JP2003201929A - キャリアガスケット - Google Patents

キャリアガスケット

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JP2003201929A
JP2003201929A JP2002029830A JP2002029830A JP2003201929A JP 2003201929 A JP2003201929 A JP 2003201929A JP 2002029830 A JP2002029830 A JP 2002029830A JP 2002029830 A JP2002029830 A JP 2002029830A JP 2003201929 A JP2003201929 A JP 2003201929A
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Japan
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carrier
seal
front side
gasket
back side
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JP2002029830A
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English (en)
Inventor
Kenji Matsumoto
健治 松本
Hiroaki Yasunobu
寛昭 安信
Yuichi Hosokawa
祐一 細川
Koji Takahashi
浩二 高橋
Atsushi Tsuboi
淳 坪井
Kazuo Izumi
和男 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uchiyama Manufacturing Corp
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Uchiyama Manufacturing Corp
Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表,裏のシール部における突条の形状を異な
らしめることによりキャリア部の密封性能と耐久性を高
めることができるようにする。 【解決手段】 インテークマニホールドまたは燃料タン
ク等の繋ぎ部に装着されるキャリアガスケットを、表
側,裏側の平坦面11A,11Bに凹溝12,13が形
成されたキャリア部11と、キャリア部11の表側,裏
側に位置して凹溝12,13を埋めるように設けられ平
坦面11A,11B以上に突出する突条14A,15A
を有したシール部14,15とから構成する。そして、
表側のシール部14と裏側のシール部15とは、突条1
4A,15Aを互いに異なる形状に形成し、表側のシー
ル部14には、突条14Aの基部両側に肉盗み部14
B,14Bを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインテーク
マニホールドまたは燃料タンクなどの繋ぎ部を密封する
のに好適に用いられるキャリアガスケットに関し、具体
的にはこれらに装着されるキャリアガスケットの改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のキャリアガスケットとし
ては、インテークマニホールドの取付け部または燃料タ
ンクの繋ぎ部などのキャリア部を持つシール構造に配さ
れるもので、その一般的な取付け構造は、挟着されるキ
ャリア部の表,裏面にガスケットを取り付けて抵抗のな
い滑らかな流路を形成するとか、または他部材と通じた
接続をなさしめるなどの取付け作用と密封作用を同時に
働かせている。
【0003】そこで、この種の従来技術によるキャリア
ガスケットの一般的な形状について図10を参照して説
明する。
【0004】1はキャリアガスケットのキャリア部、
2,3は該キャリア部1の表側,裏側に設けられた凹溝
で、該凹溝2,3はキャリア部1の外周側に位置し、そ
の表側,裏側で互いにほぼ同一形状、寸法に形成されて
いる。そして、凹溝2,3は、断面コ字形状をなし、キ
ャリア部1の全周にわたって延びている。
【0005】4,5はキャリア部1の凹溝2,3内に設
けたシール材で、該シール材4,5は、弾性体材料を用
いて互いにほぼ同一形状、寸法に形成されている。そし
て、表側のシール材4は凹溝2を埋めるように配設さ
れ、裏側のシール材5は凹溝3を埋めるように配設され
ている。
【0006】一般に、キャリア部1へ硬度の低い合成ゴ
ム材または合成樹脂材(例えば硬度50〜70°程度
品)からなるシール材4,5を配置すると、キャリアガ
スケットを締め込んだときその軟らかさゆえ局部荷重を
分散し、その取付け部の変形を緩和せしめる。
【0007】反対に、硬度の高い合成ゴム材または合成
樹脂材(例えば硬度70〜90°程度品)からなるシー
ル材4,5を配置すると、バネ定数が高いのでキャリア
部1に局部荷重が加わり易いものとなり、表面粗さに適
応性が低く、少しその表面が粗いと充分なシール性能を
発揮しないので、前記のような硬度の高いシール材4,
5では密封力が充分とは言い難く実使用に耐え得るもの
となり得ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のような不具合に
対して求められるキャリアガスケットは、いずれの要求
性能も充分に満たすことがないにしてもある程度満足さ
せることのできる中間的な硬度と密着性を持った密封材
料にて形成することが考えられるが(図示していな
い)、このような密封材料からなるキャリアガスケット
は所詮ごまかしに過ぎず、どちらの要求も根本的に解決
するものと成り得ていない。
