JP2003183103A - 防虫脱臭剤 - Google Patents

防虫脱臭剤

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JP2003183103A JP2001385160A JP2001385160A JP2003183103A JP 2003183103 A JP2003183103 A JP 2003183103A JP 2001385160 A JP2001385160 A JP 2001385160A JP 2001385160 A JP2001385160 A JP 2001385160A JP 2003183103 A JP2003183103 A JP 2003183103A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防虫成分と併用しても防虫成分を吸着するこ
とがない脱臭成分を使用し、防虫および脱臭の両機能を
同時に発揮することができる防虫脱臭剤を提供すること
である。 【解決手段】 ピレスロイド系化合物等の揮散性防虫成
分と寒水を併用した防虫脱臭剤である。寒水砂は揮散性
防虫成分を吸着することがなく、従って防虫、脱臭の両
機能を同時に発揮させることができる。揮散性防虫成分
と寒水砂とは混合して使用してもよく、別々の包装材に
収納して使用してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類等の繊維製品
を害虫から守るとともに、繊維製品やその周囲雰囲気の
臭を軽減することを目的とした防虫脱臭剤に関する。
【0002】
【従来技術】従来から、衣類等の繊維製品を害虫から守
るために用いられる防虫剤としては様々な仕様のものが
検討されてきた。その中には脱臭剤や乾燥剤を併用した
ものがあり、例えば、脱臭剤として活性アルミナ、防虫
剤として粉状のジクロルベンゼンを用い、これらを乾燥
剤と共に通気性のある袋状不織布シート間に封入した防
虫脱臭乾燥シートに係るものが知られている。
【0003】このようなジクロルベンゼンや樟脳等を有
効成分とした防虫剤にあっては、有効成分が昇華するこ
とで周囲雰囲気に当該防虫剤の臭いが拡散するので、脱
臭剤を併用しても目的とする効果がほとんど得られない
という問題があった。
【0004】ところが、防虫剤の有効成分としてほとん
ど臭いのないピレスロイド系化合物が開発され上記のよ
うな問題が解消されたことから、近年になって防虫剤と
脱臭剤とを併用して防虫効果と共に周囲雰囲気の臭を除
去することについての検討が種々なされている。例え
ば、消臭脱臭と害虫防除の両機能を同時に発揮できるも
のとして、活性炭、シリカゲル等からなる消臭脱臭剤と
ピレスロイド系防虫剤をシート状基材に担持させた防虫
消臭脱臭シートが知られている。
【0005】しかし、活性炭、シリカゲル等の脱臭剤
は、その脱臭作用が主として物理的吸着に基づくもので
あるため、揮散された防虫成分までも吸着するという欠
点を有しており、脱臭、防虫の両機能が同時に発揮され
るものとは言い難く、これにかわる有効な手段について
は未だ十分に検討されてはいないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な状況を鑑みてなされたものであり、防虫および脱臭の
両機能を同時に発揮することができる防虫脱臭剤を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、脱臭ないし消臭剤
としての寒水砂は揮散性防虫成分を実質的に吸着するこ
とがなく、従って寒水砂を揮散性防虫成分と併用するこ
とにより、防虫および脱臭の両機能を同時に発揮させる
ことができるという新たな事実を見出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は以下の構成により達
成されるものである。
【0008】(1)揮散性防虫成分と寒水砂を併用した
ことを特徴とする防虫脱臭剤。 (2)揮散性防虫成分と寒水砂が別々の包装材に収納さ
れている(1)記載の防虫脱臭剤。 (3)揮散性防虫成分がピレスロイド系化合物である
