JP2003119305A - 光学用易接着性ポリエステルフィルム - Google Patents

光学用易接着性ポリエステルフィルム

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JP2003119305A JP2001334439A JP2001334439A JP2003119305A JP 2003119305 A JP2003119305 A JP 2003119305A JP 2001334439 A JP2001334439 A JP 2001334439A JP 2001334439 A JP2001334439 A JP 2001334439A JP 2003119305 A JP2003119305 A JP 2003119305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた接着、透明性、易滑性を有する光学用
易接着性ポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
に、ポリエステル樹脂とオキサゾリン基及びポリアルキ
レンオキシド鎖を有するアクリル樹脂を含む塗布層が設
けられていることを特徴とする光学用易接着性ポリエス
テルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易接着性フィルム
に関し、更に詳しくは、ポリエステルフィルムの少なく
とも片面に、特定の組成物からなる易接着性塗膜を形成
した、優れた接着、透明性、易滑性を有する光学用易接
着性ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム、特にポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの二軸延
伸フィルムは、優れた機械的性質、耐熱性、耐薬品性を
有するため、磁気テープ、強磁性薄膜テープ、写真フィ
ルム、包装用フィルム、電子部品用フィルム、電気絶縁
フィルム、金属板ラミネート用フィルム、ガラスディス
プレイ等の表面に貼るフィルム、各種部材の保護用フィ
ルム等の素材として広く用いられている。
【0003】ポリエステルフィルムは、近年、特に各種
光学用フィルムに多く用いられ、液晶表示装置の部材の
プリズムレンズシート、タッチパネル、バックライト等
のベースフィルムや反射防止用フィルムのベースフィル
ムやディスプレイの防爆用ベースフィルム等の用途に用
いられている。このような光学用フィルムに用いられる
ベースフィルムは優れた透明性とプリズムレンズ、ハー
ドコート、粘着剤、反射防止処理等に対する優れた易接
着性が要求される。
【0004】二軸配向ポリエステルフィルムは一般的に
他の材料、例えばアクリル系樹脂を主成分とするプリズ
ムレンズやハードコートとの接着性が悪いため、ポリエ
ステルフィルムの表面に、ポリエステル樹脂やアクリル
樹脂やウレタン樹脂等の易接着層を積層して用いること
が提案されている(例えば、特開平10−119215
号公報、特開2000−246855号公報等)。しか
し、これら樹脂からなる易接着層を形成したものでは、
接着力が不足する場合がある。例えば、CRT用のフィ
ルムではハードコート層への接着は良好だが反対面の粘
着層への接着が不十分であり、汎用性に乏しい。
【0005】一方、光学用基材フィルムは、透明性が要
求されるため、通常内添フィラーを最小限にする必要が
ある。また、易接着層の接着力を向上させるには易接着
層にガラス転移点の低い樹脂が用いられる。このように
光学用フィルムでは最小限の内添フィラーしか添加され
ていないのでフィルム表面が平坦になっており、更にガ
ラス転移点の低い樹脂を易接着層に用いるとフィルムを
巻いたり、重ね合わせた時に貼付きが発生し、フィルム
同士が滑らずハンドリング性が悪化したり、滑りにくい
ために製膜や加工工程で表面に傷が入り易くなる問題等
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、種々の光学用途に用いられる層
との接着力に優れ、しかも透明性、易滑性に優れたポリ
エステルフィルムを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルフィ
ルムの表面にポリエステル樹脂とオキサゾリン基及びポ
リアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂を含む易
接着性塗膜を形成すれば、上記課題を解決できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)ポリエステル
フィルムの少なくとも片面に、ポリエステル樹脂とオキ
サゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアク
リル樹脂を含む塗布層が設けられていることを特徴とす
る光学用易接着性ポリエステルフィルムを提供するもの
である。
【0009】また、本発明の好ましい態様は、(2)塗
布層中にポリエステル樹脂が5〜90重量%、オキサゾ
