JP2003222937A - 測距装置を有するカメラ - Google Patents

測距装置を有するカメラ

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JP2003222937A
JP2003222937A JP2002377861A JP2002377861A JP2003222937A JP 2003222937 A JP2003222937 A JP 2003222937A JP 2002377861 A JP2002377861 A JP 2002377861A JP 2002377861 A JP2002377861 A JP 2002377861A JP 2003222937 A JP2003222937 A JP 2003222937A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な操作でパララックスのない写真撮影をす
るため、測距結果によってファインダ切換え動作を行っ
た後、撮影直前に再度測距することである。 【構成】スイッチ入力部13でファースト及びセカンド
レリーズスイッチ11及び12の操作に応答して、マル
チAF回路18でファインダ視野範囲内の複数の測距ポ
イントの距離を検出する。そして、マルチAF回路18
の測距結果に基づいて、CPU10によってピント合わ
せを行う。また、撮影光学系による撮影範囲とファイン
ダによって観察する範囲が一致するように、ファインダ
シフト機構17によりファインダの視野範囲を変更す
る。ファインダシフト機構17は、マルチAF回路18
の検出結果に基づいてファインダ視野範囲を変更する。
そして、上記ピント合わせの後、上記ファースト及びセ
カンドレリーズスイッチ11及び12を押した状態であ
れば、上記変更後の視野を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、撮影光学系と、
該撮影光学系とは別個の光学系が異なる、いわゆるレン
ズシャッタカメラのパララックス自動補正を行う測距装
置を有するカメラに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より使用されているレンズシャッタ
式カメラは、撮影レンズの光学系とは全く別個のファイ
ンダ光学系からなるファインダ装置を有している。 【0003】図11は、上記レンズシャッタ式カメラの
一例を示したものである。同図に於いて、カメラ本体1
に対して、ファインダ装置2と撮影レンズ3が、それら
の光軸が離間された位置に設けられている。そのため、
ファインダ装置2を通して撮影フレーム内で見た被写体
(ファインダ像)と、実際に撮影した被写体とが、パラ
ラックスにより図12に示されるように、ずれてしまう
という問題があった。 【0004】例えば、図12(a)に示されるような状
態で、被写体である花4の写真を撮影する場合、ファイ
ンダの光軸OFと撮影レンズ光軸OLが平行で、ファイ
ンダと撮影レンズ間の距離FLだけずれた位置にあると
き、ファインダ内で図12(b)に示されるように見え
ていても、撮影した写真は図12(c)に示されるよう
になってしまう。したがって、撮影者は自分の意図どお
りの写真を撮影することはできない。 【0005】そこで、図13に示されるように、被写体
距離Lと、ファインダと撮影レンズ間の距離FLから傾
きθを決めてファインダをθだけ傾け、ファインダの見
ている所と、撮影レンズが見ている所を一致させようと
する技術は広く知られている。これは、例えば、ドレー
カイル(Drehkeil)方式のプリズムを利用して上記θの
設定を行うカメラのパララックス補正装置が知られてい
る(例えば、特許文献1参照)。 【0006】また、測距装置(オートフォーカス;A
F)がファインダや撮影レンズとは異なる光軸上を測距
するカメラの場合、ファインダとAFの間にもパララッ
クスが生じ、同様の原理で、ファインダを通して見たポ
イントと、測距するポイントが異なってしまうことがあ
った。 【0007】上記特許文献1によるパララックス補正装
置でも、これを解決するために、ファインダ光学系から
