JP2003153084A - 固体撮像素子の制御装置および制御方法 - Google Patents

固体撮像素子の制御装置および制御方法

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JP2003153084A
JP2003153084A JP2001343006A JP2001343006A JP2003153084A JP 2003153084 A JP2003153084 A JP 2003153084A JP 2001343006 A JP2001343006 A JP 2001343006A JP 2001343006 A JP2001343006 A JP 2001343006A JP 2003153084 A JP2003153084 A JP 2003153084A
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voltage
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JP2001343006A
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Takashi Ide
岳志 井出
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブルーミングを起こすことなくダイナミック
レンジを拡大する。 【解決手段】 固体撮像素子4は半導体基板上にフォト
ダイオードをマトリクス状に配列し、フォトダイオード
の各列ごとに垂直電荷転送レジスターを配置して構成さ
れている。被写体が高輝度の場合には、基板電圧制御回
路6によって、半導体基板に印加する電圧を10V程度
から1〜2V程度へと低下させる。これによりフォトダ
イオードの下部に形成されるオーバーフローポテンシャ
ルバリアが高くなり、より多くの電荷を蓄積できるよう
になる。同時に垂直レジスター駆動回路8が垂直電荷転
送レジスターの転送電極に印加する転送パルスのハイレ
ベルの電圧を負側の電圧へと低下せる。その結果、垂直
電荷転送レジスターとフォトダイオードとの間のポテン
シャルバリアも高くなり、信号電荷がレジスター側へ溢
れ難くなってブルーミングを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体撮像素子の制御
装置および制御方法に関し、特に固体撮像素子のダイナ
ミックレンジを拡大する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子は、デジタルスチルカメラ
やビデオカメラの撮像手段として広く用いられている。
この種の固体撮像素子は、一般に、半導体基板の表面に
多数のフォトダイオードをマトリクス状に配列するとと
もに、フォトダイオードの各列ごとに垂直電荷転送レジ
スターを形成し、フォトダイオードが受光生成した信号
電荷をフォトダイオードの列ごとに転送し、さらに、垂
直電荷転送レジスターの一端部側に設けた水平電荷転送
レジスターにより、フォトダイオードの行ごとに信号電
荷を転送する構成となっている。
【0003】このような固体撮像素子において、フォト
ダイオードに入射した光はフォトダイオードにより光電
変換され、その結果、生成された信号電荷はフォトダイ
オードに蓄積する。ここで蓄積した信号電荷の量が被写
体の明るさに対応し、信号電荷は上述のように転送され
た後、信号電荷の量に応じた大きさの電圧に変換され、
映像信号が生成される。
【0004】ところで、被写体の明るさは様々であり、
したがってフォトダイオードに対する入射光量も被写体
により大きく変化する。そして、入射光量が過剰な場合
には、フォトダイオードが生成する信号電荷の量は、フ
ォトダイオードに蓄積可能な信号電荷の量を超えてしま
い、フォトダイオードは飽和状態となる。このように信
号電荷が飽和すると、その信号電荷の量は光の強さを反
映せず、撮影画像は高輝度の箇所が、たとえば白くつぶ
れた画像となってしまう。
【0005】ダイナミックレンジは、固体撮像素子がど
の程度まで高輝度の被写体を良好なリニアリティで撮影
できるかを表す特性であり、ダイナミックレンジが広い
ほど、より高輝度の被写体まで撮影することができる。
ビデオカメラなどでは出力信号に関して標準の信号レベ
ルが規格により決められており、固体撮像素子の標準出
力信号レベルは、このカメラの標準信号レベルにもとづ
