JP2003268168A - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物

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JP2003268168A
JP2003268168A JP2002075857A JP2002075857A JP2003268168A JP 2003268168 A JP2003268168 A JP 2003268168A JP 2002075857 A JP2002075857 A JP 2002075857A JP 2002075857 A JP2002075857 A JP 2002075857A JP 2003268168 A JP2003268168 A JP 2003268168A
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義明 大林
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光慈 辻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性、引張り特性および耐面衝撃性のバラン
スに優れ、また、長期使用における耐熱老化性に優れる
ポリオレフィン系樹脂組成物、および、それからなる成
形体を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂(A)100重量
部に対して、下記一般式(I)で示されるリン酸エステ
ル系核剤(B)0.001〜5重量部を含有するポリオ
レフィン系樹脂組成物。 また、上記記載のポリオレフィン系樹脂組成物におい
て、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部に対し
て、さらに酸化防止剤(C)0.001〜5重量部を含
有するポリオレフィン系樹脂組成物。そして、上記記載
のポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂組成物、および、それからなる成形体に関するもの
である。さらに詳細には、剛性、引張り特性および耐面
衝撃性のバランスに優れ、また、長期使用における耐熱
老化性に優れるポリオレフィン系樹脂組成物、および、
それからなる成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂は、従来から、自
動車内外装用材料、家電用材料、各種包装、容器用材
料、日用雑貨用材料、医療用材料等の広範な用途に利用
されている。ポリオレフィン系樹脂の機械的特性を改良
する方法の一つとして、造核剤を配合することが知られ
ている。しかし、ポリオレフィン系樹脂は、熱、光、酸
素、オゾンなどによって老化し、長期使用時に機械的特
性が低下してしまうことがある。そのため、造核剤と酸
化防止剤を併用することによって、機械的特性を改良
し、さらに長期使用時における耐熱老化性を改良する方
法が知られている。
【0003】例えば、特開昭63−37148号公報に
は、アイソタクチックペンタッド分率とメルトフローレ
ートが特定の関係にある結晶性プロピレン単独重合体1
00重量部に対して、特定のフォスフェート系化合物を
0.01〜1重量部配合してなる剛性および耐熱剛性に
著しく優れた高剛性プロピレン単独重合体組成物が記載
されている。
【0004】また、特開昭63−213547号公報に
は、3段階以上の重合工程(I)で生成する重合体と1
段階以上の重合工程(II)で生成する重合体を含有す
る結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体であっ
て、重合工程(I)の各段階で生成する各重合体のメル
トフローレートが特定の関係を満足し、かつ、重合工程
(I)で生成する重合体のアイソタクチックペンタッド
分率とメルトフローレートが特定の関係にある結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合体100重量部に対
して、特定のフォスフェート化合物を0.01〜1重量
部配合してなる剛性および耐熱剛性に著しく優れた高溶
融粘弾性エチレン−プロピレンブロック共重合体組成物
が記載されている。
【0005】しかし、上記公報に記載されている特定の
フォスフェート化合物を含有するポリプロピレン系樹脂
組成物は、耐面衝撃性が低下することがあり、剛性、引
張り特性および耐面衝撃性のバランス、および、長期使
用における耐熱老化性については、さらなる改良が望ま
れていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、剛
性、引張り特性および耐面衝撃性のバランスに優れ、ま
た、長期使用における耐熱老化性に優れるポリオレフィ
ン系樹脂組成物、および、それからなる成形体を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる実状
に鑑み、鋭意検した結果、ポリオレフィン系樹脂の一定
重量に対して、重量が一定の範囲にあり、特定の構造を
有するリン酸エステル系核剤を含有するポリオレフィン
系樹脂組成物、および、それからなる成形体が上記課題
を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹
脂(A)100重量部に対して、下記一般式(I)で示
されるリン酸エステル系核剤(B)0.001〜5重量
部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物に係るもので
ある。 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル
基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数
7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。Mは金属
原子を表し、nは金属の原子価を表す。)また、本発明
は、上記のポリオレフィン系樹脂組成物からなる成形体
に係るものである以下、本発明を詳しく説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリオレフィ
ン系樹脂(A)とは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂、またはその他のオレフィン系樹脂であり、
これらのポリオレフィン系樹脂は単独で使用しても良
く、2種以上を併用しても良い。
【0010】ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、エエチレンとα−オレ
フィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン、
またはエラストマー等が挙げられる。
【0011】ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレ
ン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プ
ロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピ
レン単独重合体成分または主にプロピレンからなる共重
合体成分(以下、重合体成分(I)と称する。)と、プ
ロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィンの共
重合体成分(以下、共重合体成分(II)と称する。)
からなるポリプロピレン系共重合体等が挙げられる。こ
れらのポリプロピレン系樹脂は単独で使用しても良く、
2種以上をブレンドして使用しても良い。
【0012】α−オレフィンとしては、好ましくは炭素
数4〜12のα−オレフィンであり、例えば、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ、さら
に好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン
である。
【0013】プロピレン−α−オレフィンランダム共重
合体としては、例えば、プロピレン−1−ブテンランダ
ム共重合体、プロピレン−1−ヘキセンランダム共重合
体、プロピレン−1−オクテンランダム共重合体等が挙
げられる。
【0014】プロピレン−エチレン−α−オレフィン共
重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−1−
ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ヘキセン
共重合体、プロピレン−エチレン−1−オクテン共重合
体等が挙げられる。
【0015】前記重合体成分(I)と前記共重合体成分
(II)からなるポリプロピレン系共重合体の重合体成
分(I)における主にプロピレンからなる共重合体成分
としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成
分、プロピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン
−1−ヘキセン共重合体成分等が挙げられ、プロピレン
とエチレンおよび/またはα−オレフィンの共重合体成
分としては、例えば、プロピレン−エチレン共重合体成
分、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体成分、
プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体成分、プ
ロピレン−エチレン−1−オクテン共重合体成分、プロ
ピレン−1−ブテン共重合体成分、プロピレン−1−ヘ
キセン共重合体成分、プロピレン−1−オクテン共重合
体成分等が挙げられる。
【0016】前記共重合体成分(II)におけるエチレ
ンおよび/または炭素数4〜12のα−オレフィンの含
有量は、通常0.01〜20重量%である。
【0017】そして、前記重合体成分(I)と前記共重
合体成分(II)からなるポリプロピレン系共重合体と
しては、例えば、(プロピレン)−(プロピレン−エチ
レン)共重合体、(プロピレン)−(プロピレン−エチ
レン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン)−(プロ
ピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピ
レン)−(プロピレン−1−ブテン)共重合体、(プロ
ピレン)−(プロピレン−1−ヘキセン)共重合体、
(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−エチレン)
