JP2002241202A - 蒸散材およびその使用方法 - Google Patents

蒸散材およびその使用方法

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JP2002241202A
JP2002241202A JP2001044340A JP2001044340A JP2002241202A JP 2002241202 A JP2002241202 A JP 2002241202A JP 2001044340 A JP2001044340 A JP 2001044340A JP 2001044340 A JP2001044340 A JP 2001044340A JP 2002241202 A JP2002241202 A JP 2002241202A
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Japan
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transpiration
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JP2001044340A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Takenaka
和良 竹中
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Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄が容易な素材を使用して、蒸散成分がほ
ぼ全面に均一に保持された蒸散材およびその使用方法を
提供することである。 【解決手段】 相互に離隔された複数の収納室3,3…
を一方向に並設した板状支持部材1と、蒸散成分を含浸
させ前記各収納室3,3…内に収納される複数の含浸体
2とを備えた蒸散材であって、前記含浸体2が収納され
た複数の収納室3,3…が略垂直方向に並設されるよう
に、蒸散材を略垂直姿勢で屋内または屋外に取り付けて
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、害虫防除剤等の蒸
散成分が全面にわたって均一に保持された蒸散材および
その使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆる常温蒸散材(VPプレー
トとも称される)は、板状の樹脂プレートに害虫防除剤
等の蒸散成分を練り込んだものであって、屋内や屋外に
吊り下げて使用される。使用後の蒸散材は、焼却される
か、または埋め立てる等して廃棄される。しかし、前記
蒸散剤は素材に合成樹脂を使用しているため、焼却の際
に焼却炉内が高温となり焼却が困難であるという問題が
ある。また、合成樹脂は自然分解しないため、埋め立て
による廃棄についても問題がある。
【0003】そこで、本発明者らは、蒸散材の材料とし
て、合成樹脂板に代えて、焼却や埋め立て等による廃棄
が容易なパルプや天然繊維をバインダーで固めた吸液性
のプレートを使用し、これに前記蒸散成分を含浸させる
ことを検討した。しかし、蒸散成分を含浸させた前記吸
液性プレートを長時間吊り下げて使用すると、蒸散成分
が自重で徐々に下方へ移行して不均一な分布となるた
め、蒸散成分を蒸散材全面から均一に蒸散させることが
困難であった。また、前記吸液性プレートは、使用時の
みならず、当該製品の保管や陳列等の際にも蒸散成分が
移行しやすいという問題がある。このため、いかなる姿
勢で保管や陳列等がされていても、使用時には蒸散成分
を蒸散材全面から均一に蒸散させることができる吸液性
プレートが要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、廃棄
が容易な素材を使用して、蒸散成分をほぼ全面に均一に
保持させることができる蒸散材およびその使用方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の蒸散材は、通気性を有し相互に離隔した複数
の収納室を一方向に並設した板状支持部材と、蒸散成分
を含浸させ前記各収納室内に収納される複数の含浸体と
を備えたことを特徴とする。
【0006】このように、本発明によれば、一方向に並
設された複数の収納室内に、蒸散成分を含浸させた複数
の含浸体をそれぞれ収納するようにしたので、含浸体相
互間では蒸散成分は移動しない。このため、本発明の蒸
散材は吊り下げる等して略垂直姿勢で使用されても、蒸
散成分を蒸散材のほぼ全面から均一に蒸散させることが
できる。その結果、蒸散成分を含浸させる含浸体の素材
として、焼却や埋め立て等による廃棄が容易な素材を使
用することが可能となる。前記収納室は、蒸散成分を蒸
散させるために通気性を有する。通気性は、収納室に設
けた通気孔による場合、収納室の一部または全部を形成
する材料が通気性を有する場合、および両者を併用した
場合のいずれであってもよい。
【0007】また、本発明の蒸散材の使用方法は、前記
含浸体が収納された複数の収納室が略垂直方向に並設さ
れるように、蒸散材を略垂直姿勢で屋内または屋外に取
り付けることを特徴とする。なお、本明細書において、
「取り付ける」とは、壁面や柱に取り付けるほか、吊り
下げる等の態様をも含む概念である。また、「略垂直」
とは、必ずしも垂直に限定されるものではなく、いくら
かの傾斜は許容されるという意味である。
【0008】前記蒸散成分は、害虫防除剤、芳香剤、消