測距を行うような構成を開示している。 【0008】 【特許文献1】特開平1−147439号公報 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ファイ
ンダ内に測距装置を組込むと、その構造が複雑となり、
ファインダ接続部と測距部に光路を分ける必要があるこ
とから、ファインダの見えや、測距系のS/N劣化につ
ながりやすいものであった。 【0010】また、測距によってファインダが切替わる
と、再度、撮影者が構図を決め直す必要があるが、この
時、被写体までの距離が変わってしまう可能性があっ
た。 【0011】更に、上記特許文献1によるパララックス
補正装置では、再度測距が可能なように、レリーズ釦に
再測距用釦を設けていたが、測距を行う度に、上述した
ファインダ切換えを行うと、操作者は操作時に非常に煩
わしい作業をしなければならないものであった。 【0012】また、ファィンダを切換えて撮影した後、
ファインダをリセットしてしまうと、切換えたファイン
ダ位置で再度撮影する場合に、再び同じ動作を繰り返さ
なければならず、操作が煩わしいという問題があった。 【0013】尚、上記特許文献2には、ファインダと撮
影レンズとの間に生じるパララックスについては何等述
べられていないものである。 【0014】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、構成が複雑にならず、煩わしい操作性を改善してパ
ララックス補正を行う測距装置を有するカメラを提供す
ることを目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、撮
影光学系の光軸と異なる光軸によって被写体を観察する
ファインダと、レリーズスイッチの操作に応答して上記
ファインダ視野範囲内の複数の測距ポイントについて距
離を検出する測距手段と、上記測距手段の測距結果に基
づいてピント合わせを行うピント合わせ手段と、上記撮
影光学系による撮影範囲と上記ファインダによって観察
される範囲とを一致させるように上記ファインダの視野
範囲を変更する視野変更手段と、を具備し、上記視野変
更手段は、上記測距手段の検出結果に基づいてファイン
ダ視野範囲を変更し、上記ピント合わせ手段によるピン
ト合わせの後、上記レリーズスイッチが押されている状
態である場合に、上記変更後の視野を維持することを特
徴とする。 【0016】この発明の測距装置を有するカメラにあっ
ては、撮影光学系の光軸と異なる光軸を有するファイン
ダによって被写体が観察され、測距手段により、レリー
ズスイッチの操作に応答して上記ファインダ視野範囲内
の複数の測距ポイントについて距離が検出される。そし
て、上記測距手段の測距結果に基づいて、ピント合わせ
手段によってピント合わせが行われる。また、上記撮影
光学系による撮影範囲と上記ファインダによって観察さ
れる範囲とが一致されるように、視野変更手段によって
上記ファインダの視野範囲が変更される。上記視野変更
手段では上記測距手段の検出結果に基づいてファインダ
視野範囲が変更され、上記ピント合わせ手段によるピン
ト合わせの後、上記レリーズスイッチが押されている状
態である場合に、上記変更後の視野が維持される。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。 【0018】図1は、この発明の測距装置を有するカメ
ラの概略を示したもので、カメラに適用された第1の実
施の形態を示すブロック図である。図1に於いて、演算
制御回路(CPU)10は、ワンチップマイクロコンピ
ュータ等により構成されている。このCPU10内に
は、カメラのレリーズ動作に応動して開閉する2つのレ
リーズスイッチ11及び12が接続されたもので、イン
ターフェース回路等から成るスイッチ入力部13を有し
ている。上記レリーズスイッチ11は、図示されないレ
リーズ釦の半押しで閉成し、レリーズスイッチ12はレ
リーズ釦押し込みで閉成する。これらレリーズスイッチ
11及び12は、それぞれファースト(1st)レリー
ズスイッチ及びセカンド(2nd)レリーズスイッチと
称される。 【0019】上記CPU10は、スイッチ入力部13の
他、スイッチ入力部13から供給される各スイッチの入