リン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル
樹脂が5〜90重量%含まれる(1)に記載の光学用易
接着性ポリエステルフィルム、更に(3)塗布層中に脂
肪族ワックスが0.5〜30重量%含まれる(1)また
は(2)に記載の光学用易接着性ポリエステルフィル
ム、(4)塗布層中に粒子径が0.005〜0.5μm
の範囲のフィラーが0.1〜20重量%含まれる(1)
ないし(3)の何れか1項に記載の光学用易接着性ポリ
エステルフィルム、(5)ポリエステルフィルムのヘー
ズ値が1.5%以下であり、塗布層表面の中心線平均粗
さ(Ra)が0.002〜0.01μmの範囲、塗布層
表面の摩擦係数(μs)が0.8以下である(1)ない
し(4)の何れか1項に記載の光学用易接着性ポリエス
テルフィルム、更に(6)ポリエステルフィルムを構成
するポリエステルが、ポリエチレンテレフタレートまた
はポリエチレン−2,6−ナフタレートを主体とする
(1)ないし(5)の何れか1項に記載の光学用易接着
性ポリエステルフィルムである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明においてポリエステルフィルムを構
成するポリエステルは、芳香族二塩基酸またはそのエス
テル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性
誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。
【0012】かかるポリエステルの具体例として、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シク
ロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等を例示することができ、こ
れらの共重合体またはこれと少割合の他樹脂とのブレン
ド物等であってもよい。これらのポリエステルのうち、
特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートが力学的物性や光学物性等のバランス
が良いので好ましい。
【0013】これらのポリエステルには、必要に応じて
適当なフィラーを含有させることができる。このフィラ
ーとしては、従来からポリエステルフィルムの滑り性付
与剤として知られているものを用いることができるが、
例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミ
ニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、カーボンブラ
ック、炭化珪素、酸化錫、架橋アクリル樹脂粒子、架橋
ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコ
ーン樹脂粒子等を挙げることができる。更にポリエステ
ル中には、着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、有機滑
剤、触媒等も適宜添加することができる。
【0014】本発明に用いるポリエステルフィルムは、
例えば上記のポリエステルをフィルム状に溶融押出し、
キャスティングドラムで冷却固化させて未延伸フィルム
とし、この未延伸フィルムをTg〜(Tg+60)℃で
長手方向に1回もしくは2回以上合計の倍率が3倍〜6
倍になるよう延伸し、その後Tg〜(Tg+60)℃で
幅方向に倍率が3〜5倍になるように延伸し、必要に応
じて更に180〜230℃で1〜60秒間熱処理を行
い、熱処理温度より10〜20℃低い温度で幅方向に0
〜20%収縮させながら再熱処理を行うことにより得る
ことができる。
【0015】本発明に使用するポリエステルフィルムの
厚みは、ハードコート、タッチパネル、防眩処理等の支
持体として使用する場合に必要な強度を得るために25
〜300μmであることが好ましく、特に50〜250
μmであることが好ましい。
【0016】本発明において塗布層に用いるポリエステ
ル樹脂は、水(多少の有機溶剤を含有していても良い)
に可溶性または分散性のポリエステルが好ましい。
【0017】かかるポリエステル樹脂として、以下に示
す多塩基酸またはそのエステル形成誘導体とポリオール
またはそのエステル形成誘導体から得られるポリエステ
ルを挙げることができる。
【0018】ポリエステル樹脂の多塩基酸成分としては
例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水
フタル酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、1、4−
シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸等を挙げることができ
る。これら酸成分が2種以上の共重合ポリエステルであ
ることが好ましい。尚、ポリエステル樹脂には、若干量
であればマレイン酸、イタコン酸等の不飽和多塩基酸成
分が、或いはp−ヒドロキシ安息香酸等の如きヒドロキ
