JP2003278792A - 捩じれ緩衝ディスク - Google Patents

捩じれ緩衝ディスク

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JP2003278792A
JP2003278792A JP2002085951A JP2002085951A JP2003278792A JP 2003278792 A JP2003278792 A JP 2003278792A JP 2002085951 A JP2002085951 A JP 2002085951A JP 2002085951 A JP2002085951 A JP 2002085951A JP 2003278792 A JP2003278792 A JP 2003278792A
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flange
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Koichi Kamiya
宏一 神谷
Yukihisa Takashi
幸久 高士
Nobuki Fukaya
伸樹 深谷
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Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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    • F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00—Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/121—Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon using springs as elastic members, e.g. metallic springs
    • F16F15/123—Wound springs
    • F16F15/1232—Wound springs characterised by the spring mounting
    • F16F15/12326—End-caps for springs
    • F16F15/12333—End-caps for springs having internal abutment means

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 限られた寸法内でコイルスプリングの合計の
長さを十分に長くすることが可能な捩じれ緩衝ディスク
を提供すること。 【解決手段】 フランジ付ハブ１１と、サイドプレート
１２Ａ、１２Ｂと、各収容空間内に収容されフランジ付
ハブ１１とイドプレート１２Ａ、１２Ｂとを周方向に関
して弾性的に連結するコイルスプリング１３と、コイル
スプリング１３の両端に配設され収容空間１６，１７内
でコイルスプリング１３を支持する一対のスプリングシ
ート１４Ａ、１４Ｂとを備える捩じれ緩衝ディスク１０
において、スプリングシート１４Ａ、１４Ｂは突出部１
４Ｃを有しており、フランジ付ハブ１１とサイドプレー
ト１２Ａ、１２Ｂとの相対回転角度が所定角度θに達し
た時点で突出部１４Ｃ同士が当接することで、フランジ
付ハブ１１とサイドプレート１２Ａ、１２Ｂとの相対回
転角度を所定角度以内でのみ許容する捩じれ緩衝ディス
ク１０。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、捩じれ緩衝ディス
クに関するものであり、コイルスプリングによって捩じ
れを緩衝しながら動力を伝達するものであって、クラッ
チディスクやフライホイールダンパ等に利用されるもの
に関する。
【０００２】
【従来の技術】捩じれ緩衝ディスクの従来の技術とし
て、特開平８−４２５９１号公報に開示される技術があ
る。この公報には、フランジ付ハブとフランジに対向す
るプレートとをコイルスプリングを介して周方向に弾性
的に連結した捩じれ緩衝ディスクにおいて、フランジ付