共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−
エチレン−1−ブテン)共重合体、(プロピレン−エチ
レン)−(プロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重
合体、(プロピレン−エチレン)−(プロピレン−1−
ブテン)共重合体、(プロピレン−エチレン)−(プロ
ピレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロピレン−1−
ブテン)−(プロピレン−エチレン)共重合体、(プロ
ピレン−1−ブテン)−(プロピレン−エチレン−1−
ブテン)共重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プ
ロピレン−エチレン−1−ヘキセン)共重合体、(プロ
ピレン−1−ブテン)−(プロピレン−1−ブテン)共
重合体、(プロピレン−1−ブテン)−(プロピレン−
1−ヘキセン)共重合体等が挙げられる。
【0018】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
(A)として、好ましくは、ポリプロピレン系樹脂であ
る。ポリプロピレン系樹脂として、好ましくは、プロピ
レン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム
共重合体、前記重合体成分(I)と前記共重合体成分
(II)からなるポリプロピレン系共重合体である。
【0019】より好ましくは、前記重合体成分(I)と
前記共重合体成分(II)からなるポリプロピレン系共
重合体である。前記重合体成分(I)と前記共重合体成
分(II)からなるポリプロピレン系共重合体として、
好ましくは、前記共重合体成分(II)がプロピレンと
エチレンおよび/または炭素数4〜12のα−オレフィ
ンの共重合体成分であるポリプロピレン系共重合体であ
る。
【0020】さらに好ましくは、前記共重合体成分(I
I)がプロピレンとエチレンの共重合体成分であり、そ
の共重合体成分の割合がポリプロピレン系共重合体全体
に対して5〜40重量%であり、そして、その共重合体
成分中のエチレン含有量が10〜70重量%であるポリ
プロピレン系共重合体である。
【0021】また、本発明で用いられるポリオレフィン
系樹脂(A)が、前記重合体成分(I)と前記共重合体
成分(II)からなるポリプロピレン系共重合体である
場合、その前記重合体成分(I)と前記共重合体成分
(II)の135℃のテトラリン中で測定される極限粘
度([η](I)、[η](II)と表す。)は、それぞれ0.
1〜20(dl/g)の範囲であることが好ましい。よ
り好ましくは0.5〜15(dl/g)の範囲、さらに好
ましくは0.5〜10(dl/g)の範囲である。[η]
(I)と[η](II)の比([η](I)/[η](II))は特に
限定はなく、任意に選択することができる。
【0022】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
(A)が、ポリプロピレン系樹脂の場合、そのポリプロ
ピレン系樹脂の結晶性は、剛性の観点から結晶性が高い
ものが好ましい。結晶性が高いポリプロピレン系樹脂と
しては、結晶性の指標として用いられるA.Zambe
lliらによって発表された方法(Macromole
cules 第6巻、第925頁、1973年)に従っ
て求められるポリプロピレン分子中のペンタッド単位で
プロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連
鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率(アイソ
タクチックペンダット分率と称し、[mmmm]で表
す。)が0.90以上のアイソタクチックポリプロピレ
ンや、J.A.Ewen, R.L.Jones,and A.Razavi : J.Am.Che
m.Soc.,110,6255(1988)、T.A.Herzog,D.L.Zubris, and
J.E.Bercaw : J.Am.Chem.Soc.,118,11988(1996)、プラ
スチックス(杉本隆一(著)、44巻、No.2(59
頁))に記載されているポリプロピレン分子中のペンタ
ッド単位でプロピレンモノマー単位が5個連続してラセ
ミ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の
分率(シンジオタクチックペンダット分率と称し、[r
rrr]で表す。)が0.90以上のシンジオタクチッ
クポリプロピレンが好ましい。特に、アイソタクチック
ポリプロピレンが高い剛性の点で好ましく、さらに、
[mmmm]が0.95以上のものが好ましい。
【0023】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
(A)の製造方法は、公知の重合触媒を用いて、公知の
重合方法により製造することができる。重合触媒として
は、例えば、チーグラー型触媒、チーグラー・ナッタ型
触媒、シクロペンタジエニル環を有する周期表第IV族の
遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒
系、またはシクロペンタジエニル環を有する周期表第IV
族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を
形成する化合物および有機アルミニウム化合物からなる
触媒系等が挙げられる(Hans H.Brintzinger etc., Ang
ew.Chem.Int.Ed.Engl.,REVIEWS,1995,34, 1143-117
0)。
【0024】また、重合方法としては、例えば、不活性
炭化水素溶媒によるスラリー重合法、溶媒重合法、無溶
媒による液相重合法、気相重合法、またはそれらを連続
的に行う液相−気相重合法等が挙げられ、これらの重合
方法は、回分式であってもよく、連続式であってもよ
い。また、ポリオレフィン系樹脂(A)を一段階で製造
する方法であってもよく、二段階以上の多段階で製造す
る方法であってもよい。特に、前記重合体成分(I)と
前記共重合体成分(II)からなるポリプロピレン系共
重合体の製造方法として、好ましくは、前記重合体成分
(I)を製造する段階と前記共重合体成分(II)を製
造する段階からなる少なくとも二段階以上の多段階の製
造方法が挙げられる。
【0025】また、本発明に用いられるポリオレフィン
系樹脂(A)の製造において、ポリオレフィン系樹脂
(A)中に含まれる残留溶媒や、製造時に副生する超低
分子量のオリゴマー等を除去するために、必要に応じて
ポリオレフィン系樹脂(A)をその樹脂(A)が融解す
る温度以下の温度で乾燥してもよい。乾燥方法として
は、例えば、特開昭55−75410号公報、特許第2
565753号公報に記載の方法等が挙げられる。
【0026】本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂
(A)の荷重2.16kgで測定されるメルトフローレ
ート(MFR)は、通常、ポリエチレン系樹脂は190
℃、ポリプロピレン系樹脂は230℃で測定される。メ
ルトフローレート(MFR)は、0.01〜400g/
10分の範囲である。好ましくは1〜200g/10分
の範囲であり、より好ましくは0.1〜100g/10
分の範囲である。
【0027】本発明のリン酸エステル系核剤(B)は、
下記一般式(I)で示されるものである。 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル
基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数
7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。Mは金属
原子を表し、nは金属の原子価を表す。) 本発明に用いられる一般式(I)で示されるリン酸エス
テル系核剤(B)におけるR1およびR2 はそれぞれ独
立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜
8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロ
アルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル
基を表す。
【0028】R1およびR2で表される炭素数1〜8のア
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピ
ル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−
ブチル、t−ブチル、t−ペンチル、i−オクチル、t
−オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられる。
【0029】R1およびR2で表される炭素数5〜8のシ
クロアルキル基としては、例えばシクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げ
られる。
【0030】R1およびR2で表される炭素数6〜12の
アルキルシクロアルキル基としては、例えば1−メチル
シクロペンチル、1−メチルシクロヘキシル、1−メチ
ル−4−i−プロピルシクロヘキシル等が挙げられる。
【0031】R1およびR2で表される炭素数7〜12の
アラルキル基としては、例えばベンジル、α−メチルベ
ンジル、α,α−ジメチルベンジル等が挙げられる。
【0032】式(I)におけるnは金属の原子価を表
す。Mで表される金属原子としてはリチウム、ナトリウ
ム、カリウムなどのIa族金属、マグネシウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウムなどのIIa族金属、
ホウ素、アルミニウム、ガリウムなどのIII族金属、
チタニウム、ジルコニウム、ケイ素、ゲルマニウム、
錫、鉛などのIV族金属などがあげられ、特にLi、N
a、KなどのIa族金属およびMg、Ca、Sr、Ba
などのIIa族金属が好ましい。
【0033】本発明で用いられる一般式(I)で示され
るリン酸エステル系核剤(B)は、例えば、特開平10
−139790号公報に記載の方法により製造される。
【0034】本発明で用いられる一般式(I)で示され
るリン酸エステル系核剤(B)としては、粒子状のもの
が好ましい。平均粒子径は、分散性の点で好ましくは1
00μm以下であり、より好ましくは0.01〜50μ
mの範囲である。さらに好ましくは0.01〜10μm
の範囲である。
【0035】本発明に用いられる一般式(I)で示され
るリン酸エステル系核剤(B)の含有量は、ポリオレフ
ィン系樹脂(A)100重量部に対して、0.001〜
