JP2003257058A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2003257058A
JP2003257058A JP2002052956A JP2002052956A JP2003257058A JP 2003257058 A JP2003257058 A JP 2003257058A JP 2002052956 A JP2002052956 A JP 2002052956A JP 2002052956 A JP2002052956 A JP 2002052956A JP 2003257058 A JP2003257058 A JP 2003257058A
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head
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Application number
JP2002052956A
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English (en)
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Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報記録媒体に対するワーキングディスタン
スの小さいヘッドであってもヘッドと情報記録媒体とが
衝突することを回避する。 【解決手段】 回転する情報記録媒体2の記録面2aに
対して間隔を開けて保持されるヘッド3によって記録面
2aに対する情報の記録及び再生のうちの少なくとも一
方を行なう情報記録再生装置1に、ヘッド3を保持する
アーム4と、アーム4と情報記録媒体2との間に配置さ
れて空気流による浮揚力を受けて情報記録媒体2に対し
て浮上するスライダ5とを設け、スライダ5の記録面直
交方向の厚さAを、記録面直交方向におけるアーム4の
スライダ5に対峙する位置からヘッド3の情報記録媒体
2寄りの端部までの記録面直交方向の間隔Bよりも大き
くして、アーム4と情報記録媒体2との接近を規制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録媒体に対
する情報の記録および再生のうちの少なくとも一方を行
なう情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、情報記録再生装置であ
る光ディスク装置において情報の記録や再生がなされる
光ディスクなどの情報記録媒体の高密度化が進んでい
る。このような高密度化された光ディスクに対して情報
の記録や再生などを行なうためには、光ディスクの記録
面上でのレーザ光のスポット径のサイズを小さくする必
要がある。
【0003】そこで、ヘッドとして開口数(NA)=
0.85程度の高NA光ピックアップ装置を採用した光
ディスク装置がある。このような高NA光ピックアップ
装置で用いられる対物レンズは、高いNAを実現するた
めに、光ディスクであるCDやDVD用の光ピックアッ
プ装置で用いられている非球面レンズに加えて、その非
球面レンズよりも光ディスクよりの位置に半球状のレン
ズを追加した2枚組みの構成になっている。
【0004】このため、CD用やDVD用などの光ピッ
クアップ装置では、光ディスクの記録面と対物レンズと
の作動距離(以後、ワーキングディスタンスという)
が、1mm程度であるが、高NAピックアップ装置で
は、ワーキングディスタンスが150μm程度に減少す
る。
【0005】CD用やDVD用などの光ピックアップ装
置では、情報記録媒体の記録面のうねりや外乱による情
報記録媒体の振動の幅よりもワーキングディスタンスが
十分に大きかったが、高NA光ピックアップ装置では、
上述したようなワーキングディスタンスの減少により、
ワーキングディスタンスが情報記録媒体の表面のうねり
や外乱による情報記録媒体の振動の幅と同程度になり、
フォーカス制御において情報記録媒体とピックアップと
の衝突が起こり易くなっている。
【0006】また、対物レンズを2枚組みの構成にする
ことによって、光ピックアップ装置のレンズ部分の重量
が増加し、フォーカス制御が困難になっている。
【0007】また、ワーキングディスタンスが狭くなる
ことにより、情報記録媒体の記録面に付着したゴミなど
の粒子の影響も受け易くなる。
【0008】さらに、次世代の光記録においては、近接
場光を使った光ピックアップ装置の利用が検討されてい
る。この場合には、光ピックアップ装置と情報記録媒体
との間隔を記録再生に用いるレーザ光の波長と同程度に
する必要があるため、1μm以下のワーキングディスタ
ンスでフォーカス制御を行なうことが必要になる。これ
により、さらにフォーカス制御が困難になっていくこと
が予想される。
【0009】そこで、上述したようなワーキングディス
タンスが減少することに起因する問題を解決する方法が
従来より提案されている。
【0010】特開2001−93163公報では、光デ
ィスクを回転させる前にフォーカス制御を行い、光ディ
スクと対物レンズとの衝突を避けている。
【0011】特開平7−176070号公報では、浮上
スライダに、集光素子、光源、受光素子を一体的に設け
た光ピックアップ装置を、アクチュエータを介して支持
する構造にしている。この場合には、フォーカス制御に
ハードディスクドライブと同様のスライダを用いて空気
流で浮上させるとともに、フォーカスアクチュエータを
用いているため、非常に小さいワーキングディスタンス
も実現可能である。
【0012】特開2001−67700公報では、情報
記録媒体に接近する対物レンズの周囲に衝突時の衝撃を
緩衝するための緩衝部を取り付けている。この従来例で
は、例え光ピックアップ装置と情報記録媒体とが衝突し
たとしても、緩衝部分が情報記録媒体に当たるだけなの
で、対物レンズに傷が付かないことになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−93163公報で提案されている方法では、情
報記録媒体のそりが大きい場合、外部から衝撃が加わっ
た場合、再生速度を上げるために情報記録媒体を高速回
転させるような場合などには、依然として情報記録媒体
と対物レンズとが衝突する可能性が高い。また、この従
来例では、光ディスク装置は基本的にCD用、DVD用
のものと同じ構成であり、光ピックアップ装置の重さ
は、CD用、DVD用のものと比べて特に軽量化されて
いるわけではないので、ワーキングディスタンスが狭い
分、外部から衝撃が加わったときの情報記録媒体と対物
レンズとの衝突回避は非常に困難になると予想される。
【0014】また、特開平7−176070号公報で提
