JP2003182621A - 操舵装置 - Google Patents

操舵装置

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JP2003182621A
JP2003182621A JP2001392924A JP2001392924A JP2003182621A JP 2003182621 A JP2003182621 A JP 2003182621A JP 2001392924 A JP2001392924 A JP 2001392924A JP 2001392924 A JP2001392924 A JP 2001392924A JP 2003182621 A JP2003182621 A JP 2003182621A
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shaft
orifice
partition
container
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JP2001392924A
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English (en)
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Hideji Kimura
秀司 木村
Tomoyasu Kada
友保 嘉田
Naotake Kanda
尚武 神田
Ryohei Hayama
良平 葉山
Masayuki Ueno
眞之 植野
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舵取に異常が生じた場合においても舵取が困
難となることを未然に防止し得る操舵装置を提供する。 【解決手段】 ステアリングホイール2に連結された回
転軸30に設けられ、大きさが可変のオリフィスを有す
る第1仕切と、舵取機構1に連結されたピニオン軸40
に設けられ、前記第1仕切を収容する容器44と、容器
44内に設けられた第2仕切とを備え、容器44内の流
体を介して前記第1及び第2仕切間で力を伝達し、回転
軸30及びピニオン軸40間で回転力を伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転者の操作に応
じて舵取用の車輪を操向させるための自動車の操舵装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の舵取りは、車室の内部に配され
た操舵手段の操作(一般的にはステアリングホイールの
回転操作)を、舵取り用の車輪(一般的には前輪)の操
向のために車室の外部に配された舵取機構に伝えて行わ
れる。
【0003】自動車用の舵取機構としては、ボールねじ
式、ラック・ピニオン式等の種々の形式のものが実用化
されており、ステアリングホイールの回転操作に応じた
舵取りを行わせる構成となっている。
【0004】また、操舵手段としてのステアリングホイ
ールを舵取機構と機械的に連結せずに配する一方、舵取
機構の中途に操舵用のアクチュエータを配し、このアク
チュエータを、前記操舵手段の操作方向及び操作量の検
出結果に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加え
て、前記操舵手段の操作に応じた舵取りを行わせる構成
とした分離型の操舵装置が提案されている。
【0005】以上の如き分離型の操舵装置は、操舵手段
の操作量と操舵用アクチュエータの動作量との対応関係
が機械的な制約を受けずに設定できることから、車速の
高低、旋回程度、加減速の有無等、自動車の走行状態に
応じた操舵特性の変更に柔軟に対応できる。
【0006】更には、ITS(Intelligent Transport
Systems)、AHS(Automated Highway Systems)等、
近年その開発が進められている自動運転システムへの対
応が容易であるという利点を有する等、従来の操舵装置
において実現不能な多くの利点を有しており、自動車技
術の発展のために有用なものとして注目されている。
【0007】なお、舵取機構に操舵力を加えるアクチュ
