JP2003237211A - コピー偽造防止用紙及びこのコピー偽造防止用紙を用いた有価証券類 - Google Patents
コピー偽造防止用紙及びこのコピー偽造防止用紙を用いた有価証券類Info
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Abstract
で複写して場合確実に隠し模様が現出して本券用紙と複
写物との差異を明確にすることができるコピー偽造防止
用紙を提供する。 【解決手段】基材表面に施された万線パターンからなる
背景画像部1と、前記万線パターンの任意の領域に前記
背景画像部1とほぼ同一の濃度となるように線群パター
ンを形成してなる潜像部から構成されているコピー偽造
防止用紙において、潜像部の線群パターンが、背景画像
部1の万線の1/2の線幅で、2本の直線の集合からな
り、かつ背景画像部1の万線と潜像部の直線とが互いに
直角であるコピー偽造防止用紙。
Description
どによる偽造を防止する技術を用いたコピー偽造防止用
紙及びこれを使用した有価証券類に関するものである。
に、様々な偽造防止の手段が施された用紙が提案されて
いる。この偽造防止策として、透かし模様、蛍光イン
キ、ホロクラム等を用いた技術が知られている。しか
し、これらの技術は、コスト高になるので、次に記載す
る偽造防止パターンと共に金銭的価値を有するものに用
いられることが一般的である。偽造防止パターンは、パ
ターンを作成すれば印刷等で用紙に印刷する偽造防止方
法であるので、上記の透かし模様を用紙に形成する、ホ
ログラムを貼り付ける等の方法に較べてコストが低いと
いうメリットがある。従って、金銭的にそれ程価値を有
しないものに対しては、偽造防止パターンだけで偽造防
止する場合もある。
様の潜像が現出し、コピーによる偽造を防止するこのよ
うな偽造防止パターンの例として、隠し模様の潜像と背
景となる地紋とが異なった網点で構成されており、コピ
ーをすると網点の大小の差が濃度差となり、隠し模様が
出現するようにした偽造防止用紙が知られている。
模様の潜像と背景とから構成される上記の従来の偽造防
止用紙では、目が慣れてくると潜像が視認しやすくな
る。隠し模様の潜像部はある程度の大きさの面積を必要
とし、その面積が大きくなると一層目視での視認が容易
となる。また、隠し模様の潜像の上に別色の画像が加刷
されると、コピーをすることで現出した隠し模様の中の
特に文字の判別が困難になる等の問題があった。
を鑑みてなされたもので、隠し模様の肉眼での識別が不
可能で、どのような濃淡および複写方式のコピー機で複
写しても確実に隠し模様が現出して本券用紙と複写物と
の差異を明確にすることができる、低コストのコピー偽
造防止用紙を提供することを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、基材表面に施された万線パ
ターンからなる背景画像部と、前記万線パターンの任意
の領域に前記背景画像部とほぼ同一の濃度となるように
線群パターンを形成してなる潜像部から構成されている
コピー偽造防止用紙において、潜像部の線群パターン
が、背景画像部の万線の1/2の線幅で、2本の直線の
集合からなり、かつ背景画像部の万線と潜像部の直線と
が互いに直角であることを特徴とするコピー偽造防止用
紙である。
ターンの2本の直線の端部が結合していることを特徴と
する請求項1に記載の偽造防止用紙である。
像部及び潜像部の像を構成する直線が占める面積の割合
を25〜30%にすることを特徴とする請求項1、2に
記載の偽造防止用紙である。以下本明細書ではパターン
を形成している直線が占める面積の割合を大きくすれば
濃度も大きくなり、比例的に変化するので、便宜的に濃
度と表現する。
の線群パターンが、ピクセルの集合から構成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
偽造防止用紙である。
像部及び潜像部の刷色が彩度の低い濁色系の青、青緑、
深緑であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
項に記載の偽造防止用紙である。
像部及び潜像部に砂目状の白抜き部分が設けてあること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の偽造
防止用紙である。
