JP2003212924A - ポリエチレン系樹脂材料およびそれを用いた成形体 - Google Patents
ポリエチレン系樹脂材料およびそれを用いた成形体Info
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Abstract
性および流動性のバランスの確保、成形性の調整を分子
量分布および組成分布の変化なしに達成し得るポリエチ
レン系樹脂材料を提供する。 【解決手段】 密度(d)0.90〜0.97g/cm3、19
0℃、21.18Nの荷重によるMFR0.001〜300dg/
min、伸張粘度パラメータ(SHP)0.10〜2.5の条
件を満足するポリエチレン系樹脂材料、特に密度0.90〜
0.97g/cm3、190℃、211.82Nの荷重による19
0℃、211.82Nの荷重によるHLMFR0.001〜100
dg/min、分子量分布(Mw/Mn)3.0〜8.0、コ
モノマー・シーケンス・ディトリビューション(CS
D)0〜3.0の条件を満足するエチレン系重合体(A)
10〜90%と他のエチレン系重合体(B)90〜10
%とからなるポリエチレン系樹脂材料、及びそのポリエ
チレン系樹脂材料からなる成形体。
Description
耐ストレスクラック性などの長期性能や流動性および伸
長流動の歪硬化に代表される溶融弾性が高く成形安定性
に優れたポリエチレン系樹脂材料に関し、特に新規なエ
チレンとα−オレフィンの共重合体を含有してなるポリ
エチレン系樹脂材料に関する。さらに詳しく言えば、組
成分布が狭く分子量の高いエチレン系重合体を適度に含
有し耐衝撃性能および耐ストレスクラック性などの長期
性能に優れる上、流動性および伸長流動の歪硬化に代表
される溶融弾性が高く成形安定性に優れ、かつその溶融
弾性を分子量分布および組成分布とはほぼ独立して調整
し諸性能のバランスに優れたポリエチレン系樹脂材料に
関するものである。
流による薄肉化や軽量化の要求、またそれら薄肉軽量化
製品の諸物性が産業資材分野において有効であることが
広く知られてきたことから、ポリエチレンには従来以上
の耐衝撃性能および耐ストレスクラック性などの長期性
能が求められている。これら性能の要求を満足するため
には、α−オレフィンの共重合によるいわゆる短鎖分岐
が均一に導入された組成分布(後述のCSDで評価され
る。)の良好な高分子量成分を適度に含有することが必
要となる。また、ポリエチレン系樹脂材料は、例えば押
出成形、中空成形、インフレーション成形、射出成形、
真空圧空成形など多様な方法で成形されるが、省エネル
ギーや低コスト化の要求から一層の高流動化と共に成形
安定性の確保が強く求められている。
束を受けない自由表面を形成する、例えば中空成形、イ
ンフレーション成形、真空圧空成形、押出成形、Tダイ
成形、ラミネート成形などの成形方法においては、溶融
弾性の著しい発現である伸長粘度の歪硬化がその成形安
定性に大きく寄与することが知られている。歪硬化は伸
張変形によって引き伸ばされた分子鎖が収縮できずに高
い応力を発生する溶融樹脂の弾性的な現象であるが、長
鎖分岐を持たない直鎖状ポリエチレンの場合、分子鎖の
収縮速度が比較的早いため分子鎖は引き伸ばされにくく
一般に歪硬化は生じ難い。ところが、1分子に2本以上
の長鎖分岐が存在する場合には、伸張変形によって引き
伸ばされた分岐点間の主鎖は長鎖分岐構造のもつ緩和時
間の長さのために収縮を阻害され容易に高い応力が発生
する。歪硬化はそのメカニズム上、押出機内や成形機流
路で支配的なせん断変形では発生せず、流動性には大き
く影響しないことが特徴である。従って、長鎖分岐には
流動性を低下させずに溶融弾性を付与することができる
という利点がある。
レン系重合体は長鎖分岐が存在することから成形安定性
に優れる。しかし、短鎖分岐を高分子量成分に選択的に
付与することや分子量分布を任意に調整することが困難
であることから耐衝撃性能や長期性能に劣ると言われて
いる。長鎖分岐が生成しない従来のチーグラー・ナッタ
型触媒では、多段重合あるいはブレンドにより分子量分
布を制御し成形性を改良する方法が提案されている(特
開平8−302083号公報など)。しかし、この際に
溶融弾性の発現に寄与する超高分子量成分の付与と製品
の外観不良の原因あるいは破壊の起点となるゲルの低減
とを両立させることは困難である。加えて、成形安定性
が超高分子量成分に依存していることから流動性は決し
て十分なものとはならない。また、過酸化物、酸素、電
子線を利用した微量の架橋により長鎖分岐を付与する方
法があるが、ゲルの発生や変色に問題がある他、過酸化
物など第3成分の添加や電子線による処理工程は高コス
トに繋がる。また、架橋は樹脂の劣化現象でもあること
から製造系内への副次的な劣化成分の蓄積を完全に防止
することは困難であり長期の製造安定性などに問題があ
る。
弾性が必要であるが、過度の溶融弾性は成形品に不要な
異方性や残留応力を残し耐衝撃性能や長期性能が極端に
低下する場合がある。ポリエチレンの成形技術は多岐に
渡り、成形方法あるいは成形機の規模によってその成形
速度が大きく異なることから、成形品の固体物性とのバ
ランスにおいて最適な溶融弾性は必ずしも一定ではな
く、個々に調整が必要である。しかし、従来技術におい
ては耐衝撃性能や長期性能に大きく影響する分子量分布
や組成分布を変えることなく溶融弾性を調整することは
不可能であった。
課題は、ポリエチレン系樹脂材料のもつ耐衝撃性能、耐
ストレスクラック性などの長期性能、成形安定性および
流動性の総合的なバランスを確保し、かつ成形性の調整
を分子量分布および組成分布の変化なしに達成すること
にある。
が狭く分子量の高いエチレン系共重合体を適度に含有す
ることによって耐衝撃性能および耐ストレスクラック性
などの長期性能を発現しつつ、超高分子量ではなく長鎖
分岐によって成形に最適な溶融弾性を付与することによ
って流動性の低下とゲルの発生を抑制し、また、分子量
分布や組成分布とはほぼ独立に長鎖分岐を制御すること
によって固体物性と成形性のバランスを確保することに
より上述の課題が解決できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
90〜0.97g/cm3、(b)190℃、21.18Nの荷重に
よるメルトフローレート(MFR)が0.001〜300d
g/min、(c)伸張粘度パラメータ(SHP)が0.
10〜2.5の条件を満足することを特徴とするポリエチレ
ン系樹脂材料に関する。
g/cm3、(2)190℃、211.82Nの荷重によるハ
イロードメルトフローレート(HLMFR)が0.001〜
100dg/min、(3)分子量分布(Mw/Mn)
が3.0〜8.0、(4)コモノマーシーケンス・ディストリ
ビューション(CSD)が0〜3.0の条件を満足するエ
チレン系重合体(A)10〜90%、および他のエチレ
ン系重合体(B)90〜10%の組成物からなり、
(a)密度が0.90〜0.97g/cm3、(b)190℃、2
1.18Nの荷重によるメルトフローレート(MFR)が0.
001〜300dg/min、(c)伸張粘度パラメータ
(SHP)が0.10〜2.5の条件を満足する前記第1の発
明のポリエチレン系樹脂材料に関する。
レン系樹脂材料において、前記エチレン系(共)重合体
(B)が、(1)密度が0.90〜0.98g/cm3、(2)
メルトフローレート(MFR)が1〜1000dg/mi
n、の条件を満足するポリエチレン系樹脂材料に関す
る。
レン系樹脂材料において、前記エチレン系(共)重合体
(B)の分子量分布(Mw/Mn)が3.0〜8.0であるポ
リエチレン系樹脂材料に関する。
のポリエチレン系樹脂材料において、前記エチレン系重
合体(A)がチーグラー系触媒を用いて製造されたもの
であるポリエチレン系樹脂材料に関する。
エチレン系樹脂材料において、エチレン系重合体(A)
が、マグネシウム化合物(M)、チタン化合物(T)、
ハロゲンを必須成分とする固体成分のいずれか少なくと
も1種を、所望により第1の電子供与化合物(D1)お
よび/または有機アルミニウム化合物(A1)で処理し
てなる固体成分を含むチーグラー系触媒を用いて重合し
たものであるポリエチレン系樹脂材料に関する。本発明
の第7は、前記本発明の第6の固体成分をさらに第2の
電子供与性化合物(D2)で処理してなる固体触媒成分
と有機アルミニウム(A2)からなるチーグラー系触媒
を用いて重合したものであるポリエチレン系樹脂材料に
関する。
第7の固体触媒成分が、30μm以下の粒径の固体成分
の存在割合が95%以上である固体触媒成分粒子である
ポリエチレン系樹脂材料に関する。
ポリエチレン系樹脂材料からなることを特徴とする成形
体に関する。
形体がフィルムである成形体に関する。
のポリエチレン系樹脂材料は、エチレン単独重合体もし
くはエチレンとα-オレフィンとの共重合体を含むポリ
エチレン系樹脂材料で構成され、(a)密度が0.90〜0.
