JP2003261515A - 亜硝酸アルキルの製造法 - Google Patents
亜硝酸アルキルの製造法Info
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Abstract
させて亜硝酸アルキルを生成させる亜硝酸アルキルの製
造法において、亜硝酸アルキルの生成割合を高めて効率
よく亜硝酸アルキルを製造できる方法を提供することを
課題とする。 【解決手段】 本発明は、反応塔に、アルカノール及び
水を供給して流下させると共に、二酸化窒素を供給しな
がら、二酸化窒素とアルカノール及び水を向流で接触さ
せて亜硝酸アルキルを生成させる、亜硝酸アルキルの製
造法において、(1)反応塔の底部から抜き出した塔底
液を反応器に導入し、白金族金属触媒の存在下、一酸化
炭素又は水素を供給し、反応器に導入した塔底液中の硝
酸及びアルカノールを一酸化炭素又は水素と反応させ
て、亜硝酸アルキルを生成させ、(2)その亜硝酸アル
キルを反応塔のアルカノールが流下している区域に供給
することを特徴とする亜硝酸アルキルの製造法に関す
る。
Description
カノールを反応させて亜硝酸アルキルを生成させる亜硝
酸アルキルの製造法において、亜硝酸アルキルの生成割
合を高めて効率よく亜硝酸アルキルを製造する方法に関
する。亜硝酸アルキルは各種合成反応(ニトロ化、ジア
ゾ化など)に有用な化合物である。
亜硝酸アルキルを生成させる亜硝酸アルキルの製造法と
しては、反応塔にアルカノール及び水を供給すると共に
二酸化窒素を供給しながら、二酸化窒素とアルカノール
及び水を向流で接触させて亜硝酸アルキルを生成させ、
反応塔の頂部から亜硝酸アルキルを抜き出す方法が知ら
れている(特開平6−199741号公報)。しかし、
この方法においては、下記のように、2モルの二酸化窒
素から亜硝酸アルキルと硝酸が1モルずつ生成し(式1
及び2)、更に水との反応によっても硝酸が生成する
(式1及び3)ため、亜硝酸アルキルの生成割合が低く
なって効率よく亜硝酸アルキルを製造することができな
いという大きな問題があった。
を、ビスマス、銅、鉛、水銀などの金属、又は、酸化鉄
(II)、三酸化二砒素で還元する方法が知られている
(化学大辞典1縮刷版第32刷,665頁)。しかし、
これらの方法は量論反応を利用するもので、上記金属や
酸化物を大量に必要とすることから、工業的な方法とし
ては好ましくなかった。
とアルカノールを反応させて亜硝酸アルキルを生成させ
る亜硝酸アルキルの製造法において、亜硝酸アルキルの
生成割合を高めて効率よく亜硝酸アルキルを製造できる
方法を提供することを課題とする。
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち、本発明は、反応塔に、アルカノール及び水
を供給して流下させると共に、二酸化窒素を供給しなが
ら、二酸化窒素とアルカノール及び水を向流で接触させ
て亜硝酸アルキルを生成させる、亜硝酸アルキルの製造
法において、(1)反応塔の底部から抜き出した塔底液
を反応器に導入し、白金族金属触媒の存在下、一酸化炭
素又は水素を供給し、反応器に導入した塔底液中の硝酸
及びアルカノールを一酸化炭素又は水素と反応させて、
亜硝酸アルキルを生成させ、(2)その亜硝酸アルキル
を反応塔のアルカノールが流下している区域に供給する
ことを特徴とする亜硝酸アルキルの製造法に関する。
本発明は、液状のアルカノール及び水を反応塔(第1の
亜硝酸アルキル生成用反応装置)に供給して反応塔の下
方域に流下させ、それと共に、二酸化窒素を反応塔の下
方域(特にその下方部分)に供給しながら、二酸化窒素
とアルカノール及び水を向流で接触(気液接触)させて
亜硝酸アルキルを生成させるものである(第1の亜硝酸
アルキル生成)。
硝酸アルキルを反応塔の頂部から抜き出すと共に、塔底
液を反応塔の底部から抜き出して、その塔底液(導出塔
底液)を反応器(第2の亜硝酸アルキル生成用反応装
