JP2003248110A - 防眩性反射防止フィルム、偏光板およびディスプレイ装置 - Google Patents

防眩性反射防止フィルム、偏光板およびディスプレイ装置

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JP2003248110A JP2002048326A JP2002048326A JP2003248110A JP 2003248110 A JP2003248110 A JP 2003248110A JP 2002048326 A JP2002048326 A JP 2002048326A JP 2002048326 A JP2002048326 A JP 2002048326A JP 2003248110 A JP2003248110 A JP 2003248110A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な反射防止性能を有しながら、黒表示を
忠実に再現する、いわゆる黒の締まりが得られる、画像
表示品位が優れた防眩性反射防止フィルムを供給する。 【解決手段】 透明支持体上に、少なくとも1層の防眩
性ハードコート層を有する防眩性反射防止フィルムにお
いて、少なくとも1層の防眩性ハードコート層に、少な
くとも、該防眩性ハードコート層の層厚に対し60%以
上95%未満の平均粒径を有する透光性粒子を少なくと
も1種と、同層厚に対し105%以上140%未満であ
る平均粒径を有する透光性粒子を少なくとも1種と含有
することを特徴とする防眩性反射防止フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防眩性を有する反
射防止フィルム、それを用いた偏光板、およびディスプ
レイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】防眩性反射防止フィルムは一般に、陰極
管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PD
P)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL
D)や液晶表示装置(LCD)のような画像表示装置に
おいて、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り
込みを防止するために、表面突起による光の散乱と、薄
膜干渉によって、反射率を低減する機能を有しており、
ディスプレイの最表面に配置される。防眩層の表面形状
設計においては、特開平8−309910号のような防
眩性ハードコート層の厚さを合成樹脂粒子の平均粒径の
50〜90%にすることで、防眩性と透過性を両立させ
る技術が提案されている。
【0003】近年、特に液晶ディスプレイの広視野角
化、高速応答化、高精細化、等の画像表示品位向上の技
術が進歩しているが、画像表示品位のひとつに「電源O
N時の黒表示での黒の締り」、即ち「黒をいかに黒く表
示できるか」があり、ユーザーのニーズに対して、極め
て重要なものであることがわかってきた。
【0004】外光の反射によるコントラスト低下や、像
の映り込みを防止するために、表面突起による表面散乱
を利用した防眩技術は、一方で、このような表面散乱に
より、白くぼやける、黒が締まらないといった問題を抱
きあわせることになり、防眩性反射防止フィルムを使用
する上では、解決しなければならない課題であった。
【0005】従って、防眩層の設計に関しては、反射防
止性と、黒の締まり、を両立させる表面形状設計が必要
であり、上記特開平8−309910号に記載の技術で
は前記課題を解決するものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、十分
な反射防止性能を有しながら、黒表示を忠実に再現す
る、いわゆる黒の締まりが得られる、画像表示品位が優
れた防眩性反射防止フィルムを供給することである。さ
らにはこのような防眩性反射防止フィルムを用いた偏光
板やディスプレイ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記構
成の防眩性反射防止フィルム、偏光板及びディスプレイ
装置が提供され、上記目的が達成される。
【0008】(1)透明支持体上に、少なくとも1層の
防眩性ハードコート層を有する防眩性反射防止フィルム
において、少なくとも1層の防眩性ハードコート層に、
少なくとも、該防眩性ハードコート層の層厚に対し60
%以上95%未満の平均粒径を有する第1の透光性粒子
を少なくとも1種と、同層厚に対し105%以上140
%未満である平均粒径を有する第2の透光性粒子を少な
くとも1種と含有することを特徴とする防眩性反射防止
フィルム。 (2)第1の透光性粒子が防眩性ハードコート層の層厚
に対し70%以上95%未満の平均粒径を有し、第2の
透光性粒子が同層の層厚に対し105%以上130%未
満の平均粒径を有することを特徴とする(1)に記載の
防眩性反射防止フィルム。 (3)第1の透光性粒子が防眩性ハードコート層の層厚
に対し80%以上95%未満の平均粒径を有し、第2の
透光性粒子が同層の層厚に対し105%以上120%未
満の平均粒径を有することを特徴とする(1)、(2)
に記載の防眩性反射防止フィルム。 (4)少なくとも1層の防眩性ハードコートの層厚が、
3μm以上6μm未満であることを特徴とする(1)〜
(3)に記載の防眩性反射防止フィルム。 (5)少なくとも1層の防眩性ハードコートの層厚が、
4μm以上5μm未満であることを特徴とする(1)〜
(4)に記載の防眩性反射防止フィルム。 (6)少なくとも1層の防眩性ハードコート層の屈折率
と、この防眩層に含有される少なくとも1種類の透光性
粒子との屈折率とが0.05〜0.15の範囲で異なる
ことを特徴とする、(1)〜(5)に記載の防眩性反射
防止フィルム。 (7)該防眩性反射防止フィルムの表面突起形状におい
て、傾斜角度分布の角度の小さい側から積算して95%
頻度の角度が20°未満であることを特徴とする、
(1)〜(6)に記載の防眩性反射防止フィルム。 (8)該防眩性反射防止フィルムの表面突起形状におい
て、傾斜角度分布の角度の小さい側から積算して95%
頻度の角度が15°未満であることを特徴とする、
(1)〜(7)に記載の防眩性反射防止フィルム。 (9)該防眩性反射防止フィルムの表面突起形状におい
て、突起間の平均距離(Sm)が、30μm以上70μ
m未満であることを特徴とする、(1)〜(8)に記載
の防眩性反射防止フィルム。 (10)該防眩性反射防止フィルムの表面突起形状にお
いて、突起間の平均距離(Sm)が、40μm以上60
μm未満であることを特徴とする、(1)〜(9)に記
載の防眩性反射防止フィルム。 (11)該透明支持体がトリアセチルセルロースである
ことを特徴とする、(1)〜(11)に記載の防眩性反
射防止フィルム。 (12)防眩性ハードコート層の上に低屈折率層を有す
ることを特徴とする、(1)〜(11)に記載の防眩性
反射防止フィルム。 (13)低屈折率層の屈折率が1.38〜1.49であ
ることを特徴とする、(1)〜(12)に記載の防眩性
反射防止フィルム。 (14)(1)〜(13)に記載の防眩性反射防止フィ
ルムを、偏光板における偏光子の2枚の保護フィルムの
うちの一方に用いたことを特徴とする偏光板。 (15)前記偏光板における偏光子の2枚の保護フィル
ムのうちの前記防眩性反射防止フィルム以外のフィルム
が、光学異方層を含んでなる光学補償層を有する光学補
償フィルムであり、該光学異方性層がディスコティック
構造単位を有する化合物からなる負の複屈折を有する層
であり、該ディスコティック構造単位の円盤面が該表面
保護フィルム面に対して傾いており、且つ該ディスコテ
ィック構造単位の円盤面と該表面保護フィルム面とのな
す角度が、光学異方層の深さ方向において変化している
ことを特徴とする、(13)に記載の偏光板。 (16)(14)、(15)に記載の偏光板の、該防眩
性反射防止フィルムとは反対側の保護フィルムに、λ/
4板を配置したことを特徴とする、反射防止機能を有す
る円偏光板。 (17)上記偏光板の偏光子が、連続的に供給されるポ
リマーフィルムの両端を保持手段により保持しつつ張力
を付与して延伸する方法において、少なくともフィルム
幅方向に1.1〜20.0倍に延伸し、フィルム両端の
保持装置の長手方向進行速度差が3%以内であり、フィ
ルム両端を保持する工程の出口におけるフィルムの進行
方向と、フィルムの実質延伸方向のなす角が、20〜7
0゜傾斜するようにフィルム進行方向をフィルム両端を
保持させた状態で屈曲させてなる延伸方法によって製造
された偏光子であることを特徴とする(14)〜(1
6)に記載の偏光板。 (18)(1)〜(13)に記載の防眩性反射防止フィ
ルム、または(14)〜(17)に記載の防眩性反射防
止フィルム付き偏光版を、ディスプレイの最表面に用い
たことを特徴とするディスプレイ装置。 (19)(18)に記載のディスプレイ装置が、偏光板
を少なくとも1枚有するTN、STN、VA、IPS、
OCBのモードの透過型、反射型、または半透過型の液
晶表示装置であることを特徴とするディスプレイ装置。 (20)(18)のディスプレイ装置が、偏光板を少な
くとも1枚有する透過型または半透過型の液晶表示装置
であり、視認側とは反対側の偏光板とバックライトとの
間に、偏光選択層を有する偏光分離フィルムを配置する
ことを特徴とする液晶表示装置。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態として好適
な防眩性反射防止フィルムの基本的な構成を図面を参照
しながら説明する。
【0010】図1に模式的に示される態様は本発明の防
眩性反射防止フィルムの一例であり、この場合、防眩性
反射防止フィルム1は、透明支持体2、防眩性ハードコ
ート層3、そして低屈折率層4の順序の層構成を有す
る。防眩性ハードコート層3には、透光性粒子である防
眩性付与粒子5、あるいは更に、透光性粒子である内部
散乱付与粒子6が分散している。
【0011】本発明の防眩性反射防止フィルムは、透明
支持体上に、少なくとも1層の防眩性ハードコート層を
有し、必要に応じ、更にその上層に低屈折率層を設け、
低反射率化を行い、また、必要に応じ、防眩性ハードコ
ート層の下層に、平滑なハードコート層を設け、フィル
ム強度をあげることができる。
【0012】本発明の防眩性ハードコート層について以
下に説明する。防眩性ハードコート層はハードコート性
を付与するためのバインダー、防眩性や内部散乱性を付
与するための透光性粒子、および高屈折率化、架橋収縮
防止、あるいは高強度化のための無機微粒子フィラー、
などから形成される。
【0013】本発明の防眩性ハードコート層は、粒径の
異なる少なくとも2種類以上の透光性微粒子を含有しな
ければならない。 素材種が異なっていても、同一であ
っても、本発明の要件を満たせば、制限を受けるもので
はない。我々は、反射防止性能と、黒の締まりを両立さ
せるべく鋭意検討を進めた結果、少なくとも2種類の透
光性粒子の内、第1の透光性粒子の平均粒径が、防眩性
ハードコート層の厚みに対し、60%以上95%未満、
好ましくは70%以上95%未満、より好ましくは80