97g/cm3、(b)190℃、21.18Nの荷重によるメ
ルトフローレート(MFR)が0.001〜300dg/m
in、(c)伸張粘度パラメータ(SHP)が0.10〜2.
5の条件を満足する特定のパラメータを有するポリエチ
レン系樹脂材料である。
体とは、エチレンと炭素数3〜20、好ましくは3〜1
2のα−オレフィンとの共重合体である。炭素数3〜2
0のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−
テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、
1−エイコセンなどが挙げられる。
97g/cm3、好ましくは0.91〜0.96g/cm3である。
密度が0.90g/cm3未満では剛性、ESCRが低下す
る虞があり、0.97g/cm3を超える場合には耐衝撃性
が低下する虞が生じる。
る21.18N荷重でのメルトフローレート(MFR)は、
0.001〜300dg/minであり、好ましくは0.003〜
100dg/min、より好ましくは0.01〜30dg/
minである。MFRが0.001dg/min未満では、
流動性が低下し、成形性が悪化する虞がある。また、M
FRが300dg/minを超える場合には耐衝撃性が
低下する懸念を有する。
度パラメータ(SHP)は、0.10〜2.5、好ましくは0.1
5〜2.2、より好ましくは0.20〜2.0であるが、成形方法
および成形条件により最適なSHPの値は異なる。しか
し、伸張粘度パラメータ(SHP)が0.10未満の場合は
溶融弾性が不十分であり、2.5を超える場合は成形品に
過剰な残留応力や異方性が生じ、耐衝撃性能や耐ストレ
スクラック性などの長期性能に問題が生ずる場合が多く
なる。
は、伸張粘度における歪硬化、すなわち溶融状態を保つ
特定の温度で一定の歪み速度にて粘度を測定して得られ
るパラメータ(詳細は「実施例」の項参照)であり、弾
性発現の程度を示し、SHPの値が大きいと歪硬化が強
く、SHPの値が小さいと歪硬化が弱いことを示す。
は、以下に示す高分子量のエチレン系重合体(A)を1
0〜90質量%、好ましくは15〜85質量%、より好
ましくは20〜80質量%含有していることが好まし
い。
レン単独重合体もしくはエチレンと炭素数3〜20、好
ましくは3〜12のα−オレフィンとの共重合体であ
る。該炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、
1−デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1
−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。
97g/cm3、好ましくは0.91〜0.96g/cm3、より好
ましくは0.92〜0.95g/cm3である。
る211.82N荷重でのハイロードメルトフローレート(H
LMFR)は、0.001〜10dg/minであり、好ま
しくは0.003〜3dg/min、より好ましくは0.01〜
1dg/minである。HLMFRが0.001dg/mi
n未満の場合は組成物中に製品の外観不良の原因あるい
は破壊の起点となるゲルの発生が著しく、10dg/m
inを超える場合は耐衝撃性能や耐ストレスクラック性
能などの長期物性が劣ることが懸念される。
GPCで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0〜8.0であり、好
ましくは3.5〜7.5、より好ましくは4.0〜7.0である。M
w/Mnが3.0未満の場合は、耐衝撃性能および耐スト
レスクラック性などの長期性能に適した高分子量成分の
含有率が低いことから、これを確保するためにはその平
均分子量を上げざるを得ず、ゲルの発生ならびに流動性
の低下が懸念される。また、Mw/Mnが8.0を超える
場合にはその平均分子量に対して著しく高い分子量の成
分が含まれるので、やはりゲルの発生が懸念される。
ークエンス・ディストリビューション(CSD)は、0
〜3.0であり、好ましくは0〜2.5、より好ましくは0〜
2.0である。ここで、CSDとはエチレン系重合体中の
コモノマー挿入状態を示すものであり(詳細は「実施
例」の項参照)、CSDの値が大きいとよりブロック的
にコモノマーが挿入され、CSDの値が小さいとより交
互(またはランダム)にコモノマーが挿入されているこ
とを示す。従って、CSDの値が小さいほど組成分布が
良好である。CSDが3.0を超える場合は、結晶ラメラ
の厚み分布が広がり過ぎるとともに低結晶性のゴム状成
分が相分離して存在するようになるため、とりわけ耐ス
トレスクラック性などの長期性能が低下する。
合には、エチレン系重合体組成物は、前記エチレン系共
重合体(A)10〜90質量%、好ましくは15〜85
質量%、より好ましくは20〜80質量%と、以下の条
件を満たす低分子量のエチレン系重合体(B)90〜1
0質量%、好ましくは85〜15質量%、より好ましく
は20〜80質量%とからなることが望ましい。
は、0.90〜0.98g/cm3である。組成物に剛性が求め
られる場合には、0.94〜0.98g/cm3であることが好
ましい。エチレン系重合体(B)のメルトフローレート
(MFR;190℃、21.18N荷重で測定)は、1〜100
0dg/min、好ましくは3〜700dg/min、
より好ましくは1〜500dg/minである。MFR
が1dg/min未満の場合は、ポリエチレン系樹脂材
料の流動性が低下し、1000dg/minを超える場合
は、耐衝撃性や耐ストレスクラック性などの長期物性が
低下する懸念がある。
要求される場合にはエチレン系重合体(B)の分子量分
布(Mw/Mn)が3.0〜8.0、より好ましくは3.0〜7.
5、更に好ましくは3.0〜7.0であることが望ましい。
れるエチレン系重合体(A)あるいは他のエチレン系重
合体(B)の重合方法は特に限定されず、スラリー重合
法、溶液重合のような液相重合法、気相重合法などのい
ずれの重合法でも可能であるが、液相重合法が好まし
い。また、バッチ重合のみならず、連続重合、回分式重
合を行なう方法にも適用できる。
施される。炭化水素溶媒としては、プロパン、ブタン、
イソブタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化
水素の単独または混合物が用いられる。重合温度は一般
に0〜300℃であり、実用的には20〜200℃であ
る。重合圧力は、大気圧〜10MPa、好ましくは0.3
〜5MPaである。また、必要に応じて分子量調節のた
めに、重合系に水素などの連鎖移動剤を共存させること
ができる。
ブレンドによるほか、複数の重合器を連結した多段重合
法等により製造することもできる。また、本発明のポリ
エチレン系樹脂材料に用いられるエチレン系重合体
(A)あるいは重合体(B)を製造する触媒は、特に限
定されないが、好ましくはチーグラー系触媒を用いて製
造され、以下に説明する触媒を用いることにより容易に
製造することが可能である。
各種の方法があり、いずれの方法により得られる固体触
媒成分も本発明に固体触媒成分として用いることができ
る。例えば、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩をス
ラリーまたは溶液でハロゲン化チタンと混合し、その後
固体触媒成分を析出または沈殿させる方法等により得ら
れる固体触媒成分でもよい。また固体の無機マグネシウ
ム化合物を機械的操作により細粒化し、これをチタン化
合物で処理することにより得られる固体触媒成分でもよ
い。好ましくは前記エチレン系重合体(A)または
(B)が、マグネシウム化合物(M)、チタン化合物
(T)、ハロゲンを必須成分とする固体成分のいずれか
少なくとも1種を、所望により第1の電子供与化合物
(D1)および/または有機アルミニウム化合物(A
1)で処理してなる固体成分(1)を含むチーグラー系
触媒を用いて製造されるものである。
(1)をさらに第2の電子供与性化合物(D2)で処理
してなる固体触媒成分と有機アルミニウム(A2)から
なるチーグラー系触媒を用いて製造されるものである。
述べるハロゲン化マグネシウム等のハロゲン原子を含む
固体の無機マグネシウム化合物を不活性ガス雰囲気下に
物理的、機械的処理により粉砕し、さらにチタン化合物
により処理する、またはチタン化合物と共粉砕すること
により得られる固体触媒成分である。以下においては、
この方法により得られる固体触媒成分を述べることとす
る。初めにその構成成分を説明する。
ゲン原子を含む無機マグネシウム化合物が好ましい。具
体的には下記一般式(1)または(2)で示される化合
物が挙げられる。
式(1)で示されるMg(X1)2であり、具体的にはフッ
化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、ヨウ化マグネシウムであり、特に好ましくは、塩化
マグネシウムである。
ゲン原子を含むチタン化合物が好ましく、具体的には一
般式(3)または(4)で示される化合物が挙げられ
る。
炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルキ
ル基を有するアリール基、または炭素数6〜20のアリ
ール基を有するアルキル基であり、X2はハロゲン原子
であり、mは0または1〜3の整数であり、nは0また
は1〜2の整数である。
のチタン化合物である。具体例としては、四塩化チタ
ン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンのようなハロゲン化
チタン;テトラメトキシチタン、テトラプロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシチタンの
ようなアルコキシチタン;エトキシチタントリクロリ
ド、ブトキシチタントリクロリド、フェノキシチタント
リクロリド、ジブトキシチタンジクロリド、トリブトキ
シチタンクロリドのようなアルコキシチタンハライドな
どが挙げられる。これらチタン化合物は、一種を単独で
使用することもできるし、二種類以上併用して使用する
こともできる。好ましくはハロゲン化チタン化合物であ
