JP2003262336A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器

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JP2003262336A JP2002064302A JP2002064302A JP2003262336A JP 2003262336 A JP2003262336 A JP 2003262336A JP 2002064302 A JP2002064302 A JP 2002064302A JP 2002064302 A JP2002064302 A JP 2002064302A JP 2003262336 A JP2003262336 A JP 2003262336A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温の既燃ガスを利用して希薄混合気を燃焼
させることにより、燃焼用空気流量の可変機構等を用い
ることなく、広い出力範囲にわたって高い燃焼効率と低
NOx排出濃度性を両立し得るガスタービン燃焼器を提
供する。 【解決手段】 ガスタービン燃焼器10は、燃料と空気
との混合気を燃焼室11内に導く予混合気噴射管16と
を備え、予混合気噴射管16からの混合気を、排出口1
5aが燃焼室11内に開口するバーナ15から噴射され
た火炎19の下流に存在する既燃ガス19aに向かって
噴射し、既燃ガス19aと混合させる。希薄可燃限界外
の混合気であっても、既燃ガス19a中の活性基が燃焼
反応に効果的であり、混合気の燃焼反応を起こすことが
できる。混合気は空気中よりも酸素濃度が低く且つ空間
に分散されるので、NOxの生成を抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ジェットエンジ
ンやガスタービンエンジン等のタービンエンジンに備わ
る燃焼器(以下、「ガスタービン燃焼器」という)に関
し、特に、燃焼室内に開口するバーナ、及び燃料と空気
等の酸素を含む流体との可燃性の混合流体を燃焼室内に
導く予混合気噴射管を備えた燃焼器に関する。
【0002】
【従来技術】ターボファンエンジン、ターボジェットエ
ンジン、ラムジェットエンジンのような航空機用のジェ
ットエンジン、或いは航空機又は産業用のガスタービン
エンジンにおいては、従来、ガスタービン燃焼室に繋が
る通路を流れる空気流に燃料を供給することで空気と燃
料の混合気を予め形成し、その混合気をガスタービン燃
焼器内で燃焼させており、そうした燃焼方法は予混合燃
焼と呼ばれる。噴射される燃料が液体の場合には、そう
した燃焼形態は、特に、予混合予蒸発燃焼と呼ばれる。
この場合、燃料が完全に蒸発しないで、粒子の状態で残
存することも含まれる。更に、燃料と混合される空気量
がその燃料を完全燃焼させるのに必要な量よりもかなり
多い(空気温度等によって異なるが、通常、約1.5倍
以上)場合には、その燃焼形態は、希薄予混合燃焼と呼
ばれている。
【0003】燃焼によって生成するNOxの生成速度は
高温ほど多量に生成されるという温度依存性が非常に強
いが、希薄予混合燃焼は、空気が燃料に対して過剰に存
在している燃焼形態であるため平均燃焼温度が制御さ
れ、更に燃料と空気がよく混合されているため局所的な
高温領域の形成が排除されると共に燃焼温度が空間的に
一様に近いので、NOxの生成抑制にとって極めて効果
的である。ガスタービンで燃焼に費やされる空気量はタ
ービン材料の耐熱温度の制約から全空気量の50%以下
であるので、希薄燃焼は、余剰空気が存在しているとい
う点では、ガスタービンに適した低NOx燃焼技術であ
ると言える。
【0004】混合気を希薄にするほどNOxの発生は抑
制できるが、反面、燃焼温度が抑制されるので一酸化炭
素等の未燃焼成分の酸化速度も遅くなる。その結果、未
燃焼成分の排出量も増加しやすくなり、限界を超えると
まったく燃焼が維持されない状態となる。未燃焼成分の
排出量の増大は、燃焼効率の低下(燃費の悪化)に他な
らないので、歓迎されないのみならず、現在では、大気
汚染防止の点から許容されない。
【0005】完全燃焼と低NOx排出とを両立するため
には、NOxの生成を支配する燃焼ガス温度の関係する
燃料と空気の混合比を最適値を含むかなり狭い範囲に維
持する必要がある。混合比の最適値は、燃焼器へ供給さ
れる空気の温度、燃焼領域での滞留時間等のエンジンの
作動条件はもちろん、大気の温度や湿度によっても影響
を受けることに注意しなければならない。ガスタービン
やジェットエンジンでは、出力や推力の制御は燃料流量
の変更に依存しているので、燃焼に必要な空気流量を燃
料流量に対応させて制御することが必要であり、そのた
めには空気通路に弁等の流量調節機構を採用することが
不可欠である。
【0006】流量調節機構を用いた燃焼器の一例とし
て、燃焼用空気と希釈空気の流量をバタフライ弁で調節
する方式の燃焼器が図14に示されている。図14は、
空気配分制御ガスタービン燃焼器の一例を示す概念図で
あり、エンジンは一定回転数で運転される。空気配分制
御ガスタービン燃焼器130において、拡散火炎或いは
部分予混合火炎のパイロットバーナ133により、火炎
が消えるのが防がれている。燃料ノズル131から噴射
された燃料は、パイロットバーナ133のための空気通
路の入り口に設けられたスワーラ134によって旋回流
とされた空気と混合されて燃焼する。燃焼器への空気
は、始動時から作動するパイロットバーナ133のスワ
ーラ134、負荷運転時において作動するメインバーナ
132への予混合気用空気通路135、希釈空気通路1
36、固定希釈空気孔137、及び燃焼器ライナ138
の冷却孔139から、燃焼器内に流入する。予混合気用
空気通路135には、燃料噴射孔140が設けられ、案
内翼等で旋回流とされた空気中に燃料が噴射混合され、
メインバーナ132から燃焼室内に噴射される。予混合
気用空気通路135と希釈空気通路136とには、空気
流量を可変とするバタフライ弁141が設けられてい
る。バタフライ弁141は、例えば、サーボモータであ
る駆動装置142に繋がるリンク機構143によって開
度が変更可能であり、一方のバタフライ弁141がほぼ
全開のとき他方のバタフライ弁141はほぼ全閉になる
ように連結されている。
【0007】出力制御で制御対象となる液体燃料と空気
とでは、気体である空気のボリュームが遥かに大きいの
で、空気流量の制御は、燃料流量の制御に比べ大きな機
構や動力を要すると共に、製作コストも嵩む。この方式
では、混合気の流速は、燃料流量のターンダウン比(最
大流量と最小流量の比)で増減することになるが、高流
速側では火炎の吹き飛びにより、また低流速側では予混
合管内への火炎の逆火により制限されるため、最適な制
御を行うことができる範囲は限定されるという本質的な
問題がある。そのため、要求範囲が広い場合には、NO
x排出レベルは限界まで減らすことができない。
【0008】非常に低いNOx排出を狙わないまでも、
希薄予混合燃焼のターンダウンはエンジンの要求する範
囲よりもかなり狭い。この問題を空気流量の制御に基づ
く燃料空気比制御によることなく解決する方法として、
複数のバーナを用い、出力、即ち全燃料流量に応じて作
動するバーナの本数を順次変化させる方法がある。多数
のバーナを幾つかのグループに分け、作動するグループ
の数を増減するのも同じ原理である。これは、多くの拡
散火炎方式あるいは部分予混合方式の燃焼装置に古くか
ら使用されている方法であるが、燃料空気比制御が燃料
流量の制御(切替えを含む)だけで済むという簡易さの
ために、NOxの排出規制が導入されてまもなく希薄予
混合燃焼方式の産業用ガスタービンでも実用になり、最
近では一部の航空用ガスタービンの燃焼器にも採用され
るに至っている。
【0009】この方式の燃焼器の一例として、拡散火炎
方式のパイロットバーナの周囲に8本の希薄予混合燃焼
バーナを備えたマルチバーナ方式のガス焚きガスタービ
ンの燃焼器の構造が、図15に縦断面図として示されて
いる。図15に示すマルチバーナ方式の燃焼器150で
は、図14に示すスワーラ134を備えた複数(8本)
のメインバーナ132が保炎用のパイロットバーナ13
3の周りに隔置して配置して構成されている。燃焼器1
