JP2003266622A - 光学用積層ポリエステルフィルム - Google Patents

光学用積層ポリエステルフィルム

Info

Publication number
JP2003266622A
JP2003266622A JP2002071741A JP2002071741A JP2003266622A JP 2003266622 A JP2003266622 A JP 2003266622A JP 2002071741 A JP2002071741 A JP 2002071741A JP 2002071741 A JP2002071741 A JP 2002071741A JP 2003266622 A JP2003266622 A JP 2003266622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
particles
polyester film
laminated
laminated polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002071741A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Ichihashi
哲夫 市橋
Kei Mizutani
圭 水谷
Yoshiyuki Watabe
誉之 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Film Solutions Ltd
Original Assignee
Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin DuPont Films Japan Ltd filed Critical Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority to JP2002071741A priority Critical patent/JP2003266622A/ja
Publication of JP2003266622A publication Critical patent/JP2003266622A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた透明性、易滑性、色相、フィルム均一
性を有する光学用ポリエステルフィルムを得る。 【解決手段】 2軸配向ポリエステルフィルムを基材と
する。基材の少なくとも片面に、球状粒子を含有した易
滑層を形成した積層フィルムである。基材フィルム中に
は触媒に起因した微細粒子が存在する。暗視野顕微鏡法
で基材フィルムを観察した際に測定される微細粒子密度
は、粒径1μmから10μmの微細粒子が200から2
0000個/mm2であり、粒径10μmを越える微細
粒子が10個/mm2以下。さらに積層フィルムの厚み
斑が0.5〜7.0%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学用ポリエステ
ルフィルムに関する。特に、フィルム厚み均一性、透明
性、易滑性、色調に、優れたポリエステルフィルムに関
するもので、更に詳しくは、LCD、CRT、PDP、
EL等の表示機器における、反射防止フィルム、タッチ
スクリーン、拡散板等の基材用フィルムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】2軸配向ポリエステルフィルムは、優れ
た強度、寸法安定性、耐薬品性などから、各種光学用フ
ィルムとして使用されている。特に、近年、LCD、C
RT、PDP、EL等の表示機器分野は、2軸ポリエス
テルの特徴を活用できる分野である、好適に用いられて
いる。しかし、近年、表示材料における、画像の精密
化、カラー化などが進み、光学用ポリエステルフィルム
に対して、フィルム厚みの均一性、透明性と易滑性の向
上、色調の無色性、の優れたものが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】2軸ポリエステルフィ
ルムは、そのままでは滑り性が不足し、ハンドリング性
等が不良で悪化あるため、ポリエステルフィルム中に、
一般に滑材と呼ばれる、シリカ、炭酸カルシウム、カオ
リン等の無機粒子、シリコーン、架橋ポリスチレン等の
有機粒子等を含有させ、表面に微細な突起を形成させる
ことで、滑り性を向上させる方法が行われている。しか
しながら、本方式は、ポリエステルフィルム中に、一般
的には、数百ppm以上の無機粒子、有機粒子等を含有
させる必要があるため、これら粒子の存在によって、光
が散乱したりして、ポリエステルフィルムの透明性が悪
化する、またこれら粒子によってポリエステルの分解が
助長され、ポリエステルフィルムが黄色に着色しやすい
等の課題がある。
【0004】これに対して、ポリエステルの透明性を維
持するため、ポリエステルフィルム中に、前記の無機粒
子、有機粒子を含有させないで、ポリエステルフィルム
の表面に、易滑層を形成させ、透明性と易滑性のバラン
スをとる方法が考えられている。しかしながら、ポリエ
ステル中に粒子が存在しない、もしくは、あまりにも少
ないと、2軸延伸フィルムの製造の際に延伸の均一性が
良くない傾向があり、厚み、配向等の均一性が悪化しや
すい等の課題がある。
【0005】本発明はかかる課題を解決して、優れたフ
ィルム均一性、透明性、易滑性、色調、を有する光学用
ポリエステルフィルムを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学用積層ポリ
エステルフィルムは、2軸配向ポリエステルフィルムを
基材とし、基材の少なくとも片面に、球状粒子を含有し
た易滑層を形成した積層フィルムであって、基材フィル