案されている方法では、スライダが情報記録媒体と非常
に接近しているため、ゴミの影響を受け易い。ほぼ完全
に密閉されている構造のハードディスクドライブではゴ
ミは問題にならないが、光ディスクや光磁気ディスクな
どのリムーバブルディスク用の情報記録再生装置では、
情報記録媒体だけを取り外して持ち運ぶことが可能なた
め、ゴミの影響が出やすい。また、ハードディスクドラ
イブのヘッドは、1mm角(=1mm)程度の大きさ
であり非常に軽量のものだが、この従来例のような光ヘ
ッドでは、複雑な構成のため、重量が重くなり、外乱の
影響を受けやすくなる。
【0015】また、特開2001−67700公報で提
案されている方法では、実際に光ピックアップ装置と情
報記録媒体とが衝突した場合、対物レンズに加わる衝撃
は、光軸に対して平行な方向だけでなく、情報記録媒体
の回転により、光軸に対して直交する方向にも発生する
ので、光学系のアライメントが狂ってしまう可能性が高
い。また、ワーキングディスタンスが緩衝材の厚み分だ
け減少してしまうので、フォーカス制御がさらに難しく
なる。
【0016】また、光ディスク装置のワーキングディス
タンスを小さくする方法として、もともと情報記録媒体
とヘッドとが数μm程度に近接させているハードディス
クドライブの構成を取り入れる方法が従来よりあるが、
光ディスク装置のヘッドは、対物レンズだけでもハード
ディスクのヘッドに比べて重い。
【0017】さらに、光ディスク装置では、半導体レー
ザ、受光部、さらに対物レンズの焦点を正確に記録面に
合わせておくためのフォーカスアクチュエータが必要で
ある。アライメントの問題から、これらのものはスライ
ダ上に載せておくことが望ましいが、その場合、スライ
ダの重量が増加し、そのままスライダによって浮上ヘッ
ドにするのは困難となる。また、スライダは情報記録媒
体から情報を再生するトラックの位置に応じて、情報記
録媒体の記録面上を移動するシーキング動作が必要であ
るが、スライダが重いと、シーキング動作の速度が遅く
なってしまう。
【0018】さらに、光ディスク装置では、情報記録媒
体の記録面上に正確に焦点位置を合わせる必要があるの
で、ハードディスクドライブと比較して、ワーキングデ
ィスタンスを狭くするだけでなく、狙ったワーキングデ
ィスタンスを正確に保つ必要がある。
【0019】本発明の目的は、情報記録媒体に対するワ
ーキングディスタンスの小さいヘッドであっても、ヘッ
ドと情報記録媒体とが衝突することを回避することであ
る。
【0020】本発明の目的は、ヘッド及びアームを軽量
化することである。
【0021】本発明の目的は、シーキング動作を高速化
することである。
【0022】本発明の目的は、スライダの浮上量を低く
抑えることである。
【0023】本発明の目的は、情報記録媒体とスライダ
との接触により発生する情報記録媒体に発生する傷の量
を抑えることである。
【0024】本発明の目的は、情報記録媒体の面振れが
大きい場合でも、ヘッドと情報記録媒体との衝突を回避
することである。
【0025】本発明の目的は、スライダとの接触により
生じた傷などにより情報記録媒体の情報が再生不能にな
ることを防止することである。
【0026】本発明の目的は、小型の情報記録再生装置
を提供することである。
【0027】本発明の目的は、フレキシブルな基板を用
いた情報記録媒体に対しても、ワーキングディスタンス
の小さいヘッドを用いて情報の記録や再生が可能になる
ようにすることである。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
情報記録媒体を回転駆動する駆動部と、前記駆動部によ
って駆動されて回転する前記情報記録媒体の記録面に対
して間隔を開けて保持され、前記記録面に対する情報の
記録及び再生のうちの少なくとも一方を行なうヘッド
と、前記情報記録媒体における回転中心に対する半径方
向及び前記記録面に対して直交する記録面直交方向に移
動自在に設けられ、前記ヘッドを保持しているアーム
と、前記情報記録媒体における回転中心に対する半径方
向へ移動する前記アームに対向するように前記アームと
前記情報記録媒体との間に前記アームとは独立して設け
られ、前記記録面直交方向に移動自在であって、空気流
による浮揚力を受けて前記情報記録媒体に対して浮上す
るスライダと、を具備し、前記スライダは、前記記録面
直交方向における前記アームの前記スライダに対峙する
位置から前記ヘッドの前記情報記録媒体寄りの端部まで
の前記記録面直交方向の間隔よりも大きい前記記録面直
交方向の厚さを有して、前記アームと前記情報記録媒体
との接近を規制する。
【0029】したがって、例えば、情報記録再生装置に
対してヘッドと情報記録媒体とが近付く方向に外部から
衝撃が加わった場合、スライダによりアームと情報記録
媒体との接近が規制されてヘッドが情報記録媒体に直接
に接触することがない。また、スライダがアームとは独
立して設けられているので、スライダが情報記録媒体に
衝突した場合、アームに取り付けられたヘッドが力を受
けるとしてもその力は、記録面直交方向の力となり、ヘ
ッドが情報記録媒体の回転方向への力を受けることがな
い。また、スライダがアームに対して独立して設けられ
ているので、スライダがアームに取り付けられている従
来のものに比べてアーム全体の重さが軽量化される。
【0030】請求項2記載の発明は、請求項1記載の情
報記録再生装置において、前記アームと前記スライダと
に互いに対向するように設けられたコイルと磁石とを有
し、前記コイルが発生する磁力により前記スライダと前
記アームとの間隔を調節するアクチュエータと、前記ア
クチュエータを駆動して前記ヘッドと前記情報記録媒体
との間隔を制御する間隔制御手段と、を具備する。
【0031】したがって、アームにはアクチュエータの
うちのコイル又は磁石が設けられているだけなので、ア
クチュエータ全体がアームに取り付けられているものに
比べてアーム全体の重量が軽量化される。
【0032】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の情報記録再生装置において、前記スライダには、前
記情報記録媒体に対向する面に前記空気流が通過可能な
流路を形成する凸部が設けられている。
【0033】したがって、スライダと情報記録媒体との
間の空気が流れやすくなっている。これにより、情報記
録媒体に対してのスライダの浮上量を小さく抑えること
が可能となる。また、スライダの凸部以外の部位は、情
報記録媒体に接触することがないので、スライダが情報
記録媒体に接触した場合でも、情報記録媒体に対向する
面が平面形状のものに比べて、情報記録媒体へ傷を付け
ることが少ない。
【0034】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の情報記録再生装置において、前記アームと前記