いて決められる。そして、固体撮像素子のダイナミック
レンジは、たとえば絞りを除々に開いていって固体撮像
素子の出力信号が飽和するレベルを求め、その飽和信号
レベルを標準信号レベルで除した値として得られる。た
とえば放送業務用のカメラに用いられている固体撮像素
子では、ダイナミックレンジは多くの場合、6倍程度と
なっている。しかし、このような6倍のダイナミックレ
ンジであっても、被写体が高輝度の場合には撮影画像の
高輝度部がつぶれてしまうことがあり、さらなるダイナ
ミックレンジの拡大が求められている。固体撮像素子の
ダイナミックレンジを決める1つの重要な要因は、フォ
トダイオードに蓄積可能な信号電荷の量であり、蓄積電
荷量が大きいほど、強い光が入射した場合にも飽和する
ことなく信号電荷を蓄積でき、ダイナミックレンジは広
くなる。そして、フォトダイオードの電荷蓄積容量は基
板に印加する電圧によって変化し、n型の半導体基板を
用いた固体撮像素子の場合、基板電圧を下げることでフ
ォトダイオードにおける電荷蓄積容量を拡大することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基板電圧を下
げてフォトダイオードの電荷蓄積容量を拡大した場合、
フォトダイオードが生成した過剰な信号電荷が、隣接す
る垂直電荷転送レジスター側に溢れることから、撮影画
像においてブルーミングが発生し易くなってしまう。本
発明はこのような問題を解決するためになされたもの
で、その目的は、ブルーミングを生じることなくダイナ
ミックレンジを拡大する固体撮像素子の制御装置および
制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、複数のフォトダイオードと電荷転送レジスタ
ーとを形成したn型の半導体基板から成り、前記電荷転
送レジスターは前記フォトダイオードの列に沿い隣接し
て延在する電荷転送路と、その上に配列された転送電極
とを含み、前記半導体基板の表面側にp型ウェル領域が
形成され、前記p型ウェル領域の上層部に、前記フォト
ダイオードを構成する第1のn型領域と、前記電荷転送
路を構成する第2のn型領域とが形成されている固体撮
像素子を制御する装置であって、高輝度の被写体を撮影
する際に前記半導体基板に印加する電圧を低下させる基
板電圧制御回路と、高輝度の被写体を撮影する際に前記
転送電極に印加する転送パルスのハイレベルの電圧を低
下させる転送パルス電圧制御回路とを備えたことを特徴
とする。
【0008】また、本発明は、複数のフォトダイオード
と電荷転送レジスターとを形成したn型の半導体基板か
ら成り、前記電荷転送レジスターは前記フォトダイオー
ドの列に沿い隣接して延在する電荷転送路と、その上に
配列された転送電極とを含み、前記半導体基板の表面側
にp型ウェル領域が形成され、前記p型ウェル領域の上
層部に、前記フォトダイオードを構成する第1のn型領
域と、前記電荷転送路を構成する第2のn型領域とが形
成されている固体撮像素子を制御する方法であって、高
輝度の被写体を撮影する際に前記半導体基板に印加する
電圧を低下させる基板電圧制御ステップと、高輝度の被
写体を撮影する際に前記転送電極に印加する転送パルス
のハイレベルの電圧を低下させる転送パルス電圧制御ス
テップとを含むことを特徴とする。
【0009】本発明の固体撮像素子の制御装置では、高
輝度の被写体を撮影する際に、基板電圧制御回路は、半
導体基板に印加する電圧を低下させ、そして、転送パル
ス電圧制御回路は、転送電極に印加する転送パルスのハ
イレベルの電圧を低下させる。また、本発明の固体撮像
素子の制御方法では、高輝度の被写体を撮影する際に、
基板電圧制御ステップで、半導体基板に印加する電圧を
低下させ、そして、転送パルス電圧制御ステップで、転
送電極に印加する転送パルスのハイレベルの電圧を低下
させる。
【0010】したがって、本発明では、高輝度の被写体
を撮影する場合、まず、半導体基板の印加電圧を下げる
ことからフォトダイオード下に形成されるオーバーフロ
ーポテンシャルバリアが高くなり、フォトダイオードに
おける電荷蓄積容量が増大する。同時に、本発明では、
転送電極の転送パルスのハイレベルの電圧を低下させる
ので、電荷転送路とフォトダイオードとの間に形成され
るポテンシャルバリアも高くなり、フォトダイオードに
多量の信号電荷が蓄積しても信号電荷が電荷転送路側に
溢れにくくなる。よって、本発明では、ブルーミングを
生じることなくダイナミックレンジの拡大を図ることが
