JP2003207636A - 波長板、光ピックアップ装置及び光ディスク装置 - Google Patents

波長板、光ピックアップ装置及び光ディスク装置

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JP2003207636A
JP2003207636A JP2002006448A JP2002006448A JP2003207636A JP 2003207636 A JP2003207636 A JP 2003207636A JP 2002006448 A JP2002006448 A JP 2002006448A JP 2002006448 A JP2002006448 A JP 2002006448A JP 2003207636 A JP2003207636 A JP 2003207636A
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light
wavelength
optical
wave plate
pickup device
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JP2002006448A
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Yoshiyuki Kiyozawa
良行 清澤
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 、波長の違いが比較的大きい2つの光に対し
て簡単な構造で共用できる波長板を提供する。 【解決手段】 例えば、対象となる光の波長の1/2以
下の微細周期構造3で形成されて、2つの異なる波長の
光に対してその偏光状態を変化させる構造複屈折を有す
ることで、水晶等の複屈折特性はその物質固有のもので
ありその特性を殆ど変えることはできないが、微細周期
構造3のような構造複屈折は材料や形状を変えることに
より複屈折特性を容易に制御することができることか
ら、2つの異なる波長の違いが、例えば405nmと6
60nmとの如く、比較的大きい場合であっても共用可
能とし、当該波長板1を用いる光学系の簡素化を図れる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の偏光方向を変
えるための波長板、この波長板を用いた2波長対応の光
ピックアップ装置及び光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクの大容量化(高記録密
度化)が進み、それに対応させてレーザ光の短波長化を
図るために、青紫LD(波長405nm)を光源とした
光ディスク装置の開発も盛んに行われている。
【0003】一方、従来の光ディスクも広く普及してお
り、複数の規格の光ディスクが利用されるようになって
きている。このように複数の規格の光ディスクが混在す
る中で、1つの規格にしか対応していない光ディスク装
置よりも、複数の規格に対応できる互換性のある光ディ
スク装置が要求されている。
【0004】このような互換性の要求に対して、従来の
光ディスク装置としては、例えば、特開2000−11
436公報によれば、2つの光源波長635nm,78
0nmに対して光学系を共通化した光ディスク装置が提
案されている。図8はその提案例を示すもので、光ディ
スク111に対向する対物レンズ112の光軸上に偏光
ビームスプリッタ113を配設し、その偏光反射面11
3aの反射側にS偏光成分のレーザ光が入射するように
出射光の偏光面の向きが設定された第1のレーザ光源を
含む第1の光源ユニット114(波長が例えばCD規格
対応の780nm)と、偏光反射面113aの透過側に
P偏光成分のレーザ光が入射するように出射光の偏光面
の向きが設定された第2のレーザ光源を含む第2の光源
ユニット115(波長が例えばDVD規格対応の635
nm)とを備えた構成とされている。ここに、対物レン
ズ112に対する共通光路上には、コリメートレンズ1
16とともに、1/4波長板として機能する波長板11
7が設けられており、この波長板117は第1,2のレ
ーザ光源が発するレーザ光の波長780nm,635n
mの中間波長の仕様とされ、共用できるように設定され
ている。
【0005】また、例えばDVD規格対応の635nm
〜650nm程度のレーザ光源の他に、400nm波長
の光源も使用したい場合には、特開2000−1140