50の壁部ライナ151には、点火プラグ152と、そ
の後流側において希釈空気孔136が開口している。燃
焼器150では、各メインバーナ132における燃料の
制御が容易なことに着目して、出力に応じて順次点火す
るバーナの本数を増やしていく方法、あるいは多数のバ
ーナをいくつかのグループに分け、点火するグループ数
を増やしていく方法が提案されている。
【0010】この方式は、可変機構による燃焼空気の流
量制御と異なり、バーナ或いはバーナグループへの燃料
の切り替えが必要であるため、すべてが常に最適な燃料
空気比を維持できることはない。出力増加のために新た
に燃料が供給され始めたバーナやバーナグループでは、
混合気が希薄過ぎて点火しない。あるいは点火しても燃
焼が不完全な状態を必ず経過する。また、一部のバーナ
のみが作動状態にあるとき、これらのバーナの火炎や燃
焼途中のガスが隣接する非作動状態のバーナからの温度
の低い空気によって冷やされるために、未燃焼成分の排
出が増加しやすい。この干渉による悪影響をバーナ間の
距離を取ることによって回避しようとすると、バーナ間
の火移り(隣接する作動中のバーナの火炎により燃料を
供給し始めたバーナに点火すること)に障害が起きやす
い。
【0011】図15に示したマルチバーナ方式の燃焼器
150のエンジン試験によるNOx排出濃度と燃焼効率
の負荷に対する変化の様子の一例が、図16に示されて
いる。図16は、保炎用パイロットバーナ1本と同一の
8本の希薄予混合燃焼バーナを備えた回転数一定のガス
タービンを例に取ったときの、横軸を出力とし、縦軸を
NOx排出濃度(ppm)と燃焼効率(η)としたグラ
フである。図16に示すように、約50%の負荷までは
パイロットと8本のうちの2本のメインバーナで運転さ
れ、その後、負荷の増加と共にメインバーナを2本ずつ
増やし、約90%から100%の負荷においてはすべて
のメインバーナが点火するように運転されている。図
中、P+2Mはパイロットバーナと2本のメインバーナ
で運転されていることを表す。同様に、P+6Mはパイ
ロットバーナと6本のメインバーナで運転されているこ
とを表す。燃焼効率が鋸歯状に変化するのは、作動され
るメインバーナが追加され、メインバーナへの総燃料が
負荷の増大に合わせて増加されると、初めは混合気が希
薄過ぎるために未燃焼のまま排出され、やがて部分的な
燃焼が始まり、最終的に完全燃焼することに起因してい
る。NOx排出濃度(ここでは、酸素濃度15%換算値
で表示されている。)も、負荷に対して鋸歯状に変化す
るが、これは、パイロットバーナに比べてメインバーナ
からのNOx排出が少ないことの他、追加されたメイン
バーナからの混合気が部分燃焼の状態ではNOxの発生
は更に少ないために、追加時に急激に下がり、燃焼効率
の改善による温度上昇により急激に増えることによる。
この例のように、マルチバーナ方式の燃焼器では、燃料
効率の低下が負荷の高いところ(例えば、50%以上)
においても避けられないという問題がある。燃焼効率を
優先すれば、NOxのレベルは急に高くなる。バーナの
本数を増やせば、追加時の燃焼効率の落ち込みはそれだ
け小さくなるが、バーナ1本当たりの燃料流量が少なく
なり、微小流量の制御が不可欠になる。
【0012】以上述べたように、エンジンで希薄予混合
燃焼を実現しようとする場合、より広い作動範囲にわた
って十分高い燃焼効率を維持しながら希薄予混合燃焼の
低NOx排出濃度性を発揮させるためには、弁などの可
変機構による燃焼用空気流量の制御やマルチバーナ間の
燃料ステージングが不可欠である。可変機構について
は、作動の信頼性やコストの点で問題があり、燃料ステ
ージングについては、部分出力時において非最適燃料空
気比で作動するバーナからの未燃焼成分の排出が増加す
る、あるいは極めて複雑な燃料制御が不可欠であるとい
う問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、このような問
題が存在することを考慮してガスタービン燃焼器におい
て、点火すら困難な希薄な混合気であっても高温の既燃
ガスを利用して混合気の燃焼反応を起こさせることによ
り、完全燃焼を図ると共に温度上昇を小さくしてNOx
の生成量を少なくすることを可能にし、更に、出力時の
空気燃料制御を、バタフライ弁の弁開度を変更するとい
うような可変機構を用いた燃焼用空気流量の複雑な制御
で行うことなく、燃料供給量という簡単化な制御で行う
ことを可能にする点で解決すべき課題がある。
【0014】この発明の目的は、上記の課題を解決する
ことであり、点火すら困難な希薄な混合気であっても高
温の既燃ガスを利用して燃料と空気との混合気の燃焼反
応を起こさせることにより、燃焼用空気流量の可変機構
や、マルチバーナ方式での燃料ステージングを採用する
ことなく、広い出力範囲にわたって高い燃焼効率と低N
Ox排出濃度性を両立し得るガスタービン燃焼器を提供
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するため、以下の手段を採用した。即ち、この発
明によるガスタービン燃焼器は、排出口が燃焼室内に開
口するバーナと、燃料と空気との混合気を前記燃焼室内
に導く予混合気噴射管とを備え、前記予混合気噴射管か
らの前記混合気は、前記バーナから噴射された既燃ガス
に向かって噴射されて前記既燃ガスと混合されることか
ら成っている。
【0016】このガスタービン燃焼器によれば、バーナ
の排出口からは燃焼ガスが既燃ガスとして燃焼室内に排
出され、予混合気噴射管から燃焼室内に噴射された混合
気は既燃ガスの中へと噴射されてこの既燃ガスと混合さ
れる。予混合気噴射管から噴射される混合気が希薄可燃
限界の外にある、即ち、通常の温度ではいくら大きなエ
ネルギーを用いても点火すらできないほど希薄な混合気
であっても、既燃ガスは高温であって既燃ガス中の活性
基が燃焼反応に効果的であるので、混合気の燃焼反応を
起こさせることができる。また、高温で活性基を含む既
燃ガスとの混合は、従来の予混合燃焼において希薄側で
起きやすい火炎の不安定性に起因する低周波の燃焼振動
の抑制にも効果がある。混合気と既燃ガスとが混合した
状態での滞留時間を充分に取ることができれば、完全燃
焼も可能である。一方、やや燃料濃度が高くなっても、
混合気は酸素濃度が空気中よりも低い既燃ガス中に分散
されて混合され、混合後の酸素濃度は混合しない場合よ
りも下がるので、NOxの生成を抑制することができ
る。更に、混合気を直接着火させて燃焼させる予混合燃
焼の場合、燃焼室形状によっては燃料濃度が高くなると
局所的な急激な発熱により圧力振動が非常に大きくなる
ことがあるが、混合気を既燃ガスと更に混合させて混合
気中の燃料を燃焼させているので、通常の火炎と異な
り、混合気中の燃料濃度が高い場合でも、急激な発熱が
抑制され、圧力振動が抑制されることが確認されてい
る。この燃焼器は、特に空気流量が一定のガスタービン
に適用した場合に、始動から無負荷運転状態までの間は
バーナで作動させ、その後は予混合気噴射管への燃料流
量だけを増減させることで出力を制御することができ
る。なお、予混合気を構成する燃料は、ガス燃料又は液
体燃料であって、液体燃料の場合には燃料粒子が混合流
体の中に分散されたもので、液体粒子が一部又は全部が
蒸発して燃料蒸気になっていてもよく、未蒸発で燃料粒
子のままであってもよい。また、燃料と混合される気体
は、通常の空気である場合は勿論のこと、一旦燃焼に利
用されて酸素濃度が減少して二酸化炭素を多量に含むガ
ス、石炭ガス化炉から発生するガスであってもよい。
【0017】このガスタービン燃焼器において、前記予
混合気噴射管は、前記混合気を前記既燃ガスに向かって
噴射するため、前記予混合気噴射管の出口に前記混合気
を側方に曲げる偏流体を備えることができる。予混合気
噴射管の出口に偏流体を設けることにより、予混合気噴
射管の出口から噴射される混合気の流れは偏流体によっ
て側方に曲げられて、既燃ガスの中に噴射され、混合気
は短い距離でバーナからの既燃ガスと混合させることが
できる。
【0018】偏流体を備えるガスタービン燃焼器におい
て、前記偏流体は、前記予混合気噴射管を横断して設け
られた架橋体であり、前記架橋体は、前記混合気を分割
すると同時に側方に曲げるため、横断面形状が尖端を上
流側に向けたU字状又はV字状である壁面を有すること
