JP2003190146A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP2003190146A
JP2003190146A JP2001398842A JP2001398842A JP2003190146A JP 2003190146 A JP2003190146 A JP 2003190146A JP 2001398842 A JP2001398842 A JP 2001398842A JP 2001398842 A JP2001398842 A JP 2001398842A JP 2003190146 A JP2003190146 A JP 2003190146A
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ray
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tomographic image
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JP2001398842A
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Takito Sakai
滝人 酒井
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体のCT透視時において、被検体内に差
し入れられる針先の位置把握を容易に正確に行うことが
できるX線CT装置を提供する。 【解決手段】 本発明のX線CT装置によれば、再構成
処理部15で生成された被検体Mの断層画像に基づい
て、その断層画像とは異なる方向から見た別種類の画像
(例えば断層画像)を生成する画像処理部22と、異な
る方向から見た複数種類の画像を並列表示する表示用モ
ニタ18とを備えているので、異なる方向から見た複数
種類の画像を生成して並列表示することができ、被検体
MのCT透視時において、被検体M内に差し入れられる
針等の各種の挿入器具の先端(針先)の位置把握を容易
に正確に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被検体を撮像し
て被検体の関心部位の断層画像を得るX線CT装置に係
り、特に、被検体のCT透視時において、被検体内に差
し入れられる針等の各種の挿入器具の先端(針先)の位
置把握を容易に正確に行うための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、X線CT装置においてマルチスラ
イスタイプのものが登場する等、X線CT装置における
被検体の断層画像の取得速度等が向上しつつあることか
ら、X線CT装置において、被検体の関心部位の特定部
分(例えば、肝臓や肺など)の組織を抽出するために被
検体内に差し入れる抽出針の先端(針先)の位置を、針
先がある被検体の箇所をX線CT撮像して得られる体軸
断層画像(被検体の体軸と直交する断層画像)をモニタ
画面に表示してそれを目視確認しながら、目的の組織に
向けて被検体内に差し入れていくというなどの「CT透
視」が行われつつある。
【0003】上述のCT透視中における体軸断層画像の
モニタ表示については、次の2種類がある。前者は、最
新の1枚の体軸断層画像(1スライス画像)のみをモニ
タ画面上に表示し、X線CT撮像経過に沿って新たな1
スライス画像に更新表示していくものである。作業者
は、モニタ画面に表示される1スライス画像を見なが
ら、この1スライス画像中に表示されている抽出針を目
的の組織に向けて差し入れていく。
【0004】後者は、図8に示すように、複数枚(図8
では4枚)の体軸断層画像(4スライス画像)AGをモ
ニタ画面上に並列表示し、X線CT撮像経過に沿って新
たな4枚の体軸断層画像(4スライス画像)AGに更新
して並列表示していくものである。作業者は、モニタ画
面に並列表示される4スライス画像を見ながら、抽出針
Nを目的の組織Tに向けて差し入れていく。
【0005】例えば図8に示すように、作業者は、モニ
タ画面の左上の体軸断層画像AG(No.1で示す1枚
目のスライス画像)から順に見ていき、モニタ画面の左
下の体軸断層画像AG(No.3で示す3枚目のスライ
ス画像)に抽出針Nが写っていて、モニタ画面の右下の
体軸断層画像AG(No.4で示す4枚目のスライス画
像)に抽出針Nが写っていないことから、既に見たモニ
タ画面の左下の体軸断層画像AG(No.3で示す3枚
目のスライス画像)に写っている抽出針Nの先端が針先
であると認識することになる。なお、モニタ画面の右下
の体軸断層画像AG(No.4で示す4枚目のスライス
画像)に目的とする組織Tが写っていて抽出針Nの先端
はそこには届いていないことから、作業者は、抽出針N
をその組織Tに向けて差し入れていく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例のX線CT装置の場合には、次
のような問題がある。すなわち、上述した1枚の体軸断
層画像(1スライス画像)のみのモニタ表示では、針先
が突き抜けたことがわからないなど、針先の位置が正確
に把握できないという問題がある。
【0007】また、図8に示すように、上述した複数枚
の体軸断層画像(複数スライス画像)AGのモニタ並列
表示では、多画面表示となり視線移動が多くなり、針先
の位置がすぐにわからない、つまり、位置把握しにく
い。また、並列表示枚数が多くなるとそれだけ個々の1
画面の大きさが小さくなり、針先が視認しにくくなり、
針先を探し出すのに手間取る。したがって、直観的な位