エータとしては、走行状態に応じた操舵特性の変更制御
の容易性を考慮して、一般的に、電動モータ(操舵モー
タ)が用いられている。
【0008】また、舵取機構から切り離された操舵手段
には、電動モータ(反力モータ)及びギア機構を備えて
なる反力付与手段を付設し、操舵手段に適度の反力を加
えることにより、操舵手段と舵取機構とが機械的に連結
されたかの如き感覚での舵取操作を行わせ得るようにし
てある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く構成された
分離型の操舵装置は、舵取機構に付設された操舵モータ
の出力のみによって舵取が行われる。従って、操舵モー
タ又は操舵モータの制御回路等が故障した場合には、舵
取りが困難となる虞れがあった。
【0010】また、操舵手段への反力の付加は反力モー
タを用いるためにコスト高であり、さらに反力モータの
制御においては反力の付加が遅れたり、反力が付加され
ない場合等があった。瞬間的な負荷の変化が操舵手段に
伝わり難く、中立位置付近の操舵感覚に問題があった。
例えば、切り出しの手応え又は路面凹凸部への乗り上げ
時の手応えが操舵手段に伝わらない場合があった。
【0011】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、操舵モータが故障する等して舵取に異常が生じ
た場合においても舵取りが困難となることを未然に防止
し得る操舵装置を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、車輪側の瞬間的な負荷の
変化を操舵手段に伝えることによって操舵感を向上させ
た操舵装置を提供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、電動モータを用いずに操
舵手段に反力を与えることによって低コスト化を図った
操舵装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る操舵装置
は、操舵手段と、該操舵手段の操舵角を検出する操舵角
検出手段とを備え、検出した操舵角に応じて舵取機構の
舵角を制御する操舵装置において、前記操舵手段に連結
された第1軸と、前記舵取機構に連結された第2軸と、
前記第1及び第2軸のうちの一方に設けられ、オリフィ
スを有する第1仕切と、前記第1及び第2軸のうちの他
方に設けられ、前記第1仕切を収容する容器と、該容器
内に設けられた第2仕切とを備え、前記容器内の流体を
介して前記第1及び第2仕切間で力を伝達し、前記第1
及び第2軸間で回転力を伝達すべくなしてあることを特
徴とする。
【0015】このような操舵装置は、第1軸又は第2軸
が回転した場合、容器内の粘性流体等の流体を介して第
1及び第2仕切間で回転力が伝達され、第1軸から第2
軸又は第2軸から第1軸へ回転力が伝達される。伝達さ
れる回転力は第1仕切のオリフィス(貫通孔)の大きさ
に応じて変化する。オリフィスが大きい場合は、オリフ
ィスを通過する流体量が増加し、第1及び第2仕切間で
伝達される回転力は小さく、第1軸及び第2軸は互いに
無関係に回転する場合もある。オリフィスが小さい場合
は、オリフィスを通過する流体量が減少し、第1及び第
2仕切間で伝達される回転力は大きく、第1軸及び第2
軸はオリフィスの大きさに応じた回転比で回転する。オ
リフィスを閉じた場合、第1及び第2仕切間の流体は移
動できず、回転力がそのまま伝達される。このとき、第
1軸と第2軸とは相対回転不能に連結された状態となっ
ており、操舵手段の操舵角に対する舵取機構の舵角の比
は、固定される。
【0016】第2発明に係る操舵装置は、第1発明にお
いて、前記オリフィスの大きさは可変であり、前記オリ
フィスの大きさを変える開閉制御手段を備え、前記オリ
フィスを通過する流体量を変えて前記第1及び第2軸間
で伝達される回転力を変更すべくなしてあることを特徴
とする。
【0017】このような操舵装置は、開閉制御手段によ
りオリフィスの大きさを変えることができる。オリフィ
スの大きさを変えることにより、第1軸と第2軸との回
転比を変えることができる。例えば、オリフィスを全開
にした場合は、第1軸と第2軸とが互いに無関係に回転
できるようにオリフィスを構成することができる。オリ