2公報中に示されるように、別途専用の光学系を設ける
構成とすることで、互換性を持たせる提案例もある。
【0006】さらに、特開2000−276766公報
によれば、特開2000−11436公報例の波長板の
場合と同様に複屈折の波長分散の大きい材料により構成
された波長板を用いることで異なる波長光に共用させた
りする他、同公報中の図14等に示されるように液晶材
料から構成された波長板を用い、液晶材料に対する印加
電圧を調整することにより複屈折性を変化させ、例えば
波長405nmと波長670nmとで光学系を共通化し
て互換性を持たせるようにした提案例もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】2つの光源の波長が、
780nmと660nmのように比較的近い場合には、
特開2000−11436公報例のように光学系(波長
板等)を共通化することは比較的容易である。しかしな
がら、波長が405nmの光源を用いた場合には光学系
を共通化することは難しい。特に、一般的に用いられて
いる水晶で形成された波長板は共通化することが非常に
難しく、特開2000−11402公報例のように別途
光学系を設けて構成することになってしまう。
【0008】この点、波長板を液晶で構成した場合に
は、波長が405nmの光源を用いた場合でも特開20
00−276766公報例のように波長板を共通化でき
るが、液晶で構成された波長板は構造が複雑で、作製プ
ロセスが複雑となり高価なものとなってしまう上に、電
圧印加手段等を必要とする。
【0009】そこで、本発明は、簡単な構造で異なる波
長の2つの光に対して共用できる波長板を提供すること
を目的とする。
【0010】加えて、波長の違いが比較的大きい2つの
光に対して共用できる波長板を提供することを目的とす
る。
【0011】また、波長の違いが比較的大きい2つの光
に対して光ピックアップ装置用に適した1/4波長板と
して共用できる波長板を提供することを目的とする。
【0012】さらに、上記波長板を利用することで、2
つの光源波長の違いが大きい場合でも、構造が簡単で互
換性を持つ2波長対応の光ピックアップ装置及び光ディ
スク装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の波
長板は、2つの異なる波長の光に対してその偏光状態を
変化させる構造複屈折を有する。
【0014】従って、水晶等の複屈折特性はその物質固
有のものでありその特性を殆ど変えることはできない
が、構造複屈折は材料や形状を変えることにより複屈折
特性を容易に制御することができるので、2つの異なる
波長の違いが、例えば405nmと660nmとの如
く、比較的大きい場合であっても共用可能となり、当該
波長板を用いる光学系の簡素化に寄与する。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の波
長板において、対象となる光の波長の1/2以下の微細
周期構造により構造複屈折を有する。
【0016】従って、請求項1記載の波長板は、構造複
屈折の具体的な構成例として対象となる光の波長の1/
2以下の微細周期構造により実現し得ることが明らかと
なる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の波長板において、2つの異なる波長の光に対して1
/4波長板として機能するようその偏光状態を変化させ
る。
【0018】従って、比較的波長の違いが大きい2つの
光に対して1/4波長板として機能するので、例えば、
直線偏光から円偏光への変換、又は、円偏光から直線偏
光への変換を1つの1/4波長板で行うことができ、光
学系を簡素化することができる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の波
長板において、一方の波長の光に対しては位相差が当該
波長の(2n+1)/4倍(n=0,1,2,…)であ
り、他方の波長の光に対しては位相差が当該波長の(2
m+1)/4倍(m=0,1,2,…)である。
【0020】従って、対象となる光の波長の1/2以下
の微細周期構造で、2つの異なる波長の光に対して1/
4波長板として機能する波長板を容易に実現できる。
【0021】請求項5記載の発明の光ピックアップ装置
は、択一的に駆動されて波長の異なる光を出射する2つ
の光源と、光ディスクに対向する対物レンズと、この対
物レンズを変位移動させるアクチュエータと、請求項3
又は4記載の波長板と、前記光源から発せられた光を前
