JP3948280B2 - 三次元画像表示装置および断層撮影装置 - Google Patents

三次元画像表示装置および断層撮影装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの観察対象内の任意の視点から外側に向かって見た三次元的な画像である擬似三次元画像、つまり、観察対象の内部を内視鏡で見たような画像(以下、適宜に「内視鏡的画像」と呼ぶ)を生成して表示する三次元画像表示装置および断層撮影装置に係り、特に、観察対象を高精度に抽出するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
医用分野においては、例えば、被検体のX線CT画像を取得するX線CT装置や、被検体のMRI(磁気共鳴画像)を取得するMRI装置や、被検体の超音波断層画像を取得する超音波断層画像装置など、種々の断層撮影装置が用いられている。これらの断層撮影装置には、例えば、後述するような擬似三次元画像(三次元的に見せた画像)を生成して表示するための三次元画像表示装置が備えられている。三次元画像表示装置は、断層撮影で得られた被検体の関心部位についての複数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの所望の観察対象を抽出するように、この三次元立体画像の全体に対して単一の値のしきい値を設定し、このしきい値を用いて2値化処理することで観察対象を抽出した三次元立体画像を生成する。そして、この三次元画像表示装置は、観察対象を抽出した2値化処理後の三次元立体画像を任意の視点から見た擬似三次元画像(三次元的に見せた画像)を、次に説明する投影法を用いて生成して、モニタなどに表示している。
【0003】
上述の2値化処理後の三次元立体画像から擬似三次元画像を得る方法としては、視点と投影面とを与え、視点と投影面との間に存在する三次元原画像(複数枚の断層画像からなる)を、その投影面に視点から見たように投影する2種類の投影法(平行投影法と中心投影法)がある。平行投影法は、三次元立体画像のうちの観察対象(例えば臓器など)を、その外側から見た擬似三次元画像(以下、適宜に「外観的画像」と呼ぶ)として構成することに優れたものである。中心投影法は、特開平7−210704号公報に記載されているように、三次元立体画像のうちの観察対象(例えば血管や器官など)内の任意の視点から外側に向かって見た三次元的な画像である擬似三次元画像、つまり、観察対象の内部を内視鏡で見たような画像(内視鏡的画像)として構成することに優れたものである。近年では、この外観的画像の取得以外に、観察対象の内側から見た内視鏡的画像を得たいという必要性が高まってきており、平行投影法は外観的画像を生成するためのものであることから、上述の内視鏡的画像の生成の際には中心投影法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例装置の場合には、次のような問題がある。すなわち、観察対象(例えば血管や器官など)の内部を内視鏡で見たような画像である内視鏡的画像を得るためには、複数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの観察対象を抽出するために、この三次元立体画像全体に対して単一の値のしきい値を設定して2値化処理し、2値化処理後の断層画像を投影面に投影することになるが、例えば血管を観察する場合には、造影剤の流入の程度により血管の壁面付近での画素値が必ずしも一定値ではない、つまり、血管壁面の画素値が周方向にばらついていたり、血管壁面の画素値が血管経路に沿ってばらついていたりなどすることから、正確な血管の壁面抽出が困難であり、観察対象を高精度に抽出することができないという問題がある。上述したように、三次元立体画像内の観察対象(例えば臓器など)を、その外側から見た擬似三次元画像(外観的画像)を生成する場合には、観察対象を外観視するという観点から観察対象の壁面抽出の正確さはさほど問題にはならないが、三次元立体画像内の観察対象(例えば血管や器官など)を、その内側から見た擬似三次元画像(内視鏡的画像)を生成する場合には、観察対象の壁面が正確に抽出されていないことが致命的な問題となる。
【0005】
また、MRI(磁気共鳴画像)のように検査法や個人(被検体)により画素値が大きく変わるような場合には、適切なしきい値を設定することがさらに困難であり、観察対象を高精度に抽出することができないという問題がある。
【0006】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、観察対象を高精度に抽出することができる三次元画像表示装置および断層撮影装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の三次元画像表示装置は、(a)被検体を断層撮影して得られた複数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの所望の観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って複数個の検出点を設定する検出点設定手段と、(b)前記検出点設定手段で設定された検出点毎に設定される、検出点を含む検出面毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面内で検出点から外側に向かう直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの微分係数の極点を示す候補点での画素値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出し、平滑化処理前の元の検出面毎に、それに対応するしきい値でもって二値化して観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成する抽出手段と、(c)観察経路上の任意の点である視点から投影面までの間に位置する、前記抽出手段で生成した壁面抽出後の断層画像を、視点から投影面に投影して、その視点から見た三次元的な画像である擬似三次元画像を作成する画像作成手段と、(d)前記画像作成手段で作成された擬似三次元画像を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