5重量部である。好ましくは0.005〜1重量部、さ
らに好ましくは0.01〜0.5重量部である。含有量
が0.001重量部未満の場合は剛性の改良が不充分な
ことがあり、5重量部を超えた場合、本発明の効果は飽
和してしまい、不経済なだけである。
【0036】本発明に用いられる酸化防止剤(C)は、
公知のものを使用することができる。例えば、フェノー
ル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止
剤、ヒンダードアミン系光安定剤、過酸化物スカベンジ
ャー、ヒドロキシルアミン系酸化防止剤、金属不活性化
剤、ラクトン系化合物(特公昭63−26771号公
報、特開2002−12717号公報に記載の化合物
等。)、酸化チタン等が挙げられ、これらの酸化防止剤
は、単独で用いてもよく、少なくとも2種以上を併用し
てもよい。
【0037】また、これらの酸化防止剤は、もちろん、
リン酸エステル系核剤(B)と同時に配合することもで
きるし、またリン酸エステル系核剤(B)とは別の段階
で配合することもできる。
【0038】その中でも酸化防止剤が、フェノール系酸
化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ヒ
ンダードアミン系光安定剤、ヒドロキシルアミン系酸化
防止剤から選ばれる少なくとも1種の酸化防止剤である
ことが好ましい。
【0039】フェノール系酸化防止剤としては、例えば
次のようなものが挙げられる。 (1)アルキル化モノフェノールの例 2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,
4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t
−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4,6−ジメチ
ルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフ
ェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−n−ブチルフ
ェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−イソブチルフ
ェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェ
ノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−
ジメチルフェノール、2,6−ジオクダデシル−4−メ
チルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェ
ノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシメチル
フェノール、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノー
ル、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシル
−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−
(1’−メチルヘプタデシル−1’−イル)フェノー
ル、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシル
−1’−イル)フェノールおよびそれらの混合物など。
【0040】(2)アルキルチオメチルフェノールの例 2,4−ジオクチルチオメチル−6−t−ブチルフェノ
ール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェ
ノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフ
ェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニル
フェノールおよびそれらの混合物など。
【0041】(3)ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロ
キノンの例 2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、
2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t
−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オク
タデシルオキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチルヒ
ドロキノン、2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
アニソール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)アジペートおよびそれらの
混合物など。
【0042】(4)トコフェロールの例 α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフ
ェロール、δ−トコフェロールおよびそれらの混合物な
ど。
【0043】(5)ヒドロキシル化チオジフェニルエー
テルの例 2,2’−チオビス(6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,
6−ジ−t−アミルフェノール)、4,4’−(2,6
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィドな
ど。
【0044】(6)アルキリデンビスフェノールおよび
その誘導体の例 2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−
6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェ
ノール]]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6
−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビ
ス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−
メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、
【0045】2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス
(4−イソブチル−6−t−ブチルフェノール)、2,
2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4
−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−
(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノー
ル]、4,4’−メチレンビス(6−t−ブチル−2−
メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6
−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
【0046】1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビ
ス(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベン
ジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス
(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニ
ル)ブタン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメル
カプトブタン、エチレングリコール ビス[3,3−ビ
ス−3’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル]ブ
チレート]、
【0047】ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2
−(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチ
ルベンジル)−6−t−ブチル−4−メチルフェニル]
テレフタレート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2
−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブ
タン、
【0048】1,1,5,5−テトラ(5−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン、2
−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル
−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルア
クリレート、2,4−ジ−t−ペンチル−6−[1−
(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニ
ル)エチル]フェニルアクリレートおよびそれらの混合
物など。
【0049】(7)O−、N−およびS−ベンジル誘導
体の例 3,5,3’,5’−テトラ−t−ブチル−4,4’−
ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−
ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセ
テート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)アミン、ビス(4−t−ブチル−3−ヒ
ドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタ
レート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテ
ートおよびそれらの混合物など。
【0050】(8)ヒドロキシベンジル化マロネート誘
導体の例 ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデ
シル−2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メ
チルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチ
ル−2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)マロネートおよびそれらの混合物など。
【0051】(9)芳香族ヒドロキシベンジル誘導体の
例 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベン
ゼン、2,4,6−トリス(3,5−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)フェノールおよびそれらの混合物
など。
【0052】(10)トリアジン誘導体の例 2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5
−トリアジン、2−n−オクチルチオ−4,6−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)
−1,3,5−トリアジン、2−n−オクチルチオ−
4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチ
ルフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−フェノキシ)
−1,3,5−トリアジン、トリス(4−t−ブチル−
3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシア
ヌレート、
【0053】トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ルエチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t− ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニルプロピル)−1,3,5−トリアジン、トリス
(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌレート、トリス[2−(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4’−ヒドロキシシンナモイルオキシ)
エチル]イソシアヌレートおよびそれらの混合物など。
【0054】(11)ベンジルホスホネート誘導体の例 ジメチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデ
シル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルホスホネート、ジオクタデシル−5−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン
酸モノエステルのカルシウム塩およびそれらの混合物な
ど。
【0055】(12)アシルアミノフェノール誘導体の
例 4−ヒドロキシラウリル酸アニリド、4−ヒドロキシス
テアリン酸アニリド、オクチル−N−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバネートおよ
びそれらの混合物など。
【0056】(13)β−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と以下の一価ま
たは多価アルコールとのエステルの例 メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノ
ール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、チオエチレングリコール、
スピログリコール、トリエチレングリコール、ペンタエ
リスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミ
ド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノー
ル、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロ
パン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,
7−トリオキサビシクロ[2,2,2]オクタンおよび
それらの混合物など。
【0057】(14)β−(5−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と以下の一
価または多価アルコールとのエステルの例 メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノ
ール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、チオエチレングリコール、
スピログリコール、トリエチレングリコール、ペンタエ
リスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミ
ド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノー
ル、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロ
パン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,
7−トリオキサビシクロ[2,2,2]オクタンおよび
それらの混合物など。
【0058】(15)β−(3,5−ジシクロヘキシル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と以下の一価
または多価アルコールとのエステルの例 メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノ
ール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、チオエチレングリコール、
スピログリコール、トリエチレングリコール、ペンタエ
リスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミ
ド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノー
ル、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロ
パン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,
7−トリオキサビシクロ[2,2,2]オクタンおよび
それらの混合物など。
【0059】(16)3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル酢酸と以下の一価または多価アルコー
ルとのエステルの例 メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノ
ール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、チオエチレングリコール、
スピログリコール、トリエチレングリコール、ペンタエ
リスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミ
ド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノー
ル、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロ
パン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,
7−トリオキサビシクロ[2,2,2]オクタンおよび
それらの混合物など。
【0060】(17)β−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミドの例 N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジ
ン、N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヘキサ
メチレンジアミン、N,N’−ビス[3−(3’,5’
−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル]トリメチレンジアミンおよびそれらの混合物な
ど。
【0061】特に好ましいフェノール系酸化防止剤とし
ては、以下のものが挙げられ、これらを2種以上併用し
てもよい。2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,
4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、
2,2’−チオビス(6−t−ブチルフェノール)、
4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4
−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メ
チレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキ
シル)フェノール]]、
【0062】2,2’−メチレンビス(4−メチル−6
−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビ
ス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−
エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−メチレンビス(6−t−ブチル−2−
メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6
−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−
メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(5−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタ
ン、
【0063】エチレングリコール ビス[3,3−ビス
−3’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル]ブチ
レート]、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−
5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチ
ルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−ペンチル−
6−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチ
ルフェニル)エチル]フェニルアクリレート、2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−フェノキ
シ)−1,3,5−トリアジン、トリス(4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソ
シアヌレート、
【0064】ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス[2−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシシン
ナモイルオキシ)エチル]イソシアヌレート、ジエチル
−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホネート、ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸
モノエステルのカルシウム塩、n−オクタデシル 3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネ−ト、ネオペンタンテトライルテトラキス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメー
ト)、
【0065】チオジエチレンビス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシシンナメート)、1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,6−ジオ
キサオクタメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシシンナメート)、ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメー
ト)、トリエチレングリコールビス(5−t−チル−4
−ヒドロキシ−3−メチルシンナメート)、
【0066】3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、N,
N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、
N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヘキサメチ
レンジアミンなど。
【0067】またリン系酸化防止剤としては、例えば次
のようなものが挙げられる。トリフェニルホスファイ
ト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ト
リラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイ
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
【0068】ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビ
ス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6
−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)2−エチルヘキシルホスファイト、
【0069】2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−
t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチ
ルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−
メチルフェニル)メチルホスファイト、2−(2,4,
6−トリ−t−ブチルフェニル)−5−エチル−5−ブ
チル−1,3,2−オキサホスホリナン、2,2’,
2’’−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,
5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル
−2,2’−ジイル)ホスファイトおよびそれらの混合
物など。
【0070】特に好ましいリン系酸化防止剤としては、
以下のものが挙げられ、これらを2種以上併用てもよ
い。トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ
ステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−
6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトール ジホスファイト、ビス
(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4’−ジフェニレンジホスホナイト、
【0071】2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル) 2−エチルヘキシルホスファイ
ト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フルオロホスファイト、ビス(2,4−ジ
−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイ
ト、2−(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)−
5−エチル−5−ブチル−1,3,2−オキサホスホリ
ナン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチル−トリ
ス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,
1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイトな
ど。
【0072】またイオウ系酸化防止剤としては、例えば
次のようなものが挙げられ、これらを2種以上併用して
もよい。ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、
トリデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリス
チル 3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル
3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル
3,3’−チオジプロピオネート、ネオペンタンテト
ライルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネー
ト)、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキル(炭
素原子数12〜14)チオプロピオニルオキシ)−5−
t−ブチルフェニル]スルフィドなど。
【0073】また、ヒンダードアミン系光安定剤として
は、例えば次のようなものが挙げられ、これらを2種以
上併用してもよい。ヒンダードアミン系光安定剤とは、
下記一般式(II)で表わされる2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン骨格を分子内に有する光安定剤であ
り、有機材料、高分子材料等において、光(紫外線)に
より発生したラジカルを補足したり、ハイドロパーオキ
サイドの分解によって有機材料や高分子材料が劣化する
のを防止する役割を持つ化合物である。 (式中、R3は水素原子、オキシル基、アルキル基また
はアシル基を表す。)
【0074】本発明で用いられるヒンダードアミン系光
安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6-テトラメチル
-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタ
メチル-4-ピペリジル)セバケートおよびメチル1,2,2,
6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルセバケート(混合
物)、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)
[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドリキシフェ
ニル]メチル]ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,
6,6-テトラメチル-1(オクチルオキシ)-4-ピペリジ
ル)エステルおよび1,1-ジメチルエチルヒドロペルオキ
シドとオクタンの反応生成物、4-ベンゾイルオキシ-2,
2,6-6-テトラメチルピペリジン、2,2,6,6-テトラメチル
-4-ピペリジノールと高級脂肪酸のエステル混合物、テ
トラキス(2,2,6,6-テトラ-メチル-4-ピペリジル)-1,
2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,
2,2,6,6-ペンタ-メチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタ
ンテトラカルボキシレート、コハク酸ジメチルと4-ヒド
ロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノール
の重縮合物、ポリ[{(6-(1,1,3,3-テトラメチルブチ
ル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル){(2,2,6,
6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレ
ン{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミ
ノ}}、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’
-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル-1,6-ヘキ
サメチレンジアミンとN-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピ
ペリジル)ブチルアミンの重縮合物、N,N',N'',
N'''-テトラキス-(4,6ビス-(ブチル-(N-メチル-2,
