JP2003240368A - 冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置 - Google Patents

冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置

Info

Publication number
JP2003240368A
JP2003240368A JP2002032830A JP2002032830A JP2003240368A JP 2003240368 A JP2003240368 A JP 2003240368A JP 2002032830 A JP2002032830 A JP 2002032830A JP 2002032830 A JP2002032830 A JP 2002032830A JP 2003240368 A JP2003240368 A JP 2003240368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
oil
temperature
recovery
air conditioner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002032830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3885601B2 (ja
Inventor
Shigeji Taira
繁治 平良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2002032830A priority Critical patent/JP3885601B2/ja
Publication of JP2003240368A publication Critical patent/JP2003240368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3885601B2 publication Critical patent/JP3885601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルームエアコン及びパッケージエアコンの両
方において、統一した方法で冷媒及び油を効率よく回収
する。 【解決手段】 この方法は、配管を介して接続された室
内機2及び室外機1を有する空気調和装置の冷媒及び油
回収方法であって、所定時間以上の冷房運転を行って冷
媒を昇温する昇温ステップと、昇温ステップの後にポン
プダウン運転を行って冷媒及び油を回収する回収ステッ
プとを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒及び油回収運
転方法、特に、既設配管内の残留油、水分、ゴミ等のコ
ンタミ物質を冷媒と共に回収するための空気調和装置の
冷媒及び油回収方法に関する。また、本発明は、冷媒及
び油の回収制御装置及びそれを有する空気調和装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】フロン系冷媒がフロン規制の対象となっ
たことから、その代替冷媒としてHFC系冷媒が用いら
れるようになってきている。このHFC系冷媒は、分子
構造中に塩素原子を含んでいないため、圧縮機の潤滑性
能が低下する。また、HFC系冷媒はその構造上極性が
強いため、非極性のスラッジやコンタミ物質(鉱油な
ど)を溶解させず、凝縮した液冷媒中に析出させやすい
性質がある。そしてこのような析出物はキャピラリチュ
ーブや膨張弁等の狭くくびれた部分に付着して詰まりを
生じさせる。その結果、圧縮機の吐出温度上昇による異
常停止や、膨張弁の作動不良による圧縮機故障の原因に
なる。
【0003】また、このHFC系冷媒に対しては、冷凍
機油における冷媒との相互溶解性が重要な特性の1つと
なるため、冷凍機油としてエーテル油やエステル油等の
合成油が用いられている。しかしながら、これらの合成
油は極性が強く、そのため冷凍機油及び冷媒以外の残留
不純物を溶かしやすいという性質を有している。そのた
め、冷凍機油として合成油を用いた冷凍装置では、電動
膨張弁で構成された減圧機構において、冷媒が蒸発した
後のスラッジ等による詰まりが生じやすく、これによっ
て冷凍サイクルに異常が発生するという問題が生じやす
い。
【0004】ところで、マンション、ビル等においては
冷媒配管が壁面内に埋設されていることが多いが、この