%以上95%未満である。また、第2の透光性粒子の平
均粒径は、105%以上140%未満、好ましくは10
5%以上130%未満、より好ましくは105%以上1
20%未満である。第1の透光性粒子が60%未満であ
っても、また、第2の透光性粒子が140%以上であっ
ても、本発明の性能(反射防止性能、黒の締まりの両
立)を実現できない。また、少なくとも2種類の粒子
が、防眩層ハードコート層の厚みに対し、95%以上〜
105%未満の範囲で違っていても、実現できない。
【0014】また、本発明の防眩性ハードコート層の厚
みは、3μm以上6μm未満であることが好ましく、更
に好ましくは4μm以上5μm未満である。3μm未満
で防眩層を構成すると、耐押傷性能(鉛筆硬度)低下の
懸念があり、6μmを越えると、脆性や塗布性(塗布液
粘度が上がり、塗工しにくくなる)悪化の懸念が生じる
ためである。また、高精細適性(高精細液晶ディスプレ
イでも、防眩層の表面突起によるレンズ効果でぎらつか
ない)を兼備するために必要な、透光性粒子の粒径の適
性範囲(後述)より鑑みても、防眩層の厚みは、上記が
範囲が好ましい。防眩性ハードコート層の厚みは、断面
TEM(透過型電子顕微鏡)で調べる。防眩性ハードコ
ート層の厚みの定義は、防眩性ハードコート層の下層成
分(あるいは、下層が無い場合は支持体成分)の最も防
眩性ハードコート層側箇所から、防眩性ハードコート層
の透光性微粒子が無い、最も薄い箇所を基準として、そ
の間の垂直距離とする。
【0015】防眩性ハードコート層には、透光性粒子、
例えば無機化合物の粒子または有機高分子(樹脂)粒子
が含有される。透光性微粒子の屈折率としては、透光性
粒子以外の部分の防眩性ハードコート層の屈折率はとの
関係で選択すべきであるが、1.40〜1.80の範囲
にあることが好ましい。上記透光性粒子の具体例として
は、例えばシリカ粒子(例えば日本触媒(株)製シーホ
スタシリーズ 屈折率=1.43)、アルミナ粒子(例
えば住友化学工業(株)製スミコランダムシリーズ 屈
折率=1.64)、TiO2粒子等の無機化合物の粒
子、あるいは 架橋アクリル粒子(例えば綜研化学
(株)製MXシリーズ 屈折率=1.49)、架橋スチ
レン粒子(例えば綜研化学(株)製SXシリーズ 屈折
率=1.61)、架橋メラミン粒子、架橋ベンゾグアナ
ミン粒子(例えば日本触媒(株)製エポスターシリーズ
屈折率=1.68)等の樹脂粒子が好ましく挙げられ
る。なかでも架橋スチレン粒子が好ましい。透光性粒子
の形状は、真球あるいは不定形のいずれも使用できる
が、表面突起形状が揃う真球状粒子が好ましい。透光性
粒子は、前述のように、粒径が異なっていれば、素材種
が2種類以上でも、同一であってもその制限は無い。上
記透光性粒子は、形成された防眩性ハードコート層中の
含有量が、好ましくは100〜1000mg/m2、よ
り好ましくは300〜800mg/m2となるように防
眩性ハードコート層に含有される。また、透光性粒子の
うち、防眩性を付与する粒子は、防眩層の厚みよりも大
きな粒径の粒子が効率的で好ましい。一方、防眩層の屈
折率とは異なる、内部散乱に寄与する粒子は、この防眩
性を付与する粒子であっても構わないし、または/更に
防眩性付与に寄与せず、層内に埋め込まれる粒子であっ
てもよい。防眩性を高めすぎないために、この場合は、
防眩層の厚みよりも小さな粒径の粒子であることが好ま
しい。粒径の範囲は、前述記載の通りである。
【0016】バインダーとしては、飽和炭化水素鎖また
はポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーであるこ
とが好ましく、飽和炭化水素鎖を主鎖として有するポリ
マーであることがさらに好ましい。また、バインダーポ
リマーは架橋構造を有することが好ましい。飽和炭化水
素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーとしては、
エチレン性不飽和モノマーの重合体が好ましい。飽和炭
化水素鎖を主鎖として有し、かつ架橋構造を有するバイ
ンダーポリマーとしては、二個以上のエチレン性不飽和
基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。高屈折
率にするには、このモノマーの構造中に芳香族環や、フ
ッ素以外のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒
素原子から選ばれた少なくとも1種の原子を含むことが
好ましい。
【0017】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸
とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シ
クロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリ
アクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニ
ルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベ
ンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチル
エステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニ
ルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド
(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリル
アミドが挙げられる。上記モノマーは2種以上併用して
もよい。
【0018】高屈折率モノマーの具体例としては、ビス
(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニ
ルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタク
リロキシフェニル−4'−メトキシフェニルチオエーテ
ル等が挙げられる。これらのモノマーも2種以上併用し
てもよい。
【0019】これらのエチレン性不飽和基を有するモノ
マーの重合は、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開
始剤の存在下、電離放射線の照射または加熱により行う
ことができる。従って、エチレン性不飽和基を有するモ
ノマー、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開始剤、
マット粒子および無機フィラーを含有する塗液を調製
し、該塗液を透明支持体上に塗布後電離放射線または熱
による重合反応により硬化して防眩性反射防止フィルム
を形成することができる。光ラジカル重合開始剤として
は、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミ
ヒラーのベンゾイルベンゾエート、−アミロキシムエス
テル、テトラメチルチウラムモノサルファイドおよびチ
オキサントン類等が挙げられる。特に、光開裂型の光ラ
ジカル重合開始剤が好ましい。光開裂型の光ラジカル重
合開始剤については、最新UV硬化技術(P.159,発行
人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991
年発行)に記載されている
【0020】市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤と
しては、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(6
51,184,907)等が挙げられる。光重合開始剤
は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜1
5質量部の範囲で使用することが好ましく、より好まし
くは1〜10質量部の範囲である。光重合開始剤に加え
て、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の具体例とし
て、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサン
トンを挙げることができる。
【0021】ポリエーテルを主鎖として有するポリマー
は、多官能エポシキシ化合物の開環重合体が好ましい。
多官能エポシキ化合物の開環重合は、光酸発生剤あるい
は熱酸発生剤の存在下、電離放射線の照射または加熱に
より行うことができる。従って、多官能エポシキシ化合
物、光酸発生剤あるいは熱酸発生剤、マット粒子および
無機フィラーを含有する塗液を調製し、該塗液を透明支
持体上に塗布後電離放射線または熱による重合反応によ
り硬化して防眩性反射防止フィルムを形成することがで
きる。
【0022】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーの代わりにまたはそれに加えて、架橋性官能基を
有するモノマーを用いてポリマー中に架橋性官能基を導
入し、この架橋性官能基の反応により、架橋構造をバイ
ンダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例に
は、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オ
キサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジ
ン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレ
ン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノ
アクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロー
ル、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランの
ような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するための
モノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基
のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を
用いてもよい。すなわち、本発明において架橋性官能基
は、すぐには反応を示すものではなくとも、分解した結
果反応性を示すものであってもよい。これら架橋性官能
基を有するバインダーポリマーは塗布後、加熱すること
によって架橋構造を形成することができる。
【0023】防眩性ハードコート層には、防眩層の屈折
率を調整するために、上記の透光性粒子とは別に、珪
素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウ
ム、亜鉛、錫、アンチモンのうちより選ばれる少なくと
も1種の金属の酸化物からなり、平均粒径が0.2μm
以下、好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.