力タイミングを計るタイマ部14と、このタイマ部14
からの信号に応じて、ファインダシフト機構17を制御
するシフト制御部15と、ポイント切換部16を内蔵し
ている。 【0020】ファインダシフト機構17はファインダの
光軸を切換えるためのもので、上記シフト制御部15に
より制御される。また、マルチAF回路18は、写真画
面内の複数のポイントを測距できる回路であり、CPU
10内のポイント切換部16によって測距ポイントの切
換が制御される。 【0021】このような構成に於いて、スイッチ入力部
13によりファーストレリーズ及びセカンドレリーズス
イッチ11及び12のオン/オフが検出されると、各ス
イッチの入力タイミングがタイマ部14により検出され
る。このタイミング検出結果に従って、CPU10は、
シフト制御部15を通じてファインダシフト機構17の
動きを制御し、ファインダの光軸を切換える。そして、
ポイント切換部16の指示により、マルチAF回路18
が画面内の複数のポイントの被写体距離を測定する。 【0022】また、CPU10により、マルチAF回路
18の出力と、ファーストレリーズ及びセカンドレリー
ズスイッチ11及び12の入力状態によって、ファイン
ダシフト機構17の制御とマルチAF回路18の再度の
制御がなされる。 【0023】図2は、図1に示された測距装置を有する
カメラの具体的な構成例を示したものである。 【0024】赤外発光ダイオード(IRED)23は、
投光レンズ24を介して被写体に対し測距用光を投射す
るもので、可動部材25に取付けられている。この可動
部材25は、モータ26、送りねじ27、及びモータ2
8、送りねじ29の動力により、それぞれレール30及
び31に沿って2次元的にスキャン可能である。スキャ
ン位置は、投光レンズ24に設けられた微小な反射光学
系によって、測距用光の一部が、2次元光位置検出素子
(PSD)32に入射する位置によって検出できるよう
になっている。光位置検出回路33は、PSD32の出
力信号から光位置を検出するアナログ回路である。 【0025】CPU10は、IREDドライバ34、モ
ータドライバ35、36、37を介して、それぞれIR
ED23、モータ26、28、38を駆動する。また、
CPU10は、上記光位置検出回路33の光位置検出結
果をモニタしながら、モータドライバ35、36を介し
てモータ26、28を回転駆動させ、IRED23の位
置を変更していく。 【0026】IRED23の位置が変わる毎に、CPU
10はIREDドライバ34を介してIRED23を発
光させ、写真画面内の異なるポイントに対し測距用光を
投射する。 【0027】また、ファインダの光軸を移動させる機構
も、基本的にはIRED23のスキャン機構と同様のも
のである。CPU10が、モータドライバ37を介して
モータ38を回転駆動させる。すると、送りねじ39に
よってシフトレンズ196aと対をなすシフトレンズ1
96bがシフトされる。このシフトレンズ196bは、
通常位置は、CPU10に接続された初期位置スイッチ
40によって検出されるもので、所定量シフトは、この
スイッチオフからのモータ回転数によって制御される。 【0028】上記IRED23から投射され、被写体に
よって反射された測距用光は、投光レンズ24から基線
長だけ離れた位置に設けられた受光レンズ41を介して
受光され、光位置検出素子(PSD)42に入射され
る。このPSD42は、上記PSD32とは異なり、基
線長方向の検出のみが可能な1次元のものでよい。 【0029】このように、公知の光投射形三角測距装置
の構成をとっているので、PSD42の出力を光位置検
出回路43によって比演算することにより、被写体距離
の算出が可能となる。 【0030】光位置検出回路43に於いて、プリアンプ
44、45は、PSD42の2つの出力の電流信号
1 、I2 を吸取り、増幅し、圧縮ダイオード46、4
7に各々の増幅信号を流し込む働きをする。そして、バ
ッファ回路48、49は、基準電圧Vref 基準にI1
2 が圧縮された電圧を、一対のNPNトランジスタ5
0、51のベースに入力する。 【0031】トランジスタ50、51のエミッタは共通
に接続され、定電圧源52が図示のように接続されてい