(作用・効果)請求項1に記載の三次元画像表示装置によれば、観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って設定される複数個の検出点毎に検出面を設定し、検出面毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面における直線検出経路上での画素値の変化を検出して、検出面毎に観察対象の壁面を抽出するためのしきい値を算出しているので、画素値の変化を検出する際の細かいノイズ成分を除去でき、観察対象の壁面上の点を候補点として正確に選ぶことができ、観察対象の壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象の壁面を正確に抽出することができ、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。さらに、平滑化処理前の元の検出面毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成するので、平滑化処理後の検出面から観察対象の壁面を抽出した断層画像を生成する訳ではないので、擬似三次元画像の画質を低下させることもない。
【0009】
また、請求項2に記載の三次元画像表示装置は、請求項1に記載の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記検出面を、検出点を含みかつ観察経路に垂直な検出面とすることを特徴とする。
【0010】
(作用・効果)請求項2に記載の三次元画像表示装置によれば、検出点を含みかつ観察経路に垂直な検出面内でこの検出点から外側に向かう直線検出経路上での画素値の変化を検出しているので、観察対象の壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象をさらに高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0011】
また、請求項3に記載の三次元画像表示装置は、請求項1または請求項2に記載の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記平滑化処理後の検出面毎に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの各直線検出経路上での微分係数の極点を示す各候補点での画素値の平均値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出することを特徴とする。
【0012】
(作用・効果)請求項3に記載の三次元画像表示装置によれば、平滑化処理後の検出面毎に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの各直線検出経路上での微分係数の極点を示す各候補点での画素値の平均値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出するので、観察対象の壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象をさらに高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0013】
また、請求項4に記載の三次元画像表示装置は、請求項1または請求項2に記載の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記平滑化処理後の検出面毎に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの各直線検出経路上での微分係数の極点を示す各候補点での画素値の中央値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出することを特徴とする。
【0014】
(作用・効果)請求項4に記載の三次元画像表示装置によれば、平滑化処理後の検出面毎に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの各直線検出経路上での微分係数の極点を示す各候補点での画素値の中央値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出するので、観察対象の壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象をさらに高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0015】
また、請求項5に記載の断層撮影装置は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の三次元画像表示装置を備えたことを特徴とする。
【0016】
(作用・効果)請求項5に記載の断層撮影装置によれば、観察対象の壁面を正確に抽出することができ、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像を取得できる断層撮影装置を得ることができる。
【0017】
