JP2003276762A - ラベル、及び、ラベル付包装体 - Google Patents

ラベル、及び、ラベル付包装体

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JP2003276762A
JP2003276762A JP2002078782A JP2002078782A JP2003276762A JP 2003276762 A JP2003276762 A JP 2003276762A JP 2002078782 A JP2002078782 A JP 2002078782A JP 2002078782 A JP2002078782 A JP 2002078782A JP 2003276762 A JP2003276762 A JP 2003276762A
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heat
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shrink
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Taeko Matsushita
田恵子 松下
Kozo Mita
浩三 三田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】キャップ開封時に容器内容物の液面上昇を抑制
できるラベル、及び、そのラベルを加熱充填用合成樹脂
ボトルに装着する包装体を提供する。 【解決手段】有底筒状容器の胴部外周面に装着し、加熱
収縮させて緊締するシュリンクラベルであって、加熱収
縮後、冷却させた熱収縮応力が、12MPa未満である
ラベル、及び、ラベル付包装体であることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有底筒状容器の胴
部外周面に嵌め込み、加熱収縮させて緊締するラベル、
及び、ラベル付包装体に関するものである。さらに詳し
くは、キャップ開封時に容器内容物の液面上昇を抑制で
きるラベル、及び、ラベル付包装体に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来、ビール、ビタミン飲料、乳・乳飲
料、ジュ−ス、炭酸飲料、水、お茶等の飲料水、あるい
は、オイル、調味料、その他種々の液状食品を充填包装
するために、種々の形態からなるプラスチック製ボト
ル、ガラス瓶、金属缶等(以下「容器」という)が開発
されている。而して、これらの容器の表面に、容器の保
護、結束、ラベル貼り等の目的で、上記容器の口部、肩
部、胴部等の一部または全部を迅速に被覆、あるいは、
結束する包装材料として、シュリンクフィルム(以下
「熱収縮性フィルム」ともいう)が、知られている。シ
ュリンクの包装方法としては、例えば、筒状、若しく
は、袋状のフィルムに少し余裕を持たせて一次包装した
後、熱風、スチーム等によって該フィルムを容器外周面
にシュリンクさせる方法が知られている。シュリンク包
装は、角状、丸状、ひょうたん状等のあらゆる形状の容
器にフィットすることができるため、容器形状の選択を
広くとることができるものである。シュリンク包装とし
ては、これらの容器の全面、密封する部分に、無色のシ
ュリンクフィルムや、商品名、製造業者名、内容物、デ
ザインを表示する機能を付加するために、印刷を施した
シュリンクフィルムで容器を包装することも行われてい
る。容器の充填方法としては、充填液を殺菌するため
に、充填液を高温(80〜95℃)にして飽和蒸気を含
む液体を上部に空間を設けて充填シールすることによ
り、液体と容器の両者の殺菌を兼ねるようにした加熱充
填が主に行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
ジュースを加熱充填し、冷却したとき、包装体内部が蒸
気の液化により減圧状態となり、ボトルが変形し、シュ
リンクラベルを装着する場合、シュリンクラベルの締め
付け力によって、更にボトルが変形するため、キャップ
を開封する際、ジュースが口から溢れ出る(以下「液こ
ぼれ」という。)という問題がある。減圧パネル付き角
形のボトルに、90℃で加熱時の最大熱収縮応力が10
MPa未満のポリエステル製ラベルを組み合わせること