り、特に好ましくは四塩化チタンである。ハロゲンは好
ましくは塩素であるが、通常は(i)マグネシウム化合
物(M)および(ii)チタン化合物(T)源から供給さ
れるので、特に別個に加える必要はない。
しては、エーテル類、アルコール類、フェノール類、ケ
トン類、アルデヒド類、カルボン酸類、エステル類、酸
アミド類、酸無水物類等の含酸素化合物や、アンモニア
類、アミン類、ニトリル類等の含窒素化合物やチオール
類等の含硫黄化合物等を例示することができる。
特に制限されないが、好ましくは酸素原子および/また
は窒素原子を環に含む複素環式化合物である。さらに好
ましくは、全炭化水素基の炭素数は多くとも32個であ
り、酸素原子および/または窒素原子を環に含む4員環
〜8員環の複素環式化合物である。具体例としては、オ
キセタン、フラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオ
キソラン、2−メチルオキソラン、2,5−ジメチルオ
キソラン、3−メチルオキソラン、ピラン、テトラヒド
ロピラン、2−メチルオキサン、2,6−ジメチルオキ
サン、モルホリン、2,4,6−トリメチルオキサン、
1、4−ジオキサン、2−メチル−1、4−ジオキサ
ン、ベンゾフラン、クマラン、ベンゾピラン、クロマ
ン、イソクロメン、イソクラマン等の含酸素複素環式化
合物ならびにピリジン、ピリタジン、ピリミジン、ピラ
ジン、トリアジンキノリン、イソキノリン等の含窒素複
素環式化合物が挙げられる。これらの中でも、酸素原子
を環に含む4員環〜8員環の複素環式化合物が好まし
く、テトラヒドロフランが特に好ましい。
しては、一般式(5)で示される有機アルミニウム化合
物である。
族もしくは芳香族の炭化水素基であり、X3はハロゲン
原子または水素原子であり、aは1〜3の整数である。
リエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、
トリノルマルブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシ
ルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジノルマルブチルア
ルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロ
ライド、ジノルマルヘキシルアルミニウムクロライド、
ジノルマルオクチルアルミニウムクロライド、エチルア
ルミニウムジクロライド、ノルマルブチルアルミニウム
ジクロライド、ノルマルヘキシルアルミニウムジクロラ
イド、ノルマルオクチルジクロライド、ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、ジノルマルブチルアルミニウムハ
イドライド、ジノルマルヘキシルアルミニウムハイドラ
イド、ジノルマルオクチルアルミニウムハイドライドな
どを挙げることができる。
を単独で使用することもできるし、2種以上を併用して
使用することもできる。好ましくは、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノ
ルマルオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムク
ロライド、ジノルマルブチルアルミニウムクロライド、
ジノルマルヘキシルアルミニウムクロライド、ジノルマ
ルオクチルアルミニウムクロライドであり、特に好まし
くは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノル
マルオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロ
ライドである。
ては、エーテル類、アルコール類、フェノール類、ケト
ン類、アルデヒド類、カルボン酸類、エステル類、酸ア
ミド類、酸無水物類等の含酸素化合物や、アンモニア
類、アミン類、ニトリル類等の含窒素化合物やチオール
類等の含硫黄化合物等を例示することができる。好まし
くは、酸素原子および/または窒素原子を環に含む複素
環式化合物である。さらに好ましくは、全炭化水素基の
炭素数は多くとも32個であり、酸素原子および/また
は窒素原子を環に含む4員環〜8員環の複素環式化合物
である。具体例としては、オキセタン、フラン、テトラ
ヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、2−メチルオキ
ソラン、2,5−ジメチルオキソラン、3−メチルオキ
ソラン、ピラン、テトラヒドロピラン、2−メチルオキ
サン、2,6−ジメチルオキサン、モルホリン、2,
4,6−トリメチルオキサン、1,4−ジオキサン、2
−メチル−1,4−ジオキサン、ベンゾフラン、クマラ
ン、ベンゾピラン、クロマン、イソクロメン、イソクラ
マン等の含酸素複素環式化合物ならびにピリジン、ピリ
タジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジンキノリン、
イソキノリン等の含窒素複素環式化合物が挙げられる。
これらの中でも、酸素原子を環に含む4員環〜8員環の
複素環式化合物が好ましく、酸素原子を1原子環に含む
4員環〜8員環の複素環式化合物が特に好ましく、具体
的にはテトラヒドロフランが挙げられる。
須成分とする固体触媒成分の粒径分布としては、30μ
m以下の粒径の粒子の存在割合が95%以上であること
が好ましい。粒径の下限は特に制限はないが、あまりに
小さい粒径では処理・操作等に不便である。通常は0.1
μm以上が好ましい。重合活性を高める上では、物理的
細粒化後に第1の電子供与性化合物D1で処理すること
が好ましい。
率の測定」項に記載の方法で求めたものである。このよ
うな粒径分布を採用することにより、得られる触媒を用
いて製造されるエチレン系重合体のα−オレフィンの組
成分布が改良されるという効果を奏する。具体的な効果
としては、得られるエチレン系重合体につき後記する組
成分布の程度を示すコモノマー・シークエンス・ディス
トリビューション(CSD)が0〜3.0であり好ましく
は0〜2.5となるものである。
らに詳しく説明する。マグネシウム化合物を物理的、機
械的処理により細粒化する。具体的には乾式または湿式
粉砕、分級等の物理的、機械的操作による。好ましく
は、湿式粉砕を必須とし、適宜に乾式粉砕を併用するこ
とができる。乾式粉砕を採用する場合は、乾式粉砕後に
湿式粉砕をする。すなわち、この場合、まずマグネシウ
ム化合物を乾式粉砕する。ここで乾式粉砕とは溶媒を加
えずに粉砕することである。この乾式粉砕はマグネシウ
ム化合物の表面積を大きくし、結晶化度を低下させるこ
とで活性化させることを目的とする。
学会編:日刊工業社出版、昭和61年)のV.微流体を
取り扱う単位操作の1.粉砕(第486〜第513頁)
に示されているような方法で行なうことができる。具体
的には、通常室温付近においてボールミル、振動ボール
ミル、衝撃式粉砕機のごとき粉砕機を用いて実施する。
粉砕時間としては一般に30分以上でよいが、製造上好
ましい範囲は1時間から100時間である。
きる組成分布の良好なエチレン共重合体を製造すること
ができるが、活性が高くなる点からは予め乾式粉砕を行
なうのがよい。
理的、機械的処理とは分級あるいは湿式粉砕による機械
的な操作によりマグネシウム化合物を細粒化する方法を
いう。この物理的手法によれば、電子供与性化合物等を
多量に用いる化学的手法による触媒成分と同等以上の効
果を示すように、30μm以下の粒径の粒子が95%以
下になるように分級できる。分級は、粉体工学便覧(粉
体工学会編:日刊工業社出版、昭和61年)のV.微流
体を取り扱う単位操作の2.分級(第514〜第535
頁)に示されている乾式分級、湿式分級およびふるい分
けがある。いずれの方法も採用することができる。
機、遠心分級機、エルボジェット、流動層分級機等の乾
式分級機を用いた方法が挙げられる。湿式分級として
は、重力式の重力沈降槽、機械分級機、水力分級機や、
遠心力式のハイドロサイクロン、遠心分級機などの湿式
分級装置を用いた方法が挙げられる。ふるい分けとして
は、主にバイブレーティングスクリーンとシフタを用い
る方法が挙げられる。
る方法であり、粉体工学便覧(粉体工学会編:日刊工業
社出版、昭和61年)のV.微流体を取り扱う単位操作
の1.粉砕(第505頁 表1.10)に示されている
ような湿式高速回転ミルを使用する方法等が挙げられ、
ディスク回転型やギャップ内流動等の方式がある。湿式
粉砕を行なうことにより、凝集した粒子を分離すると共
に、30μm以下の粒径の固体触媒成分の存在比率を9
5%以上にすることができる。工業的方法としては、触
媒ロスが少ないこと、工程等も短縮できる点で湿式粉砕
による方法が好ましい。
速回転ミル(コロイドミルやミキサー等)を用い、溶媒
中で高せん断状態で粉砕を行なうことができる。高せん
断状態を得るための回転数は、用いる装置により異なる
ので一概に規定できないが、例えばコロイドミルを用い
る場合は、1000rpm以上が好ましく、2000rpm以上
がさらに好ましい。この際、粒度分布測定機等で粒径管
理を行ないながら、粒径30μm以下の粒子が全粒子中
に占める存在比率が95%以上になるまで湿式粉砕を行
なう。
としては、マグネシウム化合物と化学的反応を起こさな
い不活性溶媒を使用する。具体的には、沸点が10〜3
00℃の脂肪族炭化水素(例えば、i−ペンタン、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなど)、脂肪族
環状炭化水素(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族
炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンな
ど)などの有機溶媒が好ましい。
主たる成分としての固体成分であってマグネシウム化合
物(M)、チタン化合物(T)およびハロゲンを必須成
分とし、必要に応じて第1電子供与性化合物(D1)お
よび/または有機アルミニウム化合物(A1)により処
理されてなる固体触媒成分が製造され、そしてその粒径