(1)又は(2)記載の防虫脱臭剤。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において寒水砂は脱臭成分
として作用するものである。寒水砂は炭酸カルシウム
(CaCO3)を主成分とする六方晶系の結晶構造をと
るものからなり、方解石(CALCITE:カルサイト)を粒
径0.3mm〜30mm程度の粒状としたものを用いる
ことができる。本発明にあっては脱臭効果を満足させる
ために、寒水砂は約0.5〜20mmの粒状のものを用
いることが好ましい。
【0010】寒水砂は粒状であることからそのまま用い
るよりは包装材に収納して用いるのがよく、例えば不織
布、織布、紙等から作られた通気性の袋;網袋;通気孔
等の開口を設けた容器等の通気性包装材が挙げられる。
【0011】寒水砂の使用量は、タンスなどの適用空間
の単位体積(リットル)当り0.01〜50gとなるよ
うに設定し、上記の包装材に収納するのが好ましい。ま
た寒水砂には、福島、茨木、山口等から産出される白色
石灰石から得られるもの、さらには赤、青、黄、緑、
紫、茶、黒等に着色されたもの等を用いることができ
る。
【0012】本発明において揮散性防虫成分としては、
害虫の防除、駆除、忌避などのために使用されている揮
散性の薬剤が使用可能であり、例えば有機リン系、カー
バメート系、ピレスロイド系、アミド系の各種殺虫剤、
昆虫成長調節剤、植物精油、テルペン系化合物、アルコ
ール系化合物等が挙げられ、これらは単独でまたは2種
以上を組み合わせて使用することができる。本発明にお
いて使用可能な害虫防除剤の具体例を一般名あるいは商
品名等にて以下に示す。
【0013】ピレスロイド系殺虫剤としては、例えばピ
レトリン、アレスリン、dl・d−T80−アレスリ
ン、d・d−T80−アレスリン、バイオアレスリン、
フタルスリン、レスメトリン、d−T80−フラメトリ
ン、ペルメトリン、フェノトリン、フェンバレレート、
エスフェンバレレート、d・d−T80−プラレトリ
ン、テフルスリン、トランスフルトリン、シペルメトリ
ン、シフェノトリン、フェンプロパトリン、フェンフル
スリン、テラレスリン、ネオピナミンフォルテ、エトフ
ェンプロックス、イミプロトリン、エムペンスリン、S
−1264(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0014】有機リン系殺虫剤としては、例えば一般名
DDVP、ダイアジノン、スミチオン、バイテックス等
が挙げられる。カーバメート系殺虫剤としては、例えば
プロポクサー、カルバリル等が挙げられる。
【0015】これらの防虫成分には、通常用いられてい
る効力増強剤、揮散率向上剤等の各種添加剤を任意に添
加することができる。効力増強剤としては、例えばピペ
ロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、MGK−
264、サイネピリン222、サイネピリン500、リ
ーセン384、IBTA、IBTE、S421等を、揮
散率向上剤としては、例えばフエネチルイソチオシアネ
ート、ハイミツクス酸ジメチル等がそれぞれ挙げられ
る。
【0016】テルペン類の化合物としては、例えばα,
β−ピネン、α,β−テレピンオール、シドレン、シダ
ロール、カンフェン、カジネン、カンファー、リモネ
ン、シネオール、メントール、ジュージン、サビネン、
ヒノキチオール、リナロール、テルペンアルコール類、
テルペンエーテル類,テルペンクロライド類などが挙げ
られる。アルコール系化合物としては、例えばエタノー
ル、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、
フェニルエチルアルコール、フェニルプロピルアルコー
ル等が挙げられる。
【0017】これらの中でも防虫効果に優れ、また安全
性も高いピレスロイド系化合物を用いるのが好ましい。
【0018】その他の防虫成分として、芳香族化合物、
ヒノキ科植物体の精油、マツ科植物体の精油、スギ科植
物体の精油、クスノキ科植物体の精油、ミカン科植物体
の精油、フトモモ科植物体の精油、シソ科植物体の精油
等が挙げられる。
【0019】芳香族化合物としては、例えばオイゲノー
ル、アネトール、サフロール、ヒノキオール、スギオー
ル、ヒノキフラボン等が挙げられる。ヒノキ科植物体の