ム中には触媒金属または添加剤金属に起因した微細粒子
が存在し、暗視野顕微鏡法で基材フィルムを観察した際
に測定される微細粒子密度は、粒径1μmから10μm
の微細粒子が200から20000個/mm2であり、
粒径10μmを越える微細粒子が10個/mm2以下、
さらに積層フィルムの厚み斑が0.5〜7.0%である
ことを特徴とする。
【0007】本発明の積層ポリエステルフィルムの基材
である、2軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレー
ト、または、これらの樹脂の構成成分を主体とする共重
合体が用いられる。
【0008】2軸配向ポリエステルフィルムを形成する
ポリエステルとして、前記のポリエステルの共重合体を
用いる場合は、そのジカルボン酸成分として、アジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸、トリメット酸等の多官能カルボ
ン酸が用いられる。また、グリコール成分として、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペン
チルグリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール等の脂環族グリコールが用いられ
る。なお、好ましい共重合成分、量は、2軸配向ポリエ
ステルフィルムとして配向を形成、維持できれば、上記
成分、量は問わない。なお、2軸配向ポリエステルフィ
ルムは、帯電防止剤、酸化防止剤等を、本特許の効果を
妨げない範囲で含有していてもよい。
【0009】2軸配向ポリエステルフィルムの製造法に
ついては、特に限定されるものではない。例えば、溶融
したポリエステル樹脂を回転冷却ドラム上に、静電印荷
法、エアーナイフ法等手段で、シート状に押し出し、極
力厚み斑のない未延伸シートとする。続いて、得られた
未延伸シートを、80〜120℃に加熱して、縦方向
(長手方向)に、2.8〜4.5倍延伸した後、80〜
180℃に加熱されたゾーンで、横方向(幅方向)に
2.8〜4.5倍延伸する。更に、160〜240℃の
熱処理ゾーンで熱処理を実施する。なお、この熱処理工
程中で、必要に応じて、縦方向 及び/または横方向に
弛緩処理をしてもよい。なお、延伸工程に関しては、上
記の縦、横の逐次延伸以外に、縦縦横、縦横縦、縦横縦
横の多段逐次延伸法、もしくは、縦横同時2軸延伸法を
用いてもよい。
【0010】本発明の2軸配向ポリエステルフィルムの
基材には、ポリエステル合成時に添加した触媒金属や添
加剤金属に起因した微細粒子を適切な量含有する。こう
した粒子を含有させる方法としては、例えば、エステル
交換反応時においてマンガン、マグネシウム、カルシウ
ム、リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属化合物、
リン化合物、また、重縮合反応時に、アンチモン、ゲル
マニウム、チタン等金属化合物を添加し、ポリエステル
合成中に、ポリエステル構成成分であるジカルボン酸成
分、あるいはグリコール成分と反応させて、上記金属成
分が単独、もしくは複合状態で有機成分と結びついた粒
子を形成、含有させる方法が挙げられる。こうした粒子
が、ポリエステル構成成分であるジカルボン酸成分ある
いはグリコール成分と結びついている場合、屈折率が比
較的ポリエステルフィルムの屈折率に近い特徴を有する
ことになる。また、これらの粒子は、上記の金属化合物
の種類、量、組み合わせ、もしくは、ポリエステル合成
時の温度、反応速度等を適切に選択することで、粒子の
大きさ、量が制御できる特徴を有する。
【0011】なお、本発明の2軸配向ポリエステルフィ
ルムの基材には、必要に応じて、ごく少量である、3〜
50重量ppmの量であるならば、上記の触媒金属や添
加剤金属に起因した粒子以外に、平均粒径が2μm以下
のシリカ、カオリン、アルミナ、リン酸カルシウム等の
無機不活性粒子、球状架橋ポリアクリル、球状架橋ポリ
スチレン、球状シリコーン等の有機粒子を含有していて
も良い。また、球状粒子を含有した易滑層を積層したフ
ィルムを溶融し、チップ化した回収ポリマーを、ポリエ
ステル合成して得られた新規ポリマーと混合使用するこ
とも、2軸配向ポリエステルフィルム基材に、少量の粒
子が混在するが、これもごく少量であるため、可能であ
る。
【0012】触媒金属や添加剤金属に起因した微細粒子
量は、暗視野顕微鏡法(詳細は後述)で測定したとき観
察されるものを測定する。また、上に記載のごとく、ご
く少量の無機不活性粒子、有機不活性も、暗視野顕微鏡
で同時に観察されるが、触媒金属、添加剤金属に起因し
た粒子とみなして、測定してよい。粒子量は、粒径10
μm以上の粒子が10個/mm2以下、粒径1μmから
10μmの粒子が200から20000個/mm2であ
る。好ましくは、粒径1μmから10μmの粒子が30
0から15000個/mm2、更に好ましくは500か
ら10000個/mm2である。
【0013】粒径10μmを超える超える粒子が、10
個/mm2を超えて存在すると、光学用フィルムに用い
たとき、画面に異物状欠点として目立つ。一方、粒径1
μmから10μmの粒子量が、200個/mm2に満た
ないときは、2軸延伸フィルムの製造の際に、粒子によ
る応力集中防止効果が不足する等の原因により、延伸の
均一性不良の傾向があり、厚み、配向等の斑が発生しや
すい。一方、粒子量が20000個/mm2を超える
と、フィルム中の粒子量が多すぎるため、粒子による光
の散乱等によりフィルムの透明性が悪化し、光学用フィ
ルムに用いたとき、画面がぼやける等の課題が発生す
る。
【0014】本発明の積層ポリエステルフィルムの厚み
斑が、0.5〜7.0%であり、好ましくは0.7から
5%、更に好ましくは、1〜4%である。厚み斑が0.