でき、高輝度の被写体も良好な画質で撮影することが可
能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明による固体撮
像素子の制御装置の一例を示すブロック図、図2は図1
の固体撮像素子を示す概略平面図、図3は図2における
AA’線に沿った部分断面側面図、図4は図2の固体撮
像素子を構成するフォトダイオード周辺におけるポテン
シャルの変化を示すグラフである。以下では、これらの
図面を参照して本発明による固体撮像素子の制御装置の
一例について説明し、同時に本発明による固体撮像素子
の制御方法の実施の形態例について説明する。
【0012】本実施の形態例の固体撮像素子の制御装置
2は、具体的にはデジタルスチルカメラやビデオカメラ
に組み込まれており、図1に示したように、CCD構造
の固体撮像素子4、基板電圧制御回路6、ならびに垂直
レジスター駆動回路8(本発明に係る転送パルス電圧制
御回路)を含んで構成されている。まず、固体撮像素子
の制御装置2を構成する固体撮像素子4について詳しく
説明する。固体撮像素子4は、図2に示したように、半
導体基板10の上に設けた多数のフォトダイオード1
2、垂直電荷転送レジスター14、水平電荷転送レジス
ター16などにより構成されている。
【0013】フォトダイオード12はマトリクス状に配
列され、垂直電荷転送レジスター14は、フォトダイオ
ード12の各列ごとにフォトダイオード12の列に沿っ
て延設されている。水平電荷転送レジスター16は垂直
電荷転送レジスター14の一方の端部側に垂直電荷転送
レジスター14に直交して、すなわちフォトダイオード
12の行の方向に延設され、その出力端には電荷電圧変
換を行うフローティングディフュージョン部18(FD
部18)が設けられている。FD部18が生成した映像
信号は出力回路20を通じて低インピーダンスで固体撮
像素子4の外部に出力される。
【0014】垂直電荷転送レジスター14および水平電
荷転送レジスター16の電荷転送路上には、トランスフ
ァー電極およびストレッジ電極の対から成る転送電極
(図2では省略されている)が、各転送レジスターにお
ける電荷転送方向に配列され、これらの電極に転送パル
スを印加することで信号電荷が転送レジスター上を転送
される。
【0015】各フォトダイオード12が受光して生成し
た信号電荷は、垂直電荷転送レジスター14の転送電極
に読み出し電圧を印加することによって、フォトダイオ
ード12の各列ごとに、垂直電荷転送レジスター14に
一斉に読み出される。その後、垂直電荷転送レジスター
14が、その転送電極に印加された、たとえば4相の転
送パルスにより駆動されることで、垂直電荷転送レジス
ター14に読み出されたフォトダイオード12の1列分
の信号電荷が水平電荷転送レジスター16に向けて順次
転送され、フォトダイオード12の1行分の信号電荷ご
とに水平電荷転送レジスター16に供給される。
【0016】水平電荷転送レジスター16に供給された
フォトダイオード12の1行分の信号電荷は、水平電荷
転送レジスター16がたとえば2相の転送パルスにより
駆動されることで、水平電荷転送レジスター16上をF
D部18に向けて順次転送され、水平電荷転送レジスタ
ー16の端部よりFD部18に出力される。信号電荷は
FD部18において電圧に変換され、出力部より映像信
号として低インピーダンスで外部に出力される。
【0017】次に、フォトダイオード12周辺の断面構
造について詳しく説明する。固体撮像素子4はn型の半
導体基板10により形成され、図3に示したように、半
導体基板10の表面側にはp型ウェル領域22が形成さ
れている。このp型ウェル領域22の上層部に、フォト
ダイオード12や、垂直電荷転送レジスター14の垂直
電荷転送路24が形成されている。
【0018】フォトダイオード12はn型領域26を含
み、このn型領域26と、その下に接するp型ウェル領
域22とによりフォトダイオード12としてのpn接合
が形成されている。フォトダイオード12はまた、その
表面部にノイズの低減を図るための、高濃度のp型不純
物を含むp++領域28を有している。
【0019】垂直電荷転送レジスター14は、フォトダ
イオード12に隣接して設けられ、その垂直電荷転送路
24は半導体基板10の表面部に形成されたn型領域2
7およびp型領域30を含み、これらは垂直電荷転送レ
ジスター14における信号電荷の転送方向、すなわち図
3の紙面に直交する方向に延在している。n型領域27
