JP2003191382A - 化粧シート - Google Patents
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Abstract
る基材シートと表面シートとが積層された複層構成の化
粧シートにおいて、化粧材用基材の表面に貼着して丸鋸
又はルーター等による切削加工を施した際に、切削部に
バリやヒゲ、白化等を発生しにくい化粧シートを提供す
る。 【解決手段】ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂か
らなる基材シート6と表面シート2との層間に、アクリ
ルウレタン系樹脂層4を設けた化粧シートである。切削
加工時には、剛性が高く伸びの少ないアクリルウレタン
系樹脂層4が、基材シート6及び表面シート2の伸びを
抑制し、切削加工部のバリやヒゲ、白化等を発生しにく
くする。表面シート2の表面上に、アクリルウレタン系
樹脂又は電離放射線硬化性樹脂からなる表面コート層1
を設けると、更に好適である。
Description
内装材や造作材、建具等の建築資材や、家具什器類、住
設機器、家電製品、車両内装材等の表面化粧に使用する
ための化粧シートに関するものであり、特に、切削加工
時にバリやヒゲ、白化等の切削不良を発生しにくい、切
削性に優れた化粧シートに関するものである。
粧材としては、木質基材等の化粧材用基材の表面に、表
面装飾材としての、木目印刷等の装飾加工が施されたシ
ート状体からなる化粧シートを貼り合わせたものが、広
く用いられている。そして、上記化粧シートとしては、
紙を素材とするものもあるが、耐水性や耐溶剤性、耐摩
耗性等の表面物性や、層間密着強度、耐候性等の要請に
より、熱可塑性樹脂シートを素材とするものが最も広く
用いられている。
性樹脂シートの表面又は裏面に木目印刷等の装飾加工を
施してなる、単層構成の化粧シートもあるが、化粧シー
トに要求される耐溶剤性や耐摩耗性等の表面物性と裏面
の接着適性との両立や、表面へのエンボス加工による意
匠性、耐候性などの要請により、透明又は不透明の熱可
塑性樹脂からなる基材シート上に、木目印刷等の絵柄層
を介して、透明な熱可塑性樹脂からなる表面シートを積
層してなる、複層構成の化粧シートが採用される場合が
多い。
加工性に優れたポリ塩化ビニル樹脂シートを用いたもの
が、従来最も一般的であった。しかし、近年になって、
ポリ塩化ビニル樹脂は、燃焼時に塩化水素やダイオキシ
ン等の有害物質を発生し易いことや、可塑剤として添加
されているフタル酸エステル類等に内分泌攪乱性(いわ
ゆる環境ホルモン)の疑いがあること等から、非ハロゲ
ン系樹脂による代替が社会的に強く要請されるようにな
っている。そして、この要請に応えるものとして、例え
ばポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、スチレン系樹脂等を素材とする化粧シートが
各種開発され、ポリ塩化ビニル樹脂系の化粧シートに対
する置き換えが急速に進行しつつある。
等の施工時や、部材や家具等の製造時に、丸鋸やルータ
ー等の切削工具を使用して切削(切断を含む)加工が施
される場合が多い。しかるに、上記の様に熱可塑性樹脂
からなる化粧シートを表面装飾材とする化粧材は、切削
加工時の摩擦熱によって熱可塑性樹脂が軟化することも
相俟って、切削刃から掛かる応力によって樹脂が引き延
ばされ、切削端面にバリやヒゲを発生したり、切削端面
付近の樹脂が白化したりして、加工後の化粧材の外観意
匠を損なったり、切削部分における他の部材等との接合
の障害となったりする場合がある。
系の化粧シートを用いた化粧材の場合にはさほど顕著で
はなかったが、近年代替が進みつつある非ハロゲン系、
特にポリオレフィン樹脂系やポリエステル樹脂系の化粧
シートを用いた化粧材では、無視できないものとなって
おり、意匠性や加工性の要請により切削加工後の研磨
(バリ取り)作業の追加を余儀なくされ、施工性や生産
性を著しく低下させる要因となっている。係る事情によ
り、切削加工時にバリやヒゲ、白化等を発生しにくい化
粧シートの開発が急務となっている。
もあるが、切削性と強度や耐候性等との両立が難しいこ
とや、特殊グレードとなることから原価低減が困難であ
ることなどから、顕著な成果を見るに至っていない。そ
こで、従来の樹脂を使用しつつ、化粧シートの構成面か
らの改良も検討されている。具体的には、化粧シートの
総厚を薄くする方法や、熱可塑性樹脂に無機充填剤を添
加する方法などが挙げられるが、前者は化粧シートの生
産性や各種物性、耐候性、意匠性等との両立が困難であ
り、後者は強度の低下や表面シートには適用できないこ
と等の問題があり、決定的な解決策が見出されるには至
っていない。
における上記の様な問題点を解決するためになされたも
のであり、その目的とするところは、熱可塑性樹脂から
なる基材シートと表面シートとが積層された複層構成の
化粧シートにおいて、化粧材用基材の表面に貼着して丸
鋸又はルーター等による切削加工を施した際に、切削部
にバリやヒゲ、白化等を発生しにくい化粧シートを提供
することにある。
熱可塑性樹脂からなる基材シートの表面上に、熱可塑性
樹脂からなる表面シートが積層されてなる化粧シートに
おいて、前記基材シートと前記表面シートとの層間に、
