工程を備えたインクジェット記録方法の実施に先
立って行われるもので、上記顔料インク凝集剤に対して
呈色反応する検査液を、検査用記録媒体の被記録面に塗
布し、該検査液が塗布された該被記録面に対し、上記記
録ヘッドより上記前処理液を吐出・付着させ、該被記録
面の呈色の状況を目視で検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔料インクによる
インクジェット記録の前に、記録媒体の被記録面に対
し、顔料インク凝集剤を含有する前処理液を記録ヘッド
より吐出・付着させるインクジェット記録方法の実施に
先立って行われる、該前処理液の吐出検査方法並びに検
査液塗布具及び検査シートに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、記録ヘッド
の微小なノズルから画像データに応じてインクの液滴を
吐出させ、記録媒体に付着させて印字を行う記録方式で
ある。インクジェット記録用のインクとしては、染料や
顔料等の着色剤を水やアルコール等を含む水性媒体中に
溶解又は分散させたものが一般的であり、染料インクと
顔料インクとに大別される。これまで、色再現性や吐出
安定性等に優れる染料インクが多用されてきたが、イン
クジェット記録技術のデジタル写真サービスや商業印刷
等への用途拡大により、記録画像の長期保存性が重要視
されるようになってきており、染料インクに比して耐水
性や耐光性等に優れる顔料インクが使用されるようにな
ってきている。
【0003】インクジェット記録用インクの画質面での
技術的課題としては、特に普通紙(非塗工紙)に記録を
行った場合にインクが普通紙の内部に浸透してしまい十
分な画像濃度が得られない;記録媒体表面の填料やサイ
ズ剤等の不均一な分布に起因すると考えられる画像濃度
の不均一(いわゆる印刷ムラ)が生じる;カラー画像に
おいて、異色の境界部分で色が滲んだり、不均一に混ざ
り合ったりする(いわゆるカラーブリード)等が挙げら
れる。
【0004】上記の課題を解決する方法として、特開平
10-120956号公報には、顔料インクの打ち込みに先立っ
て、記録媒体の被記録面に、インク凝集能を有する前処
理液を、インクジェットプリンタの記録ヘッドより吐出
させる方法が開示されている。この方法は、被記録面上
でインクと接触した前処理液が、インク成分の分散状態
を破壊して凝集物を形成し、着色剤(顔料)が記録媒体
中に浸透するのを抑制すると共に、未反応の前処理液成
分が、記録媒体上で皮膜を形成して着色剤の記録媒体へ
の定着を促進することにより、高い色濃度で、カラーブ
リードや印刷ムラのない高品位の画像を実現するものと
考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の前処理液を用い
たインクジェット記録方法では、記録ヘッドから前処理
液を確実に吐出させ、記録媒体の被記録面に確実に付着
させることが重要である。そこで、該インクジェット記
録方法の実施に先立って、記録ヘッドから前処理液が正
常に吐出されるかどうかを検査する必要がある。特に、
大判のポスターを印刷したり、多数枚の印刷物を作成す
るような印刷用途、例えば、商業印刷用途などにおいて
は、前処理液の吐出検査は、欠くことの出来ない作業と
なっている。
【0006】ところで、前処理液の吐出検査は、実際に
使用する記録ヘッドから、記録媒体に対して前処理液を
所定量吐出させ、該記録媒体に前処理液が所定量付着し
たかどうかを目視で確認することにより行われる。しか
し、この種の前処理液は、一般に無色透明であるため、
前処理液の付着状況を目視で確認し難く、吐出検査が困
難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】従って、本発明の目的は、前処理液の吐出
検査を容易に行うことができる吐出検査方法並びに検査
液塗布具及び検査シートを提供することにある。
【0008】本発明は、記録媒体の被記録面に対し、顔
料インク凝集剤を含有する前処理液を記録ヘッドより吐
出・付着させる前処理工程、及び該前処理工程で該前処
理液が付着された該被記録面に対し、顔料インクにより
インクジェット記録を行う記録工程を備えたインクジェ
ット記録方法における上記前処理液の吐出検査方法であ