置把握が困難であるという問題がある。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、被検体のCT透視時において、被検
体内に差し入れられる針先の位置把握を容易に正確に行
うことができるX線CT装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載のX線CT装置は、(a)被検体を
挟んで対向配置されたX線源とX線検出器とが被検体の
体軸周りに走査されて得られた走査各位置での前記X線
検出器のX線検出信号を画像再構成処理して被検体の断
層画像を生成する画像再構成手段を備えたX線CT装置
において、(b)前記画像再構成手段で生成された被検
体の断層画像に基づいて、その断層画像とは異なる方向
から見た別種類の画像を生成する画像処理手段と、
(c)異なる方向から見た複数種類の画像を並列表示す
る画像表示手段とを備えていることを特徴とする。
【0010】(作用・効果)請求項1に記載のX線CT
装置によれば、異なる方向から見た複数種類の画像を生
成して並列表示できるので、被検体のCT透視時におい
て、被検体内に差し入れられる針等の各種の挿入器具の
先端(針先)の位置把握を容易に正確に行うことができ
る。
【0011】なお、本明細書で言う、画像処理手段で生
成する「別種類の画像」とは、断層画像、透視画像、投
影画像、3次元画像などを含む画像のことである。
【0012】また、請求項2に記載のX線CT装置は、
請求項1に記載のX線CT装置において、前記画像再構
成手段は、被検体の体軸と直交する体軸断層画像を生成
し、前記画像処理手段は、前記画像再構成手段で生成さ
れた被検体の体軸断層画像に基づいて、体軸断層画像と
は異なる方向から見た別種類の断層画像を生成し、前記
画像表示手段は、体軸断層画像とそれとは異なる方向か
ら見た別種類の断層画像との並列表示、あるいは、体軸
断層画像を除いた複数種類の断層画像の並列表示を行う
ことを特徴とする。
【0013】(作用・効果)請求項2に記載のX線CT
装置によれば、体軸断層画像とそれとは異なる方向から
見た別種類の断層画像との並列表示、あるいは、体軸断
層画像を除いた複数種類の断層画像の並列表示を行うの
で、被検体のCT透視時において、被検体内に差し入れ
られる針等の各種の挿入器具の先端(針先)の位置把握
を容易に正確に行うことができる。
【0014】また、請求項3に記載のX線CT装置は、
請求項2に記載のX線CT装置において、前記画像処理
手段は、前記画像再構成手段で生成された被検体の体軸
断層画像に基づいて、別種類の断層画像としてコロナル
面像およびサジタル面像を生成し、前記画像表示手段
は、体軸断層画像とコロナル面像とサジタル面像とを並
列表示することを特徴とする。
【0015】(作用・効果)請求項3に記載のX線CT
装置によれば、体軸断層画像とコロナル面像とサジタル
面像とを並列表示するので、被検体のCT透視時におい
て、被検体内に差し入れられる針等の各種の挿入器具の
先端(針先)の位置把握を容易に正確に行うことができ
る。
【0016】また、請求項4に記載のX線CT装置は、
請求項1から請求項3のいずれかに記載のX線CT装置
において、最新に生成した現在の断層画像と、既に生成
済みの過去の断層画像とを位置合わせして重ね合わせる
ことで、同一種類同士の断層画像の範囲を拡張する範囲
拡張手段を備え、前記画像表示手段は、範囲が拡張され
た断層画像を表示することを特徴とする。
【0017】(作用・効果)請求項4に記載のX線CT
装置によれば、最新に生成した現在の断層画像と、既に
生成済みの過去の断層画像とを位置合わせして重ね合わ
せることで、同一種類同士の断層画像の範囲を拡張して
表示できるので、別種類の断層画像の表示範囲を拡大す
ることができ、被検体内に差し入れられる針等の各種の
挿入器具の先端(針先)をより捉え易くできる。
【0018】また、請求項5に記載のX線CT装置は、
請求項4に記載のX線CT装置において、過去の断層画
像を時間経過とともに現在の断層画像に対して識別して
前記画像表示手段に表示させるように画像処理する画像
識別処理手段を備えていることを特徴とする。
【0019】(作用・効果)請求項5に記載のX線CT
装置によれば、過去の断層画像を時間経過とともに現在
の断層画像に対して識別表示するので、現在の断層画像
と経過時間とが直観的に把握することができ、現在の断
層画像に基づいて針先の位置を判断することができ、針
先の位置把握の信頼性を向上させることができる。
【0020】また、請求項6に記載のX線CT装置は、
請求項1から請求項5のいずれかに記載のX線CT装置
において、前記画像表示手段に表示される任意の断層画
像に対して、針先の進むべき進路を表示させる進路指示
手段を備えていることを特徴とする。
【0021】(作用・効果)請求項6に記載のX線CT
装置によれば、任意の断層画像に対して針先の進むべき
進路を表示させることができるので、針先を所定の進路
に沿って関心部位の所望の特定部分まで進行させること
ができ、針先を所定の進路で確実に進行できる。
【0022】なお、本明細書は、次のようなX線CT装
置における断層画像の表示方法に係る発明も開示してい
る。
【0023】(1)異なる方向から見た複数種類の断層
画像を生成する生成過程と、複数種類の断層画像を並列
表示する並列表示過程とを備えたことを特徴とするX線
CT装置における断層画像の表示方法。
【0024】(作用・効果)上記発明によれば、異なる
方向から見た複数種類の断層画像を生成し、その複数種
類の断層画像を並列表示するので、被検体のCT透視時
において、被検体内に差し入れられる針等の各種の挿入