フィスを閉じた場合、第1軸と第2軸とは相対回転不能
に連結された状態となる。
【0018】第3発明に係る操舵装置は、第2発明にお
いて、前記舵角は、前記舵取機構に取付けられた電動モ
ータにより増減されており、前記電動モータの異常を検
出する異常検出手段を備え、異常が検出された場合に前
記オリフィスを閉じて前記第1軸及び第2軸を連結すべ
くなしてあることを特徴とする。
【0019】このような操舵装置は、異常検出手段によ
り電動モータの異常が検出された場合、開閉制御手段に
よりオリフィスは閉じられ、第1軸と第2軸とは相対回
転不能に連結される。第1軸と第2軸とが相対回転不能
に連結されているため、一般的な操舵手段と舵取機構と
が機械的に連結された操舵装置と同様に、操舵を行うこ
とができる。
【0020】第4発明に係る操舵装置は、操舵手段と、
該操舵手段の操舵角を検出する操舵角検出手段とを備
え、検出した操舵角に応じて舵取機構の舵角を制御する
操舵装置において、前記操舵手段に連結された回転軸
と、オリフィスを有する仕切が設けられた移動部材と、
前記仕切を収容する容器と、前記回転軸の回転を前記移
動部材及び前記仕切の移動に変換する変換手段とを備
え、前記容器内の流体により前記仕切及び前記移動部材
の移動を制動し、前記回転軸の回転を制動すべくなして
あることを特徴とする。
【0021】このような操舵装置は、前記変換手段によ
り、回転軸の回転は移動部材の移動に変換される。移動
部材の移動により、粘性流体等の流体が満たされた容器
内の仕切が移動する。流体により仕切の移動は制動され
るため、移動部材の移動も制動され、回転軸の回転も制
動される。流体により、仕切及び移動部材を介して、回
転軸(操舵手段)へ反力を与えることができる。
【0022】第5発明に係る操舵装置は、第4発明にお
いて、前記オリフィスの大きさは可変であり、前記オリ
フィスの大きさを変える開閉制御手段を備え、前記オリ
フィスを通過する流体量を変えて前記回転軸への制動力
を変更すべくなしてあることを特徴とする。
【0023】このような操舵装置は、開閉制御手段でオ
リフィスの大きさを変更することにより、仕切及び移動
部材の移動に対する制動力を変えることができる。オリ
フィスの大きさを変えることにより、回転軸(操舵手
段)へ付加する反力を変更することができる。
【0024】第6発明に係る操舵装置は、操舵手段と、
該操舵手段の操舵角を検出する操舵角検出手段とを備
え、検出した操舵角に応じて舵取機構の舵角を制御する
操舵装置において、操舵手段に連結され、第1羽根部材
を有する回転軸と、前記第1羽根部材が収容され、該第
1羽根部材と対向する第2羽根部材を有する容器とを備
え、該容器内の前記第1及び第2羽根部材間の流体抵抗
により前記回転軸の回転を制動することを特徴とする。
【0025】このような操舵装置は、第1羽根部材と第
2羽根部材の間の粘性流体等の流体抵抗によって第1羽
根部材(回転軸)の回転は制動される。流体抵抗によっ
て回転軸(操舵手段)へ反力を与えることができる。
【0026】第7発明に係る操舵装置は、第6発明にお
いて、前記第1及び第2羽根部材間の距離が変化するよ
うに、前記第2羽根部材を移動する移動手段を備えるこ
とを特徴とする。
【0027】このような操舵装置は、前記移動手段によ
り、第1羽根部材と第2羽根部材との間の距離を変化さ
せることができる。第1及び第2羽根部材の距離が近く
なるほど流体抵抗は大きくなる。その距離の変化に応じ
て回転軸(操舵手段)へ付加する反力を変えることがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。 (第1の実施の形態)本発明に係る操舵装置の一構成例
を図1に示す。この操舵装置は、図示しない車体の左右
に配された一対の車輪10,10に操舵動作を行わせる
ための舵取機構1と、舵取機構1から切り離して配され
た操舵手段であるステアリングホイール2と、舵取機構
1の中途に配した操舵モータ5を駆動制御する舵角増減
部8aと、マイクロプロセッサを用いてなる制御手段で
ある制御部4とを備え、ステアリングホイール2の操作
(操舵角)を制御部4で検出し、操舵角に応じて操舵モ
ータ5を駆動し、舵取機構1を作動させる構成となって
いる。
