JP2003282859A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP2003282859A
JP2003282859A JP2002081977A JP2002081977A JP2003282859A JP 2003282859 A JP2003282859 A JP 2003282859A JP 2002081977 A JP2002081977 A JP 2002081977A JP 2002081977 A JP2002081977 A JP 2002081977A JP 2003282859 A JP2003282859 A JP 2003282859A
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JP2002081977A
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Hideo Nomura
秀雄 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受光面積の拡大や、電荷転送幅の拡大に依存
することなく、ダイナミックレンジを拡大できるように
する。 【解決手段】 光電変換により信号電荷を発生する受光
部1と、この受光部1によって光電変換された信号電荷
を水平方向に転送する水平転送レジスタ5と、この水平
転送レジスタ5を複数に分割するために該水平転送レジ
スタ5内に設けられたオーバフローバリア7と、このオ
ーバフローバリア7によって分割された個々の水平転送
レジスタ5A及び5Bに独立してそれぞれ接続されたF
Dアンプ9A及び9Bとを備え、このオーバフローバリ
ア7は受光部側の水平転送レジスタ5Aの取り扱い電荷
量を決定するようになされたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光信号を光電変
換して信号出力するCCD(Charge Coupl
ed Device)等に適用して好適な固体撮像素子
に関するものである。詳しくは、電位障壁部によって複
数に分割された個々の電荷転送部に独立してそれぞれ接
続された電荷電圧変換部を備え、受光部側の電荷転送部
の取り扱い電荷量をこの電位障壁部で決定することによ
って、受光部に大光量が入射した場合に、受光部側の電
荷転送部から一方の電荷電圧変換部へ通常光量に相当す
る信号電荷を転送できることに加え、この受光部側の電
荷転送部の取り扱い電荷量を越えた信号電荷を非受光部
側の電荷転送部から他方の電荷電圧変換部へ独立して転
送できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルカメラやデジタルビデオ
等の撮像装置はますます普及しつつある。これに伴っ
て、これらの撮像装置に対する画質向上の要求も高まり
つつあり、撮像装置に搭載される固体撮像素子の撮像機
能を如何に高めるかが課題となっている。
【0003】図8は従来例に係るCCD固体撮像素子9
0の構成例を示す概念図である。この固体撮像素子90
の撮像動作は以下の通りである。まず、マトリクス状に
配置された個々の受光部(画素:Unit Cell)
91に光が入射する。すると、個々の受光部91で入射
光量に応じた信号電荷が発生する(光電変換)。次に、
これらの信号電荷は、個々の受光部91から読み出さ
れ、垂直転送レジスタ92と水平転送レジスタ93によ
ってフローティングディフュージョン(FD)アンプ9
4まで順次転送される。そして、このFDアンプ94で
信号電荷は信号電圧に変換され、所定の端子から出力さ
れる。
【0004】このような固体撮像素子90の撮像機能、
例えば、画像の色彩(色のコントラスト)を高めるため
には、この固体撮像素子90のダイナミックレンジを拡
大すれば良い。このダイナミックレンジは式で表され
る。 Drange=10×log(Vmax/(Vnoise 2/Vmax))・・・ Drange:ダイナミックレンジ[dB] Vmax:飽和信号量(出力可能な最大信号量)[mV] Vnoise:ノイズレベル[mV] 式より明らかなように、Vmaxを増大することによっ
て、ダイナミックレンジを拡大することができる。
【0005】そこで、このVmaxを増大するために(ダ
イナミックレンジを拡大するために)、固体撮像素子9
0では、受光部91の面積を拡大して、この受光部91
に蓄積できる電荷量を増やすようになされていた。さら
