JP2003255516A - ペリクルの製造方法 - Google Patents

ペリクルの製造方法

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JP2003255516A
JP2003255516A JP2002054051A JP2002054051A JP2003255516A JP 2003255516 A JP2003255516 A JP 2003255516A JP 2002054051 A JP2002054051 A JP 2002054051A JP 2002054051 A JP2002054051 A JP 2002054051A JP 2003255516 A JP2003255516 A JP 2003255516A
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Japan
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plate
pellicle
quartz glass
synthetic quartz
support plate
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Application number
JP2002054051A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Mishiro
均 三代
Kaname Okada
要 岡田
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】合成石英ガラス製のペリクル板の厚みが300
μm未満で、かつ面内光透過率分布が均一なのペリクル
を工業的に容易に得る。 【解決手段】ペリクル板の素板である合成石英ガラス板
の、ペリクルの外面となる側の表面に外面側支持板に貼
着する外面側支持板貼着工程と、外面側支持板に貼着さ
れた側とは反対側の合成石英ガラス板表面に反射防止膜
を成膜する内面側成膜工程と、前記内面側成膜工程で反
射防止膜が成膜された合成石英ガラス板表面にペリクル
フレームを取り付けるペリクルフレーム取り付け工程
と、合成石英ガラス板から外面側支持板を剥離する外面
側支持板剥離工程とをこの順で含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積回路の製造工程
で使用されるマスクまたはレチクル(以降、両者をあわ
せてマスクと称す)、特にはFレーザー(波長15
7.6nm)を用いたリソグラフィ工程で使用されるマ
スクまたはレチクルに異物付着防止の目的で装着される
ペリクルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造工程で使用される光リソ
グラフィ工程においては、レジスト材を塗布した半導体
ウェハを露光することによりパターン形成が行われる。
この際に用いるマスクに傷・異物が存在していると、パ
ターンとともに傷・異物がウェハ上に転写され、回路の
短絡・断線等の原因となる。
【0003】このため、マスクの表面の異物よけとし
て、マスクの片面または両面にペリクルを装着する方法
がとられている。
【0004】従来、ペリクルは図3の平面図および側面
図に示すような外形で、アルミニウムなどからなるペリ
クルフレーム1の開口部にニトロセルロース、フッ素樹
脂などの有機樹脂からなる数nm〜数μmの厚みのペリ
クル膜2を接着剤3で貼り付けたものが用いられてお
り、これをマスク上のパターンを覆うように固定して用
いられていた。
【0005】近年、パターン微細化、高密度化の要求に
応じて波長220nm以下の光を用いる露光が検討され
ている。しかし、前述の有機樹脂膜を使用したペリクル
は、露光解像力を向上させるために短波長の露光光を使
用すると、有機樹脂膜の有機分が分解されるため、耐久
性が低い。そこで、短波長の露光系では、ペリクル膜と
して合成石英ガラスからなるペリクル板を用いることが
検討されている。この合成石英ガラスは、例えば、珪素
源と酸素源とを気相で反応させスートと呼ばれる酸化珪
