JP2003213243A - 光学接着剤用組成物 - Google Patents

光学接着剤用組成物

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JP2003213243A
JP2003213243A JP2002013819A JP2002013819A JP2003213243A JP 2003213243 A JP2003213243 A JP 2003213243A JP 2002013819 A JP2002013819 A JP 2002013819A JP 2002013819 A JP2002013819 A JP 2002013819A JP 2003213243 A JP2003213243 A JP 2003213243A
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Japan
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compound
optical
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Application number
JP2002013819A
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English (en)
Inventor
Takeo Watanabe
岳男 渡辺
Kiyotaka Ishida
清孝 石田
Takashi Sato
孝志 佐藤
Ryuji Kadota
隆二 門田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性エネルギー線の照射および/または加熱に
より高い活性(速重合性、速硬化性)を示し、屈折率を
自由に調製し得る光学接着剤用組成物を提供すること。 【解決手段】分子内に少なくとも一個のオキセタニル基
を有する脂環式化合物(a)と活性エネルギー線の照射
および/または加熱によりカチオン重合を開始させる化
合物(b)を含む光学接着剤用組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光関連部材に実装
することができる光学接着剤組成物及びその接着剤組成
物を用いた光学関連部材に関する。
【0002】
【従来の技術】IC(Integrated circuit;集積回路)
やLSI(Large Scale Integration;大規模集積回
路)における技術の進歩により、それらの動作速度や集
積規模が向上し、マイクロプロセッサの高性能化やメモ
リチップの大容量化が急速に達成されている。従来、機
器内のボード間、あるいはボード内のチップ間など比較
的短距離間の情報伝達は、主に、電気信号により行われ
てきた。今後、集積回路の性能を更に向上させるために
は、信号のさらなる高速化や信号配線の高密度化が必要
となるが、電気信号配線においては、それら高速化およ
び高密度化が限界に達しつつあると共に、配線のCR
(C:配線の静電容量、R:配線の抵抗)時定数による
信号遅延が問題となっている。また、電気信号の高速化
や電気信号配線の高密度化は、EMI(Electromagneti
c Interference)ノイズの原因となるため、その対策も
不可欠となる。
【0003】そこで、これらの問題を解消するものとし
て、光配線(光インターコネクション)が注目されてい
る。光配線は、機器間、機器内のボード間、あるいはボ
ード内のチップ間など種々の箇所に適用可能であると考
えられている。中でも、チップ間のような短距離間の信
号の伝送には、チップが搭載されている基板上に光導波
路を形成し、これを伝送路とした光伝送・通信システム
を構築することが好適であると考えられる。
【0004】また、最近でこの種の光通信材料として
は、石英などの無機ガラスが用いられていた。しかしな
がら、無機ガラスを用いて光導波路を形成する場合に
は、高温による熱処理を行う必要があるため、半導体基
板やプラスチック基板等の高温下において熱処理を行う
ことが困難な基板上に、光導波路を形成することはでき
なかった。さらに、屈折率の整合性をとることが容易で
はない。一方、近年、高分子材料を用いた光導波路が提
案され、実用化されつつある。高分子材料は、無機材料
と比較して加工が容易であり、大面積化やフィルム化を
容易に行うことができる。また、フレキシブルであるた
め用途が広いこと、屈折率の調整が容易であること等の
種々の利点を有する。このような光学材料において、無
機及び有機材料の各々または個々の間での接合及びこれ
らの固定において屈折率制御が可能で、湿熱処理後の接
着強度が優れている光学接着剤が求められている。光学
接着剤への要求特性は、反射減衰量(RL)を35dB
以上にできる屈折率整合性、100μm程度のキャピラ
リー中を容易に充填できる流動性、及び作業性確保の観
点からの短時間(数分)硬化性などである。中でも、紫
外線硬化型の樹脂は、短時間硬化が可能であり、光通信
回路の大量生産を行うことが可能な材料であるために、
光学接着剤用の材料として期待されている。このような
紫外線硬化型の樹脂としては、エポキシ樹脂が広く知ら
れている。例えば、エポキシ樹脂を用いた光導波路は、
一般に、支持基体上に樹脂を塗布し、樹脂を選択露光し
たのち、樹脂の未硬化部分をウェットエッチングする現
像処理を行うことにより形成される。しかしながら、エ
ポキシ樹脂の重合性は低いため、エポキシ樹脂を用いて
接合する場合には、樹脂を硬化させる際に多量のエネル
ギーが必要であり、生産効率が悪くなってしまうという
問題があった。光ファイバー同士の接続に使用される光
コネクタには、光ファイバーの先端部を固定するための
フェルールが組み込まれている。フェルールには通常、
ジルコニア等のセラミック性であり、光ファイバーを挿
入して接着剤で固定するための光ファイバー挿入孔を有
する。接着剤には短時間で硬化できることからエポキシ
樹脂が一般的に用いられているが、ファイバー挿入孔の
長さが3mmと極端に短いため、十分に固定強度が確保
できない問題がある。一方、オキセタン化合物はエポキ
シ化合物と混合することによりカチオン硬化が著しく向
上することが知られている。このようなことから特開2
000−356720号公報ではこれらオキセタン化合
物を用いた光導波路が示されているが実際に光通信材料
に用いるために十分な硬化速度を有しているとは言えな
いのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであり、重合性に優れ、充分な固
定強度を有する光学接着剤組成物、並びにそれを用いた
光通信材料、光コネクタおよびその製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決について鋭意検討した結果、特定のカチオン重合
性化合物と、活性エネルギー線の照射および/または加