器具の先端(針先)の位置把握を容易に正確に行うこと
ができる。
【0025】(2)前記(1)に記載のX線CT装置に
おける断層画像の表示方法において、前記生成過程は、
複数種類の断層画像として、体軸断層画像とコロナル面
像とサジタル面像とオブリーク面像とのうちの少なくと
も2つを生成するか、あるいは、複数種類のオブリーク
面像を生成し、前記並列表示過程は、前記生成過程で生
成された複数種類の断層画像を並列表示することを特徴
とするX線CT装置における断層画像の表示方法。
【0026】(作用・効果)上記発明によれば、体軸断
層画像とコロナル面像とサジタル面像とオブリーク面像
などの異なる方向から見た複数種類の断層画像を生成
し、その生成した複数種類の断層画像を並列表示するの
で、被検体のCT透視時において、被検体内に差し入れ
られる針等の各種の挿入器具の先端(針先)の位置把握
を容易に正確に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1は実施例に係るマルチ
スライスタイプのX線CT装置の全体構成を示すブロッ
ク図であり、図2は実施例のX線CT装置の撮像系の概
略構成を示す模式図であり、図3はX線検出器における
X線検出素子の配列状態を示す平面図である。
【0028】この実施例のX線CT装置は、X線ファン
ビームFB(以下、適宜にX線ビームFBと略称す
る。)を被検体Mに照射するX線源としてのX線管1
と、多数のX線検出素子2aがX線ビームFBの広がり
方向(横への広がり)にライン状に配列されているとと
もにX線ビームFBの照射に伴ってX線検出データを各
X線検出素子2aごとに出力する多チャンネル型のX線
検出器2とが被検体Mを挟んで対向配置されているX線
撮像機構3と、X線管1及びX線検出器2を対向配置状
態を維持したまま被検体Mの体軸Z周りに回転させるた
めにガントリGに配設された撮像機構回転駆動部4と、
被検体Mを載置したまま被検体Mの体軸Zの方向(紙面
と垂直な方向)に往復移動してガントリG内を出入りす
る天板5となどを備えている。
【0029】このX線CT装置は、X線CT撮像が実行
される場合、被検体Mを載置した天板5を被検体Mの体
軸Zの方向(紙面と垂直な方向)に移動させて、X線管
1及びX線検出器2を被検体Mの体軸Z周りに回転させ
ながら、X線管1からX線ビームFBが被検体Mに照射
されるのに伴ってX線検出器2から出力されるX線検出
データ(X線検出信号)に基づいて、適切な画像再構成
処理が行われて、被検体Mの体軸Zに直交する体軸断層
画像(X線CT画像)が最終的に作成されるよう構成さ
れている。以下、実施例のX線CT装置の各部構成を具
体的に説明する。
【0030】X線撮像機構3は、図1に示すように、ガ
ントリGの内部でX線管1の前方の位置にX線管1から
出射されるX線ビームを整形するためのコリメータ1a
を備えている。このコリメータ1aによってX線管1か
ら出射されるX線ビームがファン(扇状)の形に整えら
れる構成となっている。
【0031】さらに、このX線CT装置は、マルチスラ
イスタイプであるので、X線検出器2は、X線ビームF
Bの広がり方向に沿ってライン状に配列されているX線
検出素子2aからなるX線検出素子配列ライン2A(素
子列)は1列ではなく、図2及び図3に示すように、複
数列(この実施例では、例えば4列)のX線検出素子配
列ライン2Aが被検体Mの体軸Zの方向に隣接して続く
ようにして配設されていて、一度(1スキャン)に4ス
ライス面のX線検出データが得られる、つまり、4スラ
イス面画像(4枚の体軸断層画像)が得られることか
ら、実施例のX線CT装置は、広い撮像範囲の撮像に適
する装置となっている。なお、各X線検出素子配列ライ
ン2Aにおけるチャンネル数(X線検出素子2aの数)
は、通常、約1000前後であり、この実施例の場合は
例えば1000チャンネルとする。
【0032】撮像機構回転駆動部4は、図1に示すよう
に、モータ6の回転力がプーリ7及びベルト8を介して
回転リング9に伝達されるのに伴ってこの回転リング9
を回転させるように構成されている。X線撮像機構3の
X線管1及びX線検出器2は回転リング9に固定されて
おり、モータ6の正転又は逆転により回転リング9が連
動して回転するのに従い、X線管1とX線検出器2が被
検体Mの体軸Z周りに回転する。なお、この撮像機構回
転駆動部4は、撮像機構制御部10からのコントロール
により必要な回転駆動動作を実行する構成となってい
る。
【0033】また、照射制御部11は、主制御部16か
らの設定照射条件に従って、高電圧発生部11aのX線
管1への管電圧・管電流等を制御する。X線管1からの
X線ビームFBの照射に伴ってX線検出器2から出力さ
れるX線検出データは、データ収集部(DAS)13に
より収集されてディジタル変換された上で後段へ出力さ
れる。
【0034】さらに、天板5は、天板駆動部12のコン
トロールにより被検体Mの体軸Zの方向に往復移動させ
られるように構成されている。したがって、天板5と天
板駆動部12とにより、被検体Mに対しX線管1および
X線検出器2を被検体Mの体軸Zの方向に沿って相対的
に移動させる位置移動手段が構成されていることにな
る。なお、撮像機構制御部10や照射制御部11あるい
は天板駆動部12のコントロールは、操作卓やマウスな
どの入力用機器14等からの入力操作や撮像進行状況に
応じて主制御部16から適時に送出される指令信号など
に従って実行される構成になっている。
【0035】一方、実施例のX線CT装置は、データ収
集部13の後段において、X線検出器2から出力される
ディジタル信号のX線検出データに対してX線検出素子
