JP2003199852A - ゴルフクラブシャフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャフト全体の曲げ剛性の分布を適切にコン
トロールすることで、スイング時の安定性を確保しなが
らヘッドスピードを増加させることを可能にするゴルフ
クラブシャフトを提供する。 【解決手段】 バット端側にグリップ２が装着されるグ
リップ領域を有し、該グリップ領域よりチップ端側が撓
み領域となるシャフト１において、撓み領域をシャフト
長さ方向に２分割したとき、その分割位置よりチップ端
側及びバット端側にそれぞれ曲げ剛性の極小値が１つ存
在する。或いは、撓み領域をシャフト長さ方向に２分割
したとき、その分割位置よりチップ端側に曲げ剛性の極
小値が１つ存在し、その分割位置よりバット端側に曲げ
剛性の極小値が２つ存在する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドスピードが
比較的遅いゴルファーに好適なゴルフクラブシャフトに
関し、更に詳しくは、シャフト全体の曲げ剛性の分布を
適切にコントロールすることにより、スイング時の安定
性を確保しながらヘッドスピードを増加させるようにし
たゴルフクラブシャフトに関する。

【０００２】

【従来の技術】ゴルフクラブにおいては、シャフトの曲
げ剛性分布を適正化することにより、シャフトの撓み効
果に基づいてヘッドスピードを増加させることが可能で
ある。しかしながら、シャフト軸に直交する方向への撓
み量が大き過ぎると、スイング時に違和感を生じるため
プレーヤーの調子を乱し、確実なミートを阻害するとい
う問題があった。一方、撓み量が小さ過ぎると、上述し
たヘッドスピードの改善効果が得られなかった。

【０００３】従来、曲げ剛性分布の適正化に着目したゴ
ルフクラブシャフトとして、例えば、特許公報第２７０
８３６９号や特開平１０−１２７８３８号公報に開示さ
れるものがある。前者はシャフトの中央部分に曲げ剛性
が低い区域を設定することにより、ボール初速とバック
スピンを制御するものである。一方、後者はシャフトの
握り部よりも先端部側に曲げ剛性が最大となる部分を設
けることにより、スイング時の握り感を改善するもので
ある。

【０００４】しかしながら、上述のような曲げ剛性を備
えたゴルフクラブシャフトでは、シャフト全体の曲げ剛
性分布に対する考慮が不十分であるため、スイング時の
安定性を確保しながらヘッドスピードを改善することは
できなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シャ
フト全体の曲げ剛性の分布を適切にコントロールするこ
とにより、スイング時の安定性を確保しながらヘッドス
ピードを増加させることを可能にしたゴルフクラブシャ
フトを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、シャフト
全体の曲げ剛性の分布を種々異ならせた多数のゴルフク
ラブシャフトを試作し、これらゴルフクラブシャフトの
スイング時の撓り具合及びそれによって発生するヘッド
スピードをゴルファーのタイプ毎に調べることで最適な
曲げ剛性分布を探究し、本願発明に至ったのである。

【０００７】即ち、上記目的を達成するための本発明の
ゴルフクラブシャフトは、バット端側にグリップが装着
されるグリップ領域（バット端から長さ 260ｍｍ）を有
し、該グリップ領域よりチップ端側が撓み領域となるゴ
ルフクラブシャフトにおいて、前記撓み領域をシャフト
長さ方向に２分割したとき、その分割位置よりチップ端
側及びバット端側にそれぞれ曲げ剛性の極小値が１つ存
在することを特徴とするものである。

【０００８】シャフト全体の曲げ剛性の分布を上記の如
く設定したゴルフクラブシャフトによれば、スイング時
の撓み効果を最大限に活かしてヘッドスピードを増加さ
せることができる。しかも、中間部の剛性が高いため、
スイング時の安定性を確保することができる。

【０００９】上記ゴルフクラブシャフトにおいて、ヘッ
ドスピードを最大限に増加させるために、曲げ剛性のチ
ップ端側の極小値Ｐｔとバット端側の極小値Ｐｂとの比
（Ｐｂ／Ｐｔ）は 2.5〜4.0 であることが好ましい。但
し、曲げ剛性のチップ端側の極小値Ｐｔは10〜30Ｎ・ｍ
² である。より具体的には、撓み領域がチップ端側から
バット端側に向かって順に第１チップ端部、第２チップ
端部、第１中間部、第２中間部、第１バット端部、第２
バット端部を有し、第１チップ端部は長さが撓み領域の
20.5％かつ曲げ剛性が10〜40Ｎ・ｍ² の範囲内であり、
第２チップ端部は長さが撓み領域の10.2％かつ曲げ剛性
が10〜30Ｎ・ｍ² の範囲内であり、第１中間部は長さが
撓み領域の20.5％かつ曲げ剛性が10〜65Ｎ・ｍ² の範囲
内であり、第２中間部は長さが撓み領域の20.5％かつ曲
げ剛性が20〜65Ｎ・ｍ² の範囲内であり、第１バット端
部は長さが撓み領域の10.2％かつ曲げ剛性が20〜50Ｎ・
ｍ ² の範囲内であり、第２バット端部は長さが撓み領域
の18.1％かつ曲げ剛性が25〜70Ｎ・ｍ² の範囲内である
ことが好ましい。