ように冷媒配管が壁面内に埋設されている場合におい
て、既設の空気調和装置を撤去して新たな空気調和装置
を設置する場合には、既設連絡配管内における残留冷凍
機油等のコンタミ物質の存在が問題となる。特に、HF
C系冷媒を使用する場合には、この既設連絡配管内の残
留コンタミ物質をできるだけ除去しておく必要がある。
そのため、従来より、既設の空気調和装置を撤去した
後、既設連絡配管内を洗浄して残留冷凍機油をはじめと
するコンタミ物質を除去し、清浄度を確保した上で、新
たな空気調和装置を設置する方法が実施されている。
【0005】しかしながら、このようにして既設連絡配
管内を洗浄する従来の方法では、多くの手間と時間を要
し、そのため新たな空気調和装置の設置に多大なコスト
を要するという問題がある。また、ポンプダウン運転に
よって冷媒及び油を回収する方法も実施されている。こ
のポンプダウン運転によって冷媒及び油を回収する従来
の方法は、運転モードを冷房運転モードとし、室内熱交
換器手前の液閉鎖弁を閉じる。その後1〜2分程度の冷
房運転を行い、冷媒及び油を室外熱交換器に溜めたうえ
で室外熱交換機手前のガス閉鎖弁を閉じる。その後運転
を停止する。
【0006】このような従来のポンプダウン運転による
冷媒及び油の回収では、十分に油を回収することができ
ない。さらに、家庭用のいわゆるルームエアコンの場合
と、ビルの屋上に室外機が設置されているようないわゆ
るパッケージエアコンとでは、設置状況が異なるので油
(配管残留油)回収の最適な方法は異なってくるが、冷
媒回収の方法としては、統一した方が作業上好ましい。
【0007】本発明の課題は、低コストで実施可能な冷
媒及び油回収方法を提供することにある。本発明の別の
課題は、効率よく冷媒及び油を回収する方法を提供する
ことにある。本発明のさらに別の課題は、設置状況等が
異なる空調機においても、統一した方法で冷媒及び油を
効率よく回収する方法を提供することにある。
【0008】本発明のさらに別の課題は、冷媒及び油を
効率よく回収するための回収制御装置及びそれを有する
空気調和装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る冷媒及び
油回収方法は、配管を介して接続された室内機及び室外
機を有する空気調和装置の冷媒及び油回収方法であっ
て、所定時間以上の冷房運転を行って冷媒を昇温する昇
温ステップと、昇温ステップの後にポンプダウン運転を
行って冷媒及び油を回収する回収ステップとを含んでい
る。
【0010】この方法では、まず所定時間以上の冷房運
転を行って冷媒を昇温し、その後にポンプダウン運転を
行い、冷媒及び油を回収する。これにより、冷媒回路内
の冷凍機油等のコンタミ物質が冷媒と溶解しやすくなっ
た状態で冷媒及び油が回収されることになり、冷媒回路
内のコンタミ物質を冷媒とともに効率よく回収すること
ができる。
【0011】ここで、パッケージエアコンのように、室
外機が室内機よりも高所に配置されている場合、暖房運
転では、連絡配管内に存在する残留した液冷媒が運転に
よってガス化され、ガス冷媒のみが室外機の熱交換器に
溜められる。このため、冷媒の相変化(ガス化)によ
り、液に溶けていた残留油やコンタミ物質のみが低所に
配置された室内機側(蒸発器)に残されることとなる。
したがって、冷媒回収はできるが、コンタミ物質を含む
残留油のみが重量に勝てずに回収しずらくなる現象が生
じる。
【0012】しかし、この発明では、冷房運転を行って
冷媒を昇温するので、パッケージエアコンの場合にも、
冷媒とコンタミ物質を含む油とが回収可能となり、ルー
ムエアコン及びパッケージエアコンともに、統一された
同様の方法で、すなわち、冷房運転を行った上で回収す
るという方法で、効率よく冷媒及び油を回収できる。請
求項2に係る冷媒及び油の回収方法は、配管を介して接
続された室内機及び室外機を有する空気調和装置の冷媒
及び油回収方法であって、温度検出ステップと、昇温ス
テップと、回収ステップとを含んでいる。温度検出ステ
ップでは外気温度を検出する。昇温ステップでは、検出
された外気温度が所定温度以上の場合は冷房運転を、所
定温度より低い場合は暖房運転を、それぞれ選択的に所
定時間以上実施して冷媒を昇温する。回収ステップで
は、昇温ステップの後にポンプダウン運転を行って冷媒
及び油を回収する。
【0013】ここで、外気温度が低い場合、ガスの容積
が同じであってもその重量が重くなるので、容積型の圧
縮機では負荷が大きくなる。そして、昇温ステップで
は、最大回転数で圧縮機を運転することが望ましいの