アクリルウレタン系樹脂層を具備することを特徴とする
ものである。
シートの表面上に、アクリルウレタン系樹脂又は電離放
射線硬化性樹脂からなる表面コート層を具備することを
特徴とするものである。
基材シート及び前記表面シートが、ポリオレフィン系樹
脂からなることを特徴とするものである。
施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1
は、本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面図で
ある。
示す様に、従来の化粧シートと同様、熱可塑性樹脂から
なる基材シート6と、透明な熱可塑性樹脂からなる表面
シート2とが、少なくとも積層されて構成される、複層
構成の化粧シートであって、該基材シート6及び表面シ
ート2以外にも、例えば表面シート2の表面の表面コー
ト層1やエンボス8、基材シート6と表面シート2との
層間の絵柄層5や接着層3、基材シート6の裏面のプラ
イマー層7などを適宜備えていても良いことも、従来の
複層構成の化粧シートと全く同様である。そして、本発
明の化粧シートは係る複層構成の化粧シートにおいて、
基材シート6と表面シート2との層間に、アクリルウレ
タン系樹脂層4を備えることを、顕著な特徴としてい
る。
るアクリルウレタン系樹脂とは、アクリルポリオール化
合物を主剤とし、イソシアネート化合物を硬化剤とした
反応生成物である。上記アクリルポリオール化合物とし
ては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シク
ロヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等の通
常のアクリル系モノマーに、例えばアクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
−2−ヒドロキシプロピル等の水酸基を含有するモノマ
ーと、必要に応じて例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、
酪酸ビニル、バーサチック酸ビニル、エチルビニルエー
テル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の共重
合可能な重合性モノマーとを配合して、共重合させて得
られる、側鎖に水酸基を有するアクリル系の高分子化合
物を使用することができる。
は、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン
ジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネ
ート(XDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシア
ネート(水添MDI)、水素添加キシリレンジイソシア
ネート(水添XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)等を使用することができ、これらの中でも耐候性の
面からは、芳香環を有しない無黄変型イソシアネート化
合物、すなわち脂肪族又は脂環式のイソシアネート化合
物を使用することが望ましい。
アネート化合物との反応により生成するアクリルウレタ
ン系樹脂は、剛性に富むアクリル系樹脂の主鎖を骨格と
しつつ、それらの分子間がウレタン結合によって架橋さ
れて硬化された化学構造を有しているため、引張応力に
もよく耐えて伸びにくく、伸び率が一定以上に達すると
容易に破断する性質を有しており、しかも、反応性に富
むイソシアネート化合物が含まれることにより、各種の
熱可塑性樹脂との密着性にも優れているので、切削加工
時の応力により基材シート6や表面シート2が伸びよう
とした時にその伸びを抑制すると共に、伸び率が一定以
上に達するとアクリルウレタン系樹脂層4が破断するこ
とにより、その破断点をきっかけとして基材シート6や
表面シート2の破断を誘発し、比較的に低い伸び率で化
粧シート全体を破断させる作用を有している。
工時に切削刃との間で発生する応力によって基材シート
6や表面シート2が極端に引き伸ばされることによるバ
リやヒゲ、白化等の発生が効果的に抑制され、切削加工
後に切削端面を研磨する必要なく、外観意匠性や施工性
の良好な各種化粧部材を簡便且つ容易に製造することが
できる利点がある。
発明において特に限定されるものではないが、あまり薄
すぎると効果に乏しく、逆にあまり厚すぎると、化粧シ
ートが全体として可撓性に乏しくなって加工性や取扱性
を低下させたり、化粧シートの層間密着性を悪化させた
りする要因となるので、一般的には乾燥後の塗布量が概
ね0.5〜20g/m2の範囲内とすることが望まし
く、中でも3〜10g/m2の範囲内が最も好適であ
る。
トとしては、熱可塑性樹脂層が基材シート6と表面シー
ト2との2層のみからなるもののほか、例えばこの両者
の間に熱可塑性樹脂からなる中間シート(図示せず)が
挟持されたものなどの様に、3層以上から構成されるも
のもある。係る3層以上の熱可塑性樹脂層を含む化粧シ
ートにあっては、アクリルウレタン系樹脂層4は、それ
らの任意の層間に形成することができる。例えば、上記
