JP2003243065A - コネクタ及び雄端子金具 - Google Patents
コネクタ及び雄端子金具Info
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Abstract
入方向と概ね直交する受け面16を設け、雄端子金具4
0にはその雄端子金具40の挿入方向と概ね直交する当
接面50を設けた。挿入された雄端子金具40は、その
当接面50をキャビティ11内の受け面16に対し、雄
端子金具40の挿入方向と概ね同じ方向に突き当てるこ
とによって前止まりされるので、雄端子金具40を所定
の正規挿入位置で確実に前止まりさせることができる。
Description
子金具に関するものである。
てなるコネクタとして、実開平6−9073号公報に開
示されているものがある。これは、ハウジングのキャビ
ティ内に後方から雄端子金具を挿入し、正規挿入位置に
おいて雄端子金具を前止まりするとともにランスにより
抜け止めするようにしたものである。雄端子金具は、ラ
ンスとの係止孔を形成するための角筒部を有すると共
に、雌端子金具との接続部として角筒部の前端からタブ
を突出させた形態となっている。そして、角筒部の前端
面のうちタブの形成されていない領域が、キャビティの
前端の前止まり用受け面に突き当たる前止まり部となっ
ている。
前端からタブを突出させた形態の雄端子金具は、所定形
状に打ち抜いた板材を曲げ加工することによって成形さ
れるが、加工上の理由から、角筒部の前端の前止まり部
は雄端子金具の挿入方向に対して傾斜した面になること
は避けられない。また、キャビティの内側壁と雄端子金
具の外側面との間には寸法公差を考慮したクリアランス
が設けられるため、雄端子金具がキャビティ内において
挿入方向と交差する方向へガタ付きを生じることも避け
られない。そのため、前止まり用受け面に対して前止ま
り部が当接して一旦前止まり状態になっても、その傾斜
に沿って雄端子金具が斜めに変位しつつ更に前方へ遊動
する虞があった。
端子金具を確実に前止まりさせることを目的としてい
る。
部の前端からタブを突出させてなる雄端子金具を、ハウ
ジング内のキャビティに後方から挿入し、正規位置まで
挿入された前記雄端子金具を前止まりさせるようにした
コネクタにおいて、前記キャビティ内には、前記雄端子
金具の挿入方向と概ね直交する受け面を設け、前記雄端
子金具には、その雄端子金具の挿入方向と概ね直交する
当接面を設け、前記当接面を前記受け面に突き当てるこ
とで前記雄端子金具を前止まりする構成とした。
て、前記角筒部の前端部には、先細りのテーパ状をなす
とともに前記タブの基端に連なる連結部が形成されてい
るものにおいて、前記連結部の外面には重ね板が重ね合
わせられ、その重ね板の前端面が前記当接面とされてい
る構成とした。請求項3の発明は、請求項2の発明にお
いて、前記角筒部を構成する壁部の一部が外板と内板と
を重ね合わせた二重板構造とされており、前記重ね板は
前記外板の前端から延出する形態とされている構成とし
た。
て、前記角筒部における前記二重板構造の壁部には、互
いに重なり合う前記外板と前記内板の後端縁によって抜
止部が形成され、この抜止部に前記キャビティの樹脂ラ
ンスを係止させることで正規挿入位置の前記雄端子金具
を抜け止めする構成とした。請求項5の発明は、角筒部
の前端からタブを突出させてなり、ハウジング内のキャ
ビティに後方から挿入されるとともに、正規位置まで挿
入されたところで前止まりされるようになっている雄端
子金具において、前記キャビティに対する挿入方向と概
ね直交する当接面が設けられており、前記キャビティへ
の挿入方向と概ね直交するように前記キャビティに設け
た受け面に対し、前記当接面を突き当てることで前止ま
りされる構成とした。
て、前記角筒部の前端部には、先細りのテーパ状をなす
とともに前記タブの基端に連なる連結部が形成されてい
るものにおいて、前記連結部の外面には重ね板が重ね合