臭ないし防臭剤、殺菌剤および防黴剤からなる群より選
ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。本発明にお
ける前記蒸散成分が常温揮散性を有するときは、例えば
屋内や屋外に吊り下げておくだけで、害虫防除(殺虫、
防虫)、芳香、殺菌、消臭等の効果が得られる。
【0009】前記含浸体が、無機質粉末、木質粉末、天
然繊維および生分解性樹脂から選ばれる素材から作製さ
れた吸液性基材に蒸散成分を含浸させたものであるとき
は、廃棄が容易である。前記支持部材が、2枚のシート
材を重ね合わせ、所定間隔で両シート材を接合し、それ
らの接合部間を前記収納室としたものであるときは、支
持部材の製造が容易であり、かつシート材が可撓性を有
するときは,折り畳んだり、巻回したりして保管できる
ので、便利である。
【0010】また、前記支持部材が、前記複数の収納室
を折曲自在に連結したものであるときは、湾曲した設置
面にも接しやすく、保管の際も上記と同様に省スペース
化が図れる。前記支持部材は、互いに離隔対向した正面
板と背面板との間に仕切板で複数の収納室を形成したも
のであってもよい。
【0011】本発明の他の蒸散材は、蒸散成分が含浸さ
れた複数の含浸部とこの複数の含浸部を含浸部相互間で
蒸散成分が移動しないように一体に保持した保持部とを
備えたカートリッジ式の含浸体と、通気性を有し前記含
浸体を着脱自在に保持した支持部材とを備えたことを特
徴とする。このように、本発明によれば、カートリッジ
式含浸体が支持部材に着脱自在であるので、支持部材へ
の含浸体の着脱が一回の操作(ワンタッチ)で完了でき
るため極めて簡便である。また、この蒸散材は吊り下げ
る等して略垂直姿勢で使用されても、蒸散成分を蒸散材
のほぼ全面から均一に蒸散させることができる。従っ
て、この蒸散材の使用方法は、前記複数の含浸部が略垂
直方向に並設されるように、蒸散材を略垂直姿勢で屋内
または屋外に取り付けることを特徴とする。
【0012】本発明の他の蒸散材は、蒸散成分を含浸保
持させた複数の含浸体と、これらの含浸体を相互に接触
しないように保持した支持部材とを備えたことを特徴と
する。前記複数の含浸体は、少なくとも両端で前記支持
部材に保持されていればよい。この蒸散材の使用方法
は、前記複数の含浸体を略水平に保持した状態で、蒸散
材を屋内または屋外に取り付けることを特徴とする。こ
のような構成によっても、蒸散成分を蒸散材のほぼ全面
から均一に蒸散させることができる。
【0013】本発明のさらに他の蒸散材は、前面に複数
の凹部を設けた支持シートと、蒸散成分が含浸され前記
凹部内に収納される複数の含浸体と、少なくとも前記含
浸体を収納した凹部の前面を塞ぐ遮蔽シートとを備え、
前記支持シートおよび/または遮蔽シートが通気性を有
することを特徴とする。この蒸散材も前記した各蒸散材
と同様に、略垂直姿勢で屋内または屋外に取り付けて使
用するのに適している。特に遮蔽シートによって凹部内
の含浸体が隠蔽されて外部から見えないので、外観を損
なうことがない。通気性の意味は前記と同じである。
【0014】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態>図1、2は本
発明の第1の実施形態にかかる蒸散材を示している。図
1に示すように、この蒸散材は、複数の収納室3,3…
が並設された板状支持部材1と、前記各収納室3,3…
内に収納される棒状の含浸体2とを備えている。板状支
持部材1は、図2に示すように2枚のシート材1a,1
b(好ましくは可撓性シート材)からなり、これらのシ
ート材1a,1bを所定の間隔で接合することにより、
接合部7,7…の間に複数の収納室3,3…を形成して
いる。従って、各収納室3,3…は、接合部7を介して
相互に離隔した状態で連結されている。各収納室3,3
…の幅方向両端には含浸体2を収納するための収納口4
が形成されている。前記含浸体2は、吸液性基材に蒸散
成分を含浸させたものである。板状支持部材1は、収納
室3,3…に含浸体2を収納して、上部の吊手6によっ
て吊り下げて使用される。
【0015】以下、各部材について詳細に説明する。 I.含浸体2 (1)吸液性基材 吸液性基材としては、例えば無機質粉末、木質粉末、天
然繊維、生分解性樹脂等の埋め立てや焼却が容易な素材
から作製されたものを使用するのが好ましく、具体的に
は、例えば無機質成形物の他、前記木質粉末、天然繊
維、生分解性樹脂粉末もしくは繊維等の1種または2種
以上をバインダーで所定形状に固めたもの、さらにフェ
ルト、不織布、石綿等が挙げられる。
【0016】上記無機質成形物の具体例としては磁気多
孔質、グラスファイバー、石綿等の無機繊維を石膏やベ
ントナイト等の結合剤で固めたものや、カオリン、活性
白土、タルク、ケイソウ土、クレー、パーライト、石
膏、ベントナイト、アルミナ、シリカ、アルミナシリ
カ、チタニウム、ガラス質火山岩焼成粉末、ガラス質火
山灰焼成粉末等の鉱物質粉末を、単体または木粉、炭
粉、活性炭等と共に、バインダー、例えばデキストリ
ン、でんぷん、アラビアゴム、合成糊、CMC等で固め
たものを例示できる。また、天然繊維としては、例えば
パルプ、綿、羊毛、絹のほか、レーヨン、アセテート等
の再生繊維や半合成繊維等が挙げられる。生分解性樹脂
としては、例えばポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ
(β―ヒドロキシ酪酸)等が挙げられる。
【0017】吸液性基材は、前記素材にその総量の0.
