JPH0942672A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器

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JPH0942672A
JPH0942672A JP19965695A JP19965695A JPH0942672A JP H0942672 A JPH0942672 A JP H0942672A JP 19965695 A JP19965695 A JP 19965695A JP 19965695 A JP19965695 A JP 19965695A JP H0942672 A JPH0942672 A JP H0942672A
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burner
pilot burner
gas turbine
turbine combustor
combustion chamber
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Application number
JP19965695A
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English (en)
Inventor
Shigeyoshi Kobayashi
成嘉 小林
Toshio Otaguro
俊夫 大田黒
Masahiko Yamagishi
雅彦 山岸
Noriyuki Hayashi
則行 林
Toshibumi Sasao
俊文 笹尾
Hiromi Koizumi
浩美 小泉
Osamu Yokota
修 横田
Kazuyuki Ito
和行 伊藤
Masaya Otsuka
雅哉 大塚
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短い混合距離内で混合が促進され、低負荷,す
なわち発熱量の小さな状態であっても、パイロットバー
ナーからメインバーナーへの安定した火移しができ、か
つガスタービンの運用範囲を拡大することができるガス
タービン燃焼器を提供する。 【構成】パイロットバーナー1とそれを囲むように配置
された予混合メインバーナー10とで構成されるガスタ
ービン燃焼器において、前記メインバーナー10を、燃
料ノズル12と、この燃料ノズルから噴出された燃料と
空気とを混合させる環状の予混合器14と、この予混合
器の下流側に配置された保炎器で構成するとともに、前
記環状予混合器の内周側円筒面に、混合気の流れ方向の
その高さと幅が増える複数個の外周側へ向かう凹部4を
設け、かつこの凹部の内側にパイロットバーナーで燃焼
した高温ガスが流れるように形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービン燃焼器の改
良に係り、特に拡散燃焼が行なわれるパイロットバーナ
ーと予混合燃焼が行なわれるメインバーナーとを備えた
ガスタービン燃焼器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に知られているこの種燃焼器の
混合促進法としては、例えば GlobalGas Turbine News
August 1993 にも開示されているように、Lobed Mixer
という基本構造が知られている。しかし、ガスタービン
燃焼器に採用されている予混合燃焼器の低負荷バーナー
切換技術(パイロットバーナー・メインバーナー)の適
用については、高温の燃焼ガスと低温の未燃予混合気ガ
スとの混合であるため、その構造物の温度的な面での信
頼性を確保することが非常に難しく、必ずしも実用化さ
れてはいない。
【0003】また、ラムジェットエンジンの混合保炎器
構造にはこのLobed Mixer 構造が使用されているが、こ
のものは低温の水素燃料と空気との混合であり、ガスタ
ービン燃焼器のような高温ガスとの混合に対する配慮は
なされておらず、信頼性の面で充分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】主に拡散燃焼が採用さ
れるパイロットバーナーによって起動されるガスタービ
ン燃焼器では、負荷の増大に伴ってメインバーバーへの
着火が必要となる。最近の環境適応型ガスタービン発電
システムでは、蒸気タービンとのコンバインドによるサ