で、圧縮機の負荷はさらに大きくなり、焼き付きの原因
となる。そこでこの請求項2に係る方法では、まず外気
温度を検出し、外気温度が所定温度以上の場合は冷房運
転を行って冷媒を昇温するが、外気温度が所定温度より
低い場合は暖房運転を行うことにより圧縮機の負荷を小
さくし、圧縮機を保護しながら冷媒を昇温するようにし
ている。
【0014】また、ルームエアコン等の主流である壁掛
けタイプでは、室内機が室外機よりも高所に配置されて
いるため、暖房運転で液冷媒によりコンタミ物質を含む
油を洗い流す効果(溶けやすいため)があり、暖房運転
を行うことはより有効となる。請求項3に係る冷媒及び
油の回収方法は、配管を介して接続された室内機及び室
外機を有する空気調和装置の冷媒及び油回収方法であっ
て、昇温ステップと、回収ステップとを含んでいる。昇
温ステップは、室外機が室内機よりも高所に配置されて
いる場合には冷房運転を、室外機が室内機よりも低所に
配置されている場合には暖房運転を、それぞれ所定時間
以上実施して冷媒を昇温する。回収ステップは昇温ステ
ップの後にポンプダウン運転を行って冷媒及び油を回収
する。
【0015】前述のように、パッケージエアコンのよう
に、室外機が室内機よりも高所に配置されているような
場合は、暖房運転を行うと、ガス冷媒のみが室外機の熱
交換器に溜められ、冷媒のガス化により、液に溶けてい
た残留油やコンタミ物質のみが室内機側に残されること
となり、冷媒回収はできるが、コンタミ物質を含む残留
油が回収しずらくなる。
【0016】そこでこの請求項3に係る発明では、室外
機が室内機よりも高所に配置されている場合には冷房運
転を行って冷媒を昇温する。このため、前述のように、
冷媒のみが室外機側に回収されるという不具合を解消で
き、しかも冷媒とコンタミ物質を含む油とが溶けやすい
状態の時に油の回収が可能になる。一方、ルームエアコ
ンのように、室外機が室内機よりも低所に配置されてい
る場合には暖房運転により冷媒を昇温する。この場合
は、前記同様に、液冷媒によりコンタミ物質を含む油を
洗い流すことができ、より効率よく冷媒及び油を回収す
ることができる。
【0017】請求項4に係る冷媒及び油回収方法は、請
求項1から3の方法において、昇温ステップにおける所
定時間は空気調和装置の容量によって決定される。例え
ば、ルームエアコンの場合は容量が比較的小さいので、
冷媒の昇温のための運転を5分から10分程度にする。
また、パッケージエアコンのように容量が比較的大きい
場合は、容量に応じて10分から40分程度の運転時間
を設定する。
【0018】このように、空気調和装置の容量によって
昇温ステップの運転時間を変えることにより、装置に応
じて効率的な回収を行うことができる。請求項5に係る
冷媒及び油回収方法は、請求項1から5の方法におい
て、回収ステップにおけるポンプダウン運転は冷房運転
である。この場合は、回収運転の作業性が良い。
【0019】請求項6に係る冷媒及び油回収制御装置
は、圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器、減圧機構、液
閉鎖弁及び室内熱交換器を含む冷媒回路を有する空気調
和装置に設けられる装置であって、運転モード切換手段
と、昇温手段と、液閉鎖弁閉鎖手段と、回収手段とを備
えている。運転モード切換手段は回収指示に応じて四路
切換弁を冷房運転モードに切り換える。昇温手段は、冷
房運転モードにおいて温度条件において運転可能な最大
回転数で圧縮機を所定時間以上運転し、冷媒を昇温す
る。液閉鎖弁閉鎖手段は所定時間以上の運転の後に液閉
鎖弁を閉鎖する。回収手段は圧縮機を運転して冷媒及び
油を回収する。
【0020】この制御装置により制御された空気調和装
置では、回収指示がなされると、四路切換弁を切り換え
て運転モードが冷房運転モードにされる。そして、この
冷房運転モードにおいて外気温度条件において運転可能
な最大回転数で圧縮機が所定時間以上運転され、これに
より冷媒が昇温される。次に、液閉鎖弁が閉鎖され、こ
の状態で圧縮機がさらに運転され、冷媒及び油が回収さ
れる。
【0021】ここでは、冷房運転によって冷媒を昇温
し、ポンプダウン運転により冷媒を回収するので、前記
同様に、ルームエアコン及びパッケージエアコンとも
に、統一された同様の方法で効率よく冷媒及び油を回収
できる。請求項7に係る空気調和装置は、圧縮機、四路
切換弁、室外熱交換器、減圧機構、液閉鎖弁及び室内熱
交換器を含む冷媒回路を有し、互いに連絡配管で接続さ
れた室外機及び室内機と、冷媒及び油の回収を指示する