【００１０】また、上記目的を達成するための本発明の
ゴルフクラブシャフトは、バット端側にグリップが装着
されるグリップ領域（バット端から長さ 260ｍｍ）を有
し、該グリップ領域よりチップ端側が撓み領域となるゴ
ルフクラブシャフトにおいて、前記撓み領域をシャフト
長さ方向に２分割したとき、その分割位置よりチップ端
側に曲げ剛性の極小値が１つ存在し、その分割位置より
バット端側に曲げ剛性の極小値が２つ存在することを特
徴とするものである。

【００１１】シャフト全体の曲げ剛性の分布を上記の如
く設定したゴルフクラブシャフトによれば、スイング時
の撓み効果を最大限に活かしてヘッドスピードを増加さ
せることができる。しかも、手元部及び中間部の剛性が
高いため、手元の剛性感を下げることなくスイング時の
安定性を確保することができる。

【００１２】上記ゴルフクラブシャフトにおいて、ヘッ
ドスピードを最大限に増加させるために、より具体的に
は、撓み領域がチップ端側からバット端側に向かって順
に第１チップ端部、第２チップ端部、第１中間部、第２
中間部、第１バット端部、第２バット端部、第３バット
端部を有し、第１チップ端部は長さが撓み領域の 1.7〜
3.3％かつ曲げ剛性が15〜30Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ
端側からバット端側にかけて漸増し、第２チップ端部は
長さが撓み領域の13.4〜22.4％かつ曲げ剛性が5〜30Ｎ
・ｍ² の範囲内でチップ端側からバット端側にかけて漸
減し、第１中間部は長さが撓み領域の24.6〜36.9％かつ
曲げ剛性が 5〜50Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側からバ
ット端側にかけて漸増し、第２中間部は長さが撓み領域
の15.3〜25.6％かつ曲げ剛性が20〜50Ｎ・ｍ² の範囲内
でチップ端側からバット端側にかけて漸減し、第１バッ
ト端部は長さが撓み領域の 7.1〜13.3％かつ曲げ剛性が
20〜80Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側からバット端側に
かけて漸増し、第２バット端部は長さが撓み領域の 7.1
〜13.3％かつ曲げ剛性が50〜80Ｎ・ｍ² の範囲内でチッ
プ端側からバット端側にかけて漸減し、第３バット端部
は長さが撓み領域の5.3〜10.0％かつ曲げ剛性が50〜100
Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側からバット端側にかけ
て漸増することが好ましい。

【００１３】本発明において、曲げ剛性ＥＩは、長さＬ
（ｍ）のスパンを有する一対の支点の上にシャフトを配
置し、その中間位置の測定点においてシャフト軸に直交
する方向に任意の撓み量δ（ｍ）を生じさせる時の荷重
Ｗ（Ｎ）を測定することにより、下記（１）式から求め
ることができる。

【００１４】 ＥＩ＝（１／４８）×ＷＬ³ ／δ ・・・（１）

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。

【００１６】図１は本発明を適用するゴルフクラブを例
示するものである。図１に示すように、このゴルフクラ
ブは繊維強化樹脂製のシャフト１のバット端側にグリッ
プ２を装着し、チップ端側にヘッド３を取り付けた構成
になっている。

【００１７】繊維強化樹脂製のシャフト１は、補強繊維
の種類、マトリクス樹脂の種類、補強層の積層枚数、補
強層の形状などを変化させることにより、曲げ剛性を部
位に応じて任意に設定することが可能である。補強繊維
としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロ
ン繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維などを使用するこ
とができる。より好ましくは、比強度と比弾性率に優れ
た炭素繊維を用いるのが良い。また、マトリクス樹脂と
しては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン
樹脂などの熱硬化性樹脂、或いはポリプロピレン樹脂、
ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ＡＢＳ樹脂、ナイロ
ン樹脂などの熱可塑性樹脂を使用することができる。よ
り好ましくは、エポキシ樹脂を用いるのが良い。