06μm以下である無機フィラーが含有されることが好
ましい。無機フィラー形状は特に制限されるものではな
く、例えば、球状、板状、繊維状、棒状、不定形、中空
等のいずれも好ましく用いられるが、球状が分散性がよ
り良く好ましい。この無機フィラーは、その充填量によ
りカール防止、表面硬度向上にも寄与できる。無機フィ
ラーを防眩層が含有する場合、防眩層の屈折率は、防眩
層を構成する透明樹脂と無機フィラー各々の屈折率とこ
れらの混合比率で決まる。防眩層の屈折率と前記透光性
粒子のうちの内部散乱粒子との屈折率差は、0.05〜
0.15が好ましい。0.05未満であれば内部散乱性
が低く、多くの体積の内部散乱粒子を含有しなければな
らず、防眩性反射防止膜の膜強度の低下の懸念があるた
め、好ましくない。一方、0.15を超えると、散乱光
の散乱角度が大きくなるため、文字ボケにとって悪化方
向であるため、好ましくない。最も好ましくは、屈折率
差は0.07〜0.13である。防眩層ハードコート層
と透光性粒子の屈折率の大小は、特に制限はないが、文
字ボケをより少なくするためには、上記記載の屈折率差
の範囲内で、透光性粒子の屈折率より防弦層ハードコー
ト層の屈折率を低くする方が好ましいし、防眩性反射防
止フィルムとして、より反射率を低くするためには、透
光性粒子の屈折率より防眩層ハードコート層の屈折率を
高くする方が好ましく、設計コンセプトによって適宜選
択される。
【0024】防眩性ハードコート層に用いられる無機フ
ィラーの具体例としては、TiO2、ZrO2、Al
23、In23、ZnO、SnO2、Sb23、IT
O、SiO 2等が挙げられる。SiO2、TiO2、およ
びZrO2が無機フィラーの中で、取り扱い性の点で特
に好ましい。該無機フィラーは表面をシランカップリン
グ処理又はチタンカップリング処理されることも好まし
く、フィラー表面にバインダー種と反応できる官能基を
有する表面処理剤が好ましく用いられる。これらの無機
フィラーの添加量は、防眩性ハードコート層の全質量の
10〜90%であることが好ましく、より好ましくは2
0〜70%であり、特に好ましくは30〜50%であ
る。尚、このような無機フィラーは、粒径が光の波長よ
りも十分小さいために散乱が生じず、樹脂バインダーに
該フィラーが分散した複合体は、前述の通り、光学的に
均一な物質として振舞う。
【0025】本発明の、樹脂バインダーからなる防眩性
ハードコート層あるいは、樹脂バインダーが無機フィラ
ーを含有した防眩性ハードコート層の屈折率は、1.4
8〜1.70であることが好ましく、より好ましくは
1.48〜1.65である。屈折率を上記範囲とするに
は、前述の通り、樹脂バインダー及び無機フィラーの種
類及び量割合を適宜選択すればよい。どのように選択す
るかは、予め実験的に容易に知ることができる。
【0026】本発明の防弦性反射防止フィルムの表面突
起形状は、防眩性や内部散乱性を付与する透光性微粒
子の素材種、粒径、添加量、更には樹脂、あるいは樹
脂と無機フィラーの複合体から成る防眩層の厚み、塗
布液の溶剤組成、Wet塗布量、乾燥条件、電離
線硬化樹脂に対する硬化条件など、が制御因子として挙
げることができ、この中で、の影響が大きい。我々
が検討を進めた結果、同じ防眩性を与える、防眩性反射
防止フィルムであっても、このトータルの防眩性を発現
するための、ひとつひとつの表面突起形状が異なると、
ディスプレイ電源OFF時あるいは、液晶の黒表示の時
に、表面散乱性の違いで、外観状の黒の締まり(逆にい
うと、白味)が異なることがわかった。表面突起の突起
傾斜角が大きいと、広角域への表面散乱性が強くなるた
め、黒の締まりが損なわれ、白っぽくなり、高級感が失
われる。黒の締まりは、突起傾斜角度分布の角度の小さ
い側から95%頻度の角度とよく相関があることを、詳
細検討の中で明確にし、好ましくは20°未満、より好
ましくは15°未満、更に好ましくは13°未満であ
る。 また、防眩性によく相関する、平均の表面突起傾
斜角度は、より好ましくは1〜5°、より好ましくは
1.5〜4.5°、更に好ましくは2〜4°である。
【0027】同様に、本発明の防眩性反射防止フィルム
の表面突起形状において、突起間の平均距離(Sm)も
重要であり、黒の締まりを損なわないために、30μm
以上70μm未満、より好ましくは、40μm以上60
μm未満になっている。30μmを下回ると、表面散乱
に寄与する突起部分の存在確率が大きくなりすぎ、白っ
ぽくなり、黒の締まりを狙う我々の目的とは反するよう
になる。一方、70μmを越えると、平滑部の中に示す
突起部の存在確率が小さくなるため、ユーザーがいわゆ
る「ざらつき感」として感じるようになる為、表示品位
の点で、やはり好ましくない。
【0028】本発明の防眩性ハードコート層は、特に塗
布ムラ、乾燥ムラ、点欠陥等の面状均一性を確保するた
めに、フッ素系、シリコーン系の何れかの界面活性剤、
あるいはその両者を防眩層形成用の塗布組成物中に含有
することができる。特にフッ素系の界面活性剤は、より
少ない添加量において、本発明の防眩性反射防止フィル
ムの塗布ムラ、乾燥ムラ、点欠陥等の面状故障を改良す
る効果が現れるため、好ましく用いられる。フッ素系の
界面活性剤の好ましい例としては、スリーエム社製のフ
ロラードFC−431等のパーフルオロアルキルスルホ
ン酸アミド基含有ノニオン、大日本インキ社製のメガフ
ァックF−171、F−172、F−173、F−17
6PF等のパーフルオロアルキル基含有オリゴマー等が
挙げられる。シリコーン系の界面活性剤としては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール等のオリゴマー
等の各種の置換基で側鎖や主鎖の末端が変性されたポリ
ジメチルシロキサン等が挙げられる。
【0029】しかしながら、上記のような界面活性剤を
使用することにより、防眩層表面にF原子を含有する官
能基、および/またはSi原子を有する官能基が偏析す
ることにより、防眩層の表面エネルギーが低下し、上記
防眩層上に低屈折率層をオーバーコートしたときに反射
防止性能が悪化する問題が起こりえる。これは低屈折率
層を形成するために用いられる塗布組成物の濡れ性が悪
化するために低屈折率層の膜厚の目視では検知できない
微小なムラが悪化するためと推定される。このような問
題を解決するためには、フッ素系および/またはシリコ
ーン系の界面活性剤の構造と添加量を調整することによ
り、防眩層の表面エネルギーを好ましくは25mN・m
-1〜70mN・m-1に、より好ましくは35mN・m-1
〜70mN・m-1に制御することが効果的であり、さら
に後述するように低屈折率層の塗布溶剤を50〜100
質量パーセントが100℃以下の沸点を有するものとす
ることが効果的であること検討の中で見出した。また、
上記のような表面エネルギーを実現するためには、 X
線光電子分光法で測定したF原子由来のピークとC原子
由来のピークの比であるF/Cが0.40以下、および
/またはSi原子由来のピークとC原子由来のピークの
比であるSi/Cが0.30以下であることが必要であ
ることもわかっている。
【0030】本発明の防眩性反射防止フィルムでは、フ
ィルム強度向上の目的で防眩性を持たない、いわゆる平
滑なハードコート層も好ましく用いられ、透明支持体と
防眩性ハードコート層の間に塗設される。
【0031】平滑なハードコート層に用いる素材は、防
眩性を付与するための透光性粒子を用いないこと以外
は、防眩性ハードコート層において挙げたものと同様で
あり、樹脂バインダー、あるいは、樹脂バインダーと無
機フィラーの混合体から形成される。
【0032】本発明の平滑なハードコート層では、無機
フィラーとして、強度および汎用性の点でシリカ、アル
ミナが好ましく、特にシリカが好ましい。また該無機フ
ィラーは表面をシランカップリング処理されることが好
ましく、フィラー表面にバインダー種と反応できる官能
基を有する表面処理剤が好ましく用いられる。
【0033】これらの無機フィラーの添加量は、ハード
コート層の全質量の10〜90%であることが好まし
く、より好ましくは20〜70%であり、特に好ましく
は30〜50%である。平滑なハードコート層の膜厚は
1〜10μmが好ましく、より好ましくは2〜7μm、
更に好ましくは3〜5μmである。
【0034】本発明の低屈折率層について以下に説明す
る。本発明の防眩性反射防止フィルムの低屈折率層の屈
折率は、1.38〜1.49、好ましくは1.38〜
1.44の範囲にある。さらに、低屈折率層は下記数式