置)に導入し、導入した塔底液(導入塔底液)中の硝酸
(二酸化窒素とアルカノール又は水との反応により反応
塔で生成する)を一酸化炭素又は水素と反応させて亜硝
酸アルキルに変換し(第2の亜硝酸アルキル生成)、そ
の亜硝酸アルキルを前記反応塔のアルカノールが流下し
ている区域に供給する(硝酸を亜硝酸アルキルに変換し
て回収する)ものである。
酸アルキル生成用反応装置)での亜硝酸アルキルの生成
に引き続いて、導出塔底液を反応器(第2の亜硝酸アル
キル生成用反応装置)に導入すると共に、一酸化炭素又
は水素を該反応器に供給して、白金族金属触媒の存在
下、導入塔底液中の硝酸及びアルカノールを一酸化炭素
又は水素と反応させることにより、該硝酸を亜硝酸アル
キルに変換し、生成した亜硝酸アルキルを抜き出して、
前記反応塔のアルカノールが流下している区域に供給す
るものである。この亜硝酸アルキルを供給する反応塔の
アルカノールが流下している区域としては、反応塔の中
間部(後述)又は下方域の上方部分、特に中間部が好ま
しい。
ロセス図も参考にしながら、本発明を更に詳しく説明す
る。本発明で、二酸化窒素はそのままで用いることもで
きるが、不活性ガス(窒素、二酸化炭素、アルゴン、一
酸化炭素等)と混合して用いることが好ましい。二酸化
窒素と不活性ガスは予め混合してもよく、また、それぞ
れ別個に反応塔の下方域に供給してその部分で混合して
もよい。不活性ガスの使用量は、二酸化窒素1容量に対
して0〜5容量、更には0.1〜3容量、特に0.2〜
1容量であることが好ましい。
ることができるが、一部を水と混合して用いることもで
きる。即ち、アルカノールは、その大部分を反応塔の上
方域(特にその上方部分)にアルカノール液として供給
することが好ましいが、一部は必要に応じて水との混合
液として反応塔の中間部又は下方域の上方部分(好まし
くは中間部)に供給してもよい。アルカノールの使用量
は、二酸化窒素1モルに対して好ましくは0.3〜1モ
ル、更に好ましくは0.4〜0.8モル、特に好ましく
は0.5〜0.7モルである。アルカノールとしては、
メタノール、エタノール等の炭素数1〜3のアルカノー
ル(特にメタノール)が好ましく挙げられ、このアルカ
ノールに対応して亜硝酸アルキルが生成する。
きるが、前記のようにアルカノールの一部と混合して用
いることもできる。即ち、水はそのまま又は必要に応じ
てアルカノールとの混合液として反応塔の中間部又は下
方域の上方部分(好ましくは中央域)に供給される。こ
のような水の供給により、二酸化窒素とアルカノールと
の反応により生成する亜硝酸アルキルの塔底液への溶解
ロスを低減することができ、また、副生する硝酸とアル
カノールの反応による硝酸アルキルの生成を抑制するこ
とができる。
好ましくは2モル以下、更に好ましくは0.2〜1.6
モル、特に好ましくは0.8〜1モルである。水とアル
カノールを混合する場合、アルカノールは水に対して
0.2〜2倍モル、更には0.5〜1.5倍モルである
ことが好ましい。
水を接触させる際の温度は、0〜90℃、更には10〜
80℃の範囲であることが好ましい。また、そのときの
圧力は0.5〜10バール、更には0.8〜8バール、
特に1〜5バールの範囲であることが好ましい。
キル生成用反応装置)は、二酸化窒素とアルカノールの
反応で生成する亜硝酸アルキルに同伴する水を除去する
ためなどの吸収を行うことができる上方域と、二酸化窒
素とアルカノール及び水との接触(気液接触)を行うこ
とができる下方域を有しているものであればよいが、こ
の上方域と下方域は適当な間隔(中間部と称する)をお
いて設置されていてもよい。
ことができると共に、そのアルカノールと上昇流を効率
的に気液接触させることができる機能を有していれば、
どのような形式であってもよい。例えば、シーブトレ
イ、バルブトレイ等の棚段を複数有する多段蒸留塔形式
の構造、或いは、ラシッヒリング、ポールリング等の充
填材が充填されている充填塔形式の構造を有していても
