JP2003266138A - 孔を有する鍛造品、その鍛造方法およびその鍛造装置 - Google Patents

孔を有する鍛造品、その鍛造方法およびその鍛造装置

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JP2003266138A
JP2003266138A JP2002072567A JP2002072567A JP2003266138A JP 2003266138 A JP2003266138 A JP 2003266138A JP 2002072567 A JP2002072567 A JP 2002072567A JP 2002072567 A JP2002072567 A JP 2002072567A JP 2003266138 A JP2003266138 A JP 2003266138A
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hole
punching
punch
forged product
forging
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Kikuo Fujita
菊夫 藤田
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MINEYAMA TEKKOSHO KK
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J5/00Methods for forging, hammering, or pressing; Special equipment or accessories therefor
    • B21J5/02Die forging; Trimming by making use of special dies ; Punching during forging
    • B21J5/027Trimming

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔周壁部に薄肉部分を有する鍛造品におい
て、熱間鍛造にて精密な孔を打ち抜くことができる精密
鍛造技術を提供する。 【解決手段】 型打ち工程後の孔抜き成形工程におい
て、型打ち鍛造品Cに対して孔抜きパンチ1により所定
の孔a´を打ち抜くのと同調して、この孔周壁部の少な
くとも薄肉部分b、bに対応する外周縁部を外周補助抜
きパンチ2、2により打ち抜く。これにより、孔a´の
周壁部の薄肉部分b、bに対応する外周縁部が外周補助
抜きパンチ2、2により支持拘束された状態で、孔抜き
パンチ1による孔a´の打ち抜きが行われる結果、孔a
´が打ち抜かれる際のひずみの発生が有効に防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、孔を有する鍛造
品、その鍛造方法およびその鍛造装置に関し、さらに詳
細には、特に孔周壁部に薄肉部分を有する鍛造品を温間
または熱間鍛造する精密鍛造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図13および図14に示すよう
な孔aを有する鍛造品(以下、孔抜き鍛造品)Aを、温
間または熱間鍛造(以下、代表的に「熱間鍛造」と称す
る。)により成形する場合の一般的な工程は、図15お
よび図16に示すとおりである。
【0003】すなわち、まず、鍛造用の素材を最終製品
である孔抜き鍛造品Aの形状寸法に対応して切断し(切
断工程)、この素材を据込み用プレス機により据込み加
工して次工程の型打ち加工に適した形状寸法の据込み素
材を成形する(据込み(つぶし)工程)。続いて、この
据込み素材を型打ち用プレス機により型打ちして所定の
最終形状(図13参照)の輪郭A´を有するバリB付き
の型打ち鍛造品Cを成形する(型打ち工程(図16(a)
、(b) の参照))。この型打ち工程は、通常、荒打
ち、中打ちおよび仕上打ちの3つの工程からなる。そし
て、このように成形された型打ち鍛造品Cに対して、打
抜き用プレス機により所定の孔aを打ち抜いた後(孔抜
き工程(図16(a) 、(b) の参照))、最後にトリミン
グ用プレス機により不必要なバリBを切断除去して(ト
リミング工程(図16(a) 、(b) の参照))、孔aを有
する孔抜き鍛造品Aが造られる。
【0004】なお、上記鍛造工程において、孔抜き鍛造
品Aの形状寸法によっては、据込み工程がない場合もあ
り、また型打ち工程において中打ち工程がない場合もあ
る。
【0005】そして、上記のように熱間鍛造により成形
された孔抜き鍛造品Aは、通常そのままでは最終製品と
はならず、さらに次工程の機械加工や、冷間コイニン
グ、冷間サイジング等を経て所定に仕上げ形状寸法を有
する最終製品となる。このため、熱間鍛造で求められる
寸法精度は、次工程での便宜を考慮したものとなるのが
一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な孔抜き鍛造品Aにおいて、孔aの周壁部に薄肉部分
(例えば、図13および図14におけるb、b部分)が
ある場合には、熱間鍛造における型打ち後に孔aを抜き
トリミングを行うと、これら薄肉部分b、bに起因して
