JP2003283240A - 多周波共振積層パッチアンテナ - Google Patents

多周波共振積層パッチアンテナ

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JP2003283240A
JP2003283240A JP2002083085A JP2002083085A JP2003283240A JP 2003283240 A JP2003283240 A JP 2003283240A JP 2002083085 A JP2002083085 A JP 2002083085A JP 2002083085 A JP2002083085 A JP 2002083085A JP 2003283240 A JP2003283240 A JP 2003283240A
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planar antenna
antenna radiating
radiating element
frequency
laminated patch
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JP2002083085A
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Sho Yuminaga
捷 弓長
Yoshifusa Yamada
吉英 山田
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Yazaki Corp
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多周波数に対応でき、構造が簡単でコストの
安い多周波共振積層パッチアンテナを提供すること。 【解決手段】 多周波共振積層パッチアンテナ1は、多
層基板2,3,4と、各々が異なる共振周波数を有し、
多層基板の各層にそれぞれ配置された、複数の平面型ア
ンテナ放射素子5,6,7と、複数の平面型アンテナ放
射素子の1つのみに設けられた給電点5cとを含む。複
数の平面型アンテナ放射素子5,6,7は、多層基板の
上層から下層に向けて、最も高い共振周波数を有する平
面型アンテナ放射素子5から最も低い共振周波数を有す
る平面型アンテナ放射素子7まで順番に配置されてい
る。給電点5cは、最も高い共振周波数を有する平面型
アンテナ放射素子5に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多周波共振積層パ
ッチアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の多周波共振積層パッチアンテナ
は、たとえば特開平5−211406号公報に開示され
ている。
【0003】図5は、上述の公開公報に開示されている
従来の多周波共振積層パッチアンテナの断面図である。
アンテナ構造体10は、導電性の基準面(たとえば地
面)12と、第1の共振周波数で共振する寸法を持った
第1のマイクロストリップ放射素子14と、第2の共振
周波数で共振する寸法を持った第2のマイクロストリッ
プ放射素子16とを備えている。第1の放射素子14は
基準面12に平行であり、第1の誘電体層18の厚さだ
け基準面から離れている。第2の放射素子16は、第1
の放射素子14と平行であり、そこから第2の誘電体層
20の厚さだけ離れている。第1の給電素子24は、基
準面12の下側に固定され、第1の放射素子14を送受
信装置(たとえば、トランシーバ)に接続する。第2の
給電素子22は、同様に基準面12下側に固定され、第
2の放射素子16を送受信装置に接続する。第1の放射
素子14と第1の給電素子24は共に第1のアンテナ区
画を構成する。第2の放射素子16と第2の給電素子2
2は共に第2のアンテナ区画を構成する。
【0004】アンテナ構造体10にはまた分離装置があ
り、遮蔽部品26が第1の誘電体層18の内部で第2の
放射素子16の一部分の周りに設置されている。第1の
放射素子14には給電点28があり、それは第1の放射
素子14と第1の給電素子24との間で十分なインピー
ダンスの整合がとれる位置である。第2の放射素子16
には給電点30があり、それは第2の放射素子16と第
2の給電素子22との間で十分なインピーダンスの整合
がとれる位置である。分離特性は、上にある放射素子1
6に接続された給電ピン44の一部の周囲を遮蔽26
し、基準面12を下にある放射素子14に電気的に接続
することにより得られるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