【００１８】図２は本発明の第１実施形態からなるゴル
フクラブシャフトを曲げ剛性分布と共に示すものであ
る。但し、この曲げ剛性分布はグリップが装着されるグ
リップ領域Ｘを除いた撓み領域Ｙにおける曲げ剛性分布
である。図２に示すように、シャフト１の撓み領域をシ
ャフト長さ方向に２分割したとき、その分割位置Ｄより
チップ端側及びバット端側にそれぞれ曲げ剛性の極小値
が１つ存在している。その結果、概ねＷ型の曲げ剛性分
布が形成されている。

【００１９】このようなＷ型の曲げ剛性分布を有するシ
ャフトを備えたゴルフクラブでは、シャフトの撓み効果
を最大限に活かしてヘッドスピードを増加させることが
できる。しかも、シャフトの中間部の剛性が高いため、
スイング時の安定性を確保することができる。また、最
先端部の剛性が高いので、インパクト時のしっかり感や
打球方向の正確さやランの延びが得られ、その結果とし
て、飛距離を延ばすことができる。

【００２０】上記ゴルフクラブシャフトにおいて、曲げ
剛性のチップ端側の極小値Ｐｔは10〜30Ｎ・ｍ² であ
り、チップ端側の極小値Ｐｔとバット端側の極小値Ｐｂ
との比（Ｐｂ／Ｐｔ）は 2.5〜4.0 である。この比（Ｐ
ｂ／Ｐｔ）を上記範囲に設定することで、より優れた撓
み効果を得ることができる。

【００２１】シャフト１の撓み領域は、チップ端側から
バット端側に向かって順に第１チップ端部Ｔ₁ 、第２チ
ップ端部Ｔ₂ 、第１中間部Ｍ₁ 、第２中間部Ｍ₂ 、第１
バット端部Ｂ₁ 、第２バット端部Ｂ₂ に区分することが
できる。第１チップ端部Ｔ₁は、長さが撓み領域の20.5
％かつ曲げ剛性が10〜40Ｎ・ｍ² の範囲内である。第２
チップ端部Ｔ₂ は、長さが撓み領域の10.2％かつ曲げ剛
性が10〜30Ｎ・ｍ² の範囲内である。第１中間部Ｍ
₁ は、長さが撓み領域の20.5％かつ曲げ剛性が10〜65Ｎ
・ｍ² の範囲内である。第２中間部Ｍ₂ は、長さが撓み
領域の20.5％かつ曲げ剛性が20〜65Ｎ・ｍ² の範囲内で
ある。第１バット端部Ｂ₁ は、長さが撓み領域の10.2％
かつ曲げ剛性が20〜50Ｎ・ｍ² の範囲内である。第２バ
ット端部Ｂ₂は、長さが撓み領域の18.1％かつ曲げ剛性
が25〜70Ｎ・ｍ² の範囲内である。このような曲げ剛性
分布を設定することで、スイング時の安定性を確保しつ
つシャフトの撓み効果を最大限に引き出すことが可能に
なる。

【００２２】図３は本発明の第２実施形態からなるゴル
フクラブシャフトを曲げ剛性分布と共に示すものであ
る。但し、この曲げ剛性分布はグリップが装着されるグ
リップ領域Ｘを除いた撓み領域Ｙにおける曲げ剛性分布
である。図３に示すように、シャフト１の撓み領域をシ
ャフト長さ方向に２分割したとき、その分割位置Ｄより
チップ端側に曲げ剛性の極小値が１つ存在し、その分割
位置Ｄよりバット端側に曲げ剛性の極小値が２つ存在し
ている。その結果、トリプルキックポイント型の曲げ剛
性分布が形成されている。

【００２３】このようなトリプルキックポイント型の曲
げ剛性分布を有するシャフトを備えたゴルフクラブで
は、シャフトの撓み効果を最大限に活かしてヘッドスピ
ードを増加させることができる。しかも、シャフトの手
元部及び中間部の剛性が高いため、手元の剛性感を下げ
ることなくスイング時の安定性を確保することができ
る。そのため、振り易さと速いヘッドスピードとを高度
にバランスさせることが可能である。また、最先端部の
剛性が高いので、インパクト時のしっかり感や打球方向
の正確さやランの延びが得られ、その結果として、飛距
離を延ばすことができる。