比較的大きなひずみ(図16の二点鎖線参照)が発生す
ることから、所要な寸法精度が得られ難く、当然のこと
ながら次工程にも不具合を生じていた。
【0007】このようなひずみとしては2種類あり、ま
ず、第一のひずみは、孔抜き鍛造品Aの高さ方向に生ず
るひずみである。つまり、図14(c) に二点鎖線で示す
ように、上記薄肉部分bの縦断面において、孔aの上部
開口端側が小さくすぼむ一方、下部開口端部側が大きく
拡がるような形状にひずみが発生する。
【0008】このひずみは、孔抜き時とトリミング時に
おいて上記薄肉部分b、bに作用する曲げモーメントに
よるもので、薄肉部分b、bの肉厚t1 、t2 が薄くな
ればなるほど、またトリミングの刃が磨耗して、その切
れ味が低下してくればくるほど、そのひずみは大きくな
る。
【0009】また、第二のひずみは、孔抜き鍛造品Aの
幅方向に生ずるひずみである。つまり、図14(a) に二
点鎖線で示すように、上記薄肉部分bの平面ないしは横
断面において、薄肉部分b、bの長さ方向の両端部から
中心部にかけて円弧状の内側へのひずみδが発生する。
【0010】このひずみは、孔抜き鍛造品Aの長さと幅
の比つまりL/Wの値が大きく、かつ薄肉部分b、bの
肉厚t1 、t2 が小さくなればなるほど、その傾向は大
きくなり、また上述した第一のひずみと同様、トリミン
グ刃の磨耗の進行につれてひずみは増大する。
【0011】このような孔抜き鍛造品Aの変形を抑制す
るために、図17に示すように、孔抜きと同時または孔
抜き後のトリミング前に、トリミングラインにノッチc
を予め入れて、この部位のせん断抵抗を小さくすること
により、上記のトリミング時に作用する曲げモーメント
を小さくする方法がとられる場合もある。
【0012】しかしながら、この場合にあっても、上記
ノッチcを形成するためのノッチ刃の磨耗や、あるいは
トリミング刃の磨耗等により、刃の切れ味が劣化してく
ると、やはり上述したような変形をきたすため、抜本的
な解決は未だになされていない。
【0013】そして、このような比較的大きなひずみの
発生は、次工程の機械加工における取代を多くするとと
もに、冷間コイニング、冷間サイジング等の適用性にも
支障を来たすなど、種々の不具合を生じていた。
【0014】さらに、熱間鍛造における究極の課題とし
て、孔抜き鍛造品Aの孔a内の抜き勾配をゼロにして、
つまりストレート孔を明けて孔a内の寸法精度を高める
とともに、上記薄肉部分b、bの肉厚t1 、t2 もバラ
ツキのない寸法精度として、そのまま機械加工等の後加
工なしで最終製品となり得る精密孔抜き鍛造品の実現化
のためにも、上述の二種のひずみ対策の問題は避けて通
れない。
【0015】換言すれば、上記孔aの内壁面のストレー
ト化と同時に外周壁もストレートにしてネットシェープ
化を実現する場合、上記問題点の解決が必須である。
【0016】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、孔周壁部
に薄肉部分を有する鍛造品において、熱間鍛造にて精密
な孔を打ち抜くことができ、次工程の機械加工における
取代の削減、冷間ユイニング、冷間サイジング等の適用
性の容易化を図ることができる精密鍛造技術を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第一の鍛造方法は、孔を有する鍛造品を温
間または熱間鍛造する方法であって、型打ち工程後の孔
抜き成形工程において、型打ち鍛造品に対して孔抜きパ
ンチにより所定の孔を打ち抜くのと同調して、この孔周
壁部の少なくとも薄肉部分に対応する外周縁部を外周補
助抜きパンチにより打ち抜くようにしたことを特徴とす
る。
【0018】好適な実施態様として、上記記孔抜きパン
チの打抜き動作と上記外周補助抜きパンチの打抜き動作
のタイミングは、上記孔抜きパンチにより孔を打ち抜く
際のひずみの発生が、上記外周補助抜きパンチの側壁部
による上記孔周壁部外側面の支持拘束によって防止され
るように設定さする。望ましくは、上記外周補助抜きパ
ンチの打抜き動作を、上記孔抜きパンチの打抜き動作に
所定時間だけ先行させて行う時差打抜きとする。
【0019】また、本発明の第二の鍛造方法は、同じく
孔を有する鍛造品を熱間鍛造する方法であって、型打ち
工程後の孔抜き成形工程が、型打ち鍛造品に対して所定
の孔を打ち抜く孔抜き工程と、この孔抜き工程により形
成された孔に仕上げ加工を施す孔仕上げ抜き工程とから
なり、上記孔抜き工程において、上記第一の発明の鍛造
工程を実行することを特徴とする。
【0020】好適な実施態様として、上記孔仕上げ抜き
工程において、上記外周補助抜きパンチにより形成され
た補助孔部に外周補助手段を挿入して、上記孔周壁部外
側面を支持拘束した状態で、仕上抜きパンチで前記孔の
仕上げ抜きを行う。
【0021】また、上記第一または第二の発明の鍛造方
法において、上記孔抜き成形工程を経て成形されたバリ
付き鍛造品のバリを切断分離する分離工程において、上
記バリ付き鍛造品の孔を寸法基準として上記バリを切断
分離するのが好適である。
【0022】本発明の鍛造品は、上記第一または第二の
発明の鍛造方法により鍛造されてなることを特徴とす
る。
【0023】また、本発明の鍛造装置は、孔を有する鍛