分布としては、30μm以下の粒径の粒子の存在割合が
95%以上とし、通常は0.1μm以上とすることによ
り、得られるエチレン系重合体の組成分布を改良するこ
とが可能となる。
電子供与性化合物(D1)で処理する方法としては、不
活性溶媒を希釈剤として用い、電子供与性化合物(D
1)をマグネシウム化合物(M)に対するモル比(D1
/M)が、0.01<D1/M<0.5となるように添加して
処理することが好ましい。D1/Mが0.01以下であると
重合活性が低く、重合体の粉体性状が悪い。D1/Mが
0.5以上であると固体成分の沈降性が悪く洗浄が困難と
なること、また、得られるエチレン系重合体は伸張粘度
パラメータが実質的0(ゼロ)となり成形性が悪い。D
1/Mとしては、0.02<D1/M<0.4が好ましく、0.0
5<D1/M<0.3がさらに好ましい。
であり、好ましくは0℃〜100℃である。処理時間は
処理温度によって異なるが、一般に1分〜24時間であ
り、好ましくは2分〜12時間であり、さらに好ましく
は5分〜6時間である。処理装置としては、湿式粉砕機
以外の装置に湿式粉砕後のマグネシウム化合物、溶媒を
移して撹拌を行ないながら電子供与性化合物を添加して
処理しても良いが、湿式粉砕機中で湿式粉砕を行ないな
がら電子供与性化合物を加えて処理を行なうことが工程
を短縮できる点で好ましい。
合物の処理方法としては、不活性溶媒を希釈剤として、
またはチタン化合物自体を溶媒として用い、チタン化合
物(T)を、マグネシウム化合物(M)に対するモル比
(T/M)が0.01<T/M<10となる量で添加して処
理することが好ましい。さらに好ましくは0.1<T/M
<5である。チタン化合物の処理量が少ないと重合活性
が低く、チタン化合物の処理量が多いと不必要なチタン
化合物の除去のための洗浄工程が多く必要となる。
媒、反応圧力によって異なるため一概に規定することは
できないが、例えばn−ヘキサンを溶媒として用いる場
合には、0℃〜100℃が好ましく、さらに20℃〜8
0℃が好ましい。また、n−デカンを溶媒として用いる
場合には、0℃〜150℃が好ましく、さらに20℃〜
120℃が好ましい。処理時間は処理温度によって異な
るが、一般に5分〜48時間であり、好ましくは10分
〜24時間であり、さらに好ましくは20分〜12時間
である。
各種の方法を採用することができるが、撹拌可能な処理
装置にマグネシウム化合物(または電子供与性化合物
(D1)で処理したマグネシウム化合物)および溶媒を
移し、撹拌を行ないながらチタン化合物を添加して処理
する方法が好ましい。湿式粉砕機中で湿式粉砕を行ない
ながらチタン化合物を添加して処理を行なっても良い。
しかしながらチタン化合物が腐食性を有する場合、湿式
粉砕機に耐腐食性のものを選定しなければならずコスト
的に問題がある。それゆえ前記撹拌可能な処理装置には
湿式粉砕機以外の装置を選択する。
成分はスラリー状態で保管しても良いし、ドライアッ
プ、乾燥等の手法により固体状態にして保管しても良
い。工業的には、ドライアップや乾燥等の手法を用いな
いスラリー状態で保管する方法が好ましい。以上のよう
にしてマグネシウム化合物、チタン化合物およびハロゲ
ンを必須成分とする固体成分からなる固体触媒成分が得
られるので、これと有機アルミニウム化合物(A2)と
を組み合わせることにより常法によりエチレン系重合体
を製造することができる。
合体は、α−オレフィンに対する組成分布(CSD)は
相当程度良好であるが、伸張粘度パラメータ(SHP)
が過大となる虞がある。過度の溶融弾性は成形品に不要
な異方性や残留応力を残し耐衝撃能や長期性能が極端に
低下する場合がある。また、ポリエチレンの成形技術は
多岐に渡り、成形方法あるいは成形機の規模によってそ
の成形速度が大きく異なることから、成形品の固体物性
とのバランスにおいて最適な溶融弾性は必ずしも一定で
はなく、個々に調整が必要である。そこで、本発明にお
いては、必要により得られた重合体の伸張粘度パラメー
タ(SHP)を調整すべく、マグネシウム化合物
(M)、チタン化合物(T)およびハロゲンを必須成分
とする固体成分からなる固体触媒成分を第2の電子供与
性化合物(D2)で処理するのである。
由により、固体触媒成分のチタン化合物処理後において
は電子供与性化合物等による処理をすることは少ない。
しかしながら本発明においては、チタン成分の流出、喪
失等を可能な限り防止しつつ第2の電子供与性化合物
(D2)で処理する。したがって、第2の電子供与性化
合物(D2)による処理の対象となるのは、マグネシウ
ム化合物(M)、チタン化合物(T)およびハロゲンを
必須成分とする固体成分からなる固体触媒成分であり、
好ましくは30μm以下の粒径の固体触媒成分の存在比
率が95%以上となるような粒径分布を有する触媒粒子
である。またこのような固体触媒成分は、マグネシウム
化合物を物理的、機械的粉砕により細粒化してなるもの
である。
は、エーテル類、アルコール類、フェノール類、ケトン
類、アルデヒド類、カルボン酸類、エステル類、酸アミ
ド類、酸無水物類等の含酸素化合物や、アンモニア類、
アミン類、ニトリル類等の含窒素化合物やチオール類等
の含硫黄化合物等を例示することができる。固体触媒成
分には既にチタン成分が含まれているので、可能な限り
チタン成分が流出、喪失しないよう選択するのが好まし
い。
原子を環に含む複素環式化合物である。さらに好ましく
は、全炭化水素基の炭素数が多くとも32個であり、酸
素原子および/または窒素原子を環に含む4員環〜8員
環の複素環式化合物である。具体例としては、オキセタ
ン、フラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラ
ン、2−メチルオキソラン、2,5−ジメチルオキソラ
ン、3−メチルオキソラン、ピラン、テトラヒドロピラ
ン、2−メチルオキサン、2,6−ジメチルオキサン、
モルホリン、2,4,6−トリメチルオキサン、1,4
−ジオキサン、2−メチル−1,4−ジオキサン、ベン
ゾフラン、クマラン、ベンゾピラン、クロマン、イソク
ロメン、イソクラマン等の含酸素複素環式化合物ならび
にピリジン、ピリタジン、ピリミジン、ピラジン、トリ
アジンキノリン、イソキノリン等の含窒素複素環式化合
物が挙げられる。
環〜8員環の複素環式化合物が好ましく、酸素原子を1
原子環に含む4員環〜8員環の複素環式化合物が特に好
ましく、具体的にはテトラヒドロフランが挙げられる。
なお、第2電子供与性化合物(D2)は前述の必要に応
じて用いられる電子供与性化合物(D1)と同一でも異
なってもよいが、組成分布の良好なエチレン系重合体を
製造するためにはD1とD2は同一化合物であることが
好ましい。
対する電子供与性化合物(D2)の処理量の割合(D2
/Mのモル比)を変えることによりエチレン系重合体の
後記する伸張粘度パラメータ(SHP)を調整すること
ができる。処理する電子供与性化合物(D2)の量は、
目的とする製品物性あるいは成形安定性により伸張粘度
パラメータ(SHP)の値が異なるため一概には決めら
れない。しかしながら伸張粘度パラメータ(SHP)と
しておよそ0.10〜1.4の範囲を目標とする場合、D2/
Mモル比としては約0<D2/M<100の範囲の量を
採用するのが好ましい。なお、D2/Mモル比を大きく
するほど伸張粘度パラメータ(SHP)は低下する。言
い換えれば第2の電子供与性化合物D2による処理によ
り伸張粘度パラメータ(SHP)を調整することができ
る。伸張粘度パラメータ(SHP)を適度の値とするこ
とにより、良好な製品物性あるいは成形安定性が発現す
る。
によって異なるため一概に規定することはできないが、
例えば、n−ヘキサンを溶媒として用いる場合には、0
℃〜100℃が好ましく、さらに20℃〜80℃が好ま
しい。また、n−デカンを溶媒として用いる場合には、
0℃〜150℃が好ましく、さらに20℃〜120℃が
好ましい。処理時間は処理温度によって異なるが、一般
に5分〜48時間であり、好ましくは10分〜24時間
であり、さらに好ましくは20分〜12時間である。
(D2)により処理することにより本発明の固体触媒成
分が得られる。さらに重合活性を高くするために、好ま
しくは、さらに有機アルミニウム化合物(A1)で処理
することができる。有機アルミニウム化合物(A1)に
より処理する方法としては、不活性溶媒を希釈剤として
用い、有機アルミニウム化合物(A1)を、マグネシウ
ム化合物(M)に対するモル比(A1/M)が0.01<A
1/M<100となる量で添加して処理することが好ま
しい。
って異なり一概に規定することはできないが、例えばn
−ヘキサンを溶媒として用いる場合には、0℃〜120
℃が好ましく、さらに20℃〜80℃が好ましい。ま
た、n−デカンを溶媒として用いる場合には、0℃〜1
50℃が好ましく、さらに20℃〜120℃が好まし
い。処理時間は、処理温度によって異なるが、一般に5
分〜48時間であり、好ましくは10分〜24時間であ
り、さらに好ましくは20分〜12時間である。
後は、沸点が10〜300℃の脂肪族炭化水素(例え
ば、i−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタンなど)、脂肪族環状炭化水素(例えば、シクロ
ヘキサンなど)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレンなど)などの不活性溶媒を用いて洗
浄してもよい。
って異なるため、一概に規定することはできないが、例
えばn−ヘキサンを溶媒として用いる場合には、0℃〜
100℃が好ましく、さらに20℃〜80℃が好まし
い。また、n−デカンを溶媒として用いる場合には、0
℃〜150℃が好ましく、さらに20℃〜120℃が好
ましい。洗浄時間は洗浄温度によって異なるが、一般に
1分〜10時間であり、好ましくは2分〜5時間であ
り、さらに好ましくは5分〜2時間である。洗浄回数は
溶液中の残存金属成分の濃度により異なるが、一般に2
回以上であり、好ましくは3回以上実施する。
機アルミニウム化合物(A1)で処理すると、その処理
量にもよるが、該成分が微粉化する場合がある。そのた
め洗浄が必要な場合には、該成分の沈降性が悪く洗浄に
長時間要することがある。その場合は、沈降助剤を用い