熱によりカチオン重合を開始させる化合物とを含む光学
接着剤用組成物が前記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は以下の[1]〜[1
9]に示される光学接着剤用組成物、並びにそれを用い
た光通信材料およびその製造方法に関する。
【0008】[1] 分子内に少なくとも一個のオキセ
タニル基を有する脂環式化合物(a)を含むことを特徴
とする光学接着剤用組成物。
【0009】[2] 分子内に少なくとも一個のオキセ
タニル基を有する脂環式化合物(a)が一般式(1)で
表される化合物であることを特徴とする[1]に記載の
光学接着剤用組成物。
【化4】 (式中Rは水素原子、または炭素数1〜12のアルキル
基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基
の各基であり、mは0〜2の整数で、nはmが0の場合
は2、それ以外は1である。) [3] 一般式(1)で示される化合物が2−オキサス
ピロ[3.5]ノナ−6−エンまたは5−メチル−2−
オキサスピロ[3.5]ノナ−6−エンであることを特
徴とする[2]に記載の光学接着剤用組成物。
【0010】[4] 分子内に少なくとも一個のオキセ
タニル基を有する脂環式化合物(a)が一般式(2)で
表される化合物であることを特徴とする[1]に記載の
光学接着剤用組成物。
【化5】 (式中Rは水素原子、または炭素数1〜12のアルキル
基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基
の各基であり、mは0〜2の整数で、nはmが0の場合
は2、それ以外は1である。) [5] 一般式(2)で示される化合物が2−オキサス
ピロ[3.5]ノナンまたは5−メチル−2−オキサス
ピロ[3.5]ノナンであることを特徴とする[4]に
記載の光学接着剤用組成物。
【0011】[6] 分子内に少なくとも一個のオキセ
タニル基を有する脂環式化合物(a)が一般式(3)で
表される化合物であることを特徴とする[1]に記載の
光学接着剤用組成物。
【化6】 (式中Rは水素原子、または炭素数1〜12のアルキル
基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基
の各基であり、mは0〜2の整数で、nはmが0の場合
は2、それ以外は1である。)
【0012】[7] 一般式(3)で示される化合物が
7,8−エポキシ−5−メチル−2−オキサスピロ
[3.5]ノナン、6,7−エポキシ−2−オキサスピ
ロ[3.5]ノナンであることを特徴とする[6]に記
載の光学接着剤用組成物。 [8] 分子内に少なくとも一個のオキセタニル基を有
する脂環式化合物(a)が一般式(1)、一般式(2)
および一般式(3)で表される化合物から選択された少
なくとも一種であることを特徴とする[1]に記載の光
学接着剤用組成物。 [9] 一個以上のエポキシ基を有し、オキセタニル基
を有しない化合物(b)を含有することを特徴とする
[1]〜[8]のいずれか一つに記載の光学接着剤用組
成物。
【0013】[10] 一個以上のエポキシ基を有し、
オキセタニル基を有しない化合物(b)がフッ素原子を
有することを特徴とする[9]に記載の光学接着剤用組
成物。 [11] 活性エネルギー線の照射および/または加熱
によりカチオン重合を開始させる化合物(c)を含むこ
とを特徴とする[1]〜[10]のいずれか一つに記載
の光学接着剤用組成物。 [12] 活性エネルギー線の照射および/または加熱
によりカチオン重合を開始させる化合物(c)がスルホ
ニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩およびジア
ゾニウム塩の中から選ばれた1種以上である[11]に
記載の光学接着剤用組成物。
【0014】[13] ラジカル重合性化合物(d)を
含むことを特徴とする[1]〜[12]のいずれか一つ
に記載の光学接着剤用組成物。 [14] 光ラジカル開始剤(e)を含むことを特徴と
する[1]〜[13]のいずれか一つに記載の光学接着
剤用組成物。 [15] 硬化物の25℃におけるナトリウムのD線に
対する屈折率が、1.40以上1.70以下の範囲内の
値であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一
つに記載の光学接着剤用組成物。
【0015】[16] [1]〜[15]のいずれか一
つに記載の光学接着剤用組成物を用いて形成されること
を特徴とする光通信回路。 [17] [1]〜[15]いずれか一つに記載の光学
接着剤用組成物を用いて形成されることを特徴とする光
通信材料。 [18] [1]〜[15]いずれか一つに記載の光学
接着剤用組成物を用いた光コネクタ。
【0016】[19] 分子内に少なくとも一個のオキ
セタニル基を有する脂環式化合物(a)と活性エネルギ
ー線の照射および/または加熱によりカチオン重合を開
始させる化合物(c)を含む光学接着剤用組成物に活性
エネルギー線を選択的に照射することにより、当該組成
物を選択的に硬化させた後、未硬化部分を除去する現像
処理を行うことを特徴とする光通信材料の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0018】本発明の同一分子内に少なくとも一個のオ
キセタニル基を有する脂環式化合物(a)(以後、化合
物(a)と略す。)としては一般式(1)、一般式
(2)または一般式(3)で表される脂環式化合物が好
ましい。一般式(1)、(2)、(3)において、Rは
各式それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜12の直鎖
状または分岐状の、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、ハロゲン化アルキル基の各基である。これらの中
では水素原子、直鎖のアルキル基が好ましく、水素原
子、メチル基が特に好ましい。mは0〜2の整数で、n
はmが0の場合は2、それ以外は1である。m=0とは
メチレン鎖による橋かけが存在しないことを意味する。
【0019】炭素数1〜12の直鎖状または分岐状の、
アルキル基、アリール基、アラルキル基としてはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、ベンジル
基等が挙げられる。
【0020】ハロゲン化アルキル基としてはフルオロア
ルキル基、クロロアルキル基、ブロモアルキル基等が挙
げられる。これら各アルキル基は直鎖状または分岐状で
あり、各ハロゲン原子の数は1以上であればよい。
【0021】一般式(1)で表される化合物としては、
2−オキサスピロ[3.5]ノナ−6−エン、9−メチ
ル−2−オキサスピロ[3.5]ノナ−6−エン、2−
オキサ−9−フェニルスピロ[3.5]ノナ−6−エ
ン、9−トリフルオロメチル−2−オキサスピロ[3.