精油としては、例えばヒノキ油、シーダー油、レッドシ
ーダー油、ビャクシン油、アスナロ油、イトスギ油、ク
ロベ油、ヒバ油等が挙げられる。
【0020】マツ科植物体の精油としては、例えばアビ
エス油、テレピン油、米松油などが挙げられる。スギ科
植物体の精油としては、例えばスギ油等が挙げられる。
クスノキ科植物体の精油としては、例えば樟脳油、芳
樟、サッサフラス油などが挙げられる。ミカン科植物体
の精油としては、例えばレモン油、橙油、ベルガンモッ
ト油等が挙げられる。フトモモ科植物体の精油として
は、例えば丁子油、ユーカリ油等が挙げられる。シソ科
植物体の精油としては、例えばハッカ油等が挙げられ
る。
【0021】これらの薬剤は、単独または複数を組み合
わせて用いてもよく、その使用量(濃度)は薬剤の種類
や揮散性等を考慮して、適宜、所望の効果を奏するよう
に決定すればよい。
【0022】さらに上記の薬剤には、例えば3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシアニソール、メルカプトベンズイミ
ダゾール、ジラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、
2,2’−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メ
チルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,
6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビ
ス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、フェ
ニル−β−ナフチルアミン、2−t−ブチル−4−メト
キシフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、α
−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビン酸等
の安定剤を適宜配合してもよい。
【0023】上記薬剤は溶液形態に調製された上で、そ
のまま使用するか、適切な担体に保持させて(例えば吸
液性基材に含浸させて)、粉状ないし顆粒状、ブロック
状、マット、シート等の形態で使用される。また、上記
薬剤はゲル形態でも使用することができる。
【0024】前記担体(吸液性基材など)としては、例
えばケイ酸、カオリン、活性炭、ベントナイト、珪藻
土、タルク、炭酸カルシウム、陶磁器等の鉱物質粉末;
木紛、大豆紛、小麦粉、澱粉等の植物質粉末;シクロデ
キストリン等の包摂化合物等が挙げられる。さらに、ト
リシクロデカン、シクロドデカン、パラジクロロベンゼ
ン、ナフタリン、樟脳、2,4,6−トリイソプロピル−
1,3,5−トリオキサン、トリメチレンオルボルネン等
の昇華性担体を用いることもできる。
【0025】また、マット状、フィルム状またはシート
状の担体を使用する場合には、例えば無機質粉末、木質
粉末、天然繊維、生分解性樹脂等の素材から作製された
担体(吸液性基材など)が使用可能であり、具体的に
は、例えば無機質成形物の他、前記木質粉末、天然繊
維、生分解性樹脂粉末もしくは繊維等の1種または2種
以上をバインダーで所定形状に成形したもの、さらに
紙、フェルト、不織布、石綿等が挙げられる。
【0026】上記無機質成形物の具体例としては磁気多
孔質、グラスファイバー、石綿等の無機繊維を石膏やベ
ントナイト等の結合剤で固めたものや、カオリン、活性
白土、タルク、ケイソウ土、クレー、パーライト、石
膏、ベントナイト、アルミナ、シリカ、アルミナシリ
カ、チタニウム、ガラス質火山岩焼成粉末、ガラス質火
山灰焼成粉末等の鉱物質粉末を、単体または木粉、炭
粉、活性炭等と共に、バインダー、例えばデキストリ
ン、でんぷん、アラビアゴム、合成糊、CMC等で固め
たものを例示できる。
【0027】また、天然繊維としては、例えばパルプ、
綿、羊毛、絹のほか、レーヨン、アセテート等の再生繊
維や半合成繊維等が挙げられる。生分解性樹脂として
は、例えばポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ(β―ヒ