2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ)-トリ
アジン-2-イル)-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、ミ
ックスト{1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル/β,
β,β',β'-テトラメチル-3,9-[2,4,8,10-テトラオク
スアスピロ(5,5)ウンデカン]ジメチル}-1,2,3,4ブ
タンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
【0075】好ましいヒンダードアミン系光安定剤とし
ては、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セ
バケート、テトラキス(2,2,6,6-テトラ-メチル-4-ピペ
リジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テ
トラキス(1,2,2,6,6-ペンタ-メチル-4-ピペリジル)-
1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、デカン二酸ビ
ス(2,2,6,6-テトラメチル-1(オクチルオキシ)-4-ピ
ペリジル)エステルおよび1,1-ジメチルエチルヒドロペ
ルオキシドとオクタンの反応生成物、コハク酸ジメチル
と4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジン
エタノールの重縮合物、ポリ[{(6-(1,1,3,3-テトラ
メチルブチル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル)
{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}ヘ
キサメチレン{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジ
ル)イミノ}}である。
【0076】また、ヒドロキシルアミン系酸化防止剤と
しては、例えば次のようなものが挙げられる。ヒドロキ
シルアミン系化合物とは、下記一般式(III)で表さ
れるヒドロキシルアミン系化合物である。 (式中、R4、R5は、炭素原子数12〜30のアルキル
基を表す。) 一般式(III)で表されるヒドロキシルアミン系化合
物は、高分子材料の熱、酸素による劣化反応の過程にお
いて、ニトロキシルラジカルを形成して高分子材料の熱
酸化劣化を抑制する化合物である。
【0077】一般式(III)で表されるヒドロキシル
アミン系化合物のR4、R5は、炭素原子数12〜30の
アルキル基であり、R4とR5は、同一であっても異なっ
ていてもよい。アルキル基として、好ましくは直鎖状ア
ルキル基、環状アルキル基が置換したアルキル基であ
り、炭素原子数として、好ましくは12〜22である。
5、R6として、さらに好ましくは炭素原子数12〜2
2の直鎖状飽和アルキル基である。
【0078】直鎖状飽和アルキル基としては、例えば、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル
基、トリコシル基、テトラコシル基等の直鎖状飽和アル
キル基が挙げられ、好ましくはテトラデシル基、ヘキサ
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基
である。
【0079】本発明で用いられる酸化防止剤(C)の含
有量は、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部に対
して、0.001〜5重量部である。好ましくは0.0
1〜3重量部であり、さらに好ましくは0.05〜1重
量部である。酸化防止剤(C)の含有量が0.001重
量部未満の場合、剛性、耐衝撃性、耐熱老化性が不充分
であることがあり、5重量部を超えた場合、色相、光沢
等の成形体の外観が不充分であることがある。
【0080】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に
は、必要に応じて、他の添加剤を加えてもよい。他の添
加剤としては、例えば、中和剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、加工助剤、造核
剤、顔料、発泡剤、抗菌剤、有機系過酸化物、充填材、
可塑剤、難燃剤等が挙げられる。これらの添加剤は、単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0081】その中でも特に、好ましく用いられる添加
剤としては、中和剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑
剤、造核剤、充填材、顔料である。例えば、中和剤とし
ては、公知のものを使用することができる。例えば、カ
ルボン酸の金属塩(高級脂肪酸の金属塩類や安息香酸の
金属塩類等)、ハイドロタルサイト、アルカリ土類金属
の酸化物または水酸化物等が挙げられる。好ましくはハ
イドロタルサイト類、アルカリ土類金属の酸化物または
水酸化物であり、より好ましくは、高級脂肪酸の金属塩
類、ハイドロタルサイト類である。これらの中和剤は、
単独で用いてもよく、少なくとも2種以上を併用しても
よい。
【0082】ハイドロタルサイトとは、下記一般式(I
V)で示されるアニオン交換性の層状化合物である。 〔M2+ 1-X3+ X(OH)2X+〔An- X/n・mH2O〕X- 式(IV) 〔M2+ 1-X3+ X(OH)2X+が基本層であり、〔An-
X/n・mH2O〕X-が中間層である。M2+は、Mg2+、M
2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn 2+等の2
価金属カチオンであり、M3+は、Al3+、Fe3+、Cr
3+、Co3+、In3+等の3価金属カチオンである。An-
は、OH-、F-、Cl-、Br-、NO3-、CO3 2-、S
4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオ
ン、サリチン酸イオンなどのn価のアニオンであり、n
は正の整数である。Xは、0<X≦0.33であり、m
は正の数である。
【0083】上記ハイドロタルサイトは、天然鉱物であ
っても、合成品であっても良く、またその結晶構造、結
晶粒子径、含水率等は、特に制限されるものではない。
また、必要に応じて、上記ハイドロタルサイトには表面
処理を行ってもよい。
【0084】上記一般式(IV)で表されるハイドロタ
ルサイトの中で、好ましくは下記式(V)で表されるハ
イドロタルサイトである。 MgYAl2(OH)2Y+4CO3・mH2O 一般式(V) (式中、Yは、Y≧4であり、mは正の数である。)よ
り好ましくは、上記一般式のM2+が、Mg2+、Zn2+
何れか1種、または2種の2価金属カチオンから構成さ
れるものであり、特に好ましくは、下記のハイドロタル
サイトである。 Mg4.5Al2(OH)13CO3・3H2O Mg4.5Al2(OH)13(CO30.8・O0.2 Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O(天然鉱物) Zn4Al2(OH)12CO3・mH2O(mは0〜4) Mg3ZnAl2(OH)12CO3・mH2O(mは0〜
4) アルカリ土類金属の酸化物または水酸化物とは、周期表
第II族の金属原子の酸化物または水酸化物であり、例
えば酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。好ましくは
水酸化カルシウムである。
【0085】これらの中和剤は、分散性に優れるものが
好ましく用いられる。その平均粒子径は、耐面衝撃性の
観点から、好ましくは0.01〜10μmであり、より
好ましくは0.01〜5μmであり、さらに好ましくは
0.01〜1μmである。
【0086】また、紫外線吸収剤としては、例えば、ア
クリレート系紫外線吸収剤、オキサミド系紫外線吸収
剤、サリシレート系紫外線吸収剤、2−ヒドロキシベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾエ
ート系紫外線吸収剤等が挙げられる。また、これらの紫
外線吸収剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0087】また、帯電防止剤として、好ましくは界面
活性剤であり、例えば、非イオン系界面活性剤、アニオ
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性系界
面活性剤であり、特に好ましくは非イオン系界面活性剤
である。これらの帯電防止剤は、単独で用いてもよく、
少なくとも2種以上を併用してもよい。
【0088】また、滑剤としては、例えば、脂肪酸アマ
イド系化合物、ポリオレフィンワックス系化合物、シリ
コンワックス系化合物等が挙げられる。これらの滑剤
は、単独で用いてもよく、少なくとも2種以上を併用し
てもよい。
【0089】また、造核剤としては、例えば、安息香酸
金属塩類、ジベンジリデンソルビトール系化合物および
それらの混合物、ロジン系のアルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩、および、ポリマー型造核剤等が挙げら
れる。これらの造核剤は、単独で用いてもよく、少なく
とも2種以上を併用してもよい。
【0090】また、充填剤としては、例えば、タルク、
周期律表第II族の金属原子の酸化物、水酸化物、炭酸
化物の粒子、マイカ、、シリカ粒子、酸化チタン粒子、
カーボンブラック、ガラス繊維、アルミナ繊維、アルミ
ナ粒子、水酸化アルミニウム粒子、カオリン粒子、珪酸
カルシウム粒子、珪酸マグネシウム粒子、硫酸マグネシ
ウム、クレイ、ネフエリンシナイト、ゼオライト、ワラ
ストナイト、石英粉、珪石粉、ケイソー土、軽石粉およ
びこれらの混合物等が挙げられる。これらの充填材は、
単独で用いてもよく、少なくとも2種以上を併用しても
よい。
【0091】また、顔料としては、例えば、酸化チタ
ン、カーボンブラック、酸化鉄、酸化亜鉛、硫化亜鉛、
弁柄、その他有機顔料等が挙げられる。これらの顔料
は、単独で用いてもよく、少なくとも2種以上を併用し
てもよい。また、これらの顔料は、一般的には、ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、脂肪酸金属
塩等と混合して用いられる。
【0092】これらの添加剤の配合は、例えば、予め溶
融混練されたポリオレフィン系樹脂組成物のペレットに
配合してもよく、また、ポリオレフィン系樹脂組成物を
ペレット化する段階で各成分と一緒に配合してもよい。