スライダとが対向する面のうちの少なくとも一方の面に
は、潤滑層が形成されている。
【0035】したがって、アームがスライダに当接した
状態で移動した場合のアームとスライダとの間に発生す
る摩擦による抵抗及び摩耗が抑えられる。
【0036】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
又は4記載の情報記録再生装置において、前記スライダ
は、前記情報記録媒体の前記記録面の面振れに沿うこと
が可能な柔軟性を有する。
【0037】したがって、スライダが情報記録媒体の面
振れに沿って変形する。これにより、面振れが大きい情
報記録媒体においても、情報記録媒体に対するワーキン
グディスタンスが小さいヘッドを採用することが可能と
なる。
【0038】請求項6記載の発明は、請求項3記載の情
報記録再生装置において、回転する前記情報記録媒体に
おける前記スライダの前記凸部に対向する領域に対して
情報を記録しないようにした。
【0039】したがって、情報記録媒体においてスライ
ダと接触する可能性のある領域には情報が記録されない
ので、情報の記録再生の信頼性を向上させることが可能
である。
【0040】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の情報記録再生装置において、前記ヘッ
ドは、光学的に前記記録面に対する情報の記録及び再生
のうちの少なくとも一方を行なう光ヘッドである。
【0041】したがって、ワーキングディスタンスの小
さい高密度記録再生光ヘッドを用いても、ヘッドと情報
記録媒体とが衝突しない情報記録再生装置を提供するこ
とが可能となる。
【0042】請求項8記載の発明は、請求項7記載の情
報記録再生装置において、前記光ヘッドは、マイクロレ
ンズを用いた光ヘッドである。
【0043】したがって、ワーキングディスタンスの小
さいマイクロレンズを用いても、ヘッドと情報記録媒体
とが衝突しないので、信頼性が高く小型の情報記録再生
装置を提供することが可能となる。
【0044】請求項9記載の発明は、請求項1ないし8
の何れか一記載の情報記録再生装置において、前記情報
記録媒体は、フレキシブルな基板により形成されてい
る。
【0045】したがって、フレキシブルな基板を用いた
情報記録媒体に対して、ワーキングディスタンスの小さ
いヘッドを使っても、ヘッドを衝突させことなく、高密
度の記録や再生をすることが可能である。
【0046】
【発明の実施の形態】[第一の実施の形態]本発明の第一
の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。本実
施の形態の情報記録再生装置は、情報記録媒体に対する
情報の記録及び再生を行なう情報記録再生装置への適用
例である。
【0047】図1は情報記録再生装置を概略的に示す平
面図、図2はその一部を拡大して示す縦断側面図であ
る。図1に示すように、情報記録再生装置1は、概略的
には、情報記録媒体2の記録面2aに対して記録及び再
生を行なうヘッド3、このヘッド3が先端部に設けられ
たアーム4、スライダ5、フォーカスアクチュエータ
6、情報記録媒体2を回転駆動する駆動部7などにより
構成されている。
【0048】ヘッド3は、アーム4によって情報記録媒
体2に対して間隔を開けて保持されている。このヘッド
3としては、情報記録媒体2に応じて光ヘッド、光磁気
ヘッド、近接場光を用いた光ヘッド、磁気ヘッドなどを
例示することができる。本実施の形態では、情報記録媒
体2として光ディスク、ヘッド3として光ヘッドが採用
されている。ここで、光ヘッドは、情報記録媒体2に対
して光学的に情報の記録及び再生を行なう。
【0049】ヘッド3は、図2に示すように、光源であ
る半導体レーザ8、1/4波長板9、半導体レーザ8か
ら出射されたレーザ光を情報記録媒体2の記録面2a上
にスポットとして集光する対物レンズとして機能するレ
ンズ部10、情報記録媒体2の記録面2aで反射された
レーザ光を偏向する偏光ホログラム11、及び、偏光ホ
ログラム11によって偏向されたレーザ光を検出する受
光素子12などから構成されている。レンズ部10は、
同一光軸上に配置された第1のレンズ13a及び第2の
レンズ13bにより構成されている。このように2枚の
レンズ13a,13bで集光することにより高いNAを
実現させている。
【0050】アーム4は、情報記録媒体2の回転中心に
対する半径方向に沿って回動自在であって、情報記録媒
体2の記録面2aに対して平行になるように保持部14
により保持されている。そして、アーム4は、ボイスコ
イルモータ(図示せず)によって情報記録媒体2におけ
る回転中心に対する半径方向に沿って回動駆動される。
また、アーム4は、情報記録媒体2の記録面2aに対し
て直交する記録面直交方向に移動自在とされている。こ
れは、例えば、アーム4が柔軟性のある素材で形成され
ることにより実現される。また、アーム4を保持部14
によって記録面直交方向にスライド自在に保持させても
よい。
【0051】スライダ5は、アーム4と情報記録媒体2
との間にアーム4とは独立して設けられ、情報記録媒体
2の記録面2aに対向している。スライダ5は、情報記
録媒体2の半径方向に移動するアーム4の全移動範囲に
おいてアーム4に対向するように形成されている。スラ
イダ5は、情報記録媒体2の回転方向と半径方向とに対
しては固定され、記録面直交方向に対しては移動自在に
スライダ保持手段15によって保持されている。
【0052】ここで、駆動部7に駆動されて情報記録媒
体2が回転すると、空気の粘性により情報記録媒体2の
記録面2a上に空気流が生じる。スライダ5は、この空
気流による浮揚力を受けて情報記録媒体2に対して微小
間隔(浮上量)をもって浮上するように形成されてい
る。
【0053】スライダ5は、例えば板バネなどの押圧手
段(図示せず)によって情報記録媒体2に向けて押され
ている。このようにスライダ5を押すことにより、浮上
するスライダ5の浮上量を安定させている。
【0054】スライダ5の情報記録媒体2に対向する底
面には、浮上量を制御するための溝や、情報記録媒体2
に接触しても情報記録媒体2に傷を付けないようなコー
ティングなどの加工が施されている。
【0055】フォーカスアクチュエータ6は、スライダ
5のアーム4側に取り付けられた磁石16と、アーム4
のスライダ5側に取り付けられたコイル17とにより構
成されている。これらの磁石16とコイル17とは互い
に対向して配置されている。フォーカスアクチュエータ
6においては、電流が流されたコイル17が発生する磁
力によって、磁石16がコイル17に対して近接及び離
反し、これにより、アーム4をスライダ5に対して近接