ための回収指示手段と、回収指示手段による回収指示に
応じて装置内の冷媒及び油回収するための制御を行う回
収制御装置とを備えている。そして、回収制御装置は、
回収指示に応じて四路切換弁を冷房運転モードに切り換
え、冷房運転モードにおいて温度条件において運転可能
な最大回転数で前記圧縮機を所定時間以上運転して冷媒
を昇温し、所定時間以上の運転の後に液閉鎖弁を閉鎖
し、圧縮機を運転して冷媒及び油を回収するように順次
制御を行う。
【0022】ここでは、前記同様に、ルームエアコン及
びパッケージエアコンともに、統一された同様の方法で
効率よく冷媒及び油を回収できる。
【0023】
【発明の実施の形態】[空気調和装置の構成]まず、本
発明の一実施形態が適用される空気調和装置の構成を図
1に基づいて説明する。この空気調和装置は、室外機
1、室内機2及びこれらの間に設けられた連絡配管3,
4を有している。室外機1には、圧縮機5と、四路切換
弁6と、室外熱交換器7と、減圧機構としての膨張弁8
と、制御装置9とが設けられている。また、膨張弁9と
連絡配管3との間には液閉鎖弁10が設けられ、連絡配
管4と四路切換弁6との間にはガス閉鎖弁11が設けら
れている。また、室内機2には室内熱交換器12が設け
られている。
【0024】[空気調和装置の動作]このような構成の
空気調和装置において、冷房運転を行う場合は、図1に
示すように、四路切換弁6を切り換えて、圧縮機5、四
路切換弁6、室外熱交換器7、膨張弁8、室内熱交換器
12、四路切換弁6、圧縮機5の順に冷媒が流れるよう
な回路を構成する。これにより、室外熱交換器7が凝縮
器として機能し、室内熱交換器12が蒸発器として機能
する。
【0025】この場合は、連絡配管3,4においては、
図2に示すモリエル線図から明らかなように、室内熱交
換器12の入口側連絡配管3には低温の気液混合の2相
流が流れ、出口側連絡配管4には低温のガス冷媒が流れ
る。一方、暖房運転を行う場合は、図3に示すように、
四路切換弁6を切り換えて、圧縮機5、四路切換弁6、
室内熱交換器12、膨張弁8、室外内熱交換器7、四路
切換弁6、圧縮機5の順に冷媒が流れるような回路を構
成する。これにより、室内熱交換器12が凝縮器として
機能し、室外熱交換器7が蒸発器として機能する。
【0026】この場合は、連絡配管3,4においては、
図4に示すモリエル線図から明らかなように、室内熱交
換器12の入口側連絡配管4には高温のガス冷媒が流
れ、出口側連絡配管3には高温の液冷媒が流れる。 [第1実施形態]以上のような空気調和装置を前提とし
て、本発明の第1実施形態を説明する。
【0027】操作パネル等に設けられたポンプダウン運
転の指示のためのボタンが押されると、制御装置9は図
5に示すフローチャートにしたがって処理を実行する。
まず、ステップS1において、運転モードを冷房運転モ
ードに切り換える。すなわち、四路切換弁6を図1に示
すような姿勢に切り換える。次にステップS2におい
て、冷房運転を実行する。ここでの冷房運転では、冷凍
機油が冷媒中に溶解しやすくして分離状態を極力少なく
するために、圧縮機5を外気温度条件において運転可能
な最大回転数で運転し、顕熱が最大になるようにする。
さらに、温度を上昇させるために、室外機側のファンの
回転数を落とす。そして、ステップS3では、冷房運転
が所定時間以上経過したか否かを判断する。なお、この
ステップS3における冷房運転の時間は、空気調和装置
の容量によって決定され、ルームエアコンでは5〜10
分程度が望ましいが、小型クラスの冷房能力が2.5k
W以下の場合には5分程度が望ましい。一方、容量の比
較的大きいパッケージエアコンでは例えば30分程度
(容量に応じて10〜40分程度)が望ましい。
【0028】このような冷房運転を行うことによって、
凝縮温度が上昇し、冷媒中に冷凍機油が溶け込みやすく
なり、冷凍機油を冷媒とともに回収しやすくなる。次
に、ステップS4において液閉鎖弁10を閉じ、ステッ
プS5では液閉鎖弁10を閉じてから3分経過したか否
かを判断する。液閉鎖弁10を閉じてから2分経過すれ
ば、ステップS5からステップS6に移行し、ステップ
S6ではガス閉鎖弁11を閉じる。そしてステップS7
において圧縮機5の運転を停止する。
【0029】このような第1実施形態では、従来のポン
プダウン運転を行う前に、所定時間の冷房運転を行い、
冷媒温度を上昇させて冷凍機油やその他の不純物等のコ
ンタミ物質を冷媒中に溶け込みやすくしているので、特
に、既設連絡配管3,4内の残留コンタミ物質を効率よ