ることにより、沈降性を良化させ洗浄時間を短縮させる
ができる。すなわち、電子供与性化合物(D2)、有機
アルミニウム化合物(A1)等の処理により微粉化され
ても沈降助剤を用いることにより洗浄時間を短縮するこ
とができる。
アルコキシ基を有するシラン化合物、ポリエーテル化合
物等が挙げられる。ここで、アルコキシ基を有するシラ
ン化合物は一般式(6)で示される化合物である。
子、水素原子、炭素数1〜24のアルキル基、アリール
基、アミノアリール基、アセトキシアルキル基、シアノ
アルキル基、アセトキシ基、アクリロキシアルキル基、
アクリロキシ基、アリル基、アリロキシ基、アミノアル
キル基、ベンゾイルオキシアルキル基またはアリルアミ
ノアルキル基であり、R4は炭素数1〜24のアルキル
基あるいはアリール基であり、p、qは0または1、r
は1〜4の整数で、p+q+r=4の関係式を満たすも
のである。)
シラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、
アセトキシメチルトリメトキシシラン、アセトキシメチ
ルトリエトキシシラン、アセトキシプロピルトリメトキ
シシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメト
キシシラン、(3−アクロキシプロピル)トリメトキシ
シラン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキ
シシラン、アリルジメトキシシラン、アリルトリエトキ
シシラン、アリルトリメトキシシラン、4−アミノブチ
ルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)―3
−アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)―3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリ
メトキシシラン、(3−アミノフェノキシ)プロピルト
リメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、ベンゾイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、5−
(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン、ビス(3
−シアノプロピル)ジメトキシシラン、ビス(2−ヒド
ロキシエチル)−3−アミノピロピルトリエトキシシラ
ン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、クロロフェニ
ルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキ
シシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、1
1―ブロモウンデシルトリメトキシシラン、ブテニルト
リエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、t
−ブチルビニルオキシトリメトキシシラン、2−クロロ
エチルメチルジメトキシシラン、2−クロロエチルトリ
エトキシシラン、2−(クロロメチル)アリルトリメト
キシシラン、クロロメチルメチルジイソプロポキシシラ
ン、クロロメチルメチルジエトキシシラン、((クロロ
メチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−
クロロメチル)フェニルトリメトキシシラン、(p−ク
ロロメチル)フェニルトリn−プロポキシシラン、クロ
ロメチルトリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキ
シシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリ
メトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−
シアノプロピルトリエトキシシラン、3−シアノプロピ
ルトリメトキシシラン、11−シアノウンデシルトリメ
トキシシラン、[2−(3−シクロヘキセニル)エチ
ル]トリエトキシシラン、[2−(3−シクロヘキセニ
ル)エチル]トリメトキシシラン、シクロヘキシルエチ
ルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシ
シラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、(3−シ
クロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、シ
クロペンチルトリメトキシシラン、n−デシルメチルト
リエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ン、ジエトキシジクロロシラン、ジエトキシビニルシラ
ン、1,1−ジエトキシ−1−シラシクロペンター3−
エン、(N,N−ジエチル3−アミノプロピル)トリメ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジイソプロ
ピルジメトキシシラン、ジメトキシメチルクロロシラ
ン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラ
ン、N,N−ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジエトキシ
シラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ドデシル
メチルジエトキシシラン、ドコセニルトリエトキシシラ
ン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキ
シシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、5,6−エポ
キシヘキシルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシ
シラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルト
リメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イ
ソブチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルト
リエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシ
シラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メト
キシプロピルトリメトキシシラン、n−メチルアミノプ
ロピルトリメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、
メチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、3−モルフォリノプロピル
トリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシ
ラン、1,7−オクタジエニルトリエトキシシラン、n
−オクチルメチルジエトキシシラン、n−オクチルトリ
エトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ペ
ンチルトリエトキシシラン、フェネチルトリメトキシシ
ラン、n−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、フェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジメト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、
プロピルトリエトキシシラン、p−トリルトリメトキシ
シラン、トリエトキシクロロシラン、トリエトキシフル
オロシラン、トリエトキシシラン、2−(トリメトキシ
シリルエチル)ピリジン、2−(トリメチルシロキシ)
フラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチル
ジメトキシシラン、ビニルフェニルジエトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリフェ
ノキシシランなどがあげられる。
1000であり一般には600〜8000であり、ポリエーテル
化合物としては、エーテル結合が長く直鎖状につながっ
ており、分子鎖が柔軟であるものが好ましい。好ましい
代表例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリブチレングリコール、ポリイソブ
チレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピ
レンオキシド、ポリイソブチレンオキシド、いわゆるク
ラウンエーテル、ポリスチレンオキシド、およびポリフ
ェニレングリコールが挙げられる。
を電子供与性化合物(D2)、必要に応じて用いる有機
アルミニウム化合物(A1)等で処理する前に、予め固
体触媒成分を沈降助剤で処理する必要がある。
スラリー状態にしてから添加処理することが好ましい。
処理温度は、一般に−20〜140℃の範囲であり、好
ましくは0〜100℃であり、特に好ましくは20〜8
0℃である。処理量としては、固体成分中のマグネシウ
ム化合物1モルに対して、0.01〜10モル、さらに好ま
しくは0.1〜5モル加えるのがよい。0.01未満だと沈降
効果が低く、逆に10モルを超えて加えても加えた量以
上に沈降効果が上がらないために、多く加えるだけコス
ト的に不利になるため好ましくない。
管してもよいし、ドライアップ、乾燥等の手法により固
体状態にして保管してもよい。工業的には、ドライアッ
プや乾燥等の手法を用いないスラリー状態で保管する方
法が好ましい。
(II)有機アルミニウム化合物(A2)からなるもので