した中間シートを含む3層構成の化粧シートにあって
は、アクリルウレタン系樹脂層4は、基材シート6と中
間シートとの層間に設けても良いし、中間シートと表面
シート2との層間に設けても良く、両者を併用すること
も可能である。但し、アクリルウレタン系樹脂層4を設
ける箇所としては、化粧シートの総厚の中央付近となる
箇所に設けることが効果的である。化粧シートの総厚の
中央付近に比較的に厚い中間シートが存在する場合に
は、該中間シートの両面側の層間にアクリルウレタン系
樹脂層4を設けると、最も効果的である。
ト6の裏面にも設けても良い。但し、基材シート6の裏
面は、接着剤等により化粧材用基材の表面に接着される
ことにより、該化粧材用基材によって伸びが抑制されて
いるので、特に伸びやすい化粧材用基材を使用する場合
などを除き、一般的にはあまり効果的ではない。寧ろ、
化粧シートの可撓性を著しく低下させたり、化粧材用基
材との密着性を低下させたりする要因ともなり得るの
で、避けた方が良い場合が多い。
向上させるためには、化粧シートの最表面である表面シ
ート2の表面に、アクリルウレタン系樹脂又は電離放射
線硬化性樹脂からなる表面コート層1を設けると効果的
である。この表面コート層1が、上記アクリルウレタン
系樹脂層4と同様の原理により、表面シート2の表面側
の伸びを抑制し、伸び率が一定以上に達した時に破断を
容易にするので、切削加工時の応力によりバリやヒゲ、
白化等の抑制に有効である。
ン系樹脂としては、前述した層間のアクリルウレタン系
樹脂層4と同様のものを使用することができる。電離放
射線硬化性樹脂としては、電子線又は紫外線等の電離放
射線の照射により架橋反応する性質を有する、(メタ)
アクリロイル基等の重合性不飽和結合を有するプレポリ
マー、オリゴマー及び/又はモノマーを主成分とし、必
要に応じて重合開始剤や増感剤等の添加剤を添加してな
る組成物を使用することができる。
ー及び/又はプレポリマーとしては、例えばメラミン
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メ
タ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレー
ト、ポリオール(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。また、モノマーとしては、例えばメチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート等の単官能モノマーや、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ブ
タンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジアク
リレート等の2官能モノマー、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等
の多官能モノマー等を挙げることができる。
特に限定されるものではないが、薄すぎると効果に乏し
く、厚すぎると可撓性が低下して割れ易くなるので、一
般的には1〜20μm程度が好適であり、中でも3〜1
0μm程度が最も好適である。なお、この表面コート層
1は、表面保護層や艶調整層としての機能を兼ねて設け
ることができ、必要に応じて例えば紫外線吸収剤、光安
定剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、充填剤、難燃
剤、抗菌剤、防黴剤、帯電防止剤、滑剤、減摩剤、艶調
整剤等の添加剤を適宜添加することもできる。或いは、
必要に応じて、表面コート層1上に別途、表面保護層又
は艶調整層若しくはその両者の機能を兼ね備えた層を設
けることも差し支えない。なお、表面コート層1は透明
乃至半透明とされるのが通例である。
6や表面シート2に使用する熱可塑性樹脂の種類には特
に制限はなく、基本的には従来の一般の化粧シートに使
用されていたものと同様のものを使用することができ
る。具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、
プロピレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィ
ン樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリ
ル酸(エステル)共重合体、エチレン−不飽和カルボン
酸共重合体金属中和物(アイオノマー)等のオレフィン
系共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂や、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレー
ト共重合体、1,4−シクロヘキサンジメタノール共重
合ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリ
カーボネート等のポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)ア
クリロニトリル、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポ
リエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)ア
クリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系樹脂、
6−ナイロン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン
等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、ポリフッ
化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフロロエ
チレン、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体、エ
チレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体等
のフッ素系樹脂等、或いはそれらの2種以上の混合物、
共重合体、複合体、積層体等を使用することができる。
なお、基材シート6及び表面シート2(及び中間シー
ト)の材質は、同一であっても良いし、相異なっていて
も良い。
の環境問題に対する社会的な関心の高まりに鑑みれば、
ポリ塩化ビニル樹脂等の様な塩素(ハロゲン)を含有す
る樹脂の採用は望ましいものではなく、非ハロゲン系の
熱可塑性樹脂を採用することが望ましい。中でも各種物
性や加工性、汎用性、経済性等の面からは、ポリオレフ
ィン系樹脂又はポリエステル系樹脂(非晶質又は二軸延
伸)を使用することが最も望ましい。これらのうちポリ
オレフィン系樹脂は、従来よりポリ塩化ビニル樹脂を代
替する化粧シート用材料として採用が進んでいたもの
の、切削加工性の悪さが目立つことが指摘されて来た
が、本発明によって切削加工性の格段の改善が可能とな
り、本発明の効果が最も顕著に発現する素材でる。
列挙した様に多くの種類のものが知られており、それら
の中から化粧シートの使用目的等に応じて適宜選択して
使用すれば良いが、中でも一般的な用途に最も好適なの
は、ポリプロピレン系樹脂、すなわちプロピレンを主成
分とする単独又は共重合体であり、具体的には、例えば
ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹
脂、ブロックポリプロピレン樹脂等を単独又は適宜配合
したり、それらに更にアタクチックポリプロピレンを適
宜配合した樹脂等を使用することができる。また、プロ
ピレン以外のオレフィン系単量体を含む共重合体であっ
てもよく、例えば、ポリプロピレン結晶部を有し、且つ
プロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィン、好
ましくはエチレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−
1、ヘキセン−1又はオクテン−1、のコモノマーの1
種又は2種以上を15モル%以上含有するプロピレン−
α−オレフィン共重合体などを例示することができる。
また、通常ポリプロピレン系樹脂の柔軟化に用いられて
いる低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共
重合体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−
プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、スチレン−ブタ
ジエン共重合体又はその水素添加物等の改質剤を適宜添
加することもできる。
に応じて例えば着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、難燃
剤、抗菌剤、防黴剤、減摩剤、光散乱剤、艶調整剤等の
各種の添加剤から選ばれる1種以上が添加されていても
良い。なお、表面シート2は、透明乃至半透明とされる
のが通例である。一方、基材シート6は、化粧材用基材
の表面の色のばらつきや欠陥等を隠蔽するために、隠蔽
性の不透明に着色されたものが用いられる場合が多い
が、化粧材用基材の表面の質感を活かすために、透明乃
至半透明のものが用いられる場合もある。
よる意匠性を付与するために、必要に応じて設けられる
ものであり、基材シート6自体の着色で代用できる場合
等には省略も可能である。この絵柄層5は、染料又は顔
料等の着色剤を適当なバインダー樹脂と共に適当な希釈
溶媒中に溶解又は分散してなる印刷インキ又は塗料等を
使用して、例えばグラビア印刷法又はオフセット印刷法
等の各種印刷法や、グラビアコート法又はロールコート
法等の各種塗工法などによって形成されるのが一般的で
ある。バインダー樹脂としては、例えばウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、硝化綿等又はそれらの混合物等がよく使用さ
れるが、勿論これらに限定されるものではない。絵柄の
種類は、例えば木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何
学模様、文字又は記号、それらの組み合わせ等、所望に
より任意であり、単色無地であっても良い。また、化粧