構造を有する多周波共振積層パッチアンテナは、下記の
ような不具合がある。 (1)共振周波数によって、複数の給電端子の切換が必
要である。 (2)複数の給電端子に複数の給電ケーブルが必要であ
る。 (3)構造が複雑で、作業性が悪い。 (4)複数の給電端子および給電ケーブルによるコスト
が高い。
【0006】そこで本発明は、上述した従来の問題点に
鑑み、多周波数に対応でき、構造が簡単でコストの安い
多周波共振積層パッチアンテナを提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の発明は、多層基板と、各々が
異なる共振周波数を有し、上記多層基板の各層にそれぞ
れ配置された、複数の平面型アンテナ放射素子と、上記
複数の平面型アンテナ放射素子の1つのみに設けられた
給電点とを含むことを特徴とする多周波共振積層パッチ
アンテナに存する。
【0008】請求項1記載の発明においては、多周波共
振積層パッチアンテナは、多層基板と、各々が異なる共
振周波数を有し、多層基板の各層にそれぞれ配置され
た、複数の平面型アンテナ放射素子と、複数の平面型ア
ンテナ放射素子の1つのみに設けられた給電点とを含
む。
【0009】それにより、多周波数に対応でき、構造が
簡単で加工が容易であり、コストが安くなる。また、異
なる周波数の複数の無線機における送受信が可能とな
り、複数の無線機用のアンテナの機能が集約され、無線
機の小型が可能となり、無線機のコスト削減に繋がる。
また、構造が簡単で生産性があり、配置場所には制限が
ないので、自由空間、車、オフィス、航空機および船舶
等へ自由に設置可能である。特に、給電点が1つである
ため、アンテナが対応する無線機の周波数の切り換えが
不要となる。
【0010】上記課題を解決するためになされた請求項
2記載の発明は、前記複数の平面型アンテナ放射素子
は、前記多層基板の上層から下層に向けて、最も高い共
振周波数を有する平面型アンテナ放射素子から最も低い
共振周波数を有する平面型アンテナ放射素子まで順番に
配置されていることを特徴とする請求項1記載の多周波
共振積層パッチアンテナに存する。
【0011】請求項2記載の発明においては、複数の平
面型アンテナ放射素子は、複数の平面型アンテナ放射素
子は、多層基板の上層から下層に向けて、最も高い共振
周波数を有する平面型アンテナ放射素子から最も低い共
振周波数を有する平面型アンテナ放射素子まで順番に配
置されている。
【0012】それにより、隣接する平面型アンテナ放射
素子同士の影響が軽減される。
【0013】上記課題を解決するためになされた請求項
3記載の発明は、前記給電点は、前記最も高い共振周波
数を有する平面型アンテナ放射素子に設けられているこ
とを特徴とする請求項2記載の多周波共振積層パッチア
ンテナに存する。
【0014】請求項3記載の発明においては、給電点
は、最も高い共振周波数を有する平面型アンテナ放射素
子に設けられている。
【0015】それにより、給電点が設けられた平面型ア
ンテナ放射素子以外の平面型アンテナ放射素子を無給電
方式で機能させることができる。
【0016】上記課題を解決するためになされた請求項
4記載の発明は、前記複数の平面型アンテナ放射素子
は、直線偏波方式の平面型アンテナ放射素子および/ま
たは円偏波方式の平面型アンテナ放射素子を含むことを
特徴とする請求項3記載の多周波共振積層パッチアンテ
ナに存する。
【0017】請求項4記載の発明においては、複数の平
面型アンテナ放射素子は、直線偏波方式の平面型アンテ
ナ放射素子および/または円偏波方式の平面型アンテナ
放射素子を含む。
【0018】それにより、直線偏波方式および/または
円偏波方式の電波に対応することができる。
【0019】上記課題を解決するためになされた請求項
5記載の発明は、前記複数の平面型アンテナ放射素子
は、GPS、VICSおよびETCの各周波数帯に対応
する平面型アンテナ放射素子を含むことを特徴とする請
求項4記載の多周波共振積層パッチアンテナに存する。
【0020】請求項5記載の発明においては、複数の平
面型アンテナ放射素子は、GPS、VICSおよびET
Cの各周波数帯に対応する平面型アンテナ放射素子を含
む。
【0021】それにより、GPS、VICSおよびET
Cの各周波数帯の電波に対応することができる。
【0022】上記課題を解決するためになされた請求項
6記載の発明は、前記複数の平面型アンテナ放射素子同
士の間隔は、高次モードの不要放射を発生しないように
調整されていることを特徴とする請求項1から5のいず
れか1項に記載の多周波共振積層パッチアンテナに存す
る。
【0023】請求項6記載の発明においては、複数の平