記波長板を経て前記対物レンズへ導く照明光学系と、前
記光ディスクからの反射光に基づく信号を検出する検出
器と、前記反射光を前記波長板を経て前記検出器へ導く
検出光学系と、を備える。
【0022】従って、比較的波長の違いが大きい2つの
光に対して1/4波長板として機能する1つの波長板を
用いているので、2波長対応の光ピックアップ装置を簡
単な構成で、かつ、小型に実現することができる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項5記載の光
ピックアップ装置において、前記対物レンズが色消しレ
ンズである。
【0024】従って、請求項5記載の光ピックアップ装
置を実現する上で、2つの波長に対して収差の小さい対
物レンズとすることができ、信頼性の高い2波長対応の
光ピックアップ装置を容易に実現することができる。
【0025】請求項7記載の発明の光ディスク装置は、
光ディスクを回転させる回転駆動機構と、前記光ディス
クに対して前記対物レンズを介して光を照射する請求項
5又は6記載の光ピックアップ装置と、装填された前記
光ディスクの種類を識別するディスク識別手段と、この
ディスク識別手段による識別結果に基づき前記光ピック
アップ装置中の2つの光源の何れかを択一的に駆動する
光源駆動手段と、前記光ピックアップ装置中の前記検出
器により検出されたサーボ信号に基づき前記アクチュエ
ータを駆動させるサーボ制御手段と、前記検出器により
検出された情報信号に基づき前記光ディスクに記録され
たデータを再生する信号再生手段と、を備える。
【0026】従って、請求項5又は6記載の光ピックア
ップ装置を備えることにより、異なる波長を対象とする
光ディスクに対して互換性を持ち、かつ、小型の光ディ
スク装置を容易に実現できる。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項7記載の光
ディスク装置において、外部から入力されたデータに基
づき前記光ディスクに記録する信号に変換する書込み信
号処理手段を備える。
【0028】従って、請求項7記載の光ディスク装置に
おいて、追記型光記録媒体又は書換え型光記録媒体に対
して記録可能な光ディスク装置の場合にも同様に適用す
ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図4に基づいて説明する。本実施の形態は、2つ
の異なる波長の光に対してその偏光状態を変化させる機
能を持たせた波長板への適用例を示す。図1は本実施の
形態の波長板1をイメージ的に示す外観斜視図であり、
2で示す部分が波長板として機能する領域(波長板機能
領域)である。図2はこの波長板機能領域2をA−A′
線で断面した拡大断面図である。ここに、本実施の形態
の波長板1にあっては、その波長板機能領域2が構造複
屈折で構成されるわけであるが、より具体的には、図2
に示すように、対象となる光の波長に対して1/2以下
なる非常に微細な凹凸の繰り返しによる周期構造(微細
周期構造)3で形成された構造複屈折で構成される。
【0030】このような微細周期構造3による複屈折特
性の原理・作用について説明する。一般に、本来は複屈
折特性を持たない屈折率の異なる平板を光の波長より十
分小さい(<λ/2)周期で並べることにより複屈折が
発生することが知られている(Principle of Optics, M
ax Born and Emil Wolf, PERGAMON PRESS LTD.)。偏光
方向が溝に平行な光の屈折率n(平行)と垂直な光の屈
折率n(垂直)は各々(1)(2)式で示される。
【0031】
【数1】
【0032】式中、nは微細周期構造3が形成された
物質の屈折率、nは当該微細周期構造3中の溝を埋め
る物質の屈折率であり、また、tは微細周期構造3の凸
部の幅wと凹部(溝部)の幅wとのデューティ比で
あり、 t=w/(w+w) ……………………(3) 式で示される。
【0033】このように、水晶や方解石の複屈折特性は
その物質固有のものであり、その特性を変えることが殆
どできないものであるのに対して、微細周期構造3のよ
うな構造複屈折は、材料や形状を変えることで複屈折特
性を容易に制御することが可能である。
【0034】いま、偏光方向が溝に平行な光と垂直な光
との位相差(遅延量)Reは、微細周期構造3の高さ
(溝の深さ)をdとすると、 Re=(n(平行)−n(垂直))d ……………………(4) となる。従って、微細周期構造3を形成する材料(屈折