5〜25重量%のバインダーを配合して製造される。押
し出し成形品の場合は、成形材料の混合物に水を加えて
練合後、押し出し成形し乾燥することにより製造され
る。また、吸液性基材には、上記無機質粉末、木質粉
末、天然繊維、生分解性樹脂およびバインダーの他に、
必要に応じてマカライトグリーン等の色素、ソルビン酸
およびその塩類、デヒドロ酢酸等のカビ止め剤等を配合
することもできる。
【0018】吸液性基材は、直径が約50mm以下、好
ましくは3〜50mm程度の断面円形の棒状物である。
吸液性基材の直径が50mmより大きくなると、この吸
液性基材に含浸された蒸散成分が保存中や使用中に吸液
性基材内を底部に移動し、蒸散成分の均一性を損なわせ
るおそれがある。
【0019】また、吸液性基材の長さは、特に制限され
るものではなく、図1に示す含浸体2のように収納室
3,3…の幅にほぼ等しい長さでもよく、あるいはこれ
よりも短くして1つの収納室3内に複数本の含浸体2を
収納するようにしてもよい。
【0020】なお、吸液性基材の形状は前記した棒状に
限定されるものではなく、幅が約50mm以下の細い長
片状のほか、同様な寸法の球形、立方体形等のブロック
状、顆粒状、ペレット状等の種々の形状で使用すること
もできる。吸液性基材がブロック状、顆粒状、ペレット
状等の場合は、これを各収納室3,3…内に充填すれば
よい。
【0021】(2)蒸散成分 吸液性基材に含浸させる蒸散成分としては、例えば常温
で揮散する種々の害虫防除剤、芳香剤、消臭・防臭剤、
殺菌剤等が挙げられるが、加温にて揮散する成分あるい
は接触によって害虫を防除できる成分等も使用可能であ
る。このような害虫防除剤としては、従来から殺虫、忌
避、防虫等の目的で使用されている各種薬剤がいずれも
使用可能であり、例えば有機リン系、カーバメート系、
ピレスロイド系、アミド系の各種殺虫剤、昆虫成長調節
剤等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み
合わせて使用できる。使用可能な害虫防除剤の具体例を
一般名あるいは商品名にて以下に示す。
【0022】ピレスロイド系殺虫剤としては、例えばア
レスリン、dl・d−T80−アレスリン、d・d−T
80−アレスリン、バイオアレスリン、フタルスリン、
レスメトリン、d−T80−フラメトリン、ペルメトリ
ン、フェノトリン、フェンバレレート、エスフェンバレ
レート、d・d−T80−プラレトリン、テフルスリ
ン、トランスフルスリン、シペルメトリン、シフェノト
リン、フェンプロパトリン、フェンフルスリン、エムペ
ントリン、テラレスリン、ネオピナミンフォルテ、エト
フェンプロックス、イミプロトリンなどが挙げられる。
このうち、レスメトリン、ペルメトリン、フェノトリン
等は、接触により防除できる成分として使用することが
できる。有機リン系殺虫剤としては、例えば一般名DD
VP、ダイアジノン、スミチオン、バイテックス等が挙
げられる。カーバメート系殺虫剤としては、例えばプロ
ポクサー、カルバリル等が挙げられる。
【0023】これらの害虫防除剤には、通常用いられて
いる効力増強剤、揮散率向上剤等の各種添加剤を任意に
添加することができる。効力増強剤としては、例えばピ
ペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、MGK
−264、サイネピリン222、サイネピリン500、
リーセン384、IBTA、S421等を、揮散率向上
剤としては、例えばフエネチルイソチオシアネート、ハ
イミツクス酸ジメチル等が挙げられる。その他の害虫防
除剤として、植物精油、テルペン、ベーパースリン、お
よびこれらの異性体および誘導体等が挙げられる。
【0024】芳香剤としては、例えばじゃ香、竜延香、
アビエス油、アルモンド油、ページル油、パーチ油、カ
ヤブチ油、シトロネラ油、ユーカリ油、フェンネル油、
ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、レ
モン油、レモングラス油、ナツメッグ油、ハッカ油、オ
レンジ油、テレピン油、セイジ油などの天然香料、ピネ
ン、リモネン、リナロール、ゲラニオール、シトロネラ
ール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアル
コール、アネトール、オイゲノール、アルデヒド、シト
ラール、シトロネラール、ワニリン、カルボン、ケト
ン、メントン、アセトフェノン、クマリン、シネオー
ル、エチルアセテート、オクチルアセテート、プロピオ
ン酸ブチル、イソ酪酸イソプロピル、カプロン酸アリ
ル、安息香酸エチル、桂皮酸メチル、サリチル酸メチル
などの人造香料などが挙げられる。
【0025】消臭・防臭剤としては、例えばラウリルメ
タクリレート、ゲラニルクロトネート、ミリスチル酸ア
セトフェノン、パラメチルアセトフェノンベンズアルデ
ヒド、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、アミルシ
ンナミックアルデヒド、アニシックアルデヒド、ジフェ
ニルオキサイド、安息香酸メチル、安息香酸エチル、フ
ェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、ネオリン、サ
フロール、シトロネラ油、レモングラス油などが挙げら
れる。
【0026】殺菌剤および/または防黴剤としては、例
えばイルガサンDP300、ダウシルS−13、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ヒノキチオー
ル、プリベンドールA4、プリベンドールA3、チアベ
ンダゾール(TBZ)、ジオキシンなどが挙げられる。
これらの薬剤は、単独または複数を組み合わせて用いて
もよく、その使用量(濃度)は薬剤の種類や揮散性等を
考慮して、適宜、所望の効果を奏するように決定すれば
よい。
【0027】さらに上記の薬剤には、例えば3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシアニソール、メルカプトベンズイミ
ダゾール、ジラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、
2,2’−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−4−メ
チルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,
6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオ−ビ
ス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、フェ
ニル−β−ナフチルアミン、2−t−ブチル−4−メト
キシフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、α
−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビン酸な
どの安定剤を適宜配合してもよい。
【0028】上記薬剤は溶液形態に調製された上で、吸
液性基材に含浸される。溶液を調製するための溶剤とし
ては、例えば水、ナフテン、白灯油、パラフィン等の炭
化水素類、グリセリン、プロピレングリコール、メタノ
ール、イソプロパノール、1−オクタノール、1−ドデ
カノール等のアルコール類、アセトン、アセトフェノン
等のケトン類、ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル等のエーテル類、アジピン酸ジオ
クチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジエチル等のエス
テル類、キシレン、クロルセン、クロロホルム、シリコ
ーンオイル等が挙げられる。
【0029】(3)含浸体2の製造 蒸散成分を吸液性基材へ含浸する方法としては、特に限
定されないが、例えば蒸散成分を溶解ないし分散させた
溶液に吸液性基材を浸漬する方法、吸液性基材に蒸散成
分の前記溶液を噴霧する方法、吸液性基材に蒸散成分の
前記溶液を吸液させる方法等が挙げられる。蒸散成分を
含浸させた含浸体2は、そのまま使用してもよく、ある
いは含浸後、溶剤をとばして使用してもよい。含浸体2
は、必要に応じて通気性の被覆材で被覆してもよい。
【0030】II.支持部材1 (1)素材 支持部材1を構成する2枚のシート材1a,1bとして
は、例えば木材、紙、織布、不織布、金属、プラスチッ
ク(例えば生分解性樹脂)等のシート材が挙げられる。
特に可撓性を有するシート材を使用すると、支持部材1
を巻回したり、折り畳んだりして保管できるので好まし
い。前記したような廃棄が容易な素材を使用するのがよ
り好ましいが、繰り返し使用する場合には通常のプラス
チック材を使用してもよい。
【0031】また、2枚のシート材1a,1bには、含
浸体2から蒸散成分が移動するのを防止するために、吸
液性を有しない非浸透性材料を使用するか、あるいはシ
ート材1a,1bの内面を非浸透性材料で被覆したシー
ト材を使用するのがよい。このような非浸透性材料とし
ては、例えばアルミニウム製フィルム等の金属フィル
ム、ポリエチレン、ポリエステル等の樹脂フィルムが挙
げられる。
【0032】この場合、支持部材1、具体的には収納室
3,3…の各形成部位には、蒸散成分を蒸散させるため
の通気孔5が設けられている。一方、2枚のシート材1
a,1bの一方または両方に通気性部材、例えば金属製
もしくは樹脂製の網材、通気性を有する紙、織布、不織
布等を使用するときは、前記通気孔5は必ずしも必要で
はない。
【0033】(2)収納室3,3… 収納室3,3…は、図2に示し、かつ前記したように2
枚のシート材1a,1bを所定間隔で接合することによ
って形成される。収納室3,3…間の接合は、例えば接
着、縫合、ヒートシール等によって行うことができる。
【0034】このようにして形成される収納室3,3…
は筒状であるため、両端を収納口4として使用してもよ
く、あるいは一端を閉じてもよい。また、面ファスナー
や蓋等の開閉機構(図示せず)を収納室3,3…の両端