シカルボン酸成分が含まれていてもよい。
【0019】ポリエステル樹脂のポリオール成分として
は、例えばエチレングリコール、1、4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1、6−ヘキサンジオール、1、4−シクロヘキサンジ
メタノール、キシレングリコール、ジメチロールプロパ
ン等や、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ
(テトラメチレンオキシド)グリコール等やこれらモノ
マーが挙げることができるがこれらに限定されるもので
はない。
【0020】本発明で塗布層に用いるオキサゾリン基及
びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂は、
水(多少の有機溶剤を含有していても良い)に可溶性ま
たは分散性のアクリルが好ましい。かかるオキサゾリン
基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂
としては以下に示すようなモノマーを成分として含むも
のを挙げることができる。
【0021】オキサゾリン基を有するモノマーとしては
2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチ
ル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−
オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリ
ン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリ
ン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリ
ン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上
の混合物を使用することができる。これらの中、2−イ
ソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的に入手しやす
く好適である。オキサゾリン基を有するアクリル樹脂を
用いることにより塗布層の凝集力が向上し、ハードコー
トや粘着層等との密着性がより強固になる。更にフィル
ム製膜工程内やハードコートの加工工程内の金属ロール
に対する耐擦過性を付与できる。
【0022】また、ポリアルキレンオキシド鎖を有する
モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸のエステ
ル部にポリアルキレンオキシドを付加させたものを挙げ
ることができる。ポリアルキレンオキシド鎖はポリメチ
レンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレン
オキシド、ポリブチレンオキシド等を挙げることができ
る。ポリアルキレンオキシド鎖の繰り返し単位は3〜1
00であることが好ましい。ポリアルキレンオキシド鎖
が有するアクリル樹脂を用いることで塗布層中のポリエ
ステル樹脂とアクリル樹脂の相溶性がポリアルキレンオ
キシド連鎖を含有しないアクリル樹脂と比較し良くな
り、塗布層の透明性を向上させることができる。尚、ポ
リアルキレンオキシド鎖の繰り返し単位が3より少ない
とポリエステル樹脂とアクリル樹脂との相溶性が悪く塗
布層の透明性が悪くなり、100より大きいと塗布層の
耐湿熱性が下がり、高湿度、高温下でハードコート等と
の密着性が悪化する。
【0023】アクリル樹脂のその他の共重合成分として
例えば以下のモノマーを挙げることができる。即ち、ア
ルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブ
チル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基
等);2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等
のヒドロキシ含有モノマー;グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル
等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン
酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等のカ
ルボキシ基またはその塩を有するモノマー;アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミ
ド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキ
ルアクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリレート
(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキ
シル基等)、N−アルコキシアクリルアミド、N−アル