って、上記顔料インク凝集剤に対して呈色反応する検査
液を、検査用記録媒体の被記録面に塗布し、該検査液が
塗布された該被記録面に対し、上記記録ヘッドより上記
前処理液を吐出・付着させ、該被記録面の呈色の状況を
目視で検査する前処理液の吐出検査方法、及び該吐出検
査方法における上記検査液の塗布に好適に用いられる筆
記用具形状の検査液塗布具を提供するものである。
【0009】また、本発明は、記録媒体の被記録面に対
し、顔料インク凝集剤を含有する前処理液を記録ヘッド
より吐出・付着させる前処理工程、及び該前処理工程で
該前処理液が付着された該被記録面に対し、顔料インク
によりインクジェット記録を行う記録工程を備えたイン
クジェット記録方法における上記前処理液の吐出検査方
法であって、上記顔料インク凝集剤に対して呈色反応す
る呈色剤を含有する検査シートを用い、該検査シートに
対し、上記記録ヘッドより上記前処理液を吐出・付着さ
せ、その呈色の状況を目視で検査する前処理液の吐出検
査方法、及び該吐出検査方法で用いる検査シートを提供
するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、先ず、本発明の前処理液の
吐出検査方法で用いる検査液について説明する。
【0011】上記検査液は、前処理液中に含有されてい
る顔料インク凝集剤に対して呈色反応するもので、呈色
剤を必須成分として含有する。
【0012】上記呈色剤としては、顔料インク凝集剤と
して一般的に使用される金属イオン(後述する)に対し
て呈色反応するものが好ましく用いられる。具体的に
は、アリザリン(1,2−ジヒドロキシアントラキノ
ン)及びp−ニトロベンゼンアゾレゾルシンが挙げら
れ、使用する顔料インク凝集剤(金属イオン)に応じて
適宜選択する。呈色剤の含有量は、目視で呈色状況を観
察できる程度であればよく、呈色剤の種類に応じて適宜
調整すればよいが、前処理液の重量に対して、0.1〜
15重量%程度が好ましい。
【0013】また、上記検査液には、上記呈色剤に加え
て、呈色反応の助剤として、アンモニア、水酸化ナトリ
ウム、シアン化カリウム、アルコール(エタノール)等
を適宜含有させることができる。助剤の含有量は、その
目的に応じて適宜調整すればよい。
【0014】下記表1に、呈色剤及び助剤の好ましい組
み合わせを示す。表1の左欄に挙げられている顔料イン
ク凝集剤(金属イオン)を使用する場合は、その右欄に
挙げられた呈色剤及び助剤を用いることが好ましい。
【0015】
【表1】
【0016】上記検査液は、水を主溶媒とする。水とし
ては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等
の純水又は超純水を用いることが好ましい。また、紫外
線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理された水
は、カビやバクテリアの発生を防止して長期保存を可能
とする点で好ましい。
【0017】また、上記検査液には、上記呈色剤の溶解
助剤として、必要に応じ、水酸化ナトリウム、メタノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エーテ
ル、アセトン、ベンゼン、ピリジン等の1種又は2種以
上を含有させることができる。
【0018】さらに、上記検査液には、該検査液の塗布
性や取扱性などの向上のため、1,2−ヘキサンジオー
ル、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレング
リコール等の有機溶剤の1種又は2種以上、及び/又は
界面活性剤、防黴剤、防腐剤、増粘剤、流動性改良剤、
pH調整剤、消泡剤、抑泡剤、レベリング剤、帯電防止
剤等の各種添加剤の1種又は2種以上を含有させること
ができる。
【0019】本発明の吐出検査方法は、上記検査液を、
検査用記録媒体の被記録面に塗布し、該検査液が塗布さ
れた該被記録面に対し、インクジェット記録で実際に使
用する記録ヘッドより前処理液を吐出・付着させ、該被
記録面の呈色の状況を目視で検査することにより行われ
る。
【0020】上記検査用記録媒体としては、実際のイン
クジェット記録で使用する記録媒体(後述する)と同じ
ものが好ましいが、検査液を塗布することができ且つ呈
色反応を目視で観察できるものであればよく、特に制限
