JP2000180893A - 電気光学装置、電気光学装置用の駆動基板、及びこれらの製造方法 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置用の駆動基板、及びこれらの製造方法

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JP2000180893A
JP2000180893A JP36018398A JP36018398A JP2000180893A JP 2000180893 A JP2000180893 A JP 2000180893A JP 36018398 A JP36018398 A JP 36018398A JP 36018398 A JP36018398 A JP 36018398A JP 2000180893 A JP2000180893 A JP 2000180893A
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Hideo Yamanaka
英雄 山中
Hisayoshi Yamoto
久良 矢元
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電子/正孔移動度の単結晶シリコン層を
比較的低温でかつ均一に成膜して、高性能ドライバ内蔵
のアクティブマトリクス基板と、これを用いた表示用薄
膜半導体装置等の電気光学装置とを製造する方法の提供
が望まれている。 【解決手段】 第1の基板1の一方の面上にゲート電極
11とゲート絶縁膜とからなるゲート部を形成し、さら
に第1の基板1の一方の面上に、単結晶半導体と格子整
合の良い物質層50を形成し、この物質層50上に半導
体を成膜し、この半導体膜にレーザ照射処理することに
より物質層50をシードとして単結晶半導体層7をヘテ
ロエピタキシャル成長させ、この単結晶半導体層7に所
定の処理を施してチャネル領域、ソース領域及びドレイ
ン領域を形成し、チャネル領域の下部にゲート部を有
し、周辺駆動回路部の少なくとも一部を構成するボトム
ゲート型の第1の薄膜トランジスタを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学装置、電
気光学装置用の駆動基板、及びこれらの製造方法に係
り、特に、絶縁基板上にヘテロエピタキシャル成長させ
た単結晶シリコン層を能動領域に用いるボトムゲート型
の薄膜絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以下、ボト
ムゲート型MOSTFTと呼称する。)を有した構造及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス型の液晶表示装置
として、アモルファスシリコンをTFTに用いた表示部
と外付け駆動回路用ICとを有するものや、固相成長法
による多結晶シリコンをTFTに用いた表示部と駆動回
路との一体型(特開平6−242433号公報)、エキ
シマレーザアニールを行った多結晶シリコンをTFTに
用いた表示部と駆動回路との一体型(特開平7−131
030号公報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
のアモルファスシリコンTFTでは、生産性は良いもの
の電子移動度が0.5〜1.0cm2 /v・sec前後
と低いため、pチャンネルのMOSTFT(以降、pM
OSTFTと呼称する。)を作ることができない。した
がって、表示部と同じガラス基板上に、このpMOST
FTを用いた周辺駆動部を形成することができず、ドラ
イバICを外付けにしてTAB方式等で実装しているこ
とから、コストダウンが困難になっており、また高精細
化にも限界がある。さらに、電子移動度が0.5〜1.
0cm2 /v・sec前後と低いため、十分なオン電流
がとれず、表示部に用いた場合にトランジスタサイズが
必然的に大きくなってしまい、画素を高開口率にするの
に不利になっている。
【0004】また、前記した従来の多結晶シリコンTF
Tでは、その電子移動度が70〜100cm2 /v・s
ecであって高精細化に対応でき、したがって最近では
駆動回路一体型の多結晶シリコンTFTを用いたLCD
(液晶表示装置)が注目されている。しかしながら、1
5インチ以上の大型LCDの場合では、多結晶シリコン
の電子移動度が70〜100cm2 /v・secである
ことから、駆動能力が不足し、結局、外付けの駆動回路
用ICが必要となっている。
【0005】また、固相成長法により成膜された多結晶
シリコンを用いるTFTでは、600℃以上で十数時間
のアニールと、約1000℃の熱酸化によるゲートSi
2の形成が必要なため、専用の半導体製造装置を使用
せざるを得ない。そのため、ウエハサイズについては8
〜12インチφが限界であり、高耐熱性で高価な石英ガ
ラスの採用が余儀なくされ、コストダウンが困難になっ
ている。したがって、得られた製品は現在のところEV
Fやデータ/AVプロジェクタ用途に限定されてしまっ
ている。
【0006】さらに、前記した従来のエキシマレーザア
ニールによる多結晶シリコンTFTでは、エキシマレー
ザ出力の安定性、大型化による装置価格の上昇、歩留/
品質低下等の問題が山積している。
【0007】特に、1m角等の大型ガラス基板になる
と、前記の問題が拡大し、ますます性能/品質向上とコ
ストダウンが難しくなる。
【0008】本発明の目的は、特に周辺駆動回路部にお
いて、高い電子/正孔移動度の単結晶シリコン薄膜を比
較的低温でかつ均一に成膜して、高性能ドライバ内蔵の
アクティブマトリクス基板と、これを用いた表示用薄膜
半導体装置等の電気光学装置の製造を可能とし、高いス
イッチング特性と低リーク電流を有するLDD構造(Li
ghtly doped drain 構造)のnチャンネルのMOSTF
T(以降、nMOSTFTと呼称する。)又はpMOS
TFT又は高い駆動能力の相補型薄膜絶縁ゲート電界効
果トランジスタ(以降、cMOSTFTと呼称する。)
の表示部と、このcMOSTFT又はnMOSTFT又
はpMOSTFT、あるいはこれらの混在からなる周辺
駆動回路とを一体化した構成を可能とし、高画質、高精
細、狭額縁、高効率、大画面の表示パネルを実現するこ
とができ、しかも歪点が比較的低い大型のガラス基板で
あっても使用でき、生産性が高く、高価な製造設備が不
要であってコストダウンが可能となり、さらに、しきい
値調整が容易であって低抵抗化による高速動作と大画面
化を可能にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、画素電極
(例えばマトリクス状に配列された複数の画素電極:以
下同様)と、この表示部の周辺に配された周辺駆動回路
部とを第1の基板(すなわち、駆動用の基板:以下同
様)との間に液晶などの所定の光学材料を介在させてな
る電気光学装置、及びこの電気光学装置用の駆動基板に
おいて、前記第1の基板の一方の面上にゲート電極とゲ
ート絶縁膜とからなるゲート部が形成され、前記第1の
基板の前記一方の面上に、単結晶半導体(例えば単結晶
シリコン)と格子整合の良い物質層が形成され、この物
質層及び前記ゲート部を含む前記第1の基板上に、前記
物質層上に形成された半導体からなる膜が、レーザ照射
処理によって加熱溶融されさらに冷却固化されることに
より、前記物質層をシードとしてヘテロエピタキシャル
成長することによってなる単結晶半導体層(例えば単結
晶シリコン層)が形成され、この単結晶半導体層をチャ
ンネル領域、ソース領域及びドレイン領域とし、前記チ
ャンネル領域の下部に前記ゲート部を有するボトムゲー
ト型の第1の薄膜トランジスタが前記周辺駆動回路部の
少なくとも一部を構成していることを前記課題の解決手
段としている。
【0010】なお、本発明において単結晶半導体は、単
結晶シリコンはもちろん、単結晶化合物半導体、例えば
単結晶ガリウム・ヒ素(Ga・As)や単結晶シリコン
・ゲルマニウム(Si・Ge)をも含む概念である(以
下、同様)。また、本発明において単結晶とは、亜粒界
や転位を含有する単結晶についてもこれを含めた概念で
ある(以下、同様)。
【0011】また、前記薄膜トランジスタについては、
電界効果トランジスタ(FET)(これにはMOS型と
接合型があるが、いずれでもよい。)とバイポーラトラ
ンジスタとがあるが、本発明はいずれのトランジスタに
も適用できる(以下、同様)。
【0012】また、本発明は、この電気光学装置及びそ
の駆動基板を効果的に製造する方法として、画素電極
(例えばマトリクス状に配列された複数の画素電極:以
下同様)が配された表示部と、この表示部の周辺に配さ
れた周辺駆動回路部とを第1の基板(すなわち、駆動用
の基板:以下同様)との間に液晶などの所定の光学材料
を介在させてなる電気光学装置、及びこの電気光学装置
用の駆動基板の製造方法において、前記第1の基板の一
方の面上にゲート電極とゲート絶縁膜とからなるゲート
部を形成する工程と、前記第1の基板の前記一方の面上
に、単結晶半導体(例えば単結晶シリコン)と格子整合
の良い物質層を形成する工程と、前記物質層及び前記ゲ
ート部を含む前記第1の基板上に半導体を成膜する工程
と、前記半導体からなる膜にレーザ照射処理して該膜を
加熱溶融しさらに冷却固化することにより、前記物質層
をシードとして単結晶半導体層(例えば単結晶シリコ
ン)をヘテロエピタキシャル成長させる工程と、この単
結晶半導体層に所定の処理を施してチャンネル領域、ソ
ース領域及びドレイン領域を形成する工程と、前記チャ
ンネル領域の下部に前記ゲート部を有し、前記周辺駆動
回路部の少なくとも一部を構成するボトムゲート型の第
1の薄膜トランジスタを形成する工程と、を有すること
を前記課題の解決手段している。
【0013】本発明によれば、特に単結晶シリコンと格
子整合の良い前記物質層(例えば結晶性サファイア膜)
をシードにして、この物質層上に形成した半導体膜をレ
ーザ照射処理で加熱溶融しさらに冷却固化することによ
り、ヘテロエピタキシャル成長させて単結晶シリコン層
などの単結晶半導体層を形成し、このエピタキシャル成
長層を、アクティブマトリクス基板などの駆動基板の周
辺駆動回路のボトムゲート型MOSTFTや、表示部−
周辺駆動回路一体型のLCDなどの電気光学装置におけ
る周辺駆動回路のボトムゲート型MOSTFTなどに用
いているので、以下の(A)〜(G)に示す顕著な作用
を奏する。
【0014】(A)単結晶シリコンと格子整合の良い物
質層(例えば結晶性サファイア膜)を基板上に形成し、
その物質層をシードとしてヘテロエピタキシャル成長さ
せることにより、540cm2 /v・sec以上の高い
電子移動度の単結晶シリコン層の如き単結晶半導体層が
得られるので、高性能ドライバ内蔵の表示用薄膜半導体
装置などの電気光学装置の製造が可能となる。
【0015】(B)特にこの単結晶シリコン層は、従来
のアモルファスシリコン層や多結晶シリコン層に比べて
単結晶シリコン基板並の高い電子及び正孔移動度を有す
るので、これから得られる単結晶シリコンボトムゲート
型MOSTFTは、高いスイッチング特性〔望ましくは
さらに、電界強度を緩和して低リーク電流化するLDD
(Lightly doped drain )構造〕を有するnMOS又は
pMOSTFT又はcMOSTFTからなる表示部と、
高い駆動能力のcMOS、nMOS、又はpMOSTF
T、あるいはこれらの混在からなる周辺回路と一体化し
た構成が可能となり、高画質、高精細、狭額縁、高効
率、大画面の表示パネルが実現する。特に、多結晶シリ
コンでは、LCD用TFTとして高い正孔移動度のpM
OSTFTを形成するのは難しいが、本発明による単結
晶シリコン層では、正孔でも十分に高い移動度を示すた
め、電子と正孔とをそれぞれ単独に、あるいは双方を組
み合わせて駆動する周辺駆動回路を作製することがで
き、これをnMOS又はpMOS又はcMOSのLDD
構造の表示部用TFTと一体化したパネルを実現でき
る。また、小型〜中型パネルの場合には、周辺の一対の
垂直駆動回路の一方を省略できる可能性がある。
【0016】(C)そして、前記した物質層をヘテロエ
ピタキシャル成長のシードとして用い、かつこの物質層
上に、半導体膜をレーザ照射処理することで単結晶シリ
コン層などの単結晶半導体層を形成できるから、基板上
に低温で単結晶シリコン層などを均一に形成することが
できる。したがって、歪点の比較的低いガラス基板や耐
熱性有機基板などの入手し易く、低コストで物性も良好
な基板を用いることができ、また基板の大型化も可能と
なる。
【0017】(D)固相成長法の場合のような中温で長
時間(約600℃、十数時間)のアニールが不要となる
から、生産性が高く、高価な製造設備が不要でコストダ
ウンが可能になる。
【0018】(E)このヘテロエピタキシャル成長で
は、結晶性サファイア膜等の物質層の結晶性、レーザの
照射エネルギーや照射時間など、さらには基板の加熱温
度や冷却速度等の調整により、広範囲のP型又はN型の
導電型と高移動度の単結晶シリコン層が容易に得られる
ので、Vth(しきい値)調整が容易になり、また低抵
抗化による高速動作も可能になる。
【0019】(F)また、物質層上の半導体(アモルフ
ァスシリコン又は多結晶シリコン)膜、あるいはこれを
レーザ照射処理することによって得られる単結晶半導体
層(単結晶シリコン層)に、N型あるいはP型のキャリ
ア不純物(ボロン、リン、アンチモン、ヒ素、ビスマ
ス、アルミニウムなど)を混入(導入)すれば、単結晶
半導体層(単結晶シリコン層)の不純物種及び/又はそ
の濃度、すなわちP型/N型等の導電型及び/又はキャ
リア濃度を任意に制御することができる。
【0020】(G)結晶性サファイア膜などの前記物質
層は、様々な原子の拡散バリアになるため、ガラス基板
からの不純物の拡散を抑制することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明においては、単結晶半導体層、特に単結晶シリコ
ン層に所定の処理を施してチャンネル領域、ソース領域
及びドレイン領域を形成し、さらに、チャンネル領域の
上部にゲート部を有するボトムゲート型の第1の薄膜ト
ランジスタを、前記周辺駆動回路部の少なくとも一部を
構成するようにして形成配置するのが好ましい。
【0022】前記第1の薄膜トランジスタを形成する第
1の基板としては、絶縁基板が好適に用いられる。ま
た、前記物質層については、サファイア(Al
2 3 )、スピネル構造体(例えばMgO・Al
2 3 )、フッ化カルシウム(CaF2 )、フッ化スト
ロンチウム(SrF2 )、フッ化バリウム(Ba
2 )、リン化ボロン(BP)、酸化イットリウム
((Y2 3 m )及び酸化ジルコニウム((Zr
2 1-m )等からなる群より選ばれた物質で形成する
のが好ましい。
【0023】このような物質をシードとして、アモルフ
ァスシリコンや多結晶シリコンからなる半導体膜をレー
ザ照射処理することにより、前記単結晶シリコン層を形
成することができる。すなわち、アルゴンレーザやエキ
シマレーザ等のレーザで半導体膜を照射処理してこれを
加熱溶融し、さらにこれを冷却(好ましくは徐冷)する
ことにより、前記物質層(例えばサファイア結晶)をシ
ーズにして半導体(シリコン)をヘテロエピタキシャル
成長させ、単結晶シリコン層(5〜100nm厚、好ま
しくは30〜50nm厚)を形成することができるので
ある。レーザ照射処理に用いるレーザビームとしては、
ラインビーム(例えば275×0.3〜0.4mm2
およびエリアビーム(例えば100×100mm2 )の
いずれも使用可能である。
【0024】レーザ照射処理に短波長パルレーザ光(例
えばエキシマレーザ)を用いる場合、そのレーザ波長を
100〜400(nm)、実用範囲を150〜350
(nm)(例えばXeCl;308nm波長)、パルス
幅を100nsec以下(好ましくは10〜50nse
c)、パルスのピーク強度を106 W/cm2 〜108
W/cm2 程度、フルーエンス(1回のパルスのエネル
ギー)を1J/cm2 以下(好ましくは50mJ/cm
2 〜500mJ/cm2 、より好ましくは200mJ/
cm2 〜500mJ/cm2 )とする。そして、このよ
うな短波長パルレーザ光を、95%以上のオーバーラッ
プスキャニングで照射を行うようにするのが好ましい。
なお、このようなレーザ照射処理による単結晶シリコン
層の形成については、全体でなく所定の場所のみ、すな
わちTFT形成領域のみを局部的にレーザ照射処理して
エピタキシャル成長させる、といった方法も採用可能で
ある。また、このようなレーザ照射処理による単結晶シ
リコン層の形成に際しては、基板温度を200〜500
℃に加熱するのが好ましい。
【0025】このようなレーザ照射処理にあっては、照
射エネルギー、照射時間、照射及びスキャニング方法、
低反射膜の有無、照射時の雰囲気(真空又は不活性ガス
中)等の条件によって溶融状態および冷却状態が影響を
受け、シリコン結晶性(例えば、電子/正孔移動度、リ
ーク電流等)が変化するので、予め実験等によって目的
とするシリコン結晶性を得る条件を決定しておく必要が
ある。また、アモルファスシリコンや多結晶シリコンか
らなる半導体膜に予めN型又はP型キャリア不純物を混
入しておくことにより、得られる単結晶シリコン層を任
意の濃度のN型又はP型キャリア不純物を含有するもの
に形成することができる。
【0026】また、本発明においては、上述したように
基板として絶縁基板が好適に用いられ、特に歪点の低い
ガラス基板や耐熱性有機基板が用いられる。よって、大
型ガラス基板(例えば1m2 以上)上に単結晶シリコン
層を作製することが可能であり、また、レーザ照射処理
による単結晶シリコン層形成時の基板温度を前記したよ
うに200〜500℃程度の低温にすることができるた
め、ガラス基板として、例えば歪点が470〜670℃
と低いガラスを用いることができる。このような基板
は、安価で薄板化が容易であり、長尺ロール化された基
板にも作製可能である。したがって、このような長尺ロ
ール化ガラス板や耐熱性有機基板上に、前記手法によ
り、ヘテロエピタキシャル成長による単結晶シリコン層
を連続して又は非連続に作製することができる。
【0027】なお、このような歪点が低いガラスの上層
へは、このガラス内部からその構成元素が拡散し易いの
で、これを抑える目的で、拡散バリア層、例えばシリコ
ンナイトライド(SiN)などの膜(厚さ例えば50〜
200nm程度)を形成するのが好ましい。
【0028】物質層上への半導体(例えばアモルファス
シリコン、多結晶シリコン)の成膜方法としては、スパ
ッタ法やプラズマCVD法等の公知の手法が採用可能で
あり、その際、ターゲットにPやBなどのN型あるいは
P型のキャリア不純物を添加しておき、あるいは供給ガ
ス中にPH3 やB2 6 などのドーピングガスを混合し
ておけば、単結晶シリコン層をN型あるいはP型化する
ことができる。そして、このように単結晶シリコン層を
N型あるいはP型化しておけば、nMOSTFT又はp
MOSTFTの作製を容易にすることができ、これによ
りcMOSTFTの作製も容易にすることができる。
【0029】このように、基板上にヘテロエピタキシャ
ル成長させて形成する単結晶シリコン層を、周辺駆動回
路の少なくとも一部を構成するボトムゲート型MOST
FTのチャンネル領域、ソース領域、ドレイン領域の形
成層とすることにより、これら各領域の不純物種及び/
又はその濃度を制御することができる。
【0030】前記周辺駆動回路部及び前記表示部の薄膜
トランジスタは、nチャンネル型、pチャンネル型又は
相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成し、例
えば相補型とnチャンネル型との組、相補型とpチャン
ネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とpチャン
ネル型との組からなっている。また、前記周辺駆動回路
部及び/又は前記表示部の薄膜トランジスタの少なくと
も一部は、LDD(Lightly doped drain )構造を有し
ているのが好ましい。なお、LDD構造は、ゲート−ド
レイン間のみならず、ゲート−ソース間にも、又はゲー
トソース間及びゲート−ドレイン間の両方に設けてもよ
い(これをダブルLDDと呼称する)。
【0031】特に、前記MOSTFTについては、表示
部においてはnMOS又はpMOS又はcMOSのLD
D型TFTを構成し、周辺駆動回路部においては、cM
OS又はnMOS又はpMOSTFT又はこれらが混在
した状態を構成させるのが好ましい。
【0032】本発明においては、前記基板及び/又はそ
の上の膜に段差を設け、この段差を前記物質層と共に、
単結晶シリコン層(単結晶半導体層)のエピタキシャル
成長時のシードとしてもよい。ここで、この段差として
は、断面視した状態で底面に対し側面が直角、もしくは
下端側へ(望ましくは)90°以下の底角をなす傾斜状
となるような凹部として、絶縁基板又はその上のSiN
などの膜(あるいはこれらの双方)に形成する。また、
この段差は、前記能動素子、例えば薄膜トランジスタの
前記チャンネル領域、ソース領域及びドレイン領域で形
成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成するの
が好ましい。さらに、前記受動素子、例えば抵抗が形成
される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成するよう
にしてもよい。
【0033】この場合、前記基板としての絶縁基板上
に、エピタキシャル成長のシードとなる前記段差を所定
位置に形成し、この段差を含む前記絶縁基板上に前記物
質層を形成するようにしてもよく、あるいは、前記物質
層に前記段差を形成し、この段差を含む前記物質層上に
前記単結晶シリコン層(単結晶半導体層)を形成しても
よい。いずれの場合においても、下地の結晶方位を受け
継いで結晶成長させる、通常のヘテロエピタキシャル成
長のシードとなる前記物質層に加え、前記段差が、下地
の形状によって結晶成長させる、グラフォエピタキッシ
ャル成長のシードとして作用するため、より結晶性の高
い単結晶シリコン層を形成することができる。
【0034】前記MOSTFT等からなる第1の薄膜ト
ランジスタを、前記段差によって形成された基板凹部内
に設けてもよいが、凹部近傍に位置する凹部外、あるい
は凹部内及び凹部外の双方に設けてもよい。前記段差に
ついては、リアクティブイオンエッチングなどのドライ
エッチングによって形成することができる。
【0035】この場合、前記第1の基板の一方の面上に
前記の段差を形成し、さらにこの段差を含む前記基板上
に単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、又はアモルフ
ァスシリコン層を形成する。そして、このようなシリコ
ン層から前記第2の薄膜トランジスタのチャンネル領
域、ソース領域及びドレイン領域をそれぞれ形成し、前
記チャンネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有