の上には、半導体基板10の表面全体に形成された絶縁
膜32を介して、たとえばポリシリコンによる転送電極
34が形成され、転送電極34は絶縁膜を介してたとえ
ばアルミニウムによる遮光膜36により覆われている。
【0020】フォトダイオード12とn型領域27との
間の領域は信号電荷の読み出しゲート部38であり、図
3に示したように、転送電極34は読み出しゲート部3
8の上部にまで延出しており、フォトダイオード12か
ら信号電荷を読み出す際に、転送電極34に印加した読
み出し電圧が読み出しゲート部38に印加され、フォト
ダイオード12に蓄積している信号電荷が垂直電荷転送
路24に移動する構造となっている。なお、フォトダイ
オード12に電荷を蓄積している期間中は転送電極34
に印加する転送パルスのハイレベルの電圧は通常、グラ
ンド電位(0V)とされる。
【0021】垂直電荷転送路24を成すn型領域27
の、読み出しゲート部38と反対側の側部には、高濃度
のp型不純物を含むチャネルストップ領域40が形成さ
れている。このチャンネルストップ領域は半導体基板1
0上に形成された不図示の配線に接続され常時、グラン
ド電位となっている。遮光膜36および絶縁膜32の上
にはオーバーパッシベーション膜60が形成され、その
上に平坦化膜62およびオンチップレンズ64が順次形
成されている。
【0022】このような固体撮像素子4に対し、図1に
示した基板電圧制御回路6は、高輝度の被写体を撮影す
る際に、半導体基板10に印加する電圧Vsubを通常
より低い電圧に設定とする。また、垂直レジスター駆動
回路8は、同じく高輝度の被写体を撮影する際に、転送
電極34に印加する転送パルスのハイレベルの電圧を、
通常のグランド電位からマイナスの電圧に低下させる。
【0023】図4は、図2における折れ線L線に沿った
ポテンシャル変化の概略を示し、縦方向がポテンシャル
(下方ほど高電位)、横方向が位置をそれぞれ表してい
る。通常の受光光量の状態では、半導体基板10には基
板電圧制御回路6によってたとえば10V程度の基板電
圧Vsubが印加され、転送電極34には転送パルスの
ハイレベルの電圧として0Vが印加されて、折れ線Lに
沿ったポテンシャルは実線42により示したようなもの
となっている。フォトダイオード12の箇所に、フォト
ダイオード12が受光生成した信号電荷が蓄積するポテ
ンシャル井戸44が形成され、その深部側はオーバーフ
ローポテンシャルバリア46(OFバリア46)となっ
ている。一方、垂直電荷転送レジスター14の電荷転送
路の箇所にはポテンシャル井戸48が形成され、垂直電
荷転送レジスター14により転送される信号電荷はここ
に蓄積される。そして、フォトダイオード12と電荷転
送路との間の読み出しゲート部38の箇所にはポテンシ
ャルバリア50(ROGバリア50)が形成されてい
る。
【0024】次に、このように構成された固体撮像素子
の制御装置2の動作について説明する。被写体が特に高
輝度ではない通常の場合には、基板電圧制御回路6によ
り半導体基板10には通常の電圧としてたとえば10V
程度の電圧を印加し、垂直レジスター駆動回路8により
転送電極34には転送パルスの通常のハイレベルの電圧
としてたとえば0Vを印加する。
【0025】この状態で、被写体からの光が固体撮像素
子4に入射すると、固体撮像素子4の各フォトダイオー
ド12はその光を光電変換して信号電荷を生成し、信号
電荷は図4に示したポテンシャル井戸44に蓄積する。
その後、垂直レジスター駆動回路8によって転送電極3
4に正の高い読み出し電圧が印加され、その結果、図4
に点線42Bにより示したように、読み出しゲート部3
8の箇所に形成されていたポテンシャルバリア50が解
消される。これにより、フォトダイオード12に蓄積し
ていた信号電荷、すなわちポテンシャル井戸44に蓄積
していた信号電荷は、フォトダイオード12の列ごとに
一斉に垂直電荷転送レジスター14へ、すなわちポテン
シャル井戸48に移動する。そして、垂直レジスター駆
動回路8は転送電極34に転送パルスを印加し、垂直電
荷転送レジスター14を駆動して、フォトダイオード1
2から取り込まれた信号電荷を水平電荷転送レジスター
16に向けて転送させる。水平電荷転送レジスター16
に到達した信号電荷は、フォトダイオード12の行ごと
に水平電荷転送レジスター16に取り込まれ水平電荷転
送レジスター16により順次転送されて、FD部18で
電圧に変換された後、出力回路20から映像信号として
出力される。
【0026】これに対して、被写体が高輝度の場合に