2aの間の感度のバラツキ等による誤差を補正するデー
タ前処理部15aと、データ前処理部15aによる前処
理済のX線検出データに基づき画像再構成処理を行う再
構成処理部15と、最終的に得られる体軸断層画像(X
線CT画像)を記憶するCT画像メモリ17を備えてい
る。またこの他に、X線CT装置は、入力用機器14等
からの入力操作や主制御部16の指令等に従ってX線C
T画像を表示する表示用モニタ18やX線CT画像をフ
ィルムなどに印刷して出力する画像焼付け器19等も備
えていている。
【0036】再構成処理部15は、データ前処理部15
aから出力される前処理済のX線検出データを処理に必
要な期間格納しておく検出データメモリ20と、この検
出データメモリ20から出力される前処理済のX線検出
データ、つまり、走査各位置で得られたX線検出器2の
X線検出データを、画像再構成処理して、被検体Mの体
軸Zに直交する体軸断層画像(「アキシャル面像」とも
呼ばれる。)を生成する画像再構成部21とを備えてい
る。つまり、再構成処理部15では、1スキャン分のX
線検出器2のX線検出データを画像再構成処理して、4
枚の体軸断層画像が得られる。なお、主制御部16は、
オペレータによる入力用機器14からの指示などに従っ
て、この4枚の体軸断層画像のうちで指示された所定の
1枚の体軸断層画像を表示用モニタ18に出力する。な
お、上述した再構成処理部15が本発明の画像再構成手
段に相当する。
【0037】さらに、この実施例装置は、図1に示すよ
うに、CT画像メモリ17の後段において、再構成処理
部15で生成された被検体Mの体軸断層画像に基づい
て、その体軸断層画像とは異なる方向から見た別種類の
断層画像を生成する画像処理部22を備えている。
【0038】具体的には、この画像処理部22は、再構
成処理部15で生成された所定枚数の被検体Mの体軸断
層画像(この実施例では、例えば、1スキャンで得られ
る4スライス面画像(4枚の体軸断層画像))に基づい
て、別種類の断層画像としてのコロナル面像およびサジ
タル面像を生成する。画像処理部22は、単純投影、M
IP(最大値投影)、ボリュームレンダリングなどの画
像処理(断面変換処理)を行うことによって、被検体M
の体軸断層画像からコロナル面像およびサジタル面像を
生成する。画像処理部22は、4スライス面画像(4枚
の体軸断層画像)からコロナル面像を生成するコロナル
面像生成部23と、4スライス面画像(4枚の体軸断層
画像)からサジタル面像を生成するサジタル面像生成部
24とを備えている。なお、上述した画像処理部22が
本発明の画像処理手段に相当する。
【0039】なお、コロナル面像(冠状像)とは、被検
体Mの前面に平行でアキシャル像と直交する面の断層画
像のことであり、サジタル面像(矢状像)とは、被検体
Mの前面とアキシャル像とに直交した面の断層画像のこ
とである。
【0040】表示用モニタ18は、図4に示すように、
再構成処理部15で生成された体軸断層画像(4枚のう
ちで指示された所定の1枚の体軸断層画像)Aと、コロ
ナル面像生成部23で生成されたコロナル面像Cと、サ
ジタル面像生成部24で生成されたサジタル面像Sとを
並列表示する。具体的には、表示用モニタ18の画面の
エリアAR1に体軸断層画像Aが表示され、表示用モニ
タ18の画面のエリアAR2(エリアAR1の上側の位
置)にコロナル面像Cが表示され、表示用モニタ18の
画面のエリアAR3(エリアAR1の右側の位置)にサ
ジタル面像Sが表示される。なお、上述した表示用モニ
タ18が本発明の画像表示手段に相当する。
【0041】なお、表示用モニタ18の画面のエリアA
R1に表示された体軸断層画像Aに対応する、エリアA
R2のコロナル面像Cn の1スライス面画像およびエリ
アAR3のサジタル面像Sn の1スライス面画像を、そ
れぞれのエリアAR2,AR3にて2点鎖線で示してい
る。
【0042】さらに、この実施例装置は、図1に示すよ
うに、画像処理部22の後段において、最新に生成した
現在の断層画像と、既に生成済みの過去の断層画像とを
位置合わせして重ね合わせることで、同一種類同士の断
層画像の範囲を拡張する断層画像範囲拡張部25を備え
ている。
【0043】具体的には、断層画像範囲拡張部25は、
最新に生成した現在のコロナル面像Cn と、既に生成済
みの過去のコロナル面像(1つ前の時刻でのコロナル面
像Cn-1 や2つ前の時刻でのコロナル面像Cn-2 等)と
を位置合わせして重ね合わせることで、コロナル面像の
範囲を拡張するコロナル面像拡張部26と、最新に生成
した現在のサジタル面像Sn と、既に生成済みの過去の
サジタル面像(1つ前の時刻でのサジタル面像Sn-1 や
2つ前の時刻でのサジタル面像Sn-2 等)とを位置合わ
せして重ね合わせることで、サジタル面像の範囲を拡張
するサジタル面像拡張部27とを備えている。
【0044】図4に示す表示用モニタ18の画面のエリ
アAR2には、現在のコロナル面像Cn(4つのスライ
ス面からなる)と、1つ前の時刻でのコロナル面像Cn-
1 (4つのスライス面からなる)と、2つ前の時刻での
コロナル面像Cn-2 (4つのスライス面からなる)とを
位置合わせして重ね合わせることで、範囲を拡張したコ
ロナル面像Cが表示されている。同様に、図4に示す表
示用モニタ18の画面のエリアAR3には、現在のサジ
タル面像Sn(4つのスライス面からなる)と、1つ前
の時刻でのサジタル面像Sn-1 (4つのスライス面から
なる)と、2つ前の時刻でのサジタル面像Sn-2 (4つ
のスライス面からなる)とを位置合わせして重ね合わせ
ることで、範囲を拡張したサジタル面像Sが表示されて
いる。
【0045】ここで、図5を用いて、サジタル面像を一