造品の温間または熱間鍛造における孔抜き成形工程に用
いられる装置であって、可動側に設けられ、型打ちされ
た型打ち鍛造品に対して所定の孔を打ち抜くための孔抜
きパンチと、可動側に設けられ、上記孔抜きパンチによ
り打抜き成形される上記孔周壁部の少なくとも薄肉部分
に対応する外周縁部を打ち抜く外周補助抜きパンチとを
備え、上記孔抜きパンチの打抜き動作と上記外周補助抜
きパンチの打抜き動作が同時に行われるように構成され
ていることを特徴とする。
【0024】好適な実施態様として、上記外周補助抜き
パンチによる打抜き動作が、上記孔抜きパンチによる打
抜き動作に所定時間だけ先行する時差打抜きを行う構成
とされている。
【0025】この時差打抜きの具体例としては、上記孔
抜きパンチと外周補助抜きパンチが、昇降動作する単一
のスライドに一体的に取付け固定されるとともに、上記
補助抜きパンチの先端が、上記孔抜きパンチの先端より
も所定寸法だけ打抜き方向へ突出して設けられてなり、
上記スライドの打抜き動作により、上記両パンチが上記
型打ち鍛造品に対して上記時差打抜きを行うように構成
される。また、この場合、上記補助抜きパンチの先端と
上記孔抜きパンチの先端との段差は、上記孔抜きパンチ
により孔を打ち抜く際のひずみの発生が、上記外周補助
抜きパンチの側壁部による上記孔周壁部外側面の支持拘
束によって防止される寸法に設定されるのが望ましい。
【0026】本発明においては、型打ち工程後の孔抜き
成形工程において、型打ち鍛造品に対して孔抜きパンチ
(または仕上抜きパンチ)により所定の孔を打ち抜き
(または仕上げ抜き)をするに際して、この孔周壁部の
少なくとも薄肉部分に対応する外周縁部を外周補助抜き
パンチ(または外周補助手段)により支持拘束した状態
で打ち抜くようにすることで、上記孔抜きパンチ(また
は仕上抜きパンチ)により孔を打ち抜く(または仕上げ
抜きを行う)際のひずみの発生が、有効に防止される。
【0027】これにより、孔周壁部に薄肉部分を有する
鍛造品にあっても、熱間鍛造にて精密な孔を打ち抜くこ
とができ、さらには次工程の機械加工における取代の削
減、冷間コイニング、冷間サイジング等の適用性の容易
化が図られ得る。
【0028】また、上記孔抜き成形工程を経て成形され
たバリ付き鍛造品のバリを切断分離する分離工程におい
ても、上記バリ付き鍛造品の孔を寸法基準として上記バ
リを切断分離することにより、孔周壁部の肉厚の大小に
かかわらずひずみの発生が有効に防止されて、孔打抜き
時の仕上げ精度がそのまま維持される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0030】実施形態1 本発明に係る孔を有する鍛造品の製造方法は、例えば、
図13および図14に示すような孔aの外周壁部に薄肉
部分b、bを有する孔抜き鍛造品Aの熱間鍛造に適した
方法である。以下、この図13および図14に示される
孔抜き鍛造品Aを鍛造する場合を具体例として説明す
る。
【0031】本発明の鍛造方法は、切断工程、据込み
(つぶし)工程、型打ち工程、孔抜き成形工程および分
離工程の4つの工程を主要な工程として構成されてな
る。
【0032】(1)切断工程:切断工程は、鍛造用の素
材を最終製品である孔抜き鍛造品Aの形状寸法に対応し
て切断する工程であり、具体的には図示しないが、従来
の一般的な熱間鍛造におけるものと同様である。
【0033】(2)据込み(つぶし)工程:据込み(つ
ぶし)工程は、上記切断工程で切断された素材を据込み
用プレス機により据込み加工して、次工程の型打ち加工
に適した形状寸法の据込み素材を成形する工程であり、
具体的には図示しないが、従来の一般的な熱間鍛造にお
けるものと同様である。
【0034】(3)型打ち工程:型打ち工程は、図2
(a) 、(b) のに示すように、据込み素材を型打ち用プレ
ス機により型打ちして所定の最終形状(図13参照)の
輪郭A´を有するバリB付きの型打ち鍛造品Cを成形す
る工程で、具体的には、荒打ち、中打ちおよび仕上打ち
の3つの工程からなる。
【0035】この場合、最近のプレス機は、フリクショ
ンプレス機と同様に、スライドと本体フレームとのクリ
アランスを熱補償型構造により非常に小さくしており、
型ずれ等が極めて少ない。また、一般のプレス機、ハン
マ機等も、本体構造およびダイセット等により上下型の
型ずれの寸法精度を高める工夫がなされている。これに
対応して、本実施形態においては、抜き勾配αが従来一
般の6°〜7°ではなく、0°〜3°とできるだけ小さ
く設定されている。
【0036】(4)孔抜き成形工程:孔抜き成形工程
は、上記型打ち鍛造品Cに対して、打抜き用プレス機に
より所定の孔aを打ち抜く工程で、具体的には孔抜き工
程と孔仕上げ抜き工程の二つの工程からなる。
【0037】 孔抜き工程:孔抜き工程は、型打ち鍛
造品Cに対して所定の孔a´を打ち抜く工程で、図2
(a) 、(b) のに示すように、型打ち鍛造品Cに対して孔
抜きパンチ1により所定の孔aを打ち抜くのと同調し
て、この孔周壁部の少なくとも薄肉部分bに対応する外
周縁部を一対の外周補助抜きパンチ2により打ち抜くよ
うにしている。
【0038】図の実施形態においては、孔抜き鍛造品A
の形状に対応して、断面長方形の孔aの周壁部における
薄肉部分つまり長辺部分b、bの外周縁部2箇所のみを