は、たとえばカメラの操作者による指示にもとづき、基
板電圧制御回路6は、たとえば1〜2V程度の電圧を半
導体基板10に印加し、また、垂直レジスター駆動回路
8は、転送パルス34A(図1)のローレベルは通常の
場合と同一とする一方、ハイレベルの電圧は通常より低
いマイナスの値に設定する。その結果、フォトダイオー
ド12周辺のポテンシャルは、図4に点線42Cにより
示したようなものとなる。すなわち、まず半導体基板1
0の電圧が低下することから、OFバリア46は高くな
り、したがってフォトダイオード部のポテンシャル井戸
44に蓄積できる信号電荷量が増大する。さらに、転送
電極34に印加される転送パルス34Aのハイレベルの
電圧が低い値に設定され、フォトダイオード12におい
て信号電荷が蓄積されている期間では、その電圧が転送
電極34に印加されるため、ROGバリア50も、OF
バリア46と同様に高くなる。
【0027】その結果、このような状態では、基板側に
信号電荷が溢れ難くフォトダイオード12はこれまでよ
り多くの信号電荷を蓄積できるとともに、フォトダイオ
ード12に蓄積した信号電荷は垂直電荷転送レジスター
14側にも溢れ難い。そのため、本実施の形態例では、
ブルーミングを生じることなく固体撮像素子4のダイナ
ミックレンジを拡大することができ、高輝度の被写体も
高画質で撮影することが可能となる。
【0028】なお、本実施の形態例では、基板電圧制御
回路6および垂直レジスター駆動回路8は操作者の指示
にもとづいてそれぞれ基板電圧および転送パルス34A
の電圧を変更設定するとしたが、これを自動化すること
も可能である。たとえば、出力回路20が出力する映像
信号の信号レベルを検出し、この検出結果にもとづいて
基板電圧制御回路6および垂直レジスター駆動回路8を
動作させ、被写体が高輝度で映像信号の信号レベルが高
い場合には、信号レベルに応じて基板電圧および転送パ
ルス34Aのハイレベルの電圧を低下させる構成とする
ことができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の固体撮像素
子の制御装置では、高輝度の被写体を撮影する際に、基
板電圧制御回路は、半導体基板に印加する電圧を低下さ
せ、そして、転送パルス電圧制御回路は、転送電極に印
加する転送パルスのハイレベルの電圧を低下させる。ま
た、本発明の固体撮像素子の制御方法では、高輝度の被
写体を撮影する際に、基板電圧制御ステップで、半導体
基板に印加する電圧を低下させ、そして、転送パルス電
圧制御ステップで、転送電極に印加する転送パルスのハ
イレベルの電圧を低下させる。
【0030】したがって、本発明では、高輝度の被写体
を撮影する場合、まず、半導体基板の印加電圧を下げる
ことからフォトダイオード下に形成されるオーバーフロ
ーポテンシャルバリアが高くなり、フォトダイオードに
おける電荷蓄積容量が増大する。同時に、本発明では、
転送電極の転送パルスのハイレベルの電圧を低下させる
ので、電荷転送路とフォトダイオードとの間に形成され
るポテンシャルバリアも高くなり、フォトダイオードに
多量の信号電荷が蓄積しても信号電荷が電荷転送路側に
溢れにくくなる。よって、本発明では、ブルーミングを
生じることなくダイナミックレンジの拡大を図ることが
でき、高輝度の被写体も良好な画質で撮影することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体撮像素子の制御装置の一例を
示すブロック図である。
【図2】図1に示した固体撮像素子を示す概略平面図で
ある。
【図3】図2におけるAA’線に沿った部分断面側面図
である。
【図4】図2の固体撮像素子を構成するフォトダイオー
ド周辺におけるポテンシャルの変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
2……固体撮像素子の制御装置、4……固体撮像素子、
6……基板電圧制御回路、8……垂直レジスター駆動回
路、10……半導体基板、12……フォトダイオード、
14……垂直電荷転送レジスター、16……水平電荷転
送レジスター、18……フローティングディフュージョ
ン部(FD部)、20……出力回路、26、27……n
型領域、32……絶縁膜、34……転送電極、36……
遮光膜、38……読み出しゲート部、46……オーバー
フローポテンシャルバリア、50……ポテンシャルバリ
ア、60……オーバーパッシベーション膜、62……平
坦化膜、64……オンチップレンズ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフォトダイオードと電荷転送レジ
    スターとを形成したn型の半導体基板から成り、前記電
    荷転送レジスターは前記フォトダイオードの列に沿い隣
    接して延在する電荷転送路と、その上に配列された転送
    電極とを含み、前記半導体基板の表面側にp型ウェル領
    域が形成され、前記p型ウェル領域の上層部に、前記フ
    ォトダイオードを構成する第1のn型領域と、前記電荷
    転送路を構成する第2のn型領域とが形成されている固
    体撮像素子を制御する装置であって、 高輝度の被写体を撮影する際に前記半導体基板に印加す
    る電圧を低下させる基板電圧制御回路と、 高輝度の被写体を撮影する際に前記転送電極に印加する
    転送パルスのハイレベルの電圧を低下させる転送パルス
    電圧制御回路とを備えたことを特徴とする固体撮像素子
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記フォトダイオードは前記半導体基板
    上にマトリクス状に配列され、前記電荷転送レジスター
    は垂直電荷転送レジスターとして前記フォトダイオード
    の各列ごとに前記フォトダイオードの列に隣接して形成
    され、各垂直電荷転送レジスターは対応するフォトダイ
    オード列が受光して生成した前記信号電荷を取り込んで
    転送することを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板にはさらに前記垂直電荷
    転送レジスターの一方の端部側に形成された水平電荷転
    送レジスターと、電荷電圧変換部とが形成され、前記水
    平電荷転送レジスターは前記垂直電荷転送レジスターに
    より転送された前記信号電荷を前記フォトダイオードの
    行ごとに転送し、前記電荷電圧変換部は前記水平電荷転
    送レジスターにより転送された前記信号電荷を前記水平
    電荷転送レジスターより受け取り電圧に変換して電気信
    号を生成することを特徴とする請求項2記載の固体撮像
    素子の制御装置。
  4. 【請求項4】 複数のフォトダイオードと電荷転送レジ
    スターとを形成したn型の半導体基板から成り、前記電
    荷転送レジスターは前記フォトダイオードの列に沿い隣
    接して延在する電荷転送路と、その上に配列された転送
    電極とを含み、前記半導体基板の表面側にp型ウェル領
    域が形成され、前記p型ウェル領域の上層部に、前記フ
    ォトダイオードを構成する第1のn型領域と、前記電荷
    転送路を構成する第2のn型領域とが形成されている固
    体撮像素子を制御する方法であって、 高輝度の被写体を撮影する際に前記半導体基板に印加す
    る電圧を低下させる基板電圧制御ステップと、 高輝度の被写体を撮影する際に前記転送電極に印加する
    転送パルスのハイレベルの電圧を低下させる転送パルス
    電圧制御ステップとを含むことを特徴とする制御方法。
  5. 【請求項5】 前記フォトダイオードは前記半導体基板
    上にマトリクス状に配列され、前記電荷転送レジスター
    は垂直電荷転送レジスターとして前記フォトダイオード
    の各列ごとに前記フォトダイオードの列に隣接して形成
    され、各垂直電荷転送レジスターは対応するフォトダイ
    オード列が受光して生成した前記信号電荷を取り込んで
    転送することを特徴とする請求項4記載の固体撮像素子
    の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板にはさらに前記垂直電荷
    転送レジスターの一方の端部側に形成された水平電荷転
    送レジスターと、電荷電圧変換部とが形成され、前記水
    平電荷転送レジスターは前記垂直電荷転送レジスターに
    より転送された前記信号電荷を前記フォトダイオードの
    行ごとに転送し、前記電荷電圧変換部は前記水平電荷転
    送レジスターにより転送された前記信号電荷を前記水平
    電荷転送レジスターより受け取り電圧に変換して電気信
    号を生成することを特徴とする請求項5記載の固体撮像
    素子の制御方法。
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