JP2003257493A - 積層型リチウム電池 - Google Patents

積層型リチウム電池

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JP2003257493A
JP2003257493A JP2002052246A JP2002052246A JP2003257493A JP 2003257493 A JP2003257493 A JP 2003257493A JP 2002052246 A JP2002052246 A JP 2002052246A JP 2002052246 A JP2002052246 A JP 2002052246A JP 2003257493 A JP2003257493 A JP 2003257493A
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negative electrode
positive electrode
laminated
electrolyte
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Hiromitsu Mishima
洋光 三島
Toshihiko Kamimura
俊彦 上村
Makoto Osaki
誠 大崎
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正極用電極2、電解質4、負極用電極3を一組
以上積層した積層体25に上記正極用電極2と電気的に
接続される正極用端面電極5、及び上記負極用電極3と
電気的に接続される負極用端面電極6を有する発電要素
1を、正極用端子14と負極用端子15を有する外装体
13内に気密に収容した積層型リチウム電池20におい
て、衝撃が加わった際に発電要素1が外装体13内で動
き、発電要素1の各端面電極5,6と外装体13の各端
子14,15との接合部が断線することを防止する。 【解決手段】正極用電極2、電解質4、負極用電極3を
一組以上積層した積層体25に上記正極用電極2と電気
的に接続される正極用端面電極5、及び上記負極用電極
3と電気的に接続される負極用端面電極6を有する発電
要素1を、正極用端子14と負極用端子15を有する外
装体13内に絶縁性接着剤層16を介して固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極用電極と、電
解質又は電解質を含むセパレータと、負極用電極とを一
組以上積層して一体化した発電要素を外装体内に封止し
た、小型でエネルギー密度が高く、かつ耐熱性及び耐湿
性に優れた積層型リチウム電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
リチウム二次電池等の充電可能なコイン型電池が実用化
され、各種電子機器の主電源やメモリバックアップ用電
源として利用されている。特に、携帯用小型電子機器の
メモリバックアップ用としては、直径6mm以下の超小
型のコイン型電池が主流となっている。
【0003】しかしながら、コイン型電池はその上面を
正極用端子、その下面を負極用端子とした構造であるこ
とから、回路基板に実装する際には別途端子が必要とな
り、その結果、電池自体の大きさよりも大きな実装面積
と高さが必要となるため、小型化することができず、ま
た、部品点数が多くなるために、コストアップにもつな
がるといった課題があった。
【0004】そこで、端子等を使うことなく、直接回路
基板へ実装することが可能な小型の電池として、正極用
電極と、電解質又は電解質を含むセパレータと、負極用
電極とを一組以上積み重ねて一体化した積層体からな
り、この積層体の一方の端面に金属膜からなる正極用端
面電極を被着して積層体の一方の端面に露出する正極用
電極と電気的に接続するとともに、積層体の他方の端面
に金属膜からなる負極用端面電極を被着して積層体の他
方の端面に露出する負極用電極と電気的に接続した積層
型電池が提案されている(特開平6−231796号参
照)。
【0005】この積層型電池によれば、積層体の下面に
正極用端子と負極用端子の双方を延設しておくことで、
回路基板上の配線と半田にて直接接合することができる
ため、実装面積が電池の面積だけで済むとともに、実装
にあたって別途端子を用いる必要がないことから、部品
点数を少なくすることができ、コストを抑えることがで
きるといった利点があった。