よい。また、前記下方域は、二酸化窒素とアルカノール
及び水との接触を効果的に行うことができる機能を有し
ていれば、どのような形式であってもよい。例えば、上
方域と同様の多段蒸留塔形式或いは充填塔形式の構造を
有していてもよいが、充填塔形式の構造を有しているこ
とが好ましい。
えば、反応塔の上方域が多段蒸留塔形式又は充填塔形式
の構造を有し、そして、下方域が充填塔形式の構造を有
していて、更に、上方域と下方域が適当な間隔をおいて
(即ち、中間部を設けて)一体に連続して接続している
構造であるもの(図1の11など)が好ましく挙げられ
る。
には、二酸化窒素を供給するための原料ガス供給ライン
3が下方域(好ましくはその下方部分)に、アルカノー
ルを供給するためのアルカノール供給ライン1が上方域
(好ましくはその上方部分)に、亜硝酸アルキルを抜き
出すための反応ガス抜き出しライン4が頂部にそれぞれ
連結されていることが好ましい。そして、該反応塔に
は、水を供給するための水供給ライン2が中間部から下
方域の間のいずれかの部位に連結されていることが好ま
しい。
など)には、塔底液を抜き出して反応器(第2の亜硝酸
アルキル生成用反応装置;図1の12など)に導入する
ための塔底液抜き出しライン5が底部に連結されている
ことが好ましく、そして、該反応器から亜硝酸アルキル
を反応塔のアルカノールが流下している区域に供給する
ガス抜き出しライン7が中間部又は下方域の上方部分
(特に中間部)であって水供給ライン2及び後述の塔底
液循環ライン9よりも上方に連結されていることが好ま
しい。また、該反応器には、前記ガス抜き出しライン
7、一酸化炭素又は水素を供給するガス供給ライン6、
廃液抜き出しライン8が連結されていることが好まし
い。
など)には、必要に応じて、反応熱の除去をより効果的
に行うための塔底液循環ライン9(塔底液抜き出しライ
ン5の途中から分岐して塔底液抜き出しライン5と反応
塔の下部域の上方部分又は中間部(好ましくは中間部)
を連結する)及び冷却器13(塔底液循環ライン9の途
中に設置される)が設置されていてもよい。なお、塔底
液の循環量や冷却温度は、反応塔の下方域での温度が二
酸化窒素とアルカノール及び水を接触させる際の所定の
温度範囲になるように制御すればよい。
の亜硝酸アルキル生成用反応装置)から抜き出した塔底
液(導出塔底液)を連続的又は間欠的に反応器(第2の
亜硝酸アルキル生成用反応装置)に導入して、白金族金
属触媒の存在下、その導入塔底液中の硝酸及びアルカノ
ールを一酸化炭素又は水素と反応させることが好まし
い。このとき、導出塔底液の反応器への導入量(導入塔
底液の量)は、反応塔の塔底液のレベルが一定になるよ
うに調節することが好ましい。
濃度は、アルカノールを前記のように反応塔に供給する
ことが好ましいことから、10〜70重量%、更には2
0〜60重量%、特に30〜50重量%であることが好
ましい。また、硝酸の濃度は、硝酸及びアルカノールと
一酸化炭素又は水素との反応自体からは特に制限される
ものではない(例えば、60重量%以下であればよい)
が、塔底液循環操作などにより反応塔で効率よく亜硝酸
アルキルを生成させることが好ましいため、20重量%
以下、更には1〜15重量%、特に5〜10重量%程度
であることが好ましい。
ルカノールと一酸化炭素又は水素との反応は、例えば、
塔底液抜き出しラインより反応塔(第1の亜硝酸アルキ
ル生成用反応装置)の塔底液を抜き出して(必要であれ
ば中間タンク(図示せず)に貯蔵して)反応器(第2の
亜硝酸アルキル生成用反応装置)に導入し、更に白金族
金属触媒も導入して、液中に一酸化炭素又は水素を流通
させながらその溶液を攪拌するか、或いは一酸化炭素又
は水素加圧下でその溶液を攪拌することにより行うこと
ができる。また、反応器に白金族金属触媒を(固定床と
して)充填して、反応塔の底部から抜き出した塔底液
(導出塔底液)と一酸化炭素又は水素とを向流又は並流