コキシメタクリルアミド、N,N−ジアルコキシアクリ
ルアミド、N,N−ジアルコキシメタクリルアミド(ア
ルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキ
シ基、イソブトキシ基等)、アクリロイルモルホリン、
N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタク
リルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニ
ルメタクリルアミド等のアミド基を有するモノマー;無
水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物のモノマ
ー;ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、ス
チレン、−メチルスチレン、ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、ア
ルキルマレイン酸モノエステル、アルキルフマール酸モ
ノエステル、アルキルイタコン酸モノエステル、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、エ
チレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジ
エン等であるが、これらモノマーに限定されるものでは
ない。
【0024】塗布層を形成するポリエステル樹脂の塗布
層中の含有割合は5〜95重量%であることが好まし
く、特に50〜90重量%であることが好ましい。塗布
層を形成するオキサゾリン基及びポリアルキレンオキシ
ド鎖を有するアクリル樹脂の塗布層中の含有割合は5〜
90重量%であることが好ましく、特に10〜50重量
%であることが好ましい。ポリエステル樹脂が95重量
%を超え、もしくはオキサゾリン基及びポリアルキレン
オキシド鎖を有するアクリル樹脂が5重量%未満になる
と塗布層の凝集力が低下し、ハードコートや粘着剤への
接着性が不十分となる場合がある。アクリル樹脂が90
重量%を超えるとポリエステルフィルムとの密着性が低
下し、ハードコートや粘着剤への接着性が不十分となる
場合がある。
【0025】塗布層中には脂肪族ワックスを0.5〜3
0重量%含有させることが好ましく、1重量%〜10重
量%含有させることが更に好ましい。この割合が0.5
重量%より少ないとフィルム表面の滑性が得られないこ
とがある。一方、30重量%を超えるとポリエステルフ
ィルム基材への密着やハードコートや粘着剤等に対する
易接着性が不足する場合がある。
【0026】上記の脂肪族ワックスの具体例は、カルナ
バワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、
木ロウ、ホホバ油、パームワックス、ロジン変性ワック
ス、オウリキュリーワックス、サトウキビワックス、エ
スパルトワックス、バークワックス等の植物系ワック
ス、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、イボタロウ、セラッ
クワックス等の動物系ワックス、モンタンワックス、オ
ゾケライト、セレシンワックス等の鉱物系ワックス、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペ
トロラクタム等の石油系ワックス、フィッシャートロプ
ッシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチ
レンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリプロ
ピレンワックス等の合成炭化水素系ワックス等である。
更に、ハードコートや粘着剤等に対する易接着性と滑性
が良好なことから、カルナバワックス、パラフィンワッ
クス、ポリエチレンワックスがより好ましい。特に環境
問題や取扱のし易さから水分散体がより好ましい。
【0027】塗布層中には、平均粒子径が0.005〜
0.5μmの範囲のフィラーを0.1〜20重量%含有
させることが好ましい。塗布層中のフィラーの含有量が
0.1重量%より少ないとフィルムの滑り性が不足し、
ロール状に巻き取ることが困難になることがあり、20
重量%を超えると塗布層の透明性が不足した、ディスプ
レイ用途に使用できなくなることがある。
【0028】上記のフィラーとしては、例えば炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、ケイ酸ソーダ、水
酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、硫酸バ
リウム、酸化チタン、酸化錫、三酸化アンチモン、カー
ボンブラック、二硫化モリブデン等の無機微粒子、アク
リル系架橋重合体、スチレン系架橋重合体、シリコーン
樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール
樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンワックス等の有機微