5]ノナ−6−エン、スピロ[ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−5−エン−2,3’−オキセタン]、スピロ
[3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン
−2,3’−オキセタン]等が挙げられる。これらの中
では2−オキサスピロ[3.5]ノナ−6−エン、9−
メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノナ−6−エンが
好ましい。
【0022】これらの化合物はオキセタニル基と炭素炭
素二重結合を有しており、カチオン重合性のみでなく、
ラジカル重合性にも優れ、硬化速度の向上に寄与してい
る。また、脂環構造を有するため本発明の組成物の硬化
物は耐熱性にも優れる。さらに、一般式(1)で示され
る化合物の多くは常温で液体であるため、本発明の組成
物の粘度を調節することが可能となり、作業性を向上さ
せ得る。
【0023】一般式(2)で表される化合物としては、
2−オキサスピロ[3.5]ノナン、7−メチル−2−
オキサスピロ[3.5]ノナン、5−メチル−2−オキ
サスピロ[3.5]ノナン、2−オキサ−5−フェニル
スピロ[3.5]ノナン、5−トリフルオロメチル−2
−オキサスピロ[3.5]ノナン、スピロ[アダマンタ
ン−2,3’−オキセタン]、スピロ[ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタン]、スピロ
[ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3’−オキセ
タン]、スピロ[7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン−2,3’−オキセタン]、スピロ[3−メチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタ
ン]等が挙げられる。これらの中では2−オキサスピロ
[3.5]ノナン、5−メチル−2−オキサスピロ
[3.5]ノナンが好ましい。
【0024】これらの化合物はカチオン重合性に優れ組
成物の硬化速度向上の効果を有する。またその脂環構造
により本発明の組成物の硬化物に耐熱性を付与する。さ
らに、一般式(2)で示される化合物の多くは常温で液
体であるため、本発明の組成物の粘度を調節することが
可能となり、作業性を向上させ得る。
【0025】一般式(3)で表される化合物としては、
7,8−エポキシ−5−メチル−オキサスピロ[3.
5]ノナン、7,8−エポキシ−5−エチル−2−オキ
サスピロ[3.5]ノナン、7,8−エポキシ−2−オ
キサ−5−フェニルスピロ[3.5]ノナン、7,8−
エポキシ−5−トリフリオロメチル−2−オキサスピロ
[3.5]ノナン、6,7−エポキシ−2−オキサスピ
ロ[3.5]ノナン、スピロ[5,6−エポキシノルボ
ルナン−2,3’−オキセタン]、スピロ[5,6−エ
ポキシ−3−メチルノルボルナン−2,3’−オキセタ
ン]等である。これらの中では7,8−エポキシ−5−
メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノナン、6,7−
エポキシ−2−オキサスピロ[3.5]ノナンが好まし
い。
【0026】これらの化合物はオキセタニル基とエポキ
シ基を併有しており、カチオン重合性にすぐれ、組成物
の硬化速度の向上に寄与している。また、脂環構造を有
しており、硬化物の耐熱性を高める。
【0027】一般式(1)、(2)、(3)で表される
分子内に一個以上のオキセタニル基を有する脂環式化合
物をはじめとする化合物(a)は、単独で、または2種
以上の混合物として使用できる。これら化合物(a)の
配合量(2種以上を併用する場合はそれらの合計量)は
本発明の光学接着剤用組成物中、好ましくは1〜90質
量%、更に好ましくは10〜60質量%である。
【0028】本発明の分子内に一個以上のエポキシ基を
有し、オキセタニル基を有しない化合物(b)としては
公知慣用のエポキシ化合物が使用できる。このエポキシ
化合物は1分子中に一個以上のエポキシ基を有し、オキ
セタニル基を有しないものであれば特に限定されない。
【0029】具体的には、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、
ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノー
ルFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジ
グリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂(例え
ばフェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
・ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボ
ラック型エポキシ樹脂)、水添ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエ
ーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、
トリグリシジルイソシアヌレート等を用いることができ
る。
【0030】また、脂肪族エポキシ化合物として、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−
3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサ
ン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)ア
ジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニ
ルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−
エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレー
ト、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサ
ン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、リモネン
ジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス
(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)
が挙げられる。
【0031】更にエポキシヘキサヒドロフタル酸ジオク
チル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘ
キシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプ
ロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1
種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加するこ
とにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシ
ジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエ
ーテル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエー
テル類;ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジ
ルエーテル、クレゾルグリシジルエーテル、ノニルフェ
ニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート;
フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれ
らにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエー
テルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪
酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油;エポキ
システアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチ
ル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエン等
を挙げることができる。
【0032】さらに本発明の光学接着剤、光通信材料の
屈折率を調整するためにフッ素原子を有するフッ素化エ
ポキシ化合物を使用することができる。フッ素化エポキ
シ化合物は、同様な構造を有する炭化水素型エポキシ化
合物と比較して小さな屈折率を有し、光学接着剤用組成
物に混合することにより所望の屈折率に調整することが
可能である。
【0033】具体的には「応用物理第68巻第1号(1
999)、p.4〜13」に下記化合物の例が記載され
ているが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【0034】これら分子内に一個以上のエポキシ基を有
し、オキセタニル基を有しない化合物(b)は単独でま
たは2種以上混合して使用することができる。
【0035】化合物(b)の配合量(2種以上を併用す
る場合はそれらの合計量)は本発明における化合物
(a)の合計:100質量部に対して1〜10,000
質量部が好ましく、10〜1,000質量部が特に好ま
しい。
【0036】本発明でいう活性エネルギー線の照射およ
び/または加熱によりカチオン重合を開始させる化合物
(c)は、加熱や紫外線などの活性エネルギー線の照射
によって変化し、酸などのカチオン重合を開始させる物
質を生成する化合物とすることができる。従って、化合
物(c)は一種のカチオン重合開始剤であり、当業界で
は「酸発生剤」とも呼ばれている。以降、本発明では化
合物(c)を酸発生型カチオン重合開始剤とも称する。
【0037】酸発生型カチオン重合開始剤は、加熱また
は紫外線などの光照射によって本発明の化合物(a)、
化合物(b)およびその他のカチオン重合性物質(オキ
セタニル基を含む化合物など)のカチオン重合を促進
し、本発明の光学接着剤用組成物の硬化を円滑に進行さ
せる。
【0038】また、本発明でいう酸発生型カチオン重合
開始剤は加熱や紫外線などの活性エネルギー線の照射に
よって変化し、酸などのカチオン重合を開始させる物質
を生成する化合物であり、カルボン酸のように最初から