5%に満たないときは、上記の粒子を含有していても、
製膜スピード等を非常に遅くする必要があり、生産性が
劣り、商業生産は困難となる。一方、7.0%を超える
と、フィルム厚みの均一性不足のため、反射防止フィル
ム、タッチスクリーン、拡散板等の基材用フィルムとし
て使用したとき、画像が歪む、色斑が発生する等の問題
が発生する。
【0015】本発明の積層ポリエステルフィルムは、2
軸配向ポリエステルフィルムを基材とし、前記基材の少
なくとも片面に接着性向上を兼ねた易滑層を形成してい
る。易滑層の形成方法は特に限定されないが、好ましく
は、未延伸シート、または、1軸延伸フィルムの片面、
あるいは両面に易滑層形成する樹脂、球状粒子の混合分
散体を塗付した後、延伸、熱処理するインラインコート
法により形成される。
【0016】易滑層を形成させる樹脂としては、特に限
定されないが、共重合ポリエステル系樹脂を主成分とす
ることが好ましい。共重合ポリエステル樹脂としては、
例えば、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸、イソ
フタル酸、および5−スルホイソフタル酸ナトリウム
等、グリコール成分としてエチレングリコ−ル、テトラ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の共重
合ポリエステルがあげられる。特に、ガラス転移点が4
0〜100℃の範囲にあるポリエステル樹脂が好まし
い。また、ポリエステル樹脂と共存させる成分として、
例えば、光学用積層ポリエステルフィルムが好ましく使
用されるハードコート主成分であるアクリル系樹脂との
接着性を向上させ、かつ、易滑層の耐スクラッチ性を向
上させるために、アルキルアクリレート、アルキルアク
リレート等のモノマーを主成分とするアクリル系樹脂、
エポキシ、オキサゾリン系架橋剤を含有させたものを好
ましく用いることもできる。
【0017】易滑層は、フィルムに滑り性を付与するた
めに、球状粒子を含有する。粒子としては、球状シリ
カ、球状アルミナ等の無機粒子、球状架橋ポリアクリ
ル、球状架橋ポリスチレン、球状シリコーン等の有機粒
子があげられる。これらの球状粒子は、一般に、粒径が
揃っている、粗大な粒子の含有量が少ないため、易滑層
に均一な、滑り性のよい微細な突起を付与することがで
きる。球状粒子として、無機粒子は、少量でも易滑性付
与に優れ、また、有機粒子は、上記特性に加えて、柔軟
な特性を有するため、易滑層から脱落した際に、フィル
ムを傷つけにくい特徴を有する。なお、球状粒子とし
て、無機粒子と有機粒子を混在させて含有されることも
好ましい。一方、粒子として、炭酸カルシウム、リン酸
カルシウム、通常のシリカ、カオリン等は、形状が塊
状、板状等と一定せず、また粒径も揃っていないため、
易滑層に均一な微細突起を付与することは困難であり、
易滑性、フィルムヘーズのバランスが取りにくい。
【0018】易滑層に含有される球状粒子の平均粒径
は、200nm以下が好ましく、更に、150nm以下
がより好まく、更に100nm以下が更に好ましい。球
状粒子の平均粒径が200nmを超えると、光りの散乱
が置きやすく、フィルムヘーズの上昇、黄色味の着色が
起こりやすい傾向がある。平均粒径が、100nm以下
の2種類以上の粒子を混合して含有させても構わない。
また、易滑層に含有される球状粒子の含有量は、40%
以下が好ましく、更に、30%以下が好ましい。含有量
が40%を超えると、フィルムヘーズの上昇、粒子の易
滑層からの脱落がおきやすい傾向がある。
【0019】本発明の積層ポリエステルフィルム厚み
は、50μmが好ましく、更に100〜250μmが好
ましい。積層ポリエステルフィルムのヘイズ値は、0.