及び離反させてスライダ5とアーム4との間隔を調整す
る。
【0056】ここで、ヘッド3、アーム4、スライダ5
及び情報記録媒体2の位置関係について、図2に基づい
て説明する。
【0057】まず、スライダ5における記録面直交方向
の厚さをAとする。そして、記録面直交方向におけるア
ーム4のスライダ5に対峙する位置(換言すると、記録
面直交方向におけるアーム4のスライダ5に最も近い部
位)から、ヘッド3の情報記録媒体2寄りの端部(換言
すると、ヘッド3における情報記録媒体2に最も近い部
位であって、本実施の形態ではレンズ部10の底面)ま
での記録面直交方向の間隔をBとする。このとき、厚さ
Aは、間隔Bに対して、 A>B・・・(式1) となるように設定されている。
【0058】次に、ヘッド3の情報記録媒体2の記録面
2aに対するワーキングディスタンスをWDとし、フォ
ーカスアクチュエータ6の可動範囲(つまりコイル17
と磁石16との間隔)Cの最大をCmax、最小をCm
inとし、スライダ5の浮上量Eの最大をEmax、最
小をEminとすると、これらは、 Cmin+Emax+(A−B)≦WD≦Cmax+Emin+(A−B)・ ・・(式2) という関係を満たすように設定されている。このとき、
Emaxは、定常状態におけるスライダ5の浮上量Eの
最大値であって、スライダ5が情報記録媒体2に衝突し
た際の衝撃を受けた状態を含んでいない。
【0059】本実施の形態においては、情報記録媒体2
の基板のそりなどの影響を考慮し、スライダ5の浮上量
Eは、Emax=60μm、Emin=0μmに設定さ
れ、アクチュエータの可動範囲は、Cmin=0μm、
Cmax=100μmに設定されている。スライダ5
は、厚さA=500μmに設定され、間隔Bは、450
μmに設定されている。そして、ヘッド3のワーキング
ディスタンスWDは、150μmに設定されている。
【0060】加えて、情報記録再生装置1は、情報記録
再生装置1の各部を制御する制御部(図示せず)を備え
ている。これによって、ヘッド3、フォーカスアクチュ
エータ6及びボイスコイルモータなどを駆動制御して、
情報の記録再生、フォーカス制御、シーキング動作の制
御などが可能となる。
【0061】このような構成において、駆動部7により
駆動されて情報記録媒体2が回転すると、スライダ5が
情報記録媒体2の記録面2aに対して浮上する。スライ
ダ5の浮上量は、スライダ5の底面の形状や、押圧手段
がスライダ5を情報記録媒体2側に押し付ける力の大き
さによって決まる。
【0062】このような状態で、半導体レーザ8から出
射されたレーザ光は、1/4波長板9、第1及び第2の
レンズ13a,13bを経て、情報記録媒体2の記録面
2a上に非常に小さな径のスポットで集光される。この
スポットにより、情報記録媒体2に対する情報の読み出
し又は書き込みが行なわれる。情報記録媒体2上で集光
されたレーザ光は情報記録媒体2で反射され、第2及び
第1のレンズ13b,13aを経て、偏光ホログラム1
1により偏向されて受光素子12に導かれ、受光素子1
2上に集光される。ここで、受光素子12は、例えば、
フォトダイオードを用いた四分割受光素子として構成さ
れ、レーザ光を受光した受光素子12は、情報記録媒体
2に記録された情報信号に加え、フォーカス信号及びト
ラッキング信号などを検出する。
【0063】フォーカス制御は、受光素子12により検
出されたフォーカス信号に基づいて、フォーカスアクチ
ュエータ6のコイル17に流す電流を調整することによ
り行なわれる。コイル17に流す電流を調整することに
よりコイル17が発生する磁力を調整して、これによ
り、アーム4をスライダ5に対して近接及び離反させて
スライダ5とアーム4との間隔を調整して、ヘッド3と
情報記録再生装置1との間隔を制御している。ここに、
アクチュエータを駆動してヘッド3と情報記録媒体2と
の間隔を制御する間隔制御手段の機能が実行される。
【0064】このとき、フォーカスアクチュエータ6が
駆動されてアーム4に力が加わると、スライダ5には、
アーム4に加わる力とは逆向きの力が加わるため、スラ
イダ5の浮上量が変化する場合がある。そのため、フォ
ーカスアクチュエータ6の磁石16及びコイル17が近
接離反する移動速度をスライダ5の浮上量の変化速度よ
りも十分に速くなるように設定しておく必要がある。
【0065】シーキング動作は、アーム4を回動させて
ヘッド3を情報記録媒体2の目的のトラック位置に移動
させることにより行なわれる。
【0066】次に、この情報記録再生装置1に対して、
情報記録媒体2とヘッド3とが近付く方向に衝撃が加わ
った場合の情報記録再生装置1の動きについて説明す
る。情報記録媒体2とヘッド3とが近付く方向に衝撃が
加わった場合、アーム4とスライダ5との間隔Fと、ス
ライダ5と情報記録媒体2との間隔(スライダ5の浮上
量E)とが小さくなる方向にアーム4、スライダ5及び
情報記録媒体2が移動する。しかしながら、スライダ5
の厚さAが式(1)のように設定されているので、スラ
イダ5によりアーム4と情報記録媒体2とが互いに接近
する方向への移動が規制され、ヘッド3が情報記録媒体
2に直接に衝突することがない。これによりヘッド3に
よって情報記録媒体2に傷を付けたり、情報記録媒体2
によってヘッド3に傷が付くことを防止することができ
る。
【0067】このとき、情報記録媒体2とスライダ5と
が衝突する可能性があるが、それらが衝突した場合で
も、広い面積で衝突するため、衝突エネルギーが分散さ
れ、情報記録媒体2へ与えるダメージを少なくすること
ができる。
【0068】さらに、このとき、スライダ5がアーム4
とは独立して設けられているので、スライダ5が情報記
録媒体2に衝突した場合にアーム4に取り付けられたヘ
ッド3が力を受けるとしてもその力は、記録面直交方向
の力となり、ヘッド3が情報記録媒体2の回転方向への
力を受けることがないので、光軸が記録面直交方向に対
して平行に設定されているヘッド3の光学系のアライメ
ントが狂うことを防止することができる。
【0069】さらに、スライダ5の底面には、コーティ
ングなどの加工が施されているので、スライダ5と情報
記録媒体2との衝突により情報記録媒体2へ与えるダメ
ージをさらに少なくすることができる。
【0070】また、本実施の形態の情報記録再生装置1
は、スライダ5とヘッド3とが独立構造とされて、アー
ム4にはスライダ5が取り付けられていないので、スラ
イダ5とヘッド3とが一体化されてアーム4に取り付け
られているものに比べ、アーム4の重量が軽量化され
る。これにより、高速でシーキング動作を行なうことが
できる。
【0071】さらに、アーム4には、フォーカスアクチ
ュエータ6のうちコイル17だけが取り付けられている
ので、フォーカスアクチュエータ6全体をアーム4に取