面型アンテナ放射素子同士の間隔は、高次モードの不要
放射を発生しないように調整されている。
【0024】それにより、各平面型アンテナ放射素子の
高次モードの不要放射が防止される。
【0025】上記課題を解決するためになされた請求項
7記載の発明は、前記最も高い共振周波数を有する平面
型アンテナ放射素子に設けられている前記給電点の位置
は、高次モードの不要放射を発生しないように調整され
ていることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項
に記載の多周波共振積層パッチアンテナに存する。
【0026】請求項7記載の発明においては、最も高い
共振周波数を有する平面型アンテナ放射素子に設けられ
ている給電点の位置は、高次モードの不要放射を発生し
ないように調整されている。
【0027】それにより、各平面型アンテナ放射素子の
高次モードの不要放射が防止される。
【0028】上記課題を解決するためになされた請求項
8記載の発明は、前記給電点が設けられている前記最も
高い共振周波数を有する平面型アンテナ放射素子以外の
平面型アンテナ放射素子には、前記給電点に信号伝送用
導体を通すためのスルーホールが形成され、上記スルー
ホールの径は、高次モードの不要放射を発生しないよう
に調整されていることを特徴とする請求項3から5のい
ずれか1項に記載の多周波共振積層パッチアンテナに存
する。
【0029】請求項8記載の発明においては、給電点が
設けられている最も高い共振周波数を有する平面型アン
テナ放射素子以外の平面型アンテナ放射素子には、給電
点に信号伝送用導体を通すためのスルーホールが形成さ
れ、スルーホールの径は、高次モードの不要放射を発生
しないように調整されている。
【0030】それにより、各平面型アンテナ放射素子の
高次モードの不要放射が防止される。
【0031】上記課題を解決するためになされた請求項
9記載の発明は、前記複数の平面型アンテナ放射素子
は、それぞれ、正方形の形状を有し、平面方向から見た
場合の各正方形の一辺がほぼ一致するように配置されて
いることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に
記載の多周波共振積層パッチアンテナに存する。
【0032】請求項9記載の発明においては、複数の平
面型アンテナ放射素子は、それぞれ、正方形の形状を有
し、平面方向から見た場合の各正方形の一辺がほぼ一致
するように配置されている。
【0033】それにより、各平面型アンテナ放射素子
は、最適な入力インピーダンスとなるように配置され
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明による多周波共振
積層パッチアンテナの実施の形態を示す図であり、
(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は断面図であ
る。
【0035】本発明による多周波共振積層パッチアンテ
ナ1は、要約すると、各々が異なる共振周波数を有する
複数の平面型アンテナ放射素子5,6,7が、それぞ
れ、多層基板の絶縁層2,3,4による複数の平面に配
置され、そのうちの1つの平面型アンテナ放射素子、た
とえば平面型アンテナ放射素子5のみが1つの給電点5
cで給電され、他の平面型アンテナ放射素子6,7は無
給電方式で機能し、それぞれの周波数に対応する平面型
アンテナ放射素子5,6,7の特性を持ちながら、お互
いの影響を最低限に抑える小型かつ加工し易い構造を有
するものである。多周波共振積層パッチアンテナ1のサ
イズは、グランドプレーン8のサイズと同等とされてい
る。また、必要に応じて平面型アンテナ放射素子の追加
により、共振周波数の追加も可能である。
【0036】多周波共振積層パッチアンテナ1は、多層
基板の最上層に最も高い共振周波数を有する平面型アン
テナ放射素子5を配置すると共に、多層基板の中間には
平面型アンテナ放射素子5より低い共振周波数を有する
平面型アンテナ放射素子6、7を配置し、最下層はグラ
ンドプレーン8を配置する。通常の平面型アンテナ放射
素子の寸法は半波長またはそれ以下の大きさであるが、
この多周波共振積層パッチアンテナ1は、各層の平面型
アンテナ放射素子のカップリングが干渉し合うので、通
常の平面型アンテナ放射素子の寸法より若干小さくされ
ている。給電点は、最上層の平面型アンテナ放射素子5
と接続され、中間層の平面型アンテナ放射素子6,7
は、無給電方式で駆動される。
【0037】次に、図1に示す多周波共振積層パッチア
ンテナ1について詳述する。図1において、多周波共振
積層パッチアンテナ1は、ETC(エレクトロニック