なお、本明細書は、次のような三次元画像処理方法に係る発明も開示している。
【0018】
(1)(A)複数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って複数個の検出点を設定する検出点設定過程と、(B)検出点毎に設定される検出面毎に、検出面内で検出点から外側に向かう直線検出経路上での画素値の変化を検出して観察対象の壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出し、検出面毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成する抽出過程と、(C)観察経路上の任意の点である視点から投影面までの間に位置する、前記抽出過程で生成した壁面抽出後の断層画像を投影面に投影して、その視点から見た三次元的な画像である擬似三次元画像を作成する画像作成過程とを備えたことを特徴とする三次元画像処理方法。
【0019】
(作用・効果)上記発明によれば、観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って設定される複数個の検出点毎に検出面を設定し、検出面毎に、観察対象の壁面を抽出するためのしきい値を算出して設定していくことができる、つまり、観察対象の経路に沿ってしきい値を算出して設定していくことができるので、観察対象の壁面を正確に抽出することができ、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0020】
(2)前記(1)に記載の三次元画像処理方法において、(D)前記画像作成過程で作成された擬似三次元画像を表示する表示過程を備えていることを特徴とする三次元画像処理方法。
【0021】
(作用・効果)上記発明によれば、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像を表示することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明の一実施例を図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の断層撮影装置の一実施例であるマルチスライスタイプのX線CT装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は実施例のX線CT装置の撮像系の概略構成を示す模式図であり、図3はX線検出器におけるX線検出素子の配列状態を示す平面図である。
【0023】
この実施例のX線CT装置は、X線ファンビームFB(以下、適宜にX線ビームFBと略称する。)を被検体Mに照射するX線源としてのX線管1と、多数のX線検出素子2aがX線ビームFBの広がり方向(横への広がり)にライン状に配列されているとともにX線ビームFBの照射に伴ってX線検出データを各X線検出素子2a毎に出力する多チャンネル型のX線検出器2とが被検体Mを挟んで対向配置されているX線撮像機構3と、X線管1及びX線検出器2を対向配置状態を維持したまま被検体Mの体軸Z周りに回転させるためにガントリGに配設された撮像機構回転駆動部4と、被検体Mを載置したまま被検体Mの体軸Zの方向(紙面と垂直な方向)に往復移動してガントリG内を出入りする天板5となどを備えている。
【0024】
このX線CT装置は、X線CT撮影が実行される場合、被検体Mを載置した天板5を被検体Mの体軸Zの方向(紙面と垂直な方向)に移動させて、X線管1及びX線検出器2を被検体Mの体軸Z周りに回転させながら、X線管1からX線ビームFBが被検体Mに照射されるのに伴ってX線検出器2から出力されるX線検出データ(X線検出信号)に基づいて、適切な画像再構成処理が行われて、被検体Mの体軸Zに直交する体軸断層画像(X線CT画像)が最終的に作成されるよう構成されている。以下、実施例のX線CT装置の各部構成を具体的に説明する。
【0025】
X線撮像機構3は、図1に示すように、ガントリGの内部でX線管1の前方の位置にX線管1から出射されるX線ビームを整形するためのコリメータ1aを備えている。このコリメータ1aによってX線管1から出射されるX線ビームがファン(扇状)の形に整えられる構成となっている。
【0026】
さらに、このX線CT装置は、マルチスライスタイプであるので、X線検出器2は、X線ビームFBの広がり方向に沿ってライン状に配列されているX線検出素子2aからなるX線検出素子配列ライン2A(素子列)は1列ではなく、図2及び図3に示すように、複数列(この実施例では、例えば4列)のX線検出素子配列ライン2Aが被検体Mの体軸Zの方向に隣接して続くようにして配設されていて、一度(1スキャン)に4スライス面のX線検出データが得られる、つまり、4スライス面画像(4枚の体軸断層画像)が得られることから、実施例のX線CT装置は、広い撮影範囲の撮影に適する装置となっている。なお、各X線検出素子配列ライン2Aにおけるチャンネル数(X線検出素子2aの数)は、通常、約1000前後であり、この実施例の場合は例えば1000チャンネルとする。
【0027】
撮像機構回転駆動部4は、図1に示すように、モータ6の回転力がプーリ7及びベルト8を介して回転リング9に伝達されるのに伴ってこの回転リング9を回転させるように構成されている。X線撮像機構3のX線管1及びX線検出器2は回転リング9に固定されており、モータ6の正転又は逆転により回転リング9が連動して回転するのに従い、X線管1とX線検出器2が被検体Mの体軸Z周りに回転する。なお、この撮像機構回転駆動部4は、撮像機構制御部10からのコントロールにより必要な回転駆動動作を実行する構成となっている。
【0028】