3〜1.5%であることが好ましい。フィルムヘーズが
1.5%を超えると、表示機器等の画像の鮮明度が低下
するため好ましくない。
【0020】本発明の積層ポリエステルフィルムの透過
光測定による、カラーb*値が、−0.5〜1.5であ
ることが好ましい。カラーb*値が、−0.5に満たな
いと、表示機器等の画像の青みが強すぎる傾向があり、
また、カラーb*値が、1.5を超えると、表示機器等
の画像が黄色味の色調になる傾向があるため、好ましく
ない。
【0021】本発明の積層ポリエステルフィルムは、色
調調整のため、基材ポリエステルフィルム中、もしくは
易滑層に、これらの樹脂基材に、青色系、緑色系、赤色
系染料、顔料等を含有させることも可能である。このう
ち、青色系染料、顔料が、フィルムの黄色味を補完する
面で好ましい。青色系染料、顔料は、特に限定されるも
のでないが、カラー・インデックス・ソルベントブルー
45(Color Index Solvent Bl
ue45)等のアントラキノン系青色染料、もしくは、
600〜700nm付近に極大吸収を持つフタロシアニ
ン系青色顔料が好ましく、特に、カラー・インデックス
・ソルベントブルー45系染料が、耐熱性、ポリエステ
ルへの溶解性の面より好ましい。また、これらの染料の
含有量は、積層ポリエステルフィルムの透過光測定によ
る、カラーb*値が、−0.5〜1.5であることが好
ましいことを考慮して、設定すればよい。例えば、青色
系染料を基材ポリエステルフィルム中添加する場合は、
0.2〜5重量ppmが好ましく、また、易滑層中に含
有させる場合は、易滑層の厚みを考慮して、200〜5
000重量ppmが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、実施例、及び比較例中における「部」は、重量部
を示す。また、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。
【0023】(1)暗視野顕微鏡法による粒子測定 積層フィルムの表面を、メチルエチルケトンで処理し
て、易滑層を除去したのち、顕微鏡(Nikon Mi
crophoto―FX)を使用して、透過暗視野測定
法にて、光源10目盛、100倍で、撮影した。得られ
た写真を、画像解析装置にて、直径が1〜10μmに観
察される粒子の個数をカウントした。
【0024】(2)フィルム厚み斑 アンリツ製電子マイクロメーター(KG601B)を用
いて、フィルムの幅方向、及び長さ方向の厚みを以下の
条件で測定し、その最大値と最小値の差を、フィルム厚
みで割った値を厚みrとした。 サンプル面積:長さ方向 2m、幅方向 3m 測定間隔 :長さ方向に、30cm間隔 測定速さ :5mm/秒
【0025】(3)フィルムのヘイズ値 JIS−K7105規格に準じ、ヘーズメーター(日本
電色工業社製、NDH−20)を用いて測定した。
【0026】(4)フィルムの透過光測定による、カラ
ーb*値 JIS―Z8722と8729規格に準じ、カラーメー
ター(日本電色工業社製、SZ−Σ90)を用いて、フ
ィルムの透過光のカラーb*値を測定した。
【0027】[実施例1] (フィルム基材用ポリエステルの合成)ジメチルテレフ
タレート:100部、エチレングリコール:65部、酢
酸マンガン4水塩:0.04部、を反応容器に仕込み、
3時間で、240℃まで昇温し、エステル交換反応を実
施した。続いて、正リン酸:0.02部、三酸化アンチ
モン0.02部を添加し、その後、3時間で、減圧下
(〜2mmHg)、290℃まで昇温し、重縮合反応を
行い、固有粘度 0.65dl/gのポリエチレンテレ
フタレート樹脂ペレットを得た。
【0028】<易滑層用塗布液の調整>下記のポリエス
テル樹脂(イ)を65重量%、架橋剤(ロ)を20%、
球状粒子(ハ)を10重量%、濡れ剤(ニ)を5重量%
の割合で、混合に分散処理して、これらの成分の合計濃
度が8%の水系塗布液を調整した。 (イ)ポリエステル樹脂:酸成分が、2、6−ナフタレ
ンジカルボン酸 70モル%/イソフタル酸 25モル
%/5−ナトリウムスルホイソフタル酸 5モル%、グ
リコール成分が、エチレングリコール 90モル%/ジ
エチレングリコール 10モル%のポリエステル樹脂。 (ロ)架橋剤:メチルメタアクリレート 25モル%、
2−イソプロペニル−2−オキサゾリン 30モル%、
ポリエチレンオキシドメタクリレート 10モル%/ア
クリルアミド 35%で構成。 (ハ)球状粒子:球状架橋アクリル粒子(粒径 100
nm)。 (ニ)濡れ剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル。
【0029】<フィルムの製膜>ポリエチレンテレフタ
レート樹脂ペレットを、140℃で、6時間減圧乾燥し
た後、押し出し機に供給し、約285℃で、溶融したポ
リエステル樹脂を回転冷却ドラム上に、静電印荷法、エ
アーナイフ法等手段で、シート状に押し出し、極力厚み
斑のない未延伸シートとした。続いて、得られたシート
を、100℃に加熱して、縦方向(長手方向)に、3.