イクル効率の向上と、予混合燃焼によるNOx排出量の
低減が図られているが、このコンバインドサイクルと予
混合燃焼の採用により、次のような2つの問題点が燃焼
器に現れる。
【0005】すなわち、1つは低い部分負荷、例えば3
0%負荷から定格負荷100%までの広範囲に渡ってガ
スタービンが運用されることになり、低負荷でのメイン
バーナーへの切換、すなわち低負荷帯においてメインバ
ーナーへの着火が必要となりその安定した着火が難しい
こと。2つ目は、低NOx運転の要求は運用範囲全域に
ついてであり、したがって部分負荷においても低NOx
燃焼が行なわれるよう予混合燃焼が採用され、部分負荷
では非常に燃空比の薄い、すなわち可燃限界ぎりぎりの
燃空比状態で運転され、安定した燃焼が難しいことであ
る。
【0006】パイロットバーナー(拡散燃焼)からメイ
ンバーナー(予混合燃焼)への負荷切り替えは、非常に
着火条件が悪く、従来この一つの策として、燃焼用空気
を一部バイパスさせる空気流量制御、あるいはバーナー
のステージングにより、局所的にバーナーの燃空比を高
くし着火しやすい条件を作り出すようにしている。
【0007】しかし、空気流量制御ではその構成が複雑
となりがちであり、また高精度な空気流量制御構造が必
要となること、さらにバーナーのステージングでは運用
可能範囲が狭くなるなどの問題点が発生する。これらの
問題点を解決するためには低い燃空比の予混合気を短い
時間内で確実に着火できる負荷切り替え技術が必要とさ
れ、それは短時間、すなわち短い距離で予混合気を着火
可能混合度まで上昇させる混合促進技術が不可欠であ
る。
【0008】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、短い混合距離内でその混合が促進
され、たとえ低負荷,すなわち発熱量の小さな状態であ
っても、パイロットバーナーからメインバーナーへの安
定した火移しができ、かつガスタービンの運用範囲を拡
大することができるこの種のガスタービン燃焼器を提供
するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、パイ
ロットバーナーとそれを囲むように配置された予混合メ
インバーナーとで構成されるガスタービン燃焼器におい
て、前記メインバーナーを、燃料ノズルと、この燃料ノ
ズルから噴出された燃料と空気とを混合させる環状の予
混合器と、この予混合器の下流側に配置された保炎器で
構成するとともに、前記環状予混合器の内周側円筒面
に、混合気の流れ方向のその高さと幅が増える複数個の
外周側へ向かう凹部を設け、かつこの凹部の内側にパイ
ロットバーナーで燃焼した高温ガスが流れるように形成
し所期の目的を達成するようにしたものである。
【0010】
【作用】すなわち、このように形成されたガスタービン
燃焼器であると、予混合器内に設けられた凹部、パイロ
ットバーナーの副燃焼室凸部により、予混合気と高温燃
焼ガスとが凹、凸部の両側に流れ、その後端から両者の
流速差、凹部、凸部前縁から発生する渦により縦渦が発
生し、この縦渦によりその混合が促進され、したがって
短い混合距離内で混合の促進が図られ、たとえ低負荷,
すなわち発熱量の小さな状態であっても、パイロットバ
ーナーからメインバーナーへの安定した火移しが可能と
なる。
【0011】また、前記凹、凸部の高さ、幅を変化させ
ることにより、その後流に生ずる渦の特性が異なり、振
動燃焼が発生した際にも、その周波数が夫々の凹、凸部
で異なるため、燃焼器全体としての共振による燃焼振動
に発達することを充分抑制することができる。
【0012】また、前記凹、凸部の出口ライナーに火炎
伝播管が設けられていることからパイロットバーナーで
着火した際の高温ガスがその圧力増大により、隣接する
燃焼器の多量のエネルギを供給することができ、火炎の
伝播をより確実とすることができるのである。
【0013】
【実施例】以下図示した実施例に基づいて本発明を詳細
に説明する。図1および図2にはそのガスタービン燃焼
器の要部が断面で示されている。燃焼器は、主として中
央部に配置されたパイロットバーナー1と、このパイロ
ットバーナーを囲むように環状に配置され、予混合器1
4を有する予混合燃焼メインバーナー10、パイロット
バーナーの下流側に位置するパイロットバーナーの副燃
焼室3、それにライナー16で囲まれた主燃焼室18で
構成されている。
【0014】また、特に前記環状の予混合器14の内周
側円筒面には、予混合気11の流れ方向のその高さと幅