トール コレクション)の周波数帯(5.8GHz帯、
右旋円偏波方式)、VICS(道路交通情報通信システ
ム)の周波数帯(2.5GHz帯、直線偏波方式)およ
びGPS(グローバル ポジショニング システム)の
周波数帯(1.5GHz帯、右旋円偏波方式)の3つの
周波数帯に対応している。
【0038】多周波共振積層パッチアンテナ1の材料
は、誘電体材料による3層の絶縁層からなる正方形の多
層基板と、それぞれ各絶縁層に印刷等の方法で配置さ
れ、平面型アンテナ放射素子として機能する4枚の銅箔
とで構成される。多層基板の最上層、すなわち絶縁層2
に配置される銅箔は、上述の3つの周波数帯における最
も高い周波数帯、すなわち5.8GHz帯に対応する平
面型アンテナ放射素子5とされ、中間層、すなわち絶縁
層2および3間に配置される銅箔は、次に高い周波数
帯、すなわち2.5GHz帯に対応する平面型アンテナ
放射素子6とされ、絶縁層3および4間に配置される銅
箔は、最も低い周波数帯、すなわち1.5GHz帯に対
応する平面型アンテナ放射素子とされ、絶縁層4の下面
に配置される銅箔は、グランドプレーン8とされる。
【0039】通常の平面型アンテナ放射素子の寸法は半
波長またはそれ以下の大きさであるが、この多周波共振
積層パッチアンテナ1は、各層の平面型アンテナ放射素
子5,6,7のカップリングが干渉し合うので、通常の
平面型アンテナ放射素子の寸法より若干小さくされてい
る。
【0040】各平面型アンテナ放射素子の寸法は次の通
りである。すなわち、平面型アンテナ放射素子5は、一
辺の長さL1が15.9mmの正方形(15.9mm×
15.9mm)で厚さが0.018mmの銅箔で薄板状
に形成され、その対向する右下および左上の2隅に45
度にカットされた摂動パターン5a,5bが形成される
ことにより、5.8GHz帯の周波数を有する右旋円偏
波方式の電波に共振する形状となっている。また、平面
型アンテナ放射素子6は、一辺の長さL2が37.3m
mの正方形(37.3mm×37.3mm)で厚さが
0.018mmの銅箔で薄板状に形成されることによ
り、2.5GHz帯の周波数を有する直線偏波方式の電
波に共振する形状となっている。さらに、平面型アンテ
ナ放射素子7は、一辺の長さL3が58.4mmの正方
形(58.4mm×58.4mm)で厚さが0.018
mmの銅箔で薄板状に形成され、その対向する2隅には
45度にカットされた摂動パターン7a,7bが形成さ
れることにより、1.5GHz帯の周波数を有する右旋
円偏波方式の電波に共振する形状となっている。
【0041】また、絶縁層2,3,4は、この実施の形
態では、それぞれ、誘電率2.5の誘電体材料からな
り、それらの寸法は同一で、一番低い周波数帯、すなわ
ち1.5GHz帯の周波数に共振する平面型アンテナ放
射素子7のサイズよりわずかに大きい、一辺の長さL4
を有する正方形で厚さ(h)が0.4mmの薄板状に形
成されている。そして、グランドプレーン8の寸法は、
絶縁層2,3,4の寸法と同一に設定されている。
【0042】給電用同軸ケーブル9は、信号伝送用導体
9aと、この信号伝送用導体9aを取り囲む基準導体9
bと、信号伝送用導体9aおよび基準導体9b間を絶縁
する絶縁体(図示しない)と、信号伝送用導体9a、基
準導体9bおよび絶縁体を取り囲む外被(図示しない)
とを有する。信号伝送用導体9aは、絶縁層2,3,
4、平面型アンテナ放射素子6,7およびグランドプレ
ーン8に形成されたスルーホールを介して平面型アンテ
ナ放射素子5における給電点5cのみに接続され、ま
た、基準導体9bは、グランドプレーン8に接続されて
いる。
【0043】平面型アンテナ放射素子6,7は、平面型
アンテナ放射素子5および信号伝送用導体9aとの電磁
カップリングによる無給電方式で駆動されるものであ
り、そのため、各平面型アンテナ放射素子5,6,7の
間隔、すなわち絶縁層2,3,4の厚さ(h)は、平面
型アンテナ放射素子5と平面型アンテナ放射素子6,7
の電磁カップリングが形成されると共に高次モードの不
要放射を発生しないように調整された寸法とされ、この
実施の形態では、0.4mmに設定されている。
【0044】また、平面型アンテナ放射素子5に設けら
れる給電点5cの位置は、高次モードの不要放射を発生
しないように調整されており、さらに、平面型アンテナ
放射素子6,7に形成される各スルーホールの径も、高
次モードの不要放射を発生しないように調整されてい
る。なお、平面型アンテナ放射素子6に形成されるスル
ーホールの径と、平面型アンテナ放射素子7に形成され
るスルーホールの径は、同一でも良いし、異なっていて
も良い。