に設けると、誤って収納室3,3…から含浸体2が落下
するのを防止することができる。また、含浸体2を収納
後、収納室3,3…の両端を接着、縫合、ヒートシール
等によって閉じてもよい。収納室3,3…の大きさは、
含浸体2を収納するのに充分な大きさであればよいが、
1つの収納室3に収納される含浸体2は、1本に限定さ
れず、複数本を収納してもよい。
【0035】各収納室3,3…に形成される通気孔5の
形状、サイズ、個数等は、製品サイズ、設置場所、要求
性能等を考慮して適宜決定される。この場合、各収納室
3,3…の表裏面(すなわち2枚のシート材1a,1b
の収納室形成部位)にそれぞれ通気孔5,5を設けるの
がよく、とりわけ表裏面の通気孔5,5が蒸散材の使用
状態(略垂直姿勢状態)おいて高さの異なる位置に形成
されているのが各収納室3,3…内の換気能を高めるう
えで好ましい。
【0036】III. 使用方法 まず、収納室3,3…のそれぞれに含浸体2を収納す
る。このとき、各収納室3,3…に収納される含浸体2
は、全て同一である必要はなく、害虫防除剤、芳香剤、
消臭ないし防臭剤、殺菌剤および防黴剤のいずれかを含
有する1種または2種以上の含浸体2を収納すればよ
い。例えば害虫防除剤含浸体と芳香剤含浸体とを併用す
れば、害虫防除と同時に芳香も楽しむことができる。
【0037】収納部材1は、上部の吊り手6を利用して
屋内あるいは屋外の適当な箇所に吊り下げて使用する。
このとき、収納部材1が可撓性を有する素材で形成され
ていると、例えば建物の出入り口や窓等の開口部にこれ
を吊り下げた場合、手で収納部材1をたくし上げる等し
て、簡単に通行できる。また、建物の前記開口部は、
蚊、蝿等の害虫が侵入する箇所でもあるので、このよう
な場所で使用すると、害虫の防除にも効果的である。
【0038】しかも、含浸体2は垂直方向に並設した複
数の収納室3,3…にそれぞれ収納されているので、板
状収納部材1の全面にわたって蒸散成分が不均一な分布
となることがなく、含浸体2に含浸している蒸散成分が
蒸散材全面から均一に揮散し、周囲に拡散する。その結
果、高い薬剤揮散効果が得られる。また、含浸体2は廃
棄が容易な素材でつくられているので、使用後の廃棄も
容易である。なお、本発明の蒸散材は吊り下げて使用す
る他に、柱や壁面に取り付ける等して使用することもで
きる。
【0039】<第2の実施形態>本発明の第2の実施形
態を図3および図4に基づいて説明する。図3に示す蒸
散材は、複数の収納室41を並設した支持部材11を接
合部15で折曲自在に連結したものである。
【0040】すなわち、支持部材11は、図4に拡大し
て示すように、背面板12と正面板13とからなり、背
面板12はその平板内に所定間隔で複数の線状薄肉部1
4が形成されており、この薄肉部14で折り曲げできる
ように構成されている。また、背面板12は薄肉部14
で正面板13と接合されている。接合は、例えば接着、
縫合、ヒートシール等により行われる。
【0041】背面板12には、例えば生分解性樹脂その
他のプラスチック材が使用される。正面板13には可撓
性のシート材を使用してもよく、あるいは波形に成形さ
れた硬質のシート材を使用してもよい。正面板13およ
び必要に応じて背面板12には蒸散成分を蒸散させるた
めの通気孔51が設けられる。この場合、各収納室41
の表裏面(すなわち正面板13および背面板12の各収
納室形成部位)にそれぞれ通気孔51,51を設けるの
がよく、とりわけ表裏面の通気孔51,51が蒸散材の
使用状態(略垂直姿勢状態)おいて高さの異なる位置に
形成されているのが各収納室3,3…内の換気能を高
め、蒸散成分を収納室3,3…内にこもらせずに揮散さ
せるうえで好ましい。なお、表裏面の通気孔5,5の数
は適宜設定可能である。収納室41内に収納される含浸
体21は、第1の実施形態で使用した含浸体2と同様の
ものが使用される。
【0042】この実施形態では、支持部材11を接合部
15で折り曲げて、小さく巻回できるので保管等に場所
をとらず、また使用時には支持部材11を広げて使用す
ることができるので便利である。その他は第1の実施形
態と同様である。
【0043】<第3の実施形態>本発明の第3の実施形
態を図5に基づいて説明する。図5に示す蒸散材は、互
いに離隔対向した正面板23aと背面板23bとの間に
仕切板24で複数の収納室25を形成した支持部材16
と、前記収納室25に収納される含浸体22とを備えて
いる。含浸体22は、短冊状に成形した吸液性基材に蒸
散成分を含浸させたものを使用している。その他は第1
の実施形態で使用した含浸体2と同じである。
【0044】正面板23a、背面板23bおよび仕切板
24としては、例えば金属、厚紙、木材等の廃棄の容易
なものを使用するのが好ましいが、繰り返し使用する場
合には通常のプラスチック材を使用してもよい。支持部
材16は、例えば正面板23aおよび背面板23bと仕
切板24とを接着剤で接着する方法、熱により溶着する
方法、釘やボルト等で接合する方法、押出成形、射出成
形等により一体成形する方法等により形成される。
【0045】正面板23aおよび必要に応じて背面板2
3bには蒸散成分を蒸散させるための通気孔52が設け