が増える複数個の外周側へ向かう予混合器凹部4が設け
られ、この凹部の内側にパイロットバーナー1で燃焼さ
れた高温ガスが流れるように形成されている。
【0015】この構成で運転に際しては、起動から30
%程度までの部分負荷はパイロットバーナー1のみによ
って運転される。すなわち、パイロットバーナー1は燃
料ノズル12から噴出された燃料と旋回羽根2で旋回が
与えられた燃焼用空気15とで燃焼し、所定の温度に上
昇した燃焼ガス20がタービンへ供給され、動力を発生
することになる。負荷30%程度において、メインバー
ナー10の予混合気11へパイロットバーナーで燃焼さ
れた高温燃焼ガス20を混合することにより、予混合気
温度をその着火温度以上に加熱できれば、メインバーナ
ー予混合気14の燃焼が可能となる。
【0016】部分負荷時におけるメインバーナーの予混
合気燃空比は可燃限界以下であり、パイロットバーナー
の高温燃焼ガスをできるだけ予混合気に混合し、その温
度を燃焼反応が進行する温度以上にしなければならず、
パイロットバーナーの燃焼ガス20と予混合気14との
混合を短い距離で促進する必要がある。
【0017】本発明では前述したように、環状予混合器
14の内周側円筒面に外周側へ凹む予混合凹部4を設け
ることにより、燃焼ガス20と予混合気14とがこの凹
部の後流に発生する縦渦により混合が促進されると同時
に、この凹部14を設けたことにより、両ガスの接触面
積が増加し、より短い距離で混合度が高くでき、高温燃
焼ガス20の保持するエネルギが予混合気11へ伝達さ
れ、その温度上昇により燃焼反応が大幅に増大、低負荷
の燃空比の低い予混合気からのメインバーナーでの運用
が可能となる。
【0018】なお、本実施例では予混合器凹部4の内側
を高温燃焼ガスが流れ、凹部の壁面温度が上昇するよう
に思われるが、凹部の外側を予混合気14が流れるた
め、この予混合気14により冷却されるので、凹部壁面
温度の上昇は防止され、特に問題になることはない。勿
論、予混合気側の冷却性能が充分でない場合には図には
示してないが凹部の外周側に冷却空気を流すなどして冷
却性能の向上を図るようにしてもよい。
【0019】図3および図4には本発明のもう一つの実
施例が示されている。この実施例では副燃焼室凸部5が
予混合器14の流路内にその内周側から設けられてい
る。このように形成しても前述した実施例と同様な効果
を奏する。
【0020】図5および図6は本発明の他の実施例を示
し、メインバーナー10が円筒状のマルチノズルで構成
されている。本実施例では、メインバーナー10の出口
が副燃焼室凸部5の出口より上流側に設けられ、メイン
バーナーの予混合器14内で混合された予混合気11に
より、副燃焼室凸部が冷却される構造となっている。し
かし、予混合気による凸部の冷却は全面的には及ばない
ことから、凸部の外側に冷却空気13用に冷却流路19
が設けられている。
【0021】図7および図8は図1に示した実施例にお
いて、予混合器凹部4の高さ、幅を隣合う凹部で異なる
寸法にした構造を示す。本実施例であると、前述した実
施例と同様な効果を奏することは勿論のこと、さらに凹
部4の後に発生する縦渦の周波数特性が隣合う凹部で異
なるため、振動燃焼が発生した場合にも、全部のメイン
バーナーで同時に共振することがなく、発生する燃焼振
動を小さくすることができる。
【0022】図9および図10は本発明の他の実施例を
示し、副燃焼室凸部5の出口部ライナー16に火炎伝播
管25を設けることにより、燃焼器点火時における隣接
燃焼器への火炎伝播性能が、パイロットバーナーの周囲
にあるメインバーナーの燃焼用空気によって阻害される
ことなく発揮でき、安定した火炎伝播を達成することが
可能となる。また、副燃焼室3と予混合器14との間に
は組立て時のためにギャップが設けられており、空気を
燃焼バーナー以外から燃焼室へ流出させることは、低N
Ox化のために予混合気をできるだけ希薄にする点から
すれば無駄になる。そこで、副燃焼室凸部5の上流側に
円筒部を設け、そこにばね状のシール構造を取り付ける
ことにより、漏れ空気量を小さくすることができ、低N
Ox化を図る上で必要な予混合燃焼用空気をより多く使
用できるようになる。
【0023】図11および図12には本発明のさらに他
の実施例が示されている。燃焼器全体はパイロットバー
ナー1と予混合メインバーナー10、副燃焼室3、ライ
ナー16で構成されている。起動から部分負荷30%ま