また、照射制御部11は、主制御部16からの設定照射条件に従って、高電圧発生部11aのX線管1への管電圧・管電流等を制御する。X線管1からのX線ビームFBの照射に伴ってX線検出器2から出力されるX線検出データは、データ収集部(DAS)13により収集されてディジタル変換された上で後段へ出力される。
【0029】
さらに、天板5は、天板駆動部12のコントロールにより被検体Mの体軸Zの方向に往復移動させられるように構成されている。したがって、天板5と天板駆動部12とにより、被検体Mに対しX線管1およびX線検出器2を被検体Mの体軸Zの方向に沿って相対的に移動させる位置移動手段が構成されていることになる。なお、撮像機構制御部10や照射制御部11あるいは天板駆動部12のコントロールは、操作卓やマウスなどの入力用機器14等からの入力操作や撮影進行状況に応じて主制御部16から適時に送出される指令信号などに従って実行される構成になっている。
【0030】
一方、実施例のX線CT装置は、データ収集部13の後段において、X線検出器2から出力されるディジタル信号のX線検出データに対してX線検出素子2a間の感度バラツキ等による誤差を補正するデータ前処理部15aと、このデータ前処理部15aによる前処理済のX線検出データに基づき画像再構成処理を行う再構成処理部15と、最終的に得られる体軸断層画像(X線CT画像)を記憶するCT画像メモリ17を備えている。またこの他に、X線CT装置は、入力用機器14等からの入力操作や主制御部16の指令等に従ってX線CT画像などを表示する表示用モニタ18も備えていている。また、このX線CT装置に、X線CT画像をフィルムなどに印刷して出力する画像焼付け器等を備えるようにしてもよい。
【0031】
再構成処理部15は、データ前処理部15aから出力される前処理済のX線検出データを処理に必要な期間格納しておく検出データメモリ20と、この検出データメモリ20から出力される前処理済のX線検出データ、つまり、走査各位置で得られたX線検出器2のX線検出データを、画像再構成処理して、被検体Mの体軸Zに直交する体軸断層画像(「アキシャル面像」とも呼ばれる。)を生成する画像再構成部21とを備えている。つまり、再構成処理部15では、1スキャン分のX線検出器2のX線検出データを画像再構成処理して、4枚の体軸断層画像が得られる。なお、主制御部16は、オペレータによる入力用機器14からの各指示などに従って、複数枚の体軸断層画像を積み上げて構成される三次元立体画像や、複数枚の体軸断層画像のうちで指示された所定の1枚の体軸断層画像など、各種の画像を表示用モニタ18に出力させる。
【0032】
さらに、この実施例装置は、図1に示すように、CT画像メモリ17の後段において、再構成処理部15で生成された被検体Mの複数枚の体軸断層画像からなる三次元立体画像のうちの所望の観察対象(例えば、血管や器官など)内の任意の視点から外側に向かって見た三次元的な画像である擬似三次元画像、つまり、観察対象の内部を内視鏡で見たような画像(内視鏡的画像)を生成して表示するための三次元画像表示装置22を備えている。
【0033】
三次元画像表示装置22は、後述するように、検出点設定部23と抽出部24と画像作成部25と表示用モニタ18とを備えている。
【0034】
検出点設定部23は、図4(a)に示すように、被検体Mを断層撮影して得られた複数枚の体軸断層画像Aからなる三次元立体画像Rに対して、図4(a),(b)に示すように、三次元立体画像Rのうちの所望の観察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路に沿って複数個の検出点Fを設定するためのものである。具体的には、検出点設定部23は、オペレータによる入力用機器14の操作に従って、表示用モニタ18の画面上に表示された三次元立体画像Rの観察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路に沿って複数個の検出点Fを設定するものである。なお、図4(a)に示すように、三次元立体画像Rには、観察対象K以外に、例えば破線で示す別の対象物などが含まれている。また、検出点F間の相互距離は、オペレータによる手動操作で個別に自在に設定することもできるし、画像の分解能に比例する適切な間隔となるように自動で設定することもできる。
【0035】
抽出部24は、図4(b),図5に示すように、検出点設定部23で設定された検出点F毎に設定される、検出点Fを含む検出面AK毎に、検出面AK内で検出点Fから外側に向かう直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出する。さらに、この抽出部24は、検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成するものである。なお、このように観察対象Kの壁面を抽出したそれぞれの断層画像を積み上げると、図6に示すような、観察対象Kの壁面が高精度に抽出された三次元立体画像RAが生成される。
【0036】
具体的には、抽出部24は、図4(b)に示すように、検出点設定部23で設定された検出点F毎に設定される検出面AKを、検出点Fを含みかつ観察経路KLに垂直な検出面AKとしている。さらに、この抽出部24は、図5に示すように、検出面AK毎に、この検出面AK内で検出点Fから放射状に延びる複数本の直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出している。また、抽出部24は、検出面AK毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面AKにおける直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出し、平滑化処理前の元の検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成している。