【0029】舵取機構1は、公知のように、車体の左右
方向に延設されて軸長方向に摺動する操舵軸11の両端
部と、車輪10,10を支持するナックルアーム12,
12とを、各別のタイロッド13,13により連結した
ものである。操舵軸11の両方向への摺動によりタイロ
ッド13,13を介してナックルアーム12,12を押
し引きし、車輪10,10を左右に操向させる。
【0030】この操向は、操舵軸11の中途部に同軸的
に構成された操舵モータ5の回転を、適宜の運動変換機
構により操舵軸11の摺動に変換して行われる。例えば
操舵軸11は、操舵軸ハウジング14との間に介装され
た図示しない回転拘束手段により軸回りの回転を拘束さ
れており、操舵モータ5の回転は、操舵軸11の軸長方
向の摺動に変換され、操舵モータ5の回転に応じた操舵
が行われる。
【0031】このように操舵される車輪10,10の舵
角は、操舵モータ5の一側の操舵軸ハウジング14と操
舵軸11との相対摺動位置を媒介として、舵角センサ1
6により検出されるようになしてある。舵角センサ16
の出力は、操舵モータ5の回転位置を検出するロータリ
エンコーダ15の出力と共に、制御部4に与えられる。
【0032】タイロッド13,13には、車輪10,1
0が路面から受ける路面反力により加わる軸力を検出す
る軸力センサ9,9が付設され、軸力センサ9,9の各
出力は、制御部4に与えられる。ロータリエンコーダ1
5の出力は、操舵モータ5が所望の回転位置に達したか
否かを調べるためのフィードバック信号として用いられ
る。
【0033】操舵軸ハウジング14と交叉するピニオン
ハウジング38の内部には、ピニオン軸40(第2軸)
が支承されている。ピニオン軸40は、操舵軸ハウジン
グ14との交叉部において、操舵軸11の対応部分に形
成されたラック歯(図示していない)に噛合するピニオ
ン(図示していない)を一体的に備えており、ピニオン
軸40の回転は、ピニオンとラック歯との噛合により、
操舵軸11の軸長方向の摺動に変換され、舵取りを行う
ことができる。
【0034】ステアリングホイール2は、回転軸30
(第1軸)の一側の突出端に同軸的に固定されており、
他側の突出端は、ピニオン軸40と連結することが可能
な構成になっている。ステアリングホイール2の操作量
(操舵角)は、操舵角検出手段であるロータリエンコー
ダ33により、操作方向を含めて検出される。この検出
結果は、制御部4に与えられる。
【0035】回転軸30とピニオン軸40との連結可能
部分の一例を図2(a)、(b)に示す。ピニオン軸4
0の先端部には容器44が設けられ、容器44(ピニオ
ン軸40)に回転軸30が挿入されている。容器44内
には粘性流体が充填されている。容器44と回転軸30
間には、シール46が設けられている。
【0036】回転軸30には、容器44内の空間を分け
る仕切(羽型ピストン)34が設けられている。羽型ピ
ストン34には、大きさが可変の貫通孔36(オリフィ
ス)が設けられている。容器44には、容器44内部を
分ける仕切42が設けられている。操舵モータ5と後述
する電動モータ3の制御により、通常、羽型ピストン3
4と仕切42とは直線上に位置するように配置されてい
る。
【0037】オリフィス36部分の一構成例を図3に示
す。羽型ピストン34は、閉塞部材50と、閉塞部材5
0をスライドさせる開閉制御部54と、閉塞部材50が
挿入される挿入溝52とを備える。例えば、磁性を有す
る閉塞部材50を用い、図示していない弾性体の弾性力
により閉塞部材50を挿入溝52側へ移動させ、逆に、
図示していない電磁コイルの磁力により閉塞部材50を
開閉制御部54側へ移動させること等ができる。
【0038】また、オリフィス36部分の他の構成例を
図4(a)に示す。羽型ピストン34のオリフィス36
周縁部分に、互いに垂直に配置された2組の圧電素子5
6a,56bが設けられている。2組の圧電素子56
a,56bは、夫々対向する圧電素子を1組とし、電圧
が印加された場合は、図4(b)に示すように各組の圧
電素子56a,56bがオリフィス36を閉じる方向に
変形する。電圧の印加が停止された場合、圧電素子56
a,56bは図4(a)の状態に戻る。圧電素子56
a,56bの一方の組だけを変形させることもできる。
【0039】閉塞部材50の移動又は圧電素子56a,