一対の外周補助抜きパンチ2、2により打ち抜くように
している。
【0039】この場合の上記孔抜きパンチ1の打抜き動
作と外周補助抜きパンチ2、2の打抜き動作のタイミン
グは、上記外周補助抜きパンチ2、2の側壁部により上
記薄肉部分b、b外側面を案内支持して拘束することに
よって、孔抜きパンチ1により孔aを打ち抜く際のひず
みの発生を防止するように設定される。
【0040】図示の実施形態においては、図3に示すよ
うに、外周補助抜きパンチ2、2による打抜き動作を、
孔抜きパンチ1による打抜き動作に所定時間だけ先行さ
せて行う時差打抜きとしている。
【0041】この孔抜き工程を行う上記打抜き用プレス
機における金型の要部構造は、図4および図5に示され
ており、具体的には、固定側に設けられる下型5と、可
動側に設けられる上型6とを主要部として構成されてい
る。
【0042】下型5は、固定側であるプレス機のベッド
上のボルスタ(図示省略)に固定的に装着されるもの
で、ダイホルダ7に、型抜き鍛造品Cを下側から拘束保
持する孔抜きダイ8が一体的に取付け固定されるととも
に、これらダイホルダ7と孔抜きダイ8に、後述する孔
抜き用の孔抜き空間9a、9b、9bを有する。
【0043】一方、上型6は、可動側であるプレス機の
昇降動作するスライド(図示省略)に固定的に装着され
るもので、パンチホルダ10に、上記孔抜きパンチ1と
一対の外周補助抜きパンチ2、2が一体的に装着されて
なる。
【0044】孔抜きパンチ1は、上述したように、型打
ちされた型打ち鍛造品Cに対して所定の孔a´を打ち抜
くためのものである。また、一対の外周補助抜きパンチ
2、2は、孔抜きパンチ1により打抜き成形される上記
孔a´の周壁部の薄肉部分b、bに対応する外周縁部を
打ち抜くものである。
【0045】上記両パンチ1および2、2の配置関係
は、補助抜きパンチ2、2の先端が孔抜きパンチ1の先
端よりも所定寸法Dだけ打抜き方向へ突出して、段差が
設けられている。
【0046】この両補助抜きパンチ2、2の先端と孔抜
きパンチ1の先端との段差は、上記時差打抜きの時間
差、つまり、孔抜きパンチ1により孔a´を打ち抜く際
のひずみの発生が、外周補助抜きパンチ2、2の側壁部
による孔周壁部b、b外側面の支持拘束によって防止さ
れる寸法に設定されている。図示の実施形態において
は、上記補助抜きパンチ2と孔抜きパンチ1の段差寸法
Dは、5〜6mm程度に設定されている。
【0047】また、図4および図5において、15およ
び16はそれぞれ、孔抜きパンチ1および外周補助抜き
パンチ2、2用の可動ストリッパを示しており、これら
可動ストリッパ15、16はそれぞれ、コイルスプリン
グ15a、16aにより常時下方向へ弾発的に付勢され
ており、パンチガイドおよびワーク押えとしての機能を
も兼備している。
【0048】しかして、上記プレス機のスライドが下降
して打抜き動作を行うことにより、両パンチ1および
2、2は、型打ち鍛造品Cに対して上述のごとくプレス
機の1行程内で時差打抜きを行う。
【0049】具体的には、まず外周補助抜きパンチ2、
2が孔周壁部b、bの外周縁部の2箇所を打ち抜き、こ
れら外周補助抜きパンチ2、2が所定寸法(図示の実施
形態においては5〜6mm)だけ進行(下降)してか
ら、孔抜きパンチ1が中央の孔a´を打ち抜く。
【0050】この場合、一対の外周補助抜きパンチ2、
2の側壁部で孔周壁部b、bの外側面を支持しているの
で、中央の孔a´を打ち抜く時にひずみ(前述した第一
および第二のひずみ)が発生しない。
【0051】 孔仕上抜き工程:孔仕上抜き工程は、
上記孔抜き工程により形成された孔a´に仕上げ加工を
施して最終形状の孔aを成形する工程であり、図2(a)
、(b) のに示すように、上記外周補助抜きパンチ2、
2により形成された補助孔部d、dに外周補助手段2
0、20を挿入して、前記孔周壁部外側面を支持拘束し
た状態で、仕上抜きパンチ21で上記孔a´の仕上げ抜
きを行い、その抜き勾配部分をストレートに仕上る。こ
の孔仕上抜き工程におけるワーク温度は600℃以上で
行うのが望ましい。
【0052】この孔抜き工程を行う金型の要部構造は、
上記孔抜き工程で用いられるものと基本的に同様、つま
り、図4および図5に示される構造とされている。この
構造において、外周補助手段20、20は補助孔部d、
dに挿入する補助パンチの形態とされており、仕上抜き
パンチ21と共にパンチホルダ10に一体的に装着され
ている。
【0053】この場合の両補助パンチ20、20の先端
と仕上抜きパンチ21の先端との段差は、上記孔抜き工
程における場合と同様、仕上抜きパンチ21により孔a
´を仕上げ抜きする際のひずみの発生が、補助パンチ2
0、20の側壁部による孔周壁部b、b外側面の支持拘
束によって防止される寸法Dに設定されている。
【0054】また、仕上抜きパンチ21の幅寸法w
21は、上記孔抜きパンチ1の幅寸法をw´とし、孔a´
内の取代をΔとすると、w21=w´+Δに設定される。
また、仕上抜きパンチ21と孔抜きダイ8とのクリアラ
ンスは0.1〜0.2mm(片側)に設定される。
【0055】しかして、上記プレス機のスライドが下降
して仕上げ抜き動作を行うことにより、両パンチ21お
よび20、20は、孔抜き工程と同様に、型打ち鍛造品
Cに対してプレス機の1行程内で時差打抜きを行うこと
