JP3549016B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロックや、吸気マニホールドとシリンダブロック等の二部材の間に装着されるガスケットに関するものであり、より詳細には、ゴム状弾性を有する柔軟なコーテング層からなるシールラインを有するガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用のエンジンに使用されるガスケットには、その用途に応じて、シリンダボア用穴、水穴、オイル穴、ボルト穴等が形成されており、それぞれのシール対象穴に対して様々なシール手段が設けられている。
【0003】
図1に示すようなシリンダヘッドガスケットAにおいては、シリンダボア用穴Hc、水穴Hw、オイル穴Ho、ボルト穴Hb、プッシュロッド穴Hp等が形成されている。そして、シリンダボアには、エンジンが作動した時に、高圧高温状態の燃焼ガスが発生するので、この部分のシールが特に重要であり、ガスケットと共にエンジン部材を固定するためのボルトは、シリンダボア周囲を確実にシールするために、通常はシリンダボア用穴Hwを囲んで配置される。
【0004】
そのため、このシリンダボア用穴Hc以外の穴、即ち、水穴Hwやオイル穴Ho等の液体穴においては、ボルト締付時に均等な締め付け圧を受けられず、また、ボルト穴Hb近傍とボルト穴Hbから離隔した部位とでは、ガスケットAとガスケットAを挟持するエンジン部材との間の隙間が不均等になり、離隔した部位のシール面圧が低下し、シールを良好に行なえないという問題がある。
【0005】
また、図4に示すようなチェーンケースのガスケットB等においては、シール穴Hsのシールに関して大きなシール面圧を必要としないので、ボルト穴Hbの間隔も大きく、均等な締め付け圧を受けることができず、このガスケットBを挟持する部材との間の隙間が不均等になり、シール性が悪いという問題がある。
【0006】
そのため、シール対象穴Hw,Ho,Hsの周囲に、所定の幅でコーティング層を設けて隙間を補償し、ガスケット表面を接合面に密着させて、シール面圧を均等化し、良好なシール性能を得ることが行なわれている。
【0007】
この所定の幅のコーティング層には、ゴム状弾性を有する柔軟な材料を用いたものや、硬質合成樹脂等の硬質材料を使用したものがあるが、それぞれ以下に記述するような問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、柔軟なコーティング層は、大きな圧力変動や温度変化による膨張収縮力を受けると、クリープや材料が圧縮力の低い方に流れる所謂フローを起こしたり、更には、圧縮破壊したりして、有効なシールラインを形成できなくなるという問題がある。
【0009】
例えば、特開平8−338532号公報のガスケットにおいては、熱硬化性樹脂成形品のガスケットにおいて、シール性を高めるためのゴム状弾性を有する環状のパッキング層の両側に、ガスケットの本体と一体成形した圧縮規制ストッパを配設して、このパッキング層の圧縮量を規制して圧縮破壊を防止している。
【0010】
しかしながら、このガスケットにおいては、柔軟なパッキング層の有効厚さが両側の圧縮規制ストッパによって小さくなるので、シール効果が少なく、また、圧縮ストッパより突出している部分が損傷し易く、耐久性に劣るという問題がある。
【0011】
また、特開平9−144887号公報のメタルガスケットにおいては、エポキシ樹脂層等の硬質合成樹脂層を内側ビードの内部空間部に充填し、この硬質合成樹脂層の充填高さを調整して、シール面圧を均等化している。
【0012】
しかしながら、この硬質合成樹脂層の場合には、充分な柔軟性を有していないので、充填高さの調整が難しく、比較的大きなシール面圧が必要となり、面圧の比較的小さい部位における充分なシール性能を得るには適していないという問題がある。
【0013】
また、実用新案登録公報第2513947号公報のコーティング層を有するガスケットにおいては、シール面圧を発生させるためのリング状の硬い樹脂コーティング層を形成し、これに整合する部位のガスケット両面及びその周囲に、ツールマークやカッタートレース等の細かな傷を埋めるための軟らかいコーティング層をガスケット表面層として設けている。
【0014】