る。ここで、定電流源52の定電流をI0 とすると、ト
ランジスタ50に流れるコレクタ電流IINT は、 IINT =(I1 /(I1 +I2 ))I0 …(1) となり、PSD42出力I1 と(I1 +I2 )の比に比
例していることがわかる。 【0032】したがって、IRED23の発光前にスイ
ッチ54をオン→オフして、トランジスタ50のコレク
タに接続された積分コンデンサ53の出力電圧VINT
初期化しておき、IRED23の発光と同期して定電流
源52を所定時間オンさせれば、積分コンデンサ53に
は上記(1)式に比例した電圧VINT が出力される。 【0033】CPU10は、VINT を内蔵のA/Dコン
バータにて、デジタル値に変換して入力する。 【0034】三角測距の原理と、PSD42の出力
1 、I2 の関係より、このVINT は距離Lに対し、 VINT =A1 ((I1 /(I1 +I2 ))I0 ) =A2 ・1/L …(2) A1 ,A2 :比例定数 という関係をとる。CPU10は、この関係より、各ス
キャンポイントにて求められたVINT より、距離Lを算
出する。 【0035】尚、PSD32の出力よりIRED23の
スキャン位置を検出する光位置検出回路33、基本的に
はこのような回路構成を想定している。 【0036】また、CPU10には、レリーズ釦の押し
込み途中と、押し込み時点でオンするファーストレリー
ズスイッチ11と、セカンドレリーズスイッチ12が接
続されている。更に、ピント合わせ回路55は、CPU
10により制御されるもので、測距結果に従って撮影レ
ンズのピント合わせを行う。上記撮影レンズがズームレ
ンズの場合、撮影時のズーム位置は、焦点(f)検出回
路56によって検出されてCPU10に入力される。 【0037】次に、図3のフローチャート及び図4乃至
図8を参照して、この発明の第1の実施の形態の動作を
説明する。 【0038】先ず、ステップS1にて、カメラレリーズ
釦の半押し状態を検出すべく、ファーストレリーズスイ
ッチ11が検出されたか否かが検出される。ここで、フ
ァーストレリーズスイッチ11がオンされていると、ス
テップS2に進んで、CPU10に内蔵されているタイ
マ部14がリセットされる。次いで、ステップS3に
て、マルチAF回路18を用いて画面内の複数のポイン
トの被写体距離が測定される。 【0039】このマルチAFとは、図4に示されるよう
に、ファインダ19内の複数の測距ポイント20に対し
て測距を行う技術である。例えば、ミラーや測距ユニッ
ト全体をスキャンしながら測距したり、順次測距用素子
を切換えながら測距する技術が広く知られている。 【0040】ステップS4では、上記ステップS3での
測距結果を基に、主要被写体距離L 1 と、その距離が得
られた測距ポイントが選択される。この選択方法として
は、最も近い距離を示すデータを選択する、いわゆる最
至近選択でもよいし、画面内中心の被写体を優先する、
いわゆる中央重点でもよい。また、図5に示されるよう
に、位置的に連続で測距データを得られるようなAFの
場合、図5(b)に示されるように得られた測距ポイン
トPと距離Lのグラフから、人物と考えられるデータを
検出する方式でもよい。 【0041】例えば、図5(a)に示されるような構図
の場合、主要被写体である人物21よりも雑被写体であ
る木22が近い場合、単純な最至近選択では、木22の
枝にピントが合ってしまい、人物21はピントが合わな
い、いわゆるピンぼけになってしまうことがあった。 【0042】しかし、図5(b)に示されるように、各
データをグラフ化すると、ポイントP0 の木の枝の測距
データは、一般的な被写体である人物の肩幅と比較する
ことにより、人物を測距した結果ではないことがわか
る。一方、ポイントP1 の方が同一距離を出力する幅Δ
Pからして、ピント合わせにふさわしいデータであるこ
とがわかる。このようにして、ステップS4では、主要
被写体距離L1 とその位置P1 を求める。 【0043】次に、ステップS5では、セカンドレリー
ズスイッチ12よりレリーズ釦の押し込み、つまり撮影
者の撮影したいタイミングであるか否かが検出される。
このとき、セカンドレリーズスイッチ12がオフされて