となり、一対の補助パンチ20、20の側壁部で孔周壁
部b、bの外側面を支持して、中央の孔a´を仕上抜き
する時にひずみ(前述した第一および第二のひずみ)が
発生することはない。
【0056】以上の孔仕上げ工程により、仕上げられた
孔aの幅寸法wは、ワークの収縮量をSとすると、w=
(w´+Δ)−Sとなる。
【0057】また、孔周壁部b、bの外側面抜け勾配α
も、仕上打抜き後では型打ち鍛造品Cにおけるものより
もその値が小さくなってくる。これは、前工程の孔抜き
工程および本孔仕上げ工程の仕上抜きにより、孔抜きお
よび仕上げ抜きパンチ1、21が孔a´内を進行中に、
その材料を外側および下側へ流動させながら塑性変形さ
せるためである。
【0058】なお、孔周壁部b、bの外側面の抜け勾配
αも0°にして、外壁面もストレートとするためには、
外壁側への材料の流動量を多くすればよい。そのために
は、仕上抜きパンチ21の幅寸法は一定つまり上記と同
じw21=w´+Δ(仕上り寸法)とするとともに、型打
ち鍛造品Cの孔a´の内側寸法つまり上記孔抜き工程で
打抜き形成される孔a´の内側寸法を若干小さく設定し
ておく。
【0059】そして、上記孔打抜き工程における孔打抜
きを適正寸法で行った後、本孔仕上げ抜き工程で、仕上
抜きパンチ21の先端に0.5mm〜3mm程度のC面
取りまたはR面取りを付けておき、この仕上抜きパンチ
21により、上記孔a´内を成形しながら、その排除さ
れていく材料を上記孔周壁部側へ押し付ける成形打抜き
法によって、上記孔周壁部の外壁面のストレート化が図
れる。
【0060】(5)分離工程:分離工程は、孔抜き成形
工程を経て成形されたバリ付き鍛造品CのバリBを切断
分離する工程であって、具体的には、図2(a) のにおい
て、外周補助抜きパンチ2、2により打ち抜かれた補助
孔部d、d以外の孔周壁部の縁線(図2(a) のにおける
コ字形状のe、e線の2箇所)に沿ってトリミング用プ
レス機により切断分離して、孔抜き鍛造品Aを完成す
る。
【0061】この場合、バリ付き鍛造品Cの孔a、つま
り上記孔仕上げ工程により最終仕上げ寸法に仕上げられ
た孔内径を寸法基準として孔抜き鍛造品AとバリBを切
断分離することにより、孔aの長さlと周壁部の肉厚T
1 、T2 の寸法精度が向上する。
【0062】しかして、以上のように構成された製造方
法においては、型打ち工程後の孔抜き成形工程におい
て、型打ち鍛造品Cに対して孔抜きパンチ1(または仕
上抜きパンチ21)により所定の孔a´を打ち抜き(ま
たは仕上げ抜き)をするに際して、この孔周壁部の少な
くとも薄肉部分b、bに対応する外周縁部を外周補助抜
きパンチ2、2(または補助パンチ20、20)により
支持拘束した状態で打ち抜くようにすることで、上記孔
抜きパンチ1(または仕上抜きパンチ21)により孔を
打ち抜く(または仕上げ抜きを行う)際のひずみの発生
が、有効に防止される。
【0063】これにより、孔周壁部に薄肉部分b、bを
有する鍛造品Aにあっても、熱間鍛造にて精密な孔aを
打ち抜くことができ、さらには次工程の機械加工におけ
る取代の削減、冷間コイニング、冷間サイジング等の適
用性の容易化が図られ得る。
【0064】また、上記孔抜き成形工程を経て成形され
たバリ付き鍛造品CのバリBを切断分離する分離工程に
おいても、上記バリ付き鍛造品Cの孔aを寸法基準とし
てバリBを切断分離することにより、孔外周壁部の肉厚
の大小にかかわらずひずみの発生が有効に防止されて、
孔打抜き時の仕上げ精度がそのまま維持される。
【0065】この結果、従来熱間鍛造では困難であっ
た、孔抜き鍛造品Aの孔a内の抜き勾配をゼロにして、
つまりストレート孔を明けて孔a内の寸法精度を高める
とともに、上記薄肉部分b、bの肉厚t1 、t2 もバラ
ツキのない寸法精度として、ニヤネットシェープさらに
はネットシェープ化が可能となる。これにより、熱間鍛
造だけで、機械加工等の後加工なしで最終製品として供
給し得る精密孔抜き鍛造品の実現化も可能となる。
【0066】実施形態2 本実施形態は図6に示されており、実施形態1の孔仕上
抜き工程における外周補助手段20、20の構成が改変
されたものである。
【0067】すなわち、本実施形態の補助手段20、2
0は、孔抜き工程において外周補助抜きパンチ2、2に
より打抜き成形された型打ち鍛造品Cの補助孔部d、d
を含んで型打ち鍛造品Cの外周全体を拘束保持するワー
クホルダの形態とされている。
【0068】これらワークホルダ20、20は、具体的
には、図4および図5における下型5の一部(図示省
略)をなす成形ダイ25と、上型6の一部(図示省略)
をなすワークホルダ26とからそれぞれ構成されてい
る。
【0069】しかして、以上のように構成された金型に
より、型打ち鍛造品Cの外周面を上下から外周補助手段
である成形ダイ25、25およびワークホルダ26、2
6で拘束支持して、仕上抜きパンチ21により中央の孔
a´を仕上抜きすることにより、前述した第一および第
二のひずみが発生することはない。その他の構成および
作用は実施形態1と同様である。
【0070】実施形態3 本実施形態は図7および図8に示されており、実施形態
2と同様、実施形態1の孔仕上抜き工程における外周補
助手段20、20の構成が改変されたものである。