酸の形をとっている化合物は含まれない。
【0039】酸発生型カチオン重合開始剤としては公知
のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、
ジアゾニウム塩、アンモニウム塩およびフェロセン類等
が挙げられる。以下に具体的に例示するが、これらの化
合物に限定されるものではない。
【0040】スルホニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)
フェニル]スルフィド ビスヘキサフルオロホスフェー
ト、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]ス
ルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス
[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド
ビステトラフルオロボレート、ビス[4−(ジフェニル
スルホニオ)フェニル]スルフィド テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル−4−(フ
ェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロホ
スフェート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニ
ルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフ
ェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテ
トラフルオロボレート、ジフェニル−4−(フェニルチ
オ)フェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウ
ムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス
[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニ
ルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビスヘキサフル
オロホスフェート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロ
キシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スル
フィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4
−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルス
ルホニオ)フェニル]スルフィド ビステトラフルオロ
ボレート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエト
キシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、などが
挙げられる。
【0041】ヨードニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、ジフェニルヨードニウム ヘキサフル
オロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフ
ルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウム テト
ラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウム テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ドデ
シルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェ
ート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサ
フルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨ
ードニウム テトラフルオロボレート、ビス(ドデシル
フェニル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1−
メチルエチル)フェニルヨードニウム ヘキサフルオロ
ホスフェート、4−メチルフェニル−4−(1−メチル
エチル)フェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチ
モネート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチ
ル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4
−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニル
ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、などが挙げられる。
【0042】ホスホニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、エチルトリフェニルホスホニウムテト
ラフルオロボレート、エチルトリフェニルホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェート、エチルトリフェニルホス
ホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチル
ホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルホ
スホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラブチル
ホスホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げ
られる。
【0043】ジアゾニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、フェニルジアゾニウム ヘキサフルオ
ロホスフェート、フェニルジアゾニウム ヘキサフルオ
ロアンチモネート、フェニルジアゾニウム テトラフル
オロボレート、フェニルジアゾニウム テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、などが挙げられる。
【0044】アンモニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、1−ベンジル−2−シアノピリジニウ
ム ヘキサフルオロホスフェート、1−ベンジル−2−
シアノピリジニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−ベンジル−2−シアノピリジニウム テトラフルオ
ロボレート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1−
(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム ヘキサ
フルオロホスフェート、1−(ナフチルメチル)−2−
シアノピリジニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム テ
トラフルオロボレート、1−(ナフチルメチル)−2−
シアノピリジニウム テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、などが挙げられる。
【0045】フェロセン系の酸発生型カチオン重合開始
剤としては、(2,4−シクロペンタジエン−1−イ
ル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)ヘ
キサフルオロホスフェート、(2,4−シクロペンタジ
エン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−
Fe(II)ヘキサフルオロアンチモネート、2,4−シ
クロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)
ベンゼン]−Fe(II)テトラフルオロボレート、2,
4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエ
チル)ベンゼン]−Fe(II)テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート、などが挙げられる。
【0046】これらの酸発生型カチオン重合開始剤では
スルホニウム塩とヨードニウム塩系の開始剤が硬化速
度、安定性、経済性の面から好ましい。市販品として
は、旭電化工業社製SP−150、SP−170、CP
−66、CP−77;ユニオンカーバイド社製CYRA
CURE−UVI−6990、UVI−6974;日本
曹達社製CI−2855、CI−2639;三新化学工
業社製サンエイドSI−60;「イルガキュア261」
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製(2,4−シ
クロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)
ベンゼン]−Fe(II)ヘキサフルオロホスフェー
ト)、「ロードシル(RHODORSIL)207
4」;(ローヌ・プーラン社製4−メチルフェニル−4
−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)、などが挙
げられる。
【0047】これら酸発生型カチオン重合開始剤は、上
述した材料の中から選択し、単独で使用することもで
き、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
酸発生型カチオン重合開始剤の使用量の好適な範囲は、
特に制限がないが、化合物(a)、化合物(b)の合計
の配合量(後述の他のカチオン重合可能な化合物を併用
する場合はそれらをあわせた合計量)100質量部に対
して0.05〜25質量部、好ましくは1〜20質量部
である。添加量が0.05質量部より少ないと感度不良
となり充分に硬化するためには著しく大きな光照射エネ
ルギーや長時間の高温処理が必要である。また、25質
量部を超えて添加しても感度の向上はせず、経済的にも
好ましくない。逆に接着剤中に未硬化成分として残存す
る量が多くなり硬化物の物性が低下する恐れがある。
【0048】本発明においては以下に示すカチオン重合
性モノマーも硬化性、硬化物物性に影響を与えない範囲
で本発明の光学接着剤用組成物に添加することができ