【0009】すなわち、シール材4,5の硬度を高めに
設定すれば、高いバネ定数となって、粗いシール部の表
面では密封性が不足するものとなり、反対に硬度を低め
に設定すれば、粗いシール部に対してなじみ性が良くな
るが、面圧は不足する。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、割れ易い部材とか粗面
を持つ部材などを安全確実に固定し密封せしめることに
よりキャリア部の密封性能と耐久性を高めることができ
るようにしたキャリアガスケットを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1の発明が採用する構成は、インテークマ
ニホールドまたは燃料タンクなどの繋ぎ部に装着される
キャリア部を持ったキャリアガスケットにおいて、前記
キャリア部の表側,裏側に凹溝を形成し、前記凹溝には
表側,裏側の面以上に突出する突条を有したシール部を
形成せしめ、表側のシール部の突条と裏側のシール部の
突条とを数または形状を異ならしめて配設したことを特
徴としている。
【0012】このように構成されるキャリアガスケット
は、シリンダヘッドとインテークマニホールドの間に挟
着される密封部材、または燃料タンクの口部と蓋体の間
に挟着される密封部材として用いられる。そして、キャ
リア部の表側,裏側に形成した凹溝にはそれぞれシール
部が設けられ、これらのシール部はその表側,裏側で互
いに非対称な形状、組合せをもって配置されるので、低
いバネ定数と良好ななじみ性を同時に得ることができ
る。
【0013】また、請求項2の発明は、キャリア部に形
成した表側,裏側の凹溝の溝幅または溝深さを異ならし
めて配設してなる構成としている。これにより、凹溝の
溝幅または溝深さを、キャリア部の表側,裏側で互いに
異ならしめ、シール部に対して低いバネ定数と良好なな
じみ性を与えることができる。
【0014】また、請求項3の発明は、シール部の突条
の突出する基部に肉盗み部を形成せしめてなる構成とし
ている。これにより、シール部は低いバネ定数と良好な
なじみ性を得ることができる。
【0015】一方、請求項4の発明によると、キャリア
部は硬質樹脂材からなる環状体として形成し、該環状体
には表側,裏側が凹溝となって薄肉に形成された環状の
シール保持部を設け、シール部は該シール保持部を外側
から覆うように一体成形され該シール保持体よりも軟質
な樹脂材料からなる弾性シール体により構成している。
【0016】この場合には、キャリア部を硬質樹脂材か
らなる環状体として形成し、該環状体の内周側には、そ
の表側,裏側に凹溝を設けることにより薄肉となった環
状のシール保持部を形成できる。そして、弾性シール体
(シール部)は、該シール保持部の表側,裏側を外側か
ら覆うように一体成形することにより形成できる。
【0017】さらに、請求項5の発明によると、弾性シ
ール体は、燃料の気化ガスに対し高い不透過性を有する
合成樹脂材料を用いて形成してなる構成としている。こ
れにより、例えば燃料タンク内に収容したガソリン等の
気化ガス(エバポガス)に対するシール性を発揮でき、
燃料タンク内の気化ガスがキャリアガスケットのシール
部を透過して外部に漏洩するのを防止することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
キャリアガスケットを添付図面に従って詳細に説明す
る。なお、本実施の形態では、前述した従来技術と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0019】まず、図1および図2は本発明の第1の実
施の形態を示している。図中、11は本実施の形態で採
用したキャリアガスケットのキャリア部で、該キャリア
部11は、図1に示すように円形の環状体として形成さ
れ、その表,裏面が図2に示す如く平坦面11A,11
Bとなっている。
【0020】そして、キャリア部11は、例えばインテ
ークマニホールドとシリンダヘッド(図示せず)との間
に挟着され、強い締め付けに耐え得る強度が要求される
ので、硬質合成樹脂材、アルミニウム材、鉄材その他の
合金材などの高い剛性を有する硬質材料を用いて形成さ
れるものである。
【0021】12,13はキャリア部11の表,裏面に
設けられた凹溝で、該凹溝12,13はキャリア部11
の外周側に位置し、その表,裏面で互いに異なる形状、
寸法(溝幅、溝深さが異なる)に形成されている。この
場合、表側の凹溝12は断面コ字形状をなし、キャリア
部11の全周にわたって延びている。一方、裏側の凹溝
13は、断面L字状をなしてキャリア部11の全周に延
び、その外周側は無壁形状となっている。
【0022】14,15はキャリア部11の凹溝12,
13内に設けたシール部で、該シール部14,15は、
弾性体材料を用いて互いに異なる形状、寸法に形成さ
れ、キャリア部11の表側,裏側の平坦面11A,11
B以上に突出する突条14A,15Aを有している。そ
して、表側のシール部14は凹溝12を埋めるように配
設され、裏側のシール部15は凹溝13を埋めるように
配設されている。
【0023】そして、シール部15の突条15Aは太形
状に形成され、シール部14の突条14Aは細形状に形
成されている。また、表側のシール部14には、突条1
4Aの基部両側に肉盗み部14B,14Bが形成されて
いる。そして、シール部14は突条14Aを中心として
左右対称形状に形成されている。
【0024】この場合、弾性体からなるシール部14,
15の成形材料としては、ゴム材や熱硬化性エラストマ
ー・樹脂材等が挙げられ、例えばゴム材を挙げれば、ブ
チルゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重
合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ブタジエ