ハブのフランジに対するコイルスプリングの配置を、径
方向外方に切欠かれた切欠きとすることでフランジ付ハ
ブの重量を軽減している。
【０００３】ここで、捩じれ緩衝ディスクは、車両への
適合等、様々な制約があるため、その寸法は制限されて
いる。そこで、限られた寸法で捩じれ緩衝ディスクの周
方向に配設されるコイルスプリングの長さの合計を長く
するほど、捩じれ緩衝ディスクの捩じれ特性（入力トル
クに対するディスク相対回転角度の関係）の設計自由度
が大きくなり、設計上有利であることが知られている。
上述の従来技術では、切欠き内にコイルスプリングを配
置しているので、コイルスプリングをできるだけ径方向
外側に配置できる。これによってコイルスプリングの合
計の長さを比較的長くできる構成となっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の技術では、切欠きにコイルスプリングを収容する
ことでコイルスプリングを径方向外方に配置できるよう
に構成されているものの、フランジ付ハブとプレートと
の相対回転角度を規制するため、隣り合う切欠き間に対
向する位置でプレートを径方向内方に絞り、このプレー
トの絞りとフランジの隣り合う切欠き間とを周方向に当
接させる構成となっている。そのため、フランジ付ハブ
とプレートとの最大相対回転角度は、フランジにおける
切欠き間の周方向スペースで規制しなければならない。
したがって、隣り合う切欠きの間には相対回転角度に相
当するだけの周方向の長さが必要となるため、隣り合う
切欠きの間隔をそれ以上短くすることができず、それに
伴って切欠きに収容されるコイルスプリングの合計の長
さを十分に長く設定することができず、捩じれ緩衝ディ
スクの捩じれ特性の設計が制約される、という問題があ
った。
【０００５】そこで本発明は、上記問題点を解決すべ
く、従来の技術に対し、限られた寸法内でコイルスプリ
ングの合計の長さを十分に長くすることが可能な捩じれ
緩衝ディスクを提供することを技術的課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項１の発明は、径方向に延びるフランジを有する
フランジ付ハブと、該フランジ付ハブと同軸且つ相対回
転可能に配設されるサイドプレートと、前記フランジ付
ハブと前記サイドプレートの対向する位置にそれぞれ形
成される収容空間内に収容され、前記フランジ付ハブと
前記サイドプレートとを周方向に関して弾性的に連結す
る複数のコイルスプリングと、該コイルスプリングの両
端に配設され、前記収容空間内で前記コイルスプリング
を前記フランジ或いは前記サイドプレートの少なくとも
いずれか一方に対して支持する一対のスプリングシート
とを備える捩じれ緩衝ディスクにおいて、前記一対のス
プリングシートのうち少なくとも一方のスプリングシー
トは他方のスプリングシート側に向かって突出する突出
部を有しており、前記フランジ付ハブと前記サイドプレ
ートとの相対回転角度が所定角度に達した時点で前記一
方のスプリングシートの突出部が前記他方のスプリング
シートに当接することで、前記フランジ付ハブと前記サ
イドプレートとの相対回転角度を前記所定角度以内での
み許容し、前記所定角度以上の相対回転を許容しないよ
うにした。
【０００７】請求項１によると、一方のスプリングシー
トの突出部と他方のスプリングシートとを当接させるこ
とで、フランジ付ハブとサイドプレートとの相対回転角
度が規制される。つまり、スプリングシートのフランジ
付ハブとサイドプレートとは所定角度以上の相対回転が
できなくなる。したがって、相対回転角度を規制するた
めにフランジの外周部分に相対回転角度に相当する周方
向の長さを確保する必要がなくなり、コイルスプリング
を収容する隣り合う収容空間同士の間隔を短くすること
が可能になる。これによって、捩じれ緩衝ディスクの限
られた寸法内で収容空間のディスク周方向長さを長くと
ることが可能になり、コイルスプリングの合計の長さを
できるかぎり長くすることができる。
【０００８】請求項２からの発明は、請求項１における
スプリングシートを具体的に説明したものであり、請求
項２の発明は、前記突出部は前記一対のスプリングシー
トの両方に形成され、前記フランジ付ハブと前記サイド
プレートとの相対回転角度が前記所定角度に達した時点