(I)を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
【0035】 mλ/4×0.7<n11<mλ/4×1.3 数式(I)
【0036】式中、mは正の奇数であり、n1は低屈折
率層の屈折率であり、そして、d1は低屈折率層の膜厚
(nm)である。また、λは波長であり、500〜55
0nmの範囲の値である。なお、上記数式(I)を満た
すとは、上記波長の範囲において数式(I)を満たすm
(正の奇数、通常1である)が存在することを意味して
いる。
【0037】本発明の低屈折率層を形成する素材につい
て以下に説明する。低屈折率層には、低屈折率バインダ
ーとして、動摩擦係数0.03〜0.15、水に対する
接触角90〜120°の熱または電離放射線により架橋
する含フッ素ポリマー、および膜強度向上のための無機
フィラー、が好ましく用いられる。
【0038】低屈折率層に用いられる架橋性の含フッ素
ポリマーとしてはパーフルオロアルキル基含有シラン化
合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−
テトラデシル)トリエトキシシラン)等の他、含フッ素
モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構成単位と
する含フッ素ポリマーが挙げられる。含フッ素モノマー
単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類
(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、
テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘ
キサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメ
チル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸
の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類
(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2
020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビ
ニルエーテル類等である。
【0039】架橋性基付与のためのモノマーとしてはグ
リシジルメタクリレートのように分子内にあらかじめ架
橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの
他、カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スル
ホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例
えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリ
ルアクリレート等)が挙げられる。後者は共重合の後、
架橋構造を導入できることが特開平10−25388号
および特開平10−147739号に知られている。
【0040】また上記含フッ素モノマーを構成単位とす
るポリマーだけでなく、フッ素原子を含有しないモノマ
ーとの共重合体を用いてもよい。併用可能なモノマー単
位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレ
ン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレ
ン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチ
ルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリル
アミド類(N−tertブチルアクリルアミド、N−シ
クロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド
類、アクリロ二トリル誘導体等を挙げることができる。
【0041】低屈折率層に用いられる無機フィラーとし
ては低屈折率のものが好ましく用いられ、好ましい無機
フィラーは、シリカ、フッ化マグネシウムであり、特に
シリカが好ましい。該無機フィラーの平均粒径は0.0
01〜0.2μmであることが好ましく、0.001〜
0.05μmであることがより好ましい。フィラーの粒
径はなるべく均一(単分散)であることが好ましい。該
無機フィラーの添加量は、低屈折率層の全質量の5〜7
0質量%であることが好ましく、10〜50質量%であ
ると更に好ましく、15〜30質量%が特に好ましい。
【0042】該無機フィラーは表面処理を施して用いる
ことも好ましい。表面処理法としてはプラズマ放電処理
やコロナ放電処理のような物理的表面処理とカップリン
グ剤を使用する化学的表面処理があるが、カップリング
剤の使用が好ましい。カップリング剤としては、後述す
る一般式(1)の化合物も含めたオルガノアルコキシメ
タル化合物(例、チタンカップリング剤、シランカップ
リング剤)が好ましく用いられる。該無機フィラーがシ
リカの場合はシランカップリング処理が特に有効であ
る。一般式(1)の化合物は、低屈折率層の無機フィラ
ーの表面処理剤として該層塗布液調製以前にあらかじめ
表面処理を施すために用いても良いし、該層塗布液調製
時にさらに添加剤として添加して該層に含有させても良
い。
【0043】本発明に係る防眩性ハードコート層および
低屈折率層を形成するために用いる塗布液の溶媒組成と
しては、単独および混合のいずれでもよく、混合のとき
は、沸点が100℃以下の溶媒が50〜100%である
ことが好ましく、より好ましくは80〜100%、より
好ましくは90〜100%である。沸点が100℃以下
の溶媒が50%以下であると、乾燥速度が非常に遅くな
り、塗布面状が悪化し、塗布膜厚にもムラが生じるた
め、反射率などの光学特性も悪化する。本発明では、沸
点が100℃以下の溶媒を多く含む塗布液を用いる事に
より、この問題を解決した。
【0044】沸点が100℃以下の溶媒としては、例え
ば、ヘキサン(沸点68.7℃)、ヘプタン(98.4
℃)、シクロヘキサン(80.7℃)、ベンゼン(8
0.1℃)などの炭化水素類、ジクロロメタン(39.
8℃)、クロロホルム(61.2℃)、四塩化炭素(7
6.8℃)、1,2−ジクロロエタン(83.5℃)、
トリクロロエチレン(87.2℃)などのハロゲン化炭
化水素類、ジエチルエーテル(34.6℃)、ジイソプ
ロピルエーテル(68.5℃)、ジプロピルエーテル
(90.5℃)、テトラヒドロフラン(66℃)などの
エーテル類、ギ酸エチル(54.2℃)、酢酸メチル
(57.8℃)、酢酸エチル(77.1℃)、酢酸イソ
プロピル(89℃)などのエステル類、アセトン(5
6.1℃)、2−ブタノン(=メチルエチルケトン、7
9.6℃)などのケトン類、メタノール(64.5
℃)、エタノール(78.3℃)、2−プロパノール
(82.4℃)、1−プロパノール(97.2℃)など
のアルコール類、アセトニトリル(81.6℃)、プロ
ピオニトリル(97.4℃)などのシアノ化合物類、二
硫化炭素(46.2℃)、などがある。このうちケトン
類、エステル類が好ましく、特に好ましくはケトン類で
ある。ケトン類の中では2−ブタノンが特に好ましい。
沸点が100℃を以上の溶媒としては、例えば、オクタ
ン(125.7℃)、トルエン(110.6℃)、キシ
レン(138℃)、テトラクロロエチレン(121.2
℃)、クロロベンゼン(131.7℃)、ジオキサン
(101.3℃)、ジブチルエーテル(142.4
℃)、酢酸イソブチル(118℃)、シクロヘキサノン
(155.7℃)、2−メチル−4−ペンタノン(=M
IBK、115.9℃)、1−ブタノール(117.7
℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(153℃)、
N,N−ジメチルアセトアミド(166℃)、ジメチル
スルホキシド(189℃)、などがある。好ましくは、
シクロヘキサノン、2−メチル−4−ペンタノン、であ
る。
【0045】本発明に係る防眩性ハードコート層、低屈
折率層成分を前述の組成の溶媒で希釈することにより本
発明の防眩性ハードコート層および低屈折率層用塗布液
が調製される。塗布液濃度は、塗布液の粘度、素材の比
重などを考慮して適宜調節される事が好ましいが、0.
1〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質
量%である。
【0046】本発明の防眩性反射防止フィルムの防眩性
ハードコート層、低屈折率層のうちの少なくとも1層
に、下記一般式(1)の化合物が含有されることが、耐
擦傷性に対して好ましい。 一般式(1) (R1)m−Si(OR2)n 一般式(1)式中、R1は置換もしくは無置換のアルキ
ル基もしくは、アリール基を表す。R2は置換もしくは
無置換のアルキル基もしくはアシル基を表す。mは0〜
3の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。mとnの合
計は4である。一般式(1)で表される化合物について
説明する。一般式(1)においてR1は置換もしくは無
置換のアルキル基もしくはアリール基を表す。アルキル
基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ヘキシル、t−ブチル、sec−ブチル、ヘキシル、デシ
ル、ヘキサデシル等が挙げられる。アルキル基として好
ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜1
6、特に好ましくは1〜6のものである。アリール基と
してはフェニル、ナフチル等が挙げられ、好ましくはフ
ェニル基である。
【0047】置換基としては特に制限はないが、ハロゲ
ン(フッ素、塩素、臭素等)、水酸基、メルカプト基、
カルボキシル基、エポキシ基、アルキル基(メチル、エ
チル、i−プロピル、プロピル、t−ブチル等)、アリ
ール基(フェニル、ナフチル等)、芳香族ヘテロ環基
(フリル、ピラゾリル、ピリジル等)、アルコキシ基
(メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、ヘキシルオキ
シ等)、アリールオキシ(フェノキシ等)、アルキルチ
オ基(メチルチオ、エチルチオ等)、アリールチオ基
(フェニルチオ等)、アルケニル基(ビニル、1−プロ
ペニル等)、アルコキシシリル基(トリメトキシシリ
ル、トリエトキシシリル等)、アシルオキシ基(アセト
キシ、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ
等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基
(フェノキシカルボニル等)、カルバモイル基(カルバ
モイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカ
ルバモイル、N−メチル−N−オクチルカルバモイル
等)、アシルアミノ基(アセチルアミノ、ベンゾイルア
ミノ、アクリルアミノ、メタクリルアミノ等)等が好ま
しい。
【0048】これらのうちで更に好ましくは水酸基、メ
ルカプト基、カルボキシル基、エポキシ基、アルキル
基、アルコキシシリル基、アシルオキシ基、アシルアミ
ノ基であり、特に好ましくはエポキシ基、重合性のアシ
ルオキシ基(アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキ
シ)、重合性のアシルアミノ基(アクリルアミノ、メタ
クリルアミノ)である。またこれら置換基は更に置換さ
れていても良い。R2は置換もしくは無置換のアルキル
基もしくはアシル基を表す。アルキル基、アシル基なら
びに置換基の説明はR1と同じである。R2として好まし
くは無置換のアルキル基もしくは無置換のアシル基であ
り、特に好ましくは無置換のアルキル基である。mは0
〜3の整数を表す。nは1〜4の整数を表す。mとnの
合計は4である。R1もしくはR2が複数存在するとき、
複数のR1もしくはR2はそれぞれ同じであっても異なっ
ていても良い。mとして好ましくは0、1、2であり、
特に好ましくは1である。以下に一般式(1)で表され
る化合物の具体例を示すが、これらに限定されるもので
はない。
【0049】
【化1】
【0050】
【化2】
【0051】
【化3】
【0052】
【化4】
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】これらの具体例の中で、(1)、(1
2)、(18)、(19)等が特に好ましい。一般式
(1)の化合物の適宜な添加量は、該化合物を含有する
層の全固形分の1〜300質量%が好ましく、3〜20
0質量%がより好ましく、5〜100質量%が最も好ま
しい。一般式(1)で表される化合物は含有させる層の
塗布液に含有せしめて塗設することが好ましい。
【0056】本発明の防眩性反射防止フィルムの透明支
持体としては、プラスチックフィルムを用いることが好
ましい。プラスチックフィルムを形成するポリマーとし
ては、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロー
ス、ジアセチルセルロース、代表的には富士写真フィル
ム社製TAC−TD80U,TD80UFなど)、ポリ
アミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、
ポリスチレン、ポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂
(アートン:商品名、JSR社製)、非晶質ポリオレフ
ィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製)、など
が挙げられる。このうちトリアセチルセルロース、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
が好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。
トリアセチルセルロースは、単層または複数の層からな
る。単層のトリアセチルセルロースは、特開平7−11
055号等で開示されているドラム流延、あるいはバン
ド流延等により作成され、後者の複数の層からなるトリ
アセチルセルロースは、特開昭61−94725号、特
公昭62−43846号等で開示されている、いわゆる
共流延法により作成される。すなわち、原料フレークを
ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン等、アルコール
類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、エステ
ル類(蟻酸メチル、酢酸メチル等)、エーテル類(ジオ
キサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル等)等の溶剤
にて溶解し、これに必要に応じて可塑剤、紫外線吸収
剤、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の各種の添加剤
を加えた溶液(ドープと称する)を、水平式のエンドレ
スの金属ベルトまたは回転するドラムからなる支持体の
上に、ドープ供給手段(ダイと称する)により流延する
際、単層ならば単一のドープを単層流延し、複数の層な
らば高濃度のセルロースエステルドープの両側に低濃度
ドープを共流延し、支持体上である程度乾燥して剛性が
付与されたフィルムを支持体から剥離し、次いで各種の
搬送手段により乾燥部を通過させて溶剤を除去すること
からなる方法である。
【0057】上記のような、トリアセチルセルロースを
溶解するための溶剤としては、ジクロロメタンが代表的
である。しかし地球環境や作業環境の観点から、溶剤は
ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含ま
ないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、有機
溶剤中のハロゲン化炭化水素の割合が5質量%未満(好
ましくは2質量%未満)であることを意味する。ジクロ
ロメタン等を実質的に含まない溶剤を用いてトリアセチ
ルセルロースのドープを調整する場合には、後述するよ
うな特殊な溶解法が必須となる。
【0058】第一の溶解法は、冷却溶解法と称され、以
下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)
で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々
に添加する。次に、混合物は−100〜−10℃(好ま
しくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−
20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却す
る。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−
75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30
〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、
トリアセチルセルロースと溶剤の混合物は固化する。さ
らに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、
さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜5
0℃)に加温すると、溶剤中にトリアセチルセルロース
が流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけ
でもよし、温浴中で加温してもよい。
【0059】第二の方法は、高温溶解法と称され、以下
に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で
溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に
添加される。本発明のトリアセチルセルロース溶液は、
各種溶剤を含有する混合溶剤中にトリアセチルセルロー
スを添加し予め膨潤させることが好ましい。本法におい
て、トリアセチルセルロースの溶解濃度は30質量%以
下が好ましいが、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、
なるべく高濃度であることが好ましい。次に有機溶剤混
合液は、0.2MPa〜30MPaの加圧下で70〜2
40℃に加熱される(好ましくは80〜220℃、更に
好ましく100〜200℃、最も好ましくは100〜1
90℃)。次にこれらの加熱溶液はそのままでは塗布で