【００２４】シャフト１の撓み領域は、チップ端側から
バット端側に向かって順に第１チップ端部Ｔ₁ 、第２チ
ップ端部Ｔ₂ 、第１中間部Ｍ₁ 、第２中間部Ｍ₂ 、第１
バット端部Ｂ₁ 、第２バット端部Ｂ₂ 、第３バット端部
Ｂ₃ に区分することができる。第１チップ端部Ｔ₁ は、
長さが撓み領域の 1.7〜 3.3％かつ曲げ剛性が15〜30Ｎ
・ｍ² の範囲内でチップ端側からバット端側にかけて漸
増している。第２チップ端部Ｔ₂ は、長さが撓み領域の
13.4〜22.4％かつ曲げ剛性が 5〜30Ｎ・ｍ² の範囲内で
チップ端側からバット端側にかけて漸減している。第１
中間部Ｍ₁ は、長さが撓み領域の24.6〜36.9％かつ曲げ
剛性が 5〜50Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側からバット
端側にかけて漸増している。第２中間部Ｍ₂ は、長さが
撓み領域の15.3〜25.6％かつ曲げ剛性が20〜50Ｎ・ｍ²
の範囲内でチップ端側からバット端側にかけて漸減して
いる。第１バット端部Ｂ₁ は、長さが撓み領域の 7.1〜
13.3％かつ曲げ剛性が20〜80Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ
端側からバット端側にかけて漸増している。第２バット
端部Ｂ₂ は、長さが撓み領域の 7.1〜13.3％かつ曲げ剛
性が50〜80Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側からバット端
側にかけて漸減している。第３バット端部Ｂ₃ は、長さ
が撓み領域の 5.3〜10.0％かつ曲げ剛性が50〜100 Ｎ・
ｍ² の範囲内でチップ端側からバット端側にかけて漸増
している。このような曲げ剛性分布を設定することで、
スイング時の安定性を確保しつつシャフトの撓み効果を
最大限に引き出すことが可能になる。

【００２５】上述した各実施形態のゴルフクラブシャフ
トは、ヘッドスピードが３８ｍ／ｓ程度、ハンデキャッ
プが１５程度であって、中級者や６０歳前後のゴルファ
ーに好適である。このようなクラスのゴルファーが上記
ゴルフクラブシャフトを備えたゴルフクラブを使用した
場合、ヘッドスピードの改善効果が顕著に現れるのであ
る。

【００２６】

【実施例】繊維強化樹脂製のシャフトを用いたゴルフク
ラブにおいて、図４に示す曲げ剛性分布を有するシャフ
トを用いた実施例１と、図５に示す曲げ剛性分布を有す
るシャフトを用いた実施例２と、一般的な曲げ剛性分布
（図４及び図５に併記）を有するシャフトを用いた比較
例とをそれぞれ製作した。

【００２７】これらゴルフクラブについて、固有振動数
とヘッドスピードとの関係を図６に示した。固有振動数
はゴルフクラブのグリップ側を固定し、ヘッド側を振動
させたときの振動数（Ｈｚ）である。ヘッドスピード
は、各ゴルフクラブを同一のゴルファーがスイングした
ときのヘッドスピード（ｍ／ｓ）である。

【００２８】この図６から判るように、実施例１，２の
ゴルフクラブは、比較例に比べて固有振動数が小さく、
シャフトの撓りが大きいものであった。そして、比較例
のゴルフクラブをスイングした際のヘッドスピードが３
８ｍ／ｓであるゴルファーは、実施例１のゴルフクラブ
をスイングした際にヘッドスピードが約３．８ｍ／ｓ増
加し、実施例２のゴルフクラブをスイングした際にヘッ
ドスピードが約１．８ｍ／ｓ増加し、いずれの場合もボ
ール初速が増加していた。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ゴ
ルフクラブシャフトにおいて、シャフト全体の曲げ剛性
の分布を適切にコントロールすることにより、スイング
時の安定性を確保しながら従来よりもヘッドスピードを
増加させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用するゴルフクラブを例示する側面
図である。

【図２】本発明の第１実施形態からなるゴルフクラブシ
ャフトを曲げ剛性分布と共に示す説明図である。

【図３】本発明の第２実施形態からなるゴルフクラブシ
ャフトを曲げ剛性分布と共に示す説明図である。

【図４】実施例１と比較例に係るゴルフクラブシャフト
の曲げ剛性分布を示すグラフである。

【図５】実施例２と比較例に係るゴルフクラブシャフト
の曲げ剛性分布を示すグラフである。

【図６】実施例１，２と比較例に係るゴルフクラブの固
有振動数とヘッドスピードとの関係を示すグラフであ
る。

【符号の説明】

１ シャフト ２ グリップ ３ ヘッド Ｔ₁ ，Ｔ₂ チップ端部 Ｍ₁ ，Ｍ₂ 中間部 Ｂ₁ ，Ｂ₂ ，Ｂ₃ バット端部 Ｘ グリップ領域 Ｙ 撓み領域

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 昌彦 神奈川県平塚市追分２番１号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Ｆターム(参考） 2C002 AA05 CS05 LL01 MM02 SS03 SS05