【0037】
画像作成部25は、観察経路KL上の任意の点である視点から投影面までの間に位置する、抽出部24で生成した壁面抽出後の断層画像を、視点から投影面に投影して、つまり、中心投影法による座標変換を行って、その視点から見た三次元的な画像である擬似三次元画像を作成するものである。
【0038】
ここで、中心投影法による座標変換について、以下に詳述する。中心投影法による投影面への各断層画像の投影に当っての、各断層画像の画素座標の投影面上の変換への変換は次のように行われる。
【0039】
図7に示す例では、説明を簡単にするために、投影面および断層画像面、さらにはx−y面が各々平行であるように座標系をとっている。この図7において、x,y,zは三次元座標系(x,y,z)の各軸、e点(x1,y1,d1)は視点eの位置、P点(X,Y)は投影面(表示画面に相当する)31上の点、S点(x0,y0,d0)はe点(x1,y1,d1)およびP点(X,Y)を通る直線32と断層画像33Aとの交わる点である。
【0040】
また、Dは投影面31のz軸上の位置で、任意に設定可能である。d0は断層画像33Aのz軸上の位置で、計測時に決まる。d1は視点e点のz座標である。これによれば、次の式が成り立つ。
【0041】
X={(D−d1)/(d0−d1)}×(x0−x1)+x1 … (1)
Y={(D−d1)/(d0−d1)}×(y0−y1)+y1 … (2)
x0={(d0−D)/(d1−D)}×(x1−x)+X … (3)
y0={(d0−D)/(d1−D)}×(y1−y)+Y … (4)
【0042】
投影された画像を投影面31に相当する表示画面(図示省略)上に、例えば縦512画素×横512画素で表示するとき、X,Yは「−256」から「+256」までの値をとる。それぞれのX,Yに対してd0の断層画像33A上では、上述の(3),(4)式によりx0,y0が決まり、どの点が投影すべきかがきまる。断層画像33は複数枚あって、d0も複数個あるので、1組のX,Yに対して複数の投影すべき点x0,y0が決まる。
【0043】
同様の座標系において、断層画像33Aの他にも断層画像33B〜33Eを用意し、y軸方向から見た図を図8に示す。この図8において、断層画像33A〜33Eは同一の対象物について同一方向に等間隔で得られた断層画像(図示例では等間隔であるが、必ずしも等間隔である必要はない)であり、断層画像33Bには、臓器領域B1,B2,B3が強調して書いてある。臓器領域B1,B2,B3を投影面31に投影すると、B1’,B2’,B3’となる。同様に、断層画像33Cの臓器領域C1,C2を投影面31に投影すると、C1’,C2’となる。
【0044】
ここで、投影データ(ここでは、B1’,B2’,B3’;C1’,C2’)を表示メモリ(図示省略)に書く時は、三次元的効果を出すために、視点eから見てより遠くに存在する投影データを先に書き込み、それより近くの投影データは後から上書きする。したがってここでは、投影データC1’,C2’より投影データB1’,B2’,B3’の方が視点eより遠くに存在するので、投影データB1’,B2’,B3’を先に書いて、投影データC1’,C2’は後から上書きすることになる。なお、図8では、投影データB1’,B2’,B3’;C1’,C2’は各々投影面31から離して示しているが、これは表示メモリに書き込む投影データB1’,B2’,B3’;C1’,C2’の順番をわかり易くしたために過ぎず、最初に書かれる投影データB1’,B2’,B3’も、それに上書きされる投影データC1’,C2’も実際には投影面31上に書かれる。
【0045】
以上のような中心投影法による座標変換を、表示画面に相当する投影面31上の全ての点について行う。また、視点eから投影面31までの間に存在する全ての断層画像33について行う。
【0046】
なお、この実施例では、図7に示すように、説明を簡単にするために、投影面および断層画像面、さらにはx−y面が各々平行であるように座標系をとって説明してきたが、投影面と断層画像面が平行でない場合や、視点、投影面および断層画像面がより複雑な位置関係をもった場合であっても、中心投影法による座標変換が好適に行われる。
【0047】
表示用モニタ18は、画像作成部25で作成された擬似三次元画像を表示する。
【0048】
なお、上述した検出点設定部23が本発明の検出点設定手段に相当し、上述した抽出部24が本発明の抽出手段に相当し、上述した画像生成部が本発明の画像生成手段に相当し、上述した表示用モニタ18が本発明の表示手段に相当する。
【0049】
続いて、以上に述べた構成を有する実施例のX線CT装置による内視鏡的画像の生成の進行プロセスを、図9を参照しながら説明する。図9は実施例装置による内視鏡的画像の生成の進行状況を示すフローチャートである。
【0050】
〔ステップS1〕被検体Mの関心部位をX線CT撮影してデータ収集を行う。具体的には、オペレータが入力用機器14からX線CT撮影開始の指令を入力すると、被検体Mの体軸Z周りにX線管1とX線検出器2とが回転し、X線管1からのX線ビームFBの照射とX線検出器2から出力されるX線検出データの収集が始まる。X線検出器2のX線検出データは、データ前処理部15aで前処理されて検出データメモリ20に格納される。なお、必要があればX線管1とX線検出器2との体軸Z周りの回転中に、天板5を被検体Mの体軸Z方向に移動させることもある。
【0051】
〔ステップS2〕前述のステップS1でのデータ収集に基づいて画像再構成を行う。具体的には、画像再構成部21は、検出データメモリ20に格納された前処理済みのX線検出データを画像再構成処理して、1スキャンで被検体Mの4枚の体軸断層画像A(4スライス面画像)を逐次に生成してCT画像メモリ17に記憶させていき、一連の断層撮影で得られた複数枚の体軸断層画像Aを積み重ねた三次元立体画像Rを表示用モニタ18に出力する。表示用モニタ18は、例えば図4に示すような、複数枚の体軸断層画像Aからなる三次元立体画像Rを表示する。