いると、ステップS6に分岐して、再度ファーストレリ
ーズスイッチ11の検出が行われる。 【0044】このステップS6に於いて、ファーストレ
リーズスイッチ11がオフされていると、撮影者が撮影
を中断したとして、ステップS1へ戻る。一方、ステッ
プS6にてファーストレリーズスイッチ11がオンされ
ている場合は、ステップS7に進んでCPU10内蔵の
タイマ部14がカウントされる。その後、ステップS8
に於いて、タイマカウント結果Tが0.5秒より小さい
か否かが判定される。 【0045】ここで、タイマカウント結果Tが0.5秒
より小さい場合は、上記ステップS5に戻る。これに対
し、ステップS5によって、撮影者が慎重に構図を決め
ようとすると、タイマ部14がカウントアップされ、ス
テップS8、S9にて、上記選択されたL1 と図11及
び図12に示されたファインダと撮影レンズ間の距離F
Lから、 θ=arctan(FL/L1 ) …(3) の関係で、ファインダ光軸を傾ける制御が行われる。こ
のファインダの光軸制御は、図6(a)に示されるよう
な構成のファインダを前提としている。 【0046】図6(a)に於いて、191はファインダ
のアイポイントであり、192はルーペである。そし
て、対物系レンズ193と上記ルーペ192との間に
は、第1プリズム194及び第2プリズム195が設け
られている。また、第2プリズム195の第1プリズム
側には、中間結像面199が形成されている。 【0047】対物系レンズ193は、レンズ196、1
97、198の3群から成っている。これら3群のレン
ズ196、197、198の位置を制御することによ
り、撮影レンズのズーミングに対応できるようになって
いる。このうち、第1群のレンズはシフトレンズ196
a及び196bより構成され、シフトレンズ196bを
図示矢印の方向にシフトすることによって、上記(3)
式のθを制御することができる。 【0048】したがって、距離L1 の逆数と、シフトレ
ンズのシフト量の関係は、図6(b)に示されるように
なるので、ステップS10にてCPU10は測距結果L
1 に従ってシフト量を算出する。そして、この結果に従
って、モータ38等のアクチュエータを介して、シフト
レンズのシフト制御を行う。 【0049】ところで、このようにしてファインダ画面
の切換えがなされると、図7に説明するような問題が発
生する。 【0050】図7(a)は、レリーズ釦半押し前のファ
インダ19内の画面を示したものである。しかし、上述
した角度θのファインダ切換えより、図7(b)に破線
で示される範囲19bが見え、実線の範囲19aは一部
しか見えなくなってしまう。 【0051】実際に、この距離で撮影できる範囲は19
bの方であるから、撮影者は角度θ分だけカメラの構え
直しを行うが、この時、被写体距離が変わってしまうこ
とがある。そこで、撮影直前に、再度測距を行った方が
望ましいが、カメラの構え直しを行ったために、先に画
面中央部に存在していた測距ポイント20は、この例で
は図7(c)に示されるように、θに比例して画面上方
にずれてしまう。このポイントで測距しても、正しいピ
ント合わせはできず、θ分だけ下方を測距しなければな
らない。 【0052】そこで、ステップS11では、このθと主
要被写***置P1 より、再測距する場合の測距ポイント
2 が求められる。 【0053】図8を参照して、測距用光をφだけ傾けて
投射するための方法について説明する。 【0054】一般のレンズシャッタカメラでは、測距用
光を被写体に向けて投射し、被写体からの反射信号光に
よって被写体距離を求めている。したがって、測距用光
を投射したポイントが測距ポイントとなる。 【0055】これに対し、図8では、IRED23から
投光レンズ24を介した測距光を投射する様子が示され
ている。 【0056】ここで、fT は投光レンズ24の焦点距離
である。図8に示されるように、IRED23を23a
の位置で発光させると、測距用光の投射方向φは、IR
EDの位置の差Δxと焦点距離fT より φ=arctan(Δx/fT ) …(4) により設定される。 【0057】したがって、Δxを制御することにより、
測距ポイントの制御が可能となる。すなわち、ここでは