ドロキシ酪酸)等が挙げられる。
【0028】防虫成分を基材に担持させるには、防虫成
分の揮散性が損なわれない限りは、いかなる方法であっ
てもよく、例えば防虫成分を溶解ないし分散させた液を
基材に含浸、塗布、噴霧させるほか、バインダーにて基
材表面に防虫成分を揮散可能に固着させるなどの方法が
挙げられる。
【0029】また揮散性防虫成分を上記担体に保持させ
るに際して、水道水、精製水、イオン水等の水;ナフテ
ン、白灯油、パラフィン等の炭化水素類;メタノール、
エタノール、イソプロパノール、1−オクタノール、1
−ドデカノール、ラウリルアルコール、セタノール、2
−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソス
テアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンア
ルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、グリセリン等の多価アルコール;アセトン、アセ
トフェノン等のケトン類;ジヘキシルエーテル、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル等のエーテル類;アジ
ピン酸ジオクチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジエチ
ル等のエステル類;キシレン;クロルセン;クロロホル
ム;シリコーンオイル等の溶剤、さらにソルビタントリ
オレート、ポリオキシエチレンモノオレート、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、トリポリオキシエチレンアルキルエーテル、デカグ
リセリンモノオレート、ジオレイン酸プロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオ
キシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテルリン酸、グリセリン脂
肪酸エステル、ステアリルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ラノリン脂肪酸等の界面活性剤;低級アルコー
ル、多価アルコール等の乳化・分散剤の1種又は2種以
上を混合して用いてもよい。
【0030】揮散性防虫成分の使用量は、タンスなどの
適用空間の単位体積(リットル)当り0.05 〜20
mgとなるように設定し、上記の担体に保持させて、又
は上記の包装材に収納する等して用いるのが好ましい。
【0031】さらに本発明の効果を奏する限り、殺菌成
分、防黴成分、防腐成分、香料、着色料等を併用しても
よい。殺菌剤および/または防黴剤としては、例えばイ
ルガサンDP300、ダウシルS−13、塩化ベンザル
コニウム、塩化ベンゼトニウム、ヒノキチオール、プリ
ベンドールA4、プリベンドールA3、チアベンダゾール
(TBZ)、ジオキシンなどが挙げられる。
【0032】香料としては、例えばじゃ香、竜延香、ア
ビエス油、アルモンド油、ページル油、パーチ油、カヤ
ブチ油、シトロネラ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガ
ーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、レモ
ン油、レモングラス油、ナツメッグ油、ハッカ油、オレ
ンジ油、テレピン油、セイジ油などの天然香料、ピネ
ン、リモネン、リナロール、ゲラニオール、シトロネラ
ール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアル
コール、アネトール、オイゲノール、アルデヒド、シト
ラール、シトロネラール、ワニリン、カルボン、ケト
ン、メントン、アセトフェノン、クマリン、シネオー
ル、エチルアセテート、オクチルアセテート、プロピオ
ン酸ブチル、イソ酪酸イソプロピル、カプロン酸アリ
ル、安息香酸エチル、桂皮酸メチル、サリチル酸メチル
などの人造香料等が挙げられる。
【0033】本発明の防虫脱臭剤の態様としては、寒水
砂20〜400gを不織布等からなる1または2以上の