する、トップゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲ
ート型の薄膜トランジスタを形成してもよい。
【0036】この場合でも、断面視した状態で底面に対
し側面が直角、もしくは下端側へ(望ましくは)90°
以下の底角をなす傾斜状となるような凹部として前記と
同様の前記段差を形成し、この段差を前記単結晶シリコ
ン層のエピタキシャル成長時のシードとすることができ
る。
【0037】前記第2の薄膜トランジスタについては、
前記第1の基板及び/又はその上の膜に形成した前記段
差による基板凹部内及び/又は外に設け、前記第1の薄
膜トランジスタと同様にグラフォエピタキシャル成長、
さらにはヘテロエピタキシャル成長による単結晶シリコ
ン層を用いて、そのソース、ドレイン、チャンネルの各
領域を形成することができる。
【0038】この第2の薄膜トランジスタについても、
前述した場合と同様に、前記単結晶、多結晶又はアモル
ファスシリコン層の形成時にN型あるいはP型を混入す
ることにより、これらN型あるいはP型の不純物種及び
/又はその濃度を制御することができる。また、前記段
差を、前記第2の薄膜トランジスタの前記チャンネル領
域、前記ソース領域及び前記ドレイン領域で形成される
素子領域の少なくとも一辺に沿って形成してもよい。
【0039】さらに、前記単結晶、多結晶又はアモルフ
ァスシリコン層の下のゲート電極を、その側端部にて台
形状にするのが好ましく、また、前記第1の基板と前記
単結晶、多結晶又はアモルファスシリコン層との間に拡
散バリア層を設けるのが好ましい。前記第1及び/又は
第2の薄膜トランジスタのソース又はドレイン電極を、
前記段差を含む領域上に形成するのが好ましい。
【0040】前記第1の薄膜トランジスタを、チャンネ
ル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップ
ゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型のうち
の少なくともボトムゲート型とする。また、表示部にお
いて画素電極をスイッチングするスイッチング素子を、
前記トップゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲー
ト型のいずれかによって構成される、第2の薄膜トラン
ジスタとするのが好ましい。
【0041】この場合、チャンネル領域の下部に設けら
れたゲート電極を耐熱性材料で形成したり、前記第2の
薄膜トランジスタの上部ゲート電極と前記第1の薄膜ト
ランジスタのゲート電極とを共通の材料で形成すること
ができる。
【0042】前記周辺駆動回路部において、前記第1の
薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファスシリ
コン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域の上
部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート型、
ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トランジス
タ、あるいは前記単結晶シリコン層又は多結晶シリコン
層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオード、抵
抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などを設けて
よい。
【0043】前記周辺駆動回路部及び/又は前記表示部
の薄膜トランジスタを、シングルゲート又はマルチゲー
トに構成してよい。また、前記周辺駆動回路部及び/又
は前記表示部のn又はpチャンネル型の薄膜トランジス
タがデュアルゲート型であるときには、上部又は下部ゲ
ート電極を電気的にオープンとするか或いは任意の負電
圧(nチャンネル型の場合)又は正電圧(pチャンネル
型の場合)を印加し。ボトムゲート型又はトップゲート
型の薄膜トランジスタとして動作するのがよい。
【0044】前記周辺駆動回路部の薄膜トランジスタを
nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型の前記第1
の薄膜トランジスタとする。また、前記表示部の薄膜ト
ランジスタを、単結晶シリコン層、多結晶シリコン層、
アモルファスシリコン層のいずれをチャンネル領域とす
る場合にも、nチャンネル型、pチャンネル型又は相補
型とする。
【0045】本発明において、前記単結晶シリコン層の
成長後、この単結晶シリコン層上にゲート絶縁膜とゲー
ト電極とからなる上部ゲート部を形成し、この上部ゲー
ト部をマスクとして前記単結晶シリコン層に周期律表第
3族又は第5族の不純物元素、すなわちN型又はP型の
不純物を導入し、前記チャンネル領域、前記ソース領域
及び前記ドレイン領域を形成してよい。
【0046】また、前記第2の薄膜トランジスタがボト
ムゲート型又はデュアルゲート型であるときには、前記
チャンネル領域の下部に耐熱性材料からなる下部ゲート
電極を設け、このゲート電極上にゲート絶縁膜を形成し
て下部ゲート部を形成した後、前記段差の形成工程を含
めて前記第1の薄膜トランジスタと共通の工程を経て前
記第2の薄膜トランジスタを形成することができる。こ
の場合、前記第2の薄膜トランジスタの上部ゲート電極
と前記第1の薄膜トランジスタのゲート電極とを共通の
材料で形成してもよい。
【0047】また、前記下部ゲート部上に前記単結晶シ
リコン層を形成した後、この単結晶シリコン層に周期律
表第3族又は第5族の不純物元素を導入し、ソース及び
ドレイン領域を形成した後に、活性化処理を行うことが
できる。
【0048】また、前記単結晶シリコン層の形成後、レ
ジストをマスクにして不純物元素をイオン注入すること
により前記第1及び第2の薄膜トランジスタの各ソース
及びドレイン領域を形成し、さらにイオン注入後活性化
処理を行い、ゲート絶縁膜の形成後、前記第2の薄膜ト
ランジスタの上部ゲート構造を形成するようにしてもよ
い。
【0049】前記第2の薄膜トランジスタがトップゲー
ト型のとき、前記単結晶シリコン層の形成後、レジスト
をマスクにして不純物元素をイオン注入することにより
前記第1及び第2の薄膜トランジスタの各ソース及びド
レイン領域を形成し、さらにイオン注入後活性化処理を
行い、その後、第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜
とゲート電極とからなるゲート部を形成するようにして
もよい。
【0050】あるいは、前記第2の薄膜トランジスタが
トップゲートのとき、前記単結晶シリコン層の形成後、
前記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と耐熱性材
料からなるゲート電極とを形成してゲート部を形成し、
さらに、このゲート部及びレジストをマスクにして不純
物元素をイオン注入することで各ソース及びドレイン領
域を形成し、このイオン注入後に活性化処理を行っても
よい。
【0051】また、前記LDD構造を形成する際に用い
たレジストマスクを残して、これを覆うレジストマスク
を用いてソース領域及びドレイン領域形成用のイオン注
入を行うこともできる。また、前記基板を光学的に不透
明又は透明とし、反射型、又は透過型の表示部用画素電
極を設けてもよい。
【0052】前記表示部が前記画素電極とカラーフィル
タ層との積層構造を有していると、表示アレイ部上にカ
ラーフィルタを作り込むことにより、表示パネルの開口
率、輝度等の改善をはじめ、カラーフィルタ基板の省
略、生産性改善等によるコストダウンが実現する。
【0053】この場合、前記画素電極が反射電極である
ときには、樹脂膜に最適な反射特性と視野角特性を得る
ための凹凸を形成し、この上に画素電極を設け、また前
記画素電極が透明電極であるときには、透明平坦化膜に
よって表面を平坦化し、この平坦化面上に画素電極を設
けるのが好ましい。
【0054】前記表示部は、前記MOSTFTによる駆
動で発光又は調光を行うように構成し、例えば液晶表示
装置(LCD)、エレクトロルミネセンス表示装置(E
L)、電界放出型表示装置(FED)、発光ポリマー表
示装置(LEPD)、発光ダイオード表示装置(LE
D)などとして構成してよい。この場合、前記表示部に
複数の前記画素電極をマトリクス状に配列し、これらの
画素電極のそれぞれに前記スイッチング素子を接続して
よい。
【0055】前記第1の基板上には、前記周辺駆動回路
部及び/又は表示部の動作を制御する制御部を設けるよ
うにしてもよい。この制御部は、CPU(中央演算処理
装置)(マイクロプロセッサーを含む)、メモリ(SR
AM、DRAM、フラッシュ、強誘電性等)、又はこれ
らを混載してなるシステムLSI等によって形成される
いわゆるコンピューターシステムを一体形成したシステ
ムオンパネルを構成してもよい。また、このような制御
部を第1の基板上に設ける場合、前記単結晶半導体層に
所定の処理を施し、制御部を構成するための素子、例え
ばCMOSTFT、nMOSTFT、pMOSTFT、
ダイオード等の能動素子や、抵抗、コンデンサ、インダ
クタンス等の受動素子を形成する。なお、このような制
御部については、周辺駆動回路部となる垂直駆動回路や
水平駆動回路と同じ領域に形成してもよく、また別の領
域に形成してもよい。
【0056】次に、本発明の好ましい実施の形態につい
てさらに詳細に説明する。 <第1の実施の形態>図1〜図11を参照して、本発明
の第1の実施の形態を説明する。
【0057】本例の実施の形態は、耐熱性基板に設けた
上述した段差(凹部)を含む面上に、前記物質層(例え
ば結晶性サファイア膜)を形成し、この物質層をシード
にして、この物質層上に形成したシリコン膜(半導体
膜)をレーザ照射処理で加熱溶融しさらに冷却固化する
ことにより単結晶シリコン層(単結晶半導体層)をヘテ
ロエピタキシャル成長させ、これを用いてボトムゲート
型MOSTFTを構成したアクティブマトリクス反射型
液晶表示装置(LCD)に関するものである。
【0058】まず、この反射型LCDの全体のレイアウ
トを図10〜図12について説明する。このアクティブ
マトリクス反射型LCDは、図10に示すように、主基
板1(これはアクティブマトリクス基板、すなわち駆動
基板を構成する)と対向基板32とをスペーサ(図示せ
ず)を介して貼り合わせたフラットパネル構造のもの
で、これら主基板1と対向基板32との間に液晶(図示
せず)が封入されてなるものである。主基板1の表面に
は、マトリクス状に配列した画素電極29(又は41)
と、この画素電極を駆動するスイッチング素子とからな
る表示部、及びこの表示部に接続される周辺駆動回路部
とが設けられている。
【0059】表示部のスイッチング素子は、本発明に基
づくnMOS又はpMOS又はcMOSで、LDD構造
のトップゲート型MOSTFTで構成されている。ま
た、周辺駆動回路部にも、回路要素として、本発明に基
づくボトムゲート型MOSTFTのcMOS又はnMO
S又はpMOSTFTがそれぞれ単一種で、あるいは混
在した状態で形成されている。
【0060】なお、一方の周辺駆動回路部は、データ信
号を供給して各画素のTFTを水平ライン毎に駆動する
水平駆動回路である。また、他方の周辺駆動回路部は、
各画素のTFTのゲートを走査ライン毎に駆動する垂直
駆動回路であり、通常は表示部の両辺にそれぞれ設けら
れるようになっている。これらの駆動回路について、本
例においては点順次アナログ方式、線順次デジタル方式
のいずれにも構成することができる。
【0061】図11に示すように、直交するゲートバス
ラインとデータバスラインの交差部に上記のTFTが配
置され、このTFTを介して液晶容量(CLC)に画像情
報を書き込み、次の情報がくるまで電荷を保持する。こ
の場合、TFTのチャンネル抵抗だけで保持させるには
十分ではないので、それを補うため液晶容量と並列に蓄
積容量(補助容量)(CS )を付加し、リーク電流によ
る液晶電圧の低下を補うようにする。
【0062】こうしたLCD用TFTでは、画素部(表
示部)に使用するTFTの特性と周辺駆動回路に使用す
るTFTの特性とでは要求性能が異なり、特に画素部の
TFTではオフ電流の制御、オン電流の確保が重要な問
題となる。このため、表示部では、後述するようにLD
D構造のTFTを設けることによってゲート−ドレイン
間に電界がかかりにくい構造とし、チャンネル領域にか
かる実効的な電界を低減してオフ電流を低減し、特性の
変化を小さくしている。しかしながら、このような構成
を得るには、プロセス的に複雑になり、素子サイズも大
きくなり、かつオフ電流が低下するなどの問題も発生す
るため、それぞれの使用目的に合わせた最適設計が必要
である。
【0063】なお、使用可能な液晶としては、TN液晶
(アクティブマトリクス駆動のTNモードに用いられる
ネマチック液晶)をはじめ、STN(スーパーツイステ
ッドネマチック)、GH(ゲスト・ホスト)、PC(フ
ェーズ・チェンジ)、FLC(強誘電性液晶)、AFL
C(反強誘電性液晶)、PDLC(ポリマー分散型液
晶)等の各種モード用の液晶を用いることができる。
【0064】次に、周辺駆動回路部の回路方式とその駆
動方式の概略を、図12を参照して説明する。駆動回路
は、ゲート側駆動回路とデータ側駆動回路とに分けら
れ、ゲート側、データ側共に、シフトレジスタを構成す
る必要がある。シフトレジスタとしては、pMOSTF
TとnMOSTFTとの両方を使用したもの(いわゆる
CMOS回路)や、いずれか一方のMOSTFTのみを
使用したものがあるが、動作速度、信頼性、低消費電力
の面で、cMOSTFT又はCMOS回路が一般的であ
る。
【0065】走査側駆動回路はシフトレジスタとバッフ
ァから構成されており、水平走査期間と同期したパルス
をシフトレジスタから各ラインに送る。一方、データ側
駆動回路は点順次方式と線順次方式の二つの駆動方法が
ある。図12に示した点順次方式は、回路の構成が比較
的簡単であり、アナログスイッチを通して表示信号をシ
フトレジスタで制御しながら直接各画素に、一水平走査
時間内にて順次書き込むようになっている(図中R、
G、Bは各色毎に画素を概略的に示している)。
【0066】次に、本実施の形態のアクティブマトリク
ス反射型LCDを、図1〜図9を参照してその製造方法
(工程)に基づいて説明する。なお、図1〜図6におい
ては、各図の左側は表示部の製造方法(工程)、右側は
周辺回路部の製造方法(工程)を示している。
【0067】まず、図1の(1)に示すように、ほうけ
い酸ガラス、石英ガラス、透明性結晶化ガラスなどの絶
縁基板1の一主面において、モリブデン/タンタル(M
o・Ta)合金のスパッタ膜71Aを厚さ500〜60
0nm程度に形成する。次いで、図1の(2)に示すよ
うに、フォトレジスト70を所定パターンに形成し、こ
れをマスクにして前記スパッタ膜71Aをテーパエッチ
ングし、側端部71aが台形状に20〜45°でなだら
かに傾斜したゲート電極71を形成する。
【0068】次いで、図1の(3)に示すように、フォ
トレジストの除去後に、前記スパッタ膜71Aを含む基
板1上に、プラズマCVD法等により、SiN膜(約2
00nm厚)72とSiO2 膜(約100nm厚)73
とを、この順に積層したゲート絶縁膜を形成する。
【0069】次いで、図2の(4)に示すように、少な
くともそのTFT形成領域にフォトレジスト2を所定パ
ターンに形成し、これをマスクとして例えばCF4 プラ
ズマのF+ イオン3によるリアクティブイオンエッチン
グ(RIE)を行うなど、汎用フォトリソグラフィ及び
エッチング(フォトエッチング)によって基板1に適当
な形状及び寸法の段差4を複数個形成する。
【0070】この場合、絶縁基板1として石英ガラス、
透明性結晶化ガラス、セラミックス等(ただし、後述の
透過型LCDでは、不透明のセラミックス基板や低透明
性の結晶化ガラスは使用できない。)の高耐熱性基板
(8〜12インチφ、700〜800μm厚)が使用可
能である。段差4は、後述の単結晶シリコンのエピタキ
シャル成長時のシードとなるもので、深さdが0.1〜
0.4μm程度、幅wが2〜10μm程度、長さ(紙面
と直交する方向)が10〜20μm程度とされ、また、
底面と側面とのなす角(底角)が略直角とされている。
なお、基板1の表面には、特に該基板1をガラス基板で
構成した場合に、該基板1自体からのNaイオンなどの
拡散防止のため、予めSiN膜を例えば50〜200n
m程度の厚さに形成し、さらに必要に応じてシリコン酸
化膜(以後SiO2 膜と呼称する。)を例えば100n
m程度の厚さに形成しておくのが好ましい。
【0071】次いで、図2の(5)に示すように、フォ
トレジスト2の除去後、絶縁基板1の一主面において、
段差4を含むTFT形成領域に結晶性サファイア膜50
を厚さ20〜200nm程度に形成する。この結晶性サ
ファイア膜50は、高密度プラズマCVD法や、触媒C
VD法(特開昭63−40314号公報参照)等によ
り、トリメチルアルミニウムガスなどを酸化性ガス(酸
素・水分)で酸化し、結晶化させて作製する。なお、こ
の結晶性サファイア膜50はNaイオンストッパの作用
を有するので、これの膜厚が十分に暑い場合には、前記
のSiN膜、さらにはSiO2 膜の形成を省略すること
ができる。
【0072】次いで、スパッタ、プラズマCVD法等に
より、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンを10
〜100nm程度、好ましくは30〜70nm程度の厚
さに成膜し、シリコン膜(図示略)を形成する。このと
き、N型又はP型のキャリア不純物、例えばリン又はボ
ロンを適量(例えば0.1〜1.0ppm)ドーピング
した単結晶シリコンをターゲットとし、これを用いてス
パッタリングすることにより、キャリア不純物の種類及
び/又は濃度を調整したシリコン膜を形成するようにし
てもよい。また、プラズマCVDでは、モノシラン又は
ジシランガス等に、N型用のPH3 又はAsH3 を適量
(例えば0.1〜1.0ppm)混入したり、又はP型
用のB2 6 を適量(例えば0.1〜1.0ppm)混
入することにより、キャリア不純物の種類及び/又は濃
度を調整したシリコン膜を形成するようにしてもよい。
【0073】続いて、前記シリコン膜をレーザ照射処理
してこの膜を加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)固化する
ことにより、前記結晶性サイファイア膜50および段差
4を共にシードとしてシリコンをヘテロエピタキシャル
成長させ、図2の(6)に示すように段差4を含む全面
に単結晶シリコン層7を厚さ5〜100nm程度、好ま
しくは30〜50nm程度に形成する。この際、下地の
ゲート電極71の側端部71aがなだらかな傾斜面とな
っているので、この面上には、段差4によるエピタキシ
ャル成長を阻害せず、段切れなしに単結晶シリコン層7
が成長することになる。なお、基板1がほうけい酸ガラ
スの場合には基板温度を200〜800℃とし、石英基
板や結晶化ガラス、セラミックス基板の場合には基板温
度を600〜800℃とする。
【0074】レーザ照射処理としては、前述したような
短波長パルスレーザ光(例えばエキシマレーザ;XeC
l(308nm波長))が好適に用いられ、その場合に
95%以上のオーバーラップスキャニングで照射を行う
ようにするのが好ましい。なお、このようなレーザ照射
処理による単結晶シリコン層7の形成については、前述
したように全体でなく所定の場所のみ、すなわちTFT
形成領域のみを局部的にレーザ照射処理してヘテロエピ
タキシャル成長させる、といった方法も採用可能であ
る。また、このようなレーザ照射処理による単結晶シリ
コン層7の形成に際しては、基板温度を200〜500
℃に加熱調整するのが好ましい。この基板1の加熱は、
電気炉を用いて基板全体を均一に加熱する方法の他に、
光レーザー、電子ビーム等によって、所定の場所のみ、
例えばTFT形成領域のみを局部的に加熱する方法も可
能である。
【0075】このようなレーザ照射処理にあっては、照
射エネルギー、照射時間、照射及びスキャニング方法、
低反射膜の有無、照射時の雰囲気(真空又は不活性ガス
中)等の条件によって溶融状態および冷却状態が影響を
受け、シリコン結晶性(例えば、電子/正孔移動度、リ
ーク電流等)が変化するので、予め実験等によって目的
とするシリコン結晶性を得る条件を決定しておく必要が
ある。また、アモルファスシリコンや多結晶シリコンか
らなる半導体膜に予めN型又はP型キャリア不純物を混
入しておくことにより、得られる単結晶シリコン膜4を
任意の濃度のN型又はP型キャリア不純物を含有するも
のに形成することができる。
【0076】上記のようにして堆積した単結晶シリコン
層7は結晶性サファイア膜50が単結晶シリコンと良好
な格子整合を示すため、例えば(100)面が基板上に
ヘテロエピタキシャル成長する。この場合、段差4もグ
ラフォエピタキシャル成長と称される公知の現象を加味
したヘテロエピタキシャル成長により、より結晶性の高
い単結晶シリコン層7が得られる。これについては、図
8に示すように、非晶質基板(ガラス)1に上記の段差
4の如き垂直な壁を作り、この上にエピタキシー層を形
成すると、図8(a)のようなランダムな面方位であっ
たものが図8(b)のように(100)面が段差4の面
に沿って結晶成長する。この単結晶粒の大きさは、温度
・時間に比例して大きくなるが、温度・時間を低く、短
くするときには、上記段差の間隔を短くしなければなら
ない。
【0077】また、上記段差の形状を図9(a)〜
(f)のように種々に変えることによって、成長層の結
晶方位を制御することができる。MOSトランジスタを
作製する場合には、(100)面が最も多く採用されて
いる。要するに、段差4の断面視形状は、底面角部の角
度(底角)が直角をはじめ、上端から下端にかけて内向
き又は外向きに傾斜していてもよく、結晶成長が生じや
すい特定方向の面を有していればよい。段差4の底角は
通常は直角又は90°以下が望ましく、その底面の角部
は僅かな曲率を有しているのが好ましい。
【0078】このようにしてレーザ照射処理によるヘテ
ロエピタキシャル成長で基板1上に単結晶シリコン層7
を析出させたら、続いて、単結晶シリコン層7をチャン
ネル領域とするボトムゲート型MOSTFTを周辺回路
部に、トップゲート型MOSTFTを表示部にそれぞれ
以下のようにして作製する。
【0079】まず、上記のエピタキシャル成長による単
結晶シリコン層7では、その不純物濃度がばらついてい
るので、全面にP型キャリア不純物、例えばボロンイオ
ンを適量ドーピングして比抵抗を調整する。また、pM
OSTFT形成領域のみに選択的にN型キャリア不純物
をドーピングし、N型ウエルを形成する。例えば、pM
OSTFT部をフォトレジスト(図示せず)でマスク
し、P型不純物イオン(例えばB+ )を10kVで2.