られる。この場合、各収納室41の表裏面(すなわち正
面板23aおよび背面板23bの各収納室形成部位)に
それぞれ通気孔52,52を設けるのがよく、とりわけ
表裏面の通気孔52,52が蒸散材の使用状態(略垂直
姿勢状態)おいて高さの異なる位置に形成されているの
が各収納室25,25…内の換気能を高めるうえで好ま
しい。また、仕切板24に通気孔(図示せず)を設け
て、空気が各収納室41を順次通過できるように鉛直方
向での換気能を高めるようにしてもよい。その他は第1
の実施形態と同様である。
【0046】<第4の実施形態>本発明の第4の実施形
態を図6に基づいて説明する。図6に示す蒸散材は、蒸
散成分が含浸された複数の含浸部32と、この複数の含
浸部32を一体に保持した保持部34とを備えたカート
リッジ式の含浸体35と、この含浸体35を着脱自在に
保持した支持部材31とを備えている。
【0047】支持部材31は、紙類、不織布、織布、金
属、プラスチック等により筒状または袋状に形成され、
ほぼ全面に蒸散成分を蒸散させるための複数の通気孔5
3が形成されている。これによって、支持部材31内を
空気が通過しやすくし、換気能を高める。カートリッジ
式含浸体35は、前記複数の含浸部32を含浸部32,
32相互間に空隙36を設けて離隔保持したものである
ため、含浸部32の相互間で蒸散成分が移動するのが阻
止される。含浸部32に蒸散成分を含浸させるには、例
えば含浸部32を下向きにして、蒸散成分の溶液に浸漬
するか、あるいはこの溶液を含浸部32の下端から吸液
させる等すればよい。含浸部32と保持部34とは一体
に形成されたものであってもよく、あるいは接続したも
のであってもよい。
【0048】このように構成されるカートリッジ式含浸
体35は、複数の含浸部32が保持部34に一体に保持
されているため、収納口44から支持部材31内への挿
入および取り出しを一回の操作(ワンタッチ)で完了で
きるため、極めて簡便である。その他は第1の前記実施
形態と同様である。なお、空隙36に代えて、非浸透性
部材を含浸部32,32間に介在させてもよい。
【0049】<第5の実施形態>本発明の第5の実施形
態を図7に基づいて説明する。図7に示す蒸散成分を含
浸保持させた複数の棒状ないし長片状含浸体42と、こ
れらの含浸体42を相互に接触しないように保持するた
めの糸、紐および針金等の支持部材43とを備えてい
る。
【0050】含浸体42は、含浸体42が露出した状態
で使用してもよく、あるいは表面を紙、織布、不織布、
生分解性樹脂等の廃棄が容易な被覆材(図示せず)で被
覆してもよい。また、必要に応じて内面に金属、樹脂製
等の非浸透性フィルムをラミネートした状態で使用して
もよい。この場合、被覆材に第1の実施形態で示したの
と同様の通気孔5を設けることで蒸散成分の適度な蒸散
が得られる。
【0051】含浸体42には、撓みを防止するために、
比較的剛直な吸液性基材を用いるのが好ましい。また、
支持部材43には非浸透性部材を使用するのが好まし
い。この実施形態にかかる蒸散材は、支持部材43で含
浸体42を1本ずつ縛って吊り下げるようにしたもので
あるので、構造が簡単で安価である。また、使用に際し
ても、各含浸体42を略水平状態に保持させておくだけ
で、蒸散材全面から蒸散成分を均一に蒸散させることが
できる。その他は第1の実施形態と同様である。なお、
含浸体42の長さは制限されない。また、含浸体42の
形状は棒状ないし長片状に限定されない。
【0052】<第6の実施形態>本発明の第6の実施形
態を図8に基づいて説明する。図8に示す蒸散材では、
複数の棒状ないし長片状含浸体52の両端で保持部材5
3により支持部材51に保持されている。支持部材51
としては、木、紙、織布、不織布、生分解性樹脂等の廃
棄が容易な素材を使用するのが好ましく、特に可撓性シ
ート材を使用すると、小さく折り畳むことができる。ま
た、支持部材51を繰り返し使用する場合には通常のプ
ラスチックも使用可能である。
【0053】保持部材53は、木、紙等で作った筒状の
ものが使用され、少なくとも含浸体52の両端を保持で
きる程度の内径および長さであればよい。保持部材53
は、支持部材51の表面に接着、縫合等によって固定さ
れている。含浸体52は、第5の実施形態と同様に、露
出した状態で使用してもよく、被覆した状態で使用して
もよい。その他は第1および第5の実施形態と同様であ
る。
【0054】<第7の実施形態>本発明の第7の実施形
態を図9〜図11に基づいて説明する。図9に示す蒸散
材は、支持シート60の前面に複数の凹部61を形成
し、蒸散成分を含浸させた含浸体62を前記各凹部61
内に収納し、さらに支持シート60の前面に遮蔽シート
63を取り付けて凹部61の前面を塞ぐようにしたもの
である。遮蔽シート63の取り付けは、例えば接着、縫
合、ヒートシール、ピン止め等の任意な手段で行われ
る。
【0055】前記含浸体62はプレート状であり、寸法
は例えば3cm×3cm×1cm程度のものである。含
浸体62の吸液保持性を考慮すると、使用状態での鉛直
方向の辺の長さは5cm以下であるのが好ましい。蒸散