り付けた場合に比べ、アーム4の重量が軽量化される。
これにより、さらに高速でシーキング動作を行なうこと
ができる。
【0072】また、フォーカスアクチュエータ6によっ
て、アーム4とスライダ5との間隔を開けた状態を保つ
ことにより、シーキング動作において、アーム4がスラ
イダ5に摺動することがなく、さらに、シーキング動作
を高速で行なうことができる。
【0073】ここで、スライダ5に情報記録媒体2の記
録面2a上のゴミを除去する機能を持たせてよい。これ
により、情報記録媒体2上にゴミなどがある場合におい
ても、情報記録媒体2やヘッド3に傷を付けることな
く、情報の記録や再生を行なうことができる。これは、
ゴミなどが付着しやすいリムーバブルな情報記録媒体2
を利用する際に有効である。
【0074】以上のように、本実施の形態によれば、ワ
ーキングディスタンスの狭い高密度記録用の光ヘッドを
用いた場合でも、ヘッド3と情報記録媒体2とが衝突し
ないことにより、信頼性の高い高密度、大容量の情報記
録再生装置1を提供することができる。
【0075】なお、本実施の形態では、情報記録再生装
置1として情報記録媒体2に対する情報の記録及び再生
を行なう情報記録再生装置1の例を説明したが、これに
限るものではなく、情報記録再生装置1は、情報記録媒
体2に対する情報の記録及び再生のうちの少なくとも一
方を行なうものでよい。この場合には、ヘッド3を情報
記録媒体2に対する情報の記録及び再生のうちの少なく
とも一方を行なうものにすればよい。
【0076】また、本実施の形態では、フォーカスアク
チュエータ6において、磁石16をスライダ5のアーム
4側に取り付け、コイル17をアーム4のスライダ5側
に取り付けた例を説明したが、これに限るものではな
く、コイル17をスライダ5のアーム4側に取り付け、
磁石16をアーム4のスライダ5側に取り付けてもよ
い。
【0077】また、本実施の形態では、フォーカスアク
チュエータ6として、磁力を用いるものを例に説明した
が、フォーカスアクチュエータ6としては、これに限る
ものではなく、静電力やピエゾ素子などを用いたもので
もよい。
【0078】また、本実施の形態では、ヘッド3をアー
ム4の先端部に配置し、フォーカスアクチュエータ6を
ヘッド3よりもアーム4の保持部14よりに配置した
が、ヘッド3及びフォーカスアクチュエータ6の位置と
しては、これに限るものではなく、例えば、アーム4の
先端部にフォーカスアクチュエータ6を配置し、ヘッド
3をフォーカスアクチュエータ6よりもアーム4の保持
部14よりに配置することも可能である。
【0079】[第二の実施の形態]次に、本発明の第二の
実施の形態を図3ないし図8に基づいて説明する。な
お、前述した第一の実施の形態と同一部分は同一符号で
示し説明も省略する(以下の実施の形態でも同じ)。図
3は情報記録再生装置を概略的に示す平面図、図4はそ
の縦断側面図、図5はその縦断正面図、図6はヘッドを
概略的に示す縦断側面図である。
【0080】本実施の形態の情報記録再生装置21は、
図3ないし図5に示すように、第一の実施の形態と比較
して、ヘッド22、アーム23、スライダ24及びフォ
ーカスアクチュエータ25の構成及び情報記録媒体26
などが異なるものである。
【0081】ヘッド22は、図6に示すように、半導体
レーザ8、コリメータレンズ27、半導体レーザ8から
出射されたレーザ光を90度偏向する偏向ミラー28、
1/4波長板9、半導体レーザ8から出射されたレーザ
光を情報記録媒体26の記録面2a上に微小な径のスポ
ットとして集光する対物レンズとして機能するマイクロ
レンズ29、偏光ホログラム11、及び、受光素子12
などから構成されている。
【0082】マイクロレンズ29は、2枚の凸レンズ2
9a,29bと、凹面に高屈折率樹脂が埋め込まれて形
成された1枚のレンズ29cとが同一光軸上に配置され
て構成されている。このマイクロレンズ29は、NA=
0.85、有効径=200μmに形成されている。マイ
クロレンズ29の情報記録媒体26に対するワーキング
ディスタンスは、有効径が小さいことにより、20μm
に設定されている。
【0083】スライダ24は、図5に示すように、情報
記録媒体26に対向する面の両端部に凸部24aが設け
られて、正面から見てコの字形の形状に形成されてい
る。これらの凸部24aの間に形成された空間は、回転
する情報記録媒体26による空気流が通過可能な流路3
2とされている。ここで、本実施の形態で用いるマイク
ロレンズ29は、ワーキングディスタンスが20μmと
小さいため、スライダ24の浮上量の変動を少なくして
おく必要がある。そのためには、スライダ24の浮上量
を低くした方が有利である。それには、スライダ24と
情報記録媒体26との間に流れ込む空気の逃げ場が大き
い方が有効とされており、このような流路32を形成す
ることにより空気の逃げ場を大きくして、スライダ24
の浮上量を低くさせている。
【0084】スライダ24は、アーム30を介してアー
ム移動手段31に固定されている。このアーム移動手段
31には、ヘッド22が先端部に設けられているアーム
23も取り付けられている。アーム移動手段31は、情
報記録媒体26の交換などの際には、記録面直交方向に
移動自在とされており、これにより、スライダ24とヘ
ッド22とを記録面直交方向に移動させられる構造とさ
れている。
【0085】フォーカスアクチュエータ25は、屈曲変
位形の圧電素子33により構成されている。フォーカス
アクチュエータ25は、アーム23のスライダ24側に
固定されている。このフォーカスアクチュエータ25
は、スライダ24の上面に当接するように配置されてお
り、印加された電圧に応じて圧電素子33が変形するこ
とによって、アーム23に取り付けられているヘッド2
2を記録面直交方向に移動させる構造とされている。
【0086】ここで、シーキング動作の際には、スライ
ダ24とフォーカスアクチュエータ25との当接部分が
当接した状態で移動することとなる。本実施の形態で
は、スライダ24とフォーカスアクチュエータ25とが
対向する面であってスライダ24とフォーカスアクチュ
エータ25との摺動部には、潤滑層34が形成されてい
る。具体的には、スライダ24とフォーカスアクチュエ
ータ25との摺動部に、DLC(ダイヤモンド・ライク
・カーボン)、SiNなどの薄膜の蒸着やハードディス
クに用いられるフォンブリンなどの潤滑油の塗布により
潤滑層34が形成されている。
【0087】本実施の形態の情報記録媒体26は、直径
2.5cmの円形状のものである。この情報記録媒体2
6のサイズは、CD及びDVDの直径の1/4のサイズ
である。現在用いられているDVDの基板の面振れは、
300μm程度であるが、本実施の形態の情報記録媒体
26は、サイズを小さくすることで、基板の面振れ量を
抑えている。ここで、面振れ量が少なくサイズの大きい