通気性収納袋に収納し、一方、エムペンスリン等の揮散
性防虫成分100〜1000mgを紙に保持させてシー
ト状とした防虫シートをプラスチックフィルム等の非通
気性のカバーで被覆した後、これらを支持部材にて支持
した防虫脱臭剤が1例として挙げられる。
【0034】図1はこのような態様の1例を示してお
り、揮散性防虫成分を紙などのフィルムまたはシート状
の基材に含浸保持させた防虫シート1と、寒水砂20を
収納した不織布からなる2つの脱臭袋2、2とが支持体
3に取り付けられている。脱臭袋2、2は防虫シート1
の両側に配置されている。また、防虫シート1は取り外
し可能な非通気性のカバー4で被覆されている。支持体
3の上部には、タンスなどの収納庫内に吊り下げるため
のフック5が設けられる。
【0035】支持体3への防虫シート1およびカバー4
の取り付けは、図2に示すように、支持体3と一体に形
成された挟着片6と支持体3とで挟着することによって
行われる。このとき、カバー4のみを取り外しできるよ
うに、防虫シート1は上部に設けた孔21に挟着片6ま
たは支持体3の内面に設けた突起(図示せず)を挿通さ
せ、カバー4の上端はこの突起の下方に位置するように
構成されている。
【0036】挟着片6と支持体3とは、一方に設けた係
止用の爪部7を他方に設けた被係止用の孔部に係止させ
ることによって、防虫シート1およびカバー4を介して
互いに当接される。また、挟着片6と支持体3とを一体
に連結する連結部8は中央部に折り曲げ可能な薄肉部が
形成されており、さらにフック5の基端部が回動自在に
取り付けられている。
【0037】挟着片6には、図1に示すように、防虫成
分の使用期限を表示するためのインジケーター窓9が取
り付けられている。このインジケーター窓9は、内部に
トリシクロ[3,3,1,13,7]デカン、イソプロピル
トリオキサンなどからなる昇華型タブレットとインジケ
ーター機能をスタートさせるための取り外し可能なシー
ル10とが取り付けられている。なお、インジケーター
窓9の取り付け位置は、外部から視認できる位置である
限りは、とくに限定されない。
【0038】また、脱臭袋2,2は、上部に設けた孔1
1を利用して支持体3に設けた係止用突起12に引っ掛
け、支持体3と一体に形成された被係止部13を係止用
突起12に向かって折り曲げて、被係止部13の挿通孔
に挿通させ、突起12の先端に設けた爪(図示せず)を
挿通孔の外縁部に係止させて固定する。
【0039】このようにして防虫シート1、カバー4お
よび脱臭袋2,2を支持体3に取り付けた後、これらを
紙などで作られた外箱14内に収容する。外箱14の下
部には、全周にわたって切り離し用のミシン目15が形
成されている。
【0040】容器を組み立てるには、図2に示すよう
に、防虫シート1、カバー4および脱臭袋2、2を支持
体3に取り付けた後、支持体3を外箱14内に収容し、
蓋部16に設けた開口17からフック5を突出させ、蓋
部16を折り曲げて、先端の舌部18を差し込み口19
に差しこみ、必要なら接着して、外箱14の組み立てを
完了する。
【0041】使用時には、図3に示すように、切り離し
用のミシン目15にて外箱14の下部を切り離して、外
箱14の底部を開口させ、ついで防虫シート1のカバー
4を下に引っ張って防虫シート1を露出させる。さら
に、インジケーター窓9のシール10を引き抜いてイン
ジケーター機能をスタートさせる。この状態でフック5
にて容器をタンスなどのバーに吊り下げる。
【0042】これにより、防虫シート1から防虫成分が
揮散して防虫効果が得られると共に、脱臭袋2,2内に
収容された寒水砂20によりタンス等の収納庫内の悪臭
を除去することができる。この例に示すように、揮散性
防虫成分と寒水砂とを別々の通気性のある包装材に収納
した状態とすることにより、防虫・脱臭の両機能を十分
に発揮することができる。
【0043】防虫シートに代えて、担体(基材)に揮散
性防虫成分を保持させた粒状物等を不織布等からなる通
気性袋に収納したものを使用してもよい。また、支持部
材に支持される寒水砂入り通気性袋および防虫シートま
たは防虫成分入り通気性袋はそれぞれ1つに限定される
ものではなく、2個またはそれ以上の個数のものを使用