ンゴム、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、アクリ
ルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フロロシリコー
ンゴム、エチレンプロピレンゴム等が採用可能である。
【0025】本実施の形態によるキャリアガスケットは
上述の如き構成を有するもので、次に、その作用につい
て説明する。
【0026】まず、キャリアガスケットは、例えばイン
テークマニホールドとシリンダヘッド(図示せず)との
衝合面間にキャリア部11が挟着され、このときに表,
裏面のシール部14,15が、両者の衝合面間における
隙間を埋めるように弾性的に圧縮変形される。
【0027】このため、キャリアガスケットのシール部
14,15は、インテークマニホールドとシリンダヘッ
ドとの間をキャリア部11と共にシールでき、内部の混
合気(燃料と吸入空気との混合気)が外部に漏洩するの
を防止することができる。
【0028】特に、これらのシール部14,15は、キ
ャリア部11の平坦面11A,11B以上に突出し互い
に異なる形状となった突条14A,15Aを有してい
る。そして、表側のシール部14には、突条14Aの基
部両側に肉盗み部14B,14Bを形成しているので、
低いバネ定数と良好ななじみ性を発揮することができ
る。
【0029】これにより、キャリア部11が凹溝12,
13側で充分な強度を確保しにくい場合でも、この部分
の変形を抑えることができると共に、インテークマニホ
ールドまたはシリンダヘッド側でも、衝合面(シール
面)側での変形を抑えることができる。また、インテー
クマニホールドまたはシリンダヘッドの衝合面が粗いシ
ール面であっても、シール部14,15により良好なな
じみ性を確保でき、密封性能を高めることができる。
【0030】この場合、凹溝12,13はキャリア部1
1の外周側に位置し、その表,裏面で互いに異なる溝幅
または溝深さをもって形成している。そして、キャリア
部11の表側で凹溝12内に設けるシール部14には、
細形状の突条14Aを形成し、キャリア部11の裏側で
凹溝13内に設けるシール部15には、太形状の突条1
5Aを形成している。
【0031】このため、キャリア部11の表側と裏側と
に、細形状の突条14Aと太形状の突条15Aとを組合
わせて配置することにより、シール部14,15の弾性
変形性能を高めることができ、大きなたわみ効果を期待
することができる。
【0032】また、表側のシール部14には、突条14
Aの基部両側に肉盗み部14B,14Bを形成している
ので、上述した低いバネ定数と良好ななじみ性をさらに
期待することができる。
【0033】かくして、本実施の形態によるキャリアガ
スケットは、キャリア部11の凹溝12,13に互いに
異なる形状、寸法のシール部14,15を形成せしめる
ことにより、比較的脆弱な部材の密封にあっても各々の
形状維持とシール性能の向上を図ることができ、低コス
ト化も実現することができる。
【0034】次に、図3は本発明の第2の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、キャリア部の表,裏に形
成するシール部の突条本数を互いに異なる本数としたこ
とにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の
形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0035】図中、21,22はキャリア部11の表
側,裏側に設けられた凹溝で、該凹溝21,22は、第
1の実施の形態で述べた凹溝12,13とほぼ同様に構
成されるものの、この場合には、裏側の凹溝22も断面
コ字形状をなして形成されている。
【0036】23,24はキャリア部11の凹溝21,
22内に設けたシール部で、該シール部23,24は、
第1の実施の形態で述べたシール部14,15とほぼ同
様に構成され、表側のシール部23は、キャリア部11
の平坦面11A以上に突出する突条23Aと、該突条2
3Aの基部両側に形成された肉盗み部23B、23Bと
を有している。
【0037】しかし、裏側のシール部24は、キャリア
部11の平坦面11B以上に突出する2本の突条24
A,24Aを有し、これらの突条24Aの基部両側に
は、肉盗み部24B,24Bと、突条24A,24A間
に位置する谷部24Cとが形成されている。
【0038】この場合、2本の突条24A,24A間に
位置する谷部24Cは、略コ字形状の凹部として形成さ
れ、表側の突条23Aと上,下(表,裏)で対向する位
置に配設されている。そして、シール部24は谷部24
Cを中心として左右対称形状に形成されている。
【0039】かくして、このように構成される本実施の
形態にあっても、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができ、低いバネ定数と良好ななじみ
性を得ることができる。
【0040】特に、本実施の形態では、キャリア部11
の表側,裏側で凹溝21,22内に設けるシール部2
3,24を、突条23A,24Aの配置本数が上,下で
異なり、互いに交互な配置構造となるように形成してい
るので、シール部23,24の弾性変形性能を高めるこ
とができ、大きなたわみ効果を期待することができる。
【0041】また、このような交互の配置構造を採用す
ることにより、例えばインテークマニホールドとシリン
ダヘッドとの間に当該キャリアガスケットを締め付けて
装着したときに、ガスケット反力の中心のズレを防ぎ、
曲げ応力を無くすことができるので、キャリア部11が
凹溝21,22側で充分な強度を確保しにくい場合で
も、この部分の変形を防ぐ効果を奏する。
【0042】次に、図4ないし図6は本発明の第3の実