基板であればサイズに応じて記録容量を増やすことがで
きる。
【0088】ここで、本実施の形態のスライダ24の厚
さA、間隔B、アクチュエータの可動範囲C、スライダ
24の浮上量Eは、第一の実施の形態で示した式(2)
を満たすように設定されている。
【0089】このような構成において、フォーカス制御
は、受光素子12により検出されたフォーカス信号に基
づいて、圧電素子33に印加する電圧を調整することに
より行なわれる。圧電素子33に印加する電圧を調整す
ることにより圧電素子33の変形量を調整して、これに
より、アーム23をスライダ24に対して近接及び離反
させてスライダ24とアーム23との間隔を調整して、
ヘッド22と情報記録再生装置21との間隔を制御して
いる。
【0090】本実施の形態では、スライダ24の情報記
録媒体26に対向する面に空気流が通過可能な流路32
を形成する凸部24aが形成されていることにより、ス
ライダ24と情報記録媒体26との間の空気が流れやす
くなっている。これにより、情報記録媒体26に対して
のスライダ24の浮上量を低く抑えることができる。ま
た、スライダ24の凸部24a以外の部位は、情報記録
媒体26に接触することがないので、スライダ24が情
報記録媒体26に接触した場合でも、情報記録媒体26
に対向する面が平面形状のものに比べて、情報記録媒体
26へ傷を付けることを少なくすることができる。
【0091】また、スライダ24とアーム23とが対向
する面には、潤滑層34が形成されていることにより、
アーム23がスライダ24に当接した状態で移動した場
合のアーム23とスライダ24との間に発生する摩擦に
よる抵抗及び摩耗を抑えることができ、アーム23がス
ライダ24に当接した状態で移動した場合でも、シーキ
ング動作を高速に行なうことができる。
【0092】また、ヘッド22は、対物レンズとしてマ
イクロレンズ29が用いられていることにより、2mm
角(=4mm)程度の大きさに小型化されている。こ
れにより、ヘッド22は、非常に軽量化されており、し
たがって、情報記録再生装置21を薄型化及び小型化す
ることができる。
【0093】また、スライダにヘッドを搭載しているよ
うな従来の情報記録再生装置では、スライダが情報記録
媒体の記録面の半径方向に移動するため、情報記録媒体
の記録面のどの部位でも傷が発生する可能性が高いが、
本実施の形態の情報記録再生装置21では、情報記録媒
体26の記録面2aにおいて傷が発生する可能性が高い
部位は、スライダ24の凸部24aに対向する領域に限
られるので、従来の情報記録再生装置に比べて信頼性の
高い記録や再生を行なうことができる。
【0094】なお、本実施の形態では、スライダ24と
フォーカスアクチュエータ25とが対向する面に潤滑層
34を形成したが、これに限るものではなく、潤滑層3
4は、スライダ24とフォーカスアクチュエータ25と
が対向する面のうちの少なくとも一方の面に形成されて
いればよい。
【0095】また、本実施の形態では、2つの凸部24
aにより、スライダ24の情報記録媒体26に対向する
面に空気流が通過可能な流路32を形成した例を説明し
たが、これに限るものではなく、凸部24aとしては、
空気流が通過可能な流路32を形成すれば、その個数は
任意でよい。
【0096】次に、本実施の形態の情報記録再生装置2
1の変形例を図7及び図8に基づいて説明する。
【0097】本変形例のスライダ35は、コの字形の形
状に代えて、図7及び図8に示すように、情報記録媒体
26と対向する面に複数の凸部24aが形成された形状
とされている。これらの凸部24aにより、スライダ3
5と情報記録媒体26との間に流路32が形成されてい
る。
【0098】スライダ35は、図7に示すように、情報
記録媒体26の記録面2aの面振れに沿うことが可能な
ように柔軟に形成されている。これにより、スライダ3
5は、情報記録媒体26の面振れに沿って変形した状態
で情報記録媒体26に対して浮上する。さらに、スライ
ダ35の上面であってフォーカスアクチュエータ25が
摺動する部位と情報記録媒体26の記録面2aとの間隔
が、その摺動部位の全範囲で同じとなる。これにより、
ヘッド22が情報記録媒体26の面振れに沿って移動す
ることとなる。なお、情報記録媒体26に沿う前の状態
のスライダ35を図7中に仮想線で示す。
【0099】加えて、情報記録媒体26においてスライ
ダ35の凸部24aに対向している領域は、情報の記録
が禁止されている。
【0100】このような構成の変形例によれば、スライ
ダ35が情報記録媒体26の面振れに沿って変形するの
で、スライダ35が情報記録媒体26の面振れに沿って
変形した状態で情報記録媒体26に対して浮上する。こ
れにより、スライダ35の上面であってフォーカスアク
チュエータ25が摺動する部位と情報記録媒体26の記
録面2aとの間隔が、その摺動部位の全範囲で同じとな
り、ヘッド22が情報記録媒体26の面振れに沿って移
動することとなる。したがって、面振れが大きい情報記
録媒体26においても、ヘッド22と情報記録媒体26
との衝突を回避でき、情報記録媒体26に対するワーキ
ングディスタンスが小さいヘッド22を採用することが
できる。
【0101】情報記録媒体26においてスライダ35の
凸部24aに対向している部位には、スライダ35との
衝突により傷が生じる可能性があるが、情報記録媒体2
6のそのような領域に対して情報の記録が禁止されてい
るので、これにより、万が一に傷が発生した場合でも、
記録や再生が不能にならないようにすることができ、さ
らに、情報の記録再生の信頼性を向上させることができ
る。
【0102】[第三の実施の形態]本発明の第三の実施の
形態を図9に基づいて説明する。図9は、情報記録再生
装置を概略的に示す縦断正面図である。
【0103】本実施の形態の情報記録再生装置41は、
図9に示すように、第一及び第二の実施の形態と比較し
て、情報記録媒体42と、スライダ43の形状とが異な
る。なお、図9においては、ヘッド22やアーム23な
どは、第二の実施の形態で説明したものを示した。
【0104】本実施の形態の情報記録媒体42には、フ
レキシブルな基板を用いたフレキシブルディスクが用い
られている。詳しくは、この情報記録媒体42は、厚さ
が100μm程度のPET樹脂シートにより形成されて
いる。
【0105】スライダ43は、情報記録媒体42を押圧
するように情報記録媒体42の回転軸に対して傾斜した
状態で設けられている。これにより情報記録媒体42に
おいてスライダ43に押圧されている部分がスライダ4
3に沿って傾斜する。
【0106】このスライダ43の情報記録媒体42に対
向する底面には、回転する情報記録媒体42の内周部と
外周部との線速度の差による空気流の速度差を考慮し
て、回転する情報記録媒体42の内周部と外周部とに対