く除去することができる。また、パッケージエアコンに
おいては、室外機がビルの屋上等に設置され、室内機よ
りも高い位置にある場合が多い。このような場合におい
ては、暖房運転を行うと、連絡配管内に存在する残留し
た液冷媒が運転によってガス化され、ガス冷媒のみが室
外機の熱交換器に溜められる。このため、冷媒の相変化
(ガス化)により、液に溶けていた残留油やコンタミ物
質のみが低所に配置された室内機側(蒸発器)に残され
ることとなる。したがって、冷媒回収はできるが、コン
タミ物質を含む残留油のみが重量に勝てずに回収しずら
くなる現象が生じる。
【0030】しかし、この実施形態では、冷房運転を行
って冷媒を昇温するので、パッケージエアコンの場合に
も、冷媒とコンタミ物質を含む油とが回収可能となり、
室内機よりも高所に配置された室外機においても配管中
の不純物、コンタミ物質を含む冷凍機油及び冷媒を効率
よく回収することができる。このように、この実施形態
では、ルームエアコン、パッケージエアコンに関わら
ず、いずれも同じ制御処理によってコンタミ物質を含む
冷凍機油及び冷媒を効率よく回収できる。
【0031】[第2実施形態]前記実施形態では、外気
温度を考慮していないが、外気温度が低い場合は、冷房
運転を行うと、外気温度が高い場合に比較して圧縮機に
おけるガスの重量が重くなる。したがって、この場合は
圧縮機の保護のために回転数を上げることができず、回
収効率が低下することになる。
【0032】そこで第2実施形態では、外気温度を検出
し、外気温度が低い場合は運転モードを暖房運転モード
に切り換えて運転し、その後ポンプダウン運転を行うよ
うにしている。この場合の、制御装置9が行う処理を図
6のフローチャートに示す。まずステップS10では、
外気温度tが2度以上であるか否かを判断する。外気温
度Tが2度以上の場合は、ステップS11以降の処理を
実行する。この場合の処理は、前記第1実施形態と同様
である。すなわち、ステップS11において運転モード
を冷房運転モードに切り換え、ステップS12で冷房運
転を実行し、冷房運転が所定時間(前記第1実施形態と
同様の時間)以上経過した場合はステップS13からス
テップS14に移行する。そして、ステップS14にお
いて液閉鎖弁10を閉じ、その後3分経過すればステッ
プS15からステップS16に移行してガス閉鎖弁11
を閉じ、ステップS17において圧縮機5の運転を停止
する。
【0033】一方、外気温度Tが2度より低い場合は、
ステップS10からステップS21に移行する。ステッ
プS21では、四路切換弁6を図3に示すような姿勢に
切り換え、運転モードを暖房運転モードに切り換える。
次にステップS22において暖房運転を実行する。ここ
では、圧縮機5を外気温度条件において運転可能な最大
回転数で運転し、顕熱が最大になるようにする。そし
て、ステップS23では、暖房運転が所定時間以上経過
したか否かを判断する。なお、前記同様に、ステップS
23における運転時間は、空気調和装置の容量によって
決定される。運転時間が所定時間を越えた場合はステッ
プS23からステップS24に移行し、圧縮機5を停止
し、さらにステップS25で運転モードを冷房運転モー
ドに切り換える。
【0034】以上のような暖房運転によって冷媒が昇温
され、冷媒回路内の冷凍機油やコンタミ物質が冷媒と溶
解しやすくなり、配管内に残留した油の回収効率が向上
する。次に、前記同様の回収のためのポンプダウン運転
を行うが、回収のためのポンプダウン運転の処理は前記
同様である。
【0035】ここでは、前記同様の効果に加え、外気温
度が低い場合は暖房運転を行うので圧縮機5の負担が軽
減し、圧縮機5を保護しながら冷凍機油等のコンタミ物
質と冷媒とを効率よく回収することができる。 [他の実施形態] (a)前記第1実施形態では、ポンプダウン運転の前の
運転モードを冷房運転としたが、特にルームエアコンの
場合は、一般的に室外機が室内機よりも低い位置に設置
されているので、暖房運転を行っても特に不具合を生じ
ることがなく、逆に暖房運転の方がより効率よく回収を
行うことができる。
【0036】そこで、室外機と室内機の配置を考慮し、
室外機が室内機よりもの高所に配置されている場合は冷
房運転とし、低所に配置されている場合は暖房運転をす
るようにしてもよい。この場合は、配置状況に応じて適
切な回収作業を行うことができる。 (b)前記各実施形態では、ポンプダウン運転として冷
房運転を行うようにしたが、暖房運転を行った後に、暖
房運転によるポンプダウン運転を行っても良い。この場
合は、液閉鎖弁にサービスポートを設けておき、室内熱