7×1011atoms/cm2 のドーズ量でドーピング
し、比抵抗を調整する。
【0080】また、図2の(7)に示すように、pMO
STFT形成領域の不純物濃度制御のため、nMOST
FT部をフォトレジスト60でマスクし、N型不純物イ
オン(例えばP+ )65を10kVで1×1011ato
ms/cm2 のドーズ量でドーピングし、N型ウエル7
Aを形成する。次いで、図3の(8)に示すように、単
結晶シリコン層7の全面上に、プラズマCVD、高密度
プラズマCVD、触媒CVD法等でSiO2 (約100
nm厚)とSiN(約200nm厚)とをこの順に連続
成膜してゲート絶縁膜8を形成し、さらに、モリブデン
・タンタル(Mo・Ta)合金のスパッタ膜9を厚さ5
00〜600nm程度に形成する。
【0081】次いで、図3の(9)に示すように、汎用
のフォトリソグラフィ技術により、表示領域のTFT部
の段差領域(凹部内)にフォトレジストパターン10を
形成し、さらにこれをマスクにして連続してエッチング
することにより、Mo・Ta合金のゲート電極11と
(SiN/SiO2 )の積層構造からなるゲート絶縁膜
12とを形成し、単結晶シリコン層7を露出させる。な
お、Mo・Ta合金からなるスパッタ膜9は酸系エッチ
ング液で処理し、SiNはCF4 ガスのプラズマエッチ
ング、SiO2 はフッ酸系エッチング液で処理する。
【0082】次いで、図3の(10)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部とをフォトレジスト1
3でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレ
イン領域に、リンイオン14を例えば10kVで1×1
13atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオ
ン注入)し、N- 型層からなるLDD部15を自己整合
的(セルフアライン)に形成する。
【0083】次いで、図4の(11)に示すように、周
辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のn
MOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFT
のゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はヒ素イオン17を例えば2
0kvで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)し、nMOSTFTのN+ 型層
からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部1
5とを形成する。
【0084】次いで、図4の(12)に示すように、周
辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOST
FTの全部と、pMOSTFTのゲート部とをフォトレ
ジスト20でカバーし、露出した領域にボロンイオン2
1を、例えば10kvで5×1015atoms/cm2
のドーズ量でドーピング(イオン注入)し、pMOST
FTのP+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成
する。なお、この工程については、nMOS周辺駆動回
路の場合では、pMOSTFTが無いことから不要とな
る。
【0085】次いで、図4の(13)に示すように、T
FT、ダイオードなどの能動素子部や、抵抗、インダク
タンスなどの受動素子部をアイランド化するため、フォ
トレジスト24を形成する。そして、周辺駆動領域及び
表示領域のすべての能動素子部及び受動素子部以外の単
結晶シリコン層7を、フッ酸系のエッチング液を用いて
エッチングし、除去する。
【0086】次いで、図5の(14)に示すように、プ
ラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等
によって全面に、SiO2 膜(約200nm厚)及びリ
ンシリケートガラス(PSG)膜(約300nm厚)を
この順に連続形成し、保護膜25を形成する。
【0087】そして、この状態で単結晶シリコン層7を
活性化処理する。この活性化については、例えばハロゲ
ン等のランプを用い、そのアニール条件を約1000
℃、約10秒程度として行う。したがって、ゲート電極
材としてはこのようなアニール条件に耐え得るものが要
求されるが、前述したMo・Ta合金は高融点であり、
このようなアニール条件に耐え得るものとなっている。
また、このようにMo・Ta合金からなるゲート電極材
は高融点でありアニール条件に耐え得ることから、ゲー
ト部のみならず配線として広範囲に亘って引き回して形
成することができる。なお、エキシマレーザを用いてア
ニール処理する場合には、XeCl(308nm波長)
で全面に、又は能動素子部及び受動素子部のみを選択的
に、90%以上のオーバーラップスキャニングで照射処
理するのが望ましい。
【0088】次いで、図5の(15)に示すように、汎
用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周辺
駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示用
TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0089】そして、全面に、アルミニウム又はアルミ
ニウム合金(例えば1%Si入りアルミニウム又は1〜
2%銅入りアルミニウム)、銅等のスパッタ膜を厚さ5
00〜600nm程度に形成し、さらに、汎用フォトリ
ソグラフィ及びエッチング技術により、周辺駆動回路及
び表示部のすべてのTFTのソース電極26と周辺駆動
回路部のドレイン電極27とを形成すると同時に、デー
タライン及びゲートラインを形成する。その後、フォー
ミングガス(N2 +H2 )中において、約400℃/1
hでシンター処理する。
【0090】次いで、図5の(16)に示すように、プ
ラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等
により、PSG膜(約300nm厚)及びSiN膜(約
300nm厚)からなる絶縁膜36を全面に形成する。
次いで、表示用TFTのドレイン部のコンタクト用窓開
けを行う。なお、画素部のSiO2 、PSG及びSiN
膜は除去する必要はない。
【0091】ここで、反射型液晶表示装置の基本的要件
としては、液晶パネルの内部に入射光を反射させる機能
と散乱させる機能を合わせ持たなければならない。これ
は、ディスプレイに対する観察者の方向はほぼ決まって
いるが、入射光の方向が一義的に決められないためであ
る。このため、任意の方向に点光源が存在することを想
定して反射板の設計を行う必要がある。そこで、図6の
(17)に示すように、全面にスピンコート等で厚さ2
〜3μm程度の感光性樹脂膜28を形成し、続いて、図
6の(18)に示すように汎用フォトリソグラフィ及び
エッチング技術により、最適な反射特性と視野角特性を
得るための凹凸形状パターンを画素部に形成し、リフロ
ーさせて凹凸粗面28Aからなる反射面下部を形成す
る。同時に表示用TFTのドレイン部のコンタクト用の
樹脂窓開けを行う。
【0092】次いで、図6の(19)に示すように、全
面に厚さ400〜500nm程度のアルミニウム又は1
%Si入りアルミニウム合金等のスパッタ膜を形成し、
さらに汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術によ
り、画素部以外のスパッタ膜を除去し、表示用TFTの
ドレイン部19と接続した凹凸形状のアルミニウム合金
等からなる反射膜29を形成する。この反射膜29は、
表示用の画素電極としても機能するものとなる。その
後、フォーミングガス中、約300℃/1hでシンター
処理し、コンタクトを十分にする。なお、反射率を高め
るため、アルミニウム系に代えて銀又は銀合金を使用し
てもよい。
【0093】以上のようにして、レーザ照射処理により
結晶性サファイア膜50及び段差4をヘテロエピタキシ
ャル成長のシードとして単結晶シリコン層7を形成し、
この単結晶シリコン層7を用いた表示部及び周辺駆動回
路部にそれぞれ、トップゲート型のnMOSLDD−T
FT、ボトムゲート型のpMOSTFT及びnMOST
FTで構成するCMOS回路を作り込んだ表示部−周辺
駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30を作
製することができる。
【0094】次に、このアクティブマトリクス基板(駆
動基板)30を用いて反射液晶表示装置(LCD)を製
造する方法を、図7を参照して説明する。なお、以降で
はこのアクティブマトリクス基板をTFT基板と呼称す
る。
【0095】このLCDの液晶セルを、2インチサイズ
以上の中/大型液晶パネルに適している面面組立で作製
する場合、まず、TFT基板30および全面ベタのIT
O(Indium tin oxide)電極31を設けた対向基板32
の素子形成面に、それぞれポリイミド系配向膜33、3
4を形成する。これらポリイミド系配向膜33、34に
ついては、ロールコート、スピンコート等によってポリ
イミドを厚さ50〜100nm程度に塗布し、その後、
180℃/2hで硬化キュアすることによって形成す
る。
【0096】次いで、TFT基板30および対向基板3
2のそれぞれのポリイミド系配向膜33、34を、ラビ
ング又は光配向処理する。ラビングバフ材にはコットン
やレーヨン等があるが、バフかす(ゴミ)やリタデーシ
ョン等の面からはコットンの方が安定している。光配向
は非接触の線型偏光紫外線照射による液晶分子の配向技
術である。なお、配向膜については、ラビング以外に
も、偏光又は非偏光を斜め入射させることにより、高分
子配向膜を形成することもできる。このような高分子配
向膜を形成することのできる高分子化合物としては、例
えばアゾベンゼンを有するポリメチルメタクリレート系
高分子が挙げられる。
【0097】次いで、ラビングバフかす除去のため、
水、又はIPA(イソプロピルアルコール)洗浄を行
い、その後、TFT基板30側にコモン剤を塗布し、一
方、対向基板32側にはシール剤を塗布する。コモン剤
としては、導電性フィラーを含有したアクリル、エポキ
シアクリレート、又はエポキシ系接着剤が用いられ、シ
ール剤としてはアクリル、エポキシアクリレート、又は
エポキシ系接着剤が用いられる。なお、これらコモン
剤、シール剤については、加熱硬化型、紫外線照射硬化
型、紫外線照射硬化+加熱硬化型のいずれのタイプのも
のも使用可能であるが、重ね合わせの精度と作業性か
ら、紫外線照射硬化+加熱硬化型のものを用いるのが好
ましい。
【0098】次いで、対向基板32側に所定のギャップ
を得るためのスペーサを散布し、TFT基板30と所定
の位置で重ね合わせる。対向基板32側のアライメント
マークとTFT基板30側のアライメントマークとを精
度良く合わせた後に、紫外線照射してシール剤を仮硬化
させ、その後に一括して加熱硬化する。
【0099】次いで、スクライブブレークして、TFT
基板30と対向基板32とを重ね合わせた単個の液晶パ
ネルを作製する。次いで、液晶35を両基板30−32
間のギャップ内に注入し、注入口を紫外線接着剤で封止
した後、IPA洗浄する。液晶の種類については前述し
たように特に限定されないが、例えばネマスチック液晶
を用いた高速応答のTN(ツイストネマティック)モー
ドとするのが一般的である。次いで、加熱急冷処理し
て、液晶35を配向させる。次いで、TFT基板30の
パネル電極取り出し部にフレキシブル配線を異方性導電
膜の熱圧着で接続し、さらに対向基板32に位相差板付
偏光板を貼り合わせる。
【0100】また、液晶パネル(液晶セル)を、2イン
チサイズ以下の小型液晶パネルに適している面単組立で
作製する場合、前記と同様に、TFT基板30および対
向基板32の素子形成面にそれぞれポリイミド系配向膜
33、34を形成し、さらにこれらポリイミド系配向膜
33、34にラビング、又は非接触の線型偏光紫外線光
による配向処理を施す。
【0101】次いで、TFT基板30および対向基板3
2をそれぞれダイシング又はスクライブブレークで単個
に分割し、水又はIPA洗浄する。続いて、TFT基板
30にはコモン剤を塗布し、対向基板32にはスペーサ
含有のシール剤を塗布する。そして、両基板を重ね合わ
せる。これ以降のプロセスは前記に準ずるので、説明を
省略する。
【0102】上記した反射型LCDにおいて、対向基板
32はCF(カラーフィルタ)基板であって、カラーフ
ィルタ層46をITO電極31下に設けたものである。
このような反射型LCDににあっては、対向基板32側
からの入射光が反射膜29で効率良く反射され、対向基
板32側から出射する。
【0103】なお、前記例のように反射膜29を表示用
の画素電極としても機能させ、この上に直接ポリイミド
系配向膜33を形成した場合、該ポリイミド系配向膜3
3も下地となる反射膜29の凹凸形状を受けることによ
り、膜厚ムラが生じたり、ラビングムラが生じたり、さ
らにはラビングによりキズや剥がれ、色ムラが生じるお
それがある。
【0104】そこで、反射膜29をTFTのドレイン部
に導通しないように形成してこれを画素電極としては機
能しないようにし、画素電極としては別に透明電極(I
TO電極)を設けるようにしてもよい。その場合、TF
Tのドレイン部に導通しない反射膜29上に厚さ2〜3
μm程度の透明樹脂平坦化膜を形成し、この上に、厚さ
0.13〜0.15μm程度の透明電極(ITO電極)
を、TFTのドレイン部に導通した状態に形成する。
【0105】このように、透明樹脂平坦化膜を介して透
明電極を形成すれば、当然この透明電極表面も平坦にな
ることにより、これの上に形成されるポリイミド系配向
膜33も平坦になり、したがって膜厚ムラやラビングム
ラ、ラビングによるキズや剥がれ、色ムラなどが生じる
のが防止され、品質の向上や歩留向上が可能になる。
【0106】また、TFT基板30を、図7に示した基
板構造以外に、TFT基板30にカラーフィルタを設け
たオンチップカラーフィルタ(OCCF)構造とすると
きには、対向基板32にはITO電極がベタ付け(又は
ブラックマスク付きのITO電極がベタ付け)され、T
FT基板30にはカラーフィルタが設けられる。
【0107】そして、この場合にもTFT基板30につ
いては、前記の、画素電極として反射膜29とは別に透
明電極(ITO電極)を設ける構造を採用することがで
きる。すなわち、TFTのドレイン部に導通しないよう
に形成した反射膜29上に厚さ2〜3μm程度の透明樹
脂平坦化膜を形成し、この上に、厚さ1〜2μm程度の
カラーフィルタ層を形成する。そして、さらにこの上に
厚さ1〜2μm程度の透明樹脂平坦化膜を形成し、この
上に、厚さ0.13〜0.15μm程度の透明電極(I
TO電極)を、TFTのドレイン部に導通した状態に形
成する。
【0108】このように、透明樹脂平坦化膜を介してカ
ラーフィルタ、透明電極を形成すれば、前記した場合と
同様にこの透明電極表面も平坦になり、よってポリイミ
ド系配向膜33も平坦になることから、膜厚ムラやラビ
ングムラ、ラビングによるキズや剥がれ、色ムラなどが
生じるのが防止され、品質の向上や歩留向上が可能にな
る。なお、図11に示した補助容量CS を画素部に組み
込む場合には、上記した基板1上に設けた静電体層(図
示せず)を単結晶シリコンのドレイン領域19と接続す
ればよい。
【0109】以上に説明したように、本実施の形態によ
れば、次のごとき顕著な作用効果が得られる。 (a)所定形状/寸法の段差4を設けた基板1に結晶性
サファイア膜50を形成し、これをシードとしてレーザ
照射処理法によるヘテロエピタキシャル成長(ただし、
成長時の加熱温度は200〜800℃、好ましくは30
0〜400℃と比較的低温)させることにより、540
cm2 /v・sec以上の高い電子移動度の単結晶シリ
コン層7が得られるので、高性能ドライバ内蔵のLCD
の製造が可能となる。また、段差4がこのエピタキシャ
ル成長を促進するため、より結晶性の高い単結晶シリコ
ン層7が得られる。
【0110】(b)この単結晶シリコン層7は、従来の
アモルファスシリコン層や多結晶シリコン層に比べて、
単結晶シリコン基板並の高い電子及び正孔移動度を示す
ので、これから得られる単結晶シリコンボトムゲート型
MOSTFTは、高いスイッチング特性と低リーク電流
のLDD構造を有するnMOS又はpMOS又はcMO
STFTの表示部と、高い駆動能力のcMOS、nMO
S、又はpMOSTFT、あるいはこれらの混在からな
る周辺駆動回路部と一体化した構成が可能となり、高画
質、高精細、狭額縁、大画面、高効率の表示パネルが実
現する。また、この単結晶シリコン層7は十分に高い正
孔移動度を有するため、電子と正孔とをそれぞれ単独
に、あるいは双方を組み合わせて駆動する周辺駆動回路
を作製することができ、これをnMOS又はpMOS又
はcMOSのLDD構造の表示用TFTと一体化したパ
ネルを実現できる。また、小型〜中型パネルの場合に
は、周辺の一対の垂直駆動回路の一方を省略できる可能
性がある。
【0111】(c)レーザ照射処理法を採用することに
より、シリコンエピタキシャル成長時の加熱処理温度を
800℃以下にすることができるので、絶縁基板上に比
較的低温(例えば200〜600℃以下)で単結晶シリ
コン層7を均一に形成することができる。なお、基板と
しては、石英ガラスや結晶化ガラス、セラミックス基板
などをはじめ、ほうけい酸ガラス(さらには耐熱性有機
基板)などのように歪点が低く、低コストで物性も良好
な基板材質を任意に選択でき、また、基板の大型化も可
能となる。
【0112】(d)固相成長法の場合のような中温で長
時間のアニールが不要となることから、生産性が高く、
また高価な製造設備が不要でコストダウンが可能にな
る。
【0113】(e)このヘテロエピタキシャル成長で
は、結晶性サファイア膜等の結晶性、レーザの照射エネ
ルギーや照射時間など、さらには段差の形状及び寸法、
基板の加熱温度や冷却速度、添加するN型又はP型キャ
リア不純物濃度等の調整により、広範囲のN型又はP型
等の導電型と高移動度の単結晶シリコン層が容易に得ら
れるので、Vth(しきい値)調整が容易になり、また
低抵抗化による高速動作も可能になる。
【0114】(f)表示アレイ部上にカラーフィルタを
作り込めば、表示パネルの開口率、輝度等の改善をはじ
め、カラーフィルタ基板の省略、生産性改善等によるコ
ストダウンが実現する。
【0115】(g)結晶性サファイア膜などの上記物質
層は、様々な原子の拡散バリアになるため、ガラス基板
からの不純物の拡散を抑制することができる。
【0116】<第2の実施の形態>図13〜図15を参
照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0117】本例の実施の形態は、前述の第1の実施の
形態と同様に、トップゲート型MOSTFTを表示部
に、ボトムゲート型MOSTFTを周辺駆動回路部に有
するものの、該第1の実施の形態と異なり、透過型LC
Dに関するものである。したがって、その製造工程につ
いては、図1の(1)に示す工程から図5の(16)に
示す工程までは同様である。そして、本例の実施の形態
では、これらの工程の後に、図13の(17)に示すよ
うに、保護膜25、絶縁膜36に表示用TFTのドレイ
ン部コンタクト用の窓開けを行うと同時に、透過率向上
のため、画素開口部の不要なSiO2 、PSG及びSi
N膜を除去する。
【0118】次いで、図13の(18)に示すように、
全面に、スピンコート等によって感光性アクリル系透明
樹脂の平坦化膜28Bを厚さ2〜3μm程度に形成し、
さらに汎用フォトリソグラフィ技術によって表示用TF
Tのドレイン側の平坦化膜28Bの窓開けを行い、所定
条件でこれを硬化させる。
【0119】次いで、図13の(19)に示すように、
全面に厚さ130〜150nm程度のITOスパッタ膜
を形成し、さらに汎用フォトリソグラフィ及びエッチン
グ技術によって表示用TFTのドレイン部19とコンタ
クトしたITOからなる透明電極(画素電極)41を形
成する。そして、熱処理(フォーミングガス中、200
〜250℃/1h)により、表示用TFTのドレインと
ITOとのコンタクト抵抗の低減化、およびITO透明
度の向上を図る。
【0120】そして、図14に示すように対向基板32
と組み合わせ、前述の第1の実施の形態と同様にして透
過型LCDを組み立てる。ただし、TFT基板側にも偏
光板を貼り合わせる。この透過型LCDでは、実線の矢
印で示すように透過光が得られるが、一点鎖線の矢印で
示すように対向基板32側からの透過光が得られるよう
にも構成することができる。
【0121】この透過型LCDの場合、次のようにして
オンチップカラーフィルタ(OCCF)構造とオンチッ
プブラック(OCB)構造を作製することができる。す
なわち、図1の(1)〜図5の(16)までの工程は前
述したのと同様にして行う。そして、この後、図15の
(17)に示すように、PSG/SiO2 の絶縁膜25
のドレイン部も窓開けしてドレイン電極用のアルミニウ
ム埋め込み層41Aを形成した後、SiN/PSGの絶
縁膜36を形成する。
【0122】次いで、図15の(18)に示すように
R、G、Bの各色を各セグメント毎に顔料分散したフォ
トレジスト61を、所定厚さ(1〜1.5μm)に形成
した後、図15の(19)に示すように、汎用フォトリ
ソグラフィ技術で所定位置(各画素部)のみを残してパ
ターニングし、各カラーフィルタ層61(R)、61
(G)、61(B)を形成する(オンチップカラーフィ
ルタ構造)。この際、ドレイン部の窓開けも行う。な
お、この例では不透明なセラミックス基板や低透過率の
ガラス、及び耐熱性樹脂基板は使用できない。
【0123】次いで、図15の(19)に示すように、
表示用TFTのドレインに連通するコンタクトホール
に、カラーフィルタ層上にかけて表示用TFTのブラッ
クマスク層となる遮光層43を金属のパターニングで形
成する。例えば、スパッタ法によってチタン又はモリブ
デンを厚さ200〜250nm程度に成膜し、続いて表
示用TFTを覆って遮光する所定形状にパターニングす
る(オンチップブラック構造)。
【0124】次いで、図15の(20)に示すように、
透明樹脂の平坦化膜28Bを形成し、さらにこの平坦化
膜に設けたスルーホールに、遮光層43に接続した状態
となるようにして透明電極41を埋め込み形成する。こ
のように、表示アレイ部上にカラーフィルタ層61や遮
光層43を作り込むことにより、液晶表示パネルの開口
率を改善し、またバックライトも含めたディスプレイモ
ジュールの低消費電力化を実現することができる。
【0125】<第3の実施の形態>図16〜図24を参
照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0126】本実施の形態では、周辺駆動回路部を、前
述した第1の実施の形態と同様のボトムゲート型のpM
OSTFTとnMOSTFTとからなるCMOS駆動回
路で構成する。また、表示部については反射型とするも
のの、TFTを各種ゲート構造のものとし、種々の組み
合わせにする。
【0127】すなわち、前述した第1の実施の形態では
図16(A)に示すように表示部にトップゲート型のn
MOSLDD−TFTを設けているのに対し、図16
(B)に示す例では、表示部にボトムゲート型のnMO
SLDD−TFTを設けており、また、図15(C)に
示す例では、表示部にデュアルゲート型のnMOSLD
D−TFTを設けている。これらボトムゲート型MOS
TFT、デュアルゲート型MOSTFTは、いずれも、
後述するように周辺駆動回路部のボトムゲート型MOS
TFTと共通の工程で作製可能である。そして、このよ
うに表示部のTFTのゲート構造を代えた場合、特にデ
ュアルゲート型の場合では、上下のゲート部によって駆
動能力が向上し、高速スイッチングに適し、また上下の
ゲート部のいずれかを選択的に用いて場合に応じてトッ
プゲート型又はボトムゲート型として動作させることが
できる。
【0128】なお、図16(B)のボトムゲート型MO
STFTにおいて、図中の符号71はMo・Ta等から
なるゲート電極である。また、符号72はSiN膜、7
3はSiO2 膜であり、これらSiN膜とSiO2 膜と
によってゲート絶縁膜が形成されている。このゲート絶
縁膜上には、周辺駆動回路部のボトムゲート型MOST
FTと同様の、単結晶シリコン層7を用いたチャンネル
領域等が形成されている。
【0129】また、図16(C)のデュアルゲート型M
OSTFTでは、下部ゲート部はボトムゲート型MOS
TFTと同様であるものの、上部ゲート部は、ゲート絶
縁膜82をSiO2 膜とSiO2 膜で形成し、この上に
上部ゲート電極83を設けている。ただし、いずれにお
いても各ゲート部は、ヘテロエピタキシャル成長時のシ
ードであると同時に単結晶シリコン膜の成長を促進し、
その結晶性を高める作用を有する段差4の外側に配設さ
れている。
【0130】次に、前記のボトムゲート型MOSTFT
の製造方法を図17〜図21を参照して説明し、さら
に、前記のデュアルゲート型MOSTFTの製造方法を
図22〜図24を参照して説明する。なお、周辺駆動回
路部におけるボトムゲート型MOSTFTの製造方法に
ついては、図1〜図6に示した工程と同じであることか
ら、ここでは図示およびその説明を省略する。
【0131】表示部において、ボトムゲート型MOST
FTを製造するには、まず、図1の(1)に示した工程
と同様にして、図17の(1)に示すように基板1上
に、モリブデン/タンタル(Mo・Ta)合金のスパッ
タ膜71Aを厚さ300〜400nm程度に形成する。
【0132】次いで、図1の(2)に示した工程と同様
にして、図17の(2)に示すようにフォトレジスト7
0を所定パターンに形成し、これをマスクにしてスパッ
タ膜71Aをテーパエッチングし、側端面71aが20
〜45°でなだらかに傾斜した、横断面台形状のゲート
電極71を形成する。
【0133】次いで、フォトレジスト70を除去した
後、図1の(3)に示した工程と同様にして、図17の
(3)に示すようにスパッタ膜71Aを含む基板1上
に、プラズマCVD法等により、SiN膜(約200n
m厚)72とSiO2 膜(約100nm厚)73とをこ
の順に成膜積層し、ゲート絶縁膜を形成する。
【0134】次いで、図2の(4)に示した工程と同様
にして、図18の(4)に示すようにTFT形成領域に
フォトレジスト2を所定パターンに形成し、これをマス
クにして基板1上のゲート絶縁膜に(さらには基板1に
も)段差4を適当な形状及び寸法で複数個形成する。こ
の段差4は、前述したように、後述の単結晶シリコンの
ヘテロエピタキシャル成長時のシードであると同時に結
晶性サファイア膜の成長を促進し、その結晶性を高める
作用を有するもので、深さdが0.3〜0.4μm程
度、幅wが2〜3μm程度、長さ(紙面に直交する方
向)が10〜20μm程度とされ、底面と側面とのなす
角(底角)が略直角とされる。
【0135】次いで、図2の(5)に示した工程と同様
にして、図18の(5)に示すようにフォトレジスト2
を除去した後、絶縁基板1の一主面において、段差4を
含むTFT形成領域に結晶性サファイア膜50を、厚さ
20〜200nm程度に形成する。
【0136】次いで、スパッタ、プラズマCVD法等に
より、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンを10
〜100nm程度の厚さに成膜し、シリコン膜(図示
略)を形成する。続いて、図2の(6)に示した工程と
同様にして、前記シリコン膜をレーザ照射処理してこの
膜を加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)固化することによ
り、前記結晶性サイファイア膜50および段差4を共に
シードとしてシリコンをヘテロエピタキシャル成長さ
せ、図18(6)に示すように段差4を含む全面に単結
晶シリコン層7を厚さ5〜100nm程度、好ましくは
30〜50nm程度に形成する。このとき、下地のゲー
ト電極71の側端面71aがなだらかな傾斜面となって
いるので、この面上では段差4及び結晶性サファイア膜
50によるヘテロエピタキシャル成長が阻害されず、段
切れなしに単結晶シリコン層7が成長することになる。
【0137】次いで、図2の(7)〜図3の(9)に示
した工程を経た後、図3の(10)に示した工程と同様
にして、図18の(7)に示すように表示部のnMOS
TFTのゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露
出したnMOSTFTのソース/ドレイン領域にリンイ
オン14をドーピング(イオン注入)してN- 型層から
なるLDD部15を自己整合的に形成する。このとき、
ボトムゲート電極71の存在により表面高低差(又はパ
ターン)が認識し易くなっており、したがってフォトレ
ジスト13の位置合わせ(マスク合わせ)が行い易く、
アライメントずれが生じにくくなっている。
【0138】次いで、図4の(11)に示した工程と同
様にして、図19の(8)に示すようにnMOSTFT
のゲート部及びLDD部をフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はヒ素イオン17をドーピン
グ(イオン注入)し、nMOSTFTのN+ 型層からな
るソース部18及びドレイン部19を形成する。
【0139】次いで、図4の(12)に示した工程と同
様にして、図19の(9)に示すようにnMOSTFT
の全部をフォトレジスト20でカバーし、ボロンイオン
21をドーピング(イオン注入)して周辺駆動回路部の
pMOSTFTのP+ 層のソース部及びドレイン部を形
成する。
【0140】次いで、図4の(13)に示した工程と同
様にして、図19の(10)に示すように能動素子部と
受動素子部をアイランド化するため、フォトレジスト2
4を設け、単結晶シリコン層7をエッチングによって選
択的に除去する。
【0141】次いで、図5の(14)に示した工程と同
様にして、図19の(11)に示すようにプラズマCV
D、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等によって全
面に、SiO2 膜53(約300nm厚)及びリンシリ
ケートガラス(PSG)膜54(約300nm厚)をこ
の順に連続形成する。なお、SiO2 膜53とPSG膜
54は前述した保護膜25に相当するものである。そし
て、この状態で単結晶シリコン層7を前述したと同様に
して活性化処理する。
【0142】次いで、図5の(15)に示した工程と同
様にして、図20の(12)に示すように汎用フォトリ
ソグラフィ及びエッチング技術により、ソース部のコン
タクト用窓開けを行う。そして、全面に厚さ400〜5
00nm程度のアルミニウム合金等のスパッタ膜を形成
し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術によ
り、TFTのソース電極26を形成すると同時に、デー
タライン及びゲートラインを形成する。その後、フォー
ミングガス中において、約400℃/1hでシンター処
理する。
【0143】次いで、図5の(16)に示した工程と同
様にして、図20の(13)に示すように高密度プラズ
マCVD、触媒CVD法等により、PSG膜(約300
nm厚)及びSiN膜(約300nm厚)からなる絶縁
膜36を全面に形成し、表示用のTFTのドレイン部の
コンタクト用窓開けを行う。