素からなる多孔質体を成長させ、この多孔質体を焼結し
て得られる実質的に酸化珪素のみからなる合成石英ガラ
スである。そして、同時に上記の短波長光線の透過率を
向上させるために合成石英ガラス製ペリクル板に反射防
止膜を成膜することが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ペリクル板
2の板内に厚みのばらつきがあると、露光中に図4に示
すように露光光4の屈折光の光路が変わるため転写パタ
ーンの位置がずれ、良好なリソグラフィが行えないおそ
れがある。
【0007】この厚みばらつきの影響を小さくする方法
としては、ペリクル板の厚みを薄くすれば良いが、特に
300μm以下の厚みまで薄くすると、以下のような不
具合が顕著であった。
【0008】まず、反射防止膜の膜厚ばらつきによる光
透過率ばらつきの問題がある。つまり、合成石英ガラス
からなるペリクル板は、表面反射による透過率の低下を
低減するためにペリクル板の両面に反射防止膜を成膜す
ることが望ましい。この成膜の際には、ワークホルダー
を用いて合成石英ガラス板を保持するが、合成石英ガラ
ス板が薄いと自重により基板にたわみが生じる。ペリク
ル板としての面内での透過率のばらつきは±0.2%が
求められているが、たわみをもった状態で、反射防止膜
を形成した場合、膜厚にばらつきが生じ、ひいてはペリ
クル板の透過率ばらつきが大きくなるおそれがある。
【0009】また、ペリクル板の破損による歩留り低下
も大きな問題である。つまり、ペリクル板の素板となる
合成石英ガラス板は、ペリクルとして形成されるまでに
多くのハンドリングの機会がある。例えば、研磨工程で
の研磨機へのロード・アンロード、研磨が終了した後に
は研磨剤等を除去するための洗浄、素板の平坦度や平行
度の測定、成膜装置へのロード・アンロード、成膜後の
洗浄、場合によっては、ペリクルフレームに貼り付けら
れた状態または貼り付けられる前の状態でペリクルフレ
ームと寸法を同じくするための切断、ペリクルフレーム
の接着、等々である。これらの工程で、合成石英ガラス
板が薄いと、破損し、製品歩留りが低下するおそれが高
まる。
【0010】すなわち、本発明は薄いペリクル板を備え
たペリクルの製造方法において、光透過率のばらつきを
抑えたペリクルを高歩留りで得ることができる製造方法
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペリクルフレ
ームと、ペリクルフレームの開口部を覆うように取り付
けられた合成石英ガラスからなるペリクル板とを備えた
ペリクルの製造方法であって、ペリクル板の素板である
合成石英ガラス板の、ペリクルの外面となる側の表面に
外面側支持板に貼着する外面側支持板貼着工程と、外面
側支持板に貼着された側とは反対側の合成石英ガラス板
表面に反射防止膜を成膜する内面側成膜工程と、前記内
面側成膜工程で反射防止膜が成膜された合成石英ガラス
板表面にペリクルフレームを取り付けるペリクルフレー
ム取り付け工程と、合成石英ガラス板から外面側支持板
を剥離する外面側支持板剥離工程と、をこの順で含むこ
とを特徴とするペリクルの製造方法を提供する。これに
より、ペリクル板が薄くとも、反射防止膜の膜厚のばら
つきに起因する透過率のばらつきを抑えたペリクルを歩
留まり良く、製造することができる。
【0012】特に、外面側支持板剥離工程の後に、ペリ
クルフレームが取り付けられている側とは反対側の合成
石英ガラス板表面に反射防止膜を成膜する工程をさらに
含むか、あるいは外面側支持板貼着工程の前に、外面側
支持板が貼着される側の合成石英ガラス板表面に反射防
止膜をあらかじめ成膜する工程をさらに含むことが好ま
しい。これにより、ペリクル板の素板となる合成石英ガ
ラス板の両面に反射防止膜を歩留まり良く成膜すること
ができる。
【0013】また、外面側支持板貼着工程の前に、外面
側支持板が貼着される側の合成石英ガラス板表面をあら
かじめ研磨する工程をさらに含むとともに、外面側支持
板貼着工程と内面側成膜工程との間に、外面側支持板に
貼着された側とは反対側の合成石英ガラス板表面を研磨
する工程をさらに含むか、あるいは外面側支持板貼着工
程の前に、合成石英ガラス板の両表面をあらかじめ研磨