【0052】
〔ステップS3〕検出点設定部23は、オペレータによる入力用機器14の操作に従って、表示用モニタ18の画面上に表示された三次元立体画像Rの観察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路に沿って複数個の検出点Fを設定する(図4参照)。なお、この実施例では、検出点F間の相互距離を、画像の分解能に比例する適切な間隔となるように設定している。つまり、検出点F間の間隔が広すぎたり狭すぎたりしないように設定しているのである。なお、上述したステップS3が検出点設定過程に相当する。
【0053】
〔ステップS4〕抽出部24は、図4(b)に示すように、検出点設定部23で設定された検出点F毎に設定された、検出点Fを含みかつ観察経路KLに垂直な検出面AK毎に、図5に示すように、この検出面AK内で検出点Fから放射状に延びる複数本(この実施例では8本)の直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出する。
【0054】
具体的には、また、抽出部24は、検出面AK毎の断層画像に対して画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面AKにおける直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出する。例えば、図5に示すように、検出点Fを中心とする円周を等分割(必ずしも等分割である必要はない。)し、平滑化処理後の検出面AK内で検出点Fから放射状に延びる各直線検出経路L上での画素値の変化をそれぞれ検出する。直線検出経路L上の画素値の微分係数を算出すると、図5に破線で示すように、観察対象Kの壁面(例えば血管や器官など)に位置する箇所では微分係数の極大点が存在しこれを候補点Cとして取り出す。
【0055】
なお、図5では直線検出経路L上には単一の候補点Cしか図示していないが、直線検出経路L上に複数の候補点Cが存在する場合も考えられる。このような場合には、直線検出経路L上の候補点Cのうちで検出点Fに最も近いものを、例えば観察対象Kの壁面であるとし、その候補点Cの画素値を取り出す。必要であれば、観察対象の大きさから逆算して最有力の候補点Cを選び出すようにしてもよい。
【0056】
この作業を円周全体に行い、つまり、図5では円周上の複数個のポイント(観察対象Kの円周上の8個の候補点C)について行い、取り出した複数個(図5では8個)の候補点Cの画素値の平均値を当該検出面AKのしきい値とする。
【0057】
なお、この実施例では、8個の候補点Cの画素値を平均した平均値を当該検出面AKのしきい値としているが、例えば、8個の候補点Cの画素値のうちの最大値と最小値とから中央値を算出し、この中央値を当該検出面AKのしきい値としてもよい。
【0058】
〔ステップS5〕さらに、この抽出部24は、検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成する画像処理を行う。具体的には、平滑化処理前の元の検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成する。なお、上述したステップS4〜S5が抽出過程に相当する。
【0059】
〔ステップS6〕画像作成部25は、観察経路KL上の任意の点である視点から投影面までの間に位置する、抽出部24で生成した壁面抽出後の断層画像を、視点から投影面に投影して、つまり、中心投影法による座標変換を行って、その視点から見た三次元的な画像である擬似三次元画像(内視鏡的画像)を作成する。
【0060】
なお、上述の擬似三次元画像に遠近間を与えるために、陰影づけ処理を行ってもよい。陰影づけ処理としては、デプス法やZバッファ法やボリュームレンダリング法など各種の陰影づけ処理がある。このように、デプス法やZバッファ法やボリュームレンダリング法など各種の陰影づけ処理を適宜に実行して、遠近間を持たせた擬似三次元画像を生成するようにしてもよい。なお、上述したステップS6が画像作成過程に相当する。
【0061】
〔ステップS7〕表示用モニタ18は、上述のステップS6で生成された擬似三次元画像(内視鏡的画像)を、その画面上に表示する。なお、上述したステップS7が表示過程に相当する。
【0062】
以上に詳述したように、実施例の三次元画像表示装置22によれば、観察対象Kの内部でこの観察対象Kの経路に沿って設定される複数個の検出点F毎に検出面AKを設定し、検出点Fを含む検出面AK毎に観察対象Kの壁面を抽出するためのしきい値を算出して設定していくことができる、つまり、観察対象Kの経路に沿ってしきい値を算出して設定していくことができるので、観察対象Kの壁面を正確に抽出することができ、観察対象Kを高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0063】
具体的には、従来例装置では、三次元立体画像全体に対する単一のしきい値をトライ・アンド・エラー方式によって何回かにわたって設定してみて、そのうちで最も良好なしきい値を求めており、しきい値算出に手間がかかるし、こうして算出された単一のしきい値でもって三次元立体画像を2値化処理しても、観察対象が正確に抽出できなかった。しかしながら、この発明の実施例装置によれば、観察対象Kの経路に沿って例えば2値化するためのしきい値を検出面AK毎に自動算出することができるので、しきい値算出に手間がかからないし、三次元立体画像の観察対象Kに沿って設定された検出面AKごとにしきい値を算出しているので、例えば造影剤の流入の程度に左右されることなく正確に血管の壁面を抽出することができるし、MRIのようなしきい値設定の困難な画像でも容易に内視鏡的画像を得ることができる。