例に挙げて、範囲を拡張したサジタル面像Sを生成する
ことについてより詳細に説明する。図5(a)は実施例
装置の断層画像範囲拡張部25で使用する断層画像の内
訳を説明するための図であり、図5(b)は範囲拡張さ
れた断層画像(サジタル面像S)を説明するための図で
ある。
【0046】図5(a)に示すように、例えば、現在の
サジタル面像Sn(4つのスライス面からなる)と、1
つ前の時刻でのサジタル面像Sn-1 (4つのスライス面
からなる)と、2つ前の時刻でのサジタル面像Sn-2
(4つのスライス面からなる)とを位置合わせし、同一
箇所では最新の時刻でのサジタル面像が最上位になるよ
うに重ね合わせることで、図5(b)に示すように、範
囲を拡張したサジタル面像Sを生成している。サジタル
面像が重ね合わされた領域では、最上位のサジタル面像
を優先して表示する、つまり、より新しいサジタル面像
を優先して表示するようにしている。
【0047】なお、上述した断層画像範囲拡張部25が
本発明の範囲拡張手段に相当する。
【0048】さらに、この実施例装置は、図1に示すよ
うに、断層画像範囲拡張部25の後段において、過去の
断層画像を時間経過とともに現在の断層画像に対して識
別して表示用モニタ18に表示させるように画像処理す
る画像識別処理部28を備えている。画像識別処理部2
8は、過去のコロナル面像を時間経過とともに現在のコ
ロナル面像に対して識別して表示用モニタ18に表示さ
せるように画像処理するコロナル面像識別部29と、過
去のサジタル面像を時間経過とともに現在のサジタル面
像に対して識別して表示用モニタ18に表示させるよう
に画像処理するサジタル面像識別部30とを備えてい
る。
【0049】具体的には、コロナル面像識別部29は、
図4に示すように、現在のコロナル面像Cn を最も明る
くし、1つ前の時刻でのコロナル面像Cn-1 を現在のコ
ロナル面像Cn よりも暗くし、2つ前の時刻でのコロナ
ル面像Cn-2 を1つ前の時刻でのコロナル面像Cn-1 よ
りも暗くするように、これらのコロナル面像Cn 〜Cn-
2 の輝度を調整している。同様に、サジタル面像識別部
30は、図4に示すように、現在のサジタル面像Sn を
最も明るくし、1つ前の時刻でのサジタル面像Sn-1 を
現在のサジタル面像Sn よりも暗くし、2つ前の時刻で
のサジタル面像Sn-2 を1つ前の時刻でのサジタル面像
Sn-1 よりも暗くするように、これらのサジタル面像S
n 〜Sn-2 の輝度を調整している。
【0050】なお、上述した画像識別処理部28が本発
明の画像識別処理手段に相当する。
【0051】さらに、この実施例装置は、図1に示すよ
うに、表示用モニタ18に表示される任意の断層画像に
対して、針先の進むべき進路を表示させる進路指示部3
1を備えている。進路指示部31は、オペレータの入力
操作による入力用機器14からの指示を受けて、針先を
ナビゲートするためのナビゲートライン(連続線)L
を、図6に示すように、表示用モニタ18の画面の体軸
断層画像A、コロナル面像Cおよびサジタル面像S上に
表示させる。図6(a)は体軸断層画像A上に表示され
たナビゲートラインLを説明するための一部拡大図であ
り、図6(b)はサジタル面像S上に表示されたナビゲ
ートラインLを説明するための一部拡大図である。図6
に示すように、抽出針Nを進行させるべき進路が、ナビ
ゲートラインLとして表示用モニタ18の画面の体軸断
層画像A、コロナル面像Cおよびサジタル面像S上に表
示されている。なお、コロナル面像Cについても同様で
あるので図示を省略している。
【0052】なお、上述した進路指示部31が本発明の
進路指示手段に相当する。
【0053】続いて、以上に述べた構成を有する実施例
のX線CT装置によるCT透視の進行プロセスを、図7
を参照しながら説明する。図7は実施例装置によるCT
透視の進行状況を示すフローチャートである。
【0054】なお、この実施例では、「CT透視」の一
例として、被検体Mの関心部位の特定部分の組織Tを抽
出するための抽出針Nの先端(針先)の位置を、針先が
ある被検体Mの箇所をX線CT撮像して得られる複数種
類の断層画像(体軸断層画像A、コロナル面像Cおよび
サジタル面像Sの3種類)を表示用モニタ18の画面に
並列にリアルタイム表示してそれを目視確認しながら、
目的の組織に向けて被検体M内に差し入れていく場合に
ついて説明するものとする。
【0055】〔ステップS1〕針先がある被検体Mの撮
像箇所をX線CT撮像してデータ収集を行う。具体的に
は、オペレータが入力用機器14からX線CT撮像開始
の指令を入力すると、被検体Mの体軸Z周りにX線管1
とX線検出器2とが回転し、X線管1からのX線ビーム
FBの照射とX線検出器2から出力されるX線検出デー
タの収集が始まる。X線検出器2のX線検出データは、
データ前処理部15aで前処理されて検出データメモリ
20に格納される。なお、必要があればX線管1とX線
検出器2との体軸Z周りの回転中に、天板5を被検体M
の体軸Z方向に移動させることもある。
【0056】〔ステップS2〕前述のステップS1での
データ収集に基づいて画像再構成を行う。具体的には、
画像再構成部21は、検出データメモリ20に格納され
た前処理済みのX線検出データを画像再構成処理して、
1スキャンで被検体Mの4枚の体軸断層画像A(4スラ
イス面画像)を逐次に生成してCT画像メモリ17に記
憶させていき、そのうちの指示された所定の1枚の体軸
断層画像Aを表示用モニタ18に出力する。表示用モニ
タ18は、図4に示すように、X線CT撮像に連動し
て、最新の4枚の体軸断層画像A(4スライス面画像)
のうちで指示された所定の1枚の体軸断層画像Aをエリ