する工程をさらに含むことが好ましい。前者の方法によ
れば、ペリクル板が薄くとも、研磨中の割れ等を抑止す
ることができる。後者の方法によれば、公知の両面研磨
機によりペリクル板を加工することが可能であり、高平
行度のペリクル板を容易に得ることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のペリクルの製造方法は、
ペリクル板の素板である合成石英ガラス板の、ペリクル
の外面となる側の表面に外面側支持板に貼着する外面側
支持板貼着工程と、外面側支持板に貼着された側とは反
対側の合成石英ガラス板表面に反射防止膜を成膜する内
面側成膜工程と、前記内面側成膜工程で反射防止膜が成
膜された合成石英ガラス板表面にペリクルフレームを取
り付けるペリクルフレーム取り付け工程と、合成石英ガ
ラス板から外面側支持板を剥離する外面側支持板剥離工
程と、をこの順で含む。
【0015】外面側支持板貼着工程は、後工程で設けら
れる反射防止膜の厚みばらつきを抑えるために、ペリク
ル板の素板である合成石英ガラス板の、ペリクルの外面
となる側の表面にあらかじめ、外面側支持板に貼着し、
成膜時のたわみを抑制する工程であり、次の内面側成膜
工程で、外面側支持板に貼着された側とは反対側の合成
石英ガラス板表面に反射防止膜を成膜する。
【0016】次のペリクルフレーム取り付け工程では、
内面側成膜工程で反射防止膜が成膜された側の合成石英
ガラス板表面にペリクルフレームを取り付けて、ペリク
ルを形成する。合成石英ガラス板をペリクルフレームに
接着するのに用いる接着剤は、エポキシ系、アクリル
系、シリコーン系、フッ素樹脂系等の熱硬化性接着剤、
または紫外線硬化性接着剤等が使用できる。本発明で
は、ペリクル板の素板である合成石英ガラス板が外面側
支持板に貼着された状態でペリクルフレームに接着され
るので、合成石英ガラス板が薄くとも接着時に自重によ
る歪みが生じにくい。ペリクルフレームが合成石英ガラ
ス板に取り付けられた後、外面側支持板剥離工程で、合
成石英ガラス板から外面側支持板を剥離する。
【0017】ペリクル板の両面に反射防止膜を形成する
ことは、光透過率向上のために好ましい。本発明の製造
方法を用いて、両面に反射防止膜を形成したペリクル板
を得るためには、ペリクル板の素板である合成石英ガラ
ス板の、ペリクルの外面となる側の表面にも反射防止膜
を成膜する工程(以下、この工程を「外面側成膜工程」
といい、内面側成膜工程と外面側成膜工程とを併せて単
に「成膜工程」という。)が必要になるが、例えば以下
のいずれかの方法をとることができる。
【0018】1つのの方法は、支持板剥離工程の後に、
ペリクルフレームが取り付けられている側とは反対側の
合成石英ガラス板表面に反射防止膜を成膜する方法であ
る。また、もうひとつの方法は、支持板貼着工程の前
に、支持板が貼着される側の合成石英ガラス板表面に反
射防止膜をあらかじめ成膜する方法である。あらかじめ
合成石英ガラス板表面に反射防止膜を成膜する場合は、
前述した本発明の各工程に準じて、合成石英ガラス板を
支持板に貼着した後、反射防止膜を成膜することもでき
る。なお、この場合の支持板は、ペリクル板の素板であ
る合成石英ガラス板の、ペリクルの外面となる側の表面
に貼着される支持板なので、本明細書では、本発明の外
面側支持板に対して「内面側支持板」と称する。また、
外面側支持板と内面側支持板とを併せて単に「支持板」
と称する。外面側支持板と内面側支持板とは同じ物であ
ってもよい。
【0019】成膜工程で形成される反射防止膜は、単層
または複数層からなり、膜を構成する物質としてはMg
、CaF、SiO、AlおよびHfO
から選ばれる1種以上であることが好ましい。そして、
例えば、電子ビーム蒸着機、イオンプレーティング装
置、スパッタ装置などの公知の成膜装置を用いることに
より合成石英ガラス板の表面に膜を形成することができ
る。
【0020】なお、成膜工程で、真空蒸着を用いた場合
には、パージにより成膜面にパーティクルが付着するの
で、この状態で成膜面にさらに外面側支持板に貼着する
と、平坦な貼着にならない。よって、成膜した面を洗浄
した後、外面側支持板を貼り付けることが望ましい。