ができる。偏流体を予混合気噴射管の出口において横断
して設けられる架橋体とすることにより、予混合気噴射
管の出口が架橋体によって分割され、架橋体によって分
割された混合気の流れは、予混合気噴射管の軸の方向か
ら側方に曲げられた状態で噴射される。架橋体は、横断
面形状がU字状あるいはV字状であり、その尖端が上流
側に向けた置かれた壁面を有しているので、分割された
混合気の流れはその壁面に沿う状態で側方に曲げられ
る。従って、予混合気噴射管は、単純な管で構成した場
合に比べ、短い距離でバーナの排出口から排出される既
燃ガス中に混合気を噴射・混合させることができる。ま
た、架橋体は、予混合気噴射管の管壁に繋がっている。
架橋体の上流側表面にはそれに沿って混合気あるいは空
気が高速で流れるので、冷却されるという利点や、バー
ナでは保炎を確実にするために混合気の流速は制限され
るのに対し、予混合気噴射管では混合気流速はどれほど
大きくても構わないので、管内への逆火が起きにくいと
いう利点がある。
【0019】上記架橋体を備えるガスタービン燃焼器に
おいて、前記架橋体の前記壁面は、前記予混合気噴射管
を横断する方向に延びる直線を母線とする平面又は滑ら
かな曲面に形成することができる。架橋体の壁面を直線
を母線とした平面又は曲面に形成しているので、架橋体
の壁面はプレスによる板材の加工面として形成され、架
橋体の製作が容易になり、且つ製作コストを低減させる
ことが可能となる。
【0020】上記架橋体を備えるガスタービン燃焼器に
おいて、前記予混合気噴射管は、ストレート管部と前記
ストレート管部から湾曲して延びて前記出口に至る湾曲
口部とを備えており、前記架橋体は前記湾曲口部の湾曲
内側から湾曲外側へと前記湾曲口部を横断して設けられ
且つ前記湾曲外側へ至るに従って幅広に形成することが
できる。予混合気噴射管の出口の湾曲形成は、例えば、
ストレート管部の管端壁をその断面形状を実質的に保っ
た状態で管端壁に接する接線に回りに回動して延ばすこ
とにより形成することができる。湾曲部の一部壁部分は
平板状であっても曲面板状であってもよい。また、出口
となる湾曲口部の開口縁は、必ずしも同じ面内にある必
要はなく、滑らかに形成されていれば前方に進出又は後
方に後退して形成されていてもよい。予混合気噴射管の
出口を湾曲形状に形成することにより、比較的大きな角
度に混合気を曲げて噴射できるという利点がある。
【0021】上記架橋体を備えるガスタービン燃焼器に
おいて、前記予混合気噴射管は、前記架橋体に対向した
両側において、前記架橋体との接続部分から離れるに従
って前記予混合気噴射管の軸方向に後退した開口縁を有
することができる。予混合気噴射管の出口の開口縁をこ
のように形成しても、より広い角度に予混合気の噴流を
曲げることができ、短い距離で既燃ガスとの混合を促進
できる。予混合気噴射管の出口において、予混合気噴射
管の軸方向に後退した開口縁部を得るには、予混合気噴
射管の出口を架橋体の両側で予混合気噴射管の軸方向後
側に傾斜した平面で切断するのみで良く、製作が容易で
あり、且つ製作コストも安価である。
【0022】上記架橋体を備えるガスタービン燃焼器に
おいて、前記予混合気噴射管は、前記架橋体に対向した
両側において、前記出口の開口縁に至るに従って側方に
広がって開口する湾曲側壁部を備えることができる。予
混合気噴射管の出口近傍の側壁面を外側に拡がる湾曲側
壁部に形成することにより、混合気の噴流の方向を一層
スムーズに変化させることができ、短距離で既燃ガスと
の混合を促進し、良好な燃焼と低NOx排出を実現する
ことが可能となる。
【0023】上記架橋体を備えるガスタービン燃焼器に
おいて、前記架橋体には、幅方向中央において架橋方向
に延びるスリットを形成することができる。このように
架橋体を構成することにより、左右側方に曲げられる混
合気流れと、中央のスリットを通じて流れる混合気流れ
に分割し、左右側方に曲げられた混合気を既燃ガスに混
合させることができる。前記スリットからの混合気の噴
出は、架橋体背後の逆流を小さくし、そこに保炎しにく
くする効果がある。その結果、流出速度が保炎限界流速
以上になるように設計すれば、曲げられた予混合気を既
燃ガスと混合してから反応するようにできる。
【0024】上記架橋体を備えるガスタービン燃焼器に
おいて、前記架橋体については、前記予混合気噴射管の
前記出口断面の中心から放射状に延びる少なくとも三本
の架橋枝部から構成することができる。予混合気噴射管
の周囲に少なくとも三つのバーナが分布して配置されて
いる場合には、予混合気噴射管の出口にその中心から放
射状に延びる少なくとも三本の架橋枝部を備える架橋体
を設けることにより、各バーナから排出される既燃ガス
に対して一本の予混合気噴射管から混合気を分割して混
合させることができる
【0025】このガスタービン燃焼器において、前記偏
流体は、前記予混合気噴射管の前記出口にリブを介して
取り付けられ且つ尖端側が上流を向いた錐面を有する皿
状体とすることができる。偏流体を皿状体とすることに
より、混合気は、予混合気噴射管の出口に取り付けられ
た皿状体によって予混合気噴射管の全周囲において側方
に曲げられて、バーナから排出される既燃ガスの中に噴
射されて既燃ガスに混合される。リブは断面積を小さく
しておくことにより、混合気の噴射に対する影響を小さ
くすることができる。
【0026】偏流体として皿状体を有するガスタービン
燃焼器において、前記予混合気噴射管は、前記皿状体を
取り囲み且つ前記出口の開口縁に至るに従って次第に拡
大したスカート部を備えることができる。予混合気噴射
管の出口にスカート部を備えることにより、予混合気噴
射管内を流れる混合気は、予混合気噴射管の出口におい
て、内側における皿状体のみならず外側においてもスカ
ート部でガイドされてスムーズに側方に曲げられて、既
燃ガスと混合される。
【0027】このガスタービン燃焼器において、前記燃
焼室を前記バーナが取り付けられるドーム壁部と前記ド
ーム壁部から下流側に延びる筒状壁部とを有する構成と
し、前記予混合気噴射管を、前記ドーム壁部において、
前記バーナと実質的に平行に且つ前記出口が前記バーナ
の前記排出口よりも下流で開口する状態に取り付けるこ
とができる。予混合気噴射管を、燃焼室内において、そ
の出口がバーナの排出口よりも下流の位置で開口させる
ことにより、混合気をバーナから排出される既燃ガス中
に確実に噴射することができる。また、予混合気噴射管
が既燃ガスによって加熱されるので、液体燃料の場合、
燃料噴霧の蒸発が促進され、より均質な混合気を形成す
ることもできる。筒型燃焼器の場合には、側壁面に取り
付けた場合よりも径方向寸法を著しくコンパクトにで
き、ケーシングの直径を小さくできる。なお、予混合気
噴射管は高温の既燃ガスに晒されるが、その内部には常
に混合気が高速で流れているので予混合気噴射管の管壁
が過度に加熱されることはなく、耐久性に関しても空気
によって冷却されている燃焼器ライナと同様に問題はな
い。予混合気噴射管は、燃焼室の上流側に端壁面をほぼ
平面として形成されているドーム壁部に、開口に挿通し
て燃焼室内に突出して配置するのが好ましい。
【0028】このガスタービン燃焼器において、前記燃
焼室を前記バーナが取り付けられるドーム壁部と前記ド
ーム壁部から下流側に延びる筒状壁部とを有する構成と
し、前記予混合気噴射管を、前記筒状部において、前記
バーナに対して傾斜し且つ前記出口が前記バーナの前記
排出口よりも下流で開口する状態に取り付けることがで
きる。予混合気噴射管を筒状部においてバーナに対して
傾斜して配置することにより、このガスタービン燃焼器
を小型エンジンで高さが小さい環状燃焼器ライナにも適
用することが可能となる。また、複数の予混合気噴射管
を軸方向位置を変えて筒状部に配置すれば、混合気を複
数段階に噴射することができ、より広い範囲で低NOx
と完全燃焼とを実現することができる。
【0029】このガスタービン燃焼器において、前記燃
焼室を基端部分及びその上流側の張出部分を備えたドー
ム壁部と前記ドーム壁部から下流側に延びる筒状壁部と
を備える構成とし、前記バーナを前記張出部分に取り付
け、前記予混合気噴射管を前記基端部分において前記出
口が前記バーナの排出口よりも下流で開口する状態に取
り付けることができる。ダブルアニュラー形態の燃焼器