5倍延伸し、1軸配向フィルムを得た。その後、前記の
塗布液を、リバースローラー法により、1軸配向フィル
ムの両面に塗付した。さらに、140℃に加熱されたゾ
ーンで、横方向(幅方向)に3.8倍延伸した後、22
0℃の熱処理ゾーンで熱処理を実施して、厚さ125μ
mの2軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。フィル
ムの両面に形成された易滑層の厚みは、それぞれ、80
nmであった。
【0030】[実施例2]実施例1における、酢酸マン
ガン4水塩を、酢酸マグネシウム4水塩とする以外は、
実施例3と同様な方法で、フィルムを得た。
【0031】[実施例3]実施例1における、三酸化ア
ンチモンを、テトラブトキシチタン、0.005部とす
る以外は、実施例1と同様な方法で、フィルムを得た。
【0032】[実施例4]実施例1における、溶融した
ポリエステル樹脂量を変えて、フィルム厚みを、175
μmとする以外は、実施例1と同様にして、フィルムを
得た。
【0033】[実施例5]実施例1における、塗布液中
の球状架橋アクリル粒子を、平均粒径 80nmの球状
シリカとする以外は、実施例1と同様な方法で、フィル
ムを得た。
【0034】[実施例6]実施例1において、青色染料
として、テラゾールブルーRLSを 0.0001部、
三酸化アンチモンに続いて、添加する以外は、実施例1
と同様な方法で、フィルムを得た。
【0035】[実施例7]実施例1における、塗布液中
に、青色染料として、テラゾールブルーRLSを、0.
1部添加する以外は、実施例1と同様な方法で、フィル
ムを得た。
【0036】[比較例1]実施例1における、三酸化ア
ンチモン量を、0.10部とし、また、正リン酸を、ト
リメチルフォスフェート、0.01部とする以外は、実
施例1と同様の方法で、フィルムを得た。
【0037】[比較例2]実施例1における、三酸化ア
ンチモン量を、0.01部とし、また、正リン酸量を、
0.06とする以外は、実施例1と同様な方法で、フィ
ルムを得た。
【0038】[比較例3]実施例1における、塗布液中
の球状架橋アクリル粒子を、平均粒径 230nmの不
定形シリカとする以外は、実施例1と同様な方法で、フ
ィルムを得た。
【0039】[比較例4]実施例1において、フィルム
基材用ポリエステルに、平均粒径 0.6μmの炭酸カ
ルシウムを 0.05部添加して合成する以外は、実施
例1と同様な方法で、フィルムを得た。
【0040】以上の実施例1〜7と比較例1〜4につい
て、フィルム品質を、表1に示した。実施例は、いずれ
も、フィルムの厚み斑、ヘイズ、色調に優れたものであ
った。一方、比較例は、いずれも、課題のあるものであ
った。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、優れた、フィルム厚み
の均一性、透明性と易滑性の向上、色調の無色性の光学
用ポリエステルフィルムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 (72)発明者 水谷 圭 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 (72)発明者 渡部 誉之 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 Fターム(参考) 4F100 AA29 AB09B AB09C AB12B AB12C AB14B AB14C AB22B AB22C AK25 AK41A AK42 AT00A BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C CA13B CA13C CA19B CA19C DE01B DE01C EJ38A GB41 JA13B JA13C JA20A JN01 YY00B YY00C 4F210 AA24 AB07 AB12 AB24 AG01 AG03 AH73 QC06 QD08 QD13 QW05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2軸配向ポリエステルフィルムを基材と
    し、基材の少なくとも片面に、球状粒子を含有した易滑
    層を形成した積層フィルムであって、基材フィルム中に
    は触媒に起因した微細粒子が存在し、暗視野顕微鏡法で
    基材フィルムを観察した際に測定される微細粒子の密度
    は、粒径1μmから10μmの微細粒子が200から2
    0000個/mm2であり、粒径10μmを超える微細
    粒子が10個/mm2以下、さらに積層フィルムの厚み
    斑が0.5〜7.0%であることを特徴とする光学用積
    層ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 微細粒子が、マンガン、マグネシウム、
    カルシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンチ
    モン、ゲルマニウム、チタン、リンのいずれかの元素を
    1種類以上含有する粒子であることを特徴とする請求項
    1記載の光学用積層ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 易滑層に含有された球状粒子が、無機粒
    子および/または有機粒子であることを特徴とする請求
    項1〜2のいずれかに記載の光学用積層ポリエステルフ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 積層フィルムのヘイズ値が0.3〜1.
    5%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の光学用積層ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 積層フィルムは、透過光測定によるカラ
    ーb*値が−0.5〜1.5であることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の光学用積層ポリエステル
    フィルム。
  6. 【請求項6】 基材ポリエステルフィルム中または易滑
    層中に、青色系染料を含有していることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の光学用積層ポリエステル
    フィルム。
JP2002071741A 2002-03-15 2002-03-15 光学用積層ポリエステルフィルム Withdrawn JP2003266622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071741A JP2003266622A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 光学用積層ポリエステルフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071741A JP2003266622A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 光学用積層ポリエステルフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003266622A true JP2003266622A (ja) 2003-09-24