ではパイロットバーナー1で運転され、それ以上の負荷
に対してはF2燃料ノズル12からの燃料を予混合し、
予混合14a出口に設けられた保炎器9により安定燃焼
される。
【0024】その後予混合器内に設けられた混合促進用
ボルテックスジェネレータ35、36により空気と燃料
が均一に混合され、低NOx燃焼が達成できる。また、
負荷をパイロットバーナー1からメインバーナー10へ
切り替える際、パイロットバーナーからのエネルギをメ
インバーナーへ速やかに伝達できるように予混合器と副
室出口に火移し用ボルテックスジェネレータ37、38
が設けられ、副室からの高温燃焼ガスと予混合器からの
未燃予混合気とが良好に混合し、負荷の大きな変動を発
生することなく、低い部分負荷条件でもメインバーナー
に火を移すことができる。
【0025】さらに、予混合器出口の保炎器にはその内
外周端部に保炎性能の向上と燃焼振動に対する安定性を
向上するための切欠き部であるボルテックスジェネレー
タ30、31が設けられ、動的な燃焼安定性の向上が得
られる。
【0026】図13および図14は図11および図12
と同様な構成であるが、パイロットバーナー1が旋回型
保炎バーナーとなっている。本実施例においても図11
と同様な効果が達成できる。
【0027】図15は図11における保炎器9の代わり
に予混合器出口の流出方向をパイロットバーナーからの
高温ガス流に傾け(9a、9b)、未燃予混合気と高温
ガスとの混合により燃焼させる構造であり、本実施例に
よっても図11と同様な効果が得られるとともに、保炎
器により集中的に燃焼が進まないことから燃焼振動の小
さな運転が可能となる。
【0028】図16および図17に基づいてもう一つの
実施例を説明する。51は燃焼器外筒で、燃料供給フラ
ンジ52によって閉視されている。12は燃料ノズル、
1はパイロットバーナーでその周囲に環状に8基のメイ
ンバーナー10が置かれる。これらは連結材57に固定
され、その下流側のライナー16内部に燃焼領域が形成
され、尾筒59によって燃焼ガスがタービンへ導かれ
る。
【0029】パイロットバーナー1は円筒形で、その内
部には旋回羽根60と、より径の小さな旋回器61が配
設され、中心部には二重円筒状の燃料ノズル12が設け
られて上流側と下流側の2ヵ所に別個に燃料を供給す
る。メインバーナー10は円筒形で、その上流側内周壁
には流入空気に対して迎え角をもって取り付けられた三
角板状の渦発生器62が頂角をバーナー中心軸へ向けて
環状に設けられる。バーナー中心には棒状の燃料ノズル
12が置かれる。
【0030】次に、以上のように構成されたガスタービ
ン燃焼器の作用について説明する。燃焼の開始時はメイ
ンバーナー10の燃料ノズル12の下流側噴口のみに燃
料を供給し拡散燃焼を行なわせる。負荷が大きくなった
ときには燃料ノズル12の上流側噴口にも燃料を供給し
て予混合燃焼を行なう。この時、旋回羽根60の外周端
は図18および図19のように他部材とつながっておら
ず開放されているため、渦発生器としても作用する。旋
回羽根60から放出される縦渦によって空気と燃料の混
合は促進され、均一な予混合気が形成される。
【0031】さらに負荷が大きいときにはメインバーナ
ー10の燃料ノズルにも燃料を供給し、燃焼を開始させ
る。このとき旋回羽根60から放出される縦渦によって
パイロットバーナー1の燃焼ガスからメインバーナー1
0への熱の供給が活発に行なわれ、良好な火移り性が期
待できる。
【0032】旋回羽根60は、図20に示されるように
リップを設けて外周端を三角形状に区切り、安定した渦
を発生するようにできる。また、図21から図23に示
すように、旋回羽根60の外周端を固定し、羽根に切り
込みを設けた形状としてもよい。この場合は切り込み部
から発生する縦渦によって同様な効果が期待できる。
【0033】メインバーナー10の内部では、渦発生器
から縦渦が発生し、同時にバーナー軸を中心に空気流が
旋回する。したがって両者の高価により空気と燃料の混
合が促進される。渦発生器の空気流に対する抑え角は小
さくしても均一な混合気が形成でき、圧力損失を小さく
できる。
【0034】以上種々説明してきたように本発明の燃焼
器であると、パイロットバーナーの周囲に配置された環
状の予混合器の内周側円筒面に複数個の凹部を設け、こ
の凹部内側にパイロットバーナーの燃焼ガスを流すこと
により、部分負荷でのパイロットバーナーからメインバ
ーナーへの火移しを、メインバーナの予混合気が低燃空