粒子等を挙げることができる。これらのうち、水不溶性
の固体物質は、水分散液中で沈降するのを避けるため、
比重が3を超えない超微粒子を選ぶことが好ましい。
【0029】本発明の光学易接着性ポリエステルフィル
ムはヘーズ値が1.5%以下、塗布層表面の中心線平均
粗さ(Ra)が0.002〜0.01μmの範囲であ
り、塗布層表面の摩擦係数(μs)が0.8以下である
ことが好ましい。このような光学易接着性ポリエステル
フィルムは、前記の組成物からなる塗布層を形成させる
ことにより得ることができる。
【0030】本発明において塗布層の塗設に用いられる
上記組成物は、塗布層(以下『塗膜』いうことがある)
を形成させるために、水溶液、水分散液或いは乳化液等
の水性塗液の形態で使用されることが好ましい。塗膜を
形成するために、必要に応じて、前記組成物以外の他の
樹脂、例えば帯電防止剤、着色剤、界面活性剤、紫外線
吸収剤等を添加することができる。特に、滑剤を添加す
ることで滑性、耐ブロッキング性を更に良好なものにす
ることができる。
【0031】本発明に用いる水性塗液の固形分濃度は、
通常20重量%以下であるが、特に1〜10重量%であ
ることが好ましい。この割合が1重量%未満であると、
ポリエステルフィルムへの塗れ性が不足することがあ
り、一方、20重量%を超えると塗液の安定性や塗布層
の外観が悪化することがある。
【0032】水性塗液のポリエステルフィルムへの塗布
は、任意の段階で実施することができるが、ポリエステ
ルフィルムの製造過程で実施するのが好ましく、更には
配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムに塗布
するのが好ましい。
【0033】ここで、結晶配向が完了する前のポリエス
テルフィルムとは、未延伸フィルム、未延伸フィルムを
縦方向または横方向の何れか一方に配向せしめた一軸配
向フィルム、更には縦方向および横方向の二方向に低倍
率延伸配向せしめたもの(最終的に縦方向また横方向に
再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸
フィルム)等を含むものである。
【0034】なかでも、未延伸フィルムまたは一方向に
配向せしめた一軸延伸フィルムに、上記組成物の水性塗
液を塗布し、そのまま縦延伸および/または横延伸と熱
固定とを施すのが好ましい。
【0035】水性塗液をフィルムに塗布する際には、塗
布性を向上させるための予備処理としてフィルム表面に
コロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等の物理処理
を施すか、あるいは組成物と共にこれと化学的に不活性
な界面活性剤を併用することが好ましい。
【0036】かかる界面活性剤は、ポリエステルフィル
ムへの水性塗液の濡れを促進するものであり、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレン−脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石鹸、ア
ルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホ
コハク酸塩等のアニオン型、ノニオン型界面活性剤を挙
げることができる。界面活性剤は、塗膜を形成する組成
物中に、1〜10重量%含まれていることが好ましい。
【0037】塗液の塗布量は、塗膜の厚さが0.01〜
0.3μm、好ましくは0.02〜0.25μmの範囲
となるような量であることが好ましい。塗膜の厚さが薄
過ぎると、接着力が不足し、逆に厚過ぎると、ブロッキ
ングを起こしたり、ヘーズ値が高くなったりする可能性
がある。
【0038】塗布方法としては、公知の任意の塗工法が
適用できる。例えばロールコート法、グラビアコート
法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナ
イフコート法、含浸法、カーテンコート法等を単独また
は組合せて用いることができる。尚、塗膜は、必要に応
じ、フィルムの片面のみに形成してもよいし、両面に形
成してもよい。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例中の部は重量部を表わす。尚、実施
例、比較例において、ヘーズ値、摩擦係数(μs)、表
面粗さ(Ra)、接着性、耐ブロッキング性は下記の方
法により評価した。
【0040】(1)ヘーズ値 日本電色工業社製のヘーズ測定器(NDH−20)を使
用してフィルムのヘーズ値を測定した。尚、フィルムの
ヘーズを下記の基準で評価した。 ◎: ヘーズ値≦1.0% ……フィルムのヘーズ極めて良好 ○:1.0%<ヘーズ値≦1.5% ……フィルムのヘーズ良好 ×:1.5%<ヘーズ値 ……フィルムのヘーズ不良
【0041】(2)中心線平均表面粗さ(Ra) JIS B0601に準じ、(株)小坂研究所製の高精
度表面粗さ計 SE−3FATを使用して、針の半径2
μm、荷重30mgで拡大倍率20万倍、カットオフ