【0006】ところが、特開平6−231796号に開
示された積層型電池は、積層体が外部に露出した構造で
あることから、水分を嫌うリチウム電池にとって現実的
な構造と言えず、しかも電解質に電解液を用いることが
できないといった課題があった。
【0007】なお、特開平6−231796号には、積
層型電池を形成する積層体を外装体で覆うことも提案さ
れているが、積層体を外装体内に完全に封止する構造で
はないため、上記課題を解消することはできず、また、
回路基板へ実装する際には別途端子が必要となり、実装
面積が大きくなってしまうとともに、部品点数を少なく
することができないといった課題があった。
【0008】また、近年、部品の小型化や実装作業の効
率化を図るため、電池にも他の電子部品と同様にハンダ
リフロー法を用いた自動ソルダリングへの対応が強く求
められているのであるが、特開平6−231796号の
ように積層体が外装体によって完全に覆われていない電
池では、ハンダリフロー法を用いて他の電子部品ととも
に実装することができないといった課題もあった。
【0009】これに対し、特開平7−220755号公
報には、特開平6−231796号に開示された積層体
を、正極用端子と負極用端子を備えた外装体内に気密に
収納し、積層体の正極用電極と外装体の正極用端子とを
電気的に接続するとともに、積層体の負極用電極と外装
体の負極用端子とを電気的に接続した積層型電池が提案
されている。この積層型電池によれば、積層体が外装体
内に気密に収納されているため、電解質に電解液を用い
ることができるとともに、水分を嫌うリチウム電池を構
成することもでき、さらにはハンダリフロー法を用いた
他の電子部品との同時実装も可能になるといった利点が
あった。
【0010】ところが、特開平7−220755号公報
に代表されるような外装体内に収容した従来の積層型電
池は、積層体の各電極と外装体の端子とが電気的に接続
されているだけで、積層体が外装体内に固定されていな
かったため、落下させたりして衝撃を与えてしまうと強
度的に弱い積層体の電極と外装体の端子との接続部が切
断され、電池として機能しなくなるといった課題があっ
た。
【0011】また、近年、電池のエネルギー密度を高め
るため、内部抵抗をさらに小さくすることが求められて
いるが、特開平7−220755号公報や特開平6−2
31796号に開示されているように、電子が積層体の
一方端から他方端にのみ移動する構造では端子から各電
極の端部までの距離が長く、電子移動に係る抵抗を小さ
くすることが難しいため、エネルギー密度を高めること
が難しいといった課題もあった。
【0012】
【発明の目的】本発明の第一の目的は、気密性、耐湿
性、耐熱性に優れ、かつ衝撃を加えても電池性能を損な
うことのない信頼性の高い積層型リチウム電池を提供す
ることにあり、第二の目的は、ハンダリフロー法によっ
て他の電子部品とともに回路基板等へ実装することが可
能な積層型リチウム電池を提供することにあり、第三の
目的は、電池の内部抵抗を下げることができる構造を提
案し、エネルギー密度の高い積層型リチウム電池を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、正極用電極、電解質又は電解質を含むセパレ
ータ、負極用電極を一組以上積層して一体化した発電要
素を、正極用端子と負極用端子を備える外装体内に気密
に封止し、上記正極用電極と上記正極用端子とを電気的
に接続するとともに、上記負極用電極と上記負極用端子
とを電気的に接続した積層型リチウム電池において、上
記発電要素を外装体内に接着剤層を介して固着したこと
を特徴とする。
【0014】なお、上記接着剤層としては、エポキシ系
樹脂接着剤、シリコーン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂
接着剤、ポリイミド系樹脂接着剤、ポリアミドイミド系
樹脂接着剤、フェノール樹脂系接着剤から選ばれた少な
くとも1種の耐熱性の高い絶縁性接着剤を用いることが
好ましい。
【0015】さらに、上記正極用電極及び上記負極用電
極の平面形状は長方形とし、積層方向から見たとき、上
記正極用電極と負極用電極とが互いに交差するように積
層することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0017】図1(a)は本発明の積層型リチウム電池