る。このカチオン重合性モノマーは酸発生型カチオン重
合開始剤の発生した酸により重合開始反応や架橋反応を
起こす化合物であって化合物(a)、化合物(b)以外
である化合物に分類される。例えばトリメチレンオキシ
ド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロルメ
チルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオ
キセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタ
ン(東亞合成社製;商品名EOXA)、ビス〔(3−エ
チル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン
(別名キシリレンジオキセタン;東亞合成社製;商品名
XDO)、トリ〔(3−エチル−3−オキセタニルメト
キシ)メチル〕ベンゼン、ビス〔(3−エチル−3−オ
キセタニルメトキシ)メチルフェニル〕エーテル、3−
エチル−3−〔(オキシラニルメトキシ)メチル〕オキ
セタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)オ
リゴジメチルシロキサン等の脂環式化合物以外にオキセ
タニル基が付いているオキセタン化合物;テトラヒドロ
フラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン等のオキ
ソラン化合物;トリオキサン、1,3−ジオキソラン、
1,3,6−トリオキサンシクロオクタン等の環状アセ
タール化合物;β−プロピオラクトン、ε−カプロラク
トン等の環状ラクトン化合物;エチレンスルフィド、
1,2−プロピレンスルフィド、チオエピクロロヒドリ
ン等のチイラン化合物;3,3−ジメチルチエタン等の
チエタン化合物;エチレングリコールジビニルエーテ
ル、トリエチレングリコルジビニルエーテル、トリメチ
ロールプロパントリビニルエーテル等のビニルエーテル
化合物;エポキシ化合物とラクトンとの反応生成物であ
るスピロオルソエステル化合物;ビニルシクロヘキサ
ン、イソブチレン、ポリブタジエン等のエチレン性不飽
和化合物;環状エーテル化合物;環状チオエーテル化合
物;ビニル化合物等を挙げることができる。
【0049】これらのカチオン重合性モノマーは1種を
単独で添加することもできるし、あるいは2種以上を組
み合わせて添加することもできる。これらカチオン重合
性モノマーの配合量(2種以上を併用する場合はそれら
の合計量)は本発明の化合物(a)の合計:100質量
部に対して1〜10,000質量部、好ましくは10〜
1,000質量部である。上記カチオン重合性モノマー
のうち、分子内にカチオン重合性基を一つしか有さない
化合物を化合物(a)の合計:100質量部に対し20
0質量部以上添加すると硬化性が低下し、硬化に必要な
エネルギーが増大するため好ましくない。
【0050】本発明の光学接着剤用組成物に、光(活性
エネルギー線)硬化性を向上させるために本発明の目的
を阻害しない範囲で、ラジカル重合性化合物(d)を添
加することも可能である。化合物(d)としては、特に
限定はないが、(メタ)アクリル酸エステル系の公知慣
用のラジカル重合性モノマーが使用できる。具体的に
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート等の単官能(メタ)アクリレート化合物;エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、多官能エポキシ(メ
タ)アクリレート樹脂、多官能ウレタン(メタ)アクリ
レート樹脂等を挙げることができる。
【0051】また本発明の光学接着剤、光通信材料の屈
折率を調整する目的で、フッ素原子を有する(メタ)ア
クリレートモノマーを化合物(d)として使用すること
も可能である。具体的には2,2,2−トリフルオロエ
チル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロ
プロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプ
ロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0052】化合物(d)の添加量は、本発明の化合物
(a)、化合物(b)、化合物(c)、およびそれら以
外の上述のカチオン重合性化合物の総和100質量部に
対して5〜200質量部、好ましくは10〜100質量
部である。添加量が200質量部を超えると指触乾燥性
が悪くなる。また、硬化において(メタ)アクリル基の
架橋の割合が多くなるため、得られた硬化物の耐熱性、
耐薬品性が低下する。
【0053】上記ラジカル重合性化合物(d)のラジカ
ル重合を円滑に促進させるためには光ラジカル開始剤
(e)を加えることが望ましく、光に感応しラジカルを
発生する公知慣用のものが使用できる。ここで「光」と
は、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線等の放
射線を意味する。光ラジカル開始剤(e)としては、例
えばベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノ
ン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロ
パン−1−オン(チバスペシャリティーケミカルズ社
製;イルガキュア907)、4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケ
トン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、
4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベ
ンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−t−ブ
チルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−
メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2
−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサン
トン、ベンジルジメチルケタール、p−ジメチルアミン
安息香酸エステル、2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製;ル
シリンTPO)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィン
オキサイド含有開始剤(チバスペシャリティーケミカル
ズ社製;イルガキュア1700,149,1800)、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
フォスフィンオキサイド(チバスペシャリティーケミカ
ルズ社製;イルガキュア819)等が挙げられる。これ
らを1種または2種以上の混合物として使用できる。
【0054】光ラジカル開始剤(e)の使用量は、組成
物中のラジカル重合性化合物(d)の(メタ)アクリル
基などのラジカル重合性官能基1当量に対し0.007
〜0.5モルを使用することができる。
【0055】本発明の光学接着剤用組成物には、必要に
応じてイオントラップ剤を含ませることができる。イオ
ントラップ剤は陰イオンや陽イオンから成る不純物と反
応し、無害化する物質へと変化させることができる。
【0056】本発明の光学接着剤用組成物は更に脂肪族
ポリオールを含んでよい。かかる脂肪族ポリオールは本
発明の光学接着剤組成物に可とう性を付与したり、硬化
反応後の室温熟成において反応の完結性を高める等の効
果を与えるものである。脂肪族ポリオールとしては、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチ
レングリコール等の(ポリ)アルキレングリコールの
他、グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。そ
の配合量は、本発明の光学接着剤用組成物中の成分
(a)〜(e)およびその他のカチオン重合性モノマー
成分の総和100質量部当たり、5〜50質量部、好ま
しくは10〜30質量部程度であってよい。
【0057】本発明の光学接着剤用組成物を活性エネル
ギー線のひとつである紫外線で重合硬化させる際は、重
合速度を向上させるために、増感剤を使用することもで
きる。そのような目的で使用する増感剤としては、ピレ
ン、ペリレン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,
4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキ
サントン、フェノチアジンなどが挙げられる。増感剤を
併用する場合の使用量は、光酸発生型カチオン重合開始
剤100質量部に対して、0.1〜100質量部の範囲
が好ましい。
【0058】さらに必要に応じて、シリコーン系、フッ
素系、高分子系等の消泡剤;レベリング剤;イミダゾー
ル系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリ
ング剤等の密着性付与剤、例えば信越シリコーン社製の
シランカップリング剤、KBM303,KBM403,
KBM402;三酸化アンチモン、リン酸エステル、赤
リン及びメラミン樹脂をはじめとする含窒素化合物等の
難燃剤、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応
力緩和剤のような公知慣用の添加剤類を用いることがで
きる。
【0059】本発明の光学接着剤用組成物はこれまでに
記述してきた化合物(a)、化合物(b)、化合物
(c)などの構成物質を羽根による攪拌機、攪拌混練
機、ペイントシェーカー、ニーダー、三本ロールミル等
の公知慣用の混合装置で混合することで得ることができ
る。混合装置は各構成物質を均一に混合することのでき
る装置であれば特に限定はないが、組成物の粘度などを
考慮して選定する必要がある。
【0060】本発明における光学接着剤用組成物は活性
エネルギー線の照射および/または加熱によって重合
(硬化)させることができる。ここでいう活性エネルギ
ー線とは、紫外線、X線、電子線、γ線等を示す。紫外
線を照射する場合の光源としてはメタルハライドラン
プ、水銀アークランプ、キセノンアークランプ、蛍光ラ
ンプ、炭素アークランプ、タングステン−ハロゲン複写
ランプ、および太陽光等を挙げられる。
【0061】本発明の光学接着剤用組成物を加熱により
硬化させる場合、加熱条件は、好ましくは約50〜25
0℃、より好ましくは約75〜200℃において約0.
