JP2003199822A - 感染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針 - Google Patents

感染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針

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JP2003199822A
JP2003199822A JP2002002995A JP2002002995A JP2003199822A JP 2003199822 A JP2003199822 A JP 2003199822A JP 2002002995 A JP2002002995 A JP 2002002995A JP 2002002995 A JP2002002995 A JP 2002002995A JP 2003199822 A JP2003199822 A JP 2003199822A
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needle
protector
plug
hub
tip
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English (en)
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Shigeaki Funamura
重彰 船村
Atsushi Oigawa
淳 大井川
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Nippon Covidien Ltd
Original Assignee
Nippon Covidien Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 これまでの手技と同様の操作でよく、使用感
に違和感がなく、かつ感染症を防止できるようにする。 【解決手段】 外針1の後端を密閉する感染症防止用の
ハブ付きプラグ5を介して、先端が大径の段付き針体1
3を有する内針11を取付け、内針11の針基14とプ
ラグ5との間の針体13の小径軸部17には、針体13
の先端大径部16を覆うことのできる長さを有する保護
具15を摺動自在に取り付け、保護具15には、穿刺時
に保護具15をプラグハブ8に係止させ、外針1からの
内針抜去により針体13の先端大径部16が保護具内腔
21に収容された時に保護具15とプラグハブ8との係
合を解くとともに、保護具内腔21の針体前方を遮蔽す
る保護具遮蔽手段23を設け、医療関係者や医療廃棄物
の処理にあたる作業員に対する針刺し事故を防止し、か
つ感染症を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば透析用の留
置針に好適な感染症防止機能および針刺し事故防止機能
を備えた留置針に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、感染性の病気を患う患者に使
用した針による医療関係者の不慮の針刺し事故による感
染の危険性が指摘され、医療関係者を保護するために多
くの解決策がこれまでに提案されている。
【0003】例えば、特公平6−6161号公報(以
下、第1従来例という)には、針の軸部に針先端部を覆
うことのできるカバーを摺動可能に嵌合させるととも
に、針を先端部外径が大の段軸状に形成し、その段部と
カバーの針支承部とを係合可能とし、カバーそのものは
カテーテルハブに対してテーパ嵌合可能に設けたものが
開示されている。
【0004】また、特開2001−212242(以
下、第2従来例という)には、内針の先端を保護する先
端部保護装置をカテーテルハブに対してテーパ嵌合可能
に設け、先端部保護装置の金属クリップ部の狭隘な内腔
に、その内腔壁の一部を切り起こしてなるタブを設け、
このタブは、使用時には金属クリップの内腔を貫通する
内針にて押圧させ、カテーテルより内針を引き抜く際に
は、内針先端がタブ部を通過すると、タブが内針より解
放されて起きあがり、金属クリップ部の内腔を遮蔽し、
これによって先端部保護装置内で内針が先端方向へ移動
するのを阻止するとともに、先端部保護装置内での内針
の後端方向へのさらなる移動を、内針の軸部に形成した
変形部分を金属クリップ側と係合させることで阻止する
ようにしたものが開示されている。
【0005】また、特開2001−252355(以
下、第3従来例という)には、内針が挿通可能な針体通
路を有するプロテクタをカテーテルハブに対してテーパ
嵌合可能に設け、かつプロテクタの狭隘な内腔壁には凹
部を形成し、この凹部内に針体通路に臨ませて弾性部材
を収納し、内針の針先が凹部付近を基端方向へ通過する
と、弾性部材の可動端を針体通路内に進入させて針先の
先方向への通過を阻止するとともに、プロテクタ内での
内針の基端方向へのさらなる移動を、内針に設けた形状
変位部分をプロテクタと係合させることで阻止するよう
にしたものが開示されている。
【0006】また、特開平9−108348号公報(以
下、第4従来例という)には、内針の先端を保護するガ
ード内に、一部が外方に突出可能なラッチを設け、使用
時にガードの内腔を貫通する内針にてラッチを押圧させ
ることでラッチをアップ位置に保持させてその一部を外
方に突出させ、このラッチの突出部とカテーテルハブ側
の突起とを係合させ、カテーテルより内針を引き抜く際
には、内針先端がラッチ部を通過すると、ラッチが内針
より解放されて下降し、ガードの内腔を遮蔽し、これに
よってガード内で内針が先端方向へ移動するのを阻止す
ると同時にラッチの突出部とカテーテルハブ側の突起と
の係合が解除され、またガード内での内針の後端方向へ
のさらなる移動は、内針の先端軸部に形成した大径部の
段部をガードと係合させることで阻止するようにしたも
のが開示されている。
【0007】また、特開平9−327517号公報(以
下、第5従来例という)には、内針を保護するハウジン
グの前端部に、カテーテルハブのフランジとの係合用フ
ックを有するボタン部材を相対移動自在に設け、使用時
にはボタン部材の内腔を貫通する内針にてボタン部材を
カテーテルとの係合位置に保持し、カテーテルより内針
を引き抜く際には、内針先端がボタン部材部分を通過し
てハウジング内に収容されると、ボタン部材が内針より
解放されてハウジングに対し非係合位置へ移動するとと
もに、ハウジングの内腔を遮蔽し、これによってハウジ
ング内より内針が先端方向へ突出するのを阻止するよう
にしたものが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
各従来例には以下のような問題が存在している。すなわ
ち、第1従来例の場合、針がカバー前方へ移動するのを
規制する手段がなく、安全性に問題がある。
【0009】また、第2従来例の場合、内針が貫通する
金属クリップ部の狭隘な内腔の壁の一部を切り起こして
タブを形成するようにしているため、製作が難しいだけ
でなく、タブの肉厚を厚くできず、シール効果に疑問が
残る。
【0010】また、前述の第3従来例の場合、内針が貫
通するプロテクタの狭隘な内腔壁に凹部を形成して、こ
の凹部内に内腔側より弾性部材を設置するようにしてい
るだけでなく、内針との組付時に前記弾性部材を押圧し
た状態で内針を貫通させなければならないため、製作が
きわめて難しい。また弾性部材がばねから構成されてい
るため、プロテクタ前方の安全性にも問題がある。
【0011】さらに、前記第1乃至第3従来例において
は、いずれも内針先端部の保護手段をカテーテルハブ内
にテーパ嵌合させる方式を採用しているため、内針先端
部の保護手段を、内針引き抜き時にカテーテルハブ部か
ら動かないように固定する操作や保護手段内への内針収
納後に保護手段をカテーテルハブから取り外す操作、す
なわちこれまでの手技とは異なる新たな操作が必要とな
り、使用感が異なるという問題もある。
【0012】また、前述の第1乃至第5従来例のいずれ
も針刺し事故防止あるいは感染症防止についての対策は
万全ではなかった。
【0013】本発明の技術的課題は、これまでの手技と
同様の操作でよく、使用感に違和感がなく、かつ感染症
を防止できるようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
感染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針
は、カテーテルハブにカテーテルを取り付けてなる外針
と、外針のカテーテルハブに取り付けられてカテーテル
ハブの後端を密閉する感染症防止用のハブ付きプラグ
と、プラグを通して外針の内腔を貫通する先端が大径の
段付き針体および針体の後端を固定した針基からなる内
針と、針体の先端大径部を覆うことのできる長さを有
し、内針の針基とプラグとの間に配置され、針体の小径
軸部に摺動自在に嵌合設置された保護具と、保護具に装
着され、穿刺時に保護具をプラグハブに係止させ、外針
からの内針抜去により針体先端大径部が保護具内腔に収
容された時に保護具とプラグハブとの係合を解くととも
に、保護具内腔の針体前方を遮蔽する保護具遮蔽手段
と、を備えたものである。
【0015】また、請求項1の保護具遮蔽手段を、請求
項2のように保護具本体の先端部に外周面から軸線交差
方向に形成されて、その針体が挿通される内腔をエリア
内に納める凹部または貫通孔と、保護具本体の針体が挿
通される内腔を遮蔽可能な大きさの頭部を有し、保護具
本体の凹部または貫通孔内に挿入されて設置されたポペ
ット状のストッパ部材と、ポペット状ストッパ部材の茎
部の案内機能を有し、茎部の先端が外方に突出可能に前
記凹部または貫通孔の開口部に設けたばね座と、ばね座
とストッパ部材の頭部との間に配設されて、ストッパ部
材を常時内腔閉塞方向に付勢する付勢手段と、ストッパ
部材の茎部の突出部が嵌入可能にプラグハブに形成され
た係止部と、から構成したものである。
【0016】また、請求項2のプラグハブの先端部に、
請求項3のようにカテーテルハブに設けた雄ねじと螺合
可能な雌ねじを形成するとともに、プラグハブの後端部
に、保護具本体の先端部を収容可能な保護具収容部を設
け、この保護具収容部に、ストッパ部材突出部との係止
部を形成したものである。
【0017】また、請求項3の内針の針基の先端に、請
求項4のように保護具本体の後端部を収容可能なハブを
設けたものである。
【0018】本発明の請求項5に係る感染症防止機能お
よび針刺し事故防止機能付き留置針は、カテーテルハブ
にカテーテルを取り付けてなる外針と、外針のカテーテ
ルハブに取り付けられてカテーテルハブの後端を密閉す
る感染症防止用のハブ付きプラグと、プラグを通して外
針の内腔を貫通する基本的にストレート状の針体および
該針体の後端を固定した針基からなる内針と、針体の先
端部を所定長さ覆うことのできる長さを有し、内針の針
基とプラグとの間に配置され、針体の軸部に摺動自在に
嵌合設置された保護具と、保護具に装着され、穿刺時に
保護具をプラグハブに係止させ、外針からの内針抜去に
より針体先端部が保護具内腔に収容された時に保護具と
プラグハブとの係合を解くとともに、保護具内の針体を
ラッチして針体に対する保護具の位置を固定する保護具
固定手段と、を備えたものである。
【0019】また、請求項5の保護具固定手段を、請求
項6のように針体の先端部外周に形成した所定幅のリン
グ状溝と、一端側がリング状溝にのみ嵌入可能なスリッ
トを有する幅広部、他端側がこの幅広部の中央部から延
出する幅狭片に形成され、保護具本体に設けた孔内に挿
入されて幅広部のスリットの開口を針体の軸部に跨らせ
た状態で、かつ幅狭片の先端が保護具本体の孔より外方
に突出可能に設置されたプレートからなるラッチ部材
と、保護具本体の孔の開口部に設けたばね座とラッチ部
材の幅広部との間に配設されて、ラッチ部材を常時針体
ラッチ方向に付勢する付勢手段と、ラッチ部材の幅狭片
の突出部が嵌入可能にプラグハブに形成された係止部
と、から構成したものである。
【0020】また、請求項7のように保護具本体を二重
筒から構成し、その内筒の後端部には、その針体が挿通
される内腔をエリア内に納める軸線交差方向の貫通孔を
形成するとともに、その外筒の前記貫通孔に対応する位
置には、この貫通孔よりも軸線方向の空間幅を大きく設
定されてこの貫通孔に連通する凹部をその外周面から軸
線交差方向に形成し、ラッチ部材を、外筒の凹部および
内筒の貫通孔内に挿入して、その幅狭片の先端が外筒凹
部の前記ばね座となる底部に設けた孔より外方に突出可
能に設置したものである。
【0021】また、請求項6又は請求項7のプラグハブ
の先端部に、請求項8のようにカテーテルハブに設けた
雄ねじと螺合可能な雌ねじを形成するとともに、プラグ
ハブの後端部に、保護具本体をほぼ収容可能な保護具収
容部を設け、この保護具収容部に、ラッチ部材突出部と
の係止部を形成したものである。
【0022】また、請求項5乃至請求項8において、請
求項9のように針体先端部のリング状溝の深さを、針体
肉厚の10〜70%に設定したものである。
【0023】本発明の請求項10に係る感染症防止機能
および針刺し事故防止機能付き留置針は、カテーテルハ
ブにカテーテルを取り付けてなる外針と、外針のカテー
テルハブに取り付けられてカテーテルハブの後端を密閉
する感染症防止用のハブ付きプラグと、先端が大径軸
部、後端側がこの大径軸部の断面エリア内に形成される
異形軸部に設けられて前記プラグを通して外針の内腔を
貫通する針体およびこの針体の後端を固定した針基から
なる内針と、針体の先端大径部を覆うことのできる長さ
を有し、内針の針基とプラグとの間に配置され、針体の
異形軸部にスプライン係合して嵌合設置された保護具
と、保護具に装着され、穿刺時に保護具をプラグハブに
係止させ、外針からの内針抜去により針体先端大径部が
保護具内腔に収容された時に保護具とプラグハブとの係
合を解くとともに、保護具内の針体と係合して針体に対
する保護具の軸方向位置を固定する保護具固定手段と、
を備えたものである。
【0024】また、請求項10の保護具固定手段を、請
求項11のように針体の先端部外周に形成した穴と、保
護具本体の先端部に外周面から軸線交差方向に形成され
て、針体が挿通される内腔をエリア内に納める凹部また
は貫通孔と、ガイド機能およびばね座機能をもつフラン
ジを有し、一端部が前記穴に嵌入可能に保護具本体の凹
部または貫通孔内に挿入された棒状部材と、棒状部材の
他端部の案内機能を有し、この他端部の先端が外方に突
出可能に前記凹部または貫通孔の開口部に設けたばね座
と、このばね座と棒状部材のフランジの間に配設され
て、棒状部材を常時穴嵌入方向に付勢する付勢手段と、
棒状部材他端部の突出部が嵌入可能にプラグハブに形成
された係止部と、から構成したものである。
【0025】また、請求項11のプラグハブの先端部
に、請求項12のようにカテーテルハブに設けた雄ねじ
と螺合可能な雌ねじが形成するとともに、プラグハブの
後端部に、保護具本体の先端部を収容可能な保護具収容
部が設けられ、保護具収容部に、棒状部材突出部との係
止部を形成したものである。
【0026】
【発明の実施の形態】実施形態1.図1は本発明の第1
の実施形態に係る感染症防止機能および針刺し事故防止
機能付き留置針の使用前の状態を示す断面図、図2は図
1の状態の外針と内針を分離して示す断面図、図3は使
用後に外針から内針を抜去する時の状態を示す断面図、
図4は外針から内針を抜去した後の針体先端部が保護さ
れている状態の内針を示す断面図、図5はストッパ部材
による保護具内腔遮蔽前(a)と遮蔽後(b)の状態を
示す保護具遮蔽手段部の断面図、図6は内針抜去時の動
作の説明図である。
【0027】各図において、1はカテーテルハブ2にク
ランピングチューブ3を介してカテーテル4を取り付け
てなる外針、5は外針1のカテーテルハブ2に取り付け
られてカテーテルハブすなわち外針1の後端を密閉する
感染症防止用のハブ付きプラグであって、その先端部に
はカテーテルハブ2に設けた雄ねじ6と螺合可能な雌ね
じ7が形成されているとともに、その後端部には、後述
の保護具本体の先端部を収容可能な保護具収容部すなわ
ちプラグハブ8が設けられていて、このプラグハブ8
に、後述のストッパ部材突出部との係止部すなわち係止
孔9が形成されている。
【0028】11は外針1に組付けられた内針であっ
て、プラグ5内のゴム製封止部材(以下、セプタムとい
う)12を通して外針1の内腔を貫通する先端が大径の
段付き針体13と、針体13の後端を固定した針基14
とから構成されている。
【0029】15は針体13の先端大径部16を覆うこ
とのできる長さを有し、内針11の針基14とプラグ5
との間に配置され、針体13の小径軸部17に摺動自在
に嵌合設置された保護具であって、その後端の開口18
は針体13の小径軸部17の通過を許容し、針体13の
先端大径部16の通過は阻止する大きさに設定されてい
る。また保護具本体の先端部にはプラグハブ8内に収容
可能な膨出部19が設けられ、膨出部19には、図5の
ように針体13が挿通される内腔21をエリア内に納め
る凹部22がその外周面から軸線交差方向に形成されて
いて、凹部22内に保護具遮蔽手段23が設置されてい
る。なお、針体13の小径軸部17と先端大径部16間
の段差はテーパ状に形成されており、その段差部の軸方
向の長さをA、大径部と小径軸部の径差をBとしたと
き、A≦Bとなるように設定されている。
【0030】保護具遮蔽手段23は、図5のように保護
具本体の針体13が挿通される内腔21を遮蔽可能な大
きさの頭部24を有し、ここでは保護具本体の凹部22
の底部25からその凹部22の開口部26までの長さ以
下になるように設定され、頭部24より凹部22内に挿
入されて設置された角形ポペット状のストッパ部材27
と、この角形ポペット状のストッパ部材27の茎部28
を案内するガイド用孔29を有し、茎部28の先端31
が外方に突出可能に凹部22の開口部26を閉塞するば
ね座機能をもつ蓋部材32と、このばね座となる蓋部材
32とストッパ部材27の頭部24との間に配設され
て、ストッパ部材27を常時内腔閉塞方向に付勢する付
勢手段すなわち圧縮ばね33と、ストッパ部材27の茎
部28の先端突出部が嵌入可能にプラグハブ8に形成さ
れた係止孔9と、から構成されており、穿刺時に保護具
15をプラグハブ8に係止させ、外針1からの内針抜去
により針体13の先端大径部16が保護具内腔21に収
容された時に保護具15とプラグハブ8との係合を解く
とともに、保護具内腔21の針体前方を遮蔽する機能を
有している。
【0031】次に、前述の構成を有する本実施形態の感
染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針の使
用方法について説明する。まず、外針1内にプラグ5を
介して内針11を挿着してなる穿刺針すなわち留置針組
立体(図1)の針体13の針基14を把持し、内針11
を患者の血管(静脈または動脈)に穿刺する。
【0032】内針11の針先が血管に穿刺されると、血
管の内圧(血圧)により血液が内針11内を後端方向へ
逆流し、針基14内に導入され、視認性を有する針基1
4を介してこのフラッシュバックを視認することができ
る。これにより内針11の針先が血管を確保したことを
知ることができる。なお、針基14の後端に、周知の通
気フィルタを取り付けておけば、血液の流入に伴い、針
基14内の空気を通気フィルタを通して排出でき、かつ
血液は、通気フィルタを通過できず、外部への漏れ出し
は生じない。
【0033】フラッシュバックを確認してからさらに内
針11および外針1を微小距離先端方向へ進めると、外
針1のカテーテル4の先端開口が血管内に挿入される。
これにより、外針1が血管を確保する。
【0034】次いで、血管に留置されている外針1を手
で押さえつつ、他方の手で内針11の針基14を把持
し、図6(a)のようにそのまま後端方向へ引き抜く。
このとき、保護具15は、図1及び図5(a)のように
その保護具遮蔽手段23のストッパ部材27が針体13
の小径軸部17と当接し、その茎部28の先端31が外
方に突出してプラグハブ8の係止孔9と係合しているた
め、その膨出部19がプラグハブ8内に収容された状態
で保持されており、内針11のみが相対的に後退する。
このため、内針引き抜き操作時に保護具15を保持する
などの操作は不要である。
【0035】図6(b)のように内針11がさらに後端
方向へ移動すると、図3、図5(b)、図6(b)のよ
うに内針先端大径部16がストッパ部材27部分を通過
して、保護具内腔21に完全に引き込まれる。その際、
針体13の小径軸部17と先端大径部16間の段差が僅
かであり、かつストッパ部材27が針体13の軸部上を
ほぼ点接触状態で摺動するため、ストッパ部材27が針
体13の段差を乗り越える抵抗は極僅かである。これに
より、ストッパ部材27が針体13の軸部より解放さ
れ、圧縮ばね33の付勢力により内腔閉塞方向に移動
し、ストッパ部材27の頭部24によって内腔21の針
体前方が遮蔽されると同時に、茎部28の先端突出部が
保護具15内に縮退してプラグハブ8の係止孔9との係
合が自動的に解除され、図4のように針体13と共にこ
れと一体化された保護具15がプラグハブ8から取り出
され、内針先端鋭利部が医療関係者に触れることがなく
なる。
【0036】このように、本実施形態においては、外針
1の後端を密閉するセプタム12を備えたプラグ5を介
して内針11を取付け、内針11の針基14とプラグ5
との間には、プラグハブ8内に収容可能な膨出部19を
有する保持具15を配置し、保持具15の膨出部19
に、穿刺時に保護具15をプラグハブ8に係止させ、外
針1からの内針抜去により針体13の先端大径部16が
保護具内腔21に収容された時に保護具15とプラグハ
ブ8との係合を解くとともに、保護具内腔21の針体前
方を遮蔽する保護具遮蔽手段23を設けたので、医療関
係者や医療廃棄物の処理にあたる作業員に対する針刺し
事故を防止できるだけでなく、感染症を防止することが
できる。さらに、医療関係者にとってはこれまでの手技
と同様の操作でよく、使用感に違和感がなく、使い勝手
がよい。
【0037】また、保護具本体の膨出部19に外周面か
ら軸線交差方向に凹部22を形成して、外周側から凹部
22内にストッパ部材27及び圧縮ばね33を挿入設置
できるようにしているので、製作が容易である。
【0038】実施形態2.図7は本発明の第2の実施形
態に係る感染症防止機能および針刺し事故防止機能付き
留置針の使用前の状態を示す断面図、図8は図7の状態
の外針と内針を分離して示す断面図、図9は使用後に外
針から内針を抜去した後の針体先端部が保護されている
状態の内針を示す断面図であり、各図中、前述の第1実
施形態のものと同一部分には同一符号を付してある。
【0039】この第2実施形態の感染症防止機能および
針刺し事故防止機能付き留置針は、内針11の針基14
の先端に、保護具15の本体後端部を収容可能なハブ4
1を設けた点が、前述の第1実施形態のものと異なって
おり、外針1、プラグ5、保護具遮蔽手段23を含むそ
れ以外の構成は全て第1実施形態のものと同一であり、
第1実施形態のもつ機能を全て備えている。
【0040】本実施形態においては、保護具15の本体
後端部が内針針基14の先端のハブ41に覆われた状態
で外針1と内針11の組付体(図7)が完成し、この状
態で穿刺が行われ、穿刺後に外針1から内針11が抜去
(図9)される。したがって、穿刺から内針抜去に至る
まで、保護具15の本体後端部が医療関係者に触れるこ
とがなくなり、内針抜去時に針基14と共に保護具15
の本体後端部が誤って握られてプラグハブ8から保護具
15が無理矢理引き抜かれる事故を未然に防止すること
ができる。
【0041】実施形態3.図10は本発明の第3の実施
形態に係る感染症防止機能および針刺し事故防止機能付
き留置針の使用前の状態を示す断面図、図11は図10
の状態の外針と内針を分離して示す断面図、図12は使
用後に外針から内針を抜去する時の状態を示す断面図、
図13は外針から内針を抜去した後の針体先端部が保護
されている状態の内針を示す断面図、図14はラッチ部
材による針体ラッチ前(a)とラッチ後(b)の状態を
示す保護具固定手段部の断面図、図15は内針抜去時の
動作の説明図であり、各図中、前述の第1実施形態のも
のと同一機能部分には同一符号を付してある。
【0042】この第3実施形態の感染症防止機能および
針刺し事故防止機能付き留置針は、針体先端部を所定長
さ覆うことのできる長さを有する保護具15Aの本体が
二重筒からなり、その内筒51の後端部には、基本的に
ストレート状の針体13Aが挿通される内腔21をエリ
ア内に納めて軸線交差方向に貫通するスリット52が形
成されているとともに、その外筒53の前記スリット5
2に対応する位置に膨出部54が形成され、膨出部54
に、スリット52よりも軸線方向の空間幅を大きく設定
されてスリット52に連通する凹部55がその外周面か
ら軸線交差方向に形成され、スリット52及び凹部55
の内部に保護具固定手段56が設置されている。
【0043】保護具固定手段56は、図14のように針
体13Aの先端部外周に形成した所定幅のリング状溝5
7と、一端側がリング状溝57にのみ嵌入可能なスリッ
ト58を有する幅広部59、他端側が幅広部59の中央
部から延出する幅狭片61に形成され、幅狭片61側よ
り外筒53の凹部55および内筒51のスリット52内
に挿入されて、幅広部59のスリット58の開口を針体
13Aの軸部に跨らせた状態で、かつ幅狭片61の先端
が外筒凹部55のばね座機能をもつ底部62に設けたガ
イド用孔63より外方に突出可能に設置されたプレート
からなるラッチ部材64と、外筒凹部55のばね座とな
る底部62とラッチ部材64の幅広部59との間に配設
されて、ラッチ部材64を常時針体ラッチ方向に付勢す
る付勢手段すなわち圧縮ばね33Aと、ラッチ部材64
の幅狭片61の先端突出部が嵌入可能にプラグハブ8A
に形成された係止部すなわち係止孔9Aと、から構成さ
れており、穿刺時に保護具15Aをプラグハブ8Aに係
止させ、外針1からの内針抜去により針体13Aの先端
部が保護具内腔21に収容された時に保護具15Aとプ
ラグハブ8Aとの係合を解くとともに、針体13Aのリ
ング状溝57をラッチ部材64のスリット58にてラッ
チする機能を有している。
【0044】プラグハブ8Aは、保護具15Aの前端部
を覆う小径ハブ部8aと、保護具15Aの後端部を覆う
大径ハブ部8bとからなる段筒状に形成され、二重筒か
らなる保護具15Aの全長を全て覆うことのできる長さ
に設定されている。また大径ハブ部8bには、外筒凹部
55の底部62のガイド用孔63に対応する位置に、ラ
ッチ部材64の幅狭片61の先端突出部が嵌入可能な係
止孔9Aが形成されているとともに、係止孔9Aと18
0°異なる位置、換言すれば外筒凹部55の開口に対応
する位置に、保護具固定手段56の組立作業用の孔65
が形成されている。それ以外の構成は前述の第1実施形
態のものと同様である。
【0045】本実施形態において、針体13Aの先端部
外周に形成したリング状溝57の深さは針体肉厚の10
〜70%、好ましくは20〜30%に、ラッチ部材64
のリング状溝57との嵌合時の落下距離は針体13Aの
外径寸法以上、リング状溝57の溝幅はラッチ部材64
の肉厚を1mm以下とした場合で1〜5mmに設定されてい
る。ラッチ部材64のリング状溝57との引っ掛かり部
は僅かであるが、図14(b)及び図15(b)に示す
ようにラッチ時にラッチ部材64のスリット58のエッ
ジが180°以上に亘りリング状溝57の側面と係合す
るため、確実に拘束できることが実験の結果判明してい
る。またラッチ部材64のスリット58への導入部に面
取りを施すことが好ましいことも分かった。
【0046】次に、前述の構成を有する本実施形態の感
染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針の使
用方法について説明する。まず、外針1内にプラグ5A
を介して内針11Aを挿着してなる穿刺針すなわち留置
針組立体(図10)の針体13Aの針基14を把持し、
内針11Aを患者の血管(静脈または動脈)に穿刺す
る。
【0047】内針11Aの針先が血管に穿刺されると、
血管の内圧(血圧)により血液が内針11A内を後端方
向へ逆流し、針基14内に導入され、視認性を有する針
基14を介してこのフラッシュバックを視認することが
できる。これにより内針11Aの針先が血管を確保した
ことを知ることができる。なお、針基14の後端に、周
知の通気フィルタを取り付けておけば、血液の流入に伴
い、針基14内の空気を通気フィルタを通して排出で
き、かつ血液は、通気フィルタを通過できず、外部への
漏れ出しは生じない。
【0048】フラッシュバックを確認してからさらに内
針11Aおよび外針1を微小距離先端方向へ進めると、
外針1のカテーテル4の先端開口が血管内に挿入され
る。これにより、外針1が血管を確保する。
【0049】次いで、血管に留置されている外針1を手
で押さえつつ、他方の手で内針11Aの針基14を把持
し、図15(a)のようにそのまま後端方向へ引き抜
く。このとき、保護具15Aは、図10及び図14
(a)のようにその保護具固定手段56のラッチ部材6
4がそのスリット58の開口を針体13Aの軸部に跨ら
せた状態で針体13Aの軸部と当接し、その幅狭片61
の先端が外方に突出してプラグハブ8Aの係止孔9Aと
係合しているため、全長に亘ってプラグハブ8A内に収
容された状態で保持されており、内針11Aのみが相対
的に後退する。このため、内針引き抜き操作時に保護具
15Aを保持するなどの操作は不要である。
【0050】図15(b)のように内針11Aがさらに
後端方向へ移動すると、図12、図14(b)、図15
(b)のように内針先端部が保護具内腔21に完全に引
き込まれるとともに、針体先端のリング状溝57がラッ
チ部材64位置に到達する。これにより、ラッチ部材6
4のスリット58の両側エッジが針体13Aのリング状
溝57内に嵌入係合し、その状態でスリット58最奥部
の円弧部エッジがリング状溝57内に嵌入して係合する
まで圧縮ばね33Aの付勢力によりスライドし、ラッチ
部材64のスリット58によって保護具15Aに対する
針体13Aの位置が固定されると同時に、ラッチ部材6
4の幅狭片61の先端突出部が保護具15A内に縮退し
てプラグハブ8Aの係止孔9Aとの係合が自動的に解除
され、図13のように針体13Aと共にこれと一体化さ
れた保護具15Aがプラグハブ8Aから取り出され、内
針先端鋭利部が医療関係者に触れることがなくなる。
【0051】このように、本実施形態においては、外針
1の後端を密閉するセプタム12を備えたプラグ5Aを
介して内針11Aを取付け、内針11Aの針基14とプ
ラグ5Aとの間には、プラグハブ8A内に収容可能な保
持具15Aを配置し、保持具15Aに、穿刺時に保護具
15Aをプラグハブ8Aに係止させ、外針1からの内針
抜去により針体13Aの先端部が保護具内腔21に収容
された時に保護具15Aとプラグハブ8Aとの係合を解
くとともに、保護具15A内の針体13Aをラッチして
保護具15Aに対する針体13Aの位置を固定、換言す
れば針体13Aに対する保護具15Aの位置を固定する
保護具固定手段56を設けたので、医療関係者や医療廃
棄物の処理にあたる作業員に対する針刺し事故を防止で
きるだけでなく、感染症を防止することができる。さら
に、医療関係者にとってはこれまでの手技と同様の操作
でよく、使用感に違和感がなく、使い勝手がよい。
【0052】また、保護具本体を二重筒から形成して、
その内筒51の後端部に軸線交差方向に貫通する貫通孔
52を設けるとともに、その外筒53の前記貫通孔52
に対応する位置に膨出部54を形成し、かつ膨出部54
に貫通孔52に連通する凹部55を外周面から軸線交差
方向に形成して、外周側から凹部55内にラッチ部材6
4及び圧縮ばね33Aを挿入設置できるようにしている
ので、製作が容易である。
【0053】また、保護具15Aが全長に亘ってプラグ
ハブ8Aに覆われた状態で外針1と内針11Aの組付体
(図10)が完成し、この状態で穿刺が行われ、穿刺後
に外針1から内針11Aが抜去(図12、図13)され
るので、穿刺から内針抜去に至るまで、保護具15Aが
医療関係者に触れることがない。また、内針抜去時に針
基14と共に保護具15Aの一部が誤って握られてプラ
グハブ8Aから保護具15Aが無理矢理引き抜かれるこ
ともない。
【0054】実施形態4.図16は本発明の第4の実施
形態に係る感染症防止機能および針刺し事故防止機能付
き留置針の使用前の状態を示す断面図、図17は図16
の状態の外針と内針を分離して示す断面図、図18は使
用後に外針から内針を抜去する時の状態を示す断面図、
図19は外針から内針を抜去した後の針体先端部が保護
されている状態の内針を示す断面図、図20は棒状部材
による針体固定前(a)と固定後(b)の状態を示す保
護具固定手段部の断面図、図21は内針抜去時の動作の
説明図、図22は針体異形軸部の形状例を示す説明図で
あり、各図中、前述の第1実施形態のものと同一機能部
分には同一符号を付してある。
【0055】この第4実施形態の感染症防止機能および
針刺し事故防止機能付き留置針は、内針11Bの針体1
3Bが、先端に大径軸部16Bを有するとともに、その
後端側が図22(a)のように大径軸部16Bの断面エ
リア内に形成される異形軸部(ここでは楕円状)17B
に設けられ、さらに大径軸部16Bの外周に、後述の保
護具固定手段72の棒状部材73が嵌入可能な穴71が
穿設されている。
【0056】保護具15Bの本体は、針体先端の大径軸
部16Bを覆うことのできる長さを有し、内針11Bの
針基14と感染症防止用のプラグ5Bとの間に配置さ
れ、図20(a)のようにその後端の楕円開口18Bに
より針体13Bの異形軸部17Bにスプライン係合して
スライド自在に嵌合設置されていて、その先端部にはプ
ラグ5Bのプラグハブ8B内に収容可能な膨出部19B
が形成され、膨出部19Bに、図20のように針体13
Bが挿通される内腔21をエリア内に納める凹部22が
その外周面から軸線交差方向に形成され、凹部22内に
保護具固定手段72が設置されている。
【0057】プラグハブ8Bは、既述したように保護具
15Bの膨出部19Bを収容可能な保護具収容部を有
し、この保護具収容部に、後述の棒状部材突出部との係
止部すなわち係止孔9Bが形成されている。
【0058】保護具固定手段72は、図20のようにガ
イド機能およびばね座機能をもつフランジ74を有し、
一端部75が針体13B大径軸部16Bの穴71に嵌入
可能に保護具本体の凹部22内に挿入された棒状部材7
3と、棒状部材73の他端部76を案内するガイド用孔
29を有し、この他端部76の先端が外方に突出可能に
凹部22の開口部26を閉塞するばね座となる蓋部材3
2と、このばね座となる蓋部材32と棒状部材73のフ
ランジ74との間に配設されて、棒状部材73を常時穴
嵌入方向に付勢する付勢手段すなわち圧縮ばね33B
と、棒状部材73他端部の突出部が嵌入可能にプラグハ
ブ8Bに形成された係止孔9Bと、から構成されてお
り、穿刺時に保護具15Bをプラグハブ8Bに係止さ
せ、外針1からの内針抜去により針体13Bの先端大径
軸部16Bが保護具内腔21に収容された時に保護具1
5Bとプラグハブ8Bとの係合を解くとともに、保護具
内の針体13Bと係合して針体13Bに対する保護具1
5Bの軸方向位置を固定する機能を有している。
【0059】なお、説明の都合上、図16乃至図19及
び図21の上段の図では、針体13Bが異形軸部17B
側からみて楕円形状の短辺側から進入するように表現し
ているが、これは異形軸部17Bがあることを視覚的に
説明できるようにしているためであり、実際には図20
及び図21の下段の図に示すように針体13Bは異形軸
部17B側からみて楕円形状の長辺側から進入するよう
に設定されている。これは、内針抜去時に針体13Bが
スライドして異形軸部17Bから大径軸部16Bへ移行
する際に段差をなくして、移行動作がスムーズに行われ
るようにするためである。それ以外の構成は前述の第1
実施形態のものと同様である。
【0060】次に、前述の構成を有する本実施形態の感
染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針の使
用方法について説明する。まず、外針1内にプラグ5B
を介して内針11Bを挿着してなる穿刺針すなわち留置
針組立体(図16)の針体13Bの針基14を把持し、
内針11Bを患者の血管(静脈または動脈)に穿刺す
る。
【0061】内針11Bの針先が血管に穿刺されると、
血管の内圧(血圧)により血液が内針11B内を後端方
向へ逆流し、針基14内に導入され、視認性を有する針
基14を介してこのフラッシュバックを視認することが
できる。これにより内針11Bの針先が血管を確保した
ことを知ることができる。なお、針基14の後端に、周
知の通気フィルタを取り付けておけば、血液の流入に伴
い、針基14内の空気を通気フィルタを通して排出で
き、かつ血液は、通気フィルタを通過できず、外部への
漏れ出しは生じない。
【0062】フラッシュバックを確認してからさらに内
針11Bおよび外針1を微小距離先端方向へ進めると、
外針1のカテーテル4の先端開口が血管内に挿入され
る。これにより、外針1が血管を確保する。
【0063】次いで、血管に留置されている外針1を手
で押さえつつ、他方の手で内針11Bの針基14を把持
し、図21(a)のようにそのまま後端方向へ引き抜
く。このとき、保護具15Bは、図16及び図20
(a)のようにその保護具固定手段72の棒状部材73
が針体13Bの異形軸部17Bと当接し、その他端部7
6の先端が外方に突出してプラグハブ8Bの係止孔9B
と係合しているため、その膨出部19Bがプラグハブ8
B内に収容された状態で保持されており、内針11Bの
みが相対的に後退する。このため、内針引き抜き操作時
に保護具15Bを保持するなどの操作は不要である。
【0064】図21(b)のように内針11Bがさらに
後端方向へ移動すると、図18、図20(b)、図21
(b)のように内針11Bの大径軸部16Bが保護具内
腔21に完全に引き込まれるとともに、大径軸部16B
に設けた穴71が棒状部材73位置に到達する。これに
より、棒状部材73が圧縮ばね33Bの付勢力によって
針体13Bの穴71に嵌入係合し、保護具15Bに対す
る針体13Bの位置が固定されると同時に、棒状部材7
3の他端部76が保護具15B内に縮退してプラグハブ
8Bの係止孔9Bとの係合が自動的に解除され、図19
のように針体13Bと共にこれと一体化された保護具1
5Bがプラグハブ8Bから取り出され、内針先端鋭利部
が医療関係者に触れることがなくなる。
【0065】このように、本実施形態においては、外針
1の後端を密閉するセプタム12を備えたプラグ5Bを
介して内針11Bを取付け、内針11Bの針基14とプ
ラグ5Bとの間には、プラグハブ8B内に収容可能な膨
出部19Bを有する保持具15Bを配置し、保持具15
Bに、穿刺時に保護具15Bをプラグハブ8Bに係止さ
せ、外針1からの内針抜去により針体13Bの先端大径
軸部16Bが保護具内腔21に収容された時に保護具1
5Bとプラグハブ8Bとの係合を解くとともに、保護具
15B内の針体13Bの位置を固定、換言すれば針体1
3Bに対する保護具15Bの位置を固定する保護具固定
手段72を設けたので、医療関係者や医療廃棄物の処理
にあたる作業員に対する針刺し事故を防止できるだけで
なく、感染症を防止することができる。さらに、医療関
係者にとってはこれまでの手技と同様の操作でよく、使
用感に違和感がなく、使い勝手がよい。
【0066】また、保護具本体の膨出部19Bに外周面
から軸線交差方向に凹部22を形成して、外周側から凹
部22内に棒状部材73及び圧縮ばね33B挿入設置で
きるようにしているので、製作が容易である。
【0067】なお、ここでは針体13Bとしてその異形
軸部17Bの形状が楕円状のものを例に挙げて説明した
が、これに限るものでなく、例えば図22(b)に示す
ような大径軸部16Bの断面エリア内に形成されて大径
軸部16Bの円形の中心を通る線の両側に平坦面を有す
る異形軸部17Cを設けた針体13C、あるいは図22
(c)に示すような大径軸部16Bの断面エリア内に形
成された正方形状の異形軸部17Dを設けた針体13D
等、保持具側とスプライン係合できる形状であれば如何
様な断面形状を採用してもよい。なお、この針体に異形
軸部を設けて保持具側とスプライン係合させる方式は前
述の第1乃至第3実施形態でも採用可能であることは言
うまでもない。
【0068】また、ここでは保持具本体に凹部22を形
成して、この凹部22内に保護具固定手段72を設置し
たものを例に挙げて説明したが、これを図23に示すよ
うに保持具本体に針体が挿通される内腔21をエリア内
に納める貫通孔81を形成し、貫通孔81の内腔21を
挟む一方の開口部には、ばね座となる内向きフランジ8
2を、貫通孔81の内腔21を挟む他方の内壁には、保
護具固定手段72の棒状部材73を圧入可能な突起ある
いはリブ83を設け、突起あるいはリブ83側開口部よ
り貫通孔81内に保護具固定手段72を圧入装着するよ
うにしてもよい。なお、この貫通孔方式は前述の第1、
第2実施形態でも採用可能であることは言うまでもな
い。
【0069】また、図24のようにプラグハブ8Bの内
周面に、その開口端面より係止孔9Bに連なる軸方向の
溝91を形成してもよい。このような溝91を設けるこ
とで、保護具15Bとプラグハブ8Bとの係合解除時に
棒状部材73の他端部76が保護具15Bより若干突出
するような構造があっても、この突出部を溝91を通し
て引き抜くことができる。なお、この溝方式は前述の第
1乃至第3実施形態でも採用可能であることは言うまで
もない。
【0070】また、図25のように棒状部材突出部との
係止部を凹部92に形成してもよく、さらに前述の図2
4の如くプラグハブ8Bの開口端面より凹部92に連な
る軸方向の溝91を形成してもよい。なお、この係止部
を凹部92とする方式は前述の第1乃至第3実施形態で
も採用可能であることは言うまでもない。
【0071】また、図26のように棒状部材突出部との
係止部を環状凹部92Aに形成してもよく、さらにプラ
グハブ8Bの開口端面より環状凹部92Aに連なる環状
切り欠き溝91Aを形成してもよい。なお、この係止部
を環状凹部92Aとする方式および環状凹部92Aに連
なる環状切り欠き溝91Aを形成する方式は前述の第1
乃至第3実施形態でも採用可能であることは言うまでも
ない。
【0072】なお、前述の各実施形態では本発明をカテ
ーテルハブにプラグとクランピングチューブを介してカ
テーテルを取り付けてなる外針(一般に透析に用いられ
る)に用いたものを例に挙げて説明したが、これに限る
ものでなく、プラグとクランピングチューブを有してい
ない他の外針にもハブ付きプラグを設けることで本発明
を適用できることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、外針の後端を密閉する感染症防止用のハブ付きプ
ラグを介して、先端が大径の段付き針体を有する内針を
取付け、内針の針基とプラグとの間の針体の小径軸部に
は、針体の先端大径部を覆うことのできる長さを有する
保護具を摺動自在に取り付け、保護具には、穿刺時に保
護具をプラグハブに係止させ、外針からの内針抜去によ
り針体先端大径部が保護具内腔に収容された時に保護具
とプラグハブとの係合を解くとともに、保護具内腔の針
体前方を遮蔽する保護具による遮蔽手段を設けたので、
医療関係者や医療廃棄物の処理にあたる作業員に対する
針刺し事故を防止でき、かつ感染症を防止することがで
きた。さらに、医療関係者にとってはこれまでの手技と
同様の操作でよく、使用感に違和感がなく、使い勝手が
よい留置針が得られた。
【0074】また、請求項2の発明によれば、保護具本
体の先端部に外周面から軸線交差方向に凹部または貫通
孔を形成して、外周側から凹部または貫通孔内にストッ
パ部材及び圧縮ばねを挿入設置できるようにしたので、
製作が容易となった。
【0075】また、請求項3の発明によれば、プラグハ
ブの先端部に、カテーテルハブに設けた雄ねじと螺合可
能な雌ねじを形成するとともに、プラグハブの後端部
に、保護具本体の先端部を収容可能な保護具収容部を設
けて、保護具収容部に、ストッパ部材突出部との係止部
を形成したので、外針と内針の組付作業が容易となっ
た。
【0076】また、請求項4の発明によれば、内針の針
基の先端に、保護具本体の後端部を収容可能なハブを設
けたので、穿刺から内針抜去に至るまで、保護具の本体
後端部が医療関係者に触れることがなくなり、内針抜去
時に針基と共に保護具の本体後端部が誤って握られてプ
ラグハブから保護具が無理矢理引き抜かれることもなか
った。
【0077】請求項5の発明によれば、外針の後端を密
閉する感染症防止用のハブ付きプラグを介して、基本的
にストレート状の針体を有する内針を取付け、内針の針
基とプラグとの間の針体の軸部には、針体の先端部を覆
うことのできる長さを有する保護具を摺動自在に取り付
け、保護具には、穿刺時に保護具をプラグハブに係止さ
せ、外針からの内針抜去により針体先端部が保護具内腔
に収容された時に保護具とプラグハブとの係合を解くと
ともに、保護具内の針体をラッチして該針体に対する該
保護具の位置を固定する保護具固定手段を設けたので、
医療関係者や医療廃棄物の処理にあたる作業員に対する
針刺し事故を防止でき、かつ感染症を防止することがで
きた。さらに、医療関係者にとってはこれまでの手技と
同様の操作でよく、使用感に違和感がなく、使い勝手が
よい留置針が得られた。
【0078】また、請求項6の発明によれば、保護具固
定手段を、針体の先端部外周に形成した所定幅のリング
状溝と、一端側がリング状溝にのみ嵌入可能なスリット
を有する幅広部、他端側がこの幅広部の中央部から延出
する幅狭片に形成され、保護具本体に設けた孔内に挿入
されて幅広部のスリットの開口を針体の軸部に跨らせた
状態で、かつ幅狭片の先端が保護具本体の孔より外方に
突出可能に設置されたプレートからなるラッチ部材と、
保護具本体の孔の開口部に設けたばね座とラッチ部材の
幅広部との間に配設されて、ラッチ部材を常時針体ラッ
チ方向に付勢する付勢手段と、ラッチ部材の幅狭片の突
出部が嵌入可能にプラグハブに形成された係止部と、か
ら構成したので、内針抜去時にラッチ部材により針体を
確実に拘束することができた。
【0079】また、請求項7の発明によれば、保護具本
体を二重筒から構成して、その内筒の後端部に軸線交差
方向の貫通孔を設けるとともに、その外筒の前記貫通孔
に対応する位置に膨出部を形成し、かつ膨出部に前記貫
通孔に連通する凹部を外周面から軸線交差方向に形成し
て、外周側から凹部内にラッチ部材及び圧縮ばねを挿入
設置できるようにしたので、製作が容易となった。
【0080】また、請求項8の発明によれば、プラグハ
ブの先端部に、カテーテルハブに設けた雄ねじと螺合可
能な雌ねじを形成するとともに、プラグハブの後端部
に、保護具本体をほぼ収容可能な保護具収容部を設け、
保護具収容部に、ラッチ部材突出部との係止部を形成し
たので、外針と内針の組付作業が容易となり、さらに穿
刺から内針抜去に至るまで、保護具が医療関係者に触れ
ることがなくなり、内針抜去時に針基と共に保護具が誤
って握られてプラグハブから保護具が無理矢理引き抜か
れることもなかった。
【0081】また、請求項9の発明によれば、針体先端
部のリング状溝の深さを、針体肉厚の10〜70%に設
定したので、針体の製作が容易となり、大量生産および
コスト低減に寄与することができた。
【0082】請求項10の発明によれば、外針の後端を
密閉する感染症防止用のハブ付きプラグを介して、先端
が大径軸部、後端側がこの大径軸部の断面エリア内に形
成される異形軸部に設けられた針体を有する内針を取付
け、内針の針基とプラグとの間の異形軸部には、針体の
大径軸部を覆うことのできる長さを有する保護具をスプ
ライン係合させて取り付け、保護具には、保護具には、
穿刺時に保護具をプラグハブに係止させ、外針からの内
針抜去により針体先端大径軸部が保護具内腔に収容され
た時に保護具とプラグハブとの係合を解くとともに、保
護具内の針体と係合して針体に対する保護具の軸方向位
置を固定する保護具固定手段を設けたので、医療関係者
や医療廃棄物の処理にあたる作業員に対する針刺し事故
を防止でき、かつ感染症を防止することができた。さら
に、医療関係者にとってはこれまでの手技と同様の操作
でよく、使用感に違和感がなく、使い勝手がよい留置針
が得られた。
【0083】また、請求項11の発明によれば、保護具
固定手段を、針体の先端部外周に形成した穴と、保護具
本体の先端部に外周面から軸線交差方向に形成されて、
針体が挿通される内腔をエリア内に納める凹部または貫
通孔と、ガイド機能およびばね座機能をもつフランジを
有し、一端部が前記穴に嵌入可能に保護具本体の凹部ま
たは貫通孔内に挿入された棒状部材と、棒状部材の他端
部の案内機能を有し、この他端部の先端が外方に突出可
能に前記凹部または貫通孔の開口部に設けたばね座と、
このばね座と棒状部材のフランジの間に配設されて、棒
状部材を常時穴嵌入方向に付勢する付勢手段と、棒状部
材他端部の突出部が嵌入可能にプラグハブに形成された
係止部と、から構成したので、製作が容易となった。
【0084】また、請求項12の発明によれば、プラグ
ハブの先端部に、カテーテルハブに設けた雄ねじと螺合
可能な雌ねじを形成するとともに、プラグハブの後端部
に、保護具本体の先端部を収容可能な保護具収容部を設
け、保護具収容部に、棒状部材突出部との係止部を形成
したので、外針と内針の組付作業が容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る感染症防止機能お
よび針刺し事故防止機能付き留置針の使用前の状態を示
す断面図である。
【図2】図1の状態の外針と内針を分離して示す断面図
である。
【図3】第1実施形態に係る感染症防止機能および針刺
し事故防止機能付き留置針の使用後に外針から内針を抜
去する時の状態を示す断面図である。
【図4】第1実施形態に係る感染症防止機能および針刺
し事故防止機能付き留置針の外針から内針を抜去した後
の針体先端部が保護されている状態の内針を示す断面図
である。
【図5】第1実施形態に係る感染症防止機能および針刺
し事故防止機能付き留置針のストッパ部材による保護具
内腔遮蔽前(a)と遮蔽後(b)の状態を示す保護具遮
蔽手段部の断面図である。
【図6】第1実施形態に係る感染症防止機能および針刺
し事故防止機能付き留置針の内針抜去時の動作の説明図
である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る感染症防止機能
および針刺し事故防止機能付き留置針の使用前の状態を
示す断面図である。
【図8】図7の状態の外針と内針を分離して示す断面図
である。
【図9】第2実施形態に係る感染症防止機能および針刺
し事故防止機能付き留置針の使用後に外針から内針を抜
去した後の針体先端部が保護されている状態の内針を示
す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る感染症防止機
能および針刺し事故防止機能付き留置針の使用前の状態
を示す断面図である。
【図11】図10の状態の外針と内針を分離して示す断
面図である。
【図12】第3実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の使用後に外針から内針を
抜去する時の状態を示す断面図である。
【図13】第3実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の外針から内針を抜去した
後の針体先端部が保護されている状態の内針を示す断面
図である。
【図14】第3実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針のラッチ部材による針体ラ
ッチ前(a)とラッチ後(b)の状態を示す保護具固定
手段部の断面図である。
【図15】第3実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の内針抜去時の動作の説明
図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る感染症防止機
能および針刺し事故防止機能付き留置針の使用前の状態
を示す断面図である。
【図17】図16の状態の外針と内針を分離して示す断
面図である。
【図18】第4実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の使用後に外針から内針を
抜去する時の状態を示す断面図である。
【図19】第4実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の外針から内針を抜去した
後の針体先端部が保護されている状態の内針を示す断面
図である。
【図20】第4実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の棒状部材による針体固定
前(a)と固定後(b)の状態を示す保護具固定手段部
の断面図である。
【図21】第4実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の内針抜去時の動作の説明
図である。
【図22】第4実施形態に係る感染症防止機能および針
刺し事故防止機能付き留置針の針体異形軸部の形状例を
示す説明図である。
【図23】第1、第2、第4施形態に係る感染症防止機
能および針刺し事故防止機能付き留置針の保護具固定手
段設置部の変形例を示す断面図である。
【図24】第1乃至第4実施形態に係る感染症防止機能
および針刺し事故防止機能付き留置針のプラグハブの第
1の変形例を示す側面断面図およびA−A線矢視断面図
である。
【図25】第1乃至第4実施形態に係る感染症防止機能
および針刺し事故防止機能付き留置針のプラグハブの第
2の変形例を示す側面断面図およびB−B線矢視断面図
である。
【図26】第1乃至第4実施形態に係る感染症防止機能
および針刺し事故防止機能付き留置針のプラグハブの第
3の変形例を示す側面断面図およびC−C線矢視方向よ
りみた正面図である。
【符号の説明】
1 外針 2 カテーテルハブ 4 カテーテル 5,5A,5B 感染症防止用プラグ 6 雄ねじ 7 雌ねじ 8,8A,8B プラグハブ 9,9A,9B 係止孔(係止部) 11,11A,11B 内針 13 段付き針体 13A ストレート状の針体 13B,13C,13D 針体 14 針基 15,15A,15B 保護具 16 針体の先端大径部 16B 針体の大径軸部 17 針体の小径軸部 17B,17C,17D 針体の異形軸部 21 保護具内腔 22 凹部 23 保護具遮蔽手段 24 ストッパ部材の頭部 25 凹部の底部 26 凹部の開口部 27 ストッパ部材 28 ストッパ部材の茎部 29,63 ガイド用孔(孔) 31 茎部の先端 32 蓋部材(ばね座) 33,33A,33B 圧縮ばね(付勢手段) 41 内針針基のハブ 51 内筒 52 内筒の貫通孔 53 外筒 55 外筒の凹部 56 保護具固定手段 57 リング状溝 58 ラッチ部材のスリット 59 ラッチ部材の幅広部 61 ラッチ部材の幅狭片 62 外筒凹部の底部(ばね座) 64 ラッチ部材 71 針体の穴 72 保護具固定手段 73 棒状部材 74 フランジ 81 貫通孔 82 内向きフランジ(ばね座) 92 凹部(係止部) 92A 環状凹部(係止部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井川 淳 東京都渋谷区千駄ケ谷五丁目27番7号 日 本ブランズウイックビル 日本シャーウッ ド株式会社内 Fターム(参考) 4C066 AA10 BB01 CC01 FF04 GG20 KK06 KK19 LL30 MM05 4C167 AA02 AA21 BB01 BB70 CC08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテーテルハブにカテーテルを取り付け
    てなる外針と、 前記外針のカテーテルハブに取り付けられて該カテーテ
    ルハブの後端を密閉する感染症防止用のハブ付きプラグ
    と、 前記プラグを通して前記外針の内腔を貫通する先端が大
    径の段付き針体および該針体の後端を固定した針基から
    なる内針と、 前記針体の先端大径部を覆うことのできる長さを有し、
    前記内針の針基と前記プラグとの間に配置され、前記針
    体の小径軸部に摺動自在に嵌合設置された保護具と、 前記保護具に装着され、穿刺時に該保護具を前記プラグ
    ハブに係止させ、外針からの内針抜去により針体先端大
    径部が保護具内腔に収容された時に該保護具と該プラグ
    ハブとの係合を解くとともに、前記保護具内腔の針体前
    方を遮蔽する保護具遮蔽手段と、を備えたことを特徴と
    する感染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置
    針。
  2. 【請求項2】 保護具遮蔽手段は、 保護具本体の先端部に外周面から軸線交差方向に形成さ
    れて、その針体が挿通される内腔をエリア内に納める凹
    部または貫通孔と、 前記保護具本体の針体が挿通される内腔を遮蔽可能な大
    きさの頭部を有し、前記保護具本体の凹部または貫通孔
    内に挿入されて設置されたポペット状のストッパ部材
    と、 前記ポペット状ストッパ部材の茎部の案内機能を有し、
    該茎部の先端が外方に突出可能に前記凹部または貫通孔
    の開口部に設けたばね座と、 前記ばね座とストッパ部材の頭部との間に配設されて、
    該ストッパ部材を常時内腔閉塞方向に付勢する付勢手段
    と、 前記ストッパ部材の茎部の突出部が嵌入可能にプラグハ
    ブに形成された係止部と、から構成されてなることを特
    徴とする請求項1記載の感染症防止機能および針刺し事
    故防止機能付き留置針。
  3. 【請求項3】 プラグハブの先端部に、カテーテルハブ
    に設けた雄ねじと螺合可能な雌ねじが形成されていると
    ともに、プラグハブの後端部に、保護具本体の先端部を
    収容可能な保護具収容部が設けられ、該保護具収容部
    に、ストッパ部材突出部との係止部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項2記載の感染症防止機能および針
    刺し事故防止機能付き留置針。
  4. 【請求項4】 内針の針基の先端に、保護具本体の後端
    部を収容可能なハブを設けたことを特徴とする請求項3
    記載の感染症防止機能および針刺し事故防止機能付き留
    置針。
  5. 【請求項5】 カテーテルハブにカテーテルを取り付け
    てなる外針と、 前記外針のカテーテルハブに取り付けられて該カテーテ
    ルハブの後端を密閉する感染症防止用のハブ付きプラグ
    と、 前記プラグを通して前記外針の内腔を貫通する基本的に
    ストレート状の針体および該針体の後端を固定した針基
    からなる内針と、 前記針体の先端部を所定長さ覆うことのできる長さを有
    し、前記内針の針基と前記プラグとの間に配置され、前
    記針体の軸部に摺動自在に嵌合設置された保護具と、 前記保護具に装着され、穿刺時に該保護具を前記プラグ
    ハブに係止させ、外針からの内針抜去により針体先端部
    が保護具内腔に収容された時に該保護具と該プラグハブ
    との係合を解くとともに、保護具内の前記針体をラッチ
    して該針体に対する該保護具の位置を固定する保護具固
    定手段と、を備えたことを特徴とする感染症防止機能お
    よび針刺し事故防止機能付き留置針。
  6. 【請求項6】 前記保護具固定手段は、 針体の先端部外周に形成した所定幅のリング状溝と、 一端側が前記リング状溝にのみ嵌入可能なスリットを有
    する幅広部、他端側が該幅広部の中央部から延出する幅
    狭片に形成され、保護具本体に設けた孔内に挿入されて
    前記幅広部のスリットの開口を前記針体の軸部に跨らせ
    た状態で、かつ前記幅狭片の先端が前記保護具本体の孔
    より外方に突出可能に設置されたプレートからなるラッ
    チ部材と、 前記保護具本体の孔の開口部に設けたばね座と前記ラッ
    チ部材の幅広部との間に配設されて、該ラッチ部材を常
    時針体ラッチ方向に付勢する付勢手段と、 前記ラッチ部材の幅狭片の突出部が嵌入可能にプラグハ
    ブに形成された係止部と、から構成されてなることを特
    徴とする請求項5記載の感染症防止機能および針刺し事
    故防止機能付き留置針。
  7. 【請求項7】 保護具本体は二重筒からなり、その内筒
    の後端部には、その針体が挿通される内腔をエリア内に
    納める軸線交差方向の貫通孔が形成されているととも
    に、その外筒の前記貫通孔に対応する位置には、該貫通
    孔よりも軸線方向の空間幅を大きく設定されて該貫通孔
    に連通する凹部がその外周面から軸線交差方向に形成さ
    れており、 前記ラッチ部材は、前記外筒の凹部および前記内筒の貫
    通孔内に挿入されて、その幅狭片の先端が前記外筒凹部
    の前記ばね座となる底部に設けた孔より外方に突出可能
    に設置されてなることを特徴とする請求項6記載の感染
    症防止機能および針刺し事故防止機能付き留置針。
  8. 【請求項8】 プラグハブの先端部に、カテーテルハブ
    に設けた雄ねじと螺合可能な雌ねじが形成されていると
    ともに、プラグハブの後端部に、保護具本体をほぼ収容
    可能な保護具収容部が設けられ、該保護具収容部に、ラ
    ッチ部材突出部との係止部が形成されていることを特徴
    とする請求項6又は請求項7記載の感染症防止機能およ
    び針刺し事故防止機能付き留置針。
  9. 【請求項9】 針体先端部のリング状溝の深さを、針体
    肉厚の10〜70%に設定したことを特徴とする請求項
    5乃至請求項8のいずれかに記載の感染症防止機能およ
    び針刺し事故防止機能付き留置針。
  10. 【請求項10】 カテーテルハブにカテーテルを取り付
    けてなる外針と、 前記外針のカテーテルハブに取り付けられて該カテーテ
    ルハブの後端を密閉する感染症防止用のハブ付きプラグ
    と、 先端が大径軸部、後端側が該大径軸部の断面エリア内に
    形成される異形軸部に設けられて前記プラグを通して前
    記外針の内腔を貫通する針体および該針体の後端を固定
    した針基からなる内針と、 前記針体の先端大径部を覆うことのできる長さを有し、
    前記内針の針基と前記プラグとの間に配置され、前記針
    体の異形軸部にスプライン係合して嵌合設置された保護
    具と、 前記保護具に装着され、穿刺時に該保護具を前記プラグ
    ハブに係止させ、外針からの内針抜去により針体先端大
    径部が保護具内腔に収容された時に該保護具と該プラグ
    ハブとの係合を解くとともに、保護具内の前記針体と係
    合して該針体に対する該保護具の軸方向位置を固定する
    保護具固定手段と、を備えたことを特徴とする感染症防
    止機能および針刺し事故防止機能付き留置針。
  11. 【請求項11】 前記保護具固定手段は、 針体の先端部外周に形成した穴と、 保護具本体の先端部に外周面から軸線交差方向に形成さ
    れて、前記針体が挿通される内腔をエリア内に納める凹
    部または貫通孔と、 ガイド機能およびばね座機能をもつフランジを有し、一
    端部が前記穴に嵌入可能に前記保護具本体の凹部または
    貫通孔内に挿入された棒状部材と、 前記棒状部材の他端部の案内機能を有し、該他端部の先
    端が外方に突出可能に前記凹部または貫通孔の開口部に
    設けたばね座と、 前記ばね座と前記棒状部材のフランジの間に配設され
    て、該棒状部材を常時穴嵌入方向に付勢する付勢手段
    と、 前記棒状部材他端部の突出部が嵌入可能にプラグハブに
    形成された係止部と、から構成されてなることを特徴と
    する請求項10記載の感染症防止機能および針刺し事故
    防止機能付き留置針。
  12. 【請求項12】 プラグハブの先端部に、カテーテルハ
    ブに設けた雄ねじと螺合可能な雌ねじが形成されている
    とともに、プラグハブの後端部に、保護具本体の先端部
    を収容可能な保護具収容部が設けられ、該保護具収容部
    に、棒状部材突出部との係止部が形成されていることを
    特徴とする請求項11記載の感染症防止機能および針刺
    し事故防止機能付き留置針。
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