あり、固体触媒成分と有機アルミニウム化合物(A2)
とを重合時または重合前に接触させることにより得られ
る。
(7)
で、R5は炭素数が多くとも12個の脂肪族、脂環族も
しくは芳香族の炭化水素基であり、X6はハロゲン原子
または水素原子であり、aは1以上3以下の整数であ
る。
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシ
ルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジノルマルブチルア
ルミニウムクロライド、ジノルマルヘキシルアルミニウ
ムクロライド、ジノルマルオクチルアルミニウムクロラ
イド、エチルアルミニウムジクロライド、ノルマルブチ
ルアルミニウムジクロライド、ノルマルヘキシルアルミ
ニウムジクロライド、ノルマルオクチルジクロライド、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジノルマルブチル
アルミニウムハイドライド、ジノルマルヘキシルアルミ
ニウムハイドライド、ジノルマルオクチルアルミニウム
ハイドライドなどを挙げることができる。
は、一種を単独で使用することもできるし、2種以上を
併用して使用することもできる。また前記有機アルミニ
ウム化合物(A1)と同一のものとすることもできる。
伸張粘度パラメータ(SHP)が大きくなる点から、一
般式(7)において、R5が炭素数4〜8の炭化水素
基、aが0であるトリイソブチルアルミニウム、トリノ
ルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルア
ルミニウム等が好ましく、さらにトリイソブチルアルミ
ニウムがより好ましい。
ウム化合物(A2)を接触させる量比は、固体触媒成分
を活性化させる点から、固体触媒成分に含まれるチタン
(Ti)に対する有機アルミニウム化合物(A2)に含
まれるアルミニウム(Al)のモル比が0.5〜500の
範囲が好ましく、さらに1〜100の範囲が好ましい。
必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、酸吸収剤、耐候
剤、滑剤、抗ブロック剤、防曇剤、帯電防止剤、造核
剤、難燃剤、顔料などの各種添加剤を含むこともでき
る。
ポリエチレン系樹脂材料と同様に各種の成形体に成形す
ることができる。本発明のポリエチレン系樹脂材料から
なる成形体は、耐衝撃性能、耐ストレスクラック性など
の長期性能、成形安定性および流動性の総合的なバラン
スを有し、かつ成形性の調整を分子量分布および組成分
布の変化なしに達成することが可能であって、押出成
形、中空成形、インフレーション成形、真空圧空成形、
射出成形、Tダイ成形、ラミネート成形など多様な方法
で成形し、例えばパイプ、タンク、ドラム、ボトル、フ
ィルム、シートなどの多様な用途に用いることが可能で
ある。
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定さ
れるものではない。実施例および比較例において採用し
た触媒の固体成分およびエチレン系重合体の各種物性の
測定方法は以下の通りである。
測定:JEOL社製 HELOS SYSTEMを用い、窒素雰囲気下、
ヘキサンスラリー状態のマグネシウム化合物または固体
触媒成分を、循環式で焦点距離を100mmにして、粒
径0.9〜175μmの測定範囲で測定した。ここで、循
環式の測定とは、SUCELL(スラリー測定用の循環システ
ムの名称)を試料の分散ユニットとして用い、分散槽に
十分に脱水、窒素による脱気を行なったヘキサン400
mlを加え、SUCELLのポンプのスイッチをF側にしてヘ
キサンを均一に循環した後、光軸を合せ、リファレンス
測定を行なった後、固体成分を加えて測定を行なう方法
をいう。
い分け 粒径150μm以上の粒子の比率を測定するため、窒素
雰囲気下で、予め質量を測定しておいたイイダ・マヌフ
ァクチャリング社(IIDA MANUFACTURING Co)の標準ふ
るい(ふるい目の開き150μm、針金の径104μ
m)に、ヘキサンでスラリー状態にした予め質量を測定
しておいた固体成分を通した。ふるいを十分にヘキサン
洗浄し、乾燥を行なった。再度ふるいの質量を測定し、
質量増加分を求めることで、粒径150μm以上の粒子
の存在量を求めた。ふるいを通過させる前の固体成分の
質量と、ふるいの質量増加量から、粒径150μm以上
の粒子の比率を求めた。なお、マグネシウム化合物およ
び固体触媒成分の比率も上記1、2と同様の方法で求め
た。
90℃および荷重が21.18Nの条件で測定した。 4.ハイロードメルトフローレート(HLMFR) JIS K−7210の表1、条件7に従い、温度が1
90℃および荷重が211.8Nの条件で測定した。
均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を以下の条
件で測定し、Mw/Mnを求めた。 カラム:Shodex−HT806M、 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン、 温度:135℃。
リビューション(CSD) 組成分布を示す指標であり、13C−NMRにより、以
下の条件で測定した。 装置:日本電子(株)製JNM−GSX400、 パルス幅:8.0μsec(フリップ角=40°)、 パルス繰り返し時間:5秒、 積算回数:5000回以上、 溶媒および内部標準:1,2,4−トリクロロベンゼン
/ベンゼン−d6/ヘキサメチルジシロキサン(混合
比:30/10/1)、 測定温度:120℃、 試料濃度:0.3g/ml、 測定で得られたスペクトルを(1)エチレン/1−ブテ
ン共重合体についてはMacromolecules, 15, 353-360 (1
982)(Eric T. Hsieh and James C. Randall)、(2)
エチレン/1−ヘキセン共重合体については、Macromol
ecules, 15, 1402-1406 (1982)(Eric T. Hsieh and Ja
mes C. Randall)の文献に従いトリアド分率(モル分
率)を求めた。その後ダイアド分率(モル分率)に換算
し、次式に従いCSDを求めた。
([EC]+[CE]))2 式中、C:コモノマー、E:エチレン、[CC]:コモ
ノマー(C)が連続したもののモル分率、[EC]およ
び[CE]:エチレン(E)とコモノマー(C)が交互
のもののモル分率、[EE]:エチレン(E)が連続し
たもののモル分率。ここで、CSDの数値が高いと、よ
りブロック的にコモノマーが挿入され、CSDの数値が
低いとより交互(またはランダム)にコモノマーが挿入
されていることを示す。CSDが小さいほど組成分布が
良好であると言える。
を150℃の恒温槽で15分間余熱したのち、歪み速度
0.05/秒となるように温度150℃にて伸長粘度の測定
を行なう。図1は伸長粘度の測定例である。この測定に
おいて得られる粘度成長曲線には、歪硬化が生ずる場合
には線形部1と非線形部2とがある。時間tと伸長粘度
ηの両対数グラフにおける線形部1の傾きおよび非線形
部2の接線の傾きをそれぞれS1およびS2と表すと
き、SHPは、SHP=0.512×(S2−S1)で計算
される(ここで係数0.512は定数である。)。なお、S
1は1<logt<1.5の範囲におけるd(logη)
/d(logt)の最小値、S2は1<logtの範囲
におけるd(logη)/d(logt)の最大値であ
る。この定義に従えば、歪硬化が生じない場合には一般
にS1≧S2となりSHPは0または負の値となるが、
この際はSHP=0とする。
℃にて測定した。 10.環境応力亀裂抵抗(ESCR) ASTM D1693に準じ、温度50℃、界面活性剤
日本油脂社製ノニオンNS−210の10%水溶液にて
測定した。なお、引張衝撃強度および環境応力亀裂抵抗
(ESCR)の測定には、温度180℃にて圧縮成形し
た厚さ2mmのシートから切り出した試験片を用いた。
ミル用の容器(ステンレス製、円筒型、内容積1L、直
径10mmのステンレス性ボールミルを見かけ容積で6
0%充填)に入れた。これを振幅が10mm、振動数が
30Hzの振動ボールミルに取り付け、48時間乾式粉
砕を行なった。得られた無水MgCl2の乾式粉砕物中
の粒径30μm以下のものの比率は82%であった。次
に得られた無水MgCl2(M)の乾式粉砕物のうち23.
8g(Mg:250mmol)を、窒素雰囲気下で内容
積約1Lのガラス製ボトル(型番BV−1)を有する湿
式粉砕機(商品名:OSTERIZER BLENDERS,米国サンビー
ム社製)(型番OB−1)に入れてヘキサン300ml
を加え、高せん断状態(回転数16800rpm)にて10
分間ヘキサンスラリー中で湿式粉砕を行なった。さらに
湿式粉砕を行ないながら4.1ml(50mmol)のテ
トラヒドロフラン(D1)を加えた。湿式粉砕を行ない
ながら室温で10分間接触させた。得られた成分を50
0mlフラスコに入れ、フラスコを温度調節機付のオイ
ルバスに浸した状態で撹拌しながらTiCl4((T)
和光純薬工業社製:純度99質量%以上)5.5ml(T
i:50mmol)を室温にて加えた。撹拌しながら室
温で2時間反応させた。次にヘキサン洗浄を5回行なっ
た。このとき得られた固体成分中の粒径30μm以下の
ものの比率は99%であった。さらに、撹拌しながら室
温でテトラエトキシシラン5.6mlを(Si:25mm
ol)を加えた後50℃に昇温し、50℃にて1時間撹
拌を実施した。さらにテトラヒドロフラン(D2)2.7
ml(34mmol)を加え、50℃にて1時間撹拌を
実施した。次にヘキサン洗浄を5回行なった。次に撹拌
しながらトリイソブチルアルミニウム(Al)(東ソー
アクゾ社製)25.2ml(100mmol)を加え、室温
で1時間撹拌した。次にヘキサン洗浄を3回行ない固体
触媒成分を得た。得られた固体触媒成分中の粒径30μ
m以下のものの比率は99%であった。
レーブにトリイソブチルアルミニウム(A2)1.0mm
ol、イソブタン600ml、1−ヘキセン20gを加
え、撹拌を行ないながら、80℃に昇温し、水素分圧が
オートクレーブに設置してある圧力計のゲージ圧力で0.