【0144】次いで、図6の(17)に示した工程と同
様にして、図20の(14)に示すようにスピンコート
等で2〜3μm厚みの感光性樹脂膜28を形成し、続い
て、図6の(18)に示した工程と同様にして、図20
の(15)に示すように汎用フォトリソグラフィ及びエ
ッチング技術により、最適な反射特性と視野角特性を得
るための凹凸形状パターンを画素部に形成し、リフロー
させて凹凸粗面28Aからなる反射面下部を形成する。
同時に表示用TFTのドレイン部のコンタクト用の樹脂
窓開けを行う。
【0145】次いで、図6の(19)に示した工程と同
様にして、図20の(15)に示すように全面に400
〜500nm厚のアルミニウム合金等のスパッタ膜を形
成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術によ
り、表示用TFTのドレイン部19と接続した凹凸形状
の反射膜29を形成する。
【0146】以上のようにして、レーザ照射処理により
段差4を含む結晶性サファイア膜50をヘテロエピタキ
シャル成長のシードとして単結晶シリコン層7を形成
し、この単結晶シリコン層7を用いた表示部にボトムゲ
ート型のnMOSLDD−TFT(周辺部ではボトムゲ
ート型のpMOSTFT及びnMOSTFTからなるC
MOS駆動回路)を作り込んだ表示部−周辺駆動回路部
一体型のアクティブマトリクス基板30を作製すること
ができる。
【0147】図21に、表示部に設ける前記のボトムゲ
ート型MOSTFTのゲート絶縁膜を、Mo・Taの陽
極酸化法で形成した例を示す。
【0148】この例では、図17の(2)に示した工程
の後に、図21の(3)に示すようにモリブデン・タン
タル合金膜71を公知の陽極酸化処理することによっ
て、その表面にTa2 5 からなるゲート絶縁膜74を
100〜200nm厚に形成する。
【0149】その後、図18の(4)〜(6)に示した
工程と同様にして、図21の(4)に示すように段差
4、さらには結晶性サファイア膜50を形成し、続いて
アモルファスシリコン又は多結晶シリコンを成膜してシ
リコン膜を形成する。次いで、レーザ照射処理法によっ
て該シリコン膜を加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)固化
することにより、前記結晶性サファイア膜50をシード
としてヘテロエピタキシャル成長させ、単結晶シリコン
層7を形成する。次いで、図18の(7)〜図20の
(15)に示した工程と同様にして、図21の(5)に
示すようにアクティブマトリクス基板30を作製する。
【0150】表示部において、デュアルゲート型MOS
TFTを製造するには、まず、図17の(1)〜図18
の(6)に示した工程と同様の処理を行う。
【0151】次いで、図22の(7)に示すように、絶
縁膜72、73及び基板1に段差4を形成し、さらに、
結晶性サファイア膜50及び段差4上にアモルファスシ
リコン又は多結晶シリコンを成膜し、シリコン膜を(図
示略)を形成する。次いで、レーザ照射処理によって該
シリコン膜を加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)固化する
ことにより、結晶性サファイア膜50及び段差4をシー
ドとして単結晶シリコン層7をヘテロエピタキシャル成
長させる。次いで、図3の(8)に示した工程と同様に
して、単結晶シリコン層7上の全面に、プラズマCV
D、触媒CVD等によりSiO2 膜(約100nm厚)
とSiN(約200nm厚)とをこの順に連続して成膜
し、絶縁膜80(これは前述のゲート絶縁膜8に相当)
を形成し、さらに、Mo・Ta合金からなるスパッタ膜
81(これは前述のスパッタ膜9に相当)を300〜4
00nm程度の厚さに形成する。
【0152】次いで、図3の(9)に示した工程と同様
にして、図22の(8)に示すようにフォトレジストパ
ターン10を形成し、連続したエッチングによりMo・
Ta合金のトップゲート電極82と、ゲート絶縁層83
を形成し、単結晶シリコン層7を露出させる。
【0153】次いで、図3の(10)に示した工程と同
様にして、図22の(9)に示すようにnMOSTFT
のトップゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露
出した表示用のnMOSTFTのソース/ドレイン領域
にリンイオン14をドーピング(イオン注入)して、N
- 型層のLDD部15を形成する。
【0154】次いで、図4の(11)に示した工程と同
様にして、図22(10)に示すようにnMOSTFT
のゲート部及びLDD部をフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はヒ素イオン17をドーピン
グ(イオン注入)して、nMOSTFTのN+ 型層から
なるソース部18及びドレイン部19を形成する。
【0155】次いで、図4の(12)に示した工程と同
様にして、図23の(11)に示すようにpMOSTF
Tのゲート部をフォトレジスト20でカバーし、露出し
た領域にボロンイオン21をドーピング(イオン注入)
して周辺駆動回路部のpMOSTFTのP+ 層のソース
部及びドレイン部を形成する。
【0156】次いで、図4の(13)に示した工程と同
様にして、図23の(12)に示すように能動素子部及
び受動素子部をアイランド化するため、フォトレジスト
24を設け、能動素子部及び受動素子部以外の単結晶シ
リコン層を汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術
で選択的に除去する。
【0157】次いで、図5の(14)に示した工程と同
様にして、図23の(13)に示すようにプラズマCV
D、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等により、S
iO2 膜53(約200nm厚)とリンシリケートガラ
ス(PSG)膜54(約300nm厚)を全面に形成す
る。これらの膜53、54は前述の保護膜25に相当す
る。そして、単結晶シリコン層7を活性化処理する。
【0158】次いで、図5の(15)に示した工程と同
様にして、図23の(14)に示すようにソース部のコ
ンタクト用窓開けを行う。そして、全面に400〜50
0nm程度の厚さのアルミニウム合金等からなるスパッ
タ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング
技術により、ソース電極26を形成すると同時に、デー
タライン及びゲートラインを形成する。
【0159】次いで、図5の(16)に示した工程と同
様にして、図24の(15)に示すように、PSG膜
(約300nm厚)及びSiN膜(約300nm厚)か
らなる絶縁膜36を全面に形成し、さらに表示用のTF
Tのドレイン部のコンタクト用窓開けを行う。
【0160】次いで、図24の(16)に示すように、
全面に、スピンコート等で厚さ2〜3μm程度の感光性
樹脂膜28を形成する。続いて、図6の(18)、(1
9)に示した工程と同様にして、図24の(17)に示
すように画素部に凹凸粗面28Aからなる反射面下部を
形成し、同時に表示用TFTのドレイン部のコンタクト
用の樹脂窓開けを行い、さらに表示用TFTのドレイン
部19と接続した、最適な反射特性と視野角特性を得る
ための凹凸形状のアルミニウム合金等の反射膜29を形
成する。
【0161】以上のようにして、レーザ照射処理により
結晶性サファイア膜50及び段差4をヘテロエピタキシ
ャル成長のシードとして単結晶シリコン層7を形成し、
この単結晶シリコン層7を用いた表示部にデュアルゲー
ト型のnMOSLDDTFTを、周辺駆動回路部にボト
ムゲート型のpMOSTFT及びnMOSTFTからな
るCMOS駆動回路をそれぞれ作り込んだ、表示部−周
辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30を
作製することができる。
【0162】<第4の実施の形態>図25〜図32を参
照して、本発明の第4の実施の形態を説明する。
【0163】本例の実施の形態では、前述した実施の形
態とは異なり、トップゲート部のゲート電極を、アルミ
ニウム合金等の比較的耐熱性の低い材料で形成してい
る。
【0164】まず、表示部にトップゲート型MOSTF
Tを、周辺駆動回路部にボトムゲート型MOSTFTを
設ける場合について説明する。この例では、まず、前述
した第1の実施の形態における図1の(1)〜図2の
(6)に示した工程と同様にして行い、続いて、図25
の(7)に示すように周辺駆動回路部のpMOSTFT
部にN型ウエル7Aを形成する。
【0165】次いで、図25の(8)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部とをフォトレジスト1
3でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレ
イン領域にリンイオン14を例えば10kVで1×10
13atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオン
注入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整合
的に形成する。
【0166】次いで、図26の(9)に示すように、周
辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のn
MOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFT
のゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はヒ素イオン17を例えば2
0kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部
15とを形成する。この場合、図中一点鎖線で示すよう
にレジスト13を残し、これを覆うようにレジスト16
を設ければ、レジスト13を目安にしてレジスト16形
成時のマスクの位置合わせを行うことができ、これによ
りマスク合わせが容易となり、アライメントずれも少な
くなる。
【0167】次いで、図26の(10)に示すように、
周辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOS
TFTの全部とpMOSTFTのゲート部とをフォトレ
ジスト20でカバーし、露出した領域にボロンイオン2
1を例えば10kVで5×1015atoms/cm2
ドーズ量でドーピング(イオン注入)し、pMOSTF
TのP+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成す
る。
【0168】次いで、レジスト20を除去し、続いて、
図26の(11)に示すように単結晶シリコン層7、7
Aを前述したと同様に活性化処理し、さらに表面にゲー
ト絶縁膜12、ゲート電極材料(アルミニウム又は1%
Si入りアルミニウム合金等)11を形成する。ゲート
電極材料層11は真空蒸着法又はスパッタ法で形成可能
である。
【0169】次いで、前述したのと同様にして各ゲート
部をパターニングし、その後、能動素子部と受動素子部
とをアイランド化し、さらに図27の(12)に示すよ
うに、全面にSiO2 膜(約200nm厚)及びリンシ
リケートガラス(PSG)膜(約300nm厚)をこの
順に連続形成し、保護膜25を形成する。
【0170】次いで、図27の(13)に示すように、
汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周
辺駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示
用TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0171】そして、全面に500〜600nm厚のア
ルミニウム又は1%Si入りアルミニウム合金等のスパ
ッタ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチン
グ技術により、周辺駆動回路及び表示部のすべてのTF
Tのソース電極26と周辺駆動回路部のドレイン電極2
7を形成すると同時に、データライン及びゲートライン
を形成する。その後に、フォーミングガス(N2
2 )中において、約400℃/1hでシンター処理す
る。
【0172】次いで、図5の(16)〜図6の(19)
に示した工程と同様にして行うことにより、単結晶シリ
コン層7を用いた表示部及び周辺駆動回路部にそれぞ
れ、アルミニウム又は1%Si入りアルミニウム合金等
をゲート電極とするトップゲート型のnMOSLDD−
TFT、ボトムゲート型のpMOSTFT及びnMOS
TFTで構成するCMOS駆動回路を作り込んだ、表示
部−周辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板
30を作製することができる。
【0173】本実施の形態では、単結晶シリコン層7の
活性化処理後にアルミニウム又は1%Si入りアルミニ
ウム合金等のゲート電極11を形成しているので、その
活性化処理時の熱の影響はゲート電極材料の耐熱性とは
無関係となるため、トップゲート電極材料として比較的
耐熱性が低く、低コストのアルミニウム又は1%Si入
りアルミニウム合金等でも使用可能となり、電極材料の
選択の幅も広がる。これは、表示部がボトムゲート型M
OSTFTの場合も同様である。
【0174】次に、表示部にデュアルゲート型MOST
FT、周辺駆動回路にボトムゲート型MOSTFTを設
ける場合について説明する。この例では、まず、前述し
た第3の実施の形態における図17の(1)〜図18の
(6)に示した工程と同様にして行い、続いて、図28
の(6)に示すように、周辺駆動回路部のpMOSTF
T部にN型ウエル7Aを形成する。
【0175】次いで、図25の(8)に示した工程と同
様にして、図28の(7)に示すように表示部のTFT
部にリンイオン14をドープし、LDD部15を形成す
る。
【0176】次いで、図26の(9)に示した工程と同
様にして、図29の(8)に示すように表示部及び周辺
駆動回路部のnMOSTFT部にリンイオン17をドー
プし、N+ 型ソース領域18及びドレイン領域19をそ
れぞれ形成する。
【0177】次いで、図26の(10)に示した工程と
同様にして、図29の(9)に示すように周辺駆動回路
部のpMOSTFT部にボロンイオン21をドープし、
+型ソース領域22及びドレイン領域23をそれぞれ
形成する。
【0178】次いで、レジスト20を除去し、続いて、
図29の(10)に示すように単結晶シリコン層7をパ
ターニングして能動素子部と受動素子部をアイランド化
し、その後、図30の(11)に示すように、単結晶シ
リコン層7、7Aを前述したと同様に活性化処理し、さ
らに表面にゲート絶縁膜80を形成する。
【0179】次いで、図30の(12)に示すように、
全面にスパッタ法で成膜したアルミニウム合金等をパタ
ーニングし、表示部の各上部ゲート電極83を形成す
る。
【0180】次いで、図30の(13)に示すように、
全面にSiO2 膜(約200nm厚)及びリンシリケー
トガラス(PSG)膜(約300nm厚)をこの順に連
続形成し、保護膜25を形成する。
【0181】次いで、前述したのと同様にして周辺駆動
回路部及び表示部の全てのTFTのソース電極26と周
辺駆動回路部のドレイン電極27とを形成することによ
り、単結晶シリコン層7を用いた表示部及び周辺駆動回
路部に、それぞれアルミニウム合金等をゲート電極とす
るデュアルゲート型のnMOSLDD−TFT、ボトム
ゲート型のpMOSTFT及びnMOSTFTで構成す
るCMOS駆動回路を作り込んだ、表示部−周辺駆動回
路部一体型のアクティブマトリクス基板30を作製する
ことができる。
【0182】本実施の形態でも、単結晶シリコン層7の
活性化処理後にアルミニウム合金等のゲート電極83を
形成しているので、その活性化処理時の熱の影響はゲー
ト電極材料の耐熱性とは無関係になるため、トップゲー
ト電極材料として比較的耐熱性が低く、低コストのアル
ミニウム合金等でも使用可能となり、電極材料の選択の
幅も広がる。なお、図30の(12)の工程でソース電
極26を(さらにはドレイン電極も)同時に形成するこ
とができるが、この場合には製造工程上有利となる。
【0183】なお、前述したいずれの実施の形態におい
ても、例えばボトムゲート型又はトップゲート型又はデ
ュアルゲート型MOSTFTを作製するに際して、図3
1(A)に概略的に示すように、段差4を設けるとこの
上に成長する単結晶シリコン膜7が薄いために段切れ
(接続不良)や細り(抵抗の増大)を生じることがある
ので、ソース電極26(又はドレイン電極)との接続を
確実に行うためには、図31(B)、(C)に示すよう
に、段差4を含む領域上に電極を配置するのが望まし
い。
【0184】なお、図25の(8)に示した工程、又は
図28の(7)に示した工程において、単結晶シリコン
層7上にトップゲート絶縁膜の形成し、さらにイオン注
入、活性化処理を順次行った後、トップゲート電極、ソ
ース、ドレイン電極をアルミニウム合金等で同時に形成
してもよい。
【0185】また、前記段差4については、前述したご
とく、図32(A)に示すように基板1に(さらにはそ
の上のSiN等の膜にも)形成したが、例えば、図32
(B)に示すように基板1上の結晶性サファイア膜50
(これはガラス基板1からのイオンの拡散ストッパ機能
もある。)に形成することもできる。この結晶性サファ
イア膜50の代わりに、あるいはこの結晶性サファイア
膜の下にゲート絶縁膜72及び73を設け、これに段差
4を形成してもよい。図32(C)、(D)、(E)
に、それぞれ結晶性サファイア膜50に段差4を設けた
例を示す。
【0186】<第5の実施の形態>図33〜図35を参
照して、本発明の第5の実施の形態を説明する。
【0187】本実施の形態では、前述した段差4の外側
に(すなわち、段差以外の基板1上に)各TFTを形成
した場合の各種例を示す。なお、単結晶シリコン層7や
ゲート/ソース/ドレイン電極26、27については簡
略に図示している。
【0188】まず、図33にトップゲート型MOSTF
Tを示す。図33(a)では、段差4による凹部をソー
ス側の一辺にソース領域に沿って形成し、この凹部以外
の基板平坦面上において、単結晶シリコン層7上にゲー
ト絶縁膜12及びゲート電極11を形成している。同様
に、図33(b)では、段差4による凹部をソース領域
のみならず、チャンネル長方向に沿ってドレイン領域端
まで、すなわち2辺に亘ってL字パターンに形成してい
る。図33(c)では、段差4による凹部を、TFT能
動領域を囲むように4辺に亘って矩形状に形成してい
る。図33(d)では、段差4による凹部を、3辺に亘
って形成している。ただし、隣り合う凹部と凹部との間
は連続していない。図33(e)では、段差4による凹
部を、2辺に亘ってL字パターンに形成している。ただ
し、隣り合う凹部と凹部との間は連続していない。
【0189】このように、各種パターンの段差4による
凹部が形成可能であると共に、TFTを凹部以外の平坦
面上に設けているので、TFTの作製自由度が高まり、
作製自体が容易になる。
【0190】次に、図34にボトムゲート型MOSTF
Tを示す。図34(a)〜(d)に示したように、ボト
ムゲート型MOSTFTにおいても、図33に示した各
種パターンの段差4(又は凹部)を同様に形成すること
ができる。すなわち、図34(a)は図33(a)に対
応した例であり、ボトムゲート型MOSTFTを段差4
による凹部以外の平坦面上に形成したものである。同様
に、図34(b)は図33(b)に対応し、図34
(c)は図33(c)や(d)に対応した例である。ま
た、図34(d)は結晶性サファイア膜50に段差4を
設けた場合の例である。
【0191】次いで、図35にデュアルゲート型MOS
TFTを示す。図35(a)、(b)に示したように、
デュアルゲート型MOSTFTにおいても、図33に示
した各種パターンの段差4(又は凹部)を同様に形成す
ることができ、例えば図33(c)に示した段差4の内
側領域の平坦面上に、デュアルゲート型MOSTFTを
作製することができる。
【0192】<第6の実施の形態>図36〜図38を参
照して、本発明の第6の実施の形態を説明する。
【0193】本実施の形態において図36に示した例
は、自己整合型LDD構造のTFT、例えばトップゲー
ト型LDD−TFTを複数個連ねた、ダブルゲート型M
OSTFTに関するものである。すなわち、この例で
は、図36に示したようにゲート電極11を2つに分岐
させ、一方を第1のゲートとしての第1のLDD−TF
T用、他方を第2のゲートとしての第2のLDD−TF
T用として用いる(ただし、単結晶シリコン層の中央部
においてゲート電極間にN+ 型領域100を設け、低抵
抗化を図っている)。この場合、各ゲートに異なる電圧
を印加してもよいし、また何らかの原因で一方のゲート
が動作不能になったとしても、残りのゲートを用いるこ
とによってソース/ドレイン間でのキャリアの移動を行
うことができ、信頼性の高いデバイスとなる。
【0194】また、第1のLDD−TFTと第2のLD
D−TFTとを直列に2個接続して各画素を駆動する薄
膜トランジスタを形成するようにしたので、オフ状態の
とき、各薄膜トランジスタのソース−ドレイン間に印加
される電圧を大幅に減少することができる。したがっ
て、オフ時に流れるリーク電流を少なくすることがで
き、液晶ディスプレイのコントラスト及び画質を良好に
改善することができる。また、前記LDD−TFTにお
ける低濃度ドレイン領域と同じ半導体層のみを用いて前
記2つのLDD−TFTを接続するようにしているの
で、各トランジスタ間の接続距離を短くすることがで
き、LDD−TFTを2個つなげても所要面積が大きく
ならないようにすることができる。なお、前記の第1、
第2のゲートは互いに完全に分離し、独立して動作させ
ることもできる。
【0195】図37(A)に示した例は、ボトムゲート
型MOSTFTをダブルゲート構造としたものであり、
図37(B)に示した例は、デュアルゲート型MOST
FTをダブルゲート構造としたものである。
【0196】これらのダブルゲート型MOSTFTにあ
っても、前記のトップゲート型と同様の利点を有する。
また、特にデュアルゲート型では、上下のゲート部のい
ずれか一方が動作不能となっても、他方のゲート部を使
用できる利点がある。
【0197】図38に、前記の各ダブルゲート型MOS
TFTの等価回路図を示す。なお、前記においては、ゲ
ートを2つに分岐したが、3つ又はそれ以上に分岐又は
分割することもできる。これらのダブルゲート又はマル
チゲート構造においても、チャンネル領域内に2以上の
分岐した同電位のゲート電極を有するか、又は分割され
た異電位又は同電位のゲート電極を有するように構成す
ることができる。
【0198】<第7の実施の形態>図39を参照して、
本発明の第7の実施の形態を説明する。本実施の形態で
は、nMOSTFTのデュアルゲート型構造のTFTに
おいて、上下のゲート部のいずれか一方をトランジスタ
動作させるものの、他方のゲート部は次のように動作さ
せている。
【0199】すなわち、図39(A)に示す例では、n
MOSTFTにおいて、トップゲート側のゲート電極に
常に任意の負電圧を印加し、バックチャンネルのリーク
電流を低減させている。トップゲート電極をオープンに
することにより、ボトムゲート型として使用することも
できる。また、図39(B)に示す例では、ボトムゲー
ト電極に常に任意の負電圧を印加し、バックチャンネル
のリーク電流を低減させている。この場合も、ボトムゲ
ート電極をオープンにすることにより、トップゲート型
として使用することができる。なお、pMOSTFTの
場合には、常に任意の正電圧をゲート電極に印加するこ
とにより、バックチャンネルのリーク電流を減らすこと
ができる。
【0200】いずれも、単結晶シリコン層7と絶縁膜と
の界面は結晶性が悪く、リーク電流が流れやすいが、前
記のような電極の負電圧印加によってリーク電流を遮断
できる。これは、LDD構造の効果と併せて、有利とな
る。また、ガラス基板1側から入射する光でリーク電流
が流れることがあるが、ボトムゲート電極で光を遮断す
るので、リーク電流を低減できる。
【0201】<第8の実施の形態>図40〜図46を参
照して、本発明の第8の実施の形態を説明する。
【0202】本例の実施の形態では、基板には前記した
段差(凹部)を設けず、基板の平坦面上に前述した物質
層(例えば結晶性サファイア膜)を形成し、この物質層
をシードとしてレーザ照射処理法によって単結晶シリコ
ン層をヘテロエピタキシャル成長させ、これを用いてト
ップゲート型MOSTFTを表示部に、ボトムゲート型
MOSTFTを周辺駆動回路部に構成したアクティブマ
トリクス反射型液晶表示装置(LCD)に関するもので
ある。
【0203】このアクティブマトリクス反射型LCDに
ついて、その製造工程にしたがって説明する。なお、図
40〜図45において、各図の左側は表示部の製造方法
(工程)、右側は周辺駆動回路部の製造方法(工程)を
示している。
【0204】まず、図40の(1)に示すように、ほう
けい酸ガラス、石英ガラス、透明性結晶化ガラス、さら
には高耐熱性ガラス(8〜12インチφ、700〜80
0μm厚)などからなる絶縁基板1の一主面において、
モリブデン/タンタル(Mo・Ta)合金のスパッタ膜
71Aを厚さ500〜600nm程度に形成する。次い
で、図40の(2)に示すように、フォトレジスト70
を所定パターンに形成し、これをマスクにして前記スパ
ッタ膜71Aをテーパエッチングし、側端部71aが台
形状に20〜45°でなだらかに傾斜したゲート電極7
1を形成する。
【0205】次いで、図40の(3)に示すように、フ
ォトレジストの除去後に、前記スパッタ膜71Aを含む
基板1上に、プラズマCVD法等により、SiN膜(約
200nm厚)72とSiO2 膜(約100nm厚)7
3とを、この順に積層したゲート絶縁膜を形成する。
【0206】次いで、図41の(4)に示すように絶縁
基板1の一主面において、少なくともTFT形成領域
に、結晶性サファイア膜50を厚さ20〜200nm程
度に形成する。この結晶性サファイア膜50は、高密度
プラズマCVD法や、触媒CVD法(特開昭63−40
314号公報参照)等により、トリメチルアルミニウム
ガスなどを酸化性ガス(酸素・水分)で酸化し、結晶化
させて作製する。
【0207】次いで、図2の(6)に示した工程と同様
にして、図41の(5)に示すようにアモルファスシリ
コン又は多結晶シリコンを成膜し、続いてこれにレーザ
照射処理を施して該シリコン膜を加熱溶融しさらに冷却
固化することにより、前記結晶性サファイア膜50をシ
ードとして単結晶シリコン膜7を数μm〜0.005μ
m(例えば0.1μm)の厚みにヘテロエピタキシャル
成長させる。
【0208】前記のようにして堆積した単結晶シリコン
層7は、結晶性サファイア膜50が単結晶シリコンと良
好な格子整合を示すため、例えば(100)面が基板上
にヘテロエピタキシャル成長する。
【0209】このようにして、レーザ照射処理によるヘ
テロエピタキシャル成長によって基板1上に単結晶シリ
コン層7を析出させた後、前述した工程と同様にして、
単結晶シリコン層7をチャンネル領域とするトップゲー
ト型MOSTFTを以下のようにして作製する。
【0210】まず、前記のエピタキシャル成長による単
結晶シリコン層7の全面にP型キャリア不純物、例えば
ボロンイオンを適量ドーピングして比抵抗を調整する。
また、pMOSTFT形成領域のみ、選択的にN型キャ
リア不純物をドーピングしてN型ウエルを形成する。例
えば、pMOSTFT部をフォトレジスト(図示せず)
でマスクし、P型不純物イオン(例えばB+ )を10k
Vで2.7×1011atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピングし、比抵抗を調整する。また、図41の(6)
に示すように、pMOSTFT形成領域の不純物濃度制
御のため、nMOSTFT部をフォトレジスト60でマ
スクし、N型不純物イオン(例えばP+)65を10k
Vで1×1011atoms/cm2 のドーズ量でドーピ
ングし、N型ウエル7Aを形成する。
【0211】次いで、図42の(7)に示すように、単
結晶シリコン層7の全面上に、プラズマCVD、高密度
プラズマCVD、触媒CVD法等でSiO2 (約100
nm厚)とSiN(約200nm厚)をこの順に連続形
成してゲート絶縁膜8を形成し、さらに、モリブデン・
タンタル(Mo・Ta)合金のスパッタ膜9(300〜
400nm厚)を形成する。
【0212】次いで、図42の(8)に示すように、汎
用のフォトリソグラフィ技術により、表示領域のTFT
部、および、周辺駆動領域のTFT部にフォトレジスト
パターン10を形成し、さらにこれをマスクにして連続
してエッチングすることにより、Mo・Ta合金のゲー
ト電極11と(SiN/SiO2 )の積層構造からなる
ゲート絶縁膜12とを形成し、単結晶シリコン層7を露
出させる。なお、Mo・Ta合金からなるスパッタ膜9
は酸系エッチング液で処理し、SiNはCF4ガスのプ
ラズマエッチング、SiO2 はフッ酸系エッチング液で
処理する。
【0213】次いで、図42の(9)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部とをフォトレジスト1
3でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレ
イン領域に、リンイオン14を例えば20kVで5×1
13atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオ
ン注入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整
合的(セルフアライン)に形成する。
【0214】次いで、図43の(10)に示すように、
周辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域の
nMOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTF
Tのゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバ
ーし、露出した領域にリン又はヒ素イオン17を例えば
20kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量で
ドーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
型層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD
部15とを形成する。
【0215】次いで、図43の(11)に示すように、
周辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOS
TFTの全部と、pMOSTFTのゲート部とをフォト
レジスト20でカバーし、露出した領域にボロンイオン
21を、例えば10kVで5×1015atoms/cm
2 のドーズ量をドーピング(イオン注入)してpMOS
TFTのP+ 層のソース部22及びドレイン部23を形
成する。なお、この工程については、nMOS周辺駆動
回路の場合では、pMOSTFTが無いことから不要と
なる。
【0216】次いで、図43の(12)に示すように、