わせられ、その重ね板の前端面が前記当接面とされてい
る構成とした。請求項7の発明は、請求項6の発明にお
いて、前記角筒部を構成する壁部の一部が外板と内板と
を重ね合わせた二重板構造とされており、前記重ね板は
前記外板の前端から延出する形態とされている構成とし
た。
て、前記角筒部における前記二重板構造の壁部には、互
いに重なり合う前記外板と前記内板の後端縁によって抜
止部が形成され、この抜止部に前記キャビティの樹脂ラ
ンスを係止させることで正規挿入位置に抜け止めされる
構成とした。
明]挿入された雄端子金具は、その当接面をキャビティ
内の受け面に対し、雄端子金具の挿入方向と概ね同じ方
向に突き当てることによって前止まりされるので、雄端
子金具を所定の正規挿入位置で確実に前止まりさせるこ
とができる。
は、プレスにより角筒部の前端部をテーパ状に変形させ
て形成されるために強度的に弱いのであるが、連結部の
外面に重ね合わせられた重ね板によって補強される。ま
た、当接面の外縁はエッジ状となるのであるが、この当
接面は、先細りテーパ状の連結部の前端に位置している
ことから角筒部の外面よりも内側に配される。したがっ
て、雄端子金具を挿入する際に、当接面の外縁がキャビ
ティの内壁部(例えば、防水コネクタの場合においては
防水用ゴム栓が密着されるシール面や、雄端子金具を抜
け止めするためにキャビティの内壁に沿って設けられた
樹脂ランス等)に傷を付ける虞はない。
外板と重ね板とは一枚板で構成されているので、その境
界部、即ち角筒部の前端縁はエッジのない比較的滑らか
に屈曲した面となっている。したがって、雄端子金具を
挿入する際に、角筒部の前端縁がキャビティの内壁部
(例えば、防水コネクタの場合においては防水用ゴム栓
が密着されるシール面や、雄端子金具を抜け止めするた
めにキャビティの内壁に沿って設けられた樹脂ランス
等)に傷を付ける虞はない。
分にランスを係止させるようにしたので、一枚板を切欠
した部分にランスを係止させる場合に比べて、係止代が
大きく確保される。
体化した実施形態1を図1乃至図16を参照して説明す
る。本実施形態のコネクタは、ハウジング10、フロン
トリテーナ30及び端子金具40(雄端子金具)を備え
て構成されている。
の内部には複数のキャビティ11がハウジング10の前
後両端面に開口して形成されている。これらのキャビテ
ィ11は、上下2段に分かれるとともに、各段において
横に並ぶ形態で配置されている。キャビティ11の後端
部内周面は円形断面のシール面12となっている。ま
た、キャビティ11のシール面12よりも前方は方形断
面をなし、その上面壁には段差状の受け部13が形成さ
れている。この受け部13は、キャビティ11の長さ方
向における中央よりも後方、即ち端子金具40の挿入口
の近くに位置している。
のキャビティ11の下面壁の前端から立ち上がるように
前面壁14が形成されており、この前面壁14には、端
子金具40のタブ49を突出させるための開口15が形
成されている。また、この前面壁14の後面における開
口15の上縁部は、キャビティ11に対する端子金具4
0の挿入方向に対して直交する平坦な受け面16とされ
ており、この受け面16は端子金具40を前止まりする
機能を有している。尚、キャビティ11を構成する上下
左右の壁部のうちランス17の基端部と概ね対応する位
置よりも前方の部分は、各キャビティ11毎に独立して
前方へ突出する形態となっている。
端部には、その上面壁に沿って前方へ片持ち状に延出し
た形態のランス17が形成されている。このランス17
は、横断面形状が左右対称な凸字形をなしており、幅方
向(左右方向)中央は上下の厚さ寸法の大きい肉厚部1
7Aとされ、その肉厚部17Aの左右両側は上下の厚さ
が肉厚部17Aよりも薄い肉薄部17Bとされている。
ランス17の下面(端子金具40と対応する面)におい
ては肉厚部17Aと肉薄部17Bの下面同士が面一状に
連続するが、ランス17の上面(後述する撓み空間1