(4)式の結果がθに示すようにΔxを演算し、その位
置よりIREDの投光を行えばよい。 【0058】図5(c)にてファーストレリーズスイッ
チのタイミングで測距される位置20と、ステップS1
1にて決定される測距位置20aの関係を示す画面横方
向の座標はP1 のままであり、縦方向は上記(4)式の
関係でシフトしたポイントの測距を行う。 【0059】このようにして、切換えられたファインダ
を見ながら撮影は行われる。 【0060】上記ステップS5に於いて、レリーズスイ
ッチを押し込むと、ステップS12に進んで、再度タイ
マのカウント結果と所定値の比較が行われる。この結果
が1秒より長い時は、撮影者がカメラの構え直しを行っ
た可能性が高いとして、ステップS13に分岐する。一
方、ステップS12にてタイマカウント結果Tが1秒よ
り短い時は、ステップS16に進んでL1 にピント合わ
せが行われ、続いて露光シーケンスへと移行する。 【0061】ステップS13では、ファーストレリーズ
スイッチ11がオン時の測距結果L 1 が、所定の距離2
mと比較される。上記測距結果L1 がこの距離2mより
遠い場合は、構え直しによる距離変化は無視できるとし
て、ステップS16へ分岐する。逆に2m以近の場合
は、撮影者の構え直しによる距離変化が無視できぬとし
て、ステップS14に進んで、上記ステップS11にて
決定された位置P2 の測距が行われる。 【0062】次いで、ステップS15では、上記ステッ
プS14で求められた再測距結果L 2 がピント合わせ距
離とされる。そして、続くステップS16にて、この距
離にピント合わせが行われる。 【0063】こうして、ステップS16でピントが合わ
せられ、ステップS17にて露光がなされる、次に、ス
テップS18に於いてファーストレリーズスイッチ11
が押されているか否かが検出される。ここで、オフにな
った時に、ステップS19に進んで、ファインダを元に
戻すようにする。これにより、ファインダが切替わるこ
とによる煩わしさを低減させることができる。 【0064】上述した実施の形態によれば、パララック
スを対策し、ファインダで見た通りの写真を撮影するこ
とができる。 【0065】しかも、測距結果によって、ファインダを
切換える動作を行った後、撮影直前に再度測距するの
で、上記ファインダ切換えの後、撮影者がカメラを構え
直しても正しいピント合わせが可能となる。 【0066】更に、同実施の形態では、レリーズ釦の半
押し時は画面内の複数のポイントを測距(マルチAF)
するが、上記再測距時は最初のマルチAFの結果によっ
て決められた1ポイントだけを測距するので、タイムラ
グが少なくシャッタチャンスを逃すことの少ないカメラ
を提供することができる。 【0067】尚、この再測距は、構え直しを行った時の
被写体距離変動が相対的に小さくなって無視できるよう
な遠距離の場合は行わないようにしている。故に、条件
によっては更にタイムラグは短くなるうえ、不必要な測
距による副作用を防止することができる。 【0068】また、シャッタチャンスを優先するような
撮影時は、ファーストレリーズ及びセカンドレリーズス
イッチのオンする時間が近接しているため、図3のフロ
ーチャートのステップS10は通らず、ファインダの移
動は行わないので、ファインダが撮影後に切替わるよう
な煩わしさを回避することができる。 【0069】次に、この発明の第2の実施の形態につい
て説明する。 【0070】この第2の実施の形態では、図9(a)〜
(c)に示されるように、カメラのファインダ、撮影レ
ンズ及び投受光系レンズを配置している。すなわち、カ
メラ本体1の前面に、撮影レンズ3と、ファインダ装置
2と、AF用の投光レンズ24が、ほぼ直線上に配置さ
れている。また、カメラ本体1の前面には受光レンズ4
1が、そしてカメラ本体1の上部にはレリーズ釦57が
設けられている。 【0071】このようにファインダ装置及び各レンズを
配置すると、測距用光がこの直線上をスキャンすること
により、ファインダ中央の測距も写真画面中央の測距も
可能となる。 【0072】測距用光のスキャン機構は、例えば図9
(c)に示されるように構成される。撮影レンズ3、フ
ァインダ装置2、投光レンズ24を結ぶ方向にレール3