施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、燃料タンクの
繋ぎ部となる口部に対してキャリアガスケットを設ける
構成としたことにある。
【0043】図中、31は車両等に搭載される燃料タン
クで、該燃料タンク31は、例えば硬質の樹脂材料また
は金属板等を用いて箱形状に形成され、その上面31A
側には上向きに突出する環状の段部31Bが設けられて
いる。そして、該段部31Bの内周側は口部としての開
口31Cとなり、この開口31Cは、後述の燃料ポンプ
34および燃料フィルタ35等を燃料タンク31内に着
脱可能に取付けるために円形または略楕円形の穴部とし
て形成されている。
【0044】32,32,…は燃料タンク31の上面3
1A側に設けられた固定ナットで、該各固定ナット32
は、段部31Bの外側で周方向に定間隔をもって配設さ
れている。そして、これらの固定ナット32には、後述
の締付ボルト37がそれぞれ螺着されるものである。
【0045】33は燃料タンク31内に燃料ポンプ34
等を取付けるためのブラケット体を示し、該ブラケット
体33は、例えば硬質の樹脂材料等を用いて形成され、
燃料タンク31の開口31Cを上側から閉塞する平板状
の蓋部33Aと、該蓋部33Aの下面側に一体成形され
下向きに突出する補強筒部33B、ポンプ取付部33C
およびフィルタ収容部33D等とにより構成されてい
る。
【0046】ここで、ブラケット体33の補強筒部33
Bは短尺の筒体として形成され、ポンプ取付部33Cお
よびフィルタ収容部33Dの上端側を外側から取囲むこ
とにより、蓋部33A等の形状を安定させ補強する機能
を有している。また、蓋体となる蓋部33Aの上面側に
は、燃料ポンプ34に給電を行うためのコネクタ部33
Eと、燃料の吐出口33F等が設けられている。
【0047】また、ブラケット体33のポンプ取付部3
3C内には燃料ポンプ34が取付けられ、フィルタ収容
部33D内には燃料フィルタ35が収容されている。そ
して、燃料ポンプ34は、燃料タンク31内の燃料Fを
吸込んで燃料フィルタ35側に吐出させるものである。
【0048】そして、燃料フィルタ35は、このときの
燃料Fを内部のフィルタエレメント(図示せず)等で濾
過し、清浄化した燃料Fをブラケット体33の吐出口3
3Fから外部に吐出させる。なお、この吐出口33Fに
は燃料配管(図示せず)が接続され、この燃料配管によ
り燃料Fは、エンジン本体側の噴射弁(図示せず)等に
供給されるものである。
【0049】36はブラケット体33の蓋部33Aを上
側から押さえるための押え枠で、該押え枠36は、例え
ば金属板等から円形または略楕円形状の枠体として形成
され、締付ボルト37,37,…を用いて蓋部33A上
に締着されるものである。
【0050】この場合、締付ボルト37は、図5に示す
如く軸部37Aとねじ部37Bとを有し、軸部37Aの
長さ寸法は、押え枠36、蓋部33Aおよび後述するキ
ャリアガスケット41の厚さ寸法を合計した寸法にほぼ
等しい長さとなっている。そして、締付ボルト37は、
ねじ部37Bが固定ナット32に螺着されることによ
り、キャリアガスケット41を固定ナット32と蓋部3
3Aとの間に挟着するものである。
【0051】41は本実施の形態で採用したキャリアガ
スケットで、該キャリアガスケット41は、図4ないし
図6に示すように後述のキャリア部42と弾性シール体
45とにより構成され、燃料タンク31の開口31Cを
全周にわたって取囲む環状リングとして形成されてい
る。そして、キャリアガスケット41は、図4に示す如
く燃料タンク31の段部31B(各固定ナット32)と
ブラケット体33の蓋部33Aとの間に挟着され、両者
の間を気密に封止するものである。
【0052】42はキャリアガスケット41のキャリア
部で、該キャリア部42は、第1の実施の形態で述べた
キャリア部11とほぼ同様の硬質材料、特に、ガソリン
等の燃料に対して耐食性を有する材料(例えば、ガラス
入りのナイロン樹脂材)を用いて環状体として形成さ
れ、その表側,裏側の面が図6に示す如く平坦面42
A,42Bとなっている。
【0053】そして、キャリア部42には、平坦面42
A,42Bの中央部を上,下に貫通して延びるボルト挿
通穴42C,42C,…が周方向に定間隔をもって穿設
され、該各ボルト挿通穴42Cには締付ボルト37の軸
部37Aがそれぞれ挿通されるものである。
【0054】また、キャリア部42は平坦面42A,4
2Bよりも内周側となる部分が環状のシール保持部42
Dとなり、該シール保持部42Dは、後述の凹溝43,
44間に位置して薄肉に形成されている。そして、シー
ル保持部42Dは、燃料タンク31の段部31Bと上,
下で対向する位置まで延び、後述の弾性シール体45に
芯金の如く腰を与えて弾性シール体45を保持する機能
を有している。
【0055】43,44はキャリア部42の表側,裏側
に設けられた凹溝で、該凹溝43,44はキャリア部4
2の内周側に位置し、シール保持部42Dの表,裏
(上,下)側を断面L字状に切欠くようにして形成され
ている。そして、これらの凹溝43,44は、キャリア
部42の全周にわたって延び、第1の実施の形態で述べ
た裏側の凹溝13とほぼ同様に内周側が無壁形状となっ
ている。
【0056】45は射出成形等の手段を用いてキャリア
部42に一体成形された弾性シール体で、該弾性シール
体45は、キャリア部42のシール保持部42Dを外側
から覆うように凹溝43,44に設けられた表,裏のシ
ール部46,47と、キャリア部42の平坦面42A,
42B等を外側から被覆した被覆部48とにより構成さ
れている。
【0057】そして、弾性シール体45は、ガソリン等
の燃料の気化ガス(エバポガス)に対し高い不透過性を
有する合成樹脂材料(例えば、フッ素ゴム等)を用いて
形成され、被覆部48にはキャリア部42のボルト挿通