007MPaとなるように水素を導入した。上記で調製し
た固体触媒成分23.0mgを少量のヘキサンでスラリーと
した後、エチレンで加圧してオートクレーブ中に導入し
重合開始した。エチレン分圧がオートクレーブに設置し
てある圧力計のゲージ圧力で0.2MPaとなるようにエ
チレンの供給を続けながら60分間重合を行なった。重
合開始60分後、エチレンの供給を停止した後、撹拌を
停止し、オートクレーブ内の未反応ガスを排出し、重合
を停止した。オートクレーブ内にはファウリングは認め
られず、エチレン系重合体に塊は存在せずすべて粉体と
して得られた。エチレン系重合体を60℃で4時間真空
乾燥した。得られたエチレン系重合体について測定した
密度、ハイロードメルトフローレート(HLMFR)、
分子量分布(Mw/Mn)、CSDの結果を表1に示
す。
レーブにトリイソブチルアルミニウム1.0mmol、イ
ソブタン600mlを加え、撹拌を行ないながら、90
℃に昇温し、水素分圧がオートクレーブに設置してある
圧力計のゲージ圧力で1.2MPaとなるように水素を導
入した。上記で調製した固体触媒成分23.0mgを少量の
ヘキサンでスラリーとした後、エチレンで加圧してオー
トクレーブ中に導入し重合開始した。エチレン分圧がオ
ートクレーブに設置してある圧力計のゲージ圧力で0.2
MPaとなるようにエチレンの供給を続けながら60分
間重合を行なった。重合開始60分後、エチレンの供給
を停止した後、撹拌を停止し、オートクレーブ内の未反
応ガスを排出し、重合を停止した。オートクレーブ内に
はファウリングは認められず、エチレン系重合体に塊は
存在せずすべて粉体として得られた。エチレン系重合体
を60℃で4時間真空乾燥した。得られたエチレン系重
合体について測定した密度、メルトフローレート(MF
R)の結果を表1に示す。
て、酸化防止剤(イルガノックスB225,チバガイギ
ー社製)を0.2%加えて、ラボプラストミル(東洋精機
製作所(株))にて190℃、窒素雰囲気下で7分間混
練して作成した。得られた組成物の密度、メルトフロー
レート(MFR)、CSD、SHP、TIS、ESCR
の測定結果を表1に示す。
のうち23.8g(Mg:250mmol)を、窒素雰囲気
下で内容積約1Lのガラス製ボトル(型番BV−1)を
有する湿式粉砕機(商品名:OSTERIZER BLENDERS,米国
サンビーム社製)(型番OB−1)に入れてヘキサン3
00mlを加え、高せん断状態(回転数16800rp
m)にて10分間ヘキサン中で湿式粉砕を行なった。さ
らに湿式粉砕を行ないながら4.1ml(50mmol)
のテトラヒドロフラン(D1)を加えた。湿式粉砕を行
ないながら室温で10分間接触させた。得られた固体成
分を500mlフラスコに入れ、フラスコを温度調節機
付のオイルバスに浸した状態で撹拌しながらTiCl4
((T)和光純薬工業社製:純度99質量%以上)5.5
ml(Ti:50mmol)を室温にて加えた。撹拌し
ながら室温で2時間反応させた。次にヘキサン洗浄を5
回行なった。さらに、撹拌しながら室温でテトラエトキ
シシラン5.6mlを(Si:25mmol)を加えた後
50℃に昇温し、50℃にて1時間撹拌を実施した。さ
らにテトラヒドロフラン(D2)20.2ml(250mm
ol)を加え、50℃にて1時間撹拌を実施した。次に
ヘキサン洗浄を5回行なった。このとき得られた固体成
分中の粒径30μm以下のものの比率は99%であっ
た。次に撹拌しながらトリイソブチルアルミニウム(A
1)(東ソーアクゾ社製)25.2ml(100mmol)
を加え、室温で1時間撹拌した。次にヘキサン洗浄を3
回行ない固体触媒成分を得た。得られた固体触媒成分中
の粒径30μm以下のものの比率は99%であった。
すべて実施例1と同様の条件、方法で重合を行なった。
オートクレーブ内にはファウリングは認められず、エチ
レン系重合体に塊は存在せずすべて粉体として得られ
た。エチレン系重合体を60℃で4時間真空乾燥した。
得られたエチレン系重合体について測定した密度、ハイ
ロードメルトフローレート(HLMFR)、分子量分布
(Mw/Mn)、CSDの結果を表1に示す。
すべて実施例1と同様の条件、方法で重合を行なった。
オートクレーブ内にはファウリングは認められず、エチ
レン系重合体に塊は存在せずすべて粉体として得られ
た。エチレン系重合体を60℃で4時間真空乾燥した。
得られたエチレン系重合体について測定した密度、メル
トフローレート(MFR)の結果を表1に示す。
以外は全て実施例1と同様の条件、方法で組成物を作成
した。得られた組成物の密度、メルトフローレート(M
FR)、CSD、SHP、TIS、ESCRの測定結果
を表1に示す。
い、混合して以下の2段重合に使用した。
たイソブタンを150リットル/hr、トリイソブチル
アルミニウム(A2)を200mmol/hrの速度
で、前記固体触媒成分を4.0g/hrの速度で連続的に
供給し、重合器内容物を所要速度で排出しながら、80
℃においてエチレンを12kg/hr、1−ヘキセンを
4.3リットル/hr、水素を0.48g/hrで供給し、液
相中のエチレン濃度を0.55質量%、水素の対エチレン濃
度比0.55×10-3(w/w)、1−ヘキセンの対エチレ
ン濃度比を5.3(w/w)に保ち、全圧4.1MPa、平均
滞留時間を1時間の条件下で液充填の状態で連続的に第
一段共重合を行なった。共重合で生成したエチレン・1
−ヘキセン共重合体(密度、ハイロードメルトフローレ
ート(HLMFR)、分子量分布(Mw/Mn)、CS
Dは表1に記載)を含むイソブタンスラリーをそのまま
内容積300リットルの第二段重合器に全量、内径50
mmの連続菅を通じて導入し、触媒を追加することな
く、イソブタン50リットル/hrと水素を供給し、重
合器内容物を所要時間で排出しながら、90℃におい
て、エチレンを12kg/hr、水素を115g/hr
の速度で供給し、エチレン濃度を1.6質量%、水素の対
エチレン濃度比を44×10-3(w/w)に保ち、全圧
を4.1MPa、滞留時間を1.5時間の条件下に第二段重合
を行なった。第2段重合器からの排出物から、イソブタ
ンをフラッシュし、エチレン系重合体混合物を得た。得
られたエチレン系重合体混合物に、酸化防止剤としてチ
バガイギー社製イルガノックスB225を0.2phr、
酸吸収剤としてステアリン酸カルシウムを0.1phr加
えて、(株)神戸製鋼所製KTX37mmφ同方向噛み
合い型二軸押出機(L/D=32)にて、設定温度19
0℃、スクリュー回転数200rpmの条件で造粒し
た。得られた組成物の密度、メルトフローレート(MF
R)、CSD、SHP、TIS、ESCRの測定結果を
表1に示す。
シラン3.06モルをトルエン8リットルとともに20リッ
トルの反応容器に入れ、60℃にて撹拌しながら30分
反応後、マグネシウムエチラート8.75モル(1kg)を
添加後90℃にて1.5時間反応後40℃まで冷却し、上
澄み液を抜き取り、n−ヘキサンで数回洗浄後、TiC
l4を2.5リットル添加し、90℃にて1.5時間反応させ
た。未反応のTiCl4を40℃以下に冷却後、n−ヘ
キサンで固体触媒を洗浄し、希釈率1/1000以下まで行
なった。
たイソブタンを150リットル/hr、トリイソブチル
アルミニウムを200mmol/hrの速度で、前記固
体触媒成分を4.0g/hrの速度で連続的に供給し、重
合器内容物を所要速度で排出しながら、80℃において
エチレンを12kg/hr、1−ヘキセンを4.2リット
ル/hr、水素を0.41g/hrで供給し、液相中のエチ
レン濃度を0.55質量%、水素の対エチレン濃度比0.50×
10-3(w/w)、1−ヘキセンの対エチレン濃度比を
5.2(w/w)に保ち、全圧4.1MPa、平均滞留時間を
1時間の条件下で液充填の状態で連続的に第一段共重合
を行なった。共重合で生成したエチレン・1−ヘキセン
共重合体(密度、ハイロードメルトフローレート(HL
MFR)、分子量分布(Mw/Mn)、CSDは表1に
記載)を含むイソブタンスラリーをそのまま内容積30
0リットルの第二段重合器に全量、内径50mmの連続
菅を通じて導入し、触媒を追加することなく、イソブタ
ン50リットル/hrと水素を供給し、重合器内容物を
所要時間で排出しながら、90℃において、エチレンを
12kg/hr、水素を90g/hrの速度で供給し、
エチレン濃度を1.4質量%、水素の対エチレン濃度比を
42×10-3(w/w)に保ち、全圧を4.1MPa、滞
留時間を1.5時間の条件下に第二段重合を行なった。第
2段重合器からの排出物から、イソブタンをフラッシュ
し、エチレン系重合体混合物を得た。得られたエチレン
系重合体混合物に、酸化防止剤としてチバガイギー社製
イルガノックスB225を0.2hpr、酸吸収剤として
ステアリン酸カルシウムを0.1hpr加えて、(株)神
戸製鋼所製KTX37mmφ同方向噛み合い型二軸押出
機(L/D=32)にて、設定温度190℃、スクリュ
ー回転数200rpmの条件で造粒した。得られた組成
物の密度、メルトフローレート(MFR)、CSD、S
HP、TIS、ESCRの測定結果を表2に示す。
レーブにトリイソブチルアルミニウム1.0mmol、イ
ソブタン600mlを加え、撹拌を行ないながら、90
℃に昇温し、水素分圧がオートクレーブに設置してある
圧力計のゲージ圧力で1.2MPaとなるように水素を導
入した。実施例1で調製した固体触媒成分13.0mgを少
量のヘキサンでスラリーとした後、エチレンで加圧して
オートクレーブ中に導入し重合開始した。エチレン分圧
がオートクレーブに設置してある圧力計のゲージ圧力で