【0064】
また、検出点Fを含みかつ観察経路KLに垂直な検出面AK内でこの検出点Fから外側に向かう直線検出経路L上での画素値の変化を検出しているので、観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象Kをさらに高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0065】
また、検出面AK内で検出点Fから放射状に延びる複数本の直線検出経路L上での画素値の変化を検出するようにしているので、観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象Kをさらに高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。
【0066】
また、検出面AK毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面AKにおける直線検出経路L上での画素値の変化を検出してしきい値を算出しているので、画素値の変化を検出する際の細かいノイズ成分を除去でき、観察対象Kの壁面上の点を候補点Cとして正確に選ぶことができ、観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができる。さらに、平滑化処理前の元の検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成するので、平滑化処理後の検出面AKから観察対象Kの壁面を抽出した断層画像を生成する訳ではないので、擬似三次元画像の画質を低下させることもない。
【0067】
また、この実施例のX線CT装置は、三次元画像表示装置22を備えているので、観察対象Kの壁面を正確に抽出することができ、観察対象Kを高精度に抽出した擬似三次元画像を取得できるX線CT装置を得ることができる。
【0068】
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0069】
(1)上述した実施例では、X線管1及びX線検出器2を備えたガントリG内を出入りするように、被検体Mを載置した天板5を天板駆動部12によって移動させているが、天板5を固定としガントリGを移動させるようにしても良いし、天板5とガントリGの両方を移動させるようにしても良い。
【0070】
(2)上述した実施例のX線CT装置は、被検体Mを挟んだ状態でX線管1とX線検出器2とを被検体Mの体軸Z周りに1回転させることで、被検体Mの特定の測定位置における全周方向のX線検出データを取得し、被検体Mを載置した天板5を所定の送りピッチで被検体Mの体軸Zの方向にステップ送りして、被検体Mの次の測定位置における全周方向のX線検出データを取得するというように、1回転させた後に1ステップ送りするスキャン方式のものとしているが、このスキャン方式のものに限定されるものではなく、ヘリカルスキャンを行うものなど、回転と送りとを同時に行うスキャン方式のものとした場合にも、適用可能である。
【0071】
(3)実施例のX線CT装置は、X線検出素子配列ライン2Aが4列設けられているマルチスライスタイプの装置であったが、この発明のX線CT装置は、X線検出素子配列ライン2Aが4列以外の複数列あるマルチスライスタイプの装置でもよいし、X線検出素子配列ライン2Aが1列だけのシングルスライスタイプ(非マルチスライスタイプ)の装置であってもよい。また、X線管1をコーンビームX線を出射するタイプのものとし、X線検出器2に替えてフラットパネル型X線検出器(FPD)を採用することで、X線撮像機構3をコーンビームスキャンタイプのものとしてもよい。
【0072】
(4)上述した実施例では、抽出部24は、検出点設定部23で設定された検出点F毎に設定される検出面AKを、検出点Fを含みかつ観察経路KLに垂直な検出面AKとしているが、検出点Fを含みかつ観察経路KLに対して傾斜した検出面AKとしてもよい。
【0073】
(5)上述した実施例では、抽出部24は、検出面AK毎に、この検出面AK内で検出点Fから放射状に延びる複数本の直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出しているが、検出面AK毎に、この検出面AK内で検出点Fから外側に向かう単一の直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出するようにしてもよい。
【0074】
(6)上述した実施例では、抽出部24は、検出面AK毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面AKにおける直線検出経路L上での画素値の変化を検出して観察対象Kの壁面抽出のためのしきい値をそれぞれ算出し、平滑化処理前の元の検出面AK毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象Kの壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成しているが、平滑化処理を行わずにしきい値を算出するようにしてもよい。
【0075】
(7)上述した実施例では、断層撮影装置の一例としてX線CT装置を例に挙げて説明しているが、MRI装置や超音波断層画像装置など種々の断層撮影装置にも適用することができる。
【0076】