56bの変形は制御部4で制御され、オリフィス36の
大きさを変えることができる。容器44内に粘性流体が
充填され、仕切42が設けられているため、オリフィス
36が開いている場合、オリフィス36内を粘性流体が
通過しながら回転軸30がピニオン軸40に対して回転
する。このとき、粘性流体を介して羽型ピストン34か
ら仕切42へ回転軸30の回転力の何割かが伝達される
ため、ピニオン軸40も幾らかは回転する。回転軸30
の回転角度に対するピニオン軸40の回転角度は、オリ
フィス36の大きさに反比例する。同様に、ピニオン軸
40の回転の何割かは回転軸30に伝えられる。後述す
る電動モータ3の制御では伝えることのできない瞬時的
な回転変化を、ピニオン軸40から回転軸30(ステア
リングホイール2)へ伝えることができる。
【0040】オリフィス36が閉じた場合、羽型ピスト
ン34と仕切42との間の粘性流体は移動しないため、
回転軸30の回転力が、粘性流体を介して羽型ピストン
34から仕切42に伝達され、ピニオン軸40が回転す
る。オリフィス36を閉じることにより、回転軸30と
ピニオン軸40とを相対回転不能に連結することができ
る。
【0041】図1に示した操舵装置は、ステアリングホ
イール2に反力を付与する電動モータ3と、マイクロプ
ロセッサを用いてなり電動モータ3を駆動制御する反力
増減部7とを備える。電動モータ3は、回転軸30のハ
ウジングに固定されており、その回転運動は、電磁クラ
ッチ3aを介して、また、ウォームギヤ機構3bにより
その回転方向が変換されて、回転軸30に伝えられる。
電動モータ3に流れる電流は、電流センサ7aにより検
出され、制御部4に与えられる。
【0042】電動モータ3は、制御部4から与えられる
反力指示信号(モータ目標電圧信号)に応じた反力増減
部7からの通電により正逆両方向に駆動され、ステアリ
ングホイール2(回転軸30)の操作方向と逆方向の力
(反力)を付与する動作をなす。従って、ステアリング
ホイール2の回転操作には、電動モータ3が発生する反
力に抗する操舵トルクを加える必要があり、このように
してステアリングホイール2に加えられる操舵トルク
は、トルクセンサ32により検出される。トルクセンサ
32の出力は、制御部4に与えられる。
【0043】また、操舵手段は、回転操作の停止時に弾
性により回転軸30を回転させて、ステアリングホイー
ル2を所定の中立位置に復帰させる中立位置復帰手段
(図示していない)を有する。この中立位置復帰手段
は、機械的に切り離された舵取機構1側にて生じる車輪
10,10の直進方向への復帰動作に応じて、ステアリ
ングホイール2を中立位置に戻す。
【0044】以上のように、制御部4には、舵取機構1
の側にて実際に生じている操舵の状態が、ロータリエン
コーダ15及び舵角センサ16からの入力として与えら
れ、また操舵手段としてのステアリングホイール2の操
作の状態が、トルクセンサ32及びロータリエンコーダ
33からの入力として夫々与えられており、これらに加
えて制御部4には、車両の走行速度を検出する車速セン
サ6の出力が与えられている。車速センサ6の出力は、
反力増減部7にも与えられる。
【0045】一方、制御部4の出力は、前述したよう
に、ステアリングホイール2に反力を付与するための反
力増減部7と、舵取機構1に操舵動作を行わせるための
舵角増減部8aとに与えられており、反力増減部7及び
舵角増減部8aは、制御部4からの指示信号に応じて各
別の制御動作を行うようになしてある。
【0046】また、制御部4は、舵取の制御の異常を検
出する手段として動作する。例えば、舵角センサ16の
出力値及び/又はロータリエンコーダ15の出力値から
操舵モータ5の異常を検出すること等が可能である。制
御部4は、異常が検出されていない場合はオリフィス3
6を開いた状態にし、異常が検出された場合はオリフィ
ス36を閉じる。異常が検出されていない場合、制御部
4は、例えば車速等に応じて、オリフィス36の開き具
合を調整する。
【0047】次に、本発明に係る操舵装置を用いた舵取
について説明する。制御部4は、ロータリエンコーダ3
3からの入力によりステアリングホイール2の操作方向
を含めた操舵角を検出し、舵取機構1に付設された舵角
センサ16の入力より認識される舵角との偏差を求め