ライナのように、燃焼室のドーム壁部が基端部分及び基
端部分から一部が上流側に張り出した張出部分を備えて
いる場合には、張出部分に前記バーナを取り付け、予混
合気噴射管を基端部分に取り付けることにより、予混合
気噴射管の燃焼室内への突出長さを短くしても、予混合
気噴射管の出口がバーナの排出口よりも下流で開口する
状態となり、バーナからの既燃ガスとの混合を効果的に
行うことができる。この場合の予混合気噴射管として、
出口を湾曲形成して混合気の側方への曲がりを大きくす
ることができる予混合気噴射管を用いるのが好ましい。
【0030】このガスタービン燃焼器において、前記バ
ーナを周方向に隔置して配置し、単一又は複数の前記予
混合気噴射管を隣接する前記バーナ間に配置することが
できる。バーナについては、燃焼室のライナドーム壁部
に周方向に配置し、隣接するバーナの間に予混合気噴射
管がライナドーム壁部を貫通してその出口がバーナの排
出口よりも下流に開口するように配置してもよい。予混
合気噴射管を隣接するバーナの中心を結ぶ線分の2等分
点に配置する場合には、架橋体の幅を実質的に等幅とし
両側に分割した混合気をバーナからの既燃ガス中に噴射
できるものが適しており、予混合気噴射管が隣接するバ
ーナの中心を結ぶ線分から径方向に内側、あるいは外側
に配置される場合には、架橋体の幅を変えて、混合気の
両噴流間のなす角度がより小さものを用いるのがよい。
【0031】このガスタービン燃焼器において、前記混
合気を、前記予混合気噴射管の軸の回りで旋回する旋回
混合気流とし、前記出口から噴射されるときに旋回に基
づいて側方に曲げることができる。即ち、偏流を生じさ
せる手段を、予混合気噴射管内を流れる混合気を予混合
気噴射管の軸の回りで旋回させる旋回手段とすることが
できる。旋回混合気流は、予混合気噴射管の出口から噴
射されるときに、自身の遠心力で外側に広がろうとし、
バーナから排出される高温の既燃ガスの中に入り込んで
既燃ガスと急速に混合される。
【0032】偏流手段として旋回手段を有するガスター
ビン燃焼器において、前記予混合気噴射管は、少なくと
も前記出口側の一部が前記バーナからの前記既燃ガスに
囲まれた状態で前記既燃ガスに中に延びて配置されると
いう構成とすることができる。このように構成されたガ
スタービン燃焼器においては、予混合気噴射管の出口と
その近傍はバーナから排出される高温の既燃ガスに晒さ
れているので、混合気内の燃料噴霧の蒸発が促進され、
より均質な混合気を形成することができる。予混合気噴
射管の内部には常に旋回混合気流が高速で流れているの
で、予混合気噴射管の管壁が過度に加熱されることはな
く、耐久性についても良好である。
【0033】偏流手段として旋回手段を有するガスター
ビン燃焼器において、前記予混合気噴射管は、前記出口
が前記バーナからの前記既燃ガスよりも上流側で開口す
る状態に配置されるという構成とすることができる。こ
のように構成されたガスタービン燃焼器においては、予
混合気噴射管は、高温の既燃ガスから受ける熱的影響を
少なくすることができると共に、予混合気噴射管の出口
から噴射される旋回混合気流を、既燃ガスと十分な滞留
時間を以て混合させることが可能である。この配置に
は、予混合気が出口からある程度軸方向に離れた位置に
おいて径方向に広がることが望ましく、軸方向運動量が
角運動量よりも大きくなるような旋回手段を用いるのが
よい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
によるガスタービン燃焼器の実施例について説明する。
図1はこの発明によるガスタービン燃焼器を液体燃料焚
き小型発電用ガスタービンに用いられる缶型燃焼器とし
て適用した実施例を示す図であり、(a)は(b)にお
ける平面A−Aで切断した縦断面、(b)は(a)にお
ける平面B−Bで切断した横断面図である。
【0035】図1に示すガスタービン燃焼器10(以
下、「燃焼器10」と略す。)において、缶形形状の燃
焼室11を形成する燃焼器ライナ12は、上流側の端壁
を構成するライナドーム壁部13と、ライナドーム壁部
13から下流側に延びる筒壁部14とから構成されてい
る。ライナドーム壁部13には、燃焼器10の軸線に対
して径方向に対称な位置において、同一構造を有する2
本のバーナ15が燃焼器10の軸線に平行に延びる状態
に貫通して取り付けられている。バーナ15は、燃料噴
射器と火炎安定化手段とを備えた予混合予蒸発方式とす
ることができる。同じくライナドーム壁部13には、同
一構造を有する2本の予混合気噴射管16が、燃焼器1
0の軸線に平行に延びる状態に貫通して取り付けられて
いる。燃焼室11内において、各予混合気噴射管16の
出口17は、バーナ15の排出口15aよりも下流の位
置、好ましくは、バーナ15から排出される混合気の燃
焼が完了する位置で開口している。各予混合気噴射管1
6の出口17は、後述する図4に示す構造の偏流体(架
橋体43)を備えており、各予混合気噴射管16から噴
流18となって噴射される混合気は、偏流体によって向
きを変更され、隣接するバーナ15,15による各火炎
19の下流に存在する既燃ガス19aの塊の中へと噴射
されて、既燃ガス19aと混合される。
【0036】無負荷時に、燃料の供給をバーナ15にの
みとし、各予混合気噴射管16からの噴射を空気のみと
し、更に各バーナ15からの既燃ガス19aと各予混合
気噴射管16からの空気との混合領域Mの温度を、例え
ば1200℃以上にしておけば、出力時に各予混合気噴
射管16にも燃料を供給するときでも、噴射される予混
合気は燃料空気比が極めて小さい希薄混合気であるの
で、温度低下があっても混合領域Mの温度は十分高い。
従って、従来の予混合燃焼ではいかなる大きなエネルギ
ーを用いても点火すらできないほど希薄な可燃限界以下
の混合気であっても、既燃ガス中の活性基が燃焼反応に
効果的であるので、予混合気内の燃料の燃焼反応を起こ
させることができる。混合気と既燃ガスとが混合した状
態での滞留時間を充分に取ることができれば、完全燃焼
が可能である。エンジン出力は、予混合気噴射管16に
供給される燃料流量の増減により制御することができ、
燃料空気比制御が極めて容易になる。出力開始後、燃料
流量を増加したときには、燃焼効率を100%近くに到
達させることが可能である。更に、混合気を既燃ガスと
更に混合させて混合気中の燃料を燃焼させているので、
通常の火炎と異なり、混合気中の燃料濃度が高い場合で
も、急激な発熱が抑制され、圧力振動が抑制されること
が確認されている。
【0037】図1に示すバーナ15と予混合気噴射管1
6とをそれぞれ2本備えた燃焼器10において、各予混
合気噴射管16の出口17の位置を燃焼室11の軸方向
に変えて配置し、それぞれへの燃料供給を独立に行うこ
ともできる。そうした場合、燃料を含む混合気は二段階
に軸方向に距離を置いて分けて噴射されるので、混合後
のガス温度の低下を抑制することができ、更に広いエン
ジンの出力範囲にわたって排気中のNOx濃度を低く保
ったまま燃焼効率の落ち込みを一層小さくすることがで
きる。更に、予混合気噴射管16の空気流量を増加させ
ると、高い燃焼効率と低NOxの範囲をより広げること
ができる。
【0038】燃焼器10について、以下に、エンジン作
動条件との関係を詳述する。エンジンの始動から無負荷
運転状態までの間は、上記の各バーナ15に燃料が等配
分され、各予混合気噴射管16からは空気だけが噴出す
る。燃焼器10を吸込み空気量が一定(燃焼器10への
全空気量も一定)のエンジンに用いた場合には、部分負
荷時の出力は、バーナ15の燃料流量を無負荷時と同じ
流量に保ち、予混合気噴射管16に供給する燃料流量を
増減するだけで制御することができるので、エンジンの
出力制御は極めて容易となる。燃焼器10を吸込み空気
量が出力と共に増大するエンジンに用いた場合には、燃
焼器10への空気の温度、圧力も変化するので、バーナ
15への燃料流量も出力と共に増加させることが必要で
あるが、空気温度も上昇するので、空気流量の変化の比
率ほど燃料流量の比率を変化させなくても安定燃焼が可
能である。
【0039】図13は、図1に示した燃焼器を回転数一
定のガスタービンの作動を模擬して試験したときに得ら
れた排気中のNOx濃度及び燃焼効率と負荷との関係を