8,19A,19Bに臨む面)においては、肉厚部17
Aが肉薄部17Bよりも上方へ突出した形態となってい
る。かかるランス17の前端下縁部は、端子金具40に
係止してその端子金具40を抜止めするための係止部1
7Cとなっている。
には、そのランス17の上方への弾性撓みを許容するた
めの撓み空間18が、ハウジング10の前端面に開口す
る形態で形成されている。一方、下段のキャビティ11
のランス17については、そのランス17の上方への弾
性撓みを許容するための撓み空間19A,19Bが、上
下両キャビティ11の間を区画する隔壁20を部分的に
切欠することによって形成されている。この下段のラン
ス17は隔壁20の一部を構成するものであって、この
下段のランス17のための撓み空間19A,19Bは、
肉厚部17Aと対応する撓み空間19Aと肉薄部17B
と対応する撓み空間19Bとから構成されている。肉厚
部17A用の撓み空間19Aは、隔壁20の幅方向中央
を上下両キャビティ11間を連通させるように貫通され
るとともに、ハウジング10の前端面に開放された形態
となっており、肉厚部17Aの上面が上段のキャビティ
11に直接面している。一方、肉薄部17B用の撓み空
間19Bは、隔壁20の下面側部分を切欠して隔壁20
の厚さを薄くするとともに、ハウジング10の前端面に
開放された形態となっている。そして、この隔壁20の
うちの肉薄部17Bと対応する領域は左右一対の過度撓
み規制部21となっており、ランス17が上方へ弾性撓
みしたときには、この過度撓み規制部21に肉薄部17
Bを当接させることでそのランス17の弾性限度を越え
た過度の撓みが規制されるようになっている。
て、ハウジング10の前端部に組み付けられる。上述し
たランス17及びその撓み空間18,19A,19Bの
前方には、金型成形に伴ってハウジング10の前端面に
開放するように形成される型抜き空間が存在している
が、フロントリテーナ30には、この型抜き空間に嵌入
される嵌入部31が形成されている。そして、この嵌入
部31には、ランス17の撓み空間18,19A,19
Bへの弾性撓み(端子金具40から解離する方向への弾
性撓み)を規制するための撓み規制部32が、各撓み空
間18,19Bと対応して突出形成されている。撓み規
制部32は、ランス17の両肉薄部17Bと対応するよ
うに、各ランス17に対して夫々左右一対ずつ設けられ
ている。
部32は、肉薄部17Bの上面と撓み空間18の天井面
とに当接することによってランス17を撓み規制する。
下段側の撓み空間19Bに嵌入した撓み規制部32は、
肉薄部17Bの上面と隔壁20の下面の過度撓み規制部
21とに当接することによってランス17を撓み規制す
る。このように、撓み規制部32は、ランス17の肉厚
部17Aと肉薄部17Bとの厚さの差によって形成され
る段差空間内に進入される。
属板材を曲げ加工して成形されたものであって、全体と
して前後方向に細長い形態となっている。端子金具40
の長さ方向における略中央部分は角筒部41となってい
る。角筒部41は、下面板の左右両側縁ら一対の側板を
立ち上げ、一方の側縁の上縁における前後両端部から内
向きに延出した内板42の上面(外面)に、他方の側板
の上縁における前後両端から内向きに延出した外板43
を重ね合わせた形態となっている。また、一方の側板の
上縁における両内板42の中間からは、受け板44が内
向きに延出されて他方の側板の上縁に係止されている。
また、角筒部41のうち前側の内板42と外板43とに
よる二重板構造の壁部においては、その内板42の後面
と外板43の後面とが上下方向に略面一状に連続してお
り、この互いに重なり合う両板42,43の後端縁によ
り抜止め部45が形成されている。
方向中央であって前端に近い位置を下方(外面側)へ切
り起こすことによって、逆挿入規制突起46が形成され
ている。この逆挿入規制突起46の前面は、キャビティ
11に対する端子金具40の挿入方向に対して概ね直交