シートの隠蔽性を向上するために、絵柄層5の裏面側
に、二酸化チタンや酸化鉄等の不透明顔料を多く含む不
透明な印刷インキ又は塗料による隠蔽層が併設される場
合もある。
とを接着させるために、必要に応じて設けられるもので
あり、他の層が有する接着性を利用可能な場合には省略
も可能である。接着層3に使用する接着剤の種類には特
に制限はないが、アクリルウレタン系樹脂層4との接着
性を考慮すれば、イソシアネート系硬化剤を使用する2
液硬化型ウレタン系接着剤を使用することが最も望まし
い。具体的には、主剤としては例えばポリエステルポリ
オール又はポリエーテルポリオール等、硬化剤としては
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を
使用することができる。
層4及び接着層3は、図1に示す例では基材シート6側
から表面シート2側へこの順に配列されているが、本発
明はこれに限定されるものではなく、化粧シートの製造
手順などに応じて順不同に任意の配列とすることができ
る。図1に示す例は、基材シート6上に絵柄層5及びア
クリルウレタン系樹脂層4を順次形成した後、接着層3
を介して表面シート2と積層する製造手順を主として想
定したものであるが、それ以外にも例えば、表面シート
2の裏面に絵柄層5及びアクリルウレタン系樹脂層4を
順次形成し、これを接着層3を介して基材シート6上に
積層したり、表面シート2の裏面に絵柄層5(又はアク
リルウレタン系樹脂層4)を、基材シート6の表面にア
クリルウレタン系樹脂層4(又は絵柄層5)をそれぞれ
形成し、これらを接着層3を介して積層するなどの製造
手順が考えられる。さらに、前述した中間シートを含む
多層構成の場合には、絵柄層5とアクリルウレタン系樹
脂層4とは、同一の層間に設けても相異なる層間に設け
ても良く、場合により各種の形態が考えられる。
感を付与するために必要に応じて設けられるものであ
る。エンボス8の形状は所望により任意であり、例えば
木目導管状、石目状、布目状、抽象柄状、和紙状、スウ
ェード状、皮革状、梨地状、砂目状、ヘアーライン状、
平行直線群又は平行曲線群もしくはそれらの組み合わせ
等の幾何学模様状等を挙げることができる。エンボス8
の形成は、表面シート2を基材シート6上に積層する前
でも後でも良いし、ダブリングエンボス法又は押出ラミ
ネート同時エンボス法等により、積層と同時に形成する
こともできる。
の接着に使用される接着剤との密着性を向上させるため
に、必要に応じて施されるものである。化粧材用基材と
して最も一般的な木質基材などへの接着剤としては、例
えば酢酸ビニルエマルジョン系や2液硬化型ウレタン系
などの接着剤が汎用されているので、プライマー層7は
これら汎用接着剤に合わせた樹脂設計とすることが望ま
しい。具体的には、例えばウレタン系、アクリル系、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体系、ポリエステル系等を挙げることができ、中
でもポリエステルポリオールとイソシアネート化合物と
の配合による2液硬化型ウレタン系のプライマー剤など
が有効である。また、例えばシリカや硫酸バリウム、炭
酸カルシウム等の無機質粉末を添加すると、巻取保存時
のブロッキングの防止や、投錨効果による接着力の向上
などに有効である。
例及び比較例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。
ピレン系樹脂シートの表面に、ウレタン系印刷インキに
て絵柄を印刷し、該印刷面にアクリルウレタン系樹脂
(「UCクリヤー」;大日本インキ化学工業(株)製)
を乾燥後の塗布量5g/m2に塗工して、アクリルウレ
タン系樹脂層を形成した。しかる後、該塗布面に、2液
硬化型ポリエステルウレタン系接着剤(乾燥後の塗布量
5g/m2)を介して、厚さ80μmの透明ポリプロピ
レン系樹脂シートをラミネートし、その表面にエンボス
加工及びアクリルウレタン系樹脂(UCクリヤー;大日
本インキ化学工業(株)製)による乾燥後の塗布量5g
/m2の表面コート層を施し、さらに裏面にシリカ粉末
を添加したウレタン系樹脂による乾燥後の塗布量1g/
m2のプライマー層を施して、本発明の化粧シートを作
製した。
リルウレタン系樹脂層及び表面コート層に使用するアク
リルウレタン系樹脂を、「URV」(東洋インキ製造
(株)製)に変更し、その他は上記実施例1と同一の要
領にて本発明の化粧シートを作製した。
リルウレタン系樹脂層の乾燥後の塗布量を3g/m2に
変更し、その他は上記実施例1と同一の要領にて本発明
の化粧シートを作製した。
リルウレタン系樹脂層の乾燥後の塗布量を1g/m2に
変更し、その他は上記実施例1と同一の要領にて本発明
の化粧シートを作製した。
リルウレタン系樹脂層の乾燥後の塗布量を0.5g/m
2に変更し、その他は上記実施例1と同一の要領にて本
発明の化粧シートを作製した。
リルウレタン系樹脂層の塗工形成を省略し、その他は上
記実施例1と同一の要領にて化粧シートを作製した。
リルウレタン系樹脂層に代えて、ポリエステルウレタン
系樹脂層(乾燥後の塗布量5g/m2)を塗工形成し、
その他は上記実施例1と同一の要領にて化粧シートを作
製した。
1〜2の化粧シートを、市販の厚さ3mmの中密度繊維