示すグラフである。図13から、無負荷付近を除くほぼ
エンジンの全負荷範囲で、排気中の極めて低いNOx濃
度とほぼ100%の燃焼効率ηとが達成されていること
が分かる。この燃焼器では、予混合気の噴流18と火炎
19の下流に存在する既燃ガス19aとの混合領域Mで
のガス温度が1200℃になるように、各バーナ15及
び各予混合気噴射管16への空気配分が設計されてい
る。予混合気噴射管16からの噴出空気の温度は、液体
燃料が混合気から蒸発熱を奪うことに起因した混合気の
温度低下が大きいことを考慮して、高めに設定されてい
る。試験における燃焼器10の運転状況については、上
記したように、始動から無負荷までは2本の予混合燃焼
バーナ15により運転し、その後定格負荷までは予混合
気噴射管16への燃料供給量を増大させて運転した。試
験結果としては、NOx濃度は全負荷範囲にわたりほぼ
10ppmと低く、燃焼効率ηも30%以上の負荷では
ほぼ100%で、実質的に完全燃焼と言うことができ
る。NOx濃度は、予混合気噴射管16からの燃料噴射
開始後は下降するが、その後、燃料流量を増加するに従
ってもほとんど増えず定格出力に至る。燃焼効率ηにつ
いても、予混合気噴射管16に燃料供給開始直後に若干
の低下が見られるが、そのような条件の元で燃焼器10
を長時間運転することはないので、実用上の問題はな
い。
【0040】比較のために、本実施例に使用したバーナ
15(予混合燃焼バーナ)と同一仕様の4本のバーナを
備えた燃焼器(以下、マルチバーナ方式と呼ぶ)のNO
x濃度と燃焼効率ηの出力に対するシミュレーション結
果も示してある。運転パターンは、始動から無負荷まで
は2本のバーナで、無負荷から1/2負荷までは他の1
本のバーナを追加して作動させ、1/2負荷から定格負
荷までは4本目のバーナを追加して作動させるパターン
である。この場合、燃料の制御系統は、本発明の燃焼器
10では2系統であるのに対し、3系統必要なことに注
意しなければならない。どのバーナも一旦その定格状態
(エンジン定格燃料流量の1/4での運転)に達した後
は、その状態を保って運転することとした。これは、実
用上、重要な定格運転を含む高負荷時のNOx排出量を
最も少なくする燃料配分制御である。3本目と4本目の
バーナの燃焼量負担に差をつけると、燃焼量の少ない方
のバーナのNOx排出の減少量を多い方のバーナの増加
量が上回ってしまうことは明らかである。更に、燃焼効
率ηの落ち込みが大きくなるか、落ち込みが小さくなる
ものの1/2負荷よりも高負荷側に移動するという問題
が生じる。
【0041】上記のシミュレーションにおいて、負荷条
件でのNOx濃度及び燃焼効率は、予混合バーナの燃料
空気比に対するNOxの生成と燃焼効率の変化に基づい
て予測している。このマルチバーナ方式は、すべてのバ
ーナが希薄予混合燃焼であると仮定しているので、無負
荷時のNOx濃度は本発明による燃焼器10のものと同
一であり、部分負荷での値もほぼ同じである。一方、燃
焼効率には、顕著な違いがある。3本目のバーナを追加
すると、しばらくは未燃焼状態のために燃焼効率は下が
り、やがて部分的燃焼によって回復しだし、このバーナ
の設計点では100%に達する。4本目のバーナを追加
するときにも、相対的には小さくなるが、燃焼効率の同
様の落ち込みが起きる。落ち込みを小さくするには、バ
ーナの本数を増やすか、あるいは3、4本目のメインバ
ーナの空気流量を減らし、同一燃料流量での燃料空気比
を大きくすることであるが、後者の場合、3、4本目の
メインバーナの燃料流量が定格に近づくにつれて、NO
x濃度が急増することは避けられない。
【0042】燃焼器10によれば、エンジンを部分負荷
で使用する場合に、排出ガスをクリーンにすることがで
きる。ガスタービンの出力は大気温度の影響を強く受け
る(気温が高いほど出力は小さく効率も低くなる)の
で、燃料空気比に対するNOx濃度レベルの変化が大き
い従来の希薄予混合燃焼では、気温が高い条件で同一出
力を出そうとすると、エンジン運転の燃料空気比はNO
x濃度が急増する燃料空気比となる。従って、NOx規
制を遵守するには、従来ではエンジン出力を落とさざる
を得なかったが、本発明による燃焼器10であれば、混
合気は空気中よりも酸素濃度が低く且つ空間に分散され
るのでNOxの生成を抑制することができ、燃料空気比
に対するNOx濃度レベルの変化が小さい領域が広いの
で、設計によってその問題を回避することができる。
【0043】図2は、この発明によるガスタービン燃焼
器の別の実施例を示す図であり、(a)はその一部縦断
面図であって(c)に示す平面C−Cで切断した図、
(b)は(c)に示す平面D−Dで切断した一部縦断面
図、(c)は一部横断面図である。図2に示すガスター
ビン燃焼器20(以下、「燃焼器20」と略す。)は環
状燃焼器として構成されており、図1に示す燃焼器10
の構成要素と同じ機能を有する要素には同じ符号が付さ
れている。今日では、航空用エンジンには、ほぼ例外な
くこの環状構造をした燃焼器が用いられている。燃焼器
20においては、内部に環状燃焼室21を形成している
燃焼器ライナ22は、環状ドーム壁部23と、環状ドー
ム壁部23から延びる内側筒壁部24及び外側筒壁部2
5とから構成されている。環状ドーム壁部23には、複
数のバーナ15と予混合気噴射管16とが燃焼器20の
軸線方向に平行に延びる状態に交互に隔置して配置され
ている。予混合気噴射管16は、その出口17が、図1
に示した缶形の燃焼器10の場合と同様に、環状燃焼室
21において、バーナ15の排出口15aよりも下流の
位置で開口するように配置され、好ましくは、各予混合
気噴射管16の出口17は、バーナ15から排出される
混合気の燃焼が完了する位置より下流で開口する状態に
配置される。各予混合気噴射管16の出口17の構造
は、後述する図4又は図5に示す構造を備えるのが好ま
しい。各予混合気噴射管16から二つに分割されて噴射
される混合気の噴流18は、バーナ15からの火炎19
の下流に存在する既燃ガスの塊の中に入り込み、この既
燃ガスと混合される。
【0044】図2に示す環状の燃焼器において、図2
(d)に示す燃焼器20aのように、予混合気噴射管1
6を内側筒壁部24と外側筒壁部25とにそれぞれ沿う
位置に寄せて1本ずつ配置することもできる。この場
合、内周側と外周側の予混合気噴射管16の出口17の
位置を燃焼器20の軸方向に互いにずらせて配置し、各
予混合気噴射管16から噴射される混合気に含まれる燃
料流量を独立して制御することができる。例えば、内周
側に配置される予混合気噴射管16の出口17は、外周
側のそれよりも下流側に配置される。そうした配置によ
り、既燃ガスから受ける熱的影響を軽減しながら、一層
広いエンジンの燃料空気比の範囲において、低NOx濃
度と完全燃焼とを両立させることができる。
【0045】図3は、この発明によるガスタービン燃焼
器の他の実施例を示す図であり、(a)は(b)におけ
る平面E−Eについての一部縦断面図、(b)は(a)
における平面F−Fについての一部横断面図である。図
3に示すガスタービン燃焼器30(以下、「燃焼器3
0」と略す。)では、燃焼器ライナ32は、環状の空間
に形成されている燃焼室31の一部が上流側に張り出し
た二重環状構造に形成されている。バーナ15は燃焼器
ライナ32の環状の基端部33において周方向に隔置し
て配置されている。また、予混合気噴射管16は、燃焼
器ライナ32の一部として基端部33の外周側に形成さ
れる張出し部34において互いに周方向に隔置し、バー
ナ15に対しても周方向にずれて配置されている。その
結果、予混合気噴射管16の燃焼室31内への突出量が
少なくなり、予混合気噴射管16は十分燃焼し切った後
の既燃ガス中に混合気を噴流18として噴射し、既燃ガ
スと混合させることができる。予混合気噴射管16が燃
焼室31から受ける熱的影響を軽減することができる。
予混合気噴射管16は、環状の燃焼器ライナ32の内側
と外側に接するように配置することもできる。この場
合、燃焼器20の場合と同様に、予混合噴射器16の出
口17の位置を燃焼室31の流れ方向にずらせて配置
し、それぞれへの燃料流量を独立に制御するようにすれ
ば、より広いエンジンの燃料空気比の範囲において低N
Ox性能と完全燃焼とを両立することができる。燃焼器
30においては、予混合気噴射管16の出口17の構造