しかしながら、このリング状の硬い樹脂コーティング層を軟らかいコーティング層で覆う構成においても、軟らかいコーティング層で多少シール面圧を発生するが、主として、シール面圧を硬い樹脂コーティング層で発生させているために、面圧の比較的小さい部位における充分なシール性能を得るには適していない上に、軟らかいコーティング層が露出しているため、クリープやフローの問題を回避できないという問題がある。
【0015】
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ガスケットにおいて、ガスケットを挟持する部材との隙間が比較的大きい場合やシール面圧が比較的小さく、不均等で、シールが難しい部位を、良好にシールでき、しかも耐久性に優れたガスケットを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガスケットは、次のように構成される。
1)ガスケットの構成板20に設けた開口穴を囲んで、該構成板20上に帯状の弾性層24を形成すると共に、該弾性層24を周辺の構成板20と共に、該弾性層24よりも硬い合成樹脂材の被覆層25で被覆したガスケットにおいて、前記弾性層24はNBRゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム系材料であり、また、前記被覆層25は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の軟質系の合成樹脂材料を使用しており、前記構成板20は両端を一方の側に折り返し、その両端部の間に間隙を形成し、該両端部を位置保持部材20aとし、前記間隙に弾性層24を該位置保持部材20aの表面より突出した状態で配置し、更に、前記弾性層24と位置保持部材20aの表面を覆って被覆層25を積層したことを特徴としている。
2)ガスケットの構成板20A、20Bに設けた開口穴Hを囲んで、帯状の弾性層24A、24Bを形成すると共に、該弾性層24A、24Bを周辺と共に該弾性層24A、24Bよりも硬い合成樹脂材の被覆層25A、25Bで被覆したガスケットにおいて、前記弾性層24A、24BはNBRゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム系材料であり、また、前記被覆層25A、25Bは、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の軟質系の合成樹脂材料を使用しており、前記ガスケットの構成板20A、20B上に別の帯板よりなる位置保持部材27A、27Bを配置し、該位置保持部材27A、27Bの対向する端部で形成された間隙に、弾性層24A、24Bを該位置保持部材27A、27Bの表面より突出して配置し、更に前記弾性層24A、24Bと前記位置保持部材27A、27Bの表面を覆って被覆層25A、25Bを積層したことを特徴としている。
【0017】
つまり、開口穴を囲繞し、シール面圧を発生するシール帯域(シールライン)を、柔軟な性質を持ち変形可能な帯状の弾性層をコーティングして設け、この弾性層のクリープやフローを防止するために、エポキシ樹脂等の比較的柔らかい合成樹脂の皮膜層で弾性層を覆って蓋をする。
【0018】
この弾性層を形成する材料としては、NBRゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム系材料を用いることができ、また、皮膜層を形成する弾性層よりも硬い合成樹脂材としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の軟質系の合成樹脂材を用いることができる。
【0019】
そして、この皮膜層は、押圧された時には、破損せずに、変形する程度の硬さと厚みで形成される。この皮膜層は、好ましくは、硬さがH〜3H程度で、厚みは5μ〜30μ程度に形成される。
【0020】
つまり、この硬い皮膜膜は潰れる程度の軟らかさを持つが、締め付け時に押圧されても破れず、多少の変形が許容され、弾性層のシール効果を妨げないように形成される。
【0021】
また、ガスケットの構成板は、一枚板で形成されていても良く、また、複数枚の積層板で形成されていてもよく、上記の弾性層や皮膜層以外のコーティングを有していてもよい。
【0022】
この構成のガスケットによれば、比較的締め付け圧の小さい部位においても、柔軟な弾性層が変形するので、部材とガスケットの間の隙間が埋まり、開口穴の周囲に略均等なシール面圧が発生する。
【0023】