する間隔が同じになるように浮上させるための凸部24
aが形成されている。
【0107】このような構成により、回転する情報記録
媒体42の内周部と外周部とに対して同じ間隔を保っ
て、スライダ43が情報記録媒体42に対して浮上す
る。これにより、情報記録媒体42がフレキシブルディ
スクの場合でも、スライダ43の情報記録媒体42に対
する浮上量を安定させることができる。
【0108】以上のように、本実施の形態によれば、フ
レキシブルな基板を用いた情報記録媒体42に対して、
ワーキングディスタンスの小さいヘッド22を使って
も、ヘッド22を情報記録媒体42に衝突させことな
く、高密度の記録や再生をすることができる。
【0109】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、情報記録
媒体を回転駆動する駆動部と、前記駆動部によって駆動
されて回転する前記情報記録媒体の記録面に対して間隔
を開けて保持され、前記記録面に対する情報の記録及び
再生のうちの少なくとも一方を行なうヘッドと、前記情
報記録媒体における回転中心に対する半径方向及び前記
記録面に対して直交する記録面直交方向に移動自在に設
けられ、前記ヘッドを保持しているアームと、前記情報
記録媒体における回転中心に対する半径方向へ移動する
前記アームに対向するように前記アームと前記情報記録
媒体との間に前記アームとは独立して設けられ、前記記
録面直交方向に移動自在であって、空気流による浮揚力
を受けて前記情報記録媒体に対して浮上するスライダ
と、を具備し、前記スライダは、前記記録面直交方向に
おける前記アームの前記スライダに対峙する位置から前
記ヘッドの前記情報記録媒体寄りの端部までの前記記録
面直交方向の間隔よりも大きい前記記録面直交方向の厚
さを有して、前記アームと前記情報記録媒体との接近を
規制することにより、例えば、情報記録再生装置に対し
てヘッドと情報記録媒体とが近付く方向に衝撃が加わっ
た場合、スライダによりアームの移動が規制されてヘッ
ドが情報記録媒体に直接に接触することがないので、ヘ
ッドと情報記録媒体とが衝突することによる情報記録媒
体へ傷を付けることを防止することができる。また、ス
ライダがアームとは独立して設けられているので、スラ
イダが情報記録媒体に衝突した場合、アームに取り付け
られたヘッドが力を受けるとしてもその力は、記録面直
交方向の力となり、ヘッドが情報記録媒体の回転方向へ
の力を受けることがないので、例えば、光軸が記録面直
交方向に対して平行に設定されている光ヘッドの光学系
のアライメントが狂うことを防止することができる。ま
た、スライダがアームに対して独立して設けられてお
り、スライダがアームに取り付けられているものに比べ
てアーム全体の重さが軽量化され、シーキング動作を高
速で行なうことができる。
【0110】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の情報記録再生装置において、前記アームと前記スラ
イダとに互いに対向するように設けられたコイルと磁石
とを有し、前記コイルが発生する磁力により前記スライ
ダと前記アームとの間隔を調節するアクチュエータと、
前記アクチュエータを駆動して前記ヘッドと前記情報記
録媒体との間隔を制御する間隔制御手段と、を具備する
ことにより、アームにはアクチュエータのうちのコイル
又は磁石が設けられているだけなので、アクチュエータ
全体がアームに取り付けられているものに比べてアーム
全体の重量が軽量化されており、これにより、シーキン
グ動作を高速で行なうことができる。また、アクチュエ
ータによって、アームとスライダとの間隔を開けた状態
を保つことにより、シーキング動作において、アームが
スライダに摺動することがなく、さらに、シーキング動
作を高速で行なうことができる。
【0111】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の情報記録再生装置において、前記スライダに
は、前記情報記録媒体に対向する面に前記空気流が通過
可能な流路を形成する凸部が設けられていることによ
り、スライダと情報記録媒体との間の空気が流れやすく
なっている。これにより、情報記録媒体に対してのスラ
イダの浮上量を低く抑えることができる。また、スライ
ダの凸部以外の部位は、情報記録媒体に接触することが
ないので、スライダが情報記録媒体に接触した場合で
も、情報記録媒体に対向する面が平面形状のものに比べ
て、情報記録媒体へ傷を付けることを少なくすることが
できる。
【0112】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
2又は3記載の情報記録再生装置において、前記アーム
と前記スライダとが対向する面のうちの少なくとも一方
の面には、潤滑層が形成されていることにより、アーム
がスライダに当接した状態で移動した場合のアームとス
ライダとの間に発生する摩擦による抵抗及び摩耗を抑え
ることができ、アームがスライダに当接した状態で移動
した場合でも、シーキング動作を高速に行なうことがで
きる。
【0113】請求項5記載の発明によれば、請求項1,
2,3又は4記載の情報記録再生装置において、前記ス
ライダは、前記情報記録媒体の前記記録面の面振れに沿
うことが可能な柔軟性を有することにより、スライダが
情報記録媒体の面振れに沿って変形するので、面振れが
大きい情報記録媒体においても、ヘッドと情報記録媒体
との衝突を回避することができ、情報記録媒体に対する
ワーキングディスタンスが小さいヘッドを採用すること
ができる。
【0114】請求項6記載の発明によれば、請求項3記
載の情報記録再生装置において、回転する前記情報記録
媒体における前記スライダの前記凸部に対向する領域に
対して情報を記録しないようにしたことにより、情報記
録媒体においてスライダと接触する可能性のある領域に
は情報が記録されないので、情報の記録再生の信頼性を
向上させることができる。
【0115】請求項7記載の発明によれば、請求項1な
いし6の何れか一記載の情報記録再生装置において、前
記ヘッドは、光学的に前記記録面に対する情報の記録及
び再生のうちの少なくとも一方を行なう光ヘッドである
ことにより、ワーキングディスタンスの小さい高密度記
録再生光ヘッドを用いても、ヘッドと情報記録媒体とが
衝突しない情報記録再生装置を提供することができる。
【0116】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の情報記録再生装置において、前記光ヘッドは、マイ
クロレンズを用いた光ヘッドであることにより、ワーキ
ングディスタンスの小さいマイクロレンズを用いても、
ヘッドと情報記録媒体とが衝突しないので、信頼性が高