に、この固体撮像素子90によれば、垂直転送レジスタ
92と水平転送レジスタ92の寸法幅(レジスタ幅)を
広げて、その取り扱い電荷量を増大するようになされて
いた。また、ダイナミックレンジを拡大するために、同
一の受光部、又は複数の受光部から蓄積時間を変えた信
号電圧を出力させ、信号出力(パケット)を合成する方
法も検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
に係るダイナミックレンジの拡大方法によれば、以下の
ような問題があった。 ダイナミックレンジを拡大するためには、受光部9
1の面積を拡大したり、垂直転送レジスタ92及び水平
転送レジスタ93を拡幅しなければならず、固体撮像素
子90の微細化が妨げられてしまう。 水平転送レジスタ93とFDアンプ94との間にあ
る水平出力(HOG)ゲート部の絞り込み角度をθ’と
したとき、この絞り込み角度θ’は水平転送レジスタ9
3の拡幅によって広角度に形成されてしまう。この絞り
込み角度θ’の広角度化は、水平転送レジスタ93の転
送劣化を招いてしまう原因となる。 同一の受光部から蓄積時間を変えた信号電圧を出力
させ、信号出力を合成する方法では、蓄積時間の異なる
信号電荷を同一のタイミングで受光部に蓄積できないの
で、特に動画を撮像した際には不自然な画となってしま
う。 複数の受光部から蓄積時間を変えた信号電圧を出力
させ、信号出力を合成する方法では、同一の受光部を使
用する方法と比べて、解像度が悪化してしまう。因み
に、同一の受光部を使用する方法と同程度の解像度を得
るためには、受光部の面積を半分にする必要がある。こ
の方法を一般的に用いることは、製造技術や、製造コス
トの面で好ましくない。
【0007】そこで、この発明はこのような問題を解決
したものであって、受光面積の拡大や、電荷転送幅の拡
大に依存することなく、ダイナミックレンジを拡大でき
るようにした固体撮像素子の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、光電変
換により信号電荷を発生する受光部と、この受光部によ
って光電変換された信号電荷を所定方向に転送する電荷
転送部と、この電荷転送部を複数に分割するために該電
荷転送部内に設けられた電位障壁部と、この電位障壁部
によって分割された個々の電荷転送部に独立してそれぞ
れ接続された電荷電圧変換部とを備え、この電位障壁部
は受光部側の電荷転送部の取り扱い電荷量を決定するよ
うになされたことを特徴とする固体撮像素子によって解
決される。
【0009】本発明に係る固体撮像素子によれば、受光
部に大光量が入射した場合に、受光部側の電荷転送部か
ら一方の電荷電圧変換部へ通常光量に相当する信号電荷
を転送でき、かつ、この受光部側の電荷転送部の取り扱
い電荷量を越えた信号電荷を非受光部側の電荷転送部か
ら他方の電荷電圧変換部へ独立して転送できる。
【0010】さらに、例えば、受光部側の電荷転送部に
対して、非受光部側の電荷転送部が低感度化され、各々
の電荷電圧変換部から出力される信号電圧が重み付けさ
れて合成される。これにより、ダイナミックレンジを大
幅に拡大できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の実施形態に係る固体撮像素子について説明する。図
1は本発明の実施形態に係る固体撮像素子100の構成
例を示す概念図である。この実施形態では、電位障壁部
によって複数に分割された個々の電荷転送部に独立して
それぞれ接続された電荷電圧変換部を備え、受光部側の
電荷転送部の取り扱い電荷量をこの電位障壁部によって
決定し、受光部に大光量が入射した場合に、受光部側の
電荷転送部から一方の電荷電圧変換部へ通常光量に相当
する信号電荷を転送でき、かつ、この受光部側の電荷転
送部の取り扱い電荷量を越えた信号電荷を非受光部側の
電荷転送部から他方の電荷電圧変換部へ独立して転送で
きるようにすると共に、1つの受光部から受光量に応じ
た複数の信号電圧を同時に出力できるようにしたもので
ある。
【0012】図1に示す固体撮像素子100は、エリア
型のCCD固体撮像素子である。図1に示すように、こ
の固体撮像素子100は、マトリクス状に配列された複
数の受光部1を備えている。この受光部1は、入射した
光量に応じて所定量の信号電荷を発生(光電変換)す
る、いわゆる画素である。
【0013】また、この固体撮像素子100は、これら
の受光部1から読み出される信号電荷を垂直方向(図1