交換器で凝縮した液冷媒を、このサービスポートから回
収したり、あるいは室内熱交換器に回収するようにすれ
ばよい。
【0037】この場合は、昇温された冷媒が冷却される
ことなくそのまま回収されるので、回収効率をより向上
することができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に係る方法では、所定時間以上
の冷房運転を行って冷媒を昇温した状態で冷媒及び油を
回収するので、冷媒回路内のコンタミ物質を冷媒ととも
に効率よく回収することができる。また、冷房運転を行
って冷媒を昇温するので、パッケージエアコンの場合に
も、配管内の残留油(冷凍機油、コンタミ物質など)の
回収が可能となり、ルームエアコン及びパッケージエア
コンともに、統一された同様の方法で効率よく冷媒及び
油を回収できる。
【0039】請求項2に係る方法では、外気温度に応じ
て冷房運転又は暖房運転を行って冷媒を昇温し、冷媒及
び油を回収するので、圧縮機を保護しながら冷媒及び油
を効率よく回収できる。請求項3に係る方法では、室外
機の配置された位置に応じて冷房運転又は暖房運転を行
って冷媒を昇温し、冷媒及び油を回収するので、ルーム
エアコン及びパッケージエアコンの両方において、最も
効率よく適切に冷媒及び油を回収することができる。
【0040】請求項4に係る方法では、空気調和装置の
容量によって昇温ステップの運転時間を変えるので、装
置に応じて最適な回収を行うことができる。請求項5に
係る方法では、冷媒及び油の回収を冷房運転により行う
ので、作業性が良い。請求項6及び7に係る装置では、
回収指示がなされると、冷房運転によって冷媒を昇温
し、ポンプダウン運転により冷媒を回収するので、前記
同様に、ルームエアコン及びパッケージエアコンとも
に、統一された同様の方法で効率よく冷媒及び油を回収
できる。同時に、誤作業又は誤動作などのミスを防ぐこ
とができ、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位置実施形態が適用される空気調和装
置の冷媒回路図。
【図2】冷房運転時のモリエル線図。
【図3】本発明の位置実施形態が適用される空気調和装
置の冷媒回路図。
【図4】暖房運転時のモリエル線図。
【図5】本発明の第1実施形態の制御フローチャート。
【図6】本発明の第2実施形態の制御フローチャート。
【符号の説明】
1 室外機 2 室内機 3,4 既設連絡配管 5 圧縮機 6 四路切換弁 7 室外熱交換器 8 膨張弁 9 制御装置 10 液閉鎖弁 11 ガス閉鎖弁 13 室内熱交換器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配管を介して接続された室内機及び室外機
    を有する空気調和装置の冷媒及び油回収方法であって、 所定時間以上の冷房運転を行って冷媒を昇温する昇温ス
    テップと、 前記昇温ステップの後にポンプダウン運転を行って冷媒
    及び油を回収する回収ステップと、を含む冷媒及び油回
    収方法。
  2. 【請求項2】配管を介して接続された室内機及び室外機
    を有する空気調和装置の冷媒及び油回収方法であって、 外気温度を検出する温度検出ステップと、 検出された外気温度が所定温度以上の場合は冷房運転
    を、前記所定温度より低い場合は暖房運転を、それぞれ
    選択的に所定時間以上実施して冷媒を昇温する昇温ステ
    ップと、 前記昇温ステップの後にポンプダウン運転を行って冷媒
    及び油を回収する回収ステップと、を含む冷媒及び油回
    収方法。
  3. 【請求項3】配管を介して接続された室内機及び室外機
    を有する空気調和装置の冷媒及び油回収方法であって、 室外機が室内機よりも高所に配置されている場合には冷
    房運転を、室外機が室内機よりも低所に配置されている
    場合には暖房運転を、それぞれ所定時間以上実施して冷
    媒を昇温する昇温ステップと、 前記昇温ステップの後にポンプダウン運転を行って冷媒
    及び油を回収する回収ステップと、 を含む冷媒及び油回収方法。
  4. 【請求項4】前記昇温ステップにおける所定時間は空気
    調和装置の容量によって決定される、請求項1から3の
    いずれかに記載の冷媒及び油回収方法。
  5. 【請求項5】前記回収ステップにおけるポンプダウン運
    転は冷房運転である、請求項1から4のいずれかに記載
    の冷媒及び油回収方法。