する面となっている。また、前後方向における逆挿入規
制突起46の位置については、端子金具40が正規挿入
位置まで挿入された状態におけるキャビティ11の前面
壁14から逆挿入規制突起46までの距離が、前面壁1
4からランス17の前端までの距離よりも小さくなるよ
うに設定されている。即ち、上段のキャビティ11に挿
入された端子金具40の逆挿入規制突起46は隔壁20
の撓み空間19Aを介して下段側のキャビティ11側に
直接臨むようになるのであるが、この逆挿入規制突起4
6は、正規挿入状態において下段側のランス17と非干
渉となるように配置されていることになる。
(略角錐状)をなす連結部47が形成されている。連結
部47の下面板及び両側板は、角筒部41の下面板及び
両側板に連なり、連結部47の上面板は、連結部47の
一方の側板の上縁から内側へ延出されている。かかる連
結部47の上面板の外面(上面)には、角筒部41の前
側の外板43の前端から滑らかに斜め下前方へ延出され
た重ね板48が重ね合わせられている。この重ね板48
の前端は、連結部47の前端、即ち連結部47から前方
へ突出するタブ49の基端と対応する位置に達してい
る。この重ね板48の前端部は、キャビティ11に対す
る端子金具40の挿入方向と平行となるように僅かに曲
げられており、その前端面が、キャビティ11に対する
端子金具40の挿入方向と直交する当接面50となって
いる。
9が前方へ突出されている。タブ49は、連結部47の
上下両面板及び一方の側板から前方に延出して上下二つ
折り(横向きU字形)に形成したものであって、図示し
ない相手側の雌端子に接続される。さらに、角筒部41
の後端からは電線接続部52が延出されている。電線接
続部52は、底板の左右両側縁からカシメ片を立ち上げ
たオープンバレル状をなすものであって、電線53の絶
縁被覆53aを剥いて露出させた芯線53bの端部がこ
の電線接続部52に圧着により接続されている。また、
電線53における電線接続部52よりも後方には防水用
のゴム栓54が嵌着されている。
施形態のコネクタの組付けに際しては、まず、ハウジン
グ10に対してフロントリテーナ30を仮係止状態に組
み付ける。この仮係止状態では、図4に示すように、撓
み規制部32はランス17の前端よりも前方に離れてい
るため、ランス17の撓み空間18,19A,19B側
への弾性撓みは許容されている。この状態から各キャビ
ティ11に端子金具40を挿入する。挿入が進んで正規
挿入位置に近くなると、角筒部41の上面の前端がラン
ス17の下面に当接し、それ以降は、端子金具40の挿
入が進むのに伴ってランス17が上方へ弾性撓みさせら
れて撓み空間18,19A,19B内に進出する。この
とき、角筒部41の外板43の前端は斜め下向きに延出
する重ね板48に対して滑らかに連なっているので、ラ
ンス17の下面を傷つけることはない。
挿入位置に到達すると、ランス17が弾性復帰し、その
前端の係止部17Cが角筒部41の上面の抜止め部45
に対して後方から係止し、この係止によって端子金具4
0が後方への遊動を規制された抜止め状態とされる。ま
た、端子金具40の当接面50がキャビティ11の受け
面16に当接することによって、端子金具40は正規挿
入位置において前止まりされる。このとき、当接面50
と受け面16の双方が、キャビティ11に対する端子金
具40の挿入方向に対して直交する面となっているの
で、端子金具40の前止まり位置は高い精度で決まる。
成されている逆挿入規制突起46は、キャビティ11の
底面に形成した逃がし溝24内を移動する。尚、上段の
キャビティ11の逃がし溝24の前端側部分は撓み空間
19Aと空間を共有している。また、正規挿入状態で
は、タブ49がキャビティ11の先端の開口15からハ
ウジング10外へ突出される。また、ゴム栓54はキャ
ビティ11の後端部のシール面12対して密着すること
により、後方からキャビティ11内への浸水が防止され
る。