きないため、使用された溶剤の最も低い沸点以下に冷却
する必要がある。その場合、−10〜50℃に冷却して
常圧に戻すことが一般的である。冷却はトリアセチルセ
ルロース溶液が内蔵されている高圧高温容器やライン
を、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却
水などの冷媒を用いて該装置を冷却してもよい。ジクロ
ロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないセ
ルロースアセテートフィルムおよびその製造法について
は発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2
001年3月15日発行、以下公開技報2001−17
45号と略す)に記載されている。
【0060】本発明の防眩性反射防止フィルムを液晶表
示装置に用いる場合、片面に粘着層を設ける等してディ
スプレイの最表面に配置する。該透明支持体がトリアセ
チルセルロースの場合は偏光板の偏光層を保護する保護
フィルムとしてトリアセチルセルロースが用いられるた
め、本発明の防眩性反射防止フィルムをそのまま保護フ
ィルムに用いることがコストの上では好ましい。
【0061】本発明の防眩性反射防止フィルム付きの偏
光板は、透明支持体上に含フッ素ポリマーを主体とする
最外層を形成した後、鹸化処理を実施することにより得
られる。鹸化処理は、公知の手法、例えば、アルカリ液
の中に該フィルムを適切な時間浸漬して実施される。ア
ルカリ液に浸漬した後は、該フィルムの中にアルカリ成
分が残留しないように、水で十分に水洗したり、希薄な
酸に浸漬してアルカリ成分を中和することが好ましい。
鹸化処理することにより、最外層を有する側とは反対側
の透明支持体の表面が親水化される。親水化された表面
は、ポリビニルアルコールを主成分とする偏向膜との接
着性を改良するのに特に有効である。また、親水化され
た表面は、空気中の塵埃が付着しにくくなるため、偏向
膜と接着させる際に偏向膜と防眩性反射防止フィルムの
間に塵埃が入りにくく、塵埃による点欠陥を防止するの
に有効である。鹸化処理は、最外層を有する側とは反対
側の透明支持体の表面の水に対する接触角が40゜以下
になるように実施することが好ましい。更に好ましくは
30゜以下、特に好ましくは20゜以下である。
【0062】本発明の防眩性反射防止フィルム付きの偏
光板は、偏光層の2枚の保護フィルムのうち少なくとも
1枚に上記防眩性反射防止フィルムを用いてなる。本発
明の防眩性反射防止フィルムを最表面に使用することに
より、外光の映り込み等が防止され、高精細適性のあ
る、防汚性、耐擦傷性等も優れた偏光板とすることがで
きる。また、本発明の偏光板において防眩性反射防止フ
ィルムが保護フィルムを兼ねることで、製造コストを低
減できる。
【0063】本発明の防眩性反射防止フィルムを偏光子
の表面保護フィルムの片側として用いる場合には、透明
支持体の反射防止層が形成される面とは反対側の面をア
ルカリによって鹸化処理することが必要であることは前
記で述べた通りである。アルカリ鹸化処理の具体的手段
としては、以下の2つから選択することができる。 (1)透明支持体上に反射防止層を形成後に、アルカリ
液中に少なくとも1回浸漬することで、該フィルムの裏
面を鹸化処理する。(2)透明支持体上に反射防止層を
形すする前または後に、アルカリ液を該防眩性反射防止
フィルムの防眩性反射防止フィルムを形成する面とは反
対側の面に塗布し、加熱、水洗および/または中和する
ことで、該フィルムの裏面だけを鹸化処理する。汎用の
トリアセチルセルロースフィルムと同一の工程で処理で
きる点で(1)が優れているが、防眩性反射防止フィル
ム面まで鹸化処理されるため、表面がアルカリ加水分解
されて、膜が劣化する懸念がある点、鹸化処理液成分の
乾固物が残ると汚れになる点が問題になり得る。その場
合には、特別な工程となるが、(2)が優れる。
【0064】本発明の防眩性反射防止フィルムは以下の
方法で形成することができるが、この方法に制限されな
い。まず、各層を形成するための成分を含有した塗布液
が調製される。次に、防眩性ハードコート層を形成する
ための塗布液を、リバースグラビア法(グラビアコート
法、マイクログラビアコート法などに分類される)、デ
ィップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコー
ト法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、エク
ストルージョンコート法(米国特許2681294号明
細書参照)により透明支持体上に塗布し、加熱・乾燥す
るが、マイクログラビアコート法が特に好ましい。その
後、光照射あるいは加熱して、防眩性ハードコート層を
形成するためのモノマーを重合して硬化する。これによ
り防眩性ハードコート層が形成される。ここで、必要で
あれば前記防眩性ハードコート層塗布の前に同様な方法
で平滑なハードコート層塗布および硬化を行えばよい。
次に、同様にして低屈折率層を形成するための塗布液を
防眩性ハードコート層上に塗布し、光照射あるいは加熱
し低屈折率層が形成される。このようにして、本発明の
防眩性反射防止フィルムが得られる。
【0065】本発明の防眩性反射防止フィルムの各層を
塗設する際に用いるマイクログラビアコート法とは、直
径が約10〜100mm、好ましくは約20〜50mm
で全周にグラビアパターンが刻印されたグラビアロール
を支持体の下方に、かつ支持体の搬送方向に対してグラ
ビアロールを逆回転させると共に、該グラビアロールの
表面からドクターブレードによって余剰の塗布液を掻き
落として、定量の塗布液を前記支持体の上面が自由状態
にある位置におけるその支持体の下面に塗布液を転写さ
せて塗工することを特徴とするコート法である。ロール
形態の透明支持体を連続的に巻き出し、該巻き出された
支持体の一方の側に、少なくとも防眩性ハードコート層
乃至含フッ素ポリマーを含む低屈折率層の内の少なくと
も一層をマイクログラビアコート法によって塗工するこ
とができる。
【0066】マイクログラビアコート法による塗工条件
としては、グラビアロールに刻印されたグラビアパター
ンの線数は50〜800本/インチが好ましく、100
〜300本/インチがより好ましく、グラビアパターン
の深度は1〜600μmが好ましく、5〜200μmが
より好ましく、グラビアロールの回転数は3〜800r
pmであることが好ましく、5〜200rpmであるこ
とがより好ましく、支持体の搬送速度は0.5〜100
m/分であることが好ましく、1〜50m/分がより好ま
しい。
【0067】このようにして形成された本発明の防眩性
反射防止フィルムは、ヘイズ値が10〜70%、好まし
くは30〜50%の範囲にあり、そして450nmから
650nmの平均反射率が2.2%以下、好ましくは
1.9%以下である。
【0068】本発明の防眩性反射防止フィルムが、上記
範囲のヘイズ値及び平均反射率であることにより、透過
画像の劣化を伴なわずに良好な防眩性反射防止性が得ら
れる。
【0069】本発明の防眩性反射防止フィルムは、液晶
表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(P
DP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL
D)や陰極管表示装置(CRT)のようなディスプレイ
装置に適用することができる。本発明の防眩性反射防止
フィルムは透明支持体を有しているので、透明支持体側
をディスプレイ装置の画像表示面に接着して用いられ
る。
【0070】また、本発明の防眩性反射防止フィルム
は、偏光子、透明支持体およびディスコティック液晶の
配向を固定した光学異方層から構成される光学補償フィ
ルム、並びに光散乱層からなる偏光板と組み合わせて用
いられることが好ましい。さらには偏光板における偏光
子の2枚の保護フィルムのうちの反射防止フィルム以外
のフィルムが、光学異方層を含んでなる光学補償層を有
する光学補償フィルムであり、該光学異方性層がディス
コティック構造単位を有する化合物からなる負の複屈折
を有する層であり、該ディスコティック構造単位の円盤
面が該表面保護フィルム面に対して傾いており、且つ該
ディスコティック構造単位の円盤面と該表面保護フィル
ム面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変
化している偏光板がより好ましい。光散乱層からなる偏
光板は、例えば特開平11−305010号公報等に記
載がある。さらに詳述すると、本発明の防眩性反射防止
フィルムは、偏光子の表面保護フィルムの片側として用
いた場合、 ツイステットネマチック(TN)、スーパ
ーツイステットネマチック(STN)、バーティカルア
ライメント(VA)、インプレインスイッチング(IP
S)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル
(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過
型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。特に
TNモードやIPSモードの液晶表示装置に対しては、
特開2001−100043等に記載されているよう
に、視野角拡大効果を有する光学補償フィルムを、偏光
子の裏表2枚の保護フィルムの内の本発明の反射防止フ
ィルムとは反対側の面に用いることにより、1枚の偏光
板の厚みで反射防止効果と視野角拡大効果を有する偏光
板を得ることができ、特に好ましい。
【0071】偏光膜としては、いかなる偏光膜をも適用
することができる。例えばポリビニルアルコール系フィ
ルムを連続的に供給し、その両端を保持手段により保持
しつつ張力を付与して延伸する際に、フィルムの一方端
の実質保持開始点から実質保持解除点までの保持手段の
軌跡L1と、もう一端の実質保持開始点から実質保持解
除点までの保持手段の軌跡L2が、左右の実質保持解除
点の距離Wに対し、下記式(2)の関係にあると共に、
左右の実質保持開始点を結ぶ直線は、保持工程に導入さ
れるフィルムの中心線と略直交するものとし、左右の実
質保持解除点を結ぶ直線は、次工程に送り出されるフィ
ルムの中心線と略直交するようにして延伸したものであ
ってもよい(図2参照。米国特許公開2002−884
0A1参照。) 式(2) |L2−L1|>0.4W
【0072】また、透過型または半透過型の液晶表示装
置に用いる場合には、市販の輝度向上フィルム(偏光選
択層を有する偏光分離フィルム、例えば住友3M(株)