アAR1にリアルタイム表示する。
【0057】〔ステップS3〕CT画像メモリ17は、
前述のステップS2で生成されて記憶された過去の体軸
断層画像Aを一定期間保持する。
【0058】〔ステップS4〕画像処理部22は、CT
画像メモリ17に記憶された所定枚数の体軸断層画像A
に基づいて、コロナル面像Cとサジタル面像Sとを生成
する。具体的には、1スキャン得られる4枚の体軸断層
画像A(4スライス面画像)に基づいてコロナル面像C
とサジタル面像Sとを生成することを、X線CT撮像の
進行、つまり、時間経過に従って継続して逐次に行って
いく。上述したステップS1〜S4が本発明の生成過程
に相当する。
【0059】そして、コロナル面像拡張部26は、図4
に示すように、最新に生成した現在のコロナル面像Cn
と、既に生成済みの過去のコロナル面像(1つ前のコロ
ナル面像Cn-1 や2つ前のコロナル面像Cn-2 等)とを
位置合わせして重ね合わせることで、範囲を拡張したコ
ロナル面像Cを生成する。また、サジタル面像拡張部2
7は、最新に生成した現在のサジタル面像Sn と、既に
生成済みの過去のサジタル面像(1つ前のサジタル面像
Sn-1 や2つ前のサジタル面像Sn-2 等)とを位置合わ
せして重ね合わせることで、範囲を拡張したサジタル面
像Sを生成する。
【0060】〔ステップS5〕画像識別処理部28は、
生成されたコロナル面像Cおよびサジタル面像Sに対し
て、経過時間に基づく画質調整を行う。具体的には、図
4に示すように、コロナル面像識別部29は、現在のコ
ロナル面像Cn を最も明るくし、1つ前の時刻でのコロ
ナル面像Cn-1 を現在のコロナル面像Cn よりも暗く
し、2つ前の時刻でのコロナル面像Cn-2 を1つ前の時
刻でのコロナル面像Cn-1 よりも暗くするように、これ
らのコロナル面像Cn 〜Cn-2 の輝度を相対的に調整し
ている。同様に、サジタル面像識別部30は、現在のサ
ジタル面像Sn を最も明るくし、1つ前の時刻でのサジ
タル面像Sn-1 を現在のサジタル面像Snよりも暗く
し、2つ前の時刻でのサジタル面像Sn-2 を1つ前の時
刻でのサジタル面像Sn-1 よりも暗くするように、これ
らのサジタル面像Sn 〜Sn-2 の輝度を相対的に調整し
ている。
【0061】〔ステップS6〕図4に示すように、表示
用モニタ18は、前述のステップS2で生成された体軸
断層画像Aと、前述のステップS5で時間経過に基づい
て輝度調整されたコロナル面像Cおよびサジタル面像S
とを、画面上に並列にリアルタイム表示する。上述した
ステップS6が本発明の並列表示過程に相当する。
【0062】上述のステップS1〜S6を継続して行わ
れるCT透視の際に、作業者は、図4に示すように、表
示用モニタ18の画面上に並列にリアルタイム表示され
る体軸断層画像A、コロナル面像Cおよびサジタル面像
Sを目視確認しながら、被検体Mの関心部位の特定部分
の組織Tを抽出するための抽出針Nの先端(針先)の位
置を把握し、その針先を目的の組織Tに向けて被検体M
内に差し入れていく。
【0063】また、この針先の差し入れの際には、進路
指示部31によって、図6に示すように、表示用モニタ
18の体軸断層画像A、コロナル面像Cおよびサジタル
面像S上に、針先の進むべき進路としてのナビゲートラ
インLが表示されるので、抽出針Nの先端(針先)をナ
ビゲートラインLに沿うように被検体M内に差し入れて
いくことで、目的の組織Tに向けて進行させることがで
きる。
【0064】以上に詳述したように、実施例のX線CT
装置によれば、異なる方向から見た複数種類の断層画像
として、体軸断層画像Aとコロナル面像Cとサジタル面
像Sとを生成して表示用モニタ18に並列表示できるの
で、被検体MのCT透視時において、被検体Mの関心部
位の特定部分の組織Tを抽出するために差し入れられる
抽出針Nの先端(針先)の位置把握を容易に正確に行う
ことができる。また、3断面表示により、立体把握に優
れており、主たる断層画像(この実施例では体軸断層画
像A)の表示領域を大きくとることができ、視認性に優
れている。
【0065】また、過去の断層画像を有効利用すること
により、広範囲の直交像が表示でき、位置把握がより容
易にできる。具体的には、最新に生成した現在のコロナ
ル面像Cn と、既に生成済みの過去のコロナル面像(1
つ前の時刻でのコロナル面像Cn-1 や2つ前の時刻での
コロナル面像Cn-2 等)とを位置合わせして重ね合わせ
ることで、同一種類同士のコロナル面像Cの範囲を拡張
して表示用モニタ18に表示できるので、コロナル面像
Cの表示範囲を拡大することができ、被検体M内に差し
入れられる抽出針Nの先端(針先)をより捉え易くでき
る。同様に、最新に生成した現在のサジタル面像Sn
と、既に生成済みの過去のサジタル面像(1つ前の時刻
でのサジタル面像Sn-1 や2つ前の時刻でのサジタル面
像Sn-2 等)とを位置合わせして重ね合わせることで、
同一種類同士のサジタル面像Sの範囲を拡張して表示用
モニタ18に表示できるので、サジタル面像Sの表示範
囲を拡大することができ、被検体M内に差し入れられる
抽出針Nの先端(針先)をより捉え易くできる。
【0066】また、過去のコロナル面像(1つ前の時刻
でのコロナル面像Cn-1 や2つ前の時刻でのコロナル面
像Cn-2 等)を時間経過とともに現在のコロナル面像C
n に対して識別表示するので、現在のコロナル面像Cn
と経過時間とが直観的に把握することができ、現在のコ
ロナル面像Cn に基づいて針先の位置を判断することが
でき、針先の位置把握の信頼性を向上させることができ
る。同様に、過去のサジタル面像(1つ前の時刻でのサ