【0093】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に
は、必要に応じて、本発明に用いられるポリオレフィン
系樹脂以外の他の樹脂やゴムを配合したものを用いるこ
ともできる。例えば、ポリスチレン類(例えばポリスチ
レン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチル
スチレン)、AS(アクリロニトリル/スチレン共重
合)樹脂)、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/
スチレン共重合)樹脂、AAS(特殊アクリルゴム/ア
クリロニトリル/スチレン共重合)樹脂、ACS(アク
リロニトリル/塩素化ポリエチレン/スチレン共重合)
樹脂、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、エチレン/
ビニルアルコール共重合樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタ
ール、グラフト化ポリフェニレンエーテル樹脂およびポ
リフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン、ポリア
ミド、ポリエステル樹脂(例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリカーボネ
ート、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルスルホン、 芳香族ポリエステル樹脂等の熱
可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレートプリポ
リマー、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリブタジ
エン、1,2−ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチ
レン/ブタジエン共重合体、ブタジエン/アクリロニト
リル共重合体、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴ
ム、天然ゴム等である。これらの樹脂やゴムは、2種以
上併用してもよい。
【0094】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を製
造する方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂
(A)に、リン酸エステル系核剤(B)と酸化防止剤
(C)を配合して、さらに、必要に応じて他の添加剤を
配合して、公知の方法で溶融混練して、ペレットにする
方法が挙げられる。例えば、溶融押出機、バンバリーミ
キサー等を使用して、有機過酸化物の存在下または不存
在下で、溶融混練して、ペレットにする方法が挙げられ
る。
【0095】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に用
いられるリン酸エステル系核剤(B)は、本発明のポリ
オレフィン系樹脂組成物を製造する段階とは、別の段階
でポリプロピレン系樹脂(A)と、あらかじめリン酸エ
ステル系核剤(B)が1〜50重量%の範囲の濃度で溶
融混合することにより製造した高濃度ペレットとして、
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(A)と溶融
混練して希釈配合することにより、ペレットを製造して
もよい。
【0096】また、リン酸エステル系核剤(B)は、酸
化防止剤(C)と、さらに、必要に応じて他の添加剤
と、あらかじめリン酸エステル系核剤(B)が10〜9
0重量%の範囲の濃度で混合し、顆粒状に固形化したも
のを、本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂(A)
と溶融混合して、ポリオレフィン系樹脂組成物のペレッ
トとしてもよい。
【0097】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物から
なる成形体は、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を
各種成形方法によって成形したものであり、成形体の形
状、サイズ等は特に制限されるものではない。
【0098】本発明の成形体の製造方法としては、例え
ば、通常工業的に用いられている射出成形法、プレス成
形法、真空成形法、発泡成形法、押出成形法等が挙げら
れ、また、目的に応じて、本発明のポリオレフィン系樹
脂組成物と同種のポリオレフィン系樹脂や他の樹脂と貼
合する成形方法、共押出成形する方法等も挙げられる。
【0099】本発明の成形体として、特に好ましくは、
射出成形体であり、その成形方法は射出成形法である。
射出成形方法としては、例えば、通常工業的に用いられ
ている公知の成形法が挙げられ、例えば、一般的な射出
成形、射出発泡成形、超臨界射出発泡成形、超高速射出
成形、射出圧縮成形、ガスアシスト射出成形、サンドイ
ッチ成形、サンドイッチ発泡成形、インサート・アウト
サート成形等の方法が挙げられる。
【0100】本発明の成形体の用途としては、例えば、
自動車材料、家電材料、OA機器材料、建材、医療用材
料、排水パン、トイレタリー材料、各種ボトル、コンテ
ナー、シート、フィルム等が挙げられる。自動車材料と
しては、例えば、ドアートリム、ピラー、インストルメ
ンタルパネル、コンソール、ロッカーパネル、アームレ
スト、ドアーパネル、スペアタイヤカバー等の内装部品
等およびバンパー、スポイラー、フェンダー、サイドス
テップ等の外装部品、その他エアインテークダクト、ク
ーラントリザーブタンク、フェンダーライナー、ファン
等の部品、また、フロント・エンドパネル等の一体成形
部品等が挙げられる。また、排水パンとしては、洗面
所、洗濯機用防水パン等が挙げられる。トイレタリー材
料としては、便座、便蓋、インナータンク、アウタータ
ンク、ペーパーホルダー等が挙げられる。また、家電材
料としては、例えば、洗濯機用材料(外槽、内槽、蓋、
パルセータ、バランサー等)、乾燥機用材料、掃除機用
材料、炊飯器用材料、ポット用材料、保温機用材料、食
器洗浄機用材料、空気清浄機用材料等が挙げられる。O
A機器・メディア関連材料としては、磁気記録媒体や光
記録媒体のケース、パソコン用部品、プリンター用部
品、インク保存タンク等が挙げられる。医療用材料とし
ては、輸液バッグ、注射筒等が挙げられる。ボトルとし
ては、食品、飲料水、洗剤等の充填用ボトル等が挙げら
れる。コンテナー材料としては、食品充填用容器、ビー
ル等の運搬用コンテナー、衣装コンテナー、文具用コン
テナー等が挙げられる。シート材料としては、文具、雑
貨用のシート等が挙げられる。フィルムとしては、各種
包装用の延伸フィルム、未延伸フィルム、インフレーシ
ョンフィルム等が挙げられる。中でも、特に、自動車材
料、家電材料、医療用材料、排水パン、トイレタリー材
料、コンテナーに用いられる。
【0101】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例および比較例で使用したポリオレフィン
系樹脂、添加剤を下記に示した。 (1)ポリオレフィン系樹脂(A) 特許第2950168号公報の実施例5記載の方法によ
って得られる触媒を用いて、下記物性のポリプロピレン
系樹脂が得られるような条件で気相重合法によって製造
した。 (A−1)プロピレン−(エチレン−プロピレン)共重
合体 MFR(230℃、荷重2.16kg):8g/10
分 立体規則性([mmmm]):0.97 エチレン−プロピレンランダム共重合体成分(II)
の含有量:14重量% エチレン−プロピレンランダム共重合体成分(II)
中のエチレン含有量:45重量% プロピレン単独重合体成分(I)の[η](I):1.
4 dl/g エチレン−プロピレンランダム共重合体成分(II)
の[η](II):2.9dl/g
【0102】(2)リン酸エステル系核剤(B) (B−1(化合物1)) 2,2’−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リ
ン酸リチウム塩
【0103】(B−2) リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ナトリウム(アデカスタブNA−11:旭
電化工業(株)) 平均粒子径:5〜7μm (B−3) リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ナトリウム(アデカスタブNA−11S
F:旭電化工業(株)) 平均粒子径:0.5〜0.9μm
【0104】(3)酸化防止剤(C) (C−1) 3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−
1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5・5]ウンデカン(スミライザーGA
80:住友化学工業(株)製) (C−2) ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジホスファイト(ULTRANOX626:G
Eスペシャリティケミカルズ社製)
【0105】(4)中和剤 (D−1) カルシウムステアレート:カルシウムステアレートS
(日本油脂製)
【0106】ポリプロピレン系樹脂、樹脂組成物、成形
体の物性は下記に示した方法に従って測定した。 (1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10
分) JIS K7210に従って、230℃、荷重2.16
kgで測定した。
【0107】(2)プロピレン−エチレンランダム共重
合体成分の含有量(単位:重量%)及びエチレン−プロ
ピレンランダム共重合体成分の含有量(単位:重量%) 下記の条件で測定した13C−NMRスペクトルから、Ka
kugoらの報告(Macromolecules 1982年,第15巻,第1150〜
1152頁)に基づいて求めた。10mmΦの試験管中で約
200mgのプロピレン−エチレンブロック共重合体を
3mlの混合溶媒(オルトジクロロベンゼン/重オルト
クロロベンゼン=4/1(容積比))に均一に溶解させ
て試料を調整し、その試料の13C−NMRスペクトルを
下記の条件下で測定した。測定は、日本電子社製JNM
−EX270を用いて行った。
【0108】測定温度:135℃ パルス繰り返し時間:10秒 パルス幅:45° 積算回数:2500回
【0109】(3)立体規則性([mmmm]) アイソタクチック・ペンタッド分率とは、A.Zambelliら
によってMacromolecules, 第6巻, 第925頁 (1973年)に