【0021】さらに、ペリクル板として充分な平坦度、
平行度を得るためには、その素板である合成石英ガラス
板を研磨する必要があるが、その工程を本発明の外面側
支持板貼着工程の後に、合成石英ガラス板を支持板に貼
着した状態で行うことができる。すなわち、外面側支持
板貼着工程と内面側成膜工程との間で、外面側支持板に
貼着された側とは反対側の合成石英ガラス板表面を研磨
する(以下、この工程を「内面側研磨工程」と称す
る)。外面側支持板を貼着した状態で研磨すると、合成
石英ガラス板の実質的な厚みが大きくなるので精度の良
い研磨が可能になるメリットがある。また、研磨後に成
膜することにより、一層、膜厚ばらつきのちいさい反射
防止膜の形成が可能である。
【0022】なお、この場合は、外面側支持板貼着工程
の前に、外面側支持板が貼着される側の合成石英ガラス
板表面をあらかじめ研磨する必要があるが、この研磨も
上記の研磨工程に準じて、内面側支持板に貼着して行う
ことができる。
【0023】支持板は、成膜時の膜厚ばらつきや研磨量
のばらつきを抑えるために平坦度、平行度が良好でなけ
ればならず、少なくとも合成石英ガラス板を接着・保持
する領域で平坦度が2μm以下、平行度が2μm以下で
あることが望ましい。また、支持板の厚みは、5〜50
mm、特に20〜30mmであることが好ましい。
【0024】また、成膜工程においては合成石英ガラス
板および支持板に概ね200〜300℃の熱をかける場
合があるので、合成石英ガラス板と支持板との熱膨張係
数の差を小さくすることで接着強度を維持し、かつ、そ
りを低減させることができる。よって、支持板の材質と
しては、合成石英ガラスが最も望ましく、ついで溶融石
英ガラス(両者を合わせて、石英ガラスと称す。)が望
ましい。石英ガラスと熱膨係数の近い多成分系ガラスや
セラミックスまたは金属も使用できる。合成石英ガラス
板と支持板との熱膨張係数の差を小さくすることは、研
磨の精度を上げるためにも有効である。
【0025】また、支持板の大きさは、これらの工程で
使用される装置の大きさによって決まり、本発明で制限
されるものではない。したがって、装置の大きさによっ
ては、支持板に複数枚の合成石英ガラス板を保持し成膜
を行うこともできる。
【0026】支持板の貼着に用いる接着剤は、後で剥離
可能なものであれば、限定されないが、オレフィン系、
スチレン系等の熱可塑性の接着剤、フェノール樹脂系、
エポキシ樹脂系等の熱硬化性の接着剤、シリコーン系、
アクリル樹脂系等の光硬化性の接着剤、粘着剤などが例
示されるが、ある程度の耐熱性があり、また加熱により
容易に剥離できることから、熱可塑性の接着剤が好まし
い。
【0027】また、支持板に貼着して合成石英ガラス板
を研磨する場合には、研磨による水平方向の抵抗に対し
て素板を保持するにたる接着力、あるいは吸着力を有
し、かつ、支持板より素板を剥離する際の操作性がよけ
れば限定されない。
【0028】例えば、支持板に貼着して合成石英ガラス
板を研磨する場合には、上記の接着剤、粘着剤を使用す
る以外にも、シリコンウェハの研磨加工などにみられる
ように、支持板に合成石英ガラス板の水平方向のズレを
抑制するテンプレートを接着し、テンプレートの枠内に
発泡層をもつ不織布を貼付け、この発泡層によるリンギ
ング効果によって基板を保持するといった方法を用いれ
ば、接着や剥離の工程が簡略化できる。
【0029】あらかじめ行われる外面研磨工程では、合
成石英ガラス板は、スライスしたそのままのものでもよ
いが、両面ラップ加工を施し、平坦度、平行度を所定の
精度まで加工したものが望ましい。また、この合成石英
ガラス板は、破損を防止するために面取り加工や面取り
後の外周部の鏡面加工、あるいはクラックの伸長を止め
るためのHFエッチングなどを施し、加工強度を増して
おくことが望ましい。
【0030】研磨工程は、一般に平行度を出すためのラ
ップ工程と鏡面化のためのポリッシュ工程とを含むが、
いずれも、一般に知られているオスカータイプや多軸片
面研磨機などの片面研磨装置をもちいればよい。各加工
を複数段設けてもよい。もちろん、支持板ごと両面研磨
機で加工することも可能である。
【0031】なお、支持板の形状は円形、方形のいずれ