TFT、ダイオードなどの能動素子部や、抵抗、インダ
クタンスなどの受動素子部をアイランド化するため、フ
ォトレジスト24を形成する。そして、周辺駆動領域及
び表示領域のすべての能動素子部及び受動素子部以外の
単結晶シリコン層7を、フッ酸系のエッチング液を用い
て除去する。
【0217】次いで、図44の(13)に示すように、
プラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法
等によって全面に、SiO2 膜(約200nm厚)及び
リンシリケートガラス(PSG)膜(約300nm厚)
をこの順に連続形成し、保護膜25を形成する。
【0218】そして、この状態で単結晶シリコン層7を
活性化処理する。この活性化については、例えばハロゲ
ン等のランプを用い、そのアニール条件を約1000
℃、約10秒程度として行う。したがって、ゲート電極
材としてはこのようなアニール条件に耐え得る、高融点
のMo・Ta合金が用いられる。また、このゲート電極
材は、ゲート部のみならず配線として広範囲に亘って引
き回して設けられる。なお、エキシマレーザを用いてア
ニール処理する場合には、XeCl(308nm波長)
で全面、又は能動素子部及び受動素子部のみを選択的
に、90%以上のオーバーラップスキャニングで照射処
理するのが望ましい。
【0219】次いで、図44の(14)に示すように、
汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周
辺駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示
用TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0220】そして、全面に、アルミニウム又は1%S
i入りアルミニウム合金等のスパッタ膜を厚さ500〜
600nm程度に形成し、さらに、汎用フォトリソグラ
フィ及びエッチング技術により、周辺駆動回路及び表示
部のすべてのTFTのソース電極26と周辺駆動回路部
のドレイン電極27とを形成すると同時に、データライ
ン及びゲートラインを形成する。その後、フォーミング
ガス(N2 +H2 )中において、約400℃/1hでシ
ンター処理する。
【0221】次いで、図44の(15)に示すように、
プラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法
等により、PSG膜(約300nm厚)及びSiN膜
(約300nm厚)からなる絶縁膜36を全面に形成す
る。次いで、表示用TFTのドレイン部のコンタクト用
窓開けを行う。なお、画素部のSiO2 、PSG及びS
iN膜は除去する必要はない。
【0222】次いで、図6の(18)で述べたと同様の
目的で、図45の(16)に示すように、全面に、スピ
ンコート等で2〜3μm厚みの感光性樹脂膜28を形成
し、図45の(17)に示すように、汎用フォトリソグ
ラフィ及びエッチング技術により、少なくとも画素部に
最適な反射特性と視野角特性を得るための凹凸形状パタ
ーンを形成し、リフローさせて凹凸粗面28Aからなる
反射面下部を形成する。同時に表示用TFTのドレイン
部のコンタクト用の樹脂窓開けを行う。
【0223】次いで、図45の(18)に示すように、
全面に厚さ400〜500nm程度のアルミニウム又は
1%Si入りアルミニウム合金等のスパッタ膜を形成
し、さらに汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術
により、画素部以外のスパッタ膜を除去し、表示用TF
Tのドレイン部19と接続した凹凸形状の反射膜29を
形成する。この反射膜29は、表示用の画素電極として
も機能するものとなる。その後、フォーミングガス中、
約300℃/1hでシンター処理し、コンタクトを十分
にする。なお、反射率を高めるため、アルミニウム系に
代えて銀又は銀合金を使用してもよい。
【0224】以上のようにして、レーザ照射処理法によ
り結晶性サファイア膜50をヘテロエピタキシャル成長
のシードとして単結晶シリコン層7を形成し、この単結
晶シリコン層7を用いた表示部及び周辺駆動回路部にそ
れぞれ、トップゲート型のnMOSLDD−TFT、ボ
トムゲート型のpMOSTFT及びnMOSTFTで構
成するCMOS回路を作り込んだ表示部−周辺駆動回路
部一体型のアクティブマトリクス基板30を作製するこ
とができる。
【0225】また、このアクティブマトリクス基板(駆
動基板)30を用いて、図6を参照して説明したのと同
様にして、図46に示す反射型液晶表示装置(LCD)
を製造する。
【0226】本実施の形態では、前述した第1の実施の
形態で述べた優れた効果が得られることは明らかであ
る。その上、基板1に段差を設けることなしに結晶性サ
ファイア膜50のみによって単結晶シリコン層7をヘテ
ロエピタキシャル成長させているので、段差の形成工程
を省略し、より製造工程を簡略化できると共に、成長す
る単結晶シリコン層の段切れ等の問題も解消できること
になる。
【0227】<第9の実施の形態>図47〜図49を参
照して、本発明の第9の実施の形態を説明する。
【0228】本実施の形態は、前述の第8の実施の形態
と同様に、トップゲート型MOSTFTを表示部に、ボ
トムゲート型MOSTFTを周辺駆動回路部に有するも
のの、前記第8の実施の形態とは異なり、透過型LCD
に関するものである。したがって、その製造工程につい
ては、図40の(1)に示す工程から図44の(15)
に示す工程までは同様である。そして、本例の実施の形
態では、これらの工程後に、図47の(16)に示すよ
うに、保護膜25、絶縁膜36に表示用TFTのドレイ
ン部コンタクト用の窓開けを行うと同時に、透過率向上
のため、画素開口部の不要なSiO2 、PSG及びSi
N膜を除去する。
【0229】次いで、図47の(17)に示すように、
全面に、スピンコート等によって感光性アクリル系透明
樹脂の平坦化膜28Bを厚さ2〜3μm程度に形成し、
さらに汎用フォトリソグラフィ技術によって表示用TF
Tのドレイン側の平坦化膜28Bの窓開けを行い、所定
条件で硬化させる。
【0230】次いで、図47の(18)に示すように、
全面に厚さ130〜150nm程度のITOスパッタ膜
を形成し、さらに汎用フォトリソグラフィ及びエッチン
グ技術によって表示用TFTのドレイン部19とコンタ
クトしたITO透明電極(画素電極)41を形成する。
そして、熱処理(フォーミングガス中、200〜250
℃/1h)により、表示用TFTのドレインとITOの
コンタクト抵抗の低減化、およびITO透明度の向上を
図る。
【0231】そして、図48に示すように対向基板32
と組み合わせ、前述の第8の実施の形態と同様にして透
過型LCDを組み立てる。ただし、TFT基板側にも偏
光板を貼り合わせる。この透過型LCDでは、実線の矢
印で示すように透過光が得られるが、一点鎖線の矢印で
示すように対向基板32側からの透過光が得られるよう
に構成することができる。
【0232】この透過型LCDの場合、次のようにして
オンチップカラーフィルタ(OCCF)構造とオンチッ
プブラック(OCB)構造を作製することができる。
【0233】すなわち、図40の(1)〜図43の(1
4)までの工程は前述したのと同様にして行う。そし
て、この後、図49の(15)に示すように、PSG/
SiO2 の絶縁膜25のドレイン部も窓開けしてドレイ
ン電極用のアルミニウム埋め込み層41Aを形成した
後、SiN/PSGの絶縁膜36を形成する。
【0234】次いで、図49の(16)に示すように、
R、G、Bの各色を各セグメント毎に顔料分散したフォ
トレジスト61を所定厚さ(1〜1.5μm)で形成し
た後、図49の(17)に示すように、汎用フォトリソ
グラフィ技術で所定位置(各画素部)のみを残してパタ
ーニングし、各カラーフィルタ層61(R)、61
(G)61(B)を形成する(オンチップカラーフィル
タ構造)。この際、ドレイン部の窓開けも行う。なお、
この例では不透明なセラミックス基板や低透過率のガラ
ス、及び耐熱性樹脂基板は使用できない。
【0235】次いで、図49の(17)に示すように、
表示用TFTのドレインに連通するコンタクトホール
に、カラーフィルタ層上にかけてブラックマスク層とな
る遮光層43を金属のパターニングで形成する。例え
ば、スパッタ法によってチタン又はモリブデンを厚さ2
00〜250nm程度に成膜し、続いて表示用TFTを
覆って遮光する所定の形状にパターニングする(オンチ
ップブラック構造)。
【0236】次いで、図49の(18)に示すように、
透明樹脂の平坦化膜28Bを形成し、さらにこの平坦化
膜に設けたスルーホールに、遮光層43に接続した状態
となるようにして透明電極41を埋め込み形成する。
【0237】このように、表示アレイ部上に、カラーフ
ィルタ61や遮光層43を作り込むことにより、液晶表
示パネルの開口率を改善し、またバックライトも含めた
ディスプレイモジュールの低消費電力化を実現すること
ができる。
【0238】<第10の実施の形態>図50〜図58を
参照して、本発明の第10の実施の形態を説明する。
【0239】本実施の形態では、周辺駆動回路部を、前
述した第8の実施の形態と同様のボトムゲート型のpM
OSTFTとnMOSTFTとからなるCMOS駆動回
路で構成する。また、表示部については反射型とするも
のの、TFTを各種ゲート構造のものとして、種々の組
み合わせにしている。
【0240】すなわち、前述した第8の実施の形態では
図50(A)に示すように表示部にトップゲート型のn
MOSLDD−TFTを設けているのに対し、図50
(B)に示す例では、表示部にボトムゲート型のnMO
SLDD−TFTを設けており、また、図50(C)に
示す例では、表示部にデュアルゲート型のnMOSLD
D−TFTを設けている。これらボトムゲート型MOS
TFT、デュアルゲート型MOSTFTは、いずれも、
後述するように周辺駆動回路部のボトムゲート型MOS
TFTと共通の工程で作製可能である。そして、このよ
うに表示部のTFTのゲート構造を代えた場合、特にデ
ュアルゲート型の場合では、上下のゲート部によって駆
動能力が向上し、高速スイッチングに適し、また上下の
ゲート部のいずれかを選択的に用いて場合に応じてトッ
プゲート型又はボトムゲート型として動作させることが
できる。
【0241】なお、図50(B)のボトムゲート型MO
STFTにおいて、図中の符号71はMo・Ta等のゲ
ート電極である。また、符号72はSiN膜及び73は
SiO2 膜であり、これらSiN膜とSiO2 膜とによ
ってゲート絶縁膜が形成されている。このゲート絶縁膜
上には、トップゲート型MOSTFTと同様の、単結晶
シリコン層7を用いたチャンネル領域等が形成されてい
る。また、図50(C)のデュアルゲート型MOSTF
Tでは、下部ゲート部はボトムゲート型MOSTFTと
同様であるものの、上部ゲート部は、ゲート絶縁膜73
をSiO2 膜とSiN膜で形成し、この上に上部ゲート
電極74を設けている。
【0242】次に、前記のボトムゲート型MOSTFT
の製造方法を図51〜図55を参照して説明し、さら
に、前記のデュアルゲート型MOSTFTの製造方法を
図56〜図58を参照して説明する。なお、周辺駆動回
路部におけるボトムゲート型MOSTFTの製造方法に
ついては、図40〜図45に示した工程と同じであるこ
とから、ここでは図示およびその説明を省略する。
【0243】表示部において、ボトムゲート型MOST
FTを製造するには、まず、図51の(1)に示すよう
に、基板1上に、モリブデン/タンタル(Mo・Ta)
合金のスパッタ膜71Aを厚さ500〜600nm程度
に形成する。
【0244】次いで、図51(2)に示すように、フォ
トレジスト70を所定パターンに形成し、これをマスク
にしてスパッタ膜71Aをテーパエッチングし、側端面
71aが20〜45°でなだらかに傾斜した、横断面台
形状のゲート電極71を形成する。
【0245】次いで、フォトレジスト70を除去した
後、図51の(3)に示すようにスパッタ膜71Aを含
む基板1上に、プラズマCVD法等により、SiN膜
(約200nm厚)72とSiO2 膜(約100nm
厚)73とをこの順に成膜積層し、ゲート絶縁膜を形成
する。
【0246】次いで、図41の(4)に示した工程と同
様にして、図52の(4)に示すように絶縁基板1の一
主面において、TFT形成領域に結晶性サファイア膜5
0を、厚さ20〜200nm程度に形成する。
【0247】次いで、図41の(5)に示した工程と同
様にして、図52(5)に示すようにこの結晶性サファ
イア膜50上にアモルファスシリコン又は多結晶シリコ
ンを成膜してシリコン膜(図示略)を形成する。続い
て、前述したのと同様にレーザ照射処理によって該シリ
コン膜を加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)固化して単結
晶シリコンを結晶性サファイア膜50上にヘテロエピタ
キシャル成長させ、単結晶シリコン層7として析出させ
る。この際、下地のゲート電極71の側端部71aはな
だらかな傾斜面となっているので、この面上には、段差
4及び結晶性サファイア膜50をシードとするエピタキ
シャル成長を阻害せず、段切れなしに単結晶シリコン層
7が成長することになる。
【0248】次いで、図41の(6)〜図42の(8)
の工程を経た後、図42の(9)に示した工程と同様に
して、図52の(6)に示すように表示部のnMOST
FTのゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露出
したnMOSTFTのソース/ドレイン領域にリンイオ
ン14をドーピング(イオン注入)してN- 型層からな
るLDD部15を自己整合的に形成する。このとき、ボ
トムゲート電極71の存在により表面高低差(又はパタ
ーン)が認識し易くなっており、フォトレジスト13の
位置合わせ(マスク合わせ)を行い易く、アライメント
ずれが生じにくくなっている。
【0249】次いで、図43の(10)に示した工程と
同様にして、図53の(7)に示すようにnMOSTF
Tのゲート部及びLDD部をフォトレジスト16でカバ
ーし、露出した領域にリン又はヒ素イオン17をドーピ
ング(イオン注入)し、nMOSTFTのN+ 型層から
なるソース部18及びドレイン部19を形成する。
【0250】次いで、図43の(11)に示した工程と
同様にして、図53の(8)に示すようにnMOSTF
Tの全部をフォトレジスト20でカバーし、ボロンイオ
ン21をドーピング(イオン注入)して周辺駆動回路部
のpMOSTFTのP+ 層のソース部及びドレイン部を
形成する。
【0251】次いで、図43の(12)に示した工程と
同様にして、図53の(9)に示すように能動素子部と
受動素子部をアイランド化するため、フォトレジスト2
4を設け、単結晶シリコン層7をエッチングによって選
択的に除去する。
【0252】次いで、図44の(13)に示した工程と
同様にして、図53の(10)に示すようにプラズマC
VD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等によって
全面に、SiO2 膜53(約300nm厚)及びリンシ
リケートガラス(PSG)膜54(約300nm厚)を
この順に連続形成する。なお、SiO2 膜53とPSG
膜54は前述した保護膜25に相当するものである。そ
して、この状態で単結晶シリコン層7を前述したのと同
様にして活性化処理する。
【0253】次いで、図44の(14)に示した工程と
同様にして、図54の(11)に示すように、汎用フォ
トリソグラフィ及びエッチング技術によってソース部の
コンタクト用窓開けを行う。そして、全面に厚さ400
〜500nm程度のアルミニウム又は1%Si入りアル
ミニウム合金等のスパッタ膜を形成し、汎用フォトリソ
グラフィ及びエッチング技術により、TFTのソース電
極26を形成すると同時に、データライン及びゲートラ
インを形成する。その後に、フォーミングガス中におい
て、約400℃/1hでシンター処理する。
【0254】次いで、図44の(15)に示した工程と
同様にして、図54の(12)に示すように高密度プラ
ズマCVD、触媒CVD法等により、PSG膜(約30
0nm厚)及びSiN膜(約300nm厚)からなる絶
縁膜36を全面に形成し、表示用のTFTのドレイン部
のコンタクト用窓開けを行う。
【0255】次いで、図45の(16)に示した工程と
同様にして、図54の(13)に示すようにスピンコー
ト等で厚さ2〜3μm程度の感光性樹脂膜28を形成
し、続いて、図43の(14)に示した工程と同様にし
て、図54の(14)に示すように汎用フォトリソグラ
フィ及びエッチング技術により、最適な反射特性と視野
角特性を得るための凹凸形状パターンを画素部に形成
し、リフローさせて凹凸粗面28Aからなる反射面下部
を形成する。同時に表示用TFTのドレイン部のコンタ
クト用の樹脂窓開けを行う。
【0256】次いで、図45の(18)に示した工程と
同様にして、図54の(14)に示すように全面に40
0〜500nm厚のアルミニウム又は1%Si入りアル
ミニウム合金等のスパッタ膜を形成し、汎用フォトリソ
グラフィ及びエッチング技術により、表示用TFTのド
レイン部19と接続した凹凸形状の反射膜29を形成す
る。
【0257】以上のようにして、レーザ照射処理により
結晶性サファイア膜50をヘテロエピタキシャル成長の
シードとして単結晶シリコン層7を形成し、この単結晶
シリコン層7を用いた表示部にボトムゲート型のnMO
SLDD−TFT(周辺部ではボトムゲート型のpMO
STFT及びnMOSTFTからなるCMOS駆動回
路)を作り込んだ表示部−周辺駆動回路部一体型のアク
ティブマトリクス基板30を作製することができる。
【0258】図55に、表示部に設ける前記のボトムゲ
ート型MOSTFTのゲート絶縁膜を、Mo・Taの陽
極酸化法で形成した例を示す。
【0259】この例では、図51の(2)に示した工程
の後に、図55の(3)に示すようにモリブデン・タン
タル合金膜71を公知の陽極酸化処理することによっ
て、その表面にTa2 5 からなるゲート絶縁膜74を
100〜200nm厚に形成する。
【0260】その後、図52の(4)〜(5)の工程と
同様にして、図55の(4)に示すように結晶性サファ
イア膜50を形成し、続いてこれの上にアモルファスシ
リコン又は多結晶シリコンを成膜し、シリコン膜(図示
略)を形成する。次いで、レーザ照射処理して該シリコ
ン膜を加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)固化することに
より、前記結晶性サファイア膜50上にヘテロエピタキ
シャル成長させて単結晶シリコン膜7を形成する。次い
で、図52の(6)〜図54の(14)に示した工程と
同様にして、図55の(5)に示すようにアクティブマ
トリクス基板30を作製する。
【0261】表示部において、デュアルゲート型MOS
TFTを製造するには、まず、図51の(1)〜図52
の(5)に示した工程と同様の処理を行う。
【0262】次いで、図56の(6)に示すように、絶
縁膜72、73上に結晶性サファイア膜50を形成し、
続いてこの結晶性サファイア膜50上にアモルファスシ
リコン又は多結晶シリコンを成膜してシリコン膜を形成
する。次いで、レーザ照射処理によって該シリコン膜を
加熱溶融し、さらに冷却(徐冷)することにより、結晶
性サファイア膜50をシードとして単結晶シリコン層7
をヘテロエピタキシャル成長させる。次いで、図42の
(7)に示した工程と同様にして、単結晶シリコン層7
上の全面に、プラズマCVD、触媒CVD等によりSi
2 膜(約100nm厚)とSiN膜(約200nm
厚)とをこの順に連続して成膜し、絶縁膜80(これは
前述の絶縁膜8に相当)を形成し、さらに、Mo・Ta
合金からなるスパッタ膜81(これは前述のスパッタ膜
9に相当)を500〜600nm程度の厚さに形成す
る。
【0263】次いで、図42の(8)に示した工程と同
様にして、図56の(7)に示すようにフォトレジスト
パターン10を形成し、連続したエッチングによりMo
・Ta合金のトップゲート電極82と、ゲート絶縁膜8
3を形成し、単結晶シリコン層7を露出させる。
【0264】次いで、図42の(9)に示した工程と同
様にして、図56の(8)に示すようにnMOSTFT
のトップゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露
出した表示用のnMOSTFTのソース/ドレイン領域
にリンイオン14をドーピング(イオン注入)して、N
- 型層をLDD部15を形成する。
【0265】次いで、図43の(10)に示した工程と
同様にして、図56(9)に示すようにnMOSTFT
のゲート部及びLDD部をフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はヒ素イオン17をドーピン
グ(イオン注入)して、nMOSTFTのN+ 型層から
なるソース部18及びドレイン部19を形成する。
【0266】次いで、図43の(11)に示した工程と
同様にして、図57の(10)に示すようにpMOST
FTのゲート部をフォトレジスト20でカバーし、露出
した領域にボロンイオン21をドーピング(イオン注
入)して周辺駆動回路部のpMOSTFTのP+ 層のソ
ース部及びドレイン部を形成する。
【0267】次いで、図43の(12)に示した工程と
同様にして、図57の(11)に示すように能動素子部
及び受動素子部をアイランド化するため、フォトレジス
ト24を設け、能動素子部及び受動素子部以外の単結晶
シリコン層を汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技
術で選択的に除去する。
【0268】次いで、図44の(13)に示した工程と
同様にして、図57の(12)に示すようにプラズマC
VD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等により、
SiO2 膜53(約200nm厚)とリンシリケートガ
ラス(PSG)膜54(約300nm厚)を全面に形成
する。これらの膜53、54は前述の保護膜25に相当
する。そして、単結晶シリコン層7を活性化処理する。
【0269】次いで、図44の(14)に示した工程と
同様にして、図57の(13)に示すようにソース部の
コンタクト用窓開けを行う。そして、全面に400〜5
00nm程度の厚さのアルミニウム又は1%Si入りア
ルミニウム合金等からなるスパッタ膜を形成し、汎用フ
ォトリソグラフィ及びエッチング技術により、ソース電
極26を形成すると同時に、データライン及びゲートラ
インを形成する。
【0270】次いで、図44の(15)に示した工程と
同様にして、図58の(14)に示すようにPSG膜
(約300nm厚)及びSiN膜(約300nm厚)か
らなる絶縁膜36を全面に形成し、さらに表示用のTF
Tのドレイン部のコンタクト用窓開けを行う。
【0271】次いで、図58の(15)に示すように、
全面に、スピンコート等で厚さ2〜3μm程度の感光性
樹脂膜28を形成する。続いて、図45の(17)、
(18)に示した工程と同様にして、図58の(16)
に示すように画素部に凹凸粗面28Aからなる反射面下
部を形成し、同時に表示用TFTのドレイン部のコンタ
クト用の樹脂窓開けを行い、さらに表示用TFTのドレ
イン部19と接続した、最適な反射特性と視野角特性を
得るための凹凸形状のアルミニウム合金等の反射膜29
を形成する。
【0272】以上のようにして、レーザ照射処理により
結晶性サファイア膜50をヘテロエピタキシャル成長の
シードとして形成された単結晶シリコン層7を形成し、
この単結晶シリコン層7を用いた表示部にデュアルゲー
ト型のnMOSLDD−TFTを、周辺駆動回路部にボ
トムゲート型のpMOSTFT及びnMOSTFTから
なるCMOS駆動回路をそれぞれ作り込んだ、表示部−
周辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30
を作製することができる。
【0273】<第11の実施の形態>図59〜図61を
参照して、本発明の第11の実施の形態を説明する。
【0274】本実施の形態では、前述した実施の形態と
は異なり、トップゲート部のゲート電極をアルミニウム
合金等の比較的耐熱性の低い材料で形成している。
【0275】まず、表示部にトップゲート型MOSTF
Tを、周辺駆動回路部にボトムゲート型MOSTFTを
設ける場合について説明する。この例では、まず、前述
した第8の実施の形態における図40の(1)〜図41
の(6)に示した工程と同様にして行い、続いて、図5
9の(6)に示すように周辺駆動回路部のpMOSTF
T部にN型ウエル7Aを形成する。
【0276】次いで、図59の(7)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部とをフォトレジスト1
3でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレ
イン領域にリンイオン14を例えば20kVで5×10
13atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオン
注入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整合
的に形成する。
【0277】次いで、図60の(8)に示すように、周
辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のn
MOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFT
のゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はヒ素イオン17を例えば2
0kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部
15とを形成する。この場合、図中一点鎖線で示すよう
にレジスト13を残し、これを覆うようにレジスト16
を設ければ、レジスト13を目安にしてレジスト16形
成時のマスクの位置合わせを行うことができ、これによ
りマスク合わせが容易となり、アライメントずれも少な
くなる。
【0278】次いで、図60の(9)に示すように、周
辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOST
FTの全部とpMOSTFTのゲート部をフォトレジス
ト20カバーし、露出した領域にボロンイオン21を例
えば10kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ
量でドーピング(イオン注入)し、pMOSTFTのP
+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成する。
【0279】次いで、レジスト20を除去し、続いて、
図60の(10)に示すように単結晶シリコン層7、7
Aを前述したと同様に活性化処理し、さらに表面にゲー
ト絶縁膜12、ゲート電極材料(アルミニウム又は1%
Si入りアルミニウム合金等)11を形成する。ゲート
電極材料層11は真空蒸着法又はスパッタ法で形成可能
である。
【0280】次いで、前述したのと同様にして各ゲート
部をパターニングし、その後、能動素子部と受動素子部
とをアイランド化し、さらに図61の(11)に示すよ
うに、全面にSiO2 膜(約200nm厚)及びリンシ
リケートガラス(PSG)膜(約300nm)をこの順
に連続形成し、保護膜25を形成する。
【0281】次いで、図61の(12)に示すように、
汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周
辺駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示
用TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0282】そして、全面に500〜600nm厚のア
ルミニウム又は1%Si入りアルミニウム合金等のスパ
ッタ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチン
グ技術により、周辺駆動回路及び表示部のすべてのTF
Tのソース電極26と周辺駆動回路部のドレイン電極2
7を形成すると同時に、データライン及びゲートライン
を形成する。その後に、フォーミングガス(N2
2 )中において、約400℃/1hでシンター処理す
る。
【0283】次いで、図44の(15)〜図45の(1
8)に示した工程と同様にして行うことにより、単結晶
シリコン層7を用いた表示部及び周辺駆動回路部にそれ
ぞれ、アルミニウム合金等をゲート電極とするトップゲ
ート型のnMOSLDD−TFT、ボトムゲート型のp
MOSTFT及びnMOSTFTで構成するCMOS駆
動回路を作り込んだ、表示部−周辺駆動回路部一体型の
アクティブマトリクス基板30を作製することができ
る。
【0284】本実施の形態では、単結晶シリコン層7の
活性化処理後にアルミニウム又は1%Si入りアルミニ
ウム合金等のゲート電極11を形成しているので、その
活性化処理時の熱の影響はゲート電極材料の耐熱性とは
無関係となるため、トップゲート電極材料として比較的
耐熱性が低く、低コストのアルミニウム又は1%Si入
りアルミニウム合金又は銅等でも使用可能となり、電極
材料の選択の幅も広がる。これは、表示部がボトムゲー
ト型MOSTFTの場合も同様である。
【0285】次に、表示部にデュアルゲート型MOST
FT、周辺駆動回路にボトムゲート型MOSTFTを設
ける場合について説明する。この例では、まず、前述し
た第3の実施の形態における図28の(6)〜図30の
(13)に示した工程と同様にして行い、表示部及び周
辺駆動回路部にそれぞれ、アルミニウム合金等をゲート
電極とするデュアルゲート型のnMOSLDD−TF
T、ボトムゲート型のpMOSTFT及びnMOSTF
Tで構成するCMOS駆動回路を作り込んだ、表示部−
周辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30
を作製することができる。
【0286】<第12の実施の形態>図62〜図63を
参照して、本発明の第12の実施の形態を説明する。
【0287】図62に示した例は、前述の第8の実施の
形態において、自己整合型LDD構造のTFT、例えば
トップゲート型LDD−TFTを複数個連ねたダブルゲ
ート型MOSTFTに関するものである。
【0288】図63(A)に示した例は、ボトムゲート
型MOSTFTをダブルゲート構造としたものであり、
図63(B)に示した例は、デュアルゲート型MOST
FTをダブルゲート構造としたものである。
【0289】これらのダブルゲート型MOSTFTにあ
っても、前記の図36〜図38に示したものと同様の利
点を有する。
【0290】<第13の実施の形態>図64〜図72を
参照して、本発明の第13の実施の形態を説明する。
【0291】前述したように、トップゲート型、ボトム
ゲート型、デュアルゲート型の各TFTには、それぞれ
構造上、機能上の差異又は特長があることから、これら
を表示部と周辺駆動回路部との両方に設ける場合に、こ
れらの各部間でTFTを種々に組み合わせて設けること
が有利になることがことがある。
【0292】例えば、図64に示すように、表示部にト
ップゲート型、ボトムゲート型、デュアルゲート型のい
ずれかのMOSTFTを採用した場合、周辺駆動回路に