く小型の情報記録再生装置を提供することができる。
【0117】請求項9記載の発明によれば、請求項1な
いし8の何れか一記載の情報記録再生装置において、前
記情報記録媒体は、フレキシブルな基板により形成され
ていることにより、フレキシブルな基板を用いた情報記
録媒体に対して、ワーキングディスタンスの小さいヘッ
ドを使っても、ヘッドを衝突させることなく、高密度の
記録や再生をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の情報記録再生装置
を概略的に示す平面図である。
【図2】その一部を拡大して示す縦断側面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態の情報記録再生装置
を概略的に示す平面図である。
【図4】その縦断側面図である。
【図5】その縦断正面図である。
【図6】ヘッドを概略的に示す縦断側面図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態の変形例のスライダ
を概略的に示す正面図である。
【図8】その変形例の情報記録再生装置の一部を拡大し
て概略的に示す縦断側面図である。
【図9】本発明の第三の実施の形態の情報記録再生装置
を概略的に示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1,21,41 情報記録再生装置 2,26,42 情報記録媒体 2a 記録面 3,22 ヘッド 4,23 アーム 5,24,35,43 スライダ 6 アクチュエータ(フォーカスアクチュエー
タ) 7 駆動部 16 磁石 17 コイル 24a 凸部 29 マイクロレンズ 32 流路 34 潤滑層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D068 AA02 BB01 CC11 EE05 EE17 GG03 GG05 5D117 AA02 CC01 CC04 DD14 JJ08 5D118 AA01 AA02 AA17 AA24 AA28 BA01 BA02 BB01 BB02 CA11 EA01 EA08 EA11 5D119 AA01 AA02 AA08 AA11 AA22 AA31 AA32 BA01 BB01 BB02 BB03 BB05 CA06 CA09 DA01 DA05 EA03 EB02 JA34 JA44 MA05 MA06 MA14 5D789 AA01 AA02 AA08 AA11 AA22 AA31 AA32 BA01 BB01 BB02 BB03 BB05 CA06 CA09 CA21 CA22 CA23 DA01 DA05 EA03 EB02 JA34 JA44 MA05 MA06 MA14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体を回転駆動する駆動部と、 前記駆動部によって駆動されて回転する前記情報記録媒
    体の記録面に対して間隔を開けて保持され、前記記録面
    に対する情報の記録及び再生のうちの少なくとも一方を
    行なうヘッドと、 前記情報記録媒体における回転中心に対する半径方向及
    び前記記録面に対して直交する記録面直交方向に移動自
    在に設けられ、前記ヘッドを保持しているアームと、 前記情報記録媒体における回転中心に対する半径方向へ
    移動する前記アームに対向するように前記アームと前記
    情報記録媒体との間に前記アームとは独立して設けら
    れ、前記記録面直交方向に移動自在であって、空気流に
    よる浮揚力を受けて前記情報記録媒体に対して浮上する
    スライダと、を具備し、 前記スライダは、前記記録面直交方向における前記アー
    ムの前記スライダに対峙する位置から前記ヘッドの前記
    情報記録媒体寄りの端部までの前記記録面直交方向の間
    隔よりも大きい前記記録面直交方向の厚さを有して、前
    記アームと前記情報記録媒体との接近を規制する情報記
    録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記アームと前記スライダとに互いに対
    向するように設けられたコイルと磁石とを有し、前記コ
    イルが発生する磁力により前記スライダと前記アームと
    の間隔を調節するアクチュエータと、 前記アクチュエータを駆動して前記ヘッドと前記情報記
    録媒体との間隔を制御する間隔制御手段と、を具備する
    請求項1記載の情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記スライダには、前記情報記録媒体に
    対向する面に前記空気流が通過可能な流路を形成する凸
    部が設けられている請求項1又は2記載の情報記録再生
    装置。
  4. 【請求項4】 前記アームと前記スライダとが対向する
    面のうちの少なくとも一方の面には、潤滑層が形成され
    ている請求項1,2又は3記載の情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記スライダは、前記情報記録媒体の前
    記記録面の面振れに沿うことが可能な柔軟性を有する請
    求項1,2,3又は4記載の情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 回転する前記情報記録媒体における前記
    スライダの前記凸部に対向する領域に対して情報を記録
    しないようにした請求項3記載の情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記ヘッドは、光学的に前記記録面に対
    する情報の記録及び再生のうちの少なくとも一方を行な
    う光ヘッドである請求項1ないし6の何れか一記載の情
    報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記光ヘッドは、マイクロレンズを用い
    た光ヘッドである請求項7記載の情報記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記情報記録媒体は、フレキシブルな基
    板により形成されている請求項1ないし8の何れか一記
    載の情報記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007257725A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Hitachi Ltd 光ディスク装置
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