でもよいが、上記のように両面研磨を行う場合はワーク
ホルダーの中で支持板が研磨の抵抗により自転すること
で、より精度の高い加工が可能となるので、円形の支持
板を使用したほうが有利である。
【0032】研磨後は、研磨により付着した研磨剤等を
除去するために、支持板に貼り付けた状態で洗浄を実施
する。洗浄は、生産効率を考え浸漬型の多槽式洗浄機で
も良いが、接着面の接着強度保持や取扱いの利便性など
から、枚葉式のブラシ洗浄機などが望ましい。
【0033】剥離は、支持板の貼着に用いた接着剤の種
類に応じて、加熱したり、有機溶剤を用いたりして行う
ことができる。
【0034】なお、研磨工程は成膜工程から独立させる
こともできる。この場合は、外面側支持板貼着工程の前
に、合成石英ガラス板の両表面をあらかじめ研磨する。
この場合の研磨方法は、前述のように支持板に貼着して
片面ずつ研磨してもよいし、両面研磨を行ってもよい。
【0035】また、合成石英ガラス板は、外面側支持板
に貼り付ける前よりペリクル板の所定の寸法に仕上げる
ことが効率的ではあるが、研磨工程では素板の外周部の
平坦度が内周部と比べて加工による変化が大きいので、
高精度の加工のためには、素板の寸法を所定のペリクル
板の寸法より10mm以上大きくし、フレームより飛び
出す部分は、ペリクル板としてフレームに接着した後
で、レーザー切断機等で切断することことが好ましい。
【0036】以下、具体的な実施形態に沿って本発明を
説明する。すなわち、図1および図2に示す実施形態で
示す各加工手順である。以下に詳細を説明する。
【0037】図1の(a)の実施形態は、外面側成膜方
法としては、外面側支持板貼着工程の前に、外面側支持
板が貼着される側の合成石英ガラス板表面にあらかじめ
反射防止膜を成膜するものであり、外面側研磨方法とし
ては、外面側支持板が貼着される側の合成石英ガラス板
表面をあらかじめ研磨するとともに、外面側支持板貼着
工程と内面側成膜工程との間に、外面側支持板に貼着さ
れた側とは反対側の合成石英ガラス板表面を研磨するも
のである。
【0038】この手順は、支持板が貼着される側の合成
石英ガラス板表面をあらかじめ研磨(外面側研磨)した
後、反射防止膜を成膜(外面側成膜)する工程(ステッ
プSa−1)、外面側支持板貼着工程(ステップSa−
2)、外面側支持板が貼着される側と反対側の合成石英
ガラス板表面を研磨(内面側研磨)する工程(ステップ
Sa−3)、内面側成膜工程(ステップSa−4)、フ
レーム取り付け工程(ステップSa−5)および外面側
支持板剥離工程(ステップSa−6)を含んでいる。ま
た、ステップSa−1は、未研磨の合成石英ガラスの素
板を準備する工程、その合成石英ガラス板を内面側支持
板に貼着する工程、内面側支持板と反対側の合成石英ガ
ラス板表面を研磨(外面側研磨)する工程、洗浄する工
程、さらに反射防止膜を成膜(外面側成膜)する工程、
内面側支持板を剥離する工程、洗浄する工程をこの順に
含む。
【0039】図1の(b)の実施形態は、外面側成膜方
法としては、外面側支持板貼着工程の前に、外面側支持
板が貼着される側の合成石英ガラス板表面に反射防止膜
をあらかじめ成膜するものであり、外面側研磨方法とし
ては、外面側支持板貼着工程の前に、合成石英ガラス板
の両表面をあらかじめ研磨するものである。
【0040】この手順は、合成石英ガラス板の両表面を
あらかじめ研磨する工程(ステップSb−1)、支持板
が貼着される側の合成石英ガラス板表面にあらかじめ反
射防止膜を成膜(外面側成膜)する工程(ステップSb
−2)、外面側支持板貼着工程(ステップSb−3)、
内面側成膜工程(ステップSb−4)、フレーム取り付
け工程(ステップSb−5)および外面側支持板剥離工
程(ステップSb−6)を含んでいる。また、ステップ
Sb−2は、合成石英ガラス板を内面側支持板に貼着す
る工程、内面側支持板と反対側の合成石英ガラス板表面
に反射防止膜を成膜(外面側成膜)する工程、内面側支
持板を剥離する工程、洗浄する工程をこの順に含む。
【0041】図2の(a)の実施形態は、外面側成膜方
法としては、外面側支持板剥離後にペリクルフレームが
取り付けられている側とは反対側の合成石英ガラス板表