  6. 【請求項6】圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器、減圧
    機構、液閉鎖弁及び室内熱交換器を含む冷媒回路を有す
    る空気調和装置の冷媒及び油回収制御装置であって、 回収指示に応じて前記四路切換弁を冷房運転モードに切
    り換える運転モード切換手段と、 冷房運転モードにおいて温度条件において運転可能な最
    大回転数で前記圧縮機を所定時間以上運転し、冷媒を昇
    温する昇温手段と、 前記所定時間以上の運転の後に前記液閉鎖弁を閉鎖する
    液閉鎖弁閉鎖手段と、 前記圧縮機を運転して冷媒及び油を回収する回収手段
    と、を備えた冷媒及び油回収制御装置。
  7. 【請求項7】圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器、減圧
    機構、液閉鎖弁及び室内熱交換器を含む冷媒回路を有
    し、互いに連絡配管で接続された室外機及び室内機と、 冷媒及び油の回収を指示するための回収指示手段と、 前記回収指示手段による回収指示に応じて装置内の冷媒
    及び油を回収するための制御を行う回収制御装置とを備
    え、 前記回収制御装置は、 前記回収指示に応じて前記四路切換弁を冷房運転モード
    に切り換え、 冷房運転モードにおいて温度条件において運転可能な最
    大回転数で前記圧縮機を所定時間以上運転して冷媒を昇
    温し、 前記所定時間以上の運転の後に前記液閉鎖弁を閉鎖し、 前記圧縮機を運転して冷媒及び油を回収する、ように順
    次制御を行う、空気調和装置。
JP2002032830A 2002-02-08 2002-02-08 冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置 Expired - Fee Related JP3885601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002032830A JP3885601B2 (ja) 2002-02-08 2002-02-08 冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002032830A JP3885601B2 (ja) 2002-02-08 2002-02-08 冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003240368A true JP2003240368A (ja) 2003-08-27
JP3885601B2 JP3885601B2 (ja) 2007-02-21

Family

ID=27775832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002032830A Expired - Fee Related JP3885601B2 (ja) 2002-02-08 2002-02-08 冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3885601B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009119134A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 三菱重工業株式会社 マルチ形空気調和機の油戻し運転方法およびマルチ形空気調和機
JP2011047556A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置の製造方法
WO2017022101A1 (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 三菱電機株式会社 チリングユニット
EP3913302A1 (en) * 2020-05-20 2021-11-24 Daikin Industries, Ltd. Heat pump system and controller for controlling operation of the same

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102374370B1 (ko) * 2017-06-23 2022-03-15 엘지전자 주식회사 공기조화 시스템