つまり、ガスケットを挟持する部材により、このシール帯域が押圧された時に、皮膜層は弾性層よりは硬いが、合成樹脂製の薄膜であり、しかも、内側が弾性材で形成されているため、押圧に応じて変形する。また、この皮膜層に包まれた弾性層は変形可能で、しかも弾性を有しているので、シールに有効なシール面圧が開口穴の周囲に発生する。
【0024】
一方、この弾性層は押圧されても、皮膜層で覆われ、閉じ込められているため、クリープやフロー等が生じない。
2)更には、上記のガスケットにおいて、弾性層の両側に位置保持部材を配設して構成することにより、弾性層のガスケットの平面方向への変形が皮膜層と共にこの位置保持部材で防止されるので、弾性層のフローがより効果的に防止される。
【0025】
3)また、上記のガスケットにおいて、弾性層を、構成板に設けた溝部上に形成することにより、より弾性層の厚さが増し、変形できる量が大きくなるので、シール性能が向上する。
4)そして、上記のガスケットにおいて、弾性層を、印刷により構成板上に形成すると、複雑な形状の弾性層でも容易に形成でき、しかも、多重印刷により、層厚を変更して形成できるので、ガスケットの各部位に応じた適切な厚さの弾性層を形成するのが容易となる。
【0026】
また、多重印刷によれば、弾性層と皮膜層を多様な形状や厚さに形成することもでき、多重構造とすることも容易となる。
従って、以上の構成のガスケットは、強い面圧が発生する場所や高温に曝される場所、例えば、シリンダボア用穴等には使用できないが、比較的低い圧力の流体に対してシールする場合、例えば、シリンダガスケットの水穴、オイル穴等の液体穴や、インテークマニホールド用ガスケットやチェーンケース用ガスケット等、多様なガスケットに対して使用できる。
【0027】
また、皮膜層で弾性層を保護しているので、弾性層の材料の選択に際して、クリープやフロー等の問題を考慮せずに選択できるので、使用できる材料の範囲や形状が広がる。また、弾性層の寸法精度も粗くても済むので、製造が容易となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について、エンジンのシリンダガスケットと、チェーンカバー用ガスケットを例に取って説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1に示すように、エンジンのシリンダヘッドガスケットAには、シリンダボア用穴Hcと水穴Hw、オイル穴Ho、ボルト穴Hb、プッシュロッド穴Hp等の開口穴が形成されている。
【0030】
そして、シール帯域11,12,13(以下11で代表する)は、高温高圧の燃焼ガスをシールするシリンダボア用穴Hcではなく、比較的低温で低圧となる水穴Hw、オイル穴Ho、プッシロッド穴Hp(以下開口穴Hとする)の周囲に設けられる。
【0031】
図2に示すように、このシール帯域11は、開口穴Hを囲む帯状の弾性層14とこの弾性層14と構成板10とを覆う皮膜層15とで形成される。
【0032】
この弾性層14は、ゴム系の材料を使用して、スクリーン印刷により所定の形状に塗布して形成するが、粘度の低い材料に場合には、スプレー、塗布等の手段を用いてコーティングすることもできる。
【0033】
この弾性層14の材料としては、シールする液体(ガソリン、潤滑オイル、水)等に対する耐久性や耐熱性に優れ、しかも、柔軟性を有し、圧縮変形に対する復元性が良い材料が好ましく、NBRゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、水素添加ニトリル・ブタジエンゴム等のゴム系材料を使用できる。
【0034】
そして、この弾性層14とこの弾性層14周辺の構成板10を覆う皮膜層15を、比較的軟らかい樹脂系材料をコーティングして形成する。そして、この皮膜層15は、押圧された時には、破損せずに、変形する程度の硬さと厚みで形成される。
印刷により軟らかい材料を塗布できるので、多様な形状で形成でき、多重印刷等により厚みも任意にすることが可能である。
【0035】
この皮膜層を形成する弾性層よりも硬い合成樹脂材としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の比較的軟らかい軟質系の合成樹脂材を用いることができる。即ち、この樹脂にはフェノール樹脂等の硬い樹脂ではなく、エポキシ樹脂等の比較的軟らかい樹脂を使用する。
【0036】
一例を上げると、弾性層14の硬度は、B〜4Bであり、その厚みは10μ〜100μであり、また、皮膜層15に関しては、その硬度は、H〜3Hであり、その厚みは5μ〜30μである。