により、開栓の際に内容物の液面上昇を抑制し、内容物
が口から溢れることのない提供する技術として、特開平
2001−2122公報があるが、最近ではボトルの厚
みが薄くなっていることから、以前より液こぼれが発生
しやすいボトルになっており、満足できるレベルに達し
ていない。また、ボトルに減圧パネルを設けると、ボト
ル形状が限定されてしまい、様々な形状のボトルを提供
することができないという問題がある。また、キャップ
を開封する場合、通常、加熱時でなく、加熱冷却後の常
温時でため、液こぼれの原因であるラベルのボトルへの
締め付け力に関与するのは、加熱冷却後の常温での熱収
縮応力の方であり、ラベルの加熱時の最大熱収縮応力で
ない。従って、加熱時の最大熱収縮応力が10MPa未
満であっても、加熱冷却後、常温にてキャップを開封す
る時、熱収縮応力が10MPa以上になる特性を有する
ポリエステル製ラベルの場合、液こぼれが発生するとい
う問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記の課題を解決するために、鋭意研究の結果、キャップ
開封時に容器内容物の液面上昇を抑制できるラベル、及
び、ホット充填合成樹脂ボトル用ラベル付包装体を見出
したものである。本発明は、有底筒状容器の胴部外周面
に装着し、加熱収縮させて緊締するシュリンクラベルで
あって、加熱収縮後、冷却させた熱収縮応力が、12M
Pa未満であることを特徴とするラベルにかかるもので
ある。前記のラベルが、合成樹脂ボトルに装着され、加
熱充填されることを特徴とするラベル付包装体を提供す
ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て、図面を参酌して説明する。図1は、本発明における
装着形態の実施例を示すラベル付包装体の全体図であ
る。図1に示すように、合成樹脂ボトルは、口部、肩
部、胴部、底部とからなっており、二軸延伸ブロー成形
されている。ブロー成形されたボトルには、内容液が加
熱充填され、キャップで閉栓されている。上記のボトル
に、ラベルのボトル側に文字、絵柄、図の印刷が施さ
れ、底部から肩部上端まで覆う本発明のラベルが巻き付
けられているものである。
【0006】本発明にかかるラベルのボトルへのシュリ
ンク過程は下記の通りに分けることができる。 (1)本発明にかかる熱収縮性合成樹脂フィルムを筒状
にして、ボトルに装着する。 (2)ヒーター等による熱印加により、本発明にかかる
熱収縮性合成樹脂フィルムが溶融する。 (3)溶融部分が熱収縮性合成樹脂フィルムからなるラ
ベルの熱収縮応力によりラベルがボトルを締め付けて被
覆される。 (4)自然冷却、放熱により、ラベルの温度が低下すれ
ば、熱収縮応力も徐々に減少し、熱収縮応力が12MP
a未満まで減少する。 (5)ラベル全体の温度が均一になれば、熱収縮応力も
12MPa未満で保持される。
【0007】図2は、縦軸に熱収縮応力、横軸に時間を
取った場合における加熱時間20秒、加熱温度95℃で
の熱収縮応力と時間の関係を示すグラフである。図2の
実施例1〜3に示すように、本発明にかかるラベルの素
材の特性としては、例えば、加熱時間Hを20(秒)、
加熱ピーク温度を95℃で加熱処理した場合、0秒〜2
0秒(常温22℃〜加熱ピーク温度95℃に至る時間)
は、熱収縮応力が0MPaから急激に立ち上がりピーク
値(2〜6MPa)に達し、20秒〜100秒間(加熱
ピーク温度95℃〜常温22℃に至る時間)は、温度下
降に対して熱収縮応力も2〜6MPaから下降し、10
0秒経過後(常温22℃)は、温度が一定に安定するの
に対して熱収縮応力も1〜6MPaで一定になる素材か
らなるものである。
【0008】加熱収縮後、冷却させたシュリンクラベル
の熱収縮応力が、12MPa未満であり、より好ましく
は8MPa以下であることを満足する特性を有するラベ
ルであれば、いずれのものでも使用することができる。
加熱収縮後、冷却させたシュリンクラベルの熱収縮応力
が12MPa以下の場合、シュリンクラベル付包装体
は、自然冷却・放熱後、常温で、過度な熱収縮応力がか
からないため、ラベルのボトルへの締め付けによる液面
上昇を抑制するため、キャップを開封する際、液こぼれ
を発生しにくくなり、好ましいものである。
【0009】熱収縮応力が12MPa以上のラベルのボ
トルへのシュリンク過程は下記の通りに分けることがで