0.08mmの条件下にチャートを描かせ、表面粗さ曲
線からその中心線方向に測定長さLの部分を抜き取り、
この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向とY軸
として、粗さ曲線をY=f(x)で表わした時、次の式
で与えられた値をnm単位で表わした。また、この測定
は、基準長を1.25mmとして4個測定し、平均値で
表わした。
【0042】
【数1】 (3)摩擦係数(μs) ASTM D1894−63に準じ、東洋テスター社製
のスリッパリー測定器を使用し、塗膜形成面とポリエチ
レンテレフタレートフィルム(塗膜非形成面)との静摩
擦係数(μs)を測定した。但し、スレッド板はガラス
板とし、荷重は1kgとした。尚、フィルムの滑り性を
下記の基準で評価した。 ◎: 摩擦係数(μs)≦0.5 ……滑り性極めて良好 ○:0.5<摩擦係数(μs)≦0.8 ……滑り性良好 ×:0.8<摩擦係数(μs) ……滑り性不良
【0043】(4)接着性 ・ハードコート 易接着性ポリエステルフィルムの塗膜形成面に厚さ10
μmのハードコート層を形成して碁盤目のクロスカット
(1mm 2 のマス目を100個)を施し、その上に2
4mm幅のセロハンテープ(ニチバン社製)を貼り付
け、180°の剥離角度で急激に剥がした後、剥離面を
観察し、下記の基準で評価した。 5:剥離面積が10%未満 ……接着力極めて良好 4:剥離面積が10%以上20%未満 ……接着力良好 3:剥離面積が20%以上30%未満 ……接着力やや良好 2:剥離面積が30%以上40%未満 ……接着力不良 1:剥離面積が40%を超えるもの ……接着力極めて不良
【0044】・粘着剤(PSA) 易接着性ポリエステルフィルムの塗膜形成面に厚さ20
μmの粘着剤(PSA)層を形成してフロートガラスに
粘着剤層面を貼付、23℃、65%RHの雰囲気下で1
日経時させ、90°の剥離角度にて剥離し、ガラス表面
に粘着剤(PSA)の残留状態を観察し、下記の基準で
評価した。
【0045】尚、粘着剤(PSA:Pressure-Sensitive
-Adhesive)には、ウレタン含有アクリレート共重合体
(アクリル成分はn−ブチルアクリレート(86モル
%)、メチルアクリレート(14モル%))を用いた。 5:粘着剤(PSA)残留面積が10%未満 ……接着力極めて良好 4:粘着剤(PSA)残留面積が10%以上20%未満 ……接着力良好 3:粘着剤(PSA)残留面積が20%以上30%未満 ……接着力やや良好 2:粘着剤(PSA)残留面積が30%以上40%未満 ……接着力不良 1:粘着剤(PSA)残留面積が40%を超えるもの ……接着力極めて不良
【0046】(5)耐ブロッキング性 2枚のフィルムを、塗膜形成面と非形成面が接するよう
に重ね合せ、これに、60℃、80%RHの雰囲気下で
17時間にわたって0.6kg/cm2 の圧力をかけ、
その後、剥離して、その剥離力により耐ブロッキング性
を下記の基準で評価した。 ◎: 剥離力<98mN/5cm ……耐ブロッキング性極めて良好 ○:98mN/5cm≦剥離力<147mN/5cm……耐ブロッキング性良好 △:147mN/5cm≦剥離力<196mN/5cm……耐ブロッキング性や や良好 ×:196mN/5cm≦剥離力 ……耐ブロッキング性不良
【0047】(6)ガラス転移温度 サンプル約10mgを測定用のアルミニウム製パンに封
入して示差熱量計(デュポン社製・V4.OB2000
型DSC)に装着し、25℃から20℃/分の速度で3
00℃まで昇温させ、300℃で5分間保持した後取出
し、直ちに氷の上に移して急冷する。このパンを再度示
差熱量計に装着し、25℃から20℃/分の速度で昇温
させてガラス転移温度(Tg:℃)を測定する。
【0048】(7)固有粘度 固有粘度([η]dl/g)は、25℃のo−クロロフ
ェノール溶液で測定する。
【0049】(8)総合評価 下記の基準で評価を実施した。 ◎:表面粗さ(Ra)が0.002〜0.01μmの範
囲内であり、ハードコートおよび粘着剤に対する接着性
が両方とも3以上、かつヘーズ、摩擦係数、耐ブロッキ
ング性の評価が全て◎である(総合評価・極めて良好) ○:表面粗さ(Ra)が0.002〜0.01μmの範
囲内であり、ハードコートおよび粘着剤に対する接着性
が両方とも3以上、かつヘーズ、摩擦係数、耐ブロッキ
ング性の評価に○が存在し、△、×が存在しない(総合
評価・良好) △:表面粗さ(Ra)が0.002〜0.01μmの範
囲内であり、ハードコートおよび粘着剤に対する接着性
が両方とも3以上、かつヘーズ、摩擦係数、耐ブロッキ
ング性の評価で△が存在し、×が存在しない(総合評価
・やや良好) ×:表面粗さ(Ra)が0.002〜0.01μmの範
囲外であるか、ハードコートおよび粘着剤に対する接着
性に2以下が存在するか、或いはヘーズ、摩擦係数、耐
ブロッキング性の評価で×が1項目以上存在する(総合
評価・不良)
【0050】[実施例1〜4、比較例1、2]溶融ポリ
エチレンテレフタレート([η]=0.63dl/g、
Tg=79℃)をダイより押出し、常法により冷却ドラ
ムで冷却して未延伸フィルムとし、次いで縦方向に3.