【0037】
エポキシ樹脂の場合には、溶剤を用いずにかつ気泡を残さず厚肉に塗布でき、しかも、常温時では実質的に変形しない硬さを有しており、その上、耐熱性、耐LLC性、耐油性等に優れているので使用し易い。
【0038】
なお、ガスケットAの構成板10の材料としては、バネ鋼等の硬質金属、あるいは、銅、アルミニウム等の塑性金属等が適宜使用できる。
【0039】
図2においては、弾性層14を構成板10の平坦な部分に形成したが、図3に示すように、弾性層14Aを設ける位置に、ビード部16Aを設けて、この上の内側部分に弾性層14Aを設け、更に皮膜層15Aをコーティングすることもできる。
〔第2の実施の形態〕
次に、図4に示すような、シリンダブロックとチェーンケースとの間に装着するガスケットBについて説明する。
【0040】
この図4に示すガスケットBにおいては、開口部Hsを有機又は無機繊維をゴム等のバインダーで固めた複合材や金属で形成した構成板20に、開口穴Hsを囲む帯状の弾性層24とこの弾性層24と構成板20とを覆う皮膜層25とで形成されるシール帯域21を設けている。
【0041】
この弾性層24と、皮膜層25の一例を上げると、弾性層24に関しては、その硬度は、B〜4Bであり、その厚みは10μ〜100μであり、また、皮膜層25に関しては、その硬度は、H〜3Hであり、その厚みは5〜30μである。
【0042】
そして、更に、この弾性層20の両側に、位置保持部材20aを設けている。図5に示す位置保持部材20aは、ガスケットBの構成板20を折り返して形成しているが、図6に示す位置保持部材27Aのように、構成板20Aとは別の帯板を使用して形成することもできる。この帯板は図6では折り返して2重にしているが、一枚で形成しても複数枚で形成してもよい。
【0043】
更に図7では、このシール帯域21Bの両側に、ビード部27Bbを有する位置保持部材27B設けて形成している。
また、図8に示すように、弾性層24Cを、構成板20Cに形成された溝部28Cの上に形成することもできる。
【0044】
更に、図9に、ガスケットの構成板30と弾性層34と皮膜層35との変形例を示す。(a)にはビード板39が、(b)にはコーティング層40Aが、(c)には、折り返し部を有する副板41Bがある。また、(d)では、グルメット42Cと、両面に弾性層34Cと皮膜層35Cとを有しており、(e)は弾性層34Dが、構成板30Dの端部に沿って設けられている。
【0045】
〔効果〕
以上の構成のガスケットA,Bによれば、比較的締め付け圧の小さい部位においても、シール帯域11,21,31を形成する柔軟な弾性層14,24,34が変形するので、部材とガスケットA,Bの間の隙間を埋めることができ、開口穴H,Hsの周囲に略均等なシール面圧を発生することができる。
【0046】
また、この弾性層14,24,34を皮膜層15,25,35で覆って閉じ込めているため、弾性層14,24,34のクリープやフロー等が生じるのを防止でき、長期間にわたり高い密封性能を維持できる。
【0047】
つまり、柔軟な弾性層14,24,34で段差吸収や粗さを吸収し、良好にシールできると共に、このクッション材である弾性層14,24,34を比較的硬いコーティング層の皮膜層15,25,35で保護しているので、弾性層14,24,34のフローやクリープを防止できる。
【0048】
そして、図5〜図7に示すように、弾性層24の両側に位置保持部材27を配設することにより、弾性層24のガスケットBの平面方向への変形を位置保持部材27で防止できるので、弾性層24のフローをより効果的に防止できる。その上、弾性層24を肉厚に形成できるので、弾性層24がより弾性変形し易くなる。
【0049】
また、図8に示すように、弾性層24Cを、構成板30Cに設けた溝部28C上に形成することにより、より弾性層24Cの厚さを増加でき、変形できる量を大きくできるので、更に、シール性能を向上することができる。
【0050】
弾性層14,24,34を、印刷により構成板10,20,30に形成すると、複雑な形状の弾性層14,24,34でも容易に形成でき、しかも、多重印刷により、層厚を変更して形成できるので、ガスケットA,Bの各部位に応じた適切な厚さの弾性層14,24,34を形成するのが容易となる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガスケットによれば、比較的締め付け圧の小さい部位においても、この皮膜層に包まれた柔軟な弾性層が変形可能で、しかも弾性を有しているので、このガスケットを挟持する部材を締め付けた際に、弾性層が変形して部材とガスケットの間の隙間を埋めることができ、シール対象の開口穴の周囲に略均等なシール面圧を発生させて、良好なシール状態を確保できる。