位置のフロントリテーナ30を押し込んで図1に示すよ
うに本係止位置とする。すると、撓み規制部32が撓み
空間18,19B内に進入してランス17の肉薄部17
Bと対応し、ランス17は、その肉薄部17Bと撓み規
制部32との当接によって撓み空間18,19A,19
B側への弾性撓みを規制され、端子金具40に係止した
状態に保持される。これにより、端子金具40は二重係
止状態となって確実な抜止めがなされる。
に押し込むときに、半挿入のままの端子金具40が存在
している場合、この端子金具40によって弾性撓みさせ
られたランス17が撓み空間18,19Bに進出してい
るので、そのランス17に撓み規制部32が突き当たる
ことでフロントリテーナ30の押し込みが阻止され、こ
れによって半挿入状態の端子金具40が存在している、
ということが判る。また、端子金具40を上下逆向きの
姿勢で挿入した場合には、図6に示すように、端子金具
40の逆挿入規制突起46がキャビティ11の受け部1
3に対して後方から係止し、これにより、それ以上の端
子金具40の挿入動作が阻止される。この挿入阻止によ
り作業者は端子金具40の向きが上下逆であることが判
る。また、この挿入阻止状態では、タブ49の前端はキ
ャビティ11の前面壁14には到達していないが、これ
は、キャビティ11の前面壁14から受け部13までの
距離を、逆挿入規制突起46からタブ49の先端までの
距離よりも大きく設定したことによる。
には、まず、ハウジング10からフロントリテーナ30
を外し、この状態で抜き治具Jを前方からハウジング1
0内に差し込む。抜き治具Jは、前後方向に長い縦長の
基板Jaの側面に、押動部Jbを突成したものであっ
て、その押動部Jbにおけるハウジング10への差込方
向先端にはテーパ状の誘導面Jcが形成されている。一
方、コネクタ側においては、図8〜図10に示すよう
に、ランス17の幅は端子金具40の幅よりも大きい寸
法とされ、ランス17の肉薄部17Bが端子金具40よ
りも外側方へ突出している。さらに、キャビティ11を
構成する側壁の上端縁は端子金具40の上面よりも低く
切欠した形態とされており、この側壁の上端と肉薄部1
7Bの下面との間には、抜き用空間25がハウジング1
0の前端面に開放する形態で構成されている。この抜き
用空間25に押動部Jbを進入させると、誘導面Jcが
肉薄部17Bの下面に当接し、その後、抜き治具Jの差
込みを進めるのに伴い、ランス17は、誘導面Jcの傾
斜により案内されつつ上方へ弾性撓みさせられ、その前
端の係止部17Cが端子金具40の抜止め部45から解
離される。これにより、端子金具40の抜止め状態が解
除されるから、あとは、電線53を摘んで端子金具40
をキャビティ11から後方へ引き抜けばよい。
ビティ11に挿入された雄端子金具40が、その当接面
50をキャビティ11内の受け面16に対し、雄端子金
具40の挿入方向と概ね同じ方向に突き当てることによ
って前止まりされるので、雄端子金具40を所定の正規
挿入位置で確実に前止まりさせることができる。また、
端子金具40の連結部47は、プレスにより角筒部41
の前端部をテーパ状に変形させて形成されるために強度
的に弱いのであるが、連結部47の外面に重ね合わせら
れた重ね板48によって補強され、変形防止が図られて
いる。
(上縁)はエッジ状となっているのであるが、この当接
面50は、先細りテーパ状の連結部47の前端に位置し
ていることから角筒部41の外面よりも内側(低い位
置)に配されている。したがって、雄端子金具40を挿
入する際に、当接面50の外縁がキャビティ11の内壁
部(防水用のゴム栓54が密着されるシール面12や、
雄端子金具40を抜け止めするためにキャビティ11の
内壁に沿って設けられたランス17等)に傷を付ける虞
はない。
とは一枚板で構成されているので、その境界部、即ち角
筒部41の前端縁はエッジのない比較的滑らかに屈曲し
た面となっている。したがって、雄端子金具40を挿入