0が配置される。そして、このレール30に沿って可動
部材25が移動することにより、IRED23が移動す
る。可動部材25は、上述したように、モータドライバ
35を介してモータ26と送りねじ27によって移動す
る。 【0073】このような構成で、IRED23をスキャ
ンさせれば、図9(b)に示されるような条件で、ファ
インダ中心も写真画面中心も測距が可能となる。 【0074】つまり、ファインダ装置2と撮影レンズ3
の間の距離をFL、撮影レンズ3と投光レンズ24間の
距離をALとすると、図の投光角度φと測距結果Lが Lsinφ1 =AL …(5) を満たす時、写真画面中央部の測距がなされているとい
える。また、 Lsinφ2 =AL−FL …(6) の条件の時、ファインダ画面中央部の測距がなされてい
るといえる。このマルチAFの結果、このようにして、
CPU10はφとLより、どのデータが画面中央の測距
結果であるかを判定することができる。 【0075】次に、図10のフローチャートを参照し
て、この第2の実施の形態の動作を説明する。尚、この
フローチャートに於いて、幾つかのステップは、上述し
た図3のフローチャートと同じで、幾つか画面中央優先
となるようにステップが変更されているだけであるの
で、異なるステップのみ詳細に説明する。 【0076】先ず、ステップS21〜S23にて、マル
チAFにより被写体距離が測定されると、ステップS2
4にて、主要被写体距離ではなくファインダ中央の被写
体距離L1 が検出される。 【0077】この距離L1 は、その時の投光角度φとの
間に上記(6)式が成立する距離である。そして、マル
チAFの結果から得られたIRED23のスキャン位置
(投光角度φ)と測距結果の組合わせの中から、上記
(6)式が成立する距離L1 を選択することができる。 【0078】ファーストレリーズスイッチ11がオンの
後、セカンドレリーズスイッチ12オンまでの時間T
は、ステップS26、S27で検出される。また、ステ
ップS28で、この時間Tが0.5秒より長いと判定さ
れると、ステップS29及びS30にて、パララックス
対策のファインダ切換が行われる。 【0079】尚、この図10のフローチャートでは、図
3のフローチャートのステップS11に相当する処理動
作はなく、特にここで次回の測距ポイントの決定は行わ
ない。それは、同実施の形態が写真画面中央の測距ポイ
ントを優先するためで、レリーズ釦押し込み時、セカン
ドレリーズスイッチ12オン後の再測距でも、マルチA
Fを行うようにしているからである。 【0080】ステップS5のセカンドレリーズスイッチ
12オン以降の処理は、ファインダ切換がある時は、ス
テップS31にてステップS32に分岐して、撮影レン
ズの焦点距離fの検出が行われる。 【0081】この焦点距離fに従って、上記ステップS
24で求められた画面中央の測距結果L1 が判定され
る。つまり、ステップS33にて、30×fよりもL1
が大きければ遠距離とみなされ、ファインダ切換に伴う
カメラ構え直しによる距離誤差が、被写界深度に入って
無視できるとしてステップS39へと分岐する。 【0082】また、上記ステップS33に於いて、近距
離であると判定された場合は、ステップS34に進んで
再度マルチAFが行われる。続いて、ステップS35に
於いて、図9に示されたように、上記(5)式を用い
て、今度は画面中央の測距結果が検出され、これをL2
とする。 【0083】ステップS36では、最初のファインダ中
心の測距結果L1 と画面中心の再測距結果L2 とが比較
され、その差ΔLが計算される。次いで、ステップS3
7にて、この差ΔLが5cmより小さいか否かが判定さ
れる。ここで、差ΔLが5cmより小さければ、想定ど
おり構え直しを行ったと考えられるので、ステップS3
8に進んで再測距結果L2 が優先される。逆に、上記ス
テップS37で5cm以上と判定された場合は、撮影者
がカメラを構え直していないと考え、最初の測距結果L
1 が優先される。 【0084】これは、図12(b)に示されるような状
態でファーストレリーズスイッチがオンされ、図12
(c)に示されるような状態にファインダが切替わって
も、あくまで撮影者がピント合わせしたいのは図12