穴42Cと同様のボルト挿通穴48A,48Bが設けら
れている。
【0058】この場合、弾性シール体45は、樹脂モー
ルド等の手段を用いてキャリア部42に一体成形され
る。そして、キャリア部42に対する弾性シール体45
の密着性をより高めるためには、キャリア部42の外側
面に予め接着剤等を塗布しておき、この状態で弾性シー
ル体45をキャリア部42の外側に一体成形する等の手
段がとられるものである。
【0059】また、表側のシール部46は、キャリア部
42の平坦面42A以上に突出する2本の突条46A,
46Aを有し、シール保持部42Dの基端側に位置する
突条46Aの基部と被覆部48との間は肉盗み部46B
となっている。また、2本の突条46A,46A間は略
U字状の谷部46Cとなっている。そして、表側のシー
ル部46は、谷部46Cを中心としてほぼ左右対称な形
状となるように形成されている。
【0060】また、裏側のシール部47は、キャリア部
42の平坦面42B以上に突出する突条47Aを有し、
該突条47Aは、ほぼ左右対称な形状をなして表側の谷
部46Cと上,下(表,裏)で対向する位置に配設され
ている。また、この突条47Aの基部も、シール保持部
42Dの基端側に位置する部位が肉盗み部47Bとなっ
ている。
【0061】かくして、このように構成される本実施の
形態によるキャリアガスケット41は、図4に示す如く
燃料タンク31の段部31B(各固定ナット32)とブ
ラケット体33の蓋部33Aとの間に挟着されることに
より、両者の間を気密にシールすることができ、前記第
1の実施の形態とほぼ同様に、低いバネ定数と良好なな
じみ性を得ることができる。
【0062】また、本実施の形態では、キャリアガスケ
ット41を、例えばガラス入りのナイロン等の硬質樹脂
材を用いて形成された環状のキャリア部42と、ガソリ
ン等の気化ガスに対し高い不透過性を有する合成樹脂材
料(例えば、フッ素ゴム等)を用いて形成され、キャリ
ア部42のシール保持部42Dを外側から覆うように設
けられた弾性シール体45とにより構成し、弾性シール
体45には、突条46A,46A,47A等を有する
表,裏のシール部46,47を一体形成する構成として
いる。
【0063】このため、キャリア部42と弾性シール体
45とからなるキャリアガスケット41は、高価な材料
であるフッ素ゴム等の使用量を減らして材料費を削減で
きると共に、燃料タンク31内の燃料F中から蒸発した
気化ガスが外部に漏洩するのを、不透過性の高い材料か
らなる弾性シール体45により阻止でき、気化ガスに対
する密封性を効果的に高めることができる。
【0064】また、フッ素ゴムを用いて弾性シール体4
5を形成した場合には、寒冷地等での使用時に低温シー
ル性が低下する虞れがある。しかし、この場合の弾性シ
ール体45は、表側のシール部46に突条46A,46
Aと谷部46Cを設け、裏側のシール部47には突条4
7Aを設ける構成としているので、これらの突条46
A,47A等によって低温シール性を向上させることが
できる。
【0065】特に、弾性シール体45は、キャリア部4
2のシール保持部42D(凹溝43,44)に設けるシ
ール部46,47を、突条46A,47Aの配置本数が
上,下で異なり、互いに交互な配置構造となるように形
成しているので、シール部46,47の弾性変形性能を
高めることができ、大きなたわみ効果を期待することが
できる。
【0066】また、このような交互の配置構造を採用す
ることにより、例えば燃料タンク31の段部31Bとブ
ラケット体33の蓋部33Aとの間にキャリアガスケッ
ト41を締め付けて装着したときに、ガスケット反力の
中心のズレを防ぎ、曲げ応力を無くすことができるの
で、キャリア部42が薄肉のシール保持部42D(凹溝
43,44)側で充分な強度を確保しにくい場合でも、
シール保持部42D等の変形を防ぐ効果を奏する。
【0067】次に、図7は本発明の第4の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、燃料タンクの繋ぎ部とな
る口部に対してキャリアガスケットを設けると共に、キ
ャリア部のシール保持部には、弾性シール体の肉逃げ等
を抑える突起部を設ける構成としたことにある。なお、
本実施の形態では、前記第3の実施の形態と同一の構成
要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0068】図中、51は本実施の形態で採用したキャ
リアガスケットで、該キャリアガスケット51は、第3
の実施の形態で述べた図4ないし図6に示すキャリアガ
スケット41とほぼ同様に、後述のキャリア部52と弾
性シール体55とにより構成されている。
【0069】52はキャリアガスケット51のキャリア
部で、該キャリア部52は、第3の実施の形態で述べた
キャリア部42とほぼ同様に構成され、表,裏の平坦面
52A,52B、各ボルト挿通穴52Cおよび環状のシ
ール保持部52Dを有している。しかし、この場合のキ
ャリア部52は、シール保持部52Dが断面T字形状を
なし、該シール保持部52Dの内周(先端)側に環状の
突起部52Eが一体形成されている。
【0070】即ち、突起部52Eはシール保持部52D
の内周側で、その表側,裏側(上,下)に向け平坦面5
2A,52Bよりも小さい突出高さをもって形成されて
いる。これにより突起部52Eは、後述の如く弾性シー
ル体55のシール部56,57に肉逃げが生じるのを抑
え、シール面圧を高めると共に、低温シール性を向上さ
せ、シール部56,57に亀裂(ゴム切れ)等が発生す
るのを抑える機能を有している。
【0071】53,54はキャリア部52の表側,裏側
に設けられた凹溝を示し、該凹溝53,54は、第3の
実施の形態で述べた凹溝43,44とほぼ同様に構成さ
れているものの、該凹溝53,54は、キャリア部52
の突起部52Eによりシール保持部52Dの表,裏