製のD−BEFなど)と併せて用いることにより、さら
に視認性の高い表示装置を得ることができる。また、λ
/4板と組み合わせることで、反射型液晶用の偏光板
や、有機ELディスプレイ用表面保護板として表面およ
び内部からの反射光を低減するのに用いることができ
る。さらに、PET、PEN等の透明支持体上に本発明
の反射防止層を形成して、プラズマディスプレイパネル
(PDP)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表
示装置に適用できる。
【0073】本発明を詳細に説明するために、以下に実
施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0074】
【実施例】
【0075】[実施例試料1] (防眩性ハードコート層用塗布液の調製)市販シリカ
(微粒子シリカ。平均粒径約15nm)含有UV硬化型
ハードコート液(デソライトKZ7317、JSR
(株)製、固形分濃度約72%、固形分中SiO2含率
約38%、重合性モノマーDPHA、重合開始剤含有)
61.3質量部をメチルイソブチルケトン8.4質量部
で希釈した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた
塗膜の屈折率は1.51であった。さらにこの溶液に、
平均粒径3.5μmの架橋ポリスチレン粒子(商品名:
SX−350H、綜研化学(株)製)の25%メチルイ
ソブチルケトン分散液をポリトロン分散機にて1000
0rpmで30分分散した分散液を11.0質量部加
え、次いで、平均粒径5μmの架橋ポリスチレン粒子
(商品名:SX−500H、綜研化学(株)製、屈折率
1.61)の25%メチルイソブチルケトン分散液をポ
リトロン分散機にて10000rpmで30分分散した
分散液を14.4質量部加えた。更に、3−アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103信越
化学工業(株)製)を4.9質量部加えた。上記混合液
を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過し
て、防眩性ハードコート層の塗布液を調製した。
【0076】(低屈折率層用塗布液Aの調製)屈折率
1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−722
8、固形分濃度6%、JSR(株)製)55.2質量部
に、コロイダルシリカ分散液(MEK−ST、平均粒径
10〜20nm、固形分濃度30%、日産化学社製)
4.8質量部、メチルエチルケトン28.0質量部、シ
クロヘキサノン2.8質量部、3−アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン(KBM−5103信越化学工業
(株)製)を9.2質量部を添加、攪拌の後、孔径1μ
mのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率
層用塗布液Aを調製した。
【0077】防眩性ハードコート層用塗布液、低屈折
率層用塗布液A、それぞれを以下のようにして塗布し
た。 (1)防眩性ハードコート層の塗設 80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(T
AC−TD80UL、富士写真フイルム(株)製)をロ
ール形態で巻き出して、上記の防眩性ハードコート層用
塗布液を線数110本/インチ、深度35μmのグラ
ビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビア
ロールとドクターブレードを用いて、グラビアロール回
転数40rpm、搬送速度10m/分の条件で塗布し、
120℃、2分で乾燥の後、酸素濃度0.1%以下の窒
素パージ下で240W/cmの空冷メタルハライドラン
プ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度40
0mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照
射して塗布層を硬化させ、乾燥膜厚4.3μmの防眩性
ハードコート層を形成し、巻き取った。防眩層ハードコ
ート層の屈折率は、1.51であった。
【0078】(2)低屈折率層の塗設 該防眩性ハードコート層を塗設したフイルムを再び巻き
出して、上記低屈折率層用塗布液Aを線数200本/イ
ンチ、深度35μmのグラビアパターンを有する直径5
0mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを
用いて、グラビアロール回転数40rpm、搬送速度1
0m/分の条件で塗布し、80℃で2分乾燥の後、さら
に酸素濃度0.1%以下の窒素パージ下で240W/c
mの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス
(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量
300mJ/cm2の紫外線を照射し、続けて140℃
で8分間熱架橋し、厚さ0.096μmの低屈折率層を
形成し、巻き取った。低屈折率層の屈折率は、1.43
であった。(実施例試料1の防眩性反射防止フィルムの
完成)
【0079】
【表1】
【0080】(防眩性反射防止フィルムの鹸化処理)実
施例試料1について、以下の処理を行った。1.5Nの
水酸化ナトリウム水溶液を調製し、50℃に保温した。
更に、0.01Nの希硫酸水溶液を調製した。作製した
防眩性反射防止フィルムを、上記の水酸化ナトリウム水
溶液に2分間浸漬した後、水に浸漬し水酸化ナトリウム
水溶液を十分に洗い流した。次いで、上記の希硫酸水溶
液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分
に洗い流した。更に、この防眩性反射防止フィルムを1
00℃の温度で十分に乾燥させた。このようにして、鹸
化処理済み防眩性反射防止フィルムを作製した。これに
より、実施例試料1の防眩性反射防止フィルム裏面のT
ACは、鹸化処理されることで、親水化された。
【0081】(防眩性反射防止フィルムの偏光板作成、
実装)次に、鹸化処理した実施例試料1を用いて、防眩
性反射防止偏光板を作成した。更に、市販の高精細タイ
プのノートPC((株)DELL社製、15インチUX
GAノートPC)の、外面の防眩性反射防止フィルム
を、粘着層ごときれいに剥がし、改めて粘着層を鹸化さ
れた裏面TACに付与し、防眩性反射防止層が外面に向
くようにして、張り合わせ、実装させた。
【0082】(防眩性反射防止フィルムの評価)得られた
フィルムについて、以下の項目の評価を行った。
【0083】(1)防眩性評価 作製した防眩性反射防止フィルムを、(株)DELL社
製15インチUXGAノートPCに実装し、ルーバーな
しのむき出し蛍光灯(8000cd/m2)を映し、蛍
光灯の反射像のボケの程度を、以下の基準で目視評価し
た。 蛍光灯の輪郭がわからない(防眩性十分あり):○ 蛍光灯はぼけているが、輪郭は識別できる :△ 蛍光灯がほとんどぼけない (防眩性不足) :×
【0084】(2)表面突起傾斜角度 作製した防眩性反射防止フィルムに対し、表面突起傾斜
角度を、(株)RYOKA SYSTEM社製の「マイ
クロマップ」機を用いて測定した。測定のサンプリング
面積は800μm×800μmである。 表1に記載し
た「表面突起傾斜角度分布」は、傾斜角度分布の小さい
側から積算して95%頻度となる角度を表記している
(図2参照)。
【0085】(3)平均突起間距離 作製した防眩性反射防止フィルムに対し、表面の平均突
起間距離(Sm)を、(株)小坂研究所 Surfco
rder Model 3E−3F機を用いて測定した。
【0086】(4)黒の締まり性 作製した防眩性反射防止フィルムを、(株)DELL社
製15インチUXGAノートPCに実装し、黒表示させ
て 黒の締まりを目視の官能評価で判定した。 黒が締まって見える。(○の数が多い方が良好) :○〜○○○○○ 黒の締まりがやや劣る。 :△ 黒の締まりがない。 :×
【0087】(5)ざらつき感 作製した防眩性反射防止フィルムを、(株)DELL社
製15インチUXGAノートPCに実装し、電源をOF
Fにして、表面のざらつき感を目視の官能評価で判定し
た。 ざらつき感が良好。(○の数が多い方が良好) :○〜○○○ ざらつき感がある。 :×
【0088】[実施例試料、比較例試料]前記表1には、
実施例試料1に準じて作製した、防眩性反射防止フィル
ムの、防眩層の厚み、防眩性付与粒子(1種類目の粒
子)、内部散乱性付与粒子(2種類目の粒子)の粒径、
それぞれの粒子の防眩層厚みに対する比率(%)、防眩
性及び黒の締まりの評価結果を表記した。実施例試料1
に従い、防眩層の厚み、防眩性付与粒子の粒径、使用
量、内部散乱性付与粒子の粒径、使用量、を調整した以
外は、実施例試料1と全く同じにして作成した試料を実
施例試料2〜30、比較例試料1〜18とする。
【0089】次に、実施例試料2〜30、比較例試料1
〜18の鹸化処理したフィルムを、偏光板と貼り合わせ
て防眩性反射防止付き偏光板を作製し、この偏光板を用
いて防眩性反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置
を作製したところ、実施例試料1〜30は外光の映り込
みが無いために優れたコントラストが得られ、また、黒
表示時の黒の締まりが良好であり、優れた視認性と外観
を有する液晶表示装置となった。一方、比較例試料1〜
18は、防眩性付与粒子(1種類目の粒子)が140%
を越えたり、内部散乱性付与粒子(2種類目の粒子)が
60%を下回ると、あるいは、防眩性付与粒子や内部散
乱性付与粒子が層厚の95%以上、105%未満の範囲
に入ると、あるいは、防弦層ハードコート層に用いる透
光性粒子が1種類であると、所望の表面形状が得られな
くなり、急激に黒の締まりを損なうことがわかる。ま
た、黒の締まりに対して、防眩層の厚みより厚い、防眩
性付与粒子の粒径は105%以上140%未満、好まし
くは105%以上130%未満、更に好ましくは105
%以上120%未満であり、防眩層の厚みより小さい、
内部散乱性付与粒子の粒径は60%以上95%未満、好
ましくは70%以上95%未満、更に好ましくは80%
以上95%未満であることが必要であることがわかり、
優れたディスプレイ装置が実現できる。
【0090】更に、実施例1試料に対して、防眩層の厚
み、防眩性付与粒子、及び内部散乱性付与粒子の粒径を