像部及び潜像部に地紋パターンが付加されていることを
特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の偽造防
止用紙である。
7のいずれか1項に記載の偽造防止用紙を用いたことを
特徴とする株券、債権、商品券、コミ回収票、籤券等の
金銭的価値を有する有価証券類である。
ピー偽造防止用紙の具体的な実施形態を詳細に説明す
る。
実施例を説明するものであり、(a)は模式的に示した
平面図、(b)は背景画像部(1)と潜像部(2)の境
界部(イ)の拡大図、(c)は潜像部を構成している2
本の直線の端部(3)が結合している境界部の拡大図を
それぞれ示している。説明の都合上、隠し模様の潜像部
(2)は実線で「COPY」と描かれているが、実際に
は潜像であるため実線は設けれらているものではない。
像部(2)が視覚的に略同一の濃度になるようにする。
すなわち、背景画像部(1)を構成している万線のピッ
チをP1、線幅D1とすれば、この背景画像部の万線パ
ターンと同一濃度にする潜像部(2)の線群パターンの
線幅D2は万線の線幅D1の1/2にし、2本一組で万
線の線幅D1と等しく、ピッチP2をP1に等しくし、
背景画像部の万線と互いに直角になるようにする。ま
た、図1(c)に示すように、潜像パターンの2本の直
線の端部を結合させることでコピーされた場合、潜像が
見やすくなり判別し易くなる効果がある。
線のピッチP1=0.37mm、線幅D1=0.11m
mとした場合、濃度は約30%となる。この背景画像部
(1)と視覚的に同一濃度にするには、潜像部(2)の
1本の線幅D2=0.055mm、線と線の間隔Q=
0.11mm、ピッチP2を万線のピッチP1=0.3
7mmに等しくなるように形成する。
(1)を構成する万線と潜像部(2)を構成する直線と
が水平垂直関係にあるため、両者が交差若しくは接して
しまうと、その部分が他の部分に較べ濃く見えてしま
い、あからさまに潜像を施していると判断できてしまう
ので、これを避けるために両者の間隔を開ける必要があ
る。背景画像部の万線の端と潜像部の直線との間隔は
0.10mm、潜像部の直線の端と背景部の万線との間
隔は0.13mmにすると良い。両者の間隔は、潜像部
の線と線の間隔にほぼ等しくすることで潜像を施してい
ることを判り難くすることができる。
してデザインのバック(地紋)として使用されることか
らすると他のデザインに影響を与えない濃度が好まし
く、通常の印刷物のバック(地紋)の濃度も10%〜3
0%が多くみられる。しかし本発明は潜像を施している
ため、濃度(パターンを形成している直線が占める面積
の割合)を低く設定すると、コピー後の潜像による効果
は薄く、高くすると潜像がバックに溶け込んでしまい潜
像が確認しずらくなる。従って背景画像部(1)と潜像
部(2)の適正濃度を25%〜30%にすることが好ま
しい。
の集合でパターンを構成しているため、潜像部に表現さ
れる絵柄や文字などの輪郭に曲線を用いていると、背景
画像部と潜像部の境界で線を斜めにカットしなければな
らなくなり、偽造防止パターン形成が難しくなる。従っ
て、プリンターの文字、図形形成と同様に図2に示すよ
うにピクセルの集合で文字や図形等を形成することで偽
造防止パターンの作成が簡単となる。
は、特に限定されるものではないが種種の色で印刷し、
コピーされる前は潜像を設けていることが判り難く、コ
ピー後は潜像が浮き出てくる色として、彩度の低い濁色
系の青、青緑、深緑が好ましい。
たことをより判らなく隠蔽できるような砂目状、或いは
一般的に偽造防止に用いられている地紋パターンを付加
することが望ましい。(図4,5参照)
地紋の画線部および潜像部を印刷する方法は公知の印刷
手段を任意に用いて行えばよい。また、用いられる基材
は、一般に紙基材であるが、本発明が適用されるものに
よっては、基材は種々の材質が用いられる。
の上記具体例の数値に基づいた一実施例をコピーした複
写物を模式的に示した平面図である。潜像部のパターン
は、複写すると、潜像である「CO」のパターンが、背
景画像部と異なった色で現出し[図3〜図5に於ける
(b)]、コピーされたことが判るようになっている。
なお、図は実物を拡大して作成したものであり、本券の
潜像部「CO」は視認できるように成っているが、実物
は視認できないように成っていることを念のため付言し
ておく。