されない。
【0021】上記検査液の検査用記録媒体への塗布方法
は、特に制限されず、例えば、刷毛等の塗布具を用いて
手動で行う塗布方法や、エアナイフコーター、ロールコ
ーター、バーコーター、ブレードコーター、スライドホ
ッパーコーター、グラビアコーター、フレキソグラビア
コーター、カーテンコーター、エクストルージョンコー
ター、フローティングナイフコーター、コンマコータ
ー、ダイコーター、ゲートロールコーター、サイズプレ
ス装置等の公知の塗工装置を用いて接触方式で塗布する
方法や、スプレー、インクジェットヘッド、ジェットノ
ズル等を用いて非接触方式で塗布する方法等を採ること
ができる。
【0022】また、手動で検査液を塗布する場合の検査
液塗布具として、図1に示すような、筆記用具形状の検
査液塗布具を用いることもできる。この検査液塗布具
は、上記検査液を筆記用インクとする点以外は、油性あ
るいは水性インクが充填された通常のサインペンと同様
に構成されている。このような筆記用具形状の検査液塗
布具は、携帯が可能であり、また、使い勝手も良いの
で、吐出検査作業に好適に用いられる。該筆記用インク
(検査液)には、筆記用インク適性を付与するため、必
要に応じ、染料や顔料などの着色剤、グリセリン等の湿
潤剤、各種乾燥防止剤等を適宜含有させることができ
る。
【0023】上記検査液は、検査用記録媒体の被記録面
の全面に塗布することが好ましい。また、検査液の塗布
量は、使用する呈色剤の種類などに応じて適宜調整すれ
ばよく、特に制限されないが、固形分換算で0.01〜
15g/m2程度が好ましい。
【0024】上記のようにして検査液が塗布された検査
用記録媒体を、インクジェット記録で実際に使用するイ
ンクジェットプリンタに常法通りセットし、これを稼働
させて、該検査用記録媒体の被記録面の所定箇所あるい
は全面に対し、前処理液を実際に吐出させる記録ヘッド
より該前処理液を吐出させる。前処理液の吐出が正常に
行われれば、該被記録面の該所定箇所あるいは全面に呈
色反応を観察することができる。ジェットノズルの目詰
まりが起きた場合は、その時該記録ヘッドの直下にあっ
た部分に前処理液が付着しないので、該部分に呈色反応
が観られない。また、呈色反応が観られても、その呈色
度合いが低い(色が薄い)場合は、吐出不良・不調と判
断できる。
【0025】尚、上記被記録面上で観察される呈色反応
は、使用する検査液及び顔料インク凝集剤(金属イオ
ン)により異なる。例えば、アリザリン及びアンモニア
を含有する検査液を使用した場合、これを白地の検査用
記録媒体の被記録面に塗布すると、該被記録面は淡黄色
となる。そして、この被記録面に、Ca2+が付着すると
青色となり、Cu2+が付着すると紫色となり、Mg2+
付着すると青色となり、Zn2+が付着すると紫色とな
り、Sr2+が付着すると青色となり、Ba2+が付着する
と淡青色となり、Ni2+が付着すると紫青色となり、A
3+が付着すると紅色となる。また、p−ニトロベンゼ
ンアゾレゾルシン、水酸化ナトリウム及びシアン化カリ
ウムを含有する検査液を使用した場合、これを白地の検
査用記録媒体の被記録面に塗布すると、該被記録面は淡
赤色となる。そして、この被記録面に、Mg2+が付着す
ると青色となる。
【0026】また、本発明の吐出検査方法は、上記顔料
インク凝集剤に対して呈色反応する呈色剤を含有する検
査シートを用い、該検査シートに対し、インクジェット
記録で実際に使用する記録ヘッドより前処理液を吐出・
付着させ、その呈色の状況を目視で検査することにより
行うこともできる。以下、この検査シートについて説明
する。
【0027】上記検査シートとしては、シート状基材
に、上記呈色剤(アリザリン及び/又はp−ニトロベン
ゼンアゾレゾルシン)を含有する塗被組成物を塗布して
作成したものを用いることができる。シート状基材とし
ては、上記検査用記録媒体と同様のものを用いることが
できる。
【0028】上記塗被組成物としては、上記検査液と同
様の組成のものを用いることができる。塗被組成物は、
上記シート状基材の被記録面の全面に塗布することが好
ましい。塗布量は、固形分換算で、好ましくは0.01
〜15g/m2である。塗布方法は、上記検査液の塗布
と同様の方法でよく、塗布後は、熱風式、赤外線式等の
各種乾燥装置を用いて乾燥させる。
【0029】上記検査シート中における上記呈色剤の含
有量は、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは1
0〜40重量%である。
【0030】次に、本発明の吐出検査方法の対象となる
インクジェット記録方法について説明する。
【0031】上記インクジェット記録方法は、記録媒体
の被記録面に対し、顔料インク凝集剤を含有する前処理
液を記録ヘッドより吐出・付着させる前処理工程、及び
該前処理工程で該前処理液が付着された該被記録面に対
し、顔料インクによりインクジェット記録を行う記録工
程を備える。
【0032】上記前処理工程で使用する前処理液は、水
に、Ca2+、Cu2+、Mg2+、Zn 2+、Sr2+、B
2+、Ni2+、Al3+等の上記顔料インク凝集剤(金属
イオン)を含む金属塩を添加し、これを十分に攪拌する
ことにより調製することができる。該金属塩は、該金属
イオンと、これに結合する陰イオン、例えば、Cl-
NO3 -、I-、Br-、ClO3 -、CH3COO-、F-
SO4 2-、SO3 2-、CO3 2-、SiO4 4-、C65SO3 -
等とから構成される。該金属塩としては、塩化マグネシ
ウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硝酸カル
シウム、酢酸カルシウム、塩化アルミニウム、硝酸アル
ミニウム等が挙げられる。該金属塩の添加量は、特に制
限されないが、通常、水の重量に対して3〜30重量%
程度である。
【0033】上記前処理液には、記録ヘッドから安定し
て吐出される吐出安定性や、記録媒体への浸透性等の特
性の向上のため、必要に応じ、1,2−ヘキサンジオー
ル、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレング
リコール等の有機溶剤の1種又は2種以上、及び/又は
紫外線吸収剤、光安定剤、消光剤、酸化防止剤、耐水化
剤、防黴剤、防腐剤、増粘剤、流動性改良剤、pH調整
剤、消泡剤、抑泡剤、レベリング剤、帯電防止剤等の各
種添加剤の1種又は2種以上を含有させることができ
る。
【0034】また、上記記録工程で使用する顔料インク
は、インクジェット記録で使用できるものであればよ
く、特に制限されない。インクジェット記録用の顔料イ
ンクは、水に、着色剤として顔料を含有させたものが一
般的であり、通常、保湿や浸透調整等のため、更に各種
有機溶剤や界面活性剤等が含有されている。カラー画像
を形成する場合は、イエロー、マゼンタ及びシアンの減
法混色の3原色のインク、あるいはこれにブラックその
他の色のインクを加えた4色以上のインクを用いる。
【0035】また、上記インクジェット記録方法で使用
する記録媒体は、普通紙などの非塗工紙や、インクジェ
ット記録用紙などの塗工紙など、インクジェット記録で
通常使用できるものであればよく、特に制限されない。
インクジェット記録用紙は、特に高画質の画像が要求さ
れる場合に使用されるもので、一般に、紙やフィルム等
の基材上に、多孔性無機粒子を主成分とするインク受容
層を設けた構成となっている。多孔性無機粒子として
は、多孔性非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多
孔性アルミナ等が好ましく用いられ、その含有量は、イ
ンク受容層の乾燥重量に対して、40〜90重量%程度
である。インク受容層には、通常、必要な塗膜強度の確
保のため、ポリビニルアルコール等のバインダー樹脂も
含有される。インクジェット記録用紙は、インク受容層
の質感、風合いなど(表面性)により、マット調、光沢
調などに分類されるが、上記インクジェット記録方法で
は、何れのインクジェット記録用紙でも問題なく使用で
きる。
【0036】上記インクジェット記録方法は、公知のイ
ンクジェット方式の記録装置(インクジェットプリン
タ)を用いて実施することができる。インクジェット方
式には、ノズルから一定時間間隔でインクを吐出し続
け、吐出されたインク液滴を偏向させることにより画像
を形成するコンティニュアス方式と、画像データに対応
してインクを吐出させるオンデマンド方式とがあり、何
れの方式でもよいが、細かい打ち込み制御が可能、廃液
量が少ない等の点で、オンデマンド方式が好ましい。ま
た、インク吐出制御方式には、圧電素子を用いて電圧に
より制御する方式や、発熱抵抗素子を用いて熱エネルギ
ーにより制御する方式等があるが、特に制限されない。
【0037】上記インクジェット記録方法は、例えば、
次のようにして実施することができる。
【0038】図1は、本実施形態のインクジェット記録
方法の実施に使用するインクジェットプリンタの要部の
斜視図である。図1に示すプリンタ10は、紙送りモー
タ11で駆動されるプラテンローラ12により記録媒体
Mを矢標A方向に搬送し、キャリッジ13上に搭載され
た記録ヘッド20が、記録媒体Mの被記録面に、インク
タンク30から供給される前処理液及び各色顔料インク
をそれぞれ吐出した後、これを搬出するようになしてあ
る。キャリッジ13は、キャリッジベルト14を介して
キャリッジモータ15に連結されており、ガイドレール
16上を摺動して、矢標A方向と直交する矢標B1又は
2方向に往復走査するようになっている。
【0039】図2は、記録ヘッド20のノズル面20a
の拡大図である。図2中、21及び26は前処理液を吐
出するノズル列であり、22,23,24,25は、そ
れぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(K)の顔料インクを吐出するノズル
列である。このように、主走査方向の両端のノズル列を
前処理液用とすることで双方向(B1及びB2)印字が可
能となり、印字高速性が上がる。
【0040】このような構成の記録ヘッド20は、矢標
1方向に走査される場合は、記録媒体Mの被記録面に
対し、先ず、ノズル列21より前処理液をベタ打ちして
帯状の処理液付着領域を形成していき(前処理工程)、
続いて、該処理液付着領域に対して、受信した画像デー
タに基づき、ノズル列22,23,24,25よりY、
M、C、Kの各色顔料インクを順次打ち込んでインクジ
ェット記録を行う(記録工程)。矢標B1方向への走査
では、ノズル列26は使用しない。記録ヘッド20は、
記録領域の矢標B1方向の終端に到達し、記録媒体Mが
処理液付着領域の幅に略等しい送り量でプラテンローラ
12により矢標A方向に搬送された後、矢標B2方向に
走査される。矢標B2方向に走査される場合は、先ず、
ノズル列26より前処理液をベタ打ちして帯状の処理液
付着領域を形成していき(前処理工程)、続いて、該処
理液付着領域に対して、ノズル列25,24,23,2
2よりK、C、M、Yの各色顔料インクを順次打ち込ん
でインクジェット記録を行う(記録工程)。矢標B2
向への走査では、ノズル列21は使用しない。このよう
な記録ヘッド20の双方向(B1及びB2方向)走査と、
紙送り動作とが繰り返されることにより、上記インクジ
ェット記録方法が実施され、所望の記録物が作成され
る。
【0041】尚、本発明の前処理液の吐出検査方法の対
象となるインクジェット記録方法は、記録媒体の被記録
面に対し、顔料インク凝集剤を含有する前処理液を記録
ヘッドより吐出・付着させる前処理工程、及び該前処理
工程で該前処理液が付着された該被記録面に対し、顔料
インクによりインクジェット記録を行う記録工程を備え
ていればよく、使用する顔料インクの種類や数、インク
ジェットプリンタの具体的構成、記録ヘッドの前処理液
吐出用ノズル列の配置パターン、記録媒体に対する前処
理液の吐出パターン等は、上記実施形態に制限されるも
のではない。
【0042】また、本発明の検査液塗布具は、上記検査
液、例えば、アリザリン及びアンモニアを含有する検査
液、あるいはp−ニトロベンゼンアゾレゾルシン、水酸
化ナトリウム及びシアン化カリウムを含有する検査液な
どを筆記用インクとする筆記用具形状の検査液塗布具で
あればよく、その形状等は、図1に示すものに制限され
ず、種々の変更が可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、前処理液の吐出検査を
容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筆記用具形状の検査液塗布具の一実施
形態の斜視図である。
【図2】本発明の吐出検査方法の対象となるインクジェ
ット記録方法の一実施形態に使用するインクジェットプ
リンタの要部の斜視図である。
【図3】図1に示すインクジェットプリンタにおける記