はトップゲート型MOSTFT、ボトムゲート型MOS
TFT、デュアルゲート型MOSTFTのうち、少なく
ともボトムゲート型を採用するか、あるいはそれらを混
在させることも可能である。この組み合わせについては
12通り(No.1〜No.12 )挙げられる。特に、周辺駆動
回路のMOSTFTにデュアルゲート構造を用いると、
このようなデュアルゲート構造は、上下のゲート部の選
択によってトップゲート型にもボトムゲート型にも容易
に変更することができ、また、周辺駆動回路の一部に大
きな駆動能力のTFTが必要な場合には、デュアルゲー
ト型が必要となる場合もある。例えば、LCD以外の電
気光学装置として本発明の有機ELやFED等に適用す
る場合は必要であると考えられる。
【0293】図65及び図66は表示部のMOSTFT
がLDD構造でないとき、図67及び図68は表示部の
MOSTFTがLDD構造であるとき、図69及び図7
0は周辺駆動回路部のMOSTFTがLDD構造のTF
Tを含むとき、図71及び図72は周辺駆動回路部と表
示部の双方がLDD構造のMOSTFTを含むときのそ
れぞれにおいて、周辺駆動回路部と表示部の各MOST
FTの組み合わせを、チャンネル導電型別に示した各種
の例(No.1〜No.216)を示す図である。
【0294】このように、図64に示したゲート構造別
の組み合わせは、具体的には図65〜図72に示したよ
うになる。これは、周辺駆動回路部がボトムゲート型の
他のゲート型との混在したMOSTFTからなっている
場合でも、同様の組み合わせが可能である。なお、図6
4〜図72に示したTFTの各種組み合わせは、TFT
のチャンネル領域などを単結晶シリコンで形成する場合
に限らず、多結晶シリコンやアモルファスシリコン(た
だし、表示部のみ)で形成する場合にも同様に適用可能
である。
【0295】<第14の実施の形態>図73〜図74を
参照して、本発明の第14の実施の形態を説明する。
【0296】本実施の形態では、アクティブマトリクス
駆動LCDにおいてその周辺駆動回路部に、駆動能力の
向上の点から、本発明に基づいた前述の単結晶シリコン
層を用いてなるTFTを設けている。ただし、これはボ
トムゲート型に限らず、他のゲート型が混在していても
よく、チャンネル導電型も種々であってよく、また単結
晶シリコン層以外の多結晶シリコン層を用いたMOST
FTが含まれていてもよい。
【0297】これに対し、表示部のMOSTFTについ
ては、単結晶シリコン層を用いるのが望ましいものの、
これに限らず、多結晶シリコンやアモルファスシリコン
層を用いたものであってよく、あるいは3種のシリコン
層のうちの2種が混在したものであってもよい。ただ
し、表示部をnMOSTFTで形成する場合、アモルフ
ァスシリコン層を用いて形成しても実用的なスイッチン
グ速度が得られるものの、単結晶シリコン又は多結晶シ
リコンの方がTFT面積を小さくすることでき、画素欠
陥の低減についてもアモルファスシリコンより有利にな
る。なお、既述したヘテロエピタキシャル成長時に、単
結晶シリコンだけでなく多結晶シリコンも同時に生じ、
いわゆるCGS(Continuous grain silicon)構造も含
まれることもあるが、これも能動素子や受動素子の形成
に利用することができる。
【0298】図73に、各部間でのMOSTFTの各種
組み合わせ例(A)、(B)、(C)を示し、図74に
その具体例を示す。単結晶シリコンを用いると、電流能
力が向上するため素子を小さくでき、高精細下、大画面
化が可能となり、表示部では開口率が向上し、輝度が向
上する。
【0299】なお、周辺駆動回路部では、前記のMOS
TFTだけでなく、ダイオード、キャパシタンス、抵
抗、インダクタンス等を集積した電子回路が絶縁基板
(ガラス基板等)に一体形成されてよいのはもちろんで
ある。
【0300】<第15の実施の形態>図75を参照し
て、本発明の第15の実施の形態を説明する。
【0301】本例の実施の形態は、前述した各実施の形
態がアクティブマトリクス駆動の例についてのものであ
るのに対し、本発明をパッシブマトリクス駆動に適用し
たものである。
【0302】すなわち、本実施形態においてその表示部
は、前述したMOSTFTのようなスイッチング素子を
設けず、対向する基板に形成した一対の電極間に印加す
る電圧による電位差でのみ、表示部の入射光又は反射光
が調光されるようになっている。こうした調光素子に
は、反射型、透過型のLCDをはじめ、有機又は無機E
L(エレクトロルミネセンス表示素子)、FED(電界
放出型表示素子)、LEPD(発光ポリマー表示素
子)、LED(発光ダイオード表示素子)なども含まれ
る。
【0303】<第16の実施の形態>図76を参照し
て、本発明の第16の実施の形態を説明する。
【0304】本例の実施の形態は、本発明をLCD以外
の電気光学装置である、有機又は無機EL(エレクトロ
ルミネセンス素子)やFED(電界放出型表示素子)、
LEPD(発光ポリマー表示素子)、LED(発光ダイ
オード表示素子)などに適用したものである。
【0305】図76(A)には、アクティブマトリクス
駆動のEL素子を示す。このEL素子は、例えばアモル
ファス有機化合物を用いた有機EL層(又はZnS:M
nを用いた無機EL層)90を基板1上に設け、その下
部に既述した透明電極(ITO)41を形成し、上部に
陰極91を形成してなるもので、これら両極間の電圧印
加によって所定色の発光がカラーフィルタ層61を通し
て得られるようになっている。
【0306】このEL素子においては、アクティブマト
リクス駆動により透明電極41へデータ電圧を印加する
ため、MOSTFTを基板1上に作り込んでいるが、こ
のMOSTFTは、基板1上のサファイア膜50(及び
段差4)をシードとしてレーザ照射処理法によりヘテロ
エピタキシャル成長させて得られた単結晶シリコン層を
用いてなる、本発明による単結晶シリコンMOSTFT
(すなわち、nMOSLDD−TFT)である。また、
同様のTFTは周辺駆動回路にも設けられる。このよう
な構成からなるEL素子は、単結晶シリコン層を用いた
MOSLDD−TFTで駆動しているので、スイッチン
グ速度が早く、またリーク電流も少ない。
【0307】なお、前記のフィルタ61については、E
L層90が特定色を発光するものであれば省略可能であ
る。また、EL素子の場合、駆動電圧が高いため、周辺
駆動回路部には、前記のMOSTFT以外に、高耐圧の
ドライバ素子(高耐圧cMOSTFTとバイポーラ素子
など)を設けるのが有利である。
【0308】図76(B)には、パッシブマトリクス駆
動のFEDを示す。このFEDは、対向するガラス基板
1−32間の真空部において、両電極92−93間の印
加電圧によって冷陰極94から放出された電子をゲート
ライン95の選択によって対向する蛍光体層96へ入射
させ、所定色の発光を得るものである。
【0309】ここで、エミッタライン92は、周辺駆動
回路へ導かれ、データ電圧で駆動されるが、その周辺駆
動回路には、本発明に基づいて形成された単結晶シリコ
ン層によるMOSTFTが設けられ、エミッタライン9
2の高速駆動に寄与している。なお、このFEDは、各
画素に前記のMOSTFTを接続することにより、アク
ティブマトリクス駆動させることも可能になっている。
【0310】なお、図76(A)の素子において、EL
層90の代わりに公知の発光ポリマーを用いれば、パッ
シブマトリクス又はアクティブマトリクス駆動の発光ポ
リマー表示装置(LEPD)として構成することができ
る。その他、図74(B)の素子において、ダイヤモン
ド薄膜をカソード側に用いたFEDと類似のデバイスも
構成できる。また、発光ダイオードにおいて、発光部に
本発明によりエピタキシャル成長させた単結晶シリコン
のMOSTFTにより、例えばガリウム系(ガリウム・
アルミニウム・ヒ素など)の膜からなる発光部を駆動で
きる。あるいは、本発明のエピタキシャル成長法で発光
部の膜を単結晶成長させることも考えられる。
【0311】以上に述べた本発明の実施の形態は、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0312】例えば、ガラス基板からのイオンの拡散防
止のために基板表面にSiN膜(例えば50〜200n
m厚)、さらには必要に応じてSiO2 膜(例えば10
0nm厚)を設けてもよく、またこれらの膜に既述した
段差4を形成してもよい。前述した段差はRIE以外に
もイオンミリンダ法などによっても形成可能である。ま
た、前述したように、段差4を基板1に形成する以外に
も、結晶性サファイア膜又はサファイア基板自体の厚み
内に段差4を形成してもよいことはもちろんである。
【0313】また、前述したサファイア(Al2 3
に代えて、単結晶シリコンと格子整合の良好なスピネル
構造体(例えばマグネシアスピネル)(Mgo・Al2
3)や、CaF2 、SrF2 、BaF2 、BP、(Y
2 3 m 、(ZrO2 1-m 等が使用可能である。
【0314】また、本発明は周辺駆動回路及び表示部の
TFTに好適なものであるが、それ以外にもダイオード
などの素子の能動領域や、抵抗、キャパシタンス、イン
ダクタンスなどの受動領域を本発明による単結晶シリコ
ン層で形成することも可能である。
【0315】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
に単結晶シリコンと格子整合の良い上記物質層(例えば
結晶性サファイア膜)をシードにして、この物質層上に
形成した半導体膜をレーザ照射処理で加熱溶融しさらに
冷却固化することにより、ヘテロエピタキシャル成長さ
せて単結晶シリコン層などの単結晶半導体層を形成し、
このエピタキシャル成長層を、アクティブマトリクス基
板などの駆動基板の周辺駆動回路のボトムゲート型MO
STFTや、表示部−周辺駆動回路一体型のLCDなど
の電気光学装置における周辺駆動回路部のボトムゲート
型MOSTFTに用いているので、以下の(A)〜
(G)に示す顕著な効果を有する。
【0316】(A)単結晶シリコンと格子整合の良い物
質層(例えば結晶性サファイア膜)を基板上に形成し、
その物質層をシードとしてヘテロエピタキシャル成長さ
せることにより、540cm2 /v・sec以上の高い
電子移動度の単結晶シリコン層の如き単結晶半導体層が
得られるので、高性能ドライバ内蔵の表示用薄膜半導体
装置などの電気光学装置の製造が可能となる。
【0317】(B)特に単結晶シリコン層は、従来のア
モルファスシリコン層や多結晶シリコン層に比べて単結
晶シリコン基板並の高い電子及び正孔移動度を有するの
で、これから得られる単結晶シリコンボトムゲート型M
OSTFTは、高いスイッチング特性〔望ましくはさら
に、電界強度を緩和して低リーク電流化するLDD(Li
ghtly doped drain )構造〕を有するnMOS又はpM
OSTFT又はcMOSTFTからなる表示部と、高い
駆動能力のcMOS、nMOS、又はpMOSTFT、
あるいはこれらの混在からなる周辺駆動回路部とを一体
化した構成が可能となり、高画質、高精細、狭額縁、高
効率、大画面の表示パネルが実現する。特に、多結晶シ
リコンでは、LCD用TFTとして高い正孔移動度のp
MOSTFTを形成するのは難しいが、本発明による単
結晶シリコン層では、正孔でも十分に高い移動度を示す
ため、電子と正孔とをそれぞれ単独に、あるいは双方を
組み合わせて駆動する周辺駆動回路を作製することがで
き、これをnMOS又はpMOS又はcMOSのLDD
構造の表示部用TFTと一体化したパネルを実現でき
る。また、小型〜中型パネルの場合には、周辺の一対の
垂直駆動回路の一方を省略できる可能性がある。
【0318】(C)そして、前記した物質層をヘテロエ
ピタキシャル成長のシードとして用い、かつこの物質層
上に形成した、半導体膜をレーザ照射処理することで単
結晶シリコン層などの単結晶半導体層を形成できるか
ら、基板上に低温で単結晶シリコン層などを均一に形成
することができる。したがって、歪点の比較的低いガラ
ス基板や耐熱性有機基板などの入手し易く、低コストで
物性も良好な基板を用いることができ、また基板の大型
化も可能となる。
【0319】(D)固相成長法の場合のような中温で長
時間(約600℃、十数時間)のアニールが不要となる
から、生産性が高く、高価な製造設備が不要でコストダ
ウンが可能になる。
【0320】(E)このヘテロエピタキシャル成長で
は、結晶性サファイア膜等の物質層の結晶性、レーザの
照射エネルギーや照射時間など、さらには基板の加熱温
度や冷却速度等の調整により、広範囲のP型又はN型の
導電型と高移動度の単結晶シリコン層が容易に得られる
ので、Vth(しきい値)調整が容易になり、低抵抗化
による高速動作も可能になる。
【0321】(F)また、物質層上の半導体(アモルフ
ァスシリコン又は多結晶シリコン)膜、あるいはこれを
レーザ照射処理することによって得られる単結晶半導体
層(単結晶シリコン層)に、N型あるいはP型のキャリ
ア不純物(ボロン、リン、アンチモン、ヒ素、ビスマ
ス、アルミニウムなど)を混入(導入)すれば、単結晶
半導体層(単結晶シリコン層)の不純物種及び/又はそ
の濃度、すなわちP型/N型等の導電型及び/又はキャ
リア濃度を任意に制御することができる。
【0322】(G)結晶性サファイア膜などの上記物質
層は、様々な原子の拡散バリアになるため、ガラス基板
からの不純物の拡散を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるLCD(液晶
表示装置)の製造プロセスを工程順に示す断面図であ
る。
【図2】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図3】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図4】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図5】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図6】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図7】同、LCDの要部断面図である。
【図8】非晶質基板上のシリコン結晶成長の状況を説明
するための概略斜視図である。
【図9】グラフォエピタキシャル成長技術における、各
種段差形状とシリコン成長結晶方位を示す概略断面図で
ある。
【図10】本発明の第1の実施の形態によるLCDの全
体の概略レイアウトを示す斜視図である。
【図11】同、LCDの等価回路図である。
【図12】同、LCDの概略構成図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図14】同、LCDの要部断面図である。
【図15】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態によるLCDの要
部断面図である。
【図17】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図18】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図19】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図20】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図21】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図22】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図23】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図24】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図25】本発明の第4の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図26】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図27】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図28】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図29】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図30】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図31】同、LCDの製造時の要部断面図である。
【図32】同、LCDの製造時の要部断面図である。
【図33】本発明の第5の実施の形態によるLCDの各
種TFTを示す平面図又は断面図である。
【図34】同、LCDの製造時の各種TFTを示す断面
図である。
【図35】同、LCDの要部断面図である。
【図36】本発明の第6の実施の形態によるLCDの要
部断面図又は平面図である。
【図37】同、LCDの各種TFTの要部断面図であ
る。
【図38】同、LCDのTFTの等価回路図である。
【図39】本発明の第7の実施の形態によるLCDのT
FTの要部断面図である。
【図40】本発明の第8の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図41】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図42】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図43】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図44】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図45】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図46】同、LCDの要部断面図である。
【図47】本発明の第9の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図48】同、LCDの要部断面図である。
【図49】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図50】本発明の第10の実施の形態によるLCDの
要部断面図である。
【図51】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図52】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図53】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図54】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図55】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図56】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図57】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図58】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図59】本発明の第11の実施の形態によるLCDの
製造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図60】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図61】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図62】本発明の第12の実施の形態によるLCDの
要部断面図又は平面図である。
【図63】同、LCDの各種TFTの要部断面図であ
る。
【図64】本発明の第13の実施の形態によるLCDの
各部TFTの組み合わせを示す図である。
【図65】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図66】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図67】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図68】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図69】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図70】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図71】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図72】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図73】本発明の第14の実施の形態によるLCDの
概略レイアウト図である。
【図74】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図75】本発明の第15の実施の形態によるデバイス
の概略レイアウト図である。
【図76】本発明の第16の実施の形態によるEL及び
FEDの要部断面図である。
【符号の説明】
1…基板、4…段差、7…単結晶シリコン層、9…スパ
ッタ膜、11,71…ゲート電極、12…ゲート酸化
膜、14,17…N型不純物イオン、15…LDD部、
18,19…N+ 型ソース又はドレイン領域、21…P
型不純物イオン、22,23…P+ ソース又はドレイン
領域、25,36…絶縁膜、26,27,31,41…
電極、29…反射膜、30…LCD(TFT)基板、5
0…結晶性サファイア膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/26 H01L 29/78 616A 626C 627G Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA26 JA29 JA38 JA42 JA44 JA47 JB13 JB23 JB32 JB38 JB51 JB56 JB61 KA03 KA12 KA16 KA18 KB14 MA05 MA08 MA13 MA17 MA24 MA27 MA29 MA35 MA37 MA41 NA22 NA25 NA27 PA06 3K007 AB06 AB18 BA06 BB07 CA01 CB01 DA01 DB03 EC03 FA01 FA03 5C080 AA06 AA07 AA10 AA18 BB05 DD08 DD30 EE25 FF11 JJ01 JJ02 JJ03 JJ06 5F110 AA01 AA06 AA08 AA18 BB02 BB04 BB06 BB07 BB08 BB20 CC02 CC08 DD01 DD02 DD03 DD04 DD07 DD13 DD14 DD17 DD21 EE03 EE06 EE23 EE28 EE30 EE43 EE44 FF01 FF02 FF03 FF09 FF24 FF29 FF30 GG02 GG12 GG13 GG25 GG32 GG34 GG42 GG52 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL03 HL06 HL23 HL27 HM15 HM18 NN03 NN04 NN23 NN24 NN25 NN27 NN35 NN36 NN44 NN46 NN47 NN54 NN58 NN73 PP02 PP03 PP04 PP05 PP06 PP10 QQ09 QQ11 QQ19 QQ28

Claims (182)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素電極が配された表示部と、この表示
    部の周辺に配された周辺駆動回路部とを第1の基板上に
    有し、この第1の基板と第2の基板との間に所定の光学
    材料を介在させてなる電気光学装置において、 前記第1の基板の一方の面上にゲート電極とゲート絶縁
    膜とからなるゲート部が形成され、 前記第1の基板の前記一方の面上に、単結晶半導体と格
    子整合の良い物質層が形成され、 この物質層及び前記ゲート部を含む前記第1の基板上
    に、前記物質層上に形成された半導体からなる膜が、レ
    ーザ照射処理によって加熱溶融されさらに冷却固化され
    ることにより、前記物質層をシードとしてヘテロエピタ
    キシャル成長することによってなる単結晶半導体層が形
    成され、 この単結晶半導体層をチャンネル領域、ソース領域及び
    ドレイン領域とし、前記チャンネル領域の下部に前記ゲ
    ート部を有するボトムゲート型の第1の薄膜トランジス
    タが前記周辺駆動回路部の少なくとも一部を構成してい
    ることを特徴とする電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体からなる膜がアモルファスシ
    リコン又は多結晶シリコンであり、前記単結晶半導体層
    が単結晶シリコン層である、請求項1記載の電気光学装
    置。
  3. 【請求項3】 前記単結晶半導体層は、N型あるいはP
    型のキャリア不純物が混入されたことによってその比抵
    抗が調整されてなる、請求項2記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の基板として絶縁基板が用いら
    れ、前記物質層がサファイア、スピネル構造体、フッ化
    カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、
    リン化ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニアか
    らなる群より選ばれた物質で形成されている、請求項2
    記載の電気光学装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の基板と前記単結晶半導体層と
    の間に拡散バリア層が設けられてなる、請求項2記載の
    電気光学装置。
  6. 【請求項6】 前記単結晶シリコン層下の前記ゲート電
    極が、その側端部にて台形状になっている、請求項2記
    載の電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記周辺駆動回路部において、前記第1
    の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファスシ
    リコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域の
    上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート
    型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラン
    ジスタ、あるいは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シ
    リコン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などが
    設けられている、請求項2記載の電気光学装置。
  8. 【請求項8】 前記表示部において、前記画素電極をス
    イッチングするためのスイッチング素子が前記第1の基
    板上に設けられている、請求項2記載の電気光学装置。
  9. 【請求項9】 前記スイッチング素子が、チャンネル領
    域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲー
    ト型、ボトムゲート型、又はデュアルゲート型の第2の
    薄膜トランジスタである、請求項8記載の電気光学装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第1の薄膜トランジスタのゲート
    電極が耐熱性材料で形成されている、請求項2記載の電
    気光学装置。
  11. 【請求項11】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部の
    薄膜トランジスタがnチャンネル型、pチャンネル型、
    又は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成し
    ている、請求項9記載の電気光学装置。
  12. 【請求項12】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラン
    ジスタが相補型とnチャンネル型との組、相補型とpチ
    ャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とpチ
    ャンネル型との組からなる、請求項11記載の電気光学
    装置。
  13. 【請求項13】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部がLDD構造
    を有し、このLDD構造がゲートとソースあるいはドレ
    インとの間にLDD部を有するシングルタイプ、又はゲ
    ートとソース及びドレインとの間にそれぞれLDD部を
    有するダブルタイプである、請求項9記載の電気光学装
    置。
  14. 【請求項14】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタが、シングルゲート又はマルチ
    ゲートに構成され、マルチゲートの場合には、チャンネ
    ル領域内に2以上の分岐した同電位の、又は分割された
    異電位又は同電位のゲート電極を有する、請求項9記載
    の電気光学装置。
  15. 【請求項15】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部のn又はpチャンネル型の薄膜トランジスタがデュ
    アルゲート型であるときには、上部又は下部ゲート電極
    が電気的にオープンとされるかあるいは任意の負電圧
    (nチャンネル型の場合)又は正電圧(pチャンネル型
    の場合)が印加され、ボトムゲート型又はトップゲート
    型の薄膜トランジスタとして動作される、請求項9記載
    の電気光学装置。
  16. 【請求項16】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジス
    タがnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型の前
    記第1の薄膜トランジスタであり、前記表示部の薄膜ト
    ランジスタが、単結晶シリコン層をチャンネル領域とす
    るときにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補