【0071】すなわち、本実施形態の補助手段20、2
0は、孔抜き工程において外周補助抜きパンチ2、2に
より打抜き成形された型打ち鍛造品Cの補助孔部d、d
に挿入して、型打ち鍛造品Cの孔周壁部外側面b、bの
みを支持拘束するワークホルダの形態とされている。こ
れらワークホルダ20、20は、具体的には、図4およ
び図5における下型5の一部(図示省略)をなす。
【0072】しかして、以上のように構成されたプレス
機により、型打ち鍛造品Cの外周面を外周補助手段であ
る一対のワークホルダ20、20の側壁部で孔周壁部
b、bの外側面を拘束支持して、仕上抜きパンチ21に
より中央の孔a´を仕上抜きすることにより、前述した
第一および第二のひずみが発生することはない。その他
の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0073】実施形態4 本実施形態は図9〜図12に示されており、実施形態1
における孔抜き成形工程が改変されたものである。
【0074】すなわち、本実施形態の鍛造方法は、実施
形態1と同様に、切断工程、据込み(つぶし)工程、型
打ち工程、孔抜き成形工程および分離工程の4つの工程
を主要な工程として構成されてなるところ、上記孔抜き
成形工程は、図10(a) 、(b) のに示すように、型打ち
鍛造品Cに対して、トリミング用プレス機により所定の
孔aを打ち抜きながら仕上げる一工程からなる。
【0075】したがって、この孔抜き成形工程以外の工
程、つまり切断工程、据込み(つぶし)工程、型打ち工
程および分離工程は、実施形態1と同様である。
【0076】本実施形態の孔抜き成形工程は、図11お
よび図12に示す打抜き用プレス機により、型打ち鍛造
品Cに対して、最終形状寸法の孔aを打ち抜きながら仕
上げるように構成されている。この場合の加工温度つま
りワーク温度は600℃以上の温度条件が望ましい。
【0077】上記トリミング用プレス機における金型の
要部構造は、基本的には、図4および図5に示されるも
のと同じであり、よって、図4および図5と同じ参照符
号が付された構成部材は、これらの図に示される構成部
材と同一または類似の構成とされている。
【0078】上型6において、パンチホルダ10に一体
的に装着されてなる孔抜きパンチ31と一対の外周補助
抜きパンチ32、32のうち、孔抜きパンチ31は、型
打ちされた型打ち鍛造品Cに対して最終形状寸法である
孔aを打ち抜きながら仕上るためのものである。一方、
一対の外周補助抜きパンチ32、32は、上記孔抜きパ
ンチ31により打抜き成形される上記孔aの周壁部の薄
肉部分b、bに対応する外周縁部を打ち抜くもので、実
施形態1における外周補助抜きパンチ2または補助パン
チ20と同一構造とされている。
【0079】孔抜きパンチ31は、型打ちされた型打ち
鍛造品Cに対して最終形状寸法である孔aを打ち抜きな
がら仕上げるためのものである。この目的のため、図示
の実施形態においては、前工程である上記型打ち工程に
おける型打ち鍛造品Cの適切な抜き勾配と寸法設定との
関係を考慮して、孔抜きパンチ31の形状寸法特に幅寸
法w31が設定され、これにより、孔aの内周面および外
周壁部の外周面が抜き勾配のないストレート形状に成形
されるように構成されている。
【0080】図示の実施形態においては、上記孔抜きパ
ンチ31の幅寸法w31は、実施形態1における仕上抜き
パンチ21の幅寸法w21と同様、w31=w´+Δに設定
されるとともに、孔抜きパンチ31と孔抜きダイ8との
クリアランスが0.1〜0.2mm(片側)に設定され
ている。
【0081】また、上記両パンチ31および32、32
の配置関係も、実施形態1と同様、補助抜きパンチ3
2、32の先端が孔抜きパンチ31の先端よりも所定寸
法Dだけ打抜き方向へ突出して、段差が設けられてい
る。
【0082】しかして、プレス機のスライドが下降して
打抜き動作を行うことにより、両パンチ31および3
2、32は、型打ち鍛造品Cに対してプレス機の1行程
内で時差打抜きを行う。この場合、一対の外周補助抜き
パンチ32、32の側壁部で孔周壁部b、bの外側面を
支持しているので、中央の孔aを打ち抜く時にひずみ
(前述した第一および第二のひずみ)が発生しないこと
は実施形態1の場合と同様である。
【0083】以上の孔抜き成形工程により、仕上げられ
た孔aの幅寸法wは、ワークの収縮量をSとすると、w
=(w´+Δ)−Sとなる。また、孔周壁部b、bの外
側面抜け勾配αも、仕上打抜き後では型打ち鍛造品Cに
おけるものよりもその値が小さくなってくる。これは、
前工程の孔抜き工程および本孔仕上げ工程の仕上抜きに
より、孔抜きおよび仕上げ抜きパンチ1、21が孔a´
内を進行中に、その材料を外側および下側へ流動させな
がら塑性変形させるためである。
【0084】なお上述した実施形態1〜4はあくまでも
本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明は
これに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更
が可能である。
【0085】例えば、金型の具体的構造は、図示の実施
形態に限定されず、成形対象となる孔抜き鍛造品Aの形
状寸法に対応して、同一条件を満たす範囲で適宜設計す