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バット端側にグリップが装着されるグリ
   ップ領域を有し、該グリップ領域よりチップ端側が撓み
   領域となるゴルフクラブシャフトにおいて、前記撓み領
   域をシャフト長さ方向に２分割したとき、その分割位置
   よりチップ端側及びバット端側にそれぞれ曲げ剛性の極
   小値が１つ存在するゴルフクラブシャフト。
2. 【請求項２】 前記曲げ剛性のチップ端側の極小値Ｐｔ
   とバット端側の極小値Ｐｂとの比（Ｐｂ／Ｐｔ）が 2.5
   〜4.0 である請求項１に記載のゴルフクラブシャフト。
3. 【請求項３】 前記曲げ剛性のチップ端側の極小値Ｐｔ
   が10〜30Ｎ・ｍ² である請求項２に記載のゴルフクラブ
   シャフト。
4. 【請求項４】 前記撓み領域がチップ端側からバット端
   側に向かって順に第１チップ端部、第２チップ端部、第
   １中間部、第２中間部、第１バット端部、第２バット端
   部を有し、 前記第１チップ端部は長さが前記撓み領域の20.5％かつ
   曲げ剛性が10〜40Ｎ・ｍ² の範囲内であり、 前記第２チップ端部は長さが前記撓み領域の10.2％かつ
   曲げ剛性が10〜30Ｎ・ｍ² の範囲内であり、 前記第１中間部は長さが前記撓み領域の20.5％かつ曲げ
   剛性が10〜65Ｎ・ｍ²の範囲内であり、 前記第２中間部は長さが前記撓み領域の20.5％かつ曲げ
   剛性が20〜65Ｎ・ｍ²の範囲内であり、 前記第１バット端部は長さが前記撓み領域の10.2％かつ
   曲げ剛性が20〜50Ｎ・ｍ² の範囲内であり、 前記第２バット端部は長さが前記撓み領域の18.1％かつ
   曲げ剛性が25〜70Ｎ・ｍ² の範囲内である請求項１〜３
   のいずれかに記載のゴルフクラブシャフト。
5. 【請求項５】 バット端側にグリップが装着されるグリ
   ップ領域を有し、該グリップ領域よりチップ端側が撓み
   領域となるゴルフクラブシャフトにおいて、前記撓み領
   域をシャフト長さ方向に２分割したとき、その分割位置
   よりチップ端側に曲げ剛性の極小値が１つ存在し、その
   分割位置よりバット端側に曲げ剛性の極小値が２つ存在
   するゴルフクラブシャフト。
6. 【請求項６】 前記撓み領域がチップ端側からバット端
   側に向かって順に第１チップ端部、第２チップ端部、第
   １中間部、第２中間部、第１バット端部、第２バット端
   部、第３バット端部を有し、 前記第１チップ端部は長さが前記撓み領域の 1.7〜 3.3
   ％かつ曲げ剛性が15〜30Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側
   からバット端側にかけて漸増し、 前記第２チップ端部は長さが前記撓み領域の13.4〜22.4
   ％かつ曲げ剛性が 5〜30Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側
   からバット端側にかけて漸減し、 前記第１中間部は長さが前記撓み領域の24.6〜36.9％か
   つ曲げ剛性が 5〜50Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側から
   バット端側にかけて漸増し、 前記第２中間部は長さが前記撓み領域の15.3〜25.6％か
   つ曲げ剛性が20〜50Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側から
   バット端側にかけて漸減し、 前記第１バット端部は長さが前記撓み領域の 7.1〜13.3
   ％かつ曲げ剛性が20〜80Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側
   からバット端側にかけて漸増し、 前記第２バット端部は長さが前記撓み領域の 7.1〜13.3
   ％かつ曲げ剛性が50〜80Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端側
   からバット端側にかけて漸減し、 前記第３バット端部は長さが前記撓み領域の 5.3〜10.0
   ％かつ曲げ剛性が50〜100 Ｎ・ｍ² の範囲内でチップ端
   側からバット端側にかけて漸増する請求項５に記載のゴ
   ルフクラブシャフト。