きる。 (1)熱収縮性合成樹脂フィルムを筒状にして、ボトル
を覆う。 (2)ヒーター等による熱印加により、本発明にかかる
熱収縮性合成樹脂が溶融する。 (3)溶融部分が熱収縮性合成樹脂フィルムからなるラ
ベルの熱収縮応力によりラベルがボトルを締め付けて被
覆される。 (4)自然冷却、放熱により、ラベルの温度が低下すれ
ば、樹脂の再結晶化が起こり、熱収縮応力が徐々に増加
し、熱収縮応力が12MPa以上に増加する。 (5)ラベル全体の温度が均一になれば、熱収縮応力も
12MPa以上の値で一定になり、ラベルのボトルへの
締め付ける力が一定になり、ラベルの収縮が停止する。
【0010】図2の比較例1に示すように、熱収縮応力
が12MPa以上のラベルの素材の特性としては、例え
ば、加熱時間を20(秒)、加熱ピーク温度を95℃で
加熱処理した場合、0秒〜20秒(常温22℃〜加熱ピ
ーク温度95℃に至る時間)において、熱収縮応力が急
激に立ち上がり、熱収縮応力ピーク値に達し、ピーク値
を経過すると熱収縮応力値が徐々に減少するが、20秒
〜100秒間(加熱ピーク温度95℃〜常温22℃に至
る時間)において、温度下降に対して熱収縮応力が上昇
し、100秒経過後(常温22℃)で温度が一定に安定
するのに対して、熱収縮応力も、12MPa以上の値で
保持される素材からなるものである。
【0011】このため、加熱充填用ボトルにラベルをシ
ュリンクした包装体において、自然冷却、放熱後、常温
において、熱収縮応力が12MPa以上かかる。その結
果、ラベルのボトルを締め付ける力が過度になるため、
液面が上昇するため、キャップを開栓する際、液こぼれ
を発生しやすくなり、好ましくない。
【0012】本発明における熱収縮樹脂フィルムの流れ
方向の加熱処理時間(秒)が、0.5m秒〜30秒以下
において、加熱ピーク温度は、50℃〜150℃である
ことが好ましく、より好ましくは70℃〜100℃であ
る。加熱ピーク温度が100℃を越える場合は、加熱し
てボトルに密着する場合に樹脂層が収縮して容器が変形
するため、好ましくない。また、ラベルに均一な熱収縮
が、かからなくなり、ラベルに穴空きが発生するため、
好ましくない。更に、ボトルの加熱により、内容物の成
分変性が起こるため、好ましくない。加熱ピーク温度が
50℃未満の場合は、熱収縮が充分されず、ボトルの外
周面に対して完全には若しくは殆ど被覆密着可能な状態
とはならず、全く被覆密着できない状態となるか、また
は接着強度がきわめて弱い不完全な被覆密着状態となる
ため、好ましくない。
【0013】上記に記述した、自然冷却・放熱後の常温
の値熱収縮応力が12MPaのラベルの素材としては、
例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブ
チレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィ
ルム、ポリスチレン系フィルム、ポリプロピレンフィル
ム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレン
フィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状
ポリエチレンフィルム等のポリエチレンフィルム、環状
ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、直鎖
状の主鎖に適当数の短鎖分岐を導入させたエチレン−α
−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしては、プロ
ピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘ
プテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、
ドデセン−1、テトラデセン−1、オクタデセン−1、
4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、
4,4−ジメチルペンテン−1などの炭素数3〜20の
α−オレフィン、あるいはこれらの混合物が挙げられる
が、これらの中でも炭素数3〜12のα−オレフィンが
好ましい。)、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフ
ィルム等のポリアミドフィルム、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂
から製膜されたポリオレフィン系フィルム、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜さ
れた変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル
系樹脂フィルム等が使用できる。また、これらのフィル
ムをラミネートして、単層、または、2層以上の多層フ
ィルムとして使用してもよい。また、前記の基材として
は、1軸方向、あるいは、2軸方向に延伸した延伸フィ
ルムのいずれのものでも使用することができる。その表
面に、必要に応じて、損傷防止等のためオーバーコート
層を設けてもよい。基材の厚みとしては、特に限定され
ないが、70〜110℃程度の耐熱性、剛性、機械適
性、外観等を損なわない範囲で、適宜選択され、5〜9
0μm位が好ましく、15〜60μm位が望ましい。
【0014】本発明にかかる熱収縮フィルムの延伸処理
は、例えば、テンター方式、チューブ方式等を用いて、
フィルムの幅方向(TD方向)に、1.5〜8倍、好ま
しくは4〜5倍程度に1軸延伸処理を施すことができ
る。なお、必要に応じて、前記の方向に直交する方向
[フィルムの流れ方向(MD方向)]にも、低い延伸倍
率(例えば1.5倍程度以下)で延伸処理を施すことが
できる。また、延伸後、通常、60〜90℃程度の加熱
ゾーンを約1〜10秒通過させるヒートセットが行われ
る。こうして得られるフィルムは、主延伸方向に配向性
を有し、該方向に熱収縮性を示す。
【0015】本発明にかかる熱収縮フィルムの熱収縮率
は、70〜95℃の温水で10秒処理したときの熱収縮
率がTD方向(容器の周方向に対応する方向)におい
て、8〜80%であり、好ましくは45〜75%であ
る。熱収縮率が8%未満の場合には、合成樹脂ボトルに
装着する際、収縮が不十分となり、シュリンクラベルを
密着してボトルに装着することができないため、好まし
くない。熱収縮率が80%を超える場合には、シュリン
クラベルに歪みが生じるため、好ましくない。ここで、
熱収縮率とは、(加熱前の寸法−加熱後の寸法)/(加
熱前の寸法)×100という意味を持つ値である。
【0016】本発明に係るラベルには、必要に応じて少
なくとも一方の面に印刷層を設けても良い。上記の構成
する印刷層としては、熱収縮性合成樹脂フィルムの全面
に、または、部分的に、グラビア印刷、フレキソ印刷、
オフセット印刷等の公知の印刷技術を用いて絵柄を形成
したものである。印刷層に使用されるインキとしては、
熱収縮性合成樹脂フィルムと接着性があり、必要な耐性
を有している一般的に用いられているインキが使用でき
る。好ましくは、耐熱性に富むインキで、グラビアイン
キで印刷することが望ましい。印刷層の厚みとしては、
特に限定されないが、1〜10μm位が好ましく、2〜
5μm位が望ましい。また、前記の印刷層の上に外力に
よる擦れ等のダメージから保護する目的で、OPニス層
を設けてもよい。
【0017】本発明のラベルにおいて、熱収縮性合成樹
脂フィルムには、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、
着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。熱収縮性合成
樹脂フィルム5の表面には、印刷性を向上させるため、
コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理など
の慣用の表面処理を施してもよい。
【0018】本発明においては、ラベルを、(容器内
側)熱収縮性合成樹脂フィルム/印刷層(容器外側)と
なるようにして、その両端部である下端部、上端部を重
ね合わせ、しかる後、その端部の重合部分を接合部分と
して、熱融着、あるいは、接着剤を介して貼り合わせて
シ−ル部を形成して、筒状体からなるラベルを製造する
ことができるものである。なお、本発明のラベルは、チ
ューブ状のものを用いても構わない。
【0019】本発明にかかるラベル付合成樹脂ボトルの
側面に位置する部分には、開封用ミシン目が上端部から
下端部まで刻設されてもよい。また、ラベル開封用の摘
み片(切離開始部)を起点として、2条の縦ミシン目を