板の表面に、市販の変性酢酸ビニル系接着剤(塗布量8
0g/m2wet)を介して貼り合わせた後、化粧シー
トの表面より市販のルーター(「トリマM370」;
(株)マキタ製)にて切削加工を行い、切削部の状態を
目視にて評価した。その結果を下表に示す。但し、下表
における樹脂種は絵柄層と接着層との間に設けた層の樹
脂種であり、塗布量は該層の塗布量である。
シートは、基材シートと表面シートとの間にアクリルウ
レタン系樹脂層を設けたことにより、切削加工時におけ
る化粧シートの伸びが抑制され、切削部にバリやヒゲ、
白化等の切削不良の発生の殆どない、切削性に優れた化
粧シートである。従って、各種化粧材用基材の表面に貼
着して切削加工後、切削部の研磨工程などを必要とせず
に、他の部材との接合時の障害となることもなく、外観
意匠性も良好な各種化粧部材を、容易且つ簡便に製造す
ることができる。
る熱可塑性樹脂の種類が制約されることもなく、従来切
削不良が著しかったポリオレフィン系樹脂を使用した化
粧シートの場合にも、切削不良を効果的に防止すること
が可能であり、さらに、基材シート及び表面シートを構
成する熱可塑性樹脂の種類の選択により、例えばVカッ
ト加工性やラッピング加工性等の二次加工性や、耐溶剤
性、耐摩耗性、耐傷付き性、耐候性等の各種シート物性
に関しても、従来の化粧シートと同等の性能を有しつ
つ、切削性の改善された化粧シートを、容易に実現する
ことができるという、優れた実用上の効果を発揮するも
のである。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂からなる基材シートの表面上
に、熱可塑性樹脂からなる表面シートが積層されてなる
化粧シートにおいて、前記基材シートと前記表面シート
との層間に、アクリルウレタン系樹脂層を具備すること
を特徴とする化粧シート。 - 【請求項2】前記表面シートの表面上に、アクリルウレ
タン系樹脂又は電離放射線硬化性樹脂からなる表面コー
ト層を具備することを特徴とする請求項1に記載の化粧
シート。 - 【請求項3】前記基材シート及び前記表面シートが、ポ
リオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項1
又は2に記載の化粧シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398435A JP2003191382A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001398435A JP2003191382A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 化粧シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003191382A true JP2003191382A (ja) | 2003-07-08 |
Family
ID=27603855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001398435A Pending JP2003191382A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 化粧シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003191382A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006123235A (ja) * | 2004-10-27 | 2006-05-18 | Toppan Printing Co Ltd | 非ハロゲン系化粧シート及び非ハロゲン系化粧材 |
CN1302919C (zh) * | 2002-12-26 | 2007-03-07 | 雅马哈株式会社 | 制备复合成形品的方法 |
JP2009262532A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-11-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001398435A patent/JP2003191382A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1302919C (zh) * | 2002-12-26 | 2007-03-07 | 雅马哈株式会社 | 制备复合成形品的方法 |
JP2006123235A (ja) * | 2004-10-27 | 2006-05-18 | Toppan Printing Co Ltd | 非ハロゲン系化粧シート及び非ハロゲン系化粧材 |
JP2009262532A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-11-12 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧シート |
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