面に反射防止膜を成膜するものであり、外面側研磨方法
としては、外面側支持板が貼着される側の合成石英ガラ
ス板表面をあらかじめ研磨するとともに、外面側支持板
貼着工程と内面側成膜工程との間に、外面側支持板に貼
着された側とは反対側の合成石英ガラス板表面を研磨す
るものである。
【0042】この手順は、外面側支持板が貼着される側
の合成石英ガラス板表面をあらかじめ研磨(外面側研
磨)する工程(ステップSc−1)、外面側支持板貼着
工程(ステップSc−2)、外面側支持板が貼着される
側と反対側の合成石英ガラス板表面を研磨(内面側研
磨)する工程(ステップSc−3)、内面側成膜工程
(ステップSc−4)、フレーム取り付け工程(ステッ
プSc−5)および外面側支持板剥離工程(ステップS
c−6)、外面側支持板を貼着していた側の合成石英ガ
ラス板表面に成膜(外面側成膜)する工程(ステップS
c−7)を含んでいる。また、Sc−1は、未研磨の合
成石英ガラスの素板を準備する工程、その合成石英ガラ
ス板を内面側支持板に貼着する工程、内面側支持板と反
対側の合成石英ガラス板表面を研磨(外面研磨)する工
程、内面側支持板を剥離する工程、洗浄する工程をこの
順に含む。
【0043】図2の(b)の実施形態は、外面側成膜方
法としては、外面側支持板剥離後にペリクルフレームが
取り付けられている側とは反対側の合成石英ガラス板表
面に反射防止膜を成膜するものであり、外面側研磨方法
としては、外面側支持板貼着工程の前に、合成石英ガラ
ス板の両表面をあらかじめ研磨するものである。
【0044】この手順は、合成石英ガラス板の両表面を
あらかじめ研磨する工程(ステップSd−1)、外面側
支持板貼着工程(ステップSd−2)、内面側成膜工程
(ステップSd−3)、フレーム取り付け工程(ステッ
プSd−4)および外面側支持板剥離工程(ステップS
d−5)および外面側支持板を貼着していた側の合成石
英ガラス板表面に成膜(外面側成膜)する工程(ステッ
プSd−6)を含んでいる。
【0045】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されない。公知の方法
で合成された所定の厚みで所定の波長を82%以上透過
する合成石英ガラスのインゴットを内周刃スライサーで
151mm×124mm×1.2mm厚に切断したあ
と、市販のNC面取り機で外形寸法が149mm×12
2mmになるよう面取り加工を実施した。
【0046】次に、切断によるクラックおよび面取りに
よるクラックの進行を止めるため、5質量%HF溶液に
浸漬しエッチング処理したのち、市販の端面鏡面機を用
いて周部分を鏡面加工して、ペリクル板の素板である合
成石英ガラス板を得た。ついで、あらかじめ両面研磨加
工により得たプレートの面が各々2μm以下の平坦度で
2面間の平行度が2μm以下の合成石英ガラス製の支持
板(φ230mm×30mm厚)の片面に合成石英ガラ
ス板を接着した。このとき用いた接着剤は紫外線硬化性
接着剤(スリーボンド製、商品名3052B)である。
【0047】次に、市販のオスカー型片面研磨機にて被
研磨面に対してラッピング、ポリシングを行い(外面側
研磨工程)、合成石英ガラス板厚を0.8mmとした。
洗剤、超純水を使用した超音波洗浄機で研磨剤を除去し
たあと、温水引き上げ法と熱風により乾燥させた。その
後、真空蒸着機で反射防止膜を成膜した(外面側成膜工
程)。
【0048】この合成石英ガラス板を支持板より剥離
し、イソプロピルアルコールで洗浄した後、成膜済の面
を接着面として支持板に再度接着した(外面側支持板貼
工程)。これを、再度オスカー型片面研磨機を用いて
0.25mm厚になるまで、ラップ、ポリシングを行い
(内面側研磨工程)、洗浄した。次いで、上記の工程と
同様に反射防止膜の成膜を行ったのち(内面側成膜工
程)、イソプロピルアルコールによる洗浄を行った。
【0049】最後に合成石英ガラスを使用し作成された
ペリクルフレーム(外形寸法、149mm×122mm
×5mm厚でフレーム幅2mm)を接着剤で合成石英ガ
ラス板に貼付け(ペリクルフレーム取り付け工程)、そ
の後、支持板を合成石英ガラス板より剥離し(外面側支
持板剥離工程)、フレームごとイソプロピルアルコール
により洗浄した。