してもよい。通気性袋を使用する場合、2室またはそれ
以上の室に仕切られた収納袋を使用し、防虫成分および
寒水砂を別々の室に収容してもよい。
【0044】本発明の実施態様は上記の例に限られるも
のではなく、本発明の効果を損なわない限り、揮散性防
虫成分と寒水砂を同じ担体に保持させてシート状とした
り、両者を例えば粉状ないし粒状物の形態で混合して使
用することもできる。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0046】(1) 脱臭成分による吸着量の評価 表1に記載した脱臭成分1.6gを不織布の袋に収納し
たものと、10mm×30mmのコースター紙に24m
gのエムペンスリンを含浸させたものとを、底面積約5
30cm2、高さ35cmの容器内に吊るし、蓋をして
密封し40℃条件下に置いた。1週間後に脱臭成分に吸
着されたエムペンスリンをソックスレイ抽出にて抽出
し、ガスクロマトグラフにて吸着量を分析した。そし
て、エムペンスリンの総揮散量に対する脱臭成分への吸
着量の割合から吸着率(%)を求めた。その結果を表1
に併せて示す。
【表1】 表1から、寒水砂はエムペンスリンの吸着率が0%であ
り、他の脱臭成分と比べてエムペンスリンを吸着しない
作用に優れていることがわかった。一方、これとは別に
行った脱臭試験の結果、寒水砂のホルムアルデヒドおよ
びイソ吉草酸に対する脱臭(消臭)効果は、約17時間
経過後でベントナイトおよびゼオライトと同等か、それ
以上であった。
【0047】(2) 防虫効果の評価 (検体の調製)図1〜3に示すような形態からなる防虫
脱臭剤(実施例)を作製した。防虫成分としてはエンペ
ンスリン600mgを50mm×180mmのパルプ製
含浸体に保持させ、その両側に寒水砂を100mgずつ
収納した2つの脱臭袋を配置した。一方、比較のため
に、エンペンスリン650mgを125mm×55mm
のシートに含浸させた市販の防虫剤(比較例)を使用し
た。 (試験方法)模擬タンス(容積500Lのダンボール
箱)の中に10着のスーツを吊るし、さらに左右5着ず
つのスーツの中央に実施例または比較例にかかる検体を
吊るした状態で25℃の条件下においた。そして、左端
から1,5,6,10着目のスーツの襟、裾、背中の3
ヶ所にイガ10匹(30日齢幼虫)と羊毛を入れたナイ
ロンメッシュ袋を設置した。また模擬タンス床面3ヶ所
にも、同様にナイロンメッシュ袋を設置した。以上の条
件によるイガの致死率(%)を経時的に調べた。その結
果、実施例の防虫脱臭剤は比較例と同等の防虫効果を2
ヶ月間持続して発揮していることが確認された。
【0048】
【発明の効果】本発明の防虫脱臭剤によれば、脱臭成分
としての寒水砂は揮散性防虫成分を吸着することがない
ので、防虫、脱臭の両機能を同時に発揮することがで
き、それによって衣類等の繊維製品を害虫から守るなど
の防虫作用を発揮しつつ、繊維製品やその周囲雰囲気の
臭を軽減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防虫脱臭剤の一使用態様を示す斜視図
である。
【図2】図1の使用態様にかかる容器の組み立て方法を
示す説明図である。
【図3】(a)〜(c)は図1の使用態様にかかる容器の使用
方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1…防虫シート、2…脱臭袋、4…カバー、5…フッ
ク、6…挟着片、15…ミシン目、20…寒水砂
フロントページの続き (72)発明者 新井 康子 兵庫県赤穂市坂越3150 Fターム(参考) 4H011 AC05 BA01 BB15 BC20 DA07 DD06 DG03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮散性防虫成分と寒水砂とを併用したこ
    とを特徴とする防虫脱臭剤。
  2. 【請求項2】 揮散性防虫成分と寒水砂が別々の包装材
    に収納されている請求項1記載の防虫脱臭剤。
  3. 【請求項3】 揮散性防虫成分がピレスロイド系化合物
    である請求項1又は2記載の防虫脱臭剤。
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