で流通させることによっても行うことができる。なお、
反応は、液相で、バッチ式でも連続式でも可能である。
前記反応器は硝酸及びアルカノールと一酸化炭素又は水
素との反応を行うことができるものであれば特に制限さ
れず、例えば、攪拌槽、充填塔、トリクルベッド形式の
ものが使用でき、複数でもよく、多段式の反応器であっ
てもよい。
む)は、前記のように、反応塔のアルカノールが流下し
ている区域に、ガス抜き出しライン7より一酸化炭素又
は水素に同伴させて供給すればよい。このように生成し
た亜硝酸アルキルを該区域に供給することにより、同伴
する水を反応塔の上方域で効率よく除去することができ
る。また、この亜硝酸アルキルに同伴する一酸化窒素
は、公知のように酸素及びアルカノールと接触させるこ
とにより更に亜硝酸アルキルに変換できる。
溶液又は懸濁液として塔底液抜き出しラインの途中より
反応器に供給してもよく、別途(図示せず)、反応器に
直接的に供給してもよく、固体触媒(固定床又は懸濁
床)として反応器に予め充填しておいてもよい。
ム、白金、ルテニウム、ロジウム、オスミウムが挙げら
れるが、パラジウム、白金が好ましく、中でもパラジウ
ムが特に好ましい。白金族金属の化合物としては、前記
白金族金属の無機酸塩(硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩等)や
有機酸塩(酢酸塩等)など、例えば、硝酸パラジウム、
塩化パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸パラジウム等が
挙げられる。
合物をそのまま溶解又は懸濁させて用いることもできる
が、通常は、触媒回収を考慮して、白金族金属又はその
化合物を担体に担持して固体触媒として(固定床又は懸
濁床で)用いることが好ましい。その場合、白金族金属
又はその化合物の担持量は、担体に対して金属換算で
0.01〜20重量%、更には0.1〜15重量%であ
ることが好ましい。担体としては、活性炭、アルミナな
ど挙げられるが、活性炭が好ましい。担体の形状は固定
床又は懸濁床に適用できるもの(粉末、粒状、粉砕物
等)であればよいが、中でも粉末が好ましい。担体の大
きさも固定床又は懸濁床に適用できるものであればよ
い。
した塔底液(導入塔底液)に対して、金属換算で好まし
くは0.0001〜0.2重量%、更に好ましくは0.
0005〜0.1重量%、特に好ましくは0.005〜
0.05重量%である。具体的には、例えば、パラジウ
ム金属が活性炭に10重量%担持されたもの(10重量
%Pd/C)を用いる場合、その使用量は、導入塔底液
に対して、金属換算で0.001〜2重量%、更には
0.005〜1重量%、特に0.05〜0.5重量%で
あることが好ましい。
ままでも或いは不活性ガス(窒素等)で希釈したもので
あってもよく、導入塔底液中の硝酸1モルに対して1〜
20モル、更には1.5〜10モル、特に2〜5モル用
いることが好ましい。なお、本発明を一酸化炭素及び亜
硝酸アルキルを用いる合成反応(シュウ酸ジアルキルの
製造、炭酸ジアルキルの製造等)と組合せる場合には、
導入塔底液中の硝酸及びアルカノールを一酸化炭素と反
応させることが好ましい。
素と反応させる際の温度は好ましくは0〜300℃、更
に好ましくは20〜100℃である。一酸化炭素又は水
素の圧力は好ましくは常圧から200atm、更に好ま
しくは常圧から30atm、特に好ましくは3〜10a
tmである。また、このとき、反応は、反応器に導入し
た塔底液(導入塔底液)の硝酸濃度(残存硝酸濃度)が
1重量%以下、更には0.5重量%以下になるまで行う
ことが、白金族金属又はその化合物の溶出や溶解による
白金族金属の回収ロスを抑える上で好ましい。
以下(更には1〜15重量%、特に5〜10重量%)の
塔底液を用いて、白金属金属又はその化合物が担体に担
持された固体触媒(好ましくは粉末)の存在下、液中の
硝酸濃度(残存硝酸濃度)が1重量%以下(更には0.