2〜60分、好ましくは約0.5〜20分、より好まし
くは約1〜10分の条件としてよい。
【0062】本発明の光通信材料の屈折率は25℃にお
けるナトリウムのD線に対して1.40〜1.70であ
ることが望ましく、そのため、光学接着剤用組成物の屈
折率も1.40〜1.70であることが望ましい。
【0063】一般的に光学接着剤用組成物はこれまで記
述したようにオキセタン化合物、エポキシ化合物などの
混合物である。これらオキセタン化合物、エポキシ化合
物は屈折率が1.40〜1.70程度であり、これらの
化合物を適切に選択することや配合比を変化させること
によって任意に光導波路樹脂の屈折率を制御することが
可能である。
【0064】本発明の光学接着剤の硬化処理は、従来と
同様に光照射、加熱処理でよいが、特にエポキシ系接着
剤を用いた場合の熱硬化では、比較的低い温度条件から
十分に硬化が進む温度まで2〜3段階で加熱し、その
後、一段低い温度で硬化を完了にするようにすれば、さ
らに優れた固体強度が得られる。
【0065】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定される
ものではない。なお、実施例および比較例の中の「部」
は特に断りの無い限り質量部である。
【0066】なお、実施例および比較例で使用した材料
のうち、市販品は次の通りであり、精製することなく、
そのまま使用した。 POX:東亞合成社製、3−エチル−3−フェノキシメ
チルオキセタン XDO:東亞合成社製、1,4−ビス[(3−エチル−
3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン 3000:ダイセル化学工業社製(商品名セロキサイド
3000)、リモネンジオキサイド 2110:旭電化工業製(商品名KRM−2110)、
2官能脂環式エポキシ樹脂 828:油化シェルエポキシ社製(商品名エピコート8
28)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂 M−309:東亞合成社製、トリメチロールプロパント
リアクリレート 3000A:共栄社化学社製エポキシエステル3000
A、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸
付加物 SI−60L:三新化学工業社製(商品名サンエイドS
I−60L)、熱カチオン重合開始剤(スルホニウム
塩) 6990:ユニオンカーバイド社製(商品名UVI−6
990)、光カチオン重合開始剤 907:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製(商品
名イルガキュア907)、光重合開始剤
【0067】市販されていない化合物は発明者が化学合
成したものを使用した。即ち、7,8−エポキシ−5−
メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノナンおよび6、
7−エポキシ−2−オキサスピロ[3.5]ノナンにつ
いては米国特許3388105号記載の方法を参考に本
発明者が合成した。詳しくは、7,8−エポキシ−5−
メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノナンは下記の通
りに合成した。
【0068】<6−メチル−3−シクロヘキセン−1,
1−ジメタノールの合成>3つ口フラスコにブタジエン
とクロトンアルデヒドとのDiels-Alder反応生成物であ
る2−メチル−4−シクロヘキセン−1−カルボアルデ
ヒド327g、メタノール600ml及び37%のホル
マリン水729gを投入し、この溶液を攪拌しながら6
0℃に昇温させた。続いてKOH252gを蒸留水60
0mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下した。7時間
攪拌し続けた後、反応溶液を減圧濃縮し、二層の残渣を
得た。約150mlに濃縮された油層を300mlの蒸
留水で洗浄した。油層を減圧濃縮した後、3,5−ジ
(t−ブチル)−4−ヒドロキシトルエン(BHT)を
50mg添加し、減圧蒸留を行い、無色結晶である6−
メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール3
11g(収率82%)を得た。
【0069】<6−メチル−3−シクロヘキセン−1,
1−ジメタノール環状炭酸エステルの合成>3つ口フラ
スコに6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメ
タノール310g(1.99 mol)、ジメチルカーボネート
(DMC)894g及び炭酸カリウム0.93gを仕込
み、90℃に昇温し4時間還流させた。反応溶液を室温
に戻し、炭酸カリウムを濾別した。BHTを120mg
添加した後、残存するDMC及びメタノールを2kPa
(15mmHg)の減圧下で除去し、続いて減圧蒸留を
行い常温無色結晶である6−メチル−3−シクロヘキセ
ン−1,1−ジメタノール環状炭酸エステルを326g
(収率89.4%)得た。
【0070】<9−メチル−2−オキサスピロ[3.5]
ノナ−6−エン(CHEO)の合成>3つ口フラスコに
6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノー
ル環状炭酸エステル321.15g、BHT642mg
(0.2質量%)、LiCl1.93gを仕込み、マント
ルヒーターを用いて275℃で加熱攪拌した。生成物を
直ちに約8kPa(60mmHg)の減圧下、系外に抜
き出し、留出しなくなるまで4時間加熱を続けた。生成
物にBHT600mgを加え、減圧蒸留を行い無色透明
液体であるCHEOを187g(収率71%)得た。
【0071】<7,8−エポキシ−5−メチル−2−オ
キサスピロ[3.5]ノナン(ECHO)の合成>CH
EO50gを150mlのジクロロメタンに溶解させて
から反応器に投入した。m−クロロ過安息香酸93.7
gを400mlのジクロロメタンに懸濁させたものを反
応溶液が40℃を超えないように1時間かけて滴下し
た。析出したm−クロロ安息香酸を濾別し、冷ジクロロ
メタンでよく洗浄した。有機層に水酸化カルシウム1
5.0gを投入し、30分攪拌後、析出した結晶を濾別
し、冷ジクロロメタンで洗浄した。有機層を5%のNa
HSO4水、飽和食塩水で洗浄した後濃縮し、減圧蒸留
により常温で無色半固体形状のECHOを38.1g
(収率73.7%)得た。
【0072】<7,8−エポキシ−5−エチル−2−オ
キサスピロ[3.5]ノナン(EECHO)の合成>E
CHOの合成で用いたブタジエンとクロトンアルデヒド
とのDiels-Alder反応生成物の代わりに、ブタジエンと
trans−2−ペンテナールとのDiels-Alder反応生
成物である6−エチル−3−シクロヘキセン−1−カル
ボアルデヒドを使用し、上記と類似の手順により本発明
者が合成した。
【0073】<7,8−エポキシ−5−トリフルオロメ
チル−2−オキサスピロ[3.5]ノナン(EFCH
O)の合成>ECHOの合成で用いたブタジエンとクロ
トンアルデヒドとのDiels-Alder反応生成物の代わり
に、ブタジエンとtrans−4,4,4―トリフルオ
ロ−2−ブテナールとのDiels-Alder反応生成物を使用
し、上記と類似の手順により本発明者が合成した。
【0074】<5−メチル−2−オキサスピロ[3.