ジタル面像Sn-1 や2つ前の時刻でのサジタル面像Sn-
2 等)を時間経過とともに現在のサジタル面像Sn に対
して識別表示するので、現在のサジタル面像Sn と経過
時間とが直観的に把握することができ、現在のサジタル
面像Sn に基づいて針先の位置を判断することができ、
針先の位置把握の信頼性を向上させることができる。
【0067】また、表示用モニタ18の体軸断層画像
A、コロナル面像Cおよびサジタル面像Sに対して、針
先の進むべき進路としてのナビゲートラインLを表示さ
せることができるので、針先を所定の進路に沿って関心
部位の所望の特定部分まで進行させることができ、針先
を所定の進路で確実に進行できる。
【0068】この発明は、上記実施の形態に限られるこ
とはなく、下記のように変形実施することができる。
【0069】(1)上述した実施例のX線CT装置で
は、異なる方向から見た複数種類の断層画像として、体
軸断層画像Aとコロナル面像Cおよびサジタル面像Sの
3種類の断層画像を生成して表示用モニタ18に並列表
示しているが、体軸断層画像Aとコロナル面像Cとサジ
タル面像Sとのうちの2種類の断層画像を生成して表示
用モニタ18に並列表示ようにしてもよい。
【0070】(2)上述した実施例のX線CT装置で
は、異なる方向から見た複数種類の断層画像として、体
軸断層画像Aとコロナル面像Cおよびサジタル面像Sの
3種類の断層画像を生成して表示用モニタ18に並列表
示しているが、画像処理部で所定枚数の体軸断層画像A
からオブリーク面像を生成して、体軸断層画像Aとオブ
リーク面像とを表示用モニタ18に並列表示するように
してもよい。なお、オブリーク面像(斜入像)は、体軸
断層画像A、コロナル面像Cおよびサジタル面像S以外
の任意の方向から見た断層画像のことである。また、異
なる方向から見た複数種類のオブリーク面像を生成し、
複数種類のオブリーク面像のみを表示用モニタ18に並
列表示するようにしてもよい。
【0071】(3)上述した実施例では、過去の断層画
像(コロナル面像Cやサジタル面像S)を時間経過とと
もに現在の断層画像(コロナル面像Cやサジタル面像
S)に対して輝度調整することで識別表示しているが、
過去の断層画像(コロナル面像Cやサジタル面像S)を
時間経過とともに現在の断層画像(コロナル面像Cやサ
ジタル面像S)に対して、色を変えたり、濃度を変えた
り、ぼかしたりするなど相対的に識別できるように各種
の画質調整を行って識別表示するようにしてもよい。
【0072】(4)上述した各実施例では、X線管1及
びX線検出器2を備えたガントリG内を出入りするよう
に、被検体Mを載置した天板5を天板駆動部12によっ
て移動させているが、天板5を固定としガントリGを移
動させるようにしてもよいし、天板5とガントリGの両
方を移動させるようにしてもよい。
【0073】(5)上述した実施例のX線CT装置は、
被検体Mを挟んだ状態でX線管1とX線検出器2とを被
検体Mの体軸Z周りに1回転させることで、被検体Mの
特定の測定位置における全周方向のX線検出データを取
得し、被検体Mを載置した天板5を所定の送りピッチで
被検体Mの体軸Zの方向にステップ送りして、被検体M
の次の測定位置における全周方向のX線検出データを取
得するというように、1回転させた後に1ステップ送り
するスキャン方式のものとしているが、このスキャン方
式のものに限定されるものではなく、ヘリカルスキャン
を行うものなど、回転と送りとを同時に行うスキャン方
式のものとした場合にも、適用可能である。
【0074】(6)実施例のX線CT装置は、X線検出
素子配列ライン2Aが4列設けられているマルチスライ
スタイプの装置であったが、この発明のX線CT装置
は、X線検出素子配列ライン2Aが4列以外の複数列あ
るマルチスライスタイプの装置でもよいし、X線検出素
子配列ライン2Aが1列だけのシングルスライスタイプ
(非マルチスライスタイプ)の装置であってもよい。ま
た、X線管1をコーンビームX線を出射するタイプのも
のとし、X線検出器2に替えてフラットパネル型X線検
出器(FPD)を採用することで、X線撮像機構3をコ
ーンビームスキャンタイプのものとしてもよい。
【0075】(7)上述した実施例では、体軸断層画像
A、コロナル面像Cおよびサジタル面像Sの全てに対し
て針先の進むべき進路を表示させているが、体軸断層画
像A、コロナル面像C、サジタル面像Sおよびオブリー
ク面像のうちの任意の断層画像のみに対して針先の進む
べき進路を表示させるようにしてもよい。また、針先の
進むべき進路としてナビゲートライン(連続線)を表示
しているが、針先の進むべき進路としてポイント(点)
や破線など種々の表示態様のものを採用してもよい。
【0076】(8)上述した実施例では、再構成処理部
15で生成した体軸断層画像Aに基づいて、異なる方向
から見た断層画像としてのコロナル面像Cおよびサジタ
ル面像Sを生成しているが、再構成処理部15で生成し
た体軸断層画像Aに基づいて、コロナル面像Cおよびサ
ジタル面像S以外の断層画像、透視画像、投影画像、あ
るいは3次元画像などの異なる方向から見た各種の画像
を生成して表示するようにしてもよい。
【0077】(9)上述した実施例では、被検体M内に
差し入れる抽出針の先端(針先)の位置把握を行ってい
るが、抽出針以外であっても被検体M内に差し入れられ
る針等の各種の挿入器具の先端(この場合も「針先」と
呼ぶ)の位置把握を行うようにしてもよい。この「挿入
器具」としては、被検体M内に差し入れられる形態のも
のであればよい。したがって、「挿入器具」は「針」の
みに限定されるものではないし、柔軟性のあるものや、
針よりも大きいものや、棒状や線状以外の形状ものであ