る。制御部4は、車速センサ6からの入力として与えら
れる車速の遅速に応じて、求めた偏差を補正して目標舵
角を求め、この目標舵角が得られるまで操舵モータ5を
駆動する。
【0048】また、制御部4は、ステアリングホイール
2に付与すべき反力を、例えば、車速センサ6からの入
力として与えられる車速の高低に応じて決定する。制御
部4は、トルクセンサ32及び電流センサ7aからの入
力をフィードバック信号として、反力を発生させるべく
反力増減部7に反力指示信号を与える。
【0049】制御部4が舵取の異常を検出していない場
合、制御部4により、オリフィス36の大きさは、例え
ば車速に応じた大きさに調整される。このとき、回転軸
30の回転の何割かはピニオン軸40に伝えられ、ピニ
オン軸40の回転の何割かは回転軸30に伝えられる。
そのため、切り出しの手応え又は路面の凹凸に乗り上げ
た時の手応え等が、ピニオン軸40から回転軸30(ス
テアリングホイール2)へ程よく伝わる。
【0050】制御部4が異常を検出した場合は、制御部
4により、オリフィス36は閉じられる。このとき、回
転軸30及びピニオン軸40は相対回転不能に連結され
た状態となり、ステアリングホイール2の回転がピニオ
ン軸40へ伝達される。ピニオン軸40の回転は、ピニ
オンハウジング38内のピニオンの回転により、操舵軸
11の軸長方向の摺動に変換され、舵取を行うことがで
きる。
【0051】回転軸30とピニオン軸40とを相対回転
不能に連結する場合は、操舵の負荷が減少するように、
制御部4により電動モータ3の反力付加を停止させるか
又は電動モータ3を回転軸30から切離すことができ
る。
【0052】上述した実施の形態では、ピニオン軸40
側に容器44を設けたが、回転軸30側に設けることも
できる。すなわち、図2(a)、(b)の符号30をピ
ニオン軸とし、符号40を回転軸とすることもできる。
【0053】また、操舵モータは、ピニオン軸40部分
に設けることもできる。例えば図5に示すように、ピニ
オンハウジング38の一部を大径化して形成されたギヤ
室39の内部において、ウォームホイール(図示してい
ない)がピニオン軸40と同軸的に嵌着固定され、該ウ
ォームホイールには、その外周の適宜位置に、ギヤ室3
9の内部に枢支されたウォーム(図示していない)を噛
合させる。操舵モータ37は、ギヤ室39の外側に固定
されており、ギヤ室39内に進入させた出力軸(図示し
ていない)の先端は、前記ウォームの基端部に同軸的に
連結される。
【0054】以上の構成により操舵モータ37が回転し
た場合、ウォームがその軸回りに回転し、この回転がウ
ォームホイールを介してピニオン軸40に伝達されて、
これと一体形成されたピニオンが回転し、この回転が操
舵軸11の軸長方向の摺動に変換される。このようにし
て操舵モータ37の回転に応じた舵取りを行うこともで
きる。
【0055】(第2の実施の形態)第1の実施の形態で
は、電動モータ3を用いて、回転軸30(ステアリング
ホイール2)に反力を与えていたが、図6に示すよう
に、ダンパ60を用いて反力を与えることもできる。図
6は操舵手段の一例を示す図であり、ステアリングホイ
ール2及び回転軸30と、ダンパ60部分を図示してい
る。
【0056】回転軸30にはピニオン62が設けられて
おり、ピニオン62はラック軸64の対応部分に形成さ
れたラック歯に噛合されている。回転軸30の回転は、
ピニオン62とラック歯との噛合により、ラック軸64
の軸長方向の摺動に変換される。ラック軸64の一端側
にダンパ60が設けられている。
【0057】ダンパ60の一例を図7に示す。ダンパ6
0の容器68内部には、ラック軸64と同軸的に連結さ
れたスライド軸64aが挿入され、スライド軸64aの
先端部には仕切64bが設けられている。容器68内に
は粘性流体が充填され、容器68とスライド軸64aと
の間にはシール68aが設けられている。仕切64bに
は大きさが可変のオリフィス66が設けられている。
【0058】オリフィス66の大きさは、第1の実施の
形態と同様に、制御部4で制御される。オリフィス66
を小さくした場合、オリフィス66を通過できる粘性流
体量が低下し、仕切64bの移動に対する制動力が大き
くなる。そのため、ラック軸64は移動し難くなり、回