の一例を示す平面図、図1(b)は同図(a)のX−X
線断面図、図1(c)は同図(b)のY−Y線断面図、
図1(d)は本発明の積層型リチウム電池に備える発電
要素の積層状態を示す斜視図である。
【0018】この積層型リチウム電池20は、絶縁材料
からなるベース板11と蓋体12とからなる外装体13
内に、平面形状が長方形をした正極用電極2と負極用電
極3とを互いの長辺が直交するように交差させて配置す
るとともに、上記正極用電極2と上記負極用電極3との
間に電解質4を備えたものを一組以上積層し、上記正極
用電極2が露出する積層体25の端面に正極用端面電極
5を、上記負極用電極3が露出する積層体25の端面に
負極用端面電極6を備えた発電要素1を収容したもの
で、この発電要素1は上記ベース板11と蓋体12とで
形成される空間内に気密に封止してある。
【0019】また、ベース板11の一方の主面の対向端
部にはそれぞれベース板11の上面から端面及び下面に
わたって一体的に形成された正極用端子14を有すると
ともに、他方の主面の対向端部にはそれぞれベース板1
1の上面から端面及び下面にわたって一体的に形成され
た負極用端子15を有し、発電要素1の各正極用端面電
極5をベース板11の各正極用端子14と導電性接着剤
層10を介して接続するとともに、発電要素1の各負極
用端面電極6をベース板11の各負極用端子15と導電
性接着剤層10を介して接続し、さらに発電要素1をベ
ース板11に絶縁性接着剤層を介して固着してある。
【0020】このように、本発明の積層型リチウム電池
20は、発電要素1をベース板11に固着するようにし
たことから、電池20に衝撃が加わったとしても位置ず
れを起こすことがないため、発電要素1の各端面電極
5,6とベース板11の各端子14,15との接合部が
断線することを効果的に防止することができるため、取
り扱いが容易で信頼性の高い積層型リチウム電池20を
提供することができる。
【0021】また、図1に示す積層型リチウム電池20
では、発電要素1を形成する正極用電極2及び負極用電
極3に平面形状が長方形をしたものを用い、これらを互
いの長辺が直交するように交差させて配置し、正極用電
極2の両端及び負極用電極3の両端よりそれぞれ集電す
る構造としたことから、各端子14,15から発電部
(正極用電極2と負極用電極3との交差部)の中心まで
の距離を短くできるため、積層型リチウム電池20の内
部抵抗、特に各端子14,15から発電部(正極用電極
2と負極用電極3との交差部)の中心までの電子の移動
抵抗を低減することができ、負荷特性を改善できる。そ
の結果、積層型リチウム電池20の高エネルギー密度化
を図ることができ、従来の積層型電池と比較してさらに
小型化することが可能となる。
【0022】また、積層型リチウム電池20自体をコン
パクトに設計することができるとともに、各端子14,
15はベース板11の上面から下面にわたって一体的に
形成してあることから、回路基板への実装にあたり、そ
の実装領域が積層型リチウム電池20の大きさに略対応
した面積で済むため、回路基板への実装密度を高めるこ
とができる。
【0023】しかも、発電要素1をベース板11と蓋体
12とからなる外装体13内に完全に密封するようにし
たことから、気密性、耐熱性、耐湿性に優れ、外気より
電気特性の劣化を長期間にわたって防止することができ
る。
【0024】また、積層型リチウム電池20を形成する
材質を耐熱性を有するもので形成することにより、回路
基板へハンダリフロー法を用いた実装が可能な電池20
を提供することができる。
【0025】ところで、本発明の積層型リチウム電池2
0を形成する正極用電極2及び負極用電極3としては、
活物質に導電剤、バインダー、有機溶剤、さらに必要に
応じてフィラーや固体電解質を添加して製作したスラリ
ーを乾燥させた複合材、あるいは活物質からなる焼結体
を用いることができる。
【0026】活物質としては、リチウムマンガン複合酸
化物、二酸化マンガン、リチウムニッケル複合酸化物、
リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバル
ト複合酸化物、リチウムバナジウム複合酸化物、リチウ
ムチタン複合酸化物、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化バ
ナジウム、酸化タングステンを用いることができるが、
これらの中でもLi1+xMn2-x4(0≦x≦0.