【0050】ここで使用した合成石英ガラス製のペリク
ルフレームは、152mm×152mm×6.2mm厚
のスライス後の素材を5mm厚になるまで両面研磨した
後、エンドミルにより削りだしたものであり、フレーム
の2面の平坦度は各々1μm以下、両面の平行度は2μ
m以下のものである。
【0051】以上の工程により得られた、反射防止膜付
きの合成石英製ペリクル板と合成石英製フレームからな
るペリクルを水平状態に保持し、光学式平坦度測定器で
ペリクル板のたわみを計測したところ、平坦度2μm以
下であり十分な精度を保持していた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、合成石英ガラス製のペ
リクル板の厚みが300μm未満で、かつ面内光透過率
分布が均一なのペリクルを工業的に容易に得ることが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の概略手順を示す図
【図2】本発明の実施形態の概略手順を示す図
【図3】従来のペリクルを示す正面図と側面図
【図4】板厚ばらつきによる露光光路のズレの概念図
【符号の説明】
1:ペリクルフレーム 2:ペリクル膜 3:接着剤 4:露光光線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペリクルフレームと、ペリクルフレームの
    開口部を覆うように取り付けられた合成石英ガラスから
    なるペリクル板とを備えたペリクルの製造方法であっ
    て、 ペリクル板の素板である合成石英ガラス板の、ペリクル
    の外面となる側の表面に外面側支持板に貼着する外面側
    支持板貼着工程と、 外面側支持板に貼着された側とは反対側の合成石英ガラ
    ス板表面に反射防止膜を成膜する内面側成膜工程と、 前記内面側成膜工程で反射防止膜が成膜された合成石英
    ガラス板表面にペリクルフレームを取り付けるペリクル
    フレーム取り付け工程と、 合成石英ガラス板から外面側支持板を剥離する外面側支
    持板剥離工程と、をこの順で含むことを特徴とするペリ
    クルの製造方法。
  2. 【請求項2】外面側支持板剥離工程の後に、ペリクルフ
    レームが取り付けられている側とは反対側の合成石英ガ
    ラス板表面に反射防止膜を成膜する工程をさらに含む請
    求項1記載のペリクルの製造方法。
  3. 【請求項3】外面側支持板貼着工程の前に、外面側支持
    板が貼着される側の合成石英ガラス板表面に反射防止膜
    をあらかじめ成膜する工程をさらに含む請求項1記載の
    ペリクルの製造方法。
  4. 【請求項4】外面側支持板貼着工程の前に、外面側支持
    板が貼着される側の合成石英ガラス板表面をあらかじめ
    研磨する工程をさらに含むとともに、 外面側支持板貼着工程と内面側成膜工程との間に、外面
    側支持板に貼着された側とは反対側の合成石英ガラス板
    表面を研磨する工程をさらに含む請求項1、2または3
    記載のペリクルの製造方法。
  5. 【請求項5】外面側支持板貼着工程の前に、合成石英ガ
    ラス板の両表面をあらかじめ研磨する工程をさらに含む
    請求項1、2または3記載のペリクルの製造方法。
  6. 【請求項6】外面側支持板が石英ガラス製である請求項
    1〜5いずれか1項記載のペリクルの製造方法。
  7. 【請求項7】ペリクル板の厚みが300μm以下である
    請求項1〜6いずれか1項記載のペリクルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006072364A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Corning Inc 金属フッ化物エキシマ光学素子の表面形成の改良
JP2013088793A (ja) * 2011-10-24 2013-05-13 Shin Etsu Chem Co Ltd 半導体用ガラス基板及びその製造方法

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