5重量%以下)になるまで、反応器に導入した塔底液中
の硝酸及びアルカノールを一酸化炭素又は水素と反応さ
せることが特に好ましい。その結果、硝酸との接触によ
り液中に溶出又は溶解した白金属金属又はその化合物を
担体に再度担持させることができ、白金族金属の回収ロ
スが極めて少ないプロセスとすることができる。
体的に説明する。なお、一酸化窒素と二酸化炭素はガス
クロマトグラフィーにより、硝酸はイオンクロマトグラ
フィーによりそれぞれ分析した。また、Pd/Cはパラ
ジウム金属(Pd)が活性炭(C)に担持された固体触
媒、Pt/Cは白金金属(Pt)が活性炭(C)に担持
された固体触媒を意味する。
ジャケット付き反応塔(SUS製充填塔)に5mmラシ
ヒリングを上方域と下方域の二層に間隔(中間部)をお
いて充填し(充填高さ各40cm)、下部(下方域の下
方部分)から、二酸化窒素20容量%、窒素80容量%
の混合ガスを30NL(ノルマルリットル)/hで導入
し、塔内圧力が4kg/cm2Gになるように出ガス流
量を調整した。そして、充填塔の上部(上方域の上方部
分)からは、メタノール液を40ml/hで導入し、中
間部からは水を25g/hで導入した。また、塔の底部
からは、塔底液の液面が一定になるように連続で塔底液
を抜き出した。充填塔のジャケットには、冷却水を流通
させて塔の温度が30〜40℃になるように制御した。
らの出ガス(反応ガス)28.8NL/hを分析したと
ころ、亜硝酸メチルが10.4容量%,メタノールが
6.3容量%、窒素83.8容量%であった。また、塔
の底部から抜き出した塔底液約57g/hを分析したと
ころ、硝酸14.6重量%、メタノール42.1重量
%、水43.3重量%であった。
亜硝酸メチルを生成させながら、充填塔の底部から抜き
出した塔底液を、攪拌機、ガス供給ノズル、液供給ノズ
ル、ガス抜き出しノズル(焼結金属フィルター付き)、
液抜き出しノズル(焼結金属フィルター付き)を備えた
反応器(500ml容SUS製オートクレーブ)に連続
で導入した。導入量が300mlになったところで、1
重量%Pd/C0.6gを加えて攪拌と昇温を開始し、
更に一酸化炭素を15NL/hで吹き込んだ。反応器の
温度は80℃になるように制御した。次いで、導入した
塔底液の量が約350mlになったところで、液面を一
定に保つように反応器から連続で液を抜き出すと共に、
反応器の圧力が4.5kg/cm2Gになるように出ガ
ス量を調整しながら、充填塔の中間部に供給した。
間後に、充填塔の頂部からの出ガス(反応ガス)19.