する際に、角筒部41の前端縁がキャビティ11の内壁
部(シール面12やランス17)に傷を付ける虞はな
い。また、角筒部41の内板42と外板43からなる二
重板部分にランス17を係止させるようにしたので、一
枚板を切欠した部分にランスを係止させる場合に比べ
て、係止代が大きく確保されている。
図るために下段側のランス17がキャビティ11間の隔
壁20を兼ねる構造となっているのであるが、逆挿入規
制突起46とランス17とが端子金具40の挿入方向に
おいて非干渉となるように配置した。したがって、逆挿
入規制突起46とランス17の両方を前端近くに配置す
るとともに逆挿入規制突起46とランス17とを互いに
上下反対側の面に振り分けて配置する構成としていて
も、その逆挿入規制突起46は隣接する下段側のランス
17と干渉する虞がない。このように本実施形態によれ
ば、ランス17にキャビティ11間の隔壁20を兼用さ
せることによって小型化を図った上で、逆挿入規制突起
46とランス17とを前端近くに配置することを可能に
することで、挿入抵抗の低減と逆挿入の早期検知とが実
現されている。
挿入されて逆挿入規制突起46が受け部13に当接する
ことによってその端子金具40の挿入が規制された状態
では、タブ49の前端は前面壁14には到達していな
い。したがって、タブ49が前面壁14に突き当たるこ
とに起因してそのタブ49に変形を来すことが防止され
る。また、ランス17に肉薄部17Bを形成するととも
に、キャビティ11間の隔壁20に過度撓み規制部21
を形成したので、ランス17の弾性撓みを許容しつつ、
ランス17の弾性限度を越えた過度の撓みを規制するこ
とができる。
19A,19Bに臨む上面を幅方向において部分的に切
欠した形態の肉薄部17Bと、この肉薄部17Bよりも
厚い肉厚部17Aとを形成し、その肉厚部17Aと肉薄
部17Bとの厚さの差によって形成される段差空間に撓
み規制部32を進入させて、その撓み規制部32を肉薄
部17Bに当接させることでランス17の弾性撓みを規
制する構成としたので、ランス17と撓み規制部32と
がその厚さの少なくとも一部を共有する形態となり、そ
の共有した寸法分だけ、全体的に小型化(低背化)され
ている。
るのではなく部分的に肉薄にしているだけなので、ラン
ス17全体としての強度が確保されている。さらに、肉
薄部17Bに対応する撓み空間19Bは高さ寸法が大き
いので、この肉薄部17Bに当接される撓み規制部32
の厚さ寸法を大きくすることができ、これにより、撓み
規制部32の強度も確保されている。また、キャビティ
11間の隔壁20のうち肉厚部17Aとの対応部分を部
分的に切欠することで肉厚部17A用の撓み空間19A
を確保し、肉薄部17Bとキャビティ11間の隔壁20
との間に形成された肉薄部17B用の撓み空間19B内
に撓み規制部32を嵌入させる構成としたので、下段側
のランス17の肉厚部17Aのための撓み空間19A
と、キャビティ11間の隔壁20とが、その厚さの少な
くとも一部を共有するようになり、その共有寸法分だけ
小型化(低背化)されている。
撓み空間側へ突出しているためにランス17の弾性撓み
量の制約となるのであるが、本実施形態では、肉厚部1
7A用の撓み空間19Aをキャビティ11間の隔壁20
に確保しているので、ランス17の弾性撓み量を大きく
設定することができ、これにより、ランス17と端子金
具40との係止代を大きくして抜止めの信頼性が向上し
ている。また、肉厚部17A用の撓み空間19Aは、隔
壁20の上下に位置するキャビティ11間を連通させる
形態なので、隔壁を溝状に切欠した形態の撓み空間に比
べて、ランス17の弾性撓み量を大きく確保することが
可能となっている。また、キャビティ11間を連通させ
る形態であると、肉厚部17Aを隔壁20に当接させて
ランス17の撓みを制限するということはできないので
あるが、本実施形態では、隔壁20のうち肉薄部17B
と対応する領域に過度撓み規制部21を設けているの