(上,下)側を断面コ字状に切欠くようにして形成され
ている。
【0072】55は射出成形等の手段を用いてキャリア
部52に一体成形された弾性シール体で、該弾性シール
体55は、第3の実施の形態で述べた弾性シール体45
とほぼ同様に構成され、表側,裏側のシール部56,5
7および被覆部58等を有している。そして、弾性シー
ル体55の被覆部58にはボルト挿通穴58A,58B
が設けられている。
【0073】また、表側のシール部56は2本の突条5
6A,56A、肉盗み部56Bを有し、これらの突条5
6A間には略U字状の谷部56Cが形成されている。一
方、裏側のシール部57は突条57A、肉盗み部57B
を有し、該突条57Aは、表側の谷部56Cと上,下で
対向する位置に配設されている。
【0074】かくして、このように構成される本実施の
形態にあっても、前記第3の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができ、燃料の気化ガス等に対する密
封性を高めることができ、低いバネ定数と良好ななじみ
性を得ることができる。
【0075】特に、本実施の形態では、シール保持部5
2Dの内周側に位置してキャリア部52に突起部52E
を設ける構成としているので、例えば突条56A,57
A等に芯金の如き腰を与えることができる。そして、図
5に例示した弾性シール体45のシール部46,47の
ように、燃料タンク31の段部31Bとブラケット体3
3の蓋部33Aとの間に挟着したときに、突起部52E
は弾性シール体55のシール部56,57に肉逃げが生
じるのを抑え、シール面圧を高めると共に、低温シール
性を向上させ、シール部56,57に亀裂(ゴム切れ)
等が発生するのを良好に抑えることができる。
【0076】このように、キャリアガスケット51を、
図4に示すキャリアガスケット41の如く燃料タンク3
1の段部31Bとブラケット体33の蓋部33Aとの間
に挟着したときに、突条56A,57A等のシール面に
おける面圧を突起部52Eにより高めることができ、低
温シール性等を確実に向上できる。
【0077】次に、図8は本発明の第5の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、燃料タンクの繋ぎ部とな
る口部に対してキャリアガスケットを設けると共に、キ
ャリア部の内周側にのみ弾性シール体を設ける構成とし
たことにある。なお、本実施の形態では、前記第3の実
施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。
【0078】図中、61は本実施の形態で採用したキャ
リアガスケットで、該キャリアガスケット61は、第3
の実施の形態で述べた図4ないし図6に示すキャリアガ
スケット41とほぼ同様に、後述のキャリア部62と弾
性シール体65とにより構成されている。
【0079】62はキャリアガスケット61のキャリア
部で、該キャリア部62は、第3の実施の形態で述べた
キャリア部42とほぼ同様に構成され、表,裏の平坦面
62A,62B、各ボルト挿通穴62Cおよび環状のシ
ール保持部62Dを有している。しかし、この場合のキ
ャリア部62は、平坦面62Bとシール保持部62Dと
の間が斜めに傾斜したテーパ状の傾斜面62Eとなって
いる。
【0080】63,64はキャリア部62の表側,裏側
に設けられた凹溝を示し、該凹溝63,64は、第3の
実施の形態で述べた凹溝43,44とほぼ同様に構成さ
れている。しかし、この場合に裏側の凹溝64は、その
内周側が前記テーパ状の傾斜面62Eにより傾斜壁形状
に形成されている。
【0081】65は射出成形等の手段を用いてキャリア
部62に一体成形された弾性シール体で、該弾性シール
体65は、キャリア部62のシール保持部62Dを外側
から覆うように凹溝63,64に設けられた表側,裏側
のシール部66,67により構成されている。そして、
この場合の弾性シール体65は、第3の実施の形態で述
べた弾性シール体45の被覆部48を省略した形状とな
っている。
【0082】そして、表側のシール部66は2本の突条
66A,66A、肉盗み部66Bを有し、これらの突条
66A間には略U字状の谷部66Cが形成されている。
一方、裏側のシール部67は突条67A、肉盗み部67
Bを有し、突条67Aは、表側の谷部66Cと上,下で
対向する位置に配設されている。
【0083】この場合の弾性シール体65も、樹脂モー
ルド等の手段を用いてキャリア部62に一体成形され
る。そして、キャリア部62に対する弾性シール体65
の密着性をより高めるためには、シール保持部62Dの
外側面に予め接着剤等を塗布しておき、この状態で弾性
シール体65をキャリア部62のシール保持部62Dに
一体成形するのがよい。
【0084】かくして、このように構成される本実施の
形態にあっても、前記第3の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができ、燃料の気化ガス等に対する密
封性を高めることができ、低いバネ定数と良好ななじみ
性を得ることができる。
【0085】特に、本実施の形態では、キャリア部62
の平坦面62Bとシール保持部62Dとの間にテーパ状
の傾斜面62Eを形成し、弾性シール体65は、キャリ
ア部62のシール保持部62Dを外側から覆うように設
けた表,裏のシール部66,67により構成している。
【0086】このため、弾性シール体65の使用量をさ
らに減らして材料費を削減できると共に、図4に例示し
た燃料タンク31内の燃料F中から蒸発した気化ガスが
外部に漏洩するのを、不透過性の高い材料からなる弾性
シール体65によって阻止でき、気化ガスに対する密封
性を効果的に高めることができる。
【0087】次に、図9は本発明の第6の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、燃料タンクの繋ぎ部とな