設けてもよく、該ミシン目によりラベルを容易に破断す
ることが可能である。なお、該ミシン目は、2条に限ら
ず、1条、あるいは3条以上の複数条を設けることも可
能である。なお、ミシン目は、例えば、レーザー光を用
いて包材の厚さ方向に所定深さまで切り込みをいれて形
成させる方法周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成
された円板状の刃物を押し当てて形成させる方法等によ
り施すことができる。また、該ミシン目は、ラベルを製
造する工程で、適宜の段階で施すことができる。
【0020】本発明におけるラベルの被着体である容器
(ボトル)の材質としては、内容物を充填後、加熱充填
するのに耐えられる程度の耐熱性(温度80〜90℃)
を有するものであればよく、例えば、合成樹脂ボトルが
挙げられる。前記の合成樹脂ボトルを構成する樹脂とし
て、例えば、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレ
ン(PP)樹脂、などのオレフィン系重合体やポリスチ
レンなどのスチレン系重合体等のビニル重合体、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂、塩化ビ
ニル樹脂などなどの熱可塑性樹脂が挙げられ、代表的な
例としてポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂が
挙げられる。上記のボトルの形状としては、胴部に平面
部を有する合成樹脂製ボトルに限定されず、また、低下
した圧力を吸収してボトルの変形を抑制できるような形
状の減圧パネルを備えた角型の合成樹脂製ボトルに限定
されず、減圧パネルを備えない、通常の丸型、角型、八
角型、ひょうたん型であっても良い。
【0021】上記容器の内容物の対象とする飲食品、つ
まり食品と飲料は、加熱充填包装されるものであれば特
に限定されない。種々の物品の充填包装に適し、例え
ば、牛乳、乳製品、ジュ−ス、ミネラルウォーター、コ
ーヒー、調味料、アルコ−ル飲料、その他等の液体食
品、更には、医薬品、化粧品、洗剤等の雑貨品、その他
の物品等が挙げられる。
【0022】本発明においては、上記で製造した、シュ
リンクラベルの筒状体を、例えば、自動ラベル装着装置
に供給し、必要な長さに切断した後、例えば、内容物を
充填した容器の外表面に嵌着し、次いで、該容器を、シ
ュリンクトンネル等に通して、所定温度(例えば、60
〜100℃程度)の熱風や、水蒸気及び水蒸気が結露し
た湯気により加熱するスチームや、赤外線等の輻射熱を
作用させてシュリンクラベルを周方向に高収縮させて、
容器の胴部をシュリンクラベルで被覆される。而して、
本発明のラベル付包装体を製造することができるもので
ある。
【0023】本発明において、上記のようにして製造さ
れるラベルを合成樹脂製ボトルの胴部に装着すること
で、該ラベルは、適度な収縮性を保持しつつ、また、収
縮応力が過度にかかり過ぎず、キャップを開封する際、
内容物の液面が上昇しない優れたラベル付包装体を得る
ことができる。
【0024】以下、本発明にかかるシュリンクラベルの
実施例について説明する。 (実施例1)本発明にかかるラベル用のシュリンクフィ
ルムとしては、厚さ50μmのポリオレフィンフィルム
を準備した。
【0025】(実施例2)シュリンクフィルムとして
は、厚さ50μmのポリスチレン樹脂フィルム(三菱樹
脂株式会社製、製品名:DXL219−45)を準備し
た。
【0026】(実施例3)本発明にかかるシュリンクフ
ィルムとしては、厚さ45μmのポリエステル樹脂フィ
ルム(東洋紡株式会社製、製品名:S7542)を準備
した。
【0027】(比較例1)シュリンクフィルムとして
は、厚さ45μmのポリエステル樹脂フィルム(東洋紡
株式会社製、製品名:SC738)を準備した。
【0028】(実験1:熱収縮応力試験)実施例1の熱
収縮性合成樹脂フィルムを、試幅25mm、試長100mm
になるようにサンプルを切り出した。熱収縮応力試験機
(日理工業社製、型式:DN式ストレステスター)を用
い、切り出したサンプルを張力検出器にセットした後、
0.25kg/mm2の初期荷重をかけ、定長に保っ
た。これを加熱炉で1分間当たり10℃昇温させなが
ら、サンプルを接触させるヒーターを室温から設定温度