転軸30(ステアリングホイール2)は回転し難くな
る。逆に、オリフィス66を大きくした場合、回転軸3
0(ステアリングホイール2)は回転し易くなる。電動
モータを用いずに、低コストで操舵手段へ反力を付加す
ることができる。
【0059】(第3の実施の形態)操舵手段の一例を図
8(a)、(b)に示す。図8(a)、(b)において
は、ステアリングホイール2及び回転軸30と反力付与
手段部分を図示している。回転軸30は容器74内へ回
転自在に挿入され、回転軸30の先端部には羽根部材7
0が設けられている。容器74内には粘性流体が充填さ
れている。容器74内には、回転軸30の羽根部材70
と対向するように羽根部材72が設けられている。
【0060】羽根部材70,72は、互いに向き合うよ
うに突起が形成されており、前記突起と粘性流体との摩
擦により、回転軸30の回転を妨げる。容器74を回転
軸30の軸方向に移動させることにより、羽根部材7
0,72間の距離を変えることができる。羽根部材7
0,72の距離が近くなるほど羽根部材70,72間の
粘性抵抗が増加して、回転軸30は回転し難くなる。逆
に、羽根部材70,72の距離が遠くなるほど回転軸3
0は回転し易くなる。
【0061】容器74の移動は、例えば、容器74外周
部に回転軸30の軸方向のラック軸74b及びピニオン
74aを設け、モータ(図示していない)でピニオン7
4aを回転させて、容器74を移動させることができ
る。容器74を移動させるモータは、反力を付加する電
動モータ3よりも出力が小さい小型のモータを用いるこ
とができる。小型の電動モータを用いて、低コストで操
舵手段へ反力を付加することができる。
【0062】上述した第2及び第3の実施の形態は、例
えば図9に示す操舵手段と舵取機構が分離された操舵装
置に用いることができる。また、図6又は図8(a),
(b)に示した反力を付加する機構を単独で用いること
に加え、反力を付加する電動モータ3と並設することも
できる。
【0063】
【発明の効果】第1又は第2発明の操舵装置によれば、
オリフィスの大きさを変えることにより、舵取機構から
操舵手段へ伝わる車輪負荷の感度を変えることができ
る。オリフィスを閉じる又は全開にすることにより、操
舵手段と舵取機構とを連結又は非連結にすることができ
る。
【0064】第3発明の操舵装置によれば、舵角を増減
させる電動モータに異常が生じた場合であっても、オリ
フィスを閉じて操舵手段と舵取機構とを連結し、操舵を
続行することができる。
【0065】第4又は第5発明の操舵装置によれば、仕
切に加わる流体抵抗により、回転軸の回転を制動するこ
とができる。流体抵抗は、オリフィスの大きさにより変
更することができる。電動モータを用いずに操舵手段に
反力を与えることができる。
【0066】第6又は第7発明の操舵装置によれば、第
1羽根部材と第2羽根部材との間の流体抵抗により、回
転軸の回転を制動することができる。流体抵抗は、第1
羽根部材と第2羽根部材との距離により変更することが
できる。従来よりも小型の電動モータを用いて、操舵手
段に反力を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操舵装置の例を示す図である
【図2】図1に示す操舵装置の回転軸とピニオン軸との
連結可能部分の例を示す図であり、(b)は(a)のI
I−II線切断断面図である。
【図3】図2に示す仕切のオリフィス部分の例を示す図
である。
【図4】図2に示す仕切のオリフィス部分の例を示す図
である。
【図5】本発明に係る操舵装置の例を示す図である。
【図6】本発明に係る操舵装置の操舵手段の例を示す図
である。
【図7】図6に示すダンパの例を示す図である。
【図8】本発明に係る操舵装置の操舵手段の例を示す図
である。