記載されている13C−NMRを使用して測定する方法に
よって得られるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単
位でのアイソタクチック連鎖であり、換言すればプロピ
レンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中
心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。ただ
し、NMR吸収ピークの帰属に関しては、その後発刊さ
れたMacromolecules, 第8巻, 第687頁 (1975年)に基づ
いて行った。具体的には13C−NMRスペクトルのメチ
ル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピークの面積分
率としてアイソタクチックペンタッド分率を測定した。
なお、測定はBRUKER社製AM400を用いて行っ
た。
【0110】(4)プロピレン単独重合体成分(I)、
プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(II)の
極限粘度([η]、単位:dl/g) テトラリン中、135℃で測定した。
【0111】(5)曲げ弾性率(単位:MPa) JIS−K−7203に規定された方法に従って、測定
した。射出成形により成形された厚みが6.4mmであ
り、スパン長さが100mmである試験片を用いて、荷
重速度は2.5mm/分で、測定温度は23℃で測定し
た。
【0112】(6)引張り試験(降伏強度(単位:MP
a)、破断伸び(%)) ASTM D638に規定された方法に従って測定し
た。射出成形によって得られた厚みが3.2mmである
試験片を用いて測定した。引張り速度は50mm/分で
あり、降伏強度(単位:MPa)、破断伸び(%)を評
価した。測定温度は23℃であった。
【0113】(7)アイゾット衝撃強度(単位:KJ/
2) JIS−K−7110に規定された方法に従って、測定
した。射出成形によって得られた厚みが6.4mmであ
り、成形の後にノッチ加工されたノッチ付きの試験片を
用いて、測定温度は23℃または0℃であった。
【0114】(8)耐衝撃性(落錘衝撃強度(FW
I)、単位:Kg・cm) 測定に用いる重錘の形状を図1に示した。図1に示した
形状の鉄製の重錘を用いた以外は、JIS K7211
の測定方法に従い、試験片の数の50%が破壊するとき
の衝撃エネルギーを求めた。測定温度は−30℃、−1
0℃で実施した。尚、試験片は射出成形によって得られ
たものを用いた。具体的には、MD×TD×厚み=40
0×100×3mmの長平板状試験片を数枚成形し、そ
の試験片をTD方向に5等分割し(すなわち、分割され
た1片は、MD×TD=80×100mmの長平板であ
る。)、その中央部の3枚を試験片として使用した。
【0115】(9)耐熱老化性(単位:時間) JIS K 7212[熱可塑性プラスチックの熱老化
性試験法(オーブン法)通則]に従って評価を行った。
東洋精機製作所(株)製、ギヤーオーブンを使用し15
0℃で測定した。そして試験片(厚み1mmのプレス成
形シート)が完全劣化するまで、言い換えれば抗張力が
ゼロになるまでの時間を測定した。なお、プレス成形シ
ートは、230℃で10分間加熱溶融させ、30℃で5
分間冷却させることにより作製した。
【0116】(射出成形体の作製)上記の機械的特性評
価用の試験片(射出成形体)は下記の方法に従い作製し
た。住友重機械製NEOMAT350/120型射出成
形機用い成形温度220℃、金型冷却温度50℃で射出
成形を行い、試験片を得た。
【0117】2,2'−ビス(4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)リン酸リチウム(化合物1(B−1))の製
造 温度計、撹拌装置および冷却管を備えたフラスコに、窒
素気流下、2,2’−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール)100重量部、トルエン1000重量部を入れた後、
攪拌下に、トリエチルアミン73.9重量部を滴下し、次い
で、オキシ塩化リン74.7重量部を滴下した後、80℃に
昇温し、5時間保温した。室温まで冷却後、析出した結
晶を濾過した後、トルエン350重量部で洗浄し、結晶が
析出し始めるまで、減圧濃縮した。ヘキサン200重量部
を仕込み、完溶させた後、不溶分を濾過により除去し
た。トルエン/ヘキサン混合溶媒(1/3)を400重量
部で洗浄後、減圧乾燥した。得られた結晶77重量部に、
95%エタノール390重量部を入れた後、攪拌下に水酸化
リチウム・1水和物 32.9重量部 と水690重量部を加え
て、80℃で5時間保温した。室温まで冷却、析出した
結晶を濾過した後、エタノール/水(1/1)で洗浄、乾
燥し、白色結晶65.9重量部を得た。得られた結晶を、33
0重量部のメタノールに完溶させ、不溶分を濾過により
除去した後、白濁するまで、イオン交換水を滴下し、析
出した結晶を400重量部のトルエンで洗浄、乾燥するこ
とにより白色結晶26.4重量部を得た。 化合物1(B−1)の分析値は下記のとおりであった。 質量分析値(FD−MS) m/z:485 元素分析値 C:68.5、H:8.3、O:15.3、P:6.0、Li:1.331 P−NMR(CDCl3):0.603ppm(s)
【0118】実施例1 ポリプロピレン系樹脂(プロピレン−エチレンブロック
共重合体:A−1)100重量部に対し、2,2’−ビ
ス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸リチウム
塩(B−1)を0.05重量部、スミライザーGA80
(C−1)を0.05重量部、ULTRANOX626
(C−2)を0.1重量部、カルシウムステアレートS
(D−1)を0.05重量部配合し、ヘンシェルミキサ
ーであらかじめ5分間混合した。この混合物を内径15
mm、L/D=45の同方向回転式二軸押出機(テクノ
ベル社製KZW15−45MG)にて設定温度:230
℃、スクリュー回転数:300rpm、定量フィーダー
回転数:120rpm(フィーダーコイル:φ17m
m、約5.5kg/hの押出量)で加熱溶融混練し、ペ
レットを得た。このペレットのMFRは8.4g/10
分であった。このペレットを用いて上記の方法に従って
機械的特性の評価を行った。測定は成形後72時間23
℃にて状態調整を行った後に実施した。結果を表1に示
した。
【0119】実施例2 実施例1で用いたリン酸エステル系核剤(B−1)の配
合量を0.1重量部に変更した以外は、実施例1記載の
方法と同様に行った。結果を表1に示した。
【0120】比較例1 実施例1で用いたリン酸エステル系核剤(B−1)を配
合しなかった以外は、実施例1記載の方法と同様に行っ
た。結果を表1に示した。
【0121】比較例2〜5 実施例1で用いたリン酸エステル系核剤(B−1)の変
わりに、表2に記載した造核剤、配合量に変更した以外
は、実施例1記載の方法と同様に行った。結果を表2に
示した。
【0122】
【表1】
【0123】
【表2】
【0124】本発明の要件を満足する実施例1〜2は、
剛性、耐面衝撃性のバランスに優れ、また、長期使用に
おける耐熱老化性に優れるものであることが分かる。こ
れに対して、本発明の要件を満足しない比較例1は剛
性、引張り特性、アイゾッド衝撃強度、耐熱老化性が劣
り、また、比較例2〜5は耐面衝撃性、耐熱老化性が充
分でないことが分かる。
【0125】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明によっ
て、剛性、引張り特性および耐面衝撃性のバランスに優
れ、また、長期使用における耐熱老化性に優れるポリオ
レフィン系樹脂組成物、および、それからなる成形体を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐衝撃性の測定に用いる重錘の形状
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA14 AA15 AA20 AA21 AC15 AE22 AF03 AF14 AF15 AF23 AH03 AH04 AH05 AH07 AH11 AH12 AH16 BB03 BB07 BC01 BC03 BC04 4J002 BB001 BB031 BB041 BB111 BB121 BB161 EW046 FD01 FD04 FD05 FD07 FD076 FD10 FD17 FD206 GB01 GC00 GG01 GG02 GL00 GN00 GQ00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部
    に対して、下記一般式(I)で示されるリン酸エステル
    系核剤(B)0.001〜5重量部を含有することを特
    徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素
    数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル
    基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数
    7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。Mは金属
    原子を表し、nは金属の原子価を表す。)
  2. 【請求項2】ポリオレフィン系樹脂(A)が、ポリプロ
    ピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポ
    リオレフィン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリプロピレン系樹脂の立体規則性([m
    mmm]分率)が0.9以上であることを特徴とする請
    求項2記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】リン酸エステル系核剤(B)のMで示され
    る金属原子が、Ia族金属またはIIa族金属であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載のポリオレフィン系樹脂組成
    物において、ポリオレフィン系樹脂(A)100重量部
    に対して、さらに酸化防止剤(C)0.001〜5重量
    部を含有することを特徴とするポリオレフィン系樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のポリオレ
    フィン系樹脂組成物からなることを特徴とする成形体。
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