5]ノナン(CHO)の合成>1L3つ口フラスコに前
記の6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタ
ノールをトルエン中で5%パラジウム/活性炭を触媒と
して水素ガスによって水添して得た2−メチルシクロヘ
キサン−1,1−ジメタノール474g、炭酸ジメチル
405g、炭酸カリウム1.4gを入れ、オイルバス中
100℃の温度で加熱攪拌し、生成するメタノールを常
圧で系外に留去しつつ反応を14時間行った。最終的に
反応容器内を10mmHgまで減圧にし、相当する炭酸
エステルを収率95%で得た。
【0075】得られた環状炭酸エステルをそのまま25
0℃で加熱攪拌し、生じた炭酸ガスを冷却装置の上部よ
り系外へ排出しつつ反応を10時間行った。この反応溶
液を蒸留精製し、CHO230gを得た。
【0076】<2−オキサ−5−フェニルスピロ[3.
5]ノナン(PCHO)の合成>CHOの合成で用いた
2−メチルシクロヘキサン−1,1−ジメタノールの代
わりに、ブタジエンとtrans−ケイ皮アルデヒドと
のDiels-Alder反応生成物をトルエン中で5%パラジウ
ム/活性炭を触媒として水素ガスによって水添して得ら
れる2−フェニルシクロヘキサン−1,1−ジメタノー
ルを使用し、上記と同様の手順により本発明者が合成し
た。
【0077】<スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−2,3’−オキセタン](NRBO)の合成>CH
O合成時に用いたブタジエンとクロトンアルデヒドのDi
els-Alder反応物から得られた6−メチル−3−シクロ
ヘキセン−1,1−ジメタノールの代わりに、シクロペ
ンタジエンとアクロレインの反応生成物であるビシクロ
[2.2.1]ヘプタ−5−エン−1,1−ジメタノー
ルをトルエン中で5%パラジウム/活性炭を触媒として
水素ガスによって水添したビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−1,1−ジメタノールを用いて全く同様の反応を
行うことにより上記と同様の手順により本発明者が合成
した。
【0078】<実施例1〜8、比較例1〜3>まず、光
学接着剤用組成物の光硬化性について検討した。表1に
示す配合(表中の数値は質量部)でオキセタン化合物、
エポキシ化合物、光カチオン重合開始剤などを混合して
各光学接着剤用組成物を得た。
【0079】このようにして得られた各光学接着剤用組
成物について、以下のようにして光硬化性試験を行っ
た。ガラス基板上に組成物層の厚さを100μmとなる
ように塗布した。その後、メタルハライドランプを用い
て24mW/cm2の出力で10秒間照射し、組成物層
を硬化した。硬化した組成物層のタックの状態を指先で
調べ、得られた結果を表1に示す。ここでは、硬化物層
にタックがなかった場合は「○」、ややタックがある場
合には「△」、タックが存在した場合は「×」と記し
た。
【0080】実施例1〜8は本発明のオキセタニル基を
有する脂環式化合物(a)とエポキシ化合物の混合物で
あるが、硬化性に優れていることがわかる。
【0081】一方、比較例1はエポキシ化合物のみの組
成物であるが、全く硬化しておらず著しいタックを示し
た。また、比較例2および3はオキセタン化合物として
脂環式構造を有しないオキセタン化合物を用いた例であ
る。エポキシ化合物のみの組成物に比べると硬化性の向
上は確認されたが、本発明のオキセタニル基を有する脂
環式化合物(a)を混合した実施例に比較すると硬化性
はやや劣っていた。実施例4は本発明のオキセタン化合
物にその他のオキセタン化合物の混合例であるが十分硬
化していた。本発明のオキセタニル基を有する脂環式化
合物(a)の硬化性が反映されている。また、実施例5
ではラジカル重合性化合物とラジカル重合開始剤を混合
した例であるがこの実施例も十分硬化していた。
【0082】このように本発明のオキセタニル基を有す
る脂環式化合物(a)を含む光学接着剤用組成物は硬化
性に優れていることが分かる。
【0083】更に、得られた各光学接着剤用組成物の完
全硬化後のもの(更に光を照射して完全に硬化させた)
について、25℃におけるナトリウムのD線に対する屈
折率を測定し、結果を表1に示した。屈折率はAbbe
屈折率計(株式会社アタゴ製Abbe屈折率計1型)で
測定した。屈折率は1.465から1.568と変化す
ることができ、光学接着剤用組成物として屈折率を調整
できることが分かった。
【0084】表1に示した各組成物の完全硬化物(更に
光を照射して完全に硬化させた)のTgは、比較例1の
完全硬化物のTgを100%にした場合、実施例1〜8
は、10%以上の温度上昇を示している。また、荷重た
わみ温度についても、比較例1を100%にした場合、
実施例1〜8は、10%以上の温度上昇を示している。
なお、Tgは昇温速度10℃/min、測定温度RT〜
200℃、窒素気流中(50ml/min)熱分析装置
EXSTAR DSC6200でJIS K7121/
DSC法に従って測定した。また、荷重たわみ温度は応
力1.80MPs、昇温速度120℃/hでHDTテス
ターS−3M装置で、ASTM D648法により測定
した。
【0085】
【表1】
【0086】<実施例9〜11、比較例4〜6>光学接
着剤用組成物の熱硬化性について検討した。実施例1〜
8、比較例1〜3の光カチオン重合開始剤を熱カチオン
重合開始剤SI−60Lに変更した以外は同様にして各
光学接着剤用組成物を調整した。配合量を(質量部)を
表2に示す。
【0087】このようにして得られた各光学接着剤用組
成物について、以下のようにして熱硬化性試験を行っ
た。サンプルビン中に各組成物を入れ、80℃のオイル
バスに浸けた。1分間硬化した後の各組成物の性状につ
いて次のように熱硬化性を判定した。粘度がほとんど変
化してしていないものは「×」、増粘しているものは
「△」、完全硬化しているものは「○」である。
【0088】結果を表2に示した。本発明のオキセタニ
ル基を有する脂環式化合物(a)を含む組成物では、エ
ポキシ化合物単独またはその他のオキセタン化合物と比
較して著しく熱硬化性が高い。
【0089】光コネクタの固定部においては必要に応じ
て熱硬化を使用することもできるが、本発明の光学接着
剤用組成物は熱硬化においても十分な硬化性を有してい
ることが分かった。
【0090】
【表2】
【0091】
【発明の効果】本発明のオキセタニル基を有する脂環式
化合物(a)を含有する光学接着剤用組成物は光カチオ
ン硬化、熱カチオン硬化いずれの場合にも反応性が高
く、迅速に硬化を進行させることができる。
【0092】また、本発明のオキセタニル基を有する脂
環式化合物(a)は、エポキシ化合物やその他のオキセ
タン化合物と混合することにより屈折率を変化させるこ
とが可能であり、屈折率の異なる光学接着剤組成物を任