率)及び微細周期構造3の形状(デューティ比及び溝の
深さ)により、任意の位相差の波長板1を作製すること
ができる。
【0035】また、1/4波長板は、位相差が波長の丁
度1/4となる場合だけでなく、1/4波長の奇数倍で
あれば1/4波長板として機能する。これは1/2波長
板も同様である。
【0036】本実施例の波長板1は、構造複屈折をなす
微細周期構造3の材料及び形状を次の(5)(6)式を
ほぼ満たすように形成したものである。これらの式中、
n=0,1,2,…、m=0,1,2,…である。
【0037】
【数2】
【0038】即ち、1/4波長板として機能させる本実
施の形態の波長板1は、一方の波長の光に対しては位相
差が当該波長の(2n+1)/4倍(n=0,1,2,
…)であり、他方の波長の光に対しては位相差が当該波
長の(2m+1)/4倍(m=0,1,2,…)となる
ように形成されている。
【0039】より具体的には、基板4として石英ガラス
基板を用い、その表面に表1に示すような形状の微細周
期構造3を形成したものである。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示すような条件で微細周期構造3が
形成された本実施の形態の波長板1における位相差の波
長依存性を図3に示す。縦軸は位相差を1/4波長で割
ったものであり、この値が奇数となる波長では1/4波
長板として機能する。本実施の形態の波長板1ではAl
GaInPレーザの波長660nmの光に対して487
nm(〜3/4波長)の位相差が生じ、また、GaNレ
ーザの波長405nmの光に対しては513nm(〜5
/4波長)の位相差が生じる。従って、本実施の形態の
波長板1によれば、AlGaInPレーザの波長660
nmの光、及び、GaNレーザの波長405nmの光の
光の何れに対しても1/4波長板として用いることがで
きる。
【0042】次に、このような波長板1の製造方法につ
いて、作成プロセスを示す図4を参照して説明する。ま
ず、石英ガラス基板4上にEB(電子ビーム)レジスト
5を塗布する(図4(a)参照)。その後、EB描画装
置でパターンを描画し、現像する(図4(b)参照)。
次に、このレジストパターン6に対して金属膜7を真空
蒸着で成膜し(図4(c)参照)、レジスト剥離液によ
るリフトオフ法で金属膜パターン8を形成する(図4
(d)参照)。金属膜パターン8が形成された石英ガラ
ス基板4をCF,C,CHFなどのフロロカ
ーボンガスを用いてドライエッチングを行い、微細周期
構造3を形成する(図4(e)参照)。最後に、金属膜
パターン8を形成していた金属膜7を除去することで波
長板1が完成する(図4(f)参照)。ドライエッチン
グ装置はECRエッチング装置を用いているが、ICP
エッチング装置など他のエッチング装置でも構わない。
【0043】なお、図2に示したように必要な深さを一
括して形成しても良いが、石英ガラス基板4の両面に分
割して形成しても良い。さらには、必要な深さを複数の
石英ガラス基板に分割して形成した後、貼り合わせても
良い。
【0044】また、上述したような作製方法などを用い
て微細周期構造3が形成された型(スタンパ)を作製
し、この型の微細周期構造3に溶融したプラスチックを
流し込んで圧力をかけて整形(スタンピング)する方法
で波長板1を作製するようにすれば、量産が可能で、低
コストにて作製することができる。
【0045】本発明の第二の実施の形態を図5及び図6
に基づいて説明する。本実施の形態は、前述したような
2波長に対して1/4波長板として共用可能な波長板1
を備える光ピックアップ装置11への適用例を示す。
【0046】本実施の形態の光ピックアップ装置11
は、AlGaInPレーザを光源とし波長660nmの
光を発する第1の光源ユニット12と、GaNレーザを
光源とし波長405nmの光を発する第2の光源ユニッ
ト13と、光ディスク14に対向する対物レンズ15
と、この対物レンズ15を変位移動させるアクチュエー
タ16と、波長405nmの光を透過し波長660nm
の光を反射するように設計された誘電体多層膜ミラー1
7と、前述の波長板1による1/4波長板と、誘電体多
層膜ミラー17側からの光を対物レンズ15側に向けて
90°偏向させる立上げミラー18とにより構成されて
いる。
【0047】ここに、第1の光源ユニット12は検出器
を一体に有するもので、図5に示すように、半導体レー
ザ(AlGaInPレーザ)19と検出器としての分割
フォトダイオード20と偏光ホログラム21とから構成