成分を蒸散させるために、支持シート60は、通気性の
ある1枚の微多孔性シートで形成されている。また、こ
れに加えて、図11に示すように、各凹部61の前面お
よび背面には通気孔64,65が形成され、凹部61内
に気化成分がこもらないように換気能を付与している。
通気孔64,65は高さが相異なる位置に形成すると、
空気がより通りやすくなる。
【0056】通気孔64,65は、凹部61の前面およ
び背面以外にも、凹部61の両側面にそれぞれ設けた
り、前面と側面、背面と側面、上面と底面、前面と上面
のように、異なる部位にかつ異なる高さでそれぞれ設け
るようにしてもよく、同様の換気能が得られる。
【0057】この実施形態では、支持シート60を通気
性のあるシートで形成したが、これに代えて、またはこ
れと共に、遮蔽シート63を通気性のあるシートで形成
してもよい。遮蔽シート63は支持シート60の前面全
体に取り付けずに、各凹部61の前面を塞ぐだけでもよ
い。その他は第1の実施形態と同様である。
【0058】なお、第1〜7の実施形態における複数の
含浸体には、全て同じ蒸散成分を含浸させる必要はな
く、異なる蒸散成分を含浸させてもよい。例えば害虫防
除剤を含浸させた含浸体と、芳香剤を含浸させた含浸体
とを併用することができる。これにより、各蒸散成分に
よる様々な効果が同時に得られる。
【0059】また、第1〜4、7の実施形態における複
数の収納室は、隣接する収納室同士が相通じるような通
気孔等を開けておいてもよい。すなわち、各収納室が通
気孔等によって上下方向に連通した第1〜4、7のいず
れかの実施形態にかかる蒸散材を、例えば、外灯の下に
設置しておくと、外灯の熱で生じた下からの自然の風
(上昇気流)により、蒸散成分を外灯に向かって揮散さ
せることができるため、外灯に集まる虫を防除するのに
効果的である。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、一方向に並設された複
数の収納室内に、蒸散成分を含浸させた複数の含浸体を
それぞれ収納するようにしたので、含浸体相互間では蒸
散成分は移動しないため、蒸散成分をほぼ全面に均一に
保持させることができ、しかも蒸散成分を含浸させる含
浸体の素材として、焼却や埋め立て等による廃棄が容易
な素材を使用することが可能となる。また、本発明方法
は、前記含浸体が収納された複数の収納室が略垂直方向
に並設されるように、蒸散材を略垂直姿勢で屋内または
屋外に取り付けるものであるため、蒸散成分を蒸散材の
ほぼ全面から均一に蒸散させることができるという効果
がある。
【0061】本発明において、前記蒸散成分が常温揮散
性を有するときは、屋内や屋外に吊り下げる等すること
により、害虫防除、芳香、殺菌および消臭の効果が得ら
れるという効果がある。
【0062】本発明において、前記含浸体が、無機質粉
末、木質粉末、天然繊維および生分解性樹脂から選ばれ
る素材から作製された吸液性基材に蒸散成分を含浸させ
たものであるときは、廃棄が容易であるという効果があ
る。
【0063】本発明において、前記支持部材は、前記複
数の収納室を折曲自在に連結したものであるときは、湾
曲した設置面にも接しやすく、保管の際も省スペース化
が図れるという効果がある。
【0064】本発明の他の蒸散材によれば、カートリッ
ジ式含浸体が支持部材に着脱自在に保持させることによ
り、上記各効果に加えて、支持部材への着脱が一回の操
作(ワンタッチ)で完了できるため極めて簡便であると
いう効果がある。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における蒸散材の第1の実施形態を示す
斜視図である。
【図2】第1の実施形態の部分拡大斜視図である。
【図3】本発明における蒸散材の第2の実施形態を示す
斜視図である。
【図4】第2の実施形態の部分拡大斜視図である。
【図5】本発明における蒸散材の第3の実施形態を示す
斜視図である。
【図6】本発明における蒸散材の第4の実施形態を示す
斜視図である。
【図7】本発明における蒸散材の第5の実施形態を示す
斜視図である。
【図8】本発明における蒸散材の第6の実施形態を示す
斜視図である。
【図9】本発明における蒸散材の第7の実施形態を示す
一部破断正面図である。
【図10】第7の実施形態の分解縦断面図である。
【図11】第7の実施形態における凹部の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1…支持部材、2…含浸体、3…収納室、4…収納口、
5…通気孔、6…吊手、7…接合部、11…支持部材、
12…背面板、13…正面板、14…薄肉部、15…接
合部、16…支持部材、21…含浸体、22…含浸体、
23a…正面板、23b…背面板、24…仕切板、25
…収納室、31…:支持部材、32…:含浸部、34…
保持部、35…カートリッジ式含浸体、36…空隙、4
1…収納室、42…含浸体、43…支持部材、51…支
持部材、52…含浸体、53…保持部材、60…支持シ
ート、61…凹部、62…含浸体、63…遮蔽シート