2)、LiMn2-yMey4(Me=Ni、Cr、C
u、Zn、0≦y≦0.6)、Li4Ti512、あるい
はLi4Mn512は、充放電中の体積変化が小さいた
め、活物質として好適である。
【0027】正極用電極2及び負極用電極3として活物
質粒子を結着剤で固めたものを用いる場合、例えばステ
ンレス、アルミニウム、ニッケル、銅、コバール、鉄、
チタンあるいはアルミニウム合金など金属薄板上に、活
物質、導電剤、結着剤を混練したスラリーを塗布した
後、乾燥硬化させることにより制作することができる。
【0028】正極用電極2及び負極用電極3として活物
質の焼結体を用いる場合、次の(1)〜(3)のいずれ
の方法により製作したものを用いることができる。 (1)活物質を、成形助剤を溶解させた水又は溶剤に分
散させ、必要に応じては可塑剤、分散材を混合してスラ
リーを調整し、このスラリーを基材フィルム上に塗布、
乾燥させた後、基材フィルムから成形体を剥離して焼成
する。 (2)活物質を直接もしくは造粒したものを金型に投入
してプレス機で加圧成形した成形体を焼成する。 (3)造粒した活物質をロールプレス機で加圧成形して
シート状に成形したものを焼成する。
【0029】スラリーの作製時に用いる成形助剤として
は、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ジアセチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビ
ニルクロライド、ポリビニルピロリドンなどの1種もし
くは2種以上の混合物を用いることができ、また、基材
フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、テトラフルオロエ
チレン等の樹脂フィルムを用いることができる。
【0030】ただし、(2)及び(3)の造粒について
は、(1)の方法で述べたスラリーから造粒する湿式造
粒であっても溶剤を用いない乾式造粒であっても良く、
また、(2)の方法では必ずしも成形助剤を用いる必要
はない。
【0031】また、正極用電極2の電解質4との接触面
と反対側の表面には導電性接着剤層17を介して金属薄
板からなる正極用集電板18を設けるとともに、負極用
電極3の電解質4との接触面と反対側の表面には導電性
接着剤層17を介して金属薄板からなる負極用集電板1
9を設けてある。
【0032】これら正極用集電板18や負極用集電板1
9の材質としては、例えばステンレス、アルミニウム、
ニッケル、銅、コバール、鉄、チタンあるいはアルミニ
ウム合金などの金属薄板を用いることができ、各電極
2,3の動作電圧範囲等を考慮して適宜選択すれば良
い。
【0033】正極用集電板18と正極用電極2及び負極
用集電板19と負極用電極3とをそれぞれ接合する導電
性接着剤17としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹
脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノール樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂もしくはス
チレン系の合成ゴムのうち少なくとも一種類の高分子粘
着剤からなる接着剤中に、カーボンブラック、グラファ
イト、金、銀、ニッケル、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アン
チモンをドープした酸化錫、酸化インジウム、酸化錫を
ドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸
化錫を被覆した酸化チタン、アンチモンをドープした酸
化錫を被覆したチタン酸カリウムのうちの少なくとも一
種類の導電材を含有させたものを用いれば良い。
【0034】なお、正極用電極2や負極用電極3は相対
的なものであって、それぞれの活物質の充放電電位を比
較し、より貴な電位を示すものを正極用電極2、より卑
な電位を示すものを負極用電極3とすれば良く、これら
の組み合わせにより任意の電圧の積層型リチウム電池2
0を構成することができる。
【0035】一方、電解質4としては、イオン伝導性を
有するものであれば液体でも固体でも構わない。電解質
4には有機溶媒に電解質塩を溶解させた有機電解液や高
分子固体電解質に電解質塩を溶解させ、重合させた高分
子固体電解質、あるいは有機電解液と高分子固体電解質
を複合させたゲル電解質、または無機材料からなる無機
固体電解質を用いることができる。
【0036】電解質4に有機電解液を用いる場合、有機
溶媒には例えばエチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ガンマ−ブチロラクトン、スルホラン、1,2−ジ
メトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジメチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒ
ドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、メチルエチ
ルカーボネートから選ばれる1種もしくは2種以上を混
合した溶媒を用いることができ、また、電解質塩には例
えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3
3、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252
などのリチウム塩を用いることができる。
【0037】なお、電解質4に有機電解液を用いる場
合、セパレータに含浸させて用いれば良く、セパレータ
としては、例えばポリオレフィン繊維性の不織布やポリ
オレフィン繊維性の微多孔膜を用いることができる。こ
こで、ポリオレフィン繊維としては、ポリプロピレン繊
維、ポリエチレン繊維などを挙げることができる。
【0038】電解質4に高分子固体電解質を用いる場
合、高分子固体電解質には例えばポリエチレンオキシド
骨格を持つ高分子やプロピレンオキシド骨格を持つ高分
子、あるいはこれらの混合物及び共重合体を用いること
ができる。
【0039】電解質4に無機固体電解質を用いる場合、
無機固体電解質には例えばLi1.3Al0.3Ti1.7(P
43やLi3.6Ge0.60.44などの結晶質固体電解
質、30LiI−41Li2O−29P25や40Li2
O−35B23−25LiNbO3などの酸化物系非晶
質固体電解質を用いることができる。
【0040】次に、発電要素1の製法について説明す
る。
【0041】電極2,3として活物質粒子を結着剤で固
めたものを用いる場合、前述した方法により形成した正
極用集電板18付き正極用電極2及び負極用集電板19
付き負極用電極3を準備するとともに、電解質4とし
て、電解液を含むセパレータ、高分子固体電解質フィル
ム、あるいは固体電解質シートを用意する。そして、電
解質4の一方の主面に正極用電極2が当接し、他方の主
面に負極用電極3が当接するように順次積み重ね圧着す
ることにより得ることができる。
【0042】また、電極2,3として活物質の焼結体を
用いる場合、前述した(1)〜(3)の方法により正極
用電極2と負極用電極3を形成し、正極用電極2の一方
の主面に導電性接着剤17を介して正極用集電板18を
貼りつけるとともに、負極用電極3の一方の主面にも導
電性接着剤17を介して負極用集電板19を貼りつけ
る。また、電解質4として、電解液を含むセパレータ、
高分子固体電解質フィルム、あるいは固体電解質シート
を用意する。そして、電解質4の一方の主面に正極用電
極2が当接し、他方の主面に負極用電極3が当接するよ
うに順次積み重ね圧着することにより得ることができ
る。
【0043】この時、図1に示すような発電要素1を形
成するには、図3(a)(b)に示すように、複数枚の
負極材23を所定の間隔を隔てて並設した後、これらを
覆うように電解質24を積層し、さらに電解質24上に
上記負極材23と直交するように複数枚の正極材22を
所定の間隔を隔てて並設した後、これらを覆うようにさ
らに電解質24を積層する。そして、この作業を繰り返
すことで負極材23、電解質24、正極材22、電解質
24の順序で複数層積み重ねた井形状の積層体を製作す
る。
【0044】次いで、点線Pで示す正極材22と負極材
23が交差していない箇所を切断することにより、図1
(d)に示すような平面形状が長方形をした正極用電極
2と負極用電極3とが交差するように配置され、正極用
電極2と負極用電極3との間に電解質4を備えた積層体
25を切り出す。
【0045】しかる後、切り出した積層体25のうち、
正極用電極2が露出する積層体25の端面に導電性樹脂
層を被着して正極用端面電極5を形成するとともに、負
極用電極3が露出する積層体25の端面に導電性樹脂層
を被着して負極用端面電極6を形成することにより発電
要素1を形成する。
【0046】ここで、正極用及び負極用の端面電極5,
6を形成する導電性樹脂層としては、熱可塑性樹脂中に
導電材を含有したものを用いることが良く、このよう
に、導電性樹脂層として熱可塑性を有するものを用いる
ことにより、積層型リチウム電池20を回路基板に半田
付けする際、その熱が積層型リチウム電池20に作用し
たとしても各端面電極5,6は積層体25の熱膨張を吸
収することができるため、剥離等を生じることがなく、
導通不良の発生を防止することができる。
【0047】端面電極5,6を形成する導電材として
は、カーボン、グラファイト(40〜70μΩ・c
m)、酸化亜鉛(1011〜1016μΩ・cm)、酸化錫
(108μΩ・cm)、アンチモンをドープした酸化錫
(1×106〜5×106μΩ・cm)、酸化インジウム
(102〜1011μΩ・cm)、酸化錫をドープした酸
化インジウム(102μΩ・cm)、炭化チタン(18
0μΩ・cm)のうちの少なくとも一種を用いることが
できる。これらの導電材は充放電を繰り返してもイオン
化せず、電解質4へ溶出してリチウムイオンの出入りを
阻害するようなことがないため、充放電の繰り返しによ
る放電容量の低下を防止し、積層型リチウム電池20の
寿命を向上させることができる。なお、電池20内の抵