意に造りうることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 孝志 千葉県千葉市緑区大野台一丁目1番1号 昭和電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 門田 隆二 千葉県千葉市緑区大野台一丁目1番1号 昭和電工株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J005 AA04 AA07 BB02 4J040 EE022 GA10 GA11 HB43 HB44 HD18 HD21 HD30 JB08 KA13 KA16 LA10 NA17

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に少なくとも一個のオキセタニル基
    を有する脂環式化合物(a)を含むことを特徴とする光
    学接着剤用組成物。
  2. 【請求項2】分子内に少なくとも一個のオキセタニル基
    を有する脂環式化合物(a)が一般式(1)で表される
    化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光学接
    着剤用組成物。 【化1】 (式中Rは水素原子、または炭素数1〜12のアルキル
    基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基
    の各基であり、mは0〜2の整数で、nはmが0の場合
    は2、それ以外は1である。)
  3. 【請求項3】一般式(1)で示される化合物が2−オキ
    サスピロ[3.5]ノナ−6−エンまたは5−メチル−
    2−オキサスピロ[3.5]ノナ−6−エンであること
    を特徴とする請求項2に記載の光学接着剤用組成物。
  4. 【請求項4】分子内に少なくとも一個のオキセタニル基
    を有する脂環式化合物(a)が一般式(2)で表される
    化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光学接
    着剤用組成物。 【化2】 (式中Rは水素原子、または炭素数1〜12のアルキル
    基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基
    の各基であり、mは0〜2の整数で、nはmが0の場合
    は2、それ以外は1である。)
  5. 【請求項5】一般式(2)で示される化合物が2−オキ
    サスピロ[3.5]ノナンまたは5−メチル−2−オキ
    サスピロ[3.5]ノナンであることを特徴とする請求
    項4に記載の光学接着剤用組成物。
  6. 【請求項6】分子内に少なくとも一個のオキセタニル基
    を有する脂環式化合物(a)が一般式(3)で表される
    化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光学接
    着剤用組成物。 【化3】 (式中Rは水素原子、または炭素数1〜12のアルキル
    基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基
    の各基であり、mは0〜2の整数で、nはmが0の場合
    は2、それ以外は1である。)
  7. 【請求項7】一般式(3)で示される化合物が7,8−
    エポキシ−5−メチル−2−オキサスピロ[3.5]ノ
    ナン、6,7−エポキシ−2−オキサスピロ[3.5]
    ノナンであることを特徴とする請求項6に記載の光学接
    着剤用組成物。
  8. 【請求項8】分子内に少なくとも一個のオキセタニル基
    を有する脂環式化合物(a)が一般式(1)、一般式
    (2)および一般式(3)で表される化合物から選択さ
    れた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に
    記載の光学接着剤用組成物。
  9. 【請求項9】一個以上のエポキシ基を有し、オキセタニ
    ル基を有しない化合物(b)を含有することを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか一つに記載の光学接着剤用組
    成物。
  10. 【請求項10】一個以上のエポキシ基を有し、オキセタ
    ニル基を有しない化合物(b)がフッ素原子を有するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の光学接着剤用組成物。
  11. 【請求項11】活性エネルギー線の照射および/または
    加熱によりカチオン重合を開始させる化合物(c)を含
    むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記
    載の光学接着剤用組成物。
  12. 【請求項12】活性エネルギー線の照射および/または
    加熱によりカチオン重合を開始させる化合物(c)がス
    ルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩および
    ジアゾニウム塩の中から選ばれた1種以上である請求項
    11に記載の光学接着剤用組成物。
  13. 【請求項13】ラジカル重合性化合物(d)を含むこと
    を特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の光
    学接着剤用組成物。
  14. 【請求項14】光ラジカル開始剤(e)を含むことを特
    徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の光学接
    着剤用組成物。
  15. 【請求項15】硬化物の25℃におけるナトリウムのD
    線に対する屈折率が、1.40以上1.70以下の範囲
    内の値であることを特徴とする請求項1〜14のいずれ
    か一つに記載の光学接着剤用組成物。
  16. 【請求項16】請求項1〜15のいずれか一つに記載の
    光学接着剤用組成物を用いて形成されることを特徴とす
    る光通信回路。
  17. 【請求項17】請求項1〜15のいずれか一つに記載の
    光学接着剤用組成物を用いて形成されることを特徴とす
    る光通信材料。
  18. 【請求項18】請求項1〜15のいずれか一つに記載の
    光学接着剤用組成物を用いた光コネクタ。
  19. 【請求項19】分子内に少なくとも一個のオキセタニル
    基を有する脂環式化合物(a)と活性エネルギー線の照
    射および/または加熱によりカチオン重合を開始させる
    化合物(c)を含む光学接着剤用組成物に活性エネルギ
    ー線を選択的に照射することにより、当該組成物を選択
    的に硬化させた後、未硬化部分を除去する現像処理を行
    うことを特徴とする光通信材料の製造方法。
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