で、前記一対のスプリングシートの両突出部の端部が互
いに当接するようにしたことである。
【０００９】請求項２によると、一対のスプリングシー
トの両方に突出部を形成したことで、一対のスプリング
シートの一方のみにしか突出部が形成されない場合に比
べて、収容空間内におけるスプリングシートの突出部を
互いに短縮化することができ、好適である。
【００１０】また、請求項３の発明は、請求項２におい
て、前記突出部の端部は平面形状を呈しており、前記相
対回転角度が前記所定角度に達した時点で、前記突出部
の端部の平面同士が平行となった状態で互いに当接する
ようにしたことである。
【００１１】請求項３によると、相対回転角度が所定角
度に達しているときに、突出部の端部に加わる捩じれト
ルクを平面同士が平行となって受けるので、端部に加わ
る圧力が過度に大きくなることがなく、好適である。
【００１２】更に、請求項４の発明は、請求項３におい
て、前記突出部は、前記相対回転角度が前記所定角度に
達した時点で互いの軸心が同一直線上となるように構成
したことである。
【００１３】請求項４によると、一対のスプリングシー
トのそれぞれに設けられる突出部同士が当接していると
き、すなわち相対回転角度が所定回転角度となってスプ
リングシートが大きな捩じれトルクを受けているとき
に、両突出部の軸心が同一直線上となっている。これに
より、相対回転角度が所定回転時において、スプリング
シートは捩じれトルクを効率良く受けることができる。
したがって、スプリングシートの強度が確保され、好適
である。
【００１４】請求項５の発明は、請求項２から請求項４
において、前記一対のスプリングシートの両突出部を、
同一形状としたことである。
【００１５】請求項５によると、突出部の形状を同一に
したことで、両突出部に加わる捩じれトルクを均一にす
ることができる。更に、同一形状の２つのスプリングシ
ートを同一収容空間内に配置することができるので、組
付けの際にも有利である。
【００１６】次に、請求項６及び請求項７の発明は、コ
イルスプリングを収容する収容空間に関連する技術を具
体的に説明したものであり、請求項６の発明は、請求項
１から請求項５において、前記フランジ付ハブに形成さ
れる収容空間は前記フランジを径方向外方に切欠いてな
る切欠きであり、前記スプリングシートの前記フランジ
における外周面側が前記フランジの外周面よりも外径側
に位置するようにしたことである。
【００１７】請求項６によると、収容空間を切欠きで構
成することによって、コイルスプリングを径方向外方側
に配置できるので、コイルスプリングを周方向に長くす
ることができる。これによってコイルスプリングの合計
の長さを更に長くすることが可能になる。
【００１８】請求項７の発明は、請求項６において、前
記サイドプレートに形成される収容空間は前記コイルス
プリングの外周側を連結する窓孔であり、前記サイドプ
レートは、前記スプリングシートの前記サイドプレート
との当接箇所近傍を覆うべく軸方向に屈曲されて袋形状
を呈するシート被覆部を一体的に有するようにしたこと
である。
【００１９】請求項７によると、シート被覆部によって
スプリングシートを覆うことで、サイドプレートにおけ
る隣り合う窓孔間に加わる捩じれトルクに対するサイド
プレートの強度を確保することができる。
【００２０】請求項８の発明は、スプリングシートによ
る相対回転角度の規制を実行する為のものであり、請求
項１から請求項７において、前記スプリングシートは、
捩じれ緩衝ディスクに最大許容捩じれトルクが加わった
場合であってもその形状自体が変化しないようにしたこ
とである。
【００２１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図１は本実施の形態における捩
じれ緩衝ディスク１０を、車両のクラッチディスク１に
採用したときの一部切欠き正面図、図２は図１の−
断面図である。
【００２２】捩じれ緩衝ディスク１０は、径方向に延び
るフランジ１１Ａを有するフランジ付ハブ１１と、フラ
ンジ付ハブ１１と同軸且つ相対回転可能に配設されるサ
イドプレート１２と、フランジ付ハブ１１とサイドプレ
ート１２とを周方向に関して弾性的に連結する４個のコ
イルスプリング１３と、各コイルスプリング１３をフラ