っても、その先端位置を把握できることに変わりはな
い。
【0078】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明のX線C
T装置によれば、異なる方向から見た複数種類の画像を
生成して並列表示できるので、被検体のCT透視時にお
いて、被検体内に差し入れられる針等の各種の挿入器具
の先端(針先)の位置把握を容易に正確に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】実施例のX線CT装置における撮像系の概略構
成を示す模式図である。
【図3】実施例装置のX線検出器におけるX線検出素子
の配列状態を示す平面図である。
【図4】実施例装置の表示用モニタ画面の3種類の断層
画像の並列表示を説明するための図である。
【図5】(a)は実施例装置の断層画像範囲拡張部で使
用する断層画像の内訳を説明するための図であり、
(b)は範囲拡張された断層画像を説明するための図で
ある。
【図6】(a)は体軸断層画像上に表示されたナビゲー
トラインを説明するための一部拡大図であり、(b)は
サジタル面像上に表示されたナビゲートラインを説明す
るための一部拡大図である。
【図7】実施例のX線CT装置によるCT透視の進行状
況を示すフローチャートである。
【図8】(a),(b)は従来例装置の表示モニタに体
軸断層画像を複数枚並列表示することを説明するための
図である。
【符号の説明】
1 … X線管(X線源) 2 … X線検出器 18 … 表示用モニタ(画像表示手段) 15 … 再構成処理部(画像再構成手段) 22 … 画像処理部(画像処理手段) 25 … 断層画像範囲拡張部(範囲拡張手段) 28 … 画像識別処理部(画像識別処理手段) 31 … 進路指示部(進路指示手段) A … 体軸断層画像 C … コロナル面像 L … ナビゲートライン S … サジタル面像 M … 被検体 Z … 体軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)被検体を挟んで対向配置されたX
    線源とX線検出器とが被検体の体軸周りに走査されて得
    られた走査各位置での前記X線検出器のX線検出信号を
    画像再構成処理して被検体の断層画像を生成する画像再
    構成手段を備えたX線CT装置において、(b)前記画
    像再構成手段で生成された被検体の断層画像に基づい
    て、その断層画像とは異なる方向から見た別種類の画像
    を生成する画像処理手段と、(c)異なる方向から見た
    複数種類の画像を並列表示する画像表示手段とを備えて
    いることを特徴とするX線CT装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線CT装置におい
    て、前記画像再構成手段は、被検体の体軸と直交する体
    軸断層画像を生成し、前記画像処理手段は、前記画像再
    構成手段で生成された被検体の体軸断層画像に基づい
    て、体軸断層画像とは異なる方向から見た別種類の断層
    画像を生成し、前記画像表示手段は、体軸断層画像とそ
    れとは異なる方向から見た別種類の断層画像との並列表
    示、あるいは、体軸断層画像を除いた複数種類の断層画
    像の並列表示を行うことを特徴とするX線CT装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のX線CT装置におい
    て、前記画像処理手段は、前記画像再構成手段で生成さ
    れた被検体の体軸断層画像に基づいて、別種類の断層画
    像としてコロナル面像およびサジタル面像を生成し、前
    記画像表示手段は、体軸断層画像とコロナル面像とサジ
    タル面像とを並列表示することを特徴とするX線CT装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のX線CT装置において、最新に生成した現在の断層画
    像と、既に生成済みの過去の断層画像とを位置合わせし
    て重ね合わせることで、同一種類同士の断層画像の範囲
    を拡張する範囲拡張手段を備え、前記画像表示手段は、
    範囲が拡張された断層画像を表示することを特徴とする
    X線CT装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のX線CT装置におい
    て、過去の断層画像を時間経過とともに現在の断層画像
    に対して識別して前記画像表示手段に表示させるように
    画像処理する画像識別処理手段を備えていることを特徴
    とするX線CT装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    のX線CT装置において、前記画像表示手段に表示され
    る任意の断層画像に対して、針先の進むべき進路を表示
    させる進路指示手段を備えていることを特徴とするX線
    CT装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007325787A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Hitachi Medical Corp マルチスライスx線ct装置
JP2015000129A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社東芝 医用診断装置

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