比である低い部分負荷でも確実に行なうことができ、空
気流量制御などの制御機構を用いることなく広い負荷帯
での低NOx燃焼器運用が可能になる。
【0035】予混合器の凹部と同様に、パイロットバー
ナーの副燃焼室出口に予混合メインバーナーの予混合気
流れ中に設けられる凸部によっても、上記と同様の効果
が得られる。
【0036】上記複数個の凹、凸部の高さ、幅などを一
つの燃焼器内で多種類の寸法とすることにより、振動燃
焼が発生した場合に、凹、凸部後流の流れの周波数特性
が分布していることから、全部の凹、凸部燃焼が共振し
ないため、大きな燃焼振動の発生を防止することがで
き、機器の信頼性が向上する。
【0037】前記凹、凸部の予混合気流れ側に伝熱促進
構造あるいは冷却流路を設けることにより、凹、凸部壁
面の温度上昇を低減でき、パイロットバーナーの燃焼ガ
ス温度を高温にすることにより、メインバーナーへの火
移しをより低い予混合気燃空比で可能とし、運用範囲が
広くなる。
【0038】前記凹、凸部の出口ライナー部に火炎伝播
管を設けることにより、燃焼器着火時の隣接する他の燃
焼器への火炎伝播に必要なエネルギが、周囲のメインバ
ーナーを流れる燃焼用空気によって阻害されることなく
伝播でき、安定した信頼性の高い火炎伝播が可能とな
る。
【0039】副燃焼室とメインバーナーの予混合器間に
生じるギャップを流れる漏れ空気流量を低減するための
シール構造に対して、副燃焼室凸部の上流側に円筒部を
設置することにより、ばね状シール構造が有効に作動す
るため漏れ空気流量を小さくすることができる。そのた
め、予混合燃焼に使用できる空気流量の増大により、よ
り燃空比の低い予混合気で燃焼でき、NOx排出量の低
減が可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、短い混合距離内で空気と燃料の混合が促進され、た
とえ低負荷,すなわち発熱量の小さな状態であっても、
パイロットバーナーからメインバーナーへの安定した火
移しができ、かつガスタービンの運用範囲を拡大するこ
とができるこの種のガスタービン燃焼器を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン燃焼器の一実施例を示す
縦断側面図。
【図2】図1のA矢視図。
【図3】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を示
す縦断側面図。
【図4】図3のB矢視図。
【図5】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を示
す縦断側面図。
【図6】図5のC矢視図。
【図7】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を示
す縦断側面図。
【図8】図7のD矢視図。
【図9】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を示
す縦断側面図。
【図10】図9のE矢視図。
【図11】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を
示す縦断側面図。
【図12】図11のF矢視図。
【図13】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を
示す縦断側面図。
【図14】図13のG矢視図。
【図15】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を
示す縦断側面図。
【図16】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を
示す縦断側面図。
【図17】図16のH矢視図。
【図18】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を
示す縦断側面図。
【図19】図18のI矢視図。
【図20】図18のガスタービン燃焼器に用いられる羽
根の形状を示す斜視図。
【図21】本発明のガスタービン燃焼器の他の実施例を
示す縦断側面図。
【図22】図21のJ矢視図。
【図23】図21のガスタービン燃焼器に用いられる羽
根の形状を示す斜視図。
【符号の説明】
1…パイロットバーナ、3…副燃焼室、4…予混合器凹
部、5…予混合器凸部、10…メインバーナ、14…予
混合器、16…ライナ、18…主燃焼室、25…火炎伝