【図9】本発明に係る操舵装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 舵取機構 2 ステアリングホイール(操舵手段) 4 制御部(異常検出手段) 30 回転軸(第1軸) 34 仕切(第1仕切) 36,66 オリフィス 40 ピニオン軸(第2軸) 42 仕切(第2仕切) 44,74 容器 50 閉塞部材 54 開閉制御部 60 ダンパ 62 ピニオン(変換手段) 64 ラック軸(移動部材、変換手段) 64b 仕切 70 羽根部材(第1羽根部材) 72 羽根部材(第2羽根部材) 74a ピニオン(移動手段) 74b ラック軸(移動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神田 尚武 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 葉山 良平 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 植野 眞之 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC33 CC34 DA03 DA04 DA15 DA23 EB08 EB12 EC21 3D033 CA13 CA16 CA17 CA18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵手段と、該操舵手段の操舵角を検出
    する操舵角検出手段とを備え、検出した操舵角に応じて
    舵取機構の舵角を制御する操舵装置において、 前記操舵手段に連結された第1軸と、 前記舵取機構に連結された第2軸と、 前記第1及び第2軸のうちの一方に設けられ、オリフィ
    スを有する第1仕切と、 前記第1及び第2軸のうちの他方に設けられ、前記第1
    仕切を収容する容器と、 該容器内に設けられた第2仕切とを備え、前記容器内の
    流体を介して前記第1及び第2仕切間で力を伝達し、前
    記第1及び第2軸間で回転力を伝達すべくなしてあるこ
    とを特徴とする操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記オリフィスの大きさは可変であり、 前記オリフィスの大きさを変える開閉制御手段を備え、 前記オリフィスを通過する流体量を変えて前記第1及び
    第2軸間で伝達される回転力を変更すべくなしてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の操舵装置。
  3. 【請求項3】 前記舵角は、前記舵取機構に取付けられ
    た電動モータにより増減されており、 前記電動モータの異常を検出する異常検出手段を備え、 異常が検出された場合に前記オリフィスを閉じて前記第
    1軸及び第2軸を連結すべくなしてあることを特徴とす
    る請求項2記載の操舵装置。
  4. 【請求項4】 操舵手段と、該操舵手段の操舵角を検出
    する操舵角検出手段とを備え、検出した操舵角に応じて
    舵取機構の舵角を制御する操舵装置において、 前記操舵手段に連結された回転軸と、 オリフィスを有する仕切が設けられた移動部材と、 前記仕切を収容する容器と、 前記回転軸の回転を前記移動部材及び前記仕切の移動に
    変換する変換手段とを備え、前記容器内の流体により前
    記仕切及び前記移動部材の移動を制動し、前記回転軸の
    回転を制動すべくなしてあることを特徴とする操舵装
    置。
  5. 【請求項5】 前記オリフィスの大きさは可変であり、 前記オリフィスの大きさを変える開閉制御手段を備え、 前記オリフィスを通過する流体量を変えて前記回転軸へ
    の制動力を変更すべくなしてあることを特徴とする請求
    項4記載の操舵装置。
  6. 【請求項6】 操舵手段と、該操舵手段の操舵角を検出
    する操舵角検出手段とを備え、検出した操舵角に応じて
    舵取機構の舵角を制御する操舵装置において、 操舵手段に連結され、第1羽根部材を有する回転軸と、 前記第1羽根部材が収容され、該第1羽根部材と対向す
    る第2羽根部材を有する容器とを備え、該容器内の前記
    第1及び第2羽根部材間の流体抵抗により前記回転軸の
    回転を制動することを特徴とする操舵装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2羽根部材間の距離が変
    化するように、前記第2羽根部材を移動する移動手段を
    備えることを特徴とする請求項6記載の操舵装置。
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