に示す破線矢印の方向)に転送する垂直転送レジスタ3
を備えている。この垂直転送レジスタ3は、例えば4相
駆動型のCCDである。この垂直転送レジスタ3は、受
光部1の縦列の一方の側に沿うように複数設けられてい
る。
【0014】さらに、この固体撮像素子100は、垂直
転送レジスタ3によって垂直方向に転送された信号電荷
を水平方向に転送する、電荷転送部の一例となる水平転
送レジスタ5を備えている。この水平転送レジスタ5
は、例えば2相駆動型のCCDである。図1に示すよう
に、この水平転送レジスタ5は、垂直方向に配置された
複数の垂直転送レジスタ3のそれぞれと接続するよう
に、水平方向に配置されている。
【0015】ところで、図1に示すように、この固体撮
像素子100では、この水平転送レジスタ5内に電位障
壁部の一例となるオーバフローバリア7が設けられてい
る。そして、このオーバフローバリア7によって、水平
転送レジスタ5は受光部1側と非受光部1側に分割され
ている。
【0016】以下で、このオーバフローバリア7によっ
て分割された水平転送レジスタ5の受光部側を第1の水
平転送レジスタ5Aといい、非受光部側を第2の水平転
送レジスタ5Bという。この第1の水平転送レジスタ5
Aは、通常光量に相当する信号電荷を水平方向(図1に
示す2点鎖線矢印の方向)に転送するためのものであ
る。また、第2の水平転送レジスタ5Bは、第1の水平
転送レジスタ5Aの取り扱い電荷量を超えた信号電荷
(大光量の信号電荷)を水平方向に転送するためのもの
である。これら第1、第2の水平転送レジスタ5A及び
5Bの転送機能については、後で説明する。
【0017】さらに、この固体撮像素子100は、一方
の電荷電圧転送部の一例となる第1のフローティングデ
ィフュージョンアンプ(FDアンプ)9Aを備えてい
る。この第1のFDアンプ9Aは第1の水平転送レジス
タ5Aに接続されており、第1の水平転送レジスタ5A
によって転送されてきた信号電荷を信号電圧に変換し出
力する機能を有している。また、この固体撮像素子10
0は、他方の電荷電圧転送部の一例となる第2のFDア
ンプ9Bを備えている。この第2のFDアンプ9Bは第
2の水平転送レジスタ5Bに接続されており、第2の水
平転送レジスタ5Bによって転送されてきた信号電荷を
信号電圧に変換し出力する機能を有している。このよう
に、第1、第2のFDアンプ9A及び9Bはそれぞれが
独立して設けられている。
【0018】図2は第1の水平転送レジスタ5Aの構成
例を示すX1−X2矢視断面図である。図2に示すよう
に、通常光量の信号電荷を水平方向に転送する水平転送
レジスタ5Aは、N型の半導体基板11に設けられたP
型のウェル層13と、このウェル層13に選択的に設け
られたN型の埋め込みチャネル層15Aと、この埋め込
みチャネル層15Aとウェル層13上に設けられたゲー
ト絶縁膜と、このゲート絶縁膜を介してウェル層13と
埋め込みチャネル層15Aの上方にそれぞれ設けられた
信号電荷転送用の電極部17A及び19Aとから構成さ
れている。
【0019】これらの中で、半導体基板11は、例えば
単結晶シリコンである。また、ゲート絶縁膜は、シリコ
ン酸化膜である。この電極部17A及び19Aに2相の
水平転送クロックパルスφH1、φH2が印加されるこ
とによって、通常光量の信号電荷は図2の左方向に転送
される。
【0020】また、図2に示すように、水平転送レジス
タ5Aによって転送される信号電荷を電圧に変換し出力
するFDアンプ9Aは、P型のウェル層13に設けられ
たN型のフローティングディフュージョン(FD)層2
3Aと、N型のリセットドレン(RD)層25Aと、こ
れらFD層23AとRD層25A間のウェル層13上に
設けられたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜上に設け
られたリセットゲート(RG)電極27と、FD層23
Aに接続する出力ソースフォロア29Aとから構成され
ている。
【0021】FD層23Aは、水平転送レジスタ5Aか
らFDアンプ9Aへ転送される信号電荷を蓄積するキャ
パシタとして機能する不純物拡散層である。また、出力
ソースフォロア29Aは、FD層23Aに蓄積される信
号電荷を信号出力するものである。さらに、RG電極2
7A及びRD層25Aは、FD層23Aに蓄積された信
号電荷を信号出力した後に、FD層23Aをリセットす
るためのものである。
【0022】また、図2に示すように、このFDアンプ