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009119134A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 三菱重工業株式会社 マルチ形空気調和機の油戻し運転方法およびマルチ形空気調和機
JP2009243719A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd マルチ形空気調和機の油戻し運転方法およびマルチ形空気調和機
JP2011047556A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置の製造方法
WO2017022101A1 (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 三菱電機株式会社 チリングユニット
JPWO2017022101A1 (ja) * 2015-08-05 2018-03-29 三菱電機株式会社 チリングユニット
EP3913302A1 (en) * 2020-05-20 2021-11-24 Daikin Industries, Ltd. Heat pump system and controller for controlling operation of the same
WO2021235301A1 (en) * 2020-05-20 2021-11-25 Daikin Industries, Ltd. Heat pump system and controller for controlling operation of the same
AU2021275207B2 (en) * 2020-05-20 2023-06-01 Daikin Europe N.V. Heat pump system and controller for controlling operation of the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP3885601B2 (ja) 2007-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4120221B2 (ja) 冷媒及び油回収運転方法、および、冷媒及び油の回収制御装置
JP4454224B2 (ja) 空気調和装置の油回収方法及び空気調和装置
JP4605784B2 (ja) 室外機と室内機との連絡配管の洗浄用の運転モードを備えたエンジン駆動式ヒートポンプとその運転方法
JP3885601B2 (ja) 冷媒及び油回収方法、冷媒及び油回収制御装置、及び空気調和装置
JP3491629B2 (ja) 配管洗浄装置および配管洗浄方法
JP4052478B2 (ja) 空気調和システムの冷凍機油分離回収システムおよび洗浄方法
JP2003302127A (ja) 冷凍装置
JP2005049057A (ja) 冷凍サイクル装置
JP3863827B2 (ja) 空調機および空調機の運転方法
JP4186764B2 (ja) 冷凍装置
JP4141339B2 (ja) 空気調和装置及びその冷凍機油回収方法
JP2007085643A (ja) 空気調和システムの洗浄方法およびこれに用いる室外機
JP2004218931A (ja) 空気調和装置の配管洗浄方法及び空気調和装置
JP4517834B2 (ja) 既設冷媒配管の利用方法
WO2003064939A1 (fr) Procede de recuperation d'huile de refrigerateur
JP2004044939A (ja) 空気調和装置の既設配管洗浄方法及び洗浄システム
JP2002235971A (ja) 既設冷媒配管の利用方法
JP5063670B2 (ja) 空気調和装置、および空気調和装置の洗浄運転方法
JP3835365B2 (ja) 冷凍装置及び冷凍装置の配管洗浄方法
JP3704608B2 (ja) 配管洗浄方法及び配管洗浄装置並びに冷凍機器
JP2004293883A (ja) 空気調和装置の配管洗浄方法
JP2013024505A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2000249433A (ja) 空気調和機および冷媒回収方法
JP2003329337A (ja) 冷凍装置の配管洗浄方法
JP2004308934A (ja) 冷凍装置およびその配管洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees