JP2003195814A - 発光装置及び電子機器 - Google Patents

発光装置及び電子機器

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JP2003195814A JP2002269386A JP2002269386A JP2003195814A JP 2003195814 A JP2003195814 A JP 2003195814A JP 2002269386 A JP2002269386 A JP 2002269386A JP 2002269386 A JP2002269386 A JP 2002269386A JP 2003195814 A JP2003195814 A JP 2003195814A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光素子に供給される電流を制御するTFT
の特性によって、発光素子の輝度がばらつくのを防ぐこ
とができ、有機発光層の劣化による発光素子の輝度の低
下を防ぎ、なおかつ有機発光層の劣化や温度変化に左右
されずに一定の輝度を得ることができる発光装置の提
供。 【解決手段】 発光素子の輝度をTFTに印加する電圧
によって制御するのではなく、TFTに流れる電流を信
号線駆動回路において制御することで、TFTの特性に
左右されずに発光素子に流れる電流を所望の値に保つ。
さらに、一定期間毎に発光素子に逆バイアスの電圧を印
加する。上記2つの構成が相乗効果をもたらし、より有
機発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことができ、な
おかつTFTの特性に左右されずに発光素子に流れる電
流を所望の値に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に形成され
た発光素子を、該基板とカバー材の間に封入した発光パ
ネルに関する。また、該発光パネルにコントローラを含
むIC等を実装した、発光モジュールに関する。なお本
明細書において、発光パネル及び発光モジュールを共に
発光装置と総称する。本発明はさらに、該発光装置の駆
動方法及び該発光装置を用いた電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】発光素子は自ら発光するため視認性が高
く、液晶表示装置(LCD)で必要なバックライトが要
らず薄型化に最適であると共に、視野角にも制限が無
い。そのため、近年発光素子を用いた発光装置は、CR
TやLCDに代わる表示装置として注目されている。
【0003】なお、本明細書において発光素子は、電流
または電圧によって輝度が制御される素子を意味してお
り、OLED(Organic Light Emitting Diode)や、F
ED(Field Emission Display)に用いられているMI
M型の電子源素子(電子放出素子)等を含んでいる。
【0004】OLEDは、電場を加えることで発生する
ルミネッセンス(Electroluminescence)が得られる有
機化合物(有機発光材料)を含む層(以下、有機発光層
と記す)と、陽極層と、陰極層とを有している。有機化
合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から
基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から
基底状態に戻る際の発光(リン光)とがあるが、本発明
の発光装置は、上述した発光のうちの、いずれか一方の
発光を用いていても良いし、または両方の発光を用いて
いても良い。
【0005】なお、本明細書では、OLEDの陽極と陰
極の間に設けられた全ての層を有機発光層と定義する。
有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注
入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に
OLEDは、陽極/発光層/陰極が順に積層された構造
を有しており、この構造に加えて、陽極/正孔注入層/
発光層/陰極や、陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送
層/陰極等の順に積層した構造を有していることもあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図23に、一般的な発
光装置の画素の構成を示す。図23に示した画素は、T
FT50、51と、保持容量52と、発光素子53とを
有している。
【0007】TFT50は、ゲートが走査線55に接続
されており、ソースとドレインが一方は信号線54に、
もう一方はTFT51のゲートに接続されている。TF
T51は、ソースが電源56に接続されており、ドレイ
ンが発光素子53の陽極に接続されている。発光素子5
3の陰極は電源57に接続されている。保持容量52は
TFT51のゲートとソース間の電圧を保持するように
設けられている。
【0008】走査線55の電圧によりTFT50がオン
になると、信号線54に入力されたビデオ信号がTFT
51のゲートに入力される。ビデオ信号が入力される
と、入力されたビデオ信号の電圧に従って、TFT51
のゲート電圧(ゲートとソース間の電圧差)が定まる。
そして、該ゲート電圧によって流れるTFT51のドレ
イン電流は、発光素子53に供給され、発光素子53は
供給された電流によって発光する。
【0009】ところで、ポリシリコンで形成されたTF
Tは、アモルファスシリコンで形成されたTFTよりも
電界効果移動度が高く、オン電流が大きいので、発光素
子パネルのトランジスタとしてより適している。
【0010】しかし、ポリシリコンを用いてTFTを形
成しても、その電気的特性は所詮単結晶シリコン基板に
形成されるMOSトランジスタの特性に匹敵するもので
はない。例えば、電界効果移動度は単結晶シリコンの1
/10以下である。また、ポリシリコンを用いたTFT
は、結晶粒界に形成される欠陥に起因して、その特性に
ばらつきが生じやすいといった問題点を有している。
【0011】図23に示した画素において、TFT51
の閾値やオン電流等の特性が画素毎にばらつくと、ビデ
オ信号の電圧が同じであってもTFT51のドレイン電
流の大きさが画素間で異なり、発光素子53の輝度にば
らつきが生じる。
【0012】また、OLEDを用いた発光装置を実用化
する上で問題となっているのが、有機発光層の劣化によ
るOLEDの寿命の短さであった。有機発光材料は水
分、酸素、光、熱に弱く、これらのものによって劣化が
促進される。具体的には、発光装置を駆動するデバイス
の構造、有機発光材料の特性、電極の材料、作製工程に
おける条件、発光装置の駆動方法等により、その劣化の
速度が左右される。
【0013】有機発光層にかかる電圧が一定であって
も、有機発光層が劣化するとOLEDの輝度は低下し、
表示する画像は不鮮明になる。
【0014】また、有機発光層の温度は、外気温やOL
EDパネル自身が発する熱等に左右されるが、一般的に
OLEDは温度によって流れる電流の値が変化する。具
体的には、電圧が一定のとき、有機発光層の温度が高く
なると、OLEDに流れる電流は大きくなる。そしてO
LEDに流れる電流とOLEDの輝度は比例関係にある
ため、OLEDに流れる電流が大きければ大きいほど、
OLEDの輝度は高くなる。このように、有機発光層の
温度によってOLEDの輝度が変化するため、所望の階
調を表示することが難しく、温度の上昇に伴って発光装
置の消費電流が大きくなる。
【0015】なお、発光素子に一定期間ごとに逆の極性
の駆動電圧をかけることによって、発光素子の電流―電
圧特性の劣化が改善されることは既に見出されている
(例えば、特許文献1参照)。
【0016】
【特許文献1】Dechun ZOU, Masayuki YAHIRO and Tets
uo TSUTSUI, "JPN. J. Appl. Phys.",15 November 199
8, Part 2 VOL.37, NO.11B pp. L1406-L1408
【0017】上記文献1には、一定期間毎に発光素子に
逆方向バイアスの電圧を印加すると発光素子劣化を抑え
ることができることが紹介されている。しかし、アクテ
ィブマトリクス型の発光装置の具体的な構成及び駆動方
法に関しては記載されていない。
【0018】本発明は上述した問題に鑑み、発光素子に
供給される電流を制御するTFTの特性によって、発光
素子の輝度がばらつくのを防ぐことができ、有機発光層
の劣化による発光素子の輝度の低下を防ぎ、なおかつ有
機発光層の劣化や温度変化に左右されずに一定の輝度を
得ることができる発光装置の提供を課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、OLEDに
印加される電圧を一定に保って発光させるのと、OLE
Dに流れる電流を一定に保って発光させるのとでは、後
者の方が、劣化によるOLEDの輝度の低下が小さいこ
とに着目した。なお本明細書において、発光素子に流れ
る電流を駆動電流と呼び、発光素子に印加される電圧を
駆動電圧と呼ぶ。
【0020】そして、発光素子の輝度をTFTに印加す
る電圧によって制御するのではなく、TFTに流れる電
流を信号線駆動回路において制御することで、TFTの
特性に左右されずに発光素子に流れる電流を所望の値に
保つことができ、またOLEDの劣化によるOLEDの
輝度の変化を防ぐことができるのではないかと考えた。
【0021】さらに、上記文献1において紹介されてい
るように、発光素子に一定期間ごとに逆の極性の駆動電
圧をかけることによって、発光素子の電流―電圧特性の
劣化が改善されることが見出されている。この性質を利
用し、本発明は上述した構成に加えて、一定期間毎に発
光素子に逆方向バイアスの電圧を印加する。なお、発光
素子はダイオードであるため、順方向バイアス電圧を印
加すると発光し、逆方向バイアスの電圧を印加すると発
光素子は発光しない。
【0022】上記構成のように、発光素子に一定期間ご
とに逆方向バイアスの駆動電圧を印加する駆動方法(交
流駆動)を用いることで、発光素子の電流―電圧特性の
劣化が改善され、発光素子の寿命を従来の駆動方式に比
べて長くすることが可能になる。
【0023】上記2つの構成が相乗効果をもたらし、よ
り有機発光層の劣化による輝度の低下を防ぐことがで
き、なおかつTFTの特性に左右されずに発光素子に流
れる電流を所望の値に保つことができる。
【0024】また上述したように、交流駆動において、
1フレーム期間ごとに画像の表示を行う場合、観察者の
目にフリッカとしてちらつきが生じてしまうことがあ
る。そのため、交流駆動の場合は、順方向バイアスの電
圧のみ印加する直流駆動において観察者の目にフリッカ
が生じない程度の周波数よりも、高い周波数で発光装置
を駆動し、フリッカの発生を防ぐようにするのが好まし
い。
【0025】本発明は上述した構成によって、発光素子
に供給される電流を制御するためのTFTの特性が、画
素毎にばらついていても、図23に示した一般的な発光
装置に比べて画素間で発光素子の輝度にばらつきが生じ
るのを防ぐことができる。また、図23に示した電圧入
力型の画素のTFT51を線形領域で動作させたときに
比べて、発光素子の劣化による輝度の低下を抑えること
ができる。また、有機発光層の温度が外気温や発光パネ
ル自身が発する熱等に左右されても、発光素子の輝度が
変化するのを抑えることができ、また温度の上昇に伴っ
て消費電流が大きくなるのを防ぐことができる。
【0026】なお、本発明の発光装置において、画素に
用いるトランジスタは単結晶シリコンを用いて形成され
たトランジスタであっても良いし、多結晶シリコンやア
モルファスシリコンを用いた薄膜トランジスタであって
も良い。また、有機半導体を用いたトランジスタであっ
ても良い。
【0027】なお本発明の発光装置の画素に設けられた
トランジスタは、シングルゲート構造を有していても良
いし、ダブルゲート構造やそれ以上のゲート電極を有す
るマルチゲート構造であっても良い。
【0028】
【発明の実施の形態】図1に本発明の発光装置の構成
を、ブロック図で示す。100は画素部であり、複数の
画素101がマトリクス状に配置されている。また10
2は信号線駆動回路、103は走査線駆動回路である。
【0029】なお図1では信号線駆動回路102と走査
線駆動回路103が、画素部100と同じ基板上に形成
されているが、本発明はこの構成に限定されない。信号
線駆動回路102と走査線駆動回路103とが画素部1
00と異なる基板上に形成され、FPC等のコネクター
を介して、画素部100と接続されていても良い。ま
た、図1では信号線駆動回路102と走査線駆動回路1
03は1つづつ設けられているが、本発明はこの構成に
限定されない。信号線駆動回路102と走査線駆動回路
103の数は設計者が任意に設定することができる。
【0030】なお本明細書において接続とは、特に記載
のない限り電気的な接続を意味する。逆に切り離すと
は、接続していない状態を意味する。
【0031】また図1では図示していないが、画素部1
00には信号線S1〜Sx、電源線V1〜Vx、走査線
G1〜Gyが設けられている。なお信号線と電源線の数
は必ずしも同じであるとは限らない。またこれらの配線
を必ず全て有していなくとも良く、これらの配線の他
に、別の異なる配線が設けられていても良い。
【0032】信号線駆動回路102は、入力されたビデ
オ信号の電圧に見合った大きさの電流を各信号線S1〜
Sxに供給することができ、なおかつ逆方向バイアスの
電圧を発光素子104に印加するときには、発光素子1
04に供給される電流または電圧の大きさを制御するT
FTがオンになるような電圧を、該TFTのゲートに印
加することができる回路であれば良い。具体的に本実施
の形態では、信号線駆動回路102は、シフトレジスタ
102aと、デジタルビデオ信号を記憶することができ
る記憶回路A102b、記憶回路B102cと、該デジ
タルビデオ信号の電圧に見合った大きさの電流を定電流
源を用いて生成する電流変換回路102dと、該生成さ
れた電流を信号線に供給し、逆方向バイアスを印加する
期間においてのみ、発光素子104に供給される電流ま
たは電圧の大きさを制御するTFTのゲートに、該TF
Tがオンになるような電圧を印加することができる切り
替え回路102eとを有している。なお、本発明の発光
装置の信号線駆動回路102は上述した構成に限定され
ない。また、図1ではデジタルのビデオ信号(デジタル
ビデオ信号)に対応した信号線駆動回路であるが、本発
明の信号線駆動回路はこれに限定されず、アナログのビ
デオ信号(アナログビデオ信号)に対応していても良
い。
【0033】なお、本明細書において電圧とは、特に記
載のない限りグラウンドとの電位差を意味する。
【0034】図2に、図1で示した画素101の詳しい
構成を示す。図2に示す画素101は、信号線Si(S
1〜Sxのうちの1つ)、走査線Gj(G1〜Gyのう
ちの1つ)及び電源線Vi(V1〜Vxのうちの1つ)
を有している。また画素101は、トランジスタTr
1、Tr2、Tr3、Tr4、発光素子104及び保持
容量105を有している。保持容量105はトランジス
タTr1及びTr2のゲートとソースの間の電圧(ゲー
ト電圧)をより確実に保持するために設けられている
が、必ずしも設ける必要はない。
【0035】トランジスタTr3のゲートは走査線Gj
に接続されている。そしてトランジスタTr3のソース
とドレイン(いずれか一方を第1の端子とし、もう一方
を第2の端子とする)は、一方は信号線Siに、他方は
トランジスタTr1の第2の端子に接続されている。
【0036】トランジスタTr4のゲートは走査線Gj
に接続されている。そしてトランジスタTr4の第1の
端子と第2の端子は、一方は信号線Siに、他方はトラ
ンジスタTr1及びTr2のゲートに接続されている。
【0037】トランジスタTr1とTr2のゲートは、
互いに接続されている。トランジスタTr1とTr2の
第1の端子は、共に電源線Viに接続されている。そし
て、トランジスタTr2の第2の端子は、発光素子10
4の画素電極に接続されている。保持容量105が有す
る2つの電極は、一方はトランジスタTr1及びTr2
のゲートに、もう一方は電源線Viに接続されている。
【0038】発光素子104は陽極と陰極を有してお
り、本明細書では、陽極を画素電極として用いる場合は
陰極を対向電極と呼び、陰極を画素電極として用いる場
合は陽極を対向電極と呼ぶ。対向電極の電圧は一定の高
さに保たれている。
【0039】なお、トランジスタTr1及びTr2はn
チャネル型トランジスタとpチャネル型トランジスタの
どちらでも良い。ただし、トランジスタTr1及びTr
2の極性は同じである。そして、陽極を画素電極として
用い、陰極を対向電極として用いる場合、トランジスタ
Tr1及びTr2はpチャネル型トランジスタであるの
が望ましい。逆に、陽極を対向電極として用い、陰極を
画素電極として用いる場合、トランジスタTr1及びT
r2はnチャネル型トランジスタであるのが望ましい。
【0040】トランジスタTr3、Tr4は、nチャネ
ル型トランジスタとpチャネル型トランジスタのどちら
でも良いが、ともに同じ極性を有している。
【0041】次に、本実施の形態の発光装置の動作につ
いて図3を用いて説明する。本発明の発光装置の動作
は、各ラインの画素毎に書き込み期間Taと表示期間T
dと、逆バイアス期間Tiとに分けて説明することがで
きる。図3は、各期間におけるトランジスタTr1とT
r2と発光素子104の接続を簡単に示した図であり、
ここではTr1及びTr2がpチャネル型TFTで、発
光素子104の陽極を画素電極として用いた場合を例に
挙げる。
【0042】まず、各ラインの画素において書き込み期
間Taが開始されると、電源線V1〜Vxの電圧を、ト
ランジスタTr2がオンになったときに順方向バイアス
の電流が発光素子に流れる程度の高さに保つ。なお図1
ではモノクロの画像を表示する発光装置の構成を示して
いるが、本発明はカラーの画像を表示する発光装置であ
っても良い。その場合、電源線V1〜Vxの電圧の高さ
を全て同じに保たなくても良く、対応する色毎に変える
ようにしても良い。
【0043】そして、走査線駆動回路103によって各
ラインの走査線が順に選択され、トランジスタTr3と
Tr4がオンになる。なお、各走査線の選択される期間
は互いに重ならない。そして、信号線駆動回路102に
入力されるビデオ信号に基づき、信号線S1〜Sxと電
源線V1〜Vxの間に、それぞれビデオ信号に応じた電
流(以下、信号電流Ic)が流れる。
【0044】図3(A)に、書き込み期間Taにおい
て、信号線Siにビデオ信号に応じた信号電流Icが流
れた場合の、画素101の概略図を示す。106は対向
電極に電圧を与える電源との接続用の端子を意味してい
る。また、107は信号線駆動回路102が有する定電
流源を意味する。
【0045】トランジスタTr3はオンの状態にあるの
で、信号線Siにビデオ信号に応じた信号電流Icが流
れると、信号電流IcはトランジスタTr1のドレイン
とソースの間に流れる。このときトランジスタTr1
は、ゲートとドレインが接続されているので飽和領域で
動作しており、以下の式1に従って動作する。なお、V
GSはゲート電圧、μを移動度、C0を単位面積あたりの
ゲート容量、W/Lをチャネル形成領域のチャネル幅W
とチャネル長Lの比、VTHを閾値、ドレイン電流をIと
する。
【式1】I=μC0W/L(VGS−VTH2/2
【0046】式1においてμ、C0、W/L、VTHは全
て個々のトランジスタによって決まる固定の値である。
式1から、トランジスタTr1のゲート電圧VGSは電流
値Icによって定まることがわかる。
【0047】そしてトランジスタTr2のゲートは、ト
ランジスタTr1のゲートに接続されている。また、ト
ランジスタTr2のソースは、トランジスタTr1のソ
ースに接続されている。したがって、トランジスタTr
1のゲート電圧は、そのままトランジスタTr2のゲー
ト電圧となる。よって、トランジスタTr2のドレイン
電流は、トランジスタTr1のドレイン電流に比例す
る。特に、μC0W/L及びVTHが互いに等しいとき、
トランジスタTr1とトランジスタTr2のドレイン電
流は互いに等しくなり、I2=Icとなる。
【0048】そして、トランジスタTr2のドレイン電
流I2は発光素子104に流れる。発光素子に流れる電
流は、定電流源107において定められた信号電流Ic
に応じた大きさであり、流れる電流の大きさに見合った
輝度で発光素子104は発光する。発光素子に流れる電
流が0に限りなく近かったり、発光素子に流れる電流が
逆方向バイアスの方向に流れたりする場合は、発光素子
104は発光しない。
【0049】書き込み期間Taが終了すると、各ライン
の走査線の選択が終了する。各ラインの画素において書
き込み期間Taが終了すると、それぞれのラインの画素
において表示期間Tdが開始される。図3(B)に、表
示期間Tdにおける画素の概略図を示す。トランジスタ
Tr3及びトランジスタTr4はオフの状態にある。ま
た、トランジスタTr3及びトランジスタTr4のソー
ス領域は電源線Viに接続されており、一定の電圧(電
源電圧)に保たれている。
【0050】表示期間Tdでは、トランジスタTr1の
ドレイン領域は、他の配線及び電源等から電位が与えら
れていない、所謂フローティングの状態にある。一方ト
ランジスタTr2においては、書き込み期間Taにおい
て定められたVGSがそのまま維持されている。そのた
め、トランジスタTr2のドレイン電流I2の値は、I
cに維持されたままである。よって、表示期間Tdで
は、書き込み期間Taにおいて定められた電流の大きさ
に見合った輝度で、OLED104が発光する。
【0051】なお、書き込み期間Taの直後には必ず表
示期間Tdが出現する。表示期間Tdの直後には、次の
書き込み期間Taが出現するか、もしくは逆バイアス期
間Tiが出現する。
【0052】逆バイアス期間が開始されると、電源線V
1〜Vxの電圧は、トランジスタTr2がオンになった
ときに逆方向バイアスの電圧が発光素子に印加される程
度の高さに保たれる。そして、走査線駆動回路103に
よって各ラインの走査線が順に選択され、トランジスタ
Tr3とTr4がオンになる。そして、信号線駆動回路
102によって、信号線S1〜Sxのそれぞれに、トラ
ンジスタTr2がオンになるような電圧が印加される。
【0053】図3(C)に、逆バイアス期間Tiにおけ
る画素101の概略図を示す。逆バイアス期間Tiにお
いては、Tr2がオンになるので、電源線Viの電圧が
発光素子104の画素電極に与えられるため、逆方向バ
イアスの電圧が発光素子104に印加されることにな
る。発光素子104は逆方向バイアスの電圧が印加され
ると発光しない状態になる。
【0054】なお、電源線の電圧は、トランジスタTr
2がオンになったときに、逆方向バイアスの電圧が発光
素子に印加される程度の高さであれば良い。また、逆バ
イアス期間Tiの長さは、デューティー比(1フレーム
期間における表示期間の長さの総和の割合)との兼ね合
いを考慮し、設計者が適宜設定することが可能である。
【0055】デジタルビデオ信号を用いた時間階調の駆
動方法(デジタル駆動法)の場合、1フレーム期間中に
各ビットのデジタルビデオ信号に対応した書き込み期間
Taと表示期間Tdが繰り返し出現することで、1つの
画像を表示することが可能である。例えばnビットのビ
デオ信号によって画像を表示する場合、少なくともn個
の書き込み期間と、n個の表示期間とが1フレーム期間
内に設けられる。n個の書き込み期間(Ta1〜Ta
n)と、n個の表示期間(Td1〜Tdn)は、ビデオ
信号の各ビットに対応している。
【0056】例えば書き込み期間Tam(mは1〜nの
任意の数)の次には、同じビット数に対応する表示期
間、この場合Tdmが出現する。書き込み期間Taと表
示期間Tdとを合わせてサブフレーム期間SFと呼ぶ。
mビット目に対応している書き込み期間Tamと表示期
間Tdmとを有するサブフレーム期間はSFmとなる。
【0057】デジタルビデオ信号を用いた場合逆バイア
ス期間Tiは、表示期間Td1〜Tdnの直後に設けて
も良いし、Td1〜Tdnのうち1フレーム期間の最後
に出現した表示期間の直後に設けるようにしても良い。
また、各フレーム期間ごとに逆バイアス期間Tiを必ず
しも設ける必要はなく、数フレーム期間毎に出現させる
ようにしても良い。幾つの逆バイアス期間Tiをいつ出
現させるかについては、設計者が適宜設定することが可
能である。
【0058】図4に、逆バイアス期間Tiを1フレーム
期間の最後に出現させた場合の、画素(i、j)におけ
る走査線に印加される電圧と、電源線に印加される電圧
と、発光素子に印加される電圧のタイミングチャートを
示す。なお、図4では、Tr3、Tr4が共にnチャネ
ル型TFTで、Tr1及びTr2がpチャネル型TFT
の場合について示す。各書き込み期間Ta1〜Tanと
逆バイアス期間Tiにおいて、走査線Gjが選択され、
Tr3、Tr4がオンになっており、各表示期間Td1
〜Tdnにおいて走査線Gjが選択されておらず、Tr
3、Tr4がオフになっている。また、電源線Viの電
圧は、各書き込み期間Ta1〜Tan及び各表示期間T
d1〜Tdnにおいて、Tr2がオンのときに発光素子
104に順方向バイアスの電流が流れる程度の高さに保
たれている。そして、逆バイアス期間Tiにおいて、電
源線Viの電圧は発光素子104に逆方向バイアスの電
圧が印加される程度の高さに保たれている。発光素子の
印加電圧は、各書き込み期間Ta1〜Tan及び各表示
期間Td1〜Tdnにおいて順方向バイアスに保たれて
おり、逆バイアス期間Tiにおいて逆方向バイアスに保
たれている。
【0059】サブフレーム期間SF1〜SFnの長さ
は、SF1:SF2:…:SFn=2 0:21:…:2
n-1を満たす。
【0060】各サブフレーム期間において、発光素子を
発光させるかさせないかが、デジタルビデオ信号の各ビ
ットによって選択される。そして、1フレーム期間中に
おける発光する表示期間の長さの和を制御することで、
階調数を制御することができる。
【0061】なお、表示上での画質向上のため、表示期
間の長いサブフレーム期間を幾つかに分割しても良い。
具体的な分割の仕方については、特願2000−267
164号において開示されているので、参照することが
可能である。
【0062】また、面積階調と組み合わせて階調を表示
するようにしても良い。
【0063】アナログビデオ信号を用いて階調を表示す
る場合、書き込み期間Taと、表示期間Tdが終了する
と1フレーム期間が終了する。1つのフレーム期間にお
いて1つの画像が表示される。そして、次のフレーム期
間が開始され、再び書き込み期間Taが開始されて、上
述した動作が繰り返される。
【0064】アナログビデオ信号を用いた場合、逆バイ
アス期間Tiは表示期間Tdの直後に設ける。また、各
フレーム期間ごとに逆バイアス期間Tiを必ずしも設け
る必要はなく、数フレーム期間毎に出現させるようにし
ても良い。逆バイアス期間Tiをいつ出現させるかにつ
いては、設計者が適宜設定することが可能である。
【0065】本発明は、トランジスタTr2の特性が画
素毎にばらついていても、図23に示した一般的な発光
装置に比べて画素間で発光素子の輝度にばらつきが生じ
るのを防ぐことができる。また、図23に示した電圧入
力型の画素のTFT51を線形領域で動作させたときに
比べて、発光素子の劣化による輝度の低下を抑えること
ができる。また、有機発光層の温度が外気温や発光パネ
ル自身が発する熱等に左右されても、発光素子の輝度が
変化するのを抑えることができ、また温度の上昇に伴っ
て消費電流が大きくなるのを防ぐことができる。
【0066】なお、本実施の形態において、トランジス
タTr4の第1の端子と第2の端子は、一方は信号線S
iに、もう一方はトランジスタTr1のゲート及びトラ
ンジスタTr2のゲートに接続されている。しかし本実
施の形態はこの構成に限定されない。本発明の画素は、
書き込み期間TaにおいてトランジスタTr1のゲート
と第2の端子を接続し、表示期間Tdにおいてトランジ
スタTr1のゲートと第2の端子を切り離すことができ
るように、トランジスタTr4が他の素子または配線と
接続されていれば良い。つまり、Tr3、Tr4は、書
き込み期間Taでは図3(A)のように接続され、表示
期間Tdでは図3(B)のように接続され、逆バイアス
期間Tiでは図3(C)のように接続されていれば良
い。
【0067】なお本実の形態で用いられる発光素子は、
正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層または電子輸送層
等が、無機化合物単独で、または有機化合物に無機化合
物が混合されている材料で形成されている形態をも取り
得る。また、これらの層どうしが互いに一部混合してい
ても良い。
【0068】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
【0069】(実施例1)本実施例では、図2に示した
画素において、図4とは異なるタイミングで逆バイアス
期間Tiを出現させた場合について説明する。本実施例
の駆動方法について、図5を用いて説明する。
【0070】図5に、本実施例の画素(i、j)におけ
る走査線に印加される電圧と、電源線に印加される電圧
と、発光素子に印加される電圧のタイミングチャートを
示す。なお、図5では、Tr3、Tr4が共にnチャネ
ル型TFTで、Tr1及びTr2がpチャネル型TFT
の場合について示す。
【0071】書き込み期間Ta1〜Tan及び表示期間
Td1〜Tdnを全て加算した長さをT_1とし、該期
間における電源線Viと発光素子の対向電極との電圧差
をV_1とする。そして、逆バイアス期間Tiの長さを
T_2とし、該期間における電源線Viと発光素子の対
向電極との電圧差をV_2とする。本実施例では、電源
線Viの電圧を、T_1×V_1=T_2×V_2とな
る程度の高さに保つ。さらに、電源線Viの電圧は、発
光素子104に逆方向バイアスの電圧が印加される程度
の高さに保つ。
【0072】有機発光層中に存在するイオン性の不純物
が、一方の電極に寄ってしまうことで有機発光層の一部
に、抵抗が他に比べて低い部分が形成され、その抵抗の
低い部分に積極的に電流が流れることで有機発光層の劣
化が促進されると考えられる。本発明では、反転駆動を
用いることで、イオン性の不純物が、一方の電極に寄っ
てしまうのを防ぎ、有機発光層の劣化を抑えることがで
きる。特に本実施例では上記構成により、単純に反転駆
動をさせるよりも、より不純物イオンの一方の電極への
偏り防ぐことができ、有機発光層の劣化をより抑えるこ
とができる。
【0073】(実施例2)本実施例では、図2に示した
画素において、図4、図5とは異なるタイミングで逆バ
イアス期間Tiを出現させた場合について説明する。本
実施例の駆動方法について、図6を用いて説明する。
【0074】図6に、本実施例の画素(i、j)におけ
る走査線に印加される電圧と、電源線に印加される電圧
と、発光素子に印加される電圧のタイミングチャートを
示す。なお、図6では、Tr3、Tr4が共にnチャネ
ル型TFTで、Tr1及びTr2がpチャネル型TFT
の場合について示す。
【0075】本実施例では、各表示期間Td1〜Tdn
の直後、言いかえると各サブフレーム期間の直後に、逆
バイアス期間Ti1〜Tinがそれぞれ出現する。例え
ばm(m=1〜nの任意の数)番目のサブフレーム期間
SFmにおいて書き込み期間Tamの直後に表示期間T
dmが出現しており、逆バイアス期間Timは、表示期
間Tdmの直後に出現することになる。
【0076】なお本実施例では、逆バイアス期間Ti1
〜Tinの長さは全て同じであり、各期間における電源
線Viの高さも全て同じにしている。しかし本発明はこ
の構成に限定されない。各逆バイアス期間Ti1〜Ti
nの長さ及びその電圧は、設計者が適宜設定することが
可能である。
【0077】(実施例3)本実施例では、図2に示した
画素において、図4、図5、図6とは異なるタイミング
で逆バイアス期間Tiを出現させた場合について説明す
る。本実施例の駆動方法について、図7を用いて説明す
る。
【0078】図7に、本実施例の画素(i、j)におけ
る走査線に印加される電圧と、電源線に印加される電圧
と、発光素子に印加される電圧のタイミングチャートを
示す。なお、図7では、Tr3、Tr4が共にnチャネ
ル型TFTで、Tr1及びTr2がpチャネル型TFT
の場合について示す。
【0079】本実施例では、各表示期間Td1〜Tdn
の直後、言いかえると各サブフレーム期間の直後に、逆
バイアス期間Ti1〜Tinがそれぞれ出現する。例え
ばm(m=1〜nの任意の数)番目のサブフレーム期間
SFmにおいて書き込み期間Tamの直後に表示期間T
dmが出現しており、逆バイアス期間Timは、表示期
間Tdmの直後に出現することになる。
【0080】さらに本実施例では、逆バイアス期間Ti
1〜Tinの長さは、直前に出現する表示期間の長さが
長ければ長いほど長くなっている。各期間における電源
線Viの高さも全て同じ高さになっている。上記構成に
よって、図4、5、6に示す駆動方法に比べてより有機
発光層の劣化を防ぐことができる。
【0081】(実施例4)本実施例では、図2に示した
画素において、図4、図5、図6、図7とは異なるタイ
ミングで逆バイアス期間Tiを出現させた場合について
説明する。本実施例の駆動方法について、図8を用いて
説明する。
【0082】図8に、本実施例の画素(i、j)におけ
る走査線に印加される電圧と、電源線に印加される電圧
と、発光素子に印加される電圧のタイミングチャートを
示す。なお、図8では、Tr3、Tr4が共にnチャネ
ル型TFTで、Tr1及びTr2がpチャネル型TFT
の場合について示す。
【0083】本実施例では、各表示期間Td1〜Tdn
の直後、言いかえると各サブフレーム期間の直後に、逆
バイアス期間Ti1〜Tinがそれぞれ出現する。例え
ばm(m=1〜nの任意の数)番目のサブフレーム期間
SFmにおいて書き込み期間Tamの直後に表示期間T
dmが出現しており、逆バイアス期間Timは、表示期
間Tdmの直後に出現することになる。
【0084】さらに本実施例では、各逆バイアス期間に
おける電源線Viの電圧と発光素子の対向電極との電圧
差の絶対値は、直前に出現する表示期間の長さが長けれ
ば長いほど大きくなっている。各逆バイアス期間Ti1
〜Tinの長さは全て同じである。上記構成によって、
図4、図5、図6に示す画素に比べてより有機発光層の
劣化を防ぐことができる。
【0085】(実施例5)本実施例では、デジタルビデ
オ信号で駆動する、本発明の発光装置が有する信号線駆
動回路及び走査線駆動回路の構成について説明する。
【0086】図9に信号線駆動回路102の構成をブロ
ック図で示す。102aはシフトレジスタ、102bは
記憶回路A、102cは記憶回路B、102dは電流変
換回路、102eは切り替え回路である。
【0087】シフトレジスタ102aにはクロック信号
CLKと、スタートパルス信号SPが入力される。また
記憶回路A102bにはデジタルビデオ信号(Digi
tal Video Signals)が入力され、記
憶回路B102cにはラッチ信号(Latch Sig
nals)が入力される。切り替え回路102eには切
り替え信号(Select Signals)が入力さ
れる。以下、各回路の動作について、信号の流れに従い
詳しく説明する。
【0088】シフトレジスタ102aに所定の配線から
クロック信号CLKとスタートパルス信号SPとが入力
されることによって、タイミング信号が生成される。タ
イミング信号は、記憶回路A102bが有する複数のラ
ッチA(LATA_1〜LATA_x)にそれぞれ入力
される。なおこのとき、シフトレジスタ102aにおい
て生成されたタイミング信号を、バッファ等で緩衝増幅
してから、記憶回路A102bが有する複数のラッチA
(LATA_1〜LATA_x)にそれぞれ入力するよ
うにしても良い。
【0089】記憶回路A102bにタイミング信号が入
力されると、該タイミング信号に同期して、ビデオ信号
線130に入力される1ビット分のデジタルビデオ信号
が、順に複数のラッチA(LATA_1〜LATA_
x)のそれぞれに書き込まれ、保持される。
【0090】なお、本実施例では記憶回路A(LATA
_1〜LATA_x)102bに順にデジタルビデオ信
号を書き込んでいるが、本発明はこの構成に限定されな
い。記憶回路A102bが有する複数のステージのラッ
チをいくつかのグループに分け、各グループごとに並行
して同時にデジタルビデオ信号を入力する、いわゆる分
割駆動を行っても良い。なおこのときのグループの数を
分割数と呼ぶ。例えば4つのステージごとにラッチをグ
ループに分けた場合、4分割で分割駆動すると言う。
【0091】記憶回路A102bの全てのステージのラ
ッチへの、デジタルビデオ信号の書き込みが一通り終了
するまでの時間を、ライン期間と呼ぶ。実際には、上記
ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期
間に含むことがある。
【0092】1ライン期間が終了すると、記憶回路B1
02cが有する複数のラッチB(LATB_1〜LAT
B_x)に、ラッチ信号線131を介してラッチシグナ
ル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、記憶回路
A102bが有する複数のラッチA(LATA_1〜L
ATA_x)に保持されているデジタルビデオ信号は、
記憶回路B102cが有する複数のラッチB(LATB
_1〜LATB_x)に一斉に書き込まれ、保持され
る。
【0093】デジタルビデオ信号を記憶回路B102c
に送出し終えた記憶回路A102bには、再びシフトレ
ジスタ102aからのタイミング信号に同期して、次の
1ビット分のデジタルビデオ信号の書き込みが順次行わ
れる。この2順目の1ライン期間中には、記憶回路B1
02cに書き込まれ、保持されているデジタルビデオ信
号が、電流変換回路102dに入力される。
【0094】電流変換回路102dは複数の電流設定回
路(C1〜Cx)を有している。電流設定回路(C1〜
Cx)のそれぞれにおいて、入力されたデジタルビデオ
信号が有する1または0の情報にもとづき、後段の切り
替え回路102eに供給される信号電流Icの大きさが
決まる。具体的には、信号電流Icは、発光素子が発光
する程度の大きさか、もしくは発光しない程度の大きさ
を有する。
【0095】そして切り替え回路102eにおいて、切
り替え信号線132から入力される切り替え信号(Se
lect Signals)に従い、信号電流Icを信
号線に供給するか、トランジスタTr2をオンにするよ
うな電圧を信号線に供給するかが選択される。
【0096】図10に電流設定回路C1及び切り替え回
路D1の具体的な構成の一例を示す。なお電流設定回路
C2〜Cxも電流設定回路C1と同じ構成を有する。ま
た、切り替え回路D2〜Dxも切り替え回路D1と同じ
構成を有する。
【0097】電流設定回路C1は定電流源631と、4
つのトランスミッションゲートSW1〜SW4と、2つ
のインバーターInb1、Inb2とを有している。な
お、定電流源631が有するトランジスタ650の極性
は、画素が有するトランジスタTr1及びTr2の極性
と同じである。
【0098】記憶回路B102cが有するLATB_1
から出力されたデジタルビデオ信号によって、SW1〜
SW4のスイッチングが制御される。なおSW1及びS
W3に入力されるデジタルビデオ信号と、SW2及びS
W4に入力されるデジタルビデオ信号は、Inb1、I
nb2によって反転している。そのためSW1及びSW
3がオンのときはSW2及びSW4はオフ、SW1及び
SW3がオフのときはSW2及びSW4はオンとなって
いる。
【0099】SW1及びSW3がオンのとき、定電流源
631から0ではない所定の値の電流IdがSW1及び
SW3を介して、信号電流Icとして切り替え回路D1
に入力される。
【0100】逆にSW2及びSW4がオンのときは、定
電流源631からの電流IdはSW2を介してグラウン
ドにおとされる。またSW4を介して電源線V1〜Vx
の電源電圧が切り替え回路D1に与えられ、Ic≒0と
なる。
【0101】切り替え回路D1は、2つのトランスミッ
ションゲートSW5、SW6と、1つのインバーターI
nb3とを有している。SW5、SW6は切り替え信号
によってそのスイッチングが制御されている。そして、
SW5、SW6のそれぞれに入力される切り替え信号
は、インバーターInb3によって互いにその極性が反
転しているので、SW5がオンのときSW6はオフ、S
W5がオフのときSW6はオンになる。SW5がオンの
とき信号線S1に信号電流Icが入力され、SW6がオ
ンのとき信号線S1にトランジスタTr2をオンにする
ような電圧が与えられる。
【0102】再び図9を参照して、前記の動作が、1ラ
イン期間内に、電流変換回路102dが有する全ての電
流設定回路(C1〜Cx)において同時に行われる。よ
って、デジタルビデオ信号により、全ての信号線に入力
される信号電流Icの値が選択される。
【0103】本発明において用いられる駆動回路は、本
実施例で示した構成に限定されない。さらに、本実施例
で示した電流変換回路は、図10に示した構成に限定さ
れない。本発明で用いられる電流変換回路は、信号電流
Icが取りうる2値のいずれか一方をデジタルビデオ信
号によって選択し、選択された値を有する信号電流を信
号線に供給することができれば、どのような構成を有し
ていても良い。また切り替え回路も図10に示した構成
に限定されず、信号電流Icを信号線に入力するか、ト
ランジスタTr2をオンにするような電圧を信号線に入
力するかを選択することができる回路であれば良い。
【0104】なお、シフトレジスタの代わりに、例えば
デコーダ回路のような信号線の選択ができる別の回路を
用いても良い。
【0105】次に、走査線駆動回路の構成について説明
する。
【0106】図11は走査線駆動回路641の構成を示
すブロック図である。走査線駆動回路641は、それぞ
れシフトレジスタ642、バッファ643を有してい
る。また場合によってはレベルシフタを有していても良
い。
【0107】走査線駆動回路641において、シフトレ
ジスタ642にクロックCLK及びスタートパルス信号
SPが入力されることによって、タイミング信号が生成
される。生成されたタイミング信号はバッファ643に
おいて緩衝増幅され、対応する走査線に供給される。
【0108】走査線には、1ライン分の画素のトランジ
スタのゲートが接続されている。そして、1ライン分の
画素のトランジスタを一斉にONにしなくてはならない
ので、バッファ643は大きな電流を流すことが可能な
ものが用いられる。
【0109】なお、本発明の発光装置が有する走査線駆
動回路は、図11に示した構成に限定されない。例えば
シフトレジスタの代わりに、デコーダ回路のような走査
線の選択ができる別の回路を用いても良い。
【0110】本実施例の構成は、実施例1〜4と自由に
組み合わせて実施することが可能である。
【0111】(実施例6)本実施例では、アナログ駆動
法で駆動する本発明の発光装置が有する信号線駆動回路
の構成について説明する。なお走査線駆動回路の構成
は、実施例5において示した構成を用いることができる
ので、ここでは説明を省略する。
【0112】図12に本実施例の信号線駆動回路401
のブロック図を示す。402はシフトレジスタ、403
はバッファ、404はサンプリング回路、405は電流
変換回路、406は切り替え回路406を示している。
【0113】シフトレジスタ402には、クロック信号
(CLK)、スタートパルス信号(SP)が入力されて
いる。シフトレジスタ402にクロック信号(CLK)
とスタートパルス信号(SP)が入力されると、タイミ
ング信号が生成される。
【0114】生成されたタイミング信号は、バッファ4
03において増幅または緩衝増幅されて、サンプリング
回路404に入力される。なお、バッファの代わりにレ
ベルシフタを設けて、タイミング信号を増幅しても良
い。また、バッファとレベルシフタを両方設けていても
良い。
【0115】サンプリング回路404では、ビデオ信号
線430から入力されたアナログビデオ信号を、タイミ
ング信号に同期して後段の電流変換回路405に入力す
る。
【0116】電流変換回路では、入力されたアナログビ
デオ信号の電圧に見合った大きさの信号電流Icを生成
し、後段の切り替え回路406に入力する。切り替え回
路406では、信号電流Icを信号線に入力するか、ト
ランジスタTr2をオフにするような電圧を信号線に入
力するかが選択される。
【0117】図13にサンプリング回路404と、電流
変換回路405が有する電流設定回路(C1〜Cx)の
具体的な構成を示す。なおサンプリング回路404は、
端子410においてバッファ403と接続されている。
【0118】サンプリング回路404には、複数のスイ
ッチ411が設けられている。そしてサンプリング回路
404には、ビデオ信号線406からアナログビデオ信
号が入力されており、スイッチ411はタイミング信号
に同期して、該アナログビデオ信号をサンプリングし、
後段の電流設定回路C1に入力する。なお図13では、
電流設定回路C1〜Cxの1つであるC1はサンプリン
グ回路404が有するスイッチ411の1つに接続され
ている電流設定回路C1だけを示しているが、各スイッ
チ411の後段に、図13に示したような電流設定回路
C1が接続されているものとする。
【0119】なお本実施例では、スイッチ411にトラ
ンジスタを1つだけ用いているが、スイッチ411はタ
イミング信号に同期してアナログビデオ信号をサンプリ
ングできるスイッチであれば良く、本実施例の構成に限
定されない。
【0120】サンプリングされたアナログビデオ信号
は、電流設定回路C1が有する電流出力回路412に入
力される。電流出力回路412は、入力されたビデオ信
号の電圧に見合った値の電流(信号電流)を出力する。
なお図12ではアンプ及びトランジスタを用いて電流出
力回路を形成しているが、本発明はこの構成に限定され
ず、入力された信号の電圧に見合った値の電流を出力す
ることができる回路であれば良い。
【0121】該信号電流は、同じく電流設定回路C1が
有するリセット回路417に入力される。リセット回路
417は、2つのトランスミッションゲート413、4
14と、インバーター416と、を有している。
【0122】トランスミッションゲート414にはリセ
ット信号(Res)が入力されており、トランスミッシ
ョンゲート413には、インバーター416によって反
転されたリセット信号(Res)が入力されている。そ
してトランスミッションゲート413とトランスミッシ
ョンゲート414は、反転したリセット信号とリセット
信号にそれぞれ同期して動作しており、一方がオンのと
き片一方がオフになっている。
【0123】そして、トランスミッションゲート413
がオンのときに信号電流は後段の切り替え回路D1に入
力される。逆に、トランスミッションゲート414がオ
ンのときに電源415の電圧が後段の切り替え回路D1
に与えられる。なお信号線は、帰線期間中にリセットす
るのが望ましい。しかし、画像を表示している期間以外
であるならば、必要に応じて帰線期間以外の期間にリセ
ットすることも可能である。
【0124】切り替え回路D1は、2つのトランスミッ
ションゲートSW1、SW2と、1つのインバーターI
nbとを有している。SW1、SW2は切り替え信号に
よってそのスイッチングが制御されている。そして、S
W1、SW2のそれぞれに入力される切り替え信号は、
インバーターInbによって互いにその極性が反転して
いるので、SW1がオンのときSW2はオフ、SW1が
オフのときSW2はオンになる。SW1がオンのとき信
号線S1に信号電流Icが入力され、SW2がオンのと
き信号線S1にトランジスタTr2をオンにするような
電圧が与えられる。
【0125】なお、シフトレジスタの代わりに、例えば
デコーダ回路のような信号線の選択ができる別の回路を
用いても良い。
【0126】本発明の発光装置を駆動する信号線駆動回
路は、本実施例で示す構成に限定されない。本実施例の
構成は、実施例1〜実施例4に示した構成と自由に組み
合わせて実施することが可能である。
【0127】(実施例7)本発明において、三重項励起
子からの燐光を発光に利用できる有機発光材料を用いる
ことで、外部発光量子効率を飛躍的に向上させることが
できる。これにより、発光素子の低消費電力化、長寿命
化、および軽量化が可能になる。
【0128】ここで、三重項励起子を利用し、外部発光
量子効率を向上させた報告を示す。(T.Tsutsui, C.Adac
hi, S.Saito, Photochemical Processes in Organized
Molecular Systems, ed.K.Honda, (Elsevier Sci.Pub.,
Tokyo,1991) p.437.)
【0129】上記の論文により報告された有機発光材料
(クマリン色素)の分子式を以下に示す。
【0130】
【化1】
【0131】(M.A.Baldo, D.F.O'Brien, Y.You, A.Shou
stikov, S.Sibley, M.E.Thompson,S.R.Forrest, Nature
395 (1998) p.151.)
【0132】上記の論文により報告された有機発光材料
(Pt錯体)の分子式を以下に示す。
【0133】
【化2】
【0134】(M.A.Baldo, S.Lamansky, P.E.Burrrows,
M.E.Thompson, S.R.Forrest, Appl.Phys.Lett.,75 (199
9) p.4.) (T.Tsutsui, M.-J.Yang, M.Yahiro, K.Nakamu
ra,T.Watanabe, T.tsuji, Y.Fukuda, T.Wakimoto, S.Ma
yaguchi, Jpn.Appl.Phys.,38 (12B) (1999) L1502.)
【0135】上記の論文により報告された有機発光材料
(Ir錯体)の分子式を以下に示す。
【0136】
【化3】
【0137】以上のように三重項励起子からの燐光発光
を利用できれば原理的には一重項励起子からの蛍光発光
を用いる場合より3〜4倍の高い外部発光量子効率の実
現が可能となる。
【0138】なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施
例6のいずれの構成とも自由に組み合わせて実施するこ
とが可能である。
【0139】(実施例8)OLEDに用いられる有機発
光材料は低分子系と高分子系に大別される。本発明の発
光装置は、低分子系の有機発光材料でも高分子系の有機
発光材料でも用いることができる。
【0140】低分子系の有機発光材料は、蒸着法により
成膜される。したがって積層構造をとりやすく、ホール
輸送層、電子輸送層などの機能が異なる膜を積層するこ
とで高効率化しやすい。
【0141】低分子系の有機発光材料としては、キノリ
ノールを配位子としたアルミニウム錯体Alq3、トリ
フェニルアミン誘導体(TPD)等が挙げられる。
【0142】一方、高分子系の有機発光材料は低分子系
に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また
塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製
が比較的容易である。
【0143】高分子系の有機発光材料を用いた発光素子
の構造は、低分子系の有機発光材料を用いたときと基本
的には同じであり、陰極/有機発光層/陽極となる。し
かし、高分子系の有機発光材料を用いた有機発光層を形
成する際には、低分子系の有機発光材料を用いたときの
ような積層構造を形成させることは難しく、知られてい
る中では2層の積層構造が有名である。具体的には、陰
極/発光層/正孔輸送層/陽極という構造である。な
お、高分子系の有機発光材料を用いた発光素子の場合に
は、陰極材料としてCaを用いることも可能である。
【0144】なお、素子の発光色は、発光層を形成する
材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光
を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成
に用いることができる高分子系の有機発光材料は、ポリ
パラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポ
リチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
【0145】ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ
(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ
(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレ
ン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2'−エチル−ヘキ
ソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレ
ン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェ
ニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PP
V]等が挙げられる。
【0146】ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェ
ニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキ
シ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,
5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられ
る。
【0147】ポリチオフェン系には、ポリチオフェン
[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)
[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PH
T]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCH
T]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェ
ン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシル
チオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチ
ルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−
(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][P
TOPT]等が挙げられる。
【0148】ポリフルオレン系には、ポリフルオレン
[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレ
ン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレ
ン)[PDOF]等が挙げられる。
【0149】なお、正孔輸送性の高分子系の有機発光材
料を、陽極と発光性の高分子系有機発光材料の間に挟ん
で形成すると、陽極からの正孔注入性を向上させること
ができる。一般にアクセプター材料と共に水に溶解させ
たものをスピンコート法などで塗布する。また、有機溶
媒には不溶であるため、上述した発光性の有機発光材料
との積層が可能である。
【0150】正孔輸送性の高分子系の有機発光材料とし
ては、PEDOTとアクセプター材料としてのショウノ
ウスルホン酸(CSA)の混合物、ポリアニリン[PA
NI]とアクセプター材料としてのポリスチレンスルホ
ン酸[PSS]の混合物等が挙げられる。
【0151】なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施
例7と組み合わせて実施することが可能である。
【0152】(実施例9)本実施例では、本発明の発光
装置の作製方法について説明する。なお、本実施例で
は、図2に示した画素の作製方法を例にとって説明す
る。また本実施例では、画素が有するトランジスタTr
2、Tr3の断面図のみ示すが、トランジスタTr1及
びTr4も本実施例の作製方法を参照して作ることが可
能である。また本実施例では、画素部の周辺に設けられ
る駆動回路(信号線駆動回路、走査線駆動回路)が有す
るTFTを、画素部のTFTと同一基板上に同時に形成
する例を示す。
【0153】まず、図14(A)に示すように、コーニ
ング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代
表されるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホ
ウケイ酸ガラスなどのガラスから成る基板301上に酸
化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン
膜などの絶縁膜から成る下地膜302を形成する。例え
ば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作
製される酸化窒化シリコン膜302aを10〜200n
m(好ましくは50〜100nm)形成し、同様にSi
4、N2Oから作製される酸化窒化水素化シリコン膜3
02bを50〜200nm(好ましくは100〜150
nm)の厚さに積層形成する。本実施例では下地膜30
2を2層構造として示したが、前記絶縁膜の単層膜また
は2層以上積層させた構造として形成しても良い。
【0154】島状半導体層303〜306は、非晶質構
造を有する半導体膜をレーザー結晶化法や公知の熱結晶
化法を用いて作製した結晶質半導体膜で形成する。この
島状半導体層303〜306の厚さは25〜80nm
(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結晶
質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコン
またはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形
成すると良い。
【0155】レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製
する場合は、パルス発振型または連続発光型のエキシマ
レーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用い
る。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振
器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し、
半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件
は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザ
ーを用いる場合はパルス発振周波数300Hzとし、レー
ザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的に
は200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザ
ーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周
波数30〜300kHzとし、レーザーエネルギー密度を
300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm
2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例え
ば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に
渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率
(オーバーラップ率)を50〜90%として行う。
【0156】なおレーザーは、連続発振またはパルス発
振の気体レーザもしくは固体レーザを用いることができ
る。気体レーザーとして、エキシマレーザ、Arレー
ザ、Krレーザなどがあり、固体レーザとして、YAG
レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レー
ザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライド
レーザ、Ti:サファイアレーザなどが挙げられる。固
体レーザーとしては、Cr、Nd、Er、Ho、Ce、
Co、Ti又はTmがドーピングされたYAG、YVO
4、YLF、YAlO3などの結晶を使ったレーザー等も
使用可能である。当該レーザーの基本波はドーピングす
る材料によって異なり、1μm前後の基本波を有するレ
ーザー光が得られる。基本波に対する高調波は、非線形
光学素子を用いることで得ることができる。
【0157】またさらに、固体レーザーから発せられら
た赤外レーザー光を非線形光学素子でグリーンレーザー
光に変換後、さらに別の非線形光学素子によって得られ
る紫外レーザー光を用いることもできる。
【0158】非晶質半導体膜の結晶化に際し、大粒径に
結晶を得るためには、連続発振が可能な固体レーザを用
い、基本波の第2高調波〜第4高調波を適用するのが好
ましい。代表的には、Nd:YVO4レーザー(基本波1
064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(3
55nm)を適用するのが望ましい。具体的には、出力
10Wの連続発振のYVO4レーザから射出されたレー
ザ光を非線形光学素子により高調波に変換する。また、
共振器の中にYVO4結晶と非線形光学素子を入れて、
高調波を射出する方法もある。そして、好ましくは光学
系により照射面にて矩形状または楕円形状のレーザ光に
成形して、被処理体に照射する。このときのエネルギー
密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは
0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、1
0〜2000cm/s程度の速度でレーザ光に対して相
対的に半導体膜を移動させて照射する。
【0159】次いで、島状半導体層303〜306を覆
うゲート絶縁膜307を形成する。ゲート絶縁膜307
はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを4
0〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成す
る。本実施例では、120nmの厚さで酸化窒化シリコ
ン膜で形成する。勿論、ゲート絶縁膜はこのような酸化
窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコン
を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良
い。例えば、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズ
マCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)と
2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜
400℃とし、高周波(13.56MHz)、電力密度
0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することが
出来る。このようにして作製される酸化シリコン膜は、
その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁
膜として良好な特性を得ることが出来る。
【0160】そして、ゲート絶縁膜307上にゲート電
極を形成するための第1の導電膜308と第2の導電膜
309とを形成する。本実施例では、第1の導電膜30
8をTaで50〜100nmの厚さに形成し、第2の導
電膜309をWで100〜300nmの厚さに形成す
る。
【0161】Ta膜はスパッタ法で、Taのターゲット
をArでスパッタすることにより形成する。この場合、
Arに適量のXeやKrを加えると、Ta膜の内部応力
を緩和して膜の剥離を防止することが出来る。また、α
相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度でありゲート電
極に使用することが出来るが、β相のTa膜の抵抗率は
180μΩcm程度でありゲート電極とするには不向き
である。α相のTa膜を形成するために、Taのα相に
近い結晶構造をもつ窒化タンタルを10〜50nm程度
の厚さでTaの下地に形成しておくとα相のTa膜を容
易に得ることが出来る。
【0162】W膜を形成する場合には、Wをターゲット
としたスパッタ法で形成する。その他に6フッ化タング
ステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することも
出来る。いずれにしてもゲート電極として使用するため
には低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μ
Ωcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大き
くすることで低抵抗率化を図ることが出来るが、W中に
酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され
高抵抗化する。このことより、スパッタ法による場合、
純度99.9999%または純度99.99%のWター
ゲットを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物の混
入がないように十分配慮してW膜を形成することによ
り、抵抗率9〜20μΩcmを実現することが出来る。
【0163】なお、本実施例では、第1の導電膜308
をTa、第2の導電膜309をWとしたが、特に限定さ
れず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuなど
から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金
材料もしくは化合物材料で形成してもよい。また、リン
等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代
表される半導体膜を用いてもよい。本実施例以外の他の
組み合わせの一例で望ましいものとしては、第1の導電
膜308を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導
電膜309をWとする組み合わせ、第1の導電膜308
を窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜30
9をAlとする組み合わせ、第1の導電膜308を窒化
タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜309をC
uとする組み合わせが挙げられる。(図14(A))
【0164】次に、レジストによるマスク310を形成
し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処
理を行う。本実施例ではICP(Inductively Coupled
Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エ
ッチング用ガスにCF4とCl2を混合し、1Paの圧力
でコイル型の電極に500WのRF(13.56MH
z)電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側
(試料ステージ)にも100WのRF(13.56MH
z)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印
加する。CF4とCl2を混合した場合にはW膜及びTa
膜とも同程度にエッチングされる。
【0165】上記エッチング条件では、レジストによる
マスクの形状を適したものとすることにより、基板側に
印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第
2の導電層の端部がテーパー形状となる。テーパー部の
角度は15〜45°となる。ゲート絶縁膜上に残渣を残
すことなくエッチングするためには、10〜20%程度
の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対
する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には
3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化
窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッ
チングされることになる。こうして、第1のエッチング
処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の
形状の導電層311〜314(第1の導電層311a〜
314aと第2の導電層311b〜314b)を形成す
る。このとき、ゲート絶縁膜307においては、第1の
形状の導電層311〜314で覆われない領域は20〜
50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成され
る。また、マスク310も上記エッチングにより表面が
エッチングされた。
【0166】そして、第1のドーピング処理を行いn型
を付与する不純物元素を添加する。ドーピングの方法は
イオンドープ法もしくはイオン注入法で行えば良い。イ
オンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×10
14atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100k
eVとして行う。n型を付与する不純物元素として15
族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(A
s)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場
合、導電層311〜314がn型を付与する不純物元素
に対するマスクとなり、自己整合的に第1の不純物領域
317〜320が形成される。第1の不純物領域317
〜320には1×1020〜1×1021atoms/cm
3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
(図14(B))
【0167】次に、図14(C)に示すように、レジス
トマスク310は除去しないまま、第2のエッチング処
理を行う。エッチングガスにCF4とCl2とO2とを用
い、W膜を選択的にエッチングする。この時、第2のエ
ッチング処理により第2の形状の導電層325〜328
(第1の導電層325a〜328aと第2の導電層32
5b〜328b)を形成する。このとき、ゲート絶縁膜
307においては、第2の形状の導電層325〜328
で覆われない領域はさらに20〜50nm程度エッチン
グされ薄くなった領域が形成される。
【0168】W膜やTa膜のCF4とCl2の混合ガスに
よるエッチング反応は、生成されるラジカルまたはイオ
ン種と反応生成物の蒸気圧から推測することが出来る。
WとTaのフッ化物と塩化物の蒸気圧を比較すると、W
のフッ化物であるWF6が極端に高く、その他のWC
5、TaF5、TaCl5は同程度である。従って、C
4とCl2の混合ガスではW膜及びTa膜共にエッチン
グされる。しかし、この混合ガスに適量のO2を添加す
るとCF4とO2が反応してCOとFになり、Fラジカル
またはFイオンが多量に発生する。その結果、フッ化物
の蒸気圧が高いW膜のエッチング速度が増大する。一
方、TaはFが増大しても相対的にエッチング速度の増
加は少ない。また、TaはWに比較して酸化されやすい
ので、O2を添加することでTaの表面が酸化される。
Taの酸化物はフッ素や塩素と反応しないためさらにT
a膜のエッチング速度は低下する。従って、W膜とTa
膜とのエッチング速度に差を作ることが可能となりW膜
のエッチング速度をTa膜よりも大きくすることが可能
となる。
【0169】そして、図15(A)に示すように第2の
ドーピング処理を行う。この場合、第1のドーピング処
理よりもドーズ量を下げて高い加速電圧の条件としてn
型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加
速電圧を70〜120keVとし、1×1013atom
s/cm2のドーズ量で行い、図14(B)で島状半導
体層に形成された第1の不純物領域の内側に新たな不純
物領域を形成する。ドーピングは、第2の形状の導電層
325〜328を不純物元素に対するマスクとして用
い、第1の導電層325a〜328aの下側の領域にも
不純物元素が添加されるようにドーピングする。こうし
て、第3の不純物領域332〜335が形成される。こ
の第3の不純物領域332〜335に添加されたリン
(P)の濃度は、第1の導電層325a〜328aのテ
ーパー部の膜厚に従って緩やかな濃度勾配を有してい
る。なお、第1の導電層325a〜328aのテーパー
部と重なる半導体層において、第1の導電層325a〜
328aのテーパー部の端部から内側に向かって若干、
不純物濃度が低くなっているものの、ほぼ同程度の濃度
である。
【0170】図15(B)に示すように第3のエッチン
グ処理を行う。エッチングガスにCHF6を用い、反応
性イオンエッチング法(RIE法)を用いて行う。第3
のエッチング処理により、第1の導電層325a〜32
8aのテーパー部を部分的にエッチングして、第1の導
電層が半導体層と重なる領域が縮小される。第3のエッ
チング処理によって、第3の形状の導電層336〜33
9(第1の導電層336a〜339aと第2の導電層3
36b〜339b)を形成する。このとき、ゲート絶縁
膜307においては、第3の形状の導電層336〜33
9で覆われない領域はさらに20〜50nm程度エッチ
ングされ薄くなった領域が形成される。
【0171】第3のエッチング処理によって、第3の不
純物領域332〜335においては、第1の導電層33
6a〜339aと重なる第3の不純物領域332a〜3
35aと、第1の不純物領域と第3の不純物領域との間
の第2の不純物領域332b〜335bとが形成され
る。
【0172】そして、図15(C)に示すように、pチ
ャネル型TFTを形成する島状半導体層303、306
に第1の導電型とは逆の導電型の第4の不純物領域34
3〜348を形成する。第3の形状の導電層336b、
339bを不純物元素に対するマスクとして用い、自己
整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル
型TFTを形成する島状半導体層304、305は、レ
ジストマスク350で全面を被覆しておく。不純物領域
343〜348にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加さ
れているが、ジボラン(B26)を用いたイオンドープ
法で形成し、そのいずれの領域においても不純物濃度が
2×1020〜2×1021atoms/cm3となるよう
にする。
【0173】以上までの工程でそれぞれの島状半導体層
に不純物領域が形成される。島状半導体層と重なる第3
の形状の導電層336〜339がゲート電極として機能
する。
【0174】レジストマスク350を除去した後、導電
型の制御を目的として、それぞれの島状半導体層に添加
された不純物元素を活性化する工程を行う。この工程は
ファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。そ
の他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマル
アニール法(RTA法)を適用することが出来る。熱ア
ニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1p
pm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には
500〜600℃で行うものであり、本実施例では50
0℃で4時間の熱処理を行う。ただし、第3の形状の導
電層336〜339に用いた配線材料が熱に弱い場合に
は、配線等を保護するため層間絶縁膜(シリコンを主成
分とする)を形成した後で活性化を行うことが好まし
い。
【0175】レーザーアニール法を用いる場合、結晶化
の際に用いたレーザーを使用することが可能である。活
性化の場合は、移動速度は結晶化と同じにし、0.01
〜100MW/cm2程度(好ましくは0.01〜10
MW/cm2)のエネルギー密度が必要となる。
【0176】さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気
中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行
い、島状半導体層を水素化する工程を行う。この工程は
熱的に励起された水素により半導体層のダングリングボ
ンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、
プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用い
る)を行っても良い。
【0177】次いで、図16(A)に示すように、第1
の層間絶縁膜355を酸化窒化シリコン膜から100〜
200nmの厚さで形成する。その上に有機絶縁物材料
から成る第2の層間絶縁膜356を形成した後、第1の
層間絶縁膜355、第2の層間絶縁膜356、およびゲ
ート絶縁膜307に対してコンタクトホールを形成し、
接続配線357〜362、380をパターニング形成す
る。なお380は電源線であり、360は信号線であ
る。
【0178】第2の層間絶縁膜356としては、有機樹
脂を材料とする膜を用い、その有機樹脂としてはポリイ
ミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベンゾシクロブ
テン)等を使用することが出来る。特に、第2の層間絶
縁膜356は平坦化の意味合いが強いので、平坦性に優
れたアクリルが好ましい。本実施例ではTFTによって
形成される段差を十分に平坦化しうる膜厚でアクリル膜
を形成する。好ましくは1〜5μm(さらに好ましくは
2〜4μm)とすれば良い。
【0179】コンタクトホールの形成は、ドライエッチ
ングまたはウエットエッチングを用い、n型の不純物領
域318、319またはp型の不純物領域345、34
8に達するコンタクトホール、容量配線(図示せず)に
達するコンタクトホール(図示せず)をそれぞれ形成す
る。
【0180】また、接続配線357〜362、380と
して、Ti膜を100nm、Tiを含むアルミニウム膜
を300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続形
成した3層構造の積層膜を所望の形状にパターニングし
たものを用いる。勿論、他の導電膜を用いても良い。
【0181】次に、接続配線(接続配線)362に接す
る画素電極365をパターニング形成する。なお、接続
配線には接続配線と接続配線とが含まれる。接続配線と
は、活性層のソース領域に接続された配線であり、接続
配線とはドレイン領域に接続された配線を意味する。
【0182】また、本実施例では、画素電極365とし
てITO膜を110nmの厚さに形成し、パターニング
を行った。画素電極365を接続配線362と接するよ
うに配置することでコンタクトを取っている。また、酸
化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合
した透明導電膜を用いても良い。この画素電極365が
OLEDの陽極となる。(図16(A))
【0183】図17に、図16(A)の工程まで終了し
た時点での、画素の上面図を示す。なお、配線の位置や
半導体層の位置を明確にするために、絶縁膜や層間絶縁
膜は省略した。図17のA−A’における断面図が、図
16(A)のA−A’に示した部分に相当する。また図
17のB−B’における断面図が、図16(A)のB−
B’に示した部分に相当する。
【0184】トランジスタTr3は、走査線574の一
部であるゲート電極338を有しており、ゲート電極3
38はトランジスタTr4のゲート電極520とも接続
されている。また、トランジスタTr3の半導体層の不
純物領域317は、一方は信号線Siとして機能する接
続配線360に接続され、もう一方は、接続配線361
に接続されている。
【0185】トランジスタTr2は、容量配線573の
一部であるゲート電極339を有しており、ゲート電極
339はトランジスタTr1のゲート電極576とも接
続されている。また、トランジスタTr2の半導体層の
不純物領域348は、一方は接続配線362に接続さ
れ、もう一方は、電源線Viとして機能する接続配線3
61に接続されている。
【0186】接続配線361は、トランジスタTr1の
不純物領域(図示せず)にも接続されている。また、5
70は保持容量であり、半導体層572と、ゲート絶縁
膜307と、容量配線573を有している。半導体層5
72が有する不純物領域(図示せず)は、接続配線36
1に接続されている。
【0187】次に、図16(B)に示すように、珪素を
含む絶縁膜(本実施例では酸化珪素膜)を500nmの
厚さに形成し、画素電極365に対応する位置に開口部
を形成して、バンクとして機能する第3の層間絶縁膜3
66を形成する。開口部を形成する際、ウエットエッチ
ング法を用いることで容易にテーパー形状の側壁とする
ことが出来る。開口部の側壁が十分になだらかでないと
段差に起因する有機発光層の劣化が顕著な問題となって
しまうため、注意が必要である。
【0188】次に、有機発光層367および陰極(Mg
Ag電極)368を、真空蒸着法を用いて大気解放しな
いで連続形成する。なお、有機発光層367の膜厚は8
0〜200nm(典型的には100〜120nm)、陰
極368の厚さは180〜300nm(典型的には20
0〜250nm)とすれば良い。
【0189】この工程では、赤色に対応する画素、緑色
に対応する画素および青色に対応する画素に対して順
次、有機発光層および陰極を形成する。但し、有機発光
層は溶液に対する耐性に乏しいためフォトリソグラフィ
技術を用いずに各色個別に形成しなくてはならない。そ
こでメタルマスクを用いて所望の画素以外を隠し、必要
箇所だけ選択的に有機発光層を形成するのが好ましい。
【0190】即ち、まず赤色に対応する画素以外を全て
隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて赤色発光の
有機発光層を選択的に形成する。次いで、緑色に対応す
る画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを
用いて緑色発光の有機発光層を選択的に形成する。次い
で、同様に青色に対応する画素以外を全て隠すマスクを
セットし、そのマスクを用いて青色発光の有機発光層を
選択的に形成する。なお、ここでは全て異なるマスクを
用いるように記載しているが、同じマスクを使いまわし
ても構わない。
【0191】ここではRGBに対応した3種類のOLE
Dを形成する方式を用いたが、白色発光のOLEDとカ
ラーフィルタを組み合わせた方式、青色または青緑発光
のOLEDと蛍光体(蛍光性の色変換層:CCM)とを
組み合わせた方式、陰極(対向電極)に透明電極を利用
してRGBに対応したOLEDを重ねる方式などを用い
ても良い。
【0192】なお、有機発光層367としては公知の材
料を用いることが出来る。公知の材料としては、駆動電
圧を考慮すると有機材料を用いるのが好ましい。例えば
正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子注入層でな
る4層構造を有機発光層とすれば良い。
【0193】次に陰極368を形成する。なお本実施例
では陰極368としてMgAgを用いたが、本発明はこ
れに限定されない。陰極368として他の公知の材料を
用いても良い。
【0194】画素電極365と、有機発光層367と、
陰極368とが重なっている部分が、OLED375に
相当する。
【0195】また、次に保護電極369を蒸着法により
形成する。保護電極369は、大気開放せずに陰極36
8と連続して形成しても良い。保護電極369は有機発
光層367を水分や酸素から保護するのに有効である
【0196】また、保護電極369は陰極368の劣化
を防ぐために設けられ、アルミニウムを主成分とする金
属膜が代表的である。勿論、他の材料でも良い。また、
有機発光層367、陰極368は非常に水分に弱いの
で、保護電極369までを大気解放しないで連続的に形
成し、外気から有機発光層を保護することが望ましい。
【0197】最後に、窒化珪素膜でなるパッシベーショ
ン膜370を300nmの厚さに形成する。パッシベー
ション膜370を形成しておくことで、有機発光層36
7を水分等から保護することができ、OLEDの信頼性
をさらに高めることが出来る。なおパッシベーション膜
370は必ずしも設ける必要はない。
【0198】こうして図16(B)に示すような構造の
発光装置が完成する。371は駆動回路部のpチャネル
型TFT、372は駆動回路部のnチャネル型TFT、
373はトランジスタTr3、374はトランジスタT
r2に相当する。
【0199】ところで、本実施例の発光装置は、画素部
だけでなく駆動回路にも最適な構造のTFTを配置する
ことにより、非常に高い信頼性を示し、動作特性も向上
しうる。また結晶化工程においてNi等の金属触媒を添
加し、結晶性を高めることも可能である。それによっ
て、信号線駆動回路の駆動周波数を10MHz以上にす
ることが可能である。
【0200】なお、実際には図16(B)の状態まで完
成したら、さらに外気に曝されないように、気密性が高
く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィル
ム、紫外線硬化樹脂フィルム等)や透光性のシーリング
材でパッケージング(封入)することが好ましい。その
際、シーリング材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部
に吸湿性材料(例えば酸化バリウム)を配置したりする
とOLEDの信頼性が向上する。
【0201】また、パッケージング等の処理により気密
性を高めたら、基板上に形成された素子又は回路から引
き回された端子と外部信号端子とを接続するためのコネ
クタを取り付ける。
【0202】また、本実施例で示す工程に従えば、発光
装置の作製に必要なフォトマスクの数を抑えることが出
来る。その結果、工程を短縮し、製造コストの低減及び
歩留まりの向上に寄与することが出来る。
【0203】本実施例は、実施例1〜8と自由に組み合
わせて実施することが可能である。
【0204】(実施例10)本実施例では、本発明の半
導体装置の1つである発光装置の画素の、実施例9とは
異なる構成について説明する。図18に本実施例の発光
装置の画素の断面図を示す。また本実施例では説明を簡
便にするために、Tr1、Tr4は図示しなかったが、
Tr3とTr2と同じ構成を用いることが可能である。
【0205】751はnチャネル型TFTであり、図2
のTr3に相当する。また、752はpチャネル型TF
Tであり、図2のTr2に相当する。nチャネル型TF
T751は、半導体膜753と、第1の絶縁膜770
と、第1の電極754、755と、第2の絶縁膜771
と、第2の電極756、757とを有している。そし
て、半導体膜753は、第1濃度の一導電型不純物領域
758と、第2濃度の一導電型不純物領域759と、チ
ャネル形成領域760、761を有している。
【0206】なお本実施例では、第1の絶縁膜770は
2つの絶縁膜770a、770bを積層した構造を有し
ているが、第1の絶縁膜770は単層の絶縁膜であって
も良いし、3層以上の絶縁膜を積層した構造を有してい
ても良い。
【0207】第1の電極754、755とチャネル形成
領域760、761は、それぞれ第1の絶縁膜770を
間に挟んで重なっている。また、第2の電極756、7
57と、チャネル形成領域760、761とは、それぞ
れ第2の絶縁膜771を間に挟んで重なっている。
【0208】pチャネル型TFT752は、半導体膜7
80と、第1の絶縁膜770と、第1の電極782と、
第2の絶縁膜771と、第2の電極781とを有してい
る。そして、半導体膜780は、第3濃度の一導電型不
純物領域783と、チャネル形成領域784を有してい
る。
【0209】第1の電極782とチャネル形成領域78
4とは、それぞれ第1の絶縁膜770を間に挟んで重な
っている。第2の電極781とチャネル形成領域784
とは、それぞれ第2の絶縁膜771を間に挟んで重なっ
ている。
【0210】そして本実施例では、図示してはいないが
第1の電極754、755と、第2の電極756、75
7とは電気的に接続されている。また、第1の電極78
2と第2の電極781とは電気的に接続されている。な
お、本発明はこの構成に限定されず、第1の電極75
4、755と、第2の電極756、757とが電気的に
切り離されており、第1の電極754、755に一定の
電圧が印加されていても良い。また第1の電極782と
第2の電極781とが電気的に切り離され、第1の電極
782に一定に電圧が印加されていても良い。
【0211】第1の電極に一定の電圧を印加すること
で、電極が1つの場合に比べて閾値のばらつきを抑える
ことができ、なおかつオフ電流を抑えることができる。
また、第1の電極と第2の電極に同じ電圧を印加するこ
とで、実質的に半導体膜の膜厚を薄くしたのと同じよう
に空乏層が早く広がるので、サブスレッショルド係数を
小さくすることができ、さらに電界効果移動度を向上さ
せることができる。したがって、電極が1つの場合に比
べてオン電流を大きくすることができる。よって、この
構造のTFTを駆動回路に使用することにより、駆動電
圧を低下させることができる。また、オン電流を大きく
することができるので、TFTのサイズ(特にチャネル
幅)を小さくすることができる。そのため集積密度を向
上させることができる。
【0212】なお、本実施例は実施例1〜実施例8のい
ずれか一と組み合わせて実施することが可能である。
【0213】(実施例11)本実施例では、本発明の半
導体装置の1つである発光装置の画素の、実施例9、実
施例10とは異なる構成について説明する。図19に本
実施例の発光装置の画素の断面図を示す。また本実施例
では説明を簡便にするために、Tr1、Tr4は図示し
なかったが、Tr3とTr2と同じ構成を用いることが
可能である。
【0214】図19において、911は基板、912は
下地となる絶縁膜(以下、下地膜という)である。基板
911としては透光性基板、代表的にはガラス基板、石
英基板、ガラスセラミックス基板、又は結晶化ガラス基
板を用いることができる。但し、作製プロセス中の最高
処理温度に耐えるものでなくてはならない。
【0215】8201はTr3、8202はTr2であ
り、それぞれnチャネル型TFT、pチャネル型TFT
で形成されている。有機発光層の発光方向が基板の下面
(TFT及び有機発光層が設けられていない面)の場
合、上記構成であることが好ましい。しかしTr3とT
r2は、nチャネル型TFTでもpチャネル型TFTで
も、どちらでも構わない。
【0216】Tr3 8201は、ソース領域913、
ドレイン領域914、LDD領域915a〜915d、分
離領域916及びチャネル形成領域917a、917bを
含む活性層と、ゲート絶縁膜918と、ゲート電極91
9a、919bと、第1層間絶縁膜920と、信号線92
1と、接続配線922とを有している。なお、ゲート絶
縁膜918又は第1層間絶縁膜920は基板上の全TF
Tに共通であっても良いし、回路又は素子に応じて異な
らせても良い。
【0217】また、図19に示すTr3 8201はゲ
ート電極917a、917bが電気的に接続されており、
いわゆるダブルゲート構造となっている。勿論、ダブル
ゲート構造だけでなく、トリプルゲート構造などいわゆ
るマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャ
ネル形成領域を有する活性層を含む構造)であっても良
い。
【0218】マルチゲート構造はオフ電流を低減する上
で極めて有効であり、Tr3のオフ電流を十分に低くす
れば、それだけTr2 8202のゲート電極に接続さ
れたコンデンサが必要とする最低限の容量を抑えること
ができる。即ち、コンデンサの面積を小さくすることが
できるので、マルチゲート構造とすることは発光素子の
有効発光面積を広げる上でも有効である。
【0219】さらに、Tr3 8201においては、L
DD領域915a〜915dは、ゲート絶縁膜918を介
してゲート電極919a、919bと重ならないように設
ける。このような構造はオフ電流を低減する上で非常に
効果的である。また、LDD領域915a〜915dの長
さ(幅)は0.5〜3.5μm、代表的には2.0〜
2.5μmとすれば良い。なお、二つ以上のゲート電極
を有するマルチゲート構造の場合、チャネル形成領域の
間に設けられた分離領域916(ソース領域又はドレイ
ン領域と同一の濃度で同一の不純物元素が添加された領
域)がオフ電流の低減に効果的である。
【0220】次に、Tr2 8202は、ソース領域9
26、ドレイン領域927及びチャネル形成領域929
を含む活性層と、ゲート絶縁膜918と、ゲート電極9
30と、第1層間絶縁膜920と、接続配線931並び
に接続配線932で形成されている。本実施例において
Tr2 8202はpチャネル型TFTである。
【0221】なお、ゲート電極930はシングルゲート
構造となっているが、マルチゲート構造であっても良
い。また、Tr2 8202の接続配線931は電源供
給線(図示せず)に相当する。
【0222】以上は画素内に設けられたTFTの構造に
ついて説明したが、このとき同時に駆動回路も形成され
る。図19には駆動回路を形成する基本単位となるCM
OS回路が図示されている。
【0223】図19においては極力動作速度を落とさな
いようにしつつホットキャリア注入を低減させる構造を
有するTFTをCMOS回路のnチャネル型TFT82
04として用いる。なお、ここでいう駆動回路として
は、ソース信号側駆動回路、ゲート信号側駆動回路を指
す。勿論、他の論理回路(レベルシフタ、A/Dコンバ
ータ、信号分割回路等)を形成することも可能である。
【0224】CMOS回路のnチャネル型TFT820
4の活性層は、ソース領域935、ドレイン領域93
6、LDD領域937及びチャネル形成領域938を含
み、LDD領域937はゲート絶縁膜918を介してゲ
ート電極939と重なっている。
【0225】ドレイン領域936側のみにLDD領域9
37を形成しているのは、動作速度を落とさないための
配慮である。また、このnチャネル型TFT8204は
オフ電流値をあまり気にする必要はなく、それよりも動
作速度を重視した方が良い。従って、LDD領域937
は完全にゲート電極に重ねてしまい、極力抵抗成分を少
なくすることが望ましい。即ち、いわゆるオフセットは
なくした方がよい。
【0226】また、CMOS回路のpチャネル型TFT
8205は、ホットキャリア注入による劣化が殆ど気に
ならないので、特にLDD領域を設けなくても良い。従
って活性層はソース領域940、ドレイン領域941及
びチャネル形成領域942を含み、その上にはゲート絶
縁膜918とゲート電極943が設けられる。勿論、n
チャネル型TFT8204と同様にLDD領域を設け、
ホットキャリア対策を講じることも可能である。
【0227】なお961〜965はチャネル形成領域9
42、938、917a、917b、929を形成する
ためのマスクである。
【0228】また、nチャネル型TFT8204及びp
チャネル型TFT8205はそれぞれソース領域上に第
1層間絶縁膜920を間に介して、接続配線944、9
45を有している。また、接続配線946によってnチ
ャネル型TFT8204とpチャネル型TFT8205
とのドレイン領域は互いに電気的に接続される。
【0229】なお本実施例の構成は、実施例1〜8と自
由に組み合わせて実施することが可能である。
【0230】(実施例12)本実施例では、陰極を画素
電極として用いた画素の構成について説明する。
【0231】本実施例の画素の断面図を図20に示す。
図20において、基板3501上に設けられたTr3
3502は公知の方法を用いて作製される。本実施例で
はダブルゲート構造としている。なお、本実施例ではダ
ブルゲート構造としているが、シングルゲート構造でも
構わないし、トリプルゲート構造やそれ以上のゲート電
極を持つマルチゲート構造でも構わない。また本実施例
では説明を簡便にするために、Tr1、Tr4は図示し
なかったが、Tr3とTr2と同じ構成を用いることが
可能である。
【0232】また、Tr2 3503はnチャネル型T
FTであり、公知の方法を用いて作製される。また、3
8で示される配線は、Tr3 3502のゲート電極3
9aと39bを電気的に接続する走査線である。
【0233】本実施例ではTr2 3503をシングル
ゲート構造で図示しているが、複数のTFTを直列につ
なげたマルチゲート構造としても良い。さらに、複数の
TFTを並列につなげて実質的にチャネル形成領域を複
数に分割し、熱の放射を高い効率で行えるようにした構
造としても良い。このような構造は熱による劣化対策と
して有効である。
【0234】また、接続配線40は電源供給線(図示せ
ず)に接続され、常に一定の電圧が加えられている。
【0235】Tr3 3502及びTr2 3503の
上には第1層間絶縁膜41が設けられ、その上に樹脂絶
縁膜でなる第2層間絶縁膜42が形成される。第2層間
絶縁膜42を用いてTFTによる段差を平坦化すること
は非常に重要である。後に形成される有機発光層は非常
に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起
こす場合がある。従って、有機発光層をできるだけ平坦
面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化し
ておくことが望ましい。
【0236】また、43は反射性の高い導電膜でなる画
素電極(発光素子の陰極)であり、Tr2 3503の
ドレイン領域に電気的に接続される。画素電極43とし
てはアルミニウム合金膜、銅合金膜または銀合金膜など
低抵抗な導電膜またはそれらの積層膜を用いることが好
ましい。勿論、他の導電膜との積層構造としても良い。
【0237】また、絶縁膜(好ましくは樹脂)で形成さ
れたバンク44a、44bにより形成された溝(画素に相
当する)の中に発光層45が形成される。なお、ここで
は一画素しか図示していないが、R(赤)、G(緑)、
B(青)の各色に対応した発光層を作り分けても良い。
発光層とする有機有機発光材料としてはπ共役ポリマー
系材料を用いる。代表的なポリマー系材料としては、ポ
リパラフェニレンビニレン(PPV)系、ポリビニルカ
ルバゾール(PVK)系、ポリフルオレン系などが挙げ
られる。
【0238】なお、PPV系有機発光材料としては様々
な型のものがあるが、例えば「H. Shenk,H.Becker,O.Ge
lsen,E.Kluge,W.Kreuder,and H.Spreitzer,“Polymers
forLight Emitting Diodes”,Euro Display,Proceeding
s,1999,p.33-37」や特開平10−92576号公報に記
載されたような材料を用いれば良い。
【0239】具体的な発光層としては、赤色に発光する
発光層にはシアノポリフェニレンビニレン、緑色に発光
する発光層にはポリフェニレンビニレン、青色に発光す
る発光層にはポリフェニレンビニレン若しくはポリアル
キルフェニレンを用いれば良い。膜厚は30〜150n
m(好ましくは40〜100nm)とすれば良い。
【0240】但し、以上の例は発光層として用いること
のできる有機発光材料の一例であって、これに限定する
必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注
入層を自由に組み合わせて有機発光層(発光及びそのた
めのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば
良い。
【0241】例えば、本実施例ではポリマー系材料を発
光層として用いる例を示したが、低分子系有機発光材料
を用いても良い。また、電荷輸送層や電荷注入層として
炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これ
らの有機発光材料や無機材料は公知の材料を用いること
ができる。
【0242】本実施例では発光層45の上にPEDOT
(ポリチオフェン)またはPAni(ポリアニリン)で
なる正孔注入層46を設けた積層構造の有機発光層とし
ている。そして、正孔注入層46の上には透明導電膜で
なる陽極47が設けられる。本実施例の場合、発光層4
5で生成された光は上面側に向かって(TFTの上方に
向かって)放射されるため、陽極は透光性でなければな
らない。透明導電膜としては酸化インジウムと酸化スズ
との化合物や酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物を用
いることができるが、耐熱性の低い発光層や正孔注入層
を形成した後で形成するため、可能な限り低温で成膜で
きるものが好ましい。
【0243】陽極47まで形成された時点で発光素子3
505が完成する。なお、ここでいう発光素子3505
は、画素電極(陰極)43、発光層45、正孔注入層4
6及び陽極47で形成されている。画素電極43は画素
の面積にほぼ一致するため、画素全体が発光素子として
機能する。従って、発光の利用効率が非常に高く、明る
い画像表示が可能となる。
【0244】ところで、本実施例では、陽極47の上に
さらに第2パッシベーション膜48を設けている。第2
パッシベーション膜48としては窒化珪素膜または窒化
酸化珪素膜が好ましい。この目的は、外部と発光素子と
を遮断することであり、有機発光材料の酸化による劣化
を防ぐ意味と、有機発光材料からの脱ガスを抑える意味
との両方を併せ持つ。これにより発光装置の信頼性が高
められる。
【0245】以上のように本発明の発光装置は図20の
ような構造の画素からなる画素部を有し、オフ電流値の
十分に低いTr3と、ホットキャリア注入に強いTr2
とを有する。従って、高い信頼性を有し、且つ、良好な
画像表示が可能な発光装置が得られる。
【0246】なお、本実施例の構成は、実施例1〜8構
成と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0247】(実施例13)本実施例では、本発明の発
光装置の構造について、図21を用いて説明する。
【0248】図21は、トランジスタが形成された素子
基板をシーリング材によって封止することによって形成
された発光装置の上面図であり、図21(B)は、図2
1(A)のA−A’における断面図、図21(C)は図
21(A)のB−B’における断面図である。
【0249】基板4001上に設けられた画素部400
2と、信号線駆動回路4003と、第1及び第2の走査
線駆動回路4004a、bとを囲むようにして、シール
材4009が設けられている。また画素部4002と、
信号線駆動回路4003と、第1及び第2の走査線駆動
回路4004a、bとの上にシーリング材4008が設
けられている。よって画素部4002と、信号線駆動回
路4003と、第1及び第2の走査線駆動回路4004
a、bとは、基板4001とシール材4009とシーリ
ング材4008とによって、充填材4210で密封され
ている。
【0250】また基板4001上に設けられた画素部4
002と、信号線駆動回路4003と、第1及び第2の
走査線駆動回路4004a、bとは、複数のTFTを有
している。図21(B)では代表的に、下地膜4010
上に形成された、信号線駆動回路4003に含まれる駆
動TFT(但し、ここではnチャネル型TFTとpチャ
ネル型TFTを図示する)4201及び画素部4002
に含まれるトランジスタTr2 4202を図示した。
【0251】本実施例では、駆動TFT4201には公
知の方法で作製されたpチャネル型TFTまたはnチャ
ネル型TFTが用いられ、トランジスタTr2 420
2には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTが用
いられる。
【0252】駆動TFT4201及びトランジスタTr
2 4202上には層間絶縁膜(平坦化膜)4301が
形成され、その上にトランジスタTr2 4202のド
レインと電気的に接続する画素電極(陽極)4203が
形成される。画素電極4203としては仕事関数の大き
い透明導電膜が用いられる。透明導電膜としては、酸化
インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸
化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化イン
ジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜に
ガリウムを添加したものを用いても良い。
【0253】そして、画素電極4203の上には絶縁膜
4302が形成され、絶縁膜4302は画素電極420
3の上に開口部が形成されている。この開口部におい
て、画素電極4203の上には有機発光層4204が形
成される。有機発光層4204は公知の有機発光材料ま
たは無機発光材料を用いることができる。また、有機発
光材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポ
リマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
【0254】有機発光層4204の形成方法は公知の蒸
着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、有機
発光層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子
輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造
または単層構造とすれば良い。
【0255】有機発光層4204の上には遮光性を有す
る導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主
成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層
膜)からなる陰極4205が形成される。また、陰極4
205と有機発光層4204の界面に存在する水分や酸
素は極力排除しておくことが望ましい。従って、有機発
光層4204を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素
や水分に触れさせないまま陰極4205を形成するとい
った工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー
方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いること
で上述のような成膜を可能とする。そして陰極4205
は所定の電圧が与えられている。
【0256】以上のようにして、画素電極(陽極)42
03、有機発光層4204及び陰極4205からなる発
光素子4303が形成される。そして発光素子4303
を覆うように、絶縁膜4302上に保護膜4209が形
成されている。保護膜4209は、発光素子4303に
酸素や水分等が入り込むのを防ぐのに効果的である。
【0257】4005aは電源線に接続された引き回し
配線であり、トランジスタTr24202のソースに電
気的に接続されている。引き回し配線4005aはシー
ル材4009と基板4001との間を通り、異方導電性
フィルム4300を介してFPC4006が有するFP
C用配線4301に電気的に接続される。
【0258】シーリング材4008としては、ガラス
材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス
材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を
用いることができる。プラスチック材としては、FRP
(Fiberglass−Reinforced Pl
astics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)
フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムま
たはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。ま
た、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフ
ィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0259】但し、発光素子からの光の放射方向がカバ
ー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければなら
ない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリ
エステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明
物質を用いる。
【0260】また、充填材4210としては窒素やアル
ゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または
熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルク
ロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シ
リコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはE
VA(エチレンビニルアセテート)を用いることができ
る。本実施例では充填材として窒素を用いた。
【0261】また充填材4210を吸湿性物質(好まし
くは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しうる物質にさ
らしておくために、シーリング材4008の基板400
1側の面に凹部4007を設けて吸湿性物質または酸素
を吸着しうる物質4207を配置する。そして、吸湿性
物質または酸素を吸着しうる物質4207が飛び散らな
いように、凹部カバー材4208によって吸湿性物質ま
たは酸素を吸着しうる物質4207は凹部4007に保
持されている。なお凹部カバー材4208は目の細かい
メッシュ状になっており、空気や水分は通し、吸湿性物
質または酸素を吸着しうる物質4207は通さない構成
になっている。吸湿性物質または酸素を吸着しうる物質
4207を設けることで、発光素子4303の劣化を抑
制できる。
【0262】図21(C)に示すように、画素電極42
03が形成されると同時に、引き回し配線4005a上
に接するように導電性膜4203aが形成される。
【0263】また、異方導電性フィルム4300は導電
性フィラー4300aを有している。基板4001とF
PC4006とを熱圧着することで、基板4001上の
導電性膜4203aとFPC4006上のFPC用配線
4301とが、導電性フィラー4300aによって電気
的に接続される。
【0264】本実施例の構成は、実施例1〜実施例12
に示した構成と自由に組み合わせて実施することが可能
である。
【0265】(実施例14)発光素子を用いた発光装置
は自発光型であるため、液晶ディスプレイに比べ、明る
い場所での視認性に優れ、視野角が広い。従って、様々
な電子機器の表示部に用いることができる。
【0266】本発明の発光装置を用いた電子機器とし
て、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディス
プレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーショ
ンシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディ
オコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲー
ム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電
話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備
えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc
(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しう
るディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。特
に、斜め方向から画面を見る機会が多い携帯情報端末
は、視野角の広さが重要視されるため、発光装置を用い
ることが望ましい。それら電子機器の具体例を図22に
示す。
【0267】図22(A)は発光素子表示装置であり、
筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピ
ーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。
本発明の発光装置は表示部2003に用いることができ
る。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要
なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることが
できる。なお、発光素子表示装置は、パソコン用、TV
放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装
置が含まれる。
【0268】図22(B)はデジタルスチルカメラであ
り、本体2101、表示部2102、受像部2103、
操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッタ
ー2106等を含む。本発明の発光装置は表示部210
2に用いることができる。
【0269】図22(C)はノート型パーソナルコンピ
ュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2
203、キーボード2204、外部接続ポート220
5、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の
発光装置は表示部2203に用いることができる。
【0270】図22(D)はモバイルコンピュータであ
り、本体2301、表示部2302、スイッチ230
3、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含
む。本発明の発光装置は表示部2302に用いることが
できる。
【0271】図22(E)は記録媒体を備えた携帯型の
画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本
体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部
B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部240
5、操作キー2406、スピーカー部2407等を含
む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表
示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発
明の発光装置はこれら表示部A、B2403、2404
に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再
生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0272】図22(F)はゴーグル型ディスプレイ
(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体250
1、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明
の発光装置は表示部2502に用いることができる。
【0273】図22(G)はビデオカメラであり、本体
2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポ
ート2604、リモコン受信部2605、受像部260
6、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キ
ー2609、接眼部2610等を含む。本発明の発光装
置は表示部2602に用いることができる。
【0274】ここで図22(H)は携帯電話であり、本
体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力
部2704、音声出力部2705、操作キー2706、
外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。
本発明の発光装置は表示部2703に用いることができ
る。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を
表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができ
る。
【0275】なお、将来的に有機発光材料の発光輝度が
高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡
大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクター
に用いることも可能となる。
【0276】また、上記電子機器はインターネットやC
ATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて
配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情
報を表示する機会が増してきている。有機発光材料の応
答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好まし
い。
【0277】また、発光装置は発光している部分が電力
を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報
を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特
に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする
表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景
として文字情報を発光部分で形成するように駆動するこ
とが望ましい。
【0278】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能であ
る。また、本実施例の電子機器は実施例1〜9に示した
いずれの構成の発光装置を用いても良い。
【0279】
【発明の効果】本発明の発光装置は、TFTの特性が画
素毎にばらついていても、電圧入力型の発光装置に比べ
て画素間で発光素子の輝度にばらつきが生じるのを防ぐ
ことができる。また、図23に示した電圧入力型の画素
のTFT51を線形領域で動作させたときに比べて、発
光素子の劣化による輝度の低下を抑えることができる。
また、有機発光層の温度が外気温や発光パネル自身が発
する熱等に左右されても、発光素子の輝度が変化するの
を抑えることができ、また温度の上昇に伴って消費電流
が大きくなるのを防ぐことができる。
【0280】また、発光素子に一定期間ごとに逆方向バ
イアスの駆動電圧を印加する駆動方法(交流駆動)を用
いることで、発光素子の電流―電圧特性の劣化が改善さ
れ、発光素子の寿命を従来の駆動方式に比べてより長く
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発光装置のブロック図。
【図2】 本発明の発光装置の画素回路図。
【図3】 駆動における画素の概略図。
【図4】 走査線及び電源線に印加される電圧のタイ
ミングチャート。
【図5】 走査線及び電源線に印加される電圧のタイ
ミングチャート。
【図6】 走査線及び電源線に印加される電圧のタイ
ミングチャート。
【図7】 走査線及び電源線に印加される電圧のタイ
ミングチャート。
【図8】 走査線及び電源線に印加される電圧のタイ
ミングチャート。
【図9】 本発明の信号線駆動回路のブロック図。
【図10】 電流設定回路及び切り替え回路の回路図。
【図11】 走査線駆動回路のブロック図。
【図12】 本発明の信号線駆動回路のブロック図。
【図13】 電流設定回路及び切り替え回路の回路図。
【図14】 本発明の発光装置の作製方法を示す図。
【図15】 本発明の発光装置の作製方法を示す図。
【図16】 本発明の発光装置の作製方法を示す図。
【図17】 本発明の発光装置の画素の上面図。
【図18】 本発明の発光装置の画素の断面図。
【図19】 本発明の発光装置の画素の断面図。
【図20】 本発明の発光装置の画素の断面図。
【図21】 本発明の発光装置の外観図及び断面図。
【図22】 本発明の発光装置を用いた電子機器の図。
【図23】 一般的な画素の回路図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年9月30日(2002.9.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 発光装置及び電子機器
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 641 G09G 3/20 641D 641E 642 642A 642C 670 670K H05B 33/14 H05B 33/14 A 33/22 33/22 Z Fターム(参考) 3K007 AB11 AB14 AB17 DB03 GA02 GA04 5C080 AA06 BB05 CC03 DD05 DD06 DD20 DD26 DD29 EE29 FF11 GG12 HH09 JJ02 JJ03 JJ04 JJ06 KK02 KK04 KK07 KK43

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光素子が備えられた複数の画素と、信号
    線駆動回路とを有する発光装置であって、 前記信号線駆動回路は、入力されたビデオ信号の電圧に
    応じた大きさの電流を生成する第1の手段と、前記生成
    された電流の前記画素への供給もしくは所定の電圧の前
    記画素への供給を選択する第2の手段とを有し、 前記画素は、前記第1の手段により供給された電流を電
    圧に変換する第3の手段と、前記変換された電圧に応じ
    た大きさの電流を前記発光素子に供給する第4の手段と
    を有し、 前記第4の手段は、前記所定の電圧が前記画素に供給さ
    れたときに、逆方向バイアスの電圧を前記発光素子に供
    給できることを特徴とする発光装置。
  2. 【請求項2】複数の画素と、信号線駆動回路とを有する
    発光装置であって、 前記複数の画素は、第1のトランジスタと、第2のトラ
    ンジスタと、発光素子と、電源線と、信号線と、前記電
    源線と前記発光素子の対向電極との間の電圧を制御する
    電源とを有し、 前記信号線駆動回路は、入力されたビデオ信号の電圧に
    応じた大きさの電流を生成する第1の手段と、前記生成
    された電流の前記画素への供給もしくは所定の電圧の前
    記画素への供給を選択する第2の手段とを有し、 前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタ
    は、共に第1の端子が前記電源線に接続されており、 前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタと
    は、ゲートが互いに接続されており、 前記第2のトランジスタの第2の端子は、前記発光素子
    の画素電極に接続されており、 前記複数の画素のうち、選択された画素において前記信
    号線が前記第1のトランジスタの第2の端子及び前記第
    1及び前記第2のトランジスタのゲートに接続され、 前記所定の電圧は、前記第2のトランジスタをオンにす
    るような大きさであり、 前記所定の電圧によって前記第2のトランジスタがオン
    になると、前記電源によって前記発光素子に逆方向バイ
    アスの電圧が印加されることを特徴とする発光装置。
  3. 【請求項3】複数の画素と、信号線駆動回路とを有する
    発光装置であって、 前記複数の画素は、第1のトランジスタと、第2のトラ
    ンジスタと、第3のトランジスタと、第4のトランジス
    タと、発光素子と、電源線と、信号線と、前記電源線と
    前記発光素子の対向電極との間の電圧を制御する電源と
    を有し、 前記信号線駆動回路は、入力されたビデオ信号の電圧に
    応じた大きさの電流を生成する第1の手段と、前記生成
    された電流の前記画素への供給もしくは所定の電圧の前
    記画素への供給を選択する第2の手段とを有し、 前記第1のトランジスタ及び前記第2のトランジスタ
    は、共に第1の端子が前記電源線に接続されており、 前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタと
    は、ゲートが互いに接続されており、 前記第3のトランジスタの第1の端子と第2の端子は、
    一方は前記信号線に、もう一方は前記第1のトランジス
    タの第2の端子に接続されており、 前記第4のトランジスタの第1の端子と第2の端子は、
    一方は前記第1のトランジスタの第2の端子もしくは前
    記信号線に、もう一方は前記第1及び前記第2のトラン
    ジスタのゲートに接続されており、 前記第2のトランジスタの第2の端子は、前記発光素子
    の画素電極に接続されており、 前記所定の電圧は、前記第2のトランジスタをオンにす
    るような大きさあり、 前記所定の電圧によって前記第2のトランジスタがオン
    になると、前記電源によって前記発光素子に逆方向バイ
    アスの電圧が印加されることを特徴とする発光装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記第3のトランジス
    タと前記第4のトランジスタは極性が同じであることを
    特徴とする発光装置。
  5. 【請求項5】請求項3または請求項4において、前記第
    3のトランジスタと前記第4のトランジスタは、第1の
    電極と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記
    第1の絶縁膜に接する活性層と、前記活性層に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有し、 前記活性層はチャネル形成領域と、前記チャネル形成領
    域を挟む2つの不純物領域とを有し、 前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記第1の絶縁
    膜と、前記チャネル形成領域と、前記第2の絶縁膜とを
    間に挟んで重なっており、 前記第1の電極と前記第2の電極は電気的に接続されて
    おり、 前記第1の電極及び前記第2の電極が前記ゲートに相当
    し、前記2つの不純物がそれぞれ第1の端子とゲートに
    相当することを特徴とする発光装置。
  6. 【請求項6】請求項3または請求項4において、前記第
    3のトランジスタと前記第4のトランジスタは、第1の
    電極と、前記第1の電極に接する第1の絶縁膜と、前記
    第1の絶縁膜に接する活性層と、前記活性層に接する第
    2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する第2の電極と
    をそれぞれ有し、 前記活性層はチャネル形成領域と、前記チャネル形成領
    域を挟む2つの不純物領域とを有し、 前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記第1の絶縁
    膜と、前記チャネル形成領域と、前記第2の絶縁膜とを
    間に挟んで重なっており、 前記第1の電極と前記第2の電極は電気的に分離してお
    り、 前記第2の電極が前記ゲートに相当し、前記2つの不純
    物がそれぞれ第1の端子とゲートに相当することを特徴
    とする発光装置。
  7. 【請求項7】請求項2乃至請求項6において、前記第1
    のトランジスタと前記第2のトランジスタは極性が同じ
    であることを特徴とする発光装置。
  8. 【請求項8】請求項2乃至請求項7のいずれか1項にお
    いて、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジス
    タは、第1の電極と、前記第1の電極に接する第1の絶
    縁膜と、前記第1の絶縁膜に接する活性層と、前記活性
    層に接する第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する
    第2の電極とをそれぞれ有し、 前記活性層はチャネル形成領域と、前記チャネル形成領
    域を挟む2つの不純物領域とを有し、 前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記第1の絶縁
    膜と、前記チャネル形成領域と、前記第2の絶縁膜とを
    間に挟んで重なっており、 前記第1の電極と前記第2の電極は電気的に接続されて
    おり、 前記第1の電極及び前記第2の電極が前記ゲートに相当
    し、前記2つの不純物がそれぞれ第1の端子とゲートに
    相当することを特徴とする発光装置。
  9. 【請求項9】請求項2乃至請求項7のいずれか1項にお
    いて、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジス
    タは、第1の電極と、前記第1の電極に接する第1の絶
    縁膜と、前記第1の絶縁膜に接する活性層と、前記活性
    層に接する第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜に接する
    第2の電極とをそれぞれ有し、 前記活性層はチャネル形成領域と、前記チャネル形成領
    域を挟む2つの不純物領域とを有し、 前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記第1の絶縁
    膜と、前記チャネル形成領域と、前記第2の絶縁膜とを
    間に挟んで重なっており、 前記第1の電極と前記第2の電極は電気的に分離してお
    り、 前記第2の電極が前記ゲートに相当し、前記2つの不純
    物がそれぞれ第1の端子とゲートに相当することを特徴
    とする発光装置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項9のいずれか1項に
    おいて、前記発光装置を用いることを特徴とする電子機
    器。
  11. 【請求項11】発光素子が備えられた画素を複数有する
    発光装置の駆動方法であって、 第1の期間において、ビデオ信号によって定められた電
    流を前記画素に供給し、前記画素が有する第1の手段に
    よって前記供給された電流を電圧に変換し、 第2の期間において、前記画素が有する第2の手段によ
    って前記変換された電圧に応じた大きさの電流を前記発
    光素子に供給し、 第3の期間において、所定の電圧を前記画素に供給し、
    前記第2の手段によって、逆方向バイアスの電圧が前記
    発光素子に供給されることを特徴とする発光装置の駆動
    方法。
  12. 【請求項12】発光素子が備えられた画素を複数有する
    発光装置の駆動方法であって、 1フレーム期間に第1の期間と、第2の期間と、第3の
    期間とが出現し、 前記第1の期間において、アナログのビデオ信号によっ
    て定められた電流を前記画素に供給し、前記画素が有す
    る第1の手段によって前記供給された電流を電圧に変換
    し、 前記第2の期間において、前記画素が有する第2の手段
    によって前記変換された電圧に応じた大きさの電流を前
    記発光素子に供給し、 前記第3の期間において、所定の電圧を前記画素に供給
    し、前記第2の手段によって、逆方向バイアスの電圧が
    前記発光素子に供給されることを特徴とする発光装置の
    駆動方法。
  13. 【請求項13】発光素子が備えられた画素を複数有する
    発光装置の駆動方法であって、 nビットのデジタルのビデオ信号の各ビットにそれぞれ
    対応するn個の第1の期間及びn個の第2の期間と、1
    個または複数個の第3の期間とが1フレーム期間に出現
    し、 前記1個または複数個の各第3の期間は、前記n個の第
    2の期間のうちのいずれか異なる1つが終了した後に、
    それぞれ出現し、 前記n個の各第1の期間において、nビットのデジタル
    のビデオ信号の各ビットによって定められた電流を前記
    画素に供給し、前記画素が有する第1の手段によって前
    記供給された電流を電圧に変換し、 前記n個の各第2の期間において、前記画素が有する第
    2の手段によって前記変換された電圧に応じた大きさの
    電流を前記発光素子に供給し、 前記1個または複数個の各第3の期間において、所定の
    電圧を前記画素に供給し、前記第2の手段によって、逆
    方向バイアスの電圧が前記発光素子に供給されることを
    特徴とする発光装置の駆動方法。
  14. 【請求項14】発光素子が備えられた画素を複数有する
    発光装置の駆動方法であって、 nビットのデジタルのビデオ信号の各ビットにそれぞれ
    対応するn個の第1の期間及びn個の第2の期間と、1
    個の第3の期間とが1フレーム期間に出現し、 前記n個の各第1の期間において、nビットのデジタル
    のビデオ信号の各ビットによって定められた電流を前記
    画素に供給し、前記画素が有する第1の手段によって前
    記供給された電流を電圧に変換し、 前記n個の各第2の期間において、前記画素が有する第
    2の手段によって前記変換された電圧に応じた大きさの
    電流を前記発光素子に供給し、 前記1個の第3の期間において、所定の電圧を前記画素
    に供給し、前記第2の手段によって、逆方向バイアスの
    電圧が前記発光素子に供給されることを特徴とする発光
    装置の駆動方法。
  15. 【請求項15】発光素子が備えられた画素を複数有する
    発光装置の駆動方法であって、 nビットのデジタルのビデオ信号の各ビットにそれぞれ
    対応するn個の第1の期間及びn個の第2の期間と、1
    個の第3の期間とが1フレーム期間に出現し、 前記n個の各第1の期間において、nビットのデジタル
    のビデオ信号の各ビットによって定められた電流を前記
    画素に供給し、前記画素が有する第1の手段によって前
    記供給された電流を電圧に変換し、 前記n個の各第2の期間において、前記画素が有する第
    2の手段によって前記変換された電圧に応じた大きさの
    電流を前記発光素子に供給し、 前記1個の第3の期間において、所定の電圧を前記画素
    に供給し、前記第2の手段によって、逆方向バイアスの
    電圧が前記発光素子に供給され、 前記n個の第1の期間及び前記n個の第2の期間の長さ
    を加算した長さと、前記n個の第1の期間及び前記n個
    の第2の期間において前記発光素子に供給される電圧と
    の積の絶対値は、前記第3の期間の長さと、前記第3の
    期間において前記発光素子に供給される電圧との積の絶
    対値と等しいことを特徴とする発光装置の駆動方法。
  16. 【請求項16】1フレーム期間に第1の期間と第2の期
    間と第3の期間とが出現する発光装置の駆動方法であっ
    て、 前記第1、前記第2及び前記第3の期間において、前記
    発光装置が有する第1のトランジスタと第2のトランジ
    スタはゲートが互いに接続されており、前記第2のトラ
    ンジスタの第2の端子は発光素子の画素電極に接続され
    ており、 前記第1の期間において、ビデオ信号の各ビットによっ
    て定められた電流が前記第1のトランジスタの第1の端
    子と第2の端子の間に流れ、前記第1のトランジスタの
    ゲートと第2の端子が接続され、なおかつ前記第1及び
    前記第2のトランジスタの第1の端子に第1の電圧が印
    加され、 前記第2の期間において、前記第1のトランジスタのゲ
    ートと第2の端子が電気的に分離され、なおかつ前記第
    1及び前記第2のトランジスタの第1の端子に前記第1
    の電圧が印加され、 前記第3の期間において、前記第1のトランジスタのゲ
    ートと第2の端子が接続され、前記第1及び第2のトラ
    ンジスタのゲートに第2の電圧が印加されることで前記
    第2のトランジスタがオンになり、なおかつ前記第1及
    び第2のトランジスタの第1の端子に第3の電圧が印加
    され、 前記第1の電圧と前記第3の電圧は、前記発光素子の対
    向電極の電圧を基準として、極性が逆になっていること
    を特徴とする発光装置の駆動方法。
  17. 【請求項17】請求項16において、前記第1のトラン
    ジスタと前記第2のトランジスタは、極性が同じである
    ことを特徴とする発光装置の駆動方法。
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