播管、60…旋回羽根。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 則行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 笹尾 俊文 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 小泉 浩美 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 横田 修 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 伊藤 和行 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 大塚 雅哉 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイロットバーナーとそれを囲むように
    配置された予混合メインバーナーとを備え、前記予混合
    メインバーナーが、燃料ノズルとこの燃料ノズルから噴
    出された燃料と空気とを混合させる環状の予混合器とを
    備えているガスタービン燃焼器において、 前記環状をなした予混合器の内周側壁面に、予混合気の
    流れ方向のその高さと幅が増える複数個の外周側へ向か
    う凹部を設け、この凹部の内側に前記パイロットバーナ
    ーで燃焼した高温ガスが流れるように形成したことを特
    徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 【請求項2】 パイロットバーナーと、該パイロットバ
    ーナーの下流側に位置し、パイロットバーナーの燃焼が
    行なわれる副燃焼室と、該副燃焼室の周囲を囲むように
    配置された予混合メインバーナーと、該予混合メインバ
    ーナーの下流側に位置し、予混合メインバーナーの燃焼
    が行なわれる主燃焼室とを備え、前記予混合メインバー
    ナーの予混合器が、前記副燃焼室の周囲に環状に形成さ
    れてなるガスタービン燃焼器において、 前記予混合器の予混合気出口部内周壁面に、予混合気の
    流れ方向のその高さと幅が増える複数個の外周側へ向か
    う凹部を設け、かつこの凹部の内側に前記パイロットバ
    ーナーで燃焼した高温ガスを流通させるようにしたこと
    を特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 【請求項3】 前記複数個の凹部を、その高さあるいは
    幅が異なるように形成し、その異なる凹部を並設するよ
    うにした請求項1あるいは2記載のガスタービン燃焼
    器。
  4. 【請求項4】 前記凹部の燃焼ガス流路と反対側に位置
    する流路に、伝熱性能を促進するフィンあるいはタービ
    ュレンスプロモータを設けてなる請求項1、あるいは2
    記載のガスタービン燃焼器。
  5. 【請求項5】 前記予混合器内の凹部の予混合気ガスが
    流れる面で、かつその上流側に混合促進用ボルテックジ
    ェネレータを設けてなる請求項1あるいは2記載のガス
    タービン燃焼器。
  6. 【請求項6】 パイロットバーナーと、該パイロットバ
    ーナーの下流側に位置し、パイロットバーナーの燃焼が
    行なわれる副燃焼室と、該副燃焼室の周囲を囲むように
    配置された予混合メインバーナーと、該予混合メインバ
    ーナーの下流側に位置し、予混合メインバーナーの燃焼
    が行なわれる主燃焼室とを備え、前記予混合メインバー
    ナーの予混合器が、前記副燃焼室の周囲に環状に形成さ
    れてなるガスタービン燃焼器において、 前記パイロットバーナーのメインバーナー出口部に近い
    副燃焼室部に、メインバーナーの予混合器流路内へ侵入
    するように複数個の凸部流路を設け、この凸部流路にパ
    イロットバーナーで燃焼したガスを流通させるようにし
    たことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  7. 【請求項7】 パイロットバーナーと、該パイロットバ
    ーナーの下流側に位置し、パイロットバーナーの燃焼が
    行なわれる副燃焼室と、該副燃焼室の周囲を囲むように
    配置された予混合メインバーナーと、該予混合メインバ