【0045】また、平面型アンテナ放射素子5,6,7
は、それぞれ、最適な入力インピーダンスとなるように
平面方向から見た場合の各正方形の一辺がほぼ一致する
ように配置されている。
【0046】図2および図3は、それぞれ、図1に示す
多周波共振積層パッチアンテナ1のVSWR特性および
分離特性を示し、それぞれ、1.5GHz、2.5GH
zおよび5.8GHz付近にピークがある良好な特性が
得られている。
【0047】また、図4は、図1に示す多周波共振積層
パッチアンテナ1の垂直面放射パターンを示す図であ
り、(A)、(B)および(C)は、それぞれ、5.8
GHz帯、2.5GHz帯および1.5GHz帯におけ
る垂直面放射パターン(XYの水平座標におけるXY間
の角度φ=0゜,30゜,70゜,90゜に対する垂直
座標Z方向の利得)を示している。
【0048】図2、図3および図4から分かるように、
図1の多周波共振積層パッチアンテナ1は、GPS、V
ICSおよびETCの各周波数帯に対応して良好なアン
テナ特性が得られる。
【0049】このように、本発明の多周波共振積層パッ
チアンテナ1は、異なる共振周波数を有する複数の平面
型アンテナ放射素子5,6,7を多層基板に積層してい
るので、多周波数に対応でき、構造が簡単で加工が容易
であり、コストが安くなる。また、この多周波共振積層
パッチアンテナ1は、多周波数に対応することによっ
て、異なる周波数の複数の無線機における送受信が可能
となり、複数の無線機用のアンテナの機能が集約され、
無線機の小型が可能となり、無線機のコスト削減に繋が
る。また、構造が簡単で生産性があり、配置場所には制
限がないので、自由空間や車やオフィス等へ自由に設置
可能である。特に、給電点が1つのみであるため、アン
テナが対応する無線機の周波数の切り換えが不要とな
る。
【0050】以上の通り、本発明の実施の形態について
説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用
が可能である。
【0051】たとえば、上述の実施の形態では、多周波
共振積層パッチアンテナ1は、GPS、VICSおよび
ETCの各周波数帯に対応する構成を有するが、他の周
波数帯に対応するように構成することができる。
【0052】また、上述の実施の形態では、多周波共振
積層パッチアンテナ1は、右旋円偏波方式および直線偏
波方式の平面型アンテナ放射素子を含んでいるが、これ
に限らず、左旋円偏波方式等の他の偏波方式の平面型ア
ンテナ放射素子を置換したり追加したりすることができ
る。
【0053】また、各平面型アンテナ放射素子5,6,
7の形状、寸法(厚さを含む)および材料は変更可能で
ある。たとえば、上述の実施の形態では、各平面型アン
テナ放射素子5,6,7は、それぞれ、正方形の形状を
有しているが、楕円形や円形等の他の形状とすることが
できる。また、多層基板の各絶縁層2,3,4の形状、
寸法(厚さを含む)、材料および誘電率も変更可能であ
る。
【0054】また、給電点5cに接続される信号伝送用
導体は、同軸ケーブルに限らず、コネクタやフィーダ線
でも良い。
【0055】さらに、信号伝送用導体を給電点5cに通
すスルーホールは、貫通穴でも良い。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、異なる共
振周波数を有する複数の平面型アンテナ放射素子を多層
基板に積層しているので、多周波数に対応でき、構造が
簡単で加工が容易であり、コストが安くなる。また、異
なる周波数の複数の無線機における送受信が可能とな
り、複数の無線機用のアンテナの機能が集約され、無線
機の小型が可能となり、無線機のコスト削減に繋がる。
また、構造が簡単で生産性があり、配置場所には制限が
ないので、自由空間や車やオフィス等へ自由に設置可能
である。特に、給電点が1つであるため、アンテナが対
応する無線機の周波数の切り換えが不要となる。
【0057】請求項2記載の発明によれば、隣接する平
面型アンテナ放射素子同士の影響が軽減される。
【0058】請求項3記載の発明によれば、給電点が設
けられた平面型アンテナ放射素子以外の平面型アンテナ
放射素子を無給電方式で機能させることができる。
【0059】請求項4記載の発明によれば、直線偏波方
式および円偏波方式の電波に対応することができる。
【0060】請求項5記載の発明によれば、GPS、V
ICSおよびETCの各周波数帯の電波に対応すること
ができる。
【0061】請求項6記載の発明によれば、各平面型ア
ンテナ放射素子の高次モードの不要放射が防止される。
【0062】請求項7記載の発明によれば、各平面型ア
ンテナ放射素子の高次モードの不要放射が防止される。