しかも、弾性層は皮膜層で覆われ、その内部に閉じ込められているため、クリープやフローの発生を防止できる。
【0052】
また、弾性層でシール効果を発揮し、皮膜層でこの弾性層を保護しているので、弾性層の材料をクリープやフロー等の問題を考慮せずに選択でき、使用できる材料の範囲を広げることができる。それと共に、この弾性層の寸法精度も粗くて済むので、製造が容易となり、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態を示すシリンダヘッドガスケットの平面図である。
【図2】図1のガスケットのX部分の断面を含む部分的な斜視図である。
【図3】図1のガスケットのX部分の断面を含む部分的な斜視図であり、窪み部に弾性層を設けた構成を示す。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態を示すガスケットの平面図である。
【図5】図4のガスケットのY−Y部分の断面を含む部分的な斜視図であり、構成板の折り返しによる位置保持部材を設けた構成を示す。
【図6】図4のガスケットのY−Y部分の断面を含む部分的な斜視図であり、帯板の位置保持部材を設けた構成を示す。
【図7】図4のガスケットのY−Y部分の断面を含む部分的な斜視図であり、ビードを有する帯板の位置保持部材を設けた構成を示す。
【図8】図4のガスケットのY−Y部分の断面を含む部分的な斜視図であり、構成板に形成した溝部上に弾性層を設けた構成を示す。
【図9】ガスケットのシール帯域の断面図であり、(a)〜(d)は、構成板等が変形した例を示す。
【符号の説明】
A,B ガスケット
10,10A,20,20A,20B,20C 構成板
H,Hw,Ho,Hp,Hs 開口穴
14,14A,24,24A,24B,24C 弾性層
15,15A,25,25A,25B,25C 皮膜層
27,27A,27B 位置保持部材
28C 溝部

Claims (2)

  1. ガスケットの構成板20に設けた開口穴Hを囲んで、該構成板20上に帯状の弾性層24を形成すると共に、該弾性層24を周辺の構成板20と共に、該弾性層24よりも硬い合成樹脂材の被覆層25で被覆したガスケットにおいて、前記弾性層24はNBRゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム系材料であり、また、前記被覆層25は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の軟質系の合成樹脂材料を使用しており、前記構成板20は両端を一方の側に折り返し、その両端部の間に間隙を形成し、該両端部を位置保持部材20aとし、前記間隙に弾性層24を該位置保持部材20aの表面より突出した状態で配置し、更に、前記弾性層24と位置保持部材20aの表面を覆って被覆層25を積層したことを特徴とするガスケット。
  2. ガスケットの構成板20A、20Bに設けた開口穴Hを囲んで、帯状の弾性層24A、24Bを形成すると共に、該弾性層24A、24Bを周辺と共に該弾性層24A、24Bよりも硬い合成樹脂材の被覆層25A、25Bで被覆したガスケットにおいて、前記弾性層24A、24BはNBRゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のゴム系材料であり、また、前記被覆層25A、25Bは、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の軟質系の合成樹脂材料を使用しており、前記ガスケットの構成板20A、20B上に別の帯板よりなる位置保持部材27A、27Bを配置し、該位置保持部材27A、27Bの対向する端部で形成された間隙に、弾性層24A、24Bを該位置保持部材27A、27Bの表面より突出して配置し、更に前記弾性層24A、24Bと前記位置保持部材27A、27Bの表面を覆って被覆層25A、25Bを積層したことを特徴とするガスケット。
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