されている。22はヒートシンクである。第2の光源ユ
ニット13も検出器を一体に有するもので、図5に示す
ように、半導体レーザ(GaN)23と検出器としての
分割フォトダイオード24と偏光ホログラム25とから
構成されている。26はヒートシンクである。
【0048】この結果、偏光ホログラム21,25、誘
電体多層膜ミラー17、立上げミラー18により、半導
体レーザ19又は23から発せられた光を波長板1を経
て対物レンズ15へ導く照明光学系27が構成されてい
る。また、立上げミラー18、誘電体多層膜ミラー1
7、偏光ホログラム21,25により、光ディスク14
からの反射光を波長板1を経て分割フォトダイオード2
0又は24へ導く検出光学系28が構成されている。
【0049】なお、半導体レーザ19,23は対象とな
る光ディスク14に応じて択一的に駆動される。
【0050】このような構成において、半導体レーザ1
9又は23から出射したレーザ光は偏光面に対して光学
軸が45°をなすように配置され1/4波長板として機
能する波長板1を通過することにより直線偏光から円偏
光に変換され、対物レンズ15によって光ディスク14
の記録面に集光する。集光したレーザ光は記録面で反射
され、この反射光は再び対物レンズ15を経て1/4波
長板として機能する波長板1で円偏光から直線偏光に変
換されて光源ユニット12又は13に戻ってくる。レー
ザ光が光ディスク14の記録面で反射する際に円偏光の
回転方向が逆転しているので、光源ユニット12又は1
3に戻ってきたレーザ光は、偏光面が出射光とは90°
変わっており、当該光源ユニット12又は13の偏光ホ
ログラム21又は25に形成された回折格子によって分
割フォトダイオード20又は24上に回折パターンが形
成されるので、光ディスク14の記録面に記録された信
号を検出することができる。
【0051】従って、本実施の形態によれば、比較的波
長の違いが大きい2つの光に対して1/4波長板として
機能する1つの波長板1を用いているので、2波長対応
の光ピックアップ装置11を簡単な構成で、かつ、小型
に実現することができる。
【0052】なお、対物レンズ15は、単レンズで2つ
の異なる波長に対応した設計はレンズ材の屈折率が波長
に変化するため困難であり、各々の波長毎に複数備え、
光ディスク14の種類によって機械的に入替えるような
構成でも良い。しかし、複数の対物レンズを備えた構成
は、光ピックアップ装置が大きくなってしまうので、焦
点距離が正と負の材料が異なる(屈折率が異なる)2枚
のレンズ15a,15bを貼り合せた色消しレンズ構成
とし、2つの波長で収差が発生しないように設計し、1
つの対物レンズ15で2つの波長に対応する構成にする
ことが望ましい。
【0053】また、光ディスク14の種類によって(光
源波長によって)対物レンズ15の開口数(NA)が異
なる場合には、開口径を変更することができるアパーチ
ャ(例えば、機械的に変更するものや液晶を用いて変更
するものなど)を用いて光ピックアップ装置を構成すれ
ばよい。
【0054】本発明の第三の実施の形態を図7に基づい
て説明する。本実施の形態は、前述したような光ピック
アップ装置11を備える光ディスク装置への適用例を示
す。図7は光ディスク装置の制御系等を示す概略ブロッ
ク図である。
【0055】光ピックアップ装置11は光ディスク14
の半径方向に移動するキャリッジアクチュエータ31に
取り付けられている。32は光ディスク14を回転させ
る回転駆動機構の主要部をなすスピンドルモータであ
り、中央制御装置33に接続されたスピンドル制御部3
4により回転動作(回転速度)等が制御される。また、
光ピックアップ装置11と中央制御装置33との間で
は、アクチュエータ16中のフォーカスアクチュエータ
16Fに対してはフォーカス制御部35、トラックアク
チュエータ16Tに対してはトラック制御部36が接続
されている。これらのフォーカス制御部35、トラック
制御部36によりサーボ制御手段が構成されている。ま
た、これらの制御部35,36に対しては検出器20,
24により検出されるフォーカス信号、トラック信号も
取り込まれる。検出器20,24により検出される情報
信号は信号再生手段としての信号復調部37により再生
データに変換される。さらに、キャリッジアクチュエー
タ31は中央制御装置33に接続されたキャリッジ制御
部38によりシーク動作が制御される。また、半導体レ
ーザ19又は23は中央制御装置33に接続された光源
駆動手段としてのLD制御部39によりその発光のオン