4倍に延伸した後、その両面に表2に示す塗剤(塗液1
〜6の組成は下記表1に示す塗膜用組成物である)の濃
度8%の水性塗液をロールコーターで均一に塗布した。
【0051】
【表1】 ポリエステル1:酸成分が2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸65モル%/イソフタル酸30モル%/5−ナトリ
ウムスルホイソフタル酸5モル%、グリコール成分がエ
チレングリコール90モル%/ジエチレングリコール1
0モル%で構成されている(Tg=80℃、平均分子量
13000)。
【0052】尚、ポリエステル1は、特開平06−11
6487号公報)の実施例1に記載の方法に準じて下記
の通り製造した。即ち、2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチル44部、イソフタル酸ジメチル16部、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル4部、エチレン
グリコール34部、ジエチレングリコール2部を反応器
に仕込み、これにテトラブトキシチタン0.05部を添
加して窒素雰囲気下で温度を230℃にコントロールし
て加熱し、生成するメタノールを留去させてエステル交
換反応を行った。次いで反応系の温度を徐々に255℃
まで上昇させ系内を1mmHgの減圧にして重縮合反応
を行い、ポリエステル1を得た。
【0053】ポリエステル2:酸成分がテレフタル酸6
0モル%/イソフタル酸35モル%/5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸5モル%、グリコール成分がエチレン
グリコール90モル%/ジエチレングリコール10モル
%で構成されている(Tg=45℃、平均分子量140
00) 尚、ポリエステル2は、特開平06−116487号公
報)の実施例1に記載の方法に準じて下記の通り製造し
た。即ち、テレフタル酸ジメチル36部、イソフタル酸
ジメチル21部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジ
メチル5部、エチレングリコール36部、ジエチレング
リコール2部を反応器に仕込み、これにテトラブトキシ
チタン0.05部を添加して窒素雰囲気下で温度を23
0℃にコントロールして加熱し、生成するメタノールを
留去させてエステル交換反応を行った。次いで反応系の
温度を徐々に255℃まで上昇させ系内を1mmHgの
減圧にして重縮合反応を行い、ポリエステル1を得た。
【0054】アクリル1:メチルメタクリレート30モ
ル%/2−イソプロペニル−2−オキサゾリン30モル
%/ポリエチレンオキシド(n=10)メタクリレート
10モル%/アクリルアミド30モル%で構成されてい
る(Tg=50℃)。
【0055】尚、アクリル1は、特開昭63−3716
7号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通
り製造した。即ち、四つ口フラスコに、界面活性剤とし
てラウリルスルホン酸ナトリウム3部、およびイオン交
換水181部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温さ
せ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5
部、亜硝酸水素ナトリウム0.2部を添加し、更にモノ
マー類である、メタクリル酸メチル23.3部、2−イ
ソプロペニル−2−オキサゾリン22.6部、ポリエチ
レンオキシド(n=10)メタクリル酸40.7部、ア
クリルアミド13.3部の混合物を3時間にわたり、液
温が60〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴
下終了後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反
応を継続させ、次いで冷却して固形分が35%のアクリ
ル1の水分散体を得た。
【0056】アクリル2:メチルメタクリレート30モ
ル%/2−イソプロペニル−2−オキサゾリン40モル
%/アクリルアミド30モル%で構成されている(Tg
=80℃)。
【0057】尚、アクリル2は、特開昭63−3716
7号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通
り製造した。即ち、四つ口フラスコに、界面活性剤とし
てラウリルスルホン酸ナトリウム3部、およびイオン交
換水181部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温さ
せ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5
部、亜硝酸水素ナトリウム0.2部を添加し、更にモノ
マー類である、メタクリル酸メチル34.9部、2−イ
ソプロペニル−2−オキサゾリン45.2部、アクリル
アミド19.9部の混合物を3時間にわたり、液温が6
0〜70℃になるよう調整しながら滴下した。滴下終了
後も同温度範囲に2時間保持しつつ、撹拌下に反応を継
続させ、次いで冷却して固形分が35%のアクリル2の
水分散体を得た。
【0058】アクリル3:メチルメタクリレート45モ
ル%/ブチルアクリレート45モル%/グリシジルメタ
クリレート5モル%/2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート5モル%で構成されている(Tg=50℃)。