抗を小さくするためには、抵抗値の小さいカーボンを用
いることが好ましい。
【0048】また、端面電極5,6を形成する熱可塑性
樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポ
リブチレンテレフタレート系樹脂、およびそれらの液晶
ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)系
樹脂、ポリケトンスルフィド(PKS)系樹脂、フッ素
樹脂(PFA)等のエンジニアリングプラスチック、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンス
ルフィド(PPS)系樹脂、ポリヒドロキシフェニレン
エーテル(PPO)系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリス
チレン系樹脂のうちの少なくとも一種を挙げることがで
きる。
【0049】導電性樹脂層からなる端面電極5,6を積
層体25の端面に形成する方法としては、直接ディスペ
ンサーを用いて導電性塗料を塗布する方法や、剥離処理
を施した基材フイルム上に一定幅の導電性塗料を予め塗
布しておき、積層体25の端面へ転写する方法、導通し
てはならない部位をマスキングして導電性塗料槽へディ
ッピングする方法等を用いれば良い。
【0050】次に、発電要素1の各端面電極5,6とベ
ース板11の各端子14,15とを、各電極2,3と集
電板18,19との接着に用いたものと同じ導電性接着
剤を介して接合するとともに、発電要素1をベース板1
1に絶縁性接着剤層16を介して固着するのであるが、
絶縁性接着剤層16を形成する材質としては、絶縁性を
有するものであればどのような接着剤であっても良く、
ポリウレタン系樹脂接着剤、フェノール系樹脂接着剤、
シリコーン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤、ポリ
エステル系樹脂接着剤、酢酸ビニル系樹脂接着剤、エポ
キシ系樹脂接着剤、オレフィン系樹脂接着剤、ポリイミ
ド系樹脂接着剤、塩化ビニル系樹脂接着剤、ポリアミド
イミド系樹脂接着剤等を用いることができる。なお、好
ましくは100℃以上の耐熱性を有する、エポキシ系樹
脂接着剤、シリコーン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接
着剤、ポリイミド系樹脂接着剤、ポリアミドイミド系樹
脂接着剤、フェノール樹脂系接着剤から選ばれた少なく
とも1種類の耐熱樹脂接着剤を用いることが良い。
【0051】このような絶縁性接着剤層16に100℃
以上の耐熱性樹脂接着剤を用いることで、回路基板へ半
田付けする際、電池20に熱が作用したとしても接着剤
層16が軟化あるいは分解して剥離するようなことがな
く、さらにはハンダリフロー法を用いての回路基板への
実装も可能なものとすることができる。
【0052】なお、絶縁性接着剤層16のパターン形状
としては、衝撃が加わったとしても発電要素1がベース
板11より剥がれることがなければ特に限定するもので
はなく、図1(c)に示すように楕円形状をしたもの以
外に、図2(a)に示すようなリング形状をしたもの、
図2(b)に示すような星形状をしたもの、図2(c)
に示すような十字形状をしたもの、図2(d)に示すよ
うな十字手裏剣形状をしたものなど、さまざまなパター
ン形状を採用することができる。
【0053】しかる後、ベース板11上に封止用エポキ
シ樹脂や低融点ガラスを介して蓋体12を接合し、発電
要素1をベース板11と蓋体12とからなる外装体13
内に気密に封止することにより本発明の積層型リチウム
電池20を得ることができる。
【0054】この時、ベース板11及び蓋体12を形成
する材質としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂、フェニレンエーテル樹脂、アリル樹脂等
の熱硬化性樹脂、あるいは酸化アルミニウム、窒化アル
ミニウム、ムライト、炭化珪素、窒化珪素、ガラスセラ
ミックス等の絶縁性セラミックスを用いることができ、
特に、絶縁性セラミックスを用いれば、気密性、耐熱
性、耐湿性に優れた信頼性の高い積層型リチウム電池2
0を提供することができる。
【0055】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は上述した実施形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更
は可能であることは言う迄もない。
【0056】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、正極用電極、電解質又は電解質を含むセパレー
タ、負極用電極を一組以上積層して一体化した発電要素
を、正極用端子と負極用端子を備える外装体内に気密に
封止し、上記正極用電極と上記正極用端子とを電気的に
接続するとともに、上記負極用電極と上記負極用端子と
を電気的に接続した積層型リチウム電池において、上記
発電要素を外装体内に接着剤層を介して固着するように