まで昇温させ、接触ヒーター温度が設定温度に達した時
点で温度保持の状態で、サンプルに該ヒーターを接触さ
せ、熱収縮応力値の測定を開始し、室温に戻るまで測定
を行った。尚、ヒーターを接触する前を零点として、熱
収縮応力値をチャートに書かせて測定した。加熱時にお
ける熱収縮応力の最大値(「最大熱収縮応力」とい
う。)と、測定開始から100秒後の収縮応力値(「平
衡熱収縮応力」という。)を測定した。なお、測定結果
は表1に示す。
【0029】(実験2:ヘッドスペース変化量測定試
験)上記の実施例1〜3、比較例1のシュリンクフィル
ムを準備した。その上に、絵柄印刷層として、クリオス
950シロ(ザ・インクテック株式会社製)で、版深4
0μm、線数175線の網版を用いてグラビア印刷を施
した。
【0030】しかる後、上記のようにして得られたシュ
リンクフィルムを、ロール状に巻き返した。所望の大き
さのラベル用シートに断裁後、貼り合わせ部の両側に1
5mm幅で、切断部の長さ0.7mm、非切断部の長さ
1.4mmのミシン目を、収縮方向と交差する方向に2
条施した。しかる後、シュリンクフィルムの収縮方向が
容器の周方向で、(容器外側)ポリオレフィンフィルム
/絵柄印刷層(容器内側)となるようにして熱収縮性合
成樹脂フィルムの両端部を重ね合わせ、該重ね合わせ部
を溶着シールで熱接着させて筒状のシュリンクラベル連
続体を得た。容器としては、高さ208mm、胴部の直
径が62mm、口部の直径が28mmの口部が形成され
ているものを準備した。
【0031】水温22℃の内容物(水)500mlを無
菌充填しキャップを締めたPETボトル、及び、得られ
た筒状のシュリンクラベル連続体を図示しないが、自動
ラベル装着装置に供給した。シュリンクラベルをボトル
の外表面に嵌着後、スチームヒータで95℃、20秒間
加熱し、シュリンク装着した。その結果、該シュリンク
ラベルを容器本体の首部上端から底部まで設けたシュリ
ンク包装体を得た。
【0032】実施例1〜3、比較例1のラベル付包装体
の口部上端から液面までのヘッドスペース変化量を測定
する前に、予め、液こぼれしない限度のヘッドスペース
量を以下の要領で確認した。まず、以下の実験に使用し
たのと同サイズのPETボトルに液こぼれが発生するま
で水を充填し、キャップを閉めた。その後、該ボトルの
キャップを開封し、溢れ出た水量を測定した。その結
果、最大6mlの液こぼれがあった。このため、ヘッド
スペースの変化量としては、6ml以上であることを確
認した。従って、下記の基準で評価した。 (評価基準) ◎は、ヘッドースペース変化量が8ml以上を示す。 ○は、ヘッドースペース変化量が6〜8mlを示す。 ×は、ヘッドースペース変化量が6ml未満を示す。
【0033】上記で得られたそれぞれの加熱温度でラベ
ルを貼着した実施例1〜3、比較例1のシュリンク包装
体を用いて、シュリンクラベルを加熱ピーク温度95℃
で20秒処理し、100秒後、22゜Cに低下したシュ
リンク包装体のヘッドスペースと、キャップを開封時の
ヘッドスペースとの変化量について測定し、その結果に
基づき評価した。即ち、ヘッドスペースとの変化量とし
ては、{(キャップ開栓前のヘッドスペース)−(キャ
ップ開栓後のヘッドスペース)}とした。その結果は表
1に示すとおりであった。
【0034】(実験結果)
【表1】
【0035】実施例1のラベルの熱収縮応力値は、表
1、図1に示す如く、1.5MPaであり、12MPa
未満であった。この結果、本発明にかかるシュリンク包
装体の実施例1は、加熱収縮後のシュリンクラベルに被
覆されるPETボトルの変形を抑えることで、表1に示
す如く、22℃において開栓直後のヘッドスペースが1
0mlであり、8ml以上確保することができる液こぼ
れのない優れたものであった。
【0036】実施例2のラベルの熱収縮応力値は、表
1、図1に示す如く、7.3MPaであり、12MPa
未満であった。この結果、本発明にかかるシュリンク包
装体の実施例2は、加熱収縮後の液面制御シュリンクラ
ベルに被覆されるPETボトルの変形を抑えることで、
表1に示す如く、22℃において開栓直後のヘッドスペ
ースが7mlであり、6ml以上確保することができる
液こぼれのない優れたものであった。
【0037】実施例3のラベルの熱収縮応力値は、表
1、図1に示す如く、3.9MPaであり、12MPa