Family

ID=29201942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002071741A Withdrawn JP2003266622A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 光学用積層ポリエステルフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003266622A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265323A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Mitsubishi Polyester Film Copp ポリエステルフィルム
JP2006265324A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Mitsubishi Polyester Film Copp ポリエステルフィルム
JP2007268711A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Teijin Dupont Films Japan Ltd フレキシブルディスプレイ基板用積層ポリエステルフィルム
JP2009208340A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2009208339A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2009208337A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2009208338A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2011251511A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Toyobo Co Ltd レンズシート用ベースフィルム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006265323A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Mitsubishi Polyester Film Copp ポリエステルフィルム
JP2006265324A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Mitsubishi Polyester Film Copp ポリエステルフィルム
JP2007268711A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Teijin Dupont Films Japan Ltd フレキシブルディスプレイ基板用積層ポリエステルフィルム
JP2009208340A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2009208339A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2009208337A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2009208338A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2011251511A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Toyobo Co Ltd レンズシート用ベースフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100913717B1 (ko) 광학용 적층필름
KR20020029377A (ko) 광 확산판용 이축배향 폴리에스테르 필름 및 광 확산판
WO2003049943A1 (fr) Film en polyester adhesif pour utilisation optique
JP4518646B2 (ja) 窓貼り用二軸配向ポリエステルフィルム
JP2007237720A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2000141568A (ja) 離型フィルム
KR101707863B1 (ko) 이형 필름
JP2007216528A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2004330727A (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2011173260A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムおよびこれを用いた離型フィルム
JP2007146015A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2007183423A (ja) 電子ペーパー用ポリエステルフィルム
JP2003266622A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2009214354A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2004346117A (ja) 離型フィルム用ポリエステルフィルム
JP2003119305A (ja) 光学用易接着性ポリエステルフィルム
JP2007130956A (ja) 光学用積層ポリエステルフィルム
JP2009199024A (ja) 離型フィルム
KR20140027103A (ko) 이형 폴리에스테르 필름
TWI504669B (zh) 聚酯樹脂組成物及使用該組成物的聚酯薄膜
JP2006281731A (ja) 積層フィルム
JP4397499B2 (ja) 液晶偏光板粘着層保護用離型フィルム
JP2011042177A (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP2004177718A (ja) 離型フィルム
JP2009199023A (ja) 離型フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040608

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060619