・オフや発光パワーが制御される。
【0056】さらに、本実施の形態の光ディスク装置で
は、何れの半導体レーザ19又は23を駆動させるか等
の制御に供するために、スピンドルモータ32のターン
テーブル上に装填された光ディスク14の種類を識別す
るための光ディスク識別機構40が設けられており、中
央制御装置33、LD制御部39及び制御部35,36
に接続されている。
【0057】光ディスク識別機構40によるディスク識
別法・光源選択法について簡単に説明する。光ディスク
14装着後、まず、第1の光源ユニット12の半導体レ
ーザ19を点灯させてフォーカス信号を検出しながら対
物レンズ15をフォーカス方向に移動させて光ディスク
14の記録面に焦点を合わせる。合焦点後、今度はトラ
ック方向に対物レンズ15を移動し、トラック信号の検
出を行う。この時点でトラック信号が検出された場合に
は、そのまま、第1の光源ユニット12の半導体レーザ
19を用いて再生の動作を行う。一方、トラック信号が
検出されなかった場合には、第1の光源ユニット12の
半導体レーザ19を消灯し、第2の光源ユニット13の
半導体レーザ23を点灯させ、フォーカス信号を検出し
ながら対物レンズ15をフォーカス方向に移動させて光
ディスク14の記録面に焦点を合わせ、トラック方向に
対物レンズ15を移動し、トラック信号の検出を行い、
第2の光源ユニット13の半導体レーザ23を用いて再
生動作を行う。
【0058】従って、本実施の形態によれば、前述した
ような2波長対応の光ピックアップ装置11を備えるこ
とにより、異なる波長を対象とする光ディスク14に対
して互換性を持ち、かつ、小型の光ディスク装置を容易
に実現することができる。
【0059】なお、図7に示すブロック図において、破
線で示すように、外部から入力された記録データを書込
み信号に変換する書込み信号処理手段としての信号変調
部41をLD制御部39に接続して設けることにより、
追記又は書換え可能な光ディスク14に対して記録可能
な光ディスク装置となる。
【0060】
【発明の効果】請求項1記載の発明の波長板によれば、
構造複屈折は材料や形状を変えることにより複屈折特性
を容易に制御することができるので、2つの異なる波長
の違いが、例えば405nmと660nmとの如く、比
較的大きい場合であっても共用可能となり、当該波長板
を用いる光学系の簡素化を図ることができる。
【0061】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の波長板を、構造複屈折の具体的な構成例として対象
となる光の波長の1/2以下の微細周期構造により容易
に実現することができる。
【0062】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の波長板において、2つの異なる波長の光に対
して1/4波長板として機能するようその偏光状態を変
化させるので、例えば、直線偏光から円偏光への変換、
又は、円偏光から直線偏光への変換を1つの1/4波長
板で行うことができ、光学系を簡素化することができ
る。
【0063】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の波長板において、一方の波長の光に対しては位相差
が当該波長の(2n+1)/4倍(n=0,1,2,
…)であり、他方の波長の光に対しては位相差が当該波
長の(2m+1)/4倍(m=0,1,2,…)である
ので、対象となる光の波長の1/2以下の微細周期構造
で、2つの異なる波長の光に対して1/4波長板として
機能する波長板を容易に実現することができる。
【0064】請求項5記載の発明の光ピックアップ装置
によれば、比較的波長の違いが大きい2つの光に対して
1/4波長板として機能する1つの請求項3又は4記載
の波長板を用いているので、2波長対応の光ピックアッ
プ装置を簡単な構成で、かつ、小型に実現することがで
きる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の光ピックアップ装置を実現する上で、2つの波長に
対して収差の小さい対物レンズとすることができ、信頼
性の高い2波長対応の光ピックアップ装置を容易に実現
することができる。
【0066】請求項7記載の発明の光ディスク装置によ
れば、請求項5又は6記載の光ピックアップ装置を備え
ることにより、異なる波長を対象とする光ディスクに対
して互換性を持ち、かつ、小型の光ディスク装置を容易
に実現することができる。