として、図4に示す構造を採用するのが好ましい。
【0046】図4は、図1及び図3に示す型式のガスタ
ービン燃焼器において採用することができる予混合気噴
射管の出口形状の例を示す拡大図であり、(a)はその
一例の側面図、(b)はその端面図、(c)は別の例の
側面図、(d)はその端面図である。図4(a)及び
(b)に示すように、予混合気噴射管40は、ストレー
ト管部41とストレート管部41から湾曲して延びて出
口17に至る湾曲口部42とを備えている。出口17
は、湾曲口部42の構造によって、ストレート管部41
の軸線41aに対して傾斜した状態で開口している。湾
曲口部42は、例えば、ストレート管部41の管端壁を
その断面形状を実質的に保った状態で管端壁に接する接
線41bに回りに回動して延ばすことにより形成するこ
とができる。湾曲口部42の湾曲壁部分は(a)及び
(b)に示すように平板状壁部分44aであっても、ま
た(c)及び(d)に示すように曲面板状壁部分44b
であってもよい。平板状壁部分44aは、湾曲口部42
の一部を内側に平面44cでカットした状態に傾斜して
形成することができる。また、出口17となる湾曲口部
42の開口縁46は、必ずしも同じ面内にある必要はな
く、滑らかに形成されていれば前方に進出又は後方に後
退して形成されていてもよい。
【0047】予混合気を分割すると共に側方に曲げて噴
射するため、偏流体としての架橋体43が、湾曲口部4
2の湾曲内側から湾曲外側へと湾曲口部42を横断する
状態で設けられている。架橋体43は、例えば、管端に
おける端壁の切断・塑性加工によって形成可能である。
架橋体43は、横断面の形状が尖端を上流に向けたV字
状の壁面47を有しており、両端が接続部分45a,4
5bとなって出口17の開口縁46に繋がっている。架
橋体43の幅は、湾曲内側の接続部分45aで狭いが、
湾曲外側の接続部分45bに至るに従って次第に広くさ
れている。架橋体43の壁面47は、予混合気噴射管4
0を横断する方向に延びる直線状の母線47aに基づい
て平面又は滑らかな曲面に形成されているので、架橋体
43の製作が容易になり製作コストを低減させることが
できる。
【0048】予混合気噴射管40においては、架橋体4
3は出口17を二つの出口部分49に分割しているの
で、予混合気は、各出口部分49から噴射管40の軸線
に対して側方で且つ斜めの成分を持って互いに遠ざかる
二つの噴流48にて噴射される。特に、各バーナ15が
予混合気噴射管40と斜めに離間した位置に設けられる
場合には、単純な管に比べて、短い距離で各バーナ15
からの既燃ガス中に予混合気を噴射し混合させることが
できる。予混合気噴射管16の出口17を湾曲口部42
に形成し且つ湾曲口部42の幅を湾曲外側で広くするこ
とにより、比較的大きな角度に混合気を曲げて噴射でき
る。この構造は、燃焼器10の筒壁部14に沿って予混
合気噴射管40を配置する場合に見られるように、大き
く曲がった噴流48が必要とされるときに都合が良い。
なお、同じ作用を期待して、湾曲口部42に代えて湾曲
内外共に曲がり長さが存在する曲がり管を用いると、内
側曲がり部に流れの剥離が起きるため、火炎が侵入しや
すかったり、高温・高圧では、その部分で反応が進んで
自然発火が起きる危険性がある等の問題がある。
【0049】図5は、図2に示す実施例において採用さ
れる予混合気噴射管50の出口形状の一例を示す拡大図
であり、(a)は(b)の平面G−Gで切断した縦断面
図、(b)は(a)の端面図である。図5に示すよう
に、予混合気噴射管50を構成するストレート管51の
出口52において、予混合気を分割すると同時に側方に
曲げるため、出口52を横断する態様で偏流体としての
架橋体53が設けられている。架橋体53は、横断面の
形状が尖端を上流に向けたV字状の壁面54を有してお
り、且つ幅が一様であって両端が接続部分55,55と
なってストレート管51の管端に繋がっている。出口5
2は、架橋体53によって二つの出口部分57,57に
分割されている。架橋体53の壁面54は、予混合気噴
射管50を横断する方向に延びる直線状の母線54aに
基づいて平面又は滑らかな曲面に形成されているので、
架橋体53の製作が容易になり且つ製作コストを低減さ
せることができる。
【0050】出口52を定める開口縁56は、架橋体5
3に対向した両側において、架橋体53との接続部分5
5,55から離れるに従って予混合気噴射管50の軸方
向に後退して斜めに延び、出口52を斜めに開口させて
いる。このような出口52を形成するには、架橋体53
の両側で予混合気噴射管50の管端を軸方向後側に傾斜
した平面で切断するのみで良く、製作が容易であり、且
つ製作コストも安価である。出口52をこのように構成
した予混合気噴射管50は、ストレート管51を流れる
混合気を分割すると同時に、分割された各混合気を出口
52から側方、即ち、ストレート管51の軸線に沿う方
向から壁面54に沿うように互いに遠ざかる方向に曲げ
て噴流58として噴射する。従って、単純な開口を有す
る従来の管に比べ短い距離で各バーナ15からの既燃ガ
ス中に混合気を噴射し既燃ガスと混合させることができ
る。管端を斜めに切断して形成した出口52であって
も、架橋体53の偏流作用によって、広い角度に予混合
気を側方に曲げて各噴流58として噴射させることがで
き、短い距離で既燃ガスとの混合を促進させることがで
きる。
【0051】図6は、図2に示す実施例において採用す
ることができる予混合気噴射管60の出口形状の別の例
を示す拡大図であり、(a)は(b)の平面H−Hで切
断した側面図、(b)は(a)の端面図である。図6に
示す予混合気噴射管60は、ストレート管61の管端に
設けられる出口62において、偏流体としての架橋体6
3に対向した両側で、開口縁66に至るに従って側方に
広がった湾曲側壁部69を備えている。架橋体63は、
横断面の形状が尖端を上流に向けたV字状の壁面64を
有しており、且つ幅が一様であって両端が接続部分6
5,65となってストレート管61の管端に繋がって、
出口62を二つの出口部分67,67に分割している。
架橋体63と湾曲側壁部69とが開口端側で形成する開
口縁66は、噴流68に対して実質的に直交した面内に
位置している。架橋体63と湾曲側壁部69とは、互い
に協働して、混合気の流れを一層スムーズに側方に曲げ
て、噴流68として噴射するので、短距離で既燃ガスと
の混合を促進し、良好な燃焼と低排出を実現することが
可能となる。
【0052】架橋体43,53,63の壁面47,5
4,64の断面形状は、V字状に代えてU字状であって
もよい。架橋部43,53,63は、基本的には、希薄
側可燃限界よりも薄い混合気を反応させるため、予混合
気の噴流48,58,68を既燃ガスの塊に噴射するこ
とを作用としており、それにより火炎を保炎しようとす
るものではない。予混合気噴射管40,50,60内の
流速は、予混合気の火炎を架橋体によって保炎せずに、
既燃ガスと混合してから反応させるという目的から、速
い方が好ましい。混合気又は空気の速度を高速とするこ
とにより、予混合気噴射管40,50,60や架橋部4
3,53,63の上流側表面は、それに沿って流れる混
合気又は空気によって冷却されるという利点や、高燃焼
負荷時における圧力変動を抑制したり、管内への逆火が
起きにくいという利点もある。
【0053】図7は、図2に示す実施例において採用す
ることができる予混合気噴射管の出口形状の更に別の例
を示す拡大図であり、(a)は(b)の平面J−Jで切
断した側面図、(b)は(a)の端面図である。図7に
示す予混合気噴射管70では、ストレート管71の先端
に形成される出口72に設けられた偏流体としての架橋
体73に、幅方向中央において架橋方向に延びるスリッ
ト74を形成したものである。架橋体73にスリット7
4を構成することにより、混合気は、左右に分割された
出口77,77から側方に曲げられる噴流78a,78
aと、中央のスリット74を通じて流れる噴流78bと
に分割され、左右側方に曲げられた噴流78a,78a
を既燃ガスに混合させることができる。前記スリットか
らの混合気の噴出は、架橋体背後の逆流を小さくし、そ
こに保炎しにくくする効果がある。その結果、流出速度
が保炎限界流速以上になるように設計すれば、曲げられ