ることが可能である。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
型打ち工程後の孔抜き成形工程において、型打ち鍛造品
に対して孔抜きパンチにより所定の孔を打ち抜くに際
し、この孔周壁部の少なくとも薄肉部分に対応する外周
縁部を外周補助抜きパンチにより同時に打ち抜くように
したから、以下に列挙するような種々のすぐれた効果が
得られ、孔周壁部に薄肉部分を有する鍛造品において、
熱間鍛造にて精密な孔を打ち抜くことができ、次工程の
機械加工における取代の削減、冷間コイニング、冷間サ
イジング等の適用性の容易化を図ることができる精密鍛
造技術を提供することができる。
【0087】(1) 従来の熱間鍛造法に比し高精度の鍛造
品を造ることができる。孔抜き成形工程において、型打
ち鍛造品に対して孔抜きパンチにより所定の孔を打ち抜
くに際して、この孔周壁部の少なくとも薄肉部分に対応
する外周縁部を外周補助抜きパンチにより支持拘束した
状態で打ち抜くようにすることで、上記孔抜きパンチに
より孔を打ち抜く際のひずみの発生が、有効に防止され
る。この結果、孔周壁部に薄肉部分を有する鍛造品にあ
っても、熱間鍛造にて精密な孔を打ち抜くことができ、
高精度の鍛造品を造ることができる。
【0088】(2) したがって、後工程の機械加工におけ
る取代が削減でき、その機械加工費が大幅に低減され、
または不要となる。また、冷間コイニング、冷間サイジ
ング等の適用性が容易化され得る。
【0089】(3) 従来困難とされていた異形状の熱間鍛
造品の精度向上により、後の冷間成形加工が容易とな
り、または不要となり、各種異形品のニヤネットシェー
プ化さらにはネットシェープ化が図れる。換言すれば、
熱間鍛造だけで、機械加工等の後加工なしで最終製品と
して供給し得る精密孔抜き鍛造品の実現化も可能とな
る。
【0090】(4) 型打ち鍛造品に対して孔抜きパンチに
より所定の孔を打ち抜くに際し、この孔周壁部の少なく
とも薄肉部分に対応する外周縁部を外周補助抜きパンチ
により同時に打ち抜くようにしたから、上記外周縁部以
外の部分を残しておくことにより、熱間鍛造時の多数個
取りが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である熱間鍛造方法の工程
を示すブロック図である。
【図2】同じく同熱間鍛造方法の工程を示す概略図で、
図2(a) は平面図、図2(b) は正面断面図である。
【図3】同熱間鍛造方法における主要工程である孔抜き
成形工程を説明するための拡大正面断面図である。
【図4】同孔抜き成形工程に使用されるプレス機におけ
る金型の主要部を示す正面断面図で、型抜き鍛造品をセ
ットした状態を示す。
【図5】同じく同プレス機における金型の主要部を示す
正面断面図で、型抜き鍛造品に孔を打ち抜き成形した状
態を示す。
【図6】本発明の実施形態2である熱間鍛造方法の孔抜
き成形工程における孔仕上げ抜きを説明するための拡大
正面断面図である。
【図7】本発明の実施形態3である熱間鍛造方法の孔抜
き成形工程における孔仕上げ抜きに使用されるプレス機
における金型の主要部を示す正面断面図で、型抜き鍛造
品をセットした状態を示す。
【図8】同じく同金型の主要部を示す正面断面図で、型
抜き鍛造品に孔を打ち抜き成形した状態を示す。
【図9】本発明の実施形態4である熱間鍛造方法の工程
を示すブロック図である。
【図10】同じく同熱間鍛造方法の工程を示す概略図
で、図10(a) は平面図、図10(b) は正面断面図であ
る。
【図11】同熱間鍛造方法の孔抜き成形工程に使用され
るプレス機における金型の主要部を示す正面断面図で、
型抜き鍛造品をセットした状態を示す。
【図12】同じく同金型の主要部を示す正面断面図で、
型抜き鍛造品に孔を打ち抜き成形した状態を示す。
【図13】本発明の鍛造対象である孔抜き鍛造品を示す
斜視図である。
【図14】同じく同孔抜き鍛造品を示し、図14(a) は
平面図、図14(b) は正面断面図、図14(c) は図14
(b) におけるX−X線に沿った断面図である。
【図15】従来の一般的な熱間鍛造方法の工程を示すブ
ロック図である。
【図16】同じく同熱間鍛造方法の工程を示す概略図
で、図16(a) は平面図、図16(b) は正面断面図であ
る。
【図17】同じく同熱間鍛造方法におけるトリミング工
程を説明するための正面断面図である。
【符号の説明】
A 孔抜き鍛造品 B バリ C 型打ち鍛造品 a 孔抜き鍛造品の孔 b 孔抜き鍛造品の孔周壁部(薄肉部
分) d 型打ち鍛造品の補助孔部 α 抜き勾配 1 孔抜きパンチ 2 外周補助抜きパンチ 20 補助パンチ(外周補助手段) 21 仕上抜きパンチ 25,26 成形ダイ+ワークホルダ(外周補助
手段) 31 孔抜きパンチ 32 外周補助抜きパンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B21J 13/02 B21J 13/02 K

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 孔を有する鍛造品を温間または熱間鍛造
    する方法であって、 型打ち工程後の孔抜き成形工程において、型打ち鍛造品
    に対して孔抜きパンチにより所定の孔を打ち抜くのと同