    ーナーの下流側に位置し、予混合メインバーナーの燃焼
    が行なわれる主燃焼室とを備え、前記予混合メインバー
    ナーの予混合器が、前記副燃焼室の周囲に環状に形成さ
    れてなるガスタービン燃焼器において、 前記予混合メインバーナー出口部に近いパイロットバー
    ナーの副燃焼室部に、円筒状あるいは矩形状メインバー
    ナーの間にできる隙間部に広がる複数個の凸部流路を設
    けるようにしたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  8. 【請求項8】 前記凸部流路の高さおよび幅を、前記パ
    イロットバーナーの予混合気流れ方向に次第に増すよう
    に形成してなる請求項6あるいは7記載のガスタービン
    燃焼器。
  9. 【請求項9】 前記パイロットバーナーの副燃焼室凸部
    流路にメインバーナーの予混合気が沿って流れるように
    メインバーナー出口部およびパイロットバーナー副燃焼
    室を配置してなる請求項6あるいは7記載のガスタービ
    ン燃焼器。
  10. 【請求項10】 前記パイロットバーナの副燃焼室の凸
    部を、その高さあるいは幅が複数の寸法のもので構成し
    てなる請求項6、7あるいは8記載のガスタービン燃焼
    器。
  11. 【請求項11】 パイロットバーナの副燃焼室凸部のパ
    イロットバーナーの燃焼ガスに接する面の裏側に空気を
    流すように形成してなる請求項6、7あるいは8記載の
    ガスタービン燃焼器。
  12. 【請求項12】 パイロットバーナの副燃焼室凸部周方
    向位置の出口部ライナーに、火炎伝播管を設けてなる請
    求項6、7あるいは8記載のガスタービン燃焼器。
  13. 【請求項13】 前記パイロットバーナ副燃焼室の凸部
    上流側に円筒状の副燃焼室部分を設けてなる請求項6、
    7あるいは8記載のガスタービン燃焼器。
  14. 【請求項14】 パイロットバーナーとそれを囲むよう
    に配置された予混合メインバーナーとで構成されるガス
    タービン燃焼器において、 前記予混合器内に混合促進用にボルテックジェネレータ
    とその出口に保炎器、また、予混合器出口のパイロット
    バーナー側内周、パイロットバーナー副燃焼室出口の外
    周部に複数個のボルテックジェネレータを設けたことを
    特徴とするガスタービン燃焼器。
  15. 【請求項15】 パイロットバーナーとそれを囲むよう
    に配置された予混合メインバーナーとで構成されるガス
    タービン燃焼器において、 前記予混合器内に混合促進用にボルテックジェネレータ
    とその出口部の流れ方向を中心部のパイロットバーナー
    からの燃焼ガス方向へ傾け、また、予混合出口のパイロ
    ットバーナー側内周、パイロットバーナー副燃焼室出口
    の外周部に複数個のボルテックジェネレータを設けたこ
    とを特徴とするガスタービン燃焼器。
  16. 【請求項16】 旋回羽根を有するパイロットバーナー
    とそれを囲むように配置された予混合メインバーナーと
    を備え、前記予混合メインバーナーが、燃料ノズルとこ
    の燃料ノズルから噴出された燃料と空気とを混合させる
    環状の予混合器とを備えているガスタービン燃焼器にお
    いて、 前記旋回羽根を有するバーナーの羽根外周部とその周囲
    にある環状リングとの間に、隙間を形成するようにした
    ことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  17. 【請求項17】 前記旋回羽根外周部をガスの流れの方
    向に高くなる三角形状に形成してなる請求項15記載の
    ガスタービン燃焼器。
  18. 【請求項18】 旋回羽根を有するパイロットバーナー
    とそれを囲むように配置された予混合メインバーナーと
    を備え、前記予混合メインバーナーが、燃料ノズルとこ
    の燃料ノズルから噴出された燃料と空気とを混合させる
    環状の予混合器とを備えているガスタービン燃焼器にお
    いて、 前記旋回羽根を有するバーナーの羽根に、周方向にのび
    た切り込みを設けたことを特徴とするガスタービン燃焼
    器。
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