    型であり、多結晶シリコン層をチャンネル領域とすると
    きにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型で
    あり、アモルファスシリコン層をチャンネル領域とする
    ときにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型
    である、請求項9記載の電気光学装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の基板上に段差が形成され、
    この段差を形成した第1の基板上に前記物質層が形成さ
    れ、この物質層上に前記単結晶半導体層が形成されてい
    る、請求項2記載の電気光学装置。
  18. 【請求項18】 断面において底面に対し側面が直角状
    もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項17記載の電気光学装置。
  19. 【請求項19】 前記第1の薄膜トランジスタが、前記
    第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差
    による基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求
    項18記載の電気光学装置。
  20. 【請求項20】 前記段差が、前記第1の薄膜トランジ
    スタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイン領域で
    形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成され
    ている、請求項17記載の電気光学装置。
  21. 【請求項21】 前記物質層に段差が形成され、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶シリコン層が形成さ
    れている、請求項2記載の電気光学装置。
  22. 【請求項22】 断面において底面に対し側面が直角状
    もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項21記載の電気光学装置。
  23. 【請求項23】 前記第1の薄膜トランジスタが、前記
    第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差
    による基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求
    項21記載の電気光学装置。
  24. 【請求項24】 前記段差が、前記第1の薄膜トランジ
    スタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイン領域で
    形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成され
    ている、請求項21記載の電気光学装置。
  25. 【請求項25】 前記第1の基板の前記一方の面上に段
    差が形成され、この段差を含む前記第1の基板上に単結
    晶、多結晶又はアモルファスシリコン層が形成され、前
    記第2の薄膜トランジスタが、前記単結晶、多結晶又は
    アモルファスシリコン層をチャンネル領域、ソース領域
    及びドレイン領域とし、前記チャンネル領域の上部及び
    /又は下部にゲート部を有する、請求項9記載の電気光
    学装置。
  26. 【請求項26】 断面において底面に対し側面が直角状
    もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項25記載の電気光学装置。
  27. 【請求項27】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラン
    ジスタのソース又はドレイン電極が前記段差を含む領域
    上に形成されている、請求項25記載の電気光学装置。
  28. 【請求項28】 前記第2の薄膜トランジスタが、前記
    第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差
    による基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求
    項25記載の電気光学装置。
  29. 【請求項29】 前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層のN型あるいはP型の不純物種及び/又はそ
    の濃度が制御されている、請求項25記載の電気光学装
    置。
  30. 【請求項30】 前記段差が、前記第2の薄膜トランジ
    スタの前記チャンネル領域、前記ソース領域、及び前記
    ドレイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に
    沿って形成されている、請求項25記載の電気光学装
    置。
  31. 【請求項31】 前記単結晶、多結晶、又はアモルファ
    スシリコン層下のゲート電極がその側端部にて台形状に
    なっている、請求項25記載の電気光学装置。
  32. 【請求項32】 前記第1の基板と前記単結晶、多結
    晶、又はアモルファスシリコン層との間に拡散バリア層
    が設けられている、請求項25記載の電気光学装置。
  33. 【請求項33】 前記第1の基板がガラス基板又は耐熱
    性有機基板である、請求項2記載の電気光学装置。
  34. 【請求項34】 前記第1の基板が光学的に不透明又は
    透明である、請求項2記載の電気光学装置。
  35. 【請求項35】 前記画素電極が反射型又は透過型の表
    示部用として設けられている、請求項2記載の電気光学
    装置。
  36. 【請求項36】 前記表示部が前記画素電極とカラーフ
    ィルタ層との積層構造を有している、請求項2記載の電
    気光学装置。
  37. 【請求項37】 前記画素電極が反射電極であるときに
    は、樹脂膜に凹凸が形成され、この上に画素電極が設け
    られ、また前記画素電極が透明電極であるときには、透
    明平坦化膜によって表面が平坦化され、この平坦化面上
    に前記画素電極が設けられている、請求項2記載の電気
    光学装置。
  38. 【請求項38】 前記表示部が前記スイッチング素子に
    よる駆動で発光又は調光を行うように構成された、請求
    項8記載の電気光学装置。
  39. 【請求項39】 前記表示部に複数の前記画素電極がマ
    トリクス状に配列され、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子が接続されている、請求項8記載
    の電気光学装置。
  40. 【請求項40】 液晶表示装置、エレクトロルミネセン
    ス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示装
    置、発光ダイオード表示装置などとして構成された、請
    求項2記載の電気光学装置。
  41. 【請求項41】 前記第1の基板上には、前記周辺駆動
    回路部及び/又は表示部の動作を制御する制御部が設け
    られている、請求項1記載の電気光学装置。
  42. 【請求項42】 前記制御部は、CPU、メモリ、又は
    これらを混載してなるシステムLSIから構成されてな
    るいわゆるコンピューターシステムが一体形成されたシ
    ステムオンパネルの、請求項41記載の電気光学装置。
  43. 【請求項43】 画素電極が配された表示部と、この表
    示部の周辺に配された周辺駆動回路部とを基板上に有す
    る、電気光学装置用の駆動基板において、 前記基板の一方の面上にゲート電極とゲート絶縁膜とか
    らなるゲート部が形成され、 前記基板の前記一方の面上に、単結晶半導体と格子整合
    の良い物質層が形成され、 この物質層及び前記ゲート部を含む前記基板上に、前記
    物質層上に形成された半導体からなる膜が、レーザ照射
    処理によって加熱溶融されさらに冷却固化されることに
    より、前記物質層をシードとしてヘテロエピタキシャル
    成長することによってなる単結晶半導体層が形成され、 この単結晶半導体層をチャンネル領域、ソース領域及び
    ドレイン領域とし、前記チャンネル領域の下部に前記ゲ
    ート部を有するボトムゲート型の第1の薄膜トランジス
    タが前記周辺駆動回路部の少なくとも一部を構成してい
    ることを特徴とする電気光学装置用の駆動基板。
  44. 【請求項44】 前記半導体からなる膜がアモルファス
    シリコン又は多結晶シリコンであり、前記単結晶半導体
    層が単結晶シリコン層である、請求項43記載の電気光
    学装置用の駆動基板。
  45. 【請求項45】 前記単結晶半導体層は、N型あるいは
    P型のキャリア不純物が混入されたことによってその比
    抵抗が調整されてなる、請求項44記載の電気光学装置
    用の駆動基板。
  46. 【請求項46】 前記基板として絶縁基板が用いられ、
    前記物質層がサファイア、スピネル構造体、フッ化カル
    シウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、リン
    化ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニアからな
    る群より選ばれた物質で形成されている、請求項44記
    載の電気光学装置用の駆動基板。
  47. 【請求項47】 前記基板と前記単結晶半導体層との間
    に拡散バリア層が設けられてなる、請求項44記載の電
    気光学装置用の駆動基板。
  48. 【請求項48】 前記単結晶シリコン層下の前記ゲート
    電極が、その側端部にて台形状になっている、請求項4
    4記載の電気光学装置用の駆動基板。
  49. 【請求項49】 前記周辺駆動回路部において、前記第
    1の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファス
    シリコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域
    の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート
    型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラン
    ジスタ、あるいは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シ
    リコン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などが
    設けられている、請求項44記載の電気光学装置用の駆
    動基板。
  50. 【請求項50】 前記表示部において、前記画素電極を
    スイッチングするためのスイッチング素子が前記基板上
    に設けられている、請求項44記載の電気光学装置用の
    駆動基板。
  51. 【請求項51】 前記スイッチング素子が、チャンネル
    領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲ
    ート型、ボトムゲート型、又はデュアルゲート型の第2
    の薄膜トランジスタである、請求項50記載の電気光学
    装置用の駆動基板。
  52. 【請求項52】 前記第1の薄膜トランジスタのゲート
    電極が耐熱性材料で形成されている、請求項44記載の
    電気光学装置用の駆動基板。
  53. 【請求項53】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部の
    薄膜トランジスタがnチャンネル型、pチャンネル型、
    又は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成し
    ている、請求項51記載の電気光学装置用の駆動基板。
  54. 【請求項54】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラン
    ジスタが相補型とnチャンネル型との組、相補型とpチ
    ャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とpチ
    ャンネル型との組からなる、請求項53記載の電気光学
    装置用の駆動基板。
  55. 【請求項55】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部がLDD構造
    を有し、このLDD構造がゲートとソースあるいはドレ
    インとの間にLDD部を有するシングルタイプ、又はゲ
    ートとソース及びドレインとの間にそれぞれLDD部を
    有するダブルタイプである、請求項51載の電気光学装
    置用の駆動基板。
  56. 【請求項56】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタが、シングルゲート又はマルチ
    ゲートに構成され、マルチゲートの場合には、チャンネ
    ル領域内に2以上の分岐した同電位の、又は分割された
    異電位又は同電位のゲート電極を有する、請求項51記
    載の電気光学装置用の駆動基板。
  57. 【請求項57】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部のn又はpチャンネル型の薄膜トランジスタがデュ
    アルゲート型であるときには、上部又は下部ゲート電極
    が電気的にオープンとされるかあるいは任意の負電圧
    (nチャンネル型の場合)又は正電圧(pチャンネル型
    の場合)が印加され、ボトムゲート型又はトップゲート
    型の薄膜トランジスタとして動作される、請求項51記
    載の電気光学装置用の駆動基板。
  58. 【請求項58】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジス
    タがnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型の前
    記第1の薄膜トランジスタであり、前記表示部の薄膜ト
    ランジスタが、単結晶シリコン層をチャンネル領域とす
    るときにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補
    型であり、多結晶シリコン層をチャンネル領域とすると
    きにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型で
    あり、アモルファスシリコン層をチャンネル領域とする
    ときにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型
    である、請求項51記載の電気光学装置用の駆動基板。
  59. 【請求項59】 前記基板上に段差が形成され、この段
    差を形成した基板上に前記物質層が形成され、この物質
    層上に前記単結晶半導体層が形成されている、請求項4
    4記載の電気光学装置用の駆動基板。
  60. 【請求項60】 断面において底面に対し側面が直角状
    もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項59記載の電気光学装置用の駆動基板。
  61. 【請求項61】 前記第1の薄膜トランジスタが、前記
    基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差による
    基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求項60
    記載の電気光学装置用の駆動基板。
  62. 【請求項62】 前記段差が、前記第1の薄膜トランジ
    スタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイン領域で
    形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成され
    ている、請求項59記載の電気光学装置用の駆動基板。
  63. 【請求項63】 前記物質層に段差が形成され、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶シリコン層が形成さ
    れている、請求項44記載の電気光学装置用の駆動基
    板。
  64. 【請求項64】 断面において底面に対し側面が直角状
    もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項63記載の電気光学装置用の駆動基板。
  65. 【請求項65】 前記第1の薄膜トランジスタが、前記
    基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差による
    基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求項63
    記載の電気光学装置用の駆動基板。
  66. 【請求項66】 前記段差が、前記第1の薄膜トランジ
    スタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイン領域で
    形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成され
    ている、請求項63記載の電気光学装置用の駆動基板。
  67. 【請求項67】 前記基板の前記一方の面上に段差が形
    成され、この段差を含む前記基板上に単結晶、多結晶又
    はアモルファスシリコン層が形成され、前記第2の薄膜
    トランジスタが、前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層をチャンネル領域、ソース領域及びドレイン
    領域とし、前記チャンネル領域の上部及び/又は下部に
    ゲート部を有する、請求項51記載の電気光学装置用の
    駆動基板。
  68. 【請求項68】 断面において底面に対し側面が直角状
    もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項67記載の電気光学装置用の駆動基板。
  69. 【請求項69】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラン
    ジスタのソース又はドレイン電極が前記段差を含む領域
    上に形成されている、請求項67記載の電気光学装置用
    の駆動基板。
  70. 【請求項70】 前記第2の薄膜トランジスタが、前記
    基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差による
    基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求項67
    記載の電気光学装置用の駆動基板。
  71. 【請求項71】 前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層のN型あるいはP型の不純物種及び/又はそ
    の濃度が制御されている、請求項67記載の電気光学装
    置用の駆動基板。
  72. 【請求項72】 前記段差が、前記第2の薄膜トランジ
    スタの前記チャンネル領域、前記ソース領域、及び前記
    ドレイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に
    沿って形成されている、請求項67記載の電気光学装置
    用の駆動基板。
  73. 【請求項73】 前記単結晶、多結晶、又はアモルファ
    スシリコン層下のゲート電極がその側端部にて台形状に
    なっている、請求項67記載の電気光学装置用の駆動基
    板。
  74. 【請求項74】 前記基板と前記単結晶、多結晶、又は
    アモルファスシリコン層との間に拡散バリア層が設けら
    れている、請求項67記載の電気光学装置用の駆動基
    板。
  75. 【請求項75】 前記基板がガラス基板又は耐熱性有機
    基板である、請求項44記載の電気光学装置用の駆動基
    板。
  76. 【請求項76】 前記基板が光学的に不透明又は透明で
    ある、請求項44記載の電気光学装置用の駆動基板。
  77. 【請求項77】 前記画素電極が反射型又は透過型の表
    示部用として設けられている、請求項44記載の電気光
    学装置用の駆動基板。
  78. 【請求項78】 前記表示部が前記画素電極とカラーフ
    ィルタ層との積層構造を有している、請求項44記載の
    電気光学装置用の駆動基板。
  79. 【請求項79】 前記画素電極が反射電極であるときに
    は、樹脂膜に凹凸が形成され、この上に画素電極が設け
    られ、また前記画素電極が透明電極であるときには、透
    明平坦化膜によって表面が平坦化され、この平坦化面上
    に前記画素電極が設けられている、請求項44記載の電
    気光学装置用の駆動基板。
  80. 【請求項80】 前記表示部が前記スイッチング素子に
    よる駆動で発光又は調光を行うように構成された、請求
    項50記載の電気光学装置用の駆動基板。
  81. 【請求項81】 前記表示部に複数の前記画素電極がマ
    トリクス状に配列され、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子が接続されている、請求項50記
    載の電気光学装置用の駆動基板。
  82. 【請求項82】 液晶表示装置、エレクトロルミネセン
    ス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示装
    置、発光ダイオード表示装置などとして構成された、請
    求項44記載の電気光学装置用の駆動基板。
  83. 【請求項83】 前記基板上には、前記周辺駆動回路部
    及び/又は表示部の動作を制御する制御部が設けられて
    いる、請求項43記載の電気光学装置用の駆動基板。
  84. 【請求項84】 前記制御部は、CPU、メモリ、又は
    これらを混載してなるシステムLSIから構成されてな
    るいわゆるコンピューターシステムが一体形成されたシ
    ステムオンパネルの、請求項43記載の電気光学装置用
    の駆動基板。
  85. 【請求項85】 画素電極が配された表示部と、この表
    示部の周辺に配された周辺駆動回路部とを第1の基板上
    に有し、この第1の基板と第2の基板との間に所定の光
    学材料を介在させてなる電気光学装置の製造方法におい
    て、 前記第1の基板の一方の面上にゲート電極とゲート絶縁
    膜とからなるゲート部を形成する工程と、 前記第1の基板の前記一方の面上に、単結晶半導体と格
    子整合の良い物質層を形成する工程と、 前記物質層及び前記ゲート部を含む前記第1の基板上に
    半導体を成膜する工程と、 前記半導体からなる膜にレーザ照射処理して該膜を加熱
    溶融しさらに冷却固化することにより、前記物質層をシ
    ードとして単結晶半導体層をヘテロエピタキシャル成長
    させる工程と、 この単結晶半導体層に所定の処理を施してチャンネル領
    域、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、 前記チャンネル領域の下部に前記ゲート部を有し、前記
    周辺駆動回路部の少なくとも一部を構成するボトムゲー
    ト型の第1の薄膜トランジスタを形成する工程と、を有
    することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  86. 【請求項86】 前記半導体からなる膜がアモルファス
    シリコン又は多結晶シリコンであり、前記単結晶半導体
    層が単結晶シリコン層である、請求項85記載の電気光
    学装置の製造方法。
  87. 【請求項87】 前記半導体の成膜時に、N型あるいは
    P型のキャリア不純物を混入することによって得られる
    半導体膜の不純物種及び/又はその濃度を制御する、請
    求項86記載の電気光学装置の製造方法。
  88. 【請求項88】 前記単結晶半導体層をヘテロエピタキ
    シャル成長させる際の、第1の基板の温度を200〜5
    00℃とする、請求項86記載の電気光学装置の製造方
    法。
  89. 【請求項89】 前記単結晶半導体層に前記所定の処理
    を行うに先立ち、該単結晶半導体層にN型あるいはP型
    のキャリア不純物を混入してその比抵抗を調整する、請
    求項86記載の電気光学装置の製造方法。
  90. 【請求項90】 前記第1の基板として絶縁基板を用
    い、前記物質層をサファイア、スピネル構造体、フッ化
    カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、
    リン化ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニアか
    らなる群より選ばれた物質で形成する、請求項86記載
    の電気光学装置の製造方法。
  91. 【請求項91】 前記第1の基板上に拡散バリア層を形
    成し、この上に前記単結晶半導体層を形成する、請求項
    86記載の電気光学装置の製造方法。
  92. 【請求項92】 前記単結晶半導体層下の前記ゲート電
    極をその側端部にて台形状とする、請求項86記載の電
    気光学装置の製造方法。
  93. 【請求項93】 前記周辺駆動回路部において、前記第
    1の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファス
    シリコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域
    の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート
    型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラン
    ジスタ、あるいは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シ
    リコン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などを
    設ける、請求項86記載の電気光学装置の製造方法。
  94. 【請求項94】 前記表示部において、前記画素電極を
    スイッチングするためのスイッチング素子を前記第1の
    基板上に設ける、請求項86記載の電気光学装置の製造
    方法。
  95. 【請求項95】 前記スイッチング素子として、チャン
    ネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトッ
    プゲート型、ボトムゲート型、又はデュアルゲート型の
    第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項94記載の
    電気光学装置の製造方法。
  96. 【請求項96】 前記チャンネル領域の下部に設けられ
    たゲート電極を耐熱性材料で形成する、請求項95記載
    の電気光学装置の製造方法。
  97. 【請求項97】 前記第2の薄膜トランジスタをボトム
    ゲート型又はデュアルゲート型とするときには、前記チ
    ャンネル領域の下部に耐熱性材料からなる下部ゲート電
    極を設け、このゲート電極上にゲート絶縁膜を形成して
    下部ゲート部を形成した後、前記物質層の形成工程を含
    めて前記第1の薄膜トランジスタと共通の工程を経て前
    記第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項95記載
    の電気光学装置の製造方法。
  98. 【請求項98】 前記下部ゲート部上に前記単結晶半導
    体層を形成した後、この単結晶半導体層にN型あるいは
    P型のキャリア不純物を導入してソース及びドレイン領
    域を形成し、その後活性化処理を行う、請求項97記載
    の電気光学装置の製造方法。
  99. 【請求項99】 前記単結晶半導体層の形成後にレジス
    トをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタの各ソー
    ス及びドレイン領域を前記不純物のイオン注入で形成
    し、このイオン注入後に前記活性化を行い、ゲート絶縁
    膜の形成後に、前記第2の薄膜トランジスタの上部ゲー
    ト電極を形成する、請求項98記載の電気光学装置の製
    造方法。
  100. 【請求項100】 前記第2の薄膜トランジスタがトッ
    プゲート型である場合に、前記単結晶半導体層の形成後
    にレジストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタ
    の各ソース及びドレイン領域を不純物のイオン注入で形
    成し、このイオン注入後に活性化処理を行い、その後前
    記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜とゲート電極
    とからなるゲート部を形成する、請求項95記載の電気
    光学装置の製造方法。
  101. 【請求項101】 前記第2の薄膜トランジスタがトッ
    プゲート型である場合に、前記単結晶半導体層の形成後
    に前記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と耐熱性
    材料からなるゲート電極を形成してゲート部を形成し、
    このゲート部をマスクとして前記第1及び第2の薄膜ト
    ランジスタの各ソース及びドレイン領域を不純物元素の
    イオン注入で形成し、このイオン注入後に活性化処理を
    行う、請求項95記載の電気光学装置の製造方法。
  102. 【請求項102】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部
    の薄膜トランジスタとして、nチャンネル型、pチャン
    ネル型、又は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタ
    を構成する、請求項95記載の電気光学装置の製造方
    法。
  103. 【請求項103】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラ
    ンジスタを相補型とnチャンネル型との組、相補型とp
    チャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とp
    チャンネル型との組で形成する、請求項102記載の電
    気光学装置の製造方法。
  104. 【請求項104】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記
    表示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部をLDD構
    造とし、このLDD構造をゲートとソースあるいはドレ
    インとの間にLDD部を有するシングルタイプ、又はゲ
    ートとソース及びドレインとの間にそれぞれLDD部を
    有するダブルタイプとする、請求項98記載の電気光学
    装置の製造方法。
  105. 【請求項105】 前記LDD構造を形成する際に用い
    たレジストマスクを残して、これを覆うレジストマスク
    を用いてソース領域及びドレイン領域形成用のイオン注
    入を行う、請求項104記載の電気光学装置の製造方
    法。
  106. 【請求項106】 前記第1の基板の一方の面上に単結
    晶、多結晶又はアモルファスシリコン層を形成し、前記
    単結晶、多結晶、又はアモルファスシリコン層をチャン
    ネル領域、ソース領域及びドレイン領域とし、その上部
    及び/又は下部にゲート部を有する前記第2の薄膜トラ
    ンジスタを形成する、請求項102記載の電気光学装置
    の製造方法。
  107. 【請求項107】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジ
    スタをnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型の
    前記第1の薄膜トランジスタとし、前記表示部の薄膜ト
    ランジスタを、単結晶シリコン層をチャンネル領域とす
    るときにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補
    型とし、多結晶シリコン層をチャンネル領域とするとき
    にはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型と
    し、アモルファスシリコン層をチャンネル領域とすると
    きにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型と
    する、請求項106記載の電気光学装置の製造方法。
  108. 【請求項108】 前記第1の基板上に段差を形成し、
    この段差を形成した第1の基板上に前記物質層を形成
    し、この物質層上に前記単結晶半導体層を形成する、請
    求項86記載の電気光学装置の製造方法。
  109. 【請求項109】 断面において底面に対し側面が直角
    状もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとする、請求
    項108記載の電気光学装置の製造方法。
  110. 【請求項110】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段
    差による基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項10
    8記載の電気光学装置の製造方法。
  111. 【請求項111】 前記段差を、前記第1の薄膜トラン
    ジスタのチャンネル領域、ソース領域、及びドレイン領
    域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成
    する、請求項108記載の電気光学装置の製造方法。
  112. 【請求項112】 前記物質層に段差を形成し、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶半導体層を形成す
    る、請求項86記載の電気光学装置の製造方法。
  113. 【請求項113】 断面において底面に対し側面が直角
    状もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとする、請求
    項112記載の電気光学装置の製造方法。
  114. 【請求項114】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段
    差による基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項11
    2記載の電気光学装置の製造方法。
  115. 【請求項115】 前記段差を、前記能動素子である薄
    膜トランジスタのチャンネル領域、ソース領域、及びド
    レイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿
    って形成する、請求項112記載の電気光学装置の製造
    方法。
  116. 【請求項116】 前記第1の基板の前記一方の面上に
    段差を形成し、この段差を形成した第1の基板上に単結
    晶、多結晶、又はアモルファスシリコン層を形成し、前
    記単結晶、多結晶、又はアモルファスシリコン層をチャ
    ンネル領域、ソース領域、及びドレイン領域とし、前記
    チャンネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有す
    る前記第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項10
    6記載の電気光学装置の製造方法。
  117. 【請求項117】 断面において底面に対し側面が直角
    状もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとする、請求
    項114記載の電気光学装置の製造方法。
  118. 【請求項118】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラ
    ンジスタのソース又はドレイン電極を前記段差を含む領
    域上に形成する、請求項114記載の電気光学装置の製
    造方法。
  119. 【請求項119】 前記第2の薄膜トランジスタを、前
    記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段
    差による基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項11
    4記載の電気光学装置の製造方法。
  120. 【請求項120】 前記単結晶、多結晶、又はアモルフ
    ァスシリコン層のN型あるいはP型の不純物種及び/又
    はその濃度を制御する、請求項106記載の電気光学装
    置の製造方法。
  121. 【請求項121】 前記段差を、前記第2の薄膜トラン
    ジスタの前記チャンネル領域、前記ソース領域、及び前
    記ドレイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺
    に沿って形成する、請求項114記載の電気光学装置の
    製造方法。
  122. 【請求項122】 前記単結晶、多結晶、又はアモルフ
    ァスシリコン層下のゲート電極をその側端部にて台形状
    にする、請求項106記載の電気光学装置の製造方法。
  123. 【請求項123】 前記第1の基板と前記単結晶、多結
    晶、又はアモルファスシリコン層との間に拡散バリア層
    を設ける、請求項106記載の電気光学装置の製造方
    法。
  124. 【請求項124】 前記第1の基板をガラス基板又は耐
    熱性有機基板とする、請求項86記載の電気光学装置の
    製造方法。
  125. 【請求項125】 前記第1の基板を光学的に不透明又
    は透明とする、請求項86記載の電気光学装置の製造方
    法。
  126. 【請求項126】 前記画素電極を反射型又は透過型の
    表示部用として設ける、請求項86記載の電気光学装置
    の製造方法。
  127. 【請求項127】 前記表示部に前記画素電極とカラー
    フィルタ層との積層構造を設ける、請求項86記載の電
    気光学装置の製造方法。
  128. 【請求項128】 前記画素電極が反射電極であるとき
    には、樹脂膜に凹凸を形成し、この上に画素電極を設
    け、また前記画素電極が透明電極であるときには、透明
    平坦化膜によって表面を平坦化し、この平坦化面上に前
    記画素電極を設ける、請求項86記載の電気光学装置の
    製造方法。
  129. 【請求項129】 前記表示部を前記スイッチング素子
    による駆動で発光又は調光を行うように構成する、請求
    項94記載の電気光学装置の製造方法。
  130. 【請求項130】 前記表示部に複数の前記画素電極を
    マトリクス状に配列し、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子を接続する、請求項94記載の電
    気光学装置の製造方法。
  131. 【請求項131】 液晶表示装置、エレクトロルミネセ
    ンス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示
    装置、発光ダイオード表示装置などとして構成する、請
    求項86記載の電気光学装置の製造方法。
  132. 【請求項132】 前記単結晶半導体層に所定の処理を
    施し、前記周辺駆動回路部及び/又は表示部の動作を制
    御する制御部を構成するための素子を形成する工程を有
    する、請求項85記載の電気光学装置の製造方法。
  133. 【請求項133】 前記制御部を構成するための素子
    が、CMOSTFT、nMOSTFT、pMOSTF
    T、ダイオード等の能動素子や、抵抗、コンデンサ、イ
    ンダクタンス等の受動素子からなる、請求項132記載
    の電気光学装置の製造方法。
  134. 【請求項134】 画素電極が配された表示部と、この
    表示部の周辺に配された周辺駆動回路部とを基板上に有
    する、電気光学装置用の駆動基板の製造方法において、 前記基板の一方の面上にゲート電極とゲート絶縁膜とか
    らなるゲート部を形成する工程と、 前記基板の前記一方の面上に、単結晶半導体と格子整合
    の良い物質層を形成する工程と、 前記物質層及び前記ゲート部を含む前記基板上に半導体
    を成膜する工程と、 前記半導体からなる膜にレーザ照射処理して該膜を加熱
    溶融しさらに冷却固化することにより、前記物質層をシ
    ードとして単結晶半導体層をヘテロエピタキシャル成長
    させる工程と、 この単結晶半導体層に所定の処理を施してチャンネル領
    域、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、 前記チャンネル領域の下部に前記ゲート部を有し、前記
    周辺駆動回路部の少なくとも一部を構成するボトムゲー
    ト型の第1の薄膜トランジスタを形成する工程と、を有
    することを特徴とする電気光学装置用の駆動基板の製造
    方法。
  135. 【請求項135】 前記半導体からなる膜がアモルファ
    スシリコン又は多結晶シリコンであり、前記単結晶半導
    体層が単結晶シリコン層である、請求項134記載の電
    気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  136. 【請求項136】 前記半導体の成膜時に、N型あるい
    はP型のキャリア不純物を混入することによって得られ
    る半導体膜の不純物種及び/又はその濃度を制御する、
    請求項135記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方
    法。
  137. 【請求項137】 前記単結晶半導体層をヘテロエピタ
    キシャル成長させる際の、基板の温度を200〜500
    ℃とする、請求項135記載の電気光学装置用の駆動基
    板の製造方法。
  138. 【請求項138】 前記単結晶半導体層に前記所定の処
    理を行うに先立ち、該単結晶半導体層にN型あるいはP
    型のキャリア不純物を混入してその比抵抗を調整する、
    請求項135記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方
    法。
  139. 【請求項139】 前記基板として絶縁基板を用い、前
    記物質層をサファイア、スピネル構造体、フッ化カルシ
    ウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、リン化
    ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニアからなる
    群より選ばれた物質で形成する、請求項135記載の電
    気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  140. 【請求項140】 前記基板上に拡散バリア層を形成
    し、この上に前記単結晶半導体層を形成する、請求項1
    35記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  141. 【請求項141】 前記単結晶半導体層下の前記ゲート
    電極をその側端部にて台形状とする、請求項135記載
    の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  142. 【請求項142】 前記周辺駆動回路部において、前記
    第1の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファ
    スシリコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領
    域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲー
    ト型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラ
    ンジスタ、あるいは、前記単結晶シリコン層又は多結晶
    シリコン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオ
    ード、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子など
    を設ける、請求項135記載の電気光学装置用の駆動基
    板の製造方法。
  143. 【請求項143】 前記表示部において、前記画素電極
    をスイッチングするためのスイッチング素子を前記基板
    上に設ける、請求項135記載の電気光学装置用の駆動
    基板の製造方法。
  144. 【請求項144】 前記スイッチング素子として、チャ
    ンネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するト
    ップゲート型、ボトムゲート型、又はデュアルゲート型
    の第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項143記
    載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  145. 【請求項145】 前記チャンネル領域の下部に設けら
    れたゲート電極を耐熱性材料で形成する、請求項144
    記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  146. 【請求項146】 前記第2の薄膜トランジスタをボト
    ムゲート型又はデュアルゲート型とするときには、前記
    チャンネル領域の下部に耐熱性材料からなる下部ゲート
    電極を設け、このゲート電極上にゲート絶縁膜を形成し
    て下部ゲート部を形成した後、前記物質層の形成工程を
    含めて前記第1の薄膜トランジスタと共通の工程を経て
    前記第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項144
    記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  147. 【請求項147】 前記下部ゲート部上に前記単結晶半
    導体層を形成した後、この単結晶半導体層にN型あるい
    はP型のキャリア不純物を導入してソース及びドレイン
    領域を形成し、その後活性化処理を行う、請求項146
    記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  148. 【請求項148】 前記単結晶半導体層の形成後にレジ
    ストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタの各ソ
    ース及びドレイン領域を前記不純物のイオン注入で形成
    し、このイオン注入後に前記活性化を行い、ゲート絶縁
    膜の形成後に、前記第2の薄膜トランジスタの上部ゲー
    ト電極を形成する、請求項98記載の電気光学装置用の
    駆動基板の製造方法。
  149. 【請求項149】 前記第2の薄膜トランジスタがトッ
    プゲート型である場合に、前記単結晶半導体層の形成後
    にレジストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタ
    の各ソース及びドレイン領域を不純物のイオン注入で形
    成し、このイオン注入後に活性化処理を行い、その後前
    記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜とゲート電極
    とからなるゲート部を形成する、請求項144記載の電
    気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  150. 【請求項150】 前記第2の薄膜トランジスタがトッ
    プゲート型である場合に、前記単結晶半導体層の形成後
    に前記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と耐熱性
    材料からなるゲート電極を形成してゲート部を形成し、
    このゲート部をマスクとして前記第1及び第2の薄膜ト
    ランジスタの各ソース及びドレイン領域を不純物元素の
    イオン注入で形成し、このイオン注入後に活性化処理を
    行う、請求項144記載の電気光学装置用の駆動基板の
    製造方法。
  151. 【請求項151】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部
    の薄膜トランジスタとして、nチャンネル型、pチャン
    ネル型、又は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタ
    を構成する、請求項144記載の電気光学装置用の駆動
    基板の製造方法。
  152. 【請求項152】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラ
    ンジスタを相補型とnチャンネル型との組、相補型とp
    チャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とp
    チャンネル型との組で形成する、請求項151記載の電
    気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  153. 【請求項153】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記
    表示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部をLDD構
    造とし、このLDD構造をゲートとソースあるいはドレ
    インとの間にLDD部を有するシングルタイプ、又はゲ
    ートとソース及びドレインとの間にそれぞれLDD部を
    有するダブルタイプとする、請求項147記載の電気光
    学装置用の駆動基板の製造方法。
  154. 【請求項154】 前記LDD構造を形成する際に用い
    たレジストマスクを残して、これを覆うレジストマスク
    を用いてソース領域及びドレイン領域形成用のイオン注
    入を行う、請求項153記載の電気光学装置用の駆動基
    板の製造方法。
  155. 【請求項155】 前記基板の一方の面上に単結晶、多
    結晶又はアモルファスシリコン層を形成し、前記単結
    晶、多結晶、又はアモルファスシリコン層をチャンネル
    領域、ソース領域及びドレイン領域とし、その上部及び
    /又は下部にゲート部を有する前記第2の薄膜トランジ
    スタを形成する、請求項151記載の電気光学装置用の
    駆動基板の製造方法。
  156. 【請求項156】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジ
    スタをnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型の
    前記第1の薄膜トランジスタとし、前記表示部の薄膜ト
    ランジスタを、単結晶シリコン層をチャンネル領域とす
    るときにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補
    型とし、多結晶シリコン層をチャンネル領域とするとき
    にはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型と
    し、アモルファスシリコン層をチャンネル領域とすると
    きにはnチャンネル型、pチャンネル型、又は相補型と
    する、請求項155記載の電気光学装置用の駆動基板の
    製造方法。
  157. 【請求項157】 前記基板上に段差を形成し、この段
    差を形成した基板上に前記物質層を形成し、この物質層
    上に前記単結晶半導体層を形成する、請求項135記載
    の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  158. 【請求項158】 断面において底面に対し側面が直角
    状もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとする、請求
    項157記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  159. 【請求項159】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差によ
    る基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項157記載
    の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  160. 【請求項160】 前記段差を、前記第1の薄膜トラン
    ジスタのチャンネル領域、ソース領域、及びドレイン領
    域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成
    する、請求項157記載の電気光学装置用の駆動基板の
    製造方法。
  161. 【請求項161】 前記物質層に段差を形成し、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶半導体層を形成す
    る、請求項135記載の電気光学装置用の駆動基板の製
    造方法。
  162. 【請求項162】 断面において底面に対し側面が直角
    状もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとする、請求
    項161記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  163. 【請求項163】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差によ
    る基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項161記載
    の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  164. 【請求項164】 前記段差を、前記能動素子である薄
    膜トランジスタのチャンネル領域、ソース領域、及びド
    レイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿
    って形成する、請求項161記載の電気光学装置用の駆
    動基板の製造方法。
  165. 【請求項165】 前記基板の前記一方の面上に段差を
    形成し、この段差を形成した基板上に単結晶、多結晶、
    又はアモルファスシリコン層を形成し、前記単結晶、多
    結晶、又はアモルファスシリコン層をチャンネル領域、
    ソース領域、及びドレイン領域とし、前記チャンネル領
    域の上部及び/又は下部にゲート部を有する前記第2の
    薄膜トランジスタを形成する、請求項155記載の電気
    光学装置用の駆動基板の製造方法。
  166. 【請求項166】 断面において底面に対し側面が直角
    状もしくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    半導体層のエピタキシャル成長時のシードとする、請求
    項163記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  167. 【請求項167】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラ
    ンジスタのソース又はドレイン電極を前記段差を含む領
    域上に形成する、請求項163記載の電気光学装置用の
    駆動基板の製造方法。
  168. 【請求項168】 前記第2の薄膜トランジスタを、前
    記基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差によ
    る基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項163記載
    の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  169. 【請求項169】 前記単結晶、多結晶、又はアモルフ
    ァスシリコン層のN型あるいはP型の不純物種及び/又
    はその濃度を制御する、請求項155記載の電気光学装
    置用の駆動基板の製造方法。
  170. 【請求項170】 前記段差を、前記第2の薄膜トラン
    ジスタの前記チャンネル領域、前記ソース領域、及び前
    記ドレイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺
    に沿って形成する、請求項163記載の電気光学装置用
    の駆動基板の製造方法。
  171. 【請求項171】 前記単結晶、多結晶、又はアモルフ
    ァスシリコン層下のゲート電極をその側端部にて台形状
    にする、請求項155記載の電気光学装置用の駆動基板
    の製造方法。
  172. 【請求項172】 前記基板と前記単結晶、多結晶、又
    はアモルファスシリコン層との間に拡散バリア層を設け
    る、請求項155記載の電気光学装置用の駆動基板の製
    造方法。
  173. 【請求項173】 前記基板をガラス基板又は耐熱性有
    機基板とする、請求項135記載の電気光学装置用の駆
    動基板の製造方法。
  174. 【請求項174】 前記基板を光学的に不透明又は透明
    とする、請求項135記載の電気光学装置用の駆動基板
    の製造方法。
  175. 【請求項175】 前記画素電極を反射型又は透過型の
    表示部用として設ける、請求項135記載の電気光学装
    置用の駆動基板の製造方法。
  176. 【請求項176】 前記表示部に前記画素電極とカラー
    フィルタ層との積層構造を設ける、請求項135記載の
    電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  177. 【請求項177】 前記画素電極が反射電極であるとき
    には、樹脂膜に凹凸を形成し、この上に画素電極を設
    け、また前記画素電極が透明電極であるときには、透明
    平坦化膜によって表面を平坦化し、この平坦化面上に前
    記画素電極を設ける、請求項135記載の電気光学装置
    用の駆動基板の製造方法。
  178. 【請求項178】 前記表示部を前記スイッチング素子
    による駆動で発光又は調光を行うように構成する、請求
    項143記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  179. 【請求項179】 前記表示部に複数の前記画素電極を
    マトリクス状に配列し、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子を接続する、請求項143記載の
    電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  180. 【請求項180】 液晶表示装置、エレクトロルミネセ
    ンス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示
    装置、発光ダイオード表示装置などとして構成する、請
    求項135記載の電気光学装置用の駆動基板の製造方
    法。
  181. 【請求項181】 前記単結晶半導体層に所定の処理を
    施し、前記周辺駆動回路部及び/又は表示部の動作を制
    御する制御部を構成するための素子を形成する工程を有
    する、請求項134記載の電気光学装置用の駆動基板の
    製造方法。
  182. 【請求項182】 前記制御部を構成するための素子
    が、CMOSTFT、nMOSTFT、pMOSTF
    T、ダイオード等の能動素子や、抵抗、コンデンサ、イ
    ンダクタンス等の受動素子からなる、請求項181記載
    の電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
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