で、ランス17の過度撓みを確実に規制することができ
る。
の点でも左右対称となり、端子金具40の挿入過程など
で弾性撓みするときに、ランス17の姿勢が左右いずれ
かに片寄る虞がない。 [他の実施形態]本発明は上記記述及び図面によって説
明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次の
ような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さら
に、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更し
て実施することができる。
の連結部に配したが、本発明によれば、受け面は、角筒
部の外面に設けてもよい。 (2)上記実施形態では受け面をテーパ状の連結部の前
端(タブの基端)に配したが、本発明によれば、受け面
を連結部の傾斜の途中の位置に配することもできる。
態の断面図
具の抜止めを解除した状態の断面図 (b)抜き治具の側面図
の正面図
大正面図
分正面図
Claims (8)
- 【請求項1】 角筒部の前端からタブを突出させてなる
雄端子金具を、ハウジング内のキャビティに後方から挿
入し、正規位置まで挿入された前記雄端子金具を前止ま
りさせるようにしたコネクタにおいて、 前記キャビティ内には、前記雄端子金具の挿入方向と概
ね直交する受け面を設け、 前記雄端子金具には、その雄端子金具の挿入方向と概ね
直交する当接面を設け、 前記当接面を前記受け面に突き当てることで前記雄端子
金具を前止まりする構成としたことを特徴とするコネク
タ。 - 【請求項2】 前記角筒部の前端部には、先細りのテー
パ状をなすとともに前記タブの基端に連なる連結部が形
成されているものにおいて、 前記連結部の外面には重ね板が重ね合わせられ、その重
ね板の前端面が前記当接面とされていることを特徴とす
る請求項1記載のコネクタ。 - 【請求項3】 前記角筒部を構成する壁部の一部が外板
と内板とを重ね合わせた二重板構造とされており、 前記重ね板は前記外板の前端から延出する形態とされて
いることを特徴とする請求項2記載のコネクタ。 - 【請求項4】 前記角筒部における前記二重板構造の壁
部には、互いに重なり合う前記外板と前記内板の後端縁
によって抜止部が形成され、この抜止部に前記キャビテ
ィのランスを係止させることで正規挿入位置の前記雄端
子金具を抜け止めする構成としたことを特徴とする請求
項3記載のコネクタ。 - 【請求項5】 角筒部の前端からタブを突出させてな
り、ハウジング内のキャビティに後方から挿入されると
ともに、正規位置まで挿入されたところで前止まりされ
るようになっている雄端子金具において、 前記キャビティに対する挿入方向と概ね直交する当接面
が設けられており、 前記キャビティへの挿入方向と概ね直交するように前記
キャビティに設けた受け面に対し、前記当接面を突き当
てることで前止まりされる構成としたことを特徴とする
雄端子金具。 - 【請求項6】 前記角筒部の前端部には、先細りのテー
パ状をなすとともに前記タブの基端に連なる連結部が形
成されているものにおいて、 前記連結部の外面には重ね板が重ね合わせられ、その重
ね板の前端面が前記当接面とされていることを特徴とす
る請求項5記載の雄端子金具。 - 【請求項7】 前記角筒部を構成する壁部の一部が外板
と内板とを重ね合わせた二重板構造とされており、 前記重ね板は前記外板の前端から延出する形態とされて
いることを特徴とする請求項6記載の雄端子金具。 - 【請求項8】 前記角筒部における前記二重板構造の壁
部には、互いに重なり合う前記外板と前記内板の後端縁
によって抜止部が形成され、この抜止部に前記キャビテ
ィのランスを係止させることで正規挿入位置に抜け止め
される構成としたことを特徴とする請求項7記載の雄端
子金具。
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