【0067】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の光ディスク装置において、追記型光記録媒体又は書
換え型光記録媒体に対して記録可能な光ディスク装置の
場合にも同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の波長板を示す外観
斜視図である。
【図2】そのA−A′線の拡大断面図である。
【図3】波長板における位相差の波長依存性を示す特性
図である。
【図4】波長板の作製プロセスを順に示す断面図であ
る。
【図5】本発明の第二の実施の形態の光ピックアップ装
置を示す光学系構成図である。
【図6】その光源ユニットの断面構造図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態の光ディスク装置の
制御系等の構成例を示すブロック図である。
【図8】従来例を示す光学系構成図である。
【符号の説明】
1 波長板 3 微細周期構造 11 光ピックアップ装置 14 光ディスク 15 対物レンズ 16 アクチュエータ 19 光源 20 検出器 23 光源 24 検出器 27 照明光学系 28 検出光学系 32 回転駆動機構 35,36 サーボ制御手段 37 信号再生手段 39 光源駆動手段 40 ディスク識別手段 41 書込み信号処理手段
フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA03 AA13 AA37 AA40 AA45 AA50 AA57 BA07 BA45 5D119 AA41 BA01 EC45 EC47 FA08 JA32 5D789 AA41 BA01 EC45 EC47 FA08 JA32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの異なる波長の光に対してその偏光
    状態を変化させる構造複屈折を有する波長板。
  2. 【請求項2】 対象となる光の波長の1/2以下の微細
    周期構造により構造複屈折を有する請求項1記載の波長
    板。
  3. 【請求項3】 2つの異なる波長の光に対して1/4波
    長板として機能するようその偏光状態を変化させる請求
    項1又は2記載の波長板。
  4. 【請求項4】 一方の波長の光に対しては位相差が当該
    波長の(2n+1)/4倍(n=0,1,2,…)であ
    り、他方の波長の光に対しては位相差が当該波長の(2
    m+1)/4倍(m=0,1,2,…)である請求項3
    記載の波長板。
  5. 【請求項5】 択一的に駆動されて波長の異なる光を出
    射する2つの光源と、 光ディスクに対向する対物レンズと、 この対物レンズを変位移動させるアクチュエータと、 請求項3又は4記載の波長板と、 前記光源から発せられた光を前記波長板を経て前記対物
    レンズへ導く照明光学系と、 前記光ディスクからの反射光に基づく信号を検出する検
    出器と、 前記反射光を前記波長板を経て前記検出器へ導く検出光
    学系と、を備える光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】 前記対物レンズが色消しレンズである請
    求項5記載の光ピックアップ装置。
  7. 【請求項7】 光ディスクを回転させる回転駆動機構
    と、 前記光ディスクに対して前記対物レンズを介して光を照
    射する請求項5又は6記載の光ピックアップ装置と、 装填された前記光ディスクの種類を識別するディスク識
    別手段と、 このディスク識別手段による識別結果に基づき前記光ピ
    ックアップ装置中の2つの光源の何れかを択一的に駆動
    する光源駆動手段と、 前記光ピックアップ装置中の前記検出器により検出され
    たサーボ信号に基づき前記アクチュエータを駆動させる
    サーボ制御手段と、 前記検出器により検出された情報信号に基づき前記光デ
    ィスクに記録されたデータを再生する信号再生手段と、
    を備える光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 外部から入力されたデータに基づき前記
    光ディスクに記録する信号に変換する書込み信号処理手
    段を備える請求項7記載の光ディスク装置。
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