ターンをカモフラージュするために、砂目状のパターン
で白抜きした偽造防止用紙(本券)とこれをコピーした
ものを示すものである。また、図5は文字の地紋を付加
した偽造防止用紙(本券)とこれをコピーしたものを示
すものである。
り色とは変化し異なる色で現出する。例えば、彩度の低
い濁色系の深緑で印刷した本券をカラーコピーした場
合、背景画像部は濃度の高い黒色系の色で現出され、潜
像部は刷り色の深緑で現出し、背景画像部と潜像部は異
なる色となる。したがって、本券とはコピーされたもの
は明らかに異なり、十分見分けがつく差異が生じる。従
って、本券用紙と複写物との差異を目視で明確に判別す
ることができる。
商品券、ギフトカード、印鑑登録書、ゴミ回収票、その
他の証明書等の各種有価証券類の用紙に利用される。こ
の偽造防止パターンは単独で、或いは偽造防止効果を高
めるため他の偽造防止方法と併用されて使用される。
造防止用紙は、肉眼では識別が困難な図柄や文字が現出
し、本券用紙とは異なった複写物を得ることができた。
また、特殊なインキを必要とせず、従来の印刷技術で対
応できることから、様々の印刷物に適用しても低コスト
で得られる。
像パターンに比較して、コピー機の走査方向によって
は、本発明における潜像部以外の画線部の万線パターン
はモアレが発生し易いために、一層複写物との判別が容
易となる。また、網点の大小の差による隠し模様の潜像
パターンは目が慣れてくるとパターンが視認し易くなる
のに対して、本発明における隠し模様の潜像部が線群パ
ターンであるために目視での視認が困難である。
紋模様としての装飾効果をもたらし、印刷物のデザイン
を損なうことがない。
するものであり、(a)は模式的に示した平面図、
(b)は背景画像部と潜像部の境界部(イ)の拡大図、
(c)は潜像部を構成している2本の直線の端部が結合
している境界部の拡大図、をそれぞれ示している。
成されていることを示す平面図である。
物の一例を示す模式図である。
複写物の一例を示す模式図である。
複写物の一例を示す模式図である。
Claims (8)
- 【請求項1】基材表面に施された万線パターンからなる
背景画像部と、前記万線パターンの任意の領域に前記背
景画像部とほぼ同一の濃度となるように線群パターンを
形成してなる潜像部から構成されているコピー偽造防止
用紙において、 潜像部の線群パターンが、背景画像部の万線の1/2の
線幅で、2本の直線の集合からなり、かつ背景画像部の
万線と潜像部の直線とが互いに直角であることを特徴と
するコピー偽造防止用紙。 - 【請求項2】前記潜像パターンの2本の直線の端部が結
合していることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止
用紙。 - 【請求項3】前記背景画像部及び潜像部の像を形成する
直線が占める面積の割合を25〜30%にすることを特
徴とする請求項1、2に記載の偽造防止用紙。 - 【請求項4】前記潜像部の線群パターンが、ピクセルの
集合から構成されていることを特徴とする請求項1〜3
のいずれか1項に記載の偽造防止用紙。 - 【請求項5】前記背景画像部及び潜像部の刷色が彩度の
低い濁色系の青、青緑、深緑であることを特徴とする請
求項1〜4のいずれか1項に記載の偽造防止用紙。 - 【請求項6】前記背景画像部及び潜像部に砂目状の白抜
き部分が設けてあることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれか1項に記載の偽造防止用紙。 - 【請求項7】前記背景画像部及び潜像部に地紋パターン
が付加されていることを特徴とする請求項1〜5のいず
れか1項に記載の偽造防止用紙。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載の偽造
防止用紙を用いたことを特徴とする株券、債権、商品
券、コミ回収票、籤券等の金銭的価値を有する有価証券
類。
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- 2002-02-18 JP JP2002039744A patent/JP4380107B2/ja not_active Expired - Lifetime
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