ンジ１１Ａ及びサイドプレート１２に対して支持する一
対のスプリングシート１４Ａと１４Ｂ、及び１５Ａと１
５Ｂとを主な構成要件としている。
【００２３】本実施の形態では、フランジ付ハブ１１の
フランジ１１Ａがハブ部分と一体となっている形式のも
のを採用しているが、フランジ１１Ａとハブ部分とを別
体としてその間に微小スプリングを配設し、フランジ１
１Ａとハブ部分との間で微小な捩じれ振動を吸収可能な
構成としてもよい。サイドプレート１２は、フランジ付
ハブ１１の軸方向両側に配設される第１サイドイプレー
ト１２Ａと第２サイドプレート１２Ｂとにより構成され
ており、第１サイドプレート１２Ａと第２サイドプレー
ト１２Ｂとはその外周側でリベット２２によって連結さ
れている。コイルスプリング１３は、フランジ付ハブ１
１と両サイドプレート１２Ａ、１２Ｂの対向する位置に
それぞれ形成される収容空間１６、１７内に収容されて
おり、本実施の形態では４個のコイルスプリング１３Ａ
〜１３Ｄは同一のバネ定数のものを用いている。
【００２４】フランジ付ハブ１１に形成される収容空間
１６はフランジ１１Ａを径方向外方に切欠いてなる切欠
き１６であり、スプリングシート１４Ａと１４Ｂ、１５
Ａと１５Ｂの外周面側がフランジ１１Ａの外周面よりも
径方向外側に位置するように構成されている。また、サ
イドプレート１２Ａ、１２Ｂに形成される収容空間１７
はコイルスプリング１３の外周側を連結する窓孔１７で
ある。そして、各コイルスプリング１３は、一対のスプ
リングシート１４Ａと１４Ｂ、及び１５Ａと１５Ｂとで
支持されながらこれら切欠き１６及び窓孔１７内に収容
されている。
【００２５】スプリングシート１４Ａと１４Ｂ、１５Ａ
と１５Ｂとは、これらの収容空間１６、１７内で各コイ
ルスプリング１３の両端に配設されている。本実施の形
態では、４個のコイルスプリング１３のうち対向する２
個のコイルスプリング１３をそれぞれ支持する一対のス
プリングシート１４Ａと１４Ｂを第１スプリングシート
とし、残りの２個のコイルスプリング１３をそれぞれ支
持する一対のスプリングシート１５Ａと１５Ｂを第２ス
プリングシートとして、第１スプリングシート１４Ａと
１４Ｂと第２スプリングシート１５Ａと１５Ｂとは、以
下に示すように異なる構成となっている。
【００２６】第１スプリングシート１４Ａと１４Ｂは、
収容空間１６、１７内で互いに対向するスプリングシー
トに向かって突出する突出部１４Ｃが一体的に形成され
ている。また、第２スプリングシート１５Ａと１５Ｂに
は、第１スプリングシート１４Ａと１４Ｂに形成される
突出部１４Ｃよりも軸方向に短い凸部１５Ｃが一体的に
形成されており、この凸部１５Ｃによって遠心力による
コイルスプリングの径方向外方への変位を抑制してい
る。また、第２コイルスプリング１５Ａと１５Ｂ内部に
おける凸部１５Ｃ間には、中央部分にゴム材１８Ａを有
し、ゴム材１８Ａの軸方向の両端に当接部材１８Ｂを備
えたダンパ１８が設けられている。
【００２７】このような捩じれ緩衝ディスク１０に対し
て、第２サイドプレート１２Ｂの外周部に環状のクッシ
ョンスプリング１９の内周部が連結されている。この連
結には、両サイドプレート１２Ａと１２Ｂ同士を連結す
るリベット２２が用いられている。クッションスプリン
グ１９の軸方向両側には、リベット２０により環状の摩
擦材２１が固定されている。なお、この摩擦材２１は、
図示しないエンジンフライホイールとプレッシャプレー
トとの間で狭着されえる。また、フランジ付ハブ１１の
内周面にはスプラインが形成されており、図示しない変
速機の入力軸がスプライン嵌合される。このようにし
て、本発明に係る捩じれ緩衝ディスク１０がクラッチデ
ィスクに採用されている。
【００２８】次に、本発明の主旨である第１スプリング
シート１４Ａと１４Ｂに係る構成について更に説明す
る。第１スプリングシート１４Ａと１４Ｂに形成される
突出部１４Ｃは、フランジ付ハブ１１とサイドプレート
１２Ａと１２Ｂとが相対回転して両突出部１４Ｃの端部
同士が互いに当接した時点（相対回転角度が所定角度θ
に達した時点）で、それ以上の相対回転が許容されない
ように構成されている。言い換えれば、相対回転角度が
所定角度θに達した時点で突出部１４Ｃ同士が当接する
ことで、フランジ付ハブ１１とサイドプレート１２Ａと
１２Ｂとの相対回転角度を所定角度θ以内でのみ許容
し、所定角度θ以上の相対回転を許容しないように構成
されている。
【００２９】突出部１４Ｃについて更に説明する。突出
部１４Ｃの端部は平面形状を呈しており、突出部１４Ｃ
は端部に向かうにつれて先細り形状となっている。そし
て、相対回転角度が所定角度θに達した時点で、突出部
１４Ｃの端部の平面同士が平行となり、且つ両突出部１
４Ｃの軸心が同一直線上となるように構成されている。
このように構成された互いに対向する突出部１４Ｃは同
一の形状であり、互いに対向する第１スプリングシート
１４Ａと１４Ｂも同一の形状となっている。
【００３０】図３及び図４にコイルスプリング１３及び
第１スプリングシート１４Ａと１４Ｂの状態を示す。図
３は、クラッチディスクにコイルスプリング１３を収縮
させるだけの捩じれトルクが加わらず、フランジ付ハブ
１１とサイドプレート１２Ａ、１２Ｂとの相対回転角度
が０のときを示している。図４は、図３の状態からコイ
ルスプリング１３を十分に収縮させるだけの捩じれトル
クが加わって、フランジ付ハブ１１とサイドプレート１
２Ａ、１２Ｂとの相対回転角度が所定角度θのときを示
している。
【００３１】捩じれ緩衝ディスク１０の捩じれ作動につ
いて説明する。図３に示す状態から、摩擦材２０を介し
てクラッチディスクのクッションスプリング１９にエン
ジン（図示せず）の駆動トルク（捩じれトルク）が伝達
され、クッションスプリング１９と連結するサイドプレ
ート１２Ｂに駆動トルクが伝達される。そして、クラッ
チディスクに加わる駆動トルクの変動は、コイルスプリ
ング１３の収縮によってサイドプレート１２Ａ、１２Ｂ
とフランジ付ハブ１１との間で緩衝しながらクラッチ付
ハブ１１に伝達される。その後、駆動トルクは変速機の
入力軸（図示せず）に伝達される。
【００３２】上述した捩じれ作動を更に詳細に説明す
る。クラッチディスクに捩じれトルクが加わって、スプ
リングシート１４Ａと１４Ｂ、及び１５Ａと１５Ｂを介
して各コイルスプリング１３がサイドプレート１２Ａと
１２Ｂとフランジ付ハブ１１との間で収縮し、相対回転
角度が所定角度θよりも小さいθ０に達すると、第２ス
プリングシート１５Ａ、１５Ｂの凸部１５Ｃとダンパ１
８とが当接する。なお、相対回転角度がθ０の時点で
は、第１スプリングシート１４Ａと１４Ｂの突出部１４
Ｃ同士は当接していない。そして、この状態から捩じれ
トルクが更に大きくなると、コイルスプリング１３の収
縮に加えてダンパ１８のゴム材１８Ａが収縮する。コイ
ルスプリング１３及びゴム材１８Ａの収縮が進んで、相
対回転角度が所定角度θに達すると、図４に示されるよ
うに第１スプリングシート１４Ａと１４Ｂの突出部１４
Ｃ同士が当接し、これ以上の相対回転は許容されなくな
る。
【００３３】このように、第１スプリングシート１４Ａ
と１４Ｂ同士を当接させて捩じれ緩衝ディスク１０にお
けるフランジ付ハブ１１とサイドプレート１２Ａ、１２
Ｂとの相対回転の最終ストッパを構成することで、フラ
ンジ１１Ａの外周部分に相対回転角度を規制するための
構造を設ける必要がなくなる。したがって、フランジ１
１Ａの外周側には相対回転角度に相当する周方向の長さ
を確保する必要がなくなり、コイルスプリング１３を収
容する収容空間１６、１７同士の周方向の間隔を短くす
ることが可能になる。
【００３４】これにより、コイルスプリング１３の１個
当たりの長さが長くできるところ、４個のコイルスプリ
ングの合計の長さをできる限り長くすることができ、捩
じり緩衝ディスクの捩じれ特性の設計自由度が向上す
る。
【００３５】図５は、本実施の形態の第１サイドプレー
ト１２Ａにおける隣り合う窓孔１７の端部近傍を示す正
面図である。第１サイドプレート１２Ａには、スプリン
グシート１４Ａと１４Ｂ及び１５Ａと１５Ｂの第１サイ
ドプレート１２Ａとの当接箇所近傍を覆うシート被覆部
１２Ｃがプレス加工により形成されている。このシート
被覆部１２Ｃは、第１サイドプレート１２Ａを軸方向に
屈曲してなる袋形状を呈している。このシート被覆部１
２Ｃを設けたことによって、隣り合う窓孔１６間に加わ
る捩じれトルクに対する第１サイドプレート１２Ａの強
度が確保される。なお、図５には示されないが、第２サ
イドプレート１２Ｂにも第１サイドプレート１２Ａと同
様のシート被覆部が形成され、スプリングシート１４Ａ
と１４Ｂ及び１５Ａと１５Ｂを支持している。
【００３６】次に、本実施の形態の変形例を図６に示
す。図６の変形例は、上述した実施の形態に対し、第２
スプリングシート１５Ａと１５Ｂ、第２スプリングシー
ト１５Ａと１５Ｂに支持される２個のコイルスプリング
１３及びダンパ１８を廃止して、第１スプリングシート
１４Ａと１４Ｂに支持される２個のコイルスプリング１
３のみで捩じれトルクを緩衝するようにしたものであ
る。それ以外の構成については上述した実施の形態に対
応するため、説明を省略する。この変形例においても、
コイルスプリング１３を径方向外方に配置できるように
なってコイルスプリング１３を長くすることができたた
め、高捩じれ角、低剛性且つ高容量が可能となり、２個
のコイルスプリング１３のみで十分に捩じれトルクを緩
衝することができるようになったものである。
【００３７】この変形例のように構成すると、コイルス
プリング１３及びスプリングシート１４Ａと１４Ｂが少
なくて済み、部品点数が低減し、好適である。
【００３８】上述した実施の形態（変形例）において、
スプリングシート１４Ａと１４Ｂによるフランジ付ハブ
１１とサイドプレート１２Ａ、１２Ｂとの相対回転角度
の規制を実行する為には、スプリングシート１４Ａと１
４Ｂは、捩じれ緩衝ディスクに最大許容捩じれトルクが
加わった場合であってもその形状自体が変化しないよう
な材質を採用する必要がある。本実施の形態では、スプ
リングシート１４Ａと１４Ｂの材質は６６ナイロンであ
る。
【００３９】次に、本発明における別の変形例を図７に
示す。図７の変形例は、上述した実施の形態に対し、ダ
ンパ１８を廃止するとともに第２スプリングシート１５
Ａと１５Ｂの代わりに第１スプリングシート１４Ａと１
４Ｂを用いて、４個のコイルスプリング１３を保持する
スプリングシート全てに形成される突出部１４Ｃが最終
ストッパとして機能するように構成したものである。そ
れ以外の構成については上述した実施の形態に対応する
ため、説明を省略する。この変形例においても、コイル
スプリング１３を径方向外方に配置できるようになって
コイルスプリング１３を長くすることができたため、高
捩じれ角、低剛性且つ高容量が可能となる。更に、４対
のスプリングシート１４Ａ、１４Ｂの全てが最終ストッ
パになるので、ストッパによる許容トルクを大きく設定
することも可能となる。
【００４０】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上述した実施の形態に限定されるもので
はなく、本発明の主旨に沿った形態であればよい。
【００４１】
【発明の効果】本発明によると、一方のスプリングシー
トの突出部と他方のスプリングシートとを当接させるこ
とで、フランジ付ハブとサイドプレートとの相対回転角
度が規制される。つまり、スプリングシートのフランジ
付ハブとサイドプレートとは所定角度以上の相対回転が
できなくなる。したがって、相対回転角度を規制するた
めにフランジの外周部分に相対回転角度に相当する周方
向の長さを確保する必要がなくなり、コイルスプリング
を収容する隣り合う収容空間同士の間隔を短くすること
が可能になる。これによって、捩じれ緩衝ディスクの限
られた寸法内で収容空間のディスク周方向長さを長くと
ることが可能になり、コイルスプリングの合計の長さを
できるかぎり長くすることができる。
【００４２】したがって、捩じれ緩衝ディスクの設計自
由度が大きくなり、設計上好適である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態における捩じれ緩衝ディスク１０
を車両のクラッチディスクに採用したときの正面図であ
る。
【図２】図１の−断面図である。
【図３】相対回転角度が０のときのコイルスプリング及
びスプリングシートの状態を示す図である。
【図４】相対回転角度が所定回転角度のときのコイルス
プリング及びスプリングシートの状態を示す図である。
【図５】サイドプレートのシート被覆部近傍を示す図で
ある。
【図６】本実施の形態の変形例を示す正面図である。
【図７】本実施の形態の別の変形例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
１０・・・捩じれ緩衝ディスク １１・・・フランジ付ハブ １１Ａ・・・フランジ １２Ａ・・・第１サイドプレート １２Ｂ・・・第２サイドプレート １２Ｃ・・・シート被覆部 １３・・・コイルスプリング １４Ａ、１４Ｂ・・・第１スプリングシート １４Ｃ・・・突出部 １５Ａ、１５Ｂ・・・第２スプリングシート １６・・・切欠き（収容空間） １７・・・窓孔（収容空間）
フロントページの続き Ｆターム(参考） 3J056 AA58 AA62 BE27 CX02 CX23 CX32 CX36 CX57 CX82 CX86 CX88 DA03 GA02 GA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 径方向に延びるフランジを有するフラン
    ジ付ハブと、 該フランジ付ハブと同軸且つ相対回転可能に配設される
    サイドプレートと、 前記フランジ付ハブと前記サイドプレートの対向する位
    置にそれぞれ形成される収容空間内に収容され、前記フ
    ランジ付ハブと前記サイドプレートとを周方向に関して
    弾性的に連結する複数のコイルスプリングと、 該コイルスプリングの両端に配設され、前記収容空間内
    で前記コイルスプリングを前記フランジ或いは前記サイ
    ドプレートの少なくともいずれか一方に対して支持する
    一対のスプリングシートとを備える捩じれ緩衝ディスク
    において、 前記一対のスプリングシートのうち少なくとも一方のス
    プリングシートは他方のスプリングシート側に向かって
    突出する突出部を有しており、前記フランジ付ハブと前
    記サイドプレートとの相対回転角度が所定角度に達した
    時点で前記一方のスプリングシートの突出部が前記他方
    のスプリングシートに当接することで、前記フランジ付
    ハブと前記サイドプレートとの相対回転角度を前記所定
    角度以内でのみ許容し、前記所定角度以上の相対回転を
    許容しないことを特徴とする捩じれ緩衝ディスク。
  2. 【請求項２】 前記突出部は前記一対のスプリングシー
    トの両方に形成され、前記相対回転角度が前記所定角度
    に達した時点で、前記一対のスプリングシートの両突出
    部の端部同士が互いに当接することを特徴とする、請求
    項１に記載の捩じれ緩衝ディスク。
  3. 【請求項３】 前記突出部の端部は平面形状を呈してお
    り、前記相対回転角度が前記所定角度に達した時点で、
    前記突出部の端部の平面同士が平行となった状態で互い
    に当接することを特徴とする、請求項２に記載の捩じれ
    緩衝ディスク。
  4. 【請求項４】 前記突出部は、前記相対回転角度が前記
    所定角度に達した時点で互いの軸心が同一直線上となる
    ように構成されることを特徴とする、請求項３に記載の
    捩じれ緩衝ディスク。
  5. 【請求項５】 前記一対のスプリングシートの両突出部
    は、同一形状であることを特徴とする、請求項２から請
    求項４に記載の捩じれ緩衝ディスク。
  6. 【請求項６】 前記フランジ付ハブに形成される収容空
    間は前記フランジを径方向外方に切欠いてなる切欠きで
    あり、前記スプリングシートの前記フランジにおける外
    周面側が前記フランジの外周面よりも外径側に位置する
    ことを特徴とする、請求項１から請求項５のいずれかに
    記載の捩じれ緩衝ディスク。
  7. 【請求項７】 前記サイドプレートに形成される収容空
    間は前記コイルスプリングの外周側を連結する窓孔であ
    り、前記サイドプレートは、前記スプリングシートの前
    記サイドプレートとの当接箇所近傍を覆うべく軸方向に
    屈曲されて袋形状を呈するシート被覆部を一体的に有す
    ることを特徴とする、請求項６に記載の捩じれ緩衝ディ
    スク。
  8. 【請求項８】 前記スプリングシートは、捩じれ緩衝デ
    ィスクに最大許容捩じれトルクが加わった場合であって
    もその形状自体が変化しないことを特徴とする、請求項
    １から請求項７に記載の捩じれ緩衝ディスク。
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