変えずに、防眩性付与粒子の使用量、並びに内部散乱性
付与粒子の使用量のみを調整しながら、表2に記載の表
面傾斜角度、平均突起間距離になるように試料作成した
以外は、実施例1試料と全く同一に作成したものを、実
施例試料31〜47とする。
【0091】
【表2】
【0092】表2の結果より更にわかることは、黒の締
まりに対して、表面傾斜角度分布95%値が20°未
満、好ましくは15°未満、更に好ましくは13°未満
であれば、更に良好な黒の締まりが実現でき、また、平
均突起間距離Sm値が、30μm以上70μm未満、更
に好ましくは40μm以上60μm未満であれば、更に
良好な黒の締まりと、ざらつき感のない優れたディスプ
レイ装置が実現できることがわかる。
【0093】[実施例試料1A]偏光膜を以下の方法で
作製した。PVAフィルムをヨウ素2.0g/l、ヨウ
化カリウム4.0g/lの水溶液に25℃にて240秒
浸漬し、さらにホウ酸10g/lの水溶液に25℃にて
60秒浸漬後、図3の形態のテンター延伸機に導入し、
5.3倍に延伸し、テンターを延伸方向に対し図3の如
く屈曲させ、以降幅を一定に保った。80℃雰囲気で乾
燥させた後テンターから離脱した。左右のテンタークリ
ップの搬送速度差は、0.05%未満であり、導入され
るフィルムの中心線と次工程に送られるフィルムの中心
線のなす角は、46゜であった。ここで|L1−L2|
は0.7m、Wは0.7mであり、|L1−L2|=W
の関係にあった。テンター出口における実質延伸方向A
x−Cxは、次工程へ送られるフィルムの中心線22に
対し45゜傾斜していた。テンター出口におけるシワ、
フィルム変形は観察されなかった。
【0094】さらに、PVA((株)クラレ製PVA−
117H)3%水溶液を接着剤として鹸化処理した富士
写真フイルム(株)製フジタック(セルローストリアセ
テート、レターデーション値3.0nm)と貼り合わ
せ、さらに80℃で乾燥して有効幅650mmの偏光板
を得た。得られた偏光板の吸収軸方向は、長手方向に対
し45゜傾斜していた。この偏光板の550nmにおけ
る透過率は43.7%、偏光度は99.97%であっ
た。さらに図4の如く310×233mmサイズに裁断
したところ、91.5%の面積効率で辺に対し45゜吸
収軸が傾斜した偏光板を得た。
【0095】次に、実施例試料1の鹸化処理したフィル
ムを、上記偏光板と貼り合わせて防眩性反射防止付き偏
光板を作製した。この偏光板を用いて防眩性反射防止層
を最表層に配置した液晶表示装置を作製したところ、外
光の映り込みがないために優れたコントラストが得ら
れ、更に画素サイズが微小な、高画質タイプの高精細液
晶ディスプレイでも、ギラツキが無く、文字ボケが無
く、黒の締まりも良好で、優れた視認性と外観を有する
ディスプレイ装置となった。
【0096】[実施例試料1B]上記実施例試料1Aの
45°吸収軸が傾斜した偏光板作製の中の、「富士写真
フイルム(株)製フジタック(セルローストリアセテー
ト、レターデーション値3.0nm)」の代わりに実施
例試料1の鹸化処理したフィルムを張り合わせて防眩性
反射防止付き偏光板を作製した。この偏光板を用いて防
眩性反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置を作製
したところ、実施例試料1同様に、外光の映り込みがな
いために優れたコントラストが得られ、更に画素サイズ
が微小な、高画質タイプの高精細液晶ディスプレイで
も、ギラツキが無く、文字ボケが無く、黒の締まりも良
好で、優れた視認性と外観を有するディスプレイ装置と
なった。
【0097】[実施例試料1C]上記実施例試料1を、
1.5規定、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬し
たあと中和、水洗してフィルムの裏面のトリアセチルセ
ルロース面を鹸化処理し、80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)を同条件で鹸化処理したフィルムに
ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して作
製した偏光子の両面を接着、保護して偏光板を作製し
た。このようにして作製した偏光板を、反射防止膜側が
最表面となるように透過型TN液晶表示装置搭載のノー
トパソコンの液晶表示装置(偏光選択層を有する偏光分
離フィルムである住友3M(株)製のD−BEFをバッ
クライトと液晶セルとの間に有する)の視認側の偏光板
と貼り代えたところ、外光の映り込みがないために優れ
たコントラストが得られ、更に画素サイズが微小な、高
画質タイプの高精細液晶ディスプレイでも、ギラツキが
無く、文字ボケが無く、黒の締まりも良好で、優れた視
認性と外観を有する液晶表示装置となった背景の映りこ
みが極めて少なく、表示品位の非常に高いディスプレイ
装置が得られた。
【0098】[実施例試料1D]上記実施例試料1を貼
りつけた透過型TN液晶セルの視認側の偏光板の液晶セ
ル側の保護フィルム、およびバックライト側の偏光板の
液晶セル側の保護フィルムに、ディスコティック構造単
位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、且つ該
ディスコティック構造単位の円盤面と透明支持体面との
なす角度が、光学異方層の深さ方向において変化してい
る光学補償層を有する視野角拡大フィルム(ワイドビュ
ーフィルムSA−12B、富士写真フイルム(株)製)
を用いたところ、明室でのコントラストに優れ、更に画
素サイズが微小な、高画質タイプの高精細液晶ディスプ
レイでも、ギラツキが無く、文字ボケが無く、黒の締ま
りも良好で、優れた視認性と外観を有し、且つ、上下左
右の視野角が非常に広く、極めて良好な表示品位の高い
ディスプレイ装置が得られた。
【0099】[実施例試料1E]実施例試料1を、有機
EL表示装置の表面のガラス板に粘着剤を介して貼り合
わせたところ、ガラス表面での反射が抑えられ、極めて
視認性の高い、良好な外観のディスプレイ装置が得られ
た。
【0100】[実施例1F]実施例試料1を用いて、片
面反射防止フィルム付き偏光板を作製し、偏光板の反射
防止膜を有している側の反対面にλ/4板を張り合わ
せ、有機EL表示装置の表面のガラス板に貼り付けたと
ころ、表面反射および、表面ガラスの内部からの反射が
カットされ、極めて視認性の高い、良好な外観のディス
プレイ装置が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 防眩性反射防止フィルムの層構成を示す断面
模式図である。
【図2】 散乱角度分布95%値の意味を説明する模式
図である。
【図3】 実施例で使用のテンター延伸機の概略図であ
る。
【図4】 実施例で使用の偏光板の裁断を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1 防眩性反射防止フィルム 2 透明支持体 3 防眩性ハードコート層 4 屈折率層 5 防眩性付与粒子 6 内部散乱性付与粒子 (イ) フィルム導入方向 (ロ) 次工程へのフィルム搬送方向 (a) フィルムを導入する工程 (b) フィルムを延伸する工程 (c) 延伸フィルムを次工程へ送る工程 A1 フィルムの保持手段への噛み込み位置とフィルム
延伸の起点位置(実質保持開始点:右) B1 フィルムの保持手段への噛み込み位置(左) C1 フィルム延伸の起点位置(実質保持開始点:左) Cx フィルム離脱位置とフィルム延伸の終点基準位置
(実質保持解除点:左) Ay フィルム延伸の終点基準位置(実質保持解除点:
右) |L1−L2| 左右のフィルム保持手段の行程差 W フィルムの延伸工程終端における実質幅 θ 延伸方向とフィルム進行方向のなす角 11 導入側フィルムの中央線 12 次工程に送られるフィルムの中央線 13 フィルム保持手段の軌跡(左) 14 フィルム保持手段の軌跡(右) 15 導入側フィルム 16 次工程に送られるフィルム 17、17’ 左右のフィルム保持開始(噛み込み)点 18、18’ 左右のフィルム保持手段からの離脱点 21 導入側フィルムの中央線 22 次工程に送られるフィルムの中央線 23 フィルム保持手段の軌跡(左) 24 フィルム保持手段の軌跡(右) 25 導入側フィルム 26 次工程に送られるフィルム 27、27’ 左右のフィルム保持開始(噛み込み)点 28、28’ 左右のフィルム保持手段からの離脱点 81 偏光板吸収軸 82 長手方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 510 G09F 9/00 313 5G435 G09F 9/00 313 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2H042 BA02 BA13 BA15 BA20 2H049 BA02 BB16 BB65 BC22 2H091 FA08X FA37X FD06 FD14 GA16 2K009 AA12 AA15 BB28 CC09 DD02 4F100 AA20 AJ05 AK12 AK17 AT00A BA02 BA07 DE01B GB41 JK12B JN01A JN30B YY00B 5G435 AA02 FF03 FF05 FF06 HH04 LL08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に、少なくとも1層の防眩
    性ハードコート層を有する防眩性反射防止フィルムにお
    いて、少なくとも1層の防眩性ハードコート層に、少な
    くとも、該防眩性ハードコート層の層厚に対し60%以
    上95%未満の平均粒径を有する第1の透光性粒子を少
    なくとも1種と、同層厚に対し105%以上140%未
    満である平均粒径を有する第2の透光性粒子を少なくと
    も1種と含有することを特徴とする防眩性反射防止フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の防眩性反射防止フィル
    ムを、偏光板における偏光子の2枚の保護フィルムのう
    ちの一方に用いたことを特徴とする偏光板。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の防眩性反射防止フィル
    ム、または請求項2に記載の防眩性反射防止フィルム付
    き偏光版を、ディスプレイの最表面に用いたことを特徴
    とするディスプレイ装置。
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