9Aと水平転送レジスタ5Aとの間には、水平出力ゲー
ト(HOG)21Aが設けられている。この水平出力ゲ
ート21Aは、水平転送レジスタ5AとFDアンプ9A
間の信号電荷の流れを制御するためのものである。
【0023】図3は第2の水平転送レジスタ5Bの構成
例を示すX3−X4矢視断面図である。図3に示すよう
に、大光量の信号電荷を転送する第2の水平転送レジス
タ5Bは、図2に示した第1の水平転送レジスタ5Aと
同様の構造を有している。つまり、電極部17B及び1
9Bに2相の水平転送クロックパルスφH1、φH2が
印加されることによって、大光量の信号電荷は図3の左
方向に転送される。
【0024】なお、この第2の水平転送レジスタ5Bの
埋め込みチャネル層15BのN型不純物濃度は、第1の
水平転送レジスタ5Aの埋め込みチャネル層15A(図
2参照)の不純物濃度よりも低くなされている。また、
FD層23B及びRD層25BのN型不純物濃度は、F
D層23A及びRD層23A(図2参照)の不純物濃度
よりも低くなされている。
【0025】図4A及びBはオーバフローバリア7の構
成例を示すY1−Y2及びY3−Y4矢視断面図であ
る。図4Aに示すように、第1の水平転送レジスタ5A
と第2の水平転送レジスタ5Bを分割するオーバフロー
バリア7は、例えば、ウェル層13に設けられたP型の
不純物拡散層である。このオーバフローバリア7のP型
の不純物濃度は、ウェル層13のP型の不純物濃度より
も薄くなされている。即ち、オーバフローバリア7のポ
テンシャルは、ウェル層13よりも高くなされている。
【0026】このオーバフローバリア7の不純物濃度
(ポテンシャル)や、形成位置等を調整することによっ
て、第1の水平転送レジスタ5Aを通常光量の信号電荷
の転送路とすることができる。言い換えれば、このオー
バフローバリア7によって、水平転送レジスタ5Aの取
り扱い電荷量が決定される。
【0027】従って、受光部1に大光量が入射して、水
平転送レジスタ5Aの埋め込みチャネル層15Aに、そ
の取り扱い電荷量を超える信号電荷(通常光量の信号電
荷+大光量の信号電荷)が転送されてきた場合に、大光
量の信号電荷のみをオーバフローバリア7を越えさせて
水平転送レジスタ5Bのチャネル層15Bへ再転送でき
る。
【0028】また、図4Aに示す電荷転送用の電極部1
7A及び17Bと、図4Bに示す電極部19A及び19
Bにそれぞれ2相の水平転送クロックパルスφH1、φ
H2を印加することによって、通常光量の信号電荷と、
大光量の信号電荷をFD層23A及び23B方向へ同時
に転送することができる。
【0029】そして、FD層23Aに転送した通常光量
の信号電荷を図5に示す出力ソースフォロワ29Aで信
号電圧に変換し、端子31Aから出力させる。また、こ
れと同時に、FD層23Bに転送した大光量の信号電荷
を出力ソースフォロワ29Bで信号電圧に変換し、端子
31Bから出力させる。
【0030】図6は固体撮像素子100の入射光量と信
号出力の関係を示す図である。図6のX軸は、受光部1
(図1参照)への入射光量である。また、図6のY軸
は、端子31A及び31B(図4参照)から出力される
信号電圧である。図6に示すように、受光部に通常光量
が入射した場合には、通常光量の信号電圧(VOUT1)の
みが出力される。
【0031】これに対して、受光部に大光量が入射した
場合には、VOUT1が出力されると同時に、大光量の信号
電圧(VOUT2)が出力される。このように、固体撮像素
子100では、通常光量の出力と、大光量の出力を同時
に得ることができるので、信号電圧(信号出力)を容易
に合成できる。
【0032】また、図6において、VOUT2の入射光量に
対する信号電圧の傾きを小さくし、さらに、この傾きに
応じてVOUT2とVOUT1を重み付けし合成することによっ
て、ダイナミックレンジを大幅に拡大できる。このV
OUT2の傾きを小さくするためには、FDアンプ9B(図
1参照)のゲインをFDアンプ9A(図1参照)よりも
低くすれば良い。FDアンプの出力の変化量ΔV
OUTは、式で表される。 ΔVout=Q/CFD・・・ Q:信号電荷量 CFD:フローティングディフュージョン(FD)の容量
【0033】従って、式より明らかなように、FDア
ンプ9Bのゲインを低くするためには、Q(大光量の信
号電荷)を低減し、CFD(FD層23Bの容量)を増大
すれば良い。このQを低くするために、例えば、第1の
水平転送レジスタに比べて第2の水平転送レジスタを低