た予混合気を既燃ガスと混合してから反応するようにで
きる。その他の構造は、図5に示す予混合気噴射管50
と同様であるので、再度の詳細な説明を省略する。
【0054】図8は、予混合気噴射管がその周囲を複数
のバーナに囲まれた配置、あるいは単一のバーナからの
環状既燃ガスによって囲まれた配置のガスタービン燃焼
器に採用することができる予混合気噴射管の出口形状の
一例を示す端面図である。図8に示す予混合気噴射管8
0では、偏流体としての架橋体83は、予混合気噴射管
80の出口82において、その断面の中心84から放射
状に延びる少なくとも三本の架橋枝部85から構成する
ことができる。予混合気噴射管80の周囲に少なくとも
三つのバーナが分布して配置されている場合には、予混
合気噴射管80の出口82に架橋体83を設けることに
より、予混合気噴射管80に流れる混合気は、隣接する
架橋枝部85,85間に形成される三つの出口部分87
から、それぞれ、対応したバーナから排出される既燃ガ
スに対して分割された噴流88として噴射されて、既燃
ガスと混合させることができる。
【0055】図9は、予混合気噴射管がその周囲を複数
のバーナに囲まれた配置、あるいは単一のバーナからの
環状既燃ガスによって囲まれた配置のガスタービン燃焼
器に採用することができる予混合気噴射管の出口形状の
別の例を示す図であり、(a)は(b)の平面M−Mで
切断した側面図、(b)は(a)の端面図である。図9
に示す予混合気噴射管90においては、偏流体は、予混
合気噴射管90の出口92にリブ97を介して取り付け
られ且つ尖端側が上流を向いた錐面を有する皿状体93
である。予混合気噴射管90は、ストレート管91の先
端部に、皿状体93を取り囲み且つ皿状体93の円錐面
94に対応して出口92の開口縁96に至るに従って次
第に拡大したスカート部95を備えることができる。偏
流体を皿状体93とし、皿状体93に対応してスカート
部95を備えることにより、予混合気噴射管90内を流
れる混合気は、内側における皿状体93のみならず外側
においてもスカート部95でガイドされ、予混合気噴射
管90の全周囲においてスムーズに側方に曲げられて、
出口92から噴流98として噴出し、バーナ15から排
出される既燃ガスと混合される。リブ97は断面積を小
さくしておくことにより、混合気の噴射に対する影響を
小さくすることができる。
【0056】図10は予混合気噴射管の一例を示す図で
あって、予混合気噴射管内を流れる混合気を噴流として
噴出する際に側方へ曲げる偏流手段を、予混合気噴射管
の軸の回りで旋回させる旋回器とした例である。図10
に示す予混合気噴射管100は、ストレート状の噴射管
本体101の基端側に燃料を先端から噴霧状に噴射する
噴射器102が配置されており、噴射管本体101と噴
射器102との間には、空気の流れに旋回を与える旋回
器103が設けられている。予混合気噴射管100を備
えるガスタービン燃焼器においては、予混合気噴射管1
00の周囲を複数のバーナで取り囲んで配置させること
ができる。噴射管本体101の先端には偏流体は設けら
れておらず、出口104も曲げられておらず、噴射管本
体101がそのまま開口している。旋回器103で旋回
を与えられた状態で噴射管本体101に流れ込んだ空気
流は噴射器102からの燃料の噴霧を含んだ旋回流10
6となり、旋回流106は、噴射管本体101の先端か
ら外側に広がる噴流108となって、バーナからの既燃
ガス108の中に噴射される。
【0057】図11は、予混合気噴射の周囲を旋回バー
ナからの既燃ガスで囲んだガスタービン燃焼器の更に別
の例を示す図であって、(a)は(b)における平面N
−Nについての縦断面図、(b)は横断面図である。ガ
スタービン燃焼器110(以下、「燃焼器110」と略
す。)の基端部には、主混合気が接線方向に流入される
バーナ111と、図10に示した予混合気噴射管100
とが配設されている。バーナ111からの火炎109
は、予混合気噴射管100の噴射管本体101の外側を
下流方向に流れる。予混合気噴射管100の出口104
は、バーナ111の主混合気が燃焼した火炎109の位
置において開口している。予混合気噴射管100から旋
回流106が噴流108となって出口104から噴射さ
れるときに、噴流108は旋回による自身の遠心力に基
づいて側方に広がって噴射され、バーナ111から排出
される火炎109の下流に存在する高温の既燃ガス10
9aの中に入り込んで既燃ガス109aと急速に混合さ
れる。このように構成されたガスタービン燃焼器110
においては、予混合気噴射管100から噴射される噴流
108は、既燃ガス109aと十分な滞留時間を以て混
合される。また、予混合気噴射管100の出口104と
その近傍はバーナ111から排出される高温の火炎10
9に晒されているので、混合気内の燃料噴霧の蒸発が促
進され、より均質な混合気を形成することができる。更
に、予混合気噴射管100の内部には常に旋回流106
が高速で流れているので予混合気噴射管100の管壁が
過度に加熱されることはなく、耐久性についても良好で
ある。
【0058】図12は、予混合気噴射管の周囲を旋回バ
ーナからの既燃ガスで囲んだガスタービン燃焼器の更に
別の例を示す図であって、(a)は(b)における平面
O−Oについての縦断面図、(b)は横断面図である。
図12に示すガスタービン燃焼器120は、図11に示
すガスタービン燃焼器110と比較して、予混合気噴射
管100をバーナ111の火炎109に晒していない状
態に配置している。このように構成されたガスタービン
燃焼器においては、予混合気噴射管100が高温の火炎
109に晒されないので、耐熱の観点からすると、材料
的、機械的に有利である。
【0059】
【発明の効果】この発明であるガスタービン燃焼器は、
燃焼器ライナと、その壁面に取り付けられたバーナと、
予混合気噴射管とで構成され、この予混合気噴射管は、
燃料と空気との混合気を形成し、出口開口からその混合
気をバーナによる既燃ガス中に噴射・混合されるように
なっている。既燃ガスは高温でしかも活性基を多量に含
有しているので、従来の火炎としての燃焼が不可能な非
常に希薄な燃料の混合気でも反応させることができ、温
度と時間を適切にすることにより完全燃焼をさせること
ができる。したがって、非常に希薄な混合気でも反応さ
せることができ、このガスタービン燃焼器をジェットエ
ンジンやガスタービンに用いた場合には、予混合気噴射
管を流れる燃料流量制御のみによって、比較的容易に且
つ従来のガスタービン燃焼器では不可能であった広い出
力範囲にわたって完全燃焼(高い燃焼効)と非常に低い
低NOx濃度との両立を容易に実現できるガスタービン
燃焼器を提供することができる。混合気をバーナからの
既燃ガス中に噴射する手段の一つとして、予混合気噴射
管の出口において、上流側が尖端となり下流側が末広が
り状の壁面を有する架橋体を配置し、混合気が予混合気
噴射管の軸方向に対して大きな角度で曲げて側方に噴射
させる構造を採用することができる。また、別の構造と
して、予混合気噴射管に空気用の旋回器を備え、予混合
気噴射管内に噴射された燃料を旋回流とされた空気流と
共に出口から噴射することで、混合気はその遠心力によ
って出口を出たときに側方に広がる噴流とする構造を採
用することもできる。予混合気噴射管から噴流となって
噴射された混合気は、短い距離で既燃ガスと効果的に混
合し、完全燃焼(高い燃焼効)と非常に低い低NOx濃
度とを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるガスタービン燃焼器の一実施例
を示す図である。
【図2】この発明によるガスタービン燃焼器の別の実施
例を示す図である。
【図3】この発明によるガスタービン燃焼器の他の実施
例を示す図である。
【図4】この発明によるガスタービン燃焼器の特に燃料
噴射管の一実施例を示す図である。
【図5】図2に示す実施例において採用される予混合気
噴射管の出口形状の一例を示す拡大図である。
【図6】図2に示す実施例において採用される予混合気
噴射管の出口形状の別の例を示す拡大図である。
【図7】図2に示す実施例において採用される予混合気
噴射管の出口形状の更に別の例を示す拡大図である。
【図8】予混合気噴射管の周囲を複数のバーナで囲んだ
ガスタービン燃焼器に採用される予混合気噴射管の出口