(b)に示される状態で画面中央に存在していた花びら
である、という考え方である。 【0085】ファインダが切替わっても、撮影者がカメ
ラを構え直さないと、図12(c)に示されるような写
真が撮れるが、この時の再測距結果を優先させると、背
景にピントが合ってしまい、構図も異なりピントも合わ
ないという写真になってしまう。したがって、ステップ
S37では、こうした現象を防止しようとしている。 【0086】尚、上記ステップS21〜S23、S25
〜S30、S31及びS39〜S42は、上述した図3
のフローチャートのステップS1〜S3、S5〜S1
0、S12、及びS16〜S19と同じであるので、詳
細な説明は省略する。 【0087】このように、第2の実施の形態によれば、
ファインダの切換えがあっても常にファインダ画面の中
心部を測距した結果にてピント合わせするようにしたの
で、撮影者は、ファインダ画面中央に主要被写体を入れ
て構えて撮影するだけで、ピントの良好な写真撮影が可
能となる。 【0088】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、構成が
複雑にならず、煩わしい操作性を改善してパララックス
補正を行う測距装置を有するカメラを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明の測距装置を有するカメラの概略を
示したもので、カメラに適用された第1の実施の形態を
示すブロック図である。 【図2】 図1に示された測距装置を有するカメラの具
体的な構成例を示した図である。 【図3】 第1の実施の形態の動作を説明するフローチ
ャートである。 【図4】 マルチAFを説明するもので、ファインダ内
の複数の測距ポイントを示した図である。 【図5】 主要被写体距離L1 とその距離が得られた測
距ポイントの選択について説明する図である。 【図6】 (a)はファインダの構成を示した図、
(b)は距離L1 の逆数とシフトレンズのシフト量の関
係を示した図である。 【図7】 ファインダ画面の切換えによる画面範囲を示
した図である。 【図8】 測距用光をφだけ傾けて投射するための方法
について説明する図である。 【図9】 この発明の第2の実施の形態を示すもので、
カメラのファインダ、撮影レンズ及び投受光系レンズの
配置を示した図である。 【図10】 第2の実施の形態の動作を説明するフロー
チャートである。 【図11】 従来のレンズシャッタ式カメラの一例を示
した図である。 【図12】 図11のカメラによるパララックスを説明
する図である。 【図13】 従来のカメラのパララックス補正装置を説
明する概略図である。 【符号の説明】 10…演算制御回路(CPU)、11…ファーストレリ
ーズスイッチ、12…セカンドレリーズスイッチ、13
…スイッチ入力部、14…タイマ部、15…シフト制御
部、16…ポイント切換部、17…ファインダシフト機
構、18…マルチAF回路、19…ファインダ、20…
測距ポイント、21…人物、22…木、23…赤外発光
ダイオード(IRED)、24…投光レンズ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 撮影光学系の光軸と異なる光軸によって
    被写体を観察するファインダと、 レリーズスイッチの操作に応答して上記ファインダ視野
    範囲内の複数の測距ポイントについて距離を検出する測
    距手段と、 上記測距手段の測距結果に基づいてピント合わせを行う
    ピント合わせ手段と、 上記撮影光学系による撮影範囲と上記ファインダによっ
    て観察される範囲とを一致させるように上記ファインダ
    の視野範囲を変更する視野変更手段と、 を具備し、 上記視野変更手段は、上記測距手段の検出結果に基づい
    てファインダ視野範囲を変更し、上記ピント合わせ手段
    によるピント合わせの後、上記レリーズスイッチが押さ
    れている状態である場合に、上記変更後の視野を維持す
    ることを特徴とする測距装置を有するカメラ。
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