【0063】請求項8記載の発明によれば、各平面型ア
ンテナ放射素子の高次モードの不要放射が防止される。
【0064】請求項9記載の発明によれば、各平面型ア
ンテナ放射素子は、最適な入力インピーダンスとなるよ
うに配置される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多周波共振積層パッチアンテナの
実施の形態を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は
平面図、(C)は断面図である。
【図2】図1の多周波共振積層パッチアンテナのVSW
R特性を示す図である。
【図3】図1の多周波共振積層パッチアンテナの分離特
性を示す図である。
【図4】図1の多周波共振積層パッチアンテナの垂直面
放射パターンを示す図であり、(A)、(B)および
(C)は、それぞれ、5.8GHz帯、2.5GHz帯
および1.5GHz帯における垂直面放射パターンを示
す。
【図5】従来の多周波共振積層パッチアンテナの一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 多周波共振積層パッチアンテナ 2,3,4 絶縁層 5c 給電点 5,6,7 平面型アンテナ放射素子 8 グランドプレーン 9 給電用同軸ケーブル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層基板と、 各々が異なる共振周波数を有し、上記多層基板の各層に
    それぞれ配置された、複数の平面型アンテナ放射素子
    と、 上記複数の平面型アンテナ放射素子の1つのみに設けら
    れた給電点とを含むことを特徴とする多周波共振積層パ
    ッチアンテナ
  2. 【請求項2】 前記複数の平面型アンテナ放射素子は、
    前記多層基板の上層から下層に向けて、最も高い共振周
    波数を有する平面型アンテナ放射素子から最も低い共振
    周波数を有する平面型アンテナ放射素子まで順番に配置
    されていることを特徴とする請求項1記載の多周波共振
    積層パッチアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記給電点は、前記最も高い共振周波数
    を有する平面型アンテナ放射素子に設けられていること
    を特徴とする請求項2記載の多周波共振積層パッチアン
    テナ。
  4. 【請求項4】 前記複数の平面型アンテナ放射素子は、
    直線偏波方式の平面型アンテナ放射素子および/または
    円偏波方式の平面型アンテナ放射素子を含むことを特徴
    とする請求項3記載の多周波共振積層パッチアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記複数の平面型アンテナ放射素子は、
    GPS、VICSおよびETCの各周波数帯に対応する
    平面型アンテナ放射素子を含むことを特徴とする請求項
    4記載の多周波共振積層パッチアンテナ。
  6. 【請求項6】 前記複数の平面型アンテナ放射素子同士
    の間隔は、高次モードの不要放射を発生しないように調
    整されていることを特徴とする請求項1から5のいずれ
    か1項に記載の多周波共振積層パッチアンテナ。
  7. 【請求項7】 前記最も高い共振周波数を有する平面型
    アンテナ放射素子に設けられている前記給電点の位置
    は、高次モードの不要放射を発生しないように調整され
    ていることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項
    に記載の多周波共振積層パッチアンテナ。
  8. 【請求項8】 前記給電点が設けられている前記最も高
    い共振周波数を有する平面型アンテナ放射素子以外の平
    面型アンテナ放射素子には、前記給電点に信号伝送用導
    体を通すためのスルーホールが形成され、上記スルーホ
    ールの径は、高次モードの不要放射を発生しないように
    調整されていることを特徴とする請求項3から5のいず
    れか1項に記載の多周波共振積層パッチアンテナ。
  9. 【請求項9】 前記複数の平面型アンテナ放射素子は、
    それぞれ、正方形の形状を有し、平面方向から見た場合
    の各正方形の一辺がほぼ一致するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載
    の多周波共振積層パッチアンテナ。
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