録ヘッドのノズル面の正面図である。
【符号の説明】
10 インクジェットプリンタ 11 紙送りモータ 12 プラテンローラ 13 キャリッジ 14 キャリッジベルト 15 キャリッジモータ 16 ガイドロール 20 記録ヘッド 20a ノズル面 21〜26 ノズル 30 インクタンク M 記録媒体
フロントページの続き (72)発明者 大西 弘幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 FC01 HA42 2H086 BA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の被記録面に対し、顔料インク
    凝集剤を含有する前処理液を記録ヘッドより吐出・付着
    させる前処理工程、及び該前処理工程で該前処理液が付
    着された該被記録面に対し、顔料インクによりインクジ
    ェット記録を行う記録工程を備えたインクジェット記録
    方法における上記前処理液の吐出検査方法であって、 上記顔料インク凝集剤に対して呈色反応する検査液を、
    検査用記録媒体の被記録面に塗布し、該検査液が塗布さ
    れた該被記録面に対し、上記記録ヘッドより上記前処理
    液を吐出・付着させ、該被記録面の呈色の状況を目視で
    検査する前処理液の吐出検査方法。
  2. 【請求項2】 上記顔料インク凝集剤が、Ca2+、Cu
    2+、Mg2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ni2+及びAl
    3+からなる群から選ばれる1種又は2種以上の金属イオ
    ンであり、上記検査液が、アリザリン及びアンモニアを
    含有する請求項1記載の前処理液の吐出検査方法。
  3. 【請求項3】 上記顔料インク凝集剤が金属イオンMg
    2+であり、上記検査液が、p−ニトロベンゼンアゾレゾ
    ルシン、水酸化ナトリウム及びシアン化カリウムを含有
    する請求項1記載の前処理液の吐出検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の前処理液の吐出検査方法
    における上記検査液の塗布に用いる検査液塗布具であっ
    て、アリザリン及びアンモニアを含有する検査液を筆記
    用インクとする筆記用具形状の検査液塗布具。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の前処理液の吐出検査方法
    における上記検査液の塗布に用いる検査液塗布具であっ
    て、p−ニトロベンゼンアゾレゾルシン、水酸化ナトリ
    ウム及びシアン化カリウムを含有する検査液を筆記用イ
    ンクとする筆記用具形状の検査液塗布具。
  6. 【請求項6】 記録媒体の被記録面に対し、顔料インク
    凝集剤を含有する前処理液を記録ヘッドより吐出・付着
    させる前処理工程、及び該前処理工程で該前処理液が付
    着された該被記録面に対し、顔料インクによりインクジ
    ェット記録を行う記録工程を備えたインクジェット記録
    方法における上記前処理液の吐出検査方法であって、 上記顔料インク凝集剤に対して呈色反応する呈色剤を含
    有する検査シートを用い、該検査シートに対し、上記記
    録ヘッドより上記前処理液を吐出・付着させ、その呈色
    の状況を目視で検査する前処理液の吐出検査方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の前処理液の吐出検査方法
    で用いる検査シートであって、シート状基材に、呈色剤
    としてアリザリン及び/又はp−ニトロベンゼンアゾレ
    ゾルシンを含有する塗被組成物を塗布してなる検査シー
    ト。
  8. 【請求項8】 上記呈色剤を1〜50重量%含有する請
    求項7記載の検査シート。
  9. 【請求項9】 アンモニア、水酸化ナトリウム、シアン
    化カリウム及びエタノールからなる群から選ばれる1種
    又は2種以上の助剤を含有する請求項7又は8記載の検
    査シート。
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