感度化しておく。即ち、図4Aに示したように、埋め込
みチャネル層15BのN型の不純物濃度を埋め込みチャ
ネル層15Aよりも薄くして、水平転送レジスタ5Bの
転送効率を低めに抑える。また、CFDを大きくするため
に、例えば、FD層23B(図3参照)の不純物濃度を
FD層23A(図2参照)よりも薄くしておく。
【0034】このように、水平転送レジスタ5Bを低感
度化してQを低めに抑えると共に、FD層23Bの不純
物濃度を薄くすることにより、図6に示したVOUT2の入
射光量に対する信号電圧の傾きを小さくできる。加え
て、これらの信号電圧VOUT1、VOUT2を用いて外部回路
の信号処理を行う場合には、外部回路側のアンプゲイン
を調整しておき、外部回路で信号出力の合成を行っても
良い。この場合も、固体撮像素子100のダイナミック
レンジを拡大できる。信号出力の合成は、固体撮像素子
100の内部で行っても良いし、外部に取り出して行っ
ても良い。
【0035】ところで、図1に示した固体撮像素子10
0の第1の水平転送レジスタ5Aは通常光量の信号のみ
を扱えれば良いので、通常光量の信号と大光量の信号の
両方を1つの水平転送レジスタで転送する従来方式の固
体撮像素子90と比べて、そのレジスタ幅を狭くするこ
とができる。
【0036】これにより、水平転送レジスタ5AとFD
アンプ9A間のHOGゲート部の絞り込み角度をθとし
たとき、この絞り込み角度θを従来型の固体撮像素子9
0(図8参照)よりも狭角度にすることができる。それ
ゆえ、水平転送レジスタ5Aの転送劣化に対するマージ
ンを広くすることができる。
【0037】さらに、この第1の水平転送レジスタ5A
のレジスタ幅を第2の水平転送レジスタのレジスタ幅よ
りも狭くしておく。これにより、小信号における信号電
荷の転送効率をさらに改善できる。
【0038】このように、本発明に係る固体撮像素子1
00によれば、オーバフローバリア7によって複数に分
割された水平転送レジスタ5A及び5Bに独立してそれ
ぞれ接続されたFDアンプ9A及び9Bを備え、受光部
側の水平転送レジスタ5Aの取り扱い電荷量はこのオー
バフローバリア7によって決定されたものである。
【0039】従って、受光部1に大光量が入射した場合
に、受光部側の水平転送レジスタ5AからFDアンプ9
Aへ通常光量に相当する信号電荷を転送でき、かつ、こ
の水平転送レジスタ5Aの取り扱い電荷量を越えた信号
電荷を非受光部側の水平転送レジスタ5BからFDアン
プ9Bへ独立して転送できる。
【0040】これにより、通常光量の信号電圧と、大光
量の信号電圧を同時に出力できるので、信号電圧(信号
出力)を容易に合成できる。それゆえ、ダイナミックレ
ンジを大幅に拡大できる。
【0041】また、従来方式と比べて、通常光量の信号
電荷と、大光量の信号電荷を1つの受光部で同時に蓄積
できる。それゆえ、動画を撮像した場合でも、自然な画
を得ることができる。
【0042】尚、この実施形態では、水平転送レジスタ
5に1つのオーバフローバリアを設ける場合について説
明したが、オーバフローバリアは1つに限られることは
ない。例えば、第2の水平転送レジスタ5Bにさらにオ
ーバフローバリア(ドレイン)を設け、第2の水平転送
レジスタ5Bであふれた信号電荷を第3の水平転送レジ
スターを用いて転送しても良い。これらの第1、第2及
び第3の水平転送レジスタによって転送される信号電荷
を電荷電圧変換し、その出力を合成することによって、
さらなるダイナミックレンジの改善が可能となる。
【0043】また、第1の水平転送レジスタ5Aの取り
扱い電荷量を決めるオーバーフローバリア7は、N型の
埋め込みチャネル層15A及び15Bに対してバリアと
なるP型の不純物拡散層に限られることはない。例え
ば、図7Aに示すように、水平転送レジスタ5A及び5
B間の半導体基板11上にゲート絶縁膜と、独立したゲ
ート電極51とを設け、このゲート電極51に静電位
(例えば、−5V)を与えてこの部分のポテンシャルを
下げても良い。この場合も、埋め込みチャネル層15A
及び15B間と、図7Bに示すP型のウェル層13に、
第1の水平転送レジスタ5Aの取り扱い電荷量を決める
電位障壁を形成できる。
【0044】さらに、この実施形態では、エリア型のC
CD固体撮像素子の場合について説明したが、これに限
られることはなく、例えばファクシミリ装置(fax)
に使用されるライン型のCCD固体撮像素子等にも適用
できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る固体
撮像素子100によれば、電位障壁部によって複数に分
割された個々の電荷転送部に独立してそれぞれ接続され
た電荷電圧変換部を備え、受光部側の電荷転送部の取り
扱い電荷量はこの電位障壁部によって決定されたもので
ある。
【0046】この構成によって、受光部に大光量が入射
した場合に、受光部側の電荷転送部から一方の電荷電圧
変換部へ通常光量に相当する信号電荷を転送でき、か
つ、この受光部側の電荷転送部の取り扱い電荷量を越え
た信号電荷を非受光部側の電荷転送部から他方の電荷電
圧変換部へ独立して転送できる。
【0047】従って、従来方式と比べて、1つの受光部
から受光量に応じた複数の信号電圧を同時に出力できる
ので、信号電圧を容易に合成できる。これにより、ダイ
ナミックレンジを大幅に拡大できる。
【0048】この発明は、光信号を光電変換して信号出
力するCCD固体撮像素子に適用して極めて好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体撮像素子100の構成例を示す概念図であ
る。
【図2】第1の水平転送レジスタ5Aの構成例を示すX
1−X2矢視断面図である。
【図3】第2の水平転送レジスタ5Bの構成例を示すX
3−X4矢視断面図である。
【図4】A及びBはオーバフローバリア7の構成例を示
すY1−Y2及びY3−Y4矢視断面図である。
【図5】FDアンプ9A及び9Bの構成例を示す回路図
である。
【図6】固体撮像素子100の入射光量と信号出力の関
係を示す図である。
【図7】A及びBはオーバフローバリア7の他の構成例
を示す断面図である。
【図8】従来例に係る固体撮像素子90の構成例を示す
概念図である。
【符号の説明】
1・・・受光部、3・・・垂直転送レジスタ、5・・・
水平転送レジスタ(電荷転送部)、7・・・オーバフロ
ーバリア(電位障壁部)、9A,9B・・・FDアンプ
(電荷電圧変換部)、100・・・固体撮像素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換により信号電荷を発生する受光
    部と、 前記受光部によって光電変換された信号電荷を所定方向
    に転送する電荷転送部と、 前記電荷転送部を複数に分割するために該電荷転送部内
    に設けられた電位障壁部と、 前記電位障壁部によって分割された個々の電荷転送部に
    独立してそれぞれ接続された電荷電圧変換部とを備え、 前記電位障壁部は前記受光部側の電荷転送部の取り扱い
    電荷量を決定するようになされたことを特徴とする固体
    撮像素子。
  2. 【請求項2】 複数の前記電荷電圧変換部から出力され
    る各々の信号電圧が、重み付けされて合成されることを
    特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 前記信号電圧は、当該固体撮像素子の内
    部又は外部で合成されることを特徴とする請求項2に記
    載の固体撮像素子。
  4. 【請求項4】 前記電荷転送部内に複数の電位障壁部を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素
    子。
  5. 【請求項5】 前記電位障壁部によって分割された個々
    の電荷転送部において、受光部側の電荷転送部は非受光
    部側の電荷転送部よりもその寸法幅が狭くなされたこと
    を特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008148083A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Nec Electronics Corp 固体撮像装置
CN111326535A (zh) * 2019-12-25 2020-06-23 中国电子科技集团公司第四十四研究所 一种大满阱低噪声的图像传感器结构及其制备方法

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JP2008148083A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Nec Electronics Corp 固体撮像装置
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