形状の一例を示す端面図である。
【図9】予混合気噴射管の周囲を複数のバーナで囲んだ
ガスタービン燃焼器に採用される予混合気噴射管の出口
形状の別の例を示す図である。
【図10】この発明によるガスタービン燃焼器に用いら
れ、予混合気噴射管からの噴流を側方へ曲げる偏流手段
を旋回器としたる予混合気噴射管の一例を示す図であ
る。
【図11】図10に示す予混合気噴射管の周囲をバーナ
で囲んだガスタービン燃焼器の更に別の例を示す図であ
る。
【図12】図10に示す予混合気噴射管の周囲を複数の
バーナで囲んだガスタービン燃焼器の更に別の例を示す
図であって、
【図13】この発明によるガスタービン燃焼器の排気ガ
ス中のNOx濃度及び燃焼効率と出力との関係を、従来
のマルチバーナ方式の燃焼器の特性と共に示すグラフで
ある。
【図14】燃焼用空気と希釈空気との流量を調節する流
量調節機構を用いた従来の空気配分制御式ガスタービン
燃焼器の一例を示す概念図である。
【図15】従来のマルチバーナ方式のガス焚きガスター
ビンの燃焼器の一例を示す縦断面図である。
【図16】従来のマルチバーナ方式の燃焼器のエンジン
試験によるNOx排出濃度と燃焼効率の負荷に対する変
化の様子の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
10,20,30,110,120 ガスタービン燃焼
器 11,31 燃焼室 21 環状燃焼室 12,22,32 燃焼器ライナ 13 ライナドーム壁部 23 環状ド
ーム壁部 14 筒壁部 24 内側筒壁部 25 外側筒
壁部 15,111 バーナ 16,40,50,60,70,80,90,100
予混合気噴射管 17,52,62,72,82,92,104 出口 18,48,58,68,78a,78b,88,9
8,108 噴流 19,109 火炎 19a,109a
既燃ガス 33 基端部 34 張出し部 41,51,61,71,91 ストレート管 42 湾曲口部 43,53,63,73,83 架橋体(偏流体) 93 皿状体(偏流体) 103 旋回器 47,54,64 壁面 45,55,65
接続部分 46,56,66 開口縁 49,57,67
出口部分 69 湾曲側壁部 74 スリット 85 架橋枝部 94 円錐面 95
スカート部 97 リブ 101 噴射管本体 102 噴射器 M 混合領域

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排出口が燃焼室内に開口するバーナと、
    燃料と空気との混合気を前記燃焼室内に導く予混合気噴
    射管とを備え、前記予混合気噴射管からの前記混合気
    は、前記バーナから噴射された既燃ガスに向かって噴射
    されて前記既燃ガスと混合されることから成るガスター
    ビン燃焼器。
  2. 【請求項2】 前記予混合気噴射管は、前記混合気を前
    記既燃ガスに向かって噴射するため、前記予混合気噴射
    管の出口に前記混合気を側方に曲げる偏流体を備えてい
    ることから成る請求項1に記載のガスタービン燃焼器。
  3. 【請求項3】 前記偏流体は、前記予混合気噴射管を横
    断して設けられた架橋体であり、前記架橋体は、前記混
    合気を分割すると同時に側方に曲げるため、横断面形状
    が尖端を上流側に向けたU字状又はV字状である壁面を
    有することから成る請求項2に記載のガスタービン燃焼
    器。
  4. 【請求項4】 前記架橋体の前記壁面は、前記予混合気
    噴射管を横断する方向に延びる直線を母線とする平面又
    は滑らかな曲面に形成されていることから成る請求項3
    に記載のガスタービン燃焼器。
  5. 【請求項5】 前記予混合気噴射管は、ストレート管部
    と前記ストレート管部から湾曲して延びて前記出口に至
    る湾曲口部とを備えており、前記架橋体は前記湾曲口部
    の湾曲内側から湾曲外側へと前記湾曲口部を横断して設
    けられ且つ前記湾曲外側へ至るに従って幅広に形成され
    ていることから成る請求項3又は4に記載のガスタービ
    ン燃焼器。
  6. 【請求項6】 前記予混合気噴射管は、前記架橋体に対
    向した両側において、前記架橋体との接続部分から離れ
    るに従って前記予混合気噴射管の軸方向に後退した開口
    縁を有することから成る請求項3又は4に記載のガスタ
    ービン燃焼器。
  7. 【請求項7】 前記予混合気噴射管は、前記架橋体に対
    向した両側において、前記出口の開口縁に至るに従って
    側方に広がって開口する湾曲側壁部を備えていることか
    ら成る請求項3又は4に記載のガスタービン燃焼器。
  8. 【請求項8】 前記架橋体には、幅方向中央において架
    橋方向に延びるスリットが形成されていることから成る
    請求項3又は4に記載のガスタービン燃焼器。
  9. 【請求項9】 前記架橋体は、前記予混合気噴射管の前
    記出口断面の中心から放射状に延びる少なくとも三本の
    架橋枝部から構成されていることから成る請求項3又は
    4に記載のガスタービン燃焼器。
  10. 【請求項10】 前記偏流体は、前記予混合気噴射管の
    前記出口にリブを介して取り付けられ且つ尖端側が上流
    を向いた錐面を有する皿状体であることから成る請求項
    2に記載のガスタービン燃焼器。
  11. 【請求項11】 前記予混合気噴射管は、前記皿状体を
    取り囲み且つ前記出口の開口縁に至るに従って次第に拡
    大したスカート部を備えていることから成る請求項10
    に記載のガスタービン燃焼器。
  12. 【請求項12】 前記燃焼室は前記バーナが取り付けら
    れるドーム壁部と前記ドーム壁部から下流側に延びる筒
    状壁部とを有して成り、前記予混合気噴射管は、前記ド
    ーム壁部において、前記バーナと実質的に平行に且つ前
    記出口が前記バーナの前記排出口よりも下流で開口する
    状態に取り付けられていることから成る請求項1〜11
    のいずれか1項に記載のガスタービン燃焼器。
  13. 【請求項13】 前記燃焼室は前記バーナが取り付けら
    れるドーム壁部と前記ドーム壁部から下流側に延びる筒
    状壁部とを有して成り、前記予混合気噴射管は、前記筒
    状部において、前記バーナに対して傾斜し且つ前記出口
    が前記バーナの前記排出口よりも下流で開口する状態に
    取り付けられていることから成る請求項1〜11のいず
    れか1項に記載のガスタービン燃焼器。
  14. 【請求項14】 前記燃焼室は基端部分及びその上流側
    の張出部分を備えたドーム壁部と前記ドーム壁部から下
    流側に延びる筒状部とを有して成り、前記バーナは前記
    張出部分に取り付けられ、前記予混合気噴射管は前記基
    端部分において前記出口が前記バーナの排出口よりも下
    流で開口する状態に取り付けられていることから成る請
    求項1〜11のいずれか1項に記載のガスタービン燃焼
    器。
  15. 【請求項15】 前記バーナは周方向に隔置して配置さ
    れ、単一又は複数の前記予混合気噴射管が隣接する前記
    バーナ間に配置されていることから成る請求項1〜14
    のいずれか1項に記載のガスタービン燃焼器。
  16. 【請求項16】 前記混合気は、前記予混合気噴射管の
    軸の回りで旋回する旋回混合気流とされ、前記出口から
    噴射されるときに旋回に基づいて側方に曲げられること
    から成る請求項2に記載のガスタービン燃焼器。
  17. 【請求項17】 前記予混合気噴射管は、少なくとも前
    記出口側の一部が前記バーナからの前記既燃ガスに囲ま
    れた状態で前記既燃ガスに中に延びて配置されているこ
    とから成る請求項16に記載のガスタービン燃焼器。
  18. 【請求項18】 前記予混合気噴射管は、前記出口が前
    記バーナからの前記既燃ガスよりも上流側で開口する状
    態に配置されていることから成る請求項16に記載のガ
    スタービン燃焼器。
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