    調して、この孔周壁部の少なくとも薄肉部分に対応する
    外周縁部を外周補助抜きパンチにより打ち抜くようにし
    たことを特徴とする孔を有する鍛造品の鍛造方法。
  2. 【請求項2】 前記孔抜きパンチの打抜き動作と前記外
    周補助抜きパンチの打抜き動作のタイミングは、前記孔
    抜きパンチにより孔を打ち抜く際のひずみの発生が、前
    記外周補助抜きパンチの側壁部による前記孔周壁部外側
    面の支持拘束によって防止されるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の孔を有する鍛造品の
    鍛造方法。
  3. 【請求項3】 前記外周補助抜きパンチの打抜き動作
    を、前記孔抜きパンチの打抜き動作に所定時間だけ先行
    させて行う時差打抜きとしたことを特徴とする請求項2
    に記載の孔を有する鍛造品の鍛造方法。
  4. 【請求項4】 孔を有する鍛造品を温間または熱間鍛造
    する方法であって、 型打ち工程後の孔抜き成形工程は、型打ち鍛造品に対し
    て所定の孔を打ち抜く孔抜き工程と、この孔抜き工程に
    より形成された孔に仕上げ加工を施す孔仕上げ抜き工程
    とからなり、 前記孔抜き工程において、請求項1から3のいずれか一
    つに記載の工程を実行することを特徴とする孔を有する
    鍛造品の鍛造方法。
  5. 【請求項5】 前記孔仕上げ抜き工程において、前記外
    周補助抜きパンチにより形成された補助孔部に外周補助
    手段を挿入して、前記孔周壁部外側面を支持拘束した状
    態で、仕上抜きパンチで前記孔の仕上げ抜きを行うこと
    を特徴とする請求項4に記載の孔を有する鍛造品の鍛造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記外周補助手段は、前記仕上抜きパン
    チにより前記孔の仕上げ抜きを行うに際し、この仕上抜
    きパンチによる仕上抜き動作に所定時間だけ先行させて
    前記補助孔部に挿入する補助パンチの形態とされている
    ことを特徴とする請求項5に記載の孔を有する鍛造品の
    鍛造方法。
  7. 【請求項7】 前記外周補助手段は、前記補助孔部を含
    んで前記型打ち鍛造品の外周全体を拘束保持するワーク
    ホルダの形態とされていることを特徴とする請求項5に
    記載の孔を有する鍛造品の鍛造方法。
  8. 【請求項8】 前記外周補助手段は、前記補助孔部に挿
    入して前記孔周壁部外側面のみを支持拘束するワークホ
    ルダの形態とされていることを特徴とする請求項5に記
    載の孔を有する鍛造品の鍛造方法。
  9. 【請求項9】 前記孔抜き成形工程を経て成形されたバ
    リ付き鍛造品のバリを切断分離する分離工程において、
    前記バリ付き鍛造品の孔を寸法基準として前記バリを切
    断分離するようにしたことを特徴とする請求項1または
    4に記載の孔を有する鍛造品の鍛造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のいずれか一つに記載
    の鍛造方法により鍛造されてなることを特徴とする孔を
    有する鍛造品。
  11. 【請求項11】 孔を有する鍛造品の温間または熱間鍛
    造における孔抜き成形工程に用いられる装置であって、 可動側に設けられ、型打ちされた型打ち鍛造品に対して
    所定の孔を打ち抜くための孔抜きパンチと、 可動側に設けられ、前記孔抜きパンチにより打抜き成形
    される前記孔周壁部部の少なくとも薄肉部分に対応する
    外周縁部を打ち抜く外周補助抜きパンチとを備え、 前記孔抜きパンチの打抜き動作と前記外周補助抜きパン
    チの打抜き動作が同調して行われるように構成されてい
    ることを特徴とする孔を有する鍛造品の鍛造装置。
  12. 【請求項12】 前記外周補助抜きパンチによる打抜き
    動作が、前記孔抜きパンチによる打抜き動作に所定時間
    だけ先行する時差打抜きを行う構成とされていることを
    特徴とする請求項11に記載の孔を有する鍛造品の鍛造
    装置。
  13. 【請求項13】 前記孔抜きパンチと外周補助抜きパン
    チは、昇降動作する単一のスライドに一体的に取付け固
    定されるとともに、前記補助抜きパンチの先端は、前記
    孔抜きパンチの先端よりも所定寸法だけ打抜き方向へ突
    出して設けられてなり、 前記スライドの打抜き動作により、前記両パンチが前記
    型打ち鍛造品に対して前記時差打抜きを行うように構成
    されていることを特徴とする請求項12に記載の孔を有
    する鍛造品の鍛造装置。
  14. 【請求項14】 前記補助抜きパンチの先端と前記孔抜
    きパンチの先端との段差は、前記孔抜きパンチにより孔
    を打ち抜く際のひずみの発生が、前記外周補助抜きパン
    チの側壁部による前記孔周壁部外側面の支持拘束によっ
    て防止される寸法に設定されていることを特徴とする請
    求項13に記載の孔を有する鍛造品の鍛造装置。
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