0.2MPaとなるようにエチレンの供給を続けながら6
0分間重合を行なった。重合開始60分後、エチレンの
供給を停止した後、撹拌を停止し、オートクレーブ内の
未反応ガスを排出した。重反応量は、エチレンの供給積
算量により求めた。また別の実験で同一条件にて得られ
たB成分のポリマーのMFRは300dg/minで、
密度は0.97g/cm3で、Mw/Mnは6であった。次
にトリイソブチルアルミニウム1.0mmol、イソブタ
ン600mlを加え、撹拌を行ないながら、80℃に昇
温し、1−ヘキセン20gを水素分圧がオートクレーブ
に設置してある圧力計のゲージ圧力で0.007MPa相当
になるよう調製したエチレン−水素混合ガスで圧入して
オートクレーブ中に導入し重合開始した。エチレン分圧
がオートクレーブに設置してある圧力計のゲージ圧力で
0.2MPaとなるようにエチレンの供給を続けながら重
合を行なった。重合開始45分後、エチレンの供給積算
量がB成分と同一となったため、45分後、エチレンの
供給を停止した後、撹拌を停止し、オートクレーブ内の
未反応ガスを排出し、重合を停止した。オートクレーブ
内にはファウリングは認められず、エチレン系重合体混
合物に塊は存在せずすべて粉体として得られた。エチレ
ン系重合体混合物を60℃で4時間真空乾燥した。得ら
れたエチレン系重合体混合物に、添加剤として、酸化防
止剤(イルガノックスB225,チバガイギー社製)を
0.2%加えて、ラボプラストミル(東洋精機製作所
(株))にて190℃、窒素雰囲気下で7分間混練し
た。得られた組成物の密度、メルトフローレート(MF
R)、CSD、SHP、TIS、ESCRの測定結果を
表1に示す。
素分圧を1.1MPaとなるように水素を導入した以外は
すべて実施例1と同様の条件、方法で重合を行なった。
オートクレーブ内にはファウリングは認められず、エチ
レン系重合体に塊は存在せずすべて粉体として得られ
た。エチレン系重合体を60℃で4時間真空乾燥した。
得られたエチレン系重合体について測定した密度、メル
トフローレート(MFR)の結果を表1に示す。
体Bを用い、表1の比率で混合した以外は全て実施例1
と同様の条件、方法で組成物を作成した。得られた組成
物の密度、メルトフローレート(MFR)、CSD、S
HP、TISおよびESCRの測定結果を表1に示す。
加え、水素分圧を0.015MPaとなるように水素を導入
した以外は全て実施例1と同様の条件、方法で実施し
た。オートクレーブ内にはファウリングは認められず、
エチレン系重合体に塊は存在せずすべて粉体として得ら
れた。エチレン系重合体を60℃で4時間真空乾燥し
た。得られたエチレン系重合体について測定した密度、
ハイロードメルトフローレート(HLMFR)、分子量
分布(Mw/Mn)、CSDの結果を表1に示す。
aとなるように水素を導入した以外は全て実施例1と同
様の条件、方法で実施した。オートクレーブ内にはファ
ウリングは認められず、エチレン系重合体に塊は存在せ
ずすべて粉体として得られた。エチレン系重合体を60
℃で4時間真空乾燥した。得られたエチレン系重合体に
ついて測定した密度、メルトフローレート(MFR)の
結果を表1に示す。
以外は全て実施例1と同様の条件、方法で組成物を作成
した。得られた組成物の密度、メルトフローレート(M
FR)、CSD、SHP、TIS、ESCRの測定結果
を表1に示す。
加え、水素分圧を0.015MPaとなるように水素を導入
した以外は全て実施例1と同様の条件、方法で実施し
た。オートクレーブ内にはファウリングは認められず、
エチレン系重合体に塊は存在せずすべて粉体として得ら
れた。エチレン系重合体を60℃で4時間真空乾燥し
た。得られたエチレン系重合体について測定した密度、
ハイロードメルトフローレート(HLMFR)、分子量
分布(Mw/Mn)、CSDの結果を表2に示す。
aとなるように水素を導入した以外は全て実施例1と同
様の条件、方法で実施した。オートクレーブ内にはファ
ウリングは認められず、エチレン系重合体に塊は存在せ
ずすべて粉体として得られた。エチレン系重合体を60
℃で4時間真空乾燥した。得られたエチレン系重合体に
ついて測定した密度、メルトフローレート(MFR)の
結果を表2に示す。
以外は全て実施例1と同様の条件、方法で組成物を作成
した。得られた組成物の密度、メルトフローレート(M
FR)、CSD、SHP、TIS、ESCRの測定結果
を表2に示す。
1〜5で得られたエチレン系重合体は比較例1と同等の
耐衝撃性能および耐ストレスクラック性能を示し、かつ
溶融弾性が高く成形安定性に優れることがわかる。また
実施例6および比較例2から、実施例4で得られたエチ
レン系共重合体は比較例2と同等の耐衝撃性能および耐
ストレスクラック性能を示し、かつ溶融弾性が高く成形
安定性に優れることがわかる。
フレーションフィルム成形を行ない、厚さ20μmのフ
ィルムを得た。 押出機:(株)プラコーENF−75、 設定温度:190℃、スクリュー回転数:約40rp
m、 ダイ:トミー機械工業(株)120φ SPNL、 ダイ径:120mm、リップギャップ:0.7mm、 引取速度:60m/min、フロストライン高さ:1150
mm、 フィルム折径450mm、安定体径:90mm。
ル安定性を示す。なお、フィルムの各種引張特性はJI
S K7127に従い測定し、フィルムの引裂強さはJ
ISK7128−2(エルメンドルフ引裂法)に従い測
定し、フィルムのダート法による衝撃破壊質量はJIS
K7124−1(ステアケース法)に従い測定した。
また、フィルムの厚み偏差はフィルム厚みをバブル円周
方向に連続的に測定し、その最大値と最小値の差で求め
た。フィルムの厚み偏差が大きいとフィルム原反に皺や
弛みが発生し、フィルムの二次加工工程における印刷性
やスリット性またはフィルム製袋時の製袋速度の低下や
ヒートシール不良など、種々の問題が発生しやすくな
る。バブル安定性の評価は次の基準によって行なった。 ○:バブルに微動が生ずるが、安定成形が可能である。 △:バブルが上下動し、フィルム幅の変動が生ずる。 ×:バブルが安定せず、安定成形が不可能である。
い、実施例7と同様にインフレーションフィルム成形を
行ない、各種物性を測定した。表3にフィルム物性なら
びに成形中のバブル安定性を示す。
係にある。ここで成形性を重視するとフィルム強度は低
くなり、実用上問題となるが、SHPを有する実施例7
で成形されたフィルムは、実用レベルの衝撃破壊質量を
維持し、かつ比較例3に比して厚み偏差が小さいことお
よび著しく成形性(バブル安定性)が高いことから製品
のロス率が非常に低い。したがって、経済的に極めて大
きな効果を有している。
説明図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 (a)密度が0.90〜0.97g/cm3、
(b)190℃、21.18Nの荷重によるメルトフローレ
ート(MFR)が0.001〜300dg/min、(c)
伸張粘度パラメータ(SHP)が0.10〜2.5の条件を満
足すること特徴とするポリエチレン系樹脂材料。 - 【請求項2】 (1)密度が0.90〜0.97g/cm3、
(2)190℃、211.82Nの荷重によるハイロードメル
トフローレート(HLMFR)が0.001〜100dg/
min、(3)分子量分布(Mw/Mn)が3.0〜8.0、
(4)コモノマー・シーケンス・ディストリビューショ
ン(CSD)が0〜3.0の条件を満足するエチレン系重
合体(A)10〜90%、および他のエチレン系重合体
(B)90〜10%の組成物からなり、(a)密度が0.
90〜0.97g/cm3、(b)190℃、21.18Nの荷重に
よるメルトフローレート(MFR)が0.001〜300d
g/min、(c)伸張粘度パラメータ(SHP)が0.
10〜2.5の条件を満足する請求項1に記載のポリエチレ
ン系樹脂材料。 - 【請求項3】 前記エチレン系(共)重合体(B)が、
(1)密度が0.90〜0.98g/cm3、(2)メルトフロ
ーレート(MFR)が1〜1000dg/minの条件を満
足する請求項2に記載のポリエチレン系樹脂材料。 - 【請求項4】 前記エチレン系(共)重合体(B)の分
子量分布(Mw/Mn)が3.0〜8.0である請求項3に記
載のポリエチレン系樹脂材料。 - 【請求項5】 チーグラー系触媒を用いて製造された請
求項1乃至4のいずれかに記載のポリエチレン系樹脂材
料。 - 【請求項6】前記エチレン系重合体(A)が、マグネシ
ウム化合物(M)、チタン化合物(T)、ハロゲンを必
須成分とする固体成分のいずれか少なくとも1種を、所
望により第1の電子供与化合物(D1)および/または
有機アルミニウム化合物(A1)で処理してなる固体成
分を含むチーグラー系触媒を用いて重合したものである
請求項5に記載のポリエチレン系樹脂材料。 - 【請求項7】前記請求項6の固体成分をさらに第2の電
子供与性化合物(D2)で処理してなる固体触媒成分と
有機アルミニウム(A2)からなるチーグラー系触媒を
用いて重合したものである請求項5に記載のポリエチレ
ン系樹脂材料。 - 【請求項8】 前記固体触媒成分が、30μm以下の粒
径の固体成分の存在割合が95%以上である固体触媒成
分粒子である請求項6または7に記載のポリエチレン系
樹脂材料。 - 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載のポリ
エチレン系樹脂材料からなる成形体。 - 【請求項10】 前記成形体がフィルムである請求項9
に記載の成形体。
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