フロントページの続き Fターム(参考) 2B121 AA11 AA20 CA02 CA19 CA44 CA52 CA59 CA60 CA81 CC22 EA01 FA13 FA16 4C002 AA03 BB02 BB04 CC01 DD03 FF02 KK04 4C058 AA01 AA02 AA23 BB07 JJ01 JJ21 4H011 AA01 AA03 AC01 BA01 BB13 BB15 BB17 BC18 BC19 BC22 DA07 DC10 DD05 DH04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性を有し相互に離隔された複数の収納
    室を一方向に並設した支持部材と、蒸散成分を含浸させ
    前記各収納室内に収納される複数の含浸体とを備えたこ
    とを特徴とする蒸散材。
  2. 【請求項2】前記蒸散成分が、害虫防除剤、芳香剤、消
    臭ないし防臭剤、殺菌剤および防黴剤からなる群より選
    ばれた少なくとも1種である請求項1記載の蒸散材。
  3. 【請求項3】前記蒸散成分が常温揮散性を有する請求項
    1または2記載の蒸散材。
  4. 【請求項4】前記含浸体が、無機質粉末、木質粉末、天
    然繊維および生分解性樹脂から選ばれる素材から作製さ
    れた吸液性基材に蒸散成分を含浸させたものである請求
    項1〜3のいずれかに記載の蒸散材。
  5. 【請求項5】前記支持部材は、2枚のシート材を重ね合
    わせ、所定間隔で両シート材を接合し、それらの接合部
    間を前記収納室としたものである請求項1〜4のいずれ
    かに記載の蒸散材。
  6. 【請求項6】前記支持部材は、前記複数の収納室を折曲
    自在に連結したものである請求項1〜4のいずれかに記
    載の蒸散材。
  7. 【請求項7】前記支持部材は、互いに離隔対向した正面
    板と背面板との間に仕切板で複数の収納室を形成したも
    のである請求項1〜4のいずれかに記載の蒸散材。
  8. 【請求項8】前記含浸体が収納された複数の収納室が略
    垂直方向に並設されるように、請求項1ないし7のいず
    れかに記載の蒸散材を略垂直姿勢で屋内または屋外に取
    り付けることを特徴とする蒸散材の使用方法。
  9. 【請求項9】蒸散成分が含浸された複数の含浸部と、こ
    の複数の含浸部を含浸部相互間で蒸散成分が移動しない
    ように一体に保持した保持部とを備えたカートリッジ式
    の含浸体と、 通気性を有し前記含浸体を着脱自在に保持した支持部材
    とを備えたことを特徴とする蒸散材。
  10. 【請求項10】カートリッジ式含浸体は、前記複数の含
    浸部を含浸部相互間に空隙を設けて前記蒸散成分が移動
    しないように離隔保持した請求項9記載の蒸散材。
  11. 【請求項11】前記複数の含浸部が略垂直方向に並設さ
    れるように、請求項9または10記載の蒸散材を略垂直
    姿勢で屋内または屋外に取り付けることを特徴とする蒸
    散材の使用方法。
  12. 【請求項12】蒸散成分を含浸させた複数の含浸体と、
    これらの含浸体を相互に接触しないように保持した支持
    部材とを備えたことを特徴とする蒸散材。
  13. 【請求項13】前記複数の含浸体は少なくとも両端で前
    記支持部材に保持されている請求項12記載の蒸散材。
  14. 【請求項14】前記複数の含浸体を略水平に保持した状
    態で、請求項12または13記載の蒸散材を屋内または
    屋外に取り付けることを特徴とする蒸散材の使用方法。
  15. 【請求項15】前面に複数の凹部を設けた支持シート
    と、蒸散成分が含浸され前記凹部内に収納される複数の
    含浸体と、少なくとも前記含浸体を収納した凹部の前面
    を塞ぐ遮蔽シートとを備え、前記支持シートおよび/ま
    たは遮蔽シートが通気性を有することを特徴とする蒸散
    材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131574A (ja) * 2005-11-10 2007-05-31 Sumika Enviro-Science Co Ltd 害虫駆除剤
JP2010167229A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Welco Butsuryu Kk 薬剤収納装置
KR101139746B1 (ko) * 2003-05-12 2012-04-26 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 살충제 또는 방충제의 분배장치
JP2019083854A (ja) * 2017-11-01 2019-06-06 株式会社Okuni 香材、その製造方法及びその使用方法
CN112218528A (zh) * 2018-03-16 2021-01-12 诺埃尔·埃尔曼 物质可控的释放的装置和方法

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