したことによって、電池に衝撃が加わったとしても発電
要素の各端面電極とベース板の各端子との接合部の断線
を防止することができるため、信頼性の高い積層型リチ
ウム電池を提供することができる。
【0057】また、発電要素がベース板と蓋体とからな
る外装体内に気密に収納されているため、電解質に電解
液を用いることができるとともに、熱に強い積層型リチ
ウム電池を提供することができる。
【0058】請求項2に係る発明によれば、上記絶縁性
接着剤層として、エポキシ系樹脂接着剤、シリコーン系
樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤、ポリイミド系樹脂
接着剤、ポリアミドイミド系樹脂接着剤、フェノール樹
脂系接着剤から選ばれた少なくとも1種類の耐熱樹脂接
着剤を用いるようにしたことから、例えば、回路基板へ
の半田付け時に熱が作用したとしても絶縁性接着剤層が
軟化あるいは分解して発電要素が位置ずれを起こすよう
なことがなく、また、ハンダリフロー法を用いての実装
も可能なものとすることができる。
【0059】請求項3に係る発明によれば、上記発電要
素を、正極用電極及び上記負極用電極の平面形状が長方
形をなし、積層方向から見たとき、上記正極用電極と負
極用電極とが互いに交差するように積層して構造したこ
とから、ベース板の各端子から発電要素の中心までの距
離を短くできるため、電池の内部抵抗を低減することが
でき、負荷特性を改善できるため、積層型リチウム電池
の高エネルギー密度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の積層型電池の一例を示す平面
図、(b)は同図(a)のX−X線断面図、(c)は同
図(b)のY−Y線断面図、(d)は本発明の積層型リ
チウム電池に備える発電要素の積層状態を示す斜視図で
ある。
【図2】(a)〜(d)は本発明の積層型リチウム電池
に備える絶縁性接着剤層のさまざまなパターンを示す平
面図である。
【図3】図1(d)の積層体を形成するための方法を説
明するための図で、(a)は正面図、(b)はその平面
図である。
【符号の説明】
1…発電要素 2…正極用電極 3…負極用電極 4…電解質 5…正極用端面電極 6…負極用端面電極 10…導電性接着剤層 11…ベース板 12…蓋体 13…外装体 14…正極用端子 15…負極用端子 16…絶縁性接着剤層 17…導電性接着剤層 18…正極用集電板 19…負極用集電板 20…積層型リチウム電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ11 AK02 AK03 AM03 AM04 AM05 AM07 AM12 AM16 BJ06 CJ05 DJ02 DJ05 EJ12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極用電極、電解質又は電解質を含むセパ
    レータ、負極用電極を一組以上積層して一体化した発電
    要素を、正極用端子と負極用端子を備える外装体内に気
    密に封止してなり、上記正極用電極と上記正極用端子と
    を電気的に接続するとともに、上記負極用電極と上記負
    極用端子とを電気的に接続した積層型リチウム電池にお
    いて、上記発電要素を外装体内に接着剤層を介して固着
    してあることを特徴とする積層型リチウム電池。
  2. 【請求項2】上記接着材層が、エポキシ系樹脂接着剤、
    シリコーン系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤、ポリ
    イミド系樹脂接着剤、ポリアミドイミド系樹脂接着剤、
    フェノール樹脂系接着剤から選ばれた少なくとも1種の
    絶縁性接着剤からなることを特徴とする請求項1に記載
    の積層型リチウム電池。
  3. 【請求項3】上記正極用電極及び上記負極用電極の平面
    形状が長方形をなし、積層方向から見たとき、上記正極
    用電極と負極用電極とが互いに交差するように積層して
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積
    層型リチウム電池。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100741058B1 (ko) * 2001-11-30 2007-07-20 삼성에스디아이 주식회사 이차전지
JP2016001602A (ja) * 2014-05-19 2016-01-07 Tdk株式会社 固体電池

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KR100741058B1 (ko) * 2001-11-30 2007-07-20 삼성에스디아이 주식회사 이차전지
JP2016001602A (ja) * 2014-05-19 2016-01-07 Tdk株式会社 固体電池

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