(8)上述した実施例では、三次元画像表示装置22を備えたX線CT装置を一例として説明しているが、三次元画像表示装置22を、X線CT装置やMRI装置や超音波断層画像装置など種々の断層撮影装置から分離独立した別体とした場合であっても適用できる。この場合には、被検体Mを撮影して得られた複数枚の断層画像からなる三次元立体画像を、三次元画像表示装置22に供給することで、擬似三次元画像を生成して表示することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明の三次元画像表示装置によれば、観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って設定される複数個の検出点毎に検出面を設定し、検出面毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面における直線検出経路上での画素値の変化を検出して、検出面毎に観察対象の壁面を抽出するためのしきい値を算出しているので、画素値の変化を検出する際の細かいノイズ成分を除去でき、観察対象の壁面上の点を候補点として正確に選ぶことができ、観察対象の壁面抽出のためのしきい値をより正確に算出することができ、観察対象の壁面を正確に抽出することができ、観察対象を高精度に抽出した擬似三次元画像を得ることができる。さらに、平滑化処理前の元の検出面毎に、それに対応するしきい値でもって観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成するので、平滑化処理後の検出面から観察対象の壁面を抽出した断層画像を生成する訳ではないので、擬似三次元画像の画質を低下させることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】実施例のX線CT装置における撮像系の概略構成を示す模式図である。
【図3】実施例装置のX線検出器におけるX線検出素子の配列状態を示す平面図である。
【図4】(a)は複数枚の断層画像からなる三次元立体画像を説明するための概略斜視図であり、(b)は観察対象に複数個の検出点を設定することを説明するための概略斜視図である。
【図5】ある検出面での複数個の候補点からしきい値を求めることを説明するための図である。
【図6】しきい値処理後の断層画像からなる三次元立体画像を説明するための概略斜視図である。
【図7】断層画像の画素座標の投影面上の座標への変換を説明するための図である。
【図8】断層画像の画素座標の投影面上の座標への変換を説明するための図である。
【図9】実施例装置による内視鏡的画像の生成の進行プロセスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
18 … 表示用モニタ(表示手段)
22 … 三次元画像表示装置
23 … 検出点設定部(検出点設定手段)
24 … 抽出部(抽出手段)
25 … 画像生成部(画像生成手段)
31 … 投影面
A … 体軸断層画像(断層画像)
AK … 検出面
e … 視点
K … 観察対象
KL … 観察経路
L … 直線検出経路
M … 被検体

Claims (5)

  1. (a)被検体を断層撮影して得られた複数枚の断層画像からなる三次元立体画像のうちの所望の観察対象の内部でこの観察対象の経路に沿って複数個の検出点を設定する検出点設定手段と、(b)前記検出点設定手段で設定された検出点毎に設定される、検出点を含む検出面毎に画素値の平滑化処理を施し、この平滑化処理後の検出面内で検出点から外側に向かう直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの微分係数の極点を示す候補点での画素値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出し、平滑化処理前の元の検出面毎に、それに対応するしきい値でもって二値化して観察対象の壁面を抽出した断層画像をそれぞれ生成する抽出手段と、(c)観察経路上の任意の点である視点から投影面までの間に位置する、前記抽出手段で生成した壁面抽出後の断層画像を、視点から投影面に投影して、その視点から見た三次元的な画像である擬似三次元画像を作成する画像作成手段と、(d)前記画像作成手段で作成された擬似三次元画像を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする三次元画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記検出面を、検出点を含みかつ観察経路に垂直な検出面とすることを特徴とする三次元画像表示装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記平滑化処理後の検出面毎に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの各直線検出経路上での微分係数の極点を示す各候補点での画素値の平均値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出することを特徴とする三次元画像表示装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の三次元画像表示装置において、前記抽出手段は、前記平滑化処理後の検出面毎に、この検出面内で検出点から放射状に延びる複数本の直線検出経路上での画素値の微分係数を算出していきこの各直線検出経路上での微分係数の極点を示す各候補点での画素値の中央値を、観察対象の壁面抽出のためのしきい値としてそれぞれ算出することを特徴とする三次元画像表示装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の三次元画像表示装置を備えたことを特徴とする断層撮影装置。
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