【0059】尚、アクリル3は、特開昭63−3716
7号公報の製造例1〜3に記載の方法に準じて下記の通
り製造した。即ち、四つ口フラスコに、界面活性剤とし
てラウリルスルホン酸ナトリウム3部、およびイオン交
換水181部を仕込んで窒素気流中で60℃まで昇温さ
せ、次いで重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5
部、亜硝酸水素ナトリウム0.2部を添加し、更にモノ
マー類である、メタクリル酸メチル38.7部、アクリ
ル酸ブチル49.6部、グリシジルメタクリル酸6.1
部、2−ヒドロキシエチルメタクリル酸5.6部の混合
物を3時間にわたり、液温が60〜70℃になるよう調
整しながら滴下した。滴下終了後も同温度範囲に2時間
保持しつつ、撹拌下に反応を継続させ、次いで冷却して
固形分が35%のアクリル3の水分散体を得た。
【0060】添加剤1:シリカフィラー(平均粒径:1
00nm)(日産化学株式会社製商品名スノーテックス
ZL) 添加剤2:カルナバワックス(中京油脂株式会社製 商
品名セロゾール524) 濡れ剤:ポリオキシエチレン(n=7)ラウリルエーテ
ル(三洋化成株式会社製 商品名ナロアクティーN−7
0) 次いで、この塗布フィルムを引き続いて95℃で乾燥
し、横方向に120℃で3.7倍に延伸し、220℃で
幅方向に3%収縮させ熱固定し、厚さ188μmの易接
着性フィルムを得た。尚、塗膜の厚さは0.15μmで
あった。
【0061】[実施例5]溶融ポリエチレン−2,6−
ナフタレート([η]=0.65dl/g、Tg=12
1℃)をダイより押出し、常法により冷却ドラムで冷却
して未延伸フィルムとし、次いで縦方向に3.6倍に延
伸した後、その両面に塗膜用組成物(表1の塗液1)の
濃度8%の水性塗液をロールコーターで均一に塗布し
た。次いで、この塗布フィルムを引き続いて105℃で
乾燥し、横方向に140℃で3.8倍に延伸し、230
℃で幅方向に3%収縮させ熱固定し、厚さ188μmの
易接着性フィルムを得た。尚、塗膜の厚さは0.15μ
mであった。
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】本発明の光学用易接着性ポリエステルフ
ィルムによれば、特定の易接着層とすることで優れた接
着性、透明性、易滑性に優れたフィルムを得ることがで
きる。また、本発明のフィルムは各種光学用途の特にプ
リズムレンズシート、タッチパネル、バックライト等の
ベースフィルムや反射防止用フィルムのベースィルムや
ディスプレイの防爆用ベースフィルムに有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 67:00 G02B 1/10 Z (72)発明者 久保 耕司 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 Fターム(参考) 2K009 AA15 BB24 CC24 DD01 EE00 4F006 AA35 AB24 AB35 BA01 CA05 DA04 4J038 BA212 CB002 CC022 CD092 CG001 CG002 CG141 CG142 DA032 DA172 DD061 DD062 DH002 DL032 GA02 GA08 HA026 HA216 HA286 HA376 HA436 KA08 KA20 NA12 NA17 PB08 PC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
    に、ポリエステル樹脂とオキサゾリン基及びポリアルキ
    レンオキシド鎖を有するアクリル樹脂を含む塗布層が設
    けられていることを特徴とする光学用易接着性ポリエス
    テルフィルム。
  2. 【請求項2】 塗布層中にポリエステル樹脂が5〜90
    重量%、オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖
    を有するアクリル樹脂が5〜90重量%含まれる請求項
    1記載の光学用易接着性ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 塗布層中に脂肪族ワックスが0.5〜3
    0重量%含まれる請求項1または2に記載の光学用易接
    着性ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 塗布層中に粒子径が0.005〜0.5
    μmの範囲のフィラーが0.1〜20重量%含まれる請
    求項1ないし3の何れか1項に記載の光学用易接着性ポ
    リエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルフィルムのヘーズ値が1.
    5%以下であり、塗布層表面の中心線平均粗さ(Ra)
    が0.002〜0.01μmの範囲、塗布層表面の摩擦
    係数(μs)が0.8以下である請求項1ないし4の何
    れか1項に記載の光学用易接着性ポリエステルフィル
    ム。
  6. 【請求項6】 ポリエステルフィルムを構成するポリエ
    ステルが、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチ
    レン−2,6−ナフタレートを主体とする請求項1ない
    し5の何れか1項に記載の光学用易接着性ポリエステル
    フィルム。
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