未満であった。この結果、本発明にかかるシュリンク包
装体の実施例3は、加熱収縮後の液面制御シュリンクラ
ベルに被覆されるPETボトルの変形を抑えることで、
表1に示す如く、22℃において開栓直後のヘッドスペ
ースが7mlであり、6ml以上確保することができる
液こぼれのない優れたものであった。
【0038】これに対し、比較例1のラベルの熱収縮応
力値は、表1、図1に示す如く、12.3MPaであ
り、即ち12MPa以上であった。この結果、表1に示
す如く、比較例1のラベル付包装体において、加熱収縮
後のラベル付PETボトルが変形し、液面が上昇してし
まい、ヘッドスペースが3mlであり、液こぼれを発生
しやすいボトルであり、劣るものであった。
【0039】実施例1の加熱時における最大熱収縮応力
が、実施例2より大きいにもかかわらず、ヘッドスペー
スが広く、液面の上昇が抑制され、開栓する際、液こぼ
れのない、優れたラベル付包装体が得られた。このこと
は、加熱時の最大熱収縮応力値と開栓時の液こぼれに相
関がないことを示している。また、実施例1の加熱冷却
後、常温における熱収縮応力が、実施例2より、小さ
く、ヘッドスペースが広かった。このことは、加熱冷却
後、常温における熱収縮応力値と開栓時の液こぼれに相
関があることを示している。更に、比較例1の加熱冷却
後、常温における熱収縮応力が、12.3MPaでは、
開栓時に液こぼれが発生した。このことは、加熱冷却
後、常温における熱収縮応力値が、12MPaを超える
とラベルによるボトルへの締め付けられ、ボトルの変形
が阻止し、液面が上昇し、充分なヘッドスペース変化量
を確保できないラベル付包装体であることを示してい
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のラベルに
よれば、加熱収縮後、室温まで冷えた状態での加熱収縮
応力が12MPaのシュリンクラベルにより構成される
ことにより、ボトルへのラベルの締め付け力を抑え、液
面の上昇を抑え、ヘッドスペースを液もれが発生しない
レベルに確保させることができるラベルを提供すること
ができる。また、本発明にかかるラベルをボトルに貼り
付けることにより、ボトル形状の制約が少なくなるた
め、バラエティーに富んだ形状のボトルにラベルをシュ
リンクしたラベル付包装体を提供することができるもの
である。更に、ボトルの胴部のみにラベルをシュリンク
するのではなく、底部から口部までのフルシュリンクす
ることもできるため、遮光性等のバリア機能を付加する
フルシュリンクすることが可能なラベル付包装体を提供
することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるラベル付包装体の正面図であ
る。
【図2】 縦軸に熱収縮応力、横軸に時間を取った場合
における加熱時間20秒、加熱温度95℃での熱収縮応
力と時間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ラベル 2 ホット充填用PETボトル 3 口部 4 肩部 5 胴部 6 底部 7 ミシン目 8 ラベル付包装体
フロントページの続き Fターム(参考) 3E062 AA09 AB02 AC02 JA04 JA08 JB05 JC02 3E067 AA03 AB26 BA03A BA21 BB14A BC07A CA01 EA17 EB27 EE04 FB01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状容器の胴部外周面に装着し、加
    熱収縮させて緊締するシュリンクラベルであって、加熱
    収縮後、冷却させた熱収縮応力が、12MPa未満であ
    ることを特徴とするラベル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のラベルが、合成樹脂ボ
    トルに装着され、加熱充填されることを特徴とするラベ
    ル付包装体。
JP2002078782A 2002-03-20 2002-03-20 ラベル、及び、ラベル付包装体 Pending JP2003276762A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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