4NL/hを分析したところ、亜硝酸メチルが15.4
容量%,一酸化炭素が69.0容量%、二酸化炭素が
7.7容量%、メタノールが5.7容量%、水2.2容
量%であった。また、反応器から抜き出した液45.2
1g/hを分析したところ、硝酸0.28重量%、メタ
ノール40.47重量%、水59.14重量%、亜硝酸
メチル0.12重量%であった。
中の硝酸及びメタノールを一酸化炭素と反応させる(第
2の亜硝酸メチル生成を行う)ことなく、充填塔で亜硝
酸メチルを生成させた。その結果、亜硝酸メチルと硝酸
の生成は実施例1における第1の亜硝酸メチル生成の場
合と同様であった、
頂部からの出ガス(反応ガス)28.8NL/hを分析
したところ、亜硝酸メチルが10.4容量%,メタノー
ルが6.3容量%、窒素83.8容量%であった。ま
た、塔の底部から抜き出した塔底液約57g/hを分析
したところ、硝酸14.6重量%、メタノール42.1
重量%、水43.3重量%であった。
ルを反応させて亜硝酸アルキルを生成させる亜硝酸アル
キルの製造法において、亜硝酸アルキルの生成割合を高
めて効率よく亜硝酸アルキルを製造することができる。
即ち、従来は、2モルの二酸化窒素から亜硝酸アルキル
と硝酸が1モルずつ生成し、更に水との反応によっても
硝酸が生成するので亜硝酸アルキルの生成割合が低くな
っていたが、本発明により、生成した硝酸を亜硝酸アル
キルに効率よく変換できる(更にそのとき副生する一酸
化窒素も亜硝酸アルキルに変換できる)ため、二酸化窒
素とアルカノールから効率よく亜硝酸アルキルを製造す
ることが可能になる。
ス図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 反応塔に、アルカノール及び水を供給し
て流下させると共に、二酸化窒素を供給しながら、二酸
化窒素とアルカノール及び水を向流で接触させて亜硝酸
アルキルを生成させる、亜硝酸アルキルの製造法におい
て、(1)反応塔の底部から抜き出した塔底液を反応器
に導入し、白金族金属触媒の存在下、一酸化炭素又は水
素を供給し、反応器に導入した塔底液中の硝酸及びアル
カノールを一酸化炭素又は水素と反応させて、亜硝酸ア
ルキルを生成させ、(2)その亜硝酸アルキルを反応塔
のアルカノールが流下している区域に供給することを特
徴とする亜硝酸アルキルの製造法。 - 【請求項2】 白金族金属触媒が、白金属金属又はその
化合物が担体に担持された固体触媒である、請求項1記
載の亜硝酸アルキルの製造法。 - 【請求項3】 白金族金属がパラジウム又は白金であ
る、請求項1又は2記載の亜硝酸アルキルの製造法。 - 【請求項4】 反応塔の塔底液中の硝酸の濃度が20重
量%以下で、アルカノールの濃度が10〜70重量%で
ある、請求項1又は2記載の亜硝酸アルキルの製造法。 - 【請求項5】 反応器に導入した塔底液中の硝酸の濃度
が1重量%以下になるまで、該塔底液中の硝酸及びアル
カノールを一酸化炭素又は水素と反応させる、請求項1
又は2記載の亜硝酸アルキルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002060376A JP2003261515A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 亜硝酸アルキルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002060376A JP2003261515A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 亜硝酸アルキルの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003261515A true JP2003261515A (ja) | 2003-09-19 |
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ID=29195578
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JP2002060376A Pending JP2003261515A (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 亜硝酸アルキルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003261515A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2013150840A1 (ja) * | 2012-04-02 | 2015-12-17 | 宇部興産株式会社 | 亜硝酸エステルの製造方法、並びにシュウ酸ジアルキル及び炭酸ジアルキルの製造方法 |
CN108671911A (zh) * | 2018-07-04 | 2018-10-19 | 西南化工研究设计院有限公司 | 一种用于合成亚硝酸酯的催化剂及其制备方法 |
-
2002
- 2002-03-06 JP JP2002060376A patent/JP2003261515A/ja active Pending
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CN108671911A (zh) * | 2018-07-04 | 2018-10-19 | 西南化工研究设计院有限公司 | 一种用于合成亚硝酸酯的催化剂及其制备方法 |
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