る口部に対してキャリアガスケットを設けると共に、裏
側のシール部には3個の突条を設ける構成としたことに
ある。なお、本実施の形態では、前記第3の実施の形態
と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略
するものとする。
【0088】図中、71は本実施の形態で採用したキャ
リアガスケットで、該キャリアガスケット71は、第3
の実施の形態で述べた図4ないし図6に示すキャリアガ
スケット41とほぼ同様に、後述のキャリア部72と弾
性シール体75とにより構成されている。
【0089】72はキャリアガスケット71のキャリア
部で、該キャリア部72は、第3の実施の形態で述べた
キャリア部42とほぼ同様に構成され、表,裏の平坦面
72A,72B、各ボルト挿通穴72Cおよび環状のシ
ール保持部72Dを有しているものである。
【0090】73,74はキャリア部72の表,裏面に
設けられた凹溝を示し、該凹溝73,74は、第3の実
施の形態で述べた凹溝43,44とほぼ同様に構成され
ているものである。
【0091】75は射出成形等の手段を用いてキャリア
部72に一体成形された弾性シール体で、該弾性シール
体75は、キャリア部72のシール保持部72Dを外側
から覆うように凹溝73,74に設けられた表側,裏側
のシール部76,77により構成されている。そして、
この場合の弾性シール体75は、第3の実施の形態で述
べた弾性シール体45の被覆部48を省略した形状とな
っている。
【0092】そして、表側のシール部76は2本の突条
76A,76A、肉盗み部76Bを有し、これらの突条
76A間には略U字状の谷部76Cが形成されている。
しかし、裏側のシール部77は、3本の突条77A,7
7A,77Aと肉盗み部77Bを有し、これらの突条7
7A,77A間は、略U字状の谷部77C,77Cとな
っている。
【0093】そして、裏側のシール部77は、3本の突
条77A,77A,77Aのうち中央の突条77Aを中
心にしてほぼ左右対称な形状をなし、中央の突条77A
が表側の谷部76Cと上,下でほぼ対向する位置に配設
されている。
【0094】かくして、このように構成される本実施の
形態にあっても、前記第3の実施の形態とほぼ同様の作
用効果を得ることができ、燃料の気化ガス等に対する密
封性を高めることができ、低いバネ定数と良好ななじみ
性を得ることができる。
【0095】特に、本実施の形態では、表側のシール部
76に2本の突条76A,76Aを形成し、裏側のシー
ル部77には3本の突条77A,77A,…を形成する
構成としたので、これらのシール部76,77は、突条
76A,77Aの配置本数が上,下で異なり、互いに交
互な配置構造となるように形成でき、シール部76,7
7の弾性変形性能をさらに高めることができる。
【0096】なお、前記第3の実施の形態では、表側の
シール部46に2本の突条46Aを設け、裏側のシール
部47には1本の突条47Aを設ける構成とした場合を
例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るもの
ではなく、例えば第1の実施の形態で述べたシール部1
4,15または第2の実施の形態で述べたシール部2
3,24の如きシール部を用いてもよい。
【0097】また、これと同様の変更は、第4ないし第
6の実施の形態についても可能である。そして、あくま
でも本発明は、キャリア部の表側,裏側に設けるシール
部を、互いに非対称な形状、組合せをもって形成すれば
よく、これによって、低いバネ定数と良好ななじみ性を
同時に得ることができるものである。
【0098】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、キャリア部の表側,裏側に凹溝を形成し、
これらの凹溝へ表側,裏側の面以上に突出する突条を有
したシール部を形成すると共に、表側のシール部の突条
と裏側のシール部の突条とを数または形状を異ならしめ
て配設する構成としたので、比較的脆弱な部材の密封に
あっても各々の形状維持とシール性能の向上を図ること
ができると共に、低コスト化を果たすことができる。ま
た、表側,裏側のシール部は、その表,裏で突条が互い
に非対称な形状、組合せをもって配置されるので、低い
バネ定数と良好ななじみ性を同時に得ることができる。
【0099】また、請求項2に記載の発明は、キャリア
部に形成した表側,裏側の凹溝の溝幅または溝深さを異
ならせる構成としているので、これによって表側,裏側
のシール部を互いにキャリア部の表側,裏側で異なる形
状、組合せに形成でき、シール部に対して低いバネ定数
と良好ななじみ性を与えることができる。
【0100】また、請求項3に記載の発明は、シール部
の突条の突出する基部に肉盗み部を形成する構成として
いるので、シール部は肉盗み部によって低いバネ定数と
良好ななじみ性をさらに期待することができる。
【0101】一方、請求項4に記載の発明によると、キ
ャリア部は硬質樹脂材からなる環状体として形成し、該
環状体には表側,裏側が凹溝となって薄肉に形成された
環状のシール保持部を設け、シール部は該シール保持部
を外側から覆うように一体成形された弾性シール体によ
り構成しているので、例えば燃料タンクの繋ぎ部となる
口部と蓋体との間にキャリアガスケットを挟着する場合
でも、両者の間の密封性を高めることができ、弾性シー
ル体の低温シール性等を向上することができる。
【0102】また、請求項5に記載の発明によると、弾
性シール体は、燃料の気化ガスに対し高い不透過性を有
する合成樹脂材料を用いて形成してなる構成としている
ので、例えば燃料タンク内に収容したガソリン等の気化
ガスに対するシール性を発揮でき、燃料タンク内の気化
ガスがキャリアガスケットのシール部を透過して外部に
漏洩するのを防止することができる。そして、キャリア
部と弾性シール体とからなるキャリアガスケットは、高
い不透過性を有する高価な合成樹脂材料(例えば、フッ
素ゴム等)の使用量を減らして材料費を削減できると共
に、燃料タンク内の燃料F中から蒸発した気化ガスが外
部に漏洩するのを弾性シール体により阻止でき、気化ガ
スに対する密封性を効果的に高めることができる。
【0103】さらに、フッ素ゴム等を用いて弾性シール
体を形成した場合には、寒冷地等での使用時に低温シー
ル性が低下する虞れがある。しかし、弾性シール体は、
表側のシール部に形成した突条と裏側のシール部に形成
した突条とを、互いに異なる形状、組合せをもって配置
することにより、シール部の弾性変形性能を高めること
ができ、大きなたわみ効果を期待できると共に、これら
の突条等によって低温シール性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるキャリアガス
ケットを示す平面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみたキャリアガス
ケットの拡大断面図である。
【図3】第2の実施の形態によるキャリアガスケットを
示す図2とほぼ同様位置の断面図である。
【図4】第3の実施の形態によるキャリアガスケットが
適用された燃料タンク等を示す縦断面図である。
【図5】図4中の要部を拡大して示す要部拡大断面図で
ある。
【図6】図4中のキャリアガスケットを単体として示す
拡大縦断面図である。
【図7】第4の実施の形態によるキャリアガスケットを
示す拡大断面図である。
【図8】第5の実施の形態によるキャリアガスケットを
示す拡大断面図である。
【図9】第6の実施の形態によるキャリアガスケットの
要部を示す拡大断面図である。
【図10】従来技術によるキャリアガスケットを示す拡
大断面図である。
【符号の説明】
11 キャリア部 11A 平坦面(表側の面) 11B 平坦面(裏側の面) 12,13,21,22 凹溝 14,23 表側のシール部 15,24 裏側のシール部 14A,15A,23A,24A 突条 14B,23B,24B 肉盗み部 24C 谷部 31 燃料タンク 31B 段部 31C 開口(口部) 32 固定ナット 33 ブラケット体 33A 蓋部(蓋体) 34 燃料ポンプ 35 燃料フィルタ 36 押え枠 37 締付ボルト 41,51,61,71 キャリアガスケット 42,52,62,72 キャリア部 42A,52A,62A,72A 平坦面(表側の面) 42B,52B,62B,72B 平坦面(裏側の面) 42C,52C,62C,72C ボルト挿通穴 42D,52D,62D,72D シール保持部 43,44,53,54,63,64,73,74 凹
溝 45,55,65,75 弾性シール体 46,56,66,76 表側のシール部 47,57,67,77 裏側のシール部 46A,47A,56A,57A,66A,67A,7
6A,77A 突条 46B,47B,56B,57B,66B,67B,7
6B,77B 肉盗み部 46C,56C,66C,76C,77C 谷部 48,58 被覆部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16J 15/10 F16J 15/10 X F02M 35/10 102B (72)発明者 安信 寛昭 岡山県赤磐郡赤坂町大苅田1106−11 内山 工業株式会社赤坂研究所内 (72)発明者 細川 祐一 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 高橋 浩二 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 坪井 淳 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 泉 和男 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3J040 BA01 EA03 EA15 EA22 EA27 FA05 HA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インテークマニホールドまたは燃料タン
    クなどの繋ぎ部に装着されるキャリア部を持ったキャリ
    アガスケットにおいて、 前記キャリア部の表側,裏側に凹溝を形成し、 前記凹溝には表側,裏側の面以上に突出する突条を有し
    たシール部を形成せしめ、 表側のシール部の突条と裏側のシール部の突条とを数ま
    たは形状を異ならしめて配設したことを特徴とするキャ
    リアガスケット。
  2. 【請求項2】 前記キャリア部に形成した表側,裏側の
    凹溝の溝幅または溝深さを異ならしめて配設してなる請
    求項1に記載のキャリアガスケット。
  3. 【請求項3】 前記シール部の突条の突出する基部に肉
    盗み部を形成せしめてなる請求項1または2に記載のキ
    ャリアガスケット。
  4. 【請求項4】 前記キャリア部は硬質樹脂材からなる環
    状体として形成し、該環状体には表側,裏側が前記凹溝
    となって薄肉に形成された環状のシール保持部を設け、
    前記シール部は該シール保持部を外側から覆うように一
    体成形され該シール保持体よりも軟質な樹脂材料からな
    る弾性シール体により構成してなる請求項1,2または
    3に記載のキャリアガスケット。
  5. 【請求項5】 前記弾性シール体は、燃料の気化ガスに
    対し高い不透過性を有する合成樹脂